アリアンナ・オッキピンティ
アリアンナ・オッキピンティ
イタリア Arianna Occhipinti シチリア
● 久しぶりのオッキピンティです。上級クラスを3アイテム、全てテイスティングしました!・・相当旨いですね~。それぞれに特徴が有りつつも、見事な出来栄えです。

造り手:Arianna Occhipinti / アリアンナ オッキピンティ
人:Arianna Occhipinti / アリアンナ オッキピンティ
産地(州):シチリア
ワイン:Grotte Alte、Il Frappato、Siccagno、SP68 Rosso、SP68 Bianco、Passo Nero
所在地:SP68 VITTORIA-PEDALINO KM 3.3 97019 VITTORIA (RG) SICILIA. ITALIA
Web : http://www.agricolaocchipinti.it/
シチリアの生産者、アリアンナ オッキピンティ。2004年が彼女のファーストヴィンテージです。2004年の収穫は、なんとまだミラノの醸造学校で卒論に取り組んでいる真っ最中でした。ミラノとシチリアを行ったり来たりしながら、無我夢中で収穫していたはずです。
デビューした当時は、生まれたてほやほやのひよっこで、彼女を”醸造家”という言葉で呼ぶのさえ、ためらわれたものでした。ところが、翌年イタリアで初ヴィンテージがリリースされるやいなや、あっという間に業界の話題をかっさらってしまったのです。というより、彼女の場合、デビューする前から、ちょっとした有名人になってしまったエピソードがあるのです。
少女の嘆きにおじさま殺到
それは2003年のこと。醸造学校に通う彼女が、ヴェロネッリという、イタリアのガストロノミー界では超有名な出版社の筆頭記者、ジーノ・ヴェロネッリに宛てて、手紙を書いたのです。そう長くはないあの文章が、彼女をここまで有名にしてしまうだなんて、彼女自身、想像していなかったことでしょう。
ヴェロネッリ誌の中で全文紹介されたその手紙は、後にガイドブックでも繰り返し賞賛されることになります。それは、ワイン造りを夢見るひとりの少女が、現代のワイン造りが過剰なテクニックと科学的アプローチによって、本来の神聖さを失ってゆくことを涙ながらに訴えた内容でした。
しかも、その嘆きがまた、非常に詩的でナイーブな表現に彩られているものですから(醸造学校で教えられることを鵜呑みにする友人達への心配やら、価値ある樹齢の高い樹が生産効率を重視するために抜かれていくことの悲しみなど)「こんな痛々しい少女を放っておいてはいけない!」とおじさまたちが立ち上がってしまったわけです。その手紙は、あちこちのフェアーで配られたり、新聞や雑誌、ワイン関係者のブログなどで引用され、彼女がワインをリリースする頃にはすでに「あのヴェロネッリへの手紙の娘か!」で通じるくらいに評判になっていました。
ですから、彼女のワインを味見する前から「全量くれ!あるだけ買うぞ」といわんばかりの勢いで、酒屋、エージェント、レストランなどの(なぜか、というかやはり)おじさま達が殺到し、少量しか生産されていなかった彼女のワインを取り合うようなデビュー戦となってしまったのです。
注目を集める地中海美人
今でも見られる光景ですが、自然派ワインのフェアなどに参加しているアリアンナを見ると、老若男女、もとい、老若男男、常に人だかりが出来ています。彼女のブースに真っ赤なバラの特大花束が用意されていて、驚かされたこともあります(犯人はパンテッレリア島の生産者でしたが)。
少し浅黒い肌に漆黒の長髪、りりしい眉毛、鋭い眼差しと…そしてやっぱり豊満なボディー。イタリア人の夢見る、地中海美人を絵に描いたような容姿の彼女。加えて、耳障りなほどのハスキーボイス。ヨーロッパでは、セクシーさの象徴です。それでいて、生産者の中ではダントツの若さ、かつ独身なのですから、どんな女性に対しても賞賛を態度で示さずにはいられないイタリア人が、放っておくわけがないのです。
問題は、ものすごく太り易いという家系的な体質で、収穫などで忙しい時期とそうでない時期の体重差が10kgくらいあったりします。日本料理を作ってあげると「ダイエット中だけど日本料理はヘルシーだから」と3人前くらい食べていました。2008年に来日して試飲会のためにあちこち回ったときにも随分と…。こんなこと書いたら怒られそうだけれど、あまり細かいことは気にしなさそう。ほれぼれするほど男っぽい性格なのです。
自ら理想を探し当て交渉する
ヴィットリア市外の小高い丘にあるパルメント(伝統的な大型のワイン醸造施設)。ここでは50人以上は入れそうな、足で踏むための巨大なステージと発酵槽、馬がひいていた木製のトルキオ(圧搾機)、発酵から熟成に使用される大樽を擁する熟成庫まで、すべて天然石で作られています。このような施設はイタリア各地で廃墟となって打ち捨てられていましたが、近年その魅力・実用性が再評価され、非常に高額で売買されるようになりました。このパルメントに一目ぼれしたアリアンナは、そこで自分のワイナリーを開くため、ミラノから帰省する度に様々な準備を始めます。
石灰質を多く含む白い軟石だけでつくられた、美しいパルメントの魅力もさることながら、夏は砂漠のように暑く乾燥してしまうヴィットリアにおいて、昼夜の寒暖差を生む海風が吹き抜ける丘と丘の狭間に建ち、さらに石灰質を多く含む白い土壌と粘土質の混在する周囲の土地が、長い間人の手に汚されずに何十ヘクタールも広がっているという最高のロケーションに、すっかり魅了されてしまったのです。
新しく植える畑だけでは何年も採算がとれませんから、その周辺で立地の良い区画を周り、樹齢の高い伝統的なアルベレッロで仕立ててある畑を捜しました。年老いた農夫たちに自分で交渉して、剪定から全ての畑作業をやらせてもらうという条件で、畑をいくつか借りられることになりました。
自分のセラーと畑を構えることになるヴィットリアという町は、彼女の生まれ育った町でもあり、また叔父のジュースト・オッキピンティがワイナリーCOS(コス)の拠点を構える土地でもあります。
彼女より20年以上も前からヴィットリアで、ジューストを含む建築家の学生3人が、やはり在学中に立ち上げてしまったワイナリーCOSは、シチリアの中だけでなく、イタリア全国で既に知名度が高く、彼の力を借りればもっと簡単に話は進んだはずですが、負けん気の強いアリアンナは、独自に自分の理想の畑を探しあて、交渉したのです。
大規模施設を手に入れる
小さい頃から叔父の後ばかり追い回し、ブドウ畑とセラーで多くの時間を過ごしていました。14歳のとき既に「いつか必ず自分のワインをリリースする」と決意していたといいます。10年と経たずにその夢を実現したアリアンナ。
若いのに頑固で、融通が利かない面もありますが、彼女の意思の強さは、シチリアのド田舎で閉鎖的な男社会である腰の曲がった農夫たちに、自分のやり方で畑を任せてくれという小娘の主張を受け入れさせるほどの迫力になるのでしょう。とはいえ、彼女はまだ学生。1ヘクタールの畑を借りる口約束はできても、不動産の売買など金銭的にも立場的にも手の届く話ではありません。建築家である父親(オッキピンティ一族は建築家か教師だけ。アリアンナの姉もパリでランドスケープのプロジェクトに参加。)が廃墟の買取り手続きを進めることになります。そしてなんと、翌年本当にそのパルメントを購入してしまうのです。パルメントにもさまざまな規模がありますが、アリアンナのパルメントは、3、4棟の建物とアラブ式庭園を擁するかなり大きな施設で、おそらく修復だけでも億単位の話だったはず。この辺りの成り行きが、アリアンナが地元の名士を親に持ち、叔父も有名なワイナリーの経営者、など、ワイン界のサラブレット、ラッキーガール的イメージで語られてしまう理由なのでしょう。確かに、醸造学校に通う一介の学生が、たとえどんなに才能に恵まれていたとしても、容易に実現できてしまう規模の話ではありません。
ヘビーなワイン哲学
同じ時期にエトナ火山でほぼ無一文でワイナリーをはじめたフランク・コーネリッセンが、初期のアリアンナ・オッキピンティのワイン造りにもっとも大きな影響を与えた人物になります。2002年と2003年の、まだ畑を探している段階では、車で片道3時間もあるヴィットリアからエトナまでの道のりを、毎週通ってきてはフランクの畑やセラーを見学して手伝ったり、他の生産者のワインを開けては一晩中語り合ったりしていました。偶然誕生日も同じこの二人は、もともと性格も嗜好も似通ったところが多いうえ、若いアリアンナはフランクに感化されて、当時彼に教えられてどっぷりはまってしまったニック・ケイヴの音楽のように重く、どっしりと彼女の上にヘビーなワイン哲学が覆いかぶさっていきました。
アリアンナも、実際にワインを造りを始める前までは、完全亜硫酸無添加でのワイン造りを念頭においていましたし、またフランクがそうであったように、亜硫酸を添加されたワインは屍に等しいなどというような、過激な哲学にまで傾きかけていた頃もありました。
自由な思想と不自由な借金
彼女のもっとも恵まれた点は、若い頃からイタリアやフランス、スペインなどの様々な生産者と交流を深めることができたことではなかったかと思います。
特に、エミリア・ロマーニャのラ・ストッパのエレナ・パンタレオーネ女史とは、アリアンナが中学生の頃からの長い付き合いで、今では一緒に食品会社を共同経営するほどの仲です。ピエルパオロ・ペコラーリの章でもでてきますが、エレナのワイナリーはそこそこに規模が大きく、リスクに対してのマネージメントのシビアさは、フランク・コーネリッセンのそれとは比べ物にならない責任をともないます。
彼女との付き合いや、ニコラ・ジョリー率いるルネッサンスAOCの生産者との交流、自然に造られたものであっても、飲んだ味わいとして決定的な欠点があると思わずにはいられないような亜硫酸無添加のワインとの出会い。そういった様々な要素が、彼女を冷静に、理想だけに飛びつくことなく、地に足をついた生産へと向かう道しるべとなっていったように思います。そして何より、スポンサーである父親は、良くも悪くも、アリアンナの自由を制限している最も大きな存在です。建築家であるブルーノは、巨額のお金を娘に貸した形でワイナリーの経営に携わっているのですが、この人がまた、異常に細かい。ボトリングされたワインを売るという、唯一の収入にありつくまでの長い時間に生じる、ありとあらゆる出費に関して、彼女を問い詰めてしまうのです。
実際に、食べてゆくのには困らないはずの彼女が、ワインを売り急いでしまいがちなのは、ひとえにブルーノの干渉が耐え難いから。ファーストヴィンテージのリリースのタイミングにしろ、もっと長い熟成を必要とするチェラスオーロD.O.C.G.の生産量にしろ、アリアンナ自身は、もっと寝かせてからリリースしたいのは山々だし、念願のチェラスオーロだって、ひと樽といわず沢山試してみたいはずだし、けれど、なんといっても、先立つものはお金。背に腹は変えられない、という切迫感が、始めてから数年は、彼女の言葉の端々からひしひしと感じられました。
与えられた中での最善
親子で壮絶な絶交状態が何ヶ月も続いたことも過去に一、二度ならずともあり、叔父のジューストが心配して仲を取り持とうとし、双方から拒絶されていたこともありました。
学生の頃は、父親の言うことを受け入れるしかありませんでしたが、ある程度業界でも認められ、自分のワインに商品としての自信も生まれてきています。そろそろ、自分のワインに関しては自分で責任をとる、と言い切りたいはずですが、あと何年かかれば父親への借金を返せるのでしょう。彼女には精神的負担が大きいのかもしれませんが、そういう制約があることは、必ずしも彼女にとってマイナス要素ばかりではなかったと思います。
金銭的に恵まれた環境にある生産者が、そうでない生産者から批判の対象にされてしまうのを頻繁に見てきましたが、後者が望まずして恵まれない状況に置かれたのと全く同様に、アリアンナだって、現在の、傍から見ればラッキーな立場を、自分の意志で選べたわけではないのです。
アリアンナのような立場の人間を、甘ちゃん呼ばわりするのは、やはり少し不公平な態度である気がします。その人が何を持っているのかということではなく、与えられた情況の中で、どう最善を尽くしているのかを、見てあげてほしいなと思ってしまいます。
● 2017 Siccagno I.G.T.Terre Siciliane Rosso
シッカーニョ I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【これは彼女のネロ・ダヴォラ!チェリーな果実が美味しい、自然でストレートな美味しさです!】

