● 現在の正規代理店が(おそらく)入れていないアイテムの古酒をご案内させていただきます。と言うことは当然ながらブローカーからの仕入れになります。昨今はブルゴーニュワインのブローカーからの仕入れはほとんど無くなっておりまして・・まぁ、ちょっと気になるアイテムがリストに見つかったとしても、信じられないほど高価なんですね。ですので流石にそれは仕入れにはつながらないことがほとんどになって来ています。
先日、ちょっとブローカーさんからいただいたリストを眺めていましたら、ピエール・アミオのモレ1級が見当たったんですね。どうやらユーロが高騰する前に仕入れたものらしく、価格もリーズナブル・・。なので、例のごとく・・
「全部買うから・・」
と言うことで交渉させていただいたんですが、
「じゃ・・50円だけ・・」
「・・・・・」

どうやらユーロ高騰前では無く、高騰し始めてしまって支払いが高くなってしまったのを、「とりあえず飲み込んでいた状態」のところだったようなんですね。
まぁ・・noisy としましてもテイスティングはマストですから・・何とか粘ってはみたものの・・猿田彦神の手を挟んで溺れさせた比良夫貝のように頑なに拒まれまして・・(^^;;
「(そうは言っても・・2013年もののアミオのレ・ミランドなんぞ、この先どうやっても入手できんぞ・・)」
「(それに今の正規代理店はレ・ミランドの割り当てが無いみたいだし・・)」
と言うことで今回は noisy が折れて、少ないテイスティング代で条件を飲み込むことにさせていただきました。
まぁ・・エレガントな出来だった2013年のエレガントな味わいを醸すドメーヌが、このクロ=サン=ドニ直下の1級レ・ミランドをどのように仕上げたのか・・皆さんもご興味が有るんじゃないかと思うんですね。
しかもD.R.C.のコンサルも続けているピエール・ミレマンさんの存在もそれなりの意義が有ると思われますから・・興味津々のテイスティングになりました。
中々に古酒、バックヴィンテージのご案内が難しい中、普通なら今回の価格の倍ほどのオファーでも仕方が無いところ、何とか・・
「最新ヴィンテージ並みのプライス!」
でご案内させていただきます。
なお、まぁ・・ほぼ無いとは思いますが、2010年頃までは100本に1本位の割合で「ブショネ」は有ったと思われますが、
「ブショネだったらごめんなさい・・」
と言えるだけになってしまいます。交換・返金などの対応は価格的に出来ませんので、重々承知の上でご注文いただけますようお願いいたします。
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ドメーヌ・ピエール・アミオ・エ・フィスをご紹介させていただきます。おそらく Noisy wine では初の登場かと思います。適当には飲んではいたんですが・・色々有りまして正式には扱っていませんでした。
多分ご存じの方も多いんじゃないかと思うんですが・・リアルワインガイドでは相当激賞されていました。noisy 的には・・
「・・そんなに良かったかなぁ・・」
と思いつつも、何となく手が出ない日々が続いていました。
リアルワインガイド第74号では・・コロナ禍ですのでドメーヌには行けず、サンプル提供での評価で、
2018年 モレ=サン=ドニ 今飲んで 90 ポテンシャル 91 飲み頃予想 今~2038
2018年 モレ=サン=ドニ1級レ・リュショ 今飲んで 92+ ポテンシャル 93+ 飲み頃予想 今~2040
2018年 ジュヴレ=シャンベルタン1級レ・コンボット 今飲んで 92+ ポテンシャル 93+ 飲み頃予想 2025~2040
2018年 クロ・ド・ラ・ロシュ・グラン・クリュ今飲んで 93+ ポテンシャル 95 飲み頃予想 2028~2050
と言う結構に素晴らしい結果を掲載しています。勿論、それ以前の号でも、
「なぜ知られていないのか不思議。もっと売れてしかるべき。」
のように書かれていました。

