ブリューノ・デゾネイ=ビセイ
ブリューノ・デゾネイ=ビセイ
フランス Bruno Desaunay-Bissey ブルゴーニュ

● 一体・・どうやったらこんなに変われるのか・・と驚かされた2022年のデゾネイ=ビセイの村名をご紹介させていただきます。
すでにA.C.ブル2アイテムと1級以上のキュヴェはご案内させていただきました。非常なポテンシャルを感じるワインでしたが、何せ主力とも言える村名を飲めていなかったので、今一つ「推し・押しの強さ」に欠けるご案内になっていたかもしれません。
しかしながら、コート・ド・ニュイの顔とも言える「ジュヴレ=シャンベルタン」、「シャンボール=ミュジニー」、「ヴォーヌ=ロマネ」、「ニュイ=サン=ジョルジュ」と言う綺羅星のごとくの村名の畑たちを持つデゾネイ=ビセイですから、
「素晴らしい仕上がりになったが、遅霜などの対応が難しいヴィンテージでも有ったはずの2022年」
と言うことを考えると、
「これだけ広域に渡っての醸造だと、もしかしたら今一つのアイテムが有るかも・・」
と言う不安も有ったんですね。
なので入荷数は少ないのですが、全アイテムのテイスティングをさせていただいたデゾネイ=ビセイの2022と言うことになります。
結果は、
「心配は無用だった・・どころでは無く、どうしてこれほどまでにエレガントにふっくら、そして微細なテロワールを美しく描き出せたのか・・」
と思えるほど、素晴らしい出来でした。デゾネイ=ビセイからのメッセージをご覧ください。
2022年は1年中暑く乾燥していて畑仕事は非常にやりやすかった。適当な雨量もあって水不足に苦しむこともなく、葡萄の健康状態は良好で収穫量も比較的多かった。2020年のようにエネルギッシュでパワフルな味わいのヴィンテージだが、同時に柔らかい口当たりとエレガントさも兼ね備えており、バランスの取れた素晴らしいヴィンテージになっている。2022年ヴィンテージからラベルデザインを変える予定。
どうやらドメーヌとしますと何も苦が無かったヴィンテージと言う位ですから、そこからも「良いヴィンテージだった」ことが伺えます。飲んでいても非常に心地良く、この何年かのデゾネイ=ビセイのSo2の少ない・・ふんわりとしたエキスの飲み心地良く酔い覚めさえも心地良いワインに仕上がっています。
今飲んでも美味しく、10年以上に渡って熟成してくれるポテンシャルが有ります。ぜひご検討くださいませ。
素晴らしい仕上がりになった2022年のデゾネイ=ビセイをご紹介させていただきます。
美しくエレガントで、ある意味「何も衣服を着ていない状態」だった・・リリース直後からめっちゃ美味しい状態だった2021年ものとは異なり、特に上級キュヴェの仕上がりは「成熟中」で・・
「より多くの要素を詰め込むことが出来、その溶け込みを待っている状態」
が今の状況です。
今回は全部のアイテムを書き切れませんので、
「美味しくのめる下級キュヴェと、少し待って欲しいトップキュヴェたち」
をご紹介させていただきます。
価格の方も、
「世の中で一番リーズナブルでポテンシャルの高いヴォーヌ=ロマネ」
と言えるでしょう。グラン=ゼシェゾーでも5万円切り・・セシルの存在で一躍有名になった1級レ・ルージュに至っては1万円台というリーズナブルさです。実は Noisy wine も身を切る厳しさで利幅を抑え、何とか実現していますので・・ぜひお早めにご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。
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2021年のデゾネイ=ビセイをご紹介させていただきます。
2021年ものはご存じの通り、遅霜の影響が大で・・初夏から夏の天候も今一つで、その後回復したものの収量は少なく・・と言う流れでした。ビセイさんちのコメントをご覧ください。
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2021年は4月に霜が降りて場所によっては大きな被害が出てしまった。開花期の天候も雨が多くて冷涼だったので葡萄の成熟がとても遅く、さらに局所的ではあるが雹も降ってしまった。
7月になっても気温が低くて雨も毎日のように降っていたので葡萄はなかなか成長しなかったが、8月に入ると気温が上がって葡萄畑も乾燥してきたので徐々に葡萄は色付いていった。収穫は9月下旬に行って、霜などの影響で全体的に40%減の収穫量だったが、素晴らしい酸味とバランス良い糖度の葡萄を収穫することが出来た。2021年のワインはチャーミングな果実味とフレッシュさがあってとてもバランスが取れており、ピノノワールらしい飲みやすい味わいになっている。また、「Chambolle-MusignyCombed`Orveaux」について、2021年から「Combed`Orveaux」以外の畑も混ぜるようになったため、ラベルから「Combe d`Orveaux」の表記を外している。
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2020年ものが超濃厚で、しかし冷ややかで甘く無い酒質のデゾネイ=ビセイのワインは、リリース直後からとても美味しく飲めました。
2021年ものは・・まさに2020年ものとは正反対の、
「激~超エレガント型!」
でして、ほぼ素っ裸のブルゴーニュ・ピノ・ノワールの真の姿を見せてくれます。
その分、仕上がりは遅く、ようやっとA.C.ブルが滅茶美味しくなって来たところで・・ベースの村名(ジュヴレとニュイ=サン)、上の村名(シャンボールとヴォーヌ=ロマネ)、1級(レ・ルージュとレ・ボーモン)、グラン・クリュ(グラン=ゼシェゾーとエシェゾー)の順に飲み頃がやってくると確信しています。
非常にエレガントで、今は少しシミジミとした純な・・めちゃピュアな味わいですが、徐々にコア感がはっきりし、押し出しも出て来る・・素晴らしい出来です。ぜひご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
このところ毎年、大きな話題の種を振りまいてくれるドメーヌ・デゾネイ=ビセイの2020年が到着です。2019年ものでは2015年以前のビセイの姿を払拭するような、素晴らしいブルゴーニュワインを造ってくれましたので、皆さんも大いに楽しんでいただけたんじゃないかと思います。それにご案内から1年経過していた2018年ものの海外メディアの高い評価が見当たりましたので、
「あ・・noisyさん、嘘は言って無かったんだ・・」
と・・ご理解いただけたと思うんですね。昨今のデゾネイ=ビセイ..ま~・・美味しいです。勿論ですが好き嫌いは人それぞれですからね・・。noisy が・・これは薄くて辛いと感じてたとしても、その方にとっては濃くて甘い・・も有り得ますし、
「そもそも保存、臨み方、飲み方で大きく変わる」
訳ですから、なかなかに難しい問題でも有ります。そう・・どうも話しが噛み合わな過ぎるので、もう少し突っ込んで聞いてみると・・何と、
「冷蔵庫でガンガンに冷やしてビールみたいに冷たい状態で飲んでいた」
と言うことが判明しまして・・いや、ご自身の好きにしていただいて良いんですよ。でも美味しく飲むにはちょっと・・ねぇ・・。それにその方はそれが正当な飲み方で皆同じなんだ・・と言う前提になっていらしたってことがちょっとショックでした。なので、
「少なくとも冷蔵庫で冷やすのは止めてくださいね。ワインにトリートメントが掛かっちゃいますから・・」
とは申し上げておきました。・・あら、すみません・・大きく脱線しました。
で、2020年のデゾネイ=ビセイですが・・ま~・・本当に話題を振りまいてくれます・・驚くほど「濃密」で色が濃いです。・・それでもエマニュエル・ルジェさんの2020パスグラほどじゃないかな・・とは思います。
そして、アルコール分もしっかり出ています。ほぼ14.5%~15.5%の間です。ですが・・驚くほど甘く無い・・ほぼ完全発酵しています。そして、
「驚くほどその濃密な色彩が美しい!」
んですね・・。
まあ・・皆さんもご存じかと思いますが、noisy の場合・・味が濃いとか、アルコール分が強いとか・・は余り好きなタイプでは無いと・・広言していますから、
「・・はは~ん・・さては嫌いなタイプだから、何か複線でも仕込んでいるか~・・?」
とお思いの方もいらっしゃるに違い無いでしょう。まぁ・・半分は当たってますが半分は不正解・・です。
果実が濃密でエキスがしっかり濃くて・・しかし超絶に精緻でピュアでドライ、質感が物凄く良いんですね。・・今飲むと果実爆弾的・・と言いたいところ、甘く無いので・・2019年ものにも有った「ミルランダージュ的な心地良い質感」に近く、
「溢れんばかりの膨張力を閉じ込めたタイムカプセル的ポテンシャルを果皮の魅力的な味わいで楽しめる」
のが現状の味わいでして・・普通ですとこれだけ濃いと、テロワールも何もかもの要素をも判別できないような味わい・・としか感じられないと思うじゃないですか?・・
しかしながら・・そうじゃなかったんですね・・。やはりこの2020年ヴィンテージと言うのは、一言でくくれない・・凄く魅力のある年だと感じました。
濃くて強いが・・抜栓後2~3日、もしくは数日置いて再度飲むと・・
「・・あれ?・・しっとりした見事な味わいで、果実の出方からテロワールの違いさえ取れるような繊細な表情をしている」
ことに気付くはずです。
言ってしまえば、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ルージュの真っ赤な果実を凝縮させた繊細なテクスチュアと味わい・・に対し、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモンの、レ・ルージュに比較するとやや黒く凝縮したやや太めの糸を撚り合わせたような逞しい果実のパワフルさ・・のように、
「普段では気付き辛い細やかな部分をズームアップして、しかも精緻なまま感じさせてくれる!」
ことに気付くはずです。
飲めたのは1級までで・・流石にグラン・クリュには手を付けませんでしたが、同様な印象を受けると思います。
noisy も・・今までの濃いワインに対する印象を、少し転換する必要が有るなぁ・・と感じさせてくれた2020年のデゾネイ=ビセイでした。まぁ・・2003年の・・あの暑い年、アドヴォケイトは当初、「グレートイヤー」と言ってましたが・・noisy 的には「2002年の方が全然いいじゃん・・2003年はグレートだと言うには酸不足!」と感じていました・・が、
「2020年もののデゾネイ=ビセイは、美しい酸も超絶に美しいタンニンも真円のようなバランスのエキスも大量に閉じ込めた凄いワインを造った!」
と申し上げたいと思います。
今すぐ飲んでも良いです・・が、ドメーヌが言うように、やはり少し待った方が良いでしょう。ジャン=ニコラ・メオも言ってましたね・・2020年ものはさっさと飲まないでね・・と。
ですので、もしすぐ開けたいのであれば、決して1日で飲み切らず・・4~5日置いてみると良いと思います。
そして・・言い忘れましたが・・
「デゾネイ=ビセイはとにかくSo2感が少ない!」
ですから、そのテクスチュアの優しさにも驚かれるでしょう。是非飲んでみてください。よろしくお願いいたします。
■ドメーヌからの2020年ヴィンテージに対するコメント
2020年は非常に暑かった年で葡萄の成熟も早かった。特に病気の被害などはなかったが乾燥によって水分が少なかったので若干収穫量が減少した。気候的には2003年に近いが収穫時期を早める等の対策をしたので当時よりは収穫量は多い。ワインとしては色調が濃くとても凝縮したパワフルなヴィンテージで、近年では2015年や2018年に似ているが、2015年のほうがよりタニックだったし、2018年はもっと色調が淡かった。いずれにしても長熟タイプのヴィンテージと言えるだろう。
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「一体・・何が起きたんだ?」
と、2015年もの以来は毎年、テイスティングで驚きが続きました。
まるでルーミエさん風の赤果実を表現していたり、メオさん風の荘厳なディテールを見せたり・・その年によって違う姿を見せつつも、新たなヴィンテージを迎えるたびに「ジャンプアップ」を続けていました。その集大成とも思えたのが昨年の2018年ものだったんですね。
ですが海外メディアはまったく、そのデゾネイ=ビセイ2018に注目することなく、評価をする・・つまりテイスティングに臨むことすら無かったように思われました。
ですので、noisyも2018年ものは看板ワインのひとつである「エシェゾー」まで開け、デゾネイ=ビセイの実力をしっかり確かめ、お客様にご案内させていただきましたところ、モノの見事に「即完売!」をさせていただき、しかも・・
「デゾネイ=ビセイって、何か在庫有りませんか?」
とまで訊ねられるようになったんですね。もう・・隔世の感があり、noisy も大変に嬉しい思いをさせていただきました。
ところがです。2019年もの・・入荷が非常に少ないんですよ・・。売れてくれるのは有難いんですが、数が全然入って来ない訳です。3本とか、6本・・アイテム毎はそんな数字なんです。なので、2019年ものはピンポイントで2アイテムをテイスティングし、noisy なりの結論を出させていただきました。
が・・その前に・・!
「余りに飲めないので、何か情報は無いかとネット上を散々探しましたら何と!」 いや~・・びっくりしました!・・全く注目されていないし、誰も評価していないと思われた、あの凄い出来だった2018年ものを、南アフリカワインの輸入販売、そして評価にも定評のある、「ワイン・サファリのMW.グレッグ・シャーウッド」さんが、2018年ものデゾネイ=ビセイに凄い評価をしていたんですよ。いや・・驚きました。ちょっと、箇条書きですみませんが上げさせていただきますね。
Domaine Bruno Desaunay-Bissey
2018 Grands-Echezeaux Grand Cru
96 Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Echezeaux Grand Cru
95 Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Vosne Romanee 1er Cru Les Beaux-Monts
95+ Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Vosne Romanee Vieilles Vignes
94 Points
2018 Chambolle-Musigny Combe d’Orveaux Vieilles Vignes 2018
93+ Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Gevrey-Chambertin
93 Points Greg Sherwood MW Wine Safari
2018 Bourgogne Vieilles Vignes
91 Points Greg Sherwood MW Wine Safari
どうでしょう?・・気鋭のMW、グレッグ・シャーウッドさんのポイント付けのクセまではまだ分析できませんが、
「A.C.ブルでさえ91ポイント!」
って凄いですよね・・。それに、看板のレ・ボーモンはグラン・クリュ並みの95+ポイントです。noisy もテイスティングしてその品質をしっかり確かめたエシェゾーが95ポイント・・はちょっと疑問ですが・・
そして、凄かった2018年ものを比較するために、ちょっと似た赤果実表現もあるルーミエさんのアイテムを引き出してみました。こちらはシャーウッドさんのは見当たらなかったので定番のお二方を基本に拾い出してみますと・・
Domaine Georges & Christophe Roumier
2018 Bonnes-Mares Grand Cru 96~100 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 97 Points Tim Atkin / 95~97 Points The Wine Advocate
2018 Chambolle-MusignyLes Cras 92~95 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 93 Points Tim Atkin
2018 Morey-Saint-Denis Clos de la Bussiere 91~93 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 93 Points Tim Atkin
2018 Chambolle-Musigny 91~93 Points Jasper Morris - Inside Burgundy / 92 Points Tim Atkin
2018 Bourgogne Rouge 88~90 Points Jasper Morris - Inside Burgundy
まぁ・・グランクリュはルーミエさんの勝ちかなぁ・・でもネームバリューが有りますから・・。でも1級以下は、デゾネイ=ビセイさんちがうっちゃり食わしてますよね?・・
そうは言っても評価者により基準は様々ですから、安易に「どっちがどうのこうの」とは言えませんが、少なくとも、
「ルーミエさんと張り合える実力を得た!・・もしくはそれに近いものが有る!」
と証明できるんじゃないでしょうか。
ですので、2018年のデゾネイ=ビセイをご紹介した文章には、
「今まで飲んだエシェゾーの中で一番旨い!」
「とにかくA.C.ブルでも、ヴォーヌ=ロマネでも、シャンボールでも飲んでみて下さい。必ずや脳裏に刻まれる味わいだと確信しています。」
と書いちゃってますね。でもこれ・・全てシャーウッドさんによれば、
「最低点でも91ポイント!」
ですよね・・。村名ヴォーヌ=ロマネなんて、ほぼグラン・クリュ並みの94ポイントですから・・。
で、ここからが・・短いですが、2019年ものデゾネイ=ビセイをテイスティングして引き出したnoisyのコメントです。
少なくとも2018年を超える見事な出来であることを確認しました。どこまでも延々と美しい出来の2018年ものの姿に加え、2019年ものは果実の充実度が見事に加えられています。赤い果実が集中していて、非常にドライだけれど美しく膨らんでくれます・・が、一番言いたいことは、
「そのテロワールをものの見事に表現している・・その光景が目に浮かぶように・・」
です。
もはやデゾネイ=ビセイは・・凄い生産者になったと思います。2019年もので完全テイスティングできなかったことは残念では有りますが、
「2019A.C.ブルを飲むだけできっと判るはず!」
です。
他のアイテムは取り合えず・・良いです。まぁ、非常に希少ですし、これだけ評価が付いて来てしまうと、反対に暴騰してしまうかもしれません。94ポイントも付いてしまうヴォーヌ=ロマネなんて・・飲んでみたいですよね?レ・ボーモンだって異常な高評価です。
でも、A.C.ブルが兎に角美味しい・・。美しさを極限に表現していた2018年・・・それだけの枠にとらわれず、充実した美味しさを加え、目の前にテロワールさえ描いて見せてくれる2019年です。是非ご堪能いただきたいと思います。超お勧めです!
■エージェント情報
2019年はいくつかの不安要素があった年で、冬の間はいい天気が続いていたのだが、4月に気温が下がって霜が降りた。その後は多少の気温の変化はあったものの特に大きな問題にはならなかった。夏になると強烈な暑さが続いて水不足に悩まされた。葡萄の成長も加速的に早くなったので、周囲の生産者は早めに収穫を始めたが、我々はいつも通りのスタンスで収穫を行った。なぜなら開花から100日後に収穫というのは道理にかなっていると考えており、実際に収穫の1週間前に雨が降り、それによって酷暑に苦しんでいた葡萄が凝縮したジュースを得ることができた。収穫自体は順調に進んで葡萄の状態も理想的だった。2019年のワインはとてもフルーティで口当たりがよく、余韻も心地良くてとても長いことが今後素晴らしい熟成をするであろうことを予感させている。若いワインが好きな人にはすでにとても飲みやすい味わいになっていて、熟成したワインを好む人には期待を抱かせるヴィンテージと言える。10~20年は寝かせても非常に面白いだろう。
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素晴らしい質感を身に着けた2018年のドメーヌ・ブリューノ・デゾネイ=ビセイをご紹介させていただきます。
この4年間のデゾネイ=ビセイのワインはそれ以前のものとは雲泥の差を感じますが、特に今回ご紹介させていただく2018年ものは、圧巻の素晴らしさを感じさせてくれました。質感はまるで・・「ジョルジュ・ルーミエ並み」です。ドライな黒赤果実を上品さを失わないように包み込んだかのような透明~半透明のミネラリティが、ワイン全体をコーティングしているかのようなテクスチュアに感じさせてくれます。
そして実に質の良いタンニン・・・これは意識しないとタンニンとは判らないようなニュアンスなんですが、これがこれまたバランスの良い酸と共に中心点に居座っていまして、およそ「コア」を形成している感じなんですね。
ですので、要素を包み込んだミネラリティから少しずつ漏れてくる黒~赤果実や様々な複雑なニュアンスを、とても感触良く味わうことが出来ます。・・そう、まるでルーミエさんのワインみたいな感じなんですね。
もっともルーミエさんの場合には、ほとんど「赤~黒果実」か「赤果実中心」と言うような形容の仕方をすると思うんですが、そこが「黒~赤」と「黒果実中心の赤」とかに置き換わった感じでしょうか。もしくはアペラシオンの中心がシャンボールになるルーミエさんと、ヴォーヌ=ロマネ近辺を中心にジュヴレまで足を延ばしているデゾネイ=ビセイの違いとも言えるかもしれません。もっと判りやすく比較してみるとしましたら、
「ルーミエさんを2/3、ギイヤールを1/3の割合にした感じ」
と言えるかもしれません。・・それって、かなり魅力的でしょう?
ヴィンテージ的には、エレガント系の味わいだった2017年に対し、果実・各要素の集中度を増した2018年と言え、非常に大柄です。しかも・・今回は「エシェゾー」もテイスティングさせていただきました・・。いや~・・滅茶素晴らしいです!圧巻の美しさ・密度を持っています。今飲んでも美味しく飲めてしまいますが、相当長い寿命をも持っていると思います。
そしてこの特徴は、下位のクラスから上級まで一貫しています・・このレベルはかなりビックリです。A.C.ブルからグラン・クリュまで・・そのスタイルをしっかり持っているんですね。
加えて、海外メディアもまだ全く注目していません。注目してしまったら・・・いきなりエシェゾーに96点は付けるでしょう。そうなってしまうと今度は入手が非常に難しくなってしまう可能性がある・・と言えます。
エシェゾー2018・・・飲んでみて下さいよ。下手をしますと、
「今まで飲んだエシェゾーの中で一番旨い!」
とおっしゃる方が沢山いらっしゃるんじゃないかと思いますよ。
もしくは、とにかくA.C.ブルでも、ヴォーヌ=ロマネでも、シャンボールでも飲んでみて下さい。必ずや脳裏に刻まれる味わいだと確信しています。ご検討くださいませ。
■ドメーヌによる2018年ものの印象他
2018年は冬から春にかけては寒かったが、それ以降は暖かくなり、5~6月に掛けて雨が降って少し湿度が高くなったものの病気の被害もそれほどなかった。夏は気温が高くとても乾燥したので葡萄は良く成熟した。アルコール度数が低めで軽やかで飲みやすかった2017年と違い、2018年はアルコール度数が高めで果実味や酸味、タンニンも豊かな肉厚で飲みごたえのあるヴィンテージになっている。
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2017年のデゾネイ=ビセイです。2015年で激変してから3年目ですね。余りの変身ぶりに嬉しい気持ちでは有りますが、それでも昨年の2016年ものも、今回の2017年ものについても・・
「・・大丈夫だよな?・・進むべき道を踏み外してはいないよな・・?」
と言うような、孫を持つ爺さんのような気持ちなのかどうかは別として、心配で仕方が無い訳です・・(いや、まだ孫はいませんよ・・流石に・・)。
なので、数の無い上級キュヴェは別として、まぁ、ヴォーヌ=ロマネなども数が有る訳では無いですが、テイスティングをさせていただきました。
いや~・・A.C.ブル!・・旨いですね~!・・有るだけ欲しい!・・です。けっして出しゃばり過ぎず、しかしちゃんと有って、柔らかくて・・とても丸い。しかも「薄い」訳では無いので比較に引っ張り出すのは勘違いされるかもしれませんが、あのシャンボールのシミジミ沁みてくるルイ・ユエランとか、色合いも味筋も全然違いますが劇的なデビューを飾った2013年のアメリー・ベルトーのA.C.ブルとかの存在にニュアンスがとても似ていると思ってしまいました。
ジュヴレ村名もめっちゃ美味しい・・。デュガさんに教えてあげて欲しい位です(・・いや、2017年のデュガさんのA.C.ジュヴレは滅茶美味しいですが・・)。ヴォーヌ=ロマネはもう、絶対買っていただきたいほどエレガントで旨いですし、村名に過ぎないのにエシェゾーとそっくりのシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーの構造の大きさにも驚かされました。
まぁ、1級レ・ボーモン、エシェゾー、グラン=ゼシェゾーは飲んではいませんが、
「こりゃぁ間違い無い!」
と思わせるには充分の中級~下級クラスでした。
2015年からの上昇機運は2017年も健在です。しっかり・・ミネラリティが大量に存在しています。しかし、そのミネラリティも凍り付くようなパキッとした硬いものでは無く、どこかしなやかさの在るものなんですね。その結果も証拠の一つになるかとは思いますが、So2はとても少なく感じるほどのしなやかなテクスチュアです。
グラン=ゼシェゾー、エシェゾーの近辺に多くの畑を有す著名な生産者では有りますが、それでもまだ世界的には注目されていないようですので、ある意味、我々にとってはとても有難い状況では有ります。おそらくデゾネイ=ビセイにとっては我慢の時なんでしょう。
素晴らしい2017年でした!2016年を超えて来たと感じています。と同時に、テロワールの表現もクッキリしてきましたし、2017年ヴィンテージの柔らかで早くから飲める特徴も併せ持っています。
「デゾネイ=ビセイ?・・いや~・・別にいいよ・・」
と思われるのでしたら、取りあえずA.C.ブル、飲んでみて下さい。きっと一気にファンになっちゃいますよ。
「・・気の強い女性はどうも・・」
と常日頃から思っているnoisy がそう言うのですから、
「柔らかな物腰でふんわりと包んでくれるのに実はちゃんとしてて五月蠅く無いエキシーなブルゴーニュワイン!」
です。是非ともご検討くださいませ。
■エージェント情報
2017年は比較的安定した天候で葡萄の成長も安定していたが、一部の畑で霜や雹の被害が少し出た。夏はとても乾燥して葡萄の色付きも早くから始まったが、乾燥によるストレスから区画や株によって葡萄の成熟スピードに明確に差が出てしまい、ベト病が発生した畑もあった。8月末に雨が降ったことで僅かだが腐敗してしまった葡萄もあったが、全体的に見れば葡萄の健康状態は良好。色調は淡く、甘酸っぱいチャーミングな果実味が前面に出ており、タンニンも柔らかくて例年よりも早めにバランスが取れており、アペラシオンによってはすでに飲めるほど味わいが開いている。
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2015年もので大ブレークしたデゾネイ=ビセイの2016年ものをご紹介します。
いや~・・2015年ものは本当にビックリでした。2013年ものまでは、
「リリース直後は決して売らないだろうなぁ・・クラシックなスタイルにも程が有るからなぁ・・」
と思っていた訳です。2014年ものには見るべきものは有った・・しかし、扱うには不安の方が大きかったんですね。
で、2015年ものを飲んでしまったら、
「これは是非扱いたい!」
に変わってしまう訳ですから・・変わり身が早い!・・と言われても仕方が無いですよね。
で、今回ご紹介させていただく2016年ものは、不安と期待とか入り混じる、何とも切ないような・・楽しみのような・・複雑な感情を持ってのテイスティングになりました。
2016年の自然の猛威は、デゾネイ=ビセイにも襲い掛かりました。あの稀有な・・いや、以前でもこれだけならやりたいと思っていた・・(^^;; グラン=ゼシェゾーが生産されず、他のキュヴェに混ぜられてしまっています。ルーミエさんと似た様な状況・・。
ところがです!・・ルーミエさんも激少なくなってしまったシャンボール=ミュジニー村名2016年でさえ、デゾネイ=ビセイは、
「めっちゃ美味しい!!」
と感じさせてくれる愛想の良さと美しさでした!・・他のキュヴェも言うに及ばず・・でも一応言っておきましょうか。ACブルは実にエレガントです!大きくは無いがブルゴーニュ・ピノ・ノワールが持つエレガンスを、実に良い感じで表現して来ます。ACジュヴレは・・これも実に良い!・・アメリー・ベルトーはジュヴレだけは、やや硬く・・と言うか、全房発酵に持ち込むことさえできずに、他のキュヴェとの統一感を失いましたが、ツヤツヤでテカテカ、ジュヴレの金属的な複雑性をしっかり柔らかな表情に仕上げていました。
村名ヴォーヌ=ロマネも良かったですよ。ただし、ミネラリティが膨大で、その分、現状はややカッチリ目です。しかし、以前のようなハードでエッジが立つようなニュアンスは無く、びちっと濡れたテクスチュアからのピュアな美味しさが光っていました。カプセルの中にまだ要素を沢山隠し持っているような感じでした。
上級キュヴェは数本ずつですので、下級キュヴェがこの仕上がりなら、何の問題も無いだろう・・と踏んでいます。トップキュヴェのグラン=ゼシェゾーは単独で仕上げられる量が出来ず、他のキュヴェに混ぜた様です。
2015年に続き、2016年も万全でした。非常にドライ・・まるっきり甘みを残さない、しっかりした仕上がりです。ピュアですし、アロマもソフトで柔らかくスピードの有るものです。この辺りは年々、増しているような感じがします。また、テイスティングしたキュヴェ全てに共通していて、例外は有りませんでした。是非2016年ものも飲んでみていただきたいと思います。
■エージェント情報
2016年は4月26日夜から27日朝にかけて発生した霜や偏った降雨によるベト病の発生などで葡萄の成熟がバラバラで畑仕事がとても難しかった。夏以降天気が安定したので健康的な葡萄が収穫できたが収穫量は少なく、特にエシェゾーとシャンボールミュジニーが少ない。グランエシェゾーも1945年以来の霜害を受け、収穫量があまりにも少なすぎて造ることが出来なかった。色調濃く魅力的な香り、フレッシュで優しく厚みのある口当たり。酸とタンニンのバランスも素晴らしく5年ほど寝かせればビロードのような滑らかなワインになるだろう。
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● 随分と前にご紹介したっきりで、まだその頃に仕入れたワインがどこかに残っているはずと・・セラーを探してみたんですが見つかりませんでした。
「noisyも何でまた今頃デゾネイ=ビセイを・・?」
と、いぶかし気に思われていらっしゃるお客様も多いんじゃないかと想像します。
そうなんですね。フィネスさんとお取引が復活して何年か経過しましたが、それでもこのデゾネイ=ビセイだけは復活しませんでした・・。・・だって・・
「クラシカル過ぎてボソボソしてテクスチュアも良く無くて、綺麗じゃないし・・」
と、余り好みのスタイルではないことと、何より価格も決して安い訳でも無いのに面白くない味わいなので、決して首を縦にはしなかったんですね。
ところがです・・
「2015年のブリューノ・デゾネイ=ビセイは激変!!物凄~~く、良くなった!唖然とするような変貌ぶり!」
だったんですね。
余りの美味しさに、取り敢えずは出来るだけアイテムを飲んでみようと、テイスティングをさせていただきました。そしてそれは確信に変わったんですね・・。
「デゾネイ=ビセイ2015年は是非とも noisy のお客様にもご紹介すべき!」 そうなんですよ・・まるでジョルジュ・ルーミエか、はたまたシルヴァン・パタイユが乗り移ったか・・のような、ツヤツヤして透明で美しいミネラリティが「テンコ盛り」状態になって、しかも、今までは「茶色や黒」が主体の老いぼれた風な果実が主体だったのが、「非常に美しい赤が主体」のものに大変貌しているんです!
いや、驚きました。マジでパタイユがアドヴァイザーに付いたんじゃないのかと・・思ってます。そうじゃなきゃこんなには変われないと思うんですが、実はそのイメージは2014年に少し感じていたんですね。
フィネスさんの担当のK君も一生懸命な人でして、何かと頑張ってくれまして、忙しくて中々インポーターさんのテイスティングには出かけられない noisy のために、何とかテイスティング出来るようにしてくれてます。
そんな中で noisy も、しばらく離れていた造り手さんや新しい生産者さんのアイテムを、チョコチョコとテイスティングしていまして、その中にこのデゾネイ=ビセイのワインも有った訳です。
最初の頃は、noisy が昔から思っていた通りの、素朴でゴツゴツした外交さの無い味わいだったんですね。ところが昨年の2014年ものに、美しいミネラリティが付き始めて、
「・・おや?」
と思った訳です。
しかしそれでも、
「・・ん・・でも・・できない・・」
と言う判断でした。
それがこの2015年もののテイスティングで、激変したのが判ったものですから、こりゃぁ頑張って販売しないといかん・・と思ったんですね。
皆さんも、余り芳しくは無いイメージしかないかもしれませんが、いやいや・・noisy は嘘付かないですんで・・非常に素晴らしい・・まずはACブルで結構ですから、飲んでみてください。どうぞよろしくお願いいたします。

■エージェント情報
現当主であるブリューノ デゾネイ氏は、1975年に彼の妻の祖母が所有していたフラジェ エシェゾーの2haの畑で分益小作による開墾から始めました。1994年の義祖父母の引退時に引き継いだ畑と個人で購入した畑を合わせて5つの村に約6haを所有し、実直で真面目な性格のデゾネイ氏は伝統的な手法でクラッシックなワインを造っています。 畑の土壌は主に粘土石灰質で、仕立ては片翼式ギュイヨ方式で1株につき8房に制限しています。樹齢の古い木がとても多く、凝縮した葡萄が収穫されます。また、ブリューノ デゾネイ氏は植物保護の地方局と連携しながら、畑の手入れをリュット レゾネで行っています。 葡萄の収穫は手摘みで100%除梗し、アルコール醗酵は合成樹脂タンクで自然酵母によって15~21日間行われます。その後、空圧式圧搾機でプレスされ、樫樽で18か月熟成されます。33%が新樽で残りは1~20年樽になります。フィルター、コラージュは行わず、ロウソクを使ってスーチラージュします。
● 2022 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【ふんわりとして透明なミネラリティにつつまれた美しいドライなエキスから冷涼でしなやか、「ちょっと半分・・最近のデュガさん、入ってます?」と言いたくなるような完成度の高い味わいがします!】

最近のクロード・デュガさんのワインも、息子さんがやっていらっしゃるのでしょうが・・物凄く良くなったんですよね。少し迷っていた感が滲んだ2020年以前と今とは・・
「同じドメーヌのワインとはちょっと思えない」
と思ってしまうんじゃないでしょうか。
古くから親しまれていらっしゃる方なら、「デュガさんのワインは濃い」と思いこまれていると思うんですが、
「クロード・デュガさんのワインは激エレガント!・・そこにしっかり目の果実が備わっている」
ので、飲んでいただけたらきっとファンになっていただけるはずです・・がだいぶ高くはなってしまいました。
この2022年の村名ジュヴレ=シャンベルタンを飲んだ時、
「・・あら?・・デュガさん?」
と・・(^^;;
まぁ・・少し飲み進めて行く内に、
「ん・・デュガさんがいたとしても半分かな・・」
と思い留まりましたが。
しかしそう感じてしまうほどに、美しいエキスのドライで冷ややかな「たなびき」が感じられ、昨今は超絶に美味しい村名になって来たデュガさんですから、
「デゾネイ=ビセイのジュヴレも段違いに美味しくなった!」

と確認した訳です。
まぁ・・デュガさんは国道に西の畑ばかりでより上質かと・・デゾネイ=ビセイさんの畑は、西側もありますが、東側が半分以上なのでしょう。その差が若干出ているかな・・とは思いますが、
「A.C.ジュヴレ=シャンベルタンとするとかなり上位の出来だと思われる」
んですね。
まぁ・・2021年ものも繊細でかなり美味しかったですが、2022年ものの仕上がりには適わないかなぁ・・と言うのが正直なところです。実際、ビセイさんちのニュイ=サン=ジョルジュと一緒にテイスティングしていますが甲乙つけがたい出来栄えでして・・やはり、ジュヴレはジュヴレらしい男前な感じ、ニュイ=サン=ジョルジュは少し女性っぽいエレガンスに降った感じがします。
因みにデゾネイ=ビセイのジュヴレの国道西の畑は「シルヴィ」です。ビュルゲさんのパンス・ヴァン(A.C.ブルでリリース)の真上です。男前のビターな味わいはビュルゲさんも同様で、このビセイさんのジュヴレも甘みは全く無く、しかしながら・・
「微妙な酸のバランスで旨味はしっかり目」
に生成されているんですね。
色彩を見ましても、2021年の比較シンプルなグラデュエーションとは大きく異なり、深淵な見え方をしていますし、グラス縁の太めの涙が少なくとも3本、確認できるように、エキスの濃度の高さを感じさせてくれると思います。
非常に素晴らしい仕上がりでした!・・是非飲んでみてください。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【濃密ながら涼やかな2020年ものに対し、どこまでも繊細で瑞々しく美しい2021年もの・・です!】
いや~・・淡いですね~・・横から近付いて撮った写真はまだしっかりしてっ見えますが、
「上から撮ると・・淡さが良く判る!」
んじゃないでしょうか。これ、
「・・同じ畑のワインなの?」
と疑問にさえ思われるかもしれません。
2021年は春先の遅霜で芽がやられ、開花期も気温が上がらずに中々成長が進まなかったんですね。
その後、だいぶ盛り返したものの、
「収量は大幅減・・エレガント系のブルゴーニュの味わい」
になったようです。
この2021年もののA.C.ジュヴレ=シャンベルタンですが、激繊細でアロマもエレガントで美しいです。中域は静かに膨らみを見せ、一瞬少し酸がキュッと締まるような仕草を見せますが、10分もしますとバランスがとても良くなり、中心点もハッキリ判るような・・上首尾な仕上がりだと感じます。

何せアルコール分は12.5パーセントですから・・
「超繊細なめちゃ美しい出来!」
です。
反対に言えば、
「このような激繊細なヴィンテージはほぼ無い・・」
んですね。
もっと言ってしまえば・・
「味わい・・ポテンシャルはアケスケに判る」
訳ですが、濃いヴィンテージのようなパワフルさは無いので、濃いヴィンテージのピノ・ノワールに慣れた方は一瞬・・
「・・あれ・・?」
と思われるかもしれません。
しかしながら飲み進めるうちに・・何とも心地良い飲み口と繊細で実は深い表情に・・愛着を感じていただけるんじゃないかと思います。
まぁ・・2枚目の写真などは・・本当に違いますからね・・2020年ものはその濃さで飲めてしまうでしょう・・甘く無かったですしね・・でも、2021年ものはそうは行かない。グラスを振りつつ・・そのエレガントな表情をたっぷり楽しめるヴィンテージです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【このジュヴレ=シャンベルタンにもヴィエイユ・ヴィーニュ表記が付いて、全てのラインナップがV.V.に!・・2020年ものの濃密ながらも精緻なジュヴレ、是非お楽しみください!】

もはや2019年以前のこのワインの面影は非常に薄く・・(^^;; まったく別物になったように感じます。
またフィネスさんのテクニカルも、まだ、
「唯一のヴィエイユ・ヴィーニュでは無いキュヴェ」
のままでして、以前通りの畑構成かどうかもハッキリはしません。
言えることは、まずは・・
「最初から濃度がちょうど良い・・と言うか、濃過ぎない」
感じなんですね。
アルコール分は14.5%ですから、ブルゴーニュ的には高い方だとはしても、トップの高さでは有りません。15.5%ほどあるキュヴェも散見される2020年です。
因みに・・あの、エマニュエル・ルジェもネゴスのS.A.S.ルジェ・ペール・エ・フィスでジュヴレ=シャンベルタンを2020年はリリースしていまして、なんとそのワインが15.5%と非常に高いアルコール度を見せています。ただし色彩はそこまで濃く無く、飲んでも・・エチケットで確認しない限り、
「そんなに高いとは思えないから気付かない」
でスルーしてしまうかもしれません。

2019年もののこのワインは、エレガントな色彩ですね・・。2020年ものは・・どう見えますか?
濃いには濃いが、滅茶濃い・・最高に濃いとは言えない位でしょう?
むしろ、ジュヴレ的な鉄分に加えての果実の濃度が適度にしっかり有る・・位でしょうか。ですから、飲んでいても非常に心地良く、このワインに関しては、比較早めから飲み出しても
問題無いんじゃないかと思うんですね。
やはり今までと違う・・と言えば、
「この村名ジュヴレにようやくヴィエイユ・ヴィーニュの文字が記載された」
訳です。
まぁ、30年ほど過ぎればV.V.表記は出来るはずですが、やはり造り手の意識としてそれを記載できるだけの・・
「それまでとの違いの認識をしていること」
が重要だと思うんですね。
非常にバランス良く、今飲んでも充実しており、この先も20年ほどは間違えの無いワインだと思います。あ、勿論ですが、その期間内にもサイン波のような波が有りますので、タイミングを計ることは重要ですよ。是非飲んでみてください・・あ、ルジェさんのジュヴレの写真も上げておきましょうか・・。そのうちに出せると思います。ご検討くださいませ。

以下は以前のレヴューです。
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【ピュアだからこそ見える?・・美しくも力強いジュヴレ=シャンベルタンの一つの完全なひな形を見ているような素晴らしい味わいです!】
「ジュヴレ=シャンベルタンは鉄っぽい」
これはもう・・非常に良く使われる定番のフレーズです。noisy もしょっちゅう・・使ってます。味わいも全体の風貌も似ているけれどその鉄っぽさの少ないポマールは、仲間内のブラインドテイスティングだと「お釜っぽい・・からこれはポマール」などと言ったりもします・・。
ですが、その「鉄っぽい」と言う感覚は、人によりそれぞれ異なっているに違い無い・・と思うんですね。ジュヴレの南に近い部分、クロ・ド・ベズやシャンベルタン、シャルムあたりのふくよかな赤さ、そしてその低域のニュアンスを鉄っぽいとおっしゃっている場合も有りそうですし、地域は同様に重なるとしても本当に「酸化鉄的」な部分を取って「鉄っぽい」と表現している場合もあるかと思います。本来は後者だろうと・・思いますが、両方が混じっている可能性も有るかなと思います。
この素晴らしい出来のデゾネイ=ビセイ2019年ジュヴレ=シャンベルタンですが、そう言う本来の意味では、さほど鉄っぽくはないです。無い訳では無いが・・以前のデゾネイ=ビセイのジュヴレ=シャンベルタンよりも非常に少ないし、酸化鉄っぽい感じは余りしないんですね。もっとずっとピュアです。
ですが非常に金属的です。どちらかと言いますと、「銀ギラ銀」な、とても光っている感じの金属な感じのミネラリティですね。これがやはり全体の重心を下げ、どっしりとした味わいになっていると感じさせているかのようです。
その上で、赤い果実と黒っぽい果実が半々くらいでしょうか。以前はもっと黒っぽい果実の割合が多かったと思います。

1枚目の寄った写真の色合い・・美しいですよね。決して濃すぎず、薄くないですが単調では無く、アチコチに起伏が有るかのように見えます。
二枚目になりますと少し引いてますが、全体のトーンが見て取れます。抽出を強くしているんじゃなくてむしろ逆・・それでこの赤が多い色合いになっているのかな・・とも感じます。
で、2019年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、北のブロションに近い部分の区画と、国道下の東の区画のブレンド・・と言うことなんですが、先にも申し上げました通り、さほどは鉄っぽく無く、でも金属っぽいニュアンスで重心が低い・・んですね。
そもそもジュヴレのミネラリティは酸化鉄が含まれると言われていますが、これ・・結局は村の南部のシャンベルタン近辺の話しで、少し離れた北側、西側はさほどでもない・・と思っているんですね。
なので、そのジュヴレ村名のひとつのひな形そのものなんじゃないか?・・ワインがピュアで、それが見事にその姿を見せているんじゃないか?・・と思ってしまいました。
今飲んでも男らしくめちゃドライで、とことんピュアなジュヴレを見せてくれると思います。勿論10年間は全く問題無く、成長し熟して行くポテンシャルが有ります。2018年もので93ポイントですから・・2019年ものの評価を是非とも見てみたいものです。飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【拡がろうとする各要素をスレンダーなまでに締め上げるミネラリティ!まるで noisy 愛用のコルセットのようなミネラリティが素晴らしいです!】
ジュヴレ=シャンベルタンって・・やはり横方向への拡がりが素晴らしいですよね。でも基本、縦伸び系では無いと思うんですね。帯域として上から下まで、そこそこは持っているとしても、高域から低域までバランスが良い・・と言うより低域中心で有り、上級キュヴェ(1級以上?)になってくると高域~超高域の表現が豊かな横方向への拡がりを見せる・・そんな感じに思っています。
ですが、そこに思いもよらぬ凄いミネラリティが入ったとします。そしてそれは、コア(中心)方向には向かわず、元々有った要素を分厚くコーティングし、重力を無視して締め上げた・・と想像してみてください。
まるで細いロープで縛った軟式テニスボールを立てたような感じになると思います。ですので、腰痛でアチコチ痛い noisy が愛用している「バンテリン腰痛コルセット(だったかな?)」のような存在が・・この2018年のデゾネイ=ビセイの透明+半透明なミネラリティなんですね。・・もっと言ってしまえば、noisy の場合はそのコルセットを NiziU ・・いや、二重に巻いて締め上げていますので、デゾネイ=ビセイのミネラリティより仕事しているかもしれませんが。
A.C.ブル同様、2017年ものとは全く異なる外観です。同じワインだとは思えない・・(^^;; ものの見事に密度の高い色合いをしています。これは、非常に良く熟していることと、果皮の健康さをもアピールした色だと言えます。2017年ものまでのデゾネイ=ビセイのラインナップの中では、やや弱いと言いますか、エレガントな方向性を多く持っているアイテムだった訳ですが・・是非2017年もののコラムもお読みいただきたいですが・・全く異なる!・・んですが、全然違うと言い切りたくない側面も、実は有るんですね。
それはやはり、要素は複雑でしっかり持っており、ミネラリティのコーティングもたっぷりで素晴らしいんですが、しっかり有るのにスルスルっと入って来て、フィネスたっぷりにドライに優しく弾けてくれるので、
「やはりどこか はんなり としている」
のは2017年ものと共通なんですね。
美味しいと思います。しかも価格もリーズナブルです。デュガさんのジュヴレは2本以上買えちゃいます。濃密感もあるのにスルスルです!・・淡い美味しさも良いんですが、濃い目でたっぷりなのに甘く無く、しっとり、はんなりしているのも実に旨いですよ。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【この「はんなり」としたジュヴレ=シャンベルタンの姿を、どう伝えたら判っていただけるか・・超悩み中です!】
一度貼られたレッテルを剥がし、再度貼りかえるのことは、中々に難しいことでは有ります。昨今はネット時代ですから、目立つ人間は総監視状態の中で生きねばならず、ちょっと浮気しちゃった・・とか、ずっとしてるとか・・自分より他人さんがより詳しかったりして・・(^^;; まぁ、noisy の場合は毎日、翌日になるまでPCに向かってるか、ノコギリとか電動工具を使っているかのどっちかですから、全く女性には無縁ですので・・そんなご心配は・・まぁ、誰もしてないか・・はい。
しかし、ワインの場合はそうもいきません。そりゃぁ・・
「飲まなきゃ判らん」
からです。
しかし、飲んだ人は判っても、飲んだことの無い人に飲んだ人がどう伝えるか?・・が重要で、しかもそこには齟齬が入りやすいし、「誘導」にもなりやすい訳です。
言ってしまえば noisy が一生懸命になってやっていることはある種の「誘導」に他ならず、それが本人には悪意の無いものだとしても、ある人には「単なる誘導」になってしまう場合も少なからず在ると判っている訳です。
だからこそ、信用を失ったら、
「あっ・・」
という間に地に落ちる部分は、かの著名な目立つ方々と同様とも言え、だからこそ、嘘をつかないことと自身のテイスティング能力に磨きを掛けることを胸に刻んでワインを販売してきました。
まぁ、やはりご理解いただけない方もいらっしゃったでしょう。でも、超アングラなサイトで何とかやってこれているのは、ご理解いただけた方々、有っての現在で有ると理解しています。
それでも、やはり・・レッテル剥がしはムズイですよ。こんなに美味しいのに・・細かなニュアンスを何とか伝えなきゃ判っていただけない訳ですから。
「赤果実と黒果実が素敵なミネラルたっぷりのピュア&ナチュラルなジュヴレ村名です!」
だけじゃぁ・・ねぇ。
ある意味、色合いを見ていただければそれなりに濃い感じですよね。やはりジュヴレの酸化鉄由来のミネラリティがそうさせると思います。でも、
「全然濃いなんて思わないはず」
なんです。ドライでしっかりした冷涼な酸が有るんですが、
「飛び出した部分、へっこんだ部分が無い」
丸~い感じなんですね。そして、とても「しっとり」とおしとやかなんですが、柔らかでふっくらなミネラリティが前半で、細やかな表情はしっかり後半で見せてくれます。
ものすごく良く出来てます・・この価格帯ではピカイチです。1万円を軽く超えてくる村名クラスも喰っちゃいますし、何より、
「ワインは結局は、それが好きか嫌いか?」
ですから、
「おそらく・・こんなタイプはお好きな方が非常に多いはず!」
とnoisy は思っているんですね。
特にnoisy のお客様は、その辺がそれなりにマッチする方が多いのかと・・思ってますんで、
「きっとお好きなタイプのジュヴレです!」
と言ってしまうのが一番良いのか?・・などと悩んでいるんですね。
まぁ、四半世紀もそんなことをやっていて、未だにこれですからどうしようも無いですが・・是非飲んでみて下さい。超お勧め!・・です。
以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】
2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。
2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。
2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。
2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2022 Nuits-Saint-Georges les Belles Croix
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワ
【ふんわりと香る質感高いアロマとベルベッティなテクスチュアの素晴らしいエキス!・・短期間にこれほどまでに成長したとは驚きです!・・エレガンスと濃度の完全バランス!】

2021年の繊細な美しさには驚かされましたが・・信用していただけなかったのか、余り売れずに非常に残念でした。一切の「汚れた滲み」を感じさせないエレガントな味わいにグッと来た訳です。
ですが2022年・・その美しさに膨らみがしっかり出て、エレガンスと相反するかもしれない濃度とのバランスが・・
「ほぼ完全だ」
と思ってしまうような・・実に美しい仕上がりになっています。
アロマはふんわり、自然に上がって来ます。パレットもほぼ真円に近く、中央付近が少し膨らんでいます・・土星みたいな感じ?・・(^^;; そしてテクスチュアがビロード・・ツヤツヤっとして幅も有り、丸みのある味わいです。
ここレ・ベル・クロワはニュイ1級のレ・プリュリエの真下にありますが、
「ほとんどレ・プリュリエ!・・少し欠けるかもしれないが、若いレ・プリュリエを何とか起こして飲むより旨いかもしれない!」
と感じます。

そもそもニュイ=サン=ジョルジュのワインは、
「土むさい・・」
と言われ、口の悪い方なら、
「果実より土が出っ張るアペラシオン」
みたいな言われ方をされてしまいます。
非常にドライで甘みが全く無い中で、エッジを感じさせず、タンニンをタンニンとして見せず、チェリーな味わいと高目のミネラリティ、そして充実した大きなパレットを描けるニュイ村名ピノ・ノワールです。
この話は以前にも書かせていただきましたが、今から・・そう、30年近く前、一人のお婆さんが Noisy wine にいらっしゃいました。お歳の頃なら70歳を過ぎて少し腰も曲がっているように見えた方でした。
「赤ワインが欲しいんだけど・・」
とおっしゃるので、あぁ・・またテレビの特集でアントシアニンが身体に良いと喧伝したんだろうと思ったので、
「有難うございます。どんなワインがお好みですか?」
と・・きっとチリワインのリーズナブルなやつ・・みたいなご返答を予想しながら待っていると・・なんと!・・
「ニュイサンジョルジョ!」
いや~・・ビックリしました。内心・・(ニュイサンジョルジョって・・知ってるのか~~い)と・・。
まさかブルゴーニュの村名を言われるとは思って無く、しかもサン=ジョルジュじゃなくてサンジョルジョって・・なまってますがな・・
なのでしっかりレシュノーの区画名付きをお渡ししたように記憶しています。
因みにですがデゾネイ=ビセイの2022年ものは、
「以前はほとんどのキュヴェに記載されていた Vieilles Vignes の表記が無くなっている」
ので、巷のショップさんの表記は「ヴィエイユ・ヴィーニュ付き」です。実際には、表記は無くなったが実質は相当なヴィエイユ・ヴィーニュ」です。こちらはすでに樹齢70年を過ぎています。
濃密ですがそれを感じさせない、ただただ集中しているドライなエキスからの表情が最高に素晴らしいと思えます。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【このどこまでも超繊細な2021年ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワこそ、真のニュイ=サン=ジョルジュの姿を現しているのかもしれません!】
気付けばユーロは170円に達していて、その影響を国民は大いに受けている訳ですが、どうなんでしょうね・・そりゃぁサラリーがすぐにでも上がれば良いのかもしれませんが、物価が為替の弱さを反映してどんどん上がって行くのには追い付きはしません。この5月のゴールデンウィークも海外脱出組はかなり少なく、国内旅行で何とか・・それでも、インバウンド向け価格の飲食店さんにもお世話にならなくてはならず、何だかなぁ・・と思っていらっしゃる方も多いのかなぁと感じています。言いたいことは多くありますが、言っても仕方が無いので止めておきます。
この2021年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワですが・・いや~・・美しい色彩ですね・・淡くも純粋さが見て取れるような・・感じです。
もう2020年ものと比較するのが馬鹿馬鹿しいほどに・・淡く美しいですよね。まさにその通りで、
「超繊細!・・赤い色彩が淡さの中にも見え、ニュイ=サン=ジョルジュ1級プリュリエ風のエレガンスを、少しさらっとした滑らかさを感じさせてくれる」
みごとな味わいをしています。
2020年ものは濃かったですが、それでも最初から美味しく・・しかもキツさやパワーに頼るところが無く、実に深く美味しかったです。
しかし2021年ものはそんな部分が全くなく、冷ややかで少し柔らかな酸バランス、全体の味わいもシミジミとした美味しさをたっぷり感じさせてくれます。

飲み頃としましては、A.C.ブルの2021年ものがようやっと良いバランスになって来ていますが、上級ワインの村名ニュイ=サン=ジョルジュとしますと、
「日を追う毎に焦点が合って来るので、さっさと開けてそのエレガンスを楽しみたいのも分かるが、少し待った方が良い」
と言えます。
言ってみれば激繊細なこの2021年もの、とても良く出来ているものの、「押し出し」が成長中なんですね・・。現状その押してくる部分がまだ完成していないので、
「夏以降が良い」
と感じます。
これは2021年のデゾネイ=ビセイのA.C.ブルを除く全てのキュヴェに言えることで、確かに飲んでいく内にどんどん深みが出て来て、ついつい・・飲み過ぎてしまう傾向・・と言う成長具合では有るんですが、
「冷ややかでエレガントなだけにニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワの繊細な美味しさをおしとやかに見せてくれる」
としても、もう少し押してくる部分が欲しいかも・・と思われると思います。
このように繊細で美しい味わいのヴィンテージは2010年代には2013年ものだけだったと思いますが、あの2013年もののみずみずしい美味しさも・・少し置いた方が全然良かったはずです。ぜひ少し休ませ気味で飲んでみてください。お薦めします!リーズナブルだと思います。
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【Noisy wine 初登場!1級レ・プリュリエの真下!・・濃密ですが凄く精緻!‥旨いです。】
ん~・・ニュイ=サンが見せる色彩じゃないなぁ~・・などと思いながらテイスティングさせていただきましたが、他のデゾネイ=ビセイの2020年ものと同様、
「デゾネイ=ビセイの2020年は濃いが、なぜかしっとりと瑞々しく、しなやか」
なんですね。
特に数日置いたあと・・あ、これは、
「いつ頃からが飲み頃でしょう?」
と尋ねていらっしゃる方がおられるので、その辺りをしっかり得るためにそうするんですが、
「そこからの姿が特に・・超絶に美しい!」
んですよ。
そもそも「濃い」のは自分的にはイマイチなんです。だから見ているだけでも・・「濃いは・・濃い~~」なんて言ってる訳です。あ、これ、電話で某インポーターの某女史に歌ってあげたら、涙を流して大笑いされてました~~・・年代が近いんですね~~きっと。
で、このレ・プリュリエ直下の「レ・ベル・クロワ」は、アンリ・グージュもドメーヌの村名に使用しています(混ぜています)が、しなやかさはこちらが上、パワフルさはグージュが上・・かな・・と言う感じ。

これだけ濃くてもしなやかでしっとり、甘く無く、瑞々しさとテクスチュアの滑らかさに驚きました。そもそも昔はデゾネイ=ビセイのワインに、テクスチュアが滑らか・・なんて書くはずが無いとさえ思ってました。
しかも村名ニュイ=サン=ジョルジュですから・・1級ですと言って出しても通ってしまいそうな位のポテンシャルが有ると思いますよ。味わいはレ・プリュリエに似て、非常にバランスが良いです。1級レ・ヴォークラン的な果実のしっかりさも有るんですが、レ・ヴォークランの粗野さが無くてしっとりしていますから、やはりバランスに長けたレ・プリュリエですね。レ・サンジョルジュほどのエレガンスは無いにせよ、濃密なバランスの良さが有りますし、
「熟成を遂げた時にどうなっているか?」
を考えますと、
「2020年ものは、ものによってはグレートイヤー!?」
と言えるんじゃないかと思うんですね。
So2 の少なさも関係しているかもしれませんが、濃密なだけじゃない・・しなやかさとしっとりさ、瑞々しさを感じるレ・ベル・クロワです。ご検討くださいませ。
● 2022 Chambolle-Musigny
シャンボール=ミュジニー
【ポテンシャルは村名ヴォーヌ=ロマネに匹敵!・・やや痩せて乾いたエシェゾー的ニュアンスとシャンボールならではの緻密な石灰がせめぎ合う見事な出来です!「奇跡の1本」の片鱗・・バッチリ見えます!】

2019年ものでしたか・・とんでもなく素晴らしい出来を見て、
「奇跡の1本!」
と大いに持ち上げさせていただき、かなりの本数をお買い上げになっていただいたワインです。様々な反響が沢山有りました。
「・・これ、半端無いですね・・参りました!」
みたいな感じの賛同されるメッセージが多かったのですが、店にいらっしゃるお客様から、
「・・奇蹟の1本は硬かった・・と言ってる人がいましたよ・・」
と・・伝え聞いたんですね。
「・・あれ?・・もしかして、ちょっと置いちゃったかな?」
と尋ねると、
「2週間くらいだそうです・・」
とのこと。
そうなんですよ・・あの2019年ものの時は、開けたてからとんでもなく美しくてうまくて驚いたんですが、1時間くらいすると「締まって」来たので、
「確かめたい方は1週間以内に飲んで!」
と・・書いたはずなんですね。

まぁ・・ワインって難しいんですね・・特にピノ・ノワールの場合は。
仕込み方やエルヴァージュにも関係してくるので一概には言えないんですが、熟成期間を長くされる生産者さんの場合は・・やや硬めで届くことが多いです。なので、そこからどっちに向かうか・・解放に向かうか、締まる方に向かうか・・で、この半年くらいの間の傾向が判るんですね。
で、この2022年ものはどうか・・と言いますと、2019年ものにかなり近いです。ですが、解放していた時間は2019年ものの方が長いので、2022年ものは時間経過で締まって行くんです。
なので、村名ヴォーヌ=ロマネとポテンシャルはほぼ同様ですが、村名ヴォーヌ=ロマネはかなりの時間、開いたままで(完全に開いた訳ではありません)いるので、「今飲んで点」はヴォーヌ=ロマネに軍配が上がってしまう訳です。
ですが、やはりコンブ・ドルボー(エシェゾー、ミュジニー接)とオ・ボー・ブルン(1級レ・グロゼイユ下、1級部分有り)と言う格上のロケーションですから、
「エシェゾー風を装ったり、シャンボール1級風を装ったりしているように感じる」
のは間違い無く、しっかりと見つける事が出来るんですね。
まぁ・・noisy は、このシャンボール(V.V.)とヴォーヌ=ロマネ(V.V.)をとっかえひっかえ・・飲みましたから・・しっかり判るんですね~・・
線は細めだが芯がしっかりなシャンボール(V.V.)と、芯がしっかりでふんわりなボディの膨らみがめちゃ心地良い、酸が美味しいヴォーヌ=ロマネ(V.V.)です。どっちが良いかは「好み」でしかないと思いますが、
「飲むタイミングが良ければ村名ヴォーヌ=ロマネ(V.V.)も凌駕する可能性有り」
です。素晴らしい村名・・やはり1級、グラン・クリュの傍の畑は楽しいです!・・超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかな酸バランスと、シャンボール的な華やかな芳香!・・もちろん激繊細!です。】
例えばデゾネイ=ビセイの場合、価格によってもクラスが有るのが判るかと思います。
村名ジュヴレと村名ニュイ=サン=ジョルジュが村名のベース格。そしてこの村名シャンボール=ミュジニーと村名ヴォーヌ=ロマネはベースの2キュヴェよりもワンランク上の価格なので1級とベースとの中間です。
で、面白いのは・・このランクが変わると・・
「・・はっ?・・とさせられる」
んですね。もう明らかにその下の格を超えて来たのがわかる訳です。もちろんですが・・noisy も下のキュヴェからテイスティングして行きますから、デゾネイ=ビセイ2021年もののテイスティング中には、何度かその「・・はっ?」とさせられる機会が有り、そのたびに、
「・・なるほどね・・」
と感じ入る訳です。
ですから、海外メディアのテイスティングなどの評価を見ていて、余りにその差が無かったりすると、
「・・なんだ・・見えてないのかぁ・・」
と、ちょっと偉そうに呟いてしまう訳です。

2020年ものと2021年ものの違いは、もう見ても分かるし他のコラムで何度も書かせていただいているので、ここでは端折りたいと思います。しつこく感じますもんね。
でもそれにしても、ここまで違う色彩には驚かされます。
で、先ほどの話しですが、ちょうどニュイとジュヴレが終わってシャンボールとヴォーヌ=ロマネのテイスティングに入り、やはりその「差」をしっかり感じさせられた訳です。
「質感がしっかり上級」
なんですね。
その繊細なスタイルはニュイやジュヴレと同様ですが、その繊細さの質が違う訳です。めっちゃ心地良い繊細さです。
で、このシャンボール=ミュジニーですが、以前は「コンブ・ドルヴォー」と記載されていたものが、そのコンブ・ドルヴォーのパーセンテージが2021年ものは規定を超えて下がってしまったんですね。オ・ボー・ブランと言う、上部は1級畑の村中央部よりわずかに北側の村名畑とのブレンドです。これは今に始まった訳では無く、以前から混ぜていたものの・・規定以下だったためにラ・コンブ・ドルヴォーを名乗っていたようです。
そのためか、いつもの年のように、
「非常に乾いた、ちょっとエシェゾー的なニュアンス」
が下がり、もう少し「ふっくら」としたニュアンスを感じます。
シャンボールらしい滑らかなテクスチュアも有りますが、2021年のヴォーヌ=ロマネが結構にシャンボール的に滑らかなので、同時テイスティングだと
「一瞬、グラスを間違えたか?と迷う」
ような感覚にもなります。
しかし、やはりシャンボールらしい・・香水的なアロマも膨らみ始めますから・・
「なるほど・・」
と感じていただけると思います。
エレガントさがより高質で軽やかさにも質感と、いつもより少しふっくらとした素晴らしいシャンボールでした。もちろん激繊細でシミジミ旨い・・。今飲んでも良いですが、やはりもう少し待った方がより旨さが引き立ってくると感じます。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【何故かいつも旨いラ・コンブ・ドルヴォーですが、2020年ものも素晴らしいです!】
2019年もののこのワインは、
「奇跡の1本!」
と題してご紹介させていただきました。そうしましたら・・
「世の中から2019年のこのワインの姿が日本のワインショップから消えた!」
などと言われてしまいまして・・
「・・えっ?・・それって・・noisy の性?」
お陰なのか性なのか・・ま~・・どっちでも良いですが、奇跡的に滅茶旨い状態だったので、
「少しだけ休めてとにかくさっさと飲んでみて!」
とお願いしてご購入していただいたんですね。
そうしたら・・文章を覚えていて下さって、さっさと飲まれたお客様からは・・拍手喝采をいただきました!
ですが、2週間ほど経過した以降に飲まれたお客様からは・・
「・・良く判りませんでした・・」
と・・。
ま、シャンボールのワインって、そういう質なんですね。ミネラリティが強いですから、本当に少しの違いで硬く閉ざしてしまったり、凄いアロマを放出したりしてくれます。
で、そんなシャンボールを・・

