ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

フランス Domaine Mass d'Alezon Catherine Roque ラングドック・ルーション
● こちらもカトリーヌ・ロックのドメーヌです。濃く無い・・主張が強過ぎないエレガント系の味わいです。

 そして、So2がほぼ感じられない、しなやかでやわらか、それでいて傍若無人な揮発酸のニュアンスが無い・・加えて素晴らしいポテンシャルをも持っています。

 やはりワインに対する姿勢が素晴らしいと思います。娘さんのアリックスのクロヴァロンも素晴らしい!・・是非飲んでみてください。惚れちゃいます。



■ ナチュラルかつエキスたっぷりなフォジェールの最も情熱的な表現

◇ 冷涼な畑をビオディナミで耕作し、ナチュラルな醸造

 マス・ダルゾンは、ドメーヌ・ド・クロヴァロンを創設したカトリーヌ・ロックがフォジェールで手掛けるヴァン・ナチュールです。カトリーヌは標高300~470mの冷涼な畑をビオディナミで耕作し、ルロワやビゾなどと同様、ロニャージュをせず伸びた枝を編み上げるトリコタージュを実践しています。ブドウ木は平均樹齢50 年の古木がメインで、他のドメーヌより1 ヶ月以上遅摘みしたブドウを野生酵母で全房発酵し、亜硫酸も無添加(白のみ瓶詰め時に必要最小限のみ添加)でナチュラルワインに仕上げています。

◇ ナチュラル・ワインの祭典
 「Raw Wine Fair」にも参加するマス・ダルゾンのワインは、カリニャンやシラー、ムールヴェードルなどローヌ系品種が主体です。しかし、品種固有の重たさはなく、フレッシュで冷涼感たっぷりで、繊細なテクスチャーと細身のフィニッシュなど、ブルゴーニュに通じるフィネスとエレガントさを備えています。ドメーヌはこれまであまり国際市場で表に出ていませんでしたが、2017 年からはナチュラル・ワインの祭典「Raw Wine Fair」にも参加し、非常にキレイな造りのナチュラル・ワインであることを世界各国にアピールしています。

◇ ドメーヌについて
 Mas d’Alezon マス・ダルゾンは


2023 Cabretta A.O.P. Faugeres Blanc
カブレッタ A.O.P. フォジェール・ブラン

19098
自然派
白 中口
フランス
ラングドック・ルーション
フォジェール
ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

■エージェント情報
AOC Faugères
品種:クレレット・デュ・ラングドック40%、ルーサンヌ30%、グルナッシュ・ブラン及びグルナッシュ・グリ30%

 早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1回ずつ選果。除梗してスキンコンタクトを行う。その後、圧搾してフリーランジューズのみを発酵層に移して発酵を行う。発酵はブドウに付着している野生酵母のみで行い、酵素や培養酵母、酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤などの醸造添加物は一切付け加えずに醸造。クレレットは卵形のコンクリートの発酵槽で、その他の品種はオーストリアのストッキンジャー製の大樽(新樽は用いない)で発酵を行います。マロ発酵は完全に実施し、熟成後アッサンブラージュして、無清澄・無清澄で瓶詰め。SO2は瓶詰め前に限り必要最小限のみ添加。2023年の収穫日はルーサンヌ9/15、グルナッシュ・ブランとグルナッシュ・グリが9/15、クレレット・デュ・ラングドックが9/25。醸しの期間はグルナッシュ・ブラン及びグルナッシュ・グリが24時間、ルーサンヌが48時間。クレレット・デュ・ラングドックは21日間。2024年7月時点でのSO2トータルは37mg /l。アルコール度数13度。総生産量約4.000本
 カブレッタとは古代の人にとって山羊を放牧するような痩せた土地を意味していました。このようなテロワールで栽培されたブドウは地中深く根を伸ばし、自分にとって最適なバランスを見つけていきます。 カブレッタとは南仏の方言で山羊を意味します。また、南仏の民族楽器の名称でもあります。このようなことから、ドメーヌではこのワインを味わう人にテロワールの奏でる音楽が伝わってくれるようにとの願いを込めて、カブレッタと命名しました。
750ML 在庫  7   ご注文数   本
¥3,790 (外税) 
【穏やかな南国フルーツのアロマに隠された強靭なミネラリティを、カトリーヌ・ロック氏の手腕で柔らかく仕立て上げたフォジェールの本領を感じさせるワインです!】
[ oisy wrote ]
 カトリーヌ・ロック女史はすごいですね。ドメーヌ・クロヴァロンを立ち上げ、評価を確たるものにし、二つ目のドメーヌであるこのマス・ダルゾンを立ち上げたと。間違いなく、ラングドックの評価を押し上げている生産者の1人なんでしょうね。

 マス・ダルゾンの標高はクロヴァロンよりもさらに高いとのことです。しかし飲んだ印象は「果実はマス・ダルゾンの方が豊か」でした。グレープフルーツやパインなどの黄色のフルーツ、トロピカルと言っても差し支えない要素があります。しかしよくある過剰にトロピカルが強く、「うっ」とくるような感じはなく、しっかりと酸に支えられ、冷ややかさと穏やかなトロピカルさが両立しています。

 そして、角のない丸みを帯びた柔らかい液体は、クレレットを卵形のコンクリート発酵桶で発酵していることと、ピジャージュの代わりに行う「デレスタージュ」の効能も大きいと感じます。

 ご存知の方も多いとは思いますが、ピジャージュとは液面に浮かび上がってくる果皮を攪拌用の棒で押入れます。これは酸素との触れ合いと、果皮成分の液体への抽出を目的としています。

 一方デレスタージュは「澱抜き静置法」と呼ばれ、液体を一度完全に抜きます。これにより果皮や種をより多く酸素に触れさせることができ、柔らかさと複雑なアロマをワインに与えることができるようです。また、ピジャージュよりもよく液体と触れ合わせることもできるようで、まさにこのカブレッタとはそのような果皮や種の成分も全体に良く行き渡っています。色味も若干健全なオレンジを含んだ黄色をしており、セパージュされているグルナッシュ・グリの色味もあるとは思いますが、果皮由来の色味がより出ているとも捉えられます。これらの手法からカトリーヌ女史はこのワインについて、通常よりも酸素に触れさせたいという意図が見え隠れします。それはなぜか?

