ドメーヌ・バール
バール
フランス Domaine Bart ブルゴーニュ
● 昨年の2020年ものから本格的に扱わせていただくことになったドメーヌ・バールの2021年ものをご紹介させていただきます。
「そもそもなんで noisyさんがバールを?」
と・・きっと思われているんじゃないかと勝手に想像しています。
だって・・余り見るべきところが無く、クラシカルでやや硬くて、なかなか安定しない内向きな味わい・・だったでしょう?・・そうでしたよね。
noisy も折に触れてはバールのワインをテイスティングしていました。だって・・
「サンプルをいただけるから・・」
(^^;;
貰うだけ貰い、飲むだけ飲んで、しっかり「いらない!」と断り続けたこの数年・・悪い奴ですね~・・。
ですが!

昨年の2020年ものを飲んで・・
「・・おや?」
と・・思った訳です。いや・・良くなったなぁ・・と。こりゃぁ行けそうだと・・(^^;;・・と言うか、
「今の内・・ラストチャンス?」
と・・ワイン屋の嫌らしい?感が働いた訳です。それで扱わせていただくことになりました。
2021年ものはその noisy 的野生の感が当たったか的外れなのか、結果が出るヴィンテージとなった訳ですから、そりゃぁ・・noisy も真剣にテイスティングさせていただきました。
申し上げておきたいのは、
「2021年のドメーヌ・バール..すこぶる旨い!・・まったく外れ無し!・・しかもめちゃリーズナブル!」
です。
まぁ・・言っちゃなんですが、セシルもフーリエもラミーもヴァーゼンハウスも・・そうやって掘り出した訳ですから・・少しは信用は有るかと思っています・・ん?・・信用なんかしてない?・・(T.T
noisy 的にはこの・・息子さんのピエールさんが入ってからのバールが、今のバールを生み出しているかな・・と感じます。そしてピエールさんは、
「天才肌と言うよりは地道に努力を重ねて伸びて行く職人タイプ」
かと・・。
ですから、タイプで言ったらクリストフ・ルーミエでしょうか。彼もまた・・まぁ・・美味しかったけれど90年代は普通っちゃ普通・・でした。アンリ・ジャイエもご存命でしたし・・凄い造り手さんがいっぱいいた中で、彼も伸びて来た訳です。
なので noisy も、このバールさんちには物凄く期待しています。そして、2021年もの・・途轍もなく美しく、ミネラリティがビシっと通った素晴らしい味わいで、
「マルサネの各畑の個性に光を当てているのが良く判る!」
んですね。
マルサネと言いますと・・noisyもずっと頑張って来たシルヴァン・パタイユがありますが、ま~・・ラシーヌさんから入って来ない・・まいっちゃいます。
ですが、
「2021年もののドメーヌ・バールは、まるでシルヴァン・パタイユの美しく光り収束まで延々と感じさせるようなミネラリティを持ち、ルジェさん的なエロスなアロマをも感じさせてくれる!」
と言う・・余り有り得ない、おそらく今まで飲んだことが無いようなタイプだと・・確信しています。
想像してみてください・・パタイユ的なハードな美しいミネラリティにルジェ的な官能のアロマ・・そしてマルサネと言う未開の個性!
素晴らしいです。A.C.ブルで良いので、ぜひ飲んでみてください。安くて滅茶美味しい!・・将来性も滅茶感じると思います。激お薦めです!
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初めての取り扱いになりました、マルサネ・ラ・コートのドメーヌ・バールをご紹介させていただきます。「いにしえ」の大ドメーヌ、クレール=ダユを継承したのはブリュノ・クレールだけでは無いんですね・・このドメーヌ・バールもまた、クレール=ダユの姻族の血統です。
長らくテイスティングだけに留めていたんですが、やや硬くてゴワゴワっとしたテクスチュアの少し飲みにくさが有ったワインが・・、
「・・あれ?」
と・・(^^;;
それに、かの偉大なクレール=ダユから受け継いだボンヌ=マールとクロ・ド・ベーズの評価だけは爆上がりしていましたので、時々下のクラスしかチェックが出来なかったものですから気付かず・・ですが、
「グラン・クリュの質に下のクラスも追いついて来た」
と判断したんですね。
ボンヌ=マールは戦時中に植えたとのことですから80年以上のヴィエイユ・ヴィーニュで、海外サイトによりますと「ミルランダージュが付く素晴らしい畑」とのことですし、クロ・ド・ベーズはボンヌ=マールほどでは無いにせよ65年以上の古木だそうで、
「ん~・・今の内かな~・・何とか飲んでみたいなぁ・・」
と思っています。
2007年から従兄弟のピエールさんが栽培・醸造責任者となっていまして、徐々にその能力を高めて来たと考えています。今回は、2020年ものを含め、そろそろ美味しくなってきた2018年もの、2019年ものをご紹介させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
■ エージェント情報
シルヴァン・パタイユやジャン・フルニエといった新星ヴィニュロンが割拠するマルサネ村。マルサネ村にAOC呼称が与えられたのは比較的新しい1987年です。その礎を築いたのが、ドメーヌ・クレール=ダユです。
日常消費用のガメイ主体のワイン産地にピノ・ノワールの可能性を見出し、世間に知らしめてきた功績は非常に大きいものでした。クレール家の畑は現在、ブルノ・クレール、ルイ・ジャド、そしてこのドメーヌ・バールに引き継がれています。
2009年、当主マルタン・バールの甥にあたるピエール・バールが参画。その若き才能は2013年、そして昨年2018年とブルゴーニュのヴィニュロンの登竜門となっている Le Groupe des jeunes Professionnels de la Vigne (GJPV) で選出されたことからも測り知れます。
非常に落ち着きがあり、聡明なピエール・バールの造るワインは華やかな香りや、エレガントな時流に乗ったスタイルではなく極めて素直に、葡萄の良さをミレジムの個性に乗せて表現してきます。ドミニク・ローランら著名生産者がこぞって彼のワインを買い付ける点が彼の実力を証明しております。

コート・ド・ニュイ最北端に位置するマルサネは、バジョシアン階とバトニアン階の石灰岩が混ざる土壌の多様性、 そしてブルゴーニュで唯一、赤・白・ロゼのワインを生みだすことが出来る、一躍注目を浴びているアペラシオンである。
歴史:マルサネ近代化の礎を築いたドメーヌ・クレール=ダユ、その血統を継ぐのが、ブリュノ・クレールと、このドメーヌ・バールなのです。
1982年、バール家の二人の子供達であるオディールとマルタン・バールによって 自分たちのドメーヌを立ち上げ元詰めを始めました。1987年にはGAEC(農業経営集合体)に加盟。姉であるオディールが指揮を執り、経営、マルタンがブドウ栽培から醸造を担当しています。7年前よりオディールの息子ピエールもドメーヌに参画しました。
ドメーヌはコート・ドールの北端マルサネを中心に21ヘクタールを所有しています。収穫したワインの60%は自社で瓶詰めし、そこからおよそ3分の1を輸出します。残りの40%はネゴシアンに売却します。
葡萄栽培は自然環境を尊重し、除草剤、化学肥料は施しません。葡萄樹の衛生状態に対しては天気予報やウドンコ病の情報といった有効な情報ツール、そして畑を定期的に観察するおかげで、最適なレベルを保つことが出来るのです。
例えば季節の初めの葉の量に応じて、生産量を調整することで殺虫剤も減らすことが出来ます。6月の下旬まで畑を耕作し、その後、夏の間は有機農法で葡萄樹同士の生存競争をさせます。このおかげで葡萄は最高の成熟度を得ることが出来ます。
7月初旬には全ての区画で除葉します。最後に手で収穫し、必要に応じてその場で選果します。

ワイン造り:ヴィンテージによって異なりますが、5~9日間の低温マセラシオンを施します。これによって私たちのワインに果実味が備わります。
アルコール発酵は葡萄自体が持つ天然酵母で行われます。圧搾後、樽に入れる前に2週間、タンクへ移しデカンタージュします。これは熟成の際に、ワインに有益な純粋な澱だけを保護することです。
新樽比率はキュヴェによって異なり5~50%です。残りは1~4年の古樽です。マロラクティック発酵は自然な順序を経て施されます。12カ月の樽熟成後、ワインをグラスファイバータンクに移し3カ月間均一化させ、瓶詰めします。この過程で、樽香が完全にワインに馴染むのです。
私たちは基本的に濾過・清澄を施しません。私たちは赤ワインにおいては、ピノ・ノワールの持つ精妙なフィネスを拠り所にしているのです。新樽を100%使わないのもそのためです。私たちのワインは伝統的であり、テロワールを最上に体現した結果、美しい緊張感とミネラル感を備えています。
私たちは常に同じ印象を受ける様な均一化されたワインではなく、ワインに各ミレジムの個性を反映させます。
● 2020 Marsannay Rouge les Finottes( Monopole)
マルサネ・ルージュ・レ・フィノット(・モノポール)
【ちょうど良い感じに熟した2020年のモノポール・フィノット!!今飲んで滅茶柔らかくトロッとして旨いです!2020年でも暑苦しくない・・しかも2021年ものよりも数百円安く、5千円切れです!】

2021年もののレ・フィノットがエレガントで滅茶美味しかったので、2020年ものがまだ有ると聞き・・飲んでみましたら、
「今から飲んで・・滅茶美味しい!」
のに気付きまして・・ご紹介させていただきます。
そもそもこのレ・フィノットはマルサネ・ラ・コートの北側上部にあり、レ・ロンジュロワの真南に接している畑です。真上がエシェゾーですので、ロケーション的には相当恵まれているモノポール(単独所有畑)です。
2021年ものにも同じように感じましたが、
「レ・ロンジュロワ風の細やかでふんわりとした柔らかな接触感!」
が有り、そこには質の良いタンニンが目立たずに存在しています。
で、今・・そのタンニンがこなれて来ていまして・・甘美さに繋がると言う・・何とも有難い状態になって来ているんですね。
しかもジュヴレのように黒かったり茶色だったり・・と言うよりは、
「マルサネらしく赤い果実のニュアンスが主体!」
です。茶が有ったとしても・・赤茶けています。

