● 本当に久し振りに「デーイ」をご紹介します。以前はラシーヌさんで扱っていたんですが、現在、テラヴェールさんにエクスクルーシヴが移動しています。ラシーヌさんがデーイを手放してしまったんですね・・・素晴らしいワインなんですが、ラシーヌさんはヴァン・ナチュール志向を推し進めるためにリリースされたんだと思います。
今回、条件をいただいて、非常にリーズナブルに・・・デーイのトップ・キュヴェをご案内させていただきます。懐かしいでしょう?通常の条件だと高くて買えないんですよ。なのでリーズナブルに買えるまで待っていたんですね。
なので、今回は非常にリーズナブルなので、是非この機会を逃されぬよう・・お早めにご注文くださいませ。

● トスカーナはキャンティではなく、ヴィノ・ノビレをご紹介します。NOISY のお客様にはもうお馴染みかと思いますが、「デーイ」です。
決して濃厚でも押し出しの強いものでもない、エキス分が凝縮したきれいなワイン です..
このコラムで少し弁解しておきたいのですが、やはり noisy としては、
決して濃厚でも押し出しの強いものでもない、エキス分が凝縮したきれいなワイン とか、
凝縮感・濃度で飲ませる外向的なものではないが、焦点の定まった美しい造り とかいう表現に当たるワインを進んで選んでいるような気がします。極単純に言って、
濃いワインは一杯で満足してしまって飽きてしまう が、飲み疲れない美しいワインは、最後まで飲みたい んだと思うんですね。その 「美しいワイン」なるものを常に求めて、テイスティングに明け暮れているんです..。
今回は、上記の言葉にぴったりのトスカーナワインをご紹介します。価格も普通ならかなり高価なものになってしまうところ、何とか..二千円、三千円、四千円とクラスで購入できよう折り合いを付けました。
【すみません・・懐かしくて手を出してしまいましたが、数が余りありません・・。2009年ですので良い感じに熟していると思われます。】
【デーイのトップワインです!】
残念ながら今回、入荷数量的にテイスティングを見送っていますが、ボッソーナの質感を考えると、全く間違いの無いワインだと言えると思います。イタリアの地品種に外来葡萄のブレンドですが、この当たりの事情でラシーヌさんが手放したことになります。やはり地葡萄で造って欲しかったのでしょう。
しかしながら、以前にnoisy 自身が書いた文章を読み返しても、このワインの素晴らしさは普遍だと思います。あくまでも精緻、凝縮、完全発酵由来のドライさからのトータルバランスが半端無く美しいワインです。是非・・・この希少なワインを味わってみてください。
こちらは2001年もののサンクタ・カタリーナのレヴュー文です。
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【美しさの系譜】
心底美しいと思いました。美しさゆえに見えないものが沢山有ります。しかし、見ようと努力すれば、それでも何となく見えてくるものです。
なかなかにワインの評価と言うのは難しいものです。先行きどうなる、という将来の話をしていることも有りますし、裏側や簡単には見えない部分の話をどう評価すれば良いのか、悩みに近いものがあります。
例えば凝縮感が有って、気高さがあり、複雑さも有ってバランスが良ければ、それに濃厚さが加われば、人は高い評価をするものです。ところが、凝縮感が有っても雑さが目立つような場合はどうなるでしょうか。おそらくマイナスポイントになると思います。
では、とても美しいワインの場合はどうなるでしょうか。これは、現在美しいバランスにあるということに違いないですが、このことが凝縮感、複雑さ、濃厚さを押し隠してしまいがちです。また、現在美しい
イコール 現在美味しい ということには繋がりません。もし、美しさが他の要素を隠してしまっているようであれば、それを何とか見ようと努力し、良い要素が少しでも見つかったらプラスポイントしないといけないのかな、と思っています。
まあ、ちょっと真面目腐って書いちゃいましたが、実はなんてことは無いんですね。デーイのトップワイン、サンクタ・カタリーナ2001年ですが、プルニョーロ・ジェンティーレ(サンジョヴェーゼ)、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンというセパージュです。滅茶苦茶美しいです。そしてタンニンの質を見てください。滅茶苦茶厚くてとても甘い!しかも幾重にも積み重なって、時間と共に少しずつ緩み、さらなる厚みを造り出します。このことだけでも、ボルドーの超一流シャトーものに負けないと思いますし、エレガンス、フィネスもきちんと備わっています。
ところがです。まだフルーツなどの果実を連想させるような状態まで行っていないですね。まだまだ子供の状態です。それでも抜栓して30分の変化で、閉じこもった要素が徐々に開放され、少しずつ育ってゆく様を見ることが、「美味しい!」と何故か強く感じてしまうワイン愛好家の性だと思います。全ての要素が美しく存在していますから、勿論のこと将来的には楽観です。不味いわけが無いと確信しています。
重ねて書きますが、ちょっと早いです。ま、3年くらい掛かりそうですが、今、コルクを抜いて味わってみる価値が有ります。我々がその昔、ボルドー一流シャトーの栓を抜いてワインの本質を確かめたようには、今の価格では簡単にできません。でもそのことによって美味しさも知った訳です。本当に質の良い若いワインは、飲んでいる1~3時間ほどの間に本性を垣間見せるものです。
美味しいか、美味しくないかは味覚によりますが、とても良いのは間違いないでしょう。もしかしたら、
「渋い!なんでこんなのが良くて美味しいなんて言うかなあ!」
と、おかんむりになる方もいらっしゃるかもしれません。でも、プルニョーロ・ジェンティーレという内向的ながらも美しさ、エレガンスを持つ品種を主に用いて美しく仕上げた若いサンクタ・カタリーナを飲んでみることが、おそらく大きな経験値となって将来の喜びをも深めてくれると思います。ちょっと無理をしても飲んでみてください。また、今回はとてもく安いです。通常価格から20%も安い!この涼しくなり始めた季節に是非!お奨めします。