【非常に珍しい赤のアイスワイン!・・自然な甘み・・甘ったるく無い美しい甘みと、さらっとしているのに深~いと感じさせるポテンシャル!・・素晴らしいです!】

ツヴァイゲルトによる超遅積み・・つまり、
「凍った葡萄を凍っている内に収穫して醸造に持ち込む」
ことで生まれる、自然が生んだ奇跡の甘美さを楽しむことが出来るワイン、それがアイスヴァインです。
1枚目の写真は収穫風景です。
「・・げげっ・・寒そう!」
と・・誰もが思っちゃいますよね。
ドイツやオーストリア、そしてカナダ辺りでは、このアイスワインが出来る・・年が有ります。毎年のように採れる場所も有りますが・・減っているんじゃないかと思いますよ。ただでさえ・・
「地球温暖化」
ですから・・。
このアイスワインは、ある意味・・奇跡のワインでして、こんな話しを聞いたことが有ります。ドイツの話しです。
「通常の葡萄を収穫する時期が過ぎても・・そのままにしておく」
「貴腐が付いた年はトロッケンベーレン・アウスレーゼにするので収穫する」
「貴腐が付かない年はそのままにして凍るのを待ってアイスヴァインにする」
そうです。
で、そこで疑問発生・・・
「凍るのを待っていても凍らならかったらどうするの?」
「・・ぐちゃぐちゃに腐るかカピカピに乾いて・・ジ・エンドさ・・」

葡萄を育てたことの有る方ならお判りになられるかと思います。もう・・葡萄の実の変化は・・
「あっと言う間!」
ですよね・・。
ぷっくりと・・まるまると膨らんだ小さな実・・その中にはもちろん種が有ります。しかし3日もその様子を見ないでいると、
「・・げげっ・・!」
気付けば虫食べられ、その虫はしっかり小さな房にしがみついて、一番熟した美味しいだろう・・上の方の実を食べつくしている・・とか、あれほどにぷっくりとしていたのに、
「・・これ・・実の水分がまったく無いじゃん・・」
と、干し葡萄のようになってしまった?・・まるでミイラのように・・。
さらには、
「・・どこを探しても房そのものが見当たらない!」
と言うことも有ったぐらいです・・まぁ・・それは、余りに暑くて外に出て作業する気にならず、2週間ほど目を放してしまった結果では有りますが・・。
ですから、腐らず、乾かずに残った葡萄がしっかり凍って・・凍ったままの葡萄が収穫できる!・・・と言うのは、奇跡だと思うんですね。

淡い杏のような色彩を持った色調です。甘やかなアロマが優しい感じのミネラリティを含んだ・・ちょっと甘みを感じる香りです。
口に含むとほんのりと甘い・・心地良い甘みです。
「甘~~~~い!!」
と言うような、ベタ付く様な甘みではありませんし、貴腐のような独特の貴腐香も在りません。むしろとても純粋な感じで、時間の経過で僅かに少しずつ酸化して行くのが理解できるような感覚です。
また、アパッシメント(陰干し)のような乾くことによるニュアンスはほぼ無く、優しい甘み、ぷっくらとした果実のニュアンスが心地良く、
「・・これは食中に飲んでも行けるんじゃない?」
と言うような感覚も有りました。
さらには同時にご案内させていただいているリーズナブルな白のツヴァイゲルトが有るんですが、
「このアイスヴァインを1に、白を5~9 位の好みのバランスでブレンドして、冷やして飲んでも旨いはず!」
と感じました!
「・・なんだよ・・それ、試して無いのかよ~・・」
と言われてしまいそうですが、
「ワイン・アンスージャスト96点の意味を探っている内に・・アイスヴァインを飲み切ってしまった!」
んですね~・・だって・・美味しいんだから・・仕方が無いじゃないですか・・。
また、夏の暑い日には、クラッシュした氷に注いで・・とか、勿体無いですが炭酸で割ってとか・・かき氷のシロップ代わりに・・なんて言うのも良いんじゃないでしょうか。
なんてったってハーフで安いし評価も高いので、
「好きなように楽しめる!」
と言うのも有るかと思います。
ぜひ挑戦してみてください。オーストリアの、「しつこくない・・流れるような美しい甘みの、赤のアイスヴァイン」です。お薦めします!