ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

フランソワーズ・ジャニアール

フランス Francoise Jeanniard ブルゴーニュ
● 2023年・・素晴らしいヴィンテージです!・・このところ2023年ものを続けてテイスティングしていますが、余りの良さに・・驚いています。

 2015年の健全健康さに2018年的な熟度が有り、ストレスの無い見事な味わいを・・このフランソワ・ジャニアール2023年で感じました。

 なお、4代目のアルペランジュさんから5代目のアレクサンドラさんに・・

「女性(母)から女性(娘)へと承継!」

された・・ちょっと珍しいかもしれないですね。

 そして、シャルドネは完璧です。A.C.ブル2023年・・かなり細かく書いてますが滅茶美味しいですし、ペルナン2種もとんでもなく美味しいです。

 赤は2023ペルナンV.V.ですが、5年寝かせますと完璧!・・ですが、今飲んでもその若い美味しさが素晴らしいです。ぜひ飲んでみてください。

 そして、何故か毎年遅れて来るアロース=コルトンは2021年ものなんですが・・これは今飲まれるとすると勘違いさせてしまうと思うので、とりあえずご案内は保留です。

 なので、今回はドメーヌ・フランソワ・ジャニアールの2023年ものだけをご案内させていただきます。重要なお話も出ていますので、是非各コラムをご覧くださいませ。

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 いや・・このところのフィネスさん扱いのワインがどんどん美味しくなって来ているんですよね・・。一体どんな魔法を使ったのか判りませんが、この、扱いはまだ若い「フワンソワーズ・ジャニアール」も、

「到着するたびにグングン伸びて来ている!」

ことをテイスティングで知らしめられます。

 このA.C.ブルのブランも、滅茶美味しいんですよ。ミネラリティがバッチリ・・パリッとした感じです。それに赤も同様にミネラリティが素晴らしい・・だから「伸び」が滅茶良いんです。

 この伸び盛りのフランソワーズ・ジャニアールのワインは、何しろリーズナブルです!・・ほぼ6千円以内でどのアイテムも行けるでしょう?

 まぁ、皆さんは余り知らないアペラシオンかもしれませんが、noisy 的には最近特に再注目しているんですね。

「ペルナン=ヴェルジュレス!・・旨い!・・超エレガントで妖艶!」

「アロース=コルトン!・・濃度がピッタリ!・・果実感バッチリ!」

 ・・それでこの価格ですから、飲んだら美味しいのでファンになっちゃうと思うんですね。星付きのレストランさんでも出されている訳ですから・・その理由も有る訳です。

 中々普段飲みにニュイのワインを開けるのが難しくなって来ましたが、

「ペルナン=ヴェルジュレスはコルトンの丘の反対側の丘」

 で、ほぼ地続き、すぐそこなんですね・・。きっと気に入っていただけると思います。ご検討くださいませ。


 初めての扱いになりますドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアールをご紹介します。エージェントさんはフィネスさん。バイヤー的に言ってもフィネスさんらしさが満載のピュアなブルゴーニュワインです。しかも価格は良心的。今飲んでも良さが伝わって来ます。

■エージェント情報
 コルトンの丘の麓、ペルナン ヴェルジュレス村にあるこのドメーヌは2002年からフランソワーズ アルペランジュ女史がドメーヌ運営を引き継いで現在で4代目になります。アロース コルトンとペルナン ヴェルジュレスに僅か2.5haの畑を所有するとても小さな家族経営の造り手で、植物学に基づいて畑の耕作や手入れをしっかり行い、除草剤も使わずにとてもナチュラルな葡萄を作っています。地元ペルナン ヴェルジュレスのミシュラン1つ星レストランの「ル シャルルマーニュ」、リヨンの東の町アヌシーにある2つ星レストランの「ル クロ デ サンス」でこのドメーヌのワインが使われています。

 葡萄の木の樹齢は35~65年で古木が多く、摘房で収量を制限し、頻繁に耕作を行なって悪影響のある雑草を取り除いています。いかなる除草剤も使用しておらず、病害に対する薬剤の使用は必要最小限に抑えています。除葉は朝日の当たる東側だけ行い、西日が長時間照り続ける西側の葉は残して葡萄が焼けるのを防いでいます。また畑の中の空気循環を良い状態に保って腐敗が起こらないようにしています。葡萄の収穫はすべて手摘みで、除梗は約80%行います。白はステンレスタンクで醗酵前浸漬を行い、自然酵母でアルコール醗酵を20℃で7~8日間行います。赤はコンクリートタンクで5~6日間低温浸漬後、最大30℃でアルコール醗酵を8日間ほど行います。熟成は樫樽で白は9~10ヵ月、赤は約12ヵ月間行い、新樽は白赤共に10~15%の割合で使われます。


2023 Bourgogne Chardonnay
ブルゴーニュ・シャルドネ

19524
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。当主のフランソワーズ・アルペランジュ女史の従兄弟がマコンでワイン造りをしており、そのドメーヌが所有している石灰質土壌の畑に植えられている樹齢30年のシャルドネを収穫から携わって醸造しました。ステンレスタンクでアルコール醗酵後に旧樽のみで8ヵ月熟成。柔らかな酸味と豊かな果実味、ペルナン=ヴェルジュレスよりも軽めですが甘味があるので飲みやすい仕上がりになっています。
750ML 在庫  4   ご注文数   本
¥4,980 (外税) 
【2023年がグレートイヤーだと理解できる「ある種の完璧さ」を持つ素晴らしいA.C.ブルです!マコネーの葡萄とのことですが・・マジですか!・・ペルナン、入ってるでしょ!?】
 いや・・美味しいです。滅茶美味しい!・・健康的で適度なグラ、膨らみまでノーズで検出できるほどに快活で有りながら、豊満と言うまでには至らずに・・美しさを感じさせてくれる見事なシャルドネです。

 まぁ・・2023年というある種、特別な出来のヴィンテージもあるのでしょう。でもこのA.C.ブルは、

「あくまでマコネーの義弟の葡萄を収穫してドメーヌで醸造した」

と言うのがテクニカルなんですが・・noisy的には少し疑問です。

「・・そんなことでこのレベルのものが出来るの?」

と。

 たしかに良く熟れている部分は感じられますが、でもマコネらしくは・・余り無い・・(^^;;

「いや・・これ、ペルナンの葡萄、結構に入ってるでしょ・・」

と思わざるを得ないほどに、

「村名ペルナン=ヴェルジュレス2023年に近い出来!」

と受け取ってしまったんですね。

 例えば、この5月には入荷予定のダニエル・バローのマコンやプイィ=フュイッセは、

「相当にコート=ドール的な部分を持ち、単にマコネーのワインだとするのは憚られる」

のはどなたも一緒だと思うんですね。

 ですがそれ以上に、

「非常にコート・ド・ボーヌ的...もしくはコルトン的、ハッキリ言えばペルナン=ヴェルジュレス的なシャルドネの表情に似ている」

と感じさせられる訳です。

 そもそもフランソワーズ・ジャニアールさんちは、コルトン=シャルルマーニュを生み出すアロース=コルトンとペルナン=ヴェルジュレスに畑を持つドメーヌですから、例えるなら・・

「樽の中身が蒸発で減った時に何で補填するか?」

と言う問題が有ります。

 大抵の場合、実際は10%ほどまで他のワインを補充することは認められていますから、下級キュヴェの葡萄を使用することがほとんでは有りますが、稀に・・実際には下級キュヴェを持たないために同じクラス、もしくはそれ以上のクラスの葡萄を使うことも有り、また敢えて上級キュヴェの格落ちを使用することも有ります。

 それに加え、新樽では無く古樽を使用していますから、1年落ちとかの比較新しい常住キュヴェの樽などを使用しますと、そのニュアンスが移る場合も想定出来ます。

 なので、

「不足分を補うために、所有畑で比較的面積が広いペルナンの葡萄、そしてその古樽を使用する」

と考えるのが妥当かな・・と思うんですね。

 それほどに超バランスが良く、粘性もほど良く、柑橘がややグラマラスに香り、「ネガティヴさを持たない美しさと健康さ」を見せつつ、村名ペルナンにかなり近い、

「ペルナン=ヴェルジュレス・ブランならではの複雑なニュアンス」

を感じさせてくれるんですね。

 まぁ・・コルトン=シャルルマーニュの「真っ白な感覚」とまでは行かないんですが、柑橘の果皮のピュアなニュアンスや、ドライフルーツのニュアンスが複雑に香りますが、

「コルトンの丘の裏側(北)に繋がっているペルナン=ヴェルジュレスの畑の道は、石灰をまき散らしたように真っ白!」

です。畑は白っぽさが混じりますが表土の茶色がしっかり入って見えるのとは対照的に、とにかく道が白い・・んですね。

 そんなペルナンの白のニュアンスを持ちつつ、ややグラマラスに舌に乗り、口蓋に滞在しつつ柑橘の果皮、果実を感じさせてくれますから、確実にクラス上のA.C.ブルです。ぜひ飲んでみてください。かなり旨いです!超お薦めです。





 以下は以前のレヴューです。
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【絶滅寸前!・・3千円代のA.C.ブルゴーニュ・ブランとしてはトップ・クラスに匹敵すると思います。】

 誰がどう見ても・・美味しそうな色ですよね?・・そう、素晴らしく旨いブルゴーニュのシャルドネです。

 黄色がしっかり有って、半透明~透明の反射が石灰的なミネラリティの多さを物語ります。斜めに走る太い涙が、粘りを、オイリーさを見せているようにも感じるんじゃないかと思います。

 それで3千円台・・ギリですが・・(^^

 まぁ、ペルナン=ヴェルジュレス・ブランを名乗れない畑、つまり「広域」のシャルドネですが、条件が良いとここまで出来ると言う「見本」みたいなワインです。

 そもそもペルナンは石灰が強いワインが出来ます。土壌に・・表面にも出ている畑も有ります。今までは日照に問題が有った訳です。それが、

「日照時間が少々短くても、短時間で多くの日照を得られる時代」

になって来ています。

 それがまた近年の、

「A.C.ブルのさらなる美味しさ」

に繋がっていると思っています。

 だって・・A.C.ブルは赤も白も、

「少なくとも15年前の、ちょっと寂しい味わいでは無く、クラス上、もしくはさらにゴージャスな味わいになった」

と言えるでしょう?

 昔はこのA.C.ブル以下のムルソーなんて、捨てるほど??・・有ったと思いますよ。余りコンディションの良くない輸入の仕方も在ったとは思いますが、

「ん・・これはちょっと売れないよなぁ・・」

と、幾ら安くても売りたくないと思えるワインが8~9割在ったものです。そう言った売りたくないワインを弾いていって、今のセレクションになっているんですね。

 もっとも短い間にグーンと延びる生産者さんもおられますから、ちょっと目を離した隙に、偉大な生産者さんになっていたと言う例も多くあります。

 きっとこのフランソワ・ジャニアールも、そんな一人に・・すでに入っていると感じます。ぜひ飲んでみてください。相当美味しいです。


 以下は以前のレヴューです。
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【3千円台のブルゴーニュ・シャルドネとしては超繊細でとても良い出来です!是非2020年ものたちと比較してみてください。】

 グラマラスな仕上がりだった2020年ものです。ムルソー好きにはたまらない・・オイリーで黄色い果実がテンコ盛りなスタイルでした。2021年ものはどうだったでしょうか。

 フランソワーズ・アルペランジュさんはこんな風に言ってます。

「2021年は3月までは温暖で雨が多かったが、4月初旬に急激に寒くなって霜が降り、葡萄畑で大きな被害が出てしまった。また、開花期の天候も不安定で花ぶるいも起こってしまい、さらに収穫減となった。7月以降も雨が多く湿度が高い日が続き、8月末にようやく夏らしい気候が戻ってきて、その後、葡萄の成熟は順調に進んでいった。白は繊細ながらも果実のアロマが豊かでバランスも取れており、余韻の長さも素晴らしい偉大なヴィンテージとなっている。」

 そうなんです・・赤ワインもそうですが、白ワインも2020年と2021年ものじゃ・・全く性格が異なるんですね・・。

 安直に言ってしまえば・・

「2020年は豊満でオイリー、2021年は筋骨隆々」

です・・(^^;;

 2020年ものはファットな美味しさ、2021年はソリッドで繊細さを感じる美味しさ・・と言うことになろうかと思いますが、このA.C.ブルもしっかりそのライン上に有るのが・・面白いですよね。


 で・・グラスでのその見え方ですが、どうでしょうか・・2021年ものの方がより濃く、2020年ものの方がタイトで、

「・・ん?・・逆じゃない?」

と思えませんでしょうか。

 まぁ・・赤ワインの場合と白ワインの場合は結構に・・違って見えるはずなので、

「色が濃いから味わいが濃い」

と言う赤ワイン的な捉え方は、単純には出来ないんですね。

 白ワインの場合の濃い目の色彩は、結構に酸素吸収度や樽からの色が関係して来ます。ポテンシャルが高いと樽に負けない・・負かしてしまう位な訳です。

 でも造り手さんとしましては、その辺りは「ベストなバランスを探る」訳でして、樽の使用率、樽に入れておく時間の長さなど・・調整しますし、それが色彩に影響して来ます。

 まぁ・・赤の方はむしろもう少し単純な見え方はするかもしれませんが、2020年のペルナン赤は良く熟した色彩はしていたはずですが、2021年もののこのA.C.ブルやペルナン白は、

「むしろ2020年ものよりも濃い黄色をしている」

のはそのためかと思われます。

 豊満さはやや削がれ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての健康的なスタイルを得たのがこの2021年のA.C.ブルで、エキスが綺麗に出たドライな味筋、柑橘果実、果実が適度に感じられ、筋肉のようなテクスチュアをモリモリ感じられる中盤~終盤です。余韻も実に良い感じで・・まぁ、この言葉が良いかどうかは微妙では有りますが、

「化粧っ気の無いドすっぴんが美しいヴィンテージ!」

と言えるんじゃないかと思います。

 今飲んで良く、また数年の熟成も可能です。飲んでみてください。非常にリーズナブルだと思います。お勧めです!






 以下は以前のレヴューです
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【ピュア&フレッシュだけれどとても滑らか!中量級のミネラリティたっぷりな旨いシャルドネです!】


 滅茶美味しいです!・・ミネラリティの重量感は、ムルソーと言うよりもピュリニーやシャサーニュに近い、ムルソーよりも軽やかな感じです。ピュリニー辺りのミネラリティに近いと思いますが、中域の太さはよりスレンダーですね。なので、

「少しゴージャスな感じを減らしたイメージ」

で、

「フレッシュでピュアな中量級のミネラリティがばっちり感じられるシャルドネ!」

と思っていただければ近いでしょうか。決して「重い」感じにならず、しかしねっとり・まったり感もそれなりに、柑橘果実も実に良い感じに存在しつつ中域がピュリニー系より僅かにスレンダー、余韻も非常に充実している長さが有りますので、

「・・お、こりゃ美味しい!」

と思っていただけるものと確信しています。

 色合いも2018年ものとはだいぶ違って見えると思うんですね。黄色がしっかり有る中に淡い緑が入り込み、白っぽいミネラリティが多く存在しているような外観です。

 一方2018年ものは、白と言うよりも透明・・じゃないでしょうか。ちょっと樹が若いのかどうか判りませんが、

「確実に以前よりも充実して感じられる」

ことは間違い在りません。

 どうやら親戚のドメーヌが所有している畑を借りているようで、どこに在るのかは判りませんが、飲めば・・

「まさにブルゴーニュ・シャルドネ!」

と思っていただけるでしょう。


 長年に渡って2千円で販売させていただいておりました、ロッシュ・ド・ベレーヌのA.C.ブルも、2年ほど前に規格が変わってしまい、僅かでは有りますが格が落ちたかなぁ・・と感じざるを得ないことも有りましたが、それでも・・これから入荷するベレーヌのシャルドネやピノ・ノワールの新ヴィンテージは、

「流石に2千円は無理!」

と通達が来てしまいました。まぁ・・その前に、以前のヴィンテージのものを押さえたらしいんですが、それさえもこれだけ円安が加速してしまいますと、上げざるを得ないでしょう。

 味わい的にはロッシュ・ド・ベレーヌのシャルドネの倍ほども美味しい・・深い・・味わい幅も広いしバランスも良いと思っていただけると思います。是非飲んでみて下さい!・・滅茶リーズナブルです!



 以下は以前のレヴューです。
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【2018年のシャルドネ、出色の出来です!・・今から飲んでも滅茶美味しい!そして価格も滅茶苦茶安い!・・ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味が味わえます!】

 フィネスさんの肝いりで、リーズナブルなクラスのドメーヌものブルゴーニュをご紹介いただき、昨年より扱い始めました。確かにリーズナブルで美味しいんですが、やはり格上の生産者のワインと比較すると・・

「残念ながら少し落ちる」

のは隠せませんでした。・・いや、美味しいんですけどね。素晴らしい生産者が目白押しのブルゴーニュでは、余り目立たないのは仕方が無いかな・・と言う捉え方でした。


 なので、2018年のブルゴーニュ・シャルドネが届いたからと言って、

「デイリーだし・・な~・・」

と言うようなニュアンスで捉えていました・・ので、

「!!・・(開けてビックリ玉手箱!)」

だったんですよ!


 確かにボトルも図太くなりましたので、結構に重いです。

「リキ入ってんな~!」

と言うのは伝わって来ました。


 でも驚いたのは開けた瞬間です!

「・・おっ!」

 そう・・いきなりリビングに柔らかな柑橘系のアロマが漂って来たんですね~。滅茶早かったですよ。


 で、そのアロマには硬さが無く・・つまりSo2の少なさを意味しているはずですが・・、果実のリアルさやミネラリティの高さをしっかり感じられましたので・・

「(・・飲む前に・・もう素晴らしいって判っちゃうじゃん・・)」


 そうなんですよ。良いワインって、ホント、すぐ判るんですね~。


 今までのフランソワーズ・ジャニアールのワインなら、結構に「軽い量」で書くんですが、

「これはしっかり飲んでもらわないと!」

と言う気にさせてくれたんですね。


 このところは新コロナウイルス禍で、テレワークを強いられるか、休業を要請されるかと言うような状況になっていますが、テレワークったって、それは不可能な業種も沢山有ります。

 しかしウイルスに対抗するためには、人に合わないのが一番だと判っているなら、そうするしかない・・。徹底してそうしなければならないが、休んでいたら破産してしまう。それなら政府はそれを保証し、一定期間、自宅にこもることを要請すべきでしょう。休業要請は2週間の様子見?・・何のための緊急事態宣言なの?

 ま~混乱の極みですが、この際、

「すぐには飲めないレアなワインを買うのも良いが、自宅にこもって飲むワインがない!」

と嘆く前に、

「肉にも魚にも懐が深い旨くてミネラリティたっぷりのSo2の少ない健全な白ワインを適度に飲んで鋭気を養う!」

のが、正しいワインファンの姿かと思います。


 数か月後に微笑みながらこの時期を振り替えられるよう、何とか凌いで行きましょう。ご検討くださいませ!




以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2023 Pernand-Vergelesses Blanc
ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン

19523
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりがとても良い「les Pins(レ・パン)」という区画と同じく南東向きの斜面ですが標高がやや低い「Es Lerret et Vignes Blanches(エ・レレ・エ・ヴィーニュ=ブランシュ)」の2区画にあります。葡萄の木は樹齢65年にもなる古木でとても凝縮した葡萄が出来ます。青りんごやミントのアロマ、繊細ながらしっかりとした甘旨味ときれいな酸味、ミネラルがあり、余韻も長く楽しめます。アペリティフとしても楽しむことができますし、ホタテのポワレ(フライパンでの蒸し焼き)、魚のグリル、白身の肉、鶏肉のクリームソースなどと良く合います。
750ML 在庫  7   ご注文数   本
¥6,890 (外税) 
【ペルナン=ヴェルジュレスらしい白いライムストーンと灰色茶色のマールが生み出す見事なシャルドネ!・・豊満なピュリニーやシャサーニュとは異なる、「もう一つのシャルドネ!」と言えるでしょう。】
 素晴らしい出来になった2023年もののペルナン=ヴェルジュレスです。

 このドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアールは一般的なドメーヌの半分ほどしか地所を所有していないのもあるかと思いますが、余りメディアに取り上げられることは無く、「知る人ぞ知るドメーヌ」でも有ります。

 しかしフランスでも最も古いワインガイド誌「le Guide Hachette des Vins 」の2020年版には、

「2017年 ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン」

が評価掲載され、星一つを取得しているんですね。

 まぁ・・「なんだ、星一つです~~か・・」と思われるかもしれませんが、グイダシェットで星を取ると言うことは、飲食のお店がミシュランの星を取るに等しいですので、相当なことでは有るんですね。

 で、コルトンの丘の北に続く丘の南側に有る村名畑から生まれますが、最上部のレ・パンが石灰岩の多い急斜面、中部のエ・ルレ・エ・ヴィーニュ=ブランシュがマールが多い急斜面を含む斜面です。

 石灰岩と言うのは炭酸カルシウム分が50パーセント以上の堆積岩が石灰土壌・ライムストーンです。マールがどうの・・と言うのは粘土と石灰(酸化カルシウム)もしくは炭酸カルシウムの混合物の堆積岩土壌です。

 なので単純には上部のレ・パンが前者、中部のエ・ルレ・エ・ヴィーニュ=ブランシュが後者で、非常にバランスの良さと複雑性を感じさせる味わいです。2021年ものは石灰が前面に出て、まるでプティ・コルシャルのイメージが大きかったですが、2022年ものは豊かさも有り、まさに、

「ペルナン=ヴェルジュレス的!」

と思わせる出来です。

 少し前にエチェンヌ・ドラルシェのコルトン=ルナルドやコルトン=シャルルマーニュをご案内させていただきました。両方合わせて100本以上、販売させていただきまして・・まことに有難うございます。

 そしてドラルシェのコルトン=シャルルマーニュ2023年・・2022年も滅茶美味しかったですが、2023年はもう・・最初から「甘露」そのものの味わいで、飲み進めると・・

「真っ白さ!」

が感じられる素晴らしい味わいでした。言うなればライムストーン(石灰岩)だらけ・・でしょうか。そこにマールや方解石的なニュアンスが入ってガチガチに硬いのに・・甘露でめちゃ美味しいんです。

 こちらのペルナン=ヴェルジュレスは、その石灰岩の割合が下がり、マールのニュアンスが上がったような感じです。その分、最初から果実感が増大し、黄色いフルーツ、柑橘がビターさを持って感じられ、適度な膨らみと長い余韻を感じさせてくれます。

 もっとグラマラスでやや甘く、口内をフルにしたがるピュリニー村名とは異なって、もう少しキュッと締まって繊細でしょうか。またムルソー的な大理石風の厳しいミネラリティともまた違って感じられます。

 2023年もの、今飲んでも美味しさをしっかり感じられるほどに相当出来が良いと思います。ぜひ飲んでみてください。超お薦めです!

