ドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュ
ガニャール=ドラグランジュ
フランス Gagnard-Delagrange ブルゴーニュ
● 2022年のガニャール=ドラグランジュ、赤のご案内です。2022年はシャルドネの美味しさに驚きましたが、少し遅れて赤のテイスティングに入り・・
「最初のパスグラの完成度の高さにクラっと・・」
来てしまいました。
まぁ・・大昔のドラグランジェとの比較でも・・特に赤ワインは過去最高になるんじゃないかと思いますよ。白はラ・ブードリオットのあの物凄いフルーツのアロマに・・しっかりやられましたから、
「2022年のドラグランジェは息子・孫たちにより、最高のワインを生みだした!」
と言えます。
因みにフォンテーヌ=ガニャールの2022年ル・モンラッシェは至高の逸品ですが、サラ・マーシュM.W.が 98 Points としていまして・・
「(飲んでみたい・・けどなぁ・・)」
と、入荷さえ無いヴィンテージも有りますから開ける訳にも行かず、でも相当な数をテイスティング出来ましたので、
「息子・孫たちが凄いワインを生みだした2022年!」
と言えるでしょう。
いつまでこのドメーヌの名前が持続するのかは不明ですが、2022年もので最後を飾ったと言えるのかもしれません。それほどに出来が良い2022年、勿論ですが他の赤ワインの出来も(シャンパン以外は飲めましたので)確認済です。ぜひご検討くださいませ。
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2022年のガニャール=ドラグランジュ、驚きました!・・とんでもなく美味しいです!
今回は白だけですが、特に1級のラ・ブードリオットがとんでもない仕上がり、飲んでいて舞い上がってしまうほどに美味しいです!
もちろん、シャサーニュ村名も美味しいんですが、1級が凄過ぎて・・(^^;; もはや、以前のように・・
「お婆ちゃんの畑まで手が回らないよ~・・」
みたいなことは無くなり、フォンテーヌ=ガニャール品質になったと言うことだと理解しています。それにしてもラ・ブードリオット、滅茶美味しいです。noisy はラモネさんのブードリオットにはさして感動したことは無いんですが・・(^^;;
以下にガニャール=ドラグランジュ、フォンテーヌ=ガニャールからの2022年ものの評価を掲載させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
2022年は4月が冷涼だったが幸い霜などの被害はなく、5月に入ると天候は回復して気温が上がり、葡萄の成長は早熟傾向となった。6月は適度に雨が降って夏に向けて地中の水分も十分蓄えられた。7月になるとほとんど雨が降らなくなり、暑く乾燥して葡萄の色付きが進んでいった。
8月はさらに気温が上がって一部の畑では葡萄が焼けてしまう被害も出たが、葡萄の健康状態は概ね良好で8月26日から収穫を開始した。葡萄の果皮は厚く果肉は凝縮していたので、赤は色調が濃く鮮やかなアロマがあり、ストラクチャーがしっかりした旨味豊かな味わいになっている。白は酸味と甘味のバランスが素晴らしく、2020年に近い印象だがスタイルとしては2020年よりも風味豊かでアロマがとても強く酸味もしっかり残っている。
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2021年のガニャール=ドラグランジュです。2020年ものの美味しさにはビックリしましたが・・noisy的にはこんなことも気になっていました。
「2021年のボーヌのピノ・ノワールはエレガントな仕上がりが多いが、もともとエレガントなガニャール=ドラグランジュはどうなっちゃうかなぁ・・」
「2021年のボーヌのシャルドネは、贅肉の無い・・ある意味パーフェクトな仕上がりだけど、もともとエレガントでちょうど良い感じのガニャール=ドラグランジュはどうなっちゃうかなぁ・・」
です。
なので、フィネスさんの割り当て書を拝見した時・・
「・・げっ・・この数だと・・何も飲めない?」
と・・。白はほぼほぼ2~3本、赤は上が3~6本・・下が12本・・でした。
ですが、そもそもエレガント系のシミジミさが大好きな noisy ですから、
「エレガントな造り手が超エレガントなヴィンテージにどんなワインを造るか?」
と言う疑問に勝てず・・無理して3アイテムも開けてしまいました・・入荷数が3本のも飲んでますから、それらは2本だけの販売です。
結論としましては・・
「もう・・個人的には最高!・・めちゃ好き!・・甘みの無いエキスの美しい、酸が煌びやかな・・まさに1970~1988年頃までの・・激エレガントで古典的なブルゴーニュの味わい!」
でした。
タイミングは幾分早いのかもしれませんが、若干・・待つだけ?・・と言うよりも、休息を与えるだけで満足の行く状態になると思います。
もう・・シャサーニュ村名赤なんか、最高です!・・パスグラも少しだけ早いけど、いや~・・激エレガントで、
「そうそう・・パスグラはこうじゃなきゃ!」
と思わず言葉が出てしまいそうになります。昨今のめちゃ美味しくなった、昔のブルゴーニュクラスの味わいも悪くないですが、やはり軽くて酸の美しいパスグラに・・心を惹かれてしまいます。
白はもう・・全部合わせても10本に届きませんから、とても飲める状況では無かったんですが、シャサーニュ村名を飲ませていただきました!
