● シャンパーニュはオーブの秀逸な女性ビオディナミスト、マリー・クルタンの娘さんのワインをご紹介させていただきます。
主に泡ものを造っているようですがシャンパーニュでは無いんですね・・何と、
「ブルゴーニュ!」
なんです。
調べてみましたら、オーブを南に下ったところでブルゴーニュとの境界を超えたモレームと言う村なんですね。ですので、A.O.C.はブルゴーニュになるんですが、「ヴァン・ド・フランス」規格なので・・表記上はブルゴーニュにならないんです。
今回の2種はブラン・ド・ノワールとブラン・ド・ブランです。ビオディナミのようですが、全く危険性を感じさせない、美しい造りで、
「オーブっぽい・・シャンパーニュとしては温かいが、ブルゴーニュとしては冷ややか」
な温度感と、
「オーブっぽい軽やかで近寄りやすいスタイル」
を持ち、
「シャンパーニュとほぼ同質に近いニュアンスのメトード・トラディショネル」
で造っています。どちらも美味しいです!・・是非ご検討くださいませ。
■エージェント情報

シャンパーニュRM「マリー・クルタン」の当主で、シャンパーニュを代表する女性ビオディナミストであるドミニク・モローの娘ジャンヌ・ピオロ(写真)が、シャンパーニュ(オーブ地区)との境界に接するブルゴーニュ(シャブリ・オーセロワ地区)のモレーム村に、2017年に拓いたドメーヌです。(境界を挟んでモレーム村のすぐ反対側はレ・リセ村になります)。
創業当初より、お母さん譲りのビオディナミを実践。コンポスト(ビオディナミに使用する堆肥)も、お母さんのものを共用しています。
「私は、美味しいものを食べること、大自然と触れ合うこと、そして写真、の3つに情熱を持っています。なので、心から喜んで、母と同じ道を歩むことに決めました」。
ご紹介する「プレミス」(=始まり)は、お母さんの作品と同様にSO2の使用を極少量に抑えて造られた、シャンパーニュ方式によるスパークリングワインです。24ヶ月間の瓶熟成、手作業による動瓶、ノンドゼでのデゴルジュマンを経て、2020年10月に、全世界に向けて初リリースされました。

「この村に特有の赤土がふかふかの畑で、夕方にぶどうの葉がゆっくりと風にそよぐ情景を想像してもらえるような、繊細なワインを造りたいと思います。それはキラキラとした装飾や豪華な衣装を身にまとわない、ピュアなワインです。お友達や家族との美味しい食事に、笑顔と幸福感を運んでくれるワインです」。
【オーブの南の・・シャンパーニュを名乗れないブルゴーニュ最北のブラン・ド・ノワール・エクストラ・ブリュット!・・とても美味しいです!】

マリー・クルタンがとても美味しかったので、
「ん?・・娘さんも・・造ってるんだ?」
と言うことに気付き、さっそくテイスティングしてみましたら気に入りました。
ちょうどシャンパーニュからブルゴーニュに入った地域でして、Google Map でモレーム村を見てみますと、
AUBE
--------
COTE-D'OR
と、境界を表示してくれますから面白いですよ。
で、この泡ものはピノ・ノワールですのでブラン・ド・ノワールですね。そしてドザージュも無しのエクストラ・ブリュット。ものの見事にドライです。
エクストラ・ブリュットの場合、酸のバランスが良く無いと「旨味」や「甘み」を感じられない・・またそれがフレーヴァーが感じられないことにも繋がってしまうことが有り、そんな泡ものは大抵・・美味しく無いと思わされてしまいます。
ですが酸バランスが非常に良く、黄桃、梨、リンゴなどのフレーヴァーが感じられ、中域の膨らみもちゃんと有るので・・まぁ、マリー・クルタンほど硬質では無いんですが、とても良い出来だと思います。

泡質も細やかで粒が揃います。泡の引けは・・熟成期間の関係でシャンパーニュには届きませんが、2年ほど立てて保存しますとかなり向上する感じがします。
また、シャブリほどのフリンティさは無いですが、仄かに・・感じられますし、石灰系の非常に細やかで軽やか、とても繊細なミネラリティを感じさせてくれますから、魚介との相性も抜群でしょう。
彼女のお母さんのシャンパーニュは倍位してしまいますが、こちらは4千円代ですので、相当リーズナブルでしょう?
目で見ても、
「何となく赤い感じ」
と、
「白っぽく細やかな泡」
の対比が、かなり良い感じに入ってくると思います。
マリー・クルタンの娘さん、ジャンヌの「ダム・ジャンヌ」です。是非覚えておいてください。お勧めします!美味しいです!
【ふんわりフランボワーズのアロマと肌理の細やかな石灰系フリンティーさがほんのり香る、滅茶リーズナブルなシャンパン製法によるムスーです!しかも美味しい!】

マリー・クルタンはすでにご案内済みですが、とても美味しかったので・・娘さんの「ジャンヌ」の・・「ブルゴーニュの」シャンパン..製法のムスーも試してみることにしたんですね。
「ヴァン・エフェルヴェサン」とは余り聞かない言葉かもしれませんが、日本語にすると・・まぁ・・ワインファン向けには「泡もの」でしょうか。正確には、
「泡の出るワイン」
だと思ってください。
産地は一応・・ブルゴーニュになるようですが、オーブ地域を南に出たところがモレームです。シャブリまで直線距離で西に50キロ弱、トネールまで30キロほどの地域です。ランスとトネールがほぼ同じ経度ですし、ディジョンまで東南に85キロほどでしょうか。ですので、コート=ドールまで100キロ無い場所になります。
発泡ワインとしますと、オーブ的なニュアンスを多く含み、おおらかさ、柔らかさ、温度感は似た感じですが、オーブほどは冷ややかさが無く、でも、そんなに温かくも無い・・微妙な感じです。
ですので、ブルゴーニュ地方では有りますが、
「ほぼ・・オーブ並み」
と言うような理解に、ちょっとブルゴーニュっぽい感じが混じると思っていて遠く無いと思います。

シャンパン製法のしっかりしたガス感、泡の質感が有ります。オーブの南ですから、
「シャンパーニュの酸の厳しい感じ」
は緩みますから、シャンパーニュのドギツさ、尖がった印象が緩んで感じられますので、厳めしい感じのシャンパーニュが苦手の方にはとてもお勧めです。価格もリーズナブルですし。
そして、ブルゴーニュ的な緯度感覚に慣れたお客様が多い Noisy wine としましては、お客様が違和感無く飲めるんじゃないかとも感じます。
ベリーが主体に僅かにチェリー、「ずん」と重く無く、でもちゃんと低域からの押し上げも有ります。ふんわりとしていてやや軽め、石灰は僅かなフリンティさを持ち、ノーズにその印象を残します。良い感じで膨らんでくれ、余韻も結構に・・軽やかにノーズを還しながら消えてくれます。
これ、結構に良いんじゃないでしょうか。シャンパーニュだと思いこめば・・きっと許容範囲です。ブルゴーニュだと思うと・・少しシャンパーニュよりです・・(^^;;
ですので、結構ウケが良いと思います。ブランともどもご検討くださいませ。お勧めします!