こちらのシッカーニョはもともととてもエレガントで、出るところは適度にプリっと、しまっているところはキュッと・・実に後ろ姿もなんとも美しい女性を思わせる味わいでしたから、そのまま踏襲されているように思います。
フラッパートは比較的濃密だったんですが、それでも「濃く造ろう」と言うような意思を感じさせるものでは無く、自然に造るとそうなるのかな・・と思っていました。しかしこの2018年の・・フラッパートの方は、かなりエレガント系の味筋だったので、
「・・大人の舌になったのかなぁ・・」
などと勝手に妄想しています。
キュッとしまったウエストを感じさせる、赤いチェリーな果実と、軽やかで非常に細やかで滑らかな透明+半透明のミネラリティが溶け込んだ味わいがします。またとても冷ややかで、冷たい感じがします。

ファルスタッフ・マガジンは2016年ものに93ポイントと高い評価をしていますが、この2018年ものもほぼ同様な出来じゃないかな・・と思います。
今回はフラッパートの上のクラスが限定で入って来ました。2016年から造っていたようです。ですが、2016年ものの限定ものでは無いキュヴェも、評価は高いんですよね。
で、この2018年もののシッカーニョですが、今すでに良い感じに飲めます。・・が、少しだけブルゴーニュワインを飲むよりも1度位高い温度の方が良いかなぁ・・とも思いました。
ですが、この1週間の気温差と言ったら・・半端ないですから・・。33度から20度まで、いきなり気温が下がって・・台風一過で気温はまたすごく上昇するかと思ったら・・余り上がって来なかったんですね。このまま秋に突入するようでしたら、
「品温の調整で結構に味わいが変わる!」
と思いますので、この気温が変わり始めた時期は、その辺を少し気にされて飲んでみてください!エレガント系、エキス系、純粋系のネロ・ダヴォラです!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨!・・キュッと締まったウエストに釘付けになるに違い在りません!】
これも相当旨いです・・。良い色合いをしていますよね・・濃く無く、淡く無く、適度に熟した葡萄に冷やかなニュアンスが漂っているかのようです。
赤い血が結構感じられる肉には相性バッチリのイル・フラッパートに対し、ワイン単体での美味しさを追求したか?と思えるようなのがこのシッカーニョです。
果実感が多く、タンニンは少なく、非常に滑らかで、球体に感じられるパレットの表面には透明感バッチリのミネラリティがコートされているような感じです。
なので、ちょっとだけ濃い目に仕上がったブルゴーニュ的なニュアンスにも感じられるんですね・・まぁ、そう言ってしまうには酸の構成がやや豊かに振られている感じでは有りますが。でも、シャンボールの1級にはこのようなタイプも結構に存在しますんで、「シャンボール1級!」なんて言ってしまう可能性は有りますよ。
だって・・色合いも滅茶色っぽいじゃないですか?そして見事に「ドライ」で甘く無いところに、その酸の冷ややかな構成で旨味を感じさせてくれちゃいますから、
「ワイン単体での完全に近い美味しさ」
は相当なものですよ。
チェリッシュな果実の真ん丸な美味しさに、黒系果実のトッピング。仄かに香る精妙なスパイス感が素晴らしいバランスです。非常に美味しいです!是非飲んでみてください。下級クラスのSPシリーズとは全く異なる質感に驚かれるでしょう!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【シチリアを品質的に代表できる生産者に成長したと感じる逸品です!】
どうでしょう?・・このイル・フラッパートの涼やかながらも黒味が差し入ったような美しい色彩!・・非常に素晴らしいです。どこか、吹っ切れたような・・と言うか、解き放たれたようなポジティブなニュアンスが伝わってくる素晴らしい味わいです。
ほんのりとスパイシーさが漂う、ミディアムからフルなボディです。在りがちな「暑苦しさ」は無く、冷涼感の漂う果実、果実酸が感じられます。細やかな起伏、襞のあるテクスチュア感は艶々としていて、とても外交的では有りますが、フレンチワイン的な奥ゆかしさも感じられます。この辺がアリアンナのワインには共通していて、優れたビオワインが持つ「外向きのベクトル」「ナチュラル感」に加え、危険性を持たない見事な「ピュアさ」が感じられます。
また、このしなやかさはSo2の少なさを現すかな・・とも思います。決して使用していない訳では無く、それなりに使っていると思われますが、「適度な使用のタイミングと適度な量」が、このピュアさの有るナチュラルさにつながっているのでしょう。
このフリーダム感満載の「イル・フラッパート2014」を、同じくアリアンナの「フジッリ・ディ・トゥミニア」で合わせたんですが、まぁ・・
「止められない、止まらない、カッパxxせん!」
でした。
フジッリ・ディ・トゥミニアの持つ複雑な味わい、そしてオリーブオイルやチーズを使っていますから、濃厚な味わいに対する訳ですが、負けること無く、勝つことなく・・見事にマッチするんですね・・。地産地消をシチリアの地に移民したような気持ちで体験しているようでした。あ、オリーブオイルもアリアンナのピュアなゲータ、パンタレイでした。残念なのは用意できなかったチーズでした。
一方、ネロ・ダヴォラとコリント、その他の現地種などによる「シッカーニョ2014」ですが、今のところテイスティングが間に合っていません。これだけの素晴らしいネロ・ダヴォラを飲んでしまえば、この10年間でさらにアリアンナは一皮向けたと理解できますので・・もうシチリアを代表する造り手に成長したんじゃないかと感じていますから、ぜひ飲んでみていただきたいと思います。
また、上記のように様々な有機、ビオの食材を一緒にご案内させていただいてますので、ぜひ、
「バーチャルなシチリア体験」
をしていただけたらと切に願っています。ご検討くださいませ。超お勧めいたします!

2005年のイル・フラッパートのレヴューが見つかりましたので掲載いたします。
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以前今年の第一弾でご紹介したオキピンティちゃんのイル・フラッパート2005 ですが、再入荷しました。しかし、以前のものとはキュヴェ違い・・・、Riserva にしようと樽貯蔵していたものを断念し、瓶詰めしたもののようです。理由は資金難らしい・・(T.T そんな訳で (R) とさせていただきましたが、どこにもそんな表記は有りませんのでご了承ください。
味筋は前回のコメントを参考にしていただきたいのですが、日本人に馴染みやすいと思われるもので、梅かつお風味のエキスビッチリタイプ・・に感じられます。もっとも、そんな単純なものではなくて、かなりの複雑性を持っていますので、前回ご購入いただけなかった方、是非とも飲んでみて欲しいと思います。
以下は転載です。
【悩殺されました 】 フラッパートという地場品種です。まあ、品種は関係ないです。テイスティング会などで××××さんたちの話が耳に入ってきてしまいますが、
「この品種特有の香りとしてぇ・・・」
などと、何か部下の方に講義されているよう・・でもそんな単純な話じゃないんで、ごく一部の品種を除いては香りだけじゃ品種を特定するヒントにはなっても決定などできるわけがないんです。知らないものは当てようが有りませんし。フラッパートが品種としてどんな香りでどんな味わいなのかなどは聞かれても全く判りませんので悪しからずご了承下さいませ。
で、このイル・フラッパートなんですが、ホットパンツ姿のイタリアン、アリアンナに悩殺されてしまいました・・・。ベストと思える濃度とボリューム感は、ブルゴーニュのピノ・ノアールのニュアンスを僅かに一回りほど大きくしたものに近く、奥深さとピュアさにやられました。絶妙な余韻です・・。果実は赤紫の極小果実が詰め込まれていますが甘くなく、エキスの旨みに包まれています。それでいて「重くない」のが素晴らしい!ホットパンツたる由縁です。
あんまり美味しいので調子こいて販売していたら数が無くなってきてしまいました。申し訳ありません。お早めにお願いします。
● 2018 Il Frappato I.G.T.Terre Siciliane Rosso
イル・フラッパート I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【・・あれ・・・?イル・フラッパートも激エレガント系に?・・】

だいぶ変わった気がします。もう少し抽出は強かった・・と記憶しているんですが、それでも質の良いタンニンと果実酸のバランスで、果実が饒舌にはなり過ぎず、滑らかな味わいをしていました。
ですが2018年ものは、その涼やかそうな2016年ものの「赤さ」はやや色付きを増した上に熟成感が入っていますよね?・・滑らかでは有りますがその分フレッシュ感や、悪い言い方をしますと鋭角な酸が無くなっている感じがします。
なので、涼し気なニュアンスは減り、その分、熟したエキスの旨味や柔らかさが増したように感じられました。
まぁ・・少し、大人になったのかなぁと・・昔は少女みたいな感じでしたしね。力を貸してあげないと・・みたいな感じで見てましたが、みな・・育って行くんですね。noisy はちょっと育ちすぎちゃいましたが・・(^^
言ってみれば、緩やかな酸化をさせつつ、その量を増やした・・みたいな感じでしょうか。たぶん、造り自体が結構変わったと思います。