 恐らくですが、それはこの畑が持つ分厚いガラスのようなミネラルをできるだけ柔らかく表現したい・・・という意図があるのではないかなと感じます。お伝えが遅くなりましたが、このカブレッタは素晴らしい


2023 le Presbytere A.O.P. Faugeres Rouge
ル・プレビテール A.O.P. フォジェール・ルージュ

19099
自然派
赤 フルボディ
フランス
ラングドック・ルーション
フォジェール
ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

■エージェント情報
品種:サンソー75%、リュドナー・ペルト&グルナッシュ20%、カリニャン5%

 早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1回ずつ選果。ブドウは除梗した後、品種毎別々に発酵。ステンレスタンク(一部は卵型のセメントタンク)で野生酵母のみで自発的に発酵。醸造中はSO2も含めいかなるものも添加せずに醸造。マセラシオンは、アンフュージョンで10日間。圧搾後、リュドナー・ペルトとグルナッシュはカリニャンは樽(新樽は用いない)、サンソーは卵型のセメントタンクと樽に移して、マロラクティック発酵と熟成。熟成後にアッサンブラージュを行って無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2は瓶詰め前に必要最小限のみ添加。2023年の収穫日は、リュドナー・ペルトとグルナッシュが9/12、サンソーが9/13、カリニャン9/27。2024年7月時点でのSO2トータルは26mg /L。アルコール度数12.5度。総生産量8.000本。
 Le Presbytèreル・プレビテールとはキリスト教の司祭の館のこと。ドメーヌの中に、かっての村の司祭の館があり、現在、その石造りの丸天井の建物の中でマス・ダルゾンのワインを熟成させていることから、キュヴェ名がル・プレビテールと命名されました。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,890 (外税) 
【ラベンダー的な紫色の花の香りが芳しい、非常にエレガントなラングドック・ブレンドです!】[ Oisy wrote ]
[ Oisy wrote ]
 カトリーヌ・ロック女史のワインというのは「本当にSO2フリーなの?」というほどに安定していますね。毎度毎度驚かされます・・・

 このル・プレビテールも例に漏れずで非常に安定しています。ただし、還元・・というほどではないですが、閉じ気味の気配がありますので、早めに飲まれる場合は酸素とよく触れ合わせる必要があります。

 そしてうまく酸素と触れあった暁にはなんとも良い香りが待ち受けています。紫を含む赤果実にエレガンスがちゃんとあり、花のような含みがあります。これ、「ラベンダー」っぽいですね。意外と出会うことの少ない香りですが、結構ちゃんとラベンダーしてます。

 そこに土着品種のスパイス香が穏やかに乗っており、芳しい芳香です。スタイル的にはやはりブルゴーニュ的なエレガント系なんですが、赤果実だけではなく、同量程度の花とスパイスを含むこの香りは・・・フォジェールの専売特許ですね!

 一方味わいは赤い果実に溢れていると言えるほどにチェリー感に富んでおり、エキス的です。質感もやはりSO2フリーの面目躍如で、柔らかく、しなやかで、実に伸びやかです。そして余韻にまたラベンダーっぽさが顔を出し、すーーーーーっと伸びていきます。

 サンソー、グルナッシュ、カリニャンというラングドックブレンドで、確かにそのオリジナリティは感じるんですが、ここまで上品な質感のエキスに仕上がっているラングドックワインは他に見たことがありません。この辺りの特徴には、やはり酸の冷涼感が大きく寄与していると考えられ、カトリーヌ・ロック女史が標高の高い畑を好んでいる理由が現れています。

 ラングドックっぽくないか?と聞かれればそんなことはないんですよ。確かに、品種特性はラングドック土着品種のものを感じますし、エキス的でありながらよく熟したジューシーさも同居しています。ただフィネスの緯度感だけがラングドックより北部に位置しています。

 赤果実のしなやかな上質エキスにラベンダー的な紫色の花の香りがなんとも芳しい、エレガント系ラングドック・ブレンドです!ぜひご検討くださいませ。



[ Noisy wrote ]
以下は以前のレビューです。
----
【濃密なのにドライで暑苦しくない・・冷涼さたっぷりの「するり」と飲める赤!・・なんでしょう・・ちょっとビックリです!】
 noisy的には・・昔はこのフォジエールとかラングドックとか・・余り好きでは無く・・。

 と言いますのは、甘いし・・クドイし、暑苦しいし、初盤から中盤だけのジューシーさだけで余韻が短いし・・自然派系では臭いし・・と、余り良いことが無かったんですね。

 時代は「濃いワイン」を求めていたと思います。1990年代から2000年代の初め頃まででしょうか。幾つか高評価なワインも出始めましたが、

「南仏のロマネ=コンティ」

とか・・アドヴォケイト辺りで持てはやされて、100点とか取得しますと・・

「じゃぁ・・飲んでみようか」

と・・。

 南仏じゃなくても・・ボルドー周辺でも、シャトー何とかがアドヴォケイトで高得点を取ったとかの話しになりますと、ネットはもう・・物凄い勢いで、

「シャトー・モxペx ついに入荷!」

とかで・・大騒ぎも良い頃でした。

 まぁ・・noisy も品質やポテンシャルチェックのため、一度だけ・・無理して仕入れてみましたが、一度切りで止めました・・性に合わないと思ったんですね。言われるほど大した事は無かったし・・。