 以下は以前のレヴューです。
-----
【プティ・アン・シャルルマーニュ?・・と言って良いかと思います!・・幾分軽量なだけ??】

 とても健康に仕上がり、余分な甘みもアルコールも無い・・でも何も不足せず、美しいディテールを描いてくれる・・ちょっと村名を超えているんじゃないかと思える部分も有る村名のシャルドネです。

 2020年ものは僅かに濃く、わずかにぽっちゃり型、2021年はほんのわずかにスレンダーな・・着痩せ型、2022年ものはもう・・ドンピシャリとピントが合った委員長型・・?・・かなと思いますが、その差はわずかです。

 ですが質感だけは年々結構に向上していると感じます。なんででしょう?・・まったく判りません。

 しかし、初めて扱わせていただいた時に感じた、ちょっとした田舎っぽさはナチュールなニュアンスに変わり、ディテールの美しさが良く見えるようになったと思うんですね。

 ムルソーほどの厳しいミネラリティと言うのではなく、やはりもっと白い・・コルトン=シャルルマーニュが近くにあるなぁ・・と言うようなイメージを持てる感じのミネラリティです。

 良い意味で、ほんのり粉っぽく、クリーミーと言うと判りやすいでしょうか。ムルソーは余りそんな感じが出るムルソーは多く無いですよね。

 それでいて、

「ん~・・近いんだけど・・惜しい!」



みたいなニュアンスが、またちょっとした切なさを感じさせてくれ、結構に気持ち良い訳です。

 なにせ、アン・シャルルマーニュ(コルトン=シャルルマーニュ)はこのワインが造られる2つの区画から、南にわずかに500メートルほど離れた上方の畑で、行ったことが無いので想像ですが、目と鼻の先に見えると思うんですね。

 これからはきっとこのようなペルナン=ヴェルジュレスとかサヴィニー=レ=ボーヌ、ショレ=レ=ボーヌの余り知られていない畑にスポットが当たるようになってくると思います。

 今飲んでも充分にエレガントでカッチリと美味しく、数年から10年ほどは良い熟成をするはずです。ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。



 以下は以前のレヴューです。
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【2021年ものの先駆け!・・健康的でエレガントさを助長した素敵な味わいです!今飲んでもOKですし、数年寝かせてもより美味しい!飲んでみてください!】

 2021年ものです。少雨にたたられた2020年とは全くイメージ的に逆になるんじゃないかと、戦々恐々としていたんですよね。

 で、このフランソワ・ジャニアールのペルナン白やA.C.ブルは、非常に安いし美味しいし・・で安心していた訳です。

「・・ところが!」

 やはり2021年ものはエレガントで美味いが、生産量的には非常に厳しいんですよね。ドメーヌも2019年から続く生産減が最も厳しい訳ですから値上げは必須になってしまいます。しかも歴史的な「円安」です・・「ユーロ高」と言うべきか、「円の一人負け」と言うべきか・・。

「先進国は朝食で3千円は当たり前だが日本はワンコイン。昼は千円以下のラーメンを食べれば幸せになれるし、インバウンドで大儲け!」

 ・・なんて言ってる場合じゃないんですけどね。日銀は金融機関大企業擁護の低金利政策から脱却しつつ大企業は早々に内部留保を取り崩し賃上げ、10年~20年計画で諸外国並みになんとか追いつく姿勢を見せないと、どうにもこうにも生き残れないんじゃないかと思ってしまいます。

 で、このペルナン=ヴェルジュレス・ブラン2021年も・・本来は500円ほど高い価格にせざるを得ないところ、セラーを探し回って集めた2014~2015年ものペルナン赤を値上げさせれいただくことで、何とかこのプライスに持ち込んだ訳です。

 せっかく濃密で美味しい・・あ、赤と白は違いますからね・・白は濃くても全然美味しさは変わらない・・どころか寄り美味しいですしね。赤の場合は若くして飲むとその濃厚さの行き過ぎが気になってしまう訳ですが、これは若いうちだけでして、数年寝かせると当初の印象と大きく変わって・・ちょうど良く感じるようになってきます。

 この2021年ものですが、2020年ものの明るいシャッキリとしたミネラリティが目立つような色彩よりも、むしろ・・

「黄色味が強く、より豊満に見えるんじゃ?」

と思われるかもしれませんが、いや・・むしろ2020年の方がカッチリと硬質ではあるものの豊満さは有ると感じます。2021年ものはそこまで濃さは出ていず、エレガントさを果実感に乗せて感じられる、ちょうど良い感じなんですね。


 ですから、さっさと飲まれても・・ペルナンっぽいやや △ (三角)なイメージの高質なブルゴーニュ・シャルドネとして美味しく飲めますし、3~4年の熟成で、非常に良い感じに仕上がってくると思います。

 出来としては2020年の方が良いかもしれませんが、さっさと美味しくなるのは2021年です。

 2017年のマリウス・ドラルシェのペルナン赤を飲まれた方はご存じかと思いますが、あのワインは飲むタイミングの重要さが良く判るワインだったと思います。ま~・・めっちゃ美味しいかったはずです。エレガントさと妖艶さの競演でした。

 ですが決して出来としては・・2017年はさほどでは無かったはずなんですね。何より・・滅茶薄い色彩でした。

 2021年もののこのペルナン白は、2020年ものの硬質で高質な味わいには届かないものの、3年ほどでペルナンとしての熟した良い味わいを得られると思います。勿論、今飲んでも充分に堪能できるレベルです。ご検討くださいませ。





 以下は以前のレヴューです。
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【少し軽やかなコルシャル!・・バランスが良く、実に美味いです!】

 何でしょうか・・2018年ものも美味しかったんですが、今回届いた分のフランソワーズ・ジャニアールのワインは滅茶美味しいんですよ。

 確かに以前のイメージも在るには・・在るとしても、

「質感がまるっきり・・と言うか、激増して良くなっている・・」

と感じられてしまいます。

 こうなって来ますとまだ扱いは短いですから、何が本当の姿なのか・・それとも単に年が良いとか・・?・・誰かが魔術でも使ったんじゃないか・・とフィネス・マジックを疑ってしまいます。

 最初の輸入の頃は、もっとチープな細いボトルでしたが、今は重量瓶で太いです。そんなところからして変わっていますので、何かしらフィネスさんはやっているんじゃないかと思っているんですね。

 黄色に薄緑が入り、白っぽく見えるミネラリティが溶け込んだような色合いをしています。味わい的にはコルトン=シャルルマーニュ系だと感じますが、それほどは「カッチリと硬く」は無いので、味わいの開き、膨らみも早いように感じられます。

 ここは、アロース=コルトンの「グラン・クリュ・アン・シャルルマーニュ」の北西・・地形的にはコルトンの丘とは異なる丘なんですが、本当にアン・シャルルマーニュには手が届きそうな畑が2つ・・そこからの葡萄なんですね。アン・シャルルマーニュに向けて長方形の短辺が向いていまして、しかも盗難に開けた畑で、

「・・白ワインには持ってこいでしょう!」

と言っているようにも思えます。


 時にピュリニーは豪奢だがシツコイ・・と感じることが在るかもしれません。反対にコルトン=シャルルマーニュは、どうしてそんなに「頑ななの?」と、その硬さを恨めしく思うことも有ります。

 しかしながらこのペルナン=ヴェルジュレスの「レ・パン」と「エ・レレ・エ・ヴィーニュ=ブランシュ」によるシャルドネは、

「そのちょうど中間的な・・両方の良い部分を持ち、少しスレンダーにした感じ」

なんですよね。

 なので、開けたらもう・・アロマもすぐ立って来て美味しいです。ドライですがエキスがちゃんと出ていて、柑橘も有って、重く無く軽く無い・・ちょうど良い重量感です。だから・・きっと気に入っていただけると思います!是非ご検討くださいませ。旨いです!


 以下は以前のレヴューです。
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【2018年のペルナン・ヴェルジュレス・ブランも滅茶苦茶美味しい!・・軽めのコルトン・シャルルマーニュ系を思わせる見事な味わいです!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのA.C.ブルがすこぶる旨いのに気を良くして、

「こりゃぁ・・2018年は相当良さそうだし、このところ高くなり過ぎた感の強いブルゴーニュ・シャルドネを飲んでもらえる良い機会になれば!」

とばかりに、再度2018年のペルナン・ヴェルジュレスを開けることにしました。「こうなりゃ全品開けたれ!」ってなノリです。


 やはり・・どうしちゃったんだろ・・フランソワーズ・ジャニアール・・。これ、高名なドメーヌのシャルドネだって出しても・・絶対バレませんよ。・・絶対ビックリしちゃうはずです。


 そもそも・・皆さん、ペルナン・ヴェルジュレスを良くは知らないでしょう?

「・・んなことない。あのコルトン=シャルルマーニュだって、半分はペルナン・ヴェルジュレス村でしょう?」

 そうなんです。あの、今、飛ぶ鳥さえ振り返ると言われるジョルジュ・ルーミエのコルトン=シャルルマーニュの畑はペルナン=ヴェルジュレス村にある「アン・シャルルマーニュ」と言うリューディなんですよ。noisy は80年代後半の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュに大感激したことが有りますから・・はい。そして、その頃に開けた89年のレザムルーズの余りの硬さに辟易したことも有ります・・。まぁ、コンディションだったと思いますけどね。

 で、このフランソワーズ・ジャニアールのペルナン=ヴェルジュレスですが、

「少し軽めのコルトン=シャルルマーニュ!」

と言ってしまうのは簡単ですが(・・言ってるじゃん)、

「少し軽めの」

を言いたくないほど・・いや、

「僅かに軽めの・・」

と言い換えるか、

「僅かに印象は異なるが・・」

と言うべきか・・非常に悩むレベルの出来です。


 すなわち、コルシャルほどは若いうちの「とっつきにくさ」が無いだけ・・が一番近いかもしれず、そこにコルシャルが持つポテンシャルを幾分減らしただけ・・が付くかもしれませんが、これは若いうちはまず・・判らないはずです。


 それに、フレデリック・コサールのように・・いや、少し前のフレデリック・コサールのように、ワインを弄り過ぎないのが非常に心地良く、素直で好印象なんですね。ストレートなんですよ・・表情が。だから伝わりやすい。そしてSo2も確実に少ないですから、

「いつもはボトル半分なのに2/3も飲んじゃった・・」

としても、身体に対する影響は非常に軽く感じられます。


 だから、「相当に素晴らしいシャルドネである!」と・・感じています。村名で4千円台、税金入れても5千円ですので、相当にお買い得んだと思います。

 余りに美味しいので、フランソワーズ・ジャニアール2018、売り込んでいきたいと考えています。是非飲んでみて下さい!一推しです!




 以下は以前のレヴューです。
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【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2023 Pernand-Vergelesses le Devant des Cloux Blanc Cuvee Alexandra
ペルナン=ヴェルジュレス・ル・ドヴァン・デ・クルー・ブラン・キュヴェ・アレクサンドラ

19522
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。前当主の時代に造られた娘アレクサンドラ(現当主)の名前を冠したキュヴェ。表層にたくさんの石が散らばっている深い粘土石灰質の「le Devant des Cloux(ル・ドヴァン・デ・クルー)」の区画で2006年に植樹された比較的若木の葡萄が使われています。日当たりの良い南向きの畑で森に囲まれているため腐葉土がが多く、表層の石が日中の熱を夜まで保つので、葡萄はとてもよく成熟します。ノーマルのペルナン=ヴェルジュレスより少し新樽率が高く、南国果実の香り、リッチでオイリーな果実味とミネラル感、肉厚でたっぷりとしていて飲みごたえがありますが、やや硬さも感じられるので少し時間が必要なワインです。
750ML 在庫  7   ご注文数   本
¥8,690 (外税) 
【初入荷!女性らしい感性が滲む、ソフトで穏やかな起伏のペルナン・スペシャル・キュヴェ!・・ご自身の名前を冠した以上・・これは4代目自身の5代目(娘さん)を表現したものになっているものと思います!】
 現在は5代目でアレクサンドラさんが継いでおられると思いますが、先代のアルぺランジュさんがこのキュヴェ・アレクサンドラを造った・・そういうことだと理解しています。違っていたらすみません。

 コルトン=シャルルマーニュ(アン・シャルルマーニュ)と谷を隔てて目の前、まったく同じに見える高度の急傾斜の南向きの畑がここ、

「ル・ドヴァン・デ・クルー」

です。村名ですが・・凄いポテンシャルを秘めた畑なんじゃないかと注目しています。

 真っ白なカルシウムを感じさせる色彩の上に表土として土が乗っている感じの土壌です。少し離れると道は真っ白・・。一面を生石灰で埋め尽くしたかのように・・です。

 そして30度くらい有るんじゃないの?・・と思わせるような急斜面が南を向いています。西向きのアン・シャルルマーニュを目前に見ることが出来るロケーションです。

 なので、

「こりゃぁ・・もしかしたら、アン・シャルルマーニュもびっくり!・・みたいな感じに仕上がって無いかなぁ・・」

などと思ってテイスティングに臨みましたが・・どうやらそっちじゃ無かったようです。

 娘さんのアレクサンドラさんをイメージして先代のアルぺランジュさんが造られたスペシャルなキュヴェらしく、

「女性らしいエレガントで愛らしさの感じられる優しい味わい!」

でした。

 まぁ・・そりゃぁコルトン=シャルルマーニュの・・つるんつるんだがハードな石灰のニュアンスで、ましてや娘さんをイメージするとなりますと・・難しいことになっちゃいますよね。

 親としますと娘は可愛くて・・成人したところでいつまでも娘は娘・・ですから・・そんな娘さんをイメージして、アン・シャルルマーニュを目前にした畑の葡萄で、

「ドメーヌ承継前にこのスペシャル・キュヴェをプレゼント!」

したかったのかな・・と思います。

 出来は・・ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン村名をさらにエレガントに振った味わいで、非常に精緻です。余りに外向き加減が良く、今飲んで非常に美味しいです。しかしまだ若く、実際には4~5年経過してから飲むとピークに近い味わいを感じられると思います。

 黄色や僅かに赤系の色彩が入って、ピュアさとナチュールさが拮抗し、適度に締まり、適度な解放が有る愛らしいペルナンでした。美味しいです!・・是非飲んでみて下さい。お薦めです!


2023 Pernand-Vergelesses Vieille Vignes Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ

19520
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ・ノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「les Pins(レ・パン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「les Boutières(レ・ブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。
750ML 在庫  10   ご注文数   本
¥6,880 (外税) 
【2017年ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレス・ルージュが持つ官能さを「蕾」で持っているエレガント系!・・今は果実の美味しさ主体ですが、3~5年で官能を揺さぶる味わいへと変化して行くでしょう!・・素晴らしいです!】
 なんでペルナン=ヴェルジュレスの赤がこれほどまでに売れないか・・不思議でしようがなかった noisy ですが、この何年かの間に少しずつ変わってきました。

 その一つの功労者がマリウス・ドラルシェ時代のバックヴィンテージの2017年ペルナン=ヴェルジュレス・ルージュです。4千円という、余りに安いワインでしたが、すでに熟し始めていてめちゃ官能的で複雑な味わいで、しかも超エレガントでした。

 なので先だっても1本だけ残っていたワインが有って、お店にいらした方にお分けしたんですが、余りの美味しさに驚かれていました・・そりゃぁ・・リリースから5年近く経過した「ベストタイミング」なペルナンでしたから・・noisy だって飲みたいくらいでしたよ。

 そしてもう一つの功労者は・・言いたくないですがギルベール・ジレになるはずでした・・。

 彼のワインを飲まれた方は一様に驚かれたようで、ただしアロース=コルトン、サヴィニー=レ=ボーヌと言う2つのアペラシオンが中心で、ペルナン=ヴェルジュレスのお隣の村です。

 しかしながら昨年ちらっとどこかで書かせていただきましたが、2022年はコルトン=ロニェ・グラン・クリュを造っていまして・・あ、言ってしまえばル・ロニェはアロース=コルトンでも無くラドワ=セリニーですが、

「ギルベール・ジレの影響力でコルトンの周りの素晴らしい魅力を開発しプレゼンできる可能性が有る!」

と期待していたんですね。

 ところがですね・・ギルベール・ジレ本人の意向と言うことで、ワイン屋経由での販売は縮小、飲食店経由での販売へと切り替わることになってしまいました。まぁ・・ここでは書けないことも山ほど有りますが聞かないでください・・。

 なので、その目論見は大幅に・・と言うか、不可能になってしまいました。入荷が全く無い訳では無いですが、販売せずに持っていても良いほどしか入って来ないことになりましたので、お客様には大変申し訳なく思っている次第です。

 結局は今のところ、持ち駒であるアイテムでこの・・日本人で好きな方が少ない未開のアペラシオンを開発して行くことになりました。

 その中ではやはり、エチェンヌ・ドラルシェとこのフランソワーズ・ジャニアールかな・・と思っていますが、2023年のこのペルナン=ヴェルジュレス、非常に良いアイテムであると考えています。

 サヴィニー=レ=ボーヌとアロース=コルトンとの境にあるレ・ブティエールはドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスと同じ畑です。

 それに加え、ペルナンの西にある「レ・パン」は、今回ご案内のスペシャル・キュヴェ・アレクサンドの葡萄の畑、ル・ドヴァン・デ・クルーと繋がる畑です。さすがに西に回り込んだ位置にありますからレ・パンからはアン・シャルルマーニュを正対して見ることは多分出来ないんじゃないかと思いますが、石灰成分に長けた畑と思われるほどに、

「ドラルシェの超官能的なふわふわな熟成感に加え、石灰的なミネラリティの芯を感じる味わい!」

ですから、ドラルシェよりもワインとしての寿命も長く、石灰的・・炭酸カルシウムが生み出す「艶」「照り」「硬質感」が上だと踏んでいます。

 白が超旨いフランソワーズ・ジャニアールですが、赤も旨いです。ぜひ飲んでみてください。超お薦めです!




 以下は以前のレヴューです。
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【健康的な2022年ものはエレガントで素晴らしいバランス!・・チェリーな美味しさと複雑性を感じさせる、ちょっとジュヴレっぽい?・・ニュアンスです。】

 これほどまでにメディアに無視されていると言うのも珍しいですが、品質的にはこのところ、

「相当上昇している」

と感じますので、価格的には非常にリーズナブルだと思います。

 まぁ・・そりゃあ・・ニュイのジュヴレかヴォーヌ=ロマネか、シャンボールでも良いけれど、

「ペルナンじゃぁ・・」

と言うのも判らなくもないですけどね。

 でもそれらが1万円以上もするんじゃ・・と言うのじゃぁ・・仕方が無いじゃないですか。サラリーが海外並みになった時には、きっと年金暮らしと言う状況になっているんじゃないかと・・今の政府を見ていると、そのようにしか想像できないですよね。

 ですがあともう一つ、

「温暖化の影響で、ペルナンも薄く辛い、平たいワインでは無くなった」

ことを理解しなくてはいけないかなと・・思います。この先、

「コルトンも、コルトン=シャルルマーニュも、色んな意味で物凄いワインになる可能性が高い」

訳ですから、コルトン=シャルルマーニュを算出する村の一つとしますと、石灰の強い部分を生かし、地中奥深くから水分と一緒に多様なミネラリティを得ることが出来れば、素晴らしい村名産地として認定されるかも・・しれません。

 で、このフランソワ・ジャニアールもまた、メキメキとその力量を見せ始めたドメーヌでして、しかも価格は、

「最低ランク」

です。

 まぁ、上級キュヴェと言いますか、グラン・クリュを持たないと言う部分がどうしても弱く、メディアも持ち上げない、取り上げない、だから今一つ・・と言う悪い展開になっているのかもしれません。

 この美しい・・輝くルビーは、エレガントで軽やか、しかし低い位置から美しく持ち上がってくるような・・ペルナン=ヴェルジュレスらしい表情を見せてくれます。

 味わいのバランスも素晴らしく、これがまた6千円ほどで入手出来る訳ですから・・かなりお買い得と言えるんじゃないかと思います。

 チェリー、ほんのりベリー、ほんのり鉄っぽく、結構に複雑で・・少しエロティックなアロマです。中域も適度に膨れ、それでも締まりを忘れないと言う良いニュアンスです。重く無く軽過ぎない・・これも非常にポイント高く、余韻も自然な長さで、

「あともうちょっと長ければなぁ・・」

などと残念がらずに済みます。


 これって、かなり美味しいと思うんですけど・・やっぱりペルナンだからダメですかね。でも美味しいし安いので是非飲んでみてください。お薦めします!


 以下は以前のレヴューです。
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【安いのか高いのか・・判らないかもしれませんが、今回のペルナン2020赤、2021白は特別価格!・・何とか飲んでもらおうと頑張りましたが、怒られちゃうレベルの値付けです。】

 どうやら・・2020年ものはヴォーヌ=ロマネ近辺は相当に濃密で、コート・ド・ボーヌに比較するとコート・ド・ニュイの方がその傾向が強いように感じられます。それでもジュヴレ辺りでは、トラペも・・前回ご紹介のギイヤールも、エレガントさを見事に演出出来ているのには驚きますが・・あ、ギイヤールも、

「A.C.ブル、飲んでビックリしました!」

と早速ご感想をいただきました。その方は結構にナチュール感覚の増大を感じられたようでした。

 このペルナン=ヴェルジュレスV.V.2020ですが、結構に多い「濃密タイプ」には分類できず、

「適正な濃密さとしてのみ感じられるレベル!」

でして・・非常に心地良く、またエレガンスもしっとり感じられる出来でした。

 2019年ものと色彩を比較してみますと・・2019年ものは透明感を感じますが、2020年ものはやはり濃い目に見ることが出来ます。

 しかしながら、飲んでみると「濃い」とは感じるレベルでは無く、「ちょうど良い」と思えるレベルなんですね。なので、もしかしたら今までで一番良い出来なんじゃないかと思います。


 因みにですが・・このプライスは、相当安いはずです。2014年ものと2015年ものの残存分が見つかったので、

「ナンピン・・」

させていただいたんですね。

 ですから、2014年と2015年は高くなっちゃいましたが、2020年ものは偉い下がった訳です。普通に値付けしますと、あと400~500円は上げなくてはならず、まだペルナン=ヴェルジュレスのイメージがお客様に根付いていないと思われますし、フランソワ・ジャニアールのイメージ自体も同様なんじゃないかと思っています。

 ですのでもしかしたら「安過ぎる」と怒られちゃうかもしれないんですね・・。でも、

「2020年ものだけじゃなく、2014年~2015年ものと比較して飲める楽しみもご提供できる!」

訳ですし、

「両方ともご購入いただけるようなら、多くは無いですがほぼ適正と思われる利潤は得られる」

と言うことで、何とかご理解いただきたいと・・そう思っています。

 まぁ・・またユーロが高騰していまして、150円を目指すような勢いですから、如何にドメーヌでリーズナブルに出していただけたとしても為替で差額が相当出てしまう時代です。ついこの間の「1ユーロ = 120円」からは22~25%も値上がっている訳ですから、何もしなくても・・

「4000円だったワインは5300円になってしまう」

んですね。

 今後何とか「円」が強くなることを祈って、今回は非常にリーズナブルにご提供させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。美味しいです!




