ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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アントワンヌ・サンゼイ

アントワンヌ・サンゼイ

フランス Antoine Sanzay ロワール
● ロワール中流、ソミュール=シャンピニの巨人と言えば、誰もが「クロ・ルジャール」をいの一番に上げることは間違い無いでしょう。そして、ロッシュ・ヌーヴも良いよと・・言ってくれる方もいらっしゃるはず。

 そんな2つの素晴らしい造り手に手解きを受け、しかもどちらの生産者も「お隣さん同士」と言う20年目の造り手をご紹介させていただきます。ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、

「あのクロ・ルジャールのレ・ポワイユに接したレ・ポワイユを所有するアントワンヌ・サンゼイ」

です。

 noisy もその存在は知っていたんですが今までテイスティングに至ることは無く、クロ・ルジャールもまともには入荷しないようになってしまいましたので、

「ソミュールの良い造り手は他にいないかなぁ・・」

と思っていたところにオファーが有り、仕入れてみた訳です。

 まぁ、クロ・ルジャールも素晴らしいですが、ベースのル・クロが1万円オーバーとなると・・ね。4千円ほどで販売、しかも下から上までテイスティングして、結構苦労して販売させていただいてました。ル・ブールも素晴らしいポテンシャルですが、少なくとも数年は寝かせないと本領を発揮しない質ですから、そう簡単に販売できてはいませんでした。でも・・テイスティングは楽しかったですけどね。白も滅茶美味しかったし!


 で、巷の噂はある程度小耳に挟んではいましたが、

「流石にフーコさんやロッシュ・ヌーヴの薫陶を受けたお隣さんとは言え、クロ・ルジャールと比べるのは可哀そうでは・・?」

と思ってテイスティングさせていただきましたが、

「思った以上に素晴らしい!」

と判断させていただきました。


 レ・ポワイユが素晴らしいのは当たり前かもしれませんが、ある意味・・いや、こんなことを言ってしまうと「問題発言」かもしれません・・でも、

「一番下、ベースのソミュール=シャンピニーを飲めば、アントワーヌ・サンゼイの実力が判る!」

と言わせていただきましょう。


 そしてその味筋は、

「凝縮感も有り、非常に滑らかでピュア。派手さやパワフルさで勝負せず、エレガントで雅なテクスチュアが魅力。」

な、ブルゴーニュに例えると「絹ごしのエレガント系シャンボール=ミュジニー」タイプで、

「クロ・ルジャールやロッシュ・ヌーヴのタイプでは無い(特に若いうちは・・)」

です。

 まぁ・・言ってみれば、「noisy のマイタイプ」ですね・・(^^;; ピュアでナチュラルさはほんのり、非常に美しく、エキスがしっかり、ドライでミネラル感に満ち、ツヤツヤのテクスチュアな自然な味わいです。

 上記は赤のものですが、白のソミュール・ブランがまた・・ちょっと素晴らしいんですね・・。こちらは少しクロ・ルジャールの素晴らしい「レ・ブレゼ」には結構似ています。むしろもっとドライでミネラル感は強く、酸の伸びやかな美味しさと妖艶さが素晴らしいです。

 この出来でしたら毎年定番でご紹介したいと思っています。是非飲んでみて下さい。素晴らしい造り手です!


■クロ・ルジャール、ドメーヌ・デ・ロッシュ・ヌーヴに学んだ

 クロ・ルジャールとドメーヌ・デ・ロッシュ・ヌーヴの隣人で幼い頃からの仲間であったアントワンヌが2002年よりワイン造りを開始。ポワイユも所有する大型新人は既に大人気。

・クロ・ルジャールの隣人

 ソーミュールと隣り合わせの小さなAOC「ソーミュー ル・シャンピニー」。元々はシャンピニー村を中心として9つの村からなるAOCだった。

『今でも地理的中心はシャンピニー村だが質的中心はシャセ村とヴァラン村。クロ・ルジャール、ドメーヌ・デ・ロッシュ・ヌーヴが位置する』

 そのヴァラン村で1880年代から続く葡萄栽培農家サンゼイ家が2002年からワイン造りを開始。

『最初の3年間は半分を葡萄の段階で販売し、そのお金で醸造設備を買い足しながら、少しずつワイン造りを進めていった』

 2011年には醸造設備も整い、協同組合への葡萄 の販売を完全に終了し、100%ワイン醸造へと切り替わった。

 今ではベタンヌも大絶賛するなど、僅か10年で一気にトップ生産者の仲間入りを果たしてしまい、大きな話題となっている。こうして始まったドメーヌ「アントワンヌ・サンゼイ」は 幸運な事に隣が「クロ・ルジャール」。反対隣は「ドメーヌ・デ・ロッシュ・ヌーヴ」だった。

