かなり状態の良い1964年のオー=バイィです。調べたところ、セラー・トラッカーで92Points付いてましたね。
「・・えっ?・・状態が良いの?・・これで・・?漏れてるんじゃない?・・それに酷いエチケット!」
と思われるかもしれませんが、少なくとも半世紀以上前のヴィンテージものですからね。
それに、漏れているかどうかは判りません・・と言うか、漏れていない可能性がかなり大きいと言えます。
「でも、首下のエージェントシールは漏れで錆びているように見えるよ」
と言われるかもしれません・・が・・その可能性が絶対にないとは言えませんが、この錆びは液体漏れによるものでは無いと判断します。
おそらくこのボトルは、結構前に(80年代?)一度リコルクされており、その後に鉛のキャプスュルを撒かれリリースされたものと思われます。
金属製のものは腐食しますので、ワインが蒸発したり、空気中の水蒸気が溜まった結果、溜まる部分が腐食します。
なので、物理的には重力で物質の下の部分に水滴、水分が溜まりますから、
1.輸入前:エチケットを上にした形で横に、もしくは首の方をやや下にした形で長く置かれた。その時に水蒸気によりキャプスュルの上部に鉛の腐食が起きた。エチケットも痛んだ。
2.輸入後:どこかのタイミングでエチケット側(エージェントシールの果実酒と書かれた側)が下になり、長く置かれて輸入者シールを水蒸気で錆びさせ、輸入前にも痛んでいたエチケットをさらに痛めた。
のように推測します。まぁ、合っているかどうかは判りませんが、良く観察すると色々判断材料の意味が推測出来て来ます。是非写真を良くご覧になり、なぜnoisy はそのように判断したのかをみていただきますと、暇つぶしにはなるかと思います。
液量は「トップショルダー 僅かに下」、色合いは・・滅茶綺麗です!・・キャプスュルはこんな状態ですから回していませんが回らないかもしれません。
「・・状態が良い・・なんて・・良く言うわ!」
と思われる方は是非スルーされてください。人はそれぞれ許容範囲も違えば経験も違いますし、見方も違います。
noisy 的には長く世に出ているワインとしても、「良い」と判断しています。
しかしながらいつも言っておりますが、
「美味しさを保証するものでは無い」
ですし、申し訳ないですが、
「上記の分析内容を保証は出来ない」
です。この数倍の価格をいただけるならそれも可能かもしれませんが、少なくとも美味しいかどうかは・・飲まれる方の感性と、飲まれる方が飲むときにどのように振舞ったかで変わってしまいますから。でも、この素晴らしい色合いを光を当ててご覧になれば、よもやもう死んでいるかもしれない・・などとは絶対感じないと思います。
このような古酒ワインを購入すると言うことはコルクの栓を抜き味わう権利を購入するということと思ってください。仮にワインがすでに死んでいたとしても仕方が無いと言うことで、誰の性でも有りません。50年以上も頑張って熟成をしてくれたワインに感謝しつつ、万全を期して準備し、澱を再び舞い上げぬように頑張って古いコルクを抜いてください。
また、購入後の保存管理の仕方、飲み方、で味わいも全く違ったものになります。少なくとも到着したら、
1.澱を完全に落とす
2.静かに横にし保存し休養させる
3.澱を動かさないように、コルクを抜く。
と言う経過が必要です。
グラスもやはり、いくつかの種類をご用意されると良いかと思います。コルクもリコルクされていないことも考えられますし、リコルクされていたとしてもその年代によってはかなり弱っている可能性が有りますので頑張ってくださいね。






