ドメーヌ・デ・ペルドリ
デ・ペルドリ
フランス Domaine des Perdrix ブルゴーニュ
● 2002年もの以来のご案内になりますドメーヌ・デ・ペルドリをご紹介させていただきます。長くご案内しなかったのには幾つか理由がありますが、まぁ・・余り好きなタイプでは無かった・・だけです。
久しぶりに仕入れてみたのは、どうも海外では最近、評価が上がって来ていることと、仕入れを止めてから10年じゃ利かないほど飲んでいないことが有り、また、ブローカー仕入れのため、
「相場から言ったら相当に・・安い!」
かったのが理由です。
久々に飲んでみますと、なるほど・・こんな感じが海外で受けるのね・・と言うような印象で、誤解を恐れずに言ってみてしまえば、
「シルヴァン・カティアールとオーレリアン・ヴェルデを足して割ったような感じ」
がしました。
「・・・ん~・・そんなんじゃイメージ湧かないな~・・」
と言うお方には、
「綺麗なエキスを抽出する酸化を抑えた早くから美味しく飲める造り」
では無く、
「適度な抽出をした適度な酸化の抑えで、ある程度の熟成を前提とした造り」
だと言えます。
今回はトップ・キュヴェのエシェゾーと、看板でも名前でもあるニュイ=サン=ジョルジュの1級「ペルドリ」2アイテム、計6アイテムをご紹介させていただきます。
● 2013 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Perdrix Quasi-Monopole
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ペルドリ・カズィ・モノポール
● 2012 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Perdrix Quasi-Monopole
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ペルドリ・カズィ・モノポール
【プレモー村の秀逸な1級畑群の一つ、オー・ペルドリ!これはかなりリーズナブルだと思います!】

ペルドリのベーシックな1級の方です。写真は2013年もののカズィ・モノポールです。直訳すると「ほぼ独占してます・・」みたいな感じでしょうか。
ちょっと澱が舞ってしまっている感じでのテイスティングでした。中々しっかり休ませる時間が取り切れず・・いや、色々と雑務が有りますし、休養明けとかで荷物が入ってくるのが遅れるとかの戦いの結果で、もう少し綺麗な写真に仕上げたかったんですが・・すみません。
因みは2013年ものはアドヴォケイトが90点、スペクテイターが92点付けてます。飲めていない2012年はアドヴォケイト91点、ゴー・エ・ミヨが18/20点と、結構に高いです。
このカズィ・モノポールですが、畑自体 1922~1955年に植樹されたので、こちらもヴィエイユ・ヴィーニュには違い在りません。
またご存じかと思いますが、このオー・ペルドリはプレモー村に有ります。・・そう、皆さんもご存じの、
「クロ・デ・フォレ(レ・フォレ)」
の南に接していますし、
「クロ・デ・コルヴェ(オー・コルヴェのほとんどを占める)」
の上部(西)に接しています。
そう・・なので、クロ・デ・フォレやクロ・デ・コルヴェに・・結構に似ているんですね~・・。クロ・デ・フォレの、あの、「むっちり」した肉の感じや、クロ・デ・コルヴェの「ちょっとざらつく舌触りの赤過ぎないジビエの控えめなこってり感」とか・・・(^^;;
まぁ、そんな風に感じてもらえると、実に楽しいですよ。何せ、
「クロ・デ・コルヴェは6万円以上!」
ですし、
「クロ・デ・フォレは1.5万円以上!」
は確定の上、プティ・プレもクロ・デ・フォレになってしまいましたから、若木・格落ちも手に入らず・・みたいな状況なんですね。
因みに・・このペルドリの南に接するのは、あの「レ・ザルジリエール」なんですね~。そのほとんどを占めるクロ・デ・ザルジリエールは、以前はド・シャソルネイの看板でしたが、プリューレ・ロックにさらわれてしまっていますし、価格もとんでもないことになってしまっています。
味わい的には、そんな畑たちと似通ったニュアンスを多く受けます。低温で漬け込んでからイノックスで醸すタイプだと思われますが、ググっと出てくる感じの中にスッと抜けてくニュアンスが有ります。滑らかなテクスチュアに少しゴツゴツした感じが混じり、紫の果実に複雑に入り組んだ酸の味わいが有ります。
ん~・・ザルジリエールに似てるよな~・・と思ってしまいました。
今回は2013年のみのテイスティングですみません。2012年は綺麗さを増していると思います。ご検討くださいませ。