また、上級キュヴェを造り始めたのも影響しているかもしれませんね。今回はフラッパートの上級キュヴェが3アイテムほど入って来ました。飲んでみたかったんですが4本ずつしか無いので、今のところは様子を見て自重しています。
飲んだ感じは・・一瞬、ブルゴーニュ的な「緯度感」も、また「温度感」も有るんですが、口内からノーズにアロマが抜けて行くタイミングで、その緯度感も温度感も若干修正される感じで、
「あ、ブルゴーニュではないが、結構にエレガント系で自然なニュアンスに溢れている・・」
と感じます。
ほんと・・飲まないと全然判らないですよね~・・たった2年でこれだけ変わるんですから・・。
もし、
「オッキピンティのワインは濃い」
と思われていらっしゃるようでしたら、・・
「いや・・彼女は最近、趣旨替えされたようですよ・・とてもエレガントなシチリアワインです。」
と言ってあげましょう。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【質良く豊かなタンニンと味幅の有る見事な味わい!ファルスタッフ・マガジンも何と93ポイント付けています!】
オッキピンティさんのフラッパートです。まぁ、珍しくも何とも無い・・とお感じかもしれませんが、この何年かの伸長ぶりは大したものだと感じられる逸品です。
少し若い性も有りますが、抜栓直後こそやや閉じた傾向を見せますが、5~10分もしますと「こなれ」はじめ、そのやや「獰猛」な姿を見せてくれます。
まぁ、獰猛等と言う言葉を使ってしまうと、
「・・ん?・・キツイのかな?」
などと思われてしまうかもしれませんが、そこは「比較」の話しです。ほぼ同格の「シッカーニョ」が非常に精緻でブルゴーニュ的な感覚で飲めるのに対し、ワイルドさを持ったボルドー的な感覚で飲めるのがこの「イル・フラッパート」です。
ですので、赤い血のニュアンスの漂うお料理には、バツグンの相性を持つと思いますし、何より質の良いタンニンが豊富に有ることで、ボディの大きさを感じさせてくれます。
そして、その野性味にも精緻さが滲んでいます。ピュアだしナチュラルだし・・余りオオタさんち的なワインのようには感じません(・・すみません・・)。まったくアヴァンギャルドには行かないのに、そこはかとなく、
「自然な造りだよなぁ・・」
とさえ感じさせてくれるんですね。
これ、美味しいと思います。ワイン単体で飲むのならシッカーニョかもしれませんが、マリアージュを考えるとイル・フラッパートかと。
アリアンナの凄い成長ぶりが見える今回の入荷分です。しっかり休めてからご紹介していますので、「即戦力」は間違いないはず・・是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【シチリアを品質的に代表できる生産者に成長したと感じる逸品です!】
どうでしょう?・・このイル・フラッパートの涼やかながらも黒味が差し入ったような美しい色彩!・・非常に素晴らしいです。どこか、吹っ切れたような・・と言うか、解き放たれたようなポジティブなニュアンスが伝わってくる素晴らしい味わいです。
ほんのりとスパイシーさが漂う、ミディアムからフルなボディです。在りがちな「暑苦しさ」は無く、冷涼感の漂う果実、果実酸が感じられます。細やかな起伏、襞のあるテクスチュア感は艶々としていて、とても外交的では有りますが、フレンチワイン的な奥ゆかしさも感じられます。この辺がアリアンナのワインには共通していて、優れたビオワインが持つ「外向きのベクトル」「ナチュラル感」に加え、危険性を持たない見事な「ピュアさ」が感じられます。
また、このしなやかさはSo2の少なさを現すかな・・とも思います。決して使用していない訳では無く、それなりに使っていると思われますが、「適度な使用のタイミングと適度な量」が、このピュアさの有るナチュラルさにつながっているのでしょう。
このフリーダム感満載の「イル・フラッパート2014」を、同じくアリアンナの「フジッリ・ディ・トゥミニア」で合わせたんですが、まぁ・・
「止められない、止まらない、カッパxxせん!」
でした。
フジッリ・ディ・トゥミニアの持つ複雑な味わい、そしてオリーブオイルやチーズを使っていますから、濃厚な味わいに対する訳ですが、負けること無く、勝つことなく・・見事にマッチするんですね・・。地産地消をシチリアの地に移民したような気持ちで体験しているようでした。あ、オリーブオイルもアリアンナのピュアなゲータ、パンタレイでした。残念なのは用意できなかったチーズでした。
一方、ネロ・ダヴォラとコリント、その他の現地種などによる「シッカーニョ2014」ですが、今のところテイスティングが間に合っていません。これだけの素晴らしいネロ・ダヴォラを飲んでしまえば、この10年間でさらにアリアンナは一皮向けたと理解できますので・・もうシチリアを代表する造り手に成長したんじゃないかと感じていますから、ぜひ飲んでみていただきたいと思います。
また、上記のように様々な有機、ビオの食材を一緒にご案内させていただいてますので、ぜひ、
「バーチャルなシチリア体験」
をしていただけたらと切に願っています。ご検討くださいませ。超お勧めいたします!

2005年のイル・フラッパートのレヴューが見つかりましたので掲載いたします。
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以前今年の第一弾でご紹介したオキピンティちゃんのイル・フラッパート2005 ですが、再入荷しました。しかし、以前のものとはキュヴェ違い・・・、Riserva にしようと樽貯蔵していたものを断念し、瓶詰めしたもののようです。理由は資金難らしい・・(T.T そんな訳で (R) とさせていただきましたが、どこにもそんな表記は有りませんのでご了承ください。
味筋は前回のコメントを参考にしていただきたいのですが、日本人に馴染みやすいと思われるもので、梅かつお風味のエキスビッチリタイプ・・に感じられます。もっとも、そんな単純なものではなくて、かなりの複雑性を持っていますので、前回ご購入いただけなかった方、是非とも飲んでみて欲しいと思います。
以下は転載です。
【悩殺されました 】 フラッパートという地場品種です。まあ、品種は関係ないです。テイスティング会などで××××さんたちの話が耳に入ってきてしまいますが、
「この品種特有の香りとしてぇ・・・」
などと、何か部下の方に講義されているよう・・でもそんな単純な話じゃないんで、ごく一部の品種を除いては香りだけじゃ品種を特定するヒントにはなっても決定などできるわけがないんです。知らないものは当てようが有りませんし。フラッパートが品種としてどんな香りでどんな味わいなのかなどは聞かれても全く判りませんので悪しからずご了承下さいませ。
で、このイル・フラッパートなんですが、ホットパンツ姿のイタリアン、アリアンナに悩殺されてしまいました・・・。ベストと思える濃度とボリューム感は、ブルゴーニュのピノ・ノアールのニュアンスを僅かに一回りほど大きくしたものに近く、奥深さとピュアさにやられました。絶妙な余韻です・・。果実は赤紫の極小果実が詰め込まれていますが甘くなく、エキスの旨みに包まれています。それでいて「重くない」のが素晴らしい!ホットパンツたる由縁です。
あんまり美味しいので調子こいて販売していたら数が無くなってきてしまいました。申し訳ありません。お早めにお願いします。
● 2015 Cerasuolo di Vittoria Classico Grotte Alte
チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ
【・・なんと、仕入れなかった2014年ものはファルスタッフ・マガジンが94ポイント!・・超エレガントなネロ・ダヴォラの繊細な美味しさを感じられます!】

今更・・では有りますが、シチリアのワインは決して暑苦しくは無いです・・ちゃんと出来ているものは・・ほとんどそうです。
このネロ・ダヴォラによる2015年もののグロッテ・アルテもまた、とても繊細な味わいです。そして質感も高いですよ。何せ、ちょっと忙しくしている時にオファーなんぞが入ってくると、
「・・後で内容を見よう・・」
と思っていても忙しい訳ですから・・いつの間にか日が変わってしまっていて、いや・・もういい加減に自宅に戻らないと深夜に大きな雷が落ちることになるので、そそくさと帰ってしまって、結局オーダーに間に合わなくなっているのに気付く・・オオタさんのオファーは何がオファーされているのか、メールを良く読まないと判らないので、見落としてしまうことも良く有るんですね。
なので昨年の分のオファーはまったく気付かず、スルーすることになってしまいました。その2014年ものはファルスタッフで94ポイントまでついていましたので、2013年もののコラムに「95点までは有る・・」と書いた訳ですから、
「我が意を得たり」
のような気持ちには成れました。

ただし、2013年ものと2015年ものでは・・結構に違う感じがします。とことんピュアなニュアンスは同様でもあるんですが、まず見た目が・・ね・・だいぶ違います。ちょっと見はまるでブルゴーニュワイン・・のような、おだやかな酸化を得たような色彩です。2013年ものはもっと深紅な色合いで、酸化はもっとずっと穏やか・・フレッシュ感が有ったと思います。
2015年ものはその分とても自然な熟成感が有り、よりナチュラルな感じを得やすいんじゃないかと思います。
また、ネロ・ダヴォラは濃い・・と思われていらっしゃるかもしれませんが、ネロ・ダヴォラは葡萄の色は黒くても、決して濃度が出る種では無い・・と思いますよ。言ってみればエレガント系で、畑の高度や風の通り抜けなどで、冷ややかさがどう出てくるか・・みたいな部分に違いを感じることが多いような気がします。
このグロッテ・アルテ2015は、涼し気ですがそれ一辺倒ではなく、ふんわりとしみじみ伝わってくる味わいの中に、ほっこりとした温かさを感じます。この辺も見た目に表れているかな・・と思いますがいかがでしょうか。
アリアンナも色々やっているようですね。毎年同じようには造らないのでしょう。是非飲んでみてください。アリアンナ・オッキピンティのトップ・キュヴェです。
以下は以前のレヴューです。
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【この質感の高さ!・・まごうことなく、シチリアのトップ生産者になったと言えるアリアンナ・オッキピンティのトップ・キュヴェです!】
これは凄いです!・・相当に素晴らしいと言わざるを得ない・・高貴なネロ・ダヴォラの納得の出来栄えです。
因みにこの2013年ものでは有りませんが、2014年ものをファルスタッフ・マガジンが94ポイント付けているのを発見しました・・そりゃぁそうだよなぁ・・と、何故かまだ飲んでもいない2014年ものの評価なのに、ちょっと嬉しくなってしまいましたよ。
イタリアの自然派系のワインは、時に不安定さを感じさせてくれちゃいます。noisy も今までにも「良い」と結構にお勧めしてきたアイテムにも、いきなりご紹介が無くなってしまった造り手が有るとお感じでしょう?
そうなんですよ・・。勿論、イタリアに限っての話しでは有りません。フランスでも同じことが言えます。
今まではとてもナチュラルで、ピュアさが滲んで、高質さも有って・・素晴らしいと思ってご紹介させていただいて来た造り手でも、新ヴィンテージが届いてテイスティングしてみたら・・
「・・あれっ?・・」
と肩透かしを喰らってしまって・・しょうがないので「お蔵入り」・・その後のヴィンテージはとても買えない・・と言うパターンが非常に多いんです。
もしくは、味わいや出来にはそれなりに納得できても、
「え~っ!・・そんなに高くなっちゃったの~?」
とnoisy的な理解の範疇を超えてしまうことも有ります。
この「2013 チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ」ですが、滅茶美味しい「シッカーニョ」の精緻さを、凄い加速で追い越してすっとんで行きます。滅茶高質なんですよ。
ワインを口にしたとき、そのテクスチュアの細やかさや滑らかさに感動すると思うんですが、全く力を掛けずに優しく絞っているのが判りますし、その自然に流れ出た液体の質が高質で有るからこそのトータルの質感が生まれるんですね。
なので、アリアンナもこのワインには、相当な思い入れを持って生み出しているのが伝わって来ます。超高質な赤いチェリーに、ショコラとも言いたくなるような、実に細やかなテクスチュアの黒果実が僅かに入って来ます。そして全体像は全くの球体。破綻の無いまま、飲みこんでなお残像を美しく感じさせてくれます。
noisy的には95点までは有る・・そう感じています。激・・旨いです!・・ずっと飲んでいたい・・そう思われるに違い無いでしょう。お勧めします!是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【これは素晴らしいです!気高くほぼパーフェクト!お見事です!】
結構長いことアリアンナのワインとお付き合いさせていただいてますが、「あっけらかん」とした、とても自由なニュアンスの漂っていた醸造2年目の2005年、シッカーニョやイル・フラッパートを思い出します。
「お~・・凄い才能を持った女の子なんだ・・」
と感じたものです。
その後も折に触れ仕入れてテイスティングしていました。途中でエージェントさんが変わりましたし、発注しても来なかったり・・(^^;; それでも、
「ん、美味しいけど・・何か昔の解き放たれた感は・・無いなぁ・・悩んでるのかな~・・」
みたいなニュアンスは感じていました。
ところが今回の一連の入荷をテイスティングしていますと、当初感じた「羽の生えたようなフリーダム感」みたいなものが復活、しかも、このトップキュヴェの「チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ」の精緻さや高貴さ、完成度の高さに驚かされました。
「・・どうやら吹っ切れたみたいだし、一段高みへと昇ったかな・・」
と言うような印象を感じました。非常に・・旨いです。
やや濃密さの有る冷涼な果実酸と複雑な表情は、まるでブルゴーニュのピノ・ノワールのようなシームレスさ、一体感を感じさせます。非常にドライながら・・綺麗に発酵されていて、しかも旨みが美しいたなびきを持っています。
暑さ、気怠さと言うような中部イタリアンな、もしくは一般的なシチリアワインに特徴的な部分が無く、果実中心ながらも複雑なミネラリティが織りなす管弦楽団のメロディーのようなハーモニーが伝わって来ます。
「お~・・こりゃぁ素晴らしい!」
と言わざるを得ませんでした。
もっともこの高質なニュアンスは、下のクラスの「イル・フラッパート」にも通じるもので、まだテイスティング出来ていない「シッカーニョ」への期待も大きく膨らませてくれることになりました。
このトップ・キュヴェがこのプライスなら、非常にリーズナブルです。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールよりは濃密だが、ブルゴーニュファンの求める部分はほぼ「イコール」で有って、むしろピノ・ノワールは熟してこないと中々表現しない「官能さ」さえ・・2012年ものですが気高く内包していますから、イタリアンファン、アリアンナファンのみならず、ぜひブルゴーニュファンの方にも飲んでほしい、ハイレベルな仕上がりです。
ぜひご検討くださいませ。素晴らしいです!
● 2017 Vino di Contrada Bombolieri Fossa di Lupo
ヴィノ・ディ・コントラーダ・フォッサ・ディ・ルーポ
【アリアンナの最上級キュヴェのシリーズ、ヴィノ・ディ・コントラーダのフラッパート2017年です!】
すみません、ヴィノ・ディ・コントラーダの各キュヴェは4本ずつの入荷でして・・今のところは飲めていません。フォッサ・ディ・ルーポの出来の良い葡萄を選別して造っていると思われます。意外に・・いや、思われていらっしゃるより全然濃くないんじゃないかと思います。
● 2021 SP 68 I.G.T.Terre Siciliane Bianco
エッセ・ピ・セッサンタ・オット(SP68) ビアンコ I.G.T.テッレ・シチリアーネ
【ピュアな柑橘っぽいフレーヴァーです!】...数が少ないので飲めておりません。以前のレヴューを使用しています。

