【メルロの深~~いココアなアロマと味わいにほんのりショコラ、フラワリーな花っぽいアロマにレザー、プルーンやチェリー・・キノコに・・と、とても複雑ながらも滋味深く素晴らしいバランスになって来ています!】

リュサック・サンテミリオンです。2004年ものですからすでに21年も経過している・・まぁ、成人式が18歳なのか20歳なのかと言う問題もあるとは言え、人間に例えますと20歳・・と言うところの年齢のワインです。
いつも noisy が言っていることでは有りますが、最近のメディア..もちろん、飲み手の方もそうですが、非常に近視眼的な見方をされるので・・
「リュサック・サンテミリオンで20年もの?・・いや、終わってるでしょ。」
とは言わないまでも、
「でもメディアの飲み頃は2013年までって言ってるよね?」
とは言われるかもしれません。
とんでも在りません。まぁ・・好き好きでは有りますが、ワインの寿命で10年以内・・なんていうのは、ポテンシャルの無い軽~~~く造られた安いワインだけです。
こちらのド・リュサックは、28ヘクタールほどの作付け面積にメルロが75%、カベルネ・フランが25%ほど植わっています。一般に言うところの・・
「サンテミリオンタイプ」
のセパージュです。
そして、時に・・
「・・甘!」
と言いたくなるようなサンテミリオンG.C.C.もありますが、こちらは全く残糖感が無くドライで、心地良い熟を感じさせてくれます。

タンニン的な味わいもまだ少々有りますが質良く、滑らかになって来ています。メルロのショコラっぽさを残したココアな味わい・・流石にサンテミリオンやポムロルほどは粘土粘土していないまでも、
「メルロ好きの心を満足させる以上の深みのある粘土由来の味わい」
が有ります。
そこにカベルネ・フランがハーブや赤い花のニュアンスを縦に伸ばしてくれますし、中域もしっかり膨らみを見せ、滑らかな余韻をふんわり感を持って感じさせてくれます。
「・・これ、この価格じゃ・・だいぶ良いよね~~・・」
と思ってしまいました。
因みにですが、コルクの下側はやや濡れて色が付いています。これはコルクとボトルの首の形状から・・このようになるのは当たり前です。
また、この2004年もののシャトー蔵出しですので、最近・・と言いますか、この何年かの間にリコルクされてリリースされたもので、2006年頃にリリースされたものとは異なるかと思います。大抵の場合・・いや・・必ずそうなるとは言えませんが、リコルクの際には、最新のヴィンテージの液を足して満たすことが多いので、
「純然たる2004年ものである」
とは言い難い・・です。
しかしながら、
「これはそう言うもの」
であるとの前提で、20年前へ時間を戻す旅に簡単に出られる・・そして、ワインの熟成の不思議をも感じる事が出来る訳ですから、
「とんでもなくリーズナブル!」
とも言えるんじゃないでしょうか。
いや、美味しいです!・・ちょっと冷え目で飲んでも深く沈まないので助かります・・甘く無くてこのバランスだと言うのは大したものだと思います。
が、出来得ることでしたらブルゴーニュワインよりは・・
「1度~1.5度高めの品温で!」
飲んでいただきますと、ボルドーの深い世界に・・より浸ることが出来るでしょう。
飲んでみてください!・・もう、完全にデイリーですよね。他のショップさんでも販売されているでしょうが、安いし美味しいし言うこと無しです。
「(これでシャトーは利益出してるの?)」
と、人気のラーメン屋さんでラーメンと餃子を食べたら同じくらいは掛かってしまうんじゃない・・・?と言いたくなります。それに、
「2013年までに飲めって?・・無い無い!・・あと10年以上も楽しめます!」
・・ご検討くださいませ!