バールのワインらしく、非常にドライです。そして特筆すべきは、
「2020年の特徴でもある強い日照を、かなり冷ややかに受け流している」
んですね。
なので当然甘く無く、「暑苦しく無く」、深い味わいをかもしだしているんですね・・。
まぁ・・飲み頃になって来ている!・・と言って良いんじゃないでしょうか!・・もちろん、好き嫌いは有ると思いますが、この出来ですと、
「誰も文句が無い!」
と思いますし、今時、ニュイの村名で出来が良くて5千円を切れる!・・と言うのはめちゃ大きな利点でしょう!
また、ジャスパー・モリスさんも上値91ポイントと、まぁまぁの評価をしています。今、この段階でテイスティングされたら・・もう少し積みあがるかもしれません。ぜひ飲んでみてください。めちゃお得です!
◆◆◆ 追伸:グラスの写真をご覧になられるとお判りのように、若干ですが「エチケットの浮き」が有るボトルが30%ほど有ります。販売価格に反映させていただきましたので正常として扱わせていただきます・・ご了承くださいませ。 以下は以前のレヴューです。
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【激エレガント!・・ミネラリティはしっかりでマルサネ的!・・優しくも愛らしいブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美味しさを堪能できます!】
この「レ・フィノット」は、マルサネを理解する上で、
「えっ?・・どうして?」
と・・ちょっとキーになる畑かもしれないと思っています。
何でか?・・と言いますと、
「このレ・フィノットの真上がエシェゾー、北に接するのがレ・ロンジュロワ。しかもレ・フィノットはバールのモノポール!」
あ、ここで言っておきたいのは、バールのエシェゾーはおそらくマルサネの地図上のリューディ・エシェゾーで、その「レ・エシェゾー」こそがドメーヌ・バールのマルサネの白眉・・と言うことなんですね。
まぁ・・海外メディアの誰かさんはそのようには感じなかったようですが、いやいや・・これは誰が飲んでも「エシェゾーがトップでしょ?」と感じるはずです。そして硬質で赤がしっかり入っていて、ほんのりとグラが有って・・でも繊細・・と言う、素晴らしい味わいです。
で・・またご存じレ・ロンジュロワも素晴らしい畑で、柔らかくエレガントでふんわり・・しかも複雑性も高く、バランスが良いんですね。
なので、このレ・フィノットは全体的にはレ・ロンジュロワの柔らかくふんわりした感じに似ていて、激エレガントながらレ・エシェゾー的な「芯」を真ん中に持っている感じ・・です。ちなみに出回っている地図のエシェゾーの綴りと、バールのレ・エシェゾーの綴りは若干異なります。

その上で・・
「パタイユのミネラリティとルジェの艶っぽさをも持っている!」
ので、ま~・・1時間以内に飲み切ったら・・これほど安くて美味しいピノ・ノワールは無い!・・と感じるんじゃないでしょうか。
「・・ん?・・なにゆえ1時間限定?」
と思われるかもしれませんが・・いや、これはまだ確定では無いんですが・・
「まだ仕上がり切っていない芯の部分」
が有りまして、それがその間にちょびっと顔を出すんですね・・そう、エ・シェゾー的な硬さを持った芯が解れて来る感じで・・。
そうしますと、もしかしたらほんのり、旨味と言うか甘みと言うべきか・・まだちょっと判断しきれてませんが、それが少し掉差すかもしれない・・と思っていまして。
なので、1時間内に飲んでいただけましたら、そこに出会わずに・・(^^;; とんでもなく美味しいと思って終われるかなと・・。
ですがそれを超えて4~5時間した姿を見たかった訳ですが、何せ9アイテムもの大所帯で、1日に2本とか3本とか・・開けますんで、確定しきれなかったと言うことなんですね。すみません。
ですがこの旨味、甘みは・・ルジェさん的な「妖艶さの元」になっている可能性が大だと・・思っています。
ぜひ飲んでみてください。激エレガントで妖艶!・・美味しいです!
● 2019 Marsannay Rouge au Champ Salomon
マルサネ・ルージュ・オ・シャン・サロモン
【ん~・・飲まないでご案内すると全然売れないと言うのは何とも・・しかし、めっちゃ美味しいのを確認しましたので是非!!】

余りに売れないので・・それと、ちょうどテイスティングアイテムが切れるタイミングが有ったので、飲ませていただきました。
そもそも2019年ものですから・・早く美味しく飲めるのは想像の範囲内だったんですが・・いや・・旨いです!
「マルサネにしておくのが惜しい!」
と思えるほどです・・そんなことを言ってしまってはワイン屋としてはどうよ・・と言われてしまいそうですが、
「この価格にしてジュヴレ超えの味わい!」
だとしたらいかがでしょうか?・・ちょっとそそらないですか?
2018年ものが非常に良かったので、まだまだリーズナブルな2019年ものの最後の在庫を引き取らせていただいたんですが、1ケースしかないと言うことで飲まずに、でもリーズナブルにお渡しできるかと思っていました。

飲んでみますと、まさに2019年ものらしい濃度を持ち、その適度な濃度と酸のバランスが優秀で、そのためか・・
「テロワールを最大限に感じさせる味わい!」
をしていると感じました。飲んでいて非常に楽しく、本格派ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの味わいと、少し離れたジュヴレの村的な味わいが、
「ちょうど最高点に到達する少し手前?」
みたいなニュアンスなんですね。
マルサネの白眉とも言える「クロ・デュ・ロワ」は、マルサネ・ラ・コートでは無く北のディジョンに飛び出していますが、このマルサネ・オ・シャン・サロモンもまたマルサネ・ラ・コートを南に飛び出し、クーシェ村に入ったところの中央上部に有りますが、
「クロ・デュ・ロワの少しこってりとしたニュアンスを持ち、クロ・デュ・ロワのボディをやや豊かな表情に持って行ったような感覚」
で飲めますから、
「ちょっと良いジュヴレ村名・・クロ・デ・シェゾーとか?のジュヴレ中央付近の畑もの」
に近いニュアンスなんですね。
色彩も実に良い・・そして、これからピークにどんどん寄って行く感じですから、
「6千円もしないのなら買い?」
だと思いますがいかがでしょうか。わずかに立ったエッジを感じる部分で、少しだけ早いと判断しましたが、この程度では文句は出ないと思います。
ドメーヌ・バール...価格もリーズナブルで台風の目になりそうです。ぜひご検討くださいませ。超お薦めします!・・が在庫切れは早いでしょう!
以下は以前のレヴューです。
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【めちゃ美味しくてリーズナブルだった2018年のレ・シャン・サロモンは終了してしまいましたが・・なんと、より評価の高い2019年ものが同じ価格でご案内できました!】 いや・・実のことを申しますと、2018年のレ・シャン・サロモンが美味しかったので、オルヴォーさんに在庫を尋ねると・・
「2018年が数ケース、2019年も数ケース有ります」
とのことだったので、まだ飲んでいない2019年のレ・シャン・サロモンは後に回して、
「2018年を販売し切ったら2019年も全部引き取っちゃおうか・・な・・」
などと、取らぬ狸の皮算用をしていたんですね・・。
だって、このところのブルゴーニュワインの高値で、上がった分をそのまま転嫁できず・・テイスティング代も上昇していますから、
「このところ・・粗利率がめちゃ悪い・・」
んですね。
そりゃぁ・・そうなりますよね。入荷数も激減、入荷価格は上がっているけど販売価格にはそのままは反映出来ない・・んですから。
なので、2018年のレ・シャン・サロモンが底を付くころににもう一度2019年ものの在庫を尋ねたら・・1ケースと言うお返事だったんですね・・。なので、
「・・さすがに1ケースで、またテイスティングして・・はできないよなぁ・・」
と言うことで放置していました。
ですが、1カ月以上も経過してから、
「2019年、あと1ケース有ります!」
とM君の無駄に元気な声・・まぁ、ここは Noisy wine が引き取るしかないんだろうなぁ・・と思えたので引き取らせていただいたんですね。
で、飲もうかどうしようかと再度思案していたところ、メディア評価を再検索してみましたらなんと、
「2018年ものよりも2019年ものの評価?・・ウケ?・・が良い!」
と気付いた訳です。最初から見ておけよと・・言う話しなんですが。
因みにジャスパー・モリスさんは、2018年の 87~89 Points からジャンプアップで 89~92 Points・・そしてそれを裏付けるかのように、ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌が 15.5 Points (100点法換算 91 Points) から 16.0 Points (100点法換算 92 Points)としています。
まぁ・・ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌は1ポイントアップなだけ・・ですが、結局ジャスパーさんの2018年の評価は低過ぎた・・と言うことなのでしょう。
で、noisy は・・と言いますと、今のところ飲んでいない・・ので、もし余るようでしたら後学のために後で飲ませていただこうと言う魂胆です。
2018年もののレ・シャン・サロモンは、めちゃ美味しかったのに評価が上がらず、価格も余り上がらず、売れもせず・・でしたので、非常にお買い得だったと思います。ぜひ飲んでみてください。きっと2018年と同様に美味しいはず・・です。どうぞよろしくお願いいたします。
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【冷ややかでスタイリッシュなマルサネ・ルージュが多い中、ほんのりと旨味と複雑性を湛えた上級の味わい!・・ヴォーヌ=ロマネ風な温かみを持った素晴らしい味わいです!】

良いですね~・・ここはグランド・ヴィーニュの南側に接した畑ですが、ここまで違うと・・
「ん・・これはクロ・デュ・ロワとかロンジュロワ同様に1級でもおかしくない・・」
と思ってしまいます。
まぁ・・ジャスパー・モリスさんにはそのようには伝わらないようでして、グランド・ヴィーニュには91ポイントとか付けるんですが、このオ・シャン・サロモンは90ポイントも付けないことが数年続いています。ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌やベタンヌは15.5/20 ポイントですから、
「100点法に変換すると91ポイント」
で、まぁ・・仕方ないかな・・と言う感じです。マルサネと言うアペラシオンに対してのバイアスが掛かってしまっているのは、海外メディアも日本の飲まず嫌いたちも同様です。
グランド・ヴィーニュは透明感有るミネラリティが高く縦延び系の、ある意味、マルサネらしさを助長した赤い味わいが特徴だと思われ、言ってみればシャンボール系ですが、こちらのオ・シャン・サロモンは中域の膨らみが横幅を持ち、基本、冷ややかな中に温かみのある柔らかな酸が有りますので、ヴォーヌ=ロマネが近いかなと言う感覚で飲めます。
まぁ・・造り手もこのワインにはより高い価格を付けていますし、複雑性を見てもオ・シャン・サロモンに分が有ると感じます。
サロモンと言えば・・スキーをやっておられた方は良くご存じかと思いますが、流行りましたよね~・・バインディングとスキー靴。あのバックエントリー式のスキー靴には驚かされました。意外に・・あれ、良かったんですよね・・足首がそこそこに固定されるので力が逃げなくて・・。他のメーカーも追随しましたが今はどうなんでしょうかね。調べてみたら・・元々はフランスのジュラ辺りでスキーのエッジを造っていたそうです。ドイツのアディダスに買収され、その後はフィンランドに売却、その会社が今度は中国に買収されたそうで・・今は中国製のようです。
サロモンと言うのは・・たぶん「ソロモン王」のことかな?・・と思いますが、「美しいソロモン(諸)島」の意味かもしれません。