 以下は以前のレヴューです。
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【是非ともペルナン=ヴェルジュレスを見直しましょう!・・旨いワインが多いのに誰にも見向きもされていません!・・実はあのマリウス・ドラルシェの17ペルナンもレ・ブティエールの畑です!】

 ・・悪戯をしちゃいました。2017年もののマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレス・レ・ブティエールの写真を3枚目に載せてしまいました。

 でも・・面白いでしょう?・・こちらは2019年もののペルナン=ヴェルジュレスのレ・ブティエール and レ・パンですが、ドラルシェは2017年のレ・ブティエールだけ・・です。どちらも「ヴィエイユ・ヴィーニュ」です。

「そっくりじゃん!」

と思っていただけると思うんですけど・・。

 まぁ、あれだけ推してお勧めさせていただいた割りには・・それに頑張って価格を出した割りには・・大きな売上にはなってないマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスでは有ります。4ケース弱しか動いてません。

 ですが、

「超エレガントで妖艶!・・ブルゴーニュワインの美味しさの一つの方向性をちゃんと見せてくれる」

ワインです。しかもオート=コート並みの価格です。


 こちらの2019年ものになりますと、2年も違いますし、今は為替が酷いことになってますから、マリウス・ドラルシェほどにはリーズナブルにはなりません。


 でも、面白いんですよ・・非常に似ています。相当似ているけれど結構・・に違う・・んですね。

 レ・ブティエールは、エレガントでミネラリティの組成が、おそらく鉄系のもの・・鉄やマンガン、マグネシウムとか・・それらが多い感じがします。ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスはレ・ブティエールオンリーですから、熟がより速い感じがします。

 一方のジャニアールのレ・ブティエールは、北の方の畑の「レ・パン」をブレンドしている性でしょうか、より上下方向に「張り」を持つカルシウムっぽいミネラリティの柱?のようなものを感じるんですね。

 なので結果的により「大きさ」を感じます。そしてドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスのような「官能さ」も有り、熟とともにそれが増大して行くように感じられるんですね。


 今、ブルゴーニュワインは高いですから、普段飲みのワインに苦労されると思うんですね。

 だいぶ判っているコート・ド・ニュイのピノ・ノワールなら、

「あ、シャンボールだからね・・ちょっと硬質なんだよね・・」

とか言えると思うんですが、ペルナン=ヴェルジュレスやアロース=コルトンでは・・判りませんよね?


 でもここは、

「いろんな丘」

 小さな丘・・と言うか、名前的には「森」なんですが、ちょっと離れるともう異なる丘なんです。コート・ド・ニュイのようにかなり連続した丘が続くのとは、ちょっと違う。

 だから有名な「コルトンの丘(森)」だけが知られていますが、その、「丘と丘」は、その谷間に生活に使用する道が有って、その脇にも必ずと言って良いくらい葡萄畑が有ります。

 だからこの「レ・ブティエール」は、アロース=コルトンとは道一本隔てているだけ・・アロース=コルトン側の丘は「ボワ・ド・コルトン」、ペルナン=ヴェルジュレス側の丘は「ボワ・ド・ノエル」(他にも丘はありますが・・ノエルとはクリスマスと言う意味だそうです・・)です。

 これからはペルナン=ヴェルジュレスも、きっと知られてくると思いますよ・・だって旨くて安いんだから・・はい。是非飲んでみて下さい!・・今飲んでもバランスが取れています。お勧めです!




【滅茶リーズナブルです!2017年ものからのフランソワーズ・ジャニアールは是非とも注目してください!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのシャルドネが滅茶美味しいので、

「余りに昨年と違う・・これってヴィンテージの恩恵なのか、それともドメーヌが成長しているのか?」

と、判断に苦しんでいるところです。


 何せ今回の入荷は、白2アイテムが2018年、赤2アイテムが2017年と2016年・・と言う、フィネスさんお得意の変則パターンなんですね。なので、

「昨年は・・あ~だったから・・」

と言うような頭の構造になってしまっているnoisy も、それに対応しなくてはならない・・しかし、長年に渡る毎日のアクションの記憶へのアプローチを、簡単に変更できるほど脳みそ年齢は若く無い・・ってことなのかもしれませんで、思考が混線しています。

 ですが、この2017年もののペルナン=ヴェルジュレス、2018年もののシャルドネ同様に・・2016年以前と異なっています。

「ミネラル感が半端ない!」

んですよね。


 まるでシャンボールのようなテクスチュアから・・入っていけます。そして、やはりペルナンですから、コルトンの丘の反対側なんですね。

 カチッとした硬さは同時試飲の2016年のアロース=コルトンが上です。でも本来硬さを伝えるはずの透明~やや白いミネラリティのコーティングが・・このワインは「半端無い!」訳です。

 2015年のこのワインの写真も掲載してありますが、写真からはさほど変化が無いように見えるかもしれません。しかし、コルトンらしいピュアな赤果実(ル・コルトンとかです・・ルナルドとかでは無く)がしっかり有った上で、ミネラリティをしっかりコートしていますので、

「美味しさは今までの数倍!」

と言いたくなるような出来なんですね。


 他のコラムでも書きましたが、「今飲んで美味しいリーズナブルなピノ・ノワール」として、このペルナン=ヴェルジュレス・ルージュV.V.を推したいと思います。

「知らない造り手だからな・・」

と思わず、

「リーズナブルで美味しそう!」

と思ってくださいね・・(^^;;


 ドライでピュア、ナチュラルさもSo2の少なさから感じていただけるでしょう。こりゃぁ2018年も楽しみだと・・思っていただけるはずです!ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2022 Bourgogne Chardonnay
ブルゴーニュ・シャルドネ

18582
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。当主のフランソワーズ アルペランジュ女史の従兄弟がマコンでワイン造りをしており、そのドメーヌが所有している石灰質土壌の畑に植えられている樹齢30年のシャルドネを収穫から携わって醸造しました。ステンレスタンクでアルコール醗酵後に旧樽のみで8ヵ月熟成。柔らかな酸味と豊かな果実味、ペルナン=ヴェルジュレスよりも軽めですが甘味があるので飲みやすい仕上がりになっています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,980 (外税) 
【絶滅寸前!・・3千円代のA.C.ブルゴーニュ・ブランとしてはトップ・クラスに匹敵すると思います。】
 誰がどう見ても・・美味しそうな色ですよね?・・そう、素晴らしく旨いブルゴーニュのシャルドネです。

 黄色がしっかり有って、半透明~透明の反射が石灰的なミネラリティの多さを物語ります。斜めに走る太い涙が、粘りを、オイリーさを見せているようにも感じるんじゃないかと思います。

 それで3千円台・・ギリですが・・(^^

 まぁ、ペルナン=ヴェルジュレス・ブランを名乗れない畑、つまり「広域」のシャルドネですが、条件が良いとここまで出来ると言う「見本」みたいなワインです。

 そもそもペルナンは石灰が強いワインが出来ます。土壌に・・表面にも出ている畑も有ります。今までは日照に問題が有った訳です。それが、

「日照時間が少々短くても、短時間で多くの日照を得られる時代」

になって来ています。

 それがまた近年の、

「A.C.ブルのさらなる美味しさ」

に繋がっていると思っています。

 だって・・A.C.ブルは赤も白も、

「少なくとも15年前の、ちょっと寂しい味わいでは無く、クラス上、もしくはさらにゴージャスな味わいになった」

と言えるでしょう?

 昔はこのA.C.ブル以下のムルソーなんて、捨てるほど??・・有ったと思いますよ。余りコンディションの良くない輸入の仕方も在ったとは思いますが、

「ん・・これはちょっと売れないよなぁ・・」

と、幾ら安くても売りたくないと思えるワインが8~9割在ったものです。そう言った売りたくないワインを弾いていって、今のセレクションになっているんですね。

 もっとも短い間にグーンと延びる生産者さんもおられますから、ちょっと目を離した隙に、偉大な生産者さんになっていたと言う例も多くあります。

 きっとこのフランソワ・ジャニアールも、そんな一人に・・すでに入っていると感じます。ぜひ飲んでみてください。相当美味しいです。


 以下は以前のレヴューです。
-----
【3千円台のブルゴーニュ・シャルドネとしては超繊細でとても良い出来です!是非2020年ものたちと比較してみてください。】

 グラマラスな仕上がりだった2020年ものです。ムルソー好きにはたまらない・・オイリーで黄色い果実がテンコ盛りなスタイルでした。2021年ものはどうだったでしょうか。

 フランソワーズ・アルペランジュさんはこんな風に言ってます。

「2021年は3月までは温暖で雨が多かったが、4月初旬に急激に寒くなって霜が降り、葡萄畑で大きな被害が出てしまった。また、開花期の天候も不安定で花ぶるいも起こってしまい、さらに収穫減となった。7月以降も雨が多く湿度が高い日が続き、8月末にようやく夏らしい気候が戻ってきて、その後、葡萄の成熟は順調に進んでいった。白は繊細ながらも果実のアロマが豊かでバランスも取れており、余韻の長さも素晴らしい偉大なヴィンテージとなっている。」

 そうなんです・・赤ワインもそうですが、白ワインも2020年と2021年ものじゃ・・全く性格が異なるんですね・・。

 安直に言ってしまえば・・

「2020年は豊満でオイリー、2021年は筋骨隆々」

です・・(^^;;

 2020年ものはファットな美味しさ、2021年はソリッドで繊細さを感じる美味しさ・・と言うことになろうかと思いますが、このA.C.ブルもしっかりそのライン上に有るのが・・面白いですよね。


 で・・グラスでのその見え方ですが、どうでしょうか・・2021年ものの方がより濃く、2020年ものの方がタイトで、

「・・ん?・・逆じゃない?」

と思えませんでしょうか。

 まぁ・・赤ワインの場合と白ワインの場合は結構に・・違って見えるはずなので、

「色が濃いから味わいが濃い」

と言う赤ワイン的な捉え方は、単純には出来ないんですね。

 白ワインの場合の濃い目の色彩は、結構に酸素吸収度や樽からの色が関係して来ます。ポテンシャルが高いと樽に負けない・・負かしてしまう位な訳です。

 でも造り手さんとしましては、その辺りは「ベストなバランスを探る」訳でして、樽の使用率、樽に入れておく時間の長さなど・・調整しますし、それが色彩に影響して来ます。

 まぁ・・赤の方はむしろもう少し単純な見え方はするかもしれませんが、2020年のペルナン赤は良く熟した色彩はしていたはずですが、2021年もののこのA.C.ブルやペルナン白は、

「むしろ2020年ものよりも濃い黄色をしている」

のはそのためかと思われます。

 豊満さはやや削がれ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての健康的なスタイルを得たのがこの2021年のA.C.ブルで、エキスが綺麗に出たドライな味筋、柑橘果実、果実が適度に感じられ、筋肉のようなテクスチュアをモリモリ感じられる中盤~終盤です。余韻も実に良い感じで・・まぁ、この言葉が良いかどうかは微妙では有りますが、

「化粧っ気の無いドすっぴんが美しいヴィンテージ!」

と言えるんじゃないかと思います。

 今飲んで良く、また数年の熟成も可能です。飲んでみてください。非常にリーズナブルだと思います。お勧めです!






 以下は以前のレヴューです
-----
【ピュア&フレッシュだけれどとても滑らか!中量級のミネラリティたっぷりな旨いシャルドネです!】


 滅茶美味しいです!・・ミネラリティの重量感は、ムルソーと言うよりもピュリニーやシャサーニュに近い、ムルソーよりも軽やかな感じです。ピュリニー辺りのミネラリティに近いと思いますが、中域の太さはよりスレンダーですね。なので、

「少しゴージャスな感じを減らしたイメージ」

で、

「フレッシュでピュアな中量級のミネラリティがばっちり感じられるシャルドネ!」

と思っていただければ近いでしょうか。決して「重い」感じにならず、しかしねっとり・まったり感もそれなりに、柑橘果実も実に良い感じに存在しつつ中域がピュリニー系より僅かにスレンダー、余韻も非常に充実している長さが有りますので、

「・・お、こりゃ美味しい!」

と思っていただけるものと確信しています。

 色合いも2018年ものとはだいぶ違って見えると思うんですね。黄色がしっかり有る中に淡い緑が入り込み、白っぽいミネラリティが多く存在しているような外観です。

 一方2018年ものは、白と言うよりも透明・・じゃないでしょうか。ちょっと樹が若いのかどうか判りませんが、

「確実に以前よりも充実して感じられる」

ことは間違い在りません。

 どうやら親戚のドメーヌが所有している畑を借りているようで、どこに在るのかは判りませんが、飲めば・・

「まさにブルゴーニュ・シャルドネ!」

と思っていただけるでしょう。


 長年に渡って2千円で販売させていただいておりました、ロッシュ・ド・ベレーヌのA.C.ブルも、2年ほど前に規格が変わってしまい、僅かでは有りますが格が落ちたかなぁ・・と感じざるを得ないことも有りましたが、それでも・・これから入荷するベレーヌのシャルドネやピノ・ノワールの新ヴィンテージは、

「流石に2千円は無理!」

と通達が来てしまいました。まぁ・・その前に、以前のヴィンテージのものを押さえたらしいんですが、それさえもこれだけ円安が加速してしまいますと、上げざるを得ないでしょう。

 味わい的にはロッシュ・ド・ベレーヌのシャルドネの倍ほども美味しい・・深い・・味わい幅も広いしバランスも良いと思っていただけると思います。是非飲んでみて下さい!・・滅茶リーズナブルです!



 以下は以前のレヴューです。
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【2018年のシャルドネ、出色の出来です!・・今から飲んでも滅茶美味しい!そして価格も滅茶苦茶安い!・・ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味が味わえます!】

 フィネスさんの肝いりで、リーズナブルなクラスのドメーヌものブルゴーニュをご紹介いただき、昨年より扱い始めました。確かにリーズナブルで美味しいんですが、やはり格上の生産者のワインと比較すると・・

「残念ながら少し落ちる」

のは隠せませんでした。・・いや、美味しいんですけどね。素晴らしい生産者が目白押しのブルゴーニュでは、余り目立たないのは仕方が無いかな・・と言う捉え方でした。


 なので、2018年のブルゴーニュ・シャルドネが届いたからと言って、

「デイリーだし・・な~・・」

と言うようなニュアンスで捉えていました・・ので、

「!!・・(開けてビックリ玉手箱!)」

だったんですよ!


 確かにボトルも図太くなりましたので、結構に重いです。

「リキ入ってんな~!」

と言うのは伝わって来ました。


 でも驚いたのは開けた瞬間です!

「・・おっ!」

 そう・・いきなりリビングに柔らかな柑橘系のアロマが漂って来たんですね~。滅茶早かったですよ。


 で、そのアロマには硬さが無く・・つまりSo2の少なさを意味しているはずですが・・、果実のリアルさやミネラリティの高さをしっかり感じられましたので・・

「(・・飲む前に・・もう素晴らしいって判っちゃうじゃん・・)」


 そうなんですよ。良いワインって、ホント、すぐ判るんですね~。


 今までのフランソワーズ・ジャニアールのワインなら、結構に「軽い量」で書くんですが、

「これはしっかり飲んでもらわないと!」

と言う気にさせてくれたんですね。


 このところは新コロナウイルス禍で、テレワークを強いられるか、休業を要請されるかと言うような状況になっていますが、テレワークったって、それは不可能な業種も沢山有ります。

 しかしウイルスに対抗するためには、人に合わないのが一番だと判っているなら、そうするしかない・・。徹底してそうしなければならないが、休んでいたら破産してしまう。それなら政府はそれを保証し、一定期間、自宅にこもることを要請すべきでしょう。休業要請は2週間の様子見?・・何のための緊急事態宣言なの?

 ま~混乱の極みですが、この際、

「すぐには飲めないレアなワインを買うのも良いが、自宅にこもって飲むワインがない!」

と嘆く前に、

「肉にも魚にも懐が深い旨くてミネラリティたっぷりのSo2の少ない健全な白ワインを適度に飲んで鋭気を養う!」

のが、正しいワインファンの姿かと思います。


 数か月後に微笑みながらこの時期を振り替えられるよう、何とか凌いで行きましょう。ご検討くださいませ!




以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2022 Pernand-Vergelesses Blanc
ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン

18581
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりがとても良い「Les Pins(レ パン)」という区画と同じく南東向きの斜面ですが標高がやや低い「Es Lerret et Vignes Blanches(エ レレ エ ヴィーニュ ブランシュ)」の2区画にあります。葡萄の木は樹齢65年にもなる古木でとても凝縮した葡萄が出来ます。青りんごやミントのアロマ、繊細ながらしっかりとした甘旨味ときれいな酸味、ミネラルがあり、余韻も長く楽しめます。アペリティフとしても楽しむことができますし、ホタテのポワレ(フライパンでの蒸し焼き)、魚のグリル、白身の肉、鶏肉のクリームソースなどと良く合います。
750ML 在庫  3   ご注文数   本
¥5,990 (外税) 
【プティ・アン・シャルルマーニュ?・・と言って良いかと思います!・・幾分軽量なだけ??】
 とても健康に仕上がり、余分な甘みもアルコールも無い・・でも何も不足せず、美しいディテールを描いてくれる・・ちょっと村名を超えているんじゃないかと思える部分も有る村名のシャルドネです。

 2020年ものは僅かに濃く、わずかにぽっちゃり型、2021年はほんのわずかにスレンダーな・・着痩せ型、2022年ものはもう・・ドンピシャリとピントが合った委員長型・・?・・かなと思いますが、その差はわずかです。

 ですが質感だけは年々結構に向上していると感じます。なんででしょう?・・まったく判りません。

 しかし、初めて扱わせていただいた時に感じた、ちょっとした田舎っぽさはナチュールなニュアンスに変わり、ディテールの美しさが良く見えるようになったと思うんですね。

 ムルソーほどの厳しいミネラリティと言うのではなく、やはりもっと白い・・コルトン=シャルルマーニュが近くにあるなぁ・・と言うようなイメージを持てる感じのミネラリティです。

 良い意味で、ほんのり粉っぽく、クリーミーと言うと判りやすいでしょうか。ムルソーは余りそんな感じが出るムルソーは多く無いですよね。

 それでいて、

「ん~・・近いんだけど・・惜しい!」



みたいなニュアンスが、またちょっとした切なさを感じさせてくれ、結構に気持ち良い訳です。

 なにせ、アン・シャルルマーニュ(コルトン=シャルルマーニュ)はこのワインが造られる2つの区画から、南にわずかに500メートルほど離れた上方の畑で、行ったことが無いので想像ですが、目と鼻の先に見えると思うんですね。

 これからはきっとこのようなペルナン=ヴェルジュレスとかサヴィニー=レ=ボーヌ、ショレ=レ=ボーヌの余り知られていない畑にスポットが当たるようになってくると思います。

 今飲んでも充分にエレガントでカッチリと美味しく、数年から10年ほどは良い熟成をするはずです。ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。



 以下は以前のレヴューです。
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【2021年ものの先駆け!・・健康的でエレガントさを助長した素敵な味わいです!今飲んでもOKですし、数年寝かせてもより美味しい!飲んでみてください!】

 2021年ものです。少雨にたたられた2020年とは全くイメージ的に逆になるんじゃないかと、戦々恐々としていたんですよね。

 で、このフランソワ・ジャニアールのペルナン白やA.C.ブルは、非常に安いし美味しいし・・で安心していた訳です。

「・・ところが!」

 やはり2021年ものはエレガントで美味いが、生産量的には非常に厳しいんですよね。ドメーヌも2019年から続く生産減が最も厳しい訳ですから値上げは必須になってしまいます。しかも歴史的な「円安」です・・「ユーロ高」と言うべきか、「円の一人負け」と言うべきか・・。

「先進国は朝食で3千円は当たり前だが日本はワンコイン。昼は千円以下のラーメンを食べれば幸せになれるし、インバウンドで大儲け!」

 ・・なんて言ってる場合じゃないんですけどね。日銀は金融機関大企業擁護の低金利政策から脱却しつつ大企業は早々に内部留保を取り崩し賃上げ、10年~20年計画で諸外国並みになんとか追いつく姿勢を見せないと、どうにもこうにも生き残れないんじゃないかと思ってしまいます。

 で、このペルナン=ヴェルジュレス・ブラン2021年も・・本来は500円ほど高い価格にせざるを得ないところ、セラーを探し回って集めた2014~2015年ものペルナン赤を値上げさせれいただくことで、何とかこのプライスに持ち込んだ訳です。

 せっかく濃密で美味しい・・あ、赤と白は違いますからね・・白は濃くても全然美味しさは変わらない・・どころか寄り美味しいですしね。赤の場合は若くして飲むとその濃厚さの行き過ぎが気になってしまう訳ですが、これは若いうちだけでして、数年寝かせると当初の印象と大きく変わって・・ちょうど良く感じるようになってきます。

 この2021年ものですが、2020年ものの明るいシャッキリとしたミネラリティが目立つような色彩よりも、むしろ・・

「黄色味が強く、より豊満に見えるんじゃ?」

と思われるかもしれませんが、いや・・むしろ2020年の方がカッチリと硬質ではあるものの豊満さは有ると感じます。2021年ものはそこまで濃さは出ていず、エレガントさを果実感に乗せて感じられる、ちょうど良い感じなんですね。


 ですから、さっさと飲まれても・・ペルナンっぽいやや △ (三角)なイメージの高質なブルゴーニュ・シャルドネとして美味しく飲めますし、3~4年の熟成で、非常に良い感じに仕上がってくると思います。

 出来としては2020年の方が良いかもしれませんが、さっさと美味しくなるのは2021年です。

 2017年のマリウス・ドラルシェのペルナン赤を飲まれた方はご存じかと思いますが、あのワインは飲むタイミングの重要さが良く判るワインだったと思います。ま~・・めっちゃ美味しいかったはずです。エレガントさと妖艶さの競演でした。

 ですが決して出来としては・・2017年はさほどでは無かったはずなんですね。何より・・滅茶薄い色彩でした。

 2021年もののこのペルナン白は、2020年ものの硬質で高質な味わいには届かないものの、3年ほどでペルナンとしての熟した良い味わいを得られると思います。勿論、今飲んでも充分に堪能できるレベルです。ご検討くださいませ。





 以下は以前のレヴューです。
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【少し軽やかなコルシャル!・・バランスが良く、実に美味いです!】

 何でしょうか・・2018年ものも美味しかったんですが、今回届いた分のフランソワーズ・ジャニアールのワインは滅茶美味しいんですよ。

 確かに以前のイメージも在るには・・在るとしても、

「質感がまるっきり・・と言うか、激増して良くなっている・・」

と感じられてしまいます。

 こうなって来ますとまだ扱いは短いですから、何が本当の姿なのか・・それとも単に年が良いとか・・?・・誰かが魔術でも使ったんじゃないか・・とフィネス・マジックを疑ってしまいます。

 最初の輸入の頃は、もっとチープな細いボトルでしたが、今は重量瓶で太いです。そんなところからして変わっていますので、何かしらフィネスさんはやっているんじゃないかと思っているんですね。

 黄色に薄緑が入り、白っぽく見えるミネラリティが溶け込んだような色合いをしています。味わい的にはコルトン=シャルルマーニュ系だと感じますが、それほどは「カッチリと硬く」は無いので、味わいの開き、膨らみも早いように感じられます。

 ここは、アロース=コルトンの「グラン・クリュ・アン・シャルルマーニュ」の北西・・地形的にはコルトンの丘とは異なる丘なんですが、本当にアン・シャルルマーニュには手が届きそうな畑が2つ・・そこからの葡萄なんですね。アン・シャルルマーニュに向けて長方形の短辺が向いていまして、しかも盗難に開けた畑で、

「・・白ワインには持ってこいでしょう!」

と言っているようにも思えます。


 時にピュリニーは豪奢だがシツコイ・・と感じることが在るかもしれません。反対にコルトン=シャルルマーニュは、どうしてそんなに「頑ななの?」と、その硬さを恨めしく思うことも有ります。

 しかしながらこのペルナン=ヴェルジュレスの「レ・パン」と「エ・レレ・エ・ヴィーニュ=ブランシュ」によるシャルドネは、

「そのちょうど中間的な・・両方の良い部分を持ち、少しスレンダーにした感じ」

なんですよね。

 なので、開けたらもう・・アロマもすぐ立って来て美味しいです。ドライですがエキスがちゃんと出ていて、柑橘も有って、重く無く軽く無い・・ちょうど良い重量感です。だから・・きっと気に入っていただけると思います!是非ご検討くださいませ。旨いです!