 で、このマス・ダルゾンはカトリーヌ・ロックのドメーヌですから、もしかしたらアレックスも絡んでいるのかな?・・これもまた・・

「めっちゃ美味しい!」

です。

 アレックスが造る2022ピノ・ノワール/クロヴァロン よりも濃厚では有るんですが・・甘く無いし、エキス系で赤果実が美しい表現でディテールまで描かれています。

 ほんのりと粘度、細やかな石灰、残存 So2 の激少なさからの優しさ、ふっくらとした滑らかなテクスチュア・・。これ、ブレンドなんですけどね・・こなれていて、ブレンドと気付かないかもしれません。

 サンソーやグルナッシュ、カリニャン等と言う、まさにラングドックブレンドなんですが・・

「本当にラングドックなの?」

と思えるような涼やかさとバランスの良さ、飲み心地の良さに「ぐっ」と来てしまいますよ。

 きっと・・濃いワインにしたくないんでしょうが、無理にやって下手をしますと青臭くなってしまうはずですから、きっとテロワールが補助してくれているんだろうと思うんですね。

 ほんと、昔のラングドックのワインは・・美味しく無いのが多かったですが、やはりアレックスとカトリーヌの母子・・半端無いと思ったテイスティングでした。

 価格もピノと同じにしましたので、是非飲んでみてください。超旨いです!

 以下は以前のレヴューです。
-----
【モンファレットをよりチェリッシュに、赤く染めたエレガントなフォジェールです!!・・カトリーヌ・ロックのピノ・ノワールに似た涼しげな味わいです!】

 これも美味いですね~・・。ただし、ほぼ完璧と思える「モンファレット」の柔らかさはソフィスティケイト・・いや、若いからかなと思いますが、黒みはやや赤く、より新鮮な果実に振ったかのような、暑いフォジエールA.O.C.では余り感じられないような仕上がりです。

 この1~2週間と言うものは、台風有り、地震有りで日本列島は大騒ぎ・・しかも犠牲になった方も多くいらっしゃいました。2カ月前も西日本の大雨で多くの犠牲者が出ましたので、

「・・何とも悲しい状態・・」

が日本を覆っており、noisy としましても、ワインの案内など出していて良いのか?・・などと随分と悩みました。

 ワインのインポーターさんも、先週は随分と北海道に集まっていらしたようで・・いや、有るお店のワイン試飲会のお手伝いだったようですが、正に北海道地震に巻き込まれたらしいんですね。

 ワイン屋にとってはセラーは生命線ですから、ほとんどのセラーが電気を使用せざるを得ない訳です。地震で電気の供給が止まれば、それはセラー内のワインの崩壊に繋がりかねません。おそらくですが、北海道で電気が止まっていた間は、ワイン屋さんも、またその他流通業の冷蔵・冷凍ものを扱う業者の方々も生きた心地がしなかったに違いありません。

 1~2度のセラー温度の緩やかな上昇や下降は許容範囲内ですが、電気が止まったまま1週間とかは・・考えたくないですよね。noisy も知り合いのワイン屋さんたちに、どんな対処をしたのかなど・・聞きたいところでは有りましたが・・

「聞かれたくないだろうな~・・少なくともnoisyには・・」

と思い留まりました。


 しかし考えてみれば、流通業者だけでは無く、ワイン生産者にも・・「そのまんま」・・言えることなんですね。半地下のような簡易セラーがまだアチコチに残っているフランスでも、今ではかなり変化が有ります。それはやはり、温度管理がワインに及ぼす影響が大きいからです。


 カトリーヌ・ロック女史のこの素晴らしいフォジエール・ル・プレビテールからも、そんな、

「不要な温度が積み重なった感」

は皆無です。それこそがこのワインの美味しさの原点かと思います。そこにカトリーヌ・ロック女史の「感性」が・・見事に加わっているんですね。

 濃密さが有りつつもさらっとした練れた美味しさを見せる「モンファレット」に対し、よりピュアでほんのり軽量で、赤く若い味わいを見せるのがこのワインです。感覚は、

「しっかりとしたピノ系?」

とも思えなくも無く・・・字いや、実は2017年のカトリーヌ・ロック女史のピノ・ノワールもテイスティングしているんですよ。悪くないんですが・・ちょっと若過ぎるんですね。これをご紹介してしまうと、せっかくカトリーヌ・ロック女史のワインが世に受け入れられてきたのに水を差すんじゃないかと危惧した訳です。

 誤解されると困るのでお伝えしておきますが、2017年のネゴスのピノ・ノワールは、現在はちょっと若過ぎ、半年ほど寝かすべきと言うのがnoisy の判断で、「駄目」と言う訳では有りません。半年後なら・・扱いたいところですが、輸入してしまったものはさっさと供給したいのがエージェントさんの意向でしょうから・・noisy としましては、今回はパスさせていただきました。


 半面、モンファレット、そしてこのル・プレビテールの出来が素晴らしいので、皆さんにはぜひこちらを飲んでいただきたいと思います。

 黒い果実中心だがそこに赤が差し込むモンファレット、赤果実中心でそこに紫が入るル・プレビテールです。是非飲んでみてください。超お勧めです!!


