【・・前回ご紹介時には飲んでいないのに気付き、新着発行直前に・・テイスティングしました!・・やっぱり旨いです!・・フルーツのアロマが抜群です!】

ぐんぐん来ています・・造り手紹介のトップでも書かせていただきましたが、もはや彼女にには、二大巨頭の姿は等身大に見えていると確信できる味わいに仕上がって来ています。
まぁ・・海外メディアの評点は、低くは無いものの・・この3年間の彼女の歩みに目を瞑ったものになっていますが、判る人には判る・・それがこの世界の掟なんですね。大きく構えて毎年同じ、いつも通りに違いないとのんびりしていると、美味しいワインになっていたことに気付くチャンスを失ってしまいます。
いや、お客様のことでは無いです。ワイン屋さんとか・・ソムリエさんとか・・です。むしろお客様の方が良~~~く・・知っていると思いますよ。
で、noisy も飲んだ気になっていたんですが・・新着を出そうと言う段になって・・今、午後8時48分ですが、未だにキーボードをパチパチしながら・・電話を取ったり、お客様のお相手をしたりしているんです。凄いですね~~・・(T.T
で、この2022年のモロー=ノーデの村名シャブリです。思い出すに・・この数年の間に、ヴァンサン・ドーヴィサは大きく変わりました。もはやラヴノーとクリソツで、見分けを付けるのが難しいほどです。それまでは樽が目立ち・・いや、それがヴァンサン・ドーヴィサのスタイルだと思っていたものですが、その樽のニュアンスさえ・・悪い風に言えば・・独特のコゲ臭さが有ったんですが、全くのニュートラルなものになり、そうしますと・・果実が活き活きとして来て活気に溢れ、細かい表情と気品が表に出るようになったんですね。

モロー=ノーデの場合は、樽臭さは無かった・・でも、果実のパワーが不足していたと数年前の姿を思い出します。
ですが・・もはやそんな姿は無い・・と言って良いかと思います。
今回は店で開けたので、いつもとちょっと違って見えるかと思いますが申し訳ありません。
伸び伸びしたアロマが抜栓とともに溢れだします。ピュアで膨らみを持った、少しオイリーなアロマと、ほんのりとフリンティーさ、果実のぷっくりした姿が空気中に漏れだします。
口に含むと、やはりほんのりマッタリとしてオイリー、ややオレンジ色さえ含む柑橘・果実がナチュラルに感じられます。ほんのり蜜と、ほんのりスパイスと、たっぷりな果実感・・完全には膨らみ切らないものの、口内をほぼフルに出来るエナジーが有ります。
これ・・相当美味しいと思うんですけど・・これで90点は無いだろうと・・
そして、長く持つと思います。5年後にはほぼ完熟に近くなると思いますが、10年以上も持ちます。そして、落ちかけになるのは14~15年後でしょうか・・その頃の姿もきっと素晴らしいだろう・・そう思わせる見事な味わいでした。
まぁ・・このモローノーデのシャブリも3千円くらいでしたよね・・ヴァンサン・ドーヴィサもそうでした。売れなかったし・・(^^;;
今やその二大巨頭の後ろ姿を目前にしたモロー=ノーデ。飲んでみてください。超お薦めします!