 以下は以前のレヴューです。
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【2018年のペルナン・ヴェルジュレス・ブランも滅茶苦茶美味しい!・・軽めのコルトン・シャルルマーニュ系を思わせる見事な味わいです!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのA.C.ブルがすこぶる旨いのに気を良くして、

「こりゃぁ・・2018年は相当良さそうだし、このところ高くなり過ぎた感の強いブルゴーニュ・シャルドネを飲んでもらえる良い機会になれば!」

とばかりに、再度2018年のペルナン・ヴェルジュレスを開けることにしました。「こうなりゃ全品開けたれ!」ってなノリです。


 やはり・・どうしちゃったんだろ・・フランソワーズ・ジャニアール・・。これ、高名なドメーヌのシャルドネだって出しても・・絶対バレませんよ。・・絶対ビックリしちゃうはずです。


 そもそも・・皆さん、ペルナン・ヴェルジュレスを良くは知らないでしょう?

「・・んなことない。あのコルトン=シャルルマーニュだって、半分はペルナン・ヴェルジュレス村でしょう?」

 そうなんです。あの、今、飛ぶ鳥さえ振り返ると言われるジョルジュ・ルーミエのコルトン=シャルルマーニュの畑はペルナン=ヴェルジュレス村にある「アン・シャルルマーニュ」と言うリューディなんですよ。noisy は80年代後半の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュに大感激したことが有りますから・・はい。そして、その頃に開けた89年のレザムルーズの余りの硬さに辟易したことも有ります・・。まぁ、コンディションだったと思いますけどね。

 で、このフランソワーズ・ジャニアールのペルナン=ヴェルジュレスですが、

「少し軽めのコルトン=シャルルマーニュ!」

と言ってしまうのは簡単ですが(・・言ってるじゃん)、

「少し軽めの」

を言いたくないほど・・いや、

「僅かに軽めの・・」

と言い換えるか、

「僅かに印象は異なるが・・」

と言うべきか・・非常に悩むレベルの出来です。


 すなわち、コルシャルほどは若いうちの「とっつきにくさ」が無いだけ・・が一番近いかもしれず、そこにコルシャルが持つポテンシャルを幾分減らしただけ・・が付くかもしれませんが、これは若いうちはまず・・判らないはずです。


 それに、フレデリック・コサールのように・・いや、少し前のフレデリック・コサールのように、ワインを弄り過ぎないのが非常に心地良く、素直で好印象なんですね。ストレートなんですよ・・表情が。だから伝わりやすい。そしてSo2も確実に少ないですから、

「いつもはボトル半分なのに2/3も飲んじゃった・・」

としても、身体に対する影響は非常に軽く感じられます。


 だから、「相当に素晴らしいシャルドネである!」と・・感じています。村名で4千円台、税金入れても5千円ですので、相当にお買い得んだと思います。

 余りに美味しいので、フランソワーズ・ジャニアール2018、売り込んでいきたいと考えています。是非飲んでみて下さい!一推しです!




 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2022 Pernand-Vergelesses Vieille Vignes Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ

18580
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ・ノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「les Pins(レ・パン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「les Boutières(レ・ブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。
750ML 在庫  8   ご注文数   本
¥5,980 (外税) 
【健康的な2022年ものはエレガントで素晴らしいバランス!・・チェリーな美味しさと複雑性を感じさせる、ちょっとジュヴレっぽい?・・ニュアンスです。】
 これほどまでにメディアに無視されていると言うのも珍しいですが、品質的にはこのところ、

「相当上昇している」

と感じますので、価格的には非常にリーズナブルだと思います。

 まぁ・・そりゃあ・・ニュイのジュヴレかヴォーヌ=ロマネか、シャンボールでも良いけれど、

「ペルナンじゃぁ・・」

と言うのも判らなくもないですけどね。

 でもそれらが1万円以上もするんじゃ・・と言うのじゃぁ・・仕方が無いじゃないですか。サラリーが海外並みになった時には、きっと年金暮らしと言う状況になっているんじゃないかと・・今の政府を見ていると、そのようにしか想像できないですよね。

 ですがあともう一つ、

「温暖化の影響で、ペルナンも薄く辛い、平たいワインでは無くなった」

ことを理解しなくてはいけないかなと・・思います。この先、

「コルトンも、コルトン=シャルルマーニュも、色んな意味で物凄いワインになる可能性が高い」

訳ですから、コルトン=シャルルマーニュを算出する村の一つとしますと、石灰の強い部分を生かし、地中奥深くから水分と一緒に多様なミネラリティを得ることが出来れば、素晴らしい村名産地として認定されるかも・・しれません。

 で、このフランソワ・ジャニアールもまた、メキメキとその力量を見せ始めたドメーヌでして、しかも価格は、

「最低ランク」

です。

 まぁ、上級キュヴェと言いますか、グラン・クリュを持たないと言う部分がどうしても弱く、メディアも持ち上げない、取り上げない、だから今一つ・・と言う悪い展開になっているのかもしれません。

 この美しい・・輝くルビーは、エレガントで軽やか、しかし低い位置から美しく持ち上がってくるような・・ペルナン=ヴェルジュレスらしい表情を見せてくれます。

 味わいのバランスも素晴らしく、これがまた6千円ほどで入手出来る訳ですから・・かなりお買い得と言えるんじゃないかと思います。

 チェリー、ほんのりベリー、ほんのり鉄っぽく、結構に複雑で・・少しエロティックなアロマです。中域も適度に膨れ、それでも締まりを忘れないと言う良いニュアンスです。重く無く軽過ぎない・・これも非常にポイント高く、余韻も自然な長さで、

「あともうちょっと長ければなぁ・・」

などと残念がらずに済みます。


 これって、かなり美味しいと思うんですけど・・やっぱりペルナンだからダメですかね。でも美味しいし安いので是非飲んでみてください。お薦めします!


 以下は以前のレヴューです。
-----
【安いのか高いのか・・判らないかもしれませんが、今回のペルナン2020赤、2021白は特別価格!・・何とか飲んでもらおうと頑張りましたが、怒られちゃうレベルの値付けです。】

 どうやら・・2020年ものはヴォーヌ=ロマネ近辺は相当に濃密で、コート・ド・ボーヌに比較するとコート・ド・ニュイの方がその傾向が強いように感じられます。それでもジュヴレ辺りでは、トラペも・・前回ご紹介のギイヤールも、エレガントさを見事に演出出来ているのには驚きますが・・あ、ギイヤールも、

「A.C.ブル、飲んでビックリしました!」

と早速ご感想をいただきました。その方は結構にナチュール感覚の増大を感じられたようでした。

 このペルナン=ヴェルジュレスV.V.2020ですが、結構に多い「濃密タイプ」には分類できず、

「適正な濃密さとしてのみ感じられるレベル!」

でして・・非常に心地良く、またエレガンスもしっとり感じられる出来でした。

 2019年ものと色彩を比較してみますと・・2019年ものは透明感を感じますが、2020年ものはやはり濃い目に見ることが出来ます。

 しかしながら、飲んでみると「濃い」とは感じるレベルでは無く、「ちょうど良い」と思えるレベルなんですね。なので、もしかしたら今までで一番良い出来なんじゃないかと思います。


 因みにですが・・このプライスは、相当安いはずです。2014年ものと2015年ものの残存分が見つかったので、

「ナンピン・・」

させていただいたんですね。

 ですから、2014年と2015年は高くなっちゃいましたが、2020年ものは偉い下がった訳です。普通に値付けしますと、あと400~500円は上げなくてはならず、まだペルナン=ヴェルジュレスのイメージがお客様に根付いていないと思われますし、フランソワ・ジャニアールのイメージ自体も同様なんじゃないかと思っています。

 ですのでもしかしたら「安過ぎる」と怒られちゃうかもしれないんですね・・。でも、

「2020年ものだけじゃなく、2014年~2015年ものと比較して飲める楽しみもご提供できる!」

訳ですし、

「両方ともご購入いただけるようなら、多くは無いですがほぼ適正と思われる利潤は得られる」

と言うことで、何とかご理解いただきたいと・・そう思っています。

 まぁ・・またユーロが高騰していまして、150円を目指すような勢いですから、如何にドメーヌでリーズナブルに出していただけたとしても為替で差額が相当出てしまう時代です。ついこの間の「1ユーロ = 120円」からは22~25%も値上がっている訳ですから、何もしなくても・・

「4000円だったワインは5300円になってしまう」

んですね。

 今後何とか「円」が強くなることを祈って、今回は非常にリーズナブルにご提供させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。美味しいです!




 以下は以前のレヴューです。
-----
【是非ともペルナン=ヴェルジュレスを見直しましょう!・・旨いワインが多いのに誰にも見向きもされていません!・・実はあのマリウス・ドラルシェの17ペルナンもレ・ブティエールの畑です!】

 ・・悪戯をしちゃいました。2017年もののマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレス・レ・ブティエールの写真を3枚目に載せてしまいました。

 でも・・面白いでしょう?・・こちらは2019年もののペルナン=ヴェルジュレスのレ・ブティエール and レ・パンですが、ドラルシェは2017年のレ・ブティエールだけ・・です。どちらも「ヴィエイユ・ヴィーニュ」です。

「そっくりじゃん!」

と思っていただけると思うんですけど・・。

 まぁ、あれだけ推してお勧めさせていただいた割りには・・それに頑張って価格を出した割りには・・大きな売上にはなってないマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスでは有ります。4ケース弱しか動いてません。

 ですが、

「超エレガントで妖艶!・・ブルゴーニュワインの美味しさの一つの方向性をちゃんと見せてくれる」

ワインです。しかもオート=コート並みの価格です。


 こちらの2019年ものになりますと、2年も違いますし、今は為替が酷いことになってますから、マリウス・ドラルシェほどにはリーズナブルにはなりません。


 でも、面白いんですよ・・非常に似ています。相当似ているけれど結構・・に違う・・んですね。

 レ・ブティエールは、エレガントでミネラリティの組成が、おそらく鉄系のもの・・鉄やマンガン、マグネシウムとか・・それらが多い感じがします。ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスはレ・ブティエールオンリーですから、熟がより速い感じがします。

 一方のジャニアールのレ・ブティエールは、北の方の畑の「レ・パン」をブレンドしている性でしょうか、より上下方向に「張り」を持つカルシウムっぽいミネラリティの柱?のようなものを感じるんですね。

 なので結果的により「大きさ」を感じます。そしてドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスのような「官能さ」も有り、熟とともにそれが増大して行くように感じられるんですね。


 今、ブルゴーニュワインは高いですから、普段飲みのワインに苦労されると思うんですね。

 だいぶ判っているコート・ド・ニュイのピノ・ノワールなら、

「あ、シャンボールだからね・・ちょっと硬質なんだよね・・」

とか言えると思うんですが、ペルナン=ヴェルジュレスやアロース=コルトンでは・・判りませんよね?


 でもここは、

「いろんな丘」

 小さな丘・・と言うか、名前的には「森」なんですが、ちょっと離れるともう異なる丘なんです。コート・ド・ニュイのようにかなり連続した丘が続くのとは、ちょっと違う。

 だから有名な「コルトンの丘(森)」だけが知られていますが、その、「丘と丘」は、その谷間に生活に使用する道が有って、その脇にも必ずと言って良いくらい葡萄畑が有ります。

 だからこの「レ・ブティエール」は、アロース=コルトンとは道一本隔てているだけ・・アロース=コルトン側の丘は「ボワ・ド・コルトン」、ペルナン=ヴェルジュレス側の丘は「ボワ・ド・ノエル」(他にも丘はありますが・・ノエルとはクリスマスと言う意味だそうです・・)です。

 これからはペルナン=ヴェルジュレスも、きっと知られてくると思いますよ・・だって旨くて安いんだから・・はい。是非飲んでみて下さい!・・今飲んでもバランスが取れています。お勧めです!




【滅茶リーズナブルです!2017年ものからのフランソワーズ・ジャニアールは是非とも注目してください!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのシャルドネが滅茶美味しいので、

「余りに昨年と違う・・これってヴィンテージの恩恵なのか、それともドメーヌが成長しているのか?」

と、判断に苦しんでいるところです。


 何せ今回の入荷は、白2アイテムが2018年、赤2アイテムが2017年と2016年・・と言う、フィネスさんお得意の変則パターンなんですね。なので、

「昨年は・・あ~だったから・・」

と言うような頭の構造になってしまっているnoisy も、それに対応しなくてはならない・・しかし、長年に渡る毎日のアクションの記憶へのアプローチを、簡単に変更できるほど脳みそ年齢は若く無い・・ってことなのかもしれませんで、思考が混線しています。

 ですが、この2017年もののペルナン=ヴェルジュレス、2018年もののシャルドネ同様に・・2016年以前と異なっています。

「ミネラル感が半端ない!」

んですよね。


 まるでシャンボールのようなテクスチュアから・・入っていけます。そして、やはりペルナンですから、コルトンの丘の反対側なんですね。

 カチッとした硬さは同時試飲の2016年のアロース=コルトンが上です。でも本来硬さを伝えるはずの透明~やや白いミネラリティのコーティングが・・このワインは「半端無い!」訳です。

 2015年のこのワインの写真も掲載してありますが、写真からはさほど変化が無いように見えるかもしれません。しかし、コルトンらしいピュアな赤果実(ル・コルトンとかです・・ルナルドとかでは無く)がしっかり有った上で、ミネラリティをしっかりコートしていますので、

「美味しさは今までの数倍!」

と言いたくなるような出来なんですね。


 他のコラムでも書きましたが、「今飲んで美味しいリーズナブルなピノ・ノワール」として、このペルナン=ヴェルジュレス・ルージュV.V.を推したいと思います。

「知らない造り手だからな・・」

と思わず、

「リーズナブルで美味しそう!」

と思ってくださいね・・(^^;;


 ドライでピュア、ナチュラルさもSo2の少なさから感じていただけるでしょう。こりゃぁ2018年も楽しみだと・・思っていただけるはずです!ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2020 Aloxe-Corton
アロース=コルトン

18578
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
アロース=コルトン
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。コルトンの丘の東側に位置する「Les Morais(レ モレ)」と南側の特級コルトン シャルルマーニュに隣接する「La Combe(ラ コンブ)」の2区画があり、葡萄の樹齢は70年で、鉄分を多く含む深い粘土質土壌です。15日間のコンクリートタンク醗酵、新樽率約20%で10~12ヵ月間樽熟を行います。色調はペルナンヴェルジュレスよりも濃く、柑橘系フルーツやミントの香り、酸味柔らかくオイリーで素晴らしい凝縮感があり、若いうちは余韻がタニックです。フェミナリーズ(Féminalise)という審査員が女性限定のコンクールで銅メダルを獲得しています。
750ML 在庫  6   ご注文数   本
¥8,800 (外税) 
【ペルナン=ヴェルジュレスV.V.2022とは異なり、豊かさをしっかり持った・・コルトン的な味わいです!(2020年ものです)】
 2020年と言うのも有るかと思いますが、それでも2019年と比較してもやや濃度が有り、粘性も高く豊かな味わいがします。

 2020年ものですから、少し熟して来ているのも有ろうかと思いますが、とてもまろやかでスムーズな飲み口です。

 アロマもちょっと太く、アルコール分も多いのか?・・と思うと・・

「なんと13パーセント!」

と言う、ブルゴーニュ・ピノ・ノワールとしますと絶妙な度数です。

 ですので、決して「マッチョ」にはなっておらず、エレガンスを失っていない・・でも、

「果皮の成分がたっぷり感じられる味わい」

です。

 ペルナン=ヴェルジュレスV.V.2022年と比較しますととても「果実」が頑張っています。ペルナンは、

「エレガンスと細やかな複雑性」

が頑張っていて、3年ほどで・・あの素晴らしかった2017年のペルナン=ヴェルジュレス/マリウス・ドラルシェのようになって行くと感じます。

 こちらのアロース=コルトン2020の方は・・ん~・・何と言ったらよいか難しいですが、

「LLのコルトン=グランセの少し軽い奴・・」

・・みたいなニュアンスですが、コルトン=グランセのあのスパイスっぽい感じとか、やや重い粘土のニュアンスが減った感じ・・でしょうか。

 ですので、質感はとても高く、しかし濃度はそこそこに有るために、ペルナンほど将来を見通し辛いなぁ・・と感じます。

 ブルゴーニュワインを長く飲んで来た方は、むしろペルナン=ヴェルジュレスの方が好きかもしれませんが、普通はやはりこちらのアロース=コルトンが上だと感じるかと思います。

 リーズナブルで美味しいブルゴーニュ村名です。飲んでみてください。お薦めします!