『幼少の頃から家族付き合いをしてきた隣人フーコ兄弟(クロ・ルジャール)とティエリー・ジェルマン(ドメーヌ・デ・ロッシュ・ヌーヴ)が畑作りからワイン造りまで手伝い、教えてくれた』

 偉大な2人の醸造家の手助けでワイン造りを開始したアントワンヌ。クロ・ルジャールと同じく30hl/haという超低収量。

 クロ・ルジャールにも負けない凝縮度を誇りながら、ドメーヌ・デ・ロッシュ・ヌーヴにも通づるミネラルとしなやかさも持ち合わせている。

『所有畑は28ha。父親は古樹を好んでいたので古樹が多く残っている。また、減農薬で栽培されていたので状態も良かった』

・樹齢50年ポワイユ

 彼等の畑はヴァラン村、シャセ村に分かれていて、3ha のシュナン・ブラン畑。そして、ポワイユ畑も4ha 所有している。しかもこのポワイユはクロ・ルジャールのポワイユに隣接していて土壌、日照条件も最高。特に優れたミクロクリマを有すると言われている。

『ポワイユは真南を向く区画。ソーミュール・シャンピニーで最も気温が高くなる。表土は赤く、鉄分を少し含む粘土と砂の混合土壌。年間を通して風が吹くのでカビも少ない特殊な畑。樹齢50 年』

 この2つの村は周辺より少し小高い丘になっていて黄色い変成岩と砂質が混じる。 非常に暑くなり、乾燥する地域だが、ポワイユの地下には水脈が通り、酷い乾燥の時でも、水脈まで根が伸びている古樹は生き残ることができる。

『ソーミュール・シャンピニーはトゥフォーと呼ばれる石灰岩盤が強く、シノンやソーミュールのように川に由来する小石等の影響を受けない』

 また、雹害が多いソーミュールに対してソーミュール・シャンピニーには雹害はほとんど無い。古代の農家は雹の通り道を知っていて、雹害の無い地域の葡萄畑は高い価格で取引きされていた。それがソーミュール・シャンピニーだった。

『崩れやすいトゥフォーの石灰岩盤は多孔質で土壌 にミネラルを与えるだけでなく、水はけを良くする効果もある。カベルネ・フランにとって理想的』

・濃いけれど滑らか

 1999 年に相続した時点では11haだったが、その全 てをビオディナミに変更。更に徐々に周辺の状態の良い畑を買い足していく。

『ベース・キュヴェの平均樹齢は35年。ポワイユは 樹齢50年を越していて最高の状態になりつつある。しなやかさは古樹でないと出てこない』

 ソーミュール・シャンピニーの収量も45hl/haとかなり低め。シャセ、ヴァラン、シル・エン・ブールの各村の葡萄を使用。粘土石灰、砂質と色々な条件の畑のアッサンブラージュで若いうちから楽しめるようセメントタンクのみで熟成させている。

■Saumur-Champigny “Les Terres Rouges” 2005 年に植樹した新しい畑で 0.6ha のみ。石灰岩 盤が強く表土が極端に薄いので、この区画のみでワ インを造ることにした。

『50%は全房で発酵。野生酵母のみでコンクリート タンク。マセラシオンは 30 日。その後、100%コン クリートタンクで 12 ヶ月熟成』

■Saumur-Champigny “Les Poyeux” 1965 年に植樹された特別な畑「ポワイユ」。クロ・ル ジャールのポワイユに隣接している。 50%は全房で発酵。野生酵母のみでコンクリートタ ンク。マセラシオンは 30 日。

『熟成はトロンコニック大樽とフードルを使用するが、 20%だけバリックに入れて 15 ヶ月間熟成させるこ とで馴染ませている』

クロ・ルジャール同様の深み、圧倒的凝縮度はある が、野性味溢れるスタイルではなく、より洗練された 味わいがアントワンヌのスタイル。


2018 Saumur-Champigny la Haye Dampierre
ソミュール=シャンピニー・ラ・エイ・ダンピエール

17740
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ロワール
ソミュール=シャンピニー
アントワンヌ・サンゼイ