2018年ものですが、今飲んで非常に良い感じになって来ています。ほんのりと複雑なアロマには、野生の獣の皮、スパイス、赤黒チェリー、カカオ的黒いニュアンスが混じります。この辺もちょっとヴォーヌ=ロマネっぽさを感じさせるところです。
以前のバールはクラシカルでやや硬く、熟せばそこそこに美味しくなるにせよ・・リリースから数年は面白く無い・・そんなイメージが有ったんですが、おそらく・・
「全房発酵を取り入れた」
ことによって随分と外向的になったんじゃないかと感じます。
おそらく30%ほどが全房になったのでしょう。醸造はジャイエ系の低温発酵、そしてジャイエより長い1週間ほどの低温浸漬をしているようですから・・ギイ・アカ系のようです。しっとりとした深いアロマと味わいが有り、しかし雑な味わいにはなりませんので・・非常に美味しいです。
まぁ・・ジャスパーさんはグランド・ヴィーニュ推しですが、noisy はポテンシャルがより高いのは確実にオ・シャン・サロモン、グランド・ヴィーニュはそれに次ぐポテンシャルだと断じます・・もっとも好き嫌いは別の話しですよ。
価格も村名にしては安いですし、1級並みのポテンシャルも有ると感じられますから・・かなりお買い得だと思います。是非ご検討くださいませ。超お勧めします!
● 2019 Marsannay Blanc les Favieres Chardonnay-Musque
マルサネ・ブラン・レ・ファヴィエール・シャルドネ=ムスケ
【高質なメロンの・・ほんのり熟したアロマ!・・ただ今飲み頃の最初期!・・2019年ものなので、A.C.ブル2021年ものと同じ価格で村名シャルドネが手に入ります!】

え~・・面倒なので2022年で揃えたかったんですが、
「ん~・・2021年もののシャルドネ=ムスケを販売するとなると・・6千円超えかぁ・・」
と考えたら、余りにこの2019年ものがリーズナブル過ぎて、
「2021年ものは後回し!・・とにかくこのリーズナブルな2019年ものをテイスティングしよう・・」
と決めて・・仕入れて飲んだら・・
「うわお!」
です。
そう・・シャルドネの亜種だそうですが、ムスケ = ミュスカ が・・交配しちゃったんでしょうね。
でもそれがまたですね・・何とも「張りのある果実感」を出してくれていまして、しかも・・
「高級(そう)なメロン!」
のアロマ!・・そしてボディはムチムチっとしていて・・はち切れそうな感覚なんですね。
noisy が子供の頃は、網タイツ・・じゃない、網目模様が美しい大きなメロンは、
「ちょっとやそっとじゃ食べられない・・見るのはデパートで・・だけ!」
と言う超高級品でした。

親に連れられ、食品売り場を通り、その美味しそうなメロンの前を通り・・足を止めると・・手を強く引っ張られて退場させられる訳です。
そしてデパートには「メロンジュース」なる・・ミキサー・ジューサーでジュースにした生ジュースを売っていたりするんですが、これがまた子供のノーズに物凄く訴えかけて来るんですね。
ですが・・さらに足の回転を速めた親に強く握った手をグイっと引っ張られて・・強制退場させられる訳です。
「・・何も買わないのになんでそんなとこに?」
と・・子供心を傷つけてくれる訳です。
そんなものですから、
「マスクメロンのアロマ!」
には・・傷ついた心にグサリと・・さらに入り込んで来ます。
そして適度な熟を得たこのレ・ファヴィエール・シャルドネ=ムスケ2019の美味しいことったら、中域の・・しっとりと・・でも大きくは膨らみ切らない風船のようなニュアンスと、終盤から余韻にかけても「退場の仕方」が・・
「まるで子供のころの noisy の、親に手を強く引っ張られて退場せざるを得なくなった感じ」
とそっくりで、
「いつまでもそこに心を残したまま!」
・・居続ける感じです。
飲んでみてください。連れられ涙が零れかもしれませんよ・・切ない感じを思い出してしまって!・・ワインって良いですよね・・超お薦めです!
● 2022 Marsannay Rose
マルサネ・ロゼ
【激旨です!・・ブルゴーニュの村名畑で唯一認められた「マルサネ・ロゼ」と言うアペラシオンの、そのユニークさ、美しさを見事に表現しています!】

滅茶美味しいです!・・まぁ・・昨年は2019年ものをご案内させていただいたので、滅茶リーズナブルでは有ったんですが、流石の円安には勝てず、
「ギリ三千円台」
を涙を呑んで確保したのが、この2022年ものマルサネ・ロゼの値付け秘話です・・厳しい・・
ですが、味わいはま~・・驚くほどに素晴らしいです!
2022年ものは「健全さ」に満ち溢れ、「ブルゴーニュらしさを感じさせる適度な熟度」がキーワードになりそうです。
この、まさに「サーモン・ピンク」と言いたくなるほど美しい色彩をしたロゼですが、もちろん・・
「ピノ・ノワール種」
です。
そして・・もしかしたら勘違いされているかもしれませんが・・
「A.C.ブルゴーニュ格では無く、ブルゴーニュで唯一認められた村名(のロゼ)」
なんですね。
まぁ・・確かに20年前は価格も・・品質もマルサネ・ロゼはA.C.ブル並みでは有りました。ですが昨今はすごく美味しくなって来ていました・・が、
「2022年もののドメーヌ・バールのマルサネ・ロゼはとんでもなく美味しい!」
です!

非常に健康に育った葡萄が収穫されたことを、ワイン自体が訴えかけて来ます。
グラスの涙を見ていただけましたら、太めの涙がゆったりとグラスの淵を落ちているのが見えると思います。それだけグラが有り・・(ルジェさんはオイリーと表現するようですが)、ややネットリとして感じられるはずですが、バランスの良い豊かな酸の味わいが、それを余り感じさせません。
桜の花のような「ほんのり感」のある穏やかで繊細なアロマと、かろやかな・・色の淡い感じのチェリー、そしてわずかに柑橘も混じって感じられます。
マルサネらしい細やかでチョーキーなミネラリティがたっぷり有り、またパタイユさんのような透明感の高いクリスタリーな・・ややハードなミネラリティが混ざり合い、滑らかな飲み心地を造り上げているように感じます。
そして・・これは分析しかねていますが・・樽かな?・・ピノ・ファンかな?・・少し艶っぽい・・あの感じが入って来ているんですね・・煙のような・・でもとても尊く感じるノーズです。
いや・・本当に美味しいです!2021年ものも美味しかったですが、穏やかで優しい美味しさだったんだと思い返します。ぜひ飲んでみてください!
「白ワインとして!」
黒葡萄を感じながらどうぞ!お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【マルサネのピノ・ノワールを白ワインの製法で仕上げたマルサネ・ロゼ!は村名ワイン・・サーモン・ピンクの美しい色彩にピノ・ノワールの果皮の深いアロマとコクを映し取った美味いロゼです。白ワイン的な美味しさ!】

もしかしたら勘違いされているかもしれないので、改めて記載しておきますね。
アペラシオンは「アペラシオン・マルサネ・コントロレ」ですので、村名ワインです。
「・・村名で2千円台!」
です・・(^^;; ・・安いでしょ?
まぁ、最新の到着したばかりの2020年になってしまいますとこれが上代4600円に跳ね上がりますからね。どんなに頑張っても3千円台になってしまう訳です。
せっかく2018年ものがリーズナブルに、しかも飲み時としても良いタイミングだと判断して2020年ものを取り敢えずスルーしちゃいました。
これがまた実に良い感じでして、ピノ・ノワール的なグリオットなニュアンスと白ワイン的なハーブや軽やかなスパイスが混合して感じられます。
伸びやかでして、高域に伸びて行く縦延び系、ゆるやかな熟による中域の膨らみ、全体をややカッチリとして感じさせる白っぽいミネラリティが、飲みやすさと押味の両方を適度に感じさせてくれます。
ここからさらに2~3年経過して来ますと、結構に官能感が出て来ます。ただしこの美しいサーモンピンクな色彩はやや失われますが、ワインとしての美味しさは・・noisy 的にはその方が高いと感じています・・まぁ、如何に海外メディアが5年以内に飲めと言ったとしても・・です。

時折、このようなブルゴーニュのロゼワインがたまたま在庫で残っていたりして、10年以上も経過してしまうことが有りますが、知っていらっしゃる方は・・
「・・お、こんな古いロゼ、出て来たけど・・買う?」
なんて言いますと、即、
「買う買う!」
と・・(^^;;
美味しいのを知っているんですね。
それにマルサネ・ロゼは前述の通り・・マルサネ村名ですから・・村名の畑由来でして、A.C.ブルゴーニュの畑では無いんですね・・まぁ、マルサネ・ロゼ専用の畑だったりはするんですが、
「このドメーヌ・バールのマルサネ・ロゼは、村名畑のマルサネ・ルージュからセニエした1/3の量を加えている」
ので、さらに質感もアップしていると感じます。
勿論ですが、
「この・・セニエも曲者!」
でして、要は・・「血抜き」ですから、赤ワインの上級キュヴェで果皮のニュアンスが薄まってしまうのを防ぐ意味で・・行いますから、より質の良いジュースが使われるケースが有るんですね。
なので、これ・・熟成させるのもお勧めです。忘れてしまって・・数年寝かして、色がちょっとヘンテコになった位がお勧め・・では有ります。
もっとも今飲んでも非常に美味しいです。是非飲んでみてください・・旨い!安い!・・(ちょっとだけ)早い!?・・・お勧めします!
● 2021 Bourgogne Cote-d'Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【さぁ・・これからグイグイ出てくるに違いないドメーヌが造る「基本のキ」のA.C.ブルが、どれほどに素晴らしいか・・いや、気に入らない部分が有るか・・是非お確かめください!】