何故か写真の下部が曇っちゃってますがご容赦ください。アリアンナが造るピュアでストレートなデイリー系、すっきりワインです。
マロとか二次発酵とか・・どうでも良い感じの造りです。滑らかさも有りますが、むしろ果汁のストレートな美味しさを出す方向に振った味わいです。
若い果実のアロマティックな芳香、果皮を漬け込んだようなコクが有り、しかし軽快にゴクゴク行けるような夏向きな味わいかと思います。
こちらも数量は余り無いので・・最近のヴィナイオータさんの勢いは凄いですね・・・。ちょっと冷やし目にして喉の渇きを潤すも良し、14~15度でマッタリ感が出てくるのを待つのも良し・・ご検討くださいませ。
■エージェント情報
オキピンティ、待望の新ワイン登場!!
シチリア南部のヴィットリアで魅力あふれるワインを造る、弱冠30歳のアリアンナオキピンティ。彼女自身初の試みとなる、低価格ラインをリリースしました。ワインの名前は「SP68」!!ヴィットリア市の北部を走る、道路の名前です。
「低価格のライン」といっても、量産品ではありません。強さの中に優しさがある、彼女ならではのスタイルをしっかりと感じる、ハイレベルなワインです。
※「SP68」は、彼女のカンティーナ(醸造所)の敷地を通っている道路の名前です。早速googlemapで調べてみましたが、現在は名前が変わっているらしく、発見する事が出来ませんでした。
■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)

SP68 Bianco Terre Siciliane I.G.T. 2013 Arianna Occhipinti
「アロマティック!ピュアで水々しい爽やかな白ワイン。」
ライム、レモン、リンゴ、スモモ、洋ナシ、色々なフルーツの香りがポンポンと出てきます。アロマティックで明るいワインです。味わいは水々しく、爽やか。キリッと冷やしめで飲みたいワインです。この時期にピッタリ。
自然派でありながらどちらかというと旨みよりもキレイさに重点が置かれているように思い、女性醸造家らしいワインと思いました。キレのある味わいで、これを生かすにはオリーブオイル醤油で食べる刺身や鯛、鯒、甘海老などのカルパッチョを合わせたいです。
チャーミングなワインでまさにイタリアワイン界のマドンナなんでしょうね。とても繊細で華やかです。今の時期に是非飲んでみてください!おススメです!
● 2017 Vino di Contrada Bombolieri
ヴィノ・ディ・コントラーダ・ボンボリエーリ
【こちらもフラッパートですがボンボリエーリ。白っぽい石灰なニュアンスが強い(はず?)!】
こちらも入荷は4本だけでした。フローラルな単一品種..と言うことで、安易ですがピノ・ノワールに置き換えるとするとシャンボール系でしょうかね。砂質+石灰、砂+土+石灰..と言うことで、赤い土が見えるフォッサ・ディ・ルーポとは、だいぶ違うかもしれませんね。
● 2021 SP 68 I.G.T.Terre Siciliane Rosso
エッセ・ピ・セッサンタ・オット(SP68)I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【ベーシックラインのSP68の充実がアリアンナ・オッキピンティの成長を物語っています!スッキリ系ですがパレットはまん丸!旨いです!】...今回は少ないので以前のレヴューを使用しています。

アリアンナのラインではベーシックなSP68の赤です。以前までご紹介させていただいていた2013年とも、かなり違った印象を受けます。
2013年のSP68はとてもピュアでしたしワインとしては何も不可の無い、比較的ライトな味わいが印象的でしたが、どこか「ナイーブさ」を漂わせていた感じが有りました。
「・・ん?・・あのフリーダム感全開のアリアンナにしては、内向的じゃん・・」
と言うような印象が伝わってきて、醸造関係に悩んでいるのかな・・とも感じたものです。
しかし、悪くは無いんですよね・・。日本に入ってきた頃とは少し変化を感じて戸惑ったのかもしれません。
ところがこの2015年ものは、一緒に入って来た2012年のトップワイン、グロッテ・アルテや2014年のイル・フラッパート同様な、
「吹っ切れました~!」
と言うようなメッセージが受け取られ、以前の外交的な素晴らしい表情と共に、さらに高質さを漂わせる、その上で、ミディアム~ややライトなボディの飲み易さと生きの良さを感じさせてくれました。
以前はザクロっぽい、やや粒々感を感じる果実は、伸びやかな一体感の有るエキス系のまん丸パレットを感じさせる果実の集合体へと変化しています。生き生きとしつつ健康的で充実しています。とても好印象です。
厚みの有る味わいはシッカーニョやイル・フラッパートに任せ、軽快な旨さと生きの良さを感じさせてくれます。ぜひ飲んでみてください!暑い夏にも、やや冷え気味でもとても美味しいです。超お勧め!ご検討くださいませ。
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【ピュアなザクロっぽいフレーヴァーです!】
シチリアで、若いながらも素晴らしいワインとオリーブ・オイルを提供してくれているオキピンティさんの低価格なワインをご紹介します。
エージェント情報にも有りますが、かなり濃厚さを感じさせる色合いで有りながら、冷たい酸味をキッチリ残した味わいが、新鮮なフルーツを想像させてくれますので、ダレてウダウダな、暖かい地方に有り勝ちなパターンには成りません。
ある意味、このザクロを想像させるような酸味が絶妙で、これに嵌る方も多いんじゃないかな?もしくは、やや酸味の立った感じのバランスの良さ・・・と言ったほうが判りやすいでしょうか?決してとてもマイルドな酸では無く、リアルな新鮮フルーツの酸・・・なんですよね。
こんな酸のバランスは、普通の醸造家で有れば、余りやらないはず・・・です。もう少しマロラクティックをしっかりやって、柔らかい酸味に転化してしまうんです。それをせずに、敢えて鋭角な酸味を少量残すことにより、リアル・ザクロのニュアンスを出した・・・とも言えるんじゃないでしょうか。
noisy 的には、
「良くやった!」
と褒めてあげたい・・・素晴らしいバランスを持つシチリアワインだと思います。このバランスには早々は出会えないでしょう。飲んでみてください。お勧めいたします!
■エージェント情報
オキピンティ、待望の新ワイン登場!!
シチリア南部のヴィットリアで魅力あふれるワインを造る、弱冠30歳のアリアンナ オキピンティ。彼女自身初の試みとなる、低価格ラインをリリースしました。ワインの名前は「SP68」!!ヴィットリア市の北部を走る、道路の名前です。
初リリースの2004から、ネロダーヴォラとフラッパートをそれぞれに瓶詰めしてきましたが、今回初めて2つの品種をブレンドしています。酸味もしっかりしていてバランスが良く、爽やかな印象とともに、味わいには奥行きを感じます。
「低価格のライン」といっても、量産品ではありません。強さの中に優しさがある、彼女ならではのスタイルをしっかりと感じる、ハイレベルなワインです。日本には特別に100ケース分けてもらいましたが、生産者の在庫はもう完売です。
色合いは黒みがかって、濃厚そうに感じますが、独特の酸味としなやかなスタイルで、飲み心地は最高です。今まで別々にしか飲めなかった2品種をブレンドする事で、アリアンナの新しい世界を発見出来ると思います。ステンレスタンクで発酵、熟成。
※「SP68」は、彼女のカンティーナ(醸造所)の敷地を通っている道路の名前です。早速google mapで調べてみましたが、現在は名前が変わっているらしく、発見する事が出来ませんでした。
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■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
SP68 Nero D'avola e Frappato Terre Siciliane I.G.T. 2013 Arianna Occhipinti
ピチピチで溌剌とした酸が印象的です。もう少し落ち着いてなめらかさが出た頃に飲みたいですが葡萄のピュアさがダイレクトに届くワインです。
苺チェリー系の果実が中心の香りでメリハリの効いた味わいですね。マイナスに感じるような要素はなく、ちょっと落ち着かせることでまとまりが出そうに思います。造り手のエネルギッシュな雰囲気が伝わってきます。男勝りな女性の雰囲気が…
フランク・コーネリッセンの影響を受け(自分はまだ飲んだことが無いのですが)、できるだけナチュラルな造りを信条にしているそうですね。とてもピュアで生き生きとしたワインです。おススメです!
● 2017 Vino di Contrada Bombolieri Pettineo
ヴィノ・ディ・コントラーダ・ペッティネオ
【ヴィノ・ディ・コントラーダ・シリーズのペッティネオ は水はけの良い畑からのエレガントな味わいだそうです!】
こちらも4本のみの入荷、フラッパートの特別なクラスです。エレガントな味わいになる・・とのことですが、通常のシリーズのフラッパートやネロ・ダヴォラを飲ませていただいたところ、以前のような「力強さ」は抑えられ、どのキュヴェも結構にエレガント系に変わって来ていましたから・・もしかすると、「激エレガント系」なのかもしれません。
● 2016 Il Frappato I.G.T.Terre Siciliane Rosso
イル・フラッパート I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【質良く豊かなタンニンと味幅の有る見事な味わい!ファルスタッフ・マガジンも何と93ポイント付けています!】