「いつも美味しくするには?!」
そう・・この2020年もののような、濃密な果実味が有れば良い訳ですね。
ですから、このようにしっかりとした濃い目の色彩に出会えましたら、大抵の場合は「いつ開けても」そこそこは美味しくいただけるはずです。このシャンボールも、どちらかと言いますとそんな質です。
ですが・・このラ・コンブ・ドルヴォーと言うワイン、G.C.ミュジニーの一角を得ているだけでは無く、それ以外の部分はむしろ、
「エシェゾー的」
です。
ですから、一番近いのは・・
「デゾネイ=ビセイの1級レ・ルージュを40%、1級レ・ボーモンを40%、に、A.C.ブルを20%加えた感じ」
かもしれません。
いや・・このワインは村名ですが、ポテンシャルは相当に高いです。造り手としても自身に溢れるワインだと思いますよ。勿論、今すぐ飲むよりも数年間の瓶熟をお勧めしますが、先ほども申し上げました通り、
「濃密さで驚くほど美味しく飲めてしまう」
ので、一気に飲み切らず、3~4日後にもう一度・・飲んでみてください。もしかしたら2020年もののこのワインも、
「奇跡の1本だった!」
かもしれません。
以下は以前のレヴューです。
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【「奇跡の1本」・・です!これは何としても、「早めに」飲んでみてください!ものの見事な表情が待っています!】
この「奇跡の1本タグ」を使う日が来るとは・・実は noisy も思ってなかったんですね。なので、相当以前に創ったはずのそのタグを探したところ、いくら探しても出て来ない・・ので、仕方なく画像編集ソフトで急遽仕上げました。出来はイマイチ・・なのが残念では有ります。
そもそも最初のご案内の時には数が無いから未テイスティングでコメントできず、ご案内で即完売してからヨクヨク担当さんに聞いてみたら・・
「まだ有りますよ。」
とのことだったので、ご案内の翌日に12本、送ってくれるようにお願いしたんですね。
で、1日休めて飲んでみたら・・もうビックリ!・・在り得ないような見事な味わいでした!・・ポテンシャルも凄い・・慌てて新着を出す今日になって、
「あと24本、行ける?」
とお願いした・・と言う訳です。
そのお願いをした時の電話でのK君との話しなんですが、2017年か2018年かは定かではない(noisy が聞き返し忘れたので)んですが、ルーミエさんの村名シャンボールとデゾネイ=ビセイの村名シャンボールを同時進行で3日間、テイスティングをされたと。1~2日目は完全にデゾネイ=ビセイの勝ち、3日目になってルーミエさんが底力を発揮し始めて逆転・・と言うことでした。
基本的にはビセイさんは冷涼、ルーミエさん温暖・・ですよね?・・で、2018年まではビセイさんのシャンボールは「黒い果実」が主体だと思います。2019年ものは赤果実が実に良い出方をしているんです。
「端正な赤いチェリーにラズベリー!」
を滅茶ドライに感じさせてくれるんです。

1枚目の写真のエッジを見ていただけますと、その赤い感じが良く見えるかと思うんですね・・。でも、noisy が本当に言いたいことはそんなことじゃないんです。
「この2019年 シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.は完璧と思えるバランスを持ちつつ、ヴォーヌ=ロマネやシャンボール=ミュジニーの秀逸な畑、それぞれの見事な表情を、グラスを傾けるたびにスライド写真を見ているかのように脳裏に描いてくれる!」
と言うことなんですね。
いや・・今飲んで、滅茶苦茶凄いです!・・2018年ものをグレッグ・シャーウッドさんが93+ポイントと評価しましたが、noisy 的には驚きもしませんでした。noisy と近い感覚をお持ちの方なのかな?・・とは思いましたが・・。で、結局飲めない2019年ものをそのまま販売してしまったことに後ろめたさもあり、先に繋がらないことをしてしまったと反省もしていたところに、
「有りますよ。」
だったもので、急遽予定を変更してテイスティングしたんですね。
パワーは有れど、周りのキラ星のごとくなグラン・クリュと比較するとどこか野暮ったさの滲むエシェゾーと言うアペラシオン・・。しかし裏を返せばその訳は、それぞれ非常な特徴を持つ、アン・オルヴォー、レ・プライエール、レ・シャン・トラヴェルサン、レ・ルージュ・デュ・バ、レ・ボーモン・バ(グラン・クリュの部分)、レ・ロアショース、レ・トルー、レ・クリュオ・オ・ヴォーニュ・フランシュ、クロ・サン=ドニ、レ・カルティエ・ド・ニュイ、そしてエシェゾー・デュ・ドスュを各ドメーヌが部分所有し、様々な考え方で何らかの不足を補うことが出来ずリリースしていることに由来しているのかもしれません。
それに加え、ロマネ=サン=ヴィヴァンが持つ荘厳さ、リシュブールが持つ豊かな側面、ラ・ターシュが持つエレガントで有りながらタフな味わい・・等々、確かに一つ一つ比較したとしたら、結果的には必ずや・・
「弱い」
と判断せざるを得ないとしても、
「この村名シャンボール=ミュジニーが感じさせてくれる!」
んですよ。

しかもそれには留まらず、同名(コンブ・ドルヴォー)のグラン・クリュ区画はミュジニーを名乗っているんですが、ミュジニー的な香水のようなアロマティックさも在り、もしかしたらレ・ザムルーズ的な端正な深紅に近いスグリやカシスを感じたり、トッピングに仄かに香るショコラっぽさはクロ=ヴジョ上部の畑だろうか・・などとおおいに想像力を掻き立ててくれるんです。
こんなことが有るんだろうか・・?・・一体何が起きたんだ?・・とは、前回2019年デゾネイ=ビセイのご紹介欄のトップに書かせていただきました。
でも、この村名シャンボール・・・ラ・コンブ・ドルヴォーの真の姿に触れ、その一言は間違いでは無かったこと、そしてこのワインが
「奇跡的な姿をしている!」
ことをお伝えしたい・・そう感じたんです。
ですので、もし可能でしたら、
「到着したら適度に休ませ、さっさと飲む!」
ことをお薦めします。休養は立ててあれば2~3日で結構です。
冷えていても大丈夫です・・。それだけの内容がしっかり有ります。今飲むことで、noisy が感じたことに近い姿でお楽しみいただけると思います。勿論ですが、長い熟成も可能です。・・が、シャンボールはただでさえ・・硬くなりやすく、場合によっては「かちんこちん、バッキバキ」に締まってしまうと、香りさえ閉じ込めてしまうような振る舞いをすることが有りますので、飲まれるタイミングは重要です。暖かくなってくる頃、同じような状態にあるかは不明・・すみません、家族3人で飲んでいまして・・いつもなら半分ほどは残るのに、気付いたら全部無くなっていました・・noisy はいつものペースでしたが・・ので、先を読む前に無くなってしまったんですね・・。
こんなことは滅多にないです。奇跡的にフィネスさんに残っていた・・のも奇跡、味わいも奇跡です。これは絶対に飲んでください!超お勧め、一期一会かもしれません。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は2022年02月17日(木)配信の新着のレヴューです。
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【「プティ・エシェゾーに昇格!」と書かせていただいた2018年ものは93+ポイント!・・さもありなん・・では有りますが、ちょっと嬉しい・・(^^;;】
まぁ・・自身の甲斐性が無い証明にもなってしまいますからね・・そんなことを偉そうに言うことではないのが正論ですが、
「誰も見向きもしてくれない・・」
んじゃ、何事も詰まらんじゃないですか・・。まして専門の職であるのでしたら、その目利きとか、腕とかを裏打ちした情報が有ると、
「何よりも・・間違っていなかったことに安ど感を得る・・」
ことも心の安らぎにはなるんですよね。
なので、こんなことは嬉しいことではありますが反面、ビゾやアルヌー=ラショーのように転売屋さんの毒牙に掛かってお客様へ提供できなくなるのは、何としても阻止しないといけないと思っています。なので、Noisy wine はちゃんと売りますし売ってます。・・あ、自分のためにちょっとは残しておくかもしれませんが・・(笑
この、フラジェ=エシェゾー村の北のエシェゾーを名乗れる区画、「アン・オルヴォー」のシャンボール側に接する(上から見たら接してますが実際は高度関係と溝が有りますので・・)村名コンブ・ドルヴォーです。
なな・・なんと93+ポイントと2018年ものが評価されています。相当美味しかったので・・それも正しい評価だと思います。プティ・エシェゾーですから・・はい。
とは言え、シャンボールの村の中心近くの1級レ・グロゼイユ下部、オ・ボー・ブリュンの葡萄を少し混ぜているようです。この区画は1級部分と村名部分が有りますが、どちらなのかははっきりしません。でも、赤い果実感を加えてくれているようなニュアンスは、古木由来なことが大きいように思います。
こちらも少な過ぎてとても飲めませんので、
「2019年ものは2018年ものを超えるに違いない・・」
に掛けてみるのも一興かと思いますよ。レ・ボーモン2018の 95+ には及ばなかったにせよ、2018年もののシャンボールはあり得ないほど美味しかったですから期待できると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶複雑!絡み合ったその複雑冷涼な味わいは、劇的に素晴らしいです!・・是非飲んでみて下さい!】
ハッキリ言って・・もう全ての人に飲んでいただきたいピノです。こんなところにブルゴーニュ・ピノ・ノワールの真実に近い部分が隠れている・・そう思わせる、素晴らしい出来だと思うんですね。何も言わずに買って欲しいと書きたいんですが、実はデゾネイ=ビセイの2018年ものは、どれもまた素晴らしく美味しいので・・書き辛いんですね。
2017年のこのラ・コンブ・ドルヴォーも美味しかったです。冷涼で、乾いた感じのするエシェゾー的ニュアンスを、言ってしまえば余りシャンボール的では無い・・(^^;; そんな美味しさを「エレガントに」感じさせてくれていました。なので、
「プティ・プティ・エシェゾー」
などと書いていたはずなんです。
ですが・・この色彩ですよ。エキスたっぷり!ミネラリティもマンモス級・・です。その滑らかさこそはシャンボール的では有るんですが、並みのシャンボールはもう・・完全に超えちゃってます。
そして複雑性・・凄いですよ。小さな起伏を山ほど感じさせるその複雑性を、物凄いミネラリティが包み込み、また複雑な要素の間にも多く入り込んでいるのが判ります。・・どうやったら判るか?・・と聞かれたら・・数日間に分けて・・できれば10日以上・・(^^;; やってみてください。この季節ならまだ行けるはずです。全然へたりませんよ。コルク逆刺しで充分です。So2が少ないのでもしかしたら環境によっては少し揮発酸が発生する可能性は有りますが、noisy の環境ではまだ起こりませんでした。もう3週間ほど前のことですので、もう少し気温は低かったとは思います。それでも大量なミネラリティが揮発酸生成を抑えてくれるはずです。
で、味わいは見事に「プティ・エシェゾー」に昇格・・です。・・いや、2018年ものはエシェゾーまで開けちゃいましたので・・エシェゾーの物凄さを体験してかつ・・プティ・エシェゾーと言っておきましょう。そして村名ヴォーヌ=ロマネ同様、全体的質感はルーミエさんのワインに似ていると思っています。
素晴らしいブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。シャンボールを名乗りながらシャンボールとは思えない・・村名で有りながら、そこも超えて来ていると感じます。飲んでみて下さい。一推し・・ありゃ・・書いちゃった・・(^^;; お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ですが、エシェゾー的風格もしっかり見えます。一般に言うシャンボール=ミュジニー村名的味わいとは全く異なります!】
ん~・・ここはやはり、フラジェ=エシェゾーのアペラシオンが必要じゃないかな~・・みたいな気になっちゃいますね。シャンボールのほとんどのワインとは、根本的に異なると感じるんですよ。
2016年もそうでしたが、2017年のラ・コンブ・ドルヴォーは素晴らしいです。しかし、2016年を超えて来たと思える2017年を飲んでしまうと、
「シャンボール村名を想像して飲まれた方は、結構にイメージの違いにドギマギするかも?」
と思ってしまうんですね。
いや、とても美味しいんです。他のデゾネイ=ビセイの2017年と全く同様の美しいスタイルです。
ですが・・構成が半端無く大きいんですね・・ストラクチャーがしっかり有ります。そして、幾分の若さがその大きな構成を埋め尽くせてないんですね。なので、このワイン、今もとても美味しく飲めますが、そのことをちゃんと意識しておく必要が有ると思います。
どこかのコラムで書いたことが何度か有りますが、昔、1984年のアンリ・ジャイエ御大のエシェゾーのマグナムを飲んだことがあります。
1984年ですから・・おそらく20年位経過した頃だと思いますが、最悪のヴィンテージと言われた年です。
で、その味わいは・・ものの見事に「スケルトン」でした。骨格だけです。果実も何もありゃしない・・しかしそれでも・・
「うわ・・やっぱりジャイエ、凄いな・・」
と感じてしまいました。
でこのワイン、どうような骨格が有るんですね。その他の表情は、おそらく「釣り合う時期がきっとある」とは思わせるものの、そこは「村名畑」なのかもしれませんが、最初からは見せることが出来なかったんだと思います。
しかし、しかしですよ・・飲んでいただければ、noisy が言っている意味はきっとお判りになるはずの、見事な構成の味わいをしているんです。これがやはり「エシェゾー的姿」なんですね。なので・・(いや、だいぶ遠慮して・・)
「プティ・プティ・エシェゾーの2017年ラ・コンブ・ドルヴォー!」
と申し上げておきましょう。
その代わり、比較的パワフルな料理と合わせても決して負けないと思いますよ。飲んでみていただきたい・・何せ、
「ヴォーヌ=ロマネ村名よりも高価なシャンボール=ミュジニー村名!」
ですから、その素晴らしい個性と出来をご自身の感覚でご覧いただきたいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に・・美味いです!今のところの2016年シャンボールではピカイチ!】
先日も「2016年シャンボールで白眉」と書いてしまいましたので、同じフレーズは使い辛く、ピカイチに変えてお題目に入れさせていただきました。軽くてすみません・・。
いや、でもこれ、滅茶旨いんですよ。シャンボールチックで、エシェゾーの乾いた感じの土からのフラワリーさやハーブ的ニュアンスに混じる赤い果実・・良いですよね~~。
このコンブ・ドルヴォーはエシェゾーに接するような区画ですが・・、例えばエシェゾーはグラン・クリュですから、造り手がそのポテンシャルを高めようと、無理に凝縮させたり、人為的な介入を大きくしてしまうと・・へそを曲げちゃう厄介なグラン・クリュでも有ります。だからこそ、複数区画をブレンドすると結果が良いとか・・と言うことに成ってくる訳です。
むしろそんなエシェゾーの真の姿に近い一部分を見せてくれるワインでも有りますし、何せあの「ミュジニー・グラン・クリュ」に接し(村名区画は接してはいない)、1級格も存在するのがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」ですから、ミュジニー的なものの見事な赤い香水のようなアロマは無いにせよ、その基盤となっているやや硬めなミネラリティからの表情をも、持ち合わせています。
口内で感じる粒子の一粒一粒は、非常に目が細やかで、もはや粒子と感じられないような流体感が有ります。これは非常に美味いです。2015年も美味しかったですけどね!2015年ものと色合いを是非比べてみてください・・全然違うでしょう?・・是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】
「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2022 Vosne-Romanee
ヴォーヌ=ロマネ
【1級レ・ルージュの1級になれなかった部分と1級レ・ボーモンの1級になれなかった部分とヴォーヌ=ロマネ低地のクロ=ヴージョ風の黒い果実・・ドライなショコラを足すとこの味わいです。素晴らしい!・・村名の白眉!】

なんでしょうね~・・ヴォーヌ=ロマネって・・超美味しいですよね・・。まんまるなんですよね・・シャンボールはやや縦長ですけどね・・
noisy の場合、単独で1本だけのテイスティングも有りますが、多くの場合は複数を敢えて開けて、これを飲んだりそっちを飲んだり・・そうだよなぁ・・あなたはそっちの人だよね~・・ちょっと高いところにいるでしょ?・・などと開けたてのワインを口に含んで転がして飲み込んで・・余韻をしっかり感じていると・・
「ボケっとしてないで早く食べて!」
と・・奥方のきっつ~いお言葉が飛んでくるので、
「・・あのね・・今、一番大事なお仕事中なの!」
と・・大喧嘩にならぬようにトーンを抑え目に返すのがやっとなんですね。まぁ・・色々有ります。
ふくよかでまるくて尖った部分が全く無くて・・のヴォーヌ=ロマネと、ややスレンダーで石灰が最後にふわっと来て調子が良いとかなりの香水的なアロマが含まれてて・・でもヴォーヌ=ロマネにもちょっと似ててのシャンボール=ミュジニーですが、
「どっちが好きか?」
は非常に微妙でして、比べて少し欠損した部分が判るシャンボール=ミュジニーについつい手が伸びてしまったり、余りにバランスが良いのでヴォーヌ=ロマネばかり飲んでしまったり・・と、ワイン好きは欲の深い人種だと・・自身を顧みてそう思ってもしまう訳です。

実はこのデゾネイ=ビセイの村名ヴォーヌ=ロマネですが、普通の村名にしておくのが勿体無い・・と言いますか、
「ん~・・そういうお方なのね・・」
と・・かなり普通じゃないヴォーヌ=ロマネなんですね。
クロ=パラやプティ=モン、オ・ブリュレなどが並ぶ、ある意味非常に壮観なヴォーヌ=ロマネの最上部ですが、その一角には・・
「残念ながら1級畑からは弾かれてしまった部分が存在する」
んです。
レ・ルージュ・デュ・ドスュはデゾネイ=ビセイもリリースしている1級畑ですが、ここには1級を名乗れない小さな部分が有ります。
そして1級レ・ルージュ・デュ・ドスュの真上には、「レ・ボー=モン・オー・ルージョ」と言う・・G.C.エシェゾーにも1級レ・ボーモンにもなれなかった部分があるんですね。
この2つの村名ヴォーヌ=ロマネ(実際はフラジェ=エシェゾー)の区画の葡萄と、ヴォーヌ=ロマネ村のど真ん中の低地にあるル・プレ・ド・ラ・フォリエの葡萄で仕込まれたのがこのデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネなんです。
ル・プレ・ド・ラ・フォリエの真上はミュヌレ=ジブールも造っている村名ラ・コロンビエールで、
「ちょっとクロ=ヴージョ入ってます?」
みたいなほんのりと黒い・・果実や土のふくよかなニュアンスが有ると思っていますが、それと・・
「ヴォーヌ=ロマネ最上部の1級になれなかったレ・ルージョの残渣からの赤を基調として表情に出る伸びの良い葡萄!」
から、この素晴らしいヴォーヌ=ロマネ村名が生まれるんですね。
まぁ・・流石にもう2022年デゾネイ=ビセイの1級レ・ルージュを飲まれた方は noisy 以外に何人もおられないでしょうが、言ってしまえば同じ畑ですから共通する部分が多く、先鋭な赤~~い美味しさを表現してくれ、そこに中域から低域に掛けて、ル・プレ・ド・ラ・フォリエのふくよかな黒味が入って来ているのかな・・と分析したんですね。
ですので、まぁ・・普通の村名じゃぁない・・
「1級になりそこねの最高地の畑からの葡萄と、それを上手く補佐できる低地の葡萄から出来るヴォーヌ=ロマネ村名!」
なんです。
なので、もし1級レ・ルージュや1級レ・ボーモンを逃した方がおられましたら、その雰囲気を感じていただけると思いますし、非常にポテンシャルの高いリーズナブルなワインでも有りますので超お薦めします!・・今飲んでもめちゃ美味しいです!
以下は以前のレヴューです。
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【縦延び系っぽい構造を持った激エレガントで冷ややかな・・でも柔らかな酸を持ったヴォーヌ=ロマネです!】
村名ベースのニュイ=サン=ジョルジュ、ジュヴレ=シャンベルタンよりもクラス上の価格の村名ヴォーヌ=ロマネです。価格的には村名シャンボール=ミュジニーと同じです。
そして村名ベースの2品は12.5度とめちゃエレガントさを感じさせるアルコール度数ですが、1クラス上のこのヴォーヌ=ロマネとシャンボール=ミュジニーは13.0度となっています。
まぁ・・この辺り、ご当主の几帳面な性格が出ているのかな・・とも感じさせますが、
「この0.5度の違いは結構にある!」
とも感じます。ちょっとボリューミーになりますし、押してくるパワーも少し増えます。ですが激エレガントなニュアンスには変わり在りません。
その上で、やはりシャンボール同様に質感がベースのキュヴェよりも上・・実に心地良い舌触りと伸びの良いアロマを感じます。
当然ながら・・一見しただけで判る2020年ものとの色彩の違いからも、その「違い」が判ると思いますが、
「濃密ながらどこかエレガンスを感じた2020年ものと、まったく正反対ながら激エレガントな質の高い表情を見せる2021年もの」
と言うことが出来るでしょう。

涙も、2021年物ほどド太くはないですが、やはり瑞々しい感じの涙がグラスの淵を彷徨っています。
ちょっとシャンボール的な伸びやかで滑らかなミネラリティが有り、シャンボールのコラムでも書かせていただきましたが、
「一瞬、どっちを口にしていたかを忘れてしまいそうになる」
んですね。
肌理の細やかな質感の方がヴォーヌ=ロマネで、やはり石灰的なミネラリティがより多い方がシャンボールなんですが、以前はもっと歴然とした違いが有りました。シャンボールの方がかなり「乾いた感」・・良い意味で・・を持っていたんですね。村中央北のオ・ボー・ブランのパーセンテージが増えたようで、2021年ものは「コンブ・ドルヴォー」の名前が外れたのもあり、視覚的な印象を持ってしまう性もあるかもしれませんが・・。
赤い果実とより穏やかな黒果実、ほんのりとワイルドで、非常に繊細なアロマ、表情です。酸バランスにはある程度の温度感が有りますが、総体的にはとても冷ややかです。中域はほんのりと膨らみますが、現状で押し出し感がやや未成熟・・この先2~3カ月ほどでコア感とともに大きさが出てくると思います。
何しろ・・ほとんど素っ裸ですから、良い意味でも悪い意味でも・・その質を曝け出します。非常な細やかさの中には、押し出し感につながるはずのまだ未成熟な部分が有り、
「・・ここから膨らみ、ちょっと押してくれるとなぁ・・」
などと感じていると・・いつの間にか良いバランスになっていて驚く・・現状はそんな感じです。
厳しい2021年に、この美しいヴォーヌ=ロマネに良く仕上げたと思います。
あ、そうそう・・言い忘れていたんですが、この間お客様と話しをしていて、いきなり思い出しました。
前回の新着でA.C.ブル2021が滅茶美味しいと・・お薦めしたんですが、何に似ているか‥と言う部分を書いていませんでした。それは、ちょうどお客様が電話をくれて、
「前に購入したロアーニャの2015年のバルバレスコ何たら・・をようやく飲んだんだけど・・ひっくり返るくらい旨かった!」
とおっしゃるんですね。
あ、そうだ・・あのデゾネイ=ビセイの2021年のA.C.ブルは、そのロアーニャのバルバレスコの若い時分のニュアンスに激似していると・・言いたかったんですが忘れていました。
まぁ・・早いうちの美味しさは、エキスの濃さと言いますか、単純に「濃度」にも左右されますが、決して濃くないこの2021年ヴォーヌ=ロマネは、少しだけ成熟不足で時間が必要・・と言うことになります。
激エレガントでシミジミ・・が、いつの間にか旨味を増してきます。ぜひ飲んでみてください。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・半端無い・・濃度です!・・でも嫌だ・・!・・と拒絶できない、魅力溢れる凄いヴォーヌ=ロマネでした!】
まぁ、お店にいらっしゃる方には、あの凄い色合いの2020年エマニュエル・ルジェのパスグラと、このA.C.ブルの生写真を両方ご覧になって貰っています。
「・・うわ~・・濃い・・ですね~~!」
とのデゾネイ=ビセイのA.C.ブルの反応。なので、
「じゃ、こちらは・・どう?」
とルジェのパスグラの感想を聞くと、
「・・おっ、ルジェじゃないですか・・飲んだんですか?・・えっ?・・パスグラ?・・」
と、ちょっといたずらな心でお客様を弄んでいます・・(^^;;
で、
「どっちが濃く見える?」
と尋ねると・・
「・・ルジェ..ですかね・・」
まぁ、その位濃密な色彩を持った2020年のデゾネイ=ビセイのA.C.ヴォーヌ=ロマネです。
でもそもそもこのヴォーヌ=ロマネは、
「1級レ・ボーモン、1級レ・ルージュ、G.C.クロ=ヴージョに成れなかった畑のブレンド!」
とも見える訳です。

レ・ボーモンとレ・ルージュについては各コラムをご覧いただくとして、このヴォーヌ=ロマネルの畑は・・こんな感じなんです。
・ル・プレ・ド・ラ・フォリエ -->G.C.クロ=ヴージョの真横に接す
・レ・ルージュ・デュ・ドスユ -->G.C.エシェゾーにも、1級レ・ルージュにもなれない部分
・レ・ボー=モン・オー・ルージョ -->1級レ・ルージュの真上、1級レ・ボーモンになれない部分
・・ちょっと・・凄いでしょう?
ですから、1級レ・ボーモンと1級レ・ルージュを飲みつつ、このヴォーヌ=ロマネを飲んでも・・
「余り違和感が・・無い・・」
んですよ。
そりゃもう、質感は違いますから、多分目隠しで飲んでも誰も間違えないとは思います。1級レ・ルージュなんて・・絹ごしのテクスチュアですし、1級レ・ボーモンは黒くてパワフル・・そのセカンドクラスの葡萄に、クロ=ヴージョ再下部の葡萄が入っていると思えば・・。
で、2020年ものは滅茶苦茶濃密ですから、もしさっさと飲まれるのであれば、一日で飲み切らずに・・3~4日後に再度飲むことをお勧めします。ニコラ・メオさんの、
「2020年ものはまだ飲むな!」
の意味が、滅茶良く判ると思いますよ。
これだけ濃密なのに、特に3~4日後には・・
「する~っと入って来て美しく身体に浸透して美しい残像を感じさせながら綺麗に消えて行く」
と言う体験が出来ます。
noisy 的にはそれが信じられずに・・何度もお代わりしましたので間違いないと思います。因みにヴォーヌ=ロマネもアルコール分15度です。なので、あ、これは古い方にしか判らないギャグですから、見たくない人は見なくて良いです・・
そう、あの北海道出身のフォークシンガー、M 山 C 春 さんの「濃い」・・あ、間違えた・・「恋」を思い出し、思わず口ずさんでしまったんですね・・。
「それでも・・恋は・・恋~~~」
おあとがよろしいようで・・じゃない、ご検討いただきましたら幸いです。初体験・・初恋です。<
以下は以前のレヴューです。
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【2019シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.と2019ヴォーヌ=ロマネV.V.は「陰と陽」!ポテンシャルはほぼ同じ!・・でも一般受けは・・玄人好みは・・どっち?】

まず、一枚目の写真はJSを仕込んで有りますので、マウスオーバーで2019ラ・コンブ・ドルヴォーが、マウスアウトで2019ヴォーヌ=ロマネのグラス写真が見えると思います。失敗してたらすみません・・ヴォーヌ=ロマネしか見えません。見えなかったら一応、ページをリロードしてみてください。
スマホなどの方は1枚目の写真を触るとラ・コンブ・ドルヴォーに切り替わり、写真以外の部分を触るとヴォーヌ=ロマネの写真に戻ると思います。やってみてください。
そもそもは・・デゾネイ=ビセイの2019年はもう在庫が無いと思いこんでいた noisy のポカから始まっています。
「・・・ん~・・この割り当て数ならテイスティングはどんなに頑張っても2アイテム・・、12本ずつ届いたブルとジュヴレが限界だなぁ・・」
と思いこんでいた訳ですね。余りに・・「ホント、2019は無いんですよ・・」と何度も言われていたので、オファーいただいた数がNoisy wine へのリミットだと思っていた訳です。
テイスティングした2019年のビセイ2アイテムの出来が余りに良いので一応、担当のK君に報告しておこうと・・電話をしたことがキッカケだったんです。
「・・在りますよ・・」
「(・・えっ・・・在る・・のか~い・・)」
それで、在庫がまだ在ると言われた2019ラ・コンブ・ドルヴォーを1ケース送っていただき、皆さんにご紹介させていただく前日に飲んでみたら・・偉いビックリしまして、また連絡を取り、ラ・コンブ・ドルヴォーを2ケース、ヴォーヌ=ロマネを3ケース、送っていただく手はずを整えたんですね。
ですので、ヴォーヌ=ロマネのテイスティングが後になったものでして、ご紹介が今日になってしまったんです。2019年のデゾネイ=ビセイはフィネスさんももはや在庫無し・・とのことで、もっと早く飲んでいたらと反省しています。

村名ながらも神懸かったような美味しさのラ・コンブ・ドルヴォー2019でしたが、このヴォーヌ=ロマネV.V.も「ドメーヌの立場では全くの同格」で、価格も同じです。
なので相当に期待を持ってテイスティングさせていただきました。結果は・・
「・・なるほど~!」
です。
1枚目の写真は見ていただけたでしょうか。ラ・コンブ・ドルヴォーと切り替えてみることができると思います。
それにしても「ソックリ」ですよね・・。出来るだけ同じ角度になるように撮って切り出したつもりです。
2019年のデゾネイ=ビセイは基本的にどれもとてもピュアでドライ、残糖的甘みの無い味わいで使用So2も少なく、しかも2018年以前よりもハッキリとテロワールを表情に映し出している見事な出来です。その上で、
「ビッチリ」
と濡れたニュアンスがあり、酸バランスが滅茶苦茶良いです。
エシェゾーにとても近いラ・コンブ・ドルヴォーは、2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.に比べますと・・勘違いされるのを恐れずに言うとしますと・・
「陰」
です。
正確に言うとすれば、
「陽を陰で包みこんだ複雑性」
をしていると思います。
でもヴォーヌ=ロマネV.V.は真逆なんですね・・。こちらは見事に「陽」です。そして「複雑性を持つ陰を陽で包み込んだ外向性」・・です。

ですから、どうでしょうか・・一般受けするのはこちらのヴォーヌ=ロマネV.V.2019だと思うんですね。まぁ、微妙には違うとしても外観はソックリなんですが・・。
やはり、
「ヴォーヌ=ロマネ的な優しく大らかで膨らみの在る果実酸が素晴らしいピュア果実を感じさせる!」
訳です。しかも2019年ものはおそらく「花ぶるい」の実も在るんじゃないかと思えるほどとても充実した深みと凝縮感が有ります。
だから全く一嗅ぎ、一口目から滅茶美味しいんですよ。陰から伝わってくるラ・コンブ・ドルヴォーとはだいぶ違うんです。
で、おそらくですが、ポテンシャル的にはラ・コンブ・ドルヴォーが上だと・・されると思うんですね。
でも飲み進めて行くと・・ちゃんと出てくるんですね・・深い構造に隠れるように存在する複雑性が!・・あれ?・・ラ・コンブ・ドルヴォー的な構造が出て来た?・・と思ってしまうほどです。
陰陽師としての結論・・(^^;; としては、ラ・コンブ・ドルヴォーほどはまだ仕上がりきってはいない・・と言うことだと思います。・・いや、今、めっちゃ美味しいんですよ。しかし本性を見せるのには少し時間が掛かる・・と言うことです。
なので、直近で楽しむには、
・すぐに飲む場合、若い果実が中心の豊かなヴォーヌ=ロマネの味わいが主体。30分ほど経過すると、複雑性を含んだ「陰」の構造が見えてくるも、その複雑性の細やかな部分は見通しきれない状態。・・でも、今の状態でも凄く美味しい。
です。
その他の場合・・
・春先に飲む場合、果実とエキスが一体化し、滅茶綺麗な味わいに。15分ほど経過すると上記の陰の構造が見えてくる。このタイミングがおそらく現在のラ・コンブ・ドルヴォーの状態と近いと思われる。
・熟成させて飲む場合は、今の果実中心、若いエキス中心の味わいとは相当に異なっているはず・・。
なので、ポテンシャルとしましては、ラ・コンブ・ドルヴォーもヴォーヌ=ロマネもほぼ同様かと。ただしまさに「奇跡的」な味わいのタイミングと思われるたった今のラ・コンブ・ドルヴォーと同様のタイミングを計るのは、相当難しいと・・思います。
上手い事、ラ・コンブ・ドルヴォーとヴォーヌ=ロマネの両方をゲットされた方には、是非・・美味いタイミングで飲み比べていただきたいなぁ・・と思います。
いやはや・・2019年デゾネイ=ビセイは、noisy にとってもフィネスさんにおかれましても、相当なドタバタ演劇になってしまいました。聞いた話では前回の新着の後、フィネスさんには物凄い注文の量が入ったようで・・もはやフリーな在庫は無いはず・・ですから大変なご迷惑を掛けてしまいました。でも、
「これも美味しいブルゴーニュワインを楽しむため!」
と言うことで、ご容赦いただけましたら幸いです。
因みに・・
「今回のビセイの2019ヴォーヌ=ロマネV.V.・・・noisy さんは褒めているのかどうか判らない・・」
と思われるかもしれませんので、ちゃんと書いておきます。
「一見、一般受けする普通に充実したヴォーヌ=ロマネに見えて、実は相当凄いワイン」
です。是非飲んでみて下さい!実際は、いつ飲んでも滅茶旨いワインです。超お勧めします!
以下は1週間前に書いたこの2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.のレヴューです。
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【素晴らしかった2018年ヴォーヌ=ロマネに、何と94ポイント!・・2019年ものは人気が集中しそうなアイテムです!】 6本だけなので飲んでいません・・と言うか、飲めませんでした。飲みたかったです・・2018年も開けていましたから・・はい。
それにしても村名で94ポイントは思い切りましたね・・シャーウッドさん・・。
でもnoisy だって、実はぴったんこで94ポイントでした・・書いちゃいないと思いますが・・。その位有りましたって・・だからこそルーミエさんと比較した訳でして、その辺を汲んでくださったお客様が・・さくっとさらって行かれたのでしょうね。
確かにアルヌー=ラショーも美味しかったですよ。ビオ風味で近代的ですしね。
でもむしろ鮮烈なイメージは無い・・いや、まだ無い・・が正しいかもしれませんが、鮮烈さはデゾネイ=ビセイの勝ちでしょう。飲んだら驚かれると思いますよ。そして、飲んだあとの身体の軽さにも注目されてください。でもまぁ・・2019年ものヴォーヌ=ロマネは飲めないので確かめてはいませんが、他のキュヴェを確かめた限りでは、
「2018年を超えてくるはず」
では有りますが、
「でも・・94点以上、簡単には付けられないんじゃないの?」
とは思います。それを確かめられる方は非常に少ない・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【見た目も味わいも・・ルーミエさんにそっくり?・・とは言わないまでも、質感が非常に良く似ています!】
何でしょうね・・もう、2017年ものとは全然違います。このワインに限っては別物です。2017年ものは優しく清楚でエレガントでしんなりとしたヴォーヌ=ロマネでした。もう・・口入れ直後、いや、グラスに注いでいる最中から違うんですね・・。重心の低いところから湧き上がって来たかのようなアロマが部屋に拡がって行きます。
そしてそのアロマはピュアで、空気との親和性の高い感じ・・それがナチュラルさにも繋がっているような気がします。
一口含むと、テッカテカのミネラリティが優しく触れ、充実したエキスの味わいが伝わっています。ザラザラっとした少しエッジの立つテクスチュアだった2014年以前の味わいとは、隔世の感が有ります・・。
そして、通常ですとそこから横方向へと「ぶわっ」と拡大して行くんですが・・行かないんですね~・・。精緻なニュアンスを漂わせたまま、行き場を失った拡大しようとする漏れ要素はパレットの上下方向へと向かって行きます。なのでスレンダーなんですよ。
その上で、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸バランスを漂わせつつ、黒果実、赤果実をイメージさせながら、ややスレンダーなまま長いエキス味たっぷりな余韻を感じさせてくれます。
言ってしまえば、先だっての「ヴァーゼンハウス」とは、濃度ひとつとってもかなりレベルが異なります。しかしその濃度からのエキスの味わいには、本当は大きな起伏を持っているはずでして、その全てを物凄いミネラリティが守護しているような感じに受けて取れます。
もう・・こんな味わいは受けないはずが無い・・んですね。ルーミエさんは濃いですか?・・淡いですか?・・ともし聞かれたら、どのようにお答えになるでしょうか。きっと・・
「ん・・余り意識したことは無いけど・・実は濃いんじゃない?」
とお答えになる方がほとんどじゃないでしょうか。
これは、ミネラリティの総量と、各要素の濃度・酸の濃度、アルコール分のバランスなんですね。要素と酸の濃度が濃密ならば濃いと感じ、希薄なら薄いと感じる訳です。アルコール分に溶け出したエキス分、その割合が多ければ、エキスの味わいが濃いと感じる訳ですね。ミネラリティはその「繋ぎ役」でも有り、「下支え役」でも有り、アロマや味わいとして感じられるような表情のひとつでも有ります。大きな視点で言えばそのバランスでワインは成り立っている・・と思います。なので、その部分において、ルーミエさんのワインに近いバランスだと感じます。
いたずらで、ルーミエさんの2016年のモレ1級の写真を掲載しています。ルーミエさんのモレはエッジがより赤く、このデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネはより黒く、それが全体まで広がっているかと思います。濃度はほとんど同じくらい・・でしょう?・・目にもおそらく見えているに違いないミネラリティは、デゾネイ=ビセイの方がより「多い」と感じませんか?・・そうなんですよ・・見たまま、想像されたままの味わいがします。
とても素晴らしい、ビターなエキスの美味しさを感じさせてくれるヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な色気にグーの根も・・出ませんでした!】
美味しいです・・とても美味しい。柔らかです。そして清楚ですね・・。そして、ピュアでナチュラルなのに・・僅かに漂う「色気」。これが絶品です。
ヴォーヌ=ロマネのワインって、やっぱり、「そこ」が重要なんじゃないかと思うんですよ。もっと拡げてしまえば、ブルゴーニュのピノ・ノワールって、「そこ」でしょう?「色気」の無いピノ・ノワールなんて、クリープを入れないコーヒーみたいだ・・とは流石に古過ぎるし、何よりもブラック派なので・・縁が無いので言いませんが、
「ヴォーヌ=ロマネ的な温度と、でしゃばり過ぎない複雑性が生む色気」
が、このワインの魅力だと思うんですね。
以前、大分前のデゾネイ=ビセイは、確かに熟させれば美味しくはなるとは思っても、今飲んでも色気の無い感じがどうにも選択肢に入らせなかったんですね。
でも、やはり2015年ものからですね・・この2017年でもう、少なくともこの路線は維持されることは確認出来たと思います。
で、A.C.ブルと、村名ジュヴレと、村名ヴォーヌ=ロマネは、同じ一本のライン上に繋がっています。「ニュアンスが同じ」なんですね。なので、A.C.ブルを飲んで美味しいと思われた方は、そのままジュヴレも、ヴォーヌ=ロマネも美味しいと思っていただけるはずです。
村名のシャンボールだけはちょっと違うことを言いますが、路線そのものは同じです。ですんで、
「2017年のデゾネイ=ビセイは優しく美しい清楚な女性の姿で一貫している!」
と言っておきたいと思います。
やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって、別格ですよね。是非飲んでみて下さい。あ、無くならないようでしたら、A.C.ブルを飲んでからでも結構ですよ。でもきっと早いと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ミネラリティバッチリ!非常に美しいです!】
人間は何事にもそれなりの思い込みを持って臨みやすいですから、2016年もののテイスティングとなると、その前以て吹き込まれてしまったネガティヴなイメージとか、もし持ち合わせているのであれば、その前年までの印象とかから、
「おそらくこのキュヴェはそんな仕上がりになっているんじゃないか?」
と想像してしまうものです。経験が無ければそれなりに・・有ってもそれなりに・・です。
赤い果実が生き生きとしていた2015年の軽やかな美味しさとは、また違うイメージを感じさせてくれた2016年でした。だって・・色の構成自体、全然違うじゃないですか。2015年は多分、2年前の暮れのご紹介だったと思いますから、ご案内のタイミング的には少し遅いんですね。2016年ものは2月になってようやくですから。
2015年がピュアなレッドだと言い切ってしまえば、2016年は深いレッド&ブラックだと言えるでしょう。ミネラル感は2015年もの以上に・・本当にマンモスに存在しています。収穫のタイミングは2016年は遅くなり、より熟したがハツラツとした酸っぱい酸は失い、柔らかでやや温かみを感じさせる優しい酸と、酵母が喰い切るにちょうど良い量の糖分を得たと言えると思います。
そのため、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸を得て、ピノ・ノワールらしいエレガンスを発揮、膨大なミネラリティの中に要素を隠し持つ深淵なスタイルに仕上がったと想像しています。
アロマはしっとりと濡れてスピードも有り、柔らかさを感じさせる素晴らしいものです。中域も適度に膨らみますが、膨大なミネラリティがそれ以上には中々膨らまさせない感じで、しかし濡れたテクスチュアが美しさを伸びやかに感じさせてくれ、ほんのり甘みさえ感じさせるビター感を発揮しながら消えて行きます。非常に素晴らしいと思います。
もっとも、この状態が飲み頃だと言う訳では無く、やや早いです。ドライですから、青物のサラダなどの動物系が入らないものと食しますと、まだキビシイです。もう少し落ち着いてからが良いでしょう。
反対に肉系でしたら・・むしろミネラリティが隠している要素を引っ張りだしてくれるような感じになりますので、今行っちゃっても良いかな?・・と感じました。実に美しくしっとりした深み有る村名ヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】
いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2022 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
【2022年のデゾネイ=ビセイ、A.C.ブルは2種類!・・こちらはエレガントで美しい・・ふんわりとした赤主体の赤黒果実が旨い、「これで充分かも」と思えるようなコート・ド・ニュイのお手本のようなA.C.ブルです!】

2021年もののこのワインの瑞々しくエレガントな美味しさを引き継いだのがこれ、2022年ブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。
エチケットも全く変わってしまって「ブラッキー」な品のあるものになっています。もう一つのA.C.ブルは、「2022年ブルゴーニュ・コート=ドール・ピノ・ノワール」で、もう少し大柄でクラスが上級になったような感じに仕上がっています。
ですが、若い樹が増えて古木をコート=ドール・ピノ・ノワールに取られた?・・と言うのも有るのかもしれませんが・・むしろ、
「すっごい垢ぬけた感じ」
に取れるんですね。
まぁ・・実はこれは2本目でして、1本目がとても美味しかったので記憶違いじゃないよなぁ・・と少し自信が無かったのと、コート=ドールとの違いをもう一度確かめておこうということで、無理やり2本目も開けてしまいましたが・・
「やっぱりふんわりとして、でも充分すぎる位充分で美味しかった!」
と確認しました。

「レ・ルージュ・シャン」はクロ=ヴージョ南側の真下に接し、「ル・ポワリエ・ドゥット」はヴォーヌ=ロマネ村名レ・シャランダンの真下にあるA.C.ブルの畑です。
なので、まったくヴォーヌ=ロマネのアペラシオン内にあるA.C.ブルになりますが、ヴォーヌ=ロマネ風の柔らかな酸味・・まぁ・・ヴォーヌ=ロマネの暖かさをそのまま持って来たような感じで、
「尖った部分がほぼ無い」
のでスルスルと入って来ます。
この数年のSo2の少なさも寄与しているかと思いますが、最近のビセイのワインは、夏場に栓を開けて数日も置いてしまうと・・かなり酸っぱくなってしまうことがありました。自宅ではテーブルにコルクを抜いたワインが「ごちゃまん」と乗っかっていて、とっかえひっかえで飲めるようになっているんですが、ビセイのワインは夏場は放置せずに冷蔵庫に入れてしまった方が持つと思います。これも、
「よりベターな方策を選ぶ」
と言うことでして、デイセラーが有ればそちらに戻し、無ければ野菜室に・・それも一杯なら高い気温で劣化が進むのを抑えるために冷蔵室へ・・と言うのはお薦めはしませんが最後の手段でしょう。
非常にエレガントですが「ふわっ」と膨らんでヴォーヌ=ロマネっぽい皮革・・ヴージョっぽい鳩の血っぽさも出て来る感じがしますので、
「A.C.ブルとすると・・やはりヴォーヌ=ロマネ産は別格!」
と言えるかなと思います。ぜひ飲んでみてください。高くないです。
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【「こんなに旨けりゃ・・飲んでまうやろ!」と・・きっと思っていただけると感じる、造り手の素晴らしい感性が静かに溢れる見事な出来!超お薦めします!】

この何年かのブリューノ・デゾネイ=ビセイのワインには、本当に驚かされます。
非常に濃密だった2020年ものでさえ、その「濃密だ」と感じさせる間も無く、ただその質感の素晴らしさに酔ってしまう訳です。
そして・・もうグラスの写真を見ただけでもお判りでしょう。
「前年の2020年ものとは全然違うんじゃ・・ないの?」
と思われるのが常識のようにも感じます。
ですが・・濃さ、淡さの違いはあれど、質感はもう・・まったく変わらないんですね。飲み始めて5~10分もしますと、その静かさをまとった冷たい液体は、浸透性の良さと飲み心地の良さから・・スイスイと飲まされる羽目になってしまいます。
味わいは滅茶苦茶ビターです。しっとりとしていて冷ややかなニュアンスです。黒く無く、しっかり赤いです。でも、赤い果実をぶわ~っと・・力任せに振りまく・・なんてことは、一切無い!・・詫び寂びを心得た優しい振る舞いを、天女の羽衣のように・・ふわり・・ふわりとしてくれます。
まだ若さも有ります。しかしながら・・もうそんなのは関係の無いこと・・、と感じさせるほど、その優しくしっとりとしたドライだけれど甘いタンニンの存在・・タンニンが有ると判っているのに、その極上の質感は・・まったく甘く無い氷砂糖のようなものを口にしているかのような世界に連れて行かれるんですね。

まぁ・・noisy 的には、タンニンをタンニンとしてすぐ顔を出すようなブルゴーニュワインは、今一つ以上に苦手です。
ですが・・これ、タンニンとして受け取れるかどうか?・・とさえ感じてしまいました。
飲み口に素晴らしいエレガンスが存在するのに、低域からも静かに優しく持ち上げて・・盛り上がってくるような迫力も有ります。じんわりと・・ビターなのに甘さみたいなものを感じさせます。余韻も美しく、でもしっかり押してくるパワーが有りながら、どこか詫び寂びの世界観を受け取っているような気になります。
最近のリアルワインガイドを読ませていただきますと、徳丸編集長も・・こんなフレーズを良く言っています。
「このワインは得点付けは馴染まない」
そう・・いや、とことん旨いと感じます。
「美しい系のエシェゾーの少し軽い奴」
みたいな表現も出来ると思います。
しかし・・なるほどこのデゾネイ=ビセイの2021年のA.C.ブルも得点を付けたく無いなぁ・・と言うのがぴったりかもしれません。
非常に厳しかった2021年ですが、もはや・・仕上がりに近いところまで来ていまして、しかも、めっちゃ旨い・・んですね。
まだ上級キュヴェのテイスティングが終わらないんですが、余りに美味しいので是非飲んでいただきたいのと、
「・・この時期はゴールデンウィークで皆さん、お出かけになられてしまうので、その辺が難しい」
と思いまして、とりあえずこの素晴らしいA.C.ブルをさっさと飲んでいただき、次回辺りに予定しているA.C.ブル以外の2021年のデゾネイ=ビセイをご紹介させていただこうと思い立った訳です。次回と言いますと4月29日(月)ですので、相当苦戦が予想されますが、
「2021年のデゾネイ=ビセイは相当良さそうな感触!」
を得ていますので、その割り当ての少なさも有り・・何とか次回の新着でゲットしていただければと考えています。もっとも・・テイスティングの内容次第では有ります。
少なくともこの、どこか少し乾いた丘のニュアンスを・・しっかり濡れたニュアンスでシミジミ感じさせてくれる、
「ちょっと有り得ない表情」
に出会っていただきたいと思います。ご検討くださいませ。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年特有の濃密さには、しなやかさと瑞々しさ、しっとり感がしっかり・・信じられません。】
すみません・・ミスで消しちゃいました・・この2020年のA.C.ブルのコラム。
書き直す時間が無いので、とりあえず少しだけ書いてアップします。必要なことだけ書いていますので・・いつもの調子じゃなくて申し訳ありません。
濃密ですが、色彩ほど濃く感じません。アルコール分は15%と高いですが・・気付かない可能性さえ有ります。
非常に美しく、滑らかで、ドライで濃厚です。
ですが・・3~4日も栓を逆刺しにしておきますと、さらにしっとりとやさしく、果皮の美味しさを楽しめるA.C.ブルです。こんなピノには初めて出会ったかもしれません。
ですので、今飲んでも美味しいですが、数日に分けて飲まれることをお勧めします。もしくは、2020年のブルゴーニュワインはさっさと飲むなと言うジャン=ニコラ・メオさんのおっしゃることを聞いてください・・(^^;;

何か申し訳ありません。何で消えちゃったんでしょ・・お詫び申し上げます。
以下は以前のレヴューです。
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【常識外れの凄いA.C.ブル!?・・プティ・エシェゾー2/3にプティ・クロ=ヴージョ1/3みたいなニュアンス・・91点も付いた2018年を大きく凌ぐ出来は間違い在りません!】
びっくりです・・。びっくりしてばかりで申し訳ありませんが・・だって、2018年ものが91点も付いて、それだけでも驚きなのに・・
「2019年ものは2018年ものを大きく凌ぐ!」
と書かなければならない noisy の身にもなってくださいよ・・。まぁ・・いつでも集中砲火を浴びる覚悟は出来ているので、構わないっちゃ・・構わないんですけどね。本当にそう感じた訳ですから嘘を書く訳にもいかないし、黙っているのも性に合わないんです。
どこまでも美しく、静かな「たなびき」を見せる2018年ものでした。ちゃんと見れば全て内包されている。黒果実を中心に赤果実のトッピング・・集中しているが静寂、冷涼・・そんな言葉が良く似合いました。その上で、So2 の少なさも格別なレベルで、その美しさを見せつける一因だったと思っています。そんな2018年ものデゾネイ=ビセイが海外メディアの目にようやく留まったんですね。
ところがです・・2019年ものは、そんな素晴らしかった2018年ものを軽く超えてしまっていました。
「美しい・・だけじゃない!」
んです。美しさの中にエナジーを感じるんですね・・。静かに燃える「火」のような感じです。
そして黒赤のバランスが逆に変わっています。「赤」が多め・・です。
さらには「乾いた感じ」と「濡れた感じ」の相反する感覚の両方が存在します。言ってみれば・・エシェゾーのちょっとドライな風土・・と、クロ=ヴージョのちょっと湿った肥沃な感覚・・・でしょうか。
そして、大昔のデゾネイ=ビセイは、やや乾いて平板になって硬い感じのタンニンが表面近くに出てきてしまって、
「・・まぁ・・熟せば表裏無く一体化するから良いとしても、若いうちはちょっと・・」
と思ったものなんですが・・

「全く目立たないが、劇的に良質なタンニンが裏のさらに奥に鎮座」
していまして、エキスの旨味にコーティングされているかのような感じ・・さらにそれが何らかの拍子に感じられるときには・・
「滅茶シルキー!」
で・・ふくよかさまで感じさせてくれるんですね。
ですので、非常にピュアでドライ・・アロマはふわっと膨らみつつスピードが有り、赤い果実が先に到達・・黒い果実が支えている感じです。品格もA.C.ブルであることが不思議なくらい・・村名並みです。・・あ、でも村名になってしまうとフラジェ=エシェゾーの畑ですから「ヴォーヌ=ロマネ」ですね。
やや乾いて赤いエシェゾーの上方区画のニュアンスと、少し肥沃で黒いクロ=ヴージョのニュアンスが交じり合ったように感じる常識外の出来、規格外のA.C.ブルです。2018年は超えてますよ・・確実に。まぁ、シャーウッドさんが2019年ものに2018年もの以上の評点を付けるかは判りませんけどね。noisy 的には「大きく」超えていると確信しました!
で、ここが重要です。このA.C.ブル2019年を飲めば、
「今のデゾネイ=ビセイがどうなっちゃってるのか?」
が良~~く判ると思います。
昔飲んで、余り印象に残っていない方もおられるかと・・思います。でも、
「少なくとも1級以下はルーミエさん並み・・もしくはそれ以上!」
みたいな評価が付く現状をご理解いただけるんじゃないかと思っています。是非一度・・いや、実は仕入れ価格が50%ほど上がっちゃいましたから、2018年もののように3千円ちょっとでは販売できなくなったのは残念では有ります。しかし、
「美味しいものを適量楽しむ」
のがワインの楽しみの基本です。それがその先の世界を必ず膨らませてくれます。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【濃密でドライ、エキスの味わいが物凄く、黒果実を中心に赤果実をトッピングした絶妙なバランス・・でも実は・・ピュアで滅茶ナチュラルなピノ!と言うのが真実です!】
これ、3千円で買えちゃうA.C.ブルですよ・・。下の2017年もののグラスの写真と、是非比較してみてください。・・お判りになりますよね~・・
「・・ありゃりゃ・・全然違うじゃん!」
そうなんですよ・・。見た目が全く違うんです。2017年ものは、グラスを持った指がボウルの上からは見事に透けて見えますが、
「2018年もののデゾネイ=ビセイは、指も見せないほどに果皮の抽出がしっかりされている!」
と言うことが出来ます。これは2018年もののデゾネイ=ビセイに共通しています。言ってしまえばルーミエさんも実は・・見えない位ですよね?・・フーリエは見えますが・・。
「果皮の抽出がしっかり」されている訳ですが、
「・・ん?・・それじゃ、テクスチュアはガシガシして良く無いし、濃くて甘くてキツイんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、全く逆です。
「ミネラリティが要素を包み込んでいて、その滅茶分厚いコーティングから漏れてくる黒赤果実、多くの希少ミネラリティが何とも言えないほどフィネス感たっぷり!」
なんです。なので、テクスチュアは滅茶滑らかで、果皮のニュアンスは濃いはずなのにエキスの味わいがしっかりしていてドライで滑らかなので・・スルスル飲めて、後から複雑性・官能感が返って来る感じ」
と言う、ある意味、理想に近い味わいだと思うんですね。
しかもですね・・この何年か、デゾネイ=ビセイをしっかりテイスティングしています。そうしますと・・・集中してテイスティングしますので、どうしても残りますよね?・・そのまま逆刺ししたコルクのワインをテーブルに放置したまま数日経過したワインも飲む訳です。そうしますと、
「・・おっ・・揮発酸・・出始めてる・・」
・・・
「・・なんだ・・揮発酸、多いのかぁ・・じゃダメだ・・」
と思われるかもしれませんが、それは違います。
何故かと言いますと、
「抜栓直後には、揮発酸のニュアンスは全く無い・・もしくは検出限界に近い」
んです。
つまり、
「So2 の使用量は僅か(もしくは使ってないと言えるほど)」
なんですね。
ですので、バリバリの自然派並みのSo2の扱いになって来ていると思うんですね。おそらく一つの樽に耳かき一杯分も入って無いでしょう・・あくまで想像ですが・・。
もしくは、
「So2 の生成が結果的に少なくなる醸造をやっている」
のかもしれません。ワインを醸造しますとSo2は自然に発生してしまいますから・・いずれ分解されて溶け込んでしまうとしてもです。
口入れ直後からノーズに抜けるアロマのピュアさとナチュラルさ、濃い色なのにスルスル飲めるテクスチュアの良さ、要素の多さと複雑さを是非感じてみて下さい。実にしっかりした味わいです。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨いです!良く熟していながら甘く無く、柔らかな酸のヴォーヌ=ロマネを連想させつつ不足感無し、その存在感は優しく包み込んでくれる女性?!】
大好きです・・こんなの!・・滅茶美味しいですよ。何でもっと評価されないかな~・・と思っちゃいます。
まぁ、そもそもニュイ=サン=ジョルジュを除くヴォーヌ=ロマネ近郊には、A.C.ブルゴーニュ・ルージュの畑は少ない訳です。なのでそれだけでも貴重ですし、レジョナルのレ・コンブの畑がどこにあるかの特定はできませんが、「レ・ルージュ・シャン」と「ル・ポワリエ・ド・ウット」はそれぞれクロ=ヴージョの真下と村名シャランダンの真下に存在していますんで、クロ=ヴージョの美しい黒っぽい土のニュアンスと、ヴォーヌ=ロマネ的な明るい赤果実のアロマが合わさったような感じがそれなのかもしれません。
この何とも神々しい(・・言い過ぎ?)・・ピノ・ノワール・ファンならそれがきっと伝わるに違い無い色合いをご覧ください。濃く無く、薄く無く、酸っぱくは無さそうに熟した感じとか、漂うミネラル感とか、見えてくる感じでしょう?今回もサイズのみの調整で色合い他は全く調整無しです。
そして、何が良いって言ったら・・So2 の感じが非常に少ないので硬く無いし尖ったところが無い、果実も有り過ぎないんですよ。果実のニュアンスはミネラリティの様子によって結構左右されると思いますが、柔らかなミネラリティが豊富に有って、しかもドライでエキスがしっかり有るので、
「遮るものが何も無いような丸裸の味わい!」
なんですね~・・。
もっとも時間が経過して熟してくると、ちょっと妖艶になってくるはずです。人間も20歳台と40歳台じゃだいぶ違うじゃないですか。まぁ、男性はnoisy自身を含め、ほぼほぼ30歳も過ぎてこないとまともには中々成れない方が多いと思いますが、女性はそれでも結構にマセてるかもしれませんでしょう?
なので、落ち着いているけどまだ裏若い女性・・みたいな感じかと思います。
非常に美味しいので大目に押さえさせていただきました・・が、お勧めするとすぐ無くなっちゃうので、その辺を加味していただき、お早めにご検討ください。
もう一度・・押しておきますが、
「おそらくみんな大好きな味!」
です。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしかった2015年もの同様、濡れたテクスチュアでエレガントでドライな味わいです!】
安心しました・・!まぁ、昨年、
「2015年ものでデゾネイ=ビセイが大化け!」
なんてプレゼンしてますから、その責任も有りますんで、ある意味、「ドキドキしながら・・」のテイスティングでした。
「(・・これで昔のデゾネイ=ビセイに戻っちゃってたら良い笑い者だよなぁ・・)」
などと・・まぁ、2015年は非常に素晴らしかったので、嘘にはならないんですけどね。
それでもやはり、
「天候の影響がまだら模様に出ている・・その2016年ものをど仕上げたか?」
「さらなる伸長は有ったのか?」
「2016年ものの特徴は?」
辺りをしっかり探ろうと、非常に少ない入荷量の中、4アイテムのテイスティングをしたんですね。トップバッターがこのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。
「素晴らしかった2015年もの同様云々・・」と書きだしていますが、全体の印象はその通りです。しかし、要素的にはより充実しているように思います。色合いも2015年もののようなやや軽い感じの淡さは無く、充実した深い色合いです。ミネラリティもバッチリで、ドライさは半端なく、甘みはまるで有りません。要素の全てを開放してくれるような段階では有りませんが、シャンボールやフラジェ=エシェゾーのやや乾いた石灰感の強いイメージを濡れたテクスチュアで包み込み、ピノ・ノワールの深遠さを印象付けられました。
リリース直後の愛想の良さなら2015年でしょう。2016年はより深く、ミネラル感、要素の複雑性から来る将来性は高いように思われます。今飲んでも充実していますが、今後数年に渡ってそのポテンシャルを開花してくれるものと思います。
リーズナブルでエシェゾー近辺のベースワインを思わせてくれるチャーミングなピノ・ノワールでした。質感もしっかり有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】
それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2022 Bourgogne Cote-d'Or Pinot Noir
ブルゴーニュ・コート・ドール・ピノ・ノワール
【2アイテムに分けた・・より上級のキュヴェがこれ!・・「コート=ドール」と名付けた意味も、もしかしたら・・あるのかもしれません。村名格に近い仕上がりです!】

「コート=ドール」の名前を外したリーズナブルな方は、畑がヴォーヌ=ロマネのアペラシオン内なんですよね・・G.C.クロ=ヴージョと村名ヴォーヌ=ロマネのシャランダンの直下で、より若木を選択したようです。
こちらのコート=ドールの方と言いますと、以前は全部混ぜられていましたが、そこから古木の「レ・コンブ」と「ル・ポワリエ・ドゥット」をブレンドしてリリースされているようで、フィネスさんのテクニカルにはこの名前の最後に「V.V.」が有りましたが、エチケットの記載は見つけられませんでした。
で、ル・ポワリエ・ドゥットはヴォーヌ=ロマネ村名レ・シャランダンの真下なんですが問題は「レ・コンブ」の場所なんですね。判らないんですよ・・。
この名前のA.C.ブルの畑はコート=ド-ル全域を探しても、地図には載っていない・・と言いますか、探せなかったんですね。ただし、「レ・コンブ」
は「窪地」でしょうから、どこにでも有りそうですよね・・。
「コート=ドール」の名前を付けて分けた・・と言うことは、もう一つのA.C.ブルよりも、
「より離れた部分の畑をブレンドした」
可能性が有るんじゃないかと思っていまして、それで行きますと、ニュイ=サン=ジョルジュの1級クロ・ド・ラ・マレシャルの真下にコート・ド・ニュイ=ヴィラージュの畑が有り、そこが「レ・ヴィニュロット」と言う畑名なんですが、そこの一部に「レ・コンブ」と呼ばれる部分が有ったはずなので・・その下辺りにもしかしたら存在するか?・・などと考えています。
まぁ・・当てずっぽうですから大声では言えませんが、この色彩を見てももう一方のA.C.ブルとは格が違うようにも見えますよね・・あ、大外ししていましたら申し訳ありません。

「これはもはや・・ほぼほぼ村名格でしょ?」
と言いたくなるような質感を出してくれているA.C.ブルです。やはりヴォーヌ=ロマネとニュイ=サン=ジョルジュ、ヴォーヌ=ロマネとシャンボール=ミュジニーの組み合わせは馴染みが良いですよね。
もう一方のA.C.ブルよりも構造が大きく、深く、パリッとして重厚です。比較しますと黒味がより勝り、エキスの伸びも半端無いです。それでもヴォーヌ=ロマネ近辺の味わいがして、ふんわりと柔らかなタッチですが芯をちゃんと感じます。
価格の方もやや高めですが、古木使用でより葡萄の質が良いのでしょうから、もう一方よりも高いのは仕方が無いかな?・・A.C.ブルと言うより準村名・・と言いたくなる出来でした。
これももう一方のA.C.ブルと路線は同じですが、
「質の良さは隠せない・・」
のが実情。noisy 的には安い方で充分旨いと思いますが、やはり飲んでしまうと・・格の差は感じてしまいます。
レ・コンブはもう少し調べておきますので、是非・・こちらも飲んでみてください。凄い質のA.C.ブルでも有ります。毎年リリースは難しいと思いますがご検討くださいませ。
以下は2021年ブルゴーニュ・ピノ・ノワールV.V.のレヴューです。
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【「こんなに旨けりゃ・・飲んでまうやろ!」と・・きっと思っていただけると感じる、造り手の素晴らしい感性が静かに溢れる見事な出来!超お薦めします!】

