【2021年も滅茶美味しいです!2020年もののミルランダージュ的なニュアンスは無いものの、ブロション的エレガンスを感じさせるラズベリー的果実、スパイスの素晴らしい表情に惚れ惚れ!】

不遇の準1級畑?・・レ・ゼヴォセル直下のメ・バです。ですから、レ・ゼヴォセル的な部分も有りますが、やはり標高が高いレ・ゼヴォセルほど冷ややかでは無い分、痩せておらずふくよかなイメージですから、
「レ・ゼヴォセルよりも早く美味しく飲める」
のは間違いありません。
Noisy wine で2020年もののリップ・ボワローをご案内させていただいたのは、今年の3月ですから・・4カ月ほどしか経ってはいません。それは、そもそもリップ・ボワローの2020年の日本入荷自体が昨年の9月頃だったものを、余りの忙しさに今年まで放置していたからに他なりません。
ですので、2020年ものはとても落ち着いていて、このジュヴレ村名V.V.2020年の余りの旨さに、
「絶対購入しましょう!」
と書いたはずです。
案の定とても売れて評判も良かったのですが追加が出来ませんで・・大失敗をしたんですね。
と言うことは、半年寝かせた2020年ものと、昨年よりも2カ月早い到着の2021年ものと言うことにもなりますので、
「2021年ものは非常に出来が良いが、2020年もののご案内時よりは成熟していない」
と言うことになります。

もし、さっさと飲みたいご希望がございましたら、
「この夏の間は、今とても美味しいA.C.ブルV.V.を先に楽しむ。」
ことをお勧めします。このジュヴレも滅茶美味しいのですが、もし直近に2020年のこのジュヴレを飲んでいるとすると、少し若く感じられるはずです。
ですが、ブロションのテロワール的な、余り重厚では無い鉄っぽさ・・こそが、
「このラズベリーな果実の美味しさを最大限に活かしている!」
と感じられます。
また、酒躯は上部のレ・ゼヴォセル譲りな、僅かにタイトさ、締まりが有って、むしろ好ましい方向性を持っていると感じます。
ですので、
「リップ・ボワロー・・かなりセンスが良い!」
と思わざるを得ません。
リップ・ボワローのワインの性格としては、華やかで良く香り、果実を繊細に表現していると言えます。高い周波数の細やかなアロマと、中域のやや太めのアロマに「隔絶感が無く」、とてもシームレスです。そしてその周波数帯の果実酸のバランスが、活き活きとして感じられますので、余計に・・
「リアルな果実感!」
として感じられるんですね。
まぁ・・若いうちからこれほどに赤系の果実感をたっぷり感じさせてくれる「ジュヴレ」もまず無いでしょう?・・飲んでみてください。超お勧めします!・・勿論、今飲んでも美味しいです!
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【圧巻!ちょっとルロワに近い感じさえ受ける凄い出来!何とこのリューディ「メ・バ」はレ・ゼヴォセル直下、1級レ・シャンポーの斜向かいです!】
南からル・クロ・サン=ジャック、レ・カズティエ、コンブ・オ・モワンヌ、レ・シャンポーと1級畑が続きますが、その続きが「レ・ゼヴォセル」でして、その直下が「メ・バ」です。
この辺りはジュヴレの村をはみ出してしまって「ブロション村」にあります。「ですので1級畑にならなかった疑惑」さえ・・有る、素晴らしい畑が続いている場所です。
また、ル・クロ・サン=ジャックから続く「赤い感じ」はそのまま北まで続いているのが感じられるようなグラスの色彩をしていますが、鉄っぽい感じはやや穏やかになり、ほんのり優しさを見せてくれるニュアンスは、ブロションでは有りますが、ちょっとフィサンに寄って来た感じは有るかもしれません。
「・・しかし・・滅茶苦茶旨い!」
です・・(^^;;
ある意味、マルク・ロワのキュヴェ・アレクサンドリーヌを見つけた時のような感覚に近いです。まぁ・・味わいは全然違いますが・・。
この「深い赤」をさらに何層にも積層させたかのような見事な味わいは、リップ・ボワローならではかと思いますが、
「立体感が凄いピュアな酸の味わい」
が基本です。
そしてその味わいは1/3ほど使用されている特製のバリックにも秘結が有りそうです。
何せ・・通常の新樽感覚は無いんですよ。ほんの僅かに新樽由来の「おニューな香り」は無くも無いんですが、かなりの部分でルロワなニュアンスに近いと思います。
そして使われているその樽ですが、材が凄い・・そう感じます。
「滅茶苦茶、目の詰まった感じの材!」
のニュアンスがするんですね・・。
まぁ、noisy の場合は元バンドマンですから、ギターの材にはちょっとうるさい訳です。スッカスカの材などには全く興味はなく、ホンジュラスマホガニーの目が見えないほど詰まった・・でも重すぎない材とか、メイプル材のとんでも無く硬い材とか・・には目が無い訳ですね・・ワイン屋ですが。まぁ、そんな材はアメリカには集まるんですが日本では中々・・入手できないし、今となっては輸入も輸出も・・伐採さえも出来なくなっているハカランダなど・・良いですよね・・あ、すみません。
ですが、そんな材は関係無いにせよ、
「ブルゴーニュワインには新樽が必要!」
と言う部分は無くならず、しかしその材につきましては、ワイン愛好家で有ったとしても余り興味がわかないかな・・とも思います。
しかし、しかしですよ・・その新樽をこのリップ・ボワローでは、
「ワインに合わせて自作している!」

と言う「凄技」なんですね。
ですから、この非常に緻密な味わいが生まれているんじゃないかと・・思う訳です。
しかも、奥さんが・・
「ジャン=ルイ・トラペの縁者」
と言うことですから、もしかしたら・・トラペのあのビオで仕立てた畑かもしれない訳ですよね?・・トラペのオストレアで使われるシャンペリエも近くです。
で、色彩はやや濃い目に見えるかもしれませんが、
「全く暑苦しく無いし甘く無い!・・むしろエレガントさを感じる3Dの酸のピュアさがアルコール分13パーセントで生きている!」
と感じるんですね。
マルク・ロワを引き合いに出しましたが、そちらは濃くて甘みを僅かに残したように感じる「ミルランダージュの味わい」です。でもリップ・ボワローのこのジュヴレV.V.は、
「酸の構成の素晴らしさで、ポテンシャルの高さを感じさせてくれる!」
んですね・・。
これには驚きました!・・なので・・すみません、インポーターさんの残りは全部買い占めさせていただきました・・(^^;;
これは絶対に飲まなきゃいけません。それでも好き嫌いは有るでしょう・・でも、もし今はそんなに好きでは無いとしても3~5年後には必ず好きになっているはず・・そう思います。
「ブルゴーニュ・ピノ・ノワールは酸が命!」
この言葉を思い出させてくれた凄いワインでした。一押し!・・これを飲まずにブルゴーニュ・ピノ・ノワールを語るなかれ!・・とまで言いたくなるほど、素晴らしいです。お勧めします!
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