オッキピンティさんのフラッパートです。まぁ、珍しくも何とも無い・・とお感じかもしれませんが、この何年かの伸長ぶりは大したものだと感じられる逸品です。
少し若い性も有りますが、抜栓直後こそやや閉じた傾向を見せますが、5~10分もしますと「こなれ」はじめ、そのやや「獰猛」な姿を見せてくれます。
まぁ、獰猛等と言う言葉を使ってしまうと、
「・・ん?・・キツイのかな?」
などと思われてしまうかもしれませんが、そこは「比較」の話しです。ほぼ同格の「シッカーニョ」が非常に精緻でブルゴーニュ的な感覚で飲めるのに対し、ワイルドさを持ったボルドー的な感覚で飲めるのがこの「イル・フラッパート」です。
ですので、赤い血のニュアンスの漂うお料理には、バツグンの相性を持つと思いますし、何より質の良いタンニンが豊富に有ることで、ボディの大きさを感じさせてくれます。
そして、その野性味にも精緻さが滲んでいます。ピュアだしナチュラルだし・・余りオオタさんち的なワインのようには感じません(・・すみません・・)。まったくアヴァンギャルドには行かないのに、そこはかとなく、
「自然な造りだよなぁ・・」
とさえ感じさせてくれるんですね。
これ、美味しいと思います。ワイン単体で飲むのならシッカーニョかもしれませんが、マリアージュを考えるとイル・フラッパートかと。
アリアンナの凄い成長ぶりが見える今回の入荷分です。しっかり休めてからご紹介していますので、「即戦力」は間違いないはず・・是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【シチリアを品質的に代表できる生産者に成長したと感じる逸品です!】
どうでしょう?・・このイル・フラッパートの涼やかながらも黒味が差し入ったような美しい色彩!・・非常に素晴らしいです。どこか、吹っ切れたような・・と言うか、解き放たれたようなポジティブなニュアンスが伝わってくる素晴らしい味わいです。
ほんのりとスパイシーさが漂う、ミディアムからフルなボディです。在りがちな「暑苦しさ」は無く、冷涼感の漂う果実、果実酸が感じられます。細やかな起伏、襞のあるテクスチュア感は艶々としていて、とても外交的では有りますが、フレンチワイン的な奥ゆかしさも感じられます。この辺がアリアンナのワインには共通していて、優れたビオワインが持つ「外向きのベクトル」「ナチュラル感」に加え、危険性を持たない見事な「ピュアさ」が感じられます。
また、このしなやかさはSo2の少なさを現すかな・・とも思います。決して使用していない訳では無く、それなりに使っていると思われますが、「適度な使用のタイミングと適度な量」が、このピュアさの有るナチュラルさにつながっているのでしょう。
このフリーダム感満載の「イル・フラッパート2014」を、同じくアリアンナの「フジッリ・ディ・トゥミニア」で合わせたんですが、まぁ・・
「止められない、止まらない、カッパxxせん!」
でした。
フジッリ・ディ・トゥミニアの持つ複雑な味わい、そしてオリーブオイルやチーズを使っていますから、濃厚な味わいに対する訳ですが、負けること無く、勝つことなく・・見事にマッチするんですね・・。地産地消をシチリアの地に移民したような気持ちで体験しているようでした。あ、オリーブオイルもアリアンナのピュアなゲータ、パンタレイでした。残念なのは用意できなかったチーズでした。
一方、ネロ・ダヴォラとコリント、その他の現地種などによる「シッカーニョ2014」ですが、今のところテイスティングが間に合っていません。これだけの素晴らしいネロ・ダヴォラを飲んでしまえば、この10年間でさらにアリアンナは一皮向けたと理解できますので・・もうシチリアを代表する造り手に成長したんじゃないかと感じていますから、ぜひ飲んでみていただきたいと思います。
また、上記のように様々な有機、ビオの食材を一緒にご案内させていただいてますので、ぜひ、
「バーチャルなシチリア体験」
をしていただけたらと切に願っています。ご検討くださいませ。超お勧めいたします!

2005年のイル・フラッパートのレヴューが見つかりましたので掲載いたします。
━━━━━
以前今年の第一弾でご紹介したオキピンティちゃんのイル・フラッパート2005 ですが、再入荷しました。しかし、以前のものとはキュヴェ違い・・・、Riserva にしようと樽貯蔵していたものを断念し、瓶詰めしたもののようです。理由は資金難らしい・・(T.T そんな訳で (R) とさせていただきましたが、どこにもそんな表記は有りませんのでご了承ください。
味筋は前回のコメントを参考にしていただきたいのですが、日本人に馴染みやすいと思われるもので、梅かつお風味のエキスビッチリタイプ・・に感じられます。もっとも、そんな単純なものではなくて、かなりの複雑性を持っていますので、前回ご購入いただけなかった方、是非とも飲んでみて欲しいと思います。
以下は転載です。
【悩殺されました 】 フラッパートという地場品種です。まあ、品種は関係ないです。テイスティング会などで××××さんたちの話が耳に入ってきてしまいますが、
「この品種特有の香りとしてぇ・・・」
などと、何か部下の方に講義されているよう・・でもそんな単純な話じゃないんで、ごく一部の品種を除いては香りだけじゃ品種を特定するヒントにはなっても決定などできるわけがないんです。知らないものは当てようが有りませんし。フラッパートが品種としてどんな香りでどんな味わいなのかなどは聞かれても全く判りませんので悪しからずご了承下さいませ。
で、このイル・フラッパートなんですが、ホットパンツ姿のイタリアン、アリアンナに悩殺されてしまいました・・・。ベストと思える濃度とボリューム感は、ブルゴーニュのピノ・ノアールのニュアンスを僅かに一回りほど大きくしたものに近く、奥深さとピュアさにやられました。絶妙な余韻です・・。果実は赤紫の極小果実が詰め込まれていますが甘くなく、エキスの旨みに包まれています。それでいて「重くない」のが素晴らしい!ホットパンツたる由縁です。
あんまり美味しいので調子こいて販売していたら数が無くなってきてしまいました。申し訳ありません。お早めにお願いします。
● 2015 Siccagno I.G.T.Terre Siciliane Rosso
シッカーニョ I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【激旨!・・キュッと締まったウエストに釘付けになるに違い在りません!】

これも相当旨いです・・。良い色合いをしていますよね・・濃く無く、淡く無く、適度に熟した葡萄に冷やかなニュアンスが漂っているかのようです。
赤い血が結構感じられる肉には相性バッチリのイル・フラッパートに対し、ワイン単体での美味しさを追求したか?と思えるようなのがこのシッカーニョです。
果実感が多く、タンニンは少なく、非常に滑らかで、球体に感じられるパレットの表面には透明感バッチリのミネラリティがコートされているような感じです。
なので、ちょっとだけ濃い目に仕上がったブルゴーニュ的なニュアンスにも感じられるんですね・・まぁ、そう言ってしまうには酸の構成がやや豊かに振られている感じでは有りますが。でも、シャンボールの1級にはこのようなタイプも結構に存在しますんで、「シャンボール1級!」なんて言ってしまう可能性は有りますよ。
だって・・色合いも滅茶色っぽいじゃないですか?そして見事に「ドライ」で甘く無いところに、その酸の冷ややかな構成で旨味を感じさせてくれちゃいますから、
「ワイン単体での完全に近い美味しさ」
は相当なものですよ。
チェリッシュな果実の真ん丸な美味しさに、黒系果実のトッピング。仄かに香る精妙なスパイス感が素晴らしいバランスです。非常に美味しいです!是非飲んでみてください。下級クラスのSPシリーズとは全く異なる質感に驚かれるでしょう!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【シチリアを品質的に代表できる生産者に成長したと感じる逸品です!】
どうでしょう?・・このイル・フラッパートの涼やかながらも黒味が差し入ったような美しい色彩!・・非常に素晴らしいです。どこか、吹っ切れたような・・と言うか、解き放たれたようなポジティブなニュアンスが伝わってくる素晴らしい味わいです。
ほんのりとスパイシーさが漂う、ミディアムからフルなボディです。在りがちな「暑苦しさ」は無く、冷涼感の漂う果実、果実酸が感じられます。細やかな起伏、襞のあるテクスチュア感は艶々としていて、とても外交的では有りますが、フレンチワイン的な奥ゆかしさも感じられます。この辺がアリアンナのワインには共通していて、優れたビオワインが持つ「外向きのベクトル」「ナチュラル感」に加え、危険性を持たない見事な「ピュアさ」が感じられます。
また、このしなやかさはSo2の少なさを現すかな・・とも思います。決して使用していない訳では無く、それなりに使っていると思われますが、「適度な使用のタイミングと適度な量」が、このピュアさの有るナチュラルさにつながっているのでしょう。
このフリーダム感満載の「イル・フラッパート2014」を、同じくアリアンナの「フジッリ・ディ・トゥミニア」で合わせたんですが、まぁ・・
「止められない、止まらない、カッパxxせん!」
でした。
フジッリ・ディ・トゥミニアの持つ複雑な味わい、そしてオリーブオイルやチーズを使っていますから、濃厚な味わいに対する訳ですが、負けること無く、勝つことなく・・見事にマッチするんですね・・。地産地消をシチリアの地に移民したような気持ちで体験しているようでした。あ、オリーブオイルもアリアンナのピュアなゲータ、パンタレイでした。残念なのは用意できなかったチーズでした。
一方、ネロ・ダヴォラとコリント、その他の現地種などによる「シッカーニョ2014」ですが、今のところテイスティングが間に合っていません。これだけの素晴らしいネロ・ダヴォラを飲んでしまえば、この10年間でさらにアリアンナは一皮向けたと理解できますので・・もうシチリアを代表する造り手に成長したんじゃないかと感じていますから、ぜひ飲んでみていただきたいと思います。
また、上記のように様々な有機、ビオの食材を一緒にご案内させていただいてますので、ぜひ、
「バーチャルなシチリア体験」
をしていただけたらと切に願っています。ご検討くださいませ。超お勧めいたします!

2005年のイル・フラッパートのレヴューが見つかりましたので掲載いたします。
━━━━━
以前今年の第一弾でご紹介したオキピンティちゃんのイル・フラッパート2005 ですが、再入荷しました。しかし、以前のものとはキュヴェ違い・・・、Riserva にしようと樽貯蔵していたものを断念し、瓶詰めしたもののようです。理由は資金難らしい・・(T.T そんな訳で (R) とさせていただきましたが、どこにもそんな表記は有りませんのでご了承ください。
味筋は前回のコメントを参考にしていただきたいのですが、日本人に馴染みやすいと思われるもので、梅かつお風味のエキスビッチリタイプ・・に感じられます。もっとも、そんな単純なものではなくて、かなりの複雑性を持っていますので、前回ご購入いただけなかった方、是非とも飲んでみて欲しいと思います。
以下は転載です。
【悩殺されました 】 フラッパートという地場品種です。まあ、品種は関係ないです。テイスティング会などで××××さんたちの話が耳に入ってきてしまいますが、
「この品種特有の香りとしてぇ・・・」
などと、何か部下の方に講義されているよう・・でもそんな単純な話じゃないんで、ごく一部の品種を除いては香りだけじゃ品種を特定するヒントにはなっても決定などできるわけがないんです。知らないものは当てようが有りませんし。フラッパートが品種としてどんな香りでどんな味わいなのかなどは聞かれても全く判りませんので悪しからずご了承下さいませ。
で、このイル・フラッパートなんですが、ホットパンツ姿のイタリアン、アリアンナに悩殺されてしまいました・・・。ベストと思える濃度とボリューム感は、ブルゴーニュのピノ・ノアールのニュアンスを僅かに一回りほど大きくしたものに近く、奥深さとピュアさにやられました。絶妙な余韻です・・。果実は赤紫の極小果実が詰め込まれていますが甘くなく、エキスの旨みに包まれています。それでいて「重くない」のが素晴らしい!ホットパンツたる由縁です。
あんまり美味しいので調子こいて販売していたら数が無くなってきてしまいました。申し訳ありません。お早めにお願いします。
● 2013 Cerasuolo di Vittoria Classico Grotte Alte
チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ
【この質感の高さ!・・まごうことなく、シチリアのトップ生産者になったと言えるアリアンナ・オッキピンティのトップ・キュヴェです!】