いや~・・素晴らしいです!・・いや、未完な部分は少し・・そう15%位、仕上がってはいないと感じますが、
「それを差し引いても・・とんでもなく美味しい!」
と・・(^^;; 思ってます。
だってね・・
「シルヴァン・パタイユのあのミネラリティがテッカテカなところ」
「シルヴァン・パタイユの美しいエキス」
に、
「エマニュエル・ルジェ的なエロスなアロマ」
がノーズに・・そしてまたパタイユが登場・・して、
「またルジェさんがノーズに再帰して来て美しく消えて行く!」
みたいな・・ワインなんですね・・。

そもそもパタイユさんとルジェさんじゃ・・まったく違うでしょう?・・パタイユさんは硬質、ルジェさんは・・言っちゃえば「軟派」です。
それがま~・・一体化したようなA.C.ブルなんですよ。
果実はチェリーが基本、味わいは非常にドライです。2020年もののように濃い色彩では無く、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールのエレガンスを色彩からもたっぷり味わえるエキス系です。
伸びも良く、ちょうど仕上がりかけている感じ・・15%ほど仕上がっていないと言うのは、余韻の中にまだまとまり切れない「ぽわ~ん」としたニュアンスが有ると感じるから・・なんですが、
「それを差し引いても!」
と先ほど書かせていただいたように、すでに全体的にとても美味しいので・・おそらく上級キュヴェを混ぜているんじゃないかと想像しています。
今時3千円台・・いや、ギリですが、それでもA.C.ブルがこの価格で買えるのなら、挑戦してみる価値はあるかと思いますよ。
2021年のドメーヌ・バールは買い!・・だと確信しています。まずはA.C.ブルで良いのでぜひ飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年ものですが、滅茶「涼やか」で適度な濃密さにビックリ!・・ピノの深くドライな果実の美味しさ!・・余韻に漂うほんのりメロンなニュアンスが滅茶心地良いです!】

思いがけず・・美味しかったです!・・と言いますのは、毎年のようにテイスティングしている訳では無い生産者さんの2020年ものを仕入れるのは・・ちょっと怖いんですね・・。
だって・・2020年ものは「滅茶濃い!」でしょう?・・それに、糖分が上がった葡萄はアルコール分を押し上げますから、
「アルコール分14.5度のA.C.ブル・・なんて・・!」
・・ちょっとね~・・怖いでしょう?・・7~8年寝かせて飲んで・・なんて言ったら誰も買ってくれませんからね・・半年寝かせてと正直に書いただけでも売れないのに・・(^^;;
このA.C.ブルのアルコール分は・・
「なんと、エレガンスを最大に楽しめる12.5度!」
です!
このやや濃い目の赤黒い色彩とアルコール分12.5度のマルサネ近郊のピノ・ノワール・・と言う事実からだけでも、
「このワインの味わいが想像できる?」
んじゃないかと思っちゃってますが・・いかがでしょう?

エレガンスを湛えつつも濃密さを含んだピノ・ファン的な深いノーズ・・ほんのりと煙のようなアロマとグリオット、ベリー、質感高い白っぽい石灰感。非常にドライで、少々締まり気味にしても中域はしっとりと膨らんでくれます。
ダークチェリーのニュアンスを感じながらもマルサネ的な端正さを崩さず、余韻の最後に鼻に抜けて行くメロンな果実・・。
「・・いや・・美味しいじゃん!」
そうなんですよ・・一発勝負で2020年ものを仕入れてみたんですが・・(2018年ものはすでに確かめていたので、今のタイミングで美味しくなっているはずと予想は付けていたため、そちらは心配してなかった)、良かった・・美味しいですよ。
しかも価格も3千円代中盤ですから、ドメーヌものの最安値クラスです。
まぁ・・唯一、海外メディアで評価点を出していたジャスパー・モリスさんは88ポイントといつものように全くやる気無しです・・まぁ、2020年ボンヌ=マールには97ポイント、クロ・ド・ベズには96ポイントと中々のやる気を出していますが、
「そもそも・・グラン・クリュとA.C.ブルで10ポイントも離れるか?」
と言う意味では、noisy はちょっと否定的です。
良く出来たA.C.ブルなら92ポイント位までは有り得ますからね・・100ポイントと比較しても8ポイント差です。美味しくない出来のA.C.ブルは売らないですが、それなりのドメーヌなら90ポイントは取れると思うんですね。それに対し10ポイント差を付けるグラン・クリュが有るとするなら毎回100ポイントじゃないとね・・いけない訳です。
まぁ・・最低でも90ポイントですね。実際評点を付けるならもっと上げますが・・(^^;; 是非、この「深いファーストノーズ」と「果実の質」と「余韻のメロン的ニュアンス」の12.5度のエレガントで濃密さも有るマルサネ村名的ピノ・ノワールに、ポイントを付けてみてください。美味しいです!超お勧めします!
● 2021 Marsannay Rouge les Finottes
マルサネ・ルージュ・レ・フィノット
【激エレガント!・・ミネラリティはしっかりでマルサネ的!・・優しくも愛らしいブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美味しさを堪能できます!】

この「レ・フィノット」は、マルサネを理解する上で、
「えっ?・・どうして?」
と・・ちょっとキーになる畑かもしれないと思っています。
何でか?・・と言いますと、
「このレ・フィノットの真上がエシェゾー、北に接するのがレ・ロンジュロワ。しかもレ・フィノットはバールのモノポール!」
あ、ここで言っておきたいのは、バールのエシェゾーはおそらくマルサネの地図上のリューディ・エシェゾーで、その「レ・エシェゾー」こそがドメーヌ・バールのマルサネの白眉・・と言うことなんですね。
まぁ・・海外メディアの誰かさんはそのようには感じなかったようですが、いやいや・・これは誰が飲んでも「エシェゾーがトップでしょ?」と感じるはずです。そして硬質で赤がしっかり入っていて、ほんのりとグラが有って・・でも繊細・・と言う、素晴らしい味わいです。
で・・またご存じレ・ロンジュロワも素晴らしい畑で、柔らかくエレガントでふんわり・・しかも複雑性も高く、バランスが良いんですね。
なので、このレ・フィノットは全体的にはレ・ロンジュロワの柔らかくふんわりした感じに似ていて、激エレガントながらレ・エシェゾー的な「芯」を真ん中に持っている感じ・・です。ちなみに出回っている地図のエシェゾーの綴りと、バールのレ・エシェゾーの綴りは若干異なります。

その上で・・
「パタイユのミネラリティとルジェの艶っぽさをも持っている!」
ので、ま~・・1時間以内に飲み切ったら・・これほど安くて美味しいピノ・ノワールは無い!・・と感じるんじゃないでしょうか。
「・・ん?・・なにゆえ1時間限定?」
と思われるかもしれませんが・・いや、これはまだ確定では無いんですが・・
「まだ仕上がり切っていない芯の部分」
が有りまして、それがその間にちょびっと顔を出すんですね・・そう、エ・シェゾー的な硬さを持った芯が解れて来る感じで・・。
そうしますと、もしかしたらほんのり、旨味と言うか甘みと言うべきか・・まだちょっと判断しきれてませんが、それが少し掉差すかもしれない・・と思っていまして。
なので、1時間内に飲んでいただけましたら、そこに出会わずに・・(^^;; とんでもなく美味しいと思って終われるかなと・・。
ですがそれを超えて4~5時間した姿を見たかった訳ですが、何せ9アイテムもの大所帯で、1日に2本とか3本とか・・開けますんで、確定しきれなかったと言うことなんですね。すみません。
ですがこの旨味、甘みは・・ルジェさん的な「妖艶さの元」になっている可能性が大だと・・思っています。
ぜひ飲んでみてください。激エレガントで妖艶!・・美味しいです!
● 2021 Marsannay Rouge les Grands Vignes
マルサネ・ルージュ・レ・グランド・ヴィーニュ
【マルサネにあるジュヴレ=シャンベルタン!・・まさに鉄っぽく重量感も有るが激エレガント!・・ジュヴレとどっちが美味しいでしょう!?】

素晴らしいです!・・マルサネ的なチョークと水晶のようなミネラリティがしっかりありつつ、
「ジュヴレ=シャンベルタンを彷彿させる鉄っぽさ!」
が、何とも高質さを感じさせてくれます。
色合いも赤が濃く、やや黒っぽく見える感じで、レ・フィノットとは格段に色彩がしっかりしています。
そのジュヴレ的な美味しさがマルサネの味わいを包み込んでいる感じ・・と言えばよいでしょうか?・・結構に染みついたジュヴレの感覚ですが、
「余り黒くないジュヴレ」
に・・近い雰囲気です。
酸バランスも良く、全体のバランスにも優れていまして、たしかにこれはより上級だと感じる味わいでは有ります。
面白いのは、レ・フィノットがマルサネ=ラ=コートの村の真ん中上部(西)にあるのに対し、このレ・グランド・ヴィーニュはマルサネ=ラ=コートの南端上部、つまり・・
「今回は入荷の無い、A.C.マルサネを名乗れるクーシェ村のシャン・サロモンと地続き」
なんですね。

たしかにシャン・サロモンも鉄っぽさは有りますが、このレ・グランド・ヴィーニュほどでは無く、もっと軽やかです。
ですので、
「マルサネは鉄っぽさが有るか、無いか、適度に有るか?・・でも結構に判断できる」
かなぁ・・と今のところ思っています。
まぁ・・noisy もマルサネを深く知ろうとしたのは古くは無いですから・・パタイユが美味しいので興味を持ったら、パタイユがまともに入荷しなくなった・・ので困っていたところ、
「まるでパタイユ並みの硬質・軟質なミネラリティをふんだんに持ったバールが現れた!」
みたいな感覚です。
そして・・このレ・グランド・ヴィーニュもまた、
「パタイユっぽさに加え、まるでルジェさんが傍にいてくれる?」
みたいな艶っぽさを感じると思います。
なので・・滅茶美味しいです!・・飲んでみてください。そして・・ビックリしてみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これは買いでしょう!マルサネの深い赤果実の美味しさをたっぷり持った、これからもたっぷり美味しい期間が長い、飲み頃を迎えつつあるレ・グランド・ヴィーニュです!】