◆◆◆特売です!
■海外メディア情報
94 Points Falstaff

■エージェント方法
 2013年初ヴィンテージ。北向き斜面の樹齢45年の畑で砂質が多く出ている。盆地状になっていて暖かい。100%除梗してコンクリートタンクで発酵。最低限のルモンタージュのみで果皮を動かさないで2 1日間マセラシオン。その後、ウッフ型セメントタンクと古バリックで9ヶ月熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,180 (外税) 
【なんとファルスタッフは94ポイント!しかも飲み頃にかなり近付いていると言って良い、深いチェリーな果実にこなれたタンニンが滑らかで優しく高質な味わいを感じさせます!】
 ホケっとしている間に2018~2019年のこのアントワーヌ・サンゼイのオファーを見逃し、後で気付きましたが・・

「・・ありゃりゃ・・やっちまった・・でも高くなったからスルーして良かったかも・・」

なんて思っていました。

 そりゃぁ・・サンゼイのポワイユには未練は有ったんですが、いきなり20%も上がってしまったのと、2018と2019年を一緒にオファーが有ったのと、ポワイユも60本しかない・・とのことなので、

「包括的なご案内は・・無理・・」

と判断するしかなかったんですね。

 確かに将来的にも楽しみな造り手さんでは有るんですが、まだまだ皆さんの認知度は底辺を彷徨っている程度・・、そこにポワイユを2~3本ご案内出来たところで、どうにもこうにもならないんじゃないかと思った訳です。どうもエージェントさんはその辺のビジョンを持つことが無く、ただ入荷してきた目の前の在庫を掃くことだけに注力しているだけの方向に向かっている気がしてなりません。

 ですが良いことも有りまして・・(^^;; 入荷から半年も経過しますと、まぁ・・ポワイユは即完売でしょうが、このラ・エイ・ダンピエール2018 の特売をやると言うじゃないですか・・!

 因みに2017年のラ・エイ・ダンピエールの Noisy wine の販売価格は3990円です。

 で、今回の2018年のラ・エイ・ダンピエールは・・2017年よりも2割も安いって訳ですし、上代は4900円ですから35%も値下げ・・と言うことになっちゃいますよね?

 まあ・・その辺は置いておくにして、さっそく飲んでみました。

 このラ・エイ・ダンピエールは100%除梗のセメントタンク発酵、セメントタンクと古樽仕上げと言う・・クラシカルな醸造方法で仕上げられています。

 ブルゴーニュでも今流通が始まっているのが2021年ものですから、ほぼ3年間の瓶熟のアドヴァンテージが有ります。

 砂地の冷ややかな空気が通る、暖かな盆地状の畑のようで、良く熟しているがブルゴーニュ的に冷涼感が有って美しい伸びやかな酸が感じられます。タンニンも有りますがこなれ始めていて、タンニンをタンニンとして意識できるのは一口目だけ・・ドライな深いチェリーの果実、ドライなそのコンフィとぷっくり感の出始めた中域、少し厚みのあるボディからの・・砂地に消えて行く波ののような、微妙に時間の長い余韻を感じさせてくれます。フランらしいスパイスは香りや味わいの「幅」としてポジティヴにしか感じられない・・微妙なバランスを保っています。

 それにまったく・・と言いますか、ワイン自体を大きく弄らない自然さ、ゆったりとしつつも小さな領域を埋め尽くしている要素の滑らかさに、ついつい・・飲んでしまいます。まったくドライなんですが、まったく嫌味の無い飲み心地。フランと言う品種の素直な大きさ、ポテンシャルを引き出していると感じました。

 調べてみますとファルスタッフが94ポイントと・・ちょっと普通じゃ有り得ないほどの高い評価をしていましたが、noisy としましても最大に点を付けようと思えば・・そこまで付けられるかな・・(^^;; でも付けすぎだろ!・・とは思いますが・・noisy的にはポテンシャルは最大で93止まりです・・すみません。

 それでもこのクラスでこれだけの評価が付く・・と言うことは、相当素晴らしいワインだということでしょう?・・飲んでみてください。エージェントさん在庫が無くなり次第、終了です。超お勧めします!


 以下は以前のレヴューです
-----
【化粧ッ気の無い、砂質の果実のそのものの美味しさを見事に表現した、「さらっとライトながらちゃんとボディ感の有る現代的なワイン」!汚れ無き純な味わい・・旨いです!】

 一昔前のロワール中流のワインは、何となく凝縮感は有って濃い目では有るんだけれど、どこかちょっと野暮ったい感じがしたものでしたが、自然派のワインが台頭しはじめ、そのスピードの速い、ノーズに瞬間的に感じられるアロマと、柔らかさのあるボディ感がワイン好きの心を掴んだことを造り手たちも重く受け止めた性でしょうか、だいぶ垢抜けて来たように感じます。

