以前ご案内させていただいた超破格のヴュー・プラトー・セルタンですが、1993年が少々、そしてご案内しなかった1995年ものが少々、出て来ました。
こちらはあくまで「問題有り」の商品ですので、下記をご納得の上、ご購入くださいませ。
なお、以前ご案内させていただいたものは「冷蔵倉庫保管」でしたが、今回のものは「セラー保管」です。より良い保存環境だったとは考えられますが、量が少なすぎてテイスティングしてその状態がより良いことを確認できないこと、また、セラー保管とは言え、しばらくの間は冷蔵倉庫保管であったことを確認も否定もできないため、処分価格にてご案内させていただくものです。
ですので、
「不味かった・・」
と言われましても保証いたしかねます。ご了承くださいませ。
また、高値での転売を防ぐため下記の写真のように、
「エチケットの向かって右端を▲に切り取り加工してお届け」
します。
ですので、転売されますとバレますからご注意ください。ご自身、お仲間で飲まれてお楽しみくださいませ。

低温劣化が疑われるが、基本的には超高級ワインの部類に入り、しかもちゃんと美味しく飲めるけれど、安く販売しちゃいましょう・・と言うワインです。
ポムロルのガレージワイン、シンデレラワイン第二世代とも言うべきクロ・デュ・ヴィユー・プラトー・セルタンの1993年です。
同じ冷蔵倉庫に入っていたので滅茶苦茶沢山販売させていただいた1994年ものではありますが、1993年ものはそこまでは数が無いです。
以前は判りやすい果実味がたっぷりある1994年を選び、販売させていただきました。1993年はエキス系のややスッキリした味わいで、1994年よりはポテンシャルは高いと思えるものの、総体としての状態の判断を付け辛かったので、仕入れずそのまま流してしまったワインたちです。
何故か縁が有って・・またnoisy のところに戻って来てしまいました。まぁ、この世の中、実に色々有りますよね。
味わいですが、結構・・シッカリしています。94年のようなふくよかな果実の風味は無く、キッチリとエキス化したのが93年の特徴です。
低温で貯蔵された影響があるかとは思いますが、このようなエキス系の味わいのワインの場合、どこまでがその影響なのかを見極めるのは非常に困難です。普通に・・美味しいんですよ。
わずかにスパイシーさ、動物香的なニュアンスが有り、中域も適度な膨らみを持ち、余韻もしっかり長いです。非常にドライで、94年よりも辛めです。しかしエキスがたっぷりなので、イガイガ、ザラザラとしたテクスチュアでは無く、非常に滑らかです。
1994年を飲まれたお客様の中には、
「noisy さん・・15~30分で落ちるって言ってたけどとんでもない・・3時間、ずっと伸び続ける素晴らしい状態でしたよ!」
とおっしゃる方も何人かいらっしゃいました。
そうなんですよ・・。それは感じていました。10本に1本位の割合かと思いますが、中には「大当たり!」のボトルが隠れていたんですね~。なので、そのような方は・・
「・・あれ?・・書いてある内容と違って・・目茶美味しいんですけど!」
と思われたことでしょう。
実はですね・・noisy が飲んだ今回の1993年ですが、もしかすると・・
「あら・・これ、当たりボトルかもしんない・・」
というような印象も有りました。・・何故って・・
「もう・・3本目位だから・・今までの印象とちょっと違う気がする」
んですね。以前に飲んだ1993年は、ここまでテクスチュアは滑らかでエキス感バッチリだったかな~・・?と言うような記憶なんですよ。なので、全てのボトルがこのような味わいとも限らない・・と言うことは考えられます。その辺りは申し訳有りませんがご了承くださいませ。
また、本来、価格はこの数倍以上しているのが普通です。なので、再度の流通を避ける意味で、下記の1994年の写真のように、エチケットの右上をカットさせていただきます。
もう・・世の中にはいい加減、余り無いはずのワインです。高級ワインの姿はちゃんと感じられるかと思います。ただし、若干漏れが有ったり(このワイン、液量がパンパンに入っているのに、バランスの悪い6本同じ向きの並びの横箱に入ってるんですよ。なので、ショックで漏れやすいんです。)、コルクが大分弱っていたり(何せ20年も倉庫に入ってましたんで・・noisy
も今回、しっかり途中で折りました!)、その他のマイナス面があるかもしれません。市価の数分の一と言う事で免責とさせていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。ただ、普通に美味しいと思いますし、何年か休養させたら大化けする可能性も否定できません。ご検討くださいませ。
以下は以前ご紹介させていただいた1994年の同じ状態のワインのご紹介文です。
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エチケットの右上をカットして出荷します。ご了承ください。 入手経路はこのところのラモネさん、ルフレーヴさん、バロン・テナールさんと同様です。低温倉庫にずっと入ったままになっていたグレートワインです。
noisy は、その倉庫に入っていたこのヴィユー・プラトー・セルタンを1990、1993、1994、1995年とテイスティングしました。
また、一連のラモネ、ルフレーヴなどのグレートな白ワインもテイスティングしています。
で、結果として、白ワインのみを皆さんにご紹介することにしたのです。赤ワインは全てパスしてきました。それは何故か?