Noisy wine でマルサネと言えば「シルヴァン・パタイユ」ですが、この造り手もちょっと苦労はしたものの、ようやっと売れるようになった・・と思ったら、何だかスムーズに入って来ないんですよね・・未だに2020はご案内はいただけず、一体どうなっちゃっているのか・・一番多い時は20ケース以上は販売していたはずなんですが、これが販売出来ないとなると相当な痛手です。
そもそもマルサネには将来性を感じていましたから、その昔は結構にアレコレやってみたんですね・・。フィリップ・シャルロパン(・パリゾ)にも注目していたんですが・・ん~・・今ひとつでボツになってしまったし・・でも、パタイユのル・シャピトルには驚かされました・・あれ、当初はかなり安かったんですね・・A.C.ブルとしては高かったですが。
ル・シャピトルはマルサネ・クロ・デュ・ロワのさらに北にある、何故か村名になっていなかった秀逸は畑でしたので、価格はクロ・デュ・ロワと同じでした。ル・シャピトルはマルサネ・ラ・コートの村の北のお隣、シュノーヴ村に有ります。マルサネのアペラシオンは相当に広範にわたっていまして、南から、(フィサンの北の・・)
クーシェ村 -- マルサネ・ラ・コート村 -- シュノーヴ村
と3カ村に渡っています。今回ご紹介のレ・グランド・ヴィーニュはマルサネ・ラ・コートの上部南端です。同時にご案内させていただいている「シャン・サロモン」はクーシェ村ですが、このレ・グランド・ヴィーニュと向かい合って接しているんですね。
ですがこのレ・グランド・ヴィーニュとシャン・サロモン、バールに言わせますと、
「濃度が全然違うので仕上げも違う」
と言っています。・・その辺りの違いは「シャン・サロモン」のコラムに書かせていただきました。

エージェント情報には記載は有りませんが、調べてみるとこのキュヴェは、
「新樽は少々、他は600Lのデミ・ミッドを使用」
としているようです。冷ややかな畑のようで、非常にフレッシュさが感じられます・・活き活きとしている感じです。
アルコール分は13度でベストと言える度数です。エレガントさと濃密さのバランスが良い度数と言えます。
濃密だが滅茶ドライで赤黒果実が深いです。ほんのりと煙、グリオット、ハーブ、少し鉄、ほんのりとしなやかに粘り、口内に拠点を造る感じです。重心は低いですがマルサネらしく重くなり過ぎず、スレンダーな縦延び系です。
近いのはパタイユですとグラス・テートですが、あれは透明なミネラル感が非常に強く前に出るので、その部分は少し弱く、もう少し品の良い赤い粘土を増やした感じです。
もしくはやや重心を少し上げて、重い部分を飛ばし、透明なミネラリティを増やしたジュヴレでしょうか・・。赤いニュアンスがしっかり有りますが、ジュヴレのような重い鉄は無い・・でも縦に良く伸びてくれます。
熟し始めていて、今飲んでも非常に美味しいです。2年先にはもっとずっと開いてくると思いますが、今飲んで良いものは是非・・しかもリーズナブルですので飲んでみてください。超お勧めします!
● 2021 Marsannay Rouge les Longeroies
マルサネ・ルージュ・レ・ロンジュロワ
【激エレガントなレ・フィノットと首一つ差!・・やっぱりレ・ロンジュロワ・・めちゃお美味しいです!】

レ・ロンジュロワと言えば・・この10年弱ほどは、noisyも
「シルヴァン・パタイユ」
でした。
ま~・・中々パタイユも売れなくてね・・結構に苦労したんですね。それがいつの間にか・・いや、リアルワインガイドが後押しになったような感も有って、決して noisy が持ち上げた訳では無いと理解しています。
ですがこの3年ほどは入荷が変でして・・明らかにおかしい・・。まぁ・・入って来ると思っていたものが入って来ないと売り様がない訳で、本当に困った訳です。
そんなところにこのバールのボトルをいただきまして・・いや、今までも何度もいただいているんですけどね・・気に入らないと買わないもので・・すみません。
ですが2020年ものを飲んだ時に、
「あ、・・こりゃ・・きっと・・来るなぁ・・」
と・・思ったんですね。
それ以前とはもう、大きく変わっていたんですよ。そしてこの2021年、勝負のヴィンテージだと思っていました。
このレ・ロンジュロワはあのシルヴァン・パタイユも造っています。パタイユのレ・ロンジュロワよりも幾分柔らかく、そしてその分・・
「色っぽい!」
です。

何とも艶っぽいアロマが有って、またレ・ロンジュロワの複雑なニュアンス、わずかな鉄っぽさ、ちょっと別の金属・・マンガンとか・・そんな感じのミネラリティがふんだんにあるように感じます。そしてフラワリーな・・軽やかな花のニュアンスと赤い新鮮なチェリーと少し熟したチェリーが混じる感じです。
あ、テクニカルにあるエージェントさん情報の「カシス」は余り感じませんでした。
それよりも色は淡く、劇的にエレガントで・・今はまだ・・例の・・他のキュヴェではそれなりに顕著な・・
「シルヴァン・パタイユとエマニュエル・ルジェのコラボ」
的な部分は成長途中かと感じますが、いずれ出てくると思います。面白いのは、
「このレ・ロンジュロワとエ・シェゾーのその部分は有るものの、今のところやや穏やか」
で、下級キュヴェの方がより強く感じます。この2つに限っては、
「ポテンシャルの高さゆえに今のところ見えて来ていない」
と判断しました。
まぁ・・90点は低すぎて無いかな・・と思います。ぜひ飲んでみてください。リーズナブルで、テロワール違いもしっかり感じられる素晴らしい激エレガントなピノ・ノワールです!超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これは買いでしょう!マルサネの深い赤果実の美味しさをたっぷり持った、これからもたっぷり美味しい期間が長い、飲み頃を迎えつつあるレ・グランド・ヴィーニュです!】

Noisy wine でマルサネと言えば「シルヴァン・パタイユ」ですが、この造り手もちょっと苦労はしたものの、ようやっと売れるようになった・・と思ったら、何だかスムーズに入って来ないんですよね・・未だに2020はご案内はいただけず、一体どうなっちゃっているのか・・一番多い時は20ケース以上は販売していたはずなんですが、これが販売出来ないとなると相当な痛手です。
そもそもマルサネには将来性を感じていましたから、その昔は結構にアレコレやってみたんですね・・。フィリップ・シャルロパン(・パリゾ)にも注目していたんですが・・ん~・・今ひとつでボツになってしまったし・・でも、パタイユのル・シャピトルには驚かされました・・あれ、当初はかなり安かったんですね・・A.C.ブルとしては高かったですが。
ル・シャピトルはマルサネ・クロ・デュ・ロワのさらに北にある、何故か村名になっていなかった秀逸は畑でしたので、価格はクロ・デュ・ロワと同じでした。ル・シャピトルはマルサネ・ラ・コートの村の北のお隣、シュノーヴ村に有ります。マルサネのアペラシオンは相当に広範にわたっていまして、南から、(フィサンの北の・・)
クーシェ村 -- マルサネ・ラ・コート村 -- シュノーヴ村
と3カ村に渡っています。今回ご紹介のレ・グランド・ヴィーニュはマルサネ・ラ・コートの上部南端です。同時にご案内させていただいている「シャン・サロモン」はクーシェ村ですが、このレ・グランド・ヴィーニュと向かい合って接しているんですね。
ですがこのレ・グランド・ヴィーニュとシャン・サロモン、バールに言わせますと、
「濃度が全然違うので仕上げも違う」
と言っています。・・その辺りの違いは「シャン・サロモン」のコラムに書かせていただきました。

エージェント情報には記載は有りませんが、調べてみるとこのキュヴェは、
「新樽は少々、他は600Lのデミ・ミッドを使用」
としているようです。冷ややかな畑のようで、非常にフレッシュさが感じられます・・活き活きとしている感じです。
アルコール分は13度でベストと言える度数です。エレガントさと濃密さのバランスが良い度数と言えます。
濃密だが滅茶ドライで赤黒果実が深いです。ほんのりと煙、グリオット、ハーブ、少し鉄、ほんのりとしなやかに粘り、口内に拠点を造る感じです。重心は低いですがマルサネらしく重くなり過ぎず、スレンダーな縦延び系です。
近いのはパタイユですとグラス・テートですが、あれは透明なミネラル感が非常に強く前に出るので、その部分は少し弱く、もう少し品の良い赤い粘土を増やした感じです。
もしくはやや重心を少し上げて、重い部分を飛ばし、透明なミネラリティを増やしたジュヴレでしょうか・・。赤いニュアンスがしっかり有りますが、ジュヴレのような重い鉄は無い・・でも縦に良く伸びてくれます。
熟し始めていて、今飲んでも非常に美味しいです。2年先にはもっとずっと開いてくると思いますが、今飲んで良いものは是非・・しかもリーズナブルですので飲んでみてください。超お勧めします!
● 2021 Marsannay Rouge Es Chezots
マルサネ・ルージュ・エ・シェゾー
【ドメーヌ・バールのマルサネの白眉!・・これはもう・・誰が飲んでも・・素晴らしいと言っていただけるでしょう!・・誰が何と言っても!です。】

綺麗ですね~・・素晴らしい!・・この透明感・・赤の色彩が実に美しいです。なんかもう、オーラが映り込んでいるかのような・・美しさを感じる写真です。きっと撮り手の技術はまったく関係無く、変な邪心が無いので?・・美味しそうに映ってしまうんでしょう。
非常に質感の高い高級なチェリー、ほんのりとワイルドなグロゼイユ・・そのエレガントな酸を想像するに、このワインの酸そのものの美しさと同様だと・・感じます。
明らかに涼やかな畑であることを想像させますから、昼間と夜間の温度差、そして風通しの良さが感じられます。
グラスを伝う涙もまたエレガントで、決して濃くは無い色彩ですが、訴えかけてくるものは非常多く・・複雑なアロマ、ニュアンスを感じます。そして・・
とっても繊細・・ガラスで出来たグラスファイバー・・そこに複雑なニュアンスが絡んでいる・・みたいなニュアンスです。そしてさらに深い・・深いと・・その深さを感じます。
「こりゃぁ・・激・・旨い!」
と・・noisy も感じ入りました。
「・・これはきっと誰かが高い評価をしているに違い無い!」
と・・信じていました。
ですが・・
「・・あれ?・・何で?」
と・・(^^;;