 そんな中でもこのアントワーヌ・サンゼイのシャンピニ―ワインは、

「近代的な美しさと美味しさ」

を感じさせてくれる見事なバランスをしています。まぁ・・近代的と言う言葉も中々にその定義が難しいですが・・


 自然派やビオが近代的なものである・・と言う考え方では「近代的」になりますが、農薬・化学肥料不使用と言うことですと、むしろ「前時代的」でも有る訳で・・一応、前者を基本にそんな言葉を使わせていただいた訳です。

 非常に美しいルビーから、少しガーネット的な色合いです。「濃いのか~?」と思われるかもしれませんね・・。果皮からの抽出は決して強く無く、優しく抽出されているので、見た目の色合いに比例せず、全く濃くは無いです。フランを力業で抽出すると、結構にタンニンが暴れるはずですよね?・・それこそ、「以前のロワールのカベルネ・フラン」の少し野暮ったさに通じてしまうものでしょう。エレガントな美味しさ、美しさを感じます。

 ベースの「キュヴェ・ドメーヌ」に比較すると、一見ミネラリティは多く無いように見えますが、実は

「果実感が非常にしっかり!」

しているので、ミネラリティは下支えに回り見え辛くなっているだけです。かなりしっかり存在しています。

 そして、「新樽」を使わずに「古樽」で酸化をコントロールしていますので、非常にピュアな果実のニュアンスが感じられます。・・まぁ、この反対がエマニュエル・ルジェ的・・と思っていただけましたら判りやすいかも・・です。

 この、たっぷりとあるピュアな果実感が実に良い!・・いや、ピュアでたっぷりな果実感のワインは結構に存在しますが、その果実感を得た直後に、苦味・エグミとか、厳しいタンニンとか、起伏はあるんだけれど暴れすぎるとか・・どこか「力業」が感じられて、ちょっと引いてしまうでしょう?でも、このラ・エイ・ダンピエールは非常に美しく、静かながらも美しい旨味と香味がさざ波のように感じられつつ、去っていくんですね。

 いや~・・良い!・・今でも充分に美味しさを感じられると思います。流石、フーコ兄弟とロッシュ・ヌーヴに叩き込まれただけのことは有ります。この・・

「穢れの無い純な味わい!」

を是非、ご堪能ください。勿論ですが、5年経過したら相当に化けるはずですよ。お勧めします!


2017 Saumur-Champigny les Poyeux
ソミュール=シャンピニー・レ・ポワイユ

16161
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ロワール
ソミュール=シャンピニー
アントワンヌ・サンゼイ
お一人様1本限定

◆◆◆お一人様1本限定
■エージェント情報
 1965年に植樹された特別な畑「ポワイユ」。クロ・ルジャールのポワイユに隣接している。5 0%は全房で発酵。野生酵母のみでコンクリートタンク。マセラシオンは3 0日。熟成はトロンコニック大樽とフードルを使用するが、2 0%だけバリックに入れて1 5ヶ月間熟成させることで馴染ませている。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,580 (外税) 
【・・これはズルいなぁ・・めっちゃ美味しい・・美味し過ぎます!・・アントワーヌ・サンゼイのトップ・キュヴェです!】
 激旨です。ポワイユ―・・・こんなに美味しかったんだと・・今更ながらにフーコさんのポワイユ―を思い出しました。ただしフーコさんのポワイユ―は、もっと閉じていて、むしろこんなに「伸びやか」では無かったですが、

「将来の姿はこんな風になるだろうと思っていたはず」

と言うようなシュチュエーションを思い出した感じです。

 いや~・・美しい色合いですよね~・・言葉は何もいらないんじゃないかな?・・などと思ってしまったので、

「同じ写真の巨大版!」

をアップしました・・PCでアクセスの方は是非、上の「同じ写真の巨大版!」の文字をクリックしてご覧くださいませ。スマホでも可能かもしれませんが、wifi環境で見てくださいね。1Mバイト近いファイルです。

 そもそも・・アントワーヌ・サンゼイの他のキュヴェは、「新樽」なるものを一切使用していないんですね。なので、

「めっちゃピュア!」

です。

 ところがですね・・この、フーコさんのポワイユ―としっかりお隣同士のポワイユ―は、新樽を20%ほど使っているはずなんですね。

 なので、その部分が僅かに緩やかな酸化を施されていて、酸化的な滑らかさと妖艶さを得ており・・いや~・・めっちゃ美味しい・・としか言えませんよ。

 昔はね・・まだこの位の価格で、本当に色々飲めた訳です。選択に失敗して残念な場合も有り、思いがけず物凄く素晴らしいワインに当たってビックリしたり、そんなワインがあれよあれよと言う間に手を出せないような存在になってしまったり・・を経験した訳です。今は結構にそんなシュチュエーションには出会うチャンスが少なくなってしまい、また、その「手を出せる限界の価格」と「諦めるしかない価格」は、以前より相当、高騰しています。