「もう余分なものは何もなく、足りないものも何も無い・・まさに古代の?・・高級ブルゴーニュ・シャルドネ!」
と感じさせてくれました。
激エレガントですが・・シミジミと入射角鈍く、優しく体内に侵入してくれます。そして何とも心地良い残像を見せてくれるんですね。
この先、いつまでこのドメーヌが存続されるかは、ドラグランジュの息子たちに掛かっているのでしょうが、もうすぐそこまで来ていると感じます。
「40~50年前のブルゴーニュ・ピノ・ノワール、シャルドネをしっかり彷彿させてくれるドメーヌはここしかない!」
のかもしれません。ぜひブルゴーニュ本来の詫び寂びの世界へ・・裸のブルゴーニュがどれだけ素晴らしいか、ぜひご覧くださいませ。
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2020年もののガニャール=ドラグランジュをご紹介させていただきます。
いや・・もうビックリです!・・2019年のご紹介時も、
「絶対に買い!」
と書いてましたが、2020年ものも当然のように・・「必買!」です。
なぜって・・そりゃぁ・・
「滅茶苦茶旨くて過去最高間違い無し!・・しかも濃くて辟易することが全く無いエレガンスを持っている!」
から・・です。
で、その原因を海外サイトでようやく見つけました。
「どうやらドラグランジュもビオディナミ転向済み!」
のようです。
フィネスさんもこの新型コロナの時期で余り情報が得られなかったと思いますが、その辺はいずれ判ると思います。
しかし、
「クラシカルな造りと味わいを脱却した2018年!」
は、この3年間のグラスの写真を見ていただけましたら簡単に判るかと思います。
「2020年ものガニャール=ドラグランジュは白も赤も過去最高!」
そう断言させていただきます。是非ご検討くださいませ。
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2019年のガニャール=ドラグランジュをご紹介させていただきます。
ハッキリ言います。絶対に「買い!」です。理由は・・
「どのワインも滅茶苦茶美味しい!」
「どのワインも滅茶苦茶安い!」
からです。
「ガニャール=ドラグランジュが美味しいって言われても・・信じられない・・」
と思われる方は・・残念でした。
ですが、noisy に騙されても良い・・と思われる方は、何のアイテムでも良いので・・飲んでみて下さい。
それに、シャルドネは絶品ですが、赤ワインも
「信じられないほど安くて旨い!」
です。
おそらくですが、2019年と言うヴィンテージと、ブラン=ガニャールの息子さんのマルク・アントネーさんの成長ぶりが反映されて、「今風のブルゴーニュの若くても美味しいスタイル」に変わっていることに有ると思います。
そしてこれがもし2020年にも同様に感じられるとするなら、ブラン=ガニャールの上昇気流にもつながると踏んでいます。是非・・騙されてみて下さい。ラ・ブードリオット..また飲みたい!・・ヴォルネイ・シャンパンも激旨です。
あ、バタール=モンラッシェだけはちょっとイントネーションが違いますので、是非コラムをご覧ください。ただしバタール=モンラッシェ2019も、化け物みたいな凄い味です。
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「往年のガニャール・ドラグランジュ復活か?」と言いたくなるほど、2018年のガニャール・ドラグランジュは素晴らしいです!・・ちょっと涙がチョチョ切れてくる美味しさ!・・いや、それは昔のガニャール・ドラグランジュを知る人だけだとは思いますが、それでも、
「ニュー・クラシカル!?」
と言いたくなるような・・まったく「押しつけがましくないピュアな美味しさ」を感じさせてくれるシャルドネとピノ・ノワールに仕上がっています!
特に「シャサーニュ=モンラッシェ1級ブードリオット・ブラン」・・・これはもう、すっげ~美味しいですよ。シャルドネ好きが絶対に喜ぶような見事なバランスです。ご検討くださいませ!
