● サンセールの有名どころ、アルフォンス・メロのご紹介です。
■ 仏最高評価『サンセール』の老舗
◇「サンセール」で最も古い歴史のあるドメーヌ。
サンセール中心の丘に葡萄畑を所有し、土壌別に個性の異なるキュ ヴェをリリースしている。主要ワイン評価誌からは「DRC」や「イケム」と並ぶ最高評価を獲得。
◇「DRC」と並び仏最高評価
『全てのワインが完璧で熟成に優れたグラン・ヴァン。ストレートに心が揺さぶられるワイン』

BetD 誌 『ワインの精度の高さは殆どマニアの領域』 RVF誌 フランスを代表するワイン評価誌が揃って「DRC」 や「イケム」に並ぶ最高評価を与える「アルフォンス・ メロ」。1513 年からワイン造りを行うサンセール最古 参で、17 世紀には国王ルイ 14 世から「ワイン・コンセ イエ」に任命されていた。 所有畑は約 50ha でその内 30ha は単一区画「ラ・ ムシエール」。それ以外は区画毎に複数のキュヴェ をリリース。区画の個性を表現した個性の異なるサン セールを造っている。 当主は同じ「アルフォンス」と言う名を受け継ぐのが伝 統。現在は 19 代目「アルフォンス」が中心になり、家 族経営でワイン造りを行っている。
◇母岩に伸びる 80 万kmの根
以前は複数区画の葡萄をアッサンブラージュしていたが、90年代以降はアッサンブラージュをせずに区 画毎にキュヴェをリリースしている。
『アッサンブラージュをやめた事で、収穫量の多い区 画ではワインの個性が弱い事に気付いた。だから全ての区画で収穫量を減らし、植樹率を増やした』
サンセールでは通常 65hl/ha まで収穫が可能だが、 彼等は 20hl/ha にまで削減。一方で植樹率は 1ha あたり 8000~12000 本に増やした。多い区画では 20000 本まで密植している。
また 1999 年からはビオディナミ農法を導入。現在畑 では化学肥料等は一切使わずに銅と硫黄のみで対 応している。
『ビオディナミにより活性化した私達の畑では、葡萄樹は 15m 以上深くまで根を伸ばす。主根だけでなく 分枝も合わせると、根の長さは延べ60~80万km』
この根が下層土の石灰岩から、その区画独自の要 素を吸収する事で、明確な個性がワインに表現出来 る。
◇ 断層と崩壊土がもたらす個性
所有区画の殆どは AOC の中心地「サンセールの 丘」の斜面にある。
『地殻変動により隆起したこの丘には南北に断層が走る。断層と崩壊土の影響で、小さな丘に異なる年代の土壌が混在する。だから同じソーヴィニヨンでも 全く違う個性を持つワインが出来る』
断層の西側はパリ盆地の中央に向かう傾斜地。石灰 岩の上にキンメリジャンの泥灰と石灰が堆積している。 この土壌で造られるキュヴェは「エドモンド」「ジェネラ シオン・ディズ・ヌフ」など。 頑強な体躯を持ち熟成により真価が発揮される。 断層の東側は丘の崩壊土が堆積。「ブザンセ」と呼 ばれる石灰質土壌で、小石が表土に多く含まれ、ピノ・ノワールが適している。 侵食されずに残った丘の上部の硬い層は始新世紀 のシレックスとケイ質土の礫岩で覆われている。 「レゼレス」の様に、フュメ香やミネラル香が主体で、 若い内はやや閉じ気味のワインに仕上がる。
『区画を熟知する事。低い収穫量。完熟した葡萄。 ミスの無い醸造。全てが揃って、ようやく土地の個 性を映したワインが出来る』
完璧主義者が造る、緻密で極めて完成度の高いワインだ。
【純粋度、透明感の高い繊細系・・且つ、ややファット目のボディ感が豊かさを感じさせてくれる、余り無いタイプ?・・ロゼ的なネガティヴさを感じさせないロゼです。】

サンセール・ブランに定評のあるドメーヌです。同じ名前のサンセール・ブランはヴィンテージにもよりますが、
「93~95 ポイント」
ほど付けるメディアも数社有ります。赤とロゼはそこまでは付かない・・と言いますか、メディア自体が、
「サンセールは白!」
と思い込んでいるようで、余り評価対象にはならないようです。一応このロゼ・ムシエールは90ポイント位付いています。
純度の高い綺麗系、繊細系の味わいで、見た目も非常に美しいです。薄めのサーモンピンク?・・かな・・と思います。
ですが・・それだけか?・・と思ってますと・・
「ん?・・あれ・・待てよ・・」
と・・(^^;;
そうなんです・・ちょっと・・ぶわっと口内で膨らむ感じになる存在が有るんですね・・。そう・・
「タンニン」
です。
「・・えっ?・・そっちなの?」
と。少し驚きました。

まぁ、この手のロゼは端麗で繊細、もしくはそこに軽薄・・いや、軽めに仕上げてスイスイ飲ませるタイプが多いんですが・・
「・・ここに・・タンニン?」
と感じるような、中盤から余韻少し手前くらいまで感じるタンニンが有るんですね。
ただしその質はとても良く、柔らかでふんわりしています。なので・・赤ワインのように、
「ちょっと脂身の有る肉でも行ける?」
みたいな部分も有りますし、ロゼですから・・白ワインの代わりになるような感覚で、魚介も行けると思います。
そしてナチュールナチュールはしていないナチュールなので・・(^^;; 当然ながらアヴァンギャルドには陥らず、純粋に美しいままの自然派だと思っていただいて結構です。
意外にも懐の深いロゼだと思います。ご検討いただけましたら幸いです。