 これは是非とも飲むべきでしょう!・・いや、「キュヴェ・ドメーヌ」で充分っちゃ充分です。ですが、この「ポワイユ―」にしか感じ辛い将来の姿が確実に在り、それが見事な美味しさになって感じられるんですね。

 細かいことは言いません。これは飲みましょう・・何とか・・。追加は出来ないので、申し訳ありませんがお一人様1本限定でお願いいたします!


2017 Saumur-Champigny la Haye Dampierre
ソミュール=シャンピニー・ラ・エイ・ダンピエール

16162
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ロワール
ソミュール=シャンピニー
アントワンヌ・サンゼイ

■エージェント方法
 2013年初ヴィンテージ。北向き斜面の樹齢45年の畑で砂質が多く出ている。盆地状になっていて暖かい。100%除梗してコンクリートタンクで発酵。最低限のルモンタージュのみで果皮を動かさないで2 1日間マセラシオン。その後、ウッフ型セメントタンクと古バリックで9ヶ月熟成。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,990 (外税) 
【化粧ッ気の無い、砂質の果実のそのものの美味しさを見事に表現した、「さらっとライトながらちゃんとボディ感の有る現代的なワイン」!汚れ無き純な味わい・・旨いです!】
 一昔前のロワール中流のワインは、何となく凝縮感は有って濃い目では有るんだけれど、どこかちょっと野暮ったい感じがしたものでしたが、自然派のワインが台頭しはじめ、そのスピードの速い、ノーズに瞬間的に感じられるアロマと、柔らかさのあるボディ感がワイン好きの心を掴んだことを造り手たちも重く受け止めた性でしょうか、だいぶ垢抜けて来たように感じます。

 そんな中でもこのアントワーヌ・サンゼイのシャンピニ―ワインは、

「近代的な美しさと美味しさ」

を感じさせてくれる見事なバランスをしています。まぁ・・近代的と言う言葉も中々にその定義が難しいですが・・


 自然派やビオが近代的なものである・・と言う考え方では「近代的」になりますが、農薬・化学肥料不使用と言うことですと、むしろ「前時代的」でも有る訳で・・一応、前者を基本にそんな言葉を使わせていただいた訳です。

 非常に美しいルビーから、少しガーネット的な色合いです。「濃いのか~?」と思われるかもしれませんね・・。果皮からの抽出は決して強く無く、優しく抽出されているので、見た目の色合いに比例せず、全く濃くは無いです。フランを力業で抽出すると、結構にタンニンが暴れるはずですよね?・・それこそ、「以前のロワールのカベルネ・フラン」の少し野暮ったさに通じてしまうものでしょう。エレガントな美味しさ、美しさを感じます。

 ベースの「キュヴェ・ドメーヌ」に比較すると、一見ミネラリティは多く無いように見えますが、実は

「果実感が非常にしっかり!」

しているので、ミネラリティは下支えに回り見え辛くなっているだけです。かなりしっかり存在しています。

 そして、「新樽」を使わずに「古樽」で酸化をコントロールしていますので、非常にピュアな果実のニュアンスが感じられます。・・まぁ、この反対がエマニュエル・ルジェ的・・と思っていただけましたら判りやすいかも・・です。

 この、たっぷりとあるピュアな果実感が実に良い!・・いや、ピュアでたっぷりな果実感のワインは結構に存在しますが、その果実感を得た直後に、苦味・エグミとか、厳しいタンニンとか、起伏はあるんだけれど暴れすぎるとか・・どこか「力業」が感じられて、ちょっと引いてしまうでしょう?でも、このラ・エイ・ダンピエールは非常に美しく、静かながらも美しい旨味と香味がさざ波のように感じられつつ、去っていくんですね。

 いや~・・良い!・・今でも充分に美味しさを感じられると思います。流石、フーコ兄弟とロッシュ・ヌーヴに叩き込まれただけのことは有ります。この・・

「穢れの無い純な味わい!」

を是非、ご堪能ください。勿論ですが、5年経過したら相当に化けるはずですよ。お勧めします!