この何年かのブリューノ・デゾネイ=ビセイのワインには、本当に驚かされます。
非常に濃密だった2020年ものでさえ、その「濃密だ」と感じさせる間も無く、ただその質感の素晴らしさに酔ってしまう訳です。
そして・・もうグラスの写真を見ただけでもお判りでしょう。
「前年の2020年ものとは全然違うんじゃ・・ないの?」
と思われるのが常識のようにも感じます。
ですが・・濃さ、淡さの違いはあれど、質感はもう・・まったく変わらないんですね。飲み始めて5~10分もしますと、その静かさをまとった冷たい液体は、浸透性の良さと飲み心地の良さから・・スイスイと飲まされる羽目になってしまいます。
味わいは滅茶苦茶ビターです。しっとりとしていて冷ややかなニュアンスです。黒く無く、しっかり赤いです。でも、赤い果実をぶわ~っと・・力任せに振りまく・・なんてことは、一切無い!・・詫び寂びを心得た優しい振る舞いを、天女の羽衣のように・・ふわり・・ふわりとしてくれます。
まだ若さも有ります。しかしながら・・もうそんなのは関係の無いこと・・、と感じさせるほど、その優しくしっとりとしたドライだけれど甘いタンニンの存在・・タンニンが有ると判っているのに、その極上の質感は・・まったく甘く無い氷砂糖のようなものを口にしているかのような世界に連れて行かれるんですね。

まぁ・・noisy 的には、タンニンをタンニンとしてすぐ顔を出すようなブルゴーニュワインは、今一つ以上に苦手です。
ですが・・これ、タンニンとして受け取れるかどうか?・・とさえ感じてしまいました。
飲み口に素晴らしいエレガンスが存在するのに、低域からも静かに優しく持ち上げて・・盛り上がってくるような迫力も有ります。じんわりと・・ビターなのに甘さみたいなものを感じさせます。余韻も美しく、でもしっかり押してくるパワーが有りながら、どこか詫び寂びの世界観を受け取っているような気になります。
最近のリアルワインガイドを読ませていただきますと、徳丸編集長も・・こんなフレーズを良く言っています。
「このワインは得点付けは馴染まない」
そう・・いや、とことん旨いと感じます。
「美しい系のエシェゾーの少し軽い奴」
みたいな表現も出来ると思います。
しかし・・なるほどこのデゾネイ=ビセイの2021年のA.C.ブルも得点を付けたく無いなぁ・・と言うのがぴったりかもしれません。
非常に厳しかった2021年ですが、もはや・・仕上がりに近いところまで来ていまして、しかも、めっちゃ旨い・・んですね。
まだ上級キュヴェのテイスティングが終わらないんですが、余りに美味しいので是非飲んでいただきたいのと、
「・・この時期はゴールデンウィークで皆さん、お出かけになられてしまうので、その辺が難しい」
と思いまして、とりあえずこの素晴らしいA.C.ブルをさっさと飲んでいただき、次回辺りに予定しているA.C.ブル以外の2021年のデゾネイ=ビセイをご紹介させていただこうと思い立った訳です。次回と言いますと4月29日(月)ですので、相当苦戦が予想されますが、
「2021年のデゾネイ=ビセイは相当良さそうな感触!」
を得ていますので、その割り当ての少なさも有り・・何とか次回の新着でゲットしていただければと考えています。もっとも・・テイスティングの内容次第では有ります。
少なくともこの、どこか少し乾いた丘のニュアンスを・・しっかり濡れたニュアンスでシミジミ感じさせてくれる、
「ちょっと有り得ない表情」
に出会っていただきたいと思います。ご検討くださいませ。超お薦めします!
● 2022 Vosne-Romanee 1er Cru les Rouge
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ルージュ
【「やっぱこれでしょ!・・こんなにリーズナブルでポテンシャル高いエレガントで深~~いヴォーヌ=ロマネ1級は他に無いでしょう!】

2021年ものは最初からめっちゃ美味しかったので、
「休めて飲んでくださいね」
などと言っていたはずです。
ですが2022年ものは・・そうは行きません。今飲んでもポテンシャルは取りやすいですが・・
「・・虐待か?」
と言うような引け目を感じることになるほど・・に充実しています。
なぜにこの「レ・ルージュ」と言う1級畑がまともに評価されないのか、noisy には良く判りませんが、赤を深く何層にも重ねたような、まさに、
「ルージュ」
な地層が生んだ奇跡のワインじゃないか・・そう思っているんですね。
ひいては、
「ロマネ=サン=ヴィヴァンが持つ荘厳な赤のイメージに特化した畑」
でも有るかと。

なので、裸に近かった2021年ものならば、もはやそのまんまの姿ですからさっさと飲んでも美味しかった訳ですが、
「2022年ものは少し休ませ気味に」
していただきたい・・そう思っています。
また今まで何度も書いてきていますが、ジャイエの家系のジャクリーヌの地所の1級レ・ルージュやグラン・クリュ・エシェゾーをジャン・グリヴォーが代わりに造っていたんですが、中々にオツな味わいだった・・でも今にして思えば、もっと上質に出来たはず・・などと勝手に思ったりしています。
そして、このレ・ルージュ1級はジャイエの家系のセシル・トランブレイもリリースしており、美しさに掛けては「とびっきり」です・・そんな彼女が今年、日本にいらして・・
「今注目しているヴォーヌ=ロマネの生産者さんはいらっしゃいますか?」
と言う、ちょっとパワハラ的な質問に対し、
「ピエール・グロ(ミシェルの息子さん)」
と返したのには・・noisy も内心、
「(流石!)」
と思ったんですね・・2022年もののミシェル・グロ、激推ししたんですが余り売れない・・まぁ・・付いたイメージって、跳ね返すのは難しいとしても、もう少し信用してもらえたらなぁ・・などと思っています。
こちらも2~3年は置いてから楽しむのが良いと思います。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【笑っちゃうくらいに質感の高い1級レ・ルージュ!・・こちらもぜひセラーで休ませてからお楽しみください!・・質感、めっちゃ良いです!】
1級レ・ルージュです。古くはジャクリーン・ジャイエさんの持ち分をジャン・グリヴォさんが造っていたのがエレガントで印象的でした。現在だとこのデゾネイ=ビセイもそうですが、やはり・・セシル・トランブレイでしょうか。セシルがデビューして間もない頃に飲んで、
「・・こんなに違うんだ!」
とビックリしたものです。セシルの能力の高さを実感し、ずっと扱わせていただいて今に繋がっていますが、その頃も決して1級レ・ルージュの入荷数は多く無かったにせよ、今は1~2本が良いところになっています。
因みに・・この1級レ・ルージュはフラジェ=エシェゾー村の上部にあるクリマで、一部はグラン・クリュ・エシェゾーを名乗れます。ただし、
「グラン・クリュ・エシェゾー・レ・ルージュ」
とクレジットされたワインは・・アルヌー・ラショー以外に有るのか無いのか・・ほとんど見ません。
1級のレ・ルージュも何とも美しい「赤いニュアンス」をビシっと感じさせる素晴らしいワインです。ちょっとロマネ=サン=ヴィヴァン的な荘厳なニュアンスも、
「熟すと」
見せてくれると感じています。

まぁ、今回はちょっと手違いがありまして、テイスティング分が届かず・・やきもきしていました。結局間に合わなかったので、
「この際、1級レ・ルージュも、グラン・クリュ・グラン=ゼシェゾーも開けるか!」
と言うことで開けてしまいましたので・・採算的にはとんでもなく合わないことになってしまいましたが仕方が有りません。
で、やはりこのレ・ルージュになると・・また・・
「格がず~んと上がった!」
と感じるんですね。明らかにヴォーヌ=ロマネやシャンボールの両村名よりも一段と上なんですね。この辺、本当に不思議ですが・・
「連日連夜、数本開けて確認したので間違い無し」
です。
素晴らしいエレガンスです。真っ赤な果実の穏やかでエレガント、めちゃドライな中・・静かで美しいアロマと味わいがします。
膨らみ方も実にエレガント・・静かに・・でも確実に、しっとりとその大きさを拡大して来ます。
まぁ・・それでもまだまだこれから・・ですが・・それでもそのポテンシャルの高さを感じさせます。可能でしたら半年~1年ほど置かれると良いかと思います。もちろん、10年やそこらは平気で持ちますが、非常に繊細なワインですので、
「取り扱い注意」
です。どこかに持って行って「さくっ」と開けると、思い通りには行かないかもしれませんのでご注意ください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【この見事な赤果実の繊細な魅力を詰め込んだ希少な1級レ・ルージュの2020年ものは、ちょっと考えられないほどの半端無い仕上がりです!】
2020年ものにして「初入荷」の1級レ・ルージュです。ここは3人にしか分割されていませんで、そのうちの一人が皆さんもご存じの「セシル・トランブレイ」です。
そしてかのアンリ・ジャイエの従姉妹「ジャクリーヌ・ジャイエ」が所有していましたが引退、従兄弟のジャン・グリヴォに造ってもらっていた後、ジャン・グリヴォに所有権が移動しました。
で、デゾネイ=ビセイで3人ですね。ここの畑はエシェゾー・デュ・ドスユの上のレ・ルージュ・デュ・バ(G.C.エシェゾーを名乗れる)の上に有りまして、言ってみれば・・
「エシェゾーを名乗れないレ・ルージュ」
と言うことになります。高度的にはほぼ・・クロ・パラと同じくらいかと思います。
まぁ・・2020年のセシルの1級レ・ルージュが Noisy wine で¥73.000ほど、ジャン・グリヴォの2019年が¥27.000ほど・・ですから、最安値と言うことになろうかと思います。そもそもレ・ルージュをデゾネイ=ビセイが持っていた・・のは知っていましたが、現物を見たのは初めてです。
あ、因みに日本最大のワインショップ??のE社さんのサイトには、「ジャン・グリヴォのみが生産している稀少な一級畑」と書いて有りますが嘘八百です。まぁ・・言っちゃ悪いですが、1級レ・ルージュをリリースしているドメーヌを知らないような、余りワインに興味さえないような方が委託されて、どこかから引っ張って来た文章を類推解釈して掲載しているんでしょうから仕方が無いにせよ、もう少し何とかせいよ・・と言いたくなっちゃいますね。
「(セシルも知らんのかい!)」
で..いや・・たまげましたね。濃いのは勿論なんですが・・質感です。全ての要素がどえりゃぁ・・綺麗で高質です。もしかしたらモニター環境によりましては黒っぽく見えるかもしれませんが、
「赤を何重にも積層させた感じの物凄い色!」
です。もうそれしか表現のしようが無い・・(^^;;

で、非常に濃密ですが・・甘く無いんですよ。アルコール分も滅茶高い・・
「アルコール分15%の真っ赤っかな1級レ・ルージュ!」
なんて、初めての体験です。そりゃ・・ジャイエのいとこ、ジャクリーヌのレ・ルージュの・・色の淡い・・イマイチだけれど、どこか心を惹かれてしまうワインは大昔に飲んでますが、ま・・敢えて飲みたいと言う感じじゃ無かったかなと・・。
でも1級レ・ルージュに関しましては、やはりアンリの姪っ子、セシルのワインが日本に初めて入って来た時から・・
「毎年バンバン開けてました!」
から・・で、これがまた絶妙に旨かったんですね~・・なので、
「ロマネ=サン=ヴィヴァンにも通じる凄い1級!」
・・なんてね。そんなレヴューで販売していましたが、さっさと無くなるかと思えば売れずに残っていたりして。
「何で売れんかな~!」
と・・怒り心頭に発す・・ものの、まぁ・・自分の実力が無い性でしょうと思ってました。今じゃ考えられません。7万円以上ですよ・・。それで瞬殺です。
で、やはりセシルのようなレ・ルージュのニュアンスを感じられます。しかしセシルは新樽は相当掛けていたはずでして、ビセイは30%ほど?だったと思いますから・・
「これほどまでに果実が膨大に有るため、新樽もそれを抑えきれずに溢れんばかりの果実が存在!」
している訳です。
もしかしますと若いうちでの抜栓直後は、その膨大な要素ゆえに甘みさえ感じるかもしれませんし、too much な強さも感じられるかもしれませんが、
「2020年ものは毎日、花に水をやさしく与えるように・・我慢して、育ててから・・果実を収穫する(飲む)」
と良いと思います。
これ・・15000円程度じゃ滅茶安いです。その代わり・・相当に濃密です・・じゃぁ・・それを濃密なうちに飲むのか・・そうならどうやって楽しむか・・とか、ジャン=ニコラやドメーヌが言うように、濃密さがやや抑えられるようになってから楽しむか・・はご購入されたお客様がご判断下さい。
少なくともですよ・・4~5日目のこのワイン、すっごいです!・・未体験ゾーンでしょう・・そうされますときっと、
「何でこの15%の液体がこんなにしなやかで精緻なんだ?」
と思われるに違い在りません。ブルゴーニュ新時代はこんなところにも!・・ご検討くださいませ。
● 2022 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン
【・・あれ?・・レ・ルージュじゃなくて・・レ・ボーモン?・・一瞬、間違えそうになるほどパワー抑え目の美しい系でこれもめっちゃ素晴らしい出来です!】

2022年のデゾネイ=ビセイは非常に良く熟していて、それでも「トゥー・マッチ」だとは感じないレベルの素晴らしい出来をしています。
この1級レ・ボーモンもまた同じことが言えますが・・今までとはちょっと違った個性が出ていたので少しびっくりしました。
それは・・
「えっ?・・これ・・レ・ボーモンだよね?」
と・・一瞬、1級レ・ルージュと間違えかねないほどに赤いニュアンスを強く感じたんですね。
もっとも飲み進めるにつれ、徐々に黒味を帯びた果実や無機質、有機物のニュアンスが出て来たので・・良かったと思った訳ですが、考えてみれば・・この1級レ・ボーモンは「レ・ボーモン・オー」ですから、
「1級レ・ルージュ・デュ・ドゥスユの南隣」
なので・・それも有り・・と言うことなんでしょう。
そして黒味を結構に感じるのはこのレ・ボーモン・オーの下の「レ・ボーモン・バ」のイメージで、レ・ボーモン・オーはそのどちらのニュアンスも持っていて、成熟中にその姿を変えて行く、もしくは飲んでいる最中にも変化する・・と言えるのかもしれません。

そして、このレ・ボーモン・オーの南側はオ・ブリュレですから・・あの独特のクリーム・ブリュレ・・焼けたようなニュアンスが載ることも有るのかな?・・とも思い返した訳です。
昨今はヴォーヌ=ロマネの1級は、とんでもないことになっていまして・・3万円じゃ買えないんですよ・・まず。
でもこちらは何とか2万円プラスアルファで購入できる訳ですから、メディアの露出の少なさを・・ドメーヌには大変申し訳ないけれど喜ばずにはおれません。
やはり若いうちは赤いニュアンス・・1級レ・ルージュ的な部分を多く放出し、熟すに従って本来のレ・ボーモン的な黒味の有る表情を増やして行く、そんな感じに変遷して行くだろうと思います。
デゾネイ=ビセイ2021年のような到着直後から飲めるような仕上がりでは無くまだ若干若いので、2~3年は待っていただきたいかな・・と思います。ぜひ飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【この2021年レ・ボーモン1級は飲めませんでした・・】 2021年ものは希少ですから・・何せ1級~グラン・クリュは全て、
「片手にも余る数」
しか入荷していません。
そんな状態なんですが、その4アイテムから2アイテムも開けてしまったので・・厳しいったらありゃしない訳です。
ですが、それでも1級レ・ルージュを開けちゃいまして、質の素晴らしさをしっかり感じさせていただきました。
因みに1級レ・ボーモンとグラン・クリュ・レ・ルージュ、1級レ・ルージュは隣り合っています。なのに、
「えっ?・・そんなに・・違う?」
と思えるほどに違いますよね。どちらかと言えばレ・ボーモンはより黒く、レ・ルージュはより赤い・・シンプルにはそんな違いが感じられると思っています。
いつかこのレ・ボーモンとレ・ルージュを同じ割合で混ぜて飲んでやろうと・・虎視眈々と狙っているんですが、さすがに中々チャンスが有りません。
「エシェゾーに・・ならんかなぁ?」
とそんなことを考えています・・
質感が素晴らしいレ・ルージュ同様の出来だと想像していますが、もし違ったらすみません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【まさに黒っぽさを多く持ち、乾いたエシェゾー?・・もしくは乾いたリシュブール?・・のようなフレーヴァーを膨大に持った凄い奴!】
いや~・・尖がってますね~~!・・30歳台の、ちょっと仕事にも自信を持てるようになって、まさにバリバリこなしている働き盛りの方を想像してしまうほどに・・ポテンシャルが高いです。
まぁ・・エシェゾーって、そんなところが無いですか?・・それでいて少し熟成させてあげると見事に丸くなっていって超絶に美味しくなったり、どこかの一片が凄く突出してきたり・・人間らしくて好きです・・。
数も無いので中々飲めなかったんですが、フィネスさんにご協力いただきまして・・飲めました。この1級レ・ボーモンは同じく1級レ・ルージュの南に接しています。レ・ボーモンの下部のレ・ボーモン・バは、地図だけみますと
「・・なんでここだけ1級畑なの?」
みたいな感じでグラン・クリュからハブられて見えます。
で、1級レ・ルージュの冷ややかで繊細なタッチに比較しますと、冷涼ながらも大きめの起伏が多く存在するやや黒い果実でして、レ・ルージュはシルキー、レ・ボーモンは起伏が多い・・パワフル系の味わいだと思っていて、まず間違いはないかなと思います。
ですから、乾いたエシェゾーの一部・・とも思えますし、相当に乾いたリシュブール・・のふくよかさを少し削った・・とも思えます。しかしこれもまた長く熟成させてきますと、若い時分に飲んだ味わいを忘れるほどに、その起伏が実に良い表情に変化し、テクスチュアも滑らかになっていてビックリする・・と言う経験もされるかと思うんですね。

で、この2020年・・雨が降らずに水不足のところ、収穫直前に恵みの降雨が有った訳でして、
「滅茶濃厚!」
です。
しかも・・じゃぁ・・何も見えないんじゃないの?・・と思われるかもしれませんが・・これがまた不思議でして、
「ちゃんとレ・ボーモンしてる!」
のがハッキリ判るんですよ。
ですから、レ・ルージュの方はレ・ボーモンより早く飲み始めて良いと思うんですが、レ・ボーモンは少しそのスパンを長くとるべきかと思うんですね。
口内で感じられる表情は滅茶苦茶多彩でして、ミネラリティも多種多彩で半端無い・・、果実も凄い・・、これってどれだけ小粒に仕上がったの?・・と思いたくなるような感じが伝わって来ます。まぁ・・最低5年は置いてほしいかな・・と感じました。
海外メディアは・・探しましたがまるで何も出て来ません。それこそPKさんが現役だったら・・とんでも無く高い評価をするんじゃないかと・・も思ってしまいました。希少な1級レ・ボーモン・・おそらくジャン=ルイ・ライヤールに次ぐほどの最安値でしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【なんだかんだで余り飲めていないレ・ボーモンが、まさかのグラン・クリュ並み・・いや、エシェゾーを超えちゃってますが!】 この何年かはオーダーの失敗で激減し飲めず・・2018年に至っては、そのあおりでただでさえ少ないエシェゾーを開けるという暴挙に出てしまった noisy ですが、
「グレッグ・シャーウッドさんはエシェゾー超えの95+と評価!」
と言う暴挙に対する暴挙・・いや、評点をつけていらっしゃるんですよね・・。まぁ、レ・ボーモンは飲めていないので反論できず、ちと残念では有ります。
完全にグラン・クリュ並みだと言っているのに等しい評価ですから、リシュブール、エシェゾーと続くヴォーヌ=ロマネのグラン・クリュとほぼ同等な品格を備えているのでしょう。飲んでみたいですよね・・。でも滅茶苦茶少ないので・・すみません。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・2年続けて失敗しました・・】 いや・・すみません・・売れ筋のレ・ボーモンでは有るんですが、noisy の発注ミスです。発注書の数の欄に数字を入れ忘れたんです。なので、本来は「0」なんですが、担当のK君が何とかしてくれました。それでも最初の数字には届かず・・非常に少ない数になってしまったので飲めなくなってしまいました。
ですが、他のコラムをご覧いただけましたら、2018年ものの1級レ・ボーモンは、さっさと購入すべきだと・・ご理解いただけるかと思います。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【本当は数量をもっと戴けるはずだったんですが・・】 ん~・・失敗です。初動がちょっと遅れただけなんですが、「どかっ」と減ってしまいました。どうも・・フィネスさんの試飲会で評判が良かったそうでして、当初の割り振りの数量に余分の数量を合わせた数を期待していたものの、
「兎に角、テイスティングしてから・・」
などと言っていたら、余分が無くなっちゃったんですね。
まぁ、noisy のように、ちゃんとチェックしてから・・などと言っていると、評判が良くていつの間にか盛られた皿から肉が無くなっていた・・なんてことが起きてしまうんです。
ですので、申し訳ありませんが、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモン以上は飲めておりません。しかし、他のキュヴェを飲む限り、相当期待して良いワインだと確信しています。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはテイスティング出来ませんでした。】 すみません、飲めませんでした。残るようならテイスティングしてみたいと思いますが、こんなにリーズナブルな1級レ・ボーモンは他には存在しないでしょうしね。昔12000円位だったのでデゾネイ=ビセイ2016年と同じ位では有りますが、かのジャイエ翁のレ・ボーモンは現在、150万円位からのようです。まぁ、それがワインの世界の掟では有りますが、それにしても・・何だかなぁ・・と思ってしまいます。このワインも150万円に・・はならないとは思いますが、可能性は無いと断言は出来ません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】
いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2022 Echezeaux Grand Cru
エシェゾー・グラン・クリュ
【「完熟させて飲んでみたい~~!」・・と思わされる、やや乾いた超高域に伸びて行くアロマ!・・エシェゾーと言うG.C.の魅力を余すところなく内包した見事な出来です!】

この手の超高級ブルゴーニュワインでも、結構早めに消費される時代です。古い人間の noisy ですから、
「ワインには飲み頃が有る。それを察するスキルを持たねばならぬ。」
みたいな・・どこかの首相さんのお言葉みたいですが、そんな時代にお小遣いを何とかやりくりして、また・・近くのワイン好きなお客様のご厚意に甘えさせてもらって、そのスキルに近いものを積み上げて来ました。
なので、昨今のメディアの超短い飲み頃予想には・・まったく同意できませんで・・お客様も、
「・・まただよ~~・・もういい加減にしてほしいんですけど・・」
と思いつつもお付き合いしてくださっているんだろうと感謝している次第です。
2022年のこのエシェゾーも、非常に大きな出来になったと言えると思います。幸か不幸か・・メディアはどこを探しても評価していません。
ですが、過去最高の出来、もしくはそれに近いほど・・の仕上がりだと確信しているところでも有ります。

ミュジニー的に・・でも香水とまでは行かない・・超高域に伸びて行こうとするハイトーンなアロマが見え隠れし、周りのグラン・クリュよりもやや乾いた畑のイメージが伝わって来ます。
エシェゾーと言うワインは、まぁ・・昨今はだいぶ見直されてきていますが、その昔は・・
「クロ=ヴージョかエシェゾーか」
と言うほどに下に見られていましたので、今や出したとたんに消えて行くミュヌレ=ジブールのエシェゾーさえ・・売れずに延々と残っていたほどです。今を時めくあのビゾ―のエシェゾーも、高い価格も有ったとは思いますが・・残り気味でした。
それが今や・・ね・・あれほどに販売に苦労したアイテムが、入荷難になったり・・したとたんに「価格が爆上げ」でさらに販売難にもつながるような状況ですが、
「メディアがさほど注目していないのがむしろ有難い」
と言う造り手さんがこのブリュノ・デゾネイ=ビセイなんですね。
とろんとろんに溶け込んだこのエシェゾーを飲んでみたい・・そう思わせるほど、要素は充実しています。ただしすぐ開けると・・開けた直後は良いにせよ、後は少し厳しくなって行くでしょう。良い出来なだけに少し時間が掛かると思わせます。
やはり最低3年、出来れば5年以上・・完全にOKと言えるのは10年かな?・・と思います。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【2021年ものはグラン=ゼシェゾーを開けてしまいましたのでエシェゾーは・・すみません。】 激エレガントなヴィンテージの、デゾネイ=ビセイのラインナップの中では比較的集中した味わいをみせるエシェゾーです。
グラン=ゼシェゾー、ミュジニーにも接するアン・オルヴォー、G.C.レ・ルージュに接する上部のレ・シャン=トラヴェルサン、グラン=ゼシェゾーに接するレ・トルーと言う・・エレガント系のビセイのグラン=ゼシェゾーよりも押し出しは強いと思います。
まぁ・・D.R.C.等を除き、エシェゾーの生産者さんはそのパワフルさを出そうと躍起になっている一面が有るように感じますが、やはり・・
「さくっ」
と軽く絞って、上下の畑をブレンドしたエシェゾーが、もっとも素晴らしいと思っています。
アン・オルヴォーは上下(西東)に拡がる畑、レ・シャン=トラヴェルサンは上部、レ・トルーは下部で、まさに理想的ですよね・・2018年ものは濃密で旨かったですが、2021年ものはグラン=ゼシェゾー寄りの味わいでしょう。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【・・2018年もの、飲んでおいて良かった・・!・・なに?・・95ポイント?・・んな訳なかろ・・】-----以下は以前のレヴューです。 え~・・重複してしまいますので、2018年もののレヴューに書いてあることは書きませんので、是非この下の方までお読みいただけましたら幸いです。
滅茶美味しかった2018年のエシェゾーを、2019年ものがどのように超えたか・・を書きたかった訳ですが、残念では有りますが収穫減の影響で入荷自体が厳しく、テイスティングは回避することになってしまいました。お詫び申し上げます。
でもその2018年ものがようやく海外メディアで取り上げられ、凄いポイントの「オンパレード」で有りながらも、何かちょっと残念なのがこの「エシェゾー」です。
2018村名ヴォーヌ=ロマネを94ポイント、2018村名シャンボールを93+ポイントとされていながら、2018年エシェゾーが95ポイント・・です。ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモンが95+ポイント。
「・・えっ?」
ハッキリ言ってしまえば、評点に一元的なもの、連続性が感じられないんですね。グラン=ゼシェゾーの96ポイントもそうなんですけどね。村名ヴォーヌ=ロマネが94ポイント・・それを基準としますと・・何だかな・・ちょっと日和ったのかな?・・と感じてしまいます。でもまぁ・・突っ込み切れないのはテイスティングしていないアイテムが有るからですので、それも受け入れなければなりませんね。
ですが、2018年エシェゾー95ポイントはオカシイです。低過ぎです。それだけはお伝えしたいと思います。
また、2019年もののエシェゾーはどこのメディアも未評価ですが、
「超お宝になる可能性!」
が有ると思っています。
確かにグラン=ゼシェゾーほどの甘美さには届かないのは間違い無いですが、優秀な造り手によるならば、1級や、ましてや村名のワインと同じになる訳がないんですね。それは、各アペラシオンで定められた収穫規制があるから・・です。一部の優秀なグラン・クリュは30hl/ha以上は収穫したらいけないし、良いワインを造ろうと思ったら、たとえ50hl/haが許されていてもそうはしないものだから・・です。
それは素晴らしいグラン・クリュを飲めばだれでもその質の高さを理解出来ますし、村名や1級との違いも判るんですね。
希少なワインだと思います。飲めなくて残念では有りますが、非常にリーズナブルです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【すっごいです~!・・世界で全く注目を浴びていない・・寂しい反面、嬉しいことでは有ります!】
え~・・96点は確定です。それ以上有ると思ってます。またこの後、自宅に帰ってから飲みますよ・・。素晴らしいです。
この凄い色彩・・是非ご覧ください!・・エッジから僅かに透けて見えるくらいの濃度です。ミネラリティが目にも鮮やかに、しかも莫大な量・・見えているかのようです。このエシェゾーに関しては、他の2018年デゾネイ=ビセイのキュヴェと異なりまして、結構に・・
「赤いニュアンスがしっかり!」
です。黒系と半々くらいかな?・・と思います。
そして・・
「ほとんど圧を掛けないプレス」
をしたのが判りますよ。滅茶苦茶上質です。
その上で、アロマの「むっちり」とした肉厚さ、土壌の美しさ由来の土台としての「土のニュアンス」は、赤い果実が香水的な部分をも内包したものと一緒になっています。つまり、一体感が凄くて・・分析しきれない・・今の段階では!・・と言うことになります。なので、96点は確定と言えても、何点だとはハッキリ言えないんですね・・何せ、昨日ですから・・開けたのが・・で、今日の新着向けに記事を書いているんですね。
できたらレ・ボーモンも、グラン=ゼシェゾーも開けたかったんですが、それをやりますと・・ほぼ赤字になっちゃうんですね。でも、デゾネイ=ビセイは今、noisy 的には大注目も要注意生産者になりましたので、
「3年計画で上位キュヴェを全部飲む計画!」
を実行しています。
これだけ2018年ものが凄いと成りますと、フランスで大騒ぎになっている2019年ものブルゴーニュの凄い出来が有りますんで・・何とかして2019年ものの上級キュヴェを飲んでやろうと。そのためにはあと2~3年は掛かる・・とするなら、2018年ものエシェゾーは何としてでも飲まないといけないと・・思って実行した訳です。・・だって、どこのワイン屋さんも飲まない、開けないですからね・・。判らないまま売ってってどうすんの?・・と言う気持ちが有ったままのお勧めじゃ気持ち悪いじゃないですか。
今飲んでも、この凄いポテンシャルは・・おそらく誰にでも判ると思います。言ってしまえば・・「まだ判らない」とは言いましたが、今飲んで96点で良いと思ってます。ポテンシャル点の伸びしろがどこまで有るかだけ・・今言うのはちょっと不安なんですね。なのでそこは内緒にさせていただきます。
中心が濃~い赤紫、そこからエッジに向かって緩やかなグラデュエーションを描き、光の入り込むエッジに透明度の高いやや淡い赤が美しいです。全然・・土っぽいだけのエシェゾーでは無い・・レ・ルージュが持つ軽やかな荘厳さも有り、レ・ボーモン的な黒っぽい、少しブリュレされたようなニュアンスもかすかに有り、オルヴォー的な乾いた感じの美しい大地のニュアンスが有り、そこに果実てんこ盛り、ミネラリティがそれを分厚く包み込む・・そんな味わいです!
注目されていないがこんなに凄いワインが有る!・・そう思ってください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ラ・コンブ・ドルヴォーでさえエシェゾー格の構成を感じてしまうのに、ほんまもんのエシェゾーは一体どうなってしまうのでしょう?】 グラン・クリュ・エシェゾーを構成する「アン・オルヴォー」は、ミュジニーに接するリューディです。乾いていて香り高い感じと深い構成を持っている・・と感じています。まさにシャンボール村名ラ・コンブ・ドルヴォー的でも・・有ります・・流石にアン・オルヴォーほどの肉は持っていませんが。
そして、エシェゾーの中のエシェゾーとも言うべき存在の「エシェゾー・デュ・ドスュ」を上下斜めに挟み込むように、「レ・シャン・トラヴェルサン」と「レ・トルー」のリューディが有り、この3つの畑でこの、
「エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ」
が造られる訳ですね。
2015年より大きく変化し、素晴らしいワインを造るようになる前から、このワインはしっかりしていました。それでもやはり「乾いた」感じが有って、今のデゾネイ=ビセイのように「濡れてふっくら」したニュアンスにはなって無かったと思うんですね。
エシェゾーと言うワインは、余り当たらないグラン・クリュと言うようなイメージが有るかもしれません。でも、決してそうでは無いんですよ。あのミュヌレ=ジブールのエシェゾーなんて滅茶苦茶美味しかったのに・・、どんなに頑張って説明しても誰も見向きもしてくれなかったですから・・いや、ミュヌレ=ジブールはクロ=ヴージョもしこたま旨くて、それでも全然売れないので仕方なく、そう・・赤字覚悟でテイスティングまでして販売していた位ですから。それに、ビゾも良い年は非常に素晴らしかったです。時折、サンズ・ナチュラルにこだわり過ぎでは?・・と思うことは有りましたが。
樹齢は110年にも及ぶそうです。希代稀な仕上がりになっている可能性さえ・・有るかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に少ないです!】 2016年のデゾネイ=ビセイはトップ・キュヴェであるグラン=ゼシェゾーを生産できず、このエシェゾーがトップ・キュヴェとしてリリースされました。3つのリューディをブレンドして造り上げる伝統の味わいです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2022 Grands-Echezeaux Grand Cru
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ
【素晴らしいワインは畑が造る・・そう言っているようにも聞こえるグラン=ゼシェゾーは、やっぱりグラン=ゼシェゾーなんです!】

グラン=ゼシェゾーと聞いて・・どうでしょう・・何か感じるものはあるでしょうか。
noisy 的には・・まぁ・・昔の人間ですから、
「D.R.C.のヒエラルキーが頭にこびりついて離れない」
と言うようなのも有り、
「ロマネ=コンティ > ラ・ターシュ > リシュブール > グラン=ゼシェゾー > ロマネ=サン=ヴィヴァン > エシェゾー」
みたいな頭の中が近いかもしれません。
ただし昨今はロマネ=サン=ヴィヴァンの伸びが凄くて・・グラン=ゼシェゾーの立ち位置が侵されている・・もしくは超えているかも?・・みたいなものは有ります。
そしてエシェゾーに関しても、
「これは大当たりすると、中々開かないより上位のグラン・クリュを凌ぐ!」
経験も有って、混戦の状況でも有るんですね。
ですがやはりグラン=ゼシェゾー...D.R.C.もエシェゾーやロマネ=サン=ヴィヴァンは安かったのも有り、それなりに飲めてきたんです。ラ・ターシュも何故か結構飲めたりしているんです。リシュブールも。
でも、グラン=ゼシェゾー(D.R.C.の)とロマネ=コンティとなりますと、何故か本数が少なかったりしますし、グラン=ゼシェゾーと言うアペラシオンのワインの飲んだ本数全体も、さほどは多く無い・・と言うことに気付きます。

ですがやはりここはヴォーヌ=ロマネのグラン・クリュで、大昔の話しですが、
「リシュブールに似て・・でもそこまで高くないからグラン=ゼシェゾーは好き!」
と言う方は多かったように思い出します。
で、当たりはずれの多かったクロ=ヴージョには手を出さず、グラン=ゼシェゾーを買われる方が多かったと思います。やはり、
「ミュジニーも近く、ヴォーヌ=ロマネの蒼々たるグラン・クリュとも滅茶近いグラン・クリュ」
ですから、畑のエナジーは半端無いと思います。
今回の2022年も・・いう事は無いです。2021年のエレガントさからは一転、構造の大きな出来の良いヴィンテージになった分、その分はボトルで熟成させてあげて欲しい・・と、それだけですね。
最低3年、出来れば5~6年の熟成をお考え下さい。・・もしかしたら
「もっともリーズナブルなグラン=ゼシェゾー!?」
かもしれません。利幅を超抑えてご案内していますのでどうぞよろしくお願いします。
以下は以前のレヴューです。
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【ついに・・開けちゃいました!・・流石グラン=ゼシェゾー!・・素晴らしい!】
なんでしょう・・もう・・
「見た目にも判る、素晴らしい艶やかさ!」
でしょう?
旨くない訳が無いじゃありませんか・・
まぁ・・グラン・クリュは畑にもよりますが、収量が決められています。特にヴォーヌ=ロマネ近郊のグラン・クリュは厳しいですから・・しかしながら、古くからグラン・クリュを名乗っている畑は、
「畑自身が収量を決める」
そうで・・グリーンハーヴェストしなくてもちゃんと低収量になるようです。
もっとも2021年のようなヴィンテージは、目いっぱい造ったとしても・・低収量は間違い無しです。
待ちきれずにちょいと・・口に含むと・・何とも美しいディテールのアロマと、美し過ぎる・・プレスしていないでしょ?・・と感じるフリーランな味わいが口内に溢れます。
とてつもなくピュアで、端正で、純で・・雅びです。

まぁ・・そこから膨らんでくるのに少し時間が必要なので、
「そりぁあ・・そうだ!」
と・・(^^;;
1級レ・ルージュを飲めば判りますよ。そりゃぁタイミングとしては早過ぎる訳です。
しかしですね・・この中々正体を見せない液体では有るものの、
「凄さはしっかり伝わって来る!」
んですね~・・。
noisy も、そりゃぁ・・色々悪さをしました。ラ・ターシュが余りにも澱だらけで・・いや、出来るだけ揺らさないで持って行ったつもりが、
「・・お。ラ・ターシュじゃん!」
と、いきないボトルを持ち上げて横にした極悪人がおりまして・・思わずラリアットが出そうになりましたが、ちょうど911が起きた日だったので怪我人は出ないで済みました。
澱だらけになったラ・ターシュ(1994だったか?)を、茶漉しとコーヒーペーパーで濾して、何とか味わえたと思い出します。あれは2001年だったはずですから、まだリリースされてさほど経過していなかったのかな?・・ちょっとラズベリーっぽさが強調された味わいでした。品格はしっかり在りましたが。
このグラン=ゼシェゾー2021年は、まだまだこれから・・です。3年ほどは寝かせてほしいと思います。
でも・・格上極上のワインって・・硬くても美味しいんですね~・・背筋がぞぞっとして来ます。飲んでみて下さい。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2019年ものは絶対に飲む!・・つもりだったんですが、数が全然無くて飲めなくなってしまいました・・】-----以前のレヴューを掲載しています。
いまや最もリーズナブルで条件さえ付かないグラン=ゼシェゾー・・なのに、滅茶高い評価がようやく付いた!・・デゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーです・・(^^;; めちゃお買い得です。
日本でも人気のあるロベール・シリュグのグラン=ゼシェゾーは、もはや手の届かないところに行ってしまいました。Noisy wine でも、エージェントさんからいただけるとしても年間1本です。1998年ものは12本、仕入れてましたし、1本飲んで販売していました・・。もはやそんな時代は遠くになってしまったのかもしれません。
で、何とか2019年は飲むぞ!・・と意気込んではいたんですが、入荷数量の少なさに意気消沈してしまいました・・さすがにこれじゃ無理かぁ・・と言う訳です。
でも運良く海外メディアに拾っていただけたことで、ご紹介自体はしやすくなりましたね。2019、2020、2021と続く収穫減を何とか乗り越えたい・・ワイン屋も危機ですから・・はい。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【「2019年ものは絶対に飲む」!・・それが楽しみです!・・でも2018年ものは凄い仕上がりだと予想しています!】 ここにグラスの写真が無いのは残念で仕方が有りません。やはり何年かに1本位のペースで無いと開けられませんので・・数も有りませんし。
ですが2018年ものの他のコラムを見ていただけましたら、2017年もの以前のデゾネイ=ビセイでは無いことがお判りいただけると思います。
しかも、色合いが超絶に美しいですよね?・・やはりミネラリティの豊富さ、ナチュラルさが目に見えているからだと思います。濃いとか薄いとかに関係無く、この2つは・・結構、グラスの写真にちゃんと写り込むんですね。
noisy も若かりし頃、どうやってワインを理解するか?・・をずっと考えながらワイン屋家業を始めました。
「やっぱり・・飲まなきゃ駄目だよな・・」
まぁ・・それは当然でして、だから最高と思われるワインも多く飲みました。
ですが、
「・・いや、ただ飲んでいるだけじゃ駄目だ」
と言うことにも気付きまして・・「良く観察する」ことにしたんですね。
そうしたら・・劇的に判るようになってきたんですね。
ちょっと判るようになると、いろんなことに結び付いていることも判って来ました。歴史とか、地理とか、数学とか・・(数学・・嫌いです・・)、もう雑学一般と確実に結びついていますし、上下関係を含む人間関係とか、尊敬や軽蔑と言った感情とか、もうありとあらゆることと結びついていて、理解できていることは、自分の中に有るものと何とか結びついた部分だけだと言うことも判りました。なので、若い時分は随分尖がっていたと・・大いに反省しています。
なので、デゾネイ=ビセイの完全理解にはもうちょっと時間が掛かりそうです。来年にはきっと、2019年もののグラン=ゼシェゾーを開け、
「デゾネイ=ビセイが・・ついに来た!」
と書かせていただく予定でいます。・・いや、もっとも・・本当にそうだと感じたら・・の話しですよ。嘘は書きたくないので・・はい。
2018年エシェゾーは圧巻の素晴らしさでした!・・グラン=ゼシェゾーはもうほとんど100年ものの超古樹です!きっとエシェゾーを凌駕しているに違いないでしょう。是非飲んでみて下さい。素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです。
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【期待して良いでしょう!・・ミュジニー、エシェゾーに挟まれた樹齢90年以上のグラン=ゼシェゾーです!】 売れなかったワインが売れ始めると、結果として残らないので・・上級キュヴェは特に・・結局しばらく飲めない・・と言う、ワイン屋にとっては生殺し状態になってしまう訳です。
かと言って、数万円もするワインが全く売れないのも・・色んな意味で災難です。・・まぁ、売れなかったら売れるワインと一緒にアソート組んで販売してしまえば?・・等と言うような悪魔のささやきが聞こえなくもないんですが、noisy 的には、それは素晴らしいワインに対する冒とくとも思えなくも無いので、基本はやらないようにしています。二進も三進も行かなくなったらやらなければならない羽目に追い込まれるかもしれませんが・・。
大体、このワインが美味しく無い訳が無い・・でしょう?・・誰がどう考えても・・少なくとも素質、資質は素晴らしいはずです。2万円台で購入できるなら御の字じゃないでしょうか。
おそらくですが、シリュグさんちとは何らかの関係が有るはずです。親戚かな・・と思ってます。シリュグさんのグラン=ゼシェゾーも・・昔は余りに売れなくて、結局飲んで売ることにしたんですが・・ビックリしましたね~。
まさにフリーラン・ジュースのみで仕上げたと思える軽やかな液体が、ほんの20分ほどの時間で「超巨大化」・・どっひゃ~!・・と思って、それから毎年買うようになった訳です。今じゃぁ年間、1本貰えるのが関の山です。
しかしデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーV.V.はこれだけ貰えるんですから・・いや、大きく減らされてしまいましたが、それでも残る可能性さえ有るかもしれませんよね?・・で、noisy が飲むことになって、その素晴らしさを検証してしまったら・・今度はさほど時間を置かずに、「買えないワイン」になってしまう可能性さえ有ります。いや、いつも人柱になるばかりで、ちっとも利益が出なくて痩せる一方です・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2021 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【濃密ながら涼やかな2020年ものに対し、どこまでも繊細で瑞々しく美しい2021年もの・・です!】

いや~・・淡いですね~・・横から近付いて撮った写真はまだしっかりしてっ見えますが、
「上から撮ると・・淡さが良く判る!」
んじゃないでしょうか。これ、
「・・同じ畑のワインなの?」
と疑問にさえ思われるかもしれません。
2021年は春先の遅霜で芽がやられ、開花期も気温が上がらずに中々成長が進まなかったんですね。
その後、だいぶ盛り返したものの、
「収量は大幅減・・エレガント系のブルゴーニュの味わい」
になったようです。
この2021年もののA.C.ジュヴレ=シャンベルタンですが、激繊細でアロマもエレガントで美しいです。中域は静かに膨らみを見せ、一瞬少し酸がキュッと締まるような仕草を見せますが、10分もしますとバランスがとても良くなり、中心点もハッキリ判るような・・上首尾な仕上がりだと感じます。

何せアルコール分は12.5パーセントですから・・
「超繊細なめちゃ美しい出来!」
です。
反対に言えば、
「このような激繊細なヴィンテージはほぼ無い・・」
んですね。
もっと言ってしまえば・・
「味わい・・ポテンシャルはアケスケに判る」
訳ですが、濃いヴィンテージのようなパワフルさは無いので、濃いヴィンテージのピノ・ノワールに慣れた方は一瞬・・
「・・あれ・・?」
と思われるかもしれません。
しかしながら飲み進めるうちに・・何とも心地良い飲み口と繊細で実は深い表情に・・愛着を感じていただけるんじゃないかと思います。
まぁ・・2枚目の写真などは・・本当に違いますからね・・2020年ものはその濃さで飲めてしまうでしょう・・甘く無かったですしね・・でも、2021年ものはそうは行かない。グラスを振りつつ・・そのエレガントな表情をたっぷり楽しめるヴィンテージです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【このジュヴレ=シャンベルタンにもヴィエイユ・ヴィーニュ表記が付いて、全てのラインナップがV.V.に!・・2020年ものの濃密ながらも精緻なジュヴレ、是非お楽しみください!】

もはや2019年以前のこのワインの面影は非常に薄く・・(^^;; まったく別物になったように感じます。
またフィネスさんのテクニカルも、まだ、
「唯一のヴィエイユ・ヴィーニュでは無いキュヴェ」
のままでして、以前通りの畑構成かどうかもハッキリはしません。
言えることは、まずは・・
「最初から濃度がちょうど良い・・と言うか、濃過ぎない」
感じなんですね。
アルコール分は14.5%ですから、ブルゴーニュ的には高い方だとはしても、トップの高さでは有りません。15.5%ほどあるキュヴェも散見される2020年です。
因みに・・あの、エマニュエル・ルジェもネゴスのS.A.S.ルジェ・ペール・エ・フィスでジュヴレ=シャンベルタンを2020年はリリースしていまして、なんとそのワインが15.5%と非常に高いアルコール度を見せています。ただし色彩はそこまで濃く無く、飲んでも・・エチケットで確認しない限り、
「そんなに高いとは思えないから気付かない」
でスルーしてしまうかもしれません。

2019年もののこのワインは、エレガントな色彩ですね・・。2020年ものは・・どう見えますか?
濃いには濃いが、滅茶濃い・・最高に濃いとは言えない位でしょう?
むしろ、ジュヴレ的な鉄分に加えての果実の濃度が適度にしっかり有る・・位でしょうか。ですから、飲んでいても非常に心地良く、このワインに関しては、比較早めから飲み出しても
問題無いんじゃないかと思うんですね。
やはり今までと違う・・と言えば、
「この村名ジュヴレにようやくヴィエイユ・ヴィーニュの文字が記載された」
訳です。
まぁ、30年ほど過ぎればV.V.表記は出来るはずですが、やはり造り手の意識としてそれを記載できるだけの・・
「それまでとの違いの認識をしていること」
が重要だと思うんですね。
非常にバランス良く、今飲んでも充実しており、この先も20年ほどは間違えの無いワインだと思います。あ、勿論ですが、その期間内にもサイン波のような波が有りますので、タイミングを計ることは重要ですよ。是非飲んでみてください・・あ、ルジェさんのジュヴレの写真も上げておきましょうか・・。そのうちに出せると思います。ご検討くださいませ。

以下は以前のレヴューです。
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【ピュアだからこそ見える?・・美しくも力強いジュヴレ=シャンベルタンの一つの完全なひな形を見ているような素晴らしい味わいです!】
「ジュヴレ=シャンベルタンは鉄っぽい」
これはもう・・非常に良く使われる定番のフレーズです。noisy もしょっちゅう・・使ってます。味わいも全体の風貌も似ているけれどその鉄っぽさの少ないポマールは、仲間内のブラインドテイスティングだと「お釜っぽい・・からこれはポマール」などと言ったりもします・・。
ですが、その「鉄っぽい」と言う感覚は、人によりそれぞれ異なっているに違い無い・・と思うんですね。ジュヴレの南に近い部分、クロ・ド・ベズやシャンベルタン、シャルムあたりのふくよかな赤さ、そしてその低域のニュアンスを鉄っぽいとおっしゃっている場合も有りそうですし、地域は同様に重なるとしても本当に「酸化鉄的」な部分を取って「鉄っぽい」と表現している場合もあるかと思います。本来は後者だろうと・・思いますが、両方が混じっている可能性も有るかなと思います。
この素晴らしい出来のデゾネイ=ビセイ2019年ジュヴレ=シャンベルタンですが、そう言う本来の意味では、さほど鉄っぽくはないです。無い訳では無いが・・以前のデゾネイ=ビセイのジュヴレ=シャンベルタンよりも非常に少ないし、酸化鉄っぽい感じは余りしないんですね。もっとずっとピュアです。
ですが非常に金属的です。どちらかと言いますと、「銀ギラ銀」な、とても光っている感じの金属な感じのミネラリティですね。これがやはり全体の重心を下げ、どっしりとした味わいになっていると感じさせているかのようです。
その上で、赤い果実と黒っぽい果実が半々くらいでしょうか。以前はもっと黒っぽい果実の割合が多かったと思います。

1枚目の寄った写真の色合い・・美しいですよね。決して濃すぎず、薄くないですが単調では無く、アチコチに起伏が有るかのように見えます。
二枚目になりますと少し引いてますが、全体のトーンが見て取れます。抽出を強くしているんじゃなくてむしろ逆・・それでこの赤が多い色合いになっているのかな・・とも感じます。
で、2019年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、北のブロションに近い部分の区画と、国道下の東の区画のブレンド・・と言うことなんですが、先にも申し上げました通り、さほどは鉄っぽく無く、でも金属っぽいニュアンスで重心が低い・・んですね。
そもそもジュヴレのミネラリティは酸化鉄が含まれると言われていますが、これ・・結局は村の南部のシャンベルタン近辺の話しで、少し離れた北側、西側はさほどでもない・・と思っているんですね。
なので、そのジュヴレ村名のひとつのひな形そのものなんじゃないか?・・ワインがピュアで、それが見事にその姿を見せているんじゃないか?・・と思ってしまいました。
今飲んでも男らしくめちゃドライで、とことんピュアなジュヴレを見せてくれると思います。勿論10年間は全く問題無く、成長し熟して行くポテンシャルが有ります。2018年もので93ポイントですから・・2019年ものの評価を是非とも見てみたいものです。飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【拡がろうとする各要素をスレンダーなまでに締め上げるミネラリティ!まるで noisy 愛用のコルセットのようなミネラリティが素晴らしいです!】
ジュヴレ=シャンベルタンって・・やはり横方向への拡がりが素晴らしいですよね。でも基本、縦伸び系では無いと思うんですね。帯域として上から下まで、そこそこは持っているとしても、高域から低域までバランスが良い・・と言うより低域中心で有り、上級キュヴェ(1級以上?)になってくると高域~超高域の表現が豊かな横方向への拡がりを見せる・・そんな感じに思っています。
ですが、そこに思いもよらぬ凄いミネラリティが入ったとします。そしてそれは、コア(中心)方向には向かわず、元々有った要素を分厚くコーティングし、重力を無視して締め上げた・・と想像してみてください。
まるで細いロープで縛った軟式テニスボールを立てたような感じになると思います。ですので、腰痛でアチコチ痛い noisy が愛用している「バンテリン腰痛コルセット(だったかな?)」のような存在が・・この2018年のデゾネイ=ビセイの透明+半透明なミネラリティなんですね。・・もっと言ってしまえば、noisy の場合はそのコルセットを NiziU ・・いや、二重に巻いて締め上げていますので、デゾネイ=ビセイのミネラリティより仕事しているかもしれませんが。
A.C.ブル同様、2017年ものとは全く異なる外観です。同じワインだとは思えない・・(^^;; ものの見事に密度の高い色合いをしています。これは、非常に良く熟していることと、果皮の健康さをもアピールした色だと言えます。2017年ものまでのデゾネイ=ビセイのラインナップの中では、やや弱いと言いますか、エレガントな方向性を多く持っているアイテムだった訳ですが・・是非2017年もののコラムもお読みいただきたいですが・・全く異なる!・・んですが、全然違うと言い切りたくない側面も、実は有るんですね。
それはやはり、要素は複雑でしっかり持っており、ミネラリティのコーティングもたっぷりで素晴らしいんですが、しっかり有るのにスルスルっと入って来て、フィネスたっぷりにドライに優しく弾けてくれるので、
「やはりどこか はんなり としている」
のは2017年ものと共通なんですね。
美味しいと思います。しかも価格もリーズナブルです。デュガさんのジュヴレは2本以上買えちゃいます。濃密感もあるのにスルスルです!・・淡い美味しさも良いんですが、濃い目でたっぷりなのに甘く無く、しっとり、はんなりしているのも実に旨いですよ。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【この「はんなり」としたジュヴレ=シャンベルタンの姿を、どう伝えたら判っていただけるか・・超悩み中です!】
一度貼られたレッテルを剥がし、再度貼りかえるのことは、中々に難しいことでは有ります。昨今はネット時代ですから、目立つ人間は総監視状態の中で生きねばならず、ちょっと浮気しちゃった・・とか、ずっとしてるとか・・自分より他人さんがより詳しかったりして・・(^^;; まぁ、noisy の場合は毎日、翌日になるまでPCに向かってるか、ノコギリとか電動工具を使っているかのどっちかですから、全く女性には無縁ですので・・そんなご心配は・・まぁ、誰もしてないか・・はい。
しかし、ワインの場合はそうもいきません。そりゃぁ・・
「飲まなきゃ判らん」
からです。
しかし、飲んだ人は判っても、飲んだことの無い人に飲んだ人がどう伝えるか?・・が重要で、しかもそこには齟齬が入りやすいし、「誘導」にもなりやすい訳です。
言ってしまえば noisy が一生懸命になってやっていることはある種の「誘導」に他ならず、それが本人には悪意の無いものだとしても、ある人には「単なる誘導」になってしまう場合も少なからず在ると判っている訳です。
だからこそ、信用を失ったら、
「あっ・・」
という間に地に落ちる部分は、かの著名な目立つ方々と同様とも言え、だからこそ、嘘をつかないことと自身のテイスティング能力に磨きを掛けることを胸に刻んでワインを販売してきました。
まぁ、やはりご理解いただけない方もいらっしゃったでしょう。でも、超アングラなサイトで何とかやってこれているのは、ご理解いただけた方々、有っての現在で有ると理解しています。
それでも、やはり・・レッテル剥がしはムズイですよ。こんなに美味しいのに・・細かなニュアンスを何とか伝えなきゃ判っていただけない訳ですから。
「赤果実と黒果実が素敵なミネラルたっぷりのピュア&ナチュラルなジュヴレ村名です!」
だけじゃぁ・・ねぇ。
ある意味、色合いを見ていただければそれなりに濃い感じですよね。やはりジュヴレの酸化鉄由来のミネラリティがそうさせると思います。でも、
「全然濃いなんて思わないはず」
なんです。ドライでしっかりした冷涼な酸が有るんですが、
「飛び出した部分、へっこんだ部分が無い」
丸~い感じなんですね。そして、とても「しっとり」とおしとやかなんですが、柔らかでふっくらなミネラリティが前半で、細やかな表情はしっかり後半で見せてくれます。
ものすごく良く出来てます・・この価格帯ではピカイチです。1万円を軽く超えてくる村名クラスも喰っちゃいますし、何より、
「ワインは結局は、それが好きか嫌いか?」
ですから、
「おそらく・・こんなタイプはお好きな方が非常に多いはず!」
とnoisy は思っているんですね。
特にnoisy のお客様は、その辺がそれなりにマッチする方が多いのかと・・思ってますんで、
「きっとお好きなタイプのジュヴレです!」
と言ってしまうのが一番良いのか?・・などと悩んでいるんですね。
まぁ、四半世紀もそんなことをやっていて、未だにこれですからどうしようも無いですが・・是非飲んでみて下さい。超お勧め!・・です。
以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】
2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。
2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。
2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。
2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2021 Nuits-Saint-Georges les Belles Croix Vieilles Vignes
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【このどこまでも超繊細な2021年ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワこそ、真のニュイ=サン=ジョルジュの姿を現しているのかもしれません!】

気付けばユーロは170円に達していて、その影響を国民は大いに受けている訳ですが、どうなんでしょうね・・そりゃぁサラリーがすぐにでも上がれば良いのかもしれませんが、物価が為替の弱さを反映してどんどん上がって行くのには追い付きはしません。この5月のゴールデンウィークも海外脱出組はかなり少なく、国内旅行で何とか・・それでも、インバウンド向け価格の飲食店さんにもお世話にならなくてはならず、何だかなぁ・・と思っていらっしゃる方も多いのかなぁと感じています。言いたいことは多くありますが、言っても仕方が無いので止めておきます。
この2021年のニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワですが・・いや~・・美しい色彩ですね・・淡くも純粋さが見て取れるような・・感じです。
もう2020年ものと比較するのが馬鹿馬鹿しいほどに・・淡く美しいですよね。まさにその通りで、
「超繊細!・・赤い色彩が淡さの中にも見え、ニュイ=サン=ジョルジュ1級プリュリエ風のエレガンスを、少しさらっとした滑らかさを感じさせてくれる」
みごとな味わいをしています。
2020年ものは濃かったですが、それでも最初から美味しく・・しかもキツさやパワーに頼るところが無く、実に深く美味しかったです。
しかし2021年ものはそんな部分が全くなく、冷ややかで少し柔らかな酸バランス、全体の味わいもシミジミとした美味しさをたっぷり感じさせてくれます。

飲み頃としましては、A.C.ブルの2021年ものがようやっと良いバランスになって来ていますが、上級ワインの村名ニュイ=サン=ジョルジュとしますと、
「日を追う毎に焦点が合って来るので、さっさと開けてそのエレガンスを楽しみたいのも分かるが、少し待った方が良い」
と言えます。
言ってみれば激繊細なこの2021年もの、とても良く出来ているものの、「押し出し」が成長中なんですね・・。現状その押してくる部分がまだ完成していないので、
「夏以降が良い」
と感じます。
これは2021年のデゾネイ=ビセイのA.C.ブルを除く全てのキュヴェに言えることで、確かに飲んでいく内にどんどん深みが出て来て、ついつい・・飲み過ぎてしまう傾向・・と言う成長具合では有るんですが、
「冷ややかでエレガントなだけにニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワの繊細な美味しさをおしとやかに見せてくれる」
としても、もう少し押してくる部分が欲しいかも・・と思われると思います。
このように繊細で美しい味わいのヴィンテージは2010年代には2013年ものだけだったと思いますが、あの2013年もののみずみずしい美味しさも・・少し置いた方が全然良かったはずです。ぜひ少し休ませ気味で飲んでみてください。お薦めします!リーズナブルだと思います。
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【Noisy wine 初登場!1級レ・プリュリエの真下!・・濃密ですが凄く精緻!‥旨いです。】
ん~・・ニュイ=サンが見せる色彩じゃないなぁ~・・などと思いながらテイスティングさせていただきましたが、他のデゾネイ=ビセイの2020年ものと同様、
「デゾネイ=ビセイの2020年は濃いが、なぜかしっとりと瑞々しく、しなやか」
なんですね。
特に数日置いたあと・・あ、これは、
「いつ頃からが飲み頃でしょう?」
と尋ねていらっしゃる方がおられるので、その辺りをしっかり得るためにそうするんですが、
「そこからの姿が特に・・超絶に美しい!」
んですよ。
そもそも「濃い」のは自分的にはイマイチなんです。だから見ているだけでも・・「濃いは・・濃い~~」なんて言ってる訳です。あ、これ、電話で某インポーターの某女史に歌ってあげたら、涙を流して大笑いされてました~~・・年代が近いんですね~~きっと。
で、このレ・プリュリエ直下の「レ・ベル・クロワ」は、アンリ・グージュもドメーヌの村名に使用しています(混ぜています)が、しなやかさはこちらが上、パワフルさはグージュが上・・かな・・と言う感じ。

これだけ濃くてもしなやかでしっとり、甘く無く、瑞々しさとテクスチュアの滑らかさに驚きました。そもそも昔はデゾネイ=ビセイのワインに、テクスチュアが滑らか・・なんて書くはずが無いとさえ思ってました。
しかも村名ニュイ=サン=ジョルジュですから・・1級ですと言って出しても通ってしまいそうな位のポテンシャルが有ると思いますよ。味わいはレ・プリュリエに似て、非常にバランスが良いです。1級レ・ヴォークラン的な果実のしっかりさも有るんですが、レ・ヴォークランの粗野さが無くてしっとりしていますから、やはりバランスに長けたレ・プリュリエですね。レ・サンジョルジュほどのエレガンスは無いにせよ、濃密なバランスの良さが有りますし、
「熟成を遂げた時にどうなっているか?」
を考えますと、
「2020年ものは、ものによってはグレートイヤー!?」
と言えるんじゃないかと思うんですね。
So2 の少なさも関係しているかもしれませんが、濃密なだけじゃない・・しなやかさとしっとりさ、瑞々しさを感じるレ・ベル・クロワです。ご検討くださいませ。
● 2021 Chambolle-Musigny Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ヴォーヌ=ロマネ的な柔らかな酸バランスと、シャンボール的な華やかな芳香!・・もちろん激繊細!です。】

例えばデゾネイ=ビセイの場合、価格によってもクラスが有るのが判るかと思います。
村名ジュヴレと村名ニュイ=サン=ジョルジュが村名のベース格。そしてこの村名シャンボール=ミュジニーと村名ヴォーヌ=ロマネはベースの2キュヴェよりもワンランク上の価格なので1級とベースとの中間です。
で、面白いのは・・このランクが変わると・・
「・・はっ?・・とさせられる」
んですね。もう明らかにその下の格を超えて来たのがわかる訳です。もちろんですが・・noisy も下のキュヴェからテイスティングして行きますから、デゾネイ=ビセイ2021年もののテイスティング中には、何度かその「・・はっ?」とさせられる機会が有り、そのたびに、
「・・なるほどね・・」
と感じ入る訳です。
ですから、海外メディアのテイスティングなどの評価を見ていて、余りにその差が無かったりすると、
「・・なんだ・・見えてないのかぁ・・」
と、ちょっと偉そうに呟いてしまう訳です。

2020年ものと2021年ものの違いは、もう見ても分かるし他のコラムで何度も書かせていただいているので、ここでは端折りたいと思います。しつこく感じますもんね。
でもそれにしても、ここまで違う色彩には驚かされます。
で、先ほどの話しですが、ちょうどニュイとジュヴレが終わってシャンボールとヴォーヌ=ロマネのテイスティングに入り、やはりその「差」をしっかり感じさせられた訳です。
「質感がしっかり上級」
なんですね。
その繊細なスタイルはニュイやジュヴレと同様ですが、その繊細さの質が違う訳です。めっちゃ心地良い繊細さです。
で、このシャンボール=ミュジニーですが、以前は「コンブ・ドルヴォー」と記載されていたものが、そのコンブ・ドルヴォーのパーセンテージが2021年ものは規定を超えて下がってしまったんですね。オ・ボー・ブランと言う、上部は1級畑の村中央部よりわずかに北側の村名畑とのブレンドです。これは今に始まった訳では無く、以前から混ぜていたものの・・規定以下だったためにラ・コンブ・ドルヴォーを名乗っていたようです。
そのためか、いつもの年のように、
「非常に乾いた、ちょっとエシェゾー的なニュアンス」
が下がり、もう少し「ふっくら」としたニュアンスを感じます。
シャンボールらしい滑らかなテクスチュアも有りますが、2021年のヴォーヌ=ロマネが結構にシャンボール的に滑らかなので、同時テイスティングだと
「一瞬、グラスを間違えたか?と迷う」
ような感覚にもなります。
しかし、やはりシャンボールらしい・・香水的なアロマも膨らみ始めますから・・
「なるほど・・」
と感じていただけると思います。
エレガントさがより高質で軽やかさにも質感と、いつもより少しふっくらとした素晴らしいシャンボールでした。もちろん激繊細でシミジミ旨い・・。今飲んでも良いですが、やはりもう少し待った方がより旨さが引き立ってくると感じます。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【何故かいつも旨いラ・コンブ・ドルヴォーですが、2020年ものも素晴らしいです!】
2019年もののこのワインは、
「奇跡の1本!」
と題してご紹介させていただきました。そうしましたら・・
「世の中から2019年のこのワインの姿が日本のワインショップから消えた!」
などと言われてしまいまして・・
「・・えっ?・・それって・・noisy の性?」
お陰なのか性なのか・・ま~・・どっちでも良いですが、奇跡的に滅茶旨い状態だったので、
「少しだけ休めてとにかくさっさと飲んでみて!」
とお願いしてご購入していただいたんですね。
そうしたら・・文章を覚えていて下さって、さっさと飲まれたお客様からは・・拍手喝采をいただきました!
ですが、2週間ほど経過した以降に飲まれたお客様からは・・
「・・良く判りませんでした・・」
と・・。
ま、シャンボールのワインって、そういう質なんですね。ミネラリティが強いですから、本当に少しの違いで硬く閉ざしてしまったり、凄いアロマを放出したりしてくれます。
で、そんなシャンボールを・・

