【ニュイ=サン=ジョルジュの村名ながら、普通に鳥観図を見たら・・「ここ、ヴォーヌ=ロマネでしょ?」と言うロケーションからの完全エキスのピノ・ノワールです!】

ジャン・タルディのニュイ、オ・バ・ド・コンブです。noisy の扱いとしましては2000年が最後だったか・・と思います。その後は間もなくエージェントさんの扱いが他に移ってしまいまして、その頃も・・
「美味いんだけど・・ちょっと高いよな・・」
と思っていたジャン・タルディのワインも、さらに大きく値上がりしてしまいましたので、特売の時以外は手を出さないワインになってしまいました。
やはり以前の看板はメオ=カミュゼのメタヤージュで入手していたクロ=ヴージョ・グラン=モーペルテュイ、ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ショームでしたが、所有しているニュイ=サン=ジョルジュの各ワインも大きく劣っていた訳では有りません。
noisy 的には、1986年のヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームを、PKさんがケチョンケチョンに貶していたのに憤慨して、
「いかに86年レ・ショームが今美味いか!」
をお客さんに訴えてご購入いただいたのを覚えています。美味かったですよ・・もう20年も前のことかと思います。
オ・バ・ド・コンブはヴォーヌ=ロマネ村の南に接する村名畑で、1級レ・ブードの真下に接しています。レ・ブードほどの豊かさは無い代わりに甘くならず、豊かな土のむせるようなアロマは無く、よりドライで乾いた・・・これも変な表現ですが、辛口で乾いた・・と言った方が良いかもしれません・・熟すと植生由来の強い芳香を発する良い畑です。
2006年はnoisy的にはブルゴーニュらしいエキスの綺麗なヴィンテージ・・・と言う捉え方をしていますが、このオ・バ・ド・コンブ2006年もそれに違わず、「らしさ」を充分に持っているワインです。
アロマはスピードも速く丸く豊かです。タルディらしく非常なまでの辛口が好みです・・甘いとね・・ちょっと腰が引けちゃいますが、誤魔化しようのないこのドライさからの風情が・・心を揺さぶってくれるんですね。
完全に飲み頃に入った・・とは言えませんが、リリース時には多くの場合やや鉄面皮な拒絶を見せるジャン・タルディのニュアンスは無く、かなり近寄りやすい状態に熟して来ています。
さりとて古酒のニュアンスまではまだ出ておらず、ある意味、
「もしかしたら・・皆さんにはちょうど良いのかも・・」
と感じます。
若い時分のフレーヴァーも有り、熟して丸くなった感、濃密さやボディ感が出ていて、飲んで行く内にも「伸び」を感じさせてくれます。
まぁ、この美しい・・若さまでもが見えるような色合いをご覧いただけましたら、ある程度はご想像いただけるかと思います。
決して甘く無く、どこまでもドライながらも熟による旨味・丸み感の上昇が有り、スピード感とボリューム感のある見事なアロマとブケを感じるニュイでした。土臭く無いのが良いです!まぁ・・どこかレ・ショームっぽくも有るかな。
実はこのオ・バ・ド・コンブって・・ヴォーヌ=ロマネ1級レ・ショームの南に接してるんですね~・・そして、ヴォーヌ=ロマネ村名オ・レアの上部なんですよ。なので・・ヴォーヌ=ロマネっぽさが有るんですね・・飲んでみてください。お勧めです!