2022 Faugeres Blanc Cabretta
フォジェール・ブラン・カブレッタ

18094
自然派
白 中口
フランス
ラングドック・ルーション
フォジェール
ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

■エージェント情報
アペラシオン: AOC Faugères
品種:クレレット・デュ・ラングドック40%、ルーサンヌ30%、グルナッシュ・ブラン及びグルナッシュ・グリ30%

 早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1回ずつ選果。除梗してスキンコンタクトを行う。その後、圧搾してフリーランジューズのみを発酵層に移して発酵を行う。
 発酵はブドウに付着している野生酵母のみで行い、酵素や培養酵母、酒石酸、濃縮物、矯正剤、安定剤などの醸造添加物は一切付け加えずに醸造。
 クレレットは卵形のコンクリートの発酵槽で、その他の品種はオーストリアのストッキンジャー製の大樽(新樽は用いない)で発酵を行います。マロ発酵は完全に実施し、熟成後アッサンブラージュして、無清澄・無清澄で瓶詰め。
 SO2は瓶詰め前に限り必要最小限のみ添加。醸しの期間はグルナッシュ・ブラン及びグルナッシュ・グリが24時間、ルーサンヌが24時間。クレレット・デュ・ラングドックは12日間。2023年5月時点でのSO2トータルは29mg /l。アルコール度数12.5度。
 総生産量約4.000本。
 カブレッタとは古代の人にとって山羊を放牧するような痩せた土地を意味していました。このようなテロワールで栽培されたブドウは地中深く根を伸ばし、自分にとって最適なバランスを見つけていきます。カブレッタとは南仏の方言で山羊を意味します。また、南仏の民族楽器の名称でもあります。このようなことから、ドメーヌではこのワインを味わう人にテロワールの奏でる音楽が伝わってくれるようにとの願いを込めて、カブレッタと命名しました。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,690 (外税) 
【滅茶高質です!・・冷ややかな南国の果実がほんのり・・からの、もっと緯度が高い地域の冷ややか果実が香る、余韻の長い白!ローヌだと高級ワイン並み?!】
 ゴージャスさが反面、しつこさになってしまうと・・皆引いてしまうのが南部の白ワインです。勿論、酸が弱くて甘い・・と言うのが産地の特徴ともなります。

 しかしながら、品格のあるゴージャスさ・・ほんのりとバナナとかマンゴーとかの引き締まった果実を感じたかと思うと、そこからはグッと北の方に移動して、リンゴや梨、黄色い柑橘などの果実のニュアンスを感じさせてくれます。

 勿論、それには「酸」がきちんと存在しないと・・普通に「南国の白ワイン」に感じられるはずなんですが、酸バランスが良く、その上できちんと熟しているんですね。

 それに、この地域は・・

「表情が肥えて豊か過ぎる」

と言う難点も出がちかな・・と思います。

 例えばスパイスでも、これ・・ぷんぷん匂うと・・ちょっと引いちゃいますよね。でも、そこはかとなく感じられるとしますと、リアルフルーツから香る心地良いもの・・に感じられると思います。

 ですから、その辺の表現が素晴らしいワインでして、それに加えて飲み口の良さ、タッチの柔らかさがビオ系の生産者さんらしく感じられますが、決してアヴァンギャルドな自己満足表現では無い・・心地良いものになっています。


 「卵形のコンクリート発酵槽」..最近流行りなんでしょうか。結構、耳にしますが、角が取れて滑らかになるような気がします。クレーレットに使用しているようです。他はグルナッシュ系とルーサンヌを、

「ストッキンジェールの大樽」

で仕込んでいるようですが、このストッキンジェール(ストッキンジャー)は大樽の(品質的な)トップメーカーです。バリックに入れて高質シャルドネやローヌ系の高級ワイン風にはしない・・ところが、カトリーヌ・ロックらしいと感じます。

 これで新樽のフレーヴァーが載り緩やかな酸化が促された味わいと言うのも、それはそれで美味しいと思いますが、

「So2 の少ない自然な味わい」

を求めているカトリーヌ・ロックさんの表現では無いということなんでしょう。

 飲んでみてください。おそらくですが、マス・ダルゾンの最高価格のワインです。美味しいです!


2022 Faugeres Rouge le Presbytere
フォジェール・ルージュ・ル・プレビテール

18095
自然派
赤 フルボディ
フランス
ラングドック・ルーション
フォジェール
ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

■エージェント情報
アペラシオン:AOC Faugeres
品種:サンソー75%、リュドナー・ペルト&グルナッシュ20%、カリニャン5%

 早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1回ずつ選果。ブドウは除梗した後、品種毎別々に発酵。ステンレスタンク(一部は卵型のセメントタンク)で野生酵母のみで自発的に発酵。醸造中はSO2も含めいかなるものも添加せずに醸造。マセラシオンは、アンフュージョンで10日間。圧搾後、リュドナー・ペルトとグルナッシュはカリニャンは樽(新樽は用いない)、サンソーは卵型のセメントタンクと樽に移して、マロラクティック発酵と熟成。熟成後にアッサンブラージュを行って無清澄・無濾過で瓶詰め。SO2は瓶詰め前に必要最小限のみ添加。2023年5月時点でのSO2トータルは27mg /L。アルコール度数12.5度。総生産量10.000本。
 Le Presbytere ル・プレビテールとはキリスト教の司祭の館のこと。ドメーヌの中に、かっての村の司祭の館があり、現在、その石造りの丸天井の建物の中でマス・ダルゾンのワインを熟成させていることから、キュヴェ名がル・プレビテールと命名されました。のコメント:プラムやチェリー、スパイスなどの複雑な香り。口中には、しっかりと熟した果物や灌木、香辛料などの風味が感じられる。タンニンは絹のように柔らかい。カトリーヌ・ロックのワインの特徴である、ブルゴーニュ的なフレッシュ感とエレガントさが感じられる味わいと長い余韻。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,790 (外税) 
【濃密なのにドライで暑苦しくない・・冷涼さたっぷりの「するり」と飲める赤!・・なんでしょう・・ちょっとビックリです!】
 noisy的には・・昔はこのフォジエールとかラングドックとか・・余り好きでは無く・・。

 と言いますのは、甘いし・・クドイし、暑苦しいし、初盤から中盤だけのジューシーさだけで余韻が短いし・・自然派系では臭いし・・と、余り良いことが無かったんですね。

 時代は「濃いワイン」を求めていたと思います。1990年代から2000年代の初め頃まででしょうか。幾つか高評価なワインも出始めましたが、

「南仏のロマネ=コンティ」

とか・・アドヴォケイト辺りで持てはやされて、100点とか取得しますと・・

「じゃぁ・・飲んでみようか」

と・・。

 南仏じゃなくても・・ボルドー周辺でも、シャトー何とかがアドヴォケイトで高得点を取ったとかの話しになりますと、ネットはもう・・物凄い勢いで、

「シャトー・モxペx ついに入荷!」

とかで・・大騒ぎも良い頃でした。

 まぁ・・noisy も品質やポテンシャルチェックのため、一度だけ・・無理して仕入れてみましたが、一度切りで止めました・・性に合わないと思ったんですね。言われるほど大した事は無かったし・・。