今回は何とか4アイテム入手できましたが、ちょっとほけっとしていたらジュヴレ1級レ・コンボットが少なくなってしまい、結果として今のところ飲めていません。
ですが・・クロ・ド・ラ・ロシュも、1級のレ・リュショもテイスティングさせていただき・・他の生産者には無い個性と、アヴェレージを大きく上回るポテンシャルを確認させていただきました。
・・ですが・・何と、このグレートイヤーである2019年ものを持って、ドメーヌ・ピエール・アミオは分割されるそうです。兄と弟で分割され、兄のジャン=ルイさんのドメーヌ・アミオと、弟のドメーヌ・ディディエ・アミオになるそうで、まぁ・・何とか分割前に間に合ったような感じですね。
味筋としましては、色合いはまぁまぁ・・普通か、僅かに濃い目・・でしょうか。しかしながら決して甘く無く、ふんわりとソフトなテクスチュアから、押し出しの強さを見せないエレガント系です。エキスもしっかりしていますが、決して濃い系の強い味わいでは無く、エレガンスをちゃんと感じさせてくれる流れるような華麗さが有ります。
兄であるジャン=ルイさんの息子さんもすでにドメーヌに参画していまして、それと同時に自然派に移行しつつあるそうで、独特の「ふんわり感」「柔らかさ」はその結果なのかな・・と感じました。
また海外でも人気が出始めているようで、評価もしっかり付いて来ているようです。是非一度お試しいただければ幸いです。
■エージェント情報
・繊細&ピュアなモレ・サン・ドニ
ピュアな果実味が綺麗に表現され、品が良くエレガント。一口、また一口と身体に染みわたるような滋味にあふれた味わいです。
・高密植・低収量による品質向上
1ha当たりの株密度は1万と高く、低収量に抑えて品質を高めています。また、ブルゴーニュの伝統的な栽培方法をベースにしつつ、テロワールへの敬意からリュット・レゾネ(減農薬)農法を実践しています。
・ソフトな抽出と丁寧な選別
手摘みで収穫され、完熟した果実はまず振動式の選果台で厳しく選別。少しでも満足のいかない果実はそこで撥ねられてしまいます。その後低温浸漬を経て、ゆっくりソフトに抽出を行います。醗酵には自生の天然酵母を使用し、人口酵母は一切用いません。
◆モレ・サン・ドニの地に5世代続く名家「アミオ」
「アミオ家」はモレ・サン・ドニの地に5世代続く名家。現在ドメーヌはジャン・ルイ・アミオ氏(長男)とディディエ・アミオ氏(五男)の兄弟で運営されています。
「ドメーヌ・ピエール・アミオ」はジャン・ルイ&ディディエ兄弟の父ピエールによって1975年に設立。1992年に現当主の兄弟がドメーヌを引き継ぎ、現在に至ります(5人兄弟の次男であるクリスチャンは現在ドメーヌ・アミオ・セルヴェルを運営)。所有する畑はモレ・サン・ドニを中心に8ha(ごくわずかにジュヴレ・シャンベルタンも所有)で、年間におよそ4万本を生産。5つの一級畑、偉大なる特級畑「クロ・ド・ラ・ロッシュ」を所有する、モレ・サン・ドニを代表する造り手です。主にジャン・ルイが醸造面を、ディディエが栽培面を担当していますが、明確な担当分けはしておらず兄弟で話し合いながら運営しています。
自生する天然酵母を使い、リュット・レゾネを実践。収量を抑え、厳しい選果を経て丁寧に仕込まれるピノ・ノワールは滋味に溢れた素晴らしく、美しい味わいです。
◆モレ・サン・ドニと実直に向き合う生産者
モレ・サン・ドニで5代続くアミオ家に生を受けたジャン・ルイ。現ドメーヌ・ピエール・アミオが設立された1975年頃に醸造学を修めてすぐに参画。父からワイン造りを学びながら手伝っていたが、1992年にドメーヌを正式に引き継ぎました。
彼曰く、初めて責任者となった1993年、そして続く1994年と非常に難しい年が続いたため、お父さんに怒られながらワインを造ったそう。1990年からモレ・サン・ドニの栽培組合長も務めたことがあるほど、モレ・サン・ドニのことなら何でも知っている人物です。
◆DRCでコンサルタントを務めるピエール・ミレマン氏