 以下は以前のレヴューです。
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【グレートイヤー2019年のアロース=コルトン!黒果実に赤果実が混じったコルトンらしい風情・・柔らかくフカフカした上質のタンニン。非常に出来の良いヴィンテージです!】

 ジャニアールの2019年アロース=コルトンV.V.です。他のキュヴェより一年遅れでリリースされているようです。

 濃密で場合によっては甘みさえ感じる2020年もののテイスティングの合間に2019年ものが入って来ますと、やはりイントネーションが思いっきり違うのに気が付きます。

 流れるようにすら~っと・・中盤、終盤に行くんですが、確実に中域の自然な盛り上がりが有り、ドライで集中していて、とても心地良いです。少しマッシュルーム類のブケに近いアロマに、少しこってりした肉のニュアンスが還って来ます。

 余韻には質の良いフカフカのタンニンが少々感じられ、飲み行くうちにこれが甘みに変化して来る感じです。タンニンは単に「渋み」と受け取られるイメージですが、質が良いと柔らかいですし、徐々に甘みに変化するんですね。反対に質が悪いと平板で、場合によっては「紙」みたいなニュアンスに受け取れてしまうことも有りますが、かなりこちらは上質です。結構に脂の多い肉などにも、現状は対応可能じゃないかと思います。

 ただしこのタンニンの存在が、このワインの飲み頃・・ワインとしての完成度を遅くしているのも間違い在りませんで、完全に溶け込んで行くには3年ほどは掛かるかな・・と言う感じです。2018年もののややソリッドながらすでに仕上がっているイメージよりも、

「自然でリキミの無い、でもパワーさに振れたエナジーを感じさせる良く熟した感じ」

が有り、

「・・2019年ってとても良いヴィンテージだよね~~・・」

と感じていただけると思います。

 村名クラスのワインも、この位が下限になってきました。もう少しサラリーが上がってくれると有難いんですけどね~・・日銀さんの差配に期待しています。是非ご検討くださいませ。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
-----
【1級クラスに近い、見事な出来です!果実感がしっかり有りつつミネラリティの支えもバッチリ!】

 以前のヴィンテージのグラスの写真と比較していただけましたら、まるで別物・・みたいな感じが判るんじゃないかと思います。

 色合いは充実していてしっかり、赤~濃赤な色に、少し白っぽいミネラリティが多く混じっているような感じに見えます(・・少なくともnoisyには・・)

 この畑は、ルイ・ラトゥールで有名になった、「クロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サン」・・勿論、メオ=カミュゼもリリースしていますが、コルトンの王と言われたルイ・ラトゥールには敬意を表して・・です。

 でも・・このアロース=コルトン2018の出来ならルイ・ラトゥールのクロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サンやコルトン=グランセは不要(・・すみません)なほど・・いや、確かにルイ・ラトゥールのそれらのグラン・クリュの方が深みは有ると思うんですが、ミネラリティの存在があやふやな感じですから、むしろこちらで充分じゃないかと。

 で、そのクロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サンの真下にあるのが村名の「レ・コンブ」です。そしてコルトンの丘の東南、1級もあるレ・シャイヨの真下がレ・モレです。


 端正が赤黒果実が白っぽい石灰的ミネラリティをたっぷり感じさせてくれる味わいの組成がします。

 なので、すでに仕上がっている?・・ような、このバランスでもとても美味しく飲めてしまいました。

 そもそもコルトンの赤ワインは、一部にケワイで官能的なアロマや味わいを見せる畑も有りますが、ルイ・ラトゥールがコルトンで頑張っていたせいでしょうか、結果的に綺麗で端正な味わいが一般的・・です。勿論、ピノ・ノワールですから、熟成しますとそれなりの官能さを見せるのは間違いは無い・・でも、一般的には「端正」な味わいだと思います。

 こちらのアロース=コルトンも、そんな直線的とも思えるような、一途な果実な味わいを見せてくれます。お隣のペルナン=ヴェルジュレスとは大違い・・色もより濃く出ますし、むしろパワフルです。

 エレガントでは有りますが、ペルナン=ヴェルジュレス(・レ・ブティエール等)と一緒にご紹介するとなると、その言葉は使い辛い・・(^^;; むしろ、

「ゴツゴツしていない綺麗系で中域がしっかり出たジュヴレ」

と言った方が近いんじゃないかと思います。


 それにしても今回の入荷ロットのフランソワーズ・ジャニアールは「当たり!」でした。果実中心の見事にふっくらな味わいです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
-----
【少し早いか?・・ル・コルトンのような細やかな果実が心地良い村名ワインです!】


 この際だからハッキリ言ってしまいましょう。ちゃんとしておかないと判り辛いですしね。

 2016年までのフランソワーズ・ジャニアールは、リーズナブルだしピュアで良いですが・・2017年以降のものとはハッキリ異なります。それはやはり出来の違い・・です。ミネラリティの多さ、その輝きは2017年以降のものが良いです。

 なので、この2016年・・残念では有りますが、超お勧めにはなりません。お勧めにはなりますが・・(^^;;

 コルトンのグラン・クリュ、ラ・ヴィーニュ・オ・サンの下部にあるラ・コンブと、同じくグラン・クリュのグレーヴから東に下がっていたところに有るレ・モレをブレンドした村名がこのワインです。

 ラ・ヴィーニュ・オ・サンの鉄分をやや軽めにしたような飲みやすさが特徴かと思いますが、ラ・コンブの重さをレ・モレの軽みで調整しているような感じでしょうか。

 非常にピュアで、ミネラリティも充分です・・が前述のように2017年以降がたまげるほど良いので、この2016年は霞んで見えてしまいます。2022年以降、熟してほぐれて来た頃、相当美味しくなっているかな・・と想像します。勿論ですが、お勧めしていない訳では無く、フランソワーズ・ジャニアールのピノを今すぐに飲むなら2017年ペルナン=ヴェルジュレスの方をお求めください。さらに勿論ですが、アロース=コルトンを是非に飲みたい方をお止めする訳でも有りません。何せフランソワーズ・ジャニアールのトップ・キュヴェですから。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


2021 Bourgogne Chardonnay
ブルゴーニュ・シャルドネ

17634
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。当主のフランソワーズ アルペランジュ女史の従兄弟がマコンでワイン造りをしており、そのドメーヌが所有している石灰質土壌の畑に植えられている樹齢30年のシャルドネを収穫から携わって醸造しました。ステンレスタンクでアルコール醗酵後に旧樽のみで8ヵ月熟成。柔らかな酸味と豊かな果実味、ペルナン=ヴェルジュレスよりも軽めですが甘味があるので飲みやすい仕上がりになっています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,480 (外税) 
【3千円台のブルゴーニュ・シャルドネとしては超繊細でとても良い出来です!是非2020年ものたちと比較してみてください。】
 グラマラスな仕上がりだった2020年ものです。ムルソー好きにはたまらない・・オイリーで黄色い果実がテンコ盛りなスタイルでした。2021年ものはどうだったでしょうか。

 フランソワーズ・アルペランジュさんはこんな風に言ってます。

「2021年は3月までは温暖で雨が多かったが、4月初旬に急激に寒くなって霜が降り、葡萄畑で大きな被害が出てしまった。また、開花期の天候も不安定で花ぶるいも起こってしまい、さらに収穫減となった。7月以降も雨が多く湿度が高い日が続き、8月末にようやく夏らしい気候が戻ってきて、その後、葡萄の成熟は順調に進んでいった。白は繊細ながらも果実のアロマが豊かでバランスも取れており、余韻の長さも素晴らしい偉大なヴィンテージとなっている。」

 そうなんです・・赤ワインもそうですが、白ワインも2020年と2021年ものじゃ・・全く性格が異なるんですね・・。

 安直に言ってしまえば・・

「2020年は豊満でオイリー、2021年は筋骨隆々」

です・・(^^;;

 2020年ものはファットな美味しさ、2021年はソリッドで繊細さを感じる美味しさ・・と言うことになろうかと思いますが、このA.C.ブルもしっかりそのライン上に有るのが・・面白いですよね。


 で・・グラスでのその見え方ですが、どうでしょうか・・2021年ものの方がより濃く、2020年ものの方がタイトで、

「・・ん?・・逆じゃない?」

と思えませんでしょうか。

 まぁ・・赤ワインの場合と白ワインの場合は結構に・・違って見えるはずなので、

「色が濃いから味わいが濃い」

と言う赤ワイン的な捉え方は、単純には出来ないんですね。

 白ワインの場合の濃い目の色彩は、結構に酸素吸収度や樽からの色が関係して来ます。ポテンシャルが高いと樽に負けない・・負かしてしまう位な訳です。

 でも造り手さんとしましては、その辺りは「ベストなバランスを探る」訳でして、樽の使用率、樽に入れておく時間の長さなど・・調整しますし、それが色彩に影響して来ます。

 まぁ・・赤の方はむしろもう少し単純な見え方はするかもしれませんが、2020年のペルナン赤は良く熟した色彩はしていたはずですが、2021年もののこのA.C.ブルやペルナン白は、

「むしろ2020年ものよりも濃い黄色をしている」

のはそのためかと思われます。

 豊満さはやや削がれ、ブルゴーニュ・シャルドネとしての健康的なスタイルを得たのがこの2021年のA.C.ブルで、エキスが綺麗に出たドライな味筋、柑橘果実、果実が適度に感じられ、筋肉のようなテクスチュアをモリモリ感じられる中盤~終盤です。余韻も実に良い感じで・・まぁ、この言葉が良いかどうかは微妙では有りますが、

「化粧っ気の無いドすっぴんが美しいヴィンテージ!」

と言えるんじゃないかと思います。

 今飲んで良く、また数年の熟成も可能です。飲んでみてください。非常にリーズナブルだと思います。お勧めです!






 以下は以前のレヴューです
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【ピュア&フレッシュだけれどとても滑らか!中量級のミネラリティたっぷりな旨いシャルドネです!】


 滅茶美味しいです!・・ミネラリティの重量感は、ムルソーと言うよりもピュリニーやシャサーニュに近い、ムルソーよりも軽やかな感じです。ピュリニー辺りのミネラリティに近いと思いますが、中域の太さはよりスレンダーですね。なので、

「少しゴージャスな感じを減らしたイメージ」

で、

「フレッシュでピュアな中量級のミネラリティがばっちり感じられるシャルドネ!」

と思っていただければ近いでしょうか。決して「重い」感じにならず、しかしねっとり・まったり感もそれなりに、柑橘果実も実に良い感じに存在しつつ中域がピュリニー系より僅かにスレンダー、余韻も非常に充実している長さが有りますので、

「・・お、こりゃ美味しい!」

と思っていただけるものと確信しています。

 色合いも2018年ものとはだいぶ違って見えると思うんですね。黄色がしっかり有る中に淡い緑が入り込み、白っぽいミネラリティが多く存在しているような外観です。

 一方2018年ものは、白と言うよりも透明・・じゃないでしょうか。ちょっと樹が若いのかどうか判りませんが、

「確実に以前よりも充実して感じられる」

ことは間違い在りません。

 どうやら親戚のドメーヌが所有している畑を借りているようで、どこに在るのかは判りませんが、飲めば・・

「まさにブルゴーニュ・シャルドネ!」

と思っていただけるでしょう。


 長年に渡って2千円で販売させていただいておりました、ロッシュ・ド・ベレーヌのA.C.ブルも、2年ほど前に規格が変わってしまい、僅かでは有りますが格が落ちたかなぁ・・と感じざるを得ないことも有りましたが、それでも・・これから入荷するベレーヌのシャルドネやピノ・ノワールの新ヴィンテージは、

「流石に2千円は無理!」

と通達が来てしまいました。まぁ・・その前に、以前のヴィンテージのものを押さえたらしいんですが、それさえもこれだけ円安が加速してしまいますと、上げざるを得ないでしょう。

 味わい的にはロッシュ・ド・ベレーヌのシャルドネの倍ほども美味しい・・深い・・味わい幅も広いしバランスも良いと思っていただけると思います。是非飲んでみて下さい!・・滅茶リーズナブルです!



 以下は以前のレヴューです。
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【2018年のシャルドネ、出色の出来です!・・今から飲んでも滅茶美味しい!そして価格も滅茶苦茶安い!・・ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味が味わえます!】

 フィネスさんの肝いりで、リーズナブルなクラスのドメーヌものブルゴーニュをご紹介いただき、昨年より扱い始めました。確かにリーズナブルで美味しいんですが、やはり格上の生産者のワインと比較すると・・

「残念ながら少し落ちる」

のは隠せませんでした。・・いや、美味しいんですけどね。素晴らしい生産者が目白押しのブルゴーニュでは、余り目立たないのは仕方が無いかな・・と言う捉え方でした。


 なので、2018年のブルゴーニュ・シャルドネが届いたからと言って、

「デイリーだし・・な~・・」

と言うようなニュアンスで捉えていました・・ので、

「!!・・(開けてビックリ玉手箱!)」

だったんですよ!


 確かにボトルも図太くなりましたので、結構に重いです。

「リキ入ってんな~!」

と言うのは伝わって来ました。


 でも驚いたのは開けた瞬間です!

「・・おっ!」

 そう・・いきなりリビングに柔らかな柑橘系のアロマが漂って来たんですね~。滅茶早かったですよ。


 で、そのアロマには硬さが無く・・つまりSo2の少なさを意味しているはずですが・・、果実のリアルさやミネラリティの高さをしっかり感じられましたので・・

「(・・飲む前に・・もう素晴らしいって判っちゃうじゃん・・)」


 そうなんですよ。良いワインって、ホント、すぐ判るんですね~。


 今までのフランソワーズ・ジャニアールのワインなら、結構に「軽い量」で書くんですが、

「これはしっかり飲んでもらわないと!」

と言う気にさせてくれたんですね。


 このところは新コロナウイルス禍で、テレワークを強いられるか、休業を要請されるかと言うような状況になっていますが、テレワークったって、それは不可能な業種も沢山有ります。

 しかしウイルスに対抗するためには、人に合わないのが一番だと判っているなら、そうするしかない・・。徹底してそうしなければならないが、休んでいたら破産してしまう。それなら政府はそれを保証し、一定期間、自宅にこもることを要請すべきでしょう。休業要請は2週間の様子見?・・何のための緊急事態宣言なの?

 ま~混乱の極みですが、この際、

「すぐには飲めないレアなワインを買うのも良いが、自宅にこもって飲むワインがない!」

と嘆く前に、

「肉にも魚にも懐が深い旨くてミネラリティたっぷりのSo2の少ない健全な白ワインを適度に飲んで鋭気を養う!」

のが、正しいワインファンの姿かと思います。


 数か月後に微笑みながらこの時期を振り替えられるよう、何とか凌いで行きましょう。ご検討くださいませ!




以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2021 Pernand-Vergelesses Blanc
ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン

17633
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりがとても良い「Les Pins(レ パン)」という区画と同じく南東向きの斜面ですが標高がやや低い「Es Lerret et Vignes Blanches(エ レレ エ ヴィーニュ ブランシュ)」の2区画にあります。葡萄の木は樹齢65年にもなる古木でとても凝縮した葡萄が出来ます。青りんごやミントのアロマ、繊細ながらしっかりとした甘旨味ときれいな酸味、ミネラルがあり、余韻も長く楽しめます。アペリティフとしても楽しむことができますし、ホタテのポワレ(フライパンでの蒸し焼き)、魚のグリル、白身の肉、鶏肉のクリームソースなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,250 (外税) 
【2021年ものの先駆け!・・健康的でエレガントさを助長した素敵な味わいです!今飲んでもOKですし、数年寝かせてもより美味しい!飲んでみてください!】
 2021年ものです。少雨にたたられた2020年とは全くイメージ的に逆になるんじゃないかと、戦々恐々としていたんですよね。

 で、このフランソワ・ジャニアールのペルナン白やA.C.ブルは、非常に安いし美味しいし・・で安心していた訳です。

「・・ところが!」

 やはり2021年ものはエレガントで美味いが、生産量的には非常に厳しいんですよね。ドメーヌも2019年から続く生産減が最も厳しい訳ですから値上げは必須になってしまいます。しかも歴史的な「円安」です・・「ユーロ高」と言うべきか、「円の一人負け」と言うべきか・・。

「先進国は朝食で3千円は当たり前だが日本はワンコイン。昼は千円以下のラーメンを食べれば幸せになれるし、インバウンドで大儲け!」

 ・・なんて言ってる場合じゃないんですけどね。日銀は金融機関大企業擁護の低金利政策から脱却しつつ大企業は早々に内部留保を取り崩し賃上げ、10年~20年計画で諸外国並みになんとか追いつく姿勢を見せないと、どうにもこうにも生き残れないんじゃないかと思ってしまいます。

 で、このペルナン=ヴェルジュレス・ブラン2021年も・・本来は500円ほど高い価格にせざるを得ないところ、セラーを探し回って集めた2014~2015年ものペルナン赤を値上げさせれいただくことで、何とかこのプライスに持ち込んだ訳です。

 せっかく濃密で美味しい・・あ、赤と白は違いますからね・・白は濃くても全然美味しさは変わらない・・どころか寄り美味しいですしね。赤の場合は若くして飲むとその濃厚さの行き過ぎが気になってしまう訳ですが、これは若いうちだけでして、数年寝かせると当初の印象と大きく変わって・・ちょうど良く感じるようになってきます。

 この2021年ものですが、2020年ものの明るいシャッキリとしたミネラリティが目立つような色彩よりも、むしろ・・

「黄色味が強く、より豊満に見えるんじゃ?」

と思われるかもしれませんが、いや・・むしろ2020年の方がカッチリと硬質ではあるものの豊満さは有ると感じます。2021年ものはそこまで濃さは出ていず、エレガントさを果実感に乗せて感じられる、ちょうど良い感じなんですね。


 ですから、さっさと飲まれても・・ペルナンっぽいやや △ (三角)なイメージの高質なブルゴーニュ・シャルドネとして美味しく飲めますし、3~4年の熟成で、非常に良い感じに仕上がってくると思います。

 出来としては2020年の方が良いかもしれませんが、さっさと美味しくなるのは2021年です。

 2017年のマリウス・ドラルシェのペルナン赤を飲まれた方はご存じかと思いますが、あのワインは飲むタイミングの重要さが良く判るワインだったと思います。ま~・・めっちゃ美味しいかったはずです。エレガントさと妖艶さの競演でした。

 ですが決して出来としては・・2017年はさほどでは無かったはずなんですね。何より・・滅茶薄い色彩でした。

 2021年もののこのペルナン白は、2020年ものの硬質で高質な味わいには届かないものの、3年ほどでペルナンとしての熟した良い味わいを得られると思います。勿論、今飲んでも充分に堪能できるレベルです。ご検討くださいませ。





 以下は以前のレヴューです。
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【少し軽やかなコルシャル!・・バランスが良く、実に美味いです!】

 何でしょうか・・2018年ものも美味しかったんですが、今回届いた分のフランソワーズ・ジャニアールのワインは滅茶美味しいんですよ。

 確かに以前のイメージも在るには・・在るとしても、

「質感がまるっきり・・と言うか、激増して良くなっている・・」

と感じられてしまいます。

 こうなって来ますとまだ扱いは短いですから、何が本当の姿なのか・・それとも単に年が良いとか・・?・・誰かが魔術でも使ったんじゃないか・・とフィネス・マジックを疑ってしまいます。

 最初の輸入の頃は、もっとチープな細いボトルでしたが、今は重量瓶で太いです。そんなところからして変わっていますので、何かしらフィネスさんはやっているんじゃないかと思っているんですね。

 黄色に薄緑が入り、白っぽく見えるミネラリティが溶け込んだような色合いをしています。味わい的にはコルトン=シャルルマーニュ系だと感じますが、それほどは「カッチリと硬く」は無いので、味わいの開き、膨らみも早いように感じられます。

 ここは、アロース=コルトンの「グラン・クリュ・アン・シャルルマーニュ」の北西・・地形的にはコルトンの丘とは異なる丘なんですが、本当にアン・シャルルマーニュには手が届きそうな畑が2つ・・そこからの葡萄なんですね。アン・シャルルマーニュに向けて長方形の短辺が向いていまして、しかも盗難に開けた畑で、

「・・白ワインには持ってこいでしょう!」

と言っているようにも思えます。


 時にピュリニーは豪奢だがシツコイ・・と感じることが在るかもしれません。反対にコルトン=シャルルマーニュは、どうしてそんなに「頑ななの?」と、その硬さを恨めしく思うことも有ります。

 しかしながらこのペルナン=ヴェルジュレスの「レ・パン」と「エ・レレ・エ・ヴィーニュ=ブランシュ」によるシャルドネは、

「そのちょうど中間的な・・両方の良い部分を持ち、少しスレンダーにした感じ」

なんですよね。

 なので、開けたらもう・・アロマもすぐ立って来て美味しいです。ドライですがエキスがちゃんと出ていて、柑橘も有って、重く無く軽く無い・・ちょうど良い重量感です。だから・・きっと気に入っていただけると思います!是非ご検討くださいませ。旨いです!


 以下は以前のレヴューです。
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【2018年のペルナン・ヴェルジュレス・ブランも滅茶苦茶美味しい!・・軽めのコルトン・シャルルマーニュ系を思わせる見事な味わいです!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのA.C.ブルがすこぶる旨いのに気を良くして、

「こりゃぁ・・2018年は相当良さそうだし、このところ高くなり過ぎた感の強いブルゴーニュ・シャルドネを飲んでもらえる良い機会になれば!」

とばかりに、再度2018年のペルナン・ヴェルジュレスを開けることにしました。「こうなりゃ全品開けたれ!」ってなノリです。


 やはり・・どうしちゃったんだろ・・フランソワーズ・ジャニアール・・。これ、高名なドメーヌのシャルドネだって出しても・・絶対バレませんよ。・・絶対ビックリしちゃうはずです。


 そもそも・・皆さん、ペルナン・ヴェルジュレスを良くは知らないでしょう?

「・・んなことない。あのコルトン=シャルルマーニュだって、半分はペルナン・ヴェルジュレス村でしょう?」

 そうなんです。あの、今、飛ぶ鳥さえ振り返ると言われるジョルジュ・ルーミエのコルトン=シャルルマーニュの畑はペルナン=ヴェルジュレス村にある「アン・シャルルマーニュ」と言うリューディなんですよ。noisy は80年代後半の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュに大感激したことが有りますから・・はい。そして、その頃に開けた89年のレザムルーズの余りの硬さに辟易したことも有ります・・。まぁ、コンディションだったと思いますけどね。

 で、このフランソワーズ・ジャニアールのペルナン=ヴェルジュレスですが、

「少し軽めのコルトン=シャルルマーニュ!」

と言ってしまうのは簡単ですが(・・言ってるじゃん)、

「少し軽めの」

を言いたくないほど・・いや、

「僅かに軽めの・・」

と言い換えるか、

「僅かに印象は異なるが・・」

と言うべきか・・非常に悩むレベルの出来です。


 すなわち、コルシャルほどは若いうちの「とっつきにくさ」が無いだけ・・が一番近いかもしれず、そこにコルシャルが持つポテンシャルを幾分減らしただけ・・が付くかもしれませんが、これは若いうちはまず・・判らないはずです。


 それに、フレデリック・コサールのように・・いや、少し前のフレデリック・コサールのように、ワインを弄り過ぎないのが非常に心地良く、素直で好印象なんですね。ストレートなんですよ・・表情が。だから伝わりやすい。そしてSo2も確実に少ないですから、

「いつもはボトル半分なのに2/3も飲んじゃった・・」

としても、身体に対する影響は非常に軽く感じられます。


 だから、「相当に素晴らしいシャルドネである!」と・・感じています。村名で4千円台、税金入れても5千円ですので、相当にお買い得んだと思います。

 余りに美味しいので、フランソワーズ・ジャニアール2018、売り込んでいきたいと考えています。是非飲んでみて下さい!一推しです!




 以下は以前のレヴューです。
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【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2020 Pernand-Vergelesses Vieille Vignes Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ

17632
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「Les Pins(レ パン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「Les Boutières(レ ブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。
750ML 在庫  6   ご注文数   本
¥5,980 (外税) 
【安いのか高いのか・・判らないかもしれませんが、今回のペルナン2020赤、2021白は特別価格!・・何とか飲んでもらおうと頑張りましたが、怒られちゃうレベルの値付けです。】
 どうやら・・2020年ものはヴォーヌ=ロマネ近辺は相当に濃密で、コート・ド・ボーヌに比較するとコート・ド・ニュイの方がその傾向が強いように感じられます。それでもジュヴレ辺りでは、トラペも・・前回ご紹介のギイヤールも、エレガントさを見事に演出出来ているのには驚きますが・・あ、ギイヤールも、

「A.C.ブル、飲んでビックリしました!」

と早速ご感想をいただきました。その方は結構にナチュール感覚の増大を感じられたようでした。

 このペルナン=ヴェルジュレスV.V.2020ですが、結構に多い「濃密タイプ」には分類できず、

「適正な濃密さとしてのみ感じられるレベル!」

でして・・非常に心地良く、またエレガンスもしっとり感じられる出来でした。

 2019年ものと色彩を比較してみますと・・2019年ものは透明感を感じますが、2020年ものはやはり濃い目に見ることが出来ます。

 しかしながら、飲んでみると「濃い」とは感じるレベルでは無く、「ちょうど良い」と思えるレベルなんですね。なので、もしかしたら今までで一番良い出来なんじゃないかと思います。


 因みにですが・・このプライスは、相当安いはずです。2014年ものと2015年ものの残存分が見つかったので、

「ナンピン・・」

させていただいたんですね。

 ですから、2014年と2015年は高くなっちゃいましたが、2020年ものは偉い下がった訳です。普通に値付けしますと、あと400~500円は上げなくてはならず、まだペルナン=ヴェルジュレスのイメージがお客様に根付いていないと思われますし、フランソワ・ジャニアールのイメージ自体も同様なんじゃないかと思っています。

 ですのでもしかしたら「安過ぎる」と怒られちゃうかもしれないんですね・・。でも、

「2020年ものだけじゃなく、2014年~2015年ものと比較して飲める楽しみもご提供できる!」

訳ですし、

「両方ともご購入いただけるようなら、多くは無いですがほぼ適正と思われる利潤は得られる」

と言うことで、何とかご理解いただきたいと・・そう思っています。

 まぁ・・またユーロが高騰していまして、150円を目指すような勢いですから、如何にドメーヌでリーズナブルに出していただけたとしても為替で差額が相当出てしまう時代です。ついこの間の「1ユーロ = 120円」からは22~25%も値上がっている訳ですから、何もしなくても・・

「4000円だったワインは5300円になってしまう」

んですね。

 今後何とか「円」が強くなることを祈って、今回は非常にリーズナブルにご提供させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。美味しいです!