「いつも美味しくするには?!」
そう・・この2020年もののような、濃密な果実味が有れば良い訳ですね。
ですから、このようにしっかりとした濃い目の色彩に出会えましたら、大抵の場合は「いつ開けても」そこそこは美味しくいただけるはずです。このシャンボールも、どちらかと言いますとそんな質です。
ですが・・このラ・コンブ・ドルヴォーと言うワイン、G.C.ミュジニーの一角を得ているだけでは無く、それ以外の部分はむしろ、
「エシェゾー的」
です。
ですから、一番近いのは・・
「デゾネイ=ビセイの1級レ・ルージュを40%、1級レ・ボーモンを40%、に、A.C.ブルを20%加えた感じ」
かもしれません。
いや・・このワインは村名ですが、ポテンシャルは相当に高いです。造り手としても自身に溢れるワインだと思いますよ。勿論、今すぐ飲むよりも数年間の瓶熟をお勧めしますが、先ほども申し上げました通り、
「濃密さで驚くほど美味しく飲めてしまう」
ので、一気に飲み切らず、3~4日後にもう一度・・飲んでみてください。もしかしたら2020年もののこのワインも、
「奇跡の1本だった!」
かもしれません。
以下は以前のレヴューです。
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【「奇跡の1本」・・です!これは何としても、「早めに」飲んでみてください!ものの見事な表情が待っています!】
この「奇跡の1本タグ」を使う日が来るとは・・実は noisy も思ってなかったんですね。なので、相当以前に創ったはずのそのタグを探したところ、いくら探しても出て来ない・・ので、仕方なく画像編集ソフトで急遽仕上げました。出来はイマイチ・・なのが残念では有ります。
そもそも最初のご案内の時には数が無いから未テイスティングでコメントできず、ご案内で即完売してからヨクヨク担当さんに聞いてみたら・・
「まだ有りますよ。」
とのことだったので、ご案内の翌日に12本、送ってくれるようにお願いしたんですね。
で、1日休めて飲んでみたら・・もうビックリ!・・在り得ないような見事な味わいでした!・・ポテンシャルも凄い・・慌てて新着を出す今日になって、
「あと24本、行ける?」
とお願いした・・と言う訳です。
そのお願いをした時の電話でのK君との話しなんですが、2017年か2018年かは定かではない(noisy が聞き返し忘れたので)んですが、ルーミエさんの村名シャンボールとデゾネイ=ビセイの村名シャンボールを同時進行で3日間、テイスティングをされたと。1~2日目は完全にデゾネイ=ビセイの勝ち、3日目になってルーミエさんが底力を発揮し始めて逆転・・と言うことでした。
基本的にはビセイさんは冷涼、ルーミエさん温暖・・ですよね?・・で、2018年まではビセイさんのシャンボールは「黒い果実」が主体だと思います。2019年ものは赤果実が実に良い出方をしているんです。
「端正な赤いチェリーにラズベリー!」
を滅茶ドライに感じさせてくれるんです。

1枚目の写真のエッジを見ていただけますと、その赤い感じが良く見えるかと思うんですね・・。でも、noisy が本当に言いたいことはそんなことじゃないんです。
「この2019年 シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.は完璧と思えるバランスを持ちつつ、ヴォーヌ=ロマネやシャンボール=ミュジニーの秀逸な畑、それぞれの見事な表情を、グラスを傾けるたびにスライド写真を見ているかのように脳裏に描いてくれる!」
と言うことなんですね。
いや・・今飲んで、滅茶苦茶凄いです!・・2018年ものをグレッグ・シャーウッドさんが93+ポイントと評価しましたが、noisy 的には驚きもしませんでした。noisy と近い感覚をお持ちの方なのかな?・・とは思いましたが・・。で、結局飲めない2019年ものをそのまま販売してしまったことに後ろめたさもあり、先に繋がらないことをしてしまったと反省もしていたところに、
「有りますよ。」
だったもので、急遽予定を変更してテイスティングしたんですね。
パワーは有れど、周りのキラ星のごとくなグラン・クリュと比較するとどこか野暮ったさの滲むエシェゾーと言うアペラシオン・・。しかし裏を返せばその訳は、それぞれ非常な特徴を持つ、アン・オルヴォー、レ・プライエール、レ・シャン・トラヴェルサン、レ・ルージュ・デュ・バ、レ・ボーモン・バ(グラン・クリュの部分)、レ・ロアショース、レ・トルー、レ・クリュオ・オ・ヴォーニュ・フランシュ、クロ・サン=ドニ、レ・カルティエ・ド・ニュイ、そしてエシェゾー・デュ・ドスュを各ドメーヌが部分所有し、様々な考え方で何らかの不足を補うことが出来ずリリースしていることに由来しているのかもしれません。
それに加え、ロマネ=サン=ヴィヴァンが持つ荘厳さ、リシュブールが持つ豊かな側面、ラ・ターシュが持つエレガントで有りながらタフな味わい・・等々、確かに一つ一つ比較したとしたら、結果的には必ずや・・
「弱い」
と判断せざるを得ないとしても、
「この村名シャンボール=ミュジニーが感じさせてくれる!」
んですよ。

しかもそれには留まらず、同名(コンブ・ドルヴォー)のグラン・クリュ区画はミュジニーを名乗っているんですが、ミュジニー的な香水のようなアロマティックさも在り、もしかしたらレ・ザムルーズ的な端正な深紅に近いスグリやカシスを感じたり、トッピングに仄かに香るショコラっぽさはクロ=ヴジョ上部の畑だろうか・・などとおおいに想像力を掻き立ててくれるんです。
こんなことが有るんだろうか・・?・・一体何が起きたんだ?・・とは、前回2019年デゾネイ=ビセイのご紹介欄のトップに書かせていただきました。
でも、この村名シャンボール・・・ラ・コンブ・ドルヴォーの真の姿に触れ、その一言は間違いでは無かったこと、そしてこのワインが
「奇跡的な姿をしている!」
ことをお伝えしたい・・そう感じたんです。
ですので、もし可能でしたら、
「到着したら適度に休ませ、さっさと飲む!」
ことをお薦めします。休養は立ててあれば2~3日で結構です。
冷えていても大丈夫です・・。それだけの内容がしっかり有ります。今飲むことで、noisy が感じたことに近い姿でお楽しみいただけると思います。勿論ですが、長い熟成も可能です。・・が、シャンボールはただでさえ・・硬くなりやすく、場合によっては「かちんこちん、バッキバキ」に締まってしまうと、香りさえ閉じ込めてしまうような振る舞いをすることが有りますので、飲まれるタイミングは重要です。暖かくなってくる頃、同じような状態にあるかは不明・・すみません、家族3人で飲んでいまして・・いつもなら半分ほどは残るのに、気付いたら全部無くなっていました・・noisy はいつものペースでしたが・・ので、先を読む前に無くなってしまったんですね・・。
こんなことは滅多にないです。奇跡的にフィネスさんに残っていた・・のも奇跡、味わいも奇跡です。これは絶対に飲んでください!超お勧め、一期一会かもしれません。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は2022年02月17日(木)配信の新着のレヴューです。
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【「プティ・エシェゾーに昇格!」と書かせていただいた2018年ものは93+ポイント!・・さもありなん・・では有りますが、ちょっと嬉しい・・(^^;;】
まぁ・・自身の甲斐性が無い証明にもなってしまいますからね・・そんなことを偉そうに言うことではないのが正論ですが、
「誰も見向きもしてくれない・・」
んじゃ、何事も詰まらんじゃないですか・・。まして専門の職であるのでしたら、その目利きとか、腕とかを裏打ちした情報が有ると、
「何よりも・・間違っていなかったことに安ど感を得る・・」
ことも心の安らぎにはなるんですよね。
なので、こんなことは嬉しいことではありますが反面、ビゾやアルヌー=ラショーのように転売屋さんの毒牙に掛かってお客様へ提供できなくなるのは、何としても阻止しないといけないと思っています。なので、Noisy wine はちゃんと売りますし売ってます。・・あ、自分のためにちょっとは残しておくかもしれませんが・・(笑
この、フラジェ=エシェゾー村の北のエシェゾーを名乗れる区画、「アン・オルヴォー」のシャンボール側に接する(上から見たら接してますが実際は高度関係と溝が有りますので・・)村名コンブ・ドルヴォーです。
なな・・なんと93+ポイントと2018年ものが評価されています。相当美味しかったので・・それも正しい評価だと思います。プティ・エシェゾーですから・・はい。
とは言え、シャンボールの村の中心近くの1級レ・グロゼイユ下部、オ・ボー・ブリュンの葡萄を少し混ぜているようです。この区画は1級部分と村名部分が有りますが、どちらなのかははっきりしません。でも、赤い果実感を加えてくれているようなニュアンスは、古木由来なことが大きいように思います。
こちらも少な過ぎてとても飲めませんので、
「2019年ものは2018年ものを超えるに違いない・・」
に掛けてみるのも一興かと思いますよ。レ・ボーモン2018の 95+ には及ばなかったにせよ、2018年もののシャンボールはあり得ないほど美味しかったですから期待できると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶複雑!絡み合ったその複雑冷涼な味わいは、劇的に素晴らしいです!・・是非飲んでみて下さい!】
ハッキリ言って・・もう全ての人に飲んでいただきたいピノです。こんなところにブルゴーニュ・ピノ・ノワールの真実に近い部分が隠れている・・そう思わせる、素晴らしい出来だと思うんですね。何も言わずに買って欲しいと書きたいんですが、実はデゾネイ=ビセイの2018年ものは、どれもまた素晴らしく美味しいので・・書き辛いんですね。
2017年のこのラ・コンブ・ドルヴォーも美味しかったです。冷涼で、乾いた感じのするエシェゾー的ニュアンスを、言ってしまえば余りシャンボール的では無い・・(^^;; そんな美味しさを「エレガントに」感じさせてくれていました。なので、
「プティ・プティ・エシェゾー」
などと書いていたはずなんです。
ですが・・この色彩ですよ。エキスたっぷり!ミネラリティもマンモス級・・です。その滑らかさこそはシャンボール的では有るんですが、並みのシャンボールはもう・・完全に超えちゃってます。
そして複雑性・・凄いですよ。小さな起伏を山ほど感じさせるその複雑性を、物凄いミネラリティが包み込み、また複雑な要素の間にも多く入り込んでいるのが判ります。・・どうやったら判るか?・・と聞かれたら・・数日間に分けて・・できれば10日以上・・(^^;; やってみてください。この季節ならまだ行けるはずです。全然へたりませんよ。コルク逆刺しで充分です。So2が少ないのでもしかしたら環境によっては少し揮発酸が発生する可能性は有りますが、noisy の環境ではまだ起こりませんでした。もう3週間ほど前のことですので、もう少し気温は低かったとは思います。それでも大量なミネラリティが揮発酸生成を抑えてくれるはずです。
で、味わいは見事に「プティ・エシェゾー」に昇格・・です。・・いや、2018年ものはエシェゾーまで開けちゃいましたので・・エシェゾーの物凄さを体験してかつ・・プティ・エシェゾーと言っておきましょう。そして村名ヴォーヌ=ロマネ同様、全体的質感はルーミエさんのワインに似ていると思っています。
素晴らしいブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。シャンボールを名乗りながらシャンボールとは思えない・・村名で有りながら、そこも超えて来ていると感じます。飲んでみて下さい。一推し・・ありゃ・・書いちゃった・・(^^;; お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ですが、エシェゾー的風格もしっかり見えます。一般に言うシャンボール=ミュジニー村名的味わいとは全く異なります!】
ん~・・ここはやはり、フラジェ=エシェゾーのアペラシオンが必要じゃないかな~・・みたいな気になっちゃいますね。シャンボールのほとんどのワインとは、根本的に異なると感じるんですよ。
2016年もそうでしたが、2017年のラ・コンブ・ドルヴォーは素晴らしいです。しかし、2016年を超えて来たと思える2017年を飲んでしまうと、
「シャンボール村名を想像して飲まれた方は、結構にイメージの違いにドギマギするかも?」
と思ってしまうんですね。
いや、とても美味しいんです。他のデゾネイ=ビセイの2017年と全く同様の美しいスタイルです。
ですが・・構成が半端無く大きいんですね・・ストラクチャーがしっかり有ります。そして、幾分の若さがその大きな構成を埋め尽くせてないんですね。なので、このワイン、今もとても美味しく飲めますが、そのことをちゃんと意識しておく必要が有ると思います。
どこかのコラムで書いたことが何度か有りますが、昔、1984年のアンリ・ジャイエ御大のエシェゾーのマグナムを飲んだことがあります。
1984年ですから・・おそらく20年位経過した頃だと思いますが、最悪のヴィンテージと言われた年です。
で、その味わいは・・ものの見事に「スケルトン」でした。骨格だけです。果実も何もありゃしない・・しかしそれでも・・
「うわ・・やっぱりジャイエ、凄いな・・」
と感じてしまいました。
でこのワイン、どうような骨格が有るんですね。その他の表情は、おそらく「釣り合う時期がきっとある」とは思わせるものの、そこは「村名畑」なのかもしれませんが、最初からは見せることが出来なかったんだと思います。
しかし、しかしですよ・・飲んでいただければ、noisy が言っている意味はきっとお判りになるはずの、見事な構成の味わいをしているんです。これがやはり「エシェゾー的姿」なんですね。なので・・(いや、だいぶ遠慮して・・)
「プティ・プティ・エシェゾーの2017年ラ・コンブ・ドルヴォー!」
と申し上げておきましょう。
その代わり、比較的パワフルな料理と合わせても決して負けないと思いますよ。飲んでみていただきたい・・何せ、
「ヴォーヌ=ロマネ村名よりも高価なシャンボール=ミュジニー村名!」
ですから、その素晴らしい個性と出来をご自身の感覚でご覧いただきたいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に・・美味いです!今のところの2016年シャンボールではピカイチ!】
先日も「2016年シャンボールで白眉」と書いてしまいましたので、同じフレーズは使い辛く、ピカイチに変えてお題目に入れさせていただきました。軽くてすみません・・。
いや、でもこれ、滅茶旨いんですよ。シャンボールチックで、エシェゾーの乾いた感じの土からのフラワリーさやハーブ的ニュアンスに混じる赤い果実・・良いですよね~~。
このコンブ・ドルヴォーはエシェゾーに接するような区画ですが・・、例えばエシェゾーはグラン・クリュですから、造り手がそのポテンシャルを高めようと、無理に凝縮させたり、人為的な介入を大きくしてしまうと・・へそを曲げちゃう厄介なグラン・クリュでも有ります。だからこそ、複数区画をブレンドすると結果が良いとか・・と言うことに成ってくる訳です。
むしろそんなエシェゾーの真の姿に近い一部分を見せてくれるワインでも有りますし、何せあの「ミュジニー・グラン・クリュ」に接し(村名区画は接してはいない)、1級格も存在するのがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」ですから、ミュジニー的なものの見事な赤い香水のようなアロマは無いにせよ、その基盤となっているやや硬めなミネラリティからの表情をも、持ち合わせています。
口内で感じる粒子の一粒一粒は、非常に目が細やかで、もはや粒子と感じられないような流体感が有ります。これは非常に美味いです。2015年も美味しかったですけどね!2015年ものと色合いを是非比べてみてください・・全然違うでしょう?・・是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】
「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2021 Vosne-Romanee Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【縦延び系っぽい構造を持った激エレガントで冷ややかな・・でも柔らかな酸を持ったヴォーヌ=ロマネです!】

村名ベースのニュイ=サン=ジョルジュ、ジュヴレ=シャンベルタンよりもクラス上の価格の村名ヴォーヌ=ロマネです。価格的には村名シャンボール=ミュジニーと同じです。
そして村名ベースの2品は12.5度とめちゃエレガントさを感じさせるアルコール度数ですが、1クラス上のこのヴォーヌ=ロマネとシャンボール=ミュジニーは13.0度となっています。
まぁ・・この辺り、ご当主の几帳面な性格が出ているのかな・・とも感じさせますが、
「この0.5度の違いは結構にある!」
とも感じます。ちょっとボリューミーになりますし、押してくるパワーも少し増えます。ですが激エレガントなニュアンスには変わり在りません。
その上で、やはりシャンボール同様に質感がベースのキュヴェよりも上・・実に心地良い舌触りと伸びの良いアロマを感じます。
当然ながら・・一見しただけで判る2020年ものとの色彩の違いからも、その「違い」が判ると思いますが、
「濃密ながらどこかエレガンスを感じた2020年ものと、まったく正反対ながら激エレガントな質の高い表情を見せる2021年もの」
と言うことが出来るでしょう。

涙も、2021年物ほどド太くはないですが、やはり瑞々しい感じの涙がグラスの淵を彷徨っています。
ちょっとシャンボール的な伸びやかで滑らかなミネラリティが有り、シャンボールのコラムでも書かせていただきましたが、
「一瞬、どっちを口にしていたかを忘れてしまいそうになる」
んですね。
肌理の細やかな質感の方がヴォーヌ=ロマネで、やはり石灰的なミネラリティがより多い方がシャンボールなんですが、以前はもっと歴然とした違いが有りました。シャンボールの方がかなり「乾いた感」・・良い意味で・・を持っていたんですね。村中央北のオ・ボー・ブランのパーセンテージが増えたようで、2021年ものは「コンブ・ドルヴォー」の名前が外れたのもあり、視覚的な印象を持ってしまう性もあるかもしれませんが・・。
赤い果実とより穏やかな黒果実、ほんのりとワイルドで、非常に繊細なアロマ、表情です。酸バランスにはある程度の温度感が有りますが、総体的にはとても冷ややかです。中域はほんのりと膨らみますが、現状で押し出し感がやや未成熟・・この先2~3カ月ほどでコア感とともに大きさが出てくると思います。
何しろ・・ほとんど素っ裸ですから、良い意味でも悪い意味でも・・その質を曝け出します。非常な細やかさの中には、押し出し感につながるはずのまだ未成熟な部分が有り、
「・・ここから膨らみ、ちょっと押してくれるとなぁ・・」
などと感じていると・・いつの間にか良いバランスになっていて驚く・・現状はそんな感じです。
厳しい2021年に、この美しいヴォーヌ=ロマネに良く仕上げたと思います。
あ、そうそう・・言い忘れていたんですが、この間お客様と話しをしていて、いきなり思い出しました。
前回の新着でA.C.ブル2021が滅茶美味しいと・・お薦めしたんですが、何に似ているか‥と言う部分を書いていませんでした。それは、ちょうどお客様が電話をくれて、
「前に購入したロアーニャの2015年のバルバレスコ何たら・・をようやく飲んだんだけど・・ひっくり返るくらい旨かった!」
とおっしゃるんですね。
あ、そうだ・・あのデゾネイ=ビセイの2021年のA.C.ブルは、そのロアーニャのバルバレスコの若い時分のニュアンスに激似していると・・言いたかったんですが忘れていました。
まぁ・・早いうちの美味しさは、エキスの濃さと言いますか、単純に「濃度」にも左右されますが、決して濃くないこの2021年ヴォーヌ=ロマネは、少しだけ成熟不足で時間が必要・・と言うことになります。
激エレガントでシミジミ・・が、いつの間にか旨味を増してきます。ぜひ飲んでみてください。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・半端無い・・濃度です!・・でも嫌だ・・!・・と拒絶できない、魅力溢れる凄いヴォーヌ=ロマネでした!】
まぁ、お店にいらっしゃる方には、あの凄い色合いの2020年エマニュエル・ルジェのパスグラと、このA.C.ブルの生写真を両方ご覧になって貰っています。
「・・うわ~・・濃い・・ですね~~!」
とのデゾネイ=ビセイのA.C.ブルの反応。なので、
「じゃ、こちらは・・どう?」
とルジェのパスグラの感想を聞くと、
「・・おっ、ルジェじゃないですか・・飲んだんですか?・・えっ?・・パスグラ?・・」
と、ちょっといたずらな心でお客様を弄んでいます・・(^^;;
で、
「どっちが濃く見える?」
と尋ねると・・
「・・ルジェ..ですかね・・」
まぁ、その位濃密な色彩を持った2020年のデゾネイ=ビセイのA.C.ヴォーヌ=ロマネです。
でもそもそもこのヴォーヌ=ロマネは、
「1級レ・ボーモン、1級レ・ルージュ、G.C.クロ=ヴージョに成れなかった畑のブレンド!」
とも見える訳です。

レ・ボーモンとレ・ルージュについては各コラムをご覧いただくとして、このヴォーヌ=ロマネルの畑は・・こんな感じなんです。
・ル・プレ・ド・ラ・フォリエ -->G.C.クロ=ヴージョの真横に接す
・レ・ルージュ・デュ・ドスユ -->G.C.エシェゾーにも、1級レ・ルージュにもなれない部分
・レ・ボー=モン・オー・ルージョ -->1級レ・ルージュの真上、1級レ・ボーモンになれない部分
・・ちょっと・・凄いでしょう?
ですから、1級レ・ボーモンと1級レ・ルージュを飲みつつ、このヴォーヌ=ロマネを飲んでも・・
「余り違和感が・・無い・・」
んですよ。
そりゃもう、質感は違いますから、多分目隠しで飲んでも誰も間違えないとは思います。1級レ・ルージュなんて・・絹ごしのテクスチュアですし、1級レ・ボーモンは黒くてパワフル・・そのセカンドクラスの葡萄に、クロ=ヴージョ再下部の葡萄が入っていると思えば・・。
で、2020年ものは滅茶苦茶濃密ですから、もしさっさと飲まれるのであれば、一日で飲み切らずに・・3~4日後に再度飲むことをお勧めします。ニコラ・メオさんの、
「2020年ものはまだ飲むな!」
の意味が、滅茶良く判ると思いますよ。
これだけ濃密なのに、特に3~4日後には・・
「する~っと入って来て美しく身体に浸透して美しい残像を感じさせながら綺麗に消えて行く」
と言う体験が出来ます。
noisy 的にはそれが信じられずに・・何度もお代わりしましたので間違いないと思います。因みにヴォーヌ=ロマネもアルコール分15度です。なので、あ、これは古い方にしか判らないギャグですから、見たくない人は見なくて良いです・・
そう、あの北海道出身のフォークシンガー、M 山 C 春 さんの「濃い」・・あ、間違えた・・「恋」を思い出し、思わず口ずさんでしまったんですね・・。
「それでも・・恋は・・恋~~~」
おあとがよろしいようで・・じゃない、ご検討いただきましたら幸いです。初体験・・初恋です。<
以下は以前のレヴューです。
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【2019シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.と2019ヴォーヌ=ロマネV.V.は「陰と陽」!ポテンシャルはほぼ同じ!・・でも一般受けは・・玄人好みは・・どっち?】

まず、一枚目の写真はJSを仕込んで有りますので、マウスオーバーで2019ラ・コンブ・ドルヴォーが、マウスアウトで2019ヴォーヌ=ロマネのグラス写真が見えると思います。失敗してたらすみません・・ヴォーヌ=ロマネしか見えません。見えなかったら一応、ページをリロードしてみてください。
スマホなどの方は1枚目の写真を触るとラ・コンブ・ドルヴォーに切り替わり、写真以外の部分を触るとヴォーヌ=ロマネの写真に戻ると思います。やってみてください。
そもそもは・・デゾネイ=ビセイの2019年はもう在庫が無いと思いこんでいた noisy のポカから始まっています。
「・・・ん~・・この割り当て数ならテイスティングはどんなに頑張っても2アイテム・・、12本ずつ届いたブルとジュヴレが限界だなぁ・・」
と思いこんでいた訳ですね。余りに・・「ホント、2019は無いんですよ・・」と何度も言われていたので、オファーいただいた数がNoisy wine へのリミットだと思っていた訳です。
テイスティングした2019年のビセイ2アイテムの出来が余りに良いので一応、担当のK君に報告しておこうと・・電話をしたことがキッカケだったんです。
「・・在りますよ・・」
「(・・えっ・・・在る・・のか~い・・)」
それで、在庫がまだ在ると言われた2019ラ・コンブ・ドルヴォーを1ケース送っていただき、皆さんにご紹介させていただく前日に飲んでみたら・・偉いビックリしまして、また連絡を取り、ラ・コンブ・ドルヴォーを2ケース、ヴォーヌ=ロマネを3ケース、送っていただく手はずを整えたんですね。
ですので、ヴォーヌ=ロマネのテイスティングが後になったものでして、ご紹介が今日になってしまったんです。2019年のデゾネイ=ビセイはフィネスさんももはや在庫無し・・とのことで、もっと早く飲んでいたらと反省しています。

村名ながらも神懸かったような美味しさのラ・コンブ・ドルヴォー2019でしたが、このヴォーヌ=ロマネV.V.も「ドメーヌの立場では全くの同格」で、価格も同じです。
なので相当に期待を持ってテイスティングさせていただきました。結果は・・
「・・なるほど~!」
です。
1枚目の写真は見ていただけたでしょうか。ラ・コンブ・ドルヴォーと切り替えてみることができると思います。
それにしても「ソックリ」ですよね・・。出来るだけ同じ角度になるように撮って切り出したつもりです。
2019年のデゾネイ=ビセイは基本的にどれもとてもピュアでドライ、残糖的甘みの無い味わいで使用So2も少なく、しかも2018年以前よりもハッキリとテロワールを表情に映し出している見事な出来です。その上で、
「ビッチリ」
と濡れたニュアンスがあり、酸バランスが滅茶苦茶良いです。
エシェゾーにとても近いラ・コンブ・ドルヴォーは、2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.に比べますと・・勘違いされるのを恐れずに言うとしますと・・
「陰」
です。
正確に言うとすれば、
「陽を陰で包みこんだ複雑性」
をしていると思います。
でもヴォーヌ=ロマネV.V.は真逆なんですね・・。こちらは見事に「陽」です。そして「複雑性を持つ陰を陽で包み込んだ外向性」・・です。

ですから、どうでしょうか・・一般受けするのはこちらのヴォーヌ=ロマネV.V.2019だと思うんですね。まぁ、微妙には違うとしても外観はソックリなんですが・・。
やはり、
「ヴォーヌ=ロマネ的な優しく大らかで膨らみの在る果実酸が素晴らしいピュア果実を感じさせる!」
訳です。しかも2019年ものはおそらく「花ぶるい」の実も在るんじゃないかと思えるほどとても充実した深みと凝縮感が有ります。
だから全く一嗅ぎ、一口目から滅茶美味しいんですよ。陰から伝わってくるラ・コンブ・ドルヴォーとはだいぶ違うんです。
で、おそらくですが、ポテンシャル的にはラ・コンブ・ドルヴォーが上だと・・されると思うんですね。
でも飲み進めて行くと・・ちゃんと出てくるんですね・・深い構造に隠れるように存在する複雑性が!・・あれ?・・ラ・コンブ・ドルヴォー的な構造が出て来た?・・と思ってしまうほどです。
陰陽師としての結論・・(^^;; としては、ラ・コンブ・ドルヴォーほどはまだ仕上がりきってはいない・・と言うことだと思います。・・いや、今、めっちゃ美味しいんですよ。しかし本性を見せるのには少し時間が掛かる・・と言うことです。
なので、直近で楽しむには、
・すぐに飲む場合、若い果実が中心の豊かなヴォーヌ=ロマネの味わいが主体。30分ほど経過すると、複雑性を含んだ「陰」の構造が見えてくるも、その複雑性の細やかな部分は見通しきれない状態。・・でも、今の状態でも凄く美味しい。
です。
その他の場合・・
・春先に飲む場合、果実とエキスが一体化し、滅茶綺麗な味わいに。15分ほど経過すると上記の陰の構造が見えてくる。このタイミングがおそらく現在のラ・コンブ・ドルヴォーの状態と近いと思われる。
・熟成させて飲む場合は、今の果実中心、若いエキス中心の味わいとは相当に異なっているはず・・。
なので、ポテンシャルとしましては、ラ・コンブ・ドルヴォーもヴォーヌ=ロマネもほぼ同様かと。ただしまさに「奇跡的」な味わいのタイミングと思われるたった今のラ・コンブ・ドルヴォーと同様のタイミングを計るのは、相当難しいと・・思います。
上手い事、ラ・コンブ・ドルヴォーとヴォーヌ=ロマネの両方をゲットされた方には、是非・・美味いタイミングで飲み比べていただきたいなぁ・・と思います。
いやはや・・2019年デゾネイ=ビセイは、noisy にとってもフィネスさんにおかれましても、相当なドタバタ演劇になってしまいました。聞いた話では前回の新着の後、フィネスさんには物凄い注文の量が入ったようで・・もはやフリーな在庫は無いはず・・ですから大変なご迷惑を掛けてしまいました。でも、
「これも美味しいブルゴーニュワインを楽しむため!」
と言うことで、ご容赦いただけましたら幸いです。
因みに・・
「今回のビセイの2019ヴォーヌ=ロマネV.V.・・・noisy さんは褒めているのかどうか判らない・・」
と思われるかもしれませんので、ちゃんと書いておきます。
「一見、一般受けする普通に充実したヴォーヌ=ロマネに見えて、実は相当凄いワイン」
です。是非飲んでみて下さい!実際は、いつ飲んでも滅茶旨いワインです。超お勧めします!
以下は1週間前に書いたこの2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.のレヴューです。
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【素晴らしかった2018年ヴォーヌ=ロマネに、何と94ポイント!・・2019年ものは人気が集中しそうなアイテムです!】 6本だけなので飲んでいません・・と言うか、飲めませんでした。飲みたかったです・・2018年も開けていましたから・・はい。
それにしても村名で94ポイントは思い切りましたね・・シャーウッドさん・・。
でもnoisy だって、実はぴったんこで94ポイントでした・・書いちゃいないと思いますが・・。その位有りましたって・・だからこそルーミエさんと比較した訳でして、その辺を汲んでくださったお客様が・・さくっとさらって行かれたのでしょうね。
確かにアルヌー=ラショーも美味しかったですよ。ビオ風味で近代的ですしね。
でもむしろ鮮烈なイメージは無い・・いや、まだ無い・・が正しいかもしれませんが、鮮烈さはデゾネイ=ビセイの勝ちでしょう。飲んだら驚かれると思いますよ。そして、飲んだあとの身体の軽さにも注目されてください。でもまぁ・・2019年ものヴォーヌ=ロマネは飲めないので確かめてはいませんが、他のキュヴェを確かめた限りでは、
「2018年を超えてくるはず」
では有りますが、
「でも・・94点以上、簡単には付けられないんじゃないの?」
とは思います。それを確かめられる方は非常に少ない・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【見た目も味わいも・・ルーミエさんにそっくり?・・とは言わないまでも、質感が非常に良く似ています!】
何でしょうね・・もう、2017年ものとは全然違います。このワインに限っては別物です。2017年ものは優しく清楚でエレガントでしんなりとしたヴォーヌ=ロマネでした。もう・・口入れ直後、いや、グラスに注いでいる最中から違うんですね・・。重心の低いところから湧き上がって来たかのようなアロマが部屋に拡がって行きます。
そしてそのアロマはピュアで、空気との親和性の高い感じ・・それがナチュラルさにも繋がっているような気がします。
一口含むと、テッカテカのミネラリティが優しく触れ、充実したエキスの味わいが伝わっています。ザラザラっとした少しエッジの立つテクスチュアだった2014年以前の味わいとは、隔世の感が有ります・・。
そして、通常ですとそこから横方向へと「ぶわっ」と拡大して行くんですが・・行かないんですね~・・。精緻なニュアンスを漂わせたまま、行き場を失った拡大しようとする漏れ要素はパレットの上下方向へと向かって行きます。なのでスレンダーなんですよ。
その上で、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸バランスを漂わせつつ、黒果実、赤果実をイメージさせながら、ややスレンダーなまま長いエキス味たっぷりな余韻を感じさせてくれます。
言ってしまえば、先だっての「ヴァーゼンハウス」とは、濃度ひとつとってもかなりレベルが異なります。しかしその濃度からのエキスの味わいには、本当は大きな起伏を持っているはずでして、その全てを物凄いミネラリティが守護しているような感じに受けて取れます。
もう・・こんな味わいは受けないはずが無い・・んですね。ルーミエさんは濃いですか?・・淡いですか?・・ともし聞かれたら、どのようにお答えになるでしょうか。きっと・・
「ん・・余り意識したことは無いけど・・実は濃いんじゃない?」
とお答えになる方がほとんどじゃないでしょうか。
これは、ミネラリティの総量と、各要素の濃度・酸の濃度、アルコール分のバランスなんですね。要素と酸の濃度が濃密ならば濃いと感じ、希薄なら薄いと感じる訳です。アルコール分に溶け出したエキス分、その割合が多ければ、エキスの味わいが濃いと感じる訳ですね。ミネラリティはその「繋ぎ役」でも有り、「下支え役」でも有り、アロマや味わいとして感じられるような表情のひとつでも有ります。大きな視点で言えばそのバランスでワインは成り立っている・・と思います。なので、その部分において、ルーミエさんのワインに近いバランスだと感じます。
いたずらで、ルーミエさんの2016年のモレ1級の写真を掲載しています。ルーミエさんのモレはエッジがより赤く、このデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネはより黒く、それが全体まで広がっているかと思います。濃度はほとんど同じくらい・・でしょう?・・目にもおそらく見えているに違いないミネラリティは、デゾネイ=ビセイの方がより「多い」と感じませんか?・・そうなんですよ・・見たまま、想像されたままの味わいがします。
とても素晴らしい、ビターなエキスの美味しさを感じさせてくれるヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な色気にグーの根も・・出ませんでした!】
美味しいです・・とても美味しい。柔らかです。そして清楚ですね・・。そして、ピュアでナチュラルなのに・・僅かに漂う「色気」。これが絶品です。
ヴォーヌ=ロマネのワインって、やっぱり、「そこ」が重要なんじゃないかと思うんですよ。もっと拡げてしまえば、ブルゴーニュのピノ・ノワールって、「そこ」でしょう?「色気」の無いピノ・ノワールなんて、クリープを入れないコーヒーみたいだ・・とは流石に古過ぎるし、何よりもブラック派なので・・縁が無いので言いませんが、
「ヴォーヌ=ロマネ的な温度と、でしゃばり過ぎない複雑性が生む色気」
が、このワインの魅力だと思うんですね。
以前、大分前のデゾネイ=ビセイは、確かに熟させれば美味しくはなるとは思っても、今飲んでも色気の無い感じがどうにも選択肢に入らせなかったんですね。
でも、やはり2015年ものからですね・・この2017年でもう、少なくともこの路線は維持されることは確認出来たと思います。
で、A.C.ブルと、村名ジュヴレと、村名ヴォーヌ=ロマネは、同じ一本のライン上に繋がっています。「ニュアンスが同じ」なんですね。なので、A.C.ブルを飲んで美味しいと思われた方は、そのままジュヴレも、ヴォーヌ=ロマネも美味しいと思っていただけるはずです。
村名のシャンボールだけはちょっと違うことを言いますが、路線そのものは同じです。ですんで、
「2017年のデゾネイ=ビセイは優しく美しい清楚な女性の姿で一貫している!」
と言っておきたいと思います。
やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって、別格ですよね。是非飲んでみて下さい。あ、無くならないようでしたら、A.C.ブルを飲んでからでも結構ですよ。でもきっと早いと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ミネラリティバッチリ!非常に美しいです!】
人間は何事にもそれなりの思い込みを持って臨みやすいですから、2016年もののテイスティングとなると、その前以て吹き込まれてしまったネガティヴなイメージとか、もし持ち合わせているのであれば、その前年までの印象とかから、
「おそらくこのキュヴェはそんな仕上がりになっているんじゃないか?」
と想像してしまうものです。経験が無ければそれなりに・・有ってもそれなりに・・です。
赤い果実が生き生きとしていた2015年の軽やかな美味しさとは、また違うイメージを感じさせてくれた2016年でした。だって・・色の構成自体、全然違うじゃないですか。2015年は多分、2年前の暮れのご紹介だったと思いますから、ご案内のタイミング的には少し遅いんですね。2016年ものは2月になってようやくですから。
2015年がピュアなレッドだと言い切ってしまえば、2016年は深いレッド&ブラックだと言えるでしょう。ミネラル感は2015年もの以上に・・本当にマンモスに存在しています。収穫のタイミングは2016年は遅くなり、より熟したがハツラツとした酸っぱい酸は失い、柔らかでやや温かみを感じさせる優しい酸と、酵母が喰い切るにちょうど良い量の糖分を得たと言えると思います。
そのため、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸を得て、ピノ・ノワールらしいエレガンスを発揮、膨大なミネラリティの中に要素を隠し持つ深淵なスタイルに仕上がったと想像しています。
アロマはしっとりと濡れてスピードも有り、柔らかさを感じさせる素晴らしいものです。中域も適度に膨らみますが、膨大なミネラリティがそれ以上には中々膨らまさせない感じで、しかし濡れたテクスチュアが美しさを伸びやかに感じさせてくれ、ほんのり甘みさえ感じさせるビター感を発揮しながら消えて行きます。非常に素晴らしいと思います。
もっとも、この状態が飲み頃だと言う訳では無く、やや早いです。ドライですから、青物のサラダなどの動物系が入らないものと食しますと、まだキビシイです。もう少し落ち着いてからが良いでしょう。
反対に肉系でしたら・・むしろミネラリティが隠している要素を引っ張りだしてくれるような感じになりますので、今行っちゃっても良いかな?・・と感じました。実に美しくしっとりした深み有る村名ヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】
いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2021 Vosne-Romanee 1er Cru les Rouge Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ルージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【笑っちゃうくらいに質感の高い1級レ・ルージュ!・・こちらもぜひセラーで休ませてからお楽しみください!・・質感、めっちゃ良いです!】

1級レ・ルージュです。古くはジャクリーン・ジャイエさんの持ち分をジャン・グリヴォさんが造っていたのがエレガントで印象的でした。現在だとこのデゾネイ=ビセイもそうですが、やはり・・セシル・トランブレイでしょうか。セシルがデビューして間もない頃に飲んで、
「・・こんなに違うんだ!」
とビックリしたものです。セシルの能力の高さを実感し、ずっと扱わせていただいて今に繋がっていますが、その頃も決して1級レ・ルージュの入荷数は多く無かったにせよ、今は1~2本が良いところになっています。
因みに・・この1級レ・ルージュはフラジェ=エシェゾー村の上部にあるクリマで、一部はグラン・クリュ・エシェゾーを名乗れます。ただし、
「グラン・クリュ・エシェゾー・レ・ルージュ」
とクレジットされたワインは・・アルヌー・ラショー以外に有るのか無いのか・・ほとんど見ません。
1級のレ・ルージュも何とも美しい「赤いニュアンス」をビシっと感じさせる素晴らしいワインです。ちょっとロマネ=サン=ヴィヴァン的な荘厳なニュアンスも、
「熟すと」
見せてくれると感じています。

まぁ、今回はちょっと手違いがありまして、テイスティング分が届かず・・やきもきしていました。結局間に合わなかったので、
「この際、1級レ・ルージュも、グラン・クリュ・グラン=ゼシェゾーも開けるか!」
と言うことで開けてしまいましたので・・採算的にはとんでもなく合わないことになってしまいましたが仕方が有りません。
で、やはりこのレ・ルージュになると・・また・・
「格がず~んと上がった!」
と感じるんですね。明らかにヴォーヌ=ロマネやシャンボールの両村名よりも一段と上なんですね。この辺、本当に不思議ですが・・
「連日連夜、数本開けて確認したので間違い無し」
です。
素晴らしいエレガンスです。真っ赤な果実の穏やかでエレガント、めちゃドライな中・・静かで美しいアロマと味わいがします。
膨らみ方も実にエレガント・・静かに・・でも確実に、しっとりとその大きさを拡大して来ます。
まぁ・・それでもまだまだこれから・・ですが・・それでもそのポテンシャルの高さを感じさせます。可能でしたら半年~1年ほど置かれると良いかと思います。もちろん、10年やそこらは平気で持ちますが、非常に繊細なワインですので、
「取り扱い注意」
です。どこかに持って行って「さくっ」と開けると、思い通りには行かないかもしれませんのでご注意ください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【この見事な赤果実の繊細な魅力を詰め込んだ希少な1級レ・ルージュの2020年ものは、ちょっと考えられないほどの半端無い仕上がりです!】
2020年ものにして「初入荷」の1級レ・ルージュです。ここは3人にしか分割されていませんで、そのうちの一人が皆さんもご存じの「セシル・トランブレイ」です。
そしてかのアンリ・ジャイエの従姉妹「ジャクリーヌ・ジャイエ」が所有していましたが引退、従兄弟のジャン・グリヴォに造ってもらっていた後、ジャン・グリヴォに所有権が移動しました。
で、デゾネイ=ビセイで3人ですね。ここの畑はエシェゾー・デュ・ドスユの上のレ・ルージュ・デュ・バ(G.C.エシェゾーを名乗れる)の上に有りまして、言ってみれば・・
「エシェゾーを名乗れないレ・ルージュ」
と言うことになります。高度的にはほぼ・・クロ・パラと同じくらいかと思います。
まぁ・・2020年のセシルの1級レ・ルージュが Noisy wine で¥73.000ほど、ジャン・グリヴォの2019年が¥27.000ほど・・ですから、最安値と言うことになろうかと思います。そもそもレ・ルージュをデゾネイ=ビセイが持っていた・・のは知っていましたが、現物を見たのは初めてです。
あ、因みに日本最大のワインショップ??のE社さんのサイトには、「ジャン・グリヴォのみが生産している稀少な一級畑」と書いて有りますが嘘八百です。まぁ・・言っちゃ悪いですが、1級レ・ルージュをリリースしているドメーヌを知らないような、余りワインに興味さえないような方が委託されて、どこかから引っ張って来た文章を類推解釈して掲載しているんでしょうから仕方が無いにせよ、もう少し何とかせいよ・・と言いたくなっちゃいますね。
「(セシルも知らんのかい!)」
で..いや・・たまげましたね。濃いのは勿論なんですが・・質感です。全ての要素がどえりゃぁ・・綺麗で高質です。もしかしたらモニター環境によりましては黒っぽく見えるかもしれませんが、
「赤を何重にも積層させた感じの物凄い色!」
です。もうそれしか表現のしようが無い・・(^^;;

で、非常に濃密ですが・・甘く無いんですよ。アルコール分も滅茶高い・・
「アルコール分15%の真っ赤っかな1級レ・ルージュ!」
なんて、初めての体験です。そりゃ・・ジャイエのいとこ、ジャクリーヌのレ・ルージュの・・色の淡い・・イマイチだけれど、どこか心を惹かれてしまうワインは大昔に飲んでますが、ま・・敢えて飲みたいと言う感じじゃ無かったかなと・・。
でも1級レ・ルージュに関しましては、やはりアンリの姪っ子、セシルのワインが日本に初めて入って来た時から・・
「毎年バンバン開けてました!」
から・・で、これがまた絶妙に旨かったんですね~・・なので、
「ロマネ=サン=ヴィヴァンにも通じる凄い1級!」
・・なんてね。そんなレヴューで販売していましたが、さっさと無くなるかと思えば売れずに残っていたりして。
「何で売れんかな~!」
と・・怒り心頭に発す・・ものの、まぁ・・自分の実力が無い性でしょうと思ってました。今じゃ考えられません。7万円以上ですよ・・。それで瞬殺です。
で、やはりセシルのようなレ・ルージュのニュアンスを感じられます。しかしセシルは新樽は相当掛けていたはずでして、ビセイは30%ほど?だったと思いますから・・
「これほどまでに果実が膨大に有るため、新樽もそれを抑えきれずに溢れんばかりの果実が存在!」
している訳です。
もしかしますと若いうちでの抜栓直後は、その膨大な要素ゆえに甘みさえ感じるかもしれませんし、too much な強さも感じられるかもしれませんが、
「2020年ものは毎日、花に水をやさしく与えるように・・我慢して、育ててから・・果実を収穫する(飲む)」
と良いと思います。
これ・・15000円程度じゃ滅茶安いです。その代わり・・相当に濃密です・・じゃぁ・・それを濃密なうちに飲むのか・・そうならどうやって楽しむか・・とか、ジャン=ニコラやドメーヌが言うように、濃密さがやや抑えられるようになってから楽しむか・・はご購入されたお客様がご判断下さい。
少なくともですよ・・4~5日目のこのワイン、すっごいです!・・未体験ゾーンでしょう・・そうされますときっと、
「何でこの15%の液体がこんなにしなやかで精緻なんだ?」
と思われるに違い在りません。ブルゴーニュ新時代はこんなところにも!・・ご検討くださいませ。
● 2021 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【この2021年レ・ボーモン1級は飲めませんでした・・】
2021年ものは希少ですから・・何せ1級~グラン・クリュは全て、
「片手にも余る数」
しか入荷していません。
そんな状態なんですが、その4アイテムから2アイテムも開けてしまったので・・厳しいったらありゃしない訳です。
ですが、それでも1級レ・ルージュを開けちゃいまして、質の素晴らしさをしっかり感じさせていただきました。
因みに1級レ・ボーモンとグラン・クリュ・レ・ルージュ、1級レ・ルージュは隣り合っています。なのに、
「えっ?・・そんなに・・違う?」
と思えるほどに違いますよね。どちらかと言えばレ・ボーモンはより黒く、レ・ルージュはより赤い・・シンプルにはそんな違いが感じられると思っています。
いつかこのレ・ボーモンとレ・ルージュを同じ割合で混ぜて飲んでやろうと・・虎視眈々と狙っているんですが、さすがに中々チャンスが有りません。
「エシェゾーに・・ならんかなぁ?」
とそんなことを考えています・・
質感が素晴らしいレ・ルージュ同様の出来だと想像していますが、もし違ったらすみません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【まさに黒っぽさを多く持ち、乾いたエシェゾー?・・もしくは乾いたリシュブール?・・のようなフレーヴァーを膨大に持った凄い奴!】
いや~・・尖がってますね~~!・・30歳台の、ちょっと仕事にも自信を持てるようになって、まさにバリバリこなしている働き盛りの方を想像してしまうほどに・・ポテンシャルが高いです。
まぁ・・エシェゾーって、そんなところが無いですか?・・それでいて少し熟成させてあげると見事に丸くなっていって超絶に美味しくなったり、どこかの一片が凄く突出してきたり・・人間らしくて好きです・・。
数も無いので中々飲めなかったんですが、フィネスさんにご協力いただきまして・・飲めました。この1級レ・ボーモンは同じく1級レ・ルージュの南に接しています。レ・ボーモンの下部のレ・ボーモン・バは、地図だけみますと
「・・なんでここだけ1級畑なの?」
みたいな感じでグラン・クリュからハブられて見えます。
で、1級レ・ルージュの冷ややかで繊細なタッチに比較しますと、冷涼ながらも大きめの起伏が多く存在するやや黒い果実でして、レ・ルージュはシルキー、レ・ボーモンは起伏が多い・・パワフル系の味わいだと思っていて、まず間違いはないかなと思います。
ですから、乾いたエシェゾーの一部・・とも思えますし、相当に乾いたリシュブール・・のふくよかさを少し削った・・とも思えます。しかしこれもまた長く熟成させてきますと、若い時分に飲んだ味わいを忘れるほどに、その起伏が実に良い表情に変化し、テクスチュアも滑らかになっていてビックリする・・と言う経験もされるかと思うんですね。

で、この2020年・・雨が降らずに水不足のところ、収穫直前に恵みの降雨が有った訳でして、
「滅茶濃厚!」
です。
しかも・・じゃぁ・・何も見えないんじゃないの?・・と思われるかもしれませんが・・これがまた不思議でして、
「ちゃんとレ・ボーモンしてる!」
のがハッキリ判るんですよ。
ですから、レ・ルージュの方はレ・ボーモンより早く飲み始めて良いと思うんですが、レ・ボーモンは少しそのスパンを長くとるべきかと思うんですね。
口内で感じられる表情は滅茶苦茶多彩でして、ミネラリティも多種多彩で半端無い・・、果実も凄い・・、これってどれだけ小粒に仕上がったの?・・と思いたくなるような感じが伝わって来ます。まぁ・・最低5年は置いてほしいかな・・と感じました。
海外メディアは・・探しましたがまるで何も出て来ません。それこそPKさんが現役だったら・・とんでも無く高い評価をするんじゃないかと・・も思ってしまいました。希少な1級レ・ボーモン・・おそらくジャン=ルイ・ライヤールに次ぐほどの最安値でしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【なんだかんだで余り飲めていないレ・ボーモンが、まさかのグラン・クリュ並み・・いや、エシェゾーを超えちゃってますが!】 この何年かはオーダーの失敗で激減し飲めず・・2018年に至っては、そのあおりでただでさえ少ないエシェゾーを開けるという暴挙に出てしまった noisy ですが、
「グレッグ・シャーウッドさんはエシェゾー超えの95+と評価!」
と言う暴挙に対する暴挙・・いや、評点をつけていらっしゃるんですよね・・。まぁ、レ・ボーモンは飲めていないので反論できず、ちと残念では有ります。
完全にグラン・クリュ並みだと言っているのに等しい評価ですから、リシュブール、エシェゾーと続くヴォーヌ=ロマネのグラン・クリュとほぼ同等な品格を備えているのでしょう。飲んでみたいですよね・・。でも滅茶苦茶少ないので・・すみません。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・2年続けて失敗しました・・】 いや・・すみません・・売れ筋のレ・ボーモンでは有るんですが、noisy の発注ミスです。発注書の数の欄に数字を入れ忘れたんです。なので、本来は「0」なんですが、担当のK君が何とかしてくれました。それでも最初の数字には届かず・・非常に少ない数になってしまったので飲めなくなってしまいました。
ですが、他のコラムをご覧いただけましたら、2018年ものの1級レ・ボーモンは、さっさと購入すべきだと・・ご理解いただけるかと思います。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【本当は数量をもっと戴けるはずだったんですが・・】 ん~・・失敗です。初動がちょっと遅れただけなんですが、「どかっ」と減ってしまいました。どうも・・フィネスさんの試飲会で評判が良かったそうでして、当初の割り振りの数量に余分の数量を合わせた数を期待していたものの、
「兎に角、テイスティングしてから・・」
などと言っていたら、余分が無くなっちゃったんですね。
まぁ、noisy のように、ちゃんとチェックしてから・・などと言っていると、評判が良くていつの間にか盛られた皿から肉が無くなっていた・・なんてことが起きてしまうんです。
ですので、申し訳ありませんが、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモン以上は飲めておりません。しかし、他のキュヴェを飲む限り、相当期待して良いワインだと確信しています。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはテイスティング出来ませんでした。】 すみません、飲めませんでした。残るようならテイスティングしてみたいと思いますが、こんなにリーズナブルな1級レ・ボーモンは他には存在しないでしょうしね。昔12000円位だったのでデゾネイ=ビセイ2016年と同じ位では有りますが、かのジャイエ翁のレ・ボーモンは現在、150万円位からのようです。まぁ、それがワインの世界の掟では有りますが、それにしても・・何だかなぁ・・と思ってしまいます。このワインも150万円に・・はならないとは思いますが、可能性は無いと断言は出来ません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】
いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2021 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2021年ものはグラン=ゼシェゾーを開けてしまいましたのでエシェゾーは・・すみません。】
激エレガントなヴィンテージの、デゾネイ=ビセイのラインナップの中では比較的集中した味わいをみせるエシェゾーです。
グラン=ゼシェゾー、ミュジニーにも接するアン・オルヴォー、G.C.レ・ルージュに接する上部のレ・シャン=トラヴェルサン、グラン=ゼシェゾーに接するレ・トルーと言う・・エレガント系のビセイのグラン=ゼシェゾーよりも押し出しは強いと思います。
まぁ・・D.R.C.等を除き、エシェゾーの生産者さんはそのパワフルさを出そうと躍起になっている一面が有るように感じますが、やはり・・
「さくっ」
と軽く絞って、上下の畑をブレンドしたエシェゾーが、もっとも素晴らしいと思っています。
アン・オルヴォーは上下(西東)に拡がる畑、レ・シャン=トラヴェルサンは上部、レ・トルーは下部で、まさに理想的ですよね・・2018年ものは濃密で旨かったですが、2021年ものはグラン=ゼシェゾー寄りの味わいでしょう。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【・・2018年もの、飲んでおいて良かった・・!・・なに?・・95ポイント?・・んな訳なかろ・・】-----以下は以前のレヴューです。 え~・・重複してしまいますので、2018年もののレヴューに書いてあることは書きませんので、是非この下の方までお読みいただけましたら幸いです。
滅茶美味しかった2018年のエシェゾーを、2019年ものがどのように超えたか・・を書きたかった訳ですが、残念では有りますが収穫減の影響で入荷自体が厳しく、テイスティングは回避することになってしまいました。お詫び申し上げます。
でもその2018年ものがようやく海外メディアで取り上げられ、凄いポイントの「オンパレード」で有りながらも、何かちょっと残念なのがこの「エシェゾー」です。
2018村名ヴォーヌ=ロマネを94ポイント、2018村名シャンボールを93+ポイントとされていながら、2018年エシェゾーが95ポイント・・です。ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモンが95+ポイント。
「・・えっ?」
ハッキリ言ってしまえば、評点に一元的なもの、連続性が感じられないんですね。グラン=ゼシェゾーの96ポイントもそうなんですけどね。村名ヴォーヌ=ロマネが94ポイント・・それを基準としますと・・何だかな・・ちょっと日和ったのかな?・・と感じてしまいます。でもまぁ・・突っ込み切れないのはテイスティングしていないアイテムが有るからですので、それも受け入れなければなりませんね。
ですが、2018年エシェゾー95ポイントはオカシイです。低過ぎです。それだけはお伝えしたいと思います。
また、2019年もののエシェゾーはどこのメディアも未評価ですが、
「超お宝になる可能性!」
が有ると思っています。
確かにグラン=ゼシェゾーほどの甘美さには届かないのは間違い無いですが、優秀な造り手によるならば、1級や、ましてや村名のワインと同じになる訳がないんですね。それは、各アペラシオンで定められた収穫規制があるから・・です。一部の優秀なグラン・クリュは30hl/ha以上は収穫したらいけないし、良いワインを造ろうと思ったら、たとえ50hl/haが許されていてもそうはしないものだから・・です。
それは素晴らしいグラン・クリュを飲めばだれでもその質の高さを理解出来ますし、村名や1級との違いも判るんですね。
希少なワインだと思います。飲めなくて残念では有りますが、非常にリーズナブルです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【すっごいです~!・・世界で全く注目を浴びていない・・寂しい反面、嬉しいことでは有ります!】
え~・・96点は確定です。それ以上有ると思ってます。またこの後、自宅に帰ってから飲みますよ・・。素晴らしいです。
この凄い色彩・・是非ご覧ください!・・エッジから僅かに透けて見えるくらいの濃度です。ミネラリティが目にも鮮やかに、しかも莫大な量・・見えているかのようです。このエシェゾーに関しては、他の2018年デゾネイ=ビセイのキュヴェと異なりまして、結構に・・
「赤いニュアンスがしっかり!」
です。黒系と半々くらいかな?・・と思います。
そして・・
「ほとんど圧を掛けないプレス」
をしたのが判りますよ。滅茶苦茶上質です。
その上で、アロマの「むっちり」とした肉厚さ、土壌の美しさ由来の土台としての「土のニュアンス」は、赤い果実が香水的な部分をも内包したものと一緒になっています。つまり、一体感が凄くて・・分析しきれない・・今の段階では!・・と言うことになります。なので、96点は確定と言えても、何点だとはハッキリ言えないんですね・・何せ、昨日ですから・・開けたのが・・で、今日の新着向けに記事を書いているんですね。
できたらレ・ボーモンも、グラン=ゼシェゾーも開けたかったんですが、それをやりますと・・ほぼ赤字になっちゃうんですね。でも、デゾネイ=ビセイは今、noisy 的には大注目も要注意生産者になりましたので、
「3年計画で上位キュヴェを全部飲む計画!」
を実行しています。
これだけ2018年ものが凄いと成りますと、フランスで大騒ぎになっている2019年ものブルゴーニュの凄い出来が有りますんで・・何とかして2019年ものの上級キュヴェを飲んでやろうと。そのためにはあと2~3年は掛かる・・とするなら、2018年ものエシェゾーは何としてでも飲まないといけないと・・思って実行した訳です。・・だって、どこのワイン屋さんも飲まない、開けないですからね・・。判らないまま売ってってどうすんの?・・と言う気持ちが有ったままのお勧めじゃ気持ち悪いじゃないですか。
今飲んでも、この凄いポテンシャルは・・おそらく誰にでも判ると思います。言ってしまえば・・「まだ判らない」とは言いましたが、今飲んで96点で良いと思ってます。ポテンシャル点の伸びしろがどこまで有るかだけ・・今言うのはちょっと不安なんですね。なのでそこは内緒にさせていただきます。
中心が濃~い赤紫、そこからエッジに向かって緩やかなグラデュエーションを描き、光の入り込むエッジに透明度の高いやや淡い赤が美しいです。全然・・土っぽいだけのエシェゾーでは無い・・レ・ルージュが持つ軽やかな荘厳さも有り、レ・ボーモン的な黒っぽい、少しブリュレされたようなニュアンスもかすかに有り、オルヴォー的な乾いた感じの美しい大地のニュアンスが有り、そこに果実てんこ盛り、ミネラリティがそれを分厚く包み込む・・そんな味わいです!
注目されていないがこんなに凄いワインが有る!・・そう思ってください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ラ・コンブ・ドルヴォーでさえエシェゾー格の構成を感じてしまうのに、ほんまもんのエシェゾーは一体どうなってしまうのでしょう?】 グラン・クリュ・エシェゾーを構成する「アン・オルヴォー」は、ミュジニーに接するリューディです。乾いていて香り高い感じと深い構成を持っている・・と感じています。まさにシャンボール村名ラ・コンブ・ドルヴォー的でも・・有ります・・流石にアン・オルヴォーほどの肉は持っていませんが。
そして、エシェゾーの中のエシェゾーとも言うべき存在の「エシェゾー・デュ・ドスュ」を上下斜めに挟み込むように、「レ・シャン・トラヴェルサン」と「レ・トルー」のリューディが有り、この3つの畑でこの、
「エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ」
が造られる訳ですね。
2015年より大きく変化し、素晴らしいワインを造るようになる前から、このワインはしっかりしていました。それでもやはり「乾いた」感じが有って、今のデゾネイ=ビセイのように「濡れてふっくら」したニュアンスにはなって無かったと思うんですね。
エシェゾーと言うワインは、余り当たらないグラン・クリュと言うようなイメージが有るかもしれません。でも、決してそうでは無いんですよ。あのミュヌレ=ジブールのエシェゾーなんて滅茶苦茶美味しかったのに・・、どんなに頑張って説明しても誰も見向きもしてくれなかったですから・・いや、ミュヌレ=ジブールはクロ=ヴージョもしこたま旨くて、それでも全然売れないので仕方なく、そう・・赤字覚悟でテイスティングまでして販売していた位ですから。それに、ビゾも良い年は非常に素晴らしかったです。時折、サンズ・ナチュラルにこだわり過ぎでは?・・と思うことは有りましたが。
樹齢は110年にも及ぶそうです。希代稀な仕上がりになっている可能性さえ・・有るかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に少ないです!】 2016年のデゾネイ=ビセイはトップ・キュヴェであるグラン=ゼシェゾーを生産できず、このエシェゾーがトップ・キュヴェとしてリリースされました。3つのリューディをブレンドして造り上げる伝統の味わいです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2021 Grands-Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ついに・・開けちゃいました!・・流石グラン=ゼシェゾー!・・素晴らしい!】

なんでしょう・・もう・・
「見た目にも判る、素晴らしい艶やかさ!」
でしょう?
旨くない訳が無いじゃありませんか・・
まぁ・・グラン・クリュは畑にもよりますが、収量が決められています。特にヴォーヌ=ロマネ近郊のグラン・クリュは厳しいですから・・しかしながら、古くからグラン・クリュを名乗っている畑は、
「畑自身が収量を決める」
そうで・・グリーンハーヴェストしなくてもちゃんと低収量になるようです。
もっとも2021年のようなヴィンテージは、目いっぱい造ったとしても・・低収量は間違い無しです。
待ちきれずにちょいと・・口に含むと・・何とも美しいディテールのアロマと、美し過ぎる・・プレスしていないでしょ?・・と感じるフリーランな味わいが口内に溢れます。
とてつもなくピュアで、端正で、純で・・雅びです。

