フェヴレイ
フェヴレイ
フランス Faiveley ブルゴーニュ
●自社所有ですから「ドメーヌ」表記の方が良いのでしょうね。一応、エチケットにも「Recolte du Domaine」と書いてあります
「フェヴレイ」と言えば、「クロ・デ・コルトン」の赤が有名ですが、極少量の「コルトン=シャルルマーニュ」も造っています。「クリスタルのような..」という表現がもっとも近い..と思います。素晴らしいです。
● 2011 Corton-Chalremagne Grand Cru
コルトン=シャルルマーニュ・グラン・クリュ
【超レアなワインです!ティム・アトキン96Points、タンザー93~96Points、ベタンヌ18.5/20Points と、非常に高い評価を得ています。】
noisyも良く、コルトン=シャルルマーニュのオファーを出しますが、実は好きなんです..(^_^;;美味しいんですよ..。ルロアも旨いしルーミエもトロ=ボーもLLも..。忘れちゃいけないのが、とっても秀逸なこのフェヴレイです。たった、0.6haの自社畑から少量のみ生まれますので、おそらく見たことがない方が殆どでしょう。
フェヴレイのミュジニーに至ってはたった半樽、コルトン=シャルルマーニュでも4~6樽という具合に、美味しいものがとっても数少ない恨まれる造り手..なんですね。また、余りの少なさから評論家まで回らないのと、アドヴォケイトとの係争で評価されなくなっていることは、今でも余り知られていない原因になっています。
まぁ、フェヴレイの赤は・・実際のところテクスチュアがゴツゴツしていて硬く、武骨なことが多かったので・・余り好きでは無いんですね。あのシャトー・ド・シャンボール=ミュジニーのジャック=フレデリック・ミュニエが持っていてフェヴレイが賃貸契約していたニュイ=サン=ジョルジュ1級クロ・ド・ラ・マレシャルが契約切れでジャック=フレデリックに戻って来て・・
「・・良かった~!」
と思っていたぐらいですから・・。
でも残念ながら正規がジャック=フレデリックをくれなくなっちゃいましたので、それも意味が無い・・と言う現状では有りますけどね。
でもフェヴレイのコルシャルだけは素晴らしいと思っていて、たまにしか仕入れられませんが良い価格で見つかると仕入れるようにしています。今回も正規品では無くブローカー品ですが、コンディションは良いようです。タイミング良く飲めると大当たり!・・する確率がとても高いと感じています。
ちょっとコラムの内容からは少し外れますが・・10年位経ったコルシャルを飲んで美味しくない・・とか、もう終わっている・・などと思われるシュチュエーションは偶に出会うことが有ると思いますが、その段階で「もう終わっている」と決めつけないでいただきたいですね。noisy 的に言ってもまだ若い頃は、
「・・何だよ~・・もう終わってるじゃん・・もしくは外れを引いたか~?」
などと思うことは多く有りました。しかしながら、それでもシツコク喰い下がって・・(^^;; と言うか、若い頃は長くダラダラと時間を掛けて飲むことが出来る環境にいられた・・と言うことも有るのでしょう。今ならダラダラとワインを飲んでいようものなら、
「いい加減にしてよ!」
と、誰かさんに怒鳴られて恐縮するのがオチです。
でも本当に、「もう死んでいる」と思っていたシャルドネが、「どっか~ん!」といきなり目を覚ましたり、どこからか判らないけれど、凄いフルーツ香が漂って来た・・と思ったら、諦めてシンクに下げていたグラスからだったり、20年以上も経ってしまったオフヴィンの日陰のシャルルマーニュ側の畑のワインが、シャルドネの親と言えるピノ・ノワール的なアロマを・・・そのゴールドな色合いから感じさせてくれたりも・・しました。通常飲んでいる時間の2時間ほどで全てを判断できるほどの経験を持っていらっしゃるならそんな判断も正しいのかもしれませんが、
「偉大なワインは何をして偉大だと言われてきたのか」
を完全には理解していない私たちは、その都度、
「・・この判断は違うかもしれない・・」
と言う疑問を持つべきじゃないかな・・と思っています。
で、フェヴレイのコルトン=シャルルマーニュは、たっぷりのミネラルに充分なアルコール分とエキス分から生まれる全ての要素が複雑に絡み合い、しかも楚々としていて優雅、おしとやかです。派手に訴えてくるタイプでは無いのですが、実に印象的で、一度飲んだワインラヴァーの心を掴んで離さない魅力が有ります。
実際、結構昔に97年と99年を飲んでいますが、どちらも若い内から美味しく飲めました。しかもそのぴっちり張りつめた、見事な輪郭を示す Roche (岩・石) は実にエレガンスに富んでいます。ガチガチになりがちなコルトン=シャルルマーニュに有って、何故か若い内から楽しめるのは、フェヴレイのピノ・ノワールとは正反対なのが実に面白いですね。また、実際はどうなのかは判りませんが、シャルドネ以外の風味も往々にして感じることがあるコルトン=シャルルマーニュに有って、むしろシャルドネ単一じゃないかな、と感じさせてくれるのも嬉しいですね。
因みにティム・アトキン氏は96Points、タンザーさんは93~96Points、ベタンヌさんちは 18.5/20Points と言う評価で、半樽しかない2011年のフェヴレイのミュジニーにタンザーさんは94~97Points付けていますから、
「ミュジニーには僅かに及ばなかったコルトン=シャルルマーニュ」
と言うことになりますか。
タイミング良く開けていただければきっと素晴らしいと思います。お奨めします。
Copyright(C) 1998-2023 Noisy Wine [ Noisy's Wine Selects ] Reserved