【超繊細系シャンボール=ミュジニー!・・超細い絹糸を織り上げたようなテクスチュアからエレガンスが零れて来ます!】---以前のこのワインのレヴューです。

ワインをどうご紹介するか・・と言うのは非常に難しいことです。noisy も長年やってきていますが、途中、随分と悩んだものです。お客様にこのワインを知ってもらいたいと言う気持ち、それをどのように表現するか・・。
やはり嘘は付きたくないし、面白いと思ってもらわないと、このような弱小サイトは埋没してしまいますし、さりとて、自身の表現力は色々な経験からの発露だと思いますが、
「ワインばかりを飲んでいるだけ」
と言う生活の中で、余りの表現力の無さに、
「・・何か、空っぽになっちゃったかな・・」
などと感じたことも有りました。ほとんど物書きの生活 + α ですから・・。まぁ、でも現在はどうでもよいからnoisy 的にやれば良いと吹っ切れてはいます。
このような、昔から知っている造り手さんは良いですが、知らない造り手さんのワインに手を出すときは慎重ですよ。1ケース買って1本飲んで、そのままお蔵入り・・なんてワインはざらに在りますから・・失敗するとそうなっちゃいますんで。
だから、ネットでその、noisyが知らないワインはどんなワインなんだろうと検索しても、結局は、
「・・全然どんなワインなのかが判らない・・」
と言うことにブチ当たってしまいます。
誰それが何点付けた・・は判りますが、「スミレ、バラ、完熟したブラックべリー&ラズベリーに南国フルーツ・・云々」言われましても混乱するだけでイメージが全く沸かないです。
「濃いスタイルに属すと思われるシャンボール=ミュジニーで・・」
などとやってくれますと・・判りやすいですよね?・・これだと少し前までのユドロ=バイエが頭に浮かぶかな?そして、フルーツを言いたいなら1~2種類で良いんじゃないかと思うんですね。何種類も、何十種類も言いたがりますが、そうなると、
「何を言いたいの?」
と、そっちの方が気になっちゃってワインの説明どころじゃ無くなっちゃいます。
なので・・ハッキリ言います。
この2013年のシャンボール=ミュジニーは超繊細系です。濃くは無いです。ヴィンテージの要素も影響していると思いますが絹ごしの滑らかテクスチュアに残糖分をほぼ感じない、とてもドライなスタイルです。
エレガントとは言っても、人気の有る「ルイ・ユエラン」のような「ほのぼの」「しみじみ」滲みだすようなスタイルでは無く、しっかりと分子の一つ一つが主張している、「キリっとした感」を持っています。
まぁ、造りとしますと最近のスタイルでしょうか。超エレガントにしたユドロ=バイエ・・か、2015年限定でルイ・ユエランのシャンボール村名が近いです・・が、高貴さはこちらのアミオ=セルヴェルが秀逸です。ややソリッドで美味しいですね。
今飲んでも充分だと思いますが、熟成に時間のかかるのがシャンボールですから、今から30年ほどは平気で熟成します。まぁ、そんな先の話しになりますと noisy はもう検証不能ですんで、お客様の方でどうぞ!
価格は、正規品では無いので相当に安いと思います。2013年ものも見なくなって来ましたので、是非・・。あ、正規は最近、変わりましたので少し安くなったのかな?・・しかし、倉庫や運用、考え方に問題が有るように感じていましたので、そちらからは今のところ買えないでいます。ブローカー仕入れですがコンディションは良いですよ。
少し熟し始めています。是非挑戦してみてください。お勧めします!