まぁ・・余りに理解出来ないので、反論もしません。お客様も可能なら、このエ・シェゾー(昔はレ・エシェゾと記載していたはずなんですが・・)とレ・グランド・ヴィーニュを比較して飲んでみてください。どっちが正しいかはお客様次第です。
エレガントなワインは、その時のワインの状態により・・感じられ方はそれぞれです。テイスティングでは、よりマッチョで強く、派手な方が目立ちます。
noisy 的には、そんな強さ、派手さを持ったワインと公平にしたいがために、いつもエレガンス点をどうするか・・と考えていまして、ポテンシャルが高いと感じた場合には、そのポイントを加えるようにしています。
そうしないと・・ワインが寡黙な状態に追い込まれていた時に、正しい判断にならないんですね。
反対に、そうした強い性格のワインが、本当に強い性格なのか?・・たまたまそう言う状態に追い込まれていたんじゃないのか?・・とも考えます。もしそうなら、そのようなワインにもエレガンス点を加えるように・・しているんですね。
ワインは短期間に大きくその味わいを変えます。この
「エ・シェゾー2021年は誰が何と言おうと凄い!」
と申し上げておきたいと思います。ぜひ飲んでみてください!・・超お薦めします!
● 2021 Bonnes-Mares Grand Cru
ボンヌ=マール・グラン・クリュ
【クレール=ダユの偉大なボンヌ=マールを相続!・・長く硬いクラシカルな製法をしていましたが、1/3が全房、1/3が新樽、1/3の古樽で大復活!!】---以前のレヴューを掲載しています。
1970年以前には、ブルゴーニュらしい荘厳なワインを造る大ドメーヌとして鳴らしたドメーヌ・クレール=ダユでした。相続が上手く行かず・・評判も落ちていたクレール=ダユは、その虎の子の畑を切り売りせざるを得なくなり、1985年に消滅しています。
その際、ブリュノ・クレールがモレ=サン=ドニのボンヌ=マールを継承し、バールがそれ以外のシャンボール側にあるボンヌ=マールを・・結果的にいただいた訳ですね。
ブリュノ・クレールのボンヌ=マールは承継後、色々有ってフォジュレイ・ド・ボークレールが借りて造っていました。こちらはモレに有りますから・・シャンボール側に有る大半のボンヌ=マールとはだいぶ味わいが違ったと・・言われています。noisy もそのボークレールのボンヌ=マールを販売したことが有り、飲んでもいますが・・これも硬かったですね~。
・・そもそもボンヌ=マールと言うワインは、
「ミュジニー並みの長命なワインで飲むタイミングが難しい。ミュジニーが若くして素晴らしい芳香を放出していてもボンヌ=マールはほぼ閉じたまま。しかしミュジニーが開く前にボンヌ=マールは飲み頃を迎えて長く持続する。」
と言われていたと思いますし、noisy もそれをほぼ確認しています。
ですが昨今の濃密な味わいに仕上げたボンヌ=マールは決してそんなことは無く、早い段階からそこそこに美味しく飲めてしまいます。近代的な技術の進歩も有り、温暖化の影響もあり・・と言うことなのかもしれません。
しかし・・しかしですよ・・本当にボンヌ=マールがその本性を見せるとするなら・・やはり長い月日を忍耐強く待たなければならないのかな・・とは思っています。
因みにバールのボンヌ=マールは、シャンボールの南側(ヴォギュエとの地所の真上の上部、ルーミエさんの地所のうち最も南側にある部分の上部、ジャック=フレデリック・ミュニエの地所の南側)に大きな区画が1箇所と、ボンヌ=マールの中央に小さな区画が1箇所で、合わせて1ヘクタール以上有る様です。(0.5ヘクタールと言う話も有ります。)
で、La Revue du Vin de France誌が長くこのボンヌ=マールを評価していますので・・とりあえずご覧ください。
2018 17.5/20
2017 18.0/20
2016 19.0/20
2015 19.0/20
2014.18.5/20
2013 18.5/20
2012 18.5/20
2011 17.5/20
2010 18.0/20
2009 ----
2008 17.5/20
2007 16.5/20
2006 15.5/20
2004 16.5/20
2003 16.0/20
2002 17.0/20
2001 15.0/20
どうでしょう?・・20点満点ですが、この20年弱ほどの間に相当評点が上昇しています。
また、ジャスパー・モリスさんに至っては・・2020年ものは上値97ポイント、2019年ものは上値98ポイント、2018年ものは上値97ポイントと・・大変にご執心のようです。ルーミエさんは96~98 Points と言う評価ですからそれに次ぐ高い評価です。
残念ながら2本だけの入荷ですので飲む訳にも行かなくて残念ですが・・まだまだリーズナブルなのかな・・と思います。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2021 Chambertin Clos de Beze Grand Cru
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ・グラン・クリュ
【ん?・・ちょっと納得行かない評価が出ていますが、飲めていないので反論出来ない・・(^^;; でも間違い無く2020年ものを超える出来だと確信しています!】
2021年のバールは途轍もなく素晴らしいと、数アイテムのテイスティングから確信していますので、ジャスパー・モリスさんの
「2021年ものは下げ」
と言う姿勢には共感できません。
因みに・・ジャスパー・モリスさんの近年もののこのワインの評価はこんな感じです。
2022年もの 94~96 Points
2021年もの 92~94 Points
2019年もの 93~96 Points
まぁ・・バーガウンドは92~94 ポイントですが、あのお方は平均よりいつも2ポイントは低いので・・そんなものかなぁとは思います。
ジャスパー・モリスさんはやはり基本、「濃いのがお好き」のようですから、2021年もののドメーヌ・バールのような、
「物凄く美しくてミネラリティと複雑性、テロワールがとても良く見える造り」
は・・気に入らないのかもしれません。
ただ、ジャスパー・モリスさんは2021年のロベール・グロフィエのクロ・ド・ベズに上値99ポイントも付けていますからね・・その辺も良く判らない・・ 機会が有れば noisy も確かめてみようと思っています。ただし、
「2021年もののドメーヌ・バールは超凄い!」
と申し上げておきたいと思います。おそらくドメーヌもののクロ・ド・ベズでは、もっともリーズナブルかと思います。お宝でしょう。ご検討くださいませ・・
以下は以前のレヴューです。
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【クレール=ダユの偉大なボンヌ=マールを相続!・・長く硬いクラシカルな製法をしていましたが、1/3が全房、1/3が新樽、1/3の古樽で大復活!!】
1970年以前には、ブルゴーニュらしい荘厳なワインを造る大ドメーヌとして鳴らしたドメーヌ・クレール=ダユでした。相続が上手く行かず・・評判も落ちていたクレール=ダユは、その虎の子の畑を切り売りせざるを得なくなり、1985年に消滅しています。
その際、ブリュノ・クレールがモレ=サン=ドニのボンヌ=マールを継承し、バールがそれ以外のシャンボール側にあるボンヌ=マールを・・結果的にいただいた訳ですね。
ブリュノ・クレールのボンヌ=マールは承継後、色々有ってフォジュレイ・ド・ボークレールが借りて造っていました。こちらはモレに有りますから・・シャンボール側に有る大半のボンヌ=マールとはだいぶ味わいが違ったと・・言われています。noisy もそのボークレールのボンヌ=マールを販売したことが有り、飲んでもいますが・・これも硬かったですね~。
・・そもそもボンヌ=マールと言うワインは、
「ミュジニー並みの長命なワインで飲むタイミングが難しい。ミュジニーが若くして素晴らしい芳香を放出していてもボンヌ=マールはほぼ閉じたまま。しかしミュジニーが開く前にボンヌ=マールは飲み頃を迎えて長く持続する。」
と言われていたと思いますし、noisy もそれをほぼ確認しています。
ですが昨今の濃密な味わいに仕上げたボンヌ=マールは決してそんなことは無く、早い段階からそこそこに美味しく飲めてしまいます。近代的な技術の進歩も有り、温暖化の影響もあり・・と言うことなのかもしれません。
しかし・・しかしですよ・・本当にボンヌ=マールがその本性を見せるとするなら・・やはり長い月日を忍耐強く待たなければならないのかな・・とは思っています。
因みにバールのボンヌ=マールは、シャンボールの南側(ヴォギュエとの地所の真上の上部、ルーミエさんの地所のうち最も南側にある部分の上部、ジャック=フレデリック・ミュニエの地所の南側)に大きな区画が1箇所と、ボンヌ=マールの中央に小さな区画が1箇所で、合わせて1ヘクタール以上有る様です。(0.5ヘクタールと言う話も有ります。)
で、La Revue du Vin de France誌が長くこのボンヌ=マールを評価していますので・・とりあえずご覧ください。
2018 17.5/20
2017 18.0/20
2016 19.0/20
2015 19.0/20
2014.18.5/20
2013 18.5/20
2012 18.5/20
2011 17.5/20
2010 18.0/20
2009 ----
2008 17.5/20
2007 16.5/20
2006 15.5/20
2004 16.5/20
2003 16.0/20
2002 17.0/20
2001 15.0/20
どうでしょう?・・20点満点ですが、この20年弱ほどの間に相当評点が上昇しています。
また、ジャスパー・モリスさんに至っては・・2020年ものは上値97ポイント、2019年ものは上値98ポイント、2018年ものは上値97ポイントと・・大変にご執心のようです。ルーミエさんは96~98 Points と言う評価ですからそれに次ぐ高い評価です。
残念ながら2本だけの入荷ですので飲む訳にも行かなくて残念ですが・・まだまだリーズナブルなのかな・・と思います。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2020 Chambertin Clos de Beze
シャンベルタン・クロ・ド・ベズ
【昨年のドメーヌ・バール2020年のご案内で唯一欠けていた、あの偉大なクレール=ダユのクロ・ド・ベズの四分の一の畑がここに!!】
クレール=ダユと聞いてすぐに反応されるのは昔からのブルゴーニュワインファンと、最近のブルゴーニュファンでも相当な知識をお持ちの方・・だけでしょう。
まぁ・・素晴らしいブルゴーニュワインをリリースしていたクレール=ダユは、1985年頃には無くなっています。そしてその継承者と思しき方はは2者で、ご存じブリュノ・クレールとこのバールです。
クレール=ダユの偉大な畑のひとつはもちろん、この「クロ・ド・ベズ」です。2ヘクタール弱だったと思いますが、その四分の一ずつをブリュノ・クレールとバールで継承し、半分をルイ・ジャドが購入しています。
ドメーヌ・クレール=ダユの息子たちはいつか、昔の偉大なクレール=ダユのようになりたいと・・思っているようです。そして今、その夢が両者とも叶おうとしているようにも感じます。
ブリュノ・クレールは、noisy 的には昔はイマイチな感じで、飲んでお腹を壊したことが何度か有り・・(^^;;
「So2 がキツイ・・」
と感じてからは仕入れないようになってしまっています。
バールもまた以前は硬くて・・イマイチだったんですが、昨今は非常に良い方向に向かっていると感じます。
で・・今や・・
「ブリュノ・クレールのワインも簡単には買えない時代」
になっているようでして・・noisy もビックリです。
で、そのクレール=ダユから継承した畑のトップは、このシャンベルタン・クロ・ド・ベズです。クロ・ド・ベズは16者ほどの分割所有で、20者ちょっと位でしょうか・・リリースが有ると思います。
ブリュノ・クレールのクロ・ド・ベズはそのトップ・グループに入った位で、その評価もしっかり付いています。
バールの方は、わずかに遅れを取っているように見えますが、ほとんど差は無く、トップグループ入り、もしくは次点位に評価されると思います。
また・・非常に少ない生産量で、それでもブリュノ・クレールの方はボトルそのものを見る機会は有っても、バールはまず見ない・・畑の大きさはほぼ同じですから・・日本には余り入って来ないと言うことなのでしょう。
非常に希少です。ジャスパー・モリスさんは上値96ポイントで厳しい評価ですが、欲しいワインのひとつでは無いでしょうか。クロ・ド・ベズと言う名前が何ともそそります。ご検討くださいませ。1本だけです。
以下はボンヌ=マールのレヴューです。
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1970年以前には、ブルゴーニュらしい荘厳なワインを造る大ドメーヌとして鳴らしたドメーヌ・クレール=ダユでした。相続が上手く行かず・・評判も落ちていたクレール=ダユは、その虎の子の畑を切り売りせざるを得なくなり、1985年に消滅しています。
その際、ブリュノ・クレールがモレ=サン=ドニのボンヌ=マールを継承し、バールがそれ以外のシャンボール側にあるボンヌ=マールを・・結果的にいただいた訳ですね。
ブリュノ・クレールのボンヌ=マールは承継後、色々有ってフォジュレイ・ド・ボークレールが借りて造っていました。こちらはモレに有りますから・・シャンボール側に有る大半のボンヌ=マールとはだいぶ味わいが違ったと・・言われています。noisy もそのボークレールのボンヌ=マールを販売したことが有り、飲んでもいますが・・これも硬かったですね~。
・・そもそもボンヌ=マールと言うワインは、
「ミュジニー並みの長命なワインで飲むタイミングが難しい。ミュジニーが若くして素晴らしい芳香を放出していてもボンヌ=マールはほぼ閉じたまま。しかしミュジニーが開く前にボンヌ=マールは飲み頃を迎えて長く持続する。」
と言われていたと思いますし、noisy もそれをほぼ確認しています。
ですが昨今の濃密な味わいに仕上げたボンヌ=マールは決してそんなことは無く、早い段階からそこそこに美味しく飲めてしまいます。近代的な技術の進歩も有り、温暖化の影響もあり・・と言うことなのかもしれません。
しかし・・しかしですよ・・本当にボンヌ=マールがその本性を見せるとするなら・・やはり長い月日を忍耐強く待たなければならないのかな・・とは思っています。
因みにバールのボンヌ=マールは、シャンボールの南側(ヴォギュエとの地所の真上の上部、ルーミエさんの地所のうち最も南側にある部分の上部、ジャック=フレデリック・ミュニエの地所の南側)に大きな区画が1箇所と、ボンヌ=マールの中央に小さな区画が1箇所で、合わせて1ヘクタール以上有る様です。(0.5ヘクタールと言う話も有ります。)
で、La Revue du Vin de France誌が長くこのボンヌ=マールを評価していますので・・とりあえずご覧ください。
2018 17.5/20
2017 18.0/20
2016 19.0/20
2015 19.0/20
2014.18.5/20
2013 18.5/20
2012 18.5/20
2011 17.5/20
2010 18.0/20
2009 ----
2008 17.5/20
2007 16.5/20
2006 15.5/20
2004 16.5/20
2003 16.0/20
2002 17.0/20
2001 15.0/20
どうでしょう?・・20点満点ですが、この20年弱ほどの間に相当評点が上昇しています。
また、ジャスパー・モリスさんに至っては・・2020年ものは上値97ポイント、2019年ものは上値98ポイント、2018年ものは上値97ポイントと・・大変にご執心のようです。ルーミエさんは96~98 Points と言う評価ですからそれに次ぐ高い評価です。
残念ながら2本だけの入荷ですので飲む訳にも行かなくて残念ですが・・まだまだリーズナブルなのかな・・と思います。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2020 Bonnes-Mares Grand Cru
ボンヌ=マール・グラン・クリュ
【クレール=ダユの偉大なボンヌ=マールを相続!・・長く硬いクラシカルな製法をしていましたが、1/3が全房、1/3が新樽、1/3の古樽で大復活!!】
1970年以前には、ブルゴーニュらしい荘厳なワインを造る大ドメーヌとして鳴らしたドメーヌ・クレール=ダユでした。相続が上手く行かず・・評判も落ちていたクレール=ダユは、その虎の子の畑を切り売りせざるを得なくなり、1985年に消滅しています。
その際、ブリュノ・クレールがモレ=サン=ドニのボンヌ=マールを継承し、バールがそれ以外のシャンボール側にあるボンヌ=マールを・・結果的にいただいた訳ですね。
ブリュノ・クレールのボンヌ=マールは承継後、色々有ってフォジュレイ・ド・ボークレールが借りて造っていました。こちらはモレに有りますから・・シャンボール側に有る大半のボンヌ=マールとはだいぶ味わいが違ったと・・言われています。noisy もそのボークレールのボンヌ=マールを販売したことが有り、飲んでもいますが・・これも硬かったですね~。
・・そもそもボンヌ=マールと言うワインは、
「ミュジニー並みの長命なワインで飲むタイミングが難しい。ミュジニーが若くして素晴らしい芳香を放出していてもボンヌ=マールはほぼ閉じたまま。しかしミュジニーが開く前にボンヌ=マールは飲み頃を迎えて長く持続する。」
と言われていたと思いますし、noisy もそれをほぼ確認しています。
ですが昨今の濃密な味わいに仕上げたボンヌ=マールは決してそんなことは無く、早い段階からそこそこに美味しく飲めてしまいます。近代的な技術の進歩も有り、温暖化の影響もあり・・と言うことなのかもしれません。
しかし・・しかしですよ・・本当にボンヌ=マールがその本性を見せるとするなら・・やはり長い月日を忍耐強く待たなければならないのかな・・とは思っています。
因みにバールのボンヌ=マールは、シャンボールの南側(ヴォギュエとの地所の真上の上部、ルーミエさんの地所のうち最も南側にある部分の上部、ジャック=フレデリック・ミュニエの地所の南側)に大きな区画が1箇所と、ボンヌ=マールの中央に小さな区画が1箇所で、合わせて1ヘクタール以上有る様です。(0.5ヘクタールと言う話も有ります。)
で、La Revue du Vin de France誌が長くこのボンヌ=マールを評価していますので・・とりあえずご覧ください。
2018 17.5/20
2017 18.0/20
2016 19.0/20
2015 19.0/20
2014.18.5/20
2013 18.5/20
2012 18.5/20
2011 17.5/20
2010 18.0/20
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2008 17.5/20
2007 16.5/20
2006 15.5/20
2004 16.5/20
2003 16.0/20
2002 17.0/20
2001 15.0/20
どうでしょう?・・20点満点ですが、この20年弱ほどの間に相当評点が上昇しています。
また、ジャスパー・モリスさんに至っては・・2020年ものは上値97ポイント、2019年ものは上値98ポイント、2018年ものは上値97ポイントと・・大変にご執心のようです。ルーミエさんは96~98 Points と言う評価ですからそれに次ぐ高い評価です。
残念ながら2本だけの入荷ですので飲む訳にも行かなくて残念ですが・・まだまだリーズナブルなのかな・・と思います。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2018 Marsannay Rouge au Champ Salomon
マルサネ・ルージュ・オ・シャン・サロモン
【冷ややかでスタイリッシュなマルサネ・ルージュが多い中、ほんのりと旨味と複雑性を湛えた上級の味わい!・・ヴォーヌ=ロマネ風な温かみを持った素晴らしい味わいです!】