まぁ・・そこから膨らんでくるのに少し時間が必要なので、
「そりぁあ・・そうだ!」
と・・(^^;;
1級レ・ルージュを飲めば判りますよ。そりゃぁタイミングとしては早過ぎる訳です。
しかしですね・・この中々正体を見せない液体では有るものの、
「凄さはしっかり伝わって来る!」
んですね~・・。
noisy も、そりゃぁ・・色々悪さをしました。ラ・ターシュが余りにも澱だらけで・・いや、出来るだけ揺らさないで持って行ったつもりが、
「・・お。ラ・ターシュじゃん!」
と、いきないボトルを持ち上げて横にした極悪人がおりまして・・思わずラリアットが出そうになりましたが、ちょうど911が起きた日だったので怪我人は出ないで済みました。
澱だらけになったラ・ターシュ(1994だったか?)を、茶漉しとコーヒーペーパーで濾して、何とか味わえたと思い出します。あれは2001年だったはずですから、まだリリースされてさほど経過していなかったのかな?・・ちょっとラズベリーっぽさが強調された味わいでした。品格はしっかり在りましたが。
このグラン=ゼシェゾー2021年は、まだまだこれから・・です。3年ほどは寝かせてほしいと思います。
でも・・格上極上のワインって・・硬くても美味しいんですね~・・背筋がぞぞっとして来ます。飲んでみて下さい。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2019年ものは絶対に飲む!・・つもりだったんですが、数が全然無くて飲めなくなってしまいました・・】-----以前のレヴューを掲載しています。
いまや最もリーズナブルで条件さえ付かないグラン=ゼシェゾー・・なのに、滅茶高い評価がようやく付いた!・・デゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーです・・(^^;; めちゃお買い得です。
日本でも人気のあるロベール・シリュグのグラン=ゼシェゾーは、もはや手の届かないところに行ってしまいました。Noisy wine でも、エージェントさんからいただけるとしても年間1本です。1998年ものは12本、仕入れてましたし、1本飲んで販売していました・・。もはやそんな時代は遠くになってしまったのかもしれません。
で、何とか2019年は飲むぞ!・・と意気込んではいたんですが、入荷数量の少なさに意気消沈してしまいました・・さすがにこれじゃ無理かぁ・・と言う訳です。
でも運良く海外メディアに拾っていただけたことで、ご紹介自体はしやすくなりましたね。2019、2020、2021と続く収穫減を何とか乗り越えたい・・ワイン屋も危機ですから・・はい。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【「2019年ものは絶対に飲む」!・・それが楽しみです!・・でも2018年ものは凄い仕上がりだと予想しています!】 ここにグラスの写真が無いのは残念で仕方が有りません。やはり何年かに1本位のペースで無いと開けられませんので・・数も有りませんし。
ですが2018年ものの他のコラムを見ていただけましたら、2017年もの以前のデゾネイ=ビセイでは無いことがお判りいただけると思います。
しかも、色合いが超絶に美しいですよね?・・やはりミネラリティの豊富さ、ナチュラルさが目に見えているからだと思います。濃いとか薄いとかに関係無く、この2つは・・結構、グラスの写真にちゃんと写り込むんですね。
noisy も若かりし頃、どうやってワインを理解するか?・・をずっと考えながらワイン屋家業を始めました。
「やっぱり・・飲まなきゃ駄目だよな・・」
まぁ・・それは当然でして、だから最高と思われるワインも多く飲みました。
ですが、
「・・いや、ただ飲んでいるだけじゃ駄目だ」
と言うことにも気付きまして・・「良く観察する」ことにしたんですね。
そうしたら・・劇的に判るようになってきたんですね。
ちょっと判るようになると、いろんなことに結び付いていることも判って来ました。歴史とか、地理とか、数学とか・・(数学・・嫌いです・・)、もう雑学一般と確実に結びついていますし、上下関係を含む人間関係とか、尊敬や軽蔑と言った感情とか、もうありとあらゆることと結びついていて、理解できていることは、自分の中に有るものと何とか結びついた部分だけだと言うことも判りました。なので、若い時分は随分尖がっていたと・・大いに反省しています。
なので、デゾネイ=ビセイの完全理解にはもうちょっと時間が掛かりそうです。来年にはきっと、2019年もののグラン=ゼシェゾーを開け、
「デゾネイ=ビセイが・・ついに来た!」
と書かせていただく予定でいます。・・いや、もっとも・・本当にそうだと感じたら・・の話しですよ。嘘は書きたくないので・・はい。
2018年エシェゾーは圧巻の素晴らしさでした!・・グラン=ゼシェゾーはもうほとんど100年ものの超古樹です!きっとエシェゾーを凌駕しているに違いないでしょう。是非飲んでみて下さい。素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです。
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【期待して良いでしょう!・・ミュジニー、エシェゾーに挟まれた樹齢90年以上のグラン=ゼシェゾーです!】 売れなかったワインが売れ始めると、結果として残らないので・・上級キュヴェは特に・・結局しばらく飲めない・・と言う、ワイン屋にとっては生殺し状態になってしまう訳です。
かと言って、数万円もするワインが全く売れないのも・・色んな意味で災難です。・・まぁ、売れなかったら売れるワインと一緒にアソート組んで販売してしまえば?・・等と言うような悪魔のささやきが聞こえなくもないんですが、noisy 的には、それは素晴らしいワインに対する冒とくとも思えなくも無いので、基本はやらないようにしています。二進も三進も行かなくなったらやらなければならない羽目に追い込まれるかもしれませんが・・。
大体、このワインが美味しく無い訳が無い・・でしょう?・・誰がどう考えても・・少なくとも素質、資質は素晴らしいはずです。2万円台で購入できるなら御の字じゃないでしょうか。
おそらくですが、シリュグさんちとは何らかの関係が有るはずです。親戚かな・・と思ってます。シリュグさんのグラン=ゼシェゾーも・・昔は余りに売れなくて、結局飲んで売ることにしたんですが・・ビックリしましたね~。
まさにフリーラン・ジュースのみで仕上げたと思える軽やかな液体が、ほんの20分ほどの時間で「超巨大化」・・どっひゃ~!・・と思って、それから毎年買うようになった訳です。今じゃぁ年間、1本貰えるのが関の山です。
しかしデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーV.V.はこれだけ貰えるんですから・・いや、大きく減らされてしまいましたが、それでも残る可能性さえ有るかもしれませんよね?・・で、noisy が飲むことになって、その素晴らしさを検証してしまったら・・今度はさほど時間を置かずに、「買えないワイン」になってしまう可能性さえ有ります。いや、いつも人柱になるばかりで、ちっとも利益が出なくて痩せる一方です・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2021 Bourgogne Cote-d'or Pinot Noir
ブルゴーニュ・コート=ドール・ピノ・ノワール
【「こんなに旨けりゃ・・飲んでまうやろ!」と・・きっと思っていただけると感じる、造り手の素晴らしい感性が静かに溢れる見事な出来!超お薦めします!】

この何年かのブリューノ・デゾネイ=ビセイのワインには、本当に驚かされます。
非常に濃密だった2020年ものでさえ、その「濃密だ」と感じさせる間も無く、ただその質感の素晴らしさに酔ってしまう訳です。
そして・・もうグラスの写真を見ただけでもお判りでしょう。
「前年の2020年ものとは全然違うんじゃ・・ないの?」
と思われるのが常識のようにも感じます。
ですが・・濃さ、淡さの違いはあれど、質感はもう・・まったく変わらないんですね。飲み始めて5~10分もしますと、その静かさをまとった冷たい液体は、浸透性の良さと飲み心地の良さから・・スイスイと飲まされる羽目になってしまいます。
味わいは滅茶苦茶ビターです。しっとりとしていて冷ややかなニュアンスです。黒く無く、しっかり赤いです。でも、赤い果実をぶわ~っと・・力任せに振りまく・・なんてことは、一切無い!・・詫び寂びを心得た優しい振る舞いを、天女の羽衣のように・・ふわり・・ふわりとしてくれます。
まだ若さも有ります。しかしながら・・もうそんなのは関係の無いこと・・、と感じさせるほど、その優しくしっとりとしたドライだけれど甘いタンニンの存在・・タンニンが有ると判っているのに、その極上の質感は・・まったく甘く無い氷砂糖のようなものを口にしているかのような世界に連れて行かれるんですね。

まぁ・・noisy 的には、タンニンをタンニンとしてすぐ顔を出すようなブルゴーニュワインは、今一つ以上に苦手です。
ですが・・これ、タンニンとして受け取れるかどうか?・・とさえ感じてしまいました。
飲み口に素晴らしいエレガンスが存在するのに、低域からも静かに優しく持ち上げて・・盛り上がってくるような迫力も有ります。じんわりと・・ビターなのに甘さみたいなものを感じさせます。余韻も美しく、でもしっかり押してくるパワーが有りながら、どこか詫び寂びの世界観を受け取っているような気になります。
最近のリアルワインガイドを読ませていただきますと、徳丸編集長も・・こんなフレーズを良く言っています。
「このワインは得点付けは馴染まない」
そう・・いや、とことん旨いと感じます。
「美しい系のエシェゾーの少し軽い奴」
みたいな表現も出来ると思います。
しかし・・なるほどこのデゾネイ=ビセイの2021年のA.C.ブルも得点を付けたく無いなぁ・・と言うのがぴったりかもしれません。
非常に厳しかった2021年ですが、もはや・・仕上がりに近いところまで来ていまして、しかも、めっちゃ旨い・・んですね。
まだ上級キュヴェのテイスティングが終わらないんですが、余りに美味しいので是非飲んでいただきたいのと、
「・・この時期はゴールデンウィークで皆さん、お出かけになられてしまうので、その辺が難しい」
と思いまして、とりあえずこの素晴らしいA.C.ブルをさっさと飲んでいただき、次回辺りに予定しているA.C.ブル以外の2021年のデゾネイ=ビセイをご紹介させていただこうと思い立った訳です。次回と言いますと4月29日(月)ですので、相当苦戦が予想されますが、
「2021年のデゾネイ=ビセイは相当良さそうな感触!」
を得ていますので、その割り当ての少なさも有り・・何とか次回の新着でゲットしていただければと考えています。もっとも・・テイスティングの内容次第では有ります。
少なくともこの、どこか少し乾いた丘のニュアンスを・・しっかり濡れたニュアンスでシミジミ感じさせてくれる、
「ちょっと有り得ない表情」
に出会っていただきたいと思います。ご検討くださいませ。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年特有の濃密さには、しなやかさと瑞々しさ、しっとり感がしっかり・・信じられません。】
すみません・・ミスで消しちゃいました・・この2020年のA.C.ブルのコラム。
書き直す時間が無いので、とりあえず少しだけ書いてアップします。必要なことだけ書いていますので・・いつもの調子じゃなくて申し訳ありません。
濃密ですが、色彩ほど濃く感じません。アルコール分は15%と高いですが・・気付かない可能性さえ有ります。
非常に美しく、滑らかで、ドライで濃厚です。
ですが・・3~4日も栓を逆刺しにしておきますと、さらにしっとりとやさしく、果皮の美味しさを楽しめるA.C.ブルです。こんなピノには初めて出会ったかもしれません。
ですので、今飲んでも美味しいですが、数日に分けて飲まれることをお勧めします。もしくは、2020年のブルゴーニュワインはさっさと飲むなと言うジャン=ニコラ・メオさんのおっしゃることを聞いてください・・(^^;;

何か申し訳ありません。何で消えちゃったんでしょ・・お詫び申し上げます。
以下は以前のレヴューです。
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【常識外れの凄いA.C.ブル!?・・プティ・エシェゾー2/3にプティ・クロ=ヴージョ1/3みたいなニュアンス・・91点も付いた2018年を大きく凌ぐ出来は間違い在りません!】
びっくりです・・。びっくりしてばかりで申し訳ありませんが・・だって、2018年ものが91点も付いて、それだけでも驚きなのに・・
「2019年ものは2018年ものを大きく凌ぐ!」
と書かなければならない noisy の身にもなってくださいよ・・。まぁ・・いつでも集中砲火を浴びる覚悟は出来ているので、構わないっちゃ・・構わないんですけどね。本当にそう感じた訳ですから嘘を書く訳にもいかないし、黙っているのも性に合わないんです。
どこまでも美しく、静かな「たなびき」を見せる2018年ものでした。ちゃんと見れば全て内包されている。黒果実を中心に赤果実のトッピング・・集中しているが静寂、冷涼・・そんな言葉が良く似合いました。その上で、So2 の少なさも格別なレベルで、その美しさを見せつける一因だったと思っています。そんな2018年ものデゾネイ=ビセイが海外メディアの目にようやく留まったんですね。
ところがです・・2019年ものは、そんな素晴らしかった2018年ものを軽く超えてしまっていました。
「美しい・・だけじゃない!」
んです。美しさの中にエナジーを感じるんですね・・。静かに燃える「火」のような感じです。
そして黒赤のバランスが逆に変わっています。「赤」が多め・・です。
さらには「乾いた感じ」と「濡れた感じ」の相反する感覚の両方が存在します。言ってみれば・・エシェゾーのちょっとドライな風土・・と、クロ=ヴージョのちょっと湿った肥沃な感覚・・・でしょうか。
そして、大昔のデゾネイ=ビセイは、やや乾いて平板になって硬い感じのタンニンが表面近くに出てきてしまって、
「・・まぁ・・熟せば表裏無く一体化するから良いとしても、若いうちはちょっと・・」
と思ったものなんですが・・

「全く目立たないが、劇的に良質なタンニンが裏のさらに奥に鎮座」
していまして、エキスの旨味にコーティングされているかのような感じ・・さらにそれが何らかの拍子に感じられるときには・・
「滅茶シルキー!」
で・・ふくよかさまで感じさせてくれるんですね。
ですので、非常にピュアでドライ・・アロマはふわっと膨らみつつスピードが有り、赤い果実が先に到達・・黒い果実が支えている感じです。品格もA.C.ブルであることが不思議なくらい・・村名並みです。・・あ、でも村名になってしまうとフラジェ=エシェゾーの畑ですから「ヴォーヌ=ロマネ」ですね。
やや乾いて赤いエシェゾーの上方区画のニュアンスと、少し肥沃で黒いクロ=ヴージョのニュアンスが交じり合ったように感じる常識外の出来、規格外のA.C.ブルです。2018年は超えてますよ・・確実に。まぁ、シャーウッドさんが2019年ものに2018年もの以上の評点を付けるかは判りませんけどね。noisy 的には「大きく」超えていると確信しました!
で、ここが重要です。このA.C.ブル2019年を飲めば、
「今のデゾネイ=ビセイがどうなっちゃってるのか?」
が良~~く判ると思います。
昔飲んで、余り印象に残っていない方もおられるかと・・思います。でも、
「少なくとも1級以下はルーミエさん並み・・もしくはそれ以上!」
みたいな評価が付く現状をご理解いただけるんじゃないかと思っています。是非一度・・いや、実は仕入れ価格が50%ほど上がっちゃいましたから、2018年もののように3千円ちょっとでは販売できなくなったのは残念では有ります。しかし、
「美味しいものを適量楽しむ」
のがワインの楽しみの基本です。それがその先の世界を必ず膨らませてくれます。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
-----
【濃密でドライ、エキスの味わいが物凄く、黒果実を中心に赤果実をトッピングした絶妙なバランス・・でも実は・・ピュアで滅茶ナチュラルなピノ!と言うのが真実です!】
これ、3千円で買えちゃうA.C.ブルですよ・・。下の2017年もののグラスの写真と、是非比較してみてください。・・お判りになりますよね~・・
「・・ありゃりゃ・・全然違うじゃん!」
そうなんですよ・・。見た目が全く違うんです。2017年ものは、グラスを持った指がボウルの上からは見事に透けて見えますが、
「2018年もののデゾネイ=ビセイは、指も見せないほどに果皮の抽出がしっかりされている!」
と言うことが出来ます。これは2018年もののデゾネイ=ビセイに共通しています。言ってしまえばルーミエさんも実は・・見えない位ですよね?・・フーリエは見えますが・・。
「果皮の抽出がしっかり」されている訳ですが、
「・・ん?・・それじゃ、テクスチュアはガシガシして良く無いし、濃くて甘くてキツイんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、全く逆です。
「ミネラリティが要素を包み込んでいて、その滅茶分厚いコーティングから漏れてくる黒赤果実、多くの希少ミネラリティが何とも言えないほどフィネス感たっぷり!」
なんです。なので、テクスチュアは滅茶滑らかで、果皮のニュアンスは濃いはずなのにエキスの味わいがしっかりしていてドライで滑らかなので・・スルスル飲めて、後から複雑性・官能感が返って来る感じ」
と言う、ある意味、理想に近い味わいだと思うんですね。
しかもですね・・この何年か、デゾネイ=ビセイをしっかりテイスティングしています。そうしますと・・・集中してテイスティングしますので、どうしても残りますよね?・・そのまま逆刺ししたコルクのワインをテーブルに放置したまま数日経過したワインも飲む訳です。そうしますと、
「・・おっ・・揮発酸・・出始めてる・・」
・・・
「・・なんだ・・揮発酸、多いのかぁ・・じゃダメだ・・」
と思われるかもしれませんが、それは違います。
何故かと言いますと、
「抜栓直後には、揮発酸のニュアンスは全く無い・・もしくは検出限界に近い」
んです。
つまり、
「So2 の使用量は僅か(もしくは使ってないと言えるほど)」
なんですね。
ですので、バリバリの自然派並みのSo2の扱いになって来ていると思うんですね。おそらく一つの樽に耳かき一杯分も入って無いでしょう・・あくまで想像ですが・・。
もしくは、
「So2 の生成が結果的に少なくなる醸造をやっている」
のかもしれません。ワインを醸造しますとSo2は自然に発生してしまいますから・・いずれ分解されて溶け込んでしまうとしてもです。
口入れ直後からノーズに抜けるアロマのピュアさとナチュラルさ、濃い色なのにスルスル飲めるテクスチュアの良さ、要素の多さと複雑さを是非感じてみて下さい。実にしっかりした味わいです。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨いです!良く熟していながら甘く無く、柔らかな酸のヴォーヌ=ロマネを連想させつつ不足感無し、その存在感は優しく包み込んでくれる女性?!】
大好きです・・こんなの!・・滅茶美味しいですよ。何でもっと評価されないかな~・・と思っちゃいます。
まぁ、そもそもニュイ=サン=ジョルジュを除くヴォーヌ=ロマネ近郊には、A.C.ブルゴーニュ・ルージュの畑は少ない訳です。なのでそれだけでも貴重ですし、レジョナルのレ・コンブの畑がどこにあるかの特定はできませんが、「レ・ルージュ・シャン」と「ル・ポワリエ・ド・ウット」はそれぞれクロ=ヴージョの真下と村名シャランダンの真下に存在していますんで、クロ=ヴージョの美しい黒っぽい土のニュアンスと、ヴォーヌ=ロマネ的な明るい赤果実のアロマが合わさったような感じがそれなのかもしれません。
この何とも神々しい(・・言い過ぎ?)・・ピノ・ノワール・ファンならそれがきっと伝わるに違い無い色合いをご覧ください。濃く無く、薄く無く、酸っぱくは無さそうに熟した感じとか、漂うミネラル感とか、見えてくる感じでしょう?今回もサイズのみの調整で色合い他は全く調整無しです。
そして、何が良いって言ったら・・So2 の感じが非常に少ないので硬く無いし尖ったところが無い、果実も有り過ぎないんですよ。果実のニュアンスはミネラリティの様子によって結構左右されると思いますが、柔らかなミネラリティが豊富に有って、しかもドライでエキスがしっかり有るので、
「遮るものが何も無いような丸裸の味わい!」
なんですね~・・。
もっとも時間が経過して熟してくると、ちょっと妖艶になってくるはずです。人間も20歳台と40歳台じゃだいぶ違うじゃないですか。まぁ、男性はnoisy自身を含め、ほぼほぼ30歳も過ぎてこないとまともには中々成れない方が多いと思いますが、女性はそれでも結構にマセてるかもしれませんでしょう?
なので、落ち着いているけどまだ裏若い女性・・みたいな感じかと思います。
非常に美味しいので大目に押さえさせていただきました・・が、お勧めするとすぐ無くなっちゃうので、その辺を加味していただき、お早めにご検討ください。
もう一度・・押しておきますが、
「おそらくみんな大好きな味!」
です。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【素晴らしかった2015年もの同様、濡れたテクスチュアでエレガントでドライな味わいです!】
安心しました・・!まぁ、昨年、
「2015年ものでデゾネイ=ビセイが大化け!」
なんてプレゼンしてますから、その責任も有りますんで、ある意味、「ドキドキしながら・・」のテイスティングでした。
「(・・これで昔のデゾネイ=ビセイに戻っちゃってたら良い笑い者だよなぁ・・)」
などと・・まぁ、2015年は非常に素晴らしかったので、嘘にはならないんですけどね。
それでもやはり、
「天候の影響がまだら模様に出ている・・その2016年ものをど仕上げたか?」
「さらなる伸長は有ったのか?」
「2016年ものの特徴は?」
辺りをしっかり探ろうと、非常に少ない入荷量の中、4アイテムのテイスティングをしたんですね。トップバッターがこのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。
「素晴らしかった2015年もの同様云々・・」と書きだしていますが、全体の印象はその通りです。しかし、要素的にはより充実しているように思います。色合いも2015年もののようなやや軽い感じの淡さは無く、充実した深い色合いです。ミネラリティもバッチリで、ドライさは半端なく、甘みはまるで有りません。要素の全てを開放してくれるような段階では有りませんが、シャンボールやフラジェ=エシェゾーのやや乾いた石灰感の強いイメージを濡れたテクスチュアで包み込み、ピノ・ノワールの深遠さを印象付けられました。
リリース直後の愛想の良さなら2015年でしょう。2016年はより深く、ミネラル感、要素の複雑性から来る将来性は高いように思われます。今飲んでも充実していますが、今後数年に渡ってそのポテンシャルを開花してくれるものと思います。
リーズナブルでエシェゾー近辺のベースワインを思わせてくれるチャーミングなピノ・ノワールでした。質感もしっかり有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】
それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2020 Bourgogne Chardonnay
ブルゴーニュ・シャルドネ
【初登場のA.C.ブル・ブラン!・・So2 の少なさが目に確認できる・・ような・・ナチュラルな出来。でもほんのりネットリとしたふくよかな美味しさです!】

昔はデゾネイ=ビセイのワインにそんな印象は無かったんですが、この何年か・・4~5年でしょうか、ビセイのワインを飲むと・・非常に心地の良いニュアンスが感じられるようになったんですね。以前にもそんなことを書いたような記憶は有りますが、気温の高い時期にビセイのワインの栓を抜くと、2~3日で揮発酸が出てくる訳です。これは新しいヴィンテージのものでも同様ですから、
「・・あ・・ビセイって、その辺りの細やかな気配りと言うか、化学物質の不使用に備えた気持ちも有るんだ・・」
と・・感じたものです。
昔、何かの料理漫画か何かで読んだ記憶が有るんですが・・こんな感じだったかと思います。
「シェフ・・このワイン、栓を抜いたままになっているんですが、なぜですか?」
「ん、それはね・・ワインビネガーを作っているんだ。2~3日で綺麗なお酢になるんだよ・・」
「・・なるほど~~。」
で、これがほぼ嘘だと・・(^^;; noisy は知っています。自然派のワインならいざ知らず、普通のレストランさんではそんなことはしません・・と言うか、そんな高いワインをワイン酢にはしないし、大手さんが大量に造る安いワインの栓を抜いておいても、そう簡単にワイン酢にはならないんですね。そもそもそのようなワインはフィルターがキツイですし、So2 は滅茶多いですから、2~3日経ったってへっちゃら・・何も変わらず、その後は一気に不味くなるだけです。
面白いのは・・いや、noisy 家の食卓には、常に50本位のワインが栓を抜かれてコルクが逆差しになって置いて有ります。ナチュラル系のワインが多いですから、そのようなワインは酢酸臭がしてくる訳ですが、そんな中でも酸化はしても、全く酢酸の匂いがして来ないワインも有るんですね・・ま、すればよいと言うものでは無いですが、大抵の場合は余り気に入っていないワインがそうなっている感じです。

で、このワインは・・雨待ちでしょうか・・収穫時期を遅らせる選択をした結果、色が濃くなったのと、So2の少なさと言う部分が色彩に表れているように感じます。
ゴージャスな複数の白・黄色の果実と、ややマッタリとした若干オイリーなニュアンス、ふくよかで丸く滑らか、シャルドネが良く熟した状態であることが判ります。フレッシュなリンゴ酸はほぼ無く、滑らかな乳酸がほとんどを占め、ゆったりとまったりと・・穏やかながらも「たっぷり」した見事なバランスを見せてくれます。
驚くべきは・・2018年ものだったでしょうか、グロ・フレール・エ・スールのブルゴーニュ・オート=コート・ド・ニュイ・ブラン が同じようなアルコール度でして・・あ、このワインは何と、
「アルコール度 15.5度」
なんですが、まったくそんなにアルコール分が高いような感じがしないんですね。
ボディはゆったりとしているものの、フルーツの高質感、多種感覚が素晴らしく、味わいの伸びも素晴らしい訳です。
そしてさらに思い出すのは、フィリップ・パカレの2005年のアンディジェーヌ。コルトン=シャルルマーニュでしたが、INAO にアペラシオン認定を拒否されたワインです。これなどは、以前にも書きましたが・・ほぼ10年後、多くのお客様から、
「今、滅茶美味しいです!」
とコメントをいただいたんですね。
熟成によって分解される分子と、重合される分子、アルコール分は徐々に下がる訳です。その時間がそのワインには必要だった・・と考えるのがワインの世界ですから、もしそれをパカレは判っていて、INAOは理解していなかった・・そう言うことになろうかと思うんですね。
2020年のデゾネイ=ビセイは、これもまたエポックなヴィンテージになったのかもしれません。非凡か平均か、もしくは平凡だったかは、比較的早く判ると思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Bourgogne Cote-d'or Pinot Noir
ブルゴーニュ・コート=ドール・ピノ・ノワール
【2020年特有の濃密さには、しなやかさと瑞々しさ、しっとり感がしっかり・・信じられません。】

すみません・・ミスで消しちゃいました・・この2020年のA.C.ブルのコラム。
書き直す時間が無いので、とりあえず少しだけ書いてアップします。必要なことだけ書いていますので・・いつもの調子じゃなくて申し訳ありません。
濃密ですが、色彩ほど濃く感じません。アルコール分は15%と高いですが・・気付かない可能性さえ有ります。
非常に美しく、滑らかで、ドライで濃厚です。
ですが・・3~4日も栓を逆刺しにしておきますと、さらにしっとりとやさしく、果皮の美味しさを楽しめるA.C.ブルです。こんなピノには初めて出会ったかもしれません。
ですので、今飲んでも美味しいですが、数日に分けて飲まれることをお勧めします。もしくは、2020年のブルゴーニュワインはさっさと飲むなと言うジャン=ニコラ・メオさんのおっしゃることを聞いてください・・(^^;;

何か申し訳ありません。何で消えちゃったんでしょ・・お詫び申し上げます。
以下は以前のレヴューです。
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【常識外れの凄いA.C.ブル!?・・プティ・エシェゾー2/3にプティ・クロ=ヴージョ1/3みたいなニュアンス・・91点も付いた2018年を大きく凌ぐ出来は間違い在りません!】
びっくりです・・。びっくりしてばかりで申し訳ありませんが・・だって、2018年ものが91点も付いて、それだけでも驚きなのに・・
「2019年ものは2018年ものを大きく凌ぐ!」
と書かなければならない noisy の身にもなってくださいよ・・。まぁ・・いつでも集中砲火を浴びる覚悟は出来ているので、構わないっちゃ・・構わないんですけどね。本当にそう感じた訳ですから嘘を書く訳にもいかないし、黙っているのも性に合わないんです。
どこまでも美しく、静かな「たなびき」を見せる2018年ものでした。ちゃんと見れば全て内包されている。黒果実を中心に赤果実のトッピング・・集中しているが静寂、冷涼・・そんな言葉が良く似合いました。その上で、So2 の少なさも格別なレベルで、その美しさを見せつける一因だったと思っています。そんな2018年ものデゾネイ=ビセイが海外メディアの目にようやく留まったんですね。
ところがです・・2019年ものは、そんな素晴らしかった2018年ものを軽く超えてしまっていました。
「美しい・・だけじゃない!」
んです。美しさの中にエナジーを感じるんですね・・。静かに燃える「火」のような感じです。
そして黒赤のバランスが逆に変わっています。「赤」が多め・・です。
さらには「乾いた感じ」と「濡れた感じ」の相反する感覚の両方が存在します。言ってみれば・・エシェゾーのちょっとドライな風土・・と、クロ=ヴージョのちょっと湿った肥沃な感覚・・・でしょうか。
そして、大昔のデゾネイ=ビセイは、やや乾いて平板になって硬い感じのタンニンが表面近くに出てきてしまって、
「・・まぁ・・熟せば表裏無く一体化するから良いとしても、若いうちはちょっと・・」
と思ったものなんですが・・

「全く目立たないが、劇的に良質なタンニンが裏のさらに奥に鎮座」
していまして、エキスの旨味にコーティングされているかのような感じ・・さらにそれが何らかの拍子に感じられるときには・・
「滅茶シルキー!」
で・・ふくよかさまで感じさせてくれるんですね。
ですので、非常にピュアでドライ・・アロマはふわっと膨らみつつスピードが有り、赤い果実が先に到達・・黒い果実が支えている感じです。品格もA.C.ブルであることが不思議なくらい・・村名並みです。・・あ、でも村名になってしまうとフラジェ=エシェゾーの畑ですから「ヴォーヌ=ロマネ」ですね。
やや乾いて赤いエシェゾーの上方区画のニュアンスと、少し肥沃で黒いクロ=ヴージョのニュアンスが交じり合ったように感じる常識外の出来、規格外のA.C.ブルです。2018年は超えてますよ・・確実に。まぁ、シャーウッドさんが2019年ものに2018年もの以上の評点を付けるかは判りませんけどね。noisy 的には「大きく」超えていると確信しました!
で、ここが重要です。このA.C.ブル2019年を飲めば、
「今のデゾネイ=ビセイがどうなっちゃってるのか?」
が良~~く判ると思います。
昔飲んで、余り印象に残っていない方もおられるかと・・思います。でも、
「少なくとも1級以下はルーミエさん並み・・もしくはそれ以上!」
みたいな評価が付く現状をご理解いただけるんじゃないかと思っています。是非一度・・いや、実は仕入れ価格が50%ほど上がっちゃいましたから、2018年もののように3千円ちょっとでは販売できなくなったのは残念では有ります。しかし、
「美味しいものを適量楽しむ」
のがワインの楽しみの基本です。それがその先の世界を必ず膨らませてくれます。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【濃密でドライ、エキスの味わいが物凄く、黒果実を中心に赤果実をトッピングした絶妙なバランス・・でも実は・・ピュアで滅茶ナチュラルなピノ!と言うのが真実です!】
これ、3千円で買えちゃうA.C.ブルですよ・・。下の2017年もののグラスの写真と、是非比較してみてください。・・お判りになりますよね~・・
「・・ありゃりゃ・・全然違うじゃん!」
そうなんですよ・・。見た目が全く違うんです。2017年ものは、グラスを持った指がボウルの上からは見事に透けて見えますが、
「2018年もののデゾネイ=ビセイは、指も見せないほどに果皮の抽出がしっかりされている!」
と言うことが出来ます。これは2018年もののデゾネイ=ビセイに共通しています。言ってしまえばルーミエさんも実は・・見えない位ですよね?・・フーリエは見えますが・・。
「果皮の抽出がしっかり」されている訳ですが、
「・・ん?・・それじゃ、テクスチュアはガシガシして良く無いし、濃くて甘くてキツイんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、全く逆です。
「ミネラリティが要素を包み込んでいて、その滅茶分厚いコーティングから漏れてくる黒赤果実、多くの希少ミネラリティが何とも言えないほどフィネス感たっぷり!」
なんです。なので、テクスチュアは滅茶滑らかで、果皮のニュアンスは濃いはずなのにエキスの味わいがしっかりしていてドライで滑らかなので・・スルスル飲めて、後から複雑性・官能感が返って来る感じ」
と言う、ある意味、理想に近い味わいだと思うんですね。
しかもですね・・この何年か、デゾネイ=ビセイをしっかりテイスティングしています。そうしますと・・・集中してテイスティングしますので、どうしても残りますよね?・・そのまま逆刺ししたコルクのワインをテーブルに放置したまま数日経過したワインも飲む訳です。そうしますと、
「・・おっ・・揮発酸・・出始めてる・・」
・・・
「・・なんだ・・揮発酸、多いのかぁ・・じゃダメだ・・」
と思われるかもしれませんが、それは違います。
何故かと言いますと、
「抜栓直後には、揮発酸のニュアンスは全く無い・・もしくは検出限界に近い」
んです。
つまり、
「So2 の使用量は僅か(もしくは使ってないと言えるほど)」
なんですね。
ですので、バリバリの自然派並みのSo2の扱いになって来ていると思うんですね。おそらく一つの樽に耳かき一杯分も入って無いでしょう・・あくまで想像ですが・・。
もしくは、
「So2 の生成が結果的に少なくなる醸造をやっている」
のかもしれません。ワインを醸造しますとSo2は自然に発生してしまいますから・・いずれ分解されて溶け込んでしまうとしてもです。
口入れ直後からノーズに抜けるアロマのピュアさとナチュラルさ、濃い色なのにスルスル飲めるテクスチュアの良さ、要素の多さと複雑さを是非感じてみて下さい。実にしっかりした味わいです。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨いです!良く熟していながら甘く無く、柔らかな酸のヴォーヌ=ロマネを連想させつつ不足感無し、その存在感は優しく包み込んでくれる女性?!】
大好きです・・こんなの!・・滅茶美味しいですよ。何でもっと評価されないかな~・・と思っちゃいます。
まぁ、そもそもニュイ=サン=ジョルジュを除くヴォーヌ=ロマネ近郊には、A.C.ブルゴーニュ・ルージュの畑は少ない訳です。なのでそれだけでも貴重ですし、レジョナルのレ・コンブの畑がどこにあるかの特定はできませんが、「レ・ルージュ・シャン」と「ル・ポワリエ・ド・ウット」はそれぞれクロ=ヴージョの真下と村名シャランダンの真下に存在していますんで、クロ=ヴージョの美しい黒っぽい土のニュアンスと、ヴォーヌ=ロマネ的な明るい赤果実のアロマが合わさったような感じがそれなのかもしれません。
この何とも神々しい(・・言い過ぎ?)・・ピノ・ノワール・ファンならそれがきっと伝わるに違い無い色合いをご覧ください。濃く無く、薄く無く、酸っぱくは無さそうに熟した感じとか、漂うミネラル感とか、見えてくる感じでしょう?今回もサイズのみの調整で色合い他は全く調整無しです。
そして、何が良いって言ったら・・So2 の感じが非常に少ないので硬く無いし尖ったところが無い、果実も有り過ぎないんですよ。果実のニュアンスはミネラリティの様子によって結構左右されると思いますが、柔らかなミネラリティが豊富に有って、しかもドライでエキスがしっかり有るので、
「遮るものが何も無いような丸裸の味わい!」
なんですね~・・。
もっとも時間が経過して熟してくると、ちょっと妖艶になってくるはずです。人間も20歳台と40歳台じゃだいぶ違うじゃないですか。まぁ、男性はnoisy自身を含め、ほぼほぼ30歳も過ぎてこないとまともには中々成れない方が多いと思いますが、女性はそれでも結構にマセてるかもしれませんでしょう?
なので、落ち着いているけどまだ裏若い女性・・みたいな感じかと思います。
非常に美味しいので大目に押さえさせていただきました・・が、お勧めするとすぐ無くなっちゃうので、その辺を加味していただき、お早めにご検討ください。
もう一度・・押しておきますが、
「おそらくみんな大好きな味!」
です。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしかった2015年もの同様、濡れたテクスチュアでエレガントでドライな味わいです!】
安心しました・・!まぁ、昨年、
「2015年ものでデゾネイ=ビセイが大化け!」
なんてプレゼンしてますから、その責任も有りますんで、ある意味、「ドキドキしながら・・」のテイスティングでした。
「(・・これで昔のデゾネイ=ビセイに戻っちゃってたら良い笑い者だよなぁ・・)」
などと・・まぁ、2015年は非常に素晴らしかったので、嘘にはならないんですけどね。
それでもやはり、
「天候の影響がまだら模様に出ている・・その2016年ものをど仕上げたか?」
「さらなる伸長は有ったのか?」
「2016年ものの特徴は?」
辺りをしっかり探ろうと、非常に少ない入荷量の中、4アイテムのテイスティングをしたんですね。トップバッターがこのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。
「素晴らしかった2015年もの同様云々・・」と書きだしていますが、全体の印象はその通りです。しかし、要素的にはより充実しているように思います。色合いも2015年もののようなやや軽い感じの淡さは無く、充実した深い色合いです。ミネラリティもバッチリで、ドライさは半端なく、甘みはまるで有りません。要素の全てを開放してくれるような段階では有りませんが、シャンボールやフラジェ=エシェゾーのやや乾いた石灰感の強いイメージを濡れたテクスチュアで包み込み、ピノ・ノワールの深遠さを印象付けられました。
リリース直後の愛想の良さなら2015年でしょう。2016年はより深く、ミネラル感、要素の複雑性から来る将来性は高いように思われます。今飲んでも充実していますが、今後数年に渡ってそのポテンシャルを開花してくれるものと思います。
リーズナブルでエシェゾー近辺のベースワインを思わせてくれるチャーミングなピノ・ノワールでした。質感もしっかり有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】
それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2020 Gevrey-Chambertin Vieilles Vignes
ジュヴレ=シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【このジュヴレ=シャンベルタンにもヴィエイユ・ヴィーニュ表記が付いて、全てのラインナップがV.V.に!・・2020年ものの濃密ながらも精緻なジュヴレ、是非お楽しみください!】

もはや2019年以前のこのワインの面影は非常に薄く・・(^^;; まったく別物になったように感じます。
またフィネスさんのテクニカルも、まだ、
「唯一のヴィエイユ・ヴィーニュでは無いキュヴェ」
のままでして、以前通りの畑構成かどうかもハッキリはしません。
言えることは、まずは・・
「最初から濃度がちょうど良い・・と言うか、濃過ぎない」
感じなんですね。
アルコール分は14.5%ですから、ブルゴーニュ的には高い方だとはしても、トップの高さでは有りません。15.5%ほどあるキュヴェも散見される2020年です。
因みに・・あの、エマニュエル・ルジェもネゴスのS.A.S.ルジェ・ペール・エ・フィスでジュヴレ=シャンベルタンを2020年はリリースしていまして、なんとそのワインが15.5%と非常に高いアルコール度を見せています。ただし色彩はそこまで濃く無く、飲んでも・・エチケットで確認しない限り、
「そんなに高いとは思えないから気付かない」
でスルーしてしまうかもしれません。

2019年もののこのワインは、エレガントな色彩ですね・・。2020年ものは・・どう見えますか?
濃いには濃いが、滅茶濃い・・最高に濃いとは言えない位でしょう?
むしろ、ジュヴレ的な鉄分に加えての果実の濃度が適度にしっかり有る・・位でしょうか。ですから、飲んでいても非常に心地良く、このワインに関しては、比較早めから飲み出しても
問題無いんじゃないかと思うんですね。
やはり今までと違う・・と言えば、
「この村名ジュヴレにようやくヴィエイユ・ヴィーニュの文字が記載された」
訳です。
まぁ、30年ほど過ぎればV.V.表記は出来るはずですが、やはり造り手の意識としてそれを記載できるだけの・・
「それまでとの違いの認識をしていること」
が重要だと思うんですね。
非常にバランス良く、今飲んでも充実しており、この先も20年ほどは間違えの無いワインだと思います。あ、勿論ですが、その期間内にもサイン波のような波が有りますので、タイミングを計ることは重要ですよ。是非飲んでみてください・・あ、ルジェさんのジュヴレの写真も上げておきましょうか・・。そのうちに出せると思います。ご検討くださいませ。

以下は以前のレヴューです。
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【ピュアだからこそ見える?・・美しくも力強いジュヴレ=シャンベルタンの一つの完全なひな形を見ているような素晴らしい味わいです!】
「ジュヴレ=シャンベルタンは鉄っぽい」
これはもう・・非常に良く使われる定番のフレーズです。noisy もしょっちゅう・・使ってます。味わいも全体の風貌も似ているけれどその鉄っぽさの少ないポマールは、仲間内のブラインドテイスティングだと「お釜っぽい・・からこれはポマール」などと言ったりもします・・。
ですが、その「鉄っぽい」と言う感覚は、人によりそれぞれ異なっているに違い無い・・と思うんですね。ジュヴレの南に近い部分、クロ・ド・ベズやシャンベルタン、シャルムあたりのふくよかな赤さ、そしてその低域のニュアンスを鉄っぽいとおっしゃっている場合も有りそうですし、地域は同様に重なるとしても本当に「酸化鉄的」な部分を取って「鉄っぽい」と表現している場合もあるかと思います。本来は後者だろうと・・思いますが、両方が混じっている可能性も有るかなと思います。
この素晴らしい出来のデゾネイ=ビセイ2019年ジュヴレ=シャンベルタンですが、そう言う本来の意味では、さほど鉄っぽくはないです。無い訳では無いが・・以前のデゾネイ=ビセイのジュヴレ=シャンベルタンよりも非常に少ないし、酸化鉄っぽい感じは余りしないんですね。もっとずっとピュアです。
ですが非常に金属的です。どちらかと言いますと、「銀ギラ銀」な、とても光っている感じの金属な感じのミネラリティですね。これがやはり全体の重心を下げ、どっしりとした味わいになっていると感じさせているかのようです。
その上で、赤い果実と黒っぽい果実が半々くらいでしょうか。以前はもっと黒っぽい果実の割合が多かったと思います。

1枚目の寄った写真の色合い・・美しいですよね。決して濃すぎず、薄くないですが単調では無く、アチコチに起伏が有るかのように見えます。
二枚目になりますと少し引いてますが、全体のトーンが見て取れます。抽出を強くしているんじゃなくてむしろ逆・・それでこの赤が多い色合いになっているのかな・・とも感じます。
で、2019年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、北のブロションに近い部分の区画と、国道下の東の区画のブレンド・・と言うことなんですが、先にも申し上げました通り、さほどは鉄っぽく無く、でも金属っぽいニュアンスで重心が低い・・んですね。
そもそもジュヴレのミネラリティは酸化鉄が含まれると言われていますが、これ・・結局は村の南部のシャンベルタン近辺の話しで、少し離れた北側、西側はさほどでもない・・と思っているんですね。
なので、そのジュヴレ村名のひとつのひな形そのものなんじゃないか?・・ワインがピュアで、それが見事にその姿を見せているんじゃないか?・・と思ってしまいました。
今飲んでも男らしくめちゃドライで、とことんピュアなジュヴレを見せてくれると思います。勿論10年間は全く問題無く、成長し熟して行くポテンシャルが有ります。2018年もので93ポイントですから・・2019年ものの評価を是非とも見てみたいものです。飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【拡がろうとする各要素をスレンダーなまでに締め上げるミネラリティ!まるで noisy 愛用のコルセットのようなミネラリティが素晴らしいです!】
ジュヴレ=シャンベルタンって・・やはり横方向への拡がりが素晴らしいですよね。でも基本、縦伸び系では無いと思うんですね。帯域として上から下まで、そこそこは持っているとしても、高域から低域までバランスが良い・・と言うより低域中心で有り、上級キュヴェ(1級以上?)になってくると高域~超高域の表現が豊かな横方向への拡がりを見せる・・そんな感じに思っています。
ですが、そこに思いもよらぬ凄いミネラリティが入ったとします。そしてそれは、コア(中心)方向には向かわず、元々有った要素を分厚くコーティングし、重力を無視して締め上げた・・と想像してみてください。
まるで細いロープで縛った軟式テニスボールを立てたような感じになると思います。ですので、腰痛でアチコチ痛い noisy が愛用している「バンテリン腰痛コルセット(だったかな?)」のような存在が・・この2018年のデゾネイ=ビセイの透明+半透明なミネラリティなんですね。・・もっと言ってしまえば、noisy の場合はそのコルセットを NiziU ・・いや、二重に巻いて締め上げていますので、デゾネイ=ビセイのミネラリティより仕事しているかもしれませんが。
A.C.ブル同様、2017年ものとは全く異なる外観です。同じワインだとは思えない・・(^^;; ものの見事に密度の高い色合いをしています。これは、非常に良く熟していることと、果皮の健康さをもアピールした色だと言えます。2017年ものまでのデゾネイ=ビセイのラインナップの中では、やや弱いと言いますか、エレガントな方向性を多く持っているアイテムだった訳ですが・・是非2017年もののコラムもお読みいただきたいですが・・全く異なる!・・んですが、全然違うと言い切りたくない側面も、実は有るんですね。
それはやはり、要素は複雑でしっかり持っており、ミネラリティのコーティングもたっぷりで素晴らしいんですが、しっかり有るのにスルスルっと入って来て、フィネスたっぷりにドライに優しく弾けてくれるので、
「やはりどこか はんなり としている」
のは2017年ものと共通なんですね。
美味しいと思います。しかも価格もリーズナブルです。デュガさんのジュヴレは2本以上買えちゃいます。濃密感もあるのにスルスルです!・・淡い美味しさも良いんですが、濃い目でたっぷりなのに甘く無く、しっとり、はんなりしているのも実に旨いですよ。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【この「はんなり」としたジュヴレ=シャンベルタンの姿を、どう伝えたら判っていただけるか・・超悩み中です!】
一度貼られたレッテルを剥がし、再度貼りかえるのことは、中々に難しいことでは有ります。昨今はネット時代ですから、目立つ人間は総監視状態の中で生きねばならず、ちょっと浮気しちゃった・・とか、ずっとしてるとか・・自分より他人さんがより詳しかったりして・・(^^;; まぁ、noisy の場合は毎日、翌日になるまでPCに向かってるか、ノコギリとか電動工具を使っているかのどっちかですから、全く女性には無縁ですので・・そんなご心配は・・まぁ、誰もしてないか・・はい。
しかし、ワインの場合はそうもいきません。そりゃぁ・・
「飲まなきゃ判らん」
からです。
しかし、飲んだ人は判っても、飲んだことの無い人に飲んだ人がどう伝えるか?・・が重要で、しかもそこには齟齬が入りやすいし、「誘導」にもなりやすい訳です。
言ってしまえば noisy が一生懸命になってやっていることはある種の「誘導」に他ならず、それが本人には悪意の無いものだとしても、ある人には「単なる誘導」になってしまう場合も少なからず在ると判っている訳です。
だからこそ、信用を失ったら、
「あっ・・」
という間に地に落ちる部分は、かの著名な目立つ方々と同様とも言え、だからこそ、嘘をつかないことと自身のテイスティング能力に磨きを掛けることを胸に刻んでワインを販売してきました。
まぁ、やはりご理解いただけない方もいらっしゃったでしょう。でも、超アングラなサイトで何とかやってこれているのは、ご理解いただけた方々、有っての現在で有ると理解しています。
それでも、やはり・・レッテル剥がしはムズイですよ。こんなに美味しいのに・・細かなニュアンスを何とか伝えなきゃ判っていただけない訳ですから。
「赤果実と黒果実が素敵なミネラルたっぷりのピュア&ナチュラルなジュヴレ村名です!」
だけじゃぁ・・ねぇ。
ある意味、色合いを見ていただければそれなりに濃い感じですよね。やはりジュヴレの酸化鉄由来のミネラリティがそうさせると思います。でも、
「全然濃いなんて思わないはず」
なんです。ドライでしっかりした冷涼な酸が有るんですが、
「飛び出した部分、へっこんだ部分が無い」
丸~い感じなんですね。そして、とても「しっとり」とおしとやかなんですが、柔らかでふっくらなミネラリティが前半で、細やかな表情はしっかり後半で見せてくれます。
ものすごく良く出来てます・・この価格帯ではピカイチです。1万円を軽く超えてくる村名クラスも喰っちゃいますし、何より、
「ワインは結局は、それが好きか嫌いか?」
ですから、
「おそらく・・こんなタイプはお好きな方が非常に多いはず!」
とnoisy は思っているんですね。
特にnoisy のお客様は、その辺がそれなりにマッチする方が多いのかと・・思ってますんで、
「きっとお好きなタイプのジュヴレです!」
と言ってしまうのが一番良いのか?・・などと悩んでいるんですね。
まぁ、四半世紀もそんなことをやっていて、未だにこれですからどうしようも無いですが・・是非飲んでみて下さい。超お勧め!・・です。
以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】
2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。
2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。
2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。
2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2020 Nuits-Saint-Georges les Belles Croix Vieilles Vignes
ニュイ=サン=ジョルジュ・レ・ベル・クロワ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【Noisy wine 初登場!1級レ・プリュリエの真下!・・濃密ですが凄く精緻!‥旨いです。】

ん~・・ニュイ=サンが見せる色彩じゃないなぁ~・・などと思いながらテイスティングさせていただきましたが、他のデゾネイ=ビセイの2020年ものと同様、
「デゾネイ=ビセイの2020年は濃いが、なぜかしっとりと瑞々しく、しなやか」
なんですね。
特に数日置いたあと・・あ、これは、
「いつ頃からが飲み頃でしょう?」
と尋ねていらっしゃる方がおられるので、その辺りをしっかり得るためにそうするんですが、
「そこからの姿が特に・・超絶に美しい!」
んですよ。
そもそも「濃い」のは自分的にはイマイチなんです。だから見ているだけでも・・「濃いは・・濃い~~」なんて言ってる訳です。あ、これ、電話で某インポーターの某女史に歌ってあげたら、涙を流して大笑いされてました~~・・年代が近いんですね~~きっと。
で、このレ・プリュリエ直下の「レ・ベル・クロワ」は、アンリ・グージュもドメーヌの村名に使用しています(混ぜています)が、しなやかさはこちらが上、パワフルさはグージュが上・・かな・・と言う感じ。

これだけ濃くてもしなやかでしっとり、甘く無く、瑞々しさとテクスチュアの滑らかさに驚きました。そもそも昔はデゾネイ=ビセイのワインに、テクスチュアが滑らか・・なんて書くはずが無いとさえ思ってました。
しかも村名ニュイ=サン=ジョルジュですから・・1級ですと言って出しても通ってしまいそうな位のポテンシャルが有ると思いますよ。味わいはレ・プリュリエに似て、非常にバランスが良いです。1級レ・ヴォークラン的な果実のしっかりさも有るんですが、レ・ヴォークランの粗野さが無くてしっとりしていますから、やはりバランスに長けたレ・プリュリエですね。レ・サンジョルジュほどのエレガンスは無いにせよ、濃密なバランスの良さが有りますし、
「熟成を遂げた時にどうなっているか?」
を考えますと、
「2020年ものは、ものによってはグレートイヤー!?」
と言えるんじゃないかと思うんですね。
So2 の少なさも関係しているかもしれませんが、濃密なだけじゃない・・しなやかさとしっとりさ、瑞々しさを感じるレ・ベル・クロワです。ご検討くださいませ。
● 2020 Chambolle-Musigny la Combe d'Orveau Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【何故かいつも旨いラ・コンブ・ドルヴォーですが、2020年ものも素晴らしいです!】

2019年もののこのワインは、
「奇跡の1本!」
と題してご紹介させていただきました。そうしましたら・・
「世の中から2019年のこのワインの姿が日本のワインショップから消えた!」
などと言われてしまいまして・・
「・・えっ?・・それって・・noisy の性?」
お陰なのか性なのか・・ま~・・どっちでも良いですが、奇跡的に滅茶旨い状態だったので、
「少しだけ休めてとにかくさっさと飲んでみて!」
とお願いしてご購入していただいたんですね。
そうしたら・・文章を覚えていて下さって、さっさと飲まれたお客様からは・・拍手喝采をいただきました!
ですが、2週間ほど経過した以降に飲まれたお客様からは・・
「・・良く判りませんでした・・」
と・・。
ま、シャンボールのワインって、そういう質なんですね。ミネラリティが強いですから、本当に少しの違いで硬く閉ざしてしまったり、凄いアロマを放出したりしてくれます。
で、そんなシャンボールを・・

「いつも美味しくするには?!」
そう・・この2020年もののような、濃密な果実味が有れば良い訳ですね。
ですから、このようにしっかりとした濃い目の色彩に出会えましたら、大抵の場合は「いつ開けても」そこそこは美味しくいただけるはずです。このシャンボールも、どちらかと言いますとそんな質です。
ですが・・このラ・コンブ・ドルヴォーと言うワイン、G.C.ミュジニーの一角を得ているだけでは無く、それ以外の部分はむしろ、
「エシェゾー的」
です。
ですから、一番近いのは・・
「デゾネイ=ビセイの1級レ・ルージュを40%、1級レ・ボーモンを40%、に、A.C.ブルを20%加えた感じ」
かもしれません。
いや・・このワインは村名ですが、ポテンシャルは相当に高いです。造り手としても自身に溢れるワインだと思いますよ。勿論、今すぐ飲むよりも数年間の瓶熟をお勧めしますが、先ほども申し上げました通り、
「濃密さで驚くほど美味しく飲めてしまう」
ので、一気に飲み切らず、3~4日後にもう一度・・飲んでみてください。もしかしたら2020年もののこのワインも、
「奇跡の1本だった!」
かもしれません。
以下は以前のレヴューです。
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【「奇跡の1本」・・です!これは何としても、「早めに」飲んでみてください!ものの見事な表情が待っています!】
この「奇跡の1本タグ」を使う日が来るとは・・実は noisy も思ってなかったんですね。なので、相当以前に創ったはずのそのタグを探したところ、いくら探しても出て来ない・・ので、仕方なく画像編集ソフトで急遽仕上げました。出来はイマイチ・・なのが残念では有ります。
そもそも最初のご案内の時には数が無いから未テイスティングでコメントできず、ご案内で即完売してからヨクヨク担当さんに聞いてみたら・・
「まだ有りますよ。」
とのことだったので、ご案内の翌日に12本、送ってくれるようにお願いしたんですね。
で、1日休めて飲んでみたら・・もうビックリ!・・在り得ないような見事な味わいでした!・・ポテンシャルも凄い・・慌てて新着を出す今日になって、
「あと24本、行ける?」
とお願いした・・と言う訳です。
そのお願いをした時の電話でのK君との話しなんですが、2017年か2018年かは定かではない(noisy が聞き返し忘れたので)んですが、ルーミエさんの村名シャンボールとデゾネイ=ビセイの村名シャンボールを同時進行で3日間、テイスティングをされたと。1~2日目は完全にデゾネイ=ビセイの勝ち、3日目になってルーミエさんが底力を発揮し始めて逆転・・と言うことでした。
基本的にはビセイさんは冷涼、ルーミエさん温暖・・ですよね?・・で、2018年まではビセイさんのシャンボールは「黒い果実」が主体だと思います。2019年ものは赤果実が実に良い出方をしているんです。
「端正な赤いチェリーにラズベリー!」
を滅茶ドライに感じさせてくれるんです。

1枚目の写真のエッジを見ていただけますと、その赤い感じが良く見えるかと思うんですね・・。でも、noisy が本当に言いたいことはそんなことじゃないんです。
「この2019年 シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.は完璧と思えるバランスを持ちつつ、ヴォーヌ=ロマネやシャンボール=ミュジニーの秀逸な畑、それぞれの見事な表情を、グラスを傾けるたびにスライド写真を見ているかのように脳裏に描いてくれる!」
と言うことなんですね。
いや・・今飲んで、滅茶苦茶凄いです!・・2018年ものをグレッグ・シャーウッドさんが93+ポイントと評価しましたが、noisy 的には驚きもしませんでした。noisy と近い感覚をお持ちの方なのかな?・・とは思いましたが・・。で、結局飲めない2019年ものをそのまま販売してしまったことに後ろめたさもあり、先に繋がらないことをしてしまったと反省もしていたところに、
「有りますよ。」
だったもので、急遽予定を変更してテイスティングしたんですね。
パワーは有れど、周りのキラ星のごとくなグラン・クリュと比較するとどこか野暮ったさの滲むエシェゾーと言うアペラシオン・・。しかし裏を返せばその訳は、それぞれ非常な特徴を持つ、アン・オルヴォー、レ・プライエール、レ・シャン・トラヴェルサン、レ・ルージュ・デュ・バ、レ・ボーモン・バ(グラン・クリュの部分)、レ・ロアショース、レ・トルー、レ・クリュオ・オ・ヴォーニュ・フランシュ、クロ・サン=ドニ、レ・カルティエ・ド・ニュイ、そしてエシェゾー・デュ・ドスュを各ドメーヌが部分所有し、様々な考え方で何らかの不足を補うことが出来ずリリースしていることに由来しているのかもしれません。
それに加え、ロマネ=サン=ヴィヴァンが持つ荘厳さ、リシュブールが持つ豊かな側面、ラ・ターシュが持つエレガントで有りながらタフな味わい・・等々、確かに一つ一つ比較したとしたら、結果的には必ずや・・
「弱い」
と判断せざるを得ないとしても、
「この村名シャンボール=ミュジニーが感じさせてくれる!」
んですよ。

しかもそれには留まらず、同名(コンブ・ドルヴォー)のグラン・クリュ区画はミュジニーを名乗っているんですが、ミュジニー的な香水のようなアロマティックさも在り、もしかしたらレ・ザムルーズ的な端正な深紅に近いスグリやカシスを感じたり、トッピングに仄かに香るショコラっぽさはクロ=ヴジョ上部の畑だろうか・・などとおおいに想像力を掻き立ててくれるんです。
こんなことが有るんだろうか・・?・・一体何が起きたんだ?・・とは、前回2019年デゾネイ=ビセイのご紹介欄のトップに書かせていただきました。
でも、この村名シャンボール・・・ラ・コンブ・ドルヴォーの真の姿に触れ、その一言は間違いでは無かったこと、そしてこのワインが
「奇跡的な姿をしている!」
ことをお伝えしたい・・そう感じたんです。
ですので、もし可能でしたら、
「到着したら適度に休ませ、さっさと飲む!」
ことをお薦めします。休養は立ててあれば2~3日で結構です。
冷えていても大丈夫です・・。それだけの内容がしっかり有ります。今飲むことで、noisy が感じたことに近い姿でお楽しみいただけると思います。勿論ですが、長い熟成も可能です。・・が、シャンボールはただでさえ・・硬くなりやすく、場合によっては「かちんこちん、バッキバキ」に締まってしまうと、香りさえ閉じ込めてしまうような振る舞いをすることが有りますので、飲まれるタイミングは重要です。暖かくなってくる頃、同じような状態にあるかは不明・・すみません、家族3人で飲んでいまして・・いつもなら半分ほどは残るのに、気付いたら全部無くなっていました・・noisy はいつものペースでしたが・・ので、先を読む前に無くなってしまったんですね・・。
こんなことは滅多にないです。奇跡的にフィネスさんに残っていた・・のも奇跡、味わいも奇跡です。これは絶対に飲んでください!超お勧め、一期一会かもしれません。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は2022年02月17日(木)配信の新着のレヴューです。
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【「プティ・エシェゾーに昇格!」と書かせていただいた2018年ものは93+ポイント!・・さもありなん・・では有りますが、ちょっと嬉しい・・(^^;;】
まぁ・・自身の甲斐性が無い証明にもなってしまいますからね・・そんなことを偉そうに言うことではないのが正論ですが、
「誰も見向きもしてくれない・・」
んじゃ、何事も詰まらんじゃないですか・・。まして専門の職であるのでしたら、その目利きとか、腕とかを裏打ちした情報が有ると、
「何よりも・・間違っていなかったことに安ど感を得る・・」
ことも心の安らぎにはなるんですよね。
なので、こんなことは嬉しいことではありますが反面、ビゾやアルヌー=ラショーのように転売屋さんの毒牙に掛かってお客様へ提供できなくなるのは、何としても阻止しないといけないと思っています。なので、Noisy wine はちゃんと売りますし売ってます。・・あ、自分のためにちょっとは残しておくかもしれませんが・・(笑
この、フラジェ=エシェゾー村の北のエシェゾーを名乗れる区画、「アン・オルヴォー」のシャンボール側に接する(上から見たら接してますが実際は高度関係と溝が有りますので・・)村名コンブ・ドルヴォーです。
なな・・なんと93+ポイントと2018年ものが評価されています。相当美味しかったので・・それも正しい評価だと思います。プティ・エシェゾーですから・・はい。
とは言え、シャンボールの村の中心近くの1級レ・グロゼイユ下部、オ・ボー・ブリュンの葡萄を少し混ぜているようです。この区画は1級部分と村名部分が有りますが、どちらなのかははっきりしません。でも、赤い果実感を加えてくれているようなニュアンスは、古木由来なことが大きいように思います。
こちらも少な過ぎてとても飲めませんので、
「2019年ものは2018年ものを超えるに違いない・・」
に掛けてみるのも一興かと思いますよ。レ・ボーモン2018の 95+ には及ばなかったにせよ、2018年もののシャンボールはあり得ないほど美味しかったですから期待できると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶複雑!絡み合ったその複雑冷涼な味わいは、劇的に素晴らしいです!・・是非飲んでみて下さい!】
ハッキリ言って・・もう全ての人に飲んでいただきたいピノです。こんなところにブルゴーニュ・ピノ・ノワールの真実に近い部分が隠れている・・そう思わせる、素晴らしい出来だと思うんですね。何も言わずに買って欲しいと書きたいんですが、実はデゾネイ=ビセイの2018年ものは、どれもまた素晴らしく美味しいので・・書き辛いんですね。
2017年のこのラ・コンブ・ドルヴォーも美味しかったです。冷涼で、乾いた感じのするエシェゾー的ニュアンスを、言ってしまえば余りシャンボール的では無い・・(^^;; そんな美味しさを「エレガントに」感じさせてくれていました。なので、
「プティ・プティ・エシェゾー」
などと書いていたはずなんです。
ですが・・この色彩ですよ。エキスたっぷり!ミネラリティもマンモス級・・です。その滑らかさこそはシャンボール的では有るんですが、並みのシャンボールはもう・・完全に超えちゃってます。
そして複雑性・・凄いですよ。小さな起伏を山ほど感じさせるその複雑性を、物凄いミネラリティが包み込み、また複雑な要素の間にも多く入り込んでいるのが判ります。・・どうやったら判るか?・・と聞かれたら・・数日間に分けて・・できれば10日以上・・(^^;; やってみてください。この季節ならまだ行けるはずです。全然へたりませんよ。コルク逆刺しで充分です。So2が少ないのでもしかしたら環境によっては少し揮発酸が発生する可能性は有りますが、noisy の環境ではまだ起こりませんでした。もう3週間ほど前のことですので、もう少し気温は低かったとは思います。それでも大量なミネラリティが揮発酸生成を抑えてくれるはずです。
で、味わいは見事に「プティ・エシェゾー」に昇格・・です。・・いや、2018年ものはエシェゾーまで開けちゃいましたので・・エシェゾーの物凄さを体験してかつ・・プティ・エシェゾーと言っておきましょう。そして村名ヴォーヌ=ロマネ同様、全体的質感はルーミエさんのワインに似ていると思っています。
素晴らしいブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。シャンボールを名乗りながらシャンボールとは思えない・・村名で有りながら、そこも超えて来ていると感じます。飲んでみて下さい。一推し・・ありゃ・・書いちゃった・・(^^;; お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ですが、エシェゾー的風格もしっかり見えます。一般に言うシャンボール=ミュジニー村名的味わいとは全く異なります!】
ん~・・ここはやはり、フラジェ=エシェゾーのアペラシオンが必要じゃないかな~・・みたいな気になっちゃいますね。シャンボールのほとんどのワインとは、根本的に異なると感じるんですよ。
2016年もそうでしたが、2017年のラ・コンブ・ドルヴォーは素晴らしいです。しかし、2016年を超えて来たと思える2017年を飲んでしまうと、
「シャンボール村名を想像して飲まれた方は、結構にイメージの違いにドギマギするかも?」
と思ってしまうんですね。
いや、とても美味しいんです。他のデゾネイ=ビセイの2017年と全く同様の美しいスタイルです。
ですが・・構成が半端無く大きいんですね・・ストラクチャーがしっかり有ります。そして、幾分の若さがその大きな構成を埋め尽くせてないんですね。なので、このワイン、今もとても美味しく飲めますが、そのことをちゃんと意識しておく必要が有ると思います。
どこかのコラムで書いたことが何度か有りますが、昔、1984年のアンリ・ジャイエ御大のエシェゾーのマグナムを飲んだことがあります。
1984年ですから・・おそらく20年位経過した頃だと思いますが、最悪のヴィンテージと言われた年です。
で、その味わいは・・ものの見事に「スケルトン」でした。骨格だけです。果実も何もありゃしない・・しかしそれでも・・
「うわ・・やっぱりジャイエ、凄いな・・」
と感じてしまいました。
でこのワイン、どうような骨格が有るんですね。その他の表情は、おそらく「釣り合う時期がきっとある」とは思わせるものの、そこは「村名畑」なのかもしれませんが、最初からは見せることが出来なかったんだと思います。
しかし、しかしですよ・・飲んでいただければ、noisy が言っている意味はきっとお判りになるはずの、見事な構成の味わいをしているんです。これがやはり「エシェゾー的姿」なんですね。なので・・(いや、だいぶ遠慮して・・)
「プティ・プティ・エシェゾーの2017年ラ・コンブ・ドルヴォー!」
と申し上げておきましょう。
その代わり、比較的パワフルな料理と合わせても決して負けないと思いますよ。飲んでみていただきたい・・何せ、
「ヴォーヌ=ロマネ村名よりも高価なシャンボール=ミュジニー村名!」
ですから、その素晴らしい個性と出来をご自身の感覚でご覧いただきたいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に・・美味いです!今のところの2016年シャンボールではピカイチ!】
先日も「2016年シャンボールで白眉」と書いてしまいましたので、同じフレーズは使い辛く、ピカイチに変えてお題目に入れさせていただきました。軽くてすみません・・。
いや、でもこれ、滅茶旨いんですよ。シャンボールチックで、エシェゾーの乾いた感じの土からのフラワリーさやハーブ的ニュアンスに混じる赤い果実・・良いですよね~~。
このコンブ・ドルヴォーはエシェゾーに接するような区画ですが・・、例えばエシェゾーはグラン・クリュですから、造り手がそのポテンシャルを高めようと、無理に凝縮させたり、人為的な介入を大きくしてしまうと・・へそを曲げちゃう厄介なグラン・クリュでも有ります。だからこそ、複数区画をブレンドすると結果が良いとか・・と言うことに成ってくる訳です。
むしろそんなエシェゾーの真の姿に近い一部分を見せてくれるワインでも有りますし、何せあの「ミュジニー・グラン・クリュ」に接し(村名区画は接してはいない)、1級格も存在するのがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」ですから、ミュジニー的なものの見事な赤い香水のようなアロマは無いにせよ、その基盤となっているやや硬めなミネラリティからの表情をも、持ち合わせています。
口内で感じる粒子の一粒一粒は、非常に目が細やかで、もはや粒子と感じられないような流体感が有ります。これは非常に美味いです。2015年も美味しかったですけどね!2015年ものと色合いを是非比べてみてください・・全然違うでしょう?・・是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】
「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2020 Vosne-Romanee Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【・・半端無い・・濃度です!・・でも嫌だ・・!・・と拒絶できない、魅力溢れる凄いヴォーヌ=ロマネでした!】