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ガニャール・ドラグランジュをご紹介します。ガニャール・ドグランジュは当主のジャック・ガニャールさんが亡くなられましたので、2008年が彼の最後の作品になりました。
現在は近親のブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールへ畑を徐々に譲渡しているようですが、古木から生まれる正にブルゴーニュ的クラシカルな味わいは、懐かしくも有り、惜しくも有り・・飲むとついつい、センチメンタルな気持ちにさせられます。
しかしながら、むしろ最近はこのようなクラシカルな味わいのブルゴーニュは絶滅している・・と言って良い状況でして、改めて飲んでみると・・
「・・いや~・・派手さは無いけど、シミジミ美味しい・・」
と思われるんじゃないかと思い直しています。
noisy の店でもルイ・ユエランがあれほどに支持されたのには、あんな「シミジミ伝わる美味しさ」にほだされたお客様が多い・・と言うことなのかと思うんですね。
それに、ガニャール・ドラグランジュのワインも全く変わっていない訳では無く、徐々に近代的な造りの方に引っ張られていますので、大昔のガニャール・ド・ラグランジュの味わいとも異なっています。
それはどういうことかと言いますと近代的な造りは、
「過度の空気接触を避ける」
「過度のピジェアージュ、ルモンタージュをしない」
こと等によりピュアなフレーヴァーを失わないようにするような側面が有りますが、徐々にそちらに寄って行っていると感じます。
なので、以前よりも大幅にピュアになっています・・が、過渡期と言うか、徹底していないことによるのか判りませんが、
「良い感じに中間的な味わいになっている」
ものでして、なので余計に
「シミジミとした美味しさが伝わってくる」
「ピュアなのにブルゴーニュ的なエロスがノーズをくすぐる」
と言う、嬉しい状態にもなっているんですね。
ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュがいつまで存続するのかは微妙ですが、こんな「シミジミエキスのエロストッピングワイン」、是非飲んでみていただき、以前のブルゴーニュワインが持っていた表情を想像してみていただきたいと思います。
■エージェント情報
ドメーヌ フォンテーヌ ガニャールの当主リシャール フォンテーヌ氏の義父である故ジャック ガニャール氏が当主として運営していましたが、惜しくも2009年7月に享年80歳で他界され、現在はリシャール氏と、ドメーヌ ブラン ガニャールの当主で同じく義理の息子にあたるジャン マルク ブラン氏の助力の下、ジャック氏の奥様がドメーヌを引き継ぎました。
2009年ヴィンテージの醸造においては、特にジャン マルク氏の息子であるマルク アントネー氏が中心となって行っており、ジャック氏は醸造に携わっていないので2008年物がジャック氏の造った真のラストヴィンテージと言えるでしょう。
1960年からワイン造りをしていた故ジャック氏の畑は約2haと非常に小さいですが、その多くは樹齢50年以上の古木です。しかし、畑は年々フォンテーヌ ガニャール、ブラン ガニャールの2つのドメーヌに譲渡されていっており、近い将来、すべて譲渡する予定のようです。手摘み収穫後に白は低温浸漬してアロマを出し、樫樽で16~18ヵ月間醸造。赤は除梗後に2~3週間かけてアルコール醗酵をさせ、樫樽で16~18ヵ月間熟成させます。ドメーヌ フォンテーヌ ガニャールのワインは瓶詰前にフィルターを掛けていますが、ガニャール ドラグランジュのワインはフィルターを掛けていないのでよりタニックな仕上がりになっています。


● 2022 Bourgogne Passe-Tout-Grains
ブルゴーニュ・パストゥグラン
【ついにフォンテーヌ=ガニャールと全く同レベルの質感とポテンシャルを得た2022年もののパスグラ!!絶妙の濃度とエレガンスの共演・・滅茶美味しいです!しかも値上げ無しです!】

過去最高間違い無しの2022年、パスグラです。ピノとガメが50%ずつ、一緒に植わっているので一緒に収穫、そのまま混ぜて醸造しているので、
「一体感がバッチリ!・・ガメの存在に気付かないほど」
です。
まぁ・・これにはやはり、2022年というヴィンテージのテイスト、出来の良さが有ると思いますし、フォンテーヌ=ガニャールの醸造チームが・・以前は中々手を入れられなかった、手を掛けきれなかった部分までしっかりフォローできるようになったから・・と推測しています。
まったく甘みの無い、非常にドライな味筋・・ピノ・ノワールのエレガントなチェリーのアロマに自然な石灰的ミネラリティが感じられます。
口に含むと、まさにそのバランスに優れた赤黒の色彩から想像される通りの果実感がふんわりと感じられ、中域の見事な膨らみと、余韻に掛けてのエレガントで瑞々しい味わい、そしてほんの僅かな官能さを漂わせてくれます。
まったくマッチョでは無いものの何かしらの不足感を感じることが無く、
「ただ滅茶美味しく飲めるエレガントなブルゴーニュ・ピノ・ノワール!」
のイメージで飲めてしまうんですね・・

官能感は穏やかですが、質感的には・・
「新樽を掛けないエマニュエル・ルジェのパスグラ?」
みたいな感覚で飲めると思います。
「なんで・・今さらルジェを持ってくる?」
と思われるかもしれませんが・・実は・・確証は無いんですが・・
「本発酵前に低温で漬け込みをした可能性がある?」
ような気がするんですね。以前はさほど感じなかった部分ですが、少し「ヨード的」なアロマが混じって感じられて・・これはジャイエ系の比較長めの低温浸漬をした場合に出る可能性が有ると感じているもので、強いものでは無いんですが・・noisy 的には、これが感じられると・・
「低温浸漬・・したな?」
と・・思ってしまう訳です。
この素晴らしく美しく照りのある、グラデュエーションさえ感じる赤黒の色彩に・・
「伝わる人には伝わるはず!」
と思います。めっちゃ美味しい!深みもしっかり、でもエレガンスもしっかりです・・。ぜひ飲んでみてください。過去最高のドラグランジュのパスグラです!