以下はテイスティング出来なかった時のこのワインのレヴュー + 以前のレヴューです。
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【・・モロー=ノーデのシャブリが美味しいのはもう絶対に間違い無いので、今回はテイスティングせず・・涙を飲んで忍び難きを忍び・・価格下げに回りました!12本だけです。】 痛し痒し・・です・・。2018年もの村名シャブリが新着価格で2750円、2019年ものが3580円、2020年ものは3450円で耐えて、超少ない2021年ものは4480円と千円上げ・・そして今回の2022年ものは・・
「上代が6200円・・(T.T」
ですから、どう頑張っても5千円は超えてしまう訳です。
ましてや入荷は12本だけなのでテイスティングで1本減らしますと・・限りなく5千円台後半になってしまう訳ですね。
昨年が4480円ですから、10パーセントアップなら何とか5千円は切れます。ですが、昨年の今頃はユーロ円は150円、今は最大175円で25円ほど円安です。なので、ほぼ15%下がっていることになりますので、
「ドメーヌの値上げが無い場合で、どんなに頑張っても5150円ほど?」
と言うラインになります。値上げが有るとさらに積み重なってしまう・・でも、
「この暑く蒸す季節に、キリリとしたシャブリの美味しさで暑さを吹き飛ばしつつ美味しい魚を食す!」
みたいなシュチュエーションは、やっぱり良いですよね。
なので、思いっきり頑張って、何とか5千円を切ってのご案内です。当然・・飲めませんのでテイスティングレヴューは無し・・まぁ12本だけですので・・
「5年で倍の売値は避けたいし、これから年末に向けて円が強くなると踏んでの・・自虐的特売!」
です。お早めにどうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう・・ついつい飲みたくなってしまうシャブリ!シャルドネの醍醐味、シャブリの心地良いミネラル、瑞々しく華やかで柔らか・・適度なナチュールっぽさ・・素晴らしいモダン・シャブリです!】

年々コンセントレーションを高めて来ているモロー=ノーデの2021年です。中々に厳しいはずの2021年ヴィンテージですが、そんなニュアンスは・・どこにも在りませんでした。実に美味いです!
とても良く熟していて、瑞々しさがほとばしるフカフカなアロマが絶品です。質感の高さはかなりのものが有ります。
そしてそのアロマはやはり、畑の良さから来るんじゃないかと思うんですね。昨年の2020年ものの村名のコラムには、「二番手グループのトップ」などと言ってしまいましたが、この2021年もの村名だけに及ばず、同時に届いた2020年ものの1級ヴァイヨンもテイスティングして、
「おっ?・・一瞬・・ドーヴィサ?・・ラヴノー?」
と思えるような、あの・・膨らんだ風船を少しコッテリ気味にミネラルと火打石と粘りのあるエキスに果実が混じる・・何とも言葉にしがたいシャブリのトップ生産者たちの高質なニュアンスも感じたんですね。
さすがに1級ヴァイヨンのような高質さ、高貴さ、こってりさまでは行かないですし、フリンティで複雑なミネラリティの組成も比べてしまえば幾分シンプルなんですが、
「・・余りに美味しくて、ついついグラスに手が伸びてしまう!」
と言う・・何とも卑しくもいじらしいワインファンの一人になってしまいそうになります。

大抵の場合村名シャブリは上級の1級やG.C.に比べるとかなりスッキリ系な味わいになりますが、
「モロー=ノーデの2021年シャブリは、心地良い飲み口からの適度なポテンシャルを公開してくれる表情が有って、まったく飲み飽きしない」
と感じました。
まぁ・・あのドーヴィサでさえ、昔はシャブリのトップをラヴノーと張り合っていたもののクラシカルなシャブリにどっぷりのままで・・ナチュラルでモダンなラヴノーには置いて行かれた感じで一時的には二番手になっていました。昨今はもう・・飲んでも安易には区別がつかないほどソックリで・・(^^;; 完全に「ツー・トップ」状態は間違い無く、凄いシャブリを造っていますが・・
「彼らは村名シャブリでさえ物凄い!」
ですから、他のシャブリの生産者さんたちは追いつくのは至難の業ですよね。
このモロー=ノーデですが、どうでしょう・・トップ・グループに追いついたかな?・・と言う感触が有ります。勿論..その中では下位になるのは仕方が無いですが、もはや二番手グループと言い切るのは難しい状況になって来ました。これで「凄み」が出てくれば・・と思うんですが・・トップ・キュヴェのG.C.ヴァルミュールは余りいただけないし..2020年は割り当てをすっ飛ばされてしまったし・・で noisyにはまだ確かめようが有りません。
ですがそれほどに・・飲んでいて楽しい・・心地良い・・だから美味しい・・と言う感覚にさせてくれるのかと思います。是非飲んでみてください。このふんわり感、香りの素晴らしさ・・そして味わいの伸びやかさまでご堪能下さいませ。超お勧めします!