漏れの痕跡??
「赤ワインは全て低温劣化を起こしていると思われる」と判断したからです。
「 同じ倉庫に入っていながら・・何故?」
と思われるかもしれません。
実は、赤ワインと白ワイン、低温下における耐性、限界温度が違うんです。
赤ワインの場合、種や果皮由来の成分が有りますが白ワインにはほぼ有りません。先に圧搾してしまうのが普通だから・・です。
また、白葡萄の北限と黒葡萄のそれは違い、それは醸造温度、セラー温度にも跳ね返ってきます。
ですので、5度前後に置かれた赤ワインには、トリートメントが掛かった状態で・・綺麗になってしまいます。要素が抜け落ちてしまう可能性が有るんです。白はちょうどそのあたりが限界温度で、ある意味、ラモネ、ルフレーヴは奇跡的に劣化しなかったんです。
1990~1995年の同じワインから、一番美味しかった1994年を選ぶことにしました。
抜栓直後は、メルロが熟した太い芳香と滑らかな味わい・・とても美味しいです。・・・が、15分~30分も経過すると落ちてきます。少し雑な味わいになってしまいます。トリートメントが掛かったワインの味わいです。
「・・・低温劣化だなぁ・・扱うの、止めよう」
と判断しました。美味しくは飲めるんですが、その飲める時間が短めなんです。で、そのことを先方に伝えました。
ですが・・面白いことも発見しています。抜栓し、コルクを逆刺ししたまま、3週間~1ケ月後に味わいを確認してみると・・・・
「あれ?・・・だいぶ旨くなってるぞ??」
そうなんです・・・ワインの自発的な復元力なのかどうか、判断し切れませんが、かなり美味しくなっているんです。
何せ、第二のル・パンかと言われたこのワイン・・・ミシェル・ロラン招聘でPK100点も取ったことが有ります。ポテンシャルは半端無い・・はずなんです。
ですので、もしかすると・・・
「1年~3年、12~14度でセラーに置くと・・復活するかもしれない」
んです。
そんな折、このエージェントさんから処分を頼まれました。安く販売してくれと・・おっしゃるので、
「じゃぁ、お客様のスキルアップのため!」
と言うことで販売することにしました・・・で、こんなことになったんですね。
ですので、こんな安い価格で、グレートなワインの低温劣化品を販売させていただきます。
正常な状態のこのワインも持ってはいますし、何度も扱ったことが有るので良く知っているんですが、
「瓶詰めの時、直後辺りに零れたと思われるワインを拭かずにキャプスュルしている」
と思われるアイテムが散見されます。もしくは、6木箱に入って流通しているため、ショックで漏れたのかもしれません。何しろ・・
「液量はフルでパンパンに入っている状態」です。写真をご確認くださいませ。
もう少し派手に固まっている個体も有りますが、液量はほとんど減っていません。ですので、そのような判断をしています。
低温劣化とはどういうものか・・・もしくは、ポムロルの粘土由来の高級メルロとはどういうものか・・でも良いんですが、皆さんのスキルアップのためにご提供させていただこうと思います。
ですが、転売されることを憂いまして、
「エチケットの右上をカットした状態」
で、お渡しいたします。 この件、ご了承いただき、この妙な運命を辿ったクロ・デュ・ヴィュー・プラトー・セルタンを味わってみていただければと思います。あの偉大なシャトー・ペトリュスなど、もう飲めるワインじゃ無くなってしまいましたが・・・本当にすぐ傍のワインです。テロワールのお勉強にもなることでしょう。ワインの一生、ワインの熟成、ワインの保存の気付きにも繋がると思います。是非ご活用くださいませ。