 以下は以前のレヴューです。
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【是非ともペルナン=ヴェルジュレスを見直しましょう!・・旨いワインが多いのに誰にも見向きもされていません!・・実はあのマリウス・ドラルシェの17ペルナンもレ・ブティエールの畑です!】

 ・・悪戯をしちゃいました。2017年もののマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレス・レ・ブティエールの写真を3枚目に載せてしまいました。

 でも・・面白いでしょう?・・こちらは2019年もののペルナン=ヴェルジュレスのレ・ブティエール and レ・パンですが、ドラルシェは2017年のレ・ブティエールだけ・・です。どちらも「ヴィエイユ・ヴィーニュ」です。

「そっくりじゃん!」

と思っていただけると思うんですけど・・。

 まぁ、あれだけ推してお勧めさせていただいた割りには・・それに頑張って価格を出した割りには・・大きな売上にはなってないマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスでは有ります。4ケース弱しか動いてません。

 ですが、

「超エレガントで妖艶!・・ブルゴーニュワインの美味しさの一つの方向性をちゃんと見せてくれる」

ワインです。しかもオート=コート並みの価格です。


 こちらの2019年ものになりますと、2年も違いますし、今は為替が酷いことになってますから、マリウス・ドラルシェほどにはリーズナブルにはなりません。


 でも、面白いんですよ・・非常に似ています。相当似ているけれど結構・・に違う・・んですね。

 レ・ブティエールは、エレガントでミネラリティの組成が、おそらく鉄系のもの・・鉄やマンガン、マグネシウムとか・・それらが多い感じがします。ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスはレ・ブティエールオンリーですから、熟がより速い感じがします。

 一方のジャニアールのレ・ブティエールは、北の方の畑の「レ・パン」をブレンドしている性でしょうか、より上下方向に「張り」を持つカルシウムっぽいミネラリティの柱?のようなものを感じるんですね。

 なので結果的により「大きさ」を感じます。そしてドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスのような「官能さ」も有り、熟とともにそれが増大して行くように感じられるんですね。


 今、ブルゴーニュワインは高いですから、普段飲みのワインに苦労されると思うんですね。

 だいぶ判っているコート・ド・ニュイのピノ・ノワールなら、

「あ、シャンボールだからね・・ちょっと硬質なんだよね・・」

とか言えると思うんですが、ペルナン=ヴェルジュレスやアロース=コルトンでは・・判りませんよね?


 でもここは、

「いろんな丘」

 小さな丘・・と言うか、名前的には「森」なんですが、ちょっと離れるともう異なる丘なんです。コート・ド・ニュイのようにかなり連続した丘が続くのとは、ちょっと違う。

 だから有名な「コルトンの丘(森)」だけが知られていますが、その、「丘と丘」は、その谷間に生活に使用する道が有って、その脇にも必ずと言って良いくらい葡萄畑が有ります。

 だからこの「レ・ブティエール」は、アロース=コルトンとは道一本隔てているだけ・・アロース=コルトン側の丘は「ボワ・ド・コルトン」、ペルナン=ヴェルジュレス側の丘は「ボワ・ド・ノエル」(他にも丘はありますが・・ノエルとはクリスマスと言う意味だそうです・・)です。

 これからはペルナン=ヴェルジュレスも、きっと知られてくると思いますよ・・だって旨くて安いんだから・・はい。是非飲んでみて下さい!・・今飲んでもバランスが取れています。お勧めです!




【滅茶リーズナブルです!2017年ものからのフランソワーズ・ジャニアールは是非とも注目してください!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのシャルドネが滅茶美味しいので、

「余りに昨年と違う・・これってヴィンテージの恩恵なのか、それともドメーヌが成長しているのか?」

と、判断に苦しんでいるところです。


 何せ今回の入荷は、白2アイテムが2018年、赤2アイテムが2017年と2016年・・と言う、フィネスさんお得意の変則パターンなんですね。なので、

「昨年は・・あ~だったから・・」

と言うような頭の構造になってしまっているnoisy も、それに対応しなくてはならない・・しかし、長年に渡る毎日のアクションの記憶へのアプローチを、簡単に変更できるほど脳みそ年齢は若く無い・・ってことなのかもしれませんで、思考が混線しています。

 ですが、この2017年もののペルナン=ヴェルジュレス、2018年もののシャルドネ同様に・・2016年以前と異なっています。

「ミネラル感が半端ない!」

んですよね。


 まるでシャンボールのようなテクスチュアから・・入っていけます。そして、やはりペルナンですから、コルトンの丘の反対側なんですね。

 カチッとした硬さは同時試飲の2016年のアロース=コルトンが上です。でも本来硬さを伝えるはずの透明~やや白いミネラリティのコーティングが・・このワインは「半端無い!」訳です。

 2015年のこのワインの写真も掲載してありますが、写真からはさほど変化が無いように見えるかもしれません。しかし、コルトンらしいピュアな赤果実(ル・コルトンとかです・・ルナルドとかでは無く)がしっかり有った上で、ミネラリティをしっかりコートしていますので、

「美味しさは今までの数倍!」

と言いたくなるような出来なんですね。


 他のコラムでも書きましたが、「今飲んで美味しいリーズナブルなピノ・ノワール」として、このペルナン=ヴェルジュレス・ルージュV.V.を推したいと思います。

「知らない造り手だからな・・」

と思わず、

「リーズナブルで美味しそう!」

と思ってくださいね・・(^^;;


 ドライでピュア、ナチュラルさもSo2の少なさから感じていただけるでしょう。こりゃぁ2018年も楽しみだと・・思っていただけるはずです!ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2019 Aloxe-Corton
アロース=コルトン

17631
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
アロース=コルトン
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。コルトンの丘の東側に位置する「Les Morais(レ モレ)」と南側の特級コルトン シャルルマーニュに隣接する「La Combe(ラ コンブ)」の2区画があり、葡萄の樹齢は70年で、鉄分を多く含む深い粘土質土壌です。15日間のコンクリートタンク醗酵、新樽率約20%で10~12ヵ月間樽熟を行います。色調はペルナンヴェルジュレスよりも濃く、柑橘系フルーツやミントの香り、酸味柔らかくオイリーで素晴らしい凝縮感があり、若いうちは余韻がタニックです。フェミナリーズ(Féminalise)という審査員が女性限定のコンクールで銅メダルを獲得しています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,950 (外税) 
【グレートイヤー2019年のアロース=コルトン!黒果実に赤果実が混じったコルトンらしい風情・・柔らかくフカフカした上質のタンニン。非常に出来の良いヴィンテージです!】
 ジャニアールの2019年アロース=コルトンV.V.です。他のキュヴェより一年遅れでリリースされているようです。

 濃密で場合によっては甘みさえ感じる2020年もののテイスティングの合間に2019年ものが入って来ますと、やはりイントネーションが思いっきり違うのに気が付きます。

 流れるようにすら~っと・・中盤、終盤に行くんですが、確実に中域の自然な盛り上がりが有り、ドライで集中していて、とても心地良いです。少しマッシュルーム類のブケに近いアロマに、少しこってりした肉のニュアンスが還って来ます。

 余韻には質の良いフカフカのタンニンが少々感じられ、飲み行くうちにこれが甘みに変化して来る感じです。タンニンは単に「渋み」と受け取られるイメージですが、質が良いと柔らかいですし、徐々に甘みに変化するんですね。反対に質が悪いと平板で、場合によっては「紙」みたいなニュアンスに受け取れてしまうことも有りますが、かなりこちらは上質です。結構に脂の多い肉などにも、現状は対応可能じゃないかと思います。

 ただしこのタンニンの存在が、このワインの飲み頃・・ワインとしての完成度を遅くしているのも間違い在りませんで、完全に溶け込んで行くには3年ほどは掛かるかな・・と言う感じです。2018年もののややソリッドながらすでに仕上がっているイメージよりも、

「自然でリキミの無い、でもパワーさに振れたエナジーを感じさせる良く熟した感じ」

が有り、

「・・2019年ってとても良いヴィンテージだよね~~・・」

と感じていただけると思います。

 村名クラスのワインも、この位が下限になってきました。もう少しサラリーが上がってくれると有難いんですけどね~・・日銀さんの差配に期待しています。是非ご検討くださいませ。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【1級クラスに近い、見事な出来です!果実感がしっかり有りつつミネラリティの支えもバッチリ!】

 以前のヴィンテージのグラスの写真と比較していただけましたら、まるで別物・・みたいな感じが判るんじゃないかと思います。

 色合いは充実していてしっかり、赤~濃赤な色に、少し白っぽいミネラリティが多く混じっているような感じに見えます(・・少なくともnoisyには・・)

 この畑は、ルイ・ラトゥールで有名になった、「クロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サン」・・勿論、メオ=カミュゼもリリースしていますが、コルトンの王と言われたルイ・ラトゥールには敬意を表して・・です。

 でも・・このアロース=コルトン2018の出来ならルイ・ラトゥールのクロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サンやコルトン=グランセは不要(・・すみません)なほど・・いや、確かにルイ・ラトゥールのそれらのグラン・クリュの方が深みは有ると思うんですが、ミネラリティの存在があやふやな感じですから、むしろこちらで充分じゃないかと。

 で、そのクロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サンの真下にあるのが村名の「レ・コンブ」です。そしてコルトンの丘の東南、1級もあるレ・シャイヨの真下がレ・モレです。


 端正が赤黒果実が白っぽい石灰的ミネラリティをたっぷり感じさせてくれる味わいの組成がします。

 なので、すでに仕上がっている?・・ような、このバランスでもとても美味しく飲めてしまいました。

 そもそもコルトンの赤ワインは、一部にケワイで官能的なアロマや味わいを見せる畑も有りますが、ルイ・ラトゥールがコルトンで頑張っていたせいでしょうか、結果的に綺麗で端正な味わいが一般的・・です。勿論、ピノ・ノワールですから、熟成しますとそれなりの官能さを見せるのは間違いは無い・・でも、一般的には「端正」な味わいだと思います。

 こちらのアロース=コルトンも、そんな直線的とも思えるような、一途な果実な味わいを見せてくれます。お隣のペルナン=ヴェルジュレスとは大違い・・色もより濃く出ますし、むしろパワフルです。

 エレガントでは有りますが、ペルナン=ヴェルジュレス(・レ・ブティエール等)と一緒にご紹介するとなると、その言葉は使い辛い・・(^^;; むしろ、

「ゴツゴツしていない綺麗系で中域がしっかり出たジュヴレ」

と言った方が近いんじゃないかと思います。


 それにしても今回の入荷ロットのフランソワーズ・ジャニアールは「当たり!」でした。果実中心の見事にふっくらな味わいです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
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【少し早いか?・・ル・コルトンのような細やかな果実が心地良い村名ワインです!】


 この際だからハッキリ言ってしまいましょう。ちゃんとしておかないと判り辛いですしね。

 2016年までのフランソワーズ・ジャニアールは、リーズナブルだしピュアで良いですが・・2017年以降のものとはハッキリ異なります。それはやはり出来の違い・・です。ミネラリティの多さ、その輝きは2017年以降のものが良いです。

 なので、この2016年・・残念では有りますが、超お勧めにはなりません。お勧めにはなりますが・・(^^;;

 コルトンのグラン・クリュ、ラ・ヴィーニュ・オ・サンの下部にあるラ・コンブと、同じくグラン・クリュのグレーヴから東に下がっていたところに有るレ・モレをブレンドした村名がこのワインです。

 ラ・ヴィーニュ・オ・サンの鉄分をやや軽めにしたような飲みやすさが特徴かと思いますが、ラ・コンブの重さをレ・モレの軽みで調整しているような感じでしょうか。

 非常にピュアで、ミネラリティも充分です・・が前述のように2017年以降がたまげるほど良いので、この2016年は霞んで見えてしまいます。2022年以降、熟してほぐれて来た頃、相当美味しくなっているかな・・と想像します。勿論ですが、お勧めしていない訳では無く、フランソワーズ・ジャニアールのピノを今すぐに飲むなら2017年ペルナン=ヴェルジュレスの方をお求めください。さらに勿論ですが、アロース=コルトンを是非に飲みたい方をお止めする訳でも有りません。何せフランソワーズ・ジャニアールのトップ・キュヴェですから。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


2019 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン

16240
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。当主のフランソワーズ アルペランジュ女史の従兄弟がマコンでワイン造りをしており、そのドメーヌが所有している石灰質土壌の畑に植えられている樹齢30年のシャルドネを収穫から携わって醸造しました。ステンレスタンクでアルコール醗酵後に旧樽のみで8ヵ月熟成。柔らかな酸味と豊かな果実味、ペルナン ヴェルジュレスよりも軽めですが甘味があるので飲みやすい仕上がりになっています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,980 (外税) 
【おそらく皆さんが想像される美味しい・・しかもとてもリーズナブルなはずです!】
 まぁ・・今頃になって2019年もののブルゴーニュ・シャルドネのご案内ですからね・・

「・・あ、noisy さん・・ちょっと呆け始めたか?・・」

と思われるかもしれません。

 まぁ・・すみません、そうかもしれず・・先に2020年ものをご案内して完売してるんですね・・。

 いや・・ね・・思いもよらずに2020年もののご案内を早いタイミングでフィネスさんからいただいたもので、

「・・しまった・・2019年もの、まだご案内してなかった・・」

とは思ったものの、中々言い出せず・・でも2020年ものが早々に無くなってしまったので、

「まだ有る?」

と聞いてしまったのが運の尽き、

「2019年ものなら有りますよ」

と言うことで、それを随分前にいただいていたのを忘れていた・・とそういう訳です。

 まぁね・・このところは3日、4日で新着を出していますから、月曜の新着はそれでも金曜から4日目でまだ余裕が有るものの、木曜の新着は最近は非常に厳しいんですね。書く内容を想像出来ればなんてことは無いとは思うんですが、無駄に文字数ばかりとは言え、相当な数の文字を打っているのは間違い無いです。

 で、このワインのテイスティング日は 2022‎年‎8‎月‎4‎日 でした。写真のexif で確認済なので間違いありません。

 確かにまだ暑い盛りでしたが、ま~・・美味しい・・(^^;; マコンなどとはまったく思えない見事なブルゴーニュのシャルドネです・・いや、

「マコンでワイン造りをしている従兄弟の畑」

ですからね・・マコン風な訳が無い・・んですね・・ま、どこの畑なのかは判りません。

 新樽をほぼ使用していないが古樽使用のシャルドネです。非常にピュアで涼やかですが、若干のオイリーさが有って旨味のエキス味、柑橘果実が結構に豊富に感じられる・・非常にリーズナブルだと思います。

 何せ2千円台のA.C.ブルゴーニュなど、今や完全に枯渇していますから、

「ちょっとシャルドネが飲みたい・・でもシャバいのは嫌!」

とおっしゃるのでしたら、まずを以てこれは外せないでしょう。


 そもそも noisy でさえ忘れていた位昔の仕入れな訳ですから、その頃のユーロ対円を考えても相当にリーズナブルだと思います。そして、完成度の高さに驚かれると思います。ナチュールさは大きく出ては来ないですが、ふんわりと柔らかく香りのスピードもピュアさも有って美しいです。ご検討くださいませ。



 以下は以前のレヴューです。
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【2018年のシャルドネ、出色の出来です!・・今から飲んでも滅茶美味しい!そして価格も滅茶苦茶安い!・・ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味が味わえます!】

 フィネスさんの肝いりで、リーズナブルなクラスのドメーヌものブルゴーニュをご紹介いただき、昨年より扱い始めました。確かにリーズナブルで美味しいんですが、やはり格上の生産者のワインと比較すると・・

「残念ながら少し落ちる」

のは隠せませんでした。・・いや、美味しいんですけどね。素晴らしい生産者が目白押しのブルゴーニュでは、余り目立たないのは仕方が無いかな・・と言う捉え方でした。


 なので、2018年のブルゴーニュ・シャルドネが届いたからと言って、

「デイリーだし・・な~・・」

と言うようなニュアンスで捉えていました・・ので、

「!!・・(開けてビックリ玉手箱!)」

だったんですよ!


 確かにボトルも図太くなりましたので、結構に重いです。

「リキ入ってんな~!」

と言うのは伝わって来ました。


 でも驚いたのは開けた瞬間です!

「・・おっ!」

 そう・・いきなりリビングに柔らかな柑橘系のアロマが漂って来たんですね~。滅茶早かったですよ。


 で、そのアロマには硬さが無く・・つまりSo2の少なさを意味しているはずですが・・、果実のリアルさやミネラリティの高さをしっかり感じられましたので・・

「(・・飲む前に・・もう素晴らしいって判っちゃうじゃん・・)」


 そうなんですよ。良いワインって、ホント、すぐ判るんですね~。


 今までのフランソワーズ・ジャニアールのワインなら、結構に「軽い量」で書くんですが、

「これはしっかり飲んでもらわないと!」

と言う気にさせてくれたんですね。


 このところは新コロナウイルス禍で、テレワークを強いられるか、休業を要請されるかと言うような状況になっていますが、テレワークったって、それは不可能な業種も沢山有ります。

 しかしウイルスに対抗するためには、人に合わないのが一番だと判っているなら、そうするしかない・・。徹底してそうしなければならないが、休んでいたら破産してしまう。それなら政府はそれを保証し、一定期間、自宅にこもることを要請すべきでしょう。休業要請は2週間の様子見?・・何のための緊急事態宣言なの?

 ま~混乱の極みですが、この際、

「すぐには飲めないレアなワインを買うのも良いが、自宅にこもって飲むワインがない!」

と嘆く前に、

「肉にも魚にも懐が深い旨くてミネラリティたっぷりのSo2の少ない健全な白ワインを適度に飲んで鋭気を養う!」

のが、正しいワインファンの姿かと思います。


 数か月後に微笑みながらこの時期を振り替えられるよう、何とか凌いで行きましょう。ご検討くださいませ!




以下は以前のレヴューです。


2014 Pernand-Vergelesses Vieille Vignes Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ

17035
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「Les Pins(レ パン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「Les Boutières(レ ブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,250 (外税) 
【完熟少し前の「成熟」したペルナンV.V.!もし可能なら現在も発売中の2019年ものと比較してみてください!・・球体へ返信するちょっと前!】
 2019年もののこのワインのご紹介時にも書かせていただきましたが、あのマリウス・ドラルシェの2017年ものペルナン=ヴェルジュレス・・・余りに旨いので沢山仕入れたものの、ご紹介当初はそこまでの「引きの強さ」は無く、でも何となく売れているなぁ・・と言う感じでした。

 しかしながら、買われたお客様が増え出すと、おそらく飲まれてビックリされたのでしょう。徐々に加速度が付いて一気に無くなってしまいました。エレガントで旨かったでしょう?・・良いですよね~・・熟し始めの風情もまた!・・そして、タイミングもまた良かったのか、あのバランスが凄く良かったと思っています。

 このフラソワーズ・ジャニアールのペルナンV.V.もまた、マリウス・ドラルシェのペルナンと同様の畑からの葡萄も使用していまして、

「ドラルシェ同様の枯れた美味しさ」

も内包しつつ、2014年ものらしい複雑性と豊かさが、まだその「枯れた美味しさ」を隠し気味にしているようなタイミングかと思います。

 まぁ、ドラルシェのペルナンは2017年もので、ポテンシャル的には残念ながらこのフランソワーズ・ジャニアールのペルナンV.V.に対しては少し劣っている・・と言えると思います。ジャニアールのペルナンV.V.2014は、より豊かで大きな構成を持っているがために、ドラルシェのペルナン2017ほどの「熟度」には達していない訳ですね。

 ですので、マリウス・ドラルシェほどの完成度(熟度)には届いていないものの、そう遠く無く、かなり良い状態へと向かうことが良く判る味わいをしています。


 色合いもまたやや濃い目ですよね。これはおそらく、このワインがブティエールだけではなく、レ・パンをセパージュしていることと、ヴィエイユ・ヴィーニュであることの両方が原因かと思います。

 やや痩せた土地の石灰の強いブティエールと、おそらく粘土が豊な味わいを生むレ・パンのセパージュになるかと思いますので、

「ブティエール = 繊細で枯れた美味しさ を豊かな粘土の味わいが包み込んでいる」

感じなんですね。

 言ってみれば、ペルナンにちょっとポマールを加えたような味わいで、アロマ、ブケもポマールに近い粘土の豊かさが有ります。鉄分もそれなりにあるんですがマスキングされ気味で、もしブラインドでこの2014年のペルナンV.V.を出されたとしたら、

「2015年のポマール」

などと言ってしまいそうです。

 しかしながら、このペルナンにしてはやや濃い目のルビーの色彩を良くみてみると、やや透明なミネラリティの強い感じが現れているようにも見えます。色彩だけ見れば、ル・コルトンとか、シャルルマーニュ近郊の、余り強い色にならないコルトンを名乗れる畑のものにも近いように見えるかもしれません。

 現状で、完熟状態へのカウントは始まった感じに思える程、滑らかさが増して来た味わいかと思います。徐々に丸くなり、もう少しトロリとして来て、官能さが増して来たら仕上がりでしょう!・・面白いタイミングだと思います。もし可能でしたらリリースから間もない2019年もののペルナンV.V.もまだ有りますので、飲み比べてみてはいかがでしょうか。美味しいと思います。やや豊かさを感じる方のペルナン=ヴェルジュレスです。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。2019~2015年のこのワインのレヴューです。
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【是非ともペルナン=ヴェルジュレスを見直しましょう!・・旨いワインが多いのに誰にも見向きもされていません!・・実はあのマリウス・ドラルシェの17ペルナンもレ・ブティエールの畑です!】

 ・・悪戯をしちゃいました。2017年もののマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレス・レ・ブティエールの写真を3枚目に載せてしまいました。

 でも・・面白いでしょう?・・こちらは2019年もののペルナン=ヴェルジュレスのレ・ブティエール and レ・パンですが、ドラルシェは2017年のレ・ブティエールだけ・・です。どちらも「ヴィエイユ・ヴィーニュ」です。

「そっくりじゃん!」

と思っていただけると思うんですけど・・。

 まぁ、あれだけ推してお勧めさせていただいた割りには・・それに頑張って価格を出した割りには・・大きな売上にはなってないマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスでは有ります。4ケース弱しか動いてません。

 ですが、

「超エレガントで妖艶!・・ブルゴーニュワインの美味しさの一つの方向性をちゃんと見せてくれる」

ワインです。しかもオート=コート並みの価格です。


 こちらの2019年ものになりますと、2年も違いますし、今は為替が酷いことになってますから、マリウス・ドラルシェほどにはリーズナブルにはなりません。


 でも、面白いんですよ・・非常に似ています。相当似ているけれど結構・・に違う・・んですね。

 レ・ブティエールは、エレガントでミネラリティの組成が、おそらく鉄系のもの・・鉄やマンガン、マグネシウムとか・・それらが多い感じがします。ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスはレ・ブティエールオンリーですから、熟がより速い感じがします。

 一方のジャニアールのレ・ブティエールは、北の方の畑の「レ・パン」をブレンドしている性でしょうか、より上下方向に「張り」を持つカルシウムっぽいミネラリティの柱?のようなものを感じるんですね。

 なので結果的により「大きさ」を感じます。そしてドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスのような「官能さ」も有り、熟とともにそれが増大して行くように感じられるんですね。


 今、ブルゴーニュワインは高いですから、普段飲みのワインに苦労されると思うんですね。

 だいぶ判っているコート・ド・ニュイのピノ・ノワールなら、

「あ、シャンボールだからね・・ちょっと硬質なんだよね・・」

とか言えると思うんですが、ペルナン=ヴェルジュレスやアロース=コルトンでは・・判りませんよね?