2018 Saumur-Champigny les Salles Martin
ソミュール=シャンピニー・レ・サル・マルタン

16165
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ロワール
ソミュール=シャンピニー
アントワンヌ・サンゼイ

■エージェント情報
 アントワーヌ・サンゼイは白と同様の位置に、全て小さなパーセルでカベルネ・フランを植えています。ワインは清澄もフィルターもされないまま土の器で9カ月熟成されます。赤いベリー、ジューシーなプラム、ザクロなどのアロマ、ハーブの花や甘草のヒント。バランスのとれたグレートなパレット、真っすぐでさらにジューシー、赤いフルーツ、心地良いスパイス、そしてエレガントなタンニンの構造が有ります。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,990 (外税) 
【白も植わっているレ・サル・マルタンの畑の、白っぽいミネラリティがふんだんに乗ったエレガント系シャンピニ―!ツヤツヤのテクスチュアが素晴らしいです!】
 アントワーヌ・サンゼイのラインナップの中では、今のところ最もシャンボールっぽいのがこの「レ・サル・マルタン」でしょうか。それに、このワインだけが今回入荷で「2018年」でしたので、その若さが「畑の白さ」をダイレクトに感じさせてくれたのかもしれません。

 エージェント情報の白ワインのコラムには、

「セラーが寒いのでマロラクティックは起こらない」

と書かれていまして、確かに白ワインでは、

「ん・・マロはほぼ、してないなぁ・・」

と感じるものの、赤ワインでは、それほどハッキリと「してない」とは感じる程では有りませんでした。


 しかしながら、クロ・ルジャールのシャンピニ―と比較すると(昔は簡単に飲めましたから・・)、クロ・ルジャールの方が格段に暖かみを感じる仕上がりなんですね。アントワーヌ・サンゼイの方が冷ややかなんです。言ってみれば、

「春の時期のセラーは相当に冷えている」

ことにより、通常のマロは起きないのかもしれません。その分、時間を掛けてゆっくりとリンゴ酸が乳酸へと変わった部分も有るでしょう。


 その上で、果実感はしっかりあるものの、ミネラル感が半端無く感じるのがこの「レ・サル・マルタン」です。果実の華やかなアロマとミネラリティのたっぷりさが拮抗した美味しさで、少し「噛めるような」感じがします。ですが、非常にドライながら、酸の美味しさは半端無く・・そして、マロによって変化させられていない風情が、よりピュアさを感じさせてくれます。

 ちょうどこの「レ・サル・マルタン」は赤と白を同日に一緒にテイスティングしまして、イメージ的にはコルトンとコルトン=シャルルマーニュ、もしくはコルトン・ブランをテイスティングしているかのようにも感じましたが、その比較テイスティングよりも、より同質なニュアンスを感じたのが面白い部分です。

 普通なら・・

「白より赤の方が起伏が大きく、味わいの幅も大きいはず」

と思いませんか?・・・逆なんですね~・・赤はむしろ(今のところ?)一途な感じがします。白の「レ・サル・マルタン」は、表情の幅が非常に大きく、酸も多彩で非常に面白い・・こんなの、滅多にないぞ・・みたいな感じなんですよ。赤は非常に「精緻」で「純」で「うぶ」です。それでいて決して暴れることは無いので・・これもシャンボール的と言うか、コルトン的と言うか・・そんな感じなんです。

 価格も実に良い感じでしょう?・・これでも相当、頑張ったんですね~・・高くしないように・・。美味しいのでこれも是非飲んでみていただきたい・・でも4千円切るご案内はちょっと厳しい・・テイスティング代も出ないし・・でも・・みたいな感じですので、是非飲んでみて下さい!お勧めします!



2017 Saumur-Champigny Cuvee Domaine
ソミュール=シャンピニー・キュヴェ・ドメーヌ

16160
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ロワール
ソミュール=シャンピニー
アントワンヌ・サンゼイ

■エージェント情報
 ベースのソーミュール・シャンピニーの収量も45hl/ha とかなり低め。シャセ、ヴァラン、シル・エン・ブールの各村の葡萄を使用。粘土石灰、砂質と色々な条件の畑のアッサンブラージュで若いうちから楽しめるようセメントタンクのみで熟成させている。50%全房発酵。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,490 (外税) 
【伸びやかで滑らかなテクスチュア、ミネラリティの伸びとドライなエキス系味に感激!・・どんどん飲んでいただきたい素晴らしいシャンピニ―です!】
 イメージ的にはクロ・ルジャールのベース、(ル・クロ)にとても近いです。むしろこちらの方がポテンシャル高いかも・・などと思っています。