【ナチュール系シャブリの二番手グループの・・トップ!?素晴らしいナチュール系シャブリです!】
モロー=ノーデの2020年のシャブリです。ようやく高い評価が揃って来た感じです。
まだNoisy wine は扱わせていただいて3ヴィンテージ目なので良く知らず・・調べてみますと、2014年のモロー=ノーデのシャブリに、かのティム・アトキン氏が91ポイント、ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌が15.5/20ポイントを付けた辺りが端緒のようです。他の海外メディアは、それ以前のもっと低い評価を続けていたのに対し、ティム・アトキン氏は変わらず高い評価を、ラ・ルヴェ・デュ・ヴァン誌は徐々に評価を上げ始め、昨今は・・あのジャスパー・モリス氏も目が覚めたのか・・結構に評価が上がって来ました。
この2020年もののシャブリには、ティム・アトキン氏が90ポイントと、最高の評価だった2014年、2016年の91ポイントを超えてはいませんが、どうなんでしょう・・例えば昨年リリースの2019年ものと比較しますと、
「よりナチュール感が増して来ている」
と感じます。
それが影響したかどうかは不明ですが、noisy 的にはマイナスポイントとは思えず、もし2019年ものが91ポイントなら2020年も91ポイントで同点評価、しかしミネラリティが外側にある程度出ていたのが2019年で、ナチュール的な柔らかさが表情に現れていたのが2020年・・と言う違いかと思います。

いつも通りにスピード感ある少し柔らかなニュアンスを含んだ優しいアロマ、柑橘と目の細やかなミネラリティがノーズに入って来ます。黄色のやや熟した柑橘果実感、よく溶け込んだミネラリティがふっくらと感じられます。
中域もすんなりと膨れてくれ、高域の伸びが現段階では少し大人しいかな?・・とは思いますが、飲んでいくうちに伸びて行くので問題無し・・良い感じの色っぽさを伴った長めの余韻、少し色付いた果実感がノーズに戻って消えて行きます。
ん・・一般的には90~91ポイント・・かな・・と思います。個人的な好みが許されるなら、もう少し加点するかも・・しれません。
まぁ、色合いを見ていただきましたらお判りでしょう。どちらかと言えば「パキッ」とした色合いの2019年に対し、2020年ものはややオレンジ系の色合いが入っているように見えると思うんですね。
それがむしろティム・アトキン氏には「シャブリっぽさが若干薄め」として捉えられたのかもしれません。でも90ポイントですから・・はい。それにこの2020年ものは、今、完全に仕上がっている訳では無く、まだ成長中と言えます。
ただし今飲んでも充分に旨い・・です。
もはやシャブリでトップのあの2つのドメーヌを追いかける2番手グループのトップと言って良い感じにはなったと思います・・ただ noisy としては、今回は1級が少な過ぎて飲めず、グラン・クリュはまだいただけない・・と言う状況ですので、「です!」と言い切れはしませんが、
「相当硬質なタイプの・・ちょっと早いうちは厳しい感じのアリス・エ・オリヴィエ」
とは正反対の表情を出すタイプながら、同格以上の立ち位置に来たんじゃないかとは思います。是非飲んでみて下さい!超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【肯定感に満たされる・・ナチュラルなのにビオっぽく無い・・とても美味しいシャブリです!】
え~・・最初の画像は禁断の無調整写真です。部分的にしたのと、そのサイズのみですね。非常に美しい、緑を奥に秘めた黄金色をしています。むしろこの写真だけで良いか?・・とも思えるような、非常に饒舌な写りをしているような気がしています。因みに2枚目は、部分切り取り、サイズ、ホワイトバランス、色味調整をしていますので、やはり・・
「何だかな・・」
みたいな写真になっちゃってます。
シャブリらしさのしっかりあるミネラリティをふんだんに持っているシャブリです。タイミング的にはほぼジャスト・・もう少し休ませた方が良いかとは思いますが、シャリッとしたミネラリティと、ドライな柑橘フレーヴァーが心地良いです。