 で、このマス・ダルゾンはカトリーヌ・ロックのドメーヌですから、もしかしたらアレックスも絡んでいるのかな?・・これもまた・・

「めっちゃ美味しい!」

です。

 アレックスが造る2022ピノ・ノワール/クロヴァロン よりも濃厚では有るんですが・・甘く無いし、エキス系で赤果実が美しい表現でディテールまで描かれています。

 ほんのりと粘度、細やかな石灰、残存 So2 の激少なさからの優しさ、ふっくらとした滑らかなテクスチュア・・。これ、ブレンドなんですけどね・・こなれていて、ブレンドと気付かないかもしれません。

 サンソーやグルナッシュ、カリニャン等と言う、まさにラングドックブレンドなんですが・・

「本当にラングドックなの?」

と思えるような涼やかさとバランスの良さ、飲み心地の良さに「ぐっ」と来てしまいますよ。

 きっと・・濃いワインにしたくないんでしょうが、無理にやって下手をしますと青臭くなってしまうはずですから、きっとテロワールが補助してくれているんだろうと思うんですね。

 ほんと、昔のラングドックのワインは・・美味しく無いのが多かったですが、やはりアレックスとカトリーヌの母子・・半端無いと思ったテイスティングでした。

 価格もピノと同じにしましたので、是非飲んでみてください。超旨いです!

 以下は以前のレヴューです。
-----
【モンファレットをよりチェリッシュに、赤く染めたエレガントなフォジェールです!!・・カトリーヌ・ロックのピノ・ノワールに似た涼しげな味わいです!】

 これも美味いですね~・・。ただし、ほぼ完璧と思える「モンファレット」の柔らかさはソフィスティケイト・・いや、若いからかなと思いますが、黒みはやや赤く、より新鮮な果実に振ったかのような、暑いフォジエールA.O.C.では余り感じられないような仕上がりです。

 この1~2週間と言うものは、台風有り、地震有りで日本列島は大騒ぎ・・しかも犠牲になった方も多くいらっしゃいました。2カ月前も西日本の大雨で多くの犠牲者が出ましたので、

「・・何とも悲しい状態・・」

が日本を覆っており、noisy としましても、ワインの案内など出していて良いのか?・・などと随分と悩みました。

 ワインのインポーターさんも、先週は随分と北海道に集まっていらしたようで・・いや、有るお店のワイン試飲会のお手伝いだったようですが、正に北海道地震に巻き込まれたらしいんですね。

 ワイン屋にとってはセラーは生命線ですから、ほとんどのセラーが電気を使用せざるを得ない訳です。地震で電気の供給が止まれば、それはセラー内のワインの崩壊に繋がりかねません。おそらくですが、北海道で電気が止まっていた間は、ワイン屋さんも、またその他流通業の冷蔵・冷凍ものを扱う業者の方々も生きた心地がしなかったに違いありません。

 1~2度のセラー温度の緩やかな上昇や下降は許容範囲内ですが、電気が止まったまま1週間とかは・・考えたくないですよね。noisy も知り合いのワイン屋さんたちに、どんな対処をしたのかなど・・聞きたいところでは有りましたが・・

「聞かれたくないだろうな~・・少なくともnoisyには・・」

と思い留まりました。


 しかし考えてみれば、流通業者だけでは無く、ワイン生産者にも・・「そのまんま」・・言えることなんですね。半地下のような簡易セラーがまだアチコチに残っているフランスでも、今ではかなり変化が有ります。それはやはり、温度管理がワインに及ぼす影響が大きいからです。


 カトリーヌ・ロック女史のこの素晴らしいフォジエール・ル・プレビテールからも、そんな、

「不要な温度が積み重なった感」

は皆無です。それこそがこのワインの美味しさの原点かと思います。そこにカトリーヌ・ロック女史の「感性」が・・見事に加わっているんですね。

 濃密さが有りつつもさらっとした練れた美味しさを見せる「モンファレット」に対し、よりピュアでほんのり軽量で、赤く若い味わいを見せるのがこのワインです。感覚は、

「しっかりとしたピノ系?」

とも思えなくも無く・・・字いや、実は2017年のカトリーヌ・ロック女史のピノ・ノワールもテイスティングしているんですよ。悪くないんですが・・ちょっと若過ぎるんですね。これをご紹介してしまうと、せっかくカトリーヌ・ロック女史のワインが世に受け入れられてきたのに水を差すんじゃないかと危惧した訳です。

 誤解されると困るのでお伝えしておきますが、2017年のネゴスのピノ・ノワールは、現在はちょっと若過ぎ、半年ほど寝かすべきと言うのがnoisy の判断で、「駄目」と言う訳では有りません。半年後なら・・扱いたいところですが、輸入してしまったものはさっさと供給したいのがエージェントさんの意向でしょうから・・noisy としましては、今回はパスさせていただきました。


 半面、モンファレット、そしてこのル・プレビテールの出来が素晴らしいので、皆さんにはぜひこちらを飲んでいただきたいと思います。

 黒い果実中心だがそこに赤が差し込むモンファレット、赤果実中心でそこに紫が入るル・プレビテールです。是非飲んでみてください。超お勧めです!!