● 2012 Nuits-Saint-Georges 1er Cru aux Perdrix les 8 Ouvrees
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ペルドリ・レ・ユイット・ウーヴレ
● 2011 Nuits-Saint-Georges 1er Cru Aux Perdrix les 8 Ouvrees
ニュイ=サン=ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ペルドリ・レ・ユイット・ウーヴレ
【カズィ・モノポールとの違いは精緻さ!品の良さ!プレモー1級の神髄を感じさせてくれます。リーズナブルです。】

カズィ・モノポールの写真と比較すると、だいぶ落ち着いている・・と言うか、光沢が出て来ていると思いますが、実際、1日の休養の差は、それがボトルを立てている期間で有るとするなら、結構に大きいです。
なので、このようなフィルターをしないキュヴェや、瓶熟が長くなってきたボトルには、しっかり立てて澱落としをすることで、
「全く異なる印象」
になる場合がありますのでご注意くださいませ。
時折、発送した翌日の到着日にいきなり開けられ、「澱だらけで飲めません」と電話でクレームを言われることが有りますが、美味しく飲めるかどうかはお客様次第なんですね。
このプレモー辺りの1級を飲むと感じる「肉」っぽい感じ・・は、クロ・デ・コルヴェやクロ・デ・ザリジリエールと共通かな・・と思います。そこに紫の果実がしっかり目に入り、質感高いベルベッティなタンニンがこのワインの大きさを物語っているかのようです。
少々グラスを振っていますと、とても目の細かい高周波のスパイスがおしとやかに香って来ます。
「ん~・・やっぱり・・クロ・デ・ザルジリエールに・・近いなぁ・・」
2002年のオー・ペルドリは、ま~濃いし、結構にタンニンも有るし・・余り好きじゃ無かったのは事実です。そこに畑由来のエレガントだったらどんなに輝くだろう!・・と思える要素が差し込んで来て・・
「ガ~っと濃くするか、エレガント系を表現するかのどっちかにせい!」
と思った・・ような記憶が有ります。
確かにこの時も、相当に海外の評価が高くなってきており、ポイントも高かったので仕入れてみたんですが、結局余りテンションが上がらず、余り売れませんでした。
しかしながらこの2011年の熟し始めの「レ・ユイット・ウーヴレ」は、不要な濃度はほぼ無く、丸くなり始めて美味しさがちょうど出て来たタイミングだと思われます。
ちょっと、シルヴァン・カティアールを思い起こさせるような緻密さもありながら、オー・ペルドリと言うか、プレモーらしい起伏の大きなウネリ、パワーみたいなものも感じさせてくれました。
これ、ちょっと・・リーズナブルなんじゃないかな?と思います。1922年に植樹された区画からの超絶なV.V.ですから・・そんな緻密な部分と、おおらかさが交錯するプレモー1級らしいピノでした。是非挑戦してみてください。お勧めします。
P.S.・・あ、2012年ものは、ゴー・エ・ミヨ誌でも18/20ポイントと、結構に高い評価です。2011年ものよりさらに精緻な仕上がりかと思われます。
● 2014 Echezeaux Grand Cru
エシェゾー・グラン・クリュ
● 2013 Echezeaux Grand Cru
エシェゾー・グラン・クリュ
【2013年はスペクテイター 91Points、アドヴォケイト 90Points、2014年はワイン・アンスージャスト 95 Points、ティム・アトキンも95 Points!】
2002年もののご紹介の時は、エシェゾーもしっかりテイスティングさせていただいてのご紹介でした。また1級のペルドリも、まだ1アイテムのみのリリースでした。現在は、超古木のヴィエイユ・ヴィーニュと、それ以外の畑で分けてリリースしています。
ここのエシェゾーも現在は2アイテム有り、「エシェゾー・デュ・ドゥスュ」を単独でリリースするほかに、「エシェゾー・デュ・ドゥスュ」と「カルティエ・ド・ニュイ」をブレンドしたものも出しており、今回はこの後者のご案内になります。
現在販売されているものの価格を見れば非常にリーズナブルです。しかも2014年ものは95Points、アンスージャストとティム・アトキン氏が付けています。2013年ものは91Pointsが最高点のようです。
2013年ものは、海外メディアの好みからはやはりきれい過ぎる出来なのかもしれないと、カズィを飲んだ限りでは有りますが感じています。
数の買えなかったエシェゾーは価格勝負!・・で行きますので、この機会に是非・・挑戦してみてください。ご検討くださいませ。
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