これは凄いです!・・相当に素晴らしいと言わざるを得ない・・高貴なネロ・ダヴォラの納得の出来栄えです。
因みにこの2013年ものでは有りませんが、2014年ものをファルスタッフ・マガジンが94ポイント付けているのを発見しました・・そりゃぁそうだよなぁ・・と、何故かまだ飲んでもいない2014年ものの評価なのに、ちょっと嬉しくなってしまいましたよ。
イタリアの自然派系のワインは、時に不安定さを感じさせてくれちゃいます。noisy も今までにも「良い」と結構にお勧めしてきたアイテムにも、いきなりご紹介が無くなってしまった造り手が有るとお感じでしょう?
そうなんですよ・・。勿論、イタリアに限っての話しでは有りません。フランスでも同じことが言えます。
今まではとてもナチュラルで、ピュアさが滲んで、高質さも有って・・素晴らしいと思ってご紹介させていただいて来た造り手でも、新ヴィンテージが届いてテイスティングしてみたら・・
「・・あれっ?・・」
と肩透かしを喰らってしまって・・しょうがないので「お蔵入り」・・その後のヴィンテージはとても買えない・・と言うパターンが非常に多いんです。
もしくは、味わいや出来にはそれなりに納得できても、
「え~っ!・・そんなに高くなっちゃったの~?」
とnoisy的な理解の範疇を超えてしまうことも有ります。
この「2013 チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ」ですが、滅茶美味しい「シッカーニョ」の精緻さを、凄い加速で追い越してすっとんで行きます。滅茶高質なんですよ。
ワインを口にしたとき、そのテクスチュアの細やかさや滑らかさに感動すると思うんですが、全く力を掛けずに優しく絞っているのが判りますし、その自然に流れ出た液体の質が高質で有るからこそのトータルの質感が生まれるんですね。
なので、アリアンナもこのワインには、相当な思い入れを持って生み出しているのが伝わって来ます。超高質な赤いチェリーに、ショコラとも言いたくなるような、実に細やかなテクスチュアの黒果実が僅かに入って来ます。そして全体像は全くの球体。破綻の無いまま、飲みこんでなお残像を美しく感じさせてくれます。
noisy的には95点までは有る・・そう感じています。激・・旨いです!・・ずっと飲んでいたい・・そう思われるに違い無いでしょう。お勧めします!是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これは素晴らしいです!気高くほぼパーフェクト!お見事です!】
結構長いことアリアンナのワインとお付き合いさせていただいてますが、「あっけらかん」とした、とても自由なニュアンスの漂っていた醸造2年目の2005年、シッカーニョやイル・フラッパートを思い出します。
「お~・・凄い才能を持った女の子なんだ・・」
と感じたものです。
その後も折に触れ仕入れてテイスティングしていました。途中でエージェントさんが変わりましたし、発注しても来なかったり・・(^^;; それでも、
「ん、美味しいけど・・何か昔の解き放たれた感は・・無いなぁ・・悩んでるのかな~・・」
みたいなニュアンスは感じていました。
ところが今回の一連の入荷をテイスティングしていますと、当初感じた「羽の生えたようなフリーダム感」みたいなものが復活、しかも、このトップキュヴェの「チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ」の精緻さや高貴さ、完成度の高さに驚かされました。
「・・どうやら吹っ切れたみたいだし、一段高みへと昇ったかな・・」
と言うような印象を感じました。非常に・・旨いです。
やや濃密さの有る冷涼な果実酸と複雑な表情は、まるでブルゴーニュのピノ・ノワールのようなシームレスさ、一体感を感じさせます。非常にドライながら・・綺麗に発酵されていて、しかも旨みが美しいたなびきを持っています。
暑さ、気怠さと言うような中部イタリアンな、もしくは一般的なシチリアワインに特徴的な部分が無く、果実中心ながらも複雑なミネラリティが織りなす管弦楽団のメロディーのようなハーモニーが伝わって来ます。
「お~・・こりゃぁ素晴らしい!」
と言わざるを得ませんでした。
もっともこの高質なニュアンスは、下のクラスの「イル・フラッパート」にも通じるもので、まだテイスティング出来ていない「シッカーニョ」への期待も大きく膨らませてくれることになりました。
このトップ・キュヴェがこのプライスなら、非常にリーズナブルです。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールよりは濃密だが、ブルゴーニュファンの求める部分はほぼ「イコール」で有って、むしろピノ・ノワールは熟してこないと中々表現しない「官能さ」さえ・・2012年ものですが気高く内包していますから、イタリアンファン、アリアンナファンのみならず、ぜひブルゴーニュファンの方にも飲んでほしい、ハイレベルな仕上がりです。
ぜひご検討くださいませ。素晴らしいです!
● 2018 SP 68 I.G.T.Terre Siciliane Bianco
エッセ・ピ・セッサンタ・オット(SP68) ビアンコ I.G.T.テッレ・シチリアーネ
【ピュアな柑橘っぽいフレーヴァーです!】...数が少ないので2018年ものは飲めておりません。以前のレヴューを使用しています。

何故か写真の下部が曇っちゃってますがご容赦ください。アリアンナが造るピュアでストレートなデイリー系、すっきりワインです。
マロとか二次発酵とか・・どうでも良い感じの造りです。滑らかさも有りますが、むしろ果汁のストレートな美味しさを出す方向に振った味わいです。
若い果実のアロマティックな芳香、果皮を漬け込んだようなコクが有り、しかし軽快にゴクゴク行けるような夏向きな味わいかと思います。
こちらも数量は余り無いので・・最近のヴィナイオータさんの勢いは凄いですね・・・。ちょっと冷やし目にして喉の渇きを潤すも良し、14~15度でマッタリ感が出てくるのを待つのも良し・・ご検討くださいませ。
■エージェント情報
オキピンティ、待望の新ワイン登場!!
シチリア南部のヴィットリアで魅力あふれるワインを造る、弱冠30歳のアリアンナオキピンティ。彼女自身初の試みとなる、低価格ラインをリリースしました。ワインの名前は「SP68」!!ヴィットリア市の北部を走る、道路の名前です。
「低価格のライン」といっても、量産品ではありません。強さの中に優しさがある、彼女ならではのスタイルをしっかりと感じる、ハイレベルなワインです。
※「SP68」は、彼女のカンティーナ(醸造所)の敷地を通っている道路の名前です。早速googlemapで調べてみましたが、現在は名前が変わっているらしく、発見する事が出来ませんでした。
■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)

SP68 Bianco Terre Siciliane I.G.T. 2013 Arianna Occhipinti
「アロマティック!ピュアで水々しい爽やかな白ワイン。」
ライム、レモン、リンゴ、スモモ、洋ナシ、色々なフルーツの香りがポンポンと出てきます。アロマティックで明るいワインです。味わいは水々しく、爽やか。キリッと冷やしめで飲みたいワインです。この時期にピッタリ。
自然派でありながらどちらかというと旨みよりもキレイさに重点が置かれているように思い、女性醸造家らしいワインと思いました。キレのある味わいで、これを生かすにはオリーブオイル醤油で食べる刺身や鯛、鯒、甘海老などのカルパッチョを合わせたいです。
チャーミングなワインでまさにイタリアワイン界のマドンナなんでしょうね。とても繊細で華やかです。今の時期に是非飲んでみてください!おススメです!
● 2018 SP 68 I.G.T.Terre Siciliane Rosso
エッセ・ピ・セッサンタ・オット(SP68)I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【ベーシックラインのSP68の充実がアリアンナ・オッキピンティの成長を物語っています!スッキリ系ですがパレットはまん丸!旨いです!】...今回は少ないので以前のレヴューを使用しています。

アリアンナのラインではベーシックなSP68の赤です。以前までご紹介させていただいていた2013年とも、かなり違った印象を受けます。
2013年のSP68はとてもピュアでしたしワインとしては何も不可の無い、比較的ライトな味わいが印象的でしたが、どこか「ナイーブさ」を漂わせていた感じが有りました。
「・・ん?・・あのフリーダム感全開のアリアンナにしては、内向的じゃん・・」
と言うような印象が伝わってきて、醸造関係に悩んでいるのかな・・とも感じたものです。
しかし、悪くは無いんですよね・・。日本に入ってきた頃とは少し変化を感じて戸惑ったのかもしれません。
ところがこの2015年ものは、一緒に入って来た2012年のトップワイン、グロッテ・アルテや2014年のイル・フラッパート同様な、
「吹っ切れました~!」
と言うようなメッセージが受け取られ、以前の外交的な素晴らしい表情と共に、さらに高質さを漂わせる、その上で、ミディアム~ややライトなボディの飲み易さと生きの良さを感じさせてくれました。
以前はザクロっぽい、やや粒々感を感じる果実は、伸びやかな一体感の有るエキス系のまん丸パレットを感じさせる果実の集合体へと変化しています。生き生きとしつつ健康的で充実しています。とても好印象です。
厚みの有る味わいはシッカーニョやイル・フラッパートに任せ、軽快な旨さと生きの良さを感じさせてくれます。ぜひ飲んでみてください!暑い夏にも、やや冷え気味でもとても美味しいです。超お勧め!ご検討くださいませ。
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【ピュアなザクロっぽいフレーヴァーです!】
シチリアで、若いながらも素晴らしいワインとオリーブ・オイルを提供してくれているオキピンティさんの低価格なワインをご紹介します。
エージェント情報にも有りますが、かなり濃厚さを感じさせる色合いで有りながら、冷たい酸味をキッチリ残した味わいが、新鮮なフルーツを想像させてくれますので、ダレてウダウダな、暖かい地方に有り勝ちなパターンには成りません。
ある意味、このザクロを想像させるような酸味が絶妙で、これに嵌る方も多いんじゃないかな?もしくは、やや酸味の立った感じのバランスの良さ・・・と言ったほうが判りやすいでしょうか?決してとてもマイルドな酸では無く、リアルな新鮮フルーツの酸・・・なんですよね。
こんな酸のバランスは、普通の醸造家で有れば、余りやらないはず・・・です。もう少しマロラクティックをしっかりやって、柔らかい酸味に転化してしまうんです。それをせずに、敢えて鋭角な酸味を少量残すことにより、リアル・ザクロのニュアンスを出した・・・とも言えるんじゃないでしょうか。
noisy 的には、
「良くやった!」
と褒めてあげたい・・・素晴らしいバランスを持つシチリアワインだと思います。このバランスには早々は出会えないでしょう。飲んでみてください。お勧めいたします!
■エージェント情報
オキピンティ、待望の新ワイン登場!!
シチリア南部のヴィットリアで魅力あふれるワインを造る、弱冠30歳のアリアンナ オキピンティ。彼女自身初の試みとなる、低価格ラインをリリースしました。ワインの名前は「SP68」!!ヴィットリア市の北部を走る、道路の名前です。
初リリースの2004から、ネロダーヴォラとフラッパートをそれぞれに瓶詰めしてきましたが、今回初めて2つの品種をブレンドしています。酸味もしっかりしていてバランスが良く、爽やかな印象とともに、味わいには奥行きを感じます。
「低価格のライン」といっても、量産品ではありません。強さの中に優しさがある、彼女ならではのスタイルをしっかりと感じる、ハイレベルなワインです。日本には特別に100ケース分けてもらいましたが、生産者の在庫はもう完売です。
色合いは黒みがかって、濃厚そうに感じますが、独特の酸味としなやかなスタイルで、飲み心地は最高です。今まで別々にしか飲めなかった2品種をブレンドする事で、アリアンナの新しい世界を発見出来ると思います。ステンレスタンクで発酵、熟成。
※「SP68」は、彼女のカンティーナ(醸造所)の敷地を通っている道路の名前です。早速google mapで調べてみましたが、現在は名前が変わっているらしく、発見する事が出来ませんでした。
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■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
SP68 Nero D'avola e Frappato Terre Siciliane I.G.T. 2013 Arianna Occhipinti
ピチピチで溌剌とした酸が印象的です。もう少し落ち着いてなめらかさが出た頃に飲みたいですが葡萄のピュアさがダイレクトに届くワインです。
苺チェリー系の果実が中心の香りでメリハリの効いた味わいですね。マイナスに感じるような要素はなく、ちょっと落ち着かせることでまとまりが出そうに思います。造り手のエネルギッシュな雰囲気が伝わってきます。男勝りな女性の雰囲気が…
フランク・コーネリッセンの影響を受け(自分はまだ飲んだことが無いのですが)、できるだけナチュラルな造りを信条にしているそうですね。とてもピュアで生き生きとしたワインです。おススメです!
■ 2016 Pantarei Olio Extra Vergine di Oliva Non Filtrato
パンタレイ・オーリオ・エクストラ・ヴェルジーネ・ディ・オリーヴァ・ノン・フィルトラート
■ 2016 Gheta Olio Extra Vergine di Oliva Non Filtrato
ゲータ・オーリオ・エクストラ・ヴェルジーネ・ディ・オリーヴァ・ノン・フィルトラート
【とてもピュアで濃密なヴァージン・オイルです! 】