2016 Faugeres Rouge Monfalette
フォジェール・ルージュ・モンファレット

13761
自然派
赤 フルボディ
フランス
ラングドック・ルーション
フォジェール
ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

■エージェント情報
アペラシオン: AOC Faugeres フォジェール
品種: 2016 年物 ムールヴェードル70%、シラー25%、グルナッシュ5%
醸造: 早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1 回ずつ選果。ブドウは除梗せずに全房で発酵を実施。発酵はブドウに付着している野.酵.のみで行い、醸造中にはSO2 も含めいかなるものも添加せずにナチュラルな醸造を行っています。品種毎別々に発酵を行います。発酵は25.28 度の低温で行い。発酵期間は約5.7 日間。その後、約3.4 週間の果皮浸漬を施します。圧搾後、容量225 リットルのバリック(新樽20%とブルゴーニュのクロ・ド・タールから譲りうけた使用済みバリック)に移し、マロラクティック発酵と熟成を行います。熟成期間は12.18 ヶ月。熟成中はバトナージュも澱引きを行わず、熟成後アッサンブラージュを行って、無清澄で瓶詰め。収量は1ha 当たり18.20 ヘクトリットル。2016 年の収穫日はムールヴェードルが10 月13 日、シラーが10 月6 日、グルナッシュ10 月3 日。総生産量は3 千本。
ルビーレッドのローブ。ブラックフルーツや煮込んだサクランボ、スミレ、スパイス、胡椒などの複雑でエレガントな香り。柔らかく肉感的なアタックにはムールヴェードルの特徴が顕著だが、ブルゴーニュ的なフレッシュ感とエレガントさが備わっている。サクランボのオード・ヴィやオレンジのコンフィ、胡椒、甘草、火打石などの風味とともに素晴らしいバランスを備えた豊満な味わい。タンニンはビロードのように柔らかく。並外れた長い余韻には、カカオや甘い香辛料などの風味が感じられる。
Monfalette モンファレットとは、マス・ダルゾンの畑の中にあるリュー・ディの名称。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,750 (外税) 
【これは飲まなければいけないワインです!素晴らしい仕上がり!生き生きとしたディテールが伝わって来ます!】
 滅茶苦茶旨いです!・・普通ならちょっと野暮ったいか、どこかしらにバランスの崩れを感じる・・いや、南仏に視線を持って行って飲んでいればさほどではないにせよ、

「暑苦しい・・」

とか、

「濃ゆい・・」

とか・・果ては、

「甘い!」

みたいなものでしょうかね。そのワインのポテンシャルを計る前に挫折してしまうワインが多いように思います。


 それに、フォジエールと言えばビオの大御所、レオン・バラルさんもいらっしゃいます。noisy 的には、レオン・バラル推しだったんですが、いつだか・・「揮発酸バリバリのある意味もの凄いフォジエール」に当たってしまい、それ以来モチベーションが上がりません。ナチュラルで生き生きとしていても、ポテンシャルが凄く有る(・・それもどうだかとは思いますが)と感じられても、

「私はお酢を飲みたい訳じゃ無いんだよ・・」

と言う気持ちが沸々と湧いて来てしまうようではどうなんでしょう。・・いや、ちゃんと出来ていて素晴らしいヴィンテージも有りますが、

「その状態でリリースしてOKだと思っているの?」

と言うような疑問が拭えない訳ですね。お客さんにも何と言ったら良いのか・・ワイン屋としても非常に難しい立場になります。


 そんな中、2015年ものもエレガントで甘く無く、暑苦しくないエキス系の素晴らしい味わいだった、カトリーヌ・ロック女史のフォジエールですが・・2016年ものは・・

「そこをあっさり超えて来た!」

と言いたいと思います。


 まぁ、おそらく誰にも文句が出ない仕上がりじゃないでしょうか。ブルゴーニュファンも全く容易に受け入れてくれるでしょうし、ボルドーやローヌワインのファンにも

「美味いね~」

と支持していただけるだけのポテンシャルとバランスの良さ、そして美しいディテールが有ります。しかもそこにはナチュラルさとピュアさが同居し、あの全てを台無しにしてくれてしまうような揮発酸の存在は有りません。

 だって・・ある程度の揮発酸生成のラインを超えると、ファーストノーズと、中盤以降~収束までの味わいは、すべてのテロワールと個性を崩し、同じ余韻になっちゃいますんで・・。


 そんな意味も有って・・いや手前味噌では有りますが、自然派ワインファンで有りながら、noisy からしか自然派ワインを買わない方も結構いらっしゃるようです。

 この、どこまでも冷涼で純粋で柔らかくてちゃんと酸が有りつつ酸っぱく無くて美しく深い・・そして甘みに逃げない素晴らしいバランスを持ったフォジエールを、ぜひ飲んでいただきたいんですね。美味い事この上無いです!是非飲んでみて下さい。久々の一推し!アペラシオンだけによる選択は止めましょう!超お勧めです!


 以下は2015年モンファレットのレヴューです。
━━━━━
【エレガントなフォジェール!?・・確かにカトリーヌ・ロックのピノ・ノワールに似た品格の有る涼しい味わいです!】

 南仏のフォジェールAOCです。ムールヴェードル主体ですね。大量に出来てしまう葡萄をコントロールしつつビオで栽培した高級ワインです。

 まぁ、noisy のお客様はブルゴーニュ好きが多いですから、余り暑苦しさの目立つワインは元より、エレガントでは無いワインは中々売れません。・・なんででしょうかね・・(^^;;

 例えば、造り手紹介欄の写真を見ていただくと判るかと思いますが、このような急峻な斜面の、しかもかなり高度の高い位置の畑からの写真です。

 それに加え、カトリーヌさんは斜めですし建物の左側が下がっていますから、写真で見えるよりもより斜面は急だと言うことが判ります。畑は雑草が枯れた秋~冬にかけてのものと思います・・違うかな?・・でも枝がまだ伸びていて、葡萄の葉っぱが無いので・・。

 このような斜面の畑で、ヘクタール辺り20ヘクトリットルしか収穫出来ない(しない)と言うことになり、しかもそれはエレガンスを生かしたものですから、遅熟などはさせない、適度な熟度の健康な葡萄を収穫することに賭けているんだろうと想像できます。