以下は以前のレヴューです。
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【・・・白は2020年もの以上の色彩をしているのに、赤はなんと・・「ここまで違うの!?」と言う超淡いレベルなんですが・・これが良いんです!】
まぁ・・濃いピノ・ノワールも美味しいですよね・・ガメを混ぜた濃いパスグラも、昨今は温暖化ですから・・
「むしろちょうど良い!」
「昔のA.C.ブルを超える美味しさ!?」
と言えなくもありません。実際のところ、ガニャール=ドラグランジュの2020年もののパスグラは絶妙に美味しく・・即完売でした。
で・・2021年のパスグラと2020年ものを比較してみてください・・
「・・なに~?・・やっちまったな・・」
と言いたくなるようなレベルですよね・・ここまで違うのか?・・と言うべき圧倒的な濃淡の差が・・有ります。
でも・・ここからは noisyの独り言だと思っていただいて結構ですが・・
「・・いや~・・パスグラはこうだから良いんじゃないの!」
と思ってしまうんですよね。
「昨今のパスグラはバランス最高で滅茶美味しいけれど、パスグラと言ったらこんな味わい!」
と感じる訳なんですよね・・。

実際、このパスグラ・・少~しだけ早いです。ほんの少し酸っぱ目ではあります。
ですが飲み進めて行くうちに・・どんどん良くなって来るんですよ。他のボトルが減らないのに、このパスグラばかりがどんどん無くなる・・(^^::
軽やかでエキスもアロマも実にエレガント。アメリー・ベルトーの2013年A.C.ブルのようにエキスが物凄く集中しているなんて・・ことは実は無い・・んですが、そこからじんわりと浮かんでくる・・
「ブルゴーニュの真実・・的、葡萄の香りと味わいの表情!」
が・・感じられるんです。
濃いとね・・甘みや成分が他の要素をマスキングしちゃうんですね。あ、ちなみにアルコール分は13パーセントです。
まぁ・・noisy の場合は、強い塩分に弱いので・・でも弱すぎる塩分にも弱いんですよね・・なので、最近流行りのラーメン屋さんなどはほぼ無理。塩も出汁も油も濃すぎてしまうのが関の山で、途中でギブアップするくらいなら最初から行かない・・(^^;;
塩は「塩梅」と言うくらいですから、「塩+酸+弱糖」なんでしょうね。
例えば・・・長野の素晴らしいワインを造っているフェルム36の矢野さんから、年に一度・・ご自身で作っておられるらしいお米をいただくんですね。
もう・・これがですね・・
「僅かな塩だけで滅茶旨い!・・むしろ、塩もいらない・・だから塩むすびで良い!」
んですね~・・
これ、塩だらけにしちゃったらもう・・食べられないじゃないですか?・・だから良いとこ、塩むすびか梅のおむすびか・・あ、だから
「塩梅」
なんでしょうね・・???
で、もう・・そのバランスがめちゃ美味しいお米を握った「塩むすび」に限りなく近い・・いや、これから少しの時間を得てそうなるに違いないのが、この「パスグラ」です。
美味しいです・・いや、あくまで noisy の好みですから、
「・・え~っ?・・この・・どこが美味しいの?」
とおっしゃる方を否定はしません。少なくとも3カ月~2年ほど置くとグッと良くなって感じられるのは間違いありません。ご検討くださいませ!!