良いですね~・・ここはグランド・ヴィーニュの南側に接した畑ですが、ここまで違うと・・
「ん・・これはクロ・デュ・ロワとかロンジュロワ同様に1級でもおかしくない・・」
と思ってしまいます。
まぁ・・ジャスパー・モリスさんにはそのようには伝わらないようでして、グランド・ヴィーニュには91ポイントとか付けるんですが、このオ・シャン・サロモンは90ポイントも付けないことが数年続いています。ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌やベタンヌは15.5/20 ポイントですから、
「100点法に変換すると91ポイント」
で、まぁ・・仕方ないかな・・と言う感じです。マルサネと言うアペラシオンに対してのバイアスが掛かってしまっているのは、海外メディアも日本の飲まず嫌いたちも同様です。
グランド・ヴィーニュは透明感有るミネラリティが高く縦延び系の、ある意味、マルサネらしさを助長した赤い味わいが特徴だと思われ、言ってみればシャンボール系ですが、こちらのオ・シャン・サロモンは中域の膨らみが横幅を持ち、基本、冷ややかな中に温かみのある柔らかな酸が有りますので、ヴォーヌ=ロマネが近いかなと言う感覚で飲めます。
まぁ・・造り手もこのワインにはより高い価格を付けていますし、複雑性を見てもオ・シャン・サロモンに分が有ると感じます。
サロモンと言えば・・スキーをやっておられた方は良くご存じかと思いますが、流行りましたよね~・・バインディングとスキー靴。あのバックエントリー式のスキー靴には驚かされました。意外に・・あれ、良かったんですよね・・足首がそこそこに固定されるので力が逃げなくて・・。他のメーカーも追随しましたが今はどうなんでしょうかね。調べてみたら・・元々はフランスのジュラ辺りでスキーのエッジを造っていたそうです。ドイツのアディダスに買収され、その後はフィンランドに売却、その会社が今度は中国に買収されたそうで・・今は中国製のようです。
サロモンと言うのは・・たぶん「ソロモン王」のことかな?・・と思いますが、「美しいソロモン(諸)島」の意味かもしれません。