 左の写真もまったく色味や明るさの調整をしていませんが、美味しいと思えるワインはほぼ間違い無く、なんの調整をせずとも綺麗に映る場合が多いです。それは特に赤ワインに顕著かな・・と思いますが、稀に素晴らしいワインでも、グラスの横に置くボトルの性でしょうか、真っ白だったり、真っ黒だったり、単色だったりすると、上手く行かない時も有ります。こちらは白いエチケットですが、一面的でない、見事なグラデュエーションで撮れました。

 2015年と若いですが、今飲んでもとても良いバランスです。時にこの辺りのワインはスパイスがきつかったり、甘かったり、疲れるほど濃かったりします。しかし、この色合いから言っても、「それはきっと無いな」と言うことは判るんじゃないかと思うんですね。

 ピュアなチェリー、ワイルド・チェリーがややビターに感じられる果実味に、透明感の高い、比較シンプルな・・いやブルゴーニュ的な石灰系ミネラリティがふんだんに感じられます。ボディは中庸で適度に膨れていて、終盤がややタイトですから・・・普通ならこの辺りのワインは後口からがボリューミーなんですが、綺麗な収束を見せてくれる中調子です。

 おそらく2年ほどしますと、ムールヴェードル主体ですから、ワイルドさ、獣っぽさが出て来て、ちょっとコート=ロティ風なニュアンスがトッピングされるんじゃないかな?・・と思います。

 現状は他のコラムでご紹介させていただいているカトリーヌ・ロックさんのピノ・ノワールを僅かにふくよかにしたようなニュアンスです。とても良いバランスだと思います。

 巷で騒がれているのが判る美味しいフォジェールでした。是非飲んでみてください!お勧めします!


2017 Faugeres Rouge le Presbytere
フォジェール・ルージュ・ル・プレビテール

13762
自然派
赤 フルボディ
フランス
ラングドック・ルーション
フォジェール
ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

■エージェント情報
アペラシオン: AOC Faugeres フォジェール
品種: 2017 年物 リュドナー・ペルト&グルナッシュ50%、サンソー40%、カリニャン10%
醸造: 早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1 回ずつ選果。ブドウはカリニャンを以外は全て除梗せずに全房で発酵を行います。発酵はブドウに付着している野生酵母のみで行い、醸造中はSO2 も含めいかなるものも添加せずにナチュラルな醸造を行っています。品種毎別々に発酵を行います。発酵は25.28 度の低温で行い。発酵期間は約5.7 日間。その後、約3 週間の果皮浸漬を施します。圧搾後、リュドナー・ペルトとグルナッシュ、サンソーは容量225 リットルのバリックに、カリニャンは容量150 リットルの木樽に移し、マロラクティック発酵と熟成を行います。熟成期間は8.12 ヶ月。熟成中はバトナージュも澱引きを行わず、熟成後アッサンブラージュを行って無清澄で瓶詰め。収量は1ha 当たり20~22 ヘクトリットル。
 2017 年の収穫日はサンソーが9 月18 日、リュドナー・ペルトとグルナッシュが9 月16 日、カリニャン10 月1 日。総生産量は1 万本。味わいのコメント:プラムやチェリー、スパイスなどの複雑な香り。口中には、しっかりと熟した果物や灌木、香辛料などの風味が感じられる。タンニンは絹のように柔らかい。カトリーヌ・ロックのワインの特徴である、ブルゴーニュ的なフレッシュ感とエレガントさが感じられる味わいと長い余韻。

Le Presbytere ル・プレビテールとはキリスト教の司祭の館のこと。ドメーヌの中に、かっての村の司祭の館があり、現在、その石造りの丸天井の建物の中でマス・ダルゾンのワインを熟成させていることから、キュヴェ名がル・プレビテールと命名されました。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,350 (外税) 
【モンファレットをよりチェリッシュに、赤く染めたエレガントなフォジェールです!!・・カトリーヌ・ロックのピノ・ノワールに似た涼しげな味わいです!】
 これも美味いですね~・・。ただし、ほぼ完璧と思える「モンファレット」の柔らかさはソフィスティケイト・・いや、若いからかなと思いますが、黒みはやや赤く、より新鮮な果実に振ったかのような、暑いフォジエールA.O.C.では余り感じられないような仕上がりです。

 この1~2週間と言うものは、台風有り、地震有りで日本列島は大騒ぎ・・しかも犠牲になった方も多くいらっしゃいました。2カ月前も西日本の大雨で多くの犠牲者が出ましたので、

「・・何とも悲しい状態・・」

が日本を覆っており、noisy としましても、ワインの案内など出していて良いのか?・・などと随分と悩みました。

 ワインのインポーターさんも、先週は随分と北海道に集まっていらしたようで・・いや、有るお店のワイン試飲会のお手伝いだったようですが、正に北海道地震に巻き込まれたらしいんですね。

 ワイン屋にとってはセラーは生命線ですから、ほとんどのセラーが電気を使用せざるを得ない訳です。地震で電気の供給が止まれば、それはセラー内のワインの崩壊に繋がりかねません。おそらくですが、北海道で電気が止まっていた間は、ワイン屋さんも、またその他流通業の冷蔵・冷凍ものを扱う業者の方々も生きた心地がしなかったに違いありません。

 1~2度のセラー温度の緩やかな上昇や下降は許容範囲内ですが、電気が止まったまま1週間とかは・・考えたくないですよね。noisy も知り合いのワイン屋さんたちに、どんな対処をしたのかなど・・聞きたいところでは有りましたが・・

「聞かれたくないだろうな~・・少なくともnoisyには・・」

と思い留まりました。


 しかし考えてみれば、流通業者だけでは無く、ワイン生産者にも・・「そのまんま」・・言えることなんですね。半地下のような簡易セラーがまだアチコチに残っているフランスでも、今ではかなり変化が有ります。それはやはり、温度管理がワインに及ぼす影響が大きいからです。