やっぱりヴァレンティーニのオイルは万全で、真ん丸、濃厚で美味しいです!でもオキピンティのそれは、比べればややソリッドですが、濃密で美味しいですし、容量の少なさと、手の出しやすさは上を行きますよね。
先日、あの・・
「目ン玉が飛び出るほど高価なコーネリッセンのエクストラ・ヴァージン、マグマ」
を、お客様のご厚意で食させていただきました。
ある意味で、あのヴァレンティーニを超える素晴らしい繊細さと、どこまでも高く舞い上がって行くような高域の伸びの凄さを感じさせてくれました。
ヴァレンティーニのオイルの持つ、低域から高域までの凄いバランスと繊細さ、プラス重厚さとは、また全然違う存在感がありました。
ケースバイケースで食材に合わせて使用できるなら、こんなに贅沢なことは無いなぁ・・と感じ入った次第です。それとともに、
「やはり質の良いオリーブオイルは必需品」だと感じました。
そういう意味合いにおいては、バランス感の違うこのアリアンナの2種は、とても重宝できるオイルだと思います。
単純には涼しげで繊細な質のパンタレイ・・安易に言っちゃえばフランク・コーネリッセンのマグマタイプ、やや温もりのあるゲータ・・こちらもとても安易では有りますがヴァレンティーニタイプとご理解いただければと思います。
その上で、ほぼ真円に近い味わいバランスで、軽い成分と重い成分が半分ずつ、しっかりあります。さらっとしていながらも重量感があり、とてもまったりしています。後口の、ほんのほんの僅かなビター感が、むしろ新鮮なフルーツを感じさせてくれます。超お薦め!旨いです。
是非とも冷蔵庫での保存をお奨めします。少ないからと言って食卓に出しておかれる方がいらっしゃいますが、酸化してピュアさが無くなったオイルほど、顔を背けたくなってしまうものは無いですから・・。是非とも食店さんにもこのレベル以上のオイルを使用して欲しいものですが、価格かな・・・やっぱり。美味しいオイルが基本にあれば、その上に食材の旨さが積み上がって行くので、是非とも基本のオイルに良いものを使ってくださいね。
■ N.V. Penne di Tumminia
ペンネ・ディ・トゥミニア
■ N.V. Fusilli di Tumminia Special Sale
フジッリ・ディ・トゥミニア 特売
■ N.V. Paccheri di Tumminia
パッケリ・ディ・トゥミニア
【風味抜群です!しかも無農薬の古代品種!食卓が賑やかに、ワインも美味しくなります!】

とても風味が豊か、しかもとてもナチュラルな全粒粉のパスタをご紹介します。古代品種のトゥミニアと言う品種だそうです。ゆで上げたものをそのまま口にしてみましたが、非常に薫り高くほんのりとスパイシー・・シナモンっぽいニュアンスが僅かに漂い、味わいの複雑性が高い、美味しいパスタでした!
全体的な印象としますと、粘り気は少な目かな?・・と思います。とにかく風味が凄いです。
一番上の写真は「フジッリ」を料理したものです。この際はカミさんに頑張ってもらいました。オッキピンティのフラッパートと一緒ですが・・旨いですね~・・マリアージュも良い感じです。
やはりオリーブオイルとの相性は抜群ですし、旨いチーズが欲しくなりますね。可能ならパルメッジャーノを奢りたいところ・・ですが、残念ながら用意したものが無く、パルメジャーノ風の・・で我慢せざるを得ませんでした。まぁ・・本物のパルメジャーノとそうでないもの、特に日本製は、全くの別物ですしね。
全粒粉の風味を消さぬようにするには、香りのキツク無いチーズが良いかと思いますが、幾分マスクされるとしても青カビ系もビッチリ合うと思います。
因みにフジッリとは、ねじった太目、大き目?のショートパスタですね。マヨネーズソースも、トマトソースも魅力的です。

2番目の写真はご存知「ペンネ」です。ペン先のようなショート・パスタ・・みたいな覚え方をしていましたが、間違いなさそうです。でも普通の粉のペンネとはかなり違いまして・・・粉の美味しさが噛みしめるごとに伝わって来ます。
全粒粉なので、滑らかさは犠牲になっていると思うんですが、何しろ風味が凄いです。オッキピンティのゲータと、パンタレイを交互に使用してみました。・・まぁ、この系統の味付けだと、そんなには変わらないですが、こちらにはゲータのやや重み有る味わいの方が合うかな?繊細なアロマはやはりパンタレイですね。
少なくとも質の良いオリーブオイルを使ってください。云百円で販売されている「エクストラ・バージン」も有りますが、noisy がご紹介させていただいているオイル類とはまるで次元の違うものですので・・。いや、ここはパスタのコラムでした。すみません。
フジッリの方がソースは絡みやすいかな・・と思いますので、粉の風味はペンネが意外にも・・出易いかもしれません。もしくは、
「フジッリとペンネを混ぜる!」
等と言う暴挙?も有りかな・・と思います。まぁ、暴挙などというよりも「ごく普通」のことかと思いますが、基本的に、
「ゆで時間が10分で一緒」
なので簡単です。
でも、この下でご案内の「パッケリ」と一緒にするのは・・・やめておいた方が良いでしょう。なぜって、パッケリの中にペンネが入っちゃいますんで、パスタだかお饅頭だか?・・分からなくなっちゃいますんで。
それにやはり質の良いチーズをどのように使うか・・でしょう。もし入手可能なら本物のモッツァレッラも良いんじゃないかと思います。
パスタをゆでるのには結構、塩を使いますよね。10%位でしょうか・・。そのゆで汁をうまく使ってソースを作ると良いかな・・などと、作ってもいないですが想像しています。先に塩を強くしないのがコツで、
「塩のソリッドな塩っぽさ」
「チーズの柔らかい塩分」
を考えつつ、塩梅を調整してください。・・・おっと、料理家では有りませんので余計でしたね。

最後はかなり巨大な・・「パッケリ」です。カミさんは「かぼちゃ」を和えたようです。生クリームも入ってたかな?・・と思います。イモやかぼちゃなどの繊維質が多く、水分が外に出やすいものと一緒にすると、パスタののど越しが悪くなるので、少しシャキシャキしたものと合わせるべく、ズッキーニを入れたようです。中々に旨いです。
何しろパッケリは大きいので、他に多くの具材が入っても、古代品種全粒粉の風味が飛ぶことは有りません。このように全部混ぜても良いですし、いったん早めに取り出して(9分くらいで?)硬めのアルデンテに仕上げ、余熱でゆであがるようにして、冷めたところで細かくした具材を詰めても美味しいでしょう。
まぁ、食べ応えが有るので沢山作り過ぎないようにした方が良いかと思います。500gは結構な量ですよ。お腹にたまるかな・・と思いますんで・・と、気づけばまた専門家みたいな偉そうな言い方になってますね。すみません・・皆さんの方がよほど色々ご存知のことでしょう。
noisy が生まれた頃は、まだほとんどが地産地消でしたから、野菜も何もかも、地元のものでした。ほうれん草は苦かったし、肉なんて・・ほとんど無かったように思います。それこそ日持ちする缶詰とか、ハムとか・・でした。祖母が庭で飼っていたニワトリの首をキュッと・・したのには子供ながらに驚きましたけど。
それでもまだ、有機栽培とは言わずとも、今ほどは農薬は使用してなかったし、見た目は今ほどでは無くても、味わいのしっかりした野菜が多かったと思います。
今はどんな野菜も肉も魚も、探せば入手可能です。でも、このような古代品種の味わい深い、薫り高い有機無農薬のパスタは、結構入手難でしょう。
美味しいパスタです。ぜひ美食なイタリアンを健康的に・・ご検討くださいませ。
■ N.V. Miele di Timo
ミエーレ・ディ・ティーモ
■ N.V. Miele di Mille Fiori
ミエーレ・ディ・ミッレ・フィオーリ
■ N.V. Marmellata di Limoni di Santa-Margherita
マルメッラータ・ディ・リモーニ・ディ・サンタ=マルゲリータ
■ N.V. Marmellata di Arance di Bombolieri
マルメッラータ・ディ・アランチェ・ディ・ボンボリエリ
■ N.V. Marmellata di Mandarini di Bombolieri
マルメッラータ・ディ・マンダリーニ・ディ・ボンボリエリ
【有機、ビオの食材!アリアンナのこだわりが詰まっています!】
アリアンナ・オッキピンティのナチュラルな食材をご紹介します。今回はパスタやらオリーブオイルなどもご紹介させていただいていますが、それ以外には「ハチミツ=ミエーレ」と「マルメッラータ=ジャム」です。
まだ食していないので何ともコメントできませんが、判ることをお伝えします。

(Wiki より左の写真をお借りしています。日本に自生するイブキジャコウソウ 伊吹麝香草です。) ミエーレ・ディ・ティーモはタイムの花の単花蜜です。フレンチなどでは煮込み系に使用するブーケガルニに必需な香草ですね。
ミエーレ・ディ・ミッレ・フィオーリは、ティーモとは違い様々な花の蜜、百花蜜です。香りや味わいは季節とミツバチ頼み・・複雑な味わいになっていると思います。
マルメッラータは3種類、マルメッラータ・ディ・マンダリーニ=タンジェリンオレンジのジャム、マルメッラータ・ディ・リモーニ・ディ・サンタ・マルゲリータ=サンタ・マルゲリータ葡萄園のレモンのジャム、マルメッラータ・ディ・アランチャ ・ディ・ボンボリエリ=ボンボリエリ葡萄園のオレンジのジャムです。有機栽培のジャムですね。
まぁ、ジャムはやはり、基本は有機栽培でしょう。農薬を使った果実のジャムは、果皮に残留農薬が残っています。アメリカなどは、アメリカ国内向けには禁止された農薬を使った柑橘系果実を日本に輸出していますので、スーパーで安いから・・と安易に購入するのは、瓶詰、果実とも危険が伴います。
また国内でも事情は一緒で、
「美しい外観の、シミ一つ無い柑橘果実」
は、一見して美しいですが、少なくとも「果皮を使用したジャム」にするのは出来る限り止めましょう。毒を濃縮して身体に入れていることに他なりません。
そんな意味合いでは、非常にナチュラルでピュアなハチミツとジャムです。シチリアはレモンも有名ですよね。ぜひご検討くださいませ。
● 2015 SP 68 I.G.T.Terre Siciliane Rosso
エッセ・ピ・セッサンタ・オット(SP68)I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【ベーシックラインのSP68の充実がアリアンナ・オッキピンティの成長を物語っています!スッキリ系ですがパレットはまん丸!旨いです!】