 因みにエージェントさんの紹介では、このワインは単に「ソミュール=シャンピニー(ソーミュール・シャンピニーになっていますが)」ですが、裏ラベルには「”Domaine”」と入っていますので、Noisy wine では「キュヴェ・ドメーヌ」とさせていただいています。まぁ、クロ・ルジャールのベースワインには、どこにも「ル・クロ」と入っていないのに通称のル・クロと言ってますんで、クロ・ルジャールのフーコさんに薫陶を受けていますから、ちゃんと「Domaine」は入れた方が良いとの判断です。

 クロ・ルジャールのシャンピニ―は、若いうちはテクスチュアは僅かにザラっとした感じが有りますが、アントワーヌ・サンゼイのベースのソミュール=シャンピニーは非常に滑らかです。幾つかの小さな畑の葡萄をセパージュしている性でしょうか、複雑性も有ります。

 味筋としましては、イメージはエレガント系のシャンボール=ミュジニー・・濃く無いタイプに似通っています。皆さんはどうしてもシャンピニ―と聞くと、

「カベルネ・フランでしょ?・・青っぽくないすか?」

と、その辺りが気になるのでしょうが、

「・・全くと言って良いほど・・無い」

です。

 タンニンは綺麗に溶け込んでいて、酸度のレベルもピッタリ、アルコール分も12.5度と、ブルゴーニュファンにとっても非常に嬉しい内容では無いでしょうか?

 ミネラリティは結構に「透明感」が漂うクリスタルなニュアンスでたっぷりです。果実もチェリー、ベリーがふんだんに感じられ、重心の位置もクロ・ルジャールの(ル・クロ)とほぼ同様です。もっとも上級キュヴェについてはクロ・ルジャールの方が重厚で重心位置は低いですが、その分、アントワーヌ・サンゼイの方がエレガント感をより強く感じます。

 グラスの写真を見ていただきますとお判りかもしれませんが、シャンピニ―としては決して濃い方で無いですよね?ブルゴーニュワインでも多くがこんな感じに見えていると思います。

 全般を通して非常に美しく、また、余分な化粧をしていないピュアなニュアンスに感じられると思います。相当にドライですがおそらく酸の優れた構成の性で、薄辛くならず、パレットに美しい円形を描きながら「す~~っ」と消えて行きます。

 まぁ・・これ、相当にファンの方が生まれそうですよ。何せリーズナブルですし、しかも上級キュヴェにも魅力が有ります。是非飲んでみて下さい!超お勧めします!


2018 Saumur Blanc les Essarts
ソミュール・ブラン・レ・ゼセール

16164
自然派
白 辛口
フランス
ロワール
ソミュール
アントワンヌ・サンゼイ

■エージェント情報
 0.22haの小さな区画レ・ゼセール。石灰質が強く、シレックスが混じり込んでいる。収穫後、24時間冷やしてからダイレクトプレス。発酵は野性酵母のみで600Lの樽(1/3新樽)で発酵。セラーの温度が低く、酸度が非常に高いのでマロラクティックは起こらない。9ヶ月熟成後、アッサンブラージュ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,290 (外税) 
【あのフーコさんの「レ・ブレゼ」の妖艶さ 1/2 と、ディディエ・ダグノーのブラン・フュメ・ド・プイィのシレックスっぽさ 1/2 を掛け合わせたような美味しさです!】
 noisy もまた、ロワール上流の凄いワイン、鬼才ディディエ・ダグノーのブラン・フュメを始めて飲んだ時は、ほんとにまぁ・・腰を抜かすほどビックリしました。そしてワインには「ミネラリティ」が重要だけれど、

「そのミネラリティとは・・なんぞや?」

みたいな興味が湧いてきましたし、

「ミネラリティにも種類が山ほどあるぞ!」

と再確認も出来、それがワインの味わいを大きく左右していることにも気付くことにもつながった訳です。


 言ってみれば、葡萄の木の根は土壌に伸びて行き、地中の水分と一緒に他の成分を取り込んでいる訳ですね。勿論、そこには光合成も関係してきますが、養分として取り込んでいるのは、食虫植物などを除けば・・土壌由来な訳です。土壌に何も無ければ・・いくら水分が有っても飼育は厳しくなります。土壌は様々な(葡萄・植物にとっての)養分を含んでいるので、

「その畑によって組成が大きく異なる」

ことが、ワインの楽しみを大きくしている偉大な要素のひとつなんですね。


 で、ディディエ・ダグノーのシレックスは、本当にあのエチケットのような石がゴロゴロしています。アントワーヌ・サンゼイのこの「レ・ゼセール」の畑は写真さえ見てはいませんが、