まぁ、お店にいらっしゃる方には、あの凄い色合いの2020年エマニュエル・ルジェのパスグラと、このA.C.ブルの生写真を両方ご覧になって貰っています。
「・・うわ~・・濃い・・ですね~~!」
とのデゾネイ=ビセイのA.C.ブルの反応。なので、
「じゃ、こちらは・・どう?」
とルジェのパスグラの感想を聞くと、
「・・おっ、ルジェじゃないですか・・飲んだんですか?・・えっ?・・パスグラ?・・」
と、ちょっといたずらな心でお客様を弄んでいます・・(^^;;
で、
「どっちが濃く見える?」
と尋ねると・・
「・・ルジェ..ですかね・・」
まぁ、その位濃密な色彩を持った2020年のデゾネイ=ビセイのA.C.ヴォーヌ=ロマネです。
でもそもそもこのヴォーヌ=ロマネは、
「1級レ・ボーモン、1級レ・ルージュ、G.C.クロ=ヴージョに成れなかった畑のブレンド!」
とも見える訳です。

レ・ボーモンとレ・ルージュについては各コラムをご覧いただくとして、このヴォーヌ=ロマネルの畑は・・こんな感じなんです。
・ル・プレ・ド・ラ・フォリエ -->G.C.クロ=ヴージョの真横に接す
・レ・ルージュ・デュ・ドスユ -->G.C.エシェゾーにも、1級レ・ルージュにもなれない部分
・レ・ボー=モン・オー・ルージョ -->1級レ・ルージュの真上、1級レ・ボーモンになれない部分
・・ちょっと・・凄いでしょう?
ですから、1級レ・ボーモンと1級レ・ルージュを飲みつつ、このヴォーヌ=ロマネを飲んでも・・
「余り違和感が・・無い・・」
んですよ。
そりゃもう、質感は違いますから、多分目隠しで飲んでも誰も間違えないとは思います。1級レ・ルージュなんて・・絹ごしのテクスチュアですし、1級レ・ボーモンは黒くてパワフル・・そのセカンドクラスの葡萄に、クロ=ヴージョ再下部の葡萄が入っていると思えば・・。
で、2020年ものは滅茶苦茶濃密ですから、もしさっさと飲まれるのであれば、一日で飲み切らずに・・3~4日後に再度飲むことをお勧めします。ニコラ・メオさんの、
「2020年ものはまだ飲むな!」
の意味が、滅茶良く判ると思いますよ。
これだけ濃密なのに、特に3~4日後には・・
「する~っと入って来て美しく身体に浸透して美しい残像を感じさせながら綺麗に消えて行く」
と言う体験が出来ます。
noisy 的にはそれが信じられずに・・何度もお代わりしましたので間違いないと思います。因みにヴォーヌ=ロマネもアルコール分15度です。なので、あ、これは古い方にしか判らないギャグですから、見たくない人は見なくて良いです・・
そう、あの北海道出身のフォークシンガー、M 山 C 春 さんの「濃い」・・あ、間違えた・・「恋」を思い出し、思わず口ずさんでしまったんですね・・。
「それでも・・恋は・・恋~~~」
おあとがよろしいようで・・じゃない、ご検討いただきましたら幸いです。初体験・・初恋です。<
以下は以前のレヴューです。
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【2019シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.と2019ヴォーヌ=ロマネV.V.は「陰と陽」!ポテンシャルはほぼ同じ!・・でも一般受けは・・玄人好みは・・どっち?】

まず、一枚目の写真はJSを仕込んで有りますので、マウスオーバーで2019ラ・コンブ・ドルヴォーが、マウスアウトで2019ヴォーヌ=ロマネのグラス写真が見えると思います。失敗してたらすみません・・ヴォーヌ=ロマネしか見えません。見えなかったら一応、ページをリロードしてみてください。
スマホなどの方は1枚目の写真を触るとラ・コンブ・ドルヴォーに切り替わり、写真以外の部分を触るとヴォーヌ=ロマネの写真に戻ると思います。やってみてください。
そもそもは・・デゾネイ=ビセイの2019年はもう在庫が無いと思いこんでいた noisy のポカから始まっています。
「・・・ん~・・この割り当て数ならテイスティングはどんなに頑張っても2アイテム・・、12本ずつ届いたブルとジュヴレが限界だなぁ・・」
と思いこんでいた訳ですね。余りに・・「ホント、2019は無いんですよ・・」と何度も言われていたので、オファーいただいた数がNoisy wine へのリミットだと思っていた訳です。
テイスティングした2019年のビセイ2アイテムの出来が余りに良いので一応、担当のK君に報告しておこうと・・電話をしたことがキッカケだったんです。
「・・在りますよ・・」
「(・・えっ・・・在る・・のか~い・・)」
それで、在庫がまだ在ると言われた2019ラ・コンブ・ドルヴォーを1ケース送っていただき、皆さんにご紹介させていただく前日に飲んでみたら・・偉いビックリしまして、また連絡を取り、ラ・コンブ・ドルヴォーを2ケース、ヴォーヌ=ロマネを3ケース、送っていただく手はずを整えたんですね。
ですので、ヴォーヌ=ロマネのテイスティングが後になったものでして、ご紹介が今日になってしまったんです。2019年のデゾネイ=ビセイはフィネスさんももはや在庫無し・・とのことで、もっと早く飲んでいたらと反省しています。

村名ながらも神懸かったような美味しさのラ・コンブ・ドルヴォー2019でしたが、このヴォーヌ=ロマネV.V.も「ドメーヌの立場では全くの同格」で、価格も同じです。
なので相当に期待を持ってテイスティングさせていただきました。結果は・・
「・・なるほど~!」
です。
1枚目の写真は見ていただけたでしょうか。ラ・コンブ・ドルヴォーと切り替えてみることができると思います。
それにしても「ソックリ」ですよね・・。出来るだけ同じ角度になるように撮って切り出したつもりです。
2019年のデゾネイ=ビセイは基本的にどれもとてもピュアでドライ、残糖的甘みの無い味わいで使用So2も少なく、しかも2018年以前よりもハッキリとテロワールを表情に映し出している見事な出来です。その上で、
「ビッチリ」
と濡れたニュアンスがあり、酸バランスが滅茶苦茶良いです。
エシェゾーにとても近いラ・コンブ・ドルヴォーは、2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.に比べますと・・勘違いされるのを恐れずに言うとしますと・・
「陰」
です。
正確に言うとすれば、
「陽を陰で包みこんだ複雑性」
をしていると思います。
でもヴォーヌ=ロマネV.V.は真逆なんですね・・。こちらは見事に「陽」です。そして「複雑性を持つ陰を陽で包み込んだ外向性」・・です。

ですから、どうでしょうか・・一般受けするのはこちらのヴォーヌ=ロマネV.V.2019だと思うんですね。まぁ、微妙には違うとしても外観はソックリなんですが・・。
やはり、
「ヴォーヌ=ロマネ的な優しく大らかで膨らみの在る果実酸が素晴らしいピュア果実を感じさせる!」
訳です。しかも2019年ものはおそらく「花ぶるい」の実も在るんじゃないかと思えるほどとても充実した深みと凝縮感が有ります。
だから全く一嗅ぎ、一口目から滅茶美味しいんですよ。陰から伝わってくるラ・コンブ・ドルヴォーとはだいぶ違うんです。
で、おそらくですが、ポテンシャル的にはラ・コンブ・ドルヴォーが上だと・・されると思うんですね。
でも飲み進めて行くと・・ちゃんと出てくるんですね・・深い構造に隠れるように存在する複雑性が!・・あれ?・・ラ・コンブ・ドルヴォー的な構造が出て来た?・・と思ってしまうほどです。
陰陽師としての結論・・(^^;; としては、ラ・コンブ・ドルヴォーほどはまだ仕上がりきってはいない・・と言うことだと思います。・・いや、今、めっちゃ美味しいんですよ。しかし本性を見せるのには少し時間が掛かる・・と言うことです。
なので、直近で楽しむには、
・すぐに飲む場合、若い果実が中心の豊かなヴォーヌ=ロマネの味わいが主体。30分ほど経過すると、複雑性を含んだ「陰」の構造が見えてくるも、その複雑性の細やかな部分は見通しきれない状態。・・でも、今の状態でも凄く美味しい。
です。
その他の場合・・
・春先に飲む場合、果実とエキスが一体化し、滅茶綺麗な味わいに。15分ほど経過すると上記の陰の構造が見えてくる。このタイミングがおそらく現在のラ・コンブ・ドルヴォーの状態と近いと思われる。
・熟成させて飲む場合は、今の果実中心、若いエキス中心の味わいとは相当に異なっているはず・・。
なので、ポテンシャルとしましては、ラ・コンブ・ドルヴォーもヴォーヌ=ロマネもほぼ同様かと。ただしまさに「奇跡的」な味わいのタイミングと思われるたった今のラ・コンブ・ドルヴォーと同様のタイミングを計るのは、相当難しいと・・思います。
上手い事、ラ・コンブ・ドルヴォーとヴォーヌ=ロマネの両方をゲットされた方には、是非・・美味いタイミングで飲み比べていただきたいなぁ・・と思います。
いやはや・・2019年デゾネイ=ビセイは、noisy にとってもフィネスさんにおかれましても、相当なドタバタ演劇になってしまいました。聞いた話では前回の新着の後、フィネスさんには物凄い注文の量が入ったようで・・もはやフリーな在庫は無いはず・・ですから大変なご迷惑を掛けてしまいました。でも、
「これも美味しいブルゴーニュワインを楽しむため!」
と言うことで、ご容赦いただけましたら幸いです。
因みに・・
「今回のビセイの2019ヴォーヌ=ロマネV.V.・・・noisy さんは褒めているのかどうか判らない・・」
と思われるかもしれませんので、ちゃんと書いておきます。
「一見、一般受けする普通に充実したヴォーヌ=ロマネに見えて、実は相当凄いワイン」
です。是非飲んでみて下さい!実際は、いつ飲んでも滅茶旨いワインです。超お勧めします!
以下は1週間前に書いたこの2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.のレヴューです。
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【素晴らしかった2018年ヴォーヌ=ロマネに、何と94ポイント!・・2019年ものは人気が集中しそうなアイテムです!】 6本だけなので飲んでいません・・と言うか、飲めませんでした。飲みたかったです・・2018年も開けていましたから・・はい。
それにしても村名で94ポイントは思い切りましたね・・シャーウッドさん・・。
でもnoisy だって、実はぴったんこで94ポイントでした・・書いちゃいないと思いますが・・。その位有りましたって・・だからこそルーミエさんと比較した訳でして、その辺を汲んでくださったお客様が・・さくっとさらって行かれたのでしょうね。
確かにアルヌー=ラショーも美味しかったですよ。ビオ風味で近代的ですしね。
でもむしろ鮮烈なイメージは無い・・いや、まだ無い・・が正しいかもしれませんが、鮮烈さはデゾネイ=ビセイの勝ちでしょう。飲んだら驚かれると思いますよ。そして、飲んだあとの身体の軽さにも注目されてください。でもまぁ・・2019年ものヴォーヌ=ロマネは飲めないので確かめてはいませんが、他のキュヴェを確かめた限りでは、
「2018年を超えてくるはず」
では有りますが、
「でも・・94点以上、簡単には付けられないんじゃないの?」
とは思います。それを確かめられる方は非常に少ない・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【見た目も味わいも・・ルーミエさんにそっくり?・・とは言わないまでも、質感が非常に良く似ています!】
何でしょうね・・もう、2017年ものとは全然違います。このワインに限っては別物です。2017年ものは優しく清楚でエレガントでしんなりとしたヴォーヌ=ロマネでした。もう・・口入れ直後、いや、グラスに注いでいる最中から違うんですね・・。重心の低いところから湧き上がって来たかのようなアロマが部屋に拡がって行きます。
そしてそのアロマはピュアで、空気との親和性の高い感じ・・それがナチュラルさにも繋がっているような気がします。
一口含むと、テッカテカのミネラリティが優しく触れ、充実したエキスの味わいが伝わっています。ザラザラっとした少しエッジの立つテクスチュアだった2014年以前の味わいとは、隔世の感が有ります・・。
そして、通常ですとそこから横方向へと「ぶわっ」と拡大して行くんですが・・行かないんですね~・・。精緻なニュアンスを漂わせたまま、行き場を失った拡大しようとする漏れ要素はパレットの上下方向へと向かって行きます。なのでスレンダーなんですよ。
その上で、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸バランスを漂わせつつ、黒果実、赤果実をイメージさせながら、ややスレンダーなまま長いエキス味たっぷりな余韻を感じさせてくれます。
言ってしまえば、先だっての「ヴァーゼンハウス」とは、濃度ひとつとってもかなりレベルが異なります。しかしその濃度からのエキスの味わいには、本当は大きな起伏を持っているはずでして、その全てを物凄いミネラリティが守護しているような感じに受けて取れます。
もう・・こんな味わいは受けないはずが無い・・んですね。ルーミエさんは濃いですか?・・淡いですか?・・ともし聞かれたら、どのようにお答えになるでしょうか。きっと・・
「ん・・余り意識したことは無いけど・・実は濃いんじゃない?」
とお答えになる方がほとんどじゃないでしょうか。
これは、ミネラリティの総量と、各要素の濃度・酸の濃度、アルコール分のバランスなんですね。要素と酸の濃度が濃密ならば濃いと感じ、希薄なら薄いと感じる訳です。アルコール分に溶け出したエキス分、その割合が多ければ、エキスの味わいが濃いと感じる訳ですね。ミネラリティはその「繋ぎ役」でも有り、「下支え役」でも有り、アロマや味わいとして感じられるような表情のひとつでも有ります。大きな視点で言えばそのバランスでワインは成り立っている・・と思います。なので、その部分において、ルーミエさんのワインに近いバランスだと感じます。
いたずらで、ルーミエさんの2016年のモレ1級の写真を掲載しています。ルーミエさんのモレはエッジがより赤く、このデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネはより黒く、それが全体まで広がっているかと思います。濃度はほとんど同じくらい・・でしょう?・・目にもおそらく見えているに違いないミネラリティは、デゾネイ=ビセイの方がより「多い」と感じませんか?・・そうなんですよ・・見たまま、想像されたままの味わいがします。
とても素晴らしい、ビターなエキスの美味しさを感じさせてくれるヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な色気にグーの根も・・出ませんでした!】
美味しいです・・とても美味しい。柔らかです。そして清楚ですね・・。そして、ピュアでナチュラルなのに・・僅かに漂う「色気」。これが絶品です。
ヴォーヌ=ロマネのワインって、やっぱり、「そこ」が重要なんじゃないかと思うんですよ。もっと拡げてしまえば、ブルゴーニュのピノ・ノワールって、「そこ」でしょう?「色気」の無いピノ・ノワールなんて、クリープを入れないコーヒーみたいだ・・とは流石に古過ぎるし、何よりもブラック派なので・・縁が無いので言いませんが、
「ヴォーヌ=ロマネ的な温度と、でしゃばり過ぎない複雑性が生む色気」
が、このワインの魅力だと思うんですね。
以前、大分前のデゾネイ=ビセイは、確かに熟させれば美味しくはなるとは思っても、今飲んでも色気の無い感じがどうにも選択肢に入らせなかったんですね。
でも、やはり2015年ものからですね・・この2017年でもう、少なくともこの路線は維持されることは確認出来たと思います。
で、A.C.ブルと、村名ジュヴレと、村名ヴォーヌ=ロマネは、同じ一本のライン上に繋がっています。「ニュアンスが同じ」なんですね。なので、A.C.ブルを飲んで美味しいと思われた方は、そのままジュヴレも、ヴォーヌ=ロマネも美味しいと思っていただけるはずです。
村名のシャンボールだけはちょっと違うことを言いますが、路線そのものは同じです。ですんで、
「2017年のデゾネイ=ビセイは優しく美しい清楚な女性の姿で一貫している!」
と言っておきたいと思います。
やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって、別格ですよね。是非飲んでみて下さい。あ、無くならないようでしたら、A.C.ブルを飲んでからでも結構ですよ。でもきっと早いと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ミネラリティバッチリ!非常に美しいです!】
人間は何事にもそれなりの思い込みを持って臨みやすいですから、2016年もののテイスティングとなると、その前以て吹き込まれてしまったネガティヴなイメージとか、もし持ち合わせているのであれば、その前年までの印象とかから、
「おそらくこのキュヴェはそんな仕上がりになっているんじゃないか?」
と想像してしまうものです。経験が無ければそれなりに・・有ってもそれなりに・・です。
赤い果実が生き生きとしていた2015年の軽やかな美味しさとは、また違うイメージを感じさせてくれた2016年でした。だって・・色の構成自体、全然違うじゃないですか。2015年は多分、2年前の暮れのご紹介だったと思いますから、ご案内のタイミング的には少し遅いんですね。2016年ものは2月になってようやくですから。
2015年がピュアなレッドだと言い切ってしまえば、2016年は深いレッド&ブラックだと言えるでしょう。ミネラル感は2015年もの以上に・・本当にマンモスに存在しています。収穫のタイミングは2016年は遅くなり、より熟したがハツラツとした酸っぱい酸は失い、柔らかでやや温かみを感じさせる優しい酸と、酵母が喰い切るにちょうど良い量の糖分を得たと言えると思います。
そのため、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸を得て、ピノ・ノワールらしいエレガンスを発揮、膨大なミネラリティの中に要素を隠し持つ深淵なスタイルに仕上がったと想像しています。
アロマはしっとりと濡れてスピードも有り、柔らかさを感じさせる素晴らしいものです。中域も適度に膨らみますが、膨大なミネラリティがそれ以上には中々膨らまさせない感じで、しかし濡れたテクスチュアが美しさを伸びやかに感じさせてくれ、ほんのり甘みさえ感じさせるビター感を発揮しながら消えて行きます。非常に素晴らしいと思います。
もっとも、この状態が飲み頃だと言う訳では無く、やや早いです。ドライですから、青物のサラダなどの動物系が入らないものと食しますと、まだキビシイです。もう少し落ち着いてからが良いでしょう。
反対に肉系でしたら・・むしろミネラリティが隠している要素を引っ張りだしてくれるような感じになりますので、今行っちゃっても良いかな?・・と感じました。実に美しくしっとりした深み有る村名ヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】
いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2020 Vosne-Romanee 1er Cru les Rouge Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ルージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【この見事な赤果実の繊細な魅力を詰め込んだ希少な1級レ・ルージュの2020年ものは、ちょっと考えられないほどの半端無い仕上がりです!】

2020年ものにして「初入荷」の1級レ・ルージュです。ここは3人にしか分割されていませんで、そのうちの一人が皆さんもご存じの「セシル・トランブレイ」です。
そしてかのアンリ・ジャイエの従姉妹「ジャクリーヌ・ジャイエ」が所有していましたが引退、従兄弟のジャン・グリヴォに造ってもらっていた後、ジャン・グリヴォに所有権が移動しました。
で、デゾネイ=ビセイで3人ですね。ここの畑はエシェゾー・デュ・ドスユの上のレ・ルージュ・デュ・バ(G.C.エシェゾーを名乗れる)の上に有りまして、言ってみれば・・
「エシェゾーを名乗れないレ・ルージュ」
と言うことになります。高度的にはほぼ・・クロ・パラと同じくらいかと思います。
まぁ・・2020年のセシルの1級レ・ルージュが Noisy wine で¥73.000ほど、ジャン・グリヴォの2019年が¥27.000ほど・・ですから、最安値と言うことになろうかと思います。そもそもレ・ルージュをデゾネイ=ビセイが持っていた・・のは知っていましたが、現物を見たのは初めてです。
あ、因みに日本最大のワインショップ??のE社さんのサイトには、「ジャン・グリヴォのみが生産している稀少な一級畑」と書いて有りますが嘘八百です。まぁ・・言っちゃ悪いですが、1級レ・ルージュをリリースしているドメーヌを知らないような、余りワインに興味さえないような方が委託されて、どこかから引っ張って来た文章を類推解釈して掲載しているんでしょうから仕方が無いにせよ、もう少し何とかせいよ・・と言いたくなっちゃいますね。
「(セシルも知らんのかい!)」
で..いや・・たまげましたね。濃いのは勿論なんですが・・質感です。全ての要素がどえりゃぁ・・綺麗で高質です。もしかしたらモニター環境によりましては黒っぽく見えるかもしれませんが、
「赤を何重にも積層させた感じの物凄い色!」
です。もうそれしか表現のしようが無い・・(^^;;

で、非常に濃密ですが・・甘く無いんですよ。アルコール分も滅茶高い・・
「アルコール分15%の真っ赤っかな1級レ・ルージュ!」
なんて、初めての体験です。そりゃ・・ジャイエのいとこ、ジャクリーヌのレ・ルージュの・・色の淡い・・イマイチだけれど、どこか心を惹かれてしまうワインは大昔に飲んでますが、ま・・敢えて飲みたいと言う感じじゃ無かったかなと・・。
でも1級レ・ルージュに関しましては、やはりアンリの姪っ子、セシルのワインが日本に初めて入って来た時から・・
「毎年バンバン開けてました!」
から・・で、これがまた絶妙に旨かったんですね~・・なので、
「ロマネ=サン=ヴィヴァンにも通じる凄い1級!」
・・なんてね。そんなレヴューで販売していましたが、さっさと無くなるかと思えば売れずに残っていたりして。
「何で売れんかな~!」
と・・怒り心頭に発す・・ものの、まぁ・・自分の実力が無い性でしょうと思ってました。今じゃ考えられません。7万円以上ですよ・・。それで瞬殺です。
で、やはりセシルのようなレ・ルージュのニュアンスを感じられます。しかしセシルは新樽は相当掛けていたはずでして、ビセイは30%ほど?だったと思いますから・・
「これほどまでに果実が膨大に有るため、新樽もそれを抑えきれずに溢れんばかりの果実が存在!」
している訳です。
もしかしますと若いうちでの抜栓直後は、その膨大な要素ゆえに甘みさえ感じるかもしれませんし、too much な強さも感じられるかもしれませんが、
「2020年ものは毎日、花に水をやさしく与えるように・・我慢して、育ててから・・果実を収穫する(飲む)」
と良いと思います。
これ・・15000円程度じゃ滅茶安いです。その代わり・・相当に濃密です・・じゃぁ・・それを濃密なうちに飲むのか・・そうならどうやって楽しむか・・とか、ジャン=ニコラやドメーヌが言うように、濃密さがやや抑えられるようになってから楽しむか・・はご購入されたお客様がご判断下さい。
少なくともですよ・・4~5日目のこのワイン、すっごいです!・・未体験ゾーンでしょう・・そうされますときっと、
「何でこの15%の液体がこんなにしなやかで精緻なんだ?」
と思われるに違い在りません。ブルゴーニュ新時代はこんなところにも!・・ご検討くださいませ。
● 2020 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【まさに黒っぽさを多く持ち、乾いたエシェゾー?・・もしくは乾いたリシュブール?・・のようなフレーヴァーを膨大に持った凄い奴!】

いや~・・尖がってますね~~!・・30歳台の、ちょっと仕事にも自信を持てるようになって、まさにバリバリこなしている働き盛りの方を想像してしまうほどに・・ポテンシャルが高いです。
まぁ・・エシェゾーって、そんなところが無いですか?・・それでいて少し熟成させてあげると見事に丸くなっていって超絶に美味しくなったり、どこかの一片が凄く突出してきたり・・人間らしくて好きです・・。
数も無いので中々飲めなかったんですが、フィネスさんにご協力いただきまして・・飲めました。この1級レ・ボーモンは同じく1級レ・ルージュの南に接しています。レ・ボーモンの下部のレ・ボーモン・バは、地図だけみますと
「・・なんでここだけ1級畑なの?」
みたいな感じでグラン・クリュからハブられて見えます。
で、1級レ・ルージュの冷ややかで繊細なタッチに比較しますと、冷涼ながらも大きめの起伏が多く存在するやや黒い果実でして、レ・ルージュはシルキー、レ・ボーモンは起伏が多い・・パワフル系の味わいだと思っていて、まず間違いはないかなと思います。
ですから、乾いたエシェゾーの一部・・とも思えますし、相当に乾いたリシュブール・・のふくよかさを少し削った・・とも思えます。しかしこれもまた長く熟成させてきますと、若い時分に飲んだ味わいを忘れるほどに、その起伏が実に良い表情に変化し、テクスチュアも滑らかになっていてビックリする・・と言う経験もされるかと思うんですね。

で、この2020年・・雨が降らずに水不足のところ、収穫直前に恵みの降雨が有った訳でして、
「滅茶濃厚!」
です。
しかも・・じゃぁ・・何も見えないんじゃないの?・・と思われるかもしれませんが・・これがまた不思議でして、
「ちゃんとレ・ボーモンしてる!」
のがハッキリ判るんですよ。
ですから、レ・ルージュの方はレ・ボーモンより早く飲み始めて良いと思うんですが、レ・ボーモンは少しそのスパンを長くとるべきかと思うんですね。
口内で感じられる表情は滅茶苦茶多彩でして、ミネラリティも多種多彩で半端無い・・、果実も凄い・・、これってどれだけ小粒に仕上がったの?・・と思いたくなるような感じが伝わって来ます。まぁ・・最低5年は置いてほしいかな・・と感じました。
海外メディアは・・探しましたがまるで何も出て来ません。それこそPKさんが現役だったら・・とんでも無く高い評価をするんじゃないかと・・も思ってしまいました。希少な1級レ・ボーモン・・おそらくジャン=ルイ・ライヤールに次ぐほどの最安値でしょう。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【なんだかんだで余り飲めていないレ・ボーモンが、まさかのグラン・クリュ並み・・いや、エシェゾーを超えちゃってますが!】 この何年かはオーダーの失敗で激減し飲めず・・2018年に至っては、そのあおりでただでさえ少ないエシェゾーを開けるという暴挙に出てしまった noisy ですが、
「グレッグ・シャーウッドさんはエシェゾー超えの95+と評価!」
と言う暴挙に対する暴挙・・いや、評点をつけていらっしゃるんですよね・・。まぁ、レ・ボーモンは飲めていないので反論できず、ちと残念では有ります。
完全にグラン・クリュ並みだと言っているのに等しい評価ですから、リシュブール、エシェゾーと続くヴォーヌ=ロマネのグラン・クリュとほぼ同等な品格を備えているのでしょう。飲んでみたいですよね・・。でも滅茶苦茶少ないので・・すみません。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・2年続けて失敗しました・・】 いや・・すみません・・売れ筋のレ・ボーモンでは有るんですが、noisy の発注ミスです。発注書の数の欄に数字を入れ忘れたんです。なので、本来は「0」なんですが、担当のK君が何とかしてくれました。それでも最初の数字には届かず・・非常に少ない数になってしまったので飲めなくなってしまいました。
ですが、他のコラムをご覧いただけましたら、2018年ものの1級レ・ボーモンは、さっさと購入すべきだと・・ご理解いただけるかと思います。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【本当は数量をもっと戴けるはずだったんですが・・】 ん~・・失敗です。初動がちょっと遅れただけなんですが、「どかっ」と減ってしまいました。どうも・・フィネスさんの試飲会で評判が良かったそうでして、当初の割り振りの数量に余分の数量を合わせた数を期待していたものの、
「兎に角、テイスティングしてから・・」
などと言っていたら、余分が無くなっちゃったんですね。
まぁ、noisy のように、ちゃんとチェックしてから・・などと言っていると、評判が良くていつの間にか盛られた皿から肉が無くなっていた・・なんてことが起きてしまうんです。
ですので、申し訳ありませんが、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモン以上は飲めておりません。しかし、他のキュヴェを飲む限り、相当期待して良いワインだと確信しています。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはテイスティング出来ませんでした。】 すみません、飲めませんでした。残るようならテイスティングしてみたいと思いますが、こんなにリーズナブルな1級レ・ボーモンは他には存在しないでしょうしね。昔12000円位だったのでデゾネイ=ビセイ2016年と同じ位では有りますが、かのジャイエ翁のレ・ボーモンは現在、150万円位からのようです。まぁ、それがワインの世界の掟では有りますが、それにしても・・何だかなぁ・・と思ってしまいます。このワインも150万円に・・はならないとは思いますが、可能性は無いと断言は出来ません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】
いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2020 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【・・2018年もの、飲んでおいて良かった・・!・・なに?・・95ポイント?・・んな訳なかろ・・】-----以下は以前のレヴューです。
え~・・重複してしまいますので、2018年もののレヴューに書いてあることは書きませんので、是非この下の方までお読みいただけましたら幸いです。
滅茶美味しかった2018年のエシェゾーを、2019年ものがどのように超えたか・・を書きたかった訳ですが、残念では有りますが収穫減の影響で入荷自体が厳しく、テイスティングは回避することになってしまいました。お詫び申し上げます。
でもその2018年ものがようやく海外メディアで取り上げられ、凄いポイントの「オンパレード」で有りながらも、何かちょっと残念なのがこの「エシェゾー」です。
2018村名ヴォーヌ=ロマネを94ポイント、2018村名シャンボールを93+ポイントとされていながら、2018年エシェゾーが95ポイント・・です。ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモンが95+ポイント。
「・・えっ?」
ハッキリ言ってしまえば、評点に一元的なもの、連続性が感じられないんですね。グラン=ゼシェゾーの96ポイントもそうなんですけどね。村名ヴォーヌ=ロマネが94ポイント・・それを基準としますと・・何だかな・・ちょっと日和ったのかな?・・と感じてしまいます。でもまぁ・・突っ込み切れないのはテイスティングしていないアイテムが有るからですので、それも受け入れなければなりませんね。
ですが、2018年エシェゾー95ポイントはオカシイです。低過ぎです。それだけはお伝えしたいと思います。
また、2019年もののエシェゾーはどこのメディアも未評価ですが、
「超お宝になる可能性!」
が有ると思っています。
確かにグラン=ゼシェゾーほどの甘美さには届かないのは間違い無いですが、優秀な造り手によるならば、1級や、ましてや村名のワインと同じになる訳がないんですね。それは、各アペラシオンで定められた収穫規制があるから・・です。一部の優秀なグラン・クリュは30hl/ha以上は収穫したらいけないし、良いワインを造ろうと思ったら、たとえ50hl/haが許されていてもそうはしないものだから・・です。
それは素晴らしいグラン・クリュを飲めばだれでもその質の高さを理解出来ますし、村名や1級との違いも判るんですね。
希少なワインだと思います。飲めなくて残念では有りますが、非常にリーズナブルです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【すっごいです~!・・世界で全く注目を浴びていない・・寂しい反面、嬉しいことでは有ります!】
え~・・96点は確定です。それ以上有ると思ってます。またこの後、自宅に帰ってから飲みますよ・・。素晴らしいです。
この凄い色彩・・是非ご覧ください!・・エッジから僅かに透けて見えるくらいの濃度です。ミネラリティが目にも鮮やかに、しかも莫大な量・・見えているかのようです。このエシェゾーに関しては、他の2018年デゾネイ=ビセイのキュヴェと異なりまして、結構に・・
「赤いニュアンスがしっかり!」
です。黒系と半々くらいかな?・・と思います。
そして・・
「ほとんど圧を掛けないプレス」
をしたのが判りますよ。滅茶苦茶上質です。
その上で、アロマの「むっちり」とした肉厚さ、土壌の美しさ由来の土台としての「土のニュアンス」は、赤い果実が香水的な部分をも内包したものと一緒になっています。つまり、一体感が凄くて・・分析しきれない・・今の段階では!・・と言うことになります。なので、96点は確定と言えても、何点だとはハッキリ言えないんですね・・何せ、昨日ですから・・開けたのが・・で、今日の新着向けに記事を書いているんですね。
できたらレ・ボーモンも、グラン=ゼシェゾーも開けたかったんですが、それをやりますと・・ほぼ赤字になっちゃうんですね。でも、デゾネイ=ビセイは今、noisy 的には大注目も要注意生産者になりましたので、
「3年計画で上位キュヴェを全部飲む計画!」
を実行しています。
これだけ2018年ものが凄いと成りますと、フランスで大騒ぎになっている2019年ものブルゴーニュの凄い出来が有りますんで・・何とかして2019年ものの上級キュヴェを飲んでやろうと。そのためにはあと2~3年は掛かる・・とするなら、2018年ものエシェゾーは何としてでも飲まないといけないと・・思って実行した訳です。・・だって、どこのワイン屋さんも飲まない、開けないですからね・・。判らないまま売ってってどうすんの?・・と言う気持ちが有ったままのお勧めじゃ気持ち悪いじゃないですか。
今飲んでも、この凄いポテンシャルは・・おそらく誰にでも判ると思います。言ってしまえば・・「まだ判らない」とは言いましたが、今飲んで96点で良いと思ってます。ポテンシャル点の伸びしろがどこまで有るかだけ・・今言うのはちょっと不安なんですね。なのでそこは内緒にさせていただきます。
中心が濃~い赤紫、そこからエッジに向かって緩やかなグラデュエーションを描き、光の入り込むエッジに透明度の高いやや淡い赤が美しいです。全然・・土っぽいだけのエシェゾーでは無い・・レ・ルージュが持つ軽やかな荘厳さも有り、レ・ボーモン的な黒っぽい、少しブリュレされたようなニュアンスもかすかに有り、オルヴォー的な乾いた感じの美しい大地のニュアンスが有り、そこに果実てんこ盛り、ミネラリティがそれを分厚く包み込む・・そんな味わいです!
注目されていないがこんなに凄いワインが有る!・・そう思ってください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ラ・コンブ・ドルヴォーでさえエシェゾー格の構成を感じてしまうのに、ほんまもんのエシェゾーは一体どうなってしまうのでしょう?】 グラン・クリュ・エシェゾーを構成する「アン・オルヴォー」は、ミュジニーに接するリューディです。乾いていて香り高い感じと深い構成を持っている・・と感じています。まさにシャンボール村名ラ・コンブ・ドルヴォー的でも・・有ります・・流石にアン・オルヴォーほどの肉は持っていませんが。
そして、エシェゾーの中のエシェゾーとも言うべき存在の「エシェゾー・デュ・ドスュ」を上下斜めに挟み込むように、「レ・シャン・トラヴェルサン」と「レ・トルー」のリューディが有り、この3つの畑でこの、
「エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ」
が造られる訳ですね。
2015年より大きく変化し、素晴らしいワインを造るようになる前から、このワインはしっかりしていました。それでもやはり「乾いた」感じが有って、今のデゾネイ=ビセイのように「濡れてふっくら」したニュアンスにはなって無かったと思うんですね。
エシェゾーと言うワインは、余り当たらないグラン・クリュと言うようなイメージが有るかもしれません。でも、決してそうでは無いんですよ。あのミュヌレ=ジブールのエシェゾーなんて滅茶苦茶美味しかったのに・・、どんなに頑張って説明しても誰も見向きもしてくれなかったですから・・いや、ミュヌレ=ジブールはクロ=ヴージョもしこたま旨くて、それでも全然売れないので仕方なく、そう・・赤字覚悟でテイスティングまでして販売していた位ですから。それに、ビゾも良い年は非常に素晴らしかったです。時折、サンズ・ナチュラルにこだわり過ぎでは?・・と思うことは有りましたが。
樹齢は110年にも及ぶそうです。希代稀な仕上がりになっている可能性さえ・・有るかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に少ないです!】 2016年のデゾネイ=ビセイはトップ・キュヴェであるグラン=ゼシェゾーを生産できず、このエシェゾーがトップ・キュヴェとしてリリースされました。3つのリューディをブレンドして造り上げる伝統の味わいです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2020 Grands-Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2019年ものは絶対に飲む!・・つもりだったんですが、数が全然無くて飲めなくなってしまいました・・】-----以前のレヴューを掲載しています。
いまや最もリーズナブルで条件さえ付かないグラン=ゼシェゾー・・なのに、滅茶高い評価がようやく付いた!・・デゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーです・・(^^;; めちゃお買い得です。
日本でも人気のあるロベール・シリュグのグラン=ゼシェゾーは、もはや手の届かないところに行ってしまいました。Noisy wine でも、エージェントさんからいただけるとしても年間1本です。1998年ものは12本、仕入れてましたし、1本飲んで販売していました・・。もはやそんな時代は遠くになってしまったのかもしれません。
で、何とか2019年は飲むぞ!・・と意気込んではいたんですが、入荷数量の少なさに意気消沈してしまいました・・さすがにこれじゃ無理かぁ・・と言う訳です。
でも運良く海外メディアに拾っていただけたことで、ご紹介自体はしやすくなりましたね。2019、2020、2021と続く収穫減を何とか乗り越えたい・・ワイン屋も危機ですから・・はい。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【「2019年ものは絶対に飲む」!・・それが楽しみです!・・でも2018年ものは凄い仕上がりだと予想しています!】 ここにグラスの写真が無いのは残念で仕方が有りません。やはり何年かに1本位のペースで無いと開けられませんので・・数も有りませんし。
ですが2018年ものの他のコラムを見ていただけましたら、2017年もの以前のデゾネイ=ビセイでは無いことがお判りいただけると思います。
しかも、色合いが超絶に美しいですよね?・・やはりミネラリティの豊富さ、ナチュラルさが目に見えているからだと思います。濃いとか薄いとかに関係無く、この2つは・・結構、グラスの写真にちゃんと写り込むんですね。
noisy も若かりし頃、どうやってワインを理解するか?・・をずっと考えながらワイン屋家業を始めました。
「やっぱり・・飲まなきゃ駄目だよな・・」
まぁ・・それは当然でして、だから最高と思われるワインも多く飲みました。
ですが、
「・・いや、ただ飲んでいるだけじゃ駄目だ」
と言うことにも気付きまして・・「良く観察する」ことにしたんですね。
そうしたら・・劇的に判るようになってきたんですね。
ちょっと判るようになると、いろんなことに結び付いていることも判って来ました。歴史とか、地理とか、数学とか・・(数学・・嫌いです・・)、もう雑学一般と確実に結びついていますし、上下関係を含む人間関係とか、尊敬や軽蔑と言った感情とか、もうありとあらゆることと結びついていて、理解できていることは、自分の中に有るものと何とか結びついた部分だけだと言うことも判りました。なので、若い時分は随分尖がっていたと・・大いに反省しています。
なので、デゾネイ=ビセイの完全理解にはもうちょっと時間が掛かりそうです。来年にはきっと、2019年もののグラン=ゼシェゾーを開け、
「デゾネイ=ビセイが・・ついに来た!」
と書かせていただく予定でいます。・・いや、もっとも・・本当にそうだと感じたら・・の話しですよ。嘘は書きたくないので・・はい。
2018年エシェゾーは圧巻の素晴らしさでした!・・グラン=ゼシェゾーはもうほとんど100年ものの超古樹です!きっとエシェゾーを凌駕しているに違いないでしょう。是非飲んでみて下さい。素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです。
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【期待して良いでしょう!・・ミュジニー、エシェゾーに挟まれた樹齢90年以上のグラン=ゼシェゾーです!】 売れなかったワインが売れ始めると、結果として残らないので・・上級キュヴェは特に・・結局しばらく飲めない・・と言う、ワイン屋にとっては生殺し状態になってしまう訳です。
かと言って、数万円もするワインが全く売れないのも・・色んな意味で災難です。・・まぁ、売れなかったら売れるワインと一緒にアソート組んで販売してしまえば?・・等と言うような悪魔のささやきが聞こえなくもないんですが、noisy 的には、それは素晴らしいワインに対する冒とくとも思えなくも無いので、基本はやらないようにしています。二進も三進も行かなくなったらやらなければならない羽目に追い込まれるかもしれませんが・・。
大体、このワインが美味しく無い訳が無い・・でしょう?・・誰がどう考えても・・少なくとも素質、資質は素晴らしいはずです。2万円台で購入できるなら御の字じゃないでしょうか。
おそらくですが、シリュグさんちとは何らかの関係が有るはずです。親戚かな・・と思ってます。シリュグさんのグラン=ゼシェゾーも・・昔は余りに売れなくて、結局飲んで売ることにしたんですが・・ビックリしましたね~。
まさにフリーラン・ジュースのみで仕上げたと思える軽やかな液体が、ほんの20分ほどの時間で「超巨大化」・・どっひゃ~!・・と思って、それから毎年買うようになった訳です。今じゃぁ年間、1本貰えるのが関の山です。
しかしデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーV.V.はこれだけ貰えるんですから・・いや、大きく減らされてしまいましたが、それでも残る可能性さえ有るかもしれませんよね?・・で、noisy が飲むことになって、その素晴らしさを検証してしまったら・・今度はさほど時間を置かずに、「買えないワイン」になってしまう可能性さえ有ります。いや、いつも人柱になるばかりで、ちっとも利益が出なくて痩せる一方です・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2019 Vosne-Romanee Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2019シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.と2019ヴォーヌ=ロマネV.V.は「陰と陽」!ポテンシャルはほぼ同じ!・・でも一般受けは・・玄人好みは・・どっち?】

まず、一枚目の写真はJSを仕込んで有りますので、マウスオーバーで2019ラ・コンブ・ドルヴォーが、マウスアウトで2019ヴォーヌ=ロマネのグラス写真が見えると思います。失敗してたらすみません・・ヴォーヌ=ロマネしか見えません。見えなかったら一応、ページをリロードしてみてください。
スマホなどの方は1枚目の写真を触るとラ・コンブ・ドルヴォーに切り替わり、写真以外の部分を触るとヴォーヌ=ロマネの写真に戻ると思います。やってみてください。
そもそもは・・デゾネイ=ビセイの2019年はもう在庫が無いと思いこんでいた noisy のポカから始まっています。
「・・・ん~・・この割り当て数ならテイスティングはどんなに頑張っても2アイテム・・、12本ずつ届いたブルとジュヴレが限界だなぁ・・」
と思いこんでいた訳ですね。余りに・・「ホント、2019は無いんですよ・・」と何度も言われていたので、オファーいただいた数がNoisy wine へのリミットだと思っていた訳です。
テイスティングした2019年のビセイ2アイテムの出来が余りに良いので一応、担当のK君に報告しておこうと・・電話をしたことがキッカケだったんです。
「・・在りますよ・・」
「(・・えっ・・・在る・・のか~い・・)」
それで、在庫がまだ在ると言われた2019ラ・コンブ・ドルヴォーを1ケース送っていただき、皆さんにご紹介させていただく前日に飲んでみたら・・偉いビックリしまして、また連絡を取り、ラ・コンブ・ドルヴォーを2ケース、ヴォーヌ=ロマネを3ケース、送っていただく手はずを整えたんですね。
ですので、ヴォーヌ=ロマネのテイスティングが後になったものでして、ご紹介が今日になってしまったんです。2019年のデゾネイ=ビセイはフィネスさんももはや在庫無し・・とのことで、もっと早く飲んでいたらと反省しています。

村名ながらも神懸かったような美味しさのラ・コンブ・ドルヴォー2019でしたが、このヴォーヌ=ロマネV.V.も「ドメーヌの立場では全くの同格」で、価格も同じです。
なので相当に期待を持ってテイスティングさせていただきました。結果は・・
「・・なるほど~!」
です。
1枚目の写真は見ていただけたでしょうか。ラ・コンブ・ドルヴォーと切り替えてみることができると思います。
それにしても「ソックリ」ですよね・・。出来るだけ同じ角度になるように撮って切り出したつもりです。
2019年のデゾネイ=ビセイは基本的にどれもとてもピュアでドライ、残糖的甘みの無い味わいで使用So2も少なく、しかも2018年以前よりもハッキリとテロワールを表情に映し出している見事な出来です。その上で、
「ビッチリ」
と濡れたニュアンスがあり、酸バランスが滅茶苦茶良いです。
エシェゾーにとても近いラ・コンブ・ドルヴォーは、2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.に比べますと・・勘違いされるのを恐れずに言うとしますと・・
「陰」
です。
正確に言うとすれば、
「陽を陰で包みこんだ複雑性」
をしていると思います。
でもヴォーヌ=ロマネV.V.は真逆なんですね・・。こちらは見事に「陽」です。そして「複雑性を持つ陰を陽で包み込んだ外向性」・・です。

ですから、どうでしょうか・・一般受けするのはこちらのヴォーヌ=ロマネV.V.2019だと思うんですね。まぁ、微妙には違うとしても外観はソックリなんですが・・。
やはり、
「ヴォーヌ=ロマネ的な優しく大らかで膨らみの在る果実酸が素晴らしいピュア果実を感じさせる!」
訳です。しかも2019年ものはおそらく「花ぶるい」の実も在るんじゃないかと思えるほどとても充実した深みと凝縮感が有ります。
だから全く一嗅ぎ、一口目から滅茶美味しいんですよ。陰から伝わってくるラ・コンブ・ドルヴォーとはだいぶ違うんです。
で、おそらくですが、ポテンシャル的にはラ・コンブ・ドルヴォーが上だと・・されると思うんですね。
でも飲み進めて行くと・・ちゃんと出てくるんですね・・深い構造に隠れるように存在する複雑性が!・・あれ?・・ラ・コンブ・ドルヴォー的な構造が出て来た?・・と思ってしまうほどです。
陰陽師としての結論・・(^^;; としては、ラ・コンブ・ドルヴォーほどはまだ仕上がりきってはいない・・と言うことだと思います。・・いや、今、めっちゃ美味しいんですよ。しかし本性を見せるのには少し時間が掛かる・・と言うことです。
なので、直近で楽しむには、
・すぐに飲む場合、若い果実が中心の豊かなヴォーヌ=ロマネの味わいが主体。30分ほど経過すると、複雑性を含んだ「陰」の構造が見えてくるも、その複雑性の細やかな部分は見通しきれない状態。・・でも、今の状態でも凄く美味しい。
です。
その他の場合・・
・春先に飲む場合、果実とエキスが一体化し、滅茶綺麗な味わいに。15分ほど経過すると上記の陰の構造が見えてくる。このタイミングがおそらく現在のラ・コンブ・ドルヴォーの状態と近いと思われる。
・熟成させて飲む場合は、今の果実中心、若いエキス中心の味わいとは相当に異なっているはず・・。
なので、ポテンシャルとしましては、ラ・コンブ・ドルヴォーもヴォーヌ=ロマネもほぼ同様かと。ただしまさに「奇跡的」な味わいのタイミングと思われるたった今のラ・コンブ・ドルヴォーと同様のタイミングを計るのは、相当難しいと・・思います。
上手い事、ラ・コンブ・ドルヴォーとヴォーヌ=ロマネの両方をゲットされた方には、是非・・美味いタイミングで飲み比べていただきたいなぁ・・と思います。
いやはや・・2019年デゾネイ=ビセイは、noisy にとってもフィネスさんにおかれましても、相当なドタバタ演劇になってしまいました。聞いた話では前回の新着の後、フィネスさんには物凄い注文の量が入ったようで・・もはやフリーな在庫は無いはず・・ですから大変なご迷惑を掛けてしまいました。でも、
「これも美味しいブルゴーニュワインを楽しむため!」
と言うことで、ご容赦いただけましたら幸いです。
因みに・・
「今回のビセイの2019ヴォーヌ=ロマネV.V.・・・noisy さんは褒めているのかどうか判らない・・」
と思われるかもしれませんので、ちゃんと書いておきます。
「一見、一般受けする普通に充実したヴォーヌ=ロマネに見えて、実は相当凄いワイン」
です。是非飲んでみて下さい!実際は、いつ飲んでも滅茶旨いワインです。超お勧めします!
以下は1週間前に書いたこの2019年ヴォーヌ=ロマネV.V.のレヴューです。
-----
【素晴らしかった2018年ヴォーヌ=ロマネに、何と94ポイント!・・2019年ものは人気が集中しそうなアイテムです!】 6本だけなので飲んでいません・・と言うか、飲めませんでした。飲みたかったです・・2018年も開けていましたから・・はい。
それにしても村名で94ポイントは思い切りましたね・・シャーウッドさん・・。
でもnoisy だって、実はぴったんこで94ポイントでした・・書いちゃいないと思いますが・・。その位有りましたって・・だからこそルーミエさんと比較した訳でして、その辺を汲んでくださったお客様が・・さくっとさらって行かれたのでしょうね。
確かにアルヌー=ラショーも美味しかったですよ。ビオ風味で近代的ですしね。
でもむしろ鮮烈なイメージは無い・・いや、まだ無い・・が正しいかもしれませんが、鮮烈さはデゾネイ=ビセイの勝ちでしょう。飲んだら驚かれると思いますよ。そして、飲んだあとの身体の軽さにも注目されてください。でもまぁ・・2019年ものヴォーヌ=ロマネは飲めないので確かめてはいませんが、他のキュヴェを確かめた限りでは、
「2018年を超えてくるはず」
では有りますが、
「でも・・94点以上、簡単には付けられないんじゃないの?」
とは思います。それを確かめられる方は非常に少ない・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【見た目も味わいも・・ルーミエさんにそっくり?・・とは言わないまでも、質感が非常に良く似ています!】
何でしょうね・・もう、2017年ものとは全然違います。このワインに限っては別物です。2017年ものは優しく清楚でエレガントでしんなりとしたヴォーヌ=ロマネでした。もう・・口入れ直後、いや、グラスに注いでいる最中から違うんですね・・。重心の低いところから湧き上がって来たかのようなアロマが部屋に拡がって行きます。
そしてそのアロマはピュアで、空気との親和性の高い感じ・・それがナチュラルさにも繋がっているような気がします。
一口含むと、テッカテカのミネラリティが優しく触れ、充実したエキスの味わいが伝わっています。ザラザラっとした少しエッジの立つテクスチュアだった2014年以前の味わいとは、隔世の感が有ります・・。
そして、通常ですとそこから横方向へと「ぶわっ」と拡大して行くんですが・・行かないんですね~・・。精緻なニュアンスを漂わせたまま、行き場を失った拡大しようとする漏れ要素はパレットの上下方向へと向かって行きます。なのでスレンダーなんですよ。
その上で、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸バランスを漂わせつつ、黒果実、赤果実をイメージさせながら、ややスレンダーなまま長いエキス味たっぷりな余韻を感じさせてくれます。
言ってしまえば、先だっての「ヴァーゼンハウス」とは、濃度ひとつとってもかなりレベルが異なります。しかしその濃度からのエキスの味わいには、本当は大きな起伏を持っているはずでして、その全てを物凄いミネラリティが守護しているような感じに受けて取れます。
もう・・こんな味わいは受けないはずが無い・・んですね。ルーミエさんは濃いですか?・・淡いですか?・・ともし聞かれたら、どのようにお答えになるでしょうか。きっと・・
「ん・・余り意識したことは無いけど・・実は濃いんじゃない?」
とお答えになる方がほとんどじゃないでしょうか。
これは、ミネラリティの総量と、各要素の濃度・酸の濃度、アルコール分のバランスなんですね。要素と酸の濃度が濃密ならば濃いと感じ、希薄なら薄いと感じる訳です。アルコール分に溶け出したエキス分、その割合が多ければ、エキスの味わいが濃いと感じる訳ですね。ミネラリティはその「繋ぎ役」でも有り、「下支え役」でも有り、アロマや味わいとして感じられるような表情のひとつでも有ります。大きな視点で言えばそのバランスでワインは成り立っている・・と思います。なので、その部分において、ルーミエさんのワインに近いバランスだと感じます。
いたずらで、ルーミエさんの2016年のモレ1級の写真を掲載しています。ルーミエさんのモレはエッジがより赤く、このデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネはより黒く、それが全体まで広がっているかと思います。濃度はほとんど同じくらい・・でしょう?・・目にもおそらく見えているに違いないミネラリティは、デゾネイ=ビセイの方がより「多い」と感じませんか?・・そうなんですよ・・見たまま、想像されたままの味わいがします。
とても素晴らしい、ビターなエキスの美味しさを感じさせてくれるヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な色気にグーの根も・・出ませんでした!】
美味しいです・・とても美味しい。柔らかです。そして清楚ですね・・。そして、ピュアでナチュラルなのに・・僅かに漂う「色気」。これが絶品です。
ヴォーヌ=ロマネのワインって、やっぱり、「そこ」が重要なんじゃないかと思うんですよ。もっと拡げてしまえば、ブルゴーニュのピノ・ノワールって、「そこ」でしょう?「色気」の無いピノ・ノワールなんて、クリープを入れないコーヒーみたいだ・・とは流石に古過ぎるし、何よりもブラック派なので・・縁が無いので言いませんが、
「ヴォーヌ=ロマネ的な温度と、でしゃばり過ぎない複雑性が生む色気」
が、このワインの魅力だと思うんですね。
以前、大分前のデゾネイ=ビセイは、確かに熟させれば美味しくはなるとは思っても、今飲んでも色気の無い感じがどうにも選択肢に入らせなかったんですね。
でも、やはり2015年ものからですね・・この2017年でもう、少なくともこの路線は維持されることは確認出来たと思います。
で、A.C.ブルと、村名ジュヴレと、村名ヴォーヌ=ロマネは、同じ一本のライン上に繋がっています。「ニュアンスが同じ」なんですね。なので、A.C.ブルを飲んで美味しいと思われた方は、そのままジュヴレも、ヴォーヌ=ロマネも美味しいと思っていただけるはずです。
村名のシャンボールだけはちょっと違うことを言いますが、路線そのものは同じです。ですんで、
「2017年のデゾネイ=ビセイは優しく美しい清楚な女性の姿で一貫している!」
と言っておきたいと思います。
やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって、別格ですよね。是非飲んでみて下さい。あ、無くならないようでしたら、A.C.ブルを飲んでからでも結構ですよ。でもきっと早いと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ミネラリティバッチリ!非常に美しいです!】
人間は何事にもそれなりの思い込みを持って臨みやすいですから、2016年もののテイスティングとなると、その前以て吹き込まれてしまったネガティヴなイメージとか、もし持ち合わせているのであれば、その前年までの印象とかから、
「おそらくこのキュヴェはそんな仕上がりになっているんじゃないか?」
と想像してしまうものです。経験が無ければそれなりに・・有ってもそれなりに・・です。
赤い果実が生き生きとしていた2015年の軽やかな美味しさとは、また違うイメージを感じさせてくれた2016年でした。だって・・色の構成自体、全然違うじゃないですか。2015年は多分、2年前の暮れのご紹介だったと思いますから、ご案内のタイミング的には少し遅いんですね。2016年ものは2月になってようやくですから。
2015年がピュアなレッドだと言い切ってしまえば、2016年は深いレッド&ブラックだと言えるでしょう。ミネラル感は2015年もの以上に・・本当にマンモスに存在しています。収穫のタイミングは2016年は遅くなり、より熟したがハツラツとした酸っぱい酸は失い、柔らかでやや温かみを感じさせる優しい酸と、酵母が喰い切るにちょうど良い量の糖分を得たと言えると思います。
そのため、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸を得て、ピノ・ノワールらしいエレガンスを発揮、膨大なミネラリティの中に要素を隠し持つ深淵なスタイルに仕上がったと想像しています。
アロマはしっとりと濡れてスピードも有り、柔らかさを感じさせる素晴らしいものです。中域も適度に膨らみますが、膨大なミネラリティがそれ以上には中々膨らまさせない感じで、しかし濡れたテクスチュアが美しさを伸びやかに感じさせてくれ、ほんのり甘みさえ感じさせるビター感を発揮しながら消えて行きます。非常に素晴らしいと思います。
もっとも、この状態が飲み頃だと言う訳では無く、やや早いです。ドライですから、青物のサラダなどの動物系が入らないものと食しますと、まだキビシイです。もう少し落ち着いてからが良いでしょう。
反対に肉系でしたら・・むしろミネラリティが隠している要素を引っ張りだしてくれるような感じになりますので、今行っちゃっても良いかな?・・と感じました。実に美しくしっとりした深み有る村名ヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】
いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2019 Chambolle-Musigny la Combe d'Orveau Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【「奇跡の1本」・・です!これは何としても、「早めに」飲んでみてください!ものの見事な表情が待っています!】

この「奇跡の1本タグ」を使う日が来るとは・・実は noisy も思ってなかったんですね。なので、相当以前に創ったはずのそのタグを探したところ、いくら探しても出て来ない・・ので、仕方なく画像編集ソフトで急遽仕上げました。出来はイマイチ・・なのが残念では有ります。
そもそも最初のご案内の時には数が無いから未テイスティングでコメントできず、ご案内で即完売してからヨクヨク担当さんに聞いてみたら・・
「まだ有りますよ。」
とのことだったので、ご案内の翌日に12本、送ってくれるようにお願いしたんですね。
で、1日休めて飲んでみたら・・もうビックリ!・・在り得ないような見事な味わいでした!・・ポテンシャルも凄い・・慌てて新着を出す今日になって、
「あと24本、行ける?」
とお願いした・・と言う訳です。
そのお願いをした時の電話でのK君との話しなんですが、2017年か2018年かは定かではない(noisy が聞き返し忘れたので)んですが、ルーミエさんの村名シャンボールとデゾネイ=ビセイの村名シャンボールを同時進行で3日間、テイスティングをされたと。1~2日目は完全にデゾネイ=ビセイの勝ち、3日目になってルーミエさんが底力を発揮し始めて逆転・・と言うことでした。
基本的にはビセイさんは冷涼、ルーミエさん温暖・・ですよね?・・で、2018年まではビセイさんのシャンボールは「黒い果実」が主体だと思います。2019年ものは赤果実が実に良い出方をしているんです。
「端正な赤いチェリーにラズベリー!」
を滅茶ドライに感じさせてくれるんです。

1枚目の写真のエッジを見ていただけますと、その赤い感じが良く見えるかと思うんですね・・。でも、noisy が本当に言いたいことはそんなことじゃないんです。
「この2019年 シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーV.V.は完璧と思えるバランスを持ちつつ、ヴォーヌ=ロマネやシャンボール=ミュジニーの秀逸な畑、それぞれの見事な表情を、グラスを傾けるたびにスライド写真を見ているかのように脳裏に描いてくれる!」
と言うことなんですね。
いや・・今飲んで、滅茶苦茶凄いです!・・2018年ものをグレッグ・シャーウッドさんが93+ポイントと評価しましたが、noisy 的には驚きもしませんでした。noisy と近い感覚をお持ちの方なのかな?・・とは思いましたが・・。で、結局飲めない2019年ものをそのまま販売してしまったことに後ろめたさもあり、先に繋がらないことをしてしまったと反省もしていたところに、
「有りますよ。」
だったもので、急遽予定を変更してテイスティングしたんですね。
パワーは有れど、周りのキラ星のごとくなグラン・クリュと比較するとどこか野暮ったさの滲むエシェゾーと言うアペラシオン・・。しかし裏を返せばその訳は、それぞれ非常な特徴を持つ、アン・オルヴォー、レ・プライエール、レ・シャン・トラヴェルサン、レ・ルージュ・デュ・バ、レ・ボーモン・バ(グラン・クリュの部分)、レ・ロアショース、レ・トルー、レ・クリュオ・オ・ヴォーニュ・フランシュ、クロ・サン=ドニ、レ・カルティエ・ド・ニュイ、そしてエシェゾー・デュ・ドスュを各ドメーヌが部分所有し、様々な考え方で何らかの不足を補うことが出来ずリリースしていることに由来しているのかもしれません。
それに加え、ロマネ=サン=ヴィヴァンが持つ荘厳さ、リシュブールが持つ豊かな側面、ラ・ターシュが持つエレガントで有りながらタフな味わい・・等々、確かに一つ一つ比較したとしたら、結果的には必ずや・・
「弱い」
と判断せざるを得ないとしても、
「この村名シャンボール=ミュジニーが感じさせてくれる!」
んですよ。