アリアンナのラインではベーシックなSP68の赤です。以前までご紹介させていただいていた2013年とも、かなり違った印象を受けます。
2013年のSP68はとてもピュアでしたしワインとしては何も不可の無い、比較的ライトな味わいが印象的でしたが、どこか「ナイーブさ」を漂わせていた感じが有りました。
「・・ん?・・あのフリーダム感全開のアリアンナにしては、内向的じゃん・・」
と言うような印象が伝わってきて、醸造関係に悩んでいるのかな・・とも感じたものです。
しかし、悪くは無いんですよね・・。日本に入ってきた頃とは少し変化を感じて戸惑ったのかもしれません。
ところがこの2015年ものは、一緒に入って来た2012年のトップワイン、グロッテ・アルテや2014年のイル・フラッパート同様な、
「吹っ切れました~!」
と言うようなメッセージが受け取られ、以前の外交的な素晴らしい表情と共に、さらに高質さを漂わせる、その上で、ミディアム~ややライトなボディの飲み易さと生きの良さを感じさせてくれました。
以前はザクロっぽい、やや粒々感を感じる果実は、伸びやかな一体感の有るエキス系のまん丸パレットを感じさせる果実の集合体へと変化しています。生き生きとしつつ健康的で充実しています。とても好印象です。
厚みの有る味わいはシッカーニョやイル・フラッパートに任せ、軽快な旨さと生きの良さを感じさせてくれます。ぜひ飲んでみてください!暑い夏にも、やや冷え気味でもとても美味しいです。超お勧め!ご検討くださいませ。
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【ピュアなザクロっぽいフレーヴァーです!】
シチリアで、若いながらも素晴らしいワインとオリーブ・オイルを提供してくれているオキピンティさんの低価格なワインをご紹介します。
エージェント情報にも有りますが、かなり濃厚さを感じさせる色合いで有りながら、冷たい酸味をキッチリ残した味わいが、新鮮なフルーツを想像させてくれますので、ダレてウダウダな、暖かい地方に有り勝ちなパターンには成りません。
ある意味、このザクロを想像させるような酸味が絶妙で、これに嵌る方も多いんじゃないかな?もしくは、やや酸味の立った感じのバランスの良さ・・・と言ったほうが判りやすいでしょうか?決してとてもマイルドな酸では無く、リアルな新鮮フルーツの酸・・・なんですよね。
こんな酸のバランスは、普通の醸造家で有れば、余りやらないはず・・・です。もう少しマロラクティックをしっかりやって、柔らかい酸味に転化してしまうんです。それをせずに、敢えて鋭角な酸味を少量残すことにより、リアル・ザクロのニュアンスを出した・・・とも言えるんじゃないでしょうか。
noisy 的には、
「良くやった!」
と褒めてあげたい・・・素晴らしいバランスを持つシチリアワインだと思います。このバランスには早々は出会えないでしょう。飲んでみてください。お勧めいたします!
■エージェント情報
オキピンティ、待望の新ワイン登場!!
シチリア南部のヴィットリアで魅力あふれるワインを造る、弱冠30歳のアリアンナ オキピンティ。彼女自身初の試みとなる、低価格ラインをリリースしました。ワインの名前は「SP68」!!ヴィットリア市の北部を走る、道路の名前です。
初リリースの2004から、ネロダーヴォラとフラッパートをそれぞれに瓶詰めしてきましたが、今回初めて2つの品種をブレンドしています。酸味もしっかりしていてバランスが良く、爽やかな印象とともに、味わいには奥行きを感じます。
「低価格のライン」といっても、量産品ではありません。強さの中に優しさがある、彼女ならではのスタイルをしっかりと感じる、ハイレベルなワインです。日本には特別に100ケース分けてもらいましたが、生産者の在庫はもう完売です。
色合いは黒みがかって、濃厚そうに感じますが、独特の酸味としなやかなスタイルで、飲み心地は最高です。今まで別々にしか飲めなかった2品種をブレンドする事で、アリアンナの新しい世界を発見出来ると思います。ステンレスタンクで発酵、熟成。
※「SP68」は、彼女のカンティーナ(醸造所)の敷地を通っている道路の名前です。早速google mapで調べてみましたが、現在は名前が変わっているらしく、発見する事が出来ませんでした。
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■新米ソムリエ oisy の熱血テイスティングコメント(一応、調理師免許も持ってます・・)
SP68 Nero D'avola e Frappato Terre Siciliane I.G.T. 2013 Arianna Occhipinti
ピチピチで溌剌とした酸が印象的です。もう少し落ち着いてなめらかさが出た頃に飲みたいですが葡萄のピュアさがダイレクトに届くワインです。
苺チェリー系の果実が中心の香りでメリハリの効いた味わいですね。マイナスに感じるような要素はなく、ちょっと落ち着かせることでまとまりが出そうに思います。造り手のエネルギッシュな雰囲気が伝わってきます。男勝りな女性の雰囲気が…
フランク・コーネリッセンの影響を受け(自分はまだ飲んだことが無いのですが)、できるだけナチュラルな造りを信条にしているそうですね。とてもピュアで生き生きとしたワインです。おススメです!
● 2014 Il Frappato I.G.T.Terre Siciliane Rosso
イル・フラッパート I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
● 2013 Siccagno I.G.T.Terre Siciliane Rosso
シッカーニョ I.G.T.テッレ・シチリアーネ・ロッソ
【シチリアを品質的に代表できる生産者に成長したと感じる逸品です!】

どうでしょう?・・このイル・フラッパートの涼やかながらも黒味が差し入ったような美しい色彩!・・非常に素晴らしいです。どこか、吹っ切れたような・・と言うか、解き放たれたようなポジティブなニュアンスが伝わってくる素晴らしい味わいです。
ほんのりとスパイシーさが漂う、ミディアムからフルなボディです。在りがちな「暑苦しさ」は無く、冷涼感の漂う果実、果実酸が感じられます。細やかな起伏、襞のあるテクスチュア感は艶々としていて、とても外交的では有りますが、フレンチワイン的な奥ゆかしさも感じられます。この辺がアリアンナのワインには共通していて、優れたビオワインが持つ「外向きのベクトル」「ナチュラル感」に加え、危険性を持たない見事な「ピュアさ」が感じられます。
また、このしなやかさはSo2の少なさを現すかな・・とも思います。決して使用していない訳では無く、それなりに使っていると思われますが、「適度な使用のタイミングと適度な量」が、このピュアさの有るナチュラルさにつながっているのでしょう。
このフリーダム感満載の「イル・フラッパート2014」を、同じくアリアンナの「フジッリ・ディ・トゥミニア」で合わせたんですが、まぁ・・
「止められない、止まらない、カッパxxせん!」
でした。
フジッリ・ディ・トゥミニアの持つ複雑な味わい、そしてオリーブオイルやチーズを使っていますから、濃厚な味わいに対する訳ですが、負けること無く、勝つことなく・・見事にマッチするんですね・・。地産地消をシチリアの地に移民したような気持ちで体験しているようでした。あ、オリーブオイルもアリアンナのピュアなゲータ、パンタレイでした。残念なのは用意できなかったチーズでした。
一方、ネロ・ダヴォラとコリント、その他の現地種などによる「シッカーニョ2014」ですが、今のところテイスティングが間に合っていません。これだけの素晴らしいネロ・ダヴォラを飲んでしまえば、この10年間でさらにアリアンナは一皮向けたと理解できますので・・もうシチリアを代表する造り手に成長したんじゃないかと感じていますから、ぜひ飲んでみていただきたいと思います。
また、上記のように様々な有機、ビオの食材を一緒にご案内させていただいてますので、ぜひ、
「バーチャルなシチリア体験」
をしていただけたらと切に願っています。ご検討くださいませ。超お勧めいたします!

2005年のイル・フラッパートのレヴューが見つかりましたので掲載いたします。
━━━━━
以前今年の第一弾でご紹介したオキピンティちゃんのイル・フラッパート2005 ですが、再入荷しました。しかし、以前のものとはキュヴェ違い・・・、Riserva にしようと樽貯蔵していたものを断念し、瓶詰めしたもののようです。理由は資金難らしい・・(T.T そんな訳で (R) とさせていただきましたが、どこにもそんな表記は有りませんのでご了承ください。
味筋は前回のコメントを参考にしていただきたいのですが、日本人に馴染みやすいと思われるもので、梅かつお風味のエキスビッチリタイプ・・に感じられます。もっとも、そんな単純なものではなくて、かなりの複雑性を持っていますので、前回ご購入いただけなかった方、是非とも飲んでみて欲しいと思います。
以下は転載です。
【悩殺されました 】 フラッパートという地場品種です。まあ、品種は関係ないです。テイスティング会などで××××さんたちの話が耳に入ってきてしまいますが、
「この品種特有の香りとしてぇ・・・」
などと、何か部下の方に講義されているよう・・でもそんな単純な話じゃないんで、ごく一部の品種を除いては香りだけじゃ品種を特定するヒントにはなっても決定などできるわけがないんです。知らないものは当てようが有りませんし。フラッパートが品種としてどんな香りでどんな味わいなのかなどは聞かれても全く判りませんので悪しからずご了承下さいませ。
で、このイル・フラッパートなんですが、ホットパンツ姿のイタリアン、アリアンナに悩殺されてしまいました・・・。ベストと思える濃度とボリューム感は、ブルゴーニュのピノ・ノアールのニュアンスを僅かに一回りほど大きくしたものに近く、奥深さとピュアさにやられました。絶妙な余韻です・・。果実は赤紫の極小果実が詰め込まれていますが甘くなく、エキスの旨みに包まれています。それでいて「重くない」のが素晴らしい!ホットパンツたる由縁です。
あんまり美味しいので調子こいて販売していたら数が無くなってきてしまいました。申し訳ありません。お早めにお願いします。
● 2012 Cerasuolo di Vittoria Classico Grotte Alte
チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ
【これは素晴らしいです!気高くほぼパーフェクト!お見事です!】

結構長いことアリアンナのワインとお付き合いさせていただいてますが、「あっけらかん」とした、とても自由なニュアンスの漂っていた醸造2年目の2005年、シッカーニョやイル・フラッパートを思い出します。
「お~・・凄い才能を持った女の子なんだ・・」
と感じたものです。
その後も折に触れ仕入れてテイスティングしていました。途中でエージェントさんが変わりましたし、発注しても来なかったり・・(^^;; それでも、
「ん、美味しいけど・・何か昔の解き放たれた感は・・無いなぁ・・悩んでるのかな~・・」
みたいなニュアンスは感じていました。
ところが今回の一連の入荷をテイスティングしていますと、当初感じた「羽の生えたようなフリーダム感」みたいなものが復活、しかも、このトップキュヴェの「チェラズオーロ・ディ・ヴィットーリア・クラシコ・グロッテ・アルテ」の精緻さや高貴さ、完成度の高さに驚かされました。
「・・どうやら吹っ切れたみたいだし、一段高みへと昇ったかな・・」
と言うような印象を感じました。非常に・・旨いです。
やや濃密さの有る冷涼な果実酸と複雑な表情は、まるでブルゴーニュのピノ・ノワールのようなシームレスさ、一体感を感じさせます。非常にドライながら・・綺麗に発酵されていて、しかも旨みが美しいたなびきを持っています。
暑さ、気怠さと言うような中部イタリアンな、もしくは一般的なシチリアワインに特徴的な部分が無く、果実中心ながらも複雑なミネラリティが織りなす管弦楽団のメロディーのようなハーモニーが伝わって来ます。
「お~・・こりゃぁ素晴らしい!」
と言わざるを得ませんでした。
もっともこの高質なニュアンスは、下のクラスの「イル・フラッパート」にも通じるもので、まだテイスティング出来ていない「シッカーニョ」への期待も大きく膨らませてくれることになりました。
このトップ・キュヴェがこのプライスなら、非常にリーズナブルです。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールよりは濃密だが、ブルゴーニュファンの求める部分はほぼ「イコール」で有って、むしろピノ・ノワールは熟してこないと中々表現しない「官能さ」さえ・・2012年ものですが気高く内包していますから、イタリアンファン、アリアンナファンのみならず、ぜひブルゴーニュファンの方にも飲んでほしい、ハイレベルな仕上がりです。
ぜひご検討くださいませ。素晴らしいです!
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