「まるでディディエのシレックスのあの映像が目の前に浮かんでくるような感じ」

で、あのミネラリティを感じられます。


 それに加え・・noisy も大好きだったフーコさんのあの素晴らしいソミュール・ブラン、レ・ブレゼの、7色に変化するかのような見事な味わい・表情もまた、この「レ・ゼセール」には備わっていると感じるんです。勿論、レ・サル・マルタン・ブランのコラムにも書いたように・・です。

 あのディディエ・ダグノーのブラン・フュメの、ある種ガチガチに硬質なミネラリティのワインは、若い時分には・・フーコさんのレ・ブレゼのようには変化してくれませんよね?・・なので、

「天は二物を与えた系の白ワイン?」

みたいな感じなんですね。


 表情は結構に饒舌な感じです。でもそれは全然嫌味に感じない・・ミネラリティが膨大にあるからなのかもしれません。

 このワインもまた、非常に「緑」を感じます。そしてピュアです。・・いや、もう判らなくなって来たでしょう?・・是非飲んでみて下さい!超お勧めです!


2017 Saumur Blanc les Salles Martin
ソミュール・ブラン・レ・サル・マルタン

16163
自然派
白 辛口
フランス
ロワール
ソミュール
アントワンヌ・サンゼイ

■エージェント情報
 1975年に植樹した1.16haの畑で砂質土壌。ミネラル含有量が多い畑。収穫後、24時間冷やしてからダイレクトプレス。発酵は野性酵母のみで600Lの樽(1/3新樽)で発酵。セラーの温度が低く、酸度が非常に高いのでマロラクティックは起こらない。9ヶ月熟成後、アッサンブラージュ。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,990 (外税) 
【半端無いミネラリティとビオならではのフワフワ浮遊感、そして見事にピュアなのに、滅茶苦茶多彩な表情です!】
 ブルゴーニュワインは、まぁ長年に渡り「しょっちゅう」・・いや、「頻繁に」・・ん~・・「毎日のように」飲んでいますので、そうは極端にビックリすることも無いんですが、その他の地方に行きますと、結構に再発見したり、思い出したりで楽しい思いをしているような気がしますが、このアントワーヌ・サンゼイの白もそのひとつです。

 ソミュール・ブランですからシュナン・ブラン主体ですね。他にも何か混ざる可能性は有ります。が、エージェントさんの資料には品種すら書いてませんので・・想像するしかない訳です。まぁ、ロワール河中流ならシュナン・ブランと覚えておけば、大きく間違うことは無いんですが、この近辺では、「ピノー・ド・ロワール」などとも呼ばれますので、

「ん?・・ピノ・ブラン・・?」

などと混乱しないようにしておくと良いかもしれません。

 このレ・サル・マルタンの白もまた素晴らしいです。石灰がとても強い感じを受けます。そして特徴的なのが「酸」ですね。

「寒すぎてマロラクティックが起こらない」

とテクニカルに書かれています。ですが、真冬と春は気温の差が有りますし、日本のように電気式の温度管理はしていないでしょうから・・エルヴァージュの時にはセラーの温度は変化しているはずなんですね。

 そんな「時間と温度」が育んだ多彩な表情が素晴らしいんですね。確かに酸はやや強めなので、「強い酸は苦手」な方はあと3年ほど寝かせた方が良いかもしれませんが、通常は問題無いと思います。昔のアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールのリリース時のワインに比べれば・・なんてことはないです。すぐに慣れてしまいます。

 そしてそこからの表情は、石や岩、煙、多彩な色のフルーツ・花、ハーブ、スパイス・・と、上げれば枚挙にいとまがないほど・・です。ショウガっぽさも有りますよね。香り、物凄いです。

 それでいて味わいはピュアなんですね・・最近のビオに有りがちな「アヴァンギャルドさ」=「ワインがなりたいように自由にさせる」みたいな放任主義では有りませんが、ナチュラル感はちゃんと有ります。

 そしてとても凝縮しています。色は何と、結構に「緑」が濃いです。新樽由来の緩やかな酸化と、マロラクティックが起こらない程度の低温セラーが生んだ見事なシュナン・ブランです。中流と言っても、アンジュ―ほどの緩さではなく、コトー・デュ・レイヨンのような甘いワインでは有り得ません。しかし、そのニュアンスが無いとも言えず・・ロワール中流は味わいの変化が地区ごとに楽しめますが、ある意味、

「このレ・サル・マルタン・ブランでロワール中流旅行が楽しめる?」

みたいな感覚です。是非飲んでみて下さい!お勧めします!