この「シャリッとしたミネラリティ」がちょっと崩れて来た頃・・それがまた超、美味しいんですけどね~・・。
味筋的には「近代的」な感じですね。ミネラリティも、最近のドーヴィサやラヴノーのように、ワイン中に滅茶苦茶に押し込められているようなところまでは行ってません。ドーヴィサも村名シャブリでさえ、相当に凄いミネラリティに加え、ツルッツルのテクスチュアで驚かされますが、やはり飲んでいる時に「構えてしまう」ようなところが有るんですね。

でも、モロー=ノーデの村名シャブリは、本当に優しいです。いや、実際はミネラリティも相当なものなんですよ。でも、
「そんなに畏まることは無いよ。楽しく飲んでね・・」
と言われているような抱擁感覚が有るんですね。
だから飲んでいても疲れない・・果実感もちゃんとあるのに、後口に僅かに感じるビターさがちゃんとあって飽きてこない・・訳です。柑橘フルーツって、ちゃんとビターさが有るじゃないですか・・。だからやはりリアリティを感じるのでしょう。
リーズナブルで旨いです。今飲んでも良いし、10年置いても・・ミネラリティが崩れて来て、その中に有ったものが表情を作ってくれて面白いでしょう。是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【星付きレストランが使いたくなるのが判る!・・シャブリらしさを忘れぬピュアさとナチュラルさ、そして価格の適正さ!しかもティム・アトキン氏は90Points!】
めっちゃ良いです!・・ディスカウントみたいな右から左へ流すだけのショップが扱っているので、絶対にやりたくないと思ってましたが・・これ、素晴らしいですよ。
何せ価格が安いんですが、欠点が全く見当たらないんですね。
アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールとの共通点への言及がエージェント資料にも出ていましたが・・どうでしょうね。ナチュラルさに限っては、少々アリス・エ・オリヴィエが勝っているような気がします。
しかし、アリス・エ・オリヴィエのシャブリは酸っぱい・・(^^;; まぁ、少し熟成させれば美味しくなるんですが、リリース直後には・・以前、余りの酸っぱさに、その後のテイスティングが台無しになったことも有りましたからね・・2007年ものだったかな?・・いや、参りました。まぁ・・ビオを意識する余り、収穫のタイミングが遅くなって、健全な葡萄を得られなくなることを恐れる=酸っぱい・・と言うことなのかもしれません。
しかしながら、モロー=ノーデの村名シャブリには、そのような面はありません。「ピッタシカンカン!」(古っ!)な収穫時期による滑らかな舌触りと適切な酸バランスを得ていると思います。
当然ながらミネラリティも実にしっかりしています。村名としますとベストな量でしょう。昨今のドーヴィサやラヴノーのようなマンモスを超えたようなミネラリティまでは行っていません。それゆえ、
「むしろシャブリらしい・・キンメリっぽさの感じる・・フリンティ―な・・」
ミネラリティを感じていただけると思うんですね。
まぁ、ドーヴィサ、ラヴノーは超高級品としてのシャブリと言う立ち位置も有るかと思いますが、却ってレストランでは扱い辛くなってしまうのかも・・などと考えてしまいます・・が、現地のレストランでのラヴノーのシャブリの入荷価格を聞いてビックリしました。
「滅茶苦茶安いんです・・」
「誰がぼってるの?」
いや、止めておきましょう・・。このノリで書いていると言わなくても良いことを書いてしまいそうで怖いです。
白、黄色のやや熟した柑橘フルーツがノーズに飛び込んで来ます。開けてすぐです・・非常にスピードのあるもので早いです。ある程度のまったりさと、瑞々しさがフレッシュさを感じさせますが、酸のバランスが丸くて滑らか、そしてミネラリティがしっかりあることでシャバくならず、しかし適度以上に在る凝縮感がさっぱりしたニュアンスで感じられるのは、全てにおいてバランスに優れる・・と言うことなのでしょう。決して濃く無く、甘く無く、酸っぱく無く・・しかし瑞々しいです。
春カツオなんて・・良いんじゃないでしょうか?是非一度、モロー=ノーデ、飲んでみて下さい。これから他の1級やグラン・クリュも扱うつもりです。超お勧めです!