 でもここは、

「いろんな丘」

 小さな丘・・と言うか、名前的には「森」なんですが、ちょっと離れるともう異なる丘なんです。コート・ド・ニュイのようにかなり連続した丘が続くのとは、ちょっと違う。

 だから有名な「コルトンの丘(森)」だけが知られていますが、その、「丘と丘」は、その谷間に生活に使用する道が有って、その脇にも必ずと言って良いくらい葡萄畑が有ります。

 だからこの「レ・ブティエール」は、アロース=コルトンとは道一本隔てているだけ・・アロース=コルトン側の丘は「ボワ・ド・コルトン」、ペルナン=ヴェルジュレス側の丘は「ボワ・ド・ノエル」(他にも丘はありますが・・ノエルとはクリスマスと言う意味だそうです・・)です。

 これからはペルナン=ヴェルジュレスも、きっと知られてくると思いますよ・・だって旨くて安いんだから・・はい。是非飲んでみて下さい!・・今飲んでもバランスが取れています。お勧めです!




【滅茶リーズナブルです!2017年ものからのフランソワーズ・ジャニアールは是非とも注目してください!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのシャルドネが滅茶美味しいので、

「余りに昨年と違う・・これってヴィンテージの恩恵なのか、それともドメーヌが成長しているのか?」

と、判断に苦しんでいるところです。


 何せ今回の入荷は、白2アイテムが2018年、赤2アイテムが2017年と2016年・・と言う、フィネスさんお得意の変則パターンなんですね。なので、

「昨年は・・あ~だったから・・」

と言うような頭の構造になってしまっているnoisy も、それに対応しなくてはならない・・しかし、長年に渡る毎日のアクションの記憶へのアプローチを、簡単に変更できるほど脳みそ年齢は若く無い・・ってことなのかもしれませんで、思考が混線しています。

 ですが、この2017年もののペルナン=ヴェルジュレス、2018年もののシャルドネ同様に・・2016年以前と異なっています。

「ミネラル感が半端ない!」

んですよね。


 まるでシャンボールのようなテクスチュアから・・入っていけます。そして、やはりペルナンですから、コルトンの丘の反対側なんですね。

 カチッとした硬さは同時試飲の2016年のアロース=コルトンが上です。でも本来硬さを伝えるはずの透明~やや白いミネラリティのコーティングが・・このワインは「半端無い!」訳です。

 2015年のこのワインの写真も掲載してありますが、写真からはさほど変化が無いように見えるかもしれません。しかし、コルトンらしいピュアな赤果実(ル・コルトンとかです・・ルナルドとかでは無く)がしっかり有った上で、ミネラリティをしっかりコートしていますので、

「美味しさは今までの数倍!」

と言いたくなるような出来なんですね。


 他のコラムでも書きましたが、「今飲んで美味しいリーズナブルなピノ・ノワール」として、このペルナン=ヴェルジュレス・ルージュV.V.を推したいと思います。

「知らない造り手だからな・・」

と思わず、

「リーズナブルで美味しそう!」

と思ってくださいね・・(^^;;


 ドライでピュア、ナチュラルさもSo2の少なさから感じていただけるでしょう。こりゃぁ2018年も楽しみだと・・思っていただけるはずです!ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2020 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン

16837
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。当主のフランソワーズ アルペランジュ女史の従兄弟がマコンでワイン造りをしており、そのドメーヌが所有している石灰質土壌の畑に植えられている樹齢30年のシャルドネを収穫から携わって醸造しました。ステンレスタンクでアルコール醗酵後に旧樽のみで8ヵ月熟成。柔らかな酸味と豊かな果実味、ペルナン ヴェルジュレスよりも軽めですが甘味があるので飲みやすい仕上がりになっています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,050 (外税) 
【ピュア&フレッシュだけれどとても滑らか!中量級のミネラリティたっぷりな旨いシャルドネです!】
 滅茶美味しいです!・・ミネラリティの重量感は、ムルソーと言うよりもピュリニーやシャサーニュに近い、ムルソーよりも軽やかな感じです。ピュリニー辺りのミネラリティに近いと思いますが、中域の太さはよりスレンダーですね。なので、

「少しゴージャスな感じを減らしたイメージ」

で、

「フレッシュでピュアな中量級のミネラリティがばっちり感じられるシャルドネ!」

と思っていただければ近いでしょうか。決して「重い」感じにならず、しかしねっとり・まったり感もそれなりに、柑橘果実も実に良い感じに存在しつつ中域がピュリニー系より僅かにスレンダー、余韻も非常に充実している長さが有りますので、

「・・お、こりゃ美味しい!」

と思っていただけるものと確信しています。

 色合いも2018年ものとはだいぶ違って見えると思うんですね。黄色がしっかり有る中に淡い緑が入り込み、白っぽいミネラリティが多く存在しているような外観です。

 一方2018年ものは、白と言うよりも透明・・じゃないでしょうか。ちょっと樹が若いのかどうか判りませんが、

「確実に以前よりも充実して感じられる」

ことは間違い在りません。

 どうやら親戚のドメーヌが所有している畑を借りているようで、どこに在るのかは判りませんが、飲めば・・

「まさにブルゴーニュ・シャルドネ!」

と思っていただけるでしょう。


 長年に渡って2千円で販売させていただいておりました、ロッシュ・ド・ベレーヌのA.C.ブルも、2年ほど前に規格が変わってしまい、僅かでは有りますが格が落ちたかなぁ・・と感じざるを得ないことも有りましたが、それでも・・これから入荷するベレーヌのシャルドネやピノ・ノワールの新ヴィンテージは、

「流石に2千円は無理!」

と通達が来てしまいました。まぁ・・その前に、以前のヴィンテージのものを押さえたらしいんですが、それさえもこれだけ円安が加速してしまいますと、上げざるを得ないでしょう。

 味わい的にはロッシュ・ド・ベレーヌのシャルドネの倍ほども美味しい・・深い・・味わい幅も広いしバランスも良いと思っていただけると思います。是非飲んでみて下さい!・・滅茶リーズナブルです!



 以下は以前のレヴューです。
-----
【2018年のシャルドネ、出色の出来です!・・今から飲んでも滅茶美味しい!そして価格も滅茶苦茶安い!・・ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味が味わえます!】

 フィネスさんの肝いりで、リーズナブルなクラスのドメーヌものブルゴーニュをご紹介いただき、昨年より扱い始めました。確かにリーズナブルで美味しいんですが、やはり格上の生産者のワインと比較すると・・

「残念ながら少し落ちる」

のは隠せませんでした。・・いや、美味しいんですけどね。素晴らしい生産者が目白押しのブルゴーニュでは、余り目立たないのは仕方が無いかな・・と言う捉え方でした。


 なので、2018年のブルゴーニュ・シャルドネが届いたからと言って、

「デイリーだし・・な~・・」

と言うようなニュアンスで捉えていました・・ので、

「!!・・(開けてビックリ玉手箱!)」

だったんですよ!


 確かにボトルも図太くなりましたので、結構に重いです。

「リキ入ってんな~!」

と言うのは伝わって来ました。


 でも驚いたのは開けた瞬間です!

「・・おっ!」

 そう・・いきなりリビングに柔らかな柑橘系のアロマが漂って来たんですね~。滅茶早かったですよ。


 で、そのアロマには硬さが無く・・つまりSo2の少なさを意味しているはずですが・・、果実のリアルさやミネラリティの高さをしっかり感じられましたので・・

「(・・飲む前に・・もう素晴らしいって判っちゃうじゃん・・)」


 そうなんですよ。良いワインって、ホント、すぐ判るんですね~。


 今までのフランソワーズ・ジャニアールのワインなら、結構に「軽い量」で書くんですが、

「これはしっかり飲んでもらわないと!」

と言う気にさせてくれたんですね。


 このところは新コロナウイルス禍で、テレワークを強いられるか、休業を要請されるかと言うような状況になっていますが、テレワークったって、それは不可能な業種も沢山有ります。

 しかしウイルスに対抗するためには、人に合わないのが一番だと判っているなら、そうするしかない・・。徹底してそうしなければならないが、休んでいたら破産してしまう。それなら政府はそれを保証し、一定期間、自宅にこもることを要請すべきでしょう。休業要請は2週間の様子見?・・何のための緊急事態宣言なの?

 ま~混乱の極みですが、この際、

「すぐには飲めないレアなワインを買うのも良いが、自宅にこもって飲むワインがない!」

と嘆く前に、

「肉にも魚にも懐が深い旨くてミネラリティたっぷりのSo2の少ない健全な白ワインを適度に飲んで鋭気を養う!」

のが、正しいワインファンの姿かと思います。


 数か月後に微笑みながらこの時期を振り替えられるよう、何とか凌いで行きましょう。ご検討くださいませ!




以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2020 Pernand-Vergelesses Blanc
ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン

16834
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりがとても良い「Les Pins(レ パン)」という区画と同じく南東向きの斜面ですが標高がやや低い「Es Lerret et Vignes Blanches(エ レレ エ ヴィーニュ ブランシュ)」の2区画にあります。葡萄の木は樹齢65年にもなる古木でとても凝縮した葡萄が出来ます。青りんごやミントのアロマ、繊細ながらしっかりとした甘旨味ときれいな酸味、ミネラルがあり、余韻も長く楽しめます。アペリティフとしても楽しむことができますし、ホタテのポワレ(フライパンでの蒸し焼き)、魚のグリル、白身の肉、鶏肉のクリームソースなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,780 (外税) 
【少し軽やかなコルシャル!・・バランスが良く、実に美味いです!】
 何でしょうか・・2018年ものも美味しかったんですが、今回届いた分のフランソワーズ・ジャニアールのワインは滅茶美味しいんですよ。

 確かに以前のイメージも在るには・・在るとしても、

「質感がまるっきり・・と言うか、激増して良くなっている・・」

と感じられてしまいます。

 こうなって来ますとまだ扱いは短いですから、何が本当の姿なのか・・それとも単に年が良いとか・・?・・誰かが魔術でも使ったんじゃないか・・とフィネス・マジックを疑ってしまいます。

 最初の輸入の頃は、もっとチープな細いボトルでしたが、今は重量瓶で太いです。そんなところからして変わっていますので、何かしらフィネスさんはやっているんじゃないかと思っているんですね。

 黄色に薄緑が入り、白っぽく見えるミネラリティが溶け込んだような色合いをしています。味わい的にはコルトン=シャルルマーニュ系だと感じますが、それほどは「カッチリと硬く」は無いので、味わいの開き、膨らみも早いように感じられます。

 ここは、アロース=コルトンの「グラン・クリュ・アン・シャルルマーニュ」の北西・・地形的にはコルトンの丘とは異なる丘なんですが、本当にアン・シャルルマーニュには手が届きそうな畑が2つ・・そこからの葡萄なんですね。アン・シャルルマーニュに向けて長方形の短辺が向いていまして、しかも盗難に開けた畑で、

「・・白ワインには持ってこいでしょう!」

と言っているようにも思えます。


 時にピュリニーは豪奢だがシツコイ・・と感じることが在るかもしれません。反対にコルトン=シャルルマーニュは、どうしてそんなに「頑ななの?」と、その硬さを恨めしく思うことも有ります。

 しかしながらこのペルナン=ヴェルジュレスの「レ・パン」と「エ・レレ・エ・ヴィーニュ=ブランシュ」によるシャルドネは、

「そのちょうど中間的な・・両方の良い部分を持ち、少しスレンダーにした感じ」

なんですよね。

 なので、開けたらもう・・アロマもすぐ立って来て美味しいです。ドライですがエキスがちゃんと出ていて、柑橘も有って、重く無く軽く無い・・ちょうど良い重量感です。だから・・きっと気に入っていただけると思います!是非ご検討くださいませ。旨いです!


 以下は以前のレヴューです。
-----
【2018年のペルナン・ヴェルジュレス・ブランも滅茶苦茶美味しい!・・軽めのコルトン・シャルルマーニュ系を思わせる見事な味わいです!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのA.C.ブルがすこぶる旨いのに気を良くして、

「こりゃぁ・・2018年は相当良さそうだし、このところ高くなり過ぎた感の強いブルゴーニュ・シャルドネを飲んでもらえる良い機会になれば!」

とばかりに、再度2018年のペルナン・ヴェルジュレスを開けることにしました。「こうなりゃ全品開けたれ!」ってなノリです。


 やはり・・どうしちゃったんだろ・・フランソワーズ・ジャニアール・・。これ、高名なドメーヌのシャルドネだって出しても・・絶対バレませんよ。・・絶対ビックリしちゃうはずです。


 そもそも・・皆さん、ペルナン・ヴェルジュレスを良くは知らないでしょう?

「・・んなことない。あのコルトン=シャルルマーニュだって、半分はペルナン・ヴェルジュレス村でしょう?」

 そうなんです。あの、今、飛ぶ鳥さえ振り返ると言われるジョルジュ・ルーミエのコルトン=シャルルマーニュの畑はペルナン=ヴェルジュレス村にある「アン・シャルルマーニュ」と言うリューディなんですよ。noisy は80年代後半の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュに大感激したことが有りますから・・はい。そして、その頃に開けた89年のレザムルーズの余りの硬さに辟易したことも有ります・・。まぁ、コンディションだったと思いますけどね。

 で、このフランソワーズ・ジャニアールのペルナン=ヴェルジュレスですが、

「少し軽めのコルトン=シャルルマーニュ!」

と言ってしまうのは簡単ですが(・・言ってるじゃん)、

「少し軽めの」

を言いたくないほど・・いや、

「僅かに軽めの・・」

と言い換えるか、

「僅かに印象は異なるが・・」

と言うべきか・・非常に悩むレベルの出来です。


 すなわち、コルシャルほどは若いうちの「とっつきにくさ」が無いだけ・・が一番近いかもしれず、そこにコルシャルが持つポテンシャルを幾分減らしただけ・・が付くかもしれませんが、これは若いうちはまず・・判らないはずです。


 それに、フレデリック・コサールのように・・いや、少し前のフレデリック・コサールのように、ワインを弄り過ぎないのが非常に心地良く、素直で好印象なんですね。ストレートなんですよ・・表情が。だから伝わりやすい。そしてSo2も確実に少ないですから、

「いつもはボトル半分なのに2/3も飲んじゃった・・」

としても、身体に対する影響は非常に軽く感じられます。


 だから、「相当に素晴らしいシャルドネである!」と・・感じています。村名で4千円台、税金入れても5千円ですので、相当にお買い得んだと思います。

 余りに美味しいので、フランソワーズ・ジャニアール2018、売り込んでいきたいと考えています。是非飲んでみて下さい!一推しです!




 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2019 Pernand-Vergelesses Vieille Vignes Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ

16836
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「Les Pins(レ パン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「Les Boutières(レ ブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,350 (外税) 
【是非ともペルナン=ヴェルジュレスを見直しましょう!・・旨いワインが多いのに誰にも見向きもされていません!・・実はあのマリウス・ドラルシェの17ペルナンもレ・ブティエールの畑です!】
 ・・悪戯をしちゃいました。2017年もののマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレス・レ・ブティエールの写真を3枚目に載せてしまいました。

 でも・・面白いでしょう?・・こちらは2019年もののペルナン=ヴェルジュレスのレ・ブティエール and レ・パンですが、ドラルシェは2017年のレ・ブティエールだけ・・です。どちらも「ヴィエイユ・ヴィーニュ」です。

「そっくりじゃん!」

と思っていただけると思うんですけど・・。

 まぁ、あれだけ推してお勧めさせていただいた割りには・・それに頑張って価格を出した割りには・・大きな売上にはなってないマリウス・ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスでは有ります。4ケース弱しか動いてません。

 ですが、

「超エレガントで妖艶!・・ブルゴーニュワインの美味しさの一つの方向性をちゃんと見せてくれる」

ワインです。しかもオート=コート並みの価格です。


 こちらの2019年ものになりますと、2年も違いますし、今は為替が酷いことになってますから、マリウス・ドラルシェほどにはリーズナブルにはなりません。


 でも、面白いんですよ・・非常に似ています。相当似ているけれど結構・・に違う・・んですね。

 レ・ブティエールは、エレガントでミネラリティの組成が、おそらく鉄系のもの・・鉄やマンガン、マグネシウムとか・・それらが多い感じがします。ドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスはレ・ブティエールオンリーですから、熟がより速い感じがします。

 一方のジャニアールのレ・ブティエールは、北の方の畑の「レ・パン」をブレンドしている性でしょうか、より上下方向に「張り」を持つカルシウムっぽいミネラリティの柱?のようなものを感じるんですね。

 なので結果的により「大きさ」を感じます。そしてドラルシェのペルナン=ヴェルジュレスのような「官能さ」も有り、熟とともにそれが増大して行くように感じられるんですね。


 今、ブルゴーニュワインは高いですから、普段飲みのワインに苦労されると思うんですね。

 だいぶ判っているコート・ド・ニュイのピノ・ノワールなら、

「あ、シャンボールだからね・・ちょっと硬質なんだよね・・」

とか言えると思うんですが、ペルナン=ヴェルジュレスやアロース=コルトンでは・・判りませんよね?


 でもここは、

「いろんな丘」

 小さな丘・・と言うか、名前的には「森」なんですが、ちょっと離れるともう異なる丘なんです。コート・ド・ニュイのようにかなり連続した丘が続くのとは、ちょっと違う。

 だから有名な「コルトンの丘(森)」だけが知られていますが、その、「丘と丘」は、その谷間に生活に使用する道が有って、その脇にも必ずと言って良いくらい葡萄畑が有ります。

 だからこの「レ・ブティエール」は、アロース=コルトンとは道一本隔てているだけ・・アロース=コルトン側の丘は「ボワ・ド・コルトン」、ペルナン=ヴェルジュレス側の丘は「ボワ・ド・ノエル」(他にも丘はありますが・・ノエルとはクリスマスと言う意味だそうです・・)です。

 これからはペルナン=ヴェルジュレスも、きっと知られてくると思いますよ・・だって旨くて安いんだから・・はい。是非飲んでみて下さい!・・今飲んでもバランスが取れています。お勧めです!