以下は2015年シャンボール=ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・プラント のレヴューです。
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【このエレガンスは素晴らしい!!ドライなエキスから香り立つアロマの質の良さを感じてみてください!】

もう時効でしょうから話してしまっても良いかと思うんですが、25年ほど前・・頃だったか、とても小さなインポーターさんと取引が有りまして、そこで扱っていたんですね。
「アミオ=セルヴェル・・安くて美味いよね。エクスクルーシヴ(専売権)、持ってるんでしょ?」
とnoisy が尋ねると、
「・・いや、ドメーヌに毎年出かけて行って交渉して仕入れるんですよ・・。すぐ売ってくれるんで・・。」
などと安易に思えるような答え・・。
ブルゴーニュのワインの流通の厳しさを身にしみて感じていたnoisy にとっては、有り得ない答えだったので、
「そんなことじゃ・・ある瞬間からパタッと買えなくなっちゃうよ。」
と忠告すると・・
「・・そうですかね~・・」
ACブルが千円台、シャンボール村名3千円台、1級レ・プラントやレ・シャルムが6~7千円、レ・ザムルーズ、クロ=ヴージョが9千円位だったと思いますが・・美味いし安いし、で、人気の高いレ・ザムルーズは華やかだがやや硬く、1級レ・シャルムは大柄でほんのり硬く、レ・プラントはほんのりトロリとした柔らかさ・・(その頃は水ようかんみたいなニュアンス・・などと言ってましたかな)が心地よくて、ドライで充実したエキスの味わいが大好きでした。
もう、今のPCのデータにも載らない位、古い話しですが、案の定・・しっかり某社にエクスクルーシヴを奪われてしまい、入手できなくなってしまいまして・・その後、その小さな会社も閉めてしまいました。どうしてるかな・・彼。
そんな想いの有るアミオ=セルヴェルですが、新規に日本の代理店になられた会社さんの価格を見て・・目の玉が飛び出るか!・・と思いましたよ。その頃はまだほぼ無名でしたが、倍以上の価格になっちゃいました。
「・・ほんと・・やるよね~・・」
そうなってしまうと一気に醒めてしまいますよね・・モチベーションも。なのでそれ以来、ご紹介することは稀で、仕入れたとしても信頼できるブローカーから、出来る限りテイスティングをして納得の行く品質のものだけをご紹介するドメーヌになっています。
懐かしくてね・・レ・プラント。村のほぼ中心に有る1級レ・シャルムの北東と南西に分かれて存在している「不思議なロケーション」の1級畑なんですね。
大柄でパワフルなレ・シャルムにとても良く似て・・などと言いたいところなんですが・・似てない!・・それはちょっと違うだろう・・と言うような印象です。
「ぶわっ」と幅広く口内に押し入ってくる感じのレ・シャルムに比べると、もっと幅は狭くてエレガント、そして柔らかいし果実感やスパイス感も穏やか。
「節操が有る」
と言うのが正しいかな?・・節度を弁えた感じ・・です。意外にもシャンボール1級は「派手な奴」が多いですが、その中で最も穏やかながら、「内に秘めた魂!」みたいなものを感じるんですね~。
「安いし、久し振りにレ・プラントが飲みたい!」
と思って仕入れてしまった訳ですが、懐かしくて涙がチョチョ切れそうになりました。穏やかだけれどちゃんとしてる・・それが実に良いんですよ。レ・クラのように強い芯が有り果皮の分厚さなどを感じさせてくれるものでは無いんだけれど、
「noisy が理想とする奥ゆかしいシャンボールの充実した味わい」
がちゃんと・・有ります。
で、他のアイテムのように硬く無い・・いや、今はどうだか・・他のアイテムもしばらく飲んじゃいませんから断言はできませんが、
「2015年レ・プラント1級は、今飲んでもその良さを充分堪能できるタイミング!」
と感じました。
まぁ・・肩身の狭い婿さんが造るシャンボール=ミュジニー1級レ・プラントは正にそんな味わい!・・・なんてお題でも付けようかとも思ったんですが・・そりゃ余りに失礼だろ!・・と、noisy も節操節度を少しだけ働かせました。美味かった!・・響く人もいらっしゃるかと思います。ブルゴーニュ好きに飲んで欲しい・・安いです!お勧めです!.