2018年ものですが、今飲んで非常に良い感じになって来ています。ほんのりと複雑なアロマには、野生の獣の皮、スパイス、赤黒チェリー、カカオ的黒いニュアンスが混じります。この辺もちょっとヴォーヌ=ロマネっぽさを感じさせるところです。
以前のバールはクラシカルでやや硬く、熟せばそこそこに美味しくなるにせよ・・リリースから数年は面白く無い・・そんなイメージが有ったんですが、おそらく・・
「全房発酵を取り入れた」
ことによって随分と外向的になったんじゃないかと感じます。
おそらく30%ほどが全房になったのでしょう。醸造はジャイエ系の低温発酵、そしてジャイエより長い1週間ほどの低温浸漬をしているようですから・・ギイ・アカ系のようです。しっとりとした深いアロマと味わいが有り、しかし雑な味わいにはなりませんので・・非常に美味しいです。
まぁ・・ジャスパーさんはグランド・ヴィーニュ推しですが、noisy はポテンシャルがより高いのは確実にオ・シャン・サロモン、グランド・ヴィーニュはそれに次ぐポテンシャルだと断じます・・もっとも好き嫌いは別の話しですよ。
価格も村名にしては安いですし、1級並みのポテンシャルも有ると感じられますから・・かなりお買い得だと思います。是非ご検討くださいませ。超お勧めします!
● 2018 Marsannay Rouge les Grands Vignes
マルサネ・ルージュ・レ・グランド・ヴィーニュ
【これは買いでしょう!マルサネの深い赤果実の美味しさをたっぷり持った、これからもたっぷり美味しい期間が長い、飲み頃を迎えつつあるレ・グランド・ヴィーニュです!】

Noisy wine でマルサネと言えば「シルヴァン・パタイユ」ですが、この造り手もちょっと苦労はしたものの、ようやっと売れるようになった・・と思ったら、何だかスムーズに入って来ないんですよね・・未だに2020はご案内はいただけず、一体どうなっちゃっているのか・・一番多い時は20ケース以上は販売していたはずなんですが、これが販売出来ないとなると相当な痛手です。
そもそもマルサネには将来性を感じていましたから、その昔は結構にアレコレやってみたんですね・・。フィリップ・シャルロパン(・パリゾ)にも注目していたんですが・・ん~・・今ひとつでボツになってしまったし・・でも、パタイユのル・シャピトルには驚かされました・・あれ、当初はかなり安かったんですね・・A.C.ブルとしては高かったですが。
ル・シャピトルはマルサネ・クロ・デュ・ロワのさらに北にある、何故か村名になっていなかった秀逸は畑でしたので、価格はクロ・デュ・ロワと同じでした。ル・シャピトルはマルサネ・ラ・コートの村の北のお隣、シュノーヴ村に有ります。マルサネのアペラシオンは相当に広範にわたっていまして、南から、(フィサンの北の・・)
クーシェ村 -- マルサネ・ラ・コート村 -- シュノーヴ村
と3カ村に渡っています。今回ご紹介のレ・グランド・ヴィーニュはマルサネ・ラ・コートの上部南端です。同時にご案内させていただいている「シャン・サロモン」はクーシェ村ですが、このレ・グランド・ヴィーニュと向かい合って接しているんですね。
ですがこのレ・グランド・ヴィーニュとシャン・サロモン、バールに言わせますと、
「濃度が全然違うので仕上げも違う」
と言っています。・・その辺りの違いは「シャン・サロモン」のコラムに書かせていただきました。

エージェント情報には記載は有りませんが、調べてみるとこのキュヴェは、
「新樽は少々、他は600Lのデミ・ミッドを使用」
としているようです。冷ややかな畑のようで、非常にフレッシュさが感じられます・・活き活きとしている感じです。
アルコール分は13度でベストと言える度数です。エレガントさと濃密さのバランスが良い度数と言えます。
濃密だが滅茶ドライで赤黒果実が深いです。ほんのりと煙、グリオット、ハーブ、少し鉄、ほんのりとしなやかに粘り、口内に拠点を造る感じです。重心は低いですがマルサネらしく重くなり過ぎず、スレンダーな縦延び系です。
近いのはパタイユですとグラス・テートですが、あれは透明なミネラル感が非常に強く前に出るので、その部分は少し弱く、もう少し品の良い赤い粘土を増やした感じです。
もしくはやや重心を少し上げて、重い部分を飛ばし、透明なミネラリティを増やしたジュヴレでしょうか・・。赤いニュアンスがしっかり有りますが、ジュヴレのような重い鉄は無い・・でも縦に良く伸びてくれます。
熟し始めていて、今飲んでも非常に美味しいです。2年先にはもっとずっと開いてくると思いますが、今飲んで良いものは是非・・しかもリーズナブルですので飲んでみてください。超お勧めします!
● 2020 Bourgogne Cote-d'Or Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・ルージュ
【2020年ものですが、滅茶「涼やか」で適度な濃密さにビックリ!・・ピノの深くドライな果実の美味しさ!・・余韻に漂うほんのりメロンなニュアンスが滅茶心地良いです!】

思いがけず・・美味しかったです!・・と言いますのは、毎年のようにテイスティングしている訳では無い生産者さんの2020年ものを仕入れるのは・・ちょっと怖いんですね・・。
だって・・2020年ものは「滅茶濃い!」でしょう?・・それに、糖分が上がった葡萄はアルコール分を押し上げますから、
「アルコール分14.5度のA.C.ブル・・なんて・・!」
・・ちょっとね~・・怖いでしょう?・・7~8年寝かせて飲んで・・なんて言ったら誰も買ってくれませんからね・・半年寝かせてと正直に書いただけでも売れないのに・・(^^;;
このA.C.ブルのアルコール分は・・
「なんと、エレガンスを最大に楽しめる12.5度!」
です!
このやや濃い目の赤黒い色彩とアルコール分12.5度のマルサネ近郊のピノ・ノワール・・と言う事実からだけでも、
「このワインの味わいが想像できる?」
んじゃないかと思っちゃってますが・・いかがでしょう?

エレガンスを湛えつつも濃密さを含んだピノ・ファン的な深いノーズ・・ほんのりと煙のようなアロマとグリオット、ベリー、質感高い白っぽい石灰感。非常にドライで、少々締まり気味にしても中域はしっとりと膨らんでくれます。
ダークチェリーのニュアンスを感じながらもマルサネ的な端正さを崩さず、余韻の最後に鼻に抜けて行くメロンな果実・・。
「・・いや・・美味しいじゃん!」
そうなんですよ・・一発勝負で2020年ものを仕入れてみたんですが・・(2018年ものはすでに確かめていたので、今のタイミングで美味しくなっているはずと予想は付けていたため、そちらは心配してなかった)、良かった・・美味しいですよ。
しかも価格も3千円代中盤ですから、ドメーヌものの最安値クラスです。
まぁ・・唯一、海外メディアで評価点を出していたジャスパー・モリスさんは88ポイントといつものように全くやる気無しです・・まぁ、2020年ボンヌ=マールには97ポイント、クロ・ド・ベズには96ポイントと中々のやる気を出していますが、
「そもそも・・グラン・クリュとA.C.ブルで10ポイントも離れるか?」
と言う意味では、noisy はちょっと否定的です。
良く出来たA.C.ブルなら92ポイント位までは有り得ますからね・・100ポイントと比較しても8ポイント差です。美味しくない出来のA.C.ブルは売らないですが、それなりのドメーヌなら90ポイントは取れると思うんですね。それに対し10ポイント差を付けるグラン・クリュが有るとするなら毎回100ポイントじゃないとね・・いけない訳です。
まぁ・・最低でも90ポイントですね。実際評点を付けるならもっと上げますが・・(^^;; 是非、この「深いファーストノーズ」と「果実の質」と「余韻のメロン的ニュアンス」の12.5度のエレガントで濃密さも有るマルサネ村名的ピノ・ノワールに、ポイントを付けてみてください。美味しいです!超お勧めします!
● 2019 Marsannay Rose
マルサネ・ロゼ
【マルサネのピノ・ノワールを白ワインの製法で仕上げたマルサネ・ロゼ!は村名ワイン・・サーモン・ピンクの美しい色彩にピノ・ノワールの果皮の深いアロマとコクを映し取った美味いロゼです。白ワイン的な美味しさ!】

もしかしたら勘違いされているかもしれないので、改めて記載しておきますね。
アペラシオンは「アペラシオン・マルサネ・コントロレ」ですので、村名ワインです。
「・・村名で2千円台!」
です・・(^^;; ・・安いでしょ?
まぁ、最新の到着したばかりの2020年になってしまいますとこれが上代4600円に跳ね上がりますからね。どんなに頑張っても3千円台になってしまう訳です。
せっかく2018年ものがリーズナブルに、しかも飲み時としても良いタイミングだと判断して2020年ものを取り敢えずスルーしちゃいました。
これがまた実に良い感じでして、ピノ・ノワール的なグリオットなニュアンスと白ワイン的なハーブや軽やかなスパイスが混合して感じられます。
伸びやかでして、高域に伸びて行く縦延び系、ゆるやかな熟による中域の膨らみ、全体をややカッチリとして感じさせる白っぽいミネラリティが、飲みやすさと押味の両方を適度に感じさせてくれます。
ここからさらに2~3年経過して来ますと、結構に官能感が出て来ます。ただしこの美しいサーモンピンクな色彩はやや失われますが、ワインとしての美味しさは・・noisy 的にはその方が高いと感じています・・まぁ、如何に海外メディアが5年以内に飲めと言ったとしても・・です。

時折、このようなブルゴーニュのロゼワインがたまたま在庫で残っていたりして、10年以上も経過してしまうことが有りますが、知っていらっしゃる方は・・
「・・お、こんな古いロゼ、出て来たけど・・買う?」
なんて言いますと、即、
「買う買う!」
と・・(^^;;
美味しいのを知っているんですね。
それにマルサネ・ロゼは前述の通り・・マルサネ村名ですから・・村名の畑由来でして、A.C.ブルゴーニュの畑では無いんですね・・まぁ、マルサネ・ロゼ専用の畑だったりはするんですが、
「このドメーヌ・バールのマルサネ・ロゼは、村名畑のマルサネ・ルージュからセニエした1/3の量を加えている」
ので、さらに質感もアップしていると感じます。
勿論ですが、
「この・・セニエも曲者!」
でして、要は・・「血抜き」ですから、赤ワインの上級キュヴェで果皮のニュアンスが薄まってしまうのを防ぐ意味で・・行いますから、より質の良いジュースが使われるケースが有るんですね。
なので、これ・・熟成させるのもお勧めです。忘れてしまって・・数年寝かして、色がちょっとヘンテコになった位がお勧め・・では有ります。
もっとも今飲んでも非常に美味しいです。是非飲んでみてください・・旨い!安い!・・(ちょっとだけ)早い!?・・・お勧めします!
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