しかもそれには留まらず、同名(コンブ・ドルヴォー)のグラン・クリュ区画はミュジニーを名乗っているんですが、ミュジニー的な香水のようなアロマティックさも在り、もしかしたらレ・ザムルーズ的な端正な深紅に近いスグリやカシスを感じたり、トッピングに仄かに香るショコラっぽさはクロ=ヴジョ上部の畑だろうか・・などとおおいに想像力を掻き立ててくれるんです。
こんなことが有るんだろうか・・?・・一体何が起きたんだ?・・とは、前回2019年デゾネイ=ビセイのご紹介欄のトップに書かせていただきました。
でも、この村名シャンボール・・・ラ・コンブ・ドルヴォーの真の姿に触れ、その一言は間違いでは無かったこと、そしてこのワインが
「奇跡的な姿をしている!」
ことをお伝えしたい・・そう感じたんです。
ですので、もし可能でしたら、
「到着したら適度に休ませ、さっさと飲む!」
ことをお薦めします。休養は立ててあれば2~3日で結構です。
冷えていても大丈夫です・・。それだけの内容がしっかり有ります。今飲むことで、noisy が感じたことに近い姿でお楽しみいただけると思います。勿論ですが、長い熟成も可能です。・・が、シャンボールはただでさえ・・硬くなりやすく、場合によっては「かちんこちん、バッキバキ」に締まってしまうと、香りさえ閉じ込めてしまうような振る舞いをすることが有りますので、飲まれるタイミングは重要です。暖かくなってくる頃、同じような状態にあるかは不明・・すみません、家族3人で飲んでいまして・・いつもなら半分ほどは残るのに、気付いたら全部無くなっていました・・noisy はいつものペースでしたが・・ので、先を読む前に無くなってしまったんですね・・。
こんなことは滅多にないです。奇跡的にフィネスさんに残っていた・・のも奇跡、味わいも奇跡です。これは絶対に飲んでください!超お勧め、一期一会かもしれません。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は2022年02月17日(木)配信の新着のレヴューです。
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【「プティ・エシェゾーに昇格!」と書かせていただいた2018年ものは93+ポイント!・・さもありなん・・では有りますが、ちょっと嬉しい・・(^^;;】
まぁ・・自身の甲斐性が無い証明にもなってしまいますからね・・そんなことを偉そうに言うことではないのが正論ですが、
「誰も見向きもしてくれない・・」
んじゃ、何事も詰まらんじゃないですか・・。まして専門の職であるのでしたら、その目利きとか、腕とかを裏打ちした情報が有ると、
「何よりも・・間違っていなかったことに安ど感を得る・・」
ことも心の安らぎにはなるんですよね。
なので、こんなことは嬉しいことではありますが反面、ビゾやアルヌー=ラショーのように転売屋さんの毒牙に掛かってお客様へ提供できなくなるのは、何としても阻止しないといけないと思っています。なので、Noisy wine はちゃんと売りますし売ってます。・・あ、自分のためにちょっとは残しておくかもしれませんが・・(笑
この、フラジェ=エシェゾー村の北のエシェゾーを名乗れる区画、「アン・オルヴォー」のシャンボール側に接する(上から見たら接してますが実際は高度関係と溝が有りますので・・)村名コンブ・ドルヴォーです。
なな・・なんと93+ポイントと2018年ものが評価されています。相当美味しかったので・・それも正しい評価だと思います。プティ・エシェゾーですから・・はい。
とは言え、シャンボールの村の中心近くの1級レ・グロゼイユ下部、オ・ボー・ブリュンの葡萄を少し混ぜているようです。この区画は1級部分と村名部分が有りますが、どちらなのかははっきりしません。でも、赤い果実感を加えてくれているようなニュアンスは、古木由来なことが大きいように思います。
こちらも少な過ぎてとても飲めませんので、
「2019年ものは2018年ものを超えるに違いない・・」
に掛けてみるのも一興かと思いますよ。レ・ボーモン2018の 95+ には及ばなかったにせよ、2018年もののシャンボールはあり得ないほど美味しかったですから期待できると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶複雑!絡み合ったその複雑冷涼な味わいは、劇的に素晴らしいです!・・是非飲んでみて下さい!】
ハッキリ言って・・もう全ての人に飲んでいただきたいピノです。こんなところにブルゴーニュ・ピノ・ノワールの真実に近い部分が隠れている・・そう思わせる、素晴らしい出来だと思うんですね。何も言わずに買って欲しいと書きたいんですが、実はデゾネイ=ビセイの2018年ものは、どれもまた素晴らしく美味しいので・・書き辛いんですね。
2017年のこのラ・コンブ・ドルヴォーも美味しかったです。冷涼で、乾いた感じのするエシェゾー的ニュアンスを、言ってしまえば余りシャンボール的では無い・・(^^;; そんな美味しさを「エレガントに」感じさせてくれていました。なので、
「プティ・プティ・エシェゾー」
などと書いていたはずなんです。
ですが・・この色彩ですよ。エキスたっぷり!ミネラリティもマンモス級・・です。その滑らかさこそはシャンボール的では有るんですが、並みのシャンボールはもう・・完全に超えちゃってます。
そして複雑性・・凄いですよ。小さな起伏を山ほど感じさせるその複雑性を、物凄いミネラリティが包み込み、また複雑な要素の間にも多く入り込んでいるのが判ります。・・どうやったら判るか?・・と聞かれたら・・数日間に分けて・・できれば10日以上・・(^^;; やってみてください。この季節ならまだ行けるはずです。全然へたりませんよ。コルク逆刺しで充分です。So2が少ないのでもしかしたら環境によっては少し揮発酸が発生する可能性は有りますが、noisy の環境ではまだ起こりませんでした。もう3週間ほど前のことですので、もう少し気温は低かったとは思います。それでも大量なミネラリティが揮発酸生成を抑えてくれるはずです。
で、味わいは見事に「プティ・エシェゾー」に昇格・・です。・・いや、2018年ものはエシェゾーまで開けちゃいましたので・・エシェゾーの物凄さを体験してかつ・・プティ・エシェゾーと言っておきましょう。そして村名ヴォーヌ=ロマネ同様、全体的質感はルーミエさんのワインに似ていると思っています。
素晴らしいブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。シャンボールを名乗りながらシャンボールとは思えない・・村名で有りながら、そこも超えて来ていると感じます。飲んでみて下さい。一推し・・ありゃ・・書いちゃった・・(^^;; お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ですが、エシェゾー的風格もしっかり見えます。一般に言うシャンボール=ミュジニー村名的味わいとは全く異なります!】
ん~・・ここはやはり、フラジェ=エシェゾーのアペラシオンが必要じゃないかな~・・みたいな気になっちゃいますね。シャンボールのほとんどのワインとは、根本的に異なると感じるんですよ。
2016年もそうでしたが、2017年のラ・コンブ・ドルヴォーは素晴らしいです。しかし、2016年を超えて来たと思える2017年を飲んでしまうと、
「シャンボール村名を想像して飲まれた方は、結構にイメージの違いにドギマギするかも?」
と思ってしまうんですね。
いや、とても美味しいんです。他のデゾネイ=ビセイの2017年と全く同様の美しいスタイルです。
ですが・・構成が半端無く大きいんですね・・ストラクチャーがしっかり有ります。そして、幾分の若さがその大きな構成を埋め尽くせてないんですね。なので、このワイン、今もとても美味しく飲めますが、そのことをちゃんと意識しておく必要が有ると思います。
どこかのコラムで書いたことが何度か有りますが、昔、1984年のアンリ・ジャイエ御大のエシェゾーのマグナムを飲んだことがあります。
1984年ですから・・おそらく20年位経過した頃だと思いますが、最悪のヴィンテージと言われた年です。
で、その味わいは・・ものの見事に「スケルトン」でした。骨格だけです。果実も何もありゃしない・・しかしそれでも・・
「うわ・・やっぱりジャイエ、凄いな・・」
と感じてしまいました。
でこのワイン、どうような骨格が有るんですね。その他の表情は、おそらく「釣り合う時期がきっとある」とは思わせるものの、そこは「村名畑」なのかもしれませんが、最初からは見せることが出来なかったんだと思います。
しかし、しかしですよ・・飲んでいただければ、noisy が言っている意味はきっとお判りになるはずの、見事な構成の味わいをしているんです。これがやはり「エシェゾー的姿」なんですね。なので・・(いや、だいぶ遠慮して・・)
「プティ・プティ・エシェゾーの2017年ラ・コンブ・ドルヴォー!」
と申し上げておきましょう。
その代わり、比較的パワフルな料理と合わせても決して負けないと思いますよ。飲んでみていただきたい・・何せ、
「ヴォーヌ=ロマネ村名よりも高価なシャンボール=ミュジニー村名!」
ですから、その素晴らしい個性と出来をご自身の感覚でご覧いただきたいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に・・美味いです!今のところの2016年シャンボールではピカイチ!】
先日も「2016年シャンボールで白眉」と書いてしまいましたので、同じフレーズは使い辛く、ピカイチに変えてお題目に入れさせていただきました。軽くてすみません・・。
いや、でもこれ、滅茶旨いんですよ。シャンボールチックで、エシェゾーの乾いた感じの土からのフラワリーさやハーブ的ニュアンスに混じる赤い果実・・良いですよね~~。
このコンブ・ドルヴォーはエシェゾーに接するような区画ですが・・、例えばエシェゾーはグラン・クリュですから、造り手がそのポテンシャルを高めようと、無理に凝縮させたり、人為的な介入を大きくしてしまうと・・へそを曲げちゃう厄介なグラン・クリュでも有ります。だからこそ、複数区画をブレンドすると結果が良いとか・・と言うことに成ってくる訳です。
むしろそんなエシェゾーの真の姿に近い一部分を見せてくれるワインでも有りますし、何せあの「ミュジニー・グラン・クリュ」に接し(村名区画は接してはいない)、1級格も存在するのがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」ですから、ミュジニー的なものの見事な赤い香水のようなアロマは無いにせよ、その基盤となっているやや硬めなミネラリティからの表情をも、持ち合わせています。
口内で感じる粒子の一粒一粒は、非常に目が細やかで、もはや粒子と感じられないような流体感が有ります。これは非常に美味いです。2015年も美味しかったですけどね!2015年ものと色合いを是非比べてみてください・・全然違うでしょう?・・是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】
「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2019 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
【常識外れの凄いA.C.ブル!?・・プティ・エシェゾー2/3にプティ・クロ=ヴージョ1/3みたいなニュアンス・・91点も付いた2018年を大きく凌ぐ出来は間違い在りません!】

びっくりです・・。びっくりしてばかりで申し訳ありませんが・・だって、2018年ものが91点も付いて、それだけでも驚きなのに・・
「2019年ものは2018年ものを大きく凌ぐ!」
と書かなければならない noisy の身にもなってくださいよ・・。まぁ・・いつでも集中砲火を浴びる覚悟は出来ているので、構わないっちゃ・・構わないんですけどね。本当にそう感じた訳ですから嘘を書く訳にもいかないし、黙っているのも性に合わないんです。
どこまでも美しく、静かな「たなびき」を見せる2018年ものでした。ちゃんと見れば全て内包されている。黒果実を中心に赤果実のトッピング・・集中しているが静寂、冷涼・・そんな言葉が良く似合いました。その上で、So2 の少なさも格別なレベルで、その美しさを見せつける一因だったと思っています。そんな2018年ものデゾネイ=ビセイが海外メディアの目にようやく留まったんですね。
ところがです・・2019年ものは、そんな素晴らしかった2018年ものを軽く超えてしまっていました。
「美しい・・だけじゃない!」
んです。美しさの中にエナジーを感じるんですね・・。静かに燃える「火」のような感じです。
そして黒赤のバランスが逆に変わっています。「赤」が多め・・です。
さらには「乾いた感じ」と「濡れた感じ」の相反する感覚の両方が存在します。言ってみれば・・エシェゾーのちょっとドライな風土・・と、クロ=ヴージョのちょっと湿った肥沃な感覚・・・でしょうか。
そして、大昔のデゾネイ=ビセイは、やや乾いて平板になって硬い感じのタンニンが表面近くに出てきてしまって、
「・・まぁ・・熟せば表裏無く一体化するから良いとしても、若いうちはちょっと・・」
と思ったものなんですが・・

「全く目立たないが、劇的に良質なタンニンが裏のさらに奥に鎮座」
していまして、エキスの旨味にコーティングされているかのような感じ・・さらにそれが何らかの拍子に感じられるときには・・
「滅茶シルキー!」
で・・ふくよかさまで感じさせてくれるんですね。
ですので、非常にピュアでドライ・・アロマはふわっと膨らみつつスピードが有り、赤い果実が先に到達・・黒い果実が支えている感じです。品格もA.C.ブルであることが不思議なくらい・・村名並みです。・・あ、でも村名になってしまうとフラジェ=エシェゾーの畑ですから「ヴォーヌ=ロマネ」ですね。
やや乾いて赤いエシェゾーの上方区画のニュアンスと、少し肥沃で黒いクロ=ヴージョのニュアンスが交じり合ったように感じる常識外の出来、規格外のA.C.ブルです。2018年は超えてますよ・・確実に。まぁ、シャーウッドさんが2019年ものに2018年もの以上の評点を付けるかは判りませんけどね。noisy 的には「大きく」超えていると確信しました!
で、ここが重要です。このA.C.ブル2019年を飲めば、
「今のデゾネイ=ビセイがどうなっちゃってるのか?」
が良~~く判ると思います。
昔飲んで、余り印象に残っていない方もおられるかと・・思います。でも、
「少なくとも1級以下はルーミエさん並み・・もしくはそれ以上!」
みたいな評価が付く現状をご理解いただけるんじゃないかと思っています。是非一度・・いや、実は仕入れ価格が50%ほど上がっちゃいましたから、2018年もののように3千円ちょっとでは販売できなくなったのは残念では有ります。しかし、
「美味しいものを適量楽しむ」
のがワインの楽しみの基本です。それがその先の世界を必ず膨らませてくれます。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【濃密でドライ、エキスの味わいが物凄く、黒果実を中心に赤果実をトッピングした絶妙なバランス・・でも実は・・ピュアで滅茶ナチュラルなピノ!と言うのが真実です!】
これ、3千円で買えちゃうA.C.ブルですよ・・。下の2017年もののグラスの写真と、是非比較してみてください。・・お判りになりますよね~・・
「・・ありゃりゃ・・全然違うじゃん!」
そうなんですよ・・。見た目が全く違うんです。2017年ものは、グラスを持った指がボウルの上からは見事に透けて見えますが、
「2018年もののデゾネイ=ビセイは、指も見せないほどに果皮の抽出がしっかりされている!」
と言うことが出来ます。これは2018年もののデゾネイ=ビセイに共通しています。言ってしまえばルーミエさんも実は・・見えない位ですよね?・・フーリエは見えますが・・。
「果皮の抽出がしっかり」されている訳ですが、
「・・ん?・・それじゃ、テクスチュアはガシガシして良く無いし、濃くて甘くてキツイんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、全く逆です。
「ミネラリティが要素を包み込んでいて、その滅茶分厚いコーティングから漏れてくる黒赤果実、多くの希少ミネラリティが何とも言えないほどフィネス感たっぷり!」
なんです。なので、テクスチュアは滅茶滑らかで、果皮のニュアンスは濃いはずなのにエキスの味わいがしっかりしていてドライで滑らかなので・・スルスル飲めて、後から複雑性・官能感が返って来る感じ」
と言う、ある意味、理想に近い味わいだと思うんですね。
しかもですね・・この何年か、デゾネイ=ビセイをしっかりテイスティングしています。そうしますと・・・集中してテイスティングしますので、どうしても残りますよね?・・そのまま逆刺ししたコルクのワインをテーブルに放置したまま数日経過したワインも飲む訳です。そうしますと、
「・・おっ・・揮発酸・・出始めてる・・」
・・・
「・・なんだ・・揮発酸、多いのかぁ・・じゃダメだ・・」
と思われるかもしれませんが、それは違います。
何故かと言いますと、
「抜栓直後には、揮発酸のニュアンスは全く無い・・もしくは検出限界に近い」
んです。
つまり、
「So2 の使用量は僅か(もしくは使ってないと言えるほど)」
なんですね。
ですので、バリバリの自然派並みのSo2の扱いになって来ていると思うんですね。おそらく一つの樽に耳かき一杯分も入って無いでしょう・・あくまで想像ですが・・。
もしくは、
「So2 の生成が結果的に少なくなる醸造をやっている」
のかもしれません。ワインを醸造しますとSo2は自然に発生してしまいますから・・いずれ分解されて溶け込んでしまうとしてもです。
口入れ直後からノーズに抜けるアロマのピュアさとナチュラルさ、濃い色なのにスルスル飲めるテクスチュアの良さ、要素の多さと複雑さを是非感じてみて下さい。実にしっかりした味わいです。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨いです!良く熟していながら甘く無く、柔らかな酸のヴォーヌ=ロマネを連想させつつ不足感無し、その存在感は優しく包み込んでくれる女性?!】
大好きです・・こんなの!・・滅茶美味しいですよ。何でもっと評価されないかな~・・と思っちゃいます。
まぁ、そもそもニュイ=サン=ジョルジュを除くヴォーヌ=ロマネ近郊には、A.C.ブルゴーニュ・ルージュの畑は少ない訳です。なのでそれだけでも貴重ですし、レジョナルのレ・コンブの畑がどこにあるかの特定はできませんが、「レ・ルージュ・シャン」と「ル・ポワリエ・ド・ウット」はそれぞれクロ=ヴージョの真下と村名シャランダンの真下に存在していますんで、クロ=ヴージョの美しい黒っぽい土のニュアンスと、ヴォーヌ=ロマネ的な明るい赤果実のアロマが合わさったような感じがそれなのかもしれません。
この何とも神々しい(・・言い過ぎ?)・・ピノ・ノワール・ファンならそれがきっと伝わるに違い無い色合いをご覧ください。濃く無く、薄く無く、酸っぱくは無さそうに熟した感じとか、漂うミネラル感とか、見えてくる感じでしょう?今回もサイズのみの調整で色合い他は全く調整無しです。
そして、何が良いって言ったら・・So2 の感じが非常に少ないので硬く無いし尖ったところが無い、果実も有り過ぎないんですよ。果実のニュアンスはミネラリティの様子によって結構左右されると思いますが、柔らかなミネラリティが豊富に有って、しかもドライでエキスがしっかり有るので、
「遮るものが何も無いような丸裸の味わい!」
なんですね~・・。
もっとも時間が経過して熟してくると、ちょっと妖艶になってくるはずです。人間も20歳台と40歳台じゃだいぶ違うじゃないですか。まぁ、男性はnoisy自身を含め、ほぼほぼ30歳も過ぎてこないとまともには中々成れない方が多いと思いますが、女性はそれでも結構にマセてるかもしれませんでしょう?
なので、落ち着いているけどまだ裏若い女性・・みたいな感じかと思います。
非常に美味しいので大目に押さえさせていただきました・・が、お勧めするとすぐ無くなっちゃうので、その辺を加味していただき、お早めにご検討ください。
もう一度・・押しておきますが、
「おそらくみんな大好きな味!」
です。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしかった2015年もの同様、濡れたテクスチュアでエレガントでドライな味わいです!】
安心しました・・!まぁ、昨年、
「2015年ものでデゾネイ=ビセイが大化け!」
なんてプレゼンしてますから、その責任も有りますんで、ある意味、「ドキドキしながら・・」のテイスティングでした。
「(・・これで昔のデゾネイ=ビセイに戻っちゃってたら良い笑い者だよなぁ・・)」
などと・・まぁ、2015年は非常に素晴らしかったので、嘘にはならないんですけどね。
それでもやはり、
「天候の影響がまだら模様に出ている・・その2016年ものをど仕上げたか?」
「さらなる伸長は有ったのか?」
「2016年ものの特徴は?」
辺りをしっかり探ろうと、非常に少ない入荷量の中、4アイテムのテイスティングをしたんですね。トップバッターがこのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。
「素晴らしかった2015年もの同様云々・・」と書きだしていますが、全体の印象はその通りです。しかし、要素的にはより充実しているように思います。色合いも2015年もののようなやや軽い感じの淡さは無く、充実した深い色合いです。ミネラリティもバッチリで、ドライさは半端なく、甘みはまるで有りません。要素の全てを開放してくれるような段階では有りませんが、シャンボールやフラジェ=エシェゾーのやや乾いた石灰感の強いイメージを濡れたテクスチュアで包み込み、ピノ・ノワールの深遠さを印象付けられました。
リリース直後の愛想の良さなら2015年でしょう。2016年はより深く、ミネラル感、要素の複雑性から来る将来性は高いように思われます。今飲んでも充実していますが、今後数年に渡ってそのポテンシャルを開花してくれるものと思います。
リーズナブルでエシェゾー近辺のベースワインを思わせてくれるチャーミングなピノ・ノワールでした。質感もしっかり有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】
それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2019 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【ピュアだからこそ見える?・・美しくも力強いジュヴレ=シャンベルタンの一つの完全なひな形を見ているような素晴らしい味わいです!】

「ジュヴレ=シャンベルタンは鉄っぽい」
これはもう・・非常に良く使われる定番のフレーズです。noisy もしょっちゅう・・使ってます。味わいも全体の風貌も似ているけれどその鉄っぽさの少ないポマールは、仲間内のブラインドテイスティングだと「お釜っぽい・・からこれはポマール」などと言ったりもします・・。
ですが、その「鉄っぽい」と言う感覚は、人によりそれぞれ異なっているに違い無い・・と思うんですね。ジュヴレの南に近い部分、クロ・ド・ベズやシャンベルタン、シャルムあたりのふくよかな赤さ、そしてその低域のニュアンスを鉄っぽいとおっしゃっている場合も有りそうですし、地域は同様に重なるとしても本当に「酸化鉄的」な部分を取って「鉄っぽい」と表現している場合もあるかと思います。本来は後者だろうと・・思いますが、両方が混じっている可能性も有るかなと思います。
この素晴らしい出来のデゾネイ=ビセイ2019年ジュヴレ=シャンベルタンですが、そう言う本来の意味では、さほど鉄っぽくはないです。無い訳では無いが・・以前のデゾネイ=ビセイのジュヴレ=シャンベルタンよりも非常に少ないし、酸化鉄っぽい感じは余りしないんですね。もっとずっとピュアです。
ですが非常に金属的です。どちらかと言いますと、「銀ギラ銀」な、とても光っている感じの金属な感じのミネラリティですね。これがやはり全体の重心を下げ、どっしりとした味わいになっていると感じさせているかのようです。
その上で、赤い果実と黒っぽい果実が半々くらいでしょうか。以前はもっと黒っぽい果実の割合が多かったと思います。

1枚目の寄った写真の色合い・・美しいですよね。決して濃すぎず、薄くないですが単調では無く、アチコチに起伏が有るかのように見えます。
二枚目になりますと少し引いてますが、全体のトーンが見て取れます。抽出を強くしているんじゃなくてむしろ逆・・それでこの赤が多い色合いになっているのかな・・とも感じます。
で、2019年のジュヴレ=シャンベルタン村名は、北のブロションに近い部分の区画と、国道下の東の区画のブレンド・・と言うことなんですが、先にも申し上げました通り、さほどは鉄っぽく無く、でも金属っぽいニュアンスで重心が低い・・んですね。
そもそもジュヴレのミネラリティは酸化鉄が含まれると言われていますが、これ・・結局は村の南部のシャンベルタン近辺の話しで、少し離れた北側、西側はさほどでもない・・と思っているんですね。
なので、そのジュヴレ村名のひとつのひな形そのものなんじゃないか?・・ワインがピュアで、それが見事にその姿を見せているんじゃないか?・・と思ってしまいました。
今飲んでも男らしくめちゃドライで、とことんピュアなジュヴレを見せてくれると思います。勿論10年間は全く問題無く、成長し熟して行くポテンシャルが有ります。2018年もので93ポイントですから・・2019年ものの評価を是非とも見てみたいものです。飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【拡がろうとする各要素をスレンダーなまでに締め上げるミネラリティ!まるで noisy 愛用のコルセットのようなミネラリティが素晴らしいです!】
ジュヴレ=シャンベルタンって・・やはり横方向への拡がりが素晴らしいですよね。でも基本、縦伸び系では無いと思うんですね。帯域として上から下まで、そこそこは持っているとしても、高域から低域までバランスが良い・・と言うより低域中心で有り、上級キュヴェ(1級以上?)になってくると高域~超高域の表現が豊かな横方向への拡がりを見せる・・そんな感じに思っています。
ですが、そこに思いもよらぬ凄いミネラリティが入ったとします。そしてそれは、コア(中心)方向には向かわず、元々有った要素を分厚くコーティングし、重力を無視して締め上げた・・と想像してみてください。
まるで細いロープで縛った軟式テニスボールを立てたような感じになると思います。ですので、腰痛でアチコチ痛い noisy が愛用している「バンテリン腰痛コルセット(だったかな?)」のような存在が・・この2018年のデゾネイ=ビセイの透明+半透明なミネラリティなんですね。・・もっと言ってしまえば、noisy の場合はそのコルセットを NiziU ・・いや、二重に巻いて締め上げていますので、デゾネイ=ビセイのミネラリティより仕事しているかもしれませんが。
A.C.ブル同様、2017年ものとは全く異なる外観です。同じワインだとは思えない・・(^^;; ものの見事に密度の高い色合いをしています。これは、非常に良く熟していることと、果皮の健康さをもアピールした色だと言えます。2017年ものまでのデゾネイ=ビセイのラインナップの中では、やや弱いと言いますか、エレガントな方向性を多く持っているアイテムだった訳ですが・・是非2017年もののコラムもお読みいただきたいですが・・全く異なる!・・んですが、全然違うと言い切りたくない側面も、実は有るんですね。
それはやはり、要素は複雑でしっかり持っており、ミネラリティのコーティングもたっぷりで素晴らしいんですが、しっかり有るのにスルスルっと入って来て、フィネスたっぷりにドライに優しく弾けてくれるので、
「やはりどこか はんなり としている」
のは2017年ものと共通なんですね。
美味しいと思います。しかも価格もリーズナブルです。デュガさんのジュヴレは2本以上買えちゃいます。濃密感もあるのにスルスルです!・・淡い美味しさも良いんですが、濃い目でたっぷりなのに甘く無く、しっとり、はんなりしているのも実に旨いですよ。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【この「はんなり」としたジュヴレ=シャンベルタンの姿を、どう伝えたら判っていただけるか・・超悩み中です!】
一度貼られたレッテルを剥がし、再度貼りかえるのことは、中々に難しいことでは有ります。昨今はネット時代ですから、目立つ人間は総監視状態の中で生きねばならず、ちょっと浮気しちゃった・・とか、ずっとしてるとか・・自分より他人さんがより詳しかったりして・・(^^;; まぁ、noisy の場合は毎日、翌日になるまでPCに向かってるか、ノコギリとか電動工具を使っているかのどっちかですから、全く女性には無縁ですので・・そんなご心配は・・まぁ、誰もしてないか・・はい。
しかし、ワインの場合はそうもいきません。そりゃぁ・・
「飲まなきゃ判らん」
からです。
しかし、飲んだ人は判っても、飲んだことの無い人に飲んだ人がどう伝えるか?・・が重要で、しかもそこには齟齬が入りやすいし、「誘導」にもなりやすい訳です。
言ってしまえば noisy が一生懸命になってやっていることはある種の「誘導」に他ならず、それが本人には悪意の無いものだとしても、ある人には「単なる誘導」になってしまう場合も少なからず在ると判っている訳です。
だからこそ、信用を失ったら、
「あっ・・」
という間に地に落ちる部分は、かの著名な目立つ方々と同様とも言え、だからこそ、嘘をつかないことと自身のテイスティング能力に磨きを掛けることを胸に刻んでワインを販売してきました。
まぁ、やはりご理解いただけない方もいらっしゃったでしょう。でも、超アングラなサイトで何とかやってこれているのは、ご理解いただけた方々、有っての現在で有ると理解しています。
それでも、やはり・・レッテル剥がしはムズイですよ。こんなに美味しいのに・・細かなニュアンスを何とか伝えなきゃ判っていただけない訳ですから。
「赤果実と黒果実が素敵なミネラルたっぷりのピュア&ナチュラルなジュヴレ村名です!」
だけじゃぁ・・ねぇ。
ある意味、色合いを見ていただければそれなりに濃い感じですよね。やはりジュヴレの酸化鉄由来のミネラリティがそうさせると思います。でも、
「全然濃いなんて思わないはず」
なんです。ドライでしっかりした冷涼な酸が有るんですが、
「飛び出した部分、へっこんだ部分が無い」
丸~い感じなんですね。そして、とても「しっとり」とおしとやかなんですが、柔らかでふっくらなミネラリティが前半で、細やかな表情はしっかり後半で見せてくれます。
ものすごく良く出来てます・・この価格帯ではピカイチです。1万円を軽く超えてくる村名クラスも喰っちゃいますし、何より、
「ワインは結局は、それが好きか嫌いか?」
ですから、
「おそらく・・こんなタイプはお好きな方が非常に多いはず!」
とnoisy は思っているんですね。
特にnoisy のお客様は、その辺がそれなりにマッチする方が多いのかと・・思ってますんで、
「きっとお好きなタイプのジュヴレです!」
と言ってしまうのが一番良いのか?・・などと悩んでいるんですね。
まぁ、四半世紀もそんなことをやっていて、未だにこれですからどうしようも無いですが・・是非飲んでみて下さい。超お勧め!・・です。
以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】
2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。
2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。
2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。
2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2019 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【なんだかんだで余り飲めていないレ・ボーモンが、まさかのグラン・クリュ並み・・いや、エシェゾーを超えちゃってますが!】
この何年かはオーダーの失敗で激減し飲めず・・2018年に至っては、そのあおりでただでさえ少ないエシェゾーを開けるという暴挙に出てしまった noisy ですが、
「グレッグ・シャーウッドさんはエシェゾー超えの95+と評価!」
と言う暴挙に対する暴挙・・いや、評点をつけていらっしゃるんですよね・・。まぁ、レ・ボーモンは飲めていないので反論できず、ちと残念では有ります。
完全にグラン・クリュ並みだと言っているのに等しい評価ですから、リシュブール、エシェゾーと続くヴォーヌ=ロマネのグラン・クリュとほぼ同等な品格を備えているのでしょう。飲んでみたいですよね・・。でも滅茶苦茶少ないので・・すみません。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・2年続けて失敗しました・・】 いや・・すみません・・売れ筋のレ・ボーモンでは有るんですが、noisy の発注ミスです。発注書の数の欄に数字を入れ忘れたんです。なので、本来は「0」なんですが、担当のK君が何とかしてくれました。それでも最初の数字には届かず・・非常に少ない数になってしまったので飲めなくなってしまいました。
ですが、他のコラムをご覧いただけましたら、2018年ものの1級レ・ボーモンは、さっさと購入すべきだと・・ご理解いただけるかと思います。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【本当は数量をもっと戴けるはずだったんですが・・】 ん~・・失敗です。初動がちょっと遅れただけなんですが、「どかっ」と減ってしまいました。どうも・・フィネスさんの試飲会で評判が良かったそうでして、当初の割り振りの数量に余分の数量を合わせた数を期待していたものの、
「兎に角、テイスティングしてから・・」
などと言っていたら、余分が無くなっちゃったんですね。
まぁ、noisy のように、ちゃんとチェックしてから・・などと言っていると、評判が良くていつの間にか盛られた皿から肉が無くなっていた・・なんてことが起きてしまうんです。
ですので、申し訳ありませんが、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモン以上は飲めておりません。しかし、他のキュヴェを飲む限り、相当期待して良いワインだと確信しています。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはテイスティング出来ませんでした。】 すみません、飲めませんでした。残るようならテイスティングしてみたいと思いますが、こんなにリーズナブルな1級レ・ボーモンは他には存在しないでしょうしね。昔12000円位だったのでデゾネイ=ビセイ2016年と同じ位では有りますが、かのジャイエ翁のレ・ボーモンは現在、150万円位からのようです。まぁ、それがワインの世界の掟では有りますが、それにしても・・何だかなぁ・・と思ってしまいます。このワインも150万円に・・はならないとは思いますが、可能性は無いと断言は出来ません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】
いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2019 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【・・2018年もの、飲んでおいて良かった・・!・・なに?・・95ポイント?・・んな訳なかろ・・】
え~・・重複してしまいますので、2018年もののレヴューに書いてあることは書きませんので、是非この下の方までお読みいただけましたら幸いです。
滅茶美味しかった2018年のエシェゾーを、2019年ものがどのように超えたか・・を書きたかった訳ですが、残念では有りますが収穫減の影響で入荷自体が厳しく、テイスティングは回避することになってしまいました。お詫び申し上げます。
でもその2018年ものがようやく海外メディアで取り上げられ、凄いポイントの「オンパレード」で有りながらも、何かちょっと残念なのがこの「エシェゾー」です。
2018村名ヴォーヌ=ロマネを94ポイント、2018村名シャンボールを93+ポイントとされていながら、2018年エシェゾーが95ポイント・・です。ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモンが95+ポイント。
「・・えっ?」
ハッキリ言ってしまえば、評点に一元的なもの、連続性が感じられないんですね。グラン=ゼシェゾーの96ポイントもそうなんですけどね。村名ヴォーヌ=ロマネが94ポイント・・それを基準としますと・・何だかな・・ちょっと日和ったのかな?・・と感じてしまいます。でもまぁ・・突っ込み切れないのはテイスティングしていないアイテムが有るからですので、それも受け入れなければなりませんね。
ですが、2018年エシェゾー95ポイントはオカシイです。低過ぎです。それだけはお伝えしたいと思います。
また、2019年もののエシェゾーはどこのメディアも未評価ですが、
「超お宝になる可能性!」
が有ると思っています。
確かにグラン=ゼシェゾーほどの甘美さには届かないのは間違い無いですが、優秀な造り手によるならば、1級や、ましてや村名のワインと同じになる訳がないんですね。それは、各アペラシオンで定められた収穫規制があるから・・です。一部の優秀なグラン・クリュは30hl/ha以上は収穫したらいけないし、良いワインを造ろうと思ったら、たとえ50hl/haが許されていてもそうはしないものだから・・です。
それは素晴らしいグラン・クリュを飲めばだれでもその質の高さを理解出来ますし、村名や1級との違いも判るんですね。
希少なワインだと思います。飲めなくて残念では有りますが、非常にリーズナブルです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【すっごいです~!・・世界で全く注目を浴びていない・・寂しい反面、嬉しいことでは有ります!】
え~・・96点は確定です。それ以上有ると思ってます。またこの後、自宅に帰ってから飲みますよ・・。素晴らしいです。
この凄い色彩・・是非ご覧ください!・・エッジから僅かに透けて見えるくらいの濃度です。ミネラリティが目にも鮮やかに、しかも莫大な量・・見えているかのようです。このエシェゾーに関しては、他の2018年デゾネイ=ビセイのキュヴェと異なりまして、結構に・・
「赤いニュアンスがしっかり!」
です。黒系と半々くらいかな?・・と思います。
そして・・
「ほとんど圧を掛けないプレス」
をしたのが判りますよ。滅茶苦茶上質です。
その上で、アロマの「むっちり」とした肉厚さ、土壌の美しさ由来の土台としての「土のニュアンス」は、赤い果実が香水的な部分をも内包したものと一緒になっています。つまり、一体感が凄くて・・分析しきれない・・今の段階では!・・と言うことになります。なので、96点は確定と言えても、何点だとはハッキリ言えないんですね・・何せ、昨日ですから・・開けたのが・・で、今日の新着向けに記事を書いているんですね。
できたらレ・ボーモンも、グラン=ゼシェゾーも開けたかったんですが、それをやりますと・・ほぼ赤字になっちゃうんですね。でも、デゾネイ=ビセイは今、noisy 的には大注目も要注意生産者になりましたので、
「3年計画で上位キュヴェを全部飲む計画!」
を実行しています。
これだけ2018年ものが凄いと成りますと、フランスで大騒ぎになっている2019年ものブルゴーニュの凄い出来が有りますんで・・何とかして2019年ものの上級キュヴェを飲んでやろうと。そのためにはあと2~3年は掛かる・・とするなら、2018年ものエシェゾーは何としてでも飲まないといけないと・・思って実行した訳です。・・だって、どこのワイン屋さんも飲まない、開けないですからね・・。判らないまま売ってってどうすんの?・・と言う気持ちが有ったままのお勧めじゃ気持ち悪いじゃないですか。
今飲んでも、この凄いポテンシャルは・・おそらく誰にでも判ると思います。言ってしまえば・・「まだ判らない」とは言いましたが、今飲んで96点で良いと思ってます。ポテンシャル点の伸びしろがどこまで有るかだけ・・今言うのはちょっと不安なんですね。なのでそこは内緒にさせていただきます。
中心が濃~い赤紫、そこからエッジに向かって緩やかなグラデュエーションを描き、光の入り込むエッジに透明度の高いやや淡い赤が美しいです。全然・・土っぽいだけのエシェゾーでは無い・・レ・ルージュが持つ軽やかな荘厳さも有り、レ・ボーモン的な黒っぽい、少しブリュレされたようなニュアンスもかすかに有り、オルヴォー的な乾いた感じの美しい大地のニュアンスが有り、そこに果実てんこ盛り、ミネラリティがそれを分厚く包み込む・・そんな味わいです!
注目されていないがこんなに凄いワインが有る!・・そう思ってください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ラ・コンブ・ドルヴォーでさえエシェゾー格の構成を感じてしまうのに、ほんまもんのエシェゾーは一体どうなってしまうのでしょう?】 グラン・クリュ・エシェゾーを構成する「アン・オルヴォー」は、ミュジニーに接するリューディです。乾いていて香り高い感じと深い構成を持っている・・と感じています。まさにシャンボール村名ラ・コンブ・ドルヴォー的でも・・有ります・・流石にアン・オルヴォーほどの肉は持っていませんが。
そして、エシェゾーの中のエシェゾーとも言うべき存在の「エシェゾー・デュ・ドスュ」を上下斜めに挟み込むように、「レ・シャン・トラヴェルサン」と「レ・トルー」のリューディが有り、この3つの畑でこの、
「エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ」
が造られる訳ですね。
2015年より大きく変化し、素晴らしいワインを造るようになる前から、このワインはしっかりしていました。それでもやはり「乾いた」感じが有って、今のデゾネイ=ビセイのように「濡れてふっくら」したニュアンスにはなって無かったと思うんですね。
エシェゾーと言うワインは、余り当たらないグラン・クリュと言うようなイメージが有るかもしれません。でも、決してそうでは無いんですよ。あのミュヌレ=ジブールのエシェゾーなんて滅茶苦茶美味しかったのに・・、どんなに頑張って説明しても誰も見向きもしてくれなかったですから・・いや、ミュヌレ=ジブールはクロ=ヴージョもしこたま旨くて、それでも全然売れないので仕方なく、そう・・赤字覚悟でテイスティングまでして販売していた位ですから。それに、ビゾも良い年は非常に素晴らしかったです。時折、サンズ・ナチュラルにこだわり過ぎでは?・・と思うことは有りましたが。
樹齢は110年にも及ぶそうです。希代稀な仕上がりになっている可能性さえ・・有るかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に少ないです!】 2016年のデゾネイ=ビセイはトップ・キュヴェであるグラン=ゼシェゾーを生産できず、このエシェゾーがトップ・キュヴェとしてリリースされました。3つのリューディをブレンドして造り上げる伝統の味わいです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2019 Grands-Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2019年ものは絶対に飲む!・・つもりだったんですが、数が全然無くて飲めなくなってしまいました・・】
いまや最もリーズナブルで条件さえ付かないグラン=ゼシェゾー・・なのに、滅茶高い評価がようやく付いた!・・デゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーです・・(^^;; めちゃお買い得です。
日本でも人気のあるロベール・シリュグのグラン=ゼシェゾーは、もはや手の届かないところに行ってしまいました。Noisy wine でも、エージェントさんからいただけるとしても年間1本です。1998年ものは12本、仕入れてましたし、1本飲んで販売していました・・。もはやそんな時代は遠くになってしまったのかもしれません。
で、何とか2019年は飲むぞ!・・と意気込んではいたんですが、入荷数量の少なさに意気消沈してしまいました・・さすがにこれじゃ無理かぁ・・と言う訳です。
でも運良く海外メディアに拾っていただけたことで、ご紹介自体はしやすくなりましたね。2019、2020、2021と続く収穫減を何とか乗り越えたい・・ワイン屋も危機ですから・・はい。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【「2019年ものは絶対に飲む」!・・それが楽しみです!・・でも2018年ものは凄い仕上がりだと予想しています!】 ここにグラスの写真が無いのは残念で仕方が有りません。やはり何年かに1本位のペースで無いと開けられませんので・・数も有りませんし。
ですが2018年ものの他のコラムを見ていただけましたら、2017年もの以前のデゾネイ=ビセイでは無いことがお判りいただけると思います。
しかも、色合いが超絶に美しいですよね?・・やはりミネラリティの豊富さ、ナチュラルさが目に見えているからだと思います。濃いとか薄いとかに関係無く、この2つは・・結構、グラスの写真にちゃんと写り込むんですね。
noisy も若かりし頃、どうやってワインを理解するか?・・をずっと考えながらワイン屋家業を始めました。
「やっぱり・・飲まなきゃ駄目だよな・・」
まぁ・・それは当然でして、だから最高と思われるワインも多く飲みました。
ですが、
「・・いや、ただ飲んでいるだけじゃ駄目だ」
と言うことにも気付きまして・・「良く観察する」ことにしたんですね。
そうしたら・・劇的に判るようになってきたんですね。
ちょっと判るようになると、いろんなことに結び付いていることも判って来ました。歴史とか、地理とか、数学とか・・(数学・・嫌いです・・)、もう雑学一般と確実に結びついていますし、上下関係を含む人間関係とか、尊敬や軽蔑と言った感情とか、もうありとあらゆることと結びついていて、理解できていることは、自分の中に有るものと何とか結びついた部分だけだと言うことも判りました。なので、若い時分は随分尖がっていたと・・大いに反省しています。
なので、デゾネイ=ビセイの完全理解にはもうちょっと時間が掛かりそうです。来年にはきっと、2019年もののグラン=ゼシェゾーを開け、
「デゾネイ=ビセイが・・ついに来た!」
と書かせていただく予定でいます。・・いや、もっとも・・本当にそうだと感じたら・・の話しですよ。嘘は書きたくないので・・はい。
2018年エシェゾーは圧巻の素晴らしさでした!・・グラン=ゼシェゾーはもうほとんど100年ものの超古樹です!きっとエシェゾーを凌駕しているに違いないでしょう。是非飲んでみて下さい。素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです。
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【期待して良いでしょう!・・ミュジニー、エシェゾーに挟まれた樹齢90年以上のグラン=ゼシェゾーです!】 売れなかったワインが売れ始めると、結果として残らないので・・上級キュヴェは特に・・結局しばらく飲めない・・と言う、ワイン屋にとっては生殺し状態になってしまう訳です。
かと言って、数万円もするワインが全く売れないのも・・色んな意味で災難です。・・まぁ、売れなかったら売れるワインと一緒にアソート組んで販売してしまえば?・・等と言うような悪魔のささやきが聞こえなくもないんですが、noisy 的には、それは素晴らしいワインに対する冒とくとも思えなくも無いので、基本はやらないようにしています。二進も三進も行かなくなったらやらなければならない羽目に追い込まれるかもしれませんが・・。
大体、このワインが美味しく無い訳が無い・・でしょう?・・誰がどう考えても・・少なくとも素質、資質は素晴らしいはずです。2万円台で購入できるなら御の字じゃないでしょうか。
おそらくですが、シリュグさんちとは何らかの関係が有るはずです。親戚かな・・と思ってます。シリュグさんのグラン=ゼシェゾーも・・昔は余りに売れなくて、結局飲んで売ることにしたんですが・・ビックリしましたね~。
まさにフリーラン・ジュースのみで仕上げたと思える軽やかな液体が、ほんの20分ほどの時間で「超巨大化」・・どっひゃ~!・・と思って、それから毎年買うようになった訳です。今じゃぁ年間、1本貰えるのが関の山です。
しかしデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーV.V.はこれだけ貰えるんですから・・いや、大きく減らされてしまいましたが、それでも残る可能性さえ有るかもしれませんよね?・・で、noisy が飲むことになって、その素晴らしさを検証してしまったら・・今度はさほど時間を置かずに、「買えないワイン」になってしまう可能性さえ有ります。いや、いつも人柱になるばかりで、ちっとも利益が出なくて痩せる一方です・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Pinot Noir
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
【濃密でドライ、エキスの味わいが物凄く、黒果実を中心に赤果実をトッピングした絶妙なバランス・・でも実は・・ピュアで滅茶ナチュラルなピノ!と言うのが真実です!】

これ、3千円で買えちゃうA.C.ブルですよ・・。下の2017年もののグラスの写真と、是非比較してみてください。・・お判りになりますよね~・・
「・・ありゃりゃ・・全然違うじゃん!」
そうなんですよ・・。見た目が全く違うんです。2017年ものは、グラスを持った指がボウルの上からは見事に透けて見えますが、
「2018年もののデゾネイ=ビセイは、指も見せないほどに果皮の抽出がしっかりされている!」
と言うことが出来ます。これは2018年もののデゾネイ=ビセイに共通しています。言ってしまえばルーミエさんも実は・・見えない位ですよね?・・フーリエは見えますが・・。
「果皮の抽出がしっかり」されている訳ですが、
「・・ん?・・それじゃ、テクスチュアはガシガシして良く無いし、濃くて甘くてキツイんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、全く逆です。
「ミネラリティが要素を包み込んでいて、その滅茶分厚いコーティングから漏れてくる黒赤果実、多くの希少ミネラリティが何とも言えないほどフィネス感たっぷり!」
なんです。なので、テクスチュアは滅茶滑らかで、果皮のニュアンスは濃いはずなのにエキスの味わいがしっかりしていてドライで滑らかなので・・スルスル飲めて、後から複雑性・官能感が返って来る感じ」
と言う、ある意味、理想に近い味わいだと思うんですね。
しかもですね・・この何年か、デゾネイ=ビセイをしっかりテイスティングしています。そうしますと・・・集中してテイスティングしますので、どうしても残りますよね?・・そのまま逆刺ししたコルクのワインをテーブルに放置したまま数日経過したワインも飲む訳です。そうしますと、
「・・おっ・・揮発酸・・出始めてる・・」
・・・
「・・なんだ・・揮発酸、多いのかぁ・・じゃダメだ・・」
と思われるかもしれませんが、それは違います。
何故かと言いますと、
「抜栓直後には、揮発酸のニュアンスは全く無い・・もしくは検出限界に近い」
んです。
つまり、
「So2 の使用量は僅か(もしくは使ってないと言えるほど)」
なんですね。
ですので、バリバリの自然派並みのSo2の扱いになって来ていると思うんですね。おそらく一つの樽に耳かき一杯分も入って無いでしょう・・あくまで想像ですが・・。
もしくは、
「So2 の生成が結果的に少なくなる醸造をやっている」
のかもしれません。ワインを醸造しますとSo2は自然に発生してしまいますから・・いずれ分解されて溶け込んでしまうとしてもです。
口入れ直後からノーズに抜けるアロマのピュアさとナチュラルさ、濃い色なのにスルスル飲めるテクスチュアの良さ、要素の多さと複雑さを是非感じてみて下さい。実にしっかりした味わいです。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨いです!良く熟していながら甘く無く、柔らかな酸のヴォーヌ=ロマネを連想させつつ不足感無し、その存在感は優しく包み込んでくれる女性?!】
大好きです・・こんなの!・・滅茶美味しいですよ。何でもっと評価されないかな~・・と思っちゃいます。
まぁ、そもそもニュイ=サン=ジョルジュを除くヴォーヌ=ロマネ近郊には、A.C.ブルゴーニュ・ルージュの畑は少ない訳です。なのでそれだけでも貴重ですし、レジョナルのレ・コンブの畑がどこにあるかの特定はできませんが、「レ・ルージュ・シャン」と「ル・ポワリエ・ド・ウット」はそれぞれクロ=ヴージョの真下と村名シャランダンの真下に存在していますんで、クロ=ヴージョの美しい黒っぽい土のニュアンスと、ヴォーヌ=ロマネ的な明るい赤果実のアロマが合わさったような感じがそれなのかもしれません。
この何とも神々しい(・・言い過ぎ?)・・ピノ・ノワール・ファンならそれがきっと伝わるに違い無い色合いをご覧ください。濃く無く、薄く無く、酸っぱくは無さそうに熟した感じとか、漂うミネラル感とか、見えてくる感じでしょう?今回もサイズのみの調整で色合い他は全く調整無しです。
そして、何が良いって言ったら・・So2 の感じが非常に少ないので硬く無いし尖ったところが無い、果実も有り過ぎないんですよ。果実のニュアンスはミネラリティの様子によって結構左右されると思いますが、柔らかなミネラリティが豊富に有って、しかもドライでエキスがしっかり有るので、
「遮るものが何も無いような丸裸の味わい!」
なんですね~・・。
もっとも時間が経過して熟してくると、ちょっと妖艶になってくるはずです。人間も20歳台と40歳台じゃだいぶ違うじゃないですか。まぁ、男性はnoisy自身を含め、ほぼほぼ30歳も過ぎてこないとまともには中々成れない方が多いと思いますが、女性はそれでも結構にマセてるかもしれませんでしょう?
なので、落ち着いているけどまだ裏若い女性・・みたいな感じかと思います。
非常に美味しいので大目に押さえさせていただきました・・が、お勧めするとすぐ無くなっちゃうので、その辺を加味していただき、お早めにご検討ください。
もう一度・・押しておきますが、
「おそらくみんな大好きな味!」
です。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【素晴らしかった2015年もの同様、濡れたテクスチュアでエレガントでドライな味わいです!】
安心しました・・!まぁ、昨年、
「2015年ものでデゾネイ=ビセイが大化け!」
なんてプレゼンしてますから、その責任も有りますんで、ある意味、「ドキドキしながら・・」のテイスティングでした。
「(・・これで昔のデゾネイ=ビセイに戻っちゃってたら良い笑い者だよなぁ・・)」
などと・・まぁ、2015年は非常に素晴らしかったので、嘘にはならないんですけどね。
それでもやはり、
「天候の影響がまだら模様に出ている・・その2016年ものをど仕上げたか?」
「さらなる伸長は有ったのか?」
「2016年ものの特徴は?」
辺りをしっかり探ろうと、非常に少ない入荷量の中、4アイテムのテイスティングをしたんですね。トップバッターがこのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。
「素晴らしかった2015年もの同様云々・・」と書きだしていますが、全体の印象はその通りです。しかし、要素的にはより充実しているように思います。色合いも2015年もののようなやや軽い感じの淡さは無く、充実した深い色合いです。ミネラリティもバッチリで、ドライさは半端なく、甘みはまるで有りません。要素の全てを開放してくれるような段階では有りませんが、シャンボールやフラジェ=エシェゾーのやや乾いた石灰感の強いイメージを濡れたテクスチュアで包み込み、ピノ・ノワールの深遠さを印象付けられました。
リリース直後の愛想の良さなら2015年でしょう。2016年はより深く、ミネラル感、要素の複雑性から来る将来性は高いように思われます。今飲んでも充実していますが、今後数年に渡ってそのポテンシャルを開花してくれるものと思います。
リーズナブルでエシェゾー近辺のベースワインを思わせてくれるチャーミングなピノ・ノワールでした。質感もしっかり有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】
それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2018 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【拡がろうとする各要素をスレンダーなまでに締め上げるミネラリティ!まるで noisy 愛用のコルセットのようなミネラリティが素晴らしいです!】

ジュヴレ=シャンベルタンって・・やはり横方向への拡がりが素晴らしいですよね。でも基本、縦伸び系では無いと思うんですね。帯域として上から下まで、そこそこは持っているとしても、高域から低域までバランスが良い・・と言うより低域中心で有り、上級キュヴェ(1級以上?)になってくると高域~超高域の表現が豊かな横方向への拡がりを見せる・・そんな感じに思っています。
ですが、そこに思いもよらぬ凄いミネラリティが入ったとします。そしてそれは、コア(中心)方向には向かわず、元々有った要素を分厚くコーティングし、重力を無視して締め上げた・・と想像してみてください。
まるで細いロープで縛った軟式テニスボールを立てたような感じになると思います。ですので、腰痛でアチコチ痛い noisy が愛用している「バンテリン腰痛コルセット(だったかな?)」のような存在が・・この2018年のデゾネイ=ビセイの透明+半透明なミネラリティなんですね。・・もっと言ってしまえば、noisy の場合はそのコルセットを NiziU ・・いや、二重に巻いて締め上げていますので、デゾネイ=ビセイのミネラリティより仕事しているかもしれませんが。
A.C.ブル同様、2017年ものとは全く異なる外観です。同じワインだとは思えない・・(^^;; ものの見事に密度の高い色合いをしています。これは、非常に良く熟していることと、果皮の健康さをもアピールした色だと言えます。2017年ものまでのデゾネイ=ビセイのラインナップの中では、やや弱いと言いますか、エレガントな方向性を多く持っているアイテムだった訳ですが・・是非2017年もののコラムもお読みいただきたいですが・・全く異なる!・・んですが、全然違うと言い切りたくない側面も、実は有るんですね。
それはやはり、要素は複雑でしっかり持っており、ミネラリティのコーティングもたっぷりで素晴らしいんですが、しっかり有るのにスルスルっと入って来て、フィネスたっぷりにドライに優しく弾けてくれるので、
「やはりどこか はんなり としている」
のは2017年ものと共通なんですね。
美味しいと思います。しかも価格もリーズナブルです。デュガさんのジュヴレは2本以上買えちゃいます。濃密感もあるのにスルスルです!・・淡い美味しさも良いんですが、濃い目でたっぷりなのに甘く無く、しっとり、はんなりしているのも実に旨いですよ。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【この「はんなり」としたジュヴレ=シャンベルタンの姿を、どう伝えたら判っていただけるか・・超悩み中です!】
一度貼られたレッテルを剥がし、再度貼りかえるのことは、中々に難しいことでは有ります。昨今はネット時代ですから、目立つ人間は総監視状態の中で生きねばならず、ちょっと浮気しちゃった・・とか、ずっとしてるとか・・自分より他人さんがより詳しかったりして・・(^^;; まぁ、noisy の場合は毎日、翌日になるまでPCに向かってるか、ノコギリとか電動工具を使っているかのどっちかですから、全く女性には無縁ですので・・そんなご心配は・・まぁ、誰もしてないか・・はい。
しかし、ワインの場合はそうもいきません。そりゃぁ・・
「飲まなきゃ判らん」
からです。
しかし、飲んだ人は判っても、飲んだことの無い人に飲んだ人がどう伝えるか?・・が重要で、しかもそこには齟齬が入りやすいし、「誘導」にもなりやすい訳です。
言ってしまえば noisy が一生懸命になってやっていることはある種の「誘導」に他ならず、それが本人には悪意の無いものだとしても、ある人には「単なる誘導」になってしまう場合も少なからず在ると判っている訳です。
だからこそ、信用を失ったら、
「あっ・・」
という間に地に落ちる部分は、かの著名な目立つ方々と同様とも言え、だからこそ、嘘をつかないことと自身のテイスティング能力に磨きを掛けることを胸に刻んでワインを販売してきました。
まぁ、やはりご理解いただけない方もいらっしゃったでしょう。でも、超アングラなサイトで何とかやってこれているのは、ご理解いただけた方々、有っての現在で有ると理解しています。
それでも、やはり・・レッテル剥がしはムズイですよ。こんなに美味しいのに・・細かなニュアンスを何とか伝えなきゃ判っていただけない訳ですから。
「赤果実と黒果実が素敵なミネラルたっぷりのピュア&ナチュラルなジュヴレ村名です!」
だけじゃぁ・・ねぇ。
ある意味、色合いを見ていただければそれなりに濃い感じですよね。やはりジュヴレの酸化鉄由来のミネラリティがそうさせると思います。でも、
「全然濃いなんて思わないはず」
なんです。ドライでしっかりした冷涼な酸が有るんですが、
「飛び出した部分、へっこんだ部分が無い」
丸~い感じなんですね。そして、とても「しっとり」とおしとやかなんですが、柔らかでふっくらなミネラリティが前半で、細やかな表情はしっかり後半で見せてくれます。
ものすごく良く出来てます・・この価格帯ではピカイチです。1万円を軽く超えてくる村名クラスも喰っちゃいますし、何より、
「ワインは結局は、それが好きか嫌いか?」
ですから、
「おそらく・・こんなタイプはお好きな方が非常に多いはず!」
とnoisy は思っているんですね。
特にnoisy のお客様は、その辺がそれなりにマッチする方が多いのかと・・思ってますんで、
「きっとお好きなタイプのジュヴレです!」
と言ってしまうのが一番良いのか?・・などと悩んでいるんですね。
まぁ、四半世紀もそんなことをやっていて、未だにこれですからどうしようも無いですが・・是非飲んでみて下さい。超お勧め!・・です。
以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】
2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。
2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。
2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。
2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2018 Vosne-Romanee Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【見た目も味わいも・・ルーミエさんにそっくり?・・とは言わないまでも、質感が非常に良く似ています!】

何でしょうね・・もう、2017年ものとは全然違います。このワインに限っては別物です。2017年ものは優しく清楚でエレガントでしんなりとしたヴォーヌ=ロマネでした。もう・・口入れ直後、いや、グラスに注いでいる最中から違うんですね・・。重心の低いところから湧き上がって来たかのようなアロマが部屋に拡がって行きます。
そしてそのアロマはピュアで、空気との親和性の高い感じ・・それがナチュラルさにも繋がっているような気がします。
一口含むと、テッカテカのミネラリティが優しく触れ、充実したエキスの味わいが伝わっています。ザラザラっとした少しエッジの立つテクスチュアだった2014年以前の味わいとは、隔世の感が有ります・・。
そして、通常ですとそこから横方向へと「ぶわっ」と拡大して行くんですが・・行かないんですね~・・。精緻なニュアンスを漂わせたまま、行き場を失った拡大しようとする漏れ要素はパレットの上下方向へと向かって行きます。なのでスレンダーなんですよ。
その上で、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸バランスを漂わせつつ、黒果実、赤果実をイメージさせながら、ややスレンダーなまま長いエキス味たっぷりな余韻を感じさせてくれます。
言ってしまえば、先だっての「ヴァーゼンハウス」とは、濃度ひとつとってもかなりレベルが異なります。しかしその濃度からのエキスの味わいには、本当は大きな起伏を持っているはずでして、その全てを物凄いミネラリティが守護しているような感じに受けて取れます。
もう・・こんな味わいは受けないはずが無い・・んですね。ルーミエさんは濃いですか?・・淡いですか?・・ともし聞かれたら、どのようにお答えになるでしょうか。きっと・・
「ん・・余り意識したことは無いけど・・実は濃いんじゃない?」
とお答えになる方がほとんどじゃないでしょうか。
これは、ミネラリティの総量と、各要素の濃度・酸の濃度、アルコール分のバランスなんですね。要素と酸の濃度が濃密ならば濃いと感じ、希薄なら薄いと感じる訳です。アルコール分に溶け出したエキス分、その割合が多ければ、エキスの味わいが濃いと感じる訳ですね。ミネラリティはその「繋ぎ役」でも有り、「下支え役」でも有り、アロマや味わいとして感じられるような表情のひとつでも有ります。大きな視点で言えばそのバランスでワインは成り立っている・・と思います。なので、その部分において、ルーミエさんのワインに近いバランスだと感じます。
いたずらで、ルーミエさんの2016年のモレ1級の写真を掲載しています。ルーミエさんのモレはエッジがより赤く、このデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネはより黒く、それが全体まで広がっているかと思います。濃度はほとんど同じくらい・・でしょう?・・目にもおそらく見えているに違いないミネラリティは、デゾネイ=ビセイの方がより「多い」と感じませんか?・・そうなんですよ・・見たまま、想像されたままの味わいがします。
とても素晴らしい、ビターなエキスの美味しさを感じさせてくれるヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な色気にグーの根も・・出ませんでした!】
美味しいです・・とても美味しい。柔らかです。そして清楚ですね・・。そして、ピュアでナチュラルなのに・・僅かに漂う「色気」。これが絶品です。
ヴォーヌ=ロマネのワインって、やっぱり、「そこ」が重要なんじゃないかと思うんですよ。もっと拡げてしまえば、ブルゴーニュのピノ・ノワールって、「そこ」でしょう?「色気」の無いピノ・ノワールなんて、クリープを入れないコーヒーみたいだ・・とは流石に古過ぎるし、何よりもブラック派なので・・縁が無いので言いませんが、
「ヴォーヌ=ロマネ的な温度と、でしゃばり過ぎない複雑性が生む色気」
が、このワインの魅力だと思うんですね。
以前、大分前のデゾネイ=ビセイは、確かに熟させれば美味しくはなるとは思っても、今飲んでも色気の無い感じがどうにも選択肢に入らせなかったんですね。
でも、やはり2015年ものからですね・・この2017年でもう、少なくともこの路線は維持されることは確認出来たと思います。
で、A.C.ブルと、村名ジュヴレと、村名ヴォーヌ=ロマネは、同じ一本のライン上に繋がっています。「ニュアンスが同じ」なんですね。なので、A.C.ブルを飲んで美味しいと思われた方は、そのままジュヴレも、ヴォーヌ=ロマネも美味しいと思っていただけるはずです。
村名のシャンボールだけはちょっと違うことを言いますが、路線そのものは同じです。ですんで、
「2017年のデゾネイ=ビセイは優しく美しい清楚な女性の姿で一貫している!」
と言っておきたいと思います。
やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって、別格ですよね。是非飲んでみて下さい。あ、無くならないようでしたら、A.C.ブルを飲んでからでも結構ですよ。でもきっと早いと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ミネラリティバッチリ!非常に美しいです!】
人間は何事にもそれなりの思い込みを持って臨みやすいですから、2016年もののテイスティングとなると、その前以て吹き込まれてしまったネガティヴなイメージとか、もし持ち合わせているのであれば、その前年までの印象とかから、
「おそらくこのキュヴェはそんな仕上がりになっているんじゃないか?」
と想像してしまうものです。経験が無ければそれなりに・・有ってもそれなりに・・です。
赤い果実が生き生きとしていた2015年の軽やかな美味しさとは、また違うイメージを感じさせてくれた2016年でした。だって・・色の構成自体、全然違うじゃないですか。2015年は多分、2年前の暮れのご紹介だったと思いますから、ご案内のタイミング的には少し遅いんですね。2016年ものは2月になってようやくですから。
2015年がピュアなレッドだと言い切ってしまえば、2016年は深いレッド&ブラックだと言えるでしょう。ミネラル感は2015年もの以上に・・本当にマンモスに存在しています。収穫のタイミングは2016年は遅くなり、より熟したがハツラツとした酸っぱい酸は失い、柔らかでやや温かみを感じさせる優しい酸と、酵母が喰い切るにちょうど良い量の糖分を得たと言えると思います。
そのため、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸を得て、ピノ・ノワールらしいエレガンスを発揮、膨大なミネラリティの中に要素を隠し持つ深淵なスタイルに仕上がったと想像しています。
アロマはしっとりと濡れてスピードも有り、柔らかさを感じさせる素晴らしいものです。中域も適度に膨らみますが、膨大なミネラリティがそれ以上には中々膨らまさせない感じで、しかし濡れたテクスチュアが美しさを伸びやかに感じさせてくれ、ほんのり甘みさえ感じさせるビター感を発揮しながら消えて行きます。非常に素晴らしいと思います。
もっとも、この状態が飲み頃だと言う訳では無く、やや早いです。ドライですから、青物のサラダなどの動物系が入らないものと食しますと、まだキビシイです。もう少し落ち着いてからが良いでしょう。
反対に肉系でしたら・・むしろミネラリティが隠している要素を引っ張りだしてくれるような感じになりますので、今行っちゃっても良いかな?・・と感じました。実に美しくしっとりした深み有る村名ヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】
いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2018 Chambolle-Musigny la Combe d'Orveau Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【滅茶苦茶複雑!絡み合ったその複雑冷涼な味わいは、劇的に素晴らしいです!・・是非飲んでみて下さい!】