 カトリーヌ・ロック女史のこの素晴らしいフォジエール・ル・プレビテールからも、そんな、

「不要な温度が積み重なった感」

は皆無です。それこそがこのワインの美味しさの原点かと思います。そこにカトリーヌ・ロック女史の「感性」が・・見事に加わっているんですね。

 濃密さが有りつつもさらっとした練れた美味しさを見せる「モンファレット」に対し、よりピュアでほんのり軽量で、赤く若い味わいを見せるのがこのワインです。感覚は、

「しっかりとしたピノ系?」

とも思えなくも無く・・・字いや、実は2017年のカトリーヌ・ロック女史のピノ・ノワールもテイスティングしているんですよ。悪くないんですが・・ちょっと若過ぎるんですね。これをご紹介してしまうと、せっかくカトリーヌ・ロック女史のワインが世に受け入れられてきたのに水を差すんじゃないかと危惧した訳です。

 誤解されると困るのでお伝えしておきますが、2017年のネゴスのピノ・ノワールは、現在はちょっと若過ぎ、半年ほど寝かすべきと言うのがnoisy の判断で、「駄目」と言う訳では有りません。半年後なら・・扱いたいところですが、輸入してしまったものはさっさと供給したいのがエージェントさんの意向でしょうから・・noisy としましては、今回はパスさせていただきました。


 半面、モンファレット、そしてこのル・プレビテールの出来が素晴らしいので、皆さんにはぜひこちらを飲んでいただきたいと思います。

 黒い果実中心だがそこに赤が差し込むモンファレット、赤果実中心でそこに紫が入るル・プレビテールです。是非飲んでみてください。超お勧めです!!


2015 Faugeres Rouge Monfalette
フォジェール・ルージュ・モンファレット

12895
自然派
赤 フルボディ
フランス
ラングドック・ルーション
フォジェール
ドメーヌ・マス・ダルゾン(カトリーヌ・ロック)

■エージェント情報
品種:ムールヴェードル80%、シラー15%、グルナッシュ5%
 早朝に手摘みして収穫したブドウを畑と醸造所で各1回ずつ選果。ブドウは除梗せずに全房で発酵を実施。発酵はブドウに付着している野生酵母のみで行い、醸造中にはSO2も含めいかなるものも添加せずにナチュラルな醸造を行っています。品種毎別々に発酵を行います。発酵は25~28度の低温で行い。発酵期間は約5~7日間。その後、約3~4週間の果皮浸漬を施します。
 圧搾後、容量225リットルのバリック(新樽20%)に移し、マロラクティック発酵と熟成を行います。熟成期間は18ヶ月。熟成中はバトナージュも澱引きを行わず、熟成後アッサンブラージュを行って、無清澄で瓶詰め。収量は1ha当たり20ヘクトリットル。総生産量は5000本。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,750 (外税) 
【エレガントなフォジェール!?・・確かにカトリーヌ・ロックのピノ・ノワールに似た品格の有る涼しい味わいです!】
 南仏のフォジェールAOCです。ムールヴェードル主体ですね。大量に出来てしまう葡萄をコントロールしつつビオで栽培した高級ワインです。

 まぁ、noisy のお客様はブルゴーニュ好きが多いですから、余り暑苦しさの目立つワインは元より、エレガントでは無いワインは中々売れません。・・なんででしょうかね・・(^^;;

 例えば、造り手紹介欄の写真を見ていただくと判るかと思いますが、このような急峻な斜面の、しかもかなり高度の高い位置の畑からの写真です。

 それに加え、カトリーヌさんは斜めですし建物の左側が下がっていますから、写真で見えるよりもより斜面は急だと言うことが判ります。畑は雑草が枯れた秋~冬にかけてのものと思います・・違うかな?・・でも枝がまだ伸びていて、葡萄の葉っぱが無いので・・。

 このような斜面の畑で、ヘクタール辺り20ヘクトリットルしか収穫出来ない(しない)と言うことになり、しかもそれはエレガンスを生かしたものですから、遅熟などはさせない、適度な熟度の健康な葡萄を収穫することに賭けているんだろうと想像できます。

 左の写真もまったく色味や明るさの調整をしていませんが、美味しいと思えるワインはほぼ間違い無く、なんの調整をせずとも綺麗に映る場合が多いです。それは特に赤ワインに顕著かな・・と思いますが、稀に素晴らしいワインでも、グラスの横に置くボトルの性でしょうか、真っ白だったり、真っ黒だったり、単色だったりすると、上手く行かない時も有ります。こちらは白いエチケットですが、一面的でない、見事なグラデュエーションで撮れました。

 2015年と若いですが、今飲んでもとても良いバランスです。時にこの辺りのワインはスパイスがきつかったり、甘かったり、疲れるほど濃かったりします。しかし、この色合いから言っても、「それはきっと無いな」と言うことは判るんじゃないかと思うんですね。

 ピュアなチェリー、ワイルド・チェリーがややビターに感じられる果実味に、透明感の高い、比較シンプルな・・いやブルゴーニュ的な石灰系ミネラリティがふんだんに感じられます。ボディは中庸で適度に膨れていて、終盤がややタイトですから・・・普通ならこの辺りのワインは後口からがボリューミーなんですが、綺麗な収束を見せてくれる中調子です。

 おそらく2年ほどしますと、ムールヴェードル主体ですから、ワイルドさ、獣っぽさが出て来て、ちょっとコート=ロティ風なニュアンスがトッピングされるんじゃないかな?・・と思います。

 現状は他のコラムでご紹介させていただいているカトリーヌ・ロックさんのピノ・ノワールを僅かにふくよかにしたようなニュアンスです。とても良いバランスだと思います。

 巷で騒がれているのが判る美味しいフォジェールでした。是非飲んでみてください!お勧めします!