【滅茶リーズナブルです!2017年ものからのフランソワーズ・ジャニアールは是非とも注目してください!】

 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのシャルドネが滅茶美味しいので、

「余りに昨年と違う・・これってヴィンテージの恩恵なのか、それともドメーヌが成長しているのか?」

と、判断に苦しんでいるところです。


 何せ今回の入荷は、白2アイテムが2018年、赤2アイテムが2017年と2016年・・と言う、フィネスさんお得意の変則パターンなんですね。なので、

「昨年は・・あ~だったから・・」

と言うような頭の構造になってしまっているnoisy も、それに対応しなくてはならない・・しかし、長年に渡る毎日のアクションの記憶へのアプローチを、簡単に変更できるほど脳みそ年齢は若く無い・・ってことなのかもしれませんで、思考が混線しています。

 ですが、この2017年もののペルナン=ヴェルジュレス、2018年もののシャルドネ同様に・・2016年以前と異なっています。

「ミネラル感が半端ない!」

んですよね。


 まるでシャンボールのようなテクスチュアから・・入っていけます。そして、やはりペルナンですから、コルトンの丘の反対側なんですね。

 カチッとした硬さは同時試飲の2016年のアロース=コルトンが上です。でも本来硬さを伝えるはずの透明~やや白いミネラリティのコーティングが・・このワインは「半端無い!」訳です。

 2015年のこのワインの写真も掲載してありますが、写真からはさほど変化が無いように見えるかもしれません。しかし、コルトンらしいピュアな赤果実(ル・コルトンとかです・・ルナルドとかでは無く)がしっかり有った上で、ミネラリティをしっかりコートしていますので、

「美味しさは今までの数倍!」

と言いたくなるような出来なんですね。


 他のコラムでも書きましたが、「今飲んで美味しいリーズナブルなピノ・ノワール」として、このペルナン=ヴェルジュレス・ルージュV.V.を推したいと思います。

「知らない造り手だからな・・」

と思わず、

「リーズナブルで美味しそう!」

と思ってくださいね・・(^^;;


 ドライでピュア、ナチュラルさもSo2の少なさから感じていただけるでしょう。こりゃぁ2018年も楽しみだと・・思っていただけるはずです!ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2018 Aloxe-Corton
アロース=コルトン

16835
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
アロース=コルトン
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。コルトンの丘の東側に位置する「Les Morais(レ モレ)」と南側の特級コルトン シャルルマーニュに隣接する「La Combe(ラ コンブ)」の2区画があり、葡萄の樹齢は70年で、鉄分を多く含む深い粘土質土壌です。15日間のコンクリートタンク醗酵、新樽率約20%で10~12ヵ月間樽熟を行います。色調はペルナンヴェルジュレスよりも濃く、柑橘系フルーツやミントの香り、酸味柔らかくオイリーで素晴らしい凝縮感があり、若いうちは余韻がタニックです。フェミナリーズ(Féminalise)という審査員が女性限定のコンクールで銅メダルを獲得しています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,990 (外税) 
【1級クラスに近い、見事な出来です!果実感がしっかり有りつつミネラリティの支えもバッチリ!】
 以前のヴィンテージのグラスの写真と比較していただけましたら、まるで別物・・みたいな感じが判るんじゃないかと思います。

 色合いは充実していてしっかり、赤~濃赤な色に、少し白っぽいミネラリティが多く混じっているような感じに見えます(・・少なくともnoisyには・・)

 この畑は、ルイ・ラトゥールで有名になった、「クロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サン」・・勿論、メオ=カミュゼもリリースしていますが、コルトンの王と言われたルイ・ラトゥールには敬意を表して・・です。

 でも・・このアロース=コルトン2018の出来ならルイ・ラトゥールのクロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サンやコルトン=グランセは不要(・・すみません)なほど・・いや、確かにルイ・ラトゥールのそれらのグラン・クリュの方が深みは有ると思うんですが、ミネラリティの存在があやふやな感じですから、むしろこちらで充分じゃないかと。

 で、そのクロ・ド・ラ・ヴィーニュ・オ・サンの真下にあるのが村名の「レ・コンブ」です。そしてコルトンの丘の東南、1級もあるレ・シャイヨの真下がレ・モレです。


 端正が赤黒果実が白っぽい石灰的ミネラリティをたっぷり感じさせてくれる味わいの組成がします。

 なので、すでに仕上がっている?・・ような、このバランスでもとても美味しく飲めてしまいました。

 そもそもコルトンの赤ワインは、一部にケワイで官能的なアロマや味わいを見せる畑も有りますが、ルイ・ラトゥールがコルトンで頑張っていたせいでしょうか、結果的に綺麗で端正な味わいが一般的・・です。勿論、ピノ・ノワールですから、熟成しますとそれなりの官能さを見せるのは間違いは無い・・でも、一般的には「端正」な味わいだと思います。

 こちらのアロース=コルトンも、そんな直線的とも思えるような、一途な果実な味わいを見せてくれます。お隣のペルナン=ヴェルジュレスとは大違い・・色もより濃く出ますし、むしろパワフルです。

 エレガントでは有りますが、ペルナン=ヴェルジュレス(・レ・ブティエール等)と一緒にご紹介するとなると、その言葉は使い辛い・・(^^;; むしろ、

「ゴツゴツしていない綺麗系で中域がしっかり出たジュヴレ」

と言った方が近いんじゃないかと思います。


 それにしても今回の入荷ロットのフランソワーズ・ジャニアールは「当たり!」でした。果実中心の見事にふっくらな味わいです。是非飲んでみて下さい。お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
-----
【少し早いか?・・ル・コルトンのような細やかな果実が心地良い村名ワインです!】


 この際だからハッキリ言ってしまいましょう。ちゃんとしておかないと判り辛いですしね。

 2016年までのフランソワーズ・ジャニアールは、リーズナブルだしピュアで良いですが・・2017年以降のものとはハッキリ異なります。それはやはり出来の違い・・です。ミネラリティの多さ、その輝きは2017年以降のものが良いです。

 なので、この2016年・・残念では有りますが、超お勧めにはなりません。お勧めにはなりますが・・(^^;;

 コルトンのグラン・クリュ、ラ・ヴィーニュ・オ・サンの下部にあるラ・コンブと、同じくグラン・クリュのグレーヴから東に下がっていたところに有るレ・モレをブレンドした村名がこのワインです。

 ラ・ヴィーニュ・オ・サンの鉄分をやや軽めにしたような飲みやすさが特徴かと思いますが、ラ・コンブの重さをレ・モレの軽みで調整しているような感じでしょうか。

 非常にピュアで、ミネラリティも充分です・・が前述のように2017年以降がたまげるほど良いので、この2016年は霞んで見えてしまいます。2022年以降、熟してほぐれて来た頃、相当美味しくなっているかな・・と想像します。勿論ですが、お勧めしていない訳では無く、フランソワーズ・ジャニアールのピノを今すぐに飲むなら2017年ペルナン=ヴェルジュレスの方をお求めください。さらに勿論ですが、アロース=コルトンを是非に飲みたい方をお止めする訳でも有りません。何せフランソワーズ・ジャニアールのトップ・キュヴェですから。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


2016 Aloxe-Corton
アロース=コルトン

15115
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
アロース=コルトン
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。コルトンの丘の東側に位置する「Les Morais(レ モレ)」と南側の特級コルトン シャルルマーニュに隣接する「La Combe(ラ コンブ)」の2区画があり、葡萄の樹齢は70年で、鉄分を多く含む深い粘土質土壌です。15日間のコンクリートタンク醗酵、新樽率約20%で10~12ヵ月間樽熟を行います。色調はペルナンヴェルジュレスよりも濃く、柑橘系フルーツやミントの香り、酸味柔らかくオイリーで素晴らしい凝縮感があり、若いうちは余韻がタニックです。フェミナリーズ(Féminalise)という審査員が女性限定のコンクールで銅メダルを獲得しています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,420 (外税) 
【少し早いか?・・ル・コルトンのような細やかな果実が心地良い村名ワインです!】
 この際だからハッキリ言ってしまいましょう。ちゃんとしておかないと判り辛いですしね。

 2016年までのフランソワーズ・ジャニアールは、リーズナブルだしピュアで良いですが・・2017年以降のものとはハッキリ異なります。それはやはり出来の違い・・です。ミネラリティの多さ、その輝きは2017年以降のものが良いです。

 なので、この2016年・・残念では有りますが、超お勧めにはなりません。お勧めにはなりますが・・(^^;;

 コルトンのグラン・クリュ、ラ・ヴィーニュ・オ・サンの下部にあるラ・コンブと、同じくグラン・クリュのグレーヴから東に下がっていたところに有るレ・モレをブレンドした村名がこのワインです。

 ラ・ヴィーニュ・オ・サンの鉄分をやや軽めにしたような飲みやすさが特徴かと思いますが、ラ・コンブの重さをレ・モレの軽みで調整しているような感じでしょうか。

 非常にピュアで、ミネラリティも充分です・・が前述のように2017年以降がたまげるほど良いので、この2016年は霞んで見えてしまいます。2022年以降、熟してほぐれて来た頃、相当美味しくなっているかな・・と想像します。勿論ですが、お勧めしていない訳では無く、フランソワーズ・ジャニアールのピノを今すぐに飲むなら2017年ペルナン=ヴェルジュレスの方をお求めください。さらに勿論ですが、アロース=コルトンを是非に飲みたい方をお止めする訳でも有りません。何せフランソワーズ・ジャニアールのトップ・キュヴェですから。ご検討くださいませ。


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2016 Pernand-Vergelesses Blanc
ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン

13219
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりがとても良い「Les Pins(レ パン)」という区画と同じく南東向きの斜面ですが標高がやや低い「Es Lerret et Vignes Blanches(エ レレ エ ヴィーニュ ブランシュ)」の2区画にあります。葡萄の木は樹齢65年にもなる古木でとても凝縮した葡萄が出来ます。青りんごやミントのアロマ、繊細ながらしっかりとした甘旨味ときれいな酸味、ミネラルがあり、余韻も長く楽しめます。アペリティフとしても楽しむことができますし、ホタテのポワレ(フライパンでの蒸し焼き)、魚のグリル、白身の肉、鶏肉のクリームソースなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,100 (外税) 


2015 Pernand-Vergelesses Vieille Vignes Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ

13217
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

◆◆◆ エチケットに小傷が有ります。ご了承くださいませ。
■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「Les Pins(レ パン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「Les Boutières(レ ブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,250 (外税) 
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】
「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2018 Bourgogne Blanc
ブルゴーニュ・ブラン

15117
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,720 (外税) 
【2018年のシャルドネ、出色の出来です!・・今から飲んでも滅茶美味しい!そして価格も滅茶苦茶安い!・・ブルゴーニュ・シャルドネの醍醐味が味わえます!】
 フィネスさんの肝いりで、リーズナブルなクラスのドメーヌものブルゴーニュをご紹介いただき、昨年より扱い始めました。確かにリーズナブルで美味しいんですが、やはり格上の生産者のワインと比較すると・・

「残念ながら少し落ちる」

のは隠せませんでした。・・いや、美味しいんですけどね。素晴らしい生産者が目白押しのブルゴーニュでは、余り目立たないのは仕方が無いかな・・と言う捉え方でした。


 なので、2018年のブルゴーニュ・シャルドネが届いたからと言って、

「デイリーだし・・な~・・」

と言うようなニュアンスで捉えていました・・ので、

「!!・・(開けてビックリ玉手箱!)」

だったんですよ!


 確かにボトルも図太くなりましたので、結構に重いです。

「リキ入ってんな~!」

と言うのは伝わって来ました。


 でも驚いたのは開けた瞬間です!

「・・おっ!」

 そう・・いきなりリビングに柔らかな柑橘系のアロマが漂って来たんですね~。滅茶早かったですよ。


 で、そのアロマには硬さが無く・・つまりSo2の少なさを意味しているはずですが・・、果実のリアルさやミネラリティの高さをしっかり感じられましたので・・

「(・・飲む前に・・もう素晴らしいって判っちゃうじゃん・・)」


 そうなんですよ。良いワインって、ホント、すぐ判るんですね~。


 今までのフランソワーズ・ジャニアールのワインなら、結構に「軽い量」で書くんですが、

「これはしっかり飲んでもらわないと!」

と言う気にさせてくれたんですね。


 このところは新コロナウイルス禍で、テレワークを強いられるか、休業を要請されるかと言うような状況になっていますが、テレワークったって、それは不可能な業種も沢山有ります。

 しかしウイルスに対抗するためには、人に合わないのが一番だと判っているなら、そうするしかない・・。徹底してそうしなければならないが、休んでいたら破産してしまう。それなら政府はそれを保証し、一定期間、自宅にこもることを要請すべきでしょう。休業要請は2週間の様子見?・・何のための緊急事態宣言なの?

 ま~混乱の極みですが、この際、

「すぐには飲めないレアなワインを買うのも良いが、自宅にこもって飲むワインがない!」

と嘆く前に、

「肉にも魚にも懐が深い旨くてミネラリティたっぷりのSo2の少ない健全な白ワインを適度に飲んで鋭気を養う!」

のが、正しいワインファンの姿かと思います。


 数か月後に微笑みながらこの時期を振り替えられるよう、何とか凌いで行きましょう。ご検討くださいませ!




以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2018 Pernand-Vergelesses Blanc
ペルナン=ヴェルジュレス・ブラン

15116
自然派
白 辛口
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 シャルドネ種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりがとても良い「Les Pins(レ パン)」という区画と同じく南東向きの斜面ですが標高がやや低い「Es Lerret et Vignes Blanches(エ レレ エ ヴィーニュ ブランシュ)」の2区画にあります。葡萄の木は樹齢65年にもなる古木でとても凝縮した葡萄が出来ます。青りんごやミントのアロマ、繊細ながらしっかりとした甘旨味ときれいな酸味、ミネラルがあり、余韻も長く楽しめます。アペリティフとしても楽しむことができますし、ホタテのポワレ(フライパンでの蒸し焼き)、魚のグリル、白身の肉、鶏肉のクリームソースなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,490 (外税) 
【2018年のペルナン・ヴェルジュレス・ブランも滅茶苦茶美味しい!・・軽めのコルトン・シャルルマーニュ系を思わせる見事な味わいです!】
 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのA.C.ブルがすこぶる旨いのに気を良くして、

「こりゃぁ・・2018年は相当良さそうだし、このところ高くなり過ぎた感の強いブルゴーニュ・シャルドネを飲んでもらえる良い機会になれば!」

とばかりに、再度2018年のペルナン・ヴェルジュレスを開けることにしました。「こうなりゃ全品開けたれ!」ってなノリです。


 やはり・・どうしちゃったんだろ・・フランソワーズ・ジャニアール・・。これ、高名なドメーヌのシャルドネだって出しても・・絶対バレませんよ。・・絶対ビックリしちゃうはずです。


 そもそも・・皆さん、ペルナン・ヴェルジュレスを良くは知らないでしょう?

「・・んなことない。あのコルトン=シャルルマーニュだって、半分はペルナン・ヴェルジュレス村でしょう?」

 そうなんです。あの、今、飛ぶ鳥さえ振り返ると言われるジョルジュ・ルーミエのコルトン=シャルルマーニュの畑はペルナン=ヴェルジュレス村にある「アン・シャルルマーニュ」と言うリューディなんですよ。noisy は80年代後半の完熟したルーミエさんのコルトン=シャルルマーニュに大感激したことが有りますから・・はい。そして、その頃に開けた89年のレザムルーズの余りの硬さに辟易したことも有ります・・。まぁ、コンディションだったと思いますけどね。

 で、このフランソワーズ・ジャニアールのペルナン=ヴェルジュレスですが、

「少し軽めのコルトン=シャルルマーニュ!」

と言ってしまうのは簡単ですが(・・言ってるじゃん)、

「少し軽めの」

を言いたくないほど・・いや、

「僅かに軽めの・・」

と言い換えるか、

「僅かに印象は異なるが・・」

と言うべきか・・非常に悩むレベルの出来です。


 すなわち、コルシャルほどは若いうちの「とっつきにくさ」が無いだけ・・が一番近いかもしれず、そこにコルシャルが持つポテンシャルを幾分減らしただけ・・が付くかもしれませんが、これは若いうちはまず・・判らないはずです。


 それに、フレデリック・コサールのように・・いや、少し前のフレデリック・コサールのように、ワインを弄り過ぎないのが非常に心地良く、素直で好印象なんですね。ストレートなんですよ・・表情が。だから伝わりやすい。そしてSo2も確実に少ないですから、

「いつもはボトル半分なのに2/3も飲んじゃった・・」

としても、身体に対する影響は非常に軽く感じられます。


 だから、「相当に素晴らしいシャルドネである!」と・・感じています。村名で4千円台、税金入れても5千円ですので、相当にお買い得んだと思います。

 余りに美味しいので、フランソワーズ・ジャニアール2018、売り込んでいきたいと考えています。是非飲んでみて下さい!一推しです!




 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2017 Pernand-Vergelesses Vieille Vignes Rouge
ペルナン=ヴェルジュレス・ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ

15114
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
ペルナン=ヴェルジュレス
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。所有畑は南東向きの急斜面で日当たりと風通しが良く繊細なテロワールを持つ「Les Pins(レ パン)」という区画と1級畑に囲まれたなだらかな斜面で複雑さを表現する「Les Boutières(レ ブティエール)」の2区画にあり、樹齢60年以上の古木になります。濃厚な果実味と繊細な酸味、タンニンがバランスよく混在していて深みのある味わいになっています。若いうちはとても固い印象があります。仔羊のグリル、赤身の肉、串焼きなどと良く合います。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,350 (外税) 
【特売!滅茶リーズナブルです!2017年ものからのフランソワーズ・ジャニアールは是非とも注目してください!】
 2018年のフランソワーズ・ジャニアールのシャルドネが滅茶美味しいので、

「余りに昨年と違う・・これってヴィンテージの恩恵なのか、それともドメーヌが成長しているのか?」

と、判断に苦しんでいるところです。


 何せ今回の入荷は、白2アイテムが2018年、赤2アイテムが2017年と2016年・・と言う、フィネスさんお得意の変則パターンなんですね。なので、

「昨年は・・あ~だったから・・」

と言うような頭の構造になってしまっているnoisy も、それに対応しなくてはならない・・しかし、長年に渡る毎日のアクションの記憶へのアプローチを、簡単に変更できるほど脳みそ年齢は若く無い・・ってことなのかもしれませんで、思考が混線しています。

 ですが、この2017年もののペルナン=ヴェルジュレス、2018年もののシャルドネ同様に・・2016年以前と異なっています。

「ミネラル感が半端ない!」

んですよね。


 まるでシャンボールのようなテクスチュアから・・入っていけます。そして、やはりペルナンですから、コルトンの丘の反対側なんですね。

 カチッとした硬さは同時試飲の2016年のアロース=コルトンが上です。でも本来硬さを伝えるはずの透明~やや白いミネラリティのコーティングが・・このワインは「半端無い!」訳です。

 2015年のこのワインの写真も掲載してありますが、写真からはさほど変化が無いように見えるかもしれません。しかし、コルトンらしいピュアな赤果実(ル・コルトンとかです・・ルナルドとかでは無く)がしっかり有った上で、ミネラリティをしっかりコートしていますので、

「美味しさは今までの数倍!」

と言いたくなるような出来なんですね。


 他のコラムでも書きましたが、「今飲んで美味しいリーズナブルなピノ・ノワール」として、このペルナン=ヴェルジュレス・ルージュV.V.を推したいと思います。

「知らない造り手だからな・・」

と思わず、

「リーズナブルで美味しそう!」

と思ってくださいね・・(^^;;


 ドライでピュア、ナチュラルさもSo2の少なさから感じていただけるでしょう。こりゃぁ2018年も楽しみだと・・思っていただけるはずです!ご検討くださいませ!


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】

「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!


2014 Aloxe-Corton
アロース=コルトン

13218
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ブルゴーニュ
アロース=コルトン
ドメーヌ・フランソワーズ・ジャニアール

■エージェント情報
 ピノ ノワール種100%。コルトンの丘の東側に位置する「Les Morais(レ モレ)」と南側の特級コルトン シャルルマーニュに隣接する「La Combe(ラ コンブ)」の2区画があり、葡萄の樹齢は70年で、鉄分を多く含む深い粘土質土壌です。15日間のコンクリートタンク醗酵、新樽率約20%で10~12ヵ月間樽熟を行います。色調はペルナンヴェルジュレスよりも濃く、柑橘系フルーツやミントの香り、酸味柔らかくオイリーで素晴らしい凝縮感があり、若いうちは余韻がタニックです。フェミナリーズ(Féminalise)という審査員が女性限定のコンクールで銅メダルを獲得しています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,990 (外税) 
【初のご紹介ですがリーズナブルなプライスながら高質さ、ピュアさの光る味わい!かなり良いです!】
「フランソワーズ・ジャニアール?・・似たようなお名前のドメーヌは沢山有るけど・・知らないなぁ・・」

 と言うのがnoisy の最初の印象でした。かなりのドメーヌやメゾンのワインを飲んでいる noisy の記憶にも出て来ないですが、「ジャニアール」と付くお名前はアチコチに有ります(有りました)から、以前に飲んでいたとしてもドメーヌ継承などで名前が変わっていて「一致しない」だけなのかもしれません。

 余り時間が無いので・・何しろこれからリアルワインガイドのテイスティングに出かけなければならない時間が迫っています。2月は本当に・・憂鬱な月です。自分の行動に、まずは優先順位を付け、しかも状況に寄り順次変更を迫られるんですね。

 noisy としましては、自身のレベルにおいてでは有りますが生半可な判断でお客様にご紹介するのは苦手で、ある程度までだとはしても、ほぼ確実に「判断し説明できる」ところまで掴まないとご紹介出来ないんですね。

 なので初めての造り手さんの場合は、出来る限りアイテムをテイスティングするようにし、

「なるほどね」

と言えるようになるまで、何とか結論を出しておくようにしています。

 なので取り敢えずこのフランソワーズ・ジャニアールさんのワインは・・

「とってもフィネスさん的。バイヤーさんの感性が出ている選択」

ですし、

「非常にピュアで繊細。エキス系でしかも・・昨今ウケの良い、余分な酸化を余りさせないタイプ」

です。


 なので、抜栓して飲み始めからどんどん美しいアロマが出て来て変化が楽しめ、しかもその抜栓後の酸化により適度な締まりや解放が有るので若い内から楽しめるスタイルです。

 これが、エルヴァージュ中にかなりの酸素を供給してしまいますと(新樽などの使用率を高めたり色々・・)、若い時分にはアロマは良いんですが、テクスチュアが硬く、中々解放に向かわない・・味わいが締まったワインになってしまうんですね。昨今はこの系統は少なくなる傾向にあると思います。


 ペルナン=ヴェルジュレスは、コルトンが近いですが、味わい的にはむしろジュヴレ=シャンベルタンですね。非常にピュアで、密度も濃度もしっかり有ります。

 全く甘く無く、とてもドライですが集中しているので薄辛くなりません。どこか・・新樽要素を減らしたメオ=カミュゼっぽい感じがしますが・・関係有るんですかね。まぁ、フィネスさんの扱いですから、例えば葡萄やワインをフィス・エ・ペールに供給している・・なんてことも有るかもしれないと想像させるような、昨今のメオにも似た素晴らしいニュアンスでした。

 ほんのりと妖艶さがただよってくるようなタイミングで、今飲んでも美味しいです。



 左の写真はアロース=コルトンです。こちらもコルトンを算出しますんで、そっち系かな?・・と思いきや、むしろポマール的な大らかさ、ゆったりさを持つ、これまた非常にピュアで密度の高い味わいでした。プライス的にも村のクラス的にもペルナン=ヴェルジュレスより高いですが、ややソリッドで球体からアチコチに触手が出ているような感じのペルナンに比較し、丸さや柔らかさ、豊満さに果実のゆとりが感じられる美味しいピノ・ノワールでした。ペルナンが男性的だとするならこちらは女性的・・暖かな感じがします。かなり美味しいです。


 最後は白、ペルナン=ヴェルジュレスですね。こちらも非常にピュアです。

 イメージ的に誰が近いかと考えてみると、

「イヴ・ボワイエ=マルトノ」

でしょうかね。



 最もイヴ・ボワイエ=マルトノはムルソーの造り手ですから、非常にタイトに締まったマンモスな量の大理石的なミネラリティが豊富ですが、こちらはさに在らず。


 むしろイヴ・ボワイエ=マルトノがムルソーを離れて痩せた畑で造ったようなイメージで、適度に膨らみが有り、柑橘系の果実が繊細さを持って迎えてくれる・・そんな感じです。

 昨今流行りの余分な酸化を抑えた造りがピュアさと抜栓後の様々な変化を楽しませてくれます。今でも充分美味しいですが、最低15年は持つしっかりした造りです。5千円なら非常にリーズナブルだと言えます。



 今回初めてテイスティングしたと思われるフランソワーズ・ジャニアール女史のワインでした。今、ブルゴーニュワイン・・・高いですからね。かなりの好印象、これからも先を見て行きたい造り手です。是非飲んでみてください。お勧めします!