ハッキリ言って・・もう全ての人に飲んでいただきたいピノです。こんなところにブルゴーニュ・ピノ・ノワールの真実に近い部分が隠れている・・そう思わせる、素晴らしい出来だと思うんですね。何も言わずに買って欲しいと書きたいんですが、実はデゾネイ=ビセイの2018年ものは、どれもまた素晴らしく美味しいので・・書き辛いんですね。
2017年のこのラ・コンブ・ドルヴォーも美味しかったです。冷涼で、乾いた感じのするエシェゾー的ニュアンスを、言ってしまえば余りシャンボール的では無い・・(^^;; そんな美味しさを「エレガントに」感じさせてくれていました。なので、
「プティ・プティ・エシェゾー」
などと書いていたはずなんです。
ですが・・この色彩ですよ。エキスたっぷり!ミネラリティもマンモス級・・です。その滑らかさこそはシャンボール的では有るんですが、並みのシャンボールはもう・・完全に超えちゃってます。
そして複雑性・・凄いですよ。小さな起伏を山ほど感じさせるその複雑性を、物凄いミネラリティが包み込み、また複雑な要素の間にも多く入り込んでいるのが判ります。・・どうやったら判るか?・・と聞かれたら・・数日間に分けて・・できれば10日以上・・(^^;; やってみてください。この季節ならまだ行けるはずです。全然へたりませんよ。コルク逆刺しで充分です。So2が少ないのでもしかしたら環境によっては少し揮発酸が発生する可能性は有りますが、noisy の環境ではまだ起こりませんでした。もう3週間ほど前のことですので、もう少し気温は低かったとは思います。それでも大量なミネラリティが揮発酸生成を抑えてくれるはずです。
で、味わいは見事に「プティ・エシェゾー」に昇格・・です。・・いや、2018年ものはエシェゾーまで開けちゃいましたので・・エシェゾーの物凄さを体験してかつ・・プティ・エシェゾーと言っておきましょう。そして村名ヴォーヌ=ロマネ同様、全体的質感はルーミエさんのワインに似ていると思っています。
素晴らしいブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。シャンボールを名乗りながらシャンボールとは思えない・・村名で有りながら、そこも超えて来ていると感じます。飲んでみて下さい。一推し・・ありゃ・・書いちゃった・・(^^;; お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ですが、エシェゾー的風格もしっかり見えます。一般に言うシャンボール=ミュジニー村名的味わいとは全く異なります!】
ん~・・ここはやはり、フラジェ=エシェゾーのアペラシオンが必要じゃないかな~・・みたいな気になっちゃいますね。シャンボールのほとんどのワインとは、根本的に異なると感じるんですよ。
2016年もそうでしたが、2017年のラ・コンブ・ドルヴォーは素晴らしいです。しかし、2016年を超えて来たと思える2017年を飲んでしまうと、
「シャンボール村名を想像して飲まれた方は、結構にイメージの違いにドギマギするかも?」
と思ってしまうんですね。
いや、とても美味しいんです。他のデゾネイ=ビセイの2017年と全く同様の美しいスタイルです。
ですが・・構成が半端無く大きいんですね・・ストラクチャーがしっかり有ります。そして、幾分の若さがその大きな構成を埋め尽くせてないんですね。なので、このワイン、今もとても美味しく飲めますが、そのことをちゃんと意識しておく必要が有ると思います。
どこかのコラムで書いたことが何度か有りますが、昔、1984年のアンリ・ジャイエ御大のエシェゾーのマグナムを飲んだことがあります。
1984年ですから・・おそらく20年位経過した頃だと思いますが、最悪のヴィンテージと言われた年です。
で、その味わいは・・ものの見事に「スケルトン」でした。骨格だけです。果実も何もありゃしない・・しかしそれでも・・
「うわ・・やっぱりジャイエ、凄いな・・」
と感じてしまいました。
でこのワイン、どうような骨格が有るんですね。その他の表情は、おそらく「釣り合う時期がきっとある」とは思わせるものの、そこは「村名畑」なのかもしれませんが、最初からは見せることが出来なかったんだと思います。
しかし、しかしですよ・・飲んでいただければ、noisy が言っている意味はきっとお判りになるはずの、見事な構成の味わいをしているんです。これがやはり「エシェゾー的姿」なんですね。なので・・(いや、だいぶ遠慮して・・)
「プティ・プティ・エシェゾーの2017年ラ・コンブ・ドルヴォー!」
と申し上げておきましょう。
その代わり、比較的パワフルな料理と合わせても決して負けないと思いますよ。飲んでみていただきたい・・何せ、
「ヴォーヌ=ロマネ村名よりも高価なシャンボール=ミュジニー村名!」
ですから、その素晴らしい個性と出来をご自身の感覚でご覧いただきたいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に・・美味いです!今のところの2016年シャンボールではピカイチ!】
先日も「2016年シャンボールで白眉」と書いてしまいましたので、同じフレーズは使い辛く、ピカイチに変えてお題目に入れさせていただきました。軽くてすみません・・。
いや、でもこれ、滅茶旨いんですよ。シャンボールチックで、エシェゾーの乾いた感じの土からのフラワリーさやハーブ的ニュアンスに混じる赤い果実・・良いですよね~~。
このコンブ・ドルヴォーはエシェゾーに接するような区画ですが・・、例えばエシェゾーはグラン・クリュですから、造り手がそのポテンシャルを高めようと、無理に凝縮させたり、人為的な介入を大きくしてしまうと・・へそを曲げちゃう厄介なグラン・クリュでも有ります。だからこそ、複数区画をブレンドすると結果が良いとか・・と言うことに成ってくる訳です。
むしろそんなエシェゾーの真の姿に近い一部分を見せてくれるワインでも有りますし、何せあの「ミュジニー・グラン・クリュ」に接し(村名区画は接してはいない)、1級格も存在するのがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」ですから、ミュジニー的なものの見事な赤い香水のようなアロマは無いにせよ、その基盤となっているやや硬めなミネラリティからの表情をも、持ち合わせています。
口内で感じる粒子の一粒一粒は、非常に目が細やかで、もはや粒子と感じられないような流体感が有ります。これは非常に美味いです。2015年も美味しかったですけどね!2015年ものと色合いを是非比べてみてください・・全然違うでしょう?・・是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】
「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2018 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【すみません・・2年続けて失敗しました・・】
いや・・すみません・・売れ筋のレ・ボーモンでは有るんですが、noisy の発注ミスです。発注書の数の欄に数字を入れ忘れたんです。なので、本来は「0」なんですが、担当のK君が何とかしてくれました。それでも最初の数字には届かず・・非常に少ない数になってしまったので飲めなくなってしまいました。
ですが、他のコラムをご覧いただけましたら、2018年ものの1級レ・ボーモンは、さっさと購入すべきだと・・ご理解いただけるかと思います。お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【本当は数量をもっと戴けるはずだったんですが・・】 ん~・・失敗です。初動がちょっと遅れただけなんですが、「どかっ」と減ってしまいました。どうも・・フィネスさんの試飲会で評判が良かったそうでして、当初の割り振りの数量に余分の数量を合わせた数を期待していたものの、
「兎に角、テイスティングしてから・・」
などと言っていたら、余分が無くなっちゃったんですね。
まぁ、noisy のように、ちゃんとチェックしてから・・などと言っていると、評判が良くていつの間にか盛られた皿から肉が無くなっていた・・なんてことが起きてしまうんです。
ですので、申し訳ありませんが、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモン以上は飲めておりません。しかし、他のキュヴェを飲む限り、相当期待して良いワインだと確信しています。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはテイスティング出来ませんでした。】 すみません、飲めませんでした。残るようならテイスティングしてみたいと思いますが、こんなにリーズナブルな1級レ・ボーモンは他には存在しないでしょうしね。昔12000円位だったのでデゾネイ=ビセイ2016年と同じ位では有りますが、かのジャイエ翁のレ・ボーモンは現在、150万円位からのようです。まぁ、それがワインの世界の掟では有りますが、それにしても・・何だかなぁ・・と思ってしまいます。このワインも150万円に・・はならないとは思いますが、可能性は無いと断言は出来ません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】
いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2018 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【すっごいです~!・・世界で全く注目を浴びていない・・寂しい反面、嬉しいことでは有ります!】

え~・・96点は確定です。それ以上有ると思ってます。またこの後、自宅に帰ってから飲みますよ・・。素晴らしいです。
この凄い色彩・・是非ご覧ください!・・エッジから僅かに透けて見えるくらいの濃度です。ミネラリティが目にも鮮やかに、しかも莫大な量・・見えているかのようです。このエシェゾーに関しては、他の2018年デゾネイ=ビセイのキュヴェと異なりまして、結構に・・
「赤いニュアンスがしっかり!」
です。黒系と半々くらいかな?・・と思います。
そして・・
「ほとんど圧を掛けないプレス」
をしたのが判りますよ。滅茶苦茶上質です。
その上で、アロマの「むっちり」とした肉厚さ、土壌の美しさ由来の土台としての「土のニュアンス」は、赤い果実が香水的な部分をも内包したものと一緒になっています。つまり、一体感が凄くて・・分析しきれない・・今の段階では!・・と言うことになります。なので、96点は確定と言えても、何点だとはハッキリ言えないんですね・・何せ、昨日ですから・・開けたのが・・で、今日の新着向けに記事を書いているんですね。
できたらレ・ボーモンも、グラン=ゼシェゾーも開けたかったんですが、それをやりますと・・ほぼ赤字になっちゃうんですね。でも、デゾネイ=ビセイは今、noisy 的には大注目も要注意生産者になりましたので、
「3年計画で上位キュヴェを全部飲む計画!」
を実行しています。
これだけ2018年ものが凄いと成りますと、フランスで大騒ぎになっている2019年ものブルゴーニュの凄い出来が有りますんで・・何とかして2019年ものの上級キュヴェを飲んでやろうと。そのためにはあと2~3年は掛かる・・とするなら、2018年ものエシェゾーは何としてでも飲まないといけないと・・思って実行した訳です。・・だって、どこのワイン屋さんも飲まない、開けないですからね・・。判らないまま売ってってどうすんの?・・と言う気持ちが有ったままのお勧めじゃ気持ち悪いじゃないですか。
今飲んでも、この凄いポテンシャルは・・おそらく誰にでも判ると思います。言ってしまえば・・「まだ判らない」とは言いましたが、今飲んで96点で良いと思ってます。ポテンシャル点の伸びしろがどこまで有るかだけ・・今言うのはちょっと不安なんですね。なのでそこは内緒にさせていただきます。
中心が濃~い赤紫、そこからエッジに向かって緩やかなグラデュエーションを描き、光の入り込むエッジに透明度の高いやや淡い赤が美しいです。全然・・土っぽいだけのエシェゾーでは無い・・レ・ルージュが持つ軽やかな荘厳さも有り、レ・ボーモン的な黒っぽい、少しブリュレされたようなニュアンスもかすかに有り、オルヴォー的な乾いた感じの美しい大地のニュアンスが有り、そこに果実てんこ盛り、ミネラリティがそれを分厚く包み込む・・そんな味わいです!
注目されていないがこんなに凄いワインが有る!・・そう思ってください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【村名ラ・コンブ・ドルヴォーでさえエシェゾー格の構成を感じてしまうのに、ほんまもんのエシェゾーは一体どうなってしまうのでしょう?】 グラン・クリュ・エシェゾーを構成する「アン・オルヴォー」は、ミュジニーに接するリューディです。乾いていて香り高い感じと深い構成を持っている・・と感じています。まさにシャンボール村名ラ・コンブ・ドルヴォー的でも・・有ります・・流石にアン・オルヴォーほどの肉は持っていませんが。
そして、エシェゾーの中のエシェゾーとも言うべき存在の「エシェゾー・デュ・ドスュ」を上下斜めに挟み込むように、「レ・シャン・トラヴェルサン」と「レ・トルー」のリューディが有り、この3つの畑でこの、
「エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ」
が造られる訳ですね。
2015年より大きく変化し、素晴らしいワインを造るようになる前から、このワインはしっかりしていました。それでもやはり「乾いた」感じが有って、今のデゾネイ=ビセイのように「濡れてふっくら」したニュアンスにはなって無かったと思うんですね。
エシェゾーと言うワインは、余り当たらないグラン・クリュと言うようなイメージが有るかもしれません。でも、決してそうでは無いんですよ。あのミュヌレ=ジブールのエシェゾーなんて滅茶苦茶美味しかったのに・・、どんなに頑張って説明しても誰も見向きもしてくれなかったですから・・いや、ミュヌレ=ジブールはクロ=ヴージョもしこたま旨くて、それでも全然売れないので仕方なく、そう・・赤字覚悟でテイスティングまでして販売していた位ですから。それに、ビゾも良い年は非常に素晴らしかったです。時折、サンズ・ナチュラルにこだわり過ぎでは?・・と思うことは有りましたが。
樹齢は110年にも及ぶそうです。希代稀な仕上がりになっている可能性さえ・・有るかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に少ないです!】 2016年のデゾネイ=ビセイはトップ・キュヴェであるグラン=ゼシェゾーを生産できず、このエシェゾーがトップ・キュヴェとしてリリースされました。3つのリューディをブレンドして造り上げる伝統の味わいです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2018 Grands-Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【「2019年ものは絶対に飲む」!・・それが楽しみです!・・でも2018年ものは凄い仕上がりだと予想しています!】
ここにグラスの写真が無いのは残念で仕方が有りません。やはり何年かに1本位のペースで無いと開けられませんので・・数も有りませんし。
ですが2018年ものの他のコラムを見ていただけましたら、2017年もの以前のデゾネイ=ビセイでは無いことがお判りいただけると思います。
しかも、色合いが超絶に美しいですよね?・・やはりミネラリティの豊富さ、ナチュラルさが目に見えているからだと思います。濃いとか薄いとかに関係無く、この2つは・・結構、グラスの写真にちゃんと写り込むんですね。
noisy も若かりし頃、どうやってワインを理解するか?・・をずっと考えながらワイン屋家業を始めました。
「やっぱり・・飲まなきゃ駄目だよな・・」
まぁ・・それは当然でして、だから最高と思われるワインも多く飲みました。
ですが、
「・・いや、ただ飲んでいるだけじゃ駄目だ」
と言うことにも気付きまして・・「良く観察する」ことにしたんですね。
そうしたら・・劇的に判るようになってきたんですね。
ちょっと判るようになると、いろんなことに結び付いていることも判って来ました。歴史とか、地理とか、数学とか・・(数学・・嫌いです・・)、もう雑学一般と確実に結びついていますし、上下関係を含む人間関係とか、尊敬や軽蔑と言った感情とか、もうありとあらゆることと結びついていて、理解できていることは、自分の中に有るものと何とか結びついた部分だけだと言うことも判りました。なので、若い時分は随分尖がっていたと・・大いに反省しています。
なので、デゾネイ=ビセイの完全理解にはもうちょっと時間が掛かりそうです。来年にはきっと、2019年もののグラン=ゼシェゾーを開け、
「デゾネイ=ビセイが・・ついに来た!」
と書かせていただく予定でいます。・・いや、もっとも・・本当にそうだと感じたら・・の話しですよ。嘘は書きたくないので・・はい。
2018年エシェゾーは圧巻の素晴らしさでした!・・グラン=ゼシェゾーはもうほとんど100年ものの超古樹です!きっとエシェゾーを凌駕しているに違いないでしょう。是非飲んでみて下さい。素晴らしいです!
以下は以前のレヴューです。
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【期待して良いでしょう!・・ミュジニー、エシェゾーに挟まれた樹齢90年以上のグラン=ゼシェゾーです!】 売れなかったワインが売れ始めると、結果として残らないので・・上級キュヴェは特に・・結局しばらく飲めない・・と言う、ワイン屋にとっては生殺し状態になってしまう訳です。
かと言って、数万円もするワインが全く売れないのも・・色んな意味で災難です。・・まぁ、売れなかったら売れるワインと一緒にアソート組んで販売してしまえば?・・等と言うような悪魔のささやきが聞こえなくもないんですが、noisy 的には、それは素晴らしいワインに対する冒とくとも思えなくも無いので、基本はやらないようにしています。二進も三進も行かなくなったらやらなければならない羽目に追い込まれるかもしれませんが・・。
大体、このワインが美味しく無い訳が無い・・でしょう?・・誰がどう考えても・・少なくとも素質、資質は素晴らしいはずです。2万円台で購入できるなら御の字じゃないでしょうか。
おそらくですが、シリュグさんちとは何らかの関係が有るはずです。親戚かな・・と思ってます。シリュグさんのグラン=ゼシェゾーも・・昔は余りに売れなくて、結局飲んで売ることにしたんですが・・ビックリしましたね~。
まさにフリーラン・ジュースのみで仕上げたと思える軽やかな液体が、ほんの20分ほどの時間で「超巨大化」・・どっひゃ~!・・と思って、それから毎年買うようになった訳です。今じゃぁ年間、1本貰えるのが関の山です。
しかしデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーV.V.はこれだけ貰えるんですから・・いや、大きく減らされてしまいましたが、それでも残る可能性さえ有るかもしれませんよね?・・で、noisy が飲むことになって、その素晴らしさを検証してしまったら・・今度はさほど時間を置かずに、「買えないワイン」になってしまう可能性さえ有ります。いや、いつも人柱になるばかりで、ちっとも利益が出なくて痩せる一方です・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2017 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【この「はんなり」としたジュヴレ=シャンベルタンの姿を、どう伝えたら判っていただけるか・・超悩み中です!】

一度貼られたレッテルを剥がし、再度貼りかえるのことは、中々に難しいことでは有ります。昨今はネット時代ですから、目立つ人間は総監視状態の中で生きねばならず、ちょっと浮気しちゃった・・とか、ずっとしてるとか・・自分より他人さんがより詳しかったりして・・(^^;; まぁ、noisy の場合は毎日、翌日になるまでPCに向かってるか、ノコギリとか電動工具を使っているかのどっちかですから、全く女性には無縁ですので・・そんなご心配は・・まぁ、誰もしてないか・・はい。
しかし、ワインの場合はそうもいきません。そりゃぁ・・
「飲まなきゃ判らん」
からです。
しかし、飲んだ人は判っても、飲んだことの無い人に飲んだ人がどう伝えるか?・・が重要で、しかもそこには齟齬が入りやすいし、「誘導」にもなりやすい訳です。
言ってしまえば noisy が一生懸命になってやっていることはある種の「誘導」に他ならず、それが本人には悪意の無いものだとしても、ある人には「単なる誘導」になってしまう場合も少なからず在ると判っている訳です。
だからこそ、信用を失ったら、
「あっ・・」
という間に地に落ちる部分は、かの著名な目立つ方々と同様とも言え、だからこそ、嘘をつかないことと自身のテイスティング能力に磨きを掛けることを胸に刻んでワインを販売してきました。
まぁ、やはりご理解いただけない方もいらっしゃったでしょう。でも、超アングラなサイトで何とかやってこれているのは、ご理解いただけた方々、有っての現在で有ると理解しています。
それでも、やはり・・レッテル剥がしはムズイですよ。こんなに美味しいのに・・細かなニュアンスを何とか伝えなきゃ判っていただけない訳ですから。
「赤果実と黒果実が素敵なミネラルたっぷりのピュア&ナチュラルなジュヴレ村名です!」
だけじゃぁ・・ねぇ。
ある意味、色合いを見ていただければそれなりに濃い感じですよね。やはりジュヴレの酸化鉄由来のミネラリティがそうさせると思います。でも、
「全然濃いなんて思わないはず」
なんです。ドライでしっかりした冷涼な酸が有るんですが、
「飛び出した部分、へっこんだ部分が無い」
丸~い感じなんですね。そして、とても「しっとり」とおしとやかなんですが、柔らかでふっくらなミネラリティが前半で、細やかな表情はしっかり後半で見せてくれます。
ものすごく良く出来てます・・この価格帯ではピカイチです。1万円を軽く超えてくる村名クラスも喰っちゃいますし、何より、
「ワインは結局は、それが好きか嫌いか?」
ですから、
「おそらく・・こんなタイプはお好きな方が非常に多いはず!」
とnoisy は思っているんですね。
特にnoisy のお客様は、その辺がそれなりにマッチする方が多いのかと・・思ってますんで、
「きっとお好きなタイプのジュヴレです!」
と言ってしまうのが一番良いのか?・・などと悩んでいるんですね。
まぁ、四半世紀もそんなことをやっていて、未だにこれですからどうしようも無いですが・・是非飲んでみて下さい。超お勧め!・・です。
以下は以前のレヴューです。
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【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】
2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。
2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。
2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。
2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2017 Chambolle-Musigny la Combe d'Orveau Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【村名ですが、エシェゾー的風格もしっかり見えます。一般に言うシャンボール=ミュジニー村名的味わいとは全く異なります!】

ん~・・ここはやはり、フラジェ=エシェゾーのアペラシオンが必要じゃないかな~・・みたいな気になっちゃいますね。シャンボールのほとんどのワインとは、根本的に異なると感じるんですよ。
2016年もそうでしたが、2017年のラ・コンブ・ドルヴォーは素晴らしいです。しかし、2016年を超えて来たと思える2017年を飲んでしまうと、
「シャンボール村名を想像して飲まれた方は、結構にイメージの違いにドギマギするかも?」
と思ってしまうんですね。
いや、とても美味しいんです。他のデゾネイ=ビセイの2017年と全く同様の美しいスタイルです。
ですが・・構成が半端無く大きいんですね・・ストラクチャーがしっかり有ります。そして、幾分の若さがその大きな構成を埋め尽くせてないんですね。なので、このワイン、今もとても美味しく飲めますが、そのことをちゃんと意識しておく必要が有ると思います。
どこかのコラムで書いたことが何度か有りますが、昔、1984年のアンリ・ジャイエ御大のエシェゾーのマグナムを飲んだことがあります。
1984年ですから・・おそらく20年位経過した頃だと思いますが、最悪のヴィンテージと言われた年です。
で、その味わいは・・ものの見事に「スケルトン」でした。骨格だけです。果実も何もありゃしない・・しかしそれでも・・
「うわ・・やっぱりジャイエ、凄いな・・」
と感じてしまいました。
でこのワイン、どうような骨格が有るんですね。その他の表情は、おそらく「釣り合う時期がきっとある」とは思わせるものの、そこは「村名畑」なのかもしれませんが、最初からは見せることが出来なかったんだと思います。
しかし、しかしですよ・・飲んでいただければ、noisy が言っている意味はきっとお判りになるはずの、見事な構成の味わいをしているんです。これがやはり「エシェゾー的姿」なんですね。なので・・(いや、だいぶ遠慮して・・)
「プティ・プティ・エシェゾーの2017年ラ・コンブ・ドルヴォー!」
と申し上げておきましょう。
その代わり、比較的パワフルな料理と合わせても決して負けないと思いますよ。飲んでみていただきたい・・何せ、
「ヴォーヌ=ロマネ村名よりも高価なシャンボール=ミュジニー村名!」
ですから、その素晴らしい個性と出来をご自身の感覚でご覧いただきたいと思います。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【非常に・・美味いです!今のところの2016年シャンボールではピカイチ!】
先日も「2016年シャンボールで白眉」と書いてしまいましたので、同じフレーズは使い辛く、ピカイチに変えてお題目に入れさせていただきました。軽くてすみません・・。
いや、でもこれ、滅茶旨いんですよ。シャンボールチックで、エシェゾーの乾いた感じの土からのフラワリーさやハーブ的ニュアンスに混じる赤い果実・・良いですよね~~。
このコンブ・ドルヴォーはエシェゾーに接するような区画ですが・・、例えばエシェゾーはグラン・クリュですから、造り手がそのポテンシャルを高めようと、無理に凝縮させたり、人為的な介入を大きくしてしまうと・・へそを曲げちゃう厄介なグラン・クリュでも有ります。だからこそ、複数区画をブレンドすると結果が良いとか・・と言うことに成ってくる訳です。
むしろそんなエシェゾーの真の姿に近い一部分を見せてくれるワインでも有りますし、何せあの「ミュジニー・グラン・クリュ」に接し(村名区画は接してはいない)、1級格も存在するのがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」ですから、ミュジニー的なものの見事な赤い香水のようなアロマは無いにせよ、その基盤となっているやや硬めなミネラリティからの表情をも、持ち合わせています。
口内で感じる粒子の一粒一粒は、非常に目が細やかで、もはや粒子と感じられないような流体感が有ります。これは非常に美味いです。2015年も美味しかったですけどね!2015年ものと色合いを是非比べてみてください・・全然違うでしょう?・・是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】
「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2017 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【村名ラ・コンブ・ドルヴォーでさえエシェゾー格の構成を感じてしまうのに、ほんまもんのエシェゾーは一体どうなってしまうのでしょう?】
グラン・クリュ・エシェゾーを構成する「アン・オルヴォー」は、ミュジニーに接するリューディです。乾いていて香り高い感じと深い構成を持っている・・と感じています。まさにシャンボール村名ラ・コンブ・ドルヴォー的でも・・有ります・・流石にアン・オルヴォーほどの肉は持っていませんが。
そして、エシェゾーの中のエシェゾーとも言うべき存在の「エシェゾー・デュ・ドスュ」を上下斜めに挟み込むように、「レ・シャン・トラヴェルサン」と「レ・トルー」のリューディが有り、この3つの畑でこの、
「エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ」
が造られる訳ですね。
2015年より大きく変化し、素晴らしいワインを造るようになる前から、このワインはしっかりしていました。それでもやはり「乾いた」感じが有って、今のデゾネイ=ビセイのように「濡れてふっくら」したニュアンスにはなって無かったと思うんですね。
エシェゾーと言うワインは、余り当たらないグラン・クリュと言うようなイメージが有るかもしれません。でも、決してそうでは無いんですよ。あのミュヌレ=ジブールのエシェゾーなんて滅茶苦茶美味しかったのに・・、どんなに頑張って説明しても誰も見向きもしてくれなかったですから・・いや、ミュヌレ=ジブールはクロ=ヴージョもしこたま旨くて、それでも全然売れないので仕方なく、そう・・赤字覚悟でテイスティングまでして販売していた位ですから。それに、ビゾも良い年は非常に素晴らしかったです。時折、サンズ・ナチュラルにこだわり過ぎでは?・・と思うことは有りましたが。
樹齢は110年にも及ぶそうです。希代稀な仕上がりになっている可能性さえ・・有るかと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【非常に少ないです!】 2016年のデゾネイ=ビセイはトップ・キュヴェであるグラン=ゼシェゾーを生産できず、このエシェゾーがトップ・キュヴェとしてリリースされました。3つのリューディをブレンドして造り上げる伝統の味わいです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2017 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【本当は数量をもっと戴けるはずだったんですが・・】
ん~・・失敗です。初動がちょっと遅れただけなんですが、「どかっ」と減ってしまいました。どうも・・フィネスさんの試飲会で評判が良かったそうでして、当初の割り振りの数量に余分の数量を合わせた数を期待していたものの、
「兎に角、テイスティングしてから・・」
などと言っていたら、余分が無くなっちゃったんですね。
まぁ、noisy のように、ちゃんとチェックしてから・・などと言っていると、評判が良くていつの間にか盛られた皿から肉が無くなっていた・・なんてことが起きてしまうんです。
ですので、申し訳ありませんが、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ボーモン以上は飲めておりません。しかし、他のキュヴェを飲む限り、相当期待して良いワインだと確信しています。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こちらはテイスティング出来ませんでした。】 すみません、飲めませんでした。残るようならテイスティングしてみたいと思いますが、こんなにリーズナブルな1級レ・ボーモンは他には存在しないでしょうしね。昔12000円位だったのでデゾネイ=ビセイ2016年と同じ位では有りますが、かのジャイエ翁のレ・ボーモンは現在、150万円位からのようです。まぁ、それがワインの世界の掟では有りますが、それにしても・・何だかなぁ・・と思ってしまいます。このワインも150万円に・・はならないとは思いますが、可能性は無いと断言は出来ません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】
いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2017 Vosne-Romanee Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【清楚な色気にグーの根も・・出ませんでした!】

美味しいです・・とても美味しい。柔らかです。そして清楚ですね・・。そして、ピュアでナチュラルなのに・・僅かに漂う「色気」。これが絶品です。
ヴォーヌ=ロマネのワインって、やっぱり、「そこ」が重要なんじゃないかと思うんですよ。もっと拡げてしまえば、ブルゴーニュのピノ・ノワールって、「そこ」でしょう?「色気」の無いピノ・ノワールなんて、クリープを入れないコーヒーみたいだ・・とは流石に古過ぎるし、何よりもブラック派なので・・縁が無いので言いませんが、
「ヴォーヌ=ロマネ的な温度と、でしゃばり過ぎない複雑性が生む色気」
が、このワインの魅力だと思うんですね。
以前、大分前のデゾネイ=ビセイは、確かに熟させれば美味しくはなるとは思っても、今飲んでも色気の無い感じがどうにも選択肢に入らせなかったんですね。
でも、やはり2015年ものからですね・・この2017年でもう、少なくともこの路線は維持されることは確認出来たと思います。
で、A.C.ブルと、村名ジュヴレと、村名ヴォーヌ=ロマネは、同じ一本のライン上に繋がっています。「ニュアンスが同じ」なんですね。なので、A.C.ブルを飲んで美味しいと思われた方は、そのままジュヴレも、ヴォーヌ=ロマネも美味しいと思っていただけるはずです。
村名のシャンボールだけはちょっと違うことを言いますが、路線そのものは同じです。ですんで、
「2017年のデゾネイ=ビセイは優しく美しい清楚な女性の姿で一貫している!」
と言っておきたいと思います。
やっぱりヴォーヌ=ロマネのワインって、別格ですよね。是非飲んでみて下さい。あ、無くならないようでしたら、A.C.ブルを飲んでからでも結構ですよ。でもきっと早いと思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ミネラリティバッチリ!非常に美しいです!】
人間は何事にもそれなりの思い込みを持って臨みやすいですから、2016年もののテイスティングとなると、その前以て吹き込まれてしまったネガティヴなイメージとか、もし持ち合わせているのであれば、その前年までの印象とかから、
「おそらくこのキュヴェはそんな仕上がりになっているんじゃないか?」
と想像してしまうものです。経験が無ければそれなりに・・有ってもそれなりに・・です。
赤い果実が生き生きとしていた2015年の軽やかな美味しさとは、また違うイメージを感じさせてくれた2016年でした。だって・・色の構成自体、全然違うじゃないですか。2015年は多分、2年前の暮れのご紹介だったと思いますから、ご案内のタイミング的には少し遅いんですね。2016年ものは2月になってようやくですから。
2015年がピュアなレッドだと言い切ってしまえば、2016年は深いレッド&ブラックだと言えるでしょう。ミネラル感は2015年もの以上に・・本当にマンモスに存在しています。収穫のタイミングは2016年は遅くなり、より熟したがハツラツとした酸っぱい酸は失い、柔らかでやや温かみを感じさせる優しい酸と、酵母が喰い切るにちょうど良い量の糖分を得たと言えると思います。
そのため、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸を得て、ピノ・ノワールらしいエレガンスを発揮、膨大なミネラリティの中に要素を隠し持つ深淵なスタイルに仕上がったと想像しています。
アロマはしっとりと濡れてスピードも有り、柔らかさを感じさせる素晴らしいものです。中域も適度に膨らみますが、膨大なミネラリティがそれ以上には中々膨らまさせない感じで、しかし濡れたテクスチュアが美しさを伸びやかに感じさせてくれ、ほんのり甘みさえ感じさせるビター感を発揮しながら消えて行きます。非常に素晴らしいと思います。
もっとも、この状態が飲み頃だと言う訳では無く、やや早いです。ドライですから、青物のサラダなどの動物系が入らないものと食しますと、まだキビシイです。もう少し落ち着いてからが良いでしょう。
反対に肉系でしたら・・むしろミネラリティが隠している要素を引っ張りだしてくれるような感じになりますので、今行っちゃっても良いかな?・・と感じました。実に美しくしっとりした深み有る村名ヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】
いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2017 Grands-Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【期待して良いでしょう!・・ミュジニー、エシェゾーに挟まれた樹齢90年以上のグラン=ゼシェゾーです!】
売れなかったワインが売れ始めると、結果として残らないので・・上級キュヴェは特に・・結局しばらく飲めない・・と言う、ワイン屋にとっては生殺し状態になってしまう訳です。
かと言って、数万円もするワインが全く売れないのも・・色んな意味で災難です。・・まぁ、売れなかったら売れるワインと一緒にアソート組んで販売してしまえば?・・等と言うような悪魔のささやきが聞こえなくもないんですが、noisy 的には、それは素晴らしいワインに対する冒とくとも思えなくも無いので、基本はやらないようにしています。二進も三進も行かなくなったらやらなければならない羽目に追い込まれるかもしれませんが・・。
大体、このワインが美味しく無い訳が無い・・でしょう?・・誰がどう考えても・・少なくとも素質、資質は素晴らしいはずです。2万円台で購入できるなら御の字じゃないでしょうか。
おそらくですが、シリュグさんちとは何らかの関係が有るはずです。親戚かな・・と思ってます。シリュグさんのグラン=ゼシェゾーも・・昔は余りに売れなくて、結局飲んで売ることにしたんですが・・ビックリしましたね~。
まさにフリーラン・ジュースのみで仕上げたと思える軽やかな液体が、ほんの20分ほどの時間で「超巨大化」・・どっひゃ~!・・と思って、それから毎年買うようになった訳です。今じゃぁ年間、1本貰えるのが関の山です。
しかしデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーV.V.はこれだけ貰えるんですから・・いや、大きく減らされてしまいましたが、それでも残る可能性さえ有るかもしれませんよね?・・で、noisy が飲むことになって、その素晴らしさを検証してしまったら・・今度はさほど時間を置かずに、「買えないワイン」になってしまう可能性さえ有ります。いや、いつも人柱になるばかりで、ちっとも利益が出なくて痩せる一方です・・(^^;; ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2017 Bourgogne Pinot Noir Vieilles Vignes
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【激旨いです!良く熟していながら甘く無く、柔らかな酸のヴォーヌ=ロマネを連想させつつ不足感無し、その存在感は優しく包み込んでくれる女性?!】

大好きです・・こんなの!・・滅茶美味しいですよ。何でもっと評価されないかな~・・と思っちゃいます。
まぁ、そもそもニュイ=サン=ジョルジュを除くヴォーヌ=ロマネ近郊には、A.C.ブルゴーニュ・ルージュの畑は少ない訳です。なのでそれだけでも貴重ですし、レジョナルのレ・コンブの畑がどこにあるかの特定はできませんが、「レ・ルージュ・シャン」と「ル・ポワリエ・ド・ウット」はそれぞれクロ=ヴージョの真下と村名シャランダンの真下に存在していますんで、クロ=ヴージョの美しい黒っぽい土のニュアンスと、ヴォーヌ=ロマネ的な明るい赤果実のアロマが合わさったような感じがそれなのかもしれません。
この何とも神々しい(・・言い過ぎ?)・・ピノ・ノワール・ファンならそれがきっと伝わるに違い無い色合いをご覧ください。濃く無く、薄く無く、酸っぱくは無さそうに熟した感じとか、漂うミネラル感とか、見えてくる感じでしょう?今回もサイズのみの調整で色合い他は全く調整無しです。
そして、何が良いって言ったら・・So2 の感じが非常に少ないので硬く無いし尖ったところが無い、果実も有り過ぎないんですよ。果実のニュアンスはミネラリティの様子によって結構左右されると思いますが、柔らかなミネラリティが豊富に有って、しかもドライでエキスがしっかり有るので、
「遮るものが何も無いような丸裸の味わい!」
なんですね~・・。
もっとも時間が経過して熟してくると、ちょっと妖艶になってくるはずです。人間も20歳台と40歳台じゃだいぶ違うじゃないですか。まぁ、男性はnoisy自身を含め、ほぼほぼ30歳も過ぎてこないとまともには中々成れない方が多いと思いますが、女性はそれでも結構にマセてるかもしれませんでしょう?
なので、落ち着いているけどまだ裏若い女性・・みたいな感じかと思います。
非常に美味しいので大目に押さえさせていただきました・・が、お勧めするとすぐ無くなっちゃうので、その辺を加味していただき、お早めにご検討ください。
もう一度・・押しておきますが、
「おそらくみんな大好きな味!」
です。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしかった2015年もの同様、濡れたテクスチュアでエレガントでドライな味わいです!】
安心しました・・!まぁ、昨年、
「2015年ものでデゾネイ=ビセイが大化け!」
なんてプレゼンしてますから、その責任も有りますんで、ある意味、「ドキドキしながら・・」のテイスティングでした。
「(・・これで昔のデゾネイ=ビセイに戻っちゃってたら良い笑い者だよなぁ・・)」
などと・・まぁ、2015年は非常に素晴らしかったので、嘘にはならないんですけどね。
それでもやはり、
「天候の影響がまだら模様に出ている・・その2016年ものをど仕上げたか?」
「さらなる伸長は有ったのか?」
「2016年ものの特徴は?」
辺りをしっかり探ろうと、非常に少ない入荷量の中、4アイテムのテイスティングをしたんですね。トップバッターがこのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。
「素晴らしかった2015年もの同様云々・・」と書きだしていますが、全体の印象はその通りです。しかし、要素的にはより充実しているように思います。色合いも2015年もののようなやや軽い感じの淡さは無く、充実した深い色合いです。ミネラリティもバッチリで、ドライさは半端なく、甘みはまるで有りません。要素の全てを開放してくれるような段階では有りませんが、シャンボールやフラジェ=エシェゾーのやや乾いた石灰感の強いイメージを濡れたテクスチュアで包み込み、ピノ・ノワールの深遠さを印象付けられました。
リリース直後の愛想の良さなら2015年でしょう。2016年はより深く、ミネラル感、要素の複雑性から来る将来性は高いように思われます。今飲んでも充実していますが、今後数年に渡ってそのポテンシャルを開花してくれるものと思います。
リーズナブルでエシェゾー近辺のベースワインを思わせてくれるチャーミングなピノ・ノワールでした。質感もしっかり有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】
それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2016 Bourgogne Pinot Noir Vieilles Vignes
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【素晴らしかった2015年もの同様、濡れたテクスチュアでエレガントでドライな味わいです!】

安心しました・・!まぁ、昨年、
「2015年ものでデゾネイ=ビセイが大化け!」
なんてプレゼンしてますから、その責任も有りますんで、ある意味、「ドキドキしながら・・」のテイスティングでした。
「(・・これで昔のデゾネイ=ビセイに戻っちゃってたら良い笑い者だよなぁ・・)」
などと・・まぁ、2015年は非常に素晴らしかったので、嘘にはならないんですけどね。
それでもやはり、
「天候の影響がまだら模様に出ている・・その2016年ものをど仕上げたか?」
「さらなる伸長は有ったのか?」
「2016年ものの特徴は?」
辺りをしっかり探ろうと、非常に少ない入荷量の中、4アイテムのテイスティングをしたんですね。トップバッターがこのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールでした。
「素晴らしかった2015年もの同様云々・・」と書きだしていますが、全体の印象はその通りです。しかし、要素的にはより充実しているように思います。色合いも2015年もののようなやや軽い感じの淡さは無く、充実した深い色合いです。ミネラリティもバッチリで、ドライさは半端なく、甘みはまるで有りません。要素の全てを開放してくれるような段階では有りませんが、シャンボールやフラジェ=エシェゾーのやや乾いた石灰感の強いイメージを濡れたテクスチュアで包み込み、ピノ・ノワールの深遠さを印象付けられました。
リリース直後の愛想の良さなら2015年でしょう。2016年はより深く、ミネラル感、要素の複雑性から来る将来性は高いように思われます。今飲んでも充実していますが、今後数年に渡ってそのポテンシャルを開花してくれるものと思います。
リーズナブルでエシェゾー近辺のベースワインを思わせてくれるチャーミングなピノ・ノワールでした。質感もしっかり有ります。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】
それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2016 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【かなり旨いです!・・美しく濡れたテクスチュア、ふわっと立ち昇るアロマ、ドライな極上ジュヴレです!】

2015年もの以上に仕上がった可能性の高い2016年村名ジュヴレ=シャンベルタンです。まぁ、そうは言いつつも個人的な好みは人それぞれに有りますから、どっちが良いとは一概に言えない部分では有ります。
2015年ものはもっと・・エレガント系で赤い果実がふんわりと、充実したエキスから立ち昇る感じでした。2016年ものも、確かにその延長上には有るんですが、例えばいきなり「ヴィエイウ・ヴィーニュ」になったような感じ・・と言葉にすると判りやすいかもしれません。内容が充実した感じなんですね。複雑性も高いしジュヴレらしい押し出しも有る・・しかし、濡れてフワッとした実に良い感じが有りつつ、滅茶ドライでふんわりしつつ、構造の深さを埋め尽くすだけの要素を持ち合わせている・・そんな感じです。勿論今飲んでも美しいスタイルで旨いです。
2015年ものはルイ・ユエランがジュヴレを造ったような感じ・・とお伝えしましたが、2016年はギイヤールのジュヴレに透明感と立体感を付け加えたような仕上がり・・と言えば判りやすいかもしれません。
2015年と2016年は、似たスタイル、同じ軸上に有るのは確かですが、受ける印象は結構に違い、よりポテンシャルは高い・・と感じました。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】
何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2016 Chambolle-Musigny la Combe d'Orveau Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【非常に・・美味いです!今のところの2016年シャンボールではピカイチ!】

先日も「2016年シャンボールで白眉」と書いてしまいましたので、同じフレーズは使い辛く、ピカイチに変えてお題目に入れさせていただきました。軽くてすみません・・。
いや、でもこれ、滅茶旨いんですよ。シャンボールチックで、エシェゾーの乾いた感じの土からのフラワリーさやハーブ的ニュアンスに混じる赤い果実・・良いですよね~~。
このコンブ・ドルヴォーはエシェゾーに接するような区画ですが・・、例えばエシェゾーはグラン・クリュですから、造り手がそのポテンシャルを高めようと、無理に凝縮させたり、人為的な介入を大きくしてしまうと・・へそを曲げちゃう厄介なグラン・クリュでも有ります。だからこそ、複数区画をブレンドすると結果が良いとか・・と言うことに成ってくる訳です。
むしろそんなエシェゾーの真の姿に近い一部分を見せてくれるワインでも有りますし、何せあの「ミュジニー・グラン・クリュ」に接し(村名区画は接してはいない)、1級格も存在するのがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」ですから、ミュジニー的なものの見事な赤い香水のようなアロマは無いにせよ、その基盤となっているやや硬めなミネラリティからの表情をも、持ち合わせています。
口内で感じる粒子の一粒一粒は、非常に目が細やかで、もはや粒子と感じられないような流体感が有ります。これは非常に美味いです。2015年も美味しかったですけどね!2015年ものと色合いを是非比べてみてください・・全然違うでしょう?・・是非飲んでみてください!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】
「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2016 Vosne-Romanee Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【ミネラリティバッチリ!非常に美しいです!】

人間は何事にもそれなりの思い込みを持って臨みやすいですから、2016年もののテイスティングとなると、その前以て吹き込まれてしまったネガティヴなイメージとか、もし持ち合わせているのであれば、その前年までの印象とかから、
「おそらくこのキュヴェはそんな仕上がりになっているんじゃないか?」
と想像してしまうものです。経験が無ければそれなりに・・有ってもそれなりに・・です。
赤い果実が生き生きとしていた2015年の軽やかな美味しさとは、また違うイメージを感じさせてくれた2016年でした。だって・・色の構成自体、全然違うじゃないですか。2015年は多分、2年前の暮れのご紹介だったと思いますから、ご案内のタイミング的には少し遅いんですね。2016年ものは2月になってようやくですから。
2015年がピュアなレッドだと言い切ってしまえば、2016年は深いレッド&ブラックだと言えるでしょう。ミネラル感は2015年もの以上に・・本当にマンモスに存在しています。収穫のタイミングは2016年は遅くなり、より熟したがハツラツとした酸っぱい酸は失い、柔らかでやや温かみを感じさせる優しい酸と、酵母が喰い切るにちょうど良い量の糖分を得たと言えると思います。
そのため、ヴォーヌ=ロマネらしい柔らかな酸を得て、ピノ・ノワールらしいエレガンスを発揮、膨大なミネラリティの中に要素を隠し持つ深淵なスタイルに仕上がったと想像しています。
アロマはしっとりと濡れてスピードも有り、柔らかさを感じさせる素晴らしいものです。中域も適度に膨らみますが、膨大なミネラリティがそれ以上には中々膨らまさせない感じで、しかし濡れたテクスチュアが美しさを伸びやかに感じさせてくれ、ほんのり甘みさえ感じさせるビター感を発揮しながら消えて行きます。非常に素晴らしいと思います。
もっとも、この状態が飲み頃だと言う訳では無く、やや早いです。ドライですから、青物のサラダなどの動物系が入らないものと食しますと、まだキビシイです。もう少し落ち着いてからが良いでしょう。
反対に肉系でしたら・・むしろミネラリティが隠している要素を引っ張りだしてくれるような感じになりますので、今行っちゃっても良いかな?・・と感じました。実に美しくしっとりした深み有る村名ヴォーヌ=ロマネです。是非飲んでみてください。
以下は以前のレヴューです。
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【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】
いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2016 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【こちらはテイスティング出来ませんでした。】
すみません、飲めませんでした。残るようならテイスティングしてみたいと思いますが、こんなにリーズナブルな1級レ・ボーモンは他には存在しないでしょうしね。昔12000円位だったのでデゾネイ=ビセイ2016年と同じ位では有りますが、かのジャイエ翁のレ・ボーモンは現在、150万円位からのようです。まぁ、それがワインの世界の掟では有りますが、それにしても・・何だかなぁ・・と思ってしまいます。このワインも150万円に・・はならないとは思いますが、可能性は無いと断言は出来ません。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】
いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2016 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【非常に少ないです!】
2016年のデゾネイ=ビセイはトップ・キュヴェであるグラン=ゼシェゾーを生産できず、このエシェゾーがトップ・キュヴェとしてリリースされました。3つのリューディをブレンドして造り上げる伝統の味わいです。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】
これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
● 2015 Bourgogne Pinot Noir Vieilles Vignes
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【2015年のデゾネイ=ビセイは大化け!!こんなことが有り得るのかと、誰もがビックリするでしょう!!素晴らしいピノ・ノワールです!】

それなりに結構長いワイン屋人生を送って来た noisy ですが、ここまで急成長・・と言うか、「激変」した造り手に出会うことは、まず無かった・・と言えます。
記録では2002年のデゾネイ=ビセイのワインをご紹介させていただいたようになっていますし、noisy もちゃんと覚えていまして、そこそこは美味しいんですが、何せ野暮ったい・・テクスチュア良く無い・・干乾びた感じ・・(すみません・・)が何とも評価し辛く、ただ上級キュヴェはそれなりに・・と言うか、畑のポテンシャルがワインの味わいを押し上げていましたから、
「それなり・・だよなぁ・・」
と言うような自身の評価でした。
なので、フィネスさんとリスタートしてからもテイスティングはしましたが、決して noisy も再度扱うことなく、今現在に至っている訳です。
しかしながら、昨年の2014年もののテイスティングにおいては、ミネラリティが前面に出て来て、何とも武骨だった味わいに変化を感じたものの、やはり扱おうと言う気にさせるようなレベルにまでは至らず、
「・・ん・・やっと人並み・・(・・すみません・・)」
と言うような印象でした。
ところがこの2015年ものはどうでしょう。何とも美しくミネラリティが輝いているような素晴らしい色合いをしているのが判ると思います。
上の写真はACブル、下が、左上からACブル、右上がシャンボール=ミュジニー・コンブ・ドルヴォー、左下がヴォーヌ=ロマネ、右下がジュヴレ=シャンベルタンです。
どれも非常に美しい色合いで、透明な石灰系ミネラリティが赤を中心とした色合いを「コーティング」したように見受けられます。
これはまるで「シルヴァン・パタイユ」系のワインに観られるような色合いでして、正に今、シルヴァン・パタイユをご紹介させていただいていますし、そのテイスティングをしたばかりですので・・
「・・うわぁ・・もしかして彼のところのコンサルティングを受けてるのかなぁ?」
などと邪推したくなるような見事な味わいなんですね。
しかもデゾネイ=ビセイはコート・ド・ニュイの北から南にバランス良く畑を持っていまして、ジュヴレ有り、ヴォーヌ=ロマネ有りのフラジェ=エシェゾーの生産者なんですね。
各ワインにつきましては各コラムをご覧いただければと思いますが、このACブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイユ・ヴィーニュは、
「フラジェ=エシェゾー村のACブルゴーニュ格の畑」
で造られています。これ・・まず滅多に無いです。

しかも、フラジェ=エシェゾーの下部(東側)はクロ=ヴージョ、南側はヴォーヌ=ロマネの偉大な畑群、北側はシャンボール=コンブ・ドルヴォーに囲まれていますから、
「エシェゾー、もしくはヴォーヌ=ロマネ1級(レ・ボーモンとレ・ルージュ、アン・オルヴォー)以外の高い位置にある畑」
と言うことが判ります。フラジェ=エシェゾーはエシェゾーとヴォーヌ=ロマネ1級でほぼ占められちゃってますから・・。
・・と書いていたんですが・・間違いでした。確かにヴージョせき止められたような形になってますが、ヴォーヌ=ロマネ側に僅かに張り出した部分が有り、そこにレ・ルージュ・シャンとル・ポワリエ・ドウットが有りました。つまりここは東側、国道の下側です。レ・コンブと言う畑は国道側には無いし、何せ、コンブ・ドルヴォーのコンブ(谷)なので、こちらは上部(西)ですね。つまりは、アンリ・ジャイエが古の手法を復活させたとか初めてやったとか言われているキュヴェ・ロンドと言う、上部と下部のクリマの葡萄をセパージュする方法でした。すみません。
で、飲んでみるとこれが今までとは大違い・・と言う部分は置いといて・・
「まるで、プティ・プティ・エシェゾー!!」
なんですね・・。
良く出来たバランスの良いエシェゾーを、軽~く・・超エレガントにしたような味わいでして、(比較的)乾いた畑のニュアンスと、高貴な土のニュアンス、白い石灰がベースに有り、見事に赤いチェリーと黒いチェリーがしっかり丸く感じられ、それを透明なガラスやクリスタルのようなミネラリティがコーティングされるように、ツヤツヤのテクスチュアを感じさせてくれます。
香りの上がり方も、そのピュアなニュアンスも、昨年までとは大違いで、非常にドライなのに何とも言えぬ心地良さは、
「まるでルイ・ユエランのシャンボールやACブルのワビサビの効いたジンワリと美味しいエキスそっくり」
でも有り、シミジミとした美味しさにやや高貴さをプラスしたような、素晴らしい出来栄えになっています。
まぁ・・何で「プティ」を2回繰り返したか?・・・っていうとですね・・ちゃんと理由が有りましてね。それはシャンボールのコンブ・ドルヴォーがモロに「プティ・エシェゾー」だからなんですね。なので、その名前を付ける訳には行かなくなりまして、繰り返すことにした訳です。
デゾネイ=ビセイのワインを良くご存知の方は、是非とも「有り得ない変身」をしたこのワインを飲んでみていただきたいと思いますし、全く知らない方も、この素晴らしい2015年のワインがデゾネイ=ビセイの最初の印象になる訳ですから、初めて飲んだデゾネイ=ビセイがとても良い・・と言う理解をしていただけるものと確信しています。
是非どうぞ、この2015年ACブル、飲んでみてください。実はそんなには数は確保できないんです。なのでお早めに!お勧めいたします!
● 2015 Gevrey-Chambertin
ジュヴレ=シャンベルタン
【エレガントな村名ジュヴレ=シャンベルタン・・って、飲んだこと有りますか?・・意外に存在しないと思いますよ。ルイ・ユエランがジュヴレを造ったようなイメージです!】

何度も書くようで申し訳ないですが、デゾネイ=ビセイのワインが本当にこんなに美しい色合いを見せつけて来るとは思いもしなかったので・・ある意味、その反動が出ちゃってるかもしれません。とても美しく、そしてエレガントで有り、ドライなのにちゃんと旨みが存在し、たっぷりある透明なミネラリティとそれを支える白い石灰的なミネラリティが、ピュアな味わいを生み出しています。
下の写真を見ればお分かりかと思うんですが、一番濃い色合いをしているのはシャンボールです。ジュヴレはヴォーヌ=ロマネとどっこいな感じで、決して濃くは無いですよね?
そして、重い感じの色合いも無いでしょう?・・普通ならもっと「どしっ」とした重量を見せるような色合いのものが多いかと思うんですが、そんなニュアンスは見受けられません。
味わいも実際に、鈍重さの無いバランスに優れた味わいで、鉄っぽさとか、ワイルドさなどは「さらり」とした表現をしてくれます。その分、果実の表情が細やかで、まるで小粒のチェリーを脚付きの透明なパフェグラスに載せ、甘く無いガムシロップでコーティングしたかのような味わいです。
で、ジュヴレっぽく無いか・・と言うと、全くそうでは無く、むしろちゃんとジュヴレの個性が際立って感じられるのが不思議です。骨格はちゃんと備わっている・・と言うことなんでしょう。

このジュヴレだけはヴィエイユ・ヴィーニュの表記の無いワインなんですが、
「エレガントだからそう思えてしまうけれど、決して軽量級のワインでは無い。」
「これほどまでにミネラリティのしっかり有るACジュヴレは、まず見当たらない。」
と言えると思います。
ACブルのコラムでも書きましたが、まるでこのミネラリティ感は、
「シルヴァン・パタイユも真っ青・・。そっくり・・」
で有り、安易に真似しようとしたとしても出来ることでは無い・・と思うんですね。
また、ルーミエさんのワインにも似ていますが、果実の出方がちょっと違うかな?・・と思います。むしろルーミエさんの方が果実酸の構成が豊かというか、やや甘さが有ると言うか、そんな感じで、デゾネイ=ビセイのジュヴレはもっとドライ・・まるで甘味が無いのに旨みが有る・・と言うようなニュアンスです。
ピノ・ノワール好きなら、やはり試してみたくなる味わいかと思います。大変身を遂げたデゾネイ=ビセイの2015年ジュヴレ=シャンベルタン。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2015 Chambolle-Musigny la Combe d'Orveau Vieilles Vignes
シャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォー・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【これはもう「プティ・エシェゾー」!!バランスの良く無いグラン・クリュ・エシェゾーより美味しいです!見事な出来!!】

「・・おいおい・・シャンボールのワインをエシェゾーに似ているなんて言っちゃって良いの~?」
なんて声が聞こえて来そうですが・・
「良いんです!」
まぁ、どこかのネットのショッピングモールのCMのような感じで言っちゃいたくなりますが、良いんですよ。そうゆうものですから。
実はフラジェ=エシェゾーはヴォーヌ=ロマネ村とシャンボール=ミュジニー村に挟まれていますが、この「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、フラジェ=エシェゾーとシャンボール=ミュジニーに跨って存在している、いや、少し分散はしているんですけれど、ボンヌ=マールがシャンボールとモレに跨っているような感じと思っていただいて良いかと思います。
ですので、敢えて言ってしまえばシャンボールっぽくは無く、さりとてエシェゾーほどの個性を発揮できないワインが多いのが普通です。
シャンボール側のコンブ・ドルヴォーは、ミュジニーを名乗れる部分も有り、1級部分も有り、村名部分も有りますが、1級以上の部分については勿論シャンボールっぽいんですが、村名はむしろエシェゾーっぽい感じなんですね。
なのでこのラ・コンブ・ドルヴォーはそんなニュアンスを多く持っていますが、非常に出来が宜しくて・・何と、
「プティ・エシェゾーと呼びたい!」
ほどのバランスの良さを見せます。
色合いも重厚ですよね。それに何より美しいです。紫色がしっかり入ったやや濃いめの色合いですが、鈍重になることなく、しかし非常に深い味わいがします。
ミネラリティのコーティングは他のワインと同様ですが、このワインだけは低い位置から上方に向かっての押上がしっかり有ります。
グラン・クリュ・エシェゾーは、畑が広く、またそのクリマが沢山有りますので、単一のクリマものは偏ったバランスになってしまうことが多く、上部と下部のクリマをセパージュして造る場合が多いんです。一般的には単一ものはエシェゾー・デュ・ドゥスー位ですね。しかも黒味や茶が多く結構に鈍重になるか、またその反対に赤味はしっかりあるものの軽く成り過ぎる場合も有りますし、何ともバランスの悪い「中抜け・中域不足」のものも見受けられます。
ところがこの「ラ・コンブ・ドルヴォー」は、その抜けやすい「中域」部分がしっかり有り、濃密さもバッチリ有ります。密度が兎にも角にも高く、低域と高域しかないようなスカスカな味わいじゃないんですね。なので感じられるやや色の濃いチェリーもリアリティが有り、非常に満足感の高いワインに仕上がっています。
ん~・・今まで飲んだ「村名コンブ・ドルヴォー」では最高じゃないかな・・と思います。アンヌ・グロとかより確実に美味しいです!
しかも今飲んでも美味しさは充分です。勿論長く持ちますよ。是非飲んでみてください。「プティ・エシェゾー」・・だと思います。
● 2015 Vosne-Romanee Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【見事に美味しい!たっぷりチェリーにクリスタルのコーティング!どうしちゃったの?デゾネイ=ビセイ!】

いや~・・美味しかったですね。因みにあのアメリーちゃんの2015年ヴォーヌ=ロマネも旨かったですね~。そろそろ皆さんのコメントが集まり始めていますが、
「・・いや~2015年のヴォーヌ=ロマネ!・・旨かったです・・幸せだった~!」
のような感じで、
「もっと買っておきたかったなぁ!」
と、何人もの方から言われました。
ついでに・・飲めなかったジュヴレ村名も、
「若いワインなのに綺麗で滅茶美味しかった!」
と店に買いにいらっしゃるお客様からも激賞の声をいただきました。
まぁ、ベルトーのヴォーヌ=ロマネほどは安くは無いんですが、それでもこのプライスでヴォーヌ=ロマネV.V.が購入できる生産者はそうはいません。ポテンシャルもほぼ同等と思いますが、それでも味わいの傾向はやや違います。
ヴォーヌ=ロマネで有りながらも、口に含んだ後のニュアンスがまるで「ミュジニー」が感じさせてくれるようなノーズに抜けるアロマだったアメリー・ベルドーでしたが、こちらは、そんなニュアンスもほんのりとは持ちつつも、もっと・・
「透明な美しい照りの有るクリスタル的ミネラリティに希少金属類が見せる細やかな表情」
が特徴かな?・・と思うんですね。
まず色合いが美しいです。鈍重さの無い、酸の柔らかなヴォーヌ=ロマネのニュアンスが有ります。しかし、温かみの有るバランスになることが多い(ベルトーやシリュグがそうです)とは言え、むしろデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.は、結構に冷ややかです。
敢えて大げさに言うならロマネ=サン=ヴィヴァン的と言うか、エシェゾーの上方に有るヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ的と言うべきか、やや乾いきつつも精妙なるニュアンスを持っているんですね。
いや、勘違いしないでくださいね。ロマネ=サン=ヴィヴァンやレ・ルージュと一緒だと言ってる訳では無いです。そのような、似たようなニュアンスが有って精妙だと・・言うことなんです。
これは、noisy 的には最高の誉め言葉なんですね。勿論、「荘厳」とまでは言ってませんで、そこまで言ったらまずそのような最高のワインとほぼ同格だと・・言ってると思ってください。そのちょっと手前です。
それにしてもデゾネイ=ビセイのワインに、このような言葉を使いつつお勧めすることになるとは・・思ってもいませんでした。皆さんも一緒かもしれませんが、有り得ないような大変身をしたデゾネイ=ビセイのヴォーヌ=ロマネV.V.、飲んでみていただけないでしょうか。とてもお勧めしています。滅茶美味しいです!ご検討くださいませ。
● 2015 Vosne-Romanee 1er Cru les Beaumonts Vieilles Vignes
ヴォーヌ=ロマネ・プルミエ・クリュ・レ・ボーモン・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【・・飲む予定でしたが間に合いませんでした・・でも非常に期待できるワインかと思います!】

いや~・・これは飲む予定だったんですが、間に合いませんで・・残念です。
あの素晴らしいヴォーヌ=ロマネV.V.やシャンボール=ミュジニー・ラ・コンブ・ドルヴォーと言う村名ワインを飲んでしまったら、
「・・是非とも1級以上も試してみたい!」
と思い込んでしまう noisy の気持ちを判って欲しいなぁ・・と・・。
「・・いや、それ、あんたの仕事でしょ・・」
と返されるのが山かと思いますけどね。でも、それだけ期待の出来るワインが有る・・と言うことは嬉しい大誤算でもある訳でして、その山を当てる辺りがワイン屋の醍醐味・・とも言えます。
まぁ、誰もが素晴らしい、欲しいと思ってからなら、何とでも言える訳ですから。誰もがダメだと、いや、そんな生産者は知らない、もう終わってる・・などと思われている時に、
「いや、物凄いワインになったんだよ・・」
と言えて初めて、存在意義が生まれるのかなぁ・・と思う訳です。
皆さんもこのように美しいグラデュエーションを見せつけられたら、心が動いちゃいますよね。
しかもこのデゾネイ=ビセイと言う生産者は、
「フラジェ=エシェゾーのドメーヌ」
でして、モロにその判りにくい「フラジェ=エシェゾー」と言う土地の個性を表現しています。今までもそうだったとは思いますが、その味わいは「イマイチ」だったんです(・・すみません)。
このレ・ボーモン・オーは、あの「ヴォーヌ=ロマネ・レ・ルージュ」の南側にある高度の高い畑でして、やや重みのある「レ・ボーモン・バ」とも違い、やや軽量で赤い果実を表現してくれるリューディです。
今までは・・エージェント情報にもある様に、「余韻にタンニンが感じられます。」と言うようなワインだったと思いますが、2015年ものは敢えてそのようなコメントが必要のないものに成った・・だろうと確信しています。他のコラムでタンニンについては、noisy は書いていないですよね?・・たぶん必要ないんですね・・バランスが非常に良いですから。
1級レ・ボーモンとしますと、有り得ない位にリーズナブルなワインです。是非挑戦してみてください。noisy もまだ飲めない分、是非ご感想などお聞かせください。
● 2015 Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
エシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
● 2015 Grands-Echezeaux Grand Cru Vieilles Vignes
グラン=ゼシェゾー・グラン・クリュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
【こうなってくるとこの2つのグラン・クリュが大化けしているに違いない・・と踏んでいます!! 】

これだけデゾネイ=ビセイのワインが向上し非常に美しいスタイルになって来たことが判るとなると、このドメーヌが持つ二枚看板の「エシェゾー」と「グラン=ゼシェゾー」が非常に気になってしまいます。
ちょっと調べてみると、グラン=ゼシェゾーの所有者は21~22人ほど、ちょうど左の画像、上が北で下が南、左が東ですが、「Grands-Echezeaux」の文字の辺り、ど真ん中ですね・・ほぼ1/3~1/4強をDRCが所有していまして、それ以外を20軒ほどで分け合って所有しています。
一番北の端に濃い青で点を付けた辺りがデゾネイ=ビセイの所有地と見られますから・・
「物凄い場所!」
に畑が有ることが判ります。
ヴージョ城の所には「Clos de Vougeot」のポールが立っていますが、ここはメオ=カミュゼがその周りと下部(東側)を持っていまして「ガレンヌ」と言う区画です。
そのヴージョ城の北側が「グロ・フレール」が所有する「ミュジニ(Musigni)」で、その上はもう「ミュジニー(プティ・ミュジニー)です。
そして、そのデゾネイ=ビセイのグラン=ゼシェゾーの上(西側)はエシェゾー(レ・ポウレイエール)です。
つまり、
「クロ=ヴージョ最高の場所とエシェゾーに接したグラン=ゼシェゾー!」
で有って、
「ミュジニーとクロ=ヴージョとエシェゾーとグラン=ゼシェゾーの狂宴!」
と言う、ちょっと化け物じみた場所に有る畑のワイン・・と言うことになるんですね。
まぁ、2014年から確実に進化しはじめたのを見ている noisy としましては、2015年の下級クラスのワインの素晴らしさを見れは、看板の2アイテムは是非とも飲んでみたいものです。
何より、2014年以前でもこの2アイテムに限っては、結構良かったのも事実なんです。余りにクラシックで、若い内はボソボソっとしたテクスチュアでミネラリティが奥に引っ込んだ感じの下級クラスに比較し、やはりそこはさすがのグラン・クリュと言うような部分では有るかと思いますが、それでも評価をされる方も少なく無かったんですね。
また、エシェゾーの方も魅力的です。「リューディ・アン・オルヴォー」は、グラン=ゼシェゾーで説明させていただいた「レ・ポウレイエール」のさらに北に有る畑でして、
「このリューディはシャンボール=ミュジニー側にはみ出したような形で、シャンボール=ミュジニー村の畑とフラジェ=エシェゾー村の畑の両方が有る」
んですよ。
しかも、シャンボール側のアン・オルヴォーは、グラン・クリュ・ミュジニー、1級、村名の3クラスにも細分されていますし、フラジェ=エシェゾーも、グラン・クリュ・エシェゾーと1級の両方が有る・・と言う、非常にややこしい畑なんですね。
すなわち、ヴォーヌ=ロマネのニュアンスも持ちつつ、シャンボールの・・と言うか、ミュジニーっぽいニュアンスも持ち合わせていると言うスタイルで、グラン=ゼシェゾーの強い果実の風味の出やすい味わいとも、かなり違った印象を受けるはず・・と思うんですね。それに「レ・シャン・トラヴェルサン」は、このアン・オルヴォーの南に接しています。
グラン=ゼシェゾーの南に接する「レ・トルー」は、上記の2つのリューディの高い高度は持っておらず、しかも北部では無く南部と言うロケーションでして、
「良いエシェゾーを造るには、上部と下部をセパージュする」
と言う鉄則にも当てはまっています。
なので、このエシェゾーも非常に楽しみな2015年・・と言うことになりまして・・
「・・飲んじゃおうかな・・」
などと思っています。売れなかったら飲んでしまう魂胆でおりますんで・・はい。
もし、デゾネイ=ビセイの他のアイテムのレヴューを見て、
「・・これは期待できそうかな?」
と・・アンテナがビンビン来た方は、是非ともトライしていただきたいと思います。下があれだけ旨いんですから上が悪い訳が無いとは思いますが、何せ十数年も扱ってなかった造り手ですので、さすがの noisy も断言はし辛いところです。是非ともご検討くださいませ。
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