ピエール・ミレマン氏がドメーヌ・ピエール・アミオのコンサルタントを務めるようになったのは2002年産から。以後、自生の天然酵母のみを使用するようになります。その他にもゆっくりと丁寧な抽出をするなど、ドメーヌのワイン造りから人工的なものは極力除かれ、より「自然」に寄り添うアプローチがとられるようになっていきます。ピエール・ミレマン氏は栽培手法から醸造面まで、全ての工程でコンサルタントとして携わっています。
また、ピエール・ミレマン氏は現在DRCでコンサルタントを務める唯一の人物。その他にもドメーヌ・デュジャックやドメーヌ・アミオ・セルヴェルのコンサルタントも務めています。DRCを始めとして一部の生産者が根強く実践する「全房醗酵」は、彼が支持する手法のひとつ。ピエール・アミオでは彼の助言により、年によって差はあるものの20%程度を全房醗酵させることがあります。
◆テロワールに敬意を示す、滋味に溢れた美しいピノ・ノワール
ピエール・アミオの哲学は、テロワールに敬意を示し、できる限り忠実に表現すること。そのためにできる、最大限の努力を惜しまず実践します。
除草剤は一切使用せず、リュット・レゾネ(減農薬)を実践しています。1haあたり1万株という高密度の植樹、1haあたり42~48hlという低収量、自生の天然酵母の使用などはほんの一例。全てはテロワールを表現するために行われます。
そんな彼らのピノ・ノワールは腰があり、滋味に溢れた素晴らしいもの。輝くルビーや濃いガーネットの色合い、小さくも完熟した黒果実のアロマ、完璧なバランスを誇り滑らかなタンニン。力強くも上品、フィネスに優れたスタイルになっています。
◆リュット・レゾネを実践。除草剤は不使用、高密度、低収量の栽培手法
ドメーヌではブルゴーニュの伝統的な栽培方法をベースにしつつ、テロワールへの敬意からリュット・レゾネ(減農薬)農法を実践しています。ただし、除草剤は一切使わず、丁寧にすき入れをします。仕立てはギュイヨンとコルドンの両方を採用。3年ごとに畑を休ませるサイクルをとっています。1ha当たりの株密度は1万と高く、低収量に抑えて品質を高めています。
◆自生の天然酵母を使用、妥協なしの丁寧な造り
【醸造】
ドメーヌにとってワイン造りの全てはテロワールのためにありますが、醸造・熟成の工程においてもそれは同じ。丁寧で妥協のない作業が間断なく続いています。
手摘みで収穫され、完熟した果実はまず振動式の選果台で厳しく選別。少しでも満足のいかない果実はそこで撥ねられてしまいます。その後70~100%の割合で除梗をし(生産年によります)、5~7日間の低温浸漬を行います。温度管理を徹底して10~12度で、ゆっくりソフトに抽出を行います。醗酵には自生の天然酵母を使用し、人口酵母は一切用いません。アルコール醗酵はおよそ31~33度に管理されたタンクの中で10日ほどの間続きます。
【熟成】
基本的にどのワインも熟成にはオーク樽を用います。サイズは228リットル。伝統的なブルゴーニュ樽です。アペラシオンによって異なりますが、15~18ヶ月を熟成期間としています。過度な樽感はテロワールの邪魔になるため、新樽の使用はは一級畑で30%、特級畑で50%に留めています。ボトリングのタイミングなど、一部月のサイクルに合わせて行うこともあります。
◆リアル・ワイン・ガイドで絶賛
ドメーヌ・ピエール・アミオの造るピノ・ノワールは世界的に高い評価を得ていますが、日本におけるワイン専門誌「リアル・ワイン・ガイド」でも、
【リアル・ワイン・ガイド2012年春 37号より抜粋(主に09年産に対して)】
「09年のピエール・アミヨは実にいい。」
「正直言って少し驚いた。本当に良く出来たワイン達だ。」
「こんな良いワインをもっともっと愛好家に知って欲しい。」
「ともかく買い。」
【リアル・ワイン・ガイド2011年春 33号より抜粋(主に08年産に対して)】
「下位のクラスから甘苦酸のバランスの良い見事なもの。」
「もっと人気が出るドメーヌと思う。」
と絶賛されています。