以下は以前のレヴューです。
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【こんなパスグラを待っていた!・・2020年と言うヴィンテージだからこそなのか、この豊かさがちょうど良くてゆっくりと流れながら美しい表情を見せてくれるブルファンの心に響く味わいです!】

どうでしょう?・・1枚目の写真も素晴らしいでしょう?2019年ものも、それ以前の・・
「淡さが目立つ明るい赤」
とは大きく異なり、良く熟していて滅茶美味しいと思わせてくれる色彩をしていました。
2020年ものはさらに、
「鮮やかだと思わせる色彩!」
が加わっているように見えませんか?
2020年ものは相当濃密さを持ったピノ・ノワールが多く、
「先行きは間違い無い!・・でも直近は・・ちょっと濃い?」
感じがしますよね?
ですが・・海外メディアの情報を紐解きますと、すでにドラグランジュも子供たちが畑の面倒を見ていますので、
「すでにビオに切り替わった!」
としているんですね。

まさにそれを裏付けるように、この・・少なくとも3年ほど、2018年ものからでしょうか、
「明らかに以前のクラシカルな味わいから変化して来た!」
と言えます。
そしてそれに加え、2020年と言う・・水不足にたたられたが最後の最後に救われたヴィンテージの濃度が適度に乗った感じでしょうか。もしくは、
「ビオによる耕作で根が地中深く入り始め、水不足もあまり関係無かった・・」
と言うのが最も正しいかもしれません。
中々・・いくら noisy がパスグラ、旨いよと言い続けたところで、価格もそれなりには上がって来ていますし、ガメの存在が気に入らないとおっしゃる方もいらっしゃるのでしょう、今ひとつな売れ行きでは有ります。
ですが、トラペのパスグラ、「ア・ミニマ」などは・・他店さんが余り売れないのを良いことに、フィネスさんから相当な数をいただいていた時期もある位、
「実は Noisy wine はパスグラを結構販売している・・」
んですね。それが noisy の計画通りには行ってないと言うだけで・・。
非常に素晴らしい、最高のヴィンテージになるかもしれない2020年の、最高にバランスの良いパスグラです。是非ご検討くださいませ。超お勧めします!
【・・この素晴らしい色彩をご覧ください!・・そしてそれでグッと来たら・・それは正しい反応です!・・滅茶旨いです!】
グレートイヤーの2019年だから旨いのか、若きマルク・アントネーさんがコツをつかんだからなのか・・は、2018年ものパストゥグランの入荷が無かったため、判断のしようがないのが残念です。2017年ものはそれ以前のものに比較すると非常に伸びやかで美味しかった・・と記憶していますが、
「2019年ものとは比較にならない」
としか言いようが無いほど2019年ものは充実し、洗練され、滅茶旨いです。
まず、このギリギリまで寄ったグラスの写真をご覧ください。・・いや・・これパスグラですよ。まずガメが素晴らしい出来だと思います。このワインの「伸びやかさ」「軽妙な旨さ」を担当すべき品種です。
そしてピノ・ノワール。これも充実しています。繊細さと高質感を担当していると思いますが、これもまた・・素晴らしい出来です。
どちらも非常にピュアに、ほんのりナチュラルに仕上げられてブレンドされています。
ですが、2016年までとは全然違う・・。もっとクラシカルでしたし、もう少しピュアさが欠損していたと思うんですね。ですが、この20年の間にブルゴーニュワインが培ってきた、
「若くても美味しい!」
味わいを、このパストゥグランは高いレベルで実現している・・そう感じてしまうんです。

ですので、2016年以前はブラン=ガニャールのチームがガニャール=ドラグランジュを醸造していたものを、その指揮をブラン=ガニャールの息子さんのマルクさんが取るようになり、この2019年の葡萄の仕上がりの良さと若い感覚の成長が、
「この素晴らしいパストゥグランを造り上げた!」
んじゃないかと思っています。
noisy も、普段飲むなら「パスグラ」が良いと・・本気で思ってます。ピノオンリーよりも美味しいんですよ・・。重くならないし。華やかだし。樽っぽく無いし。食事に合わせやすいし。
なので、Noisy wine でも思いっきりパスグラをお薦めしています・・が、
「数が有る訳でもないので追加出来ず完売状態」
が続いてしまうんですね。
美味しいものはさっさと無くなってしまいます。それに加えリーズナブルですから・・ま、ある意味、この3千円以下でヨーロッパからのとてもおいしい飲み物が届いて楽しむことが出来る・・今の世の中の状況を見ると、
「もしかしたらそれも幻想?・・と言うか、素晴らしい出来事だったんだ。」
と認識するべきなのかもしれません。是非飲んでみて下さい。安くて滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【ピュアです!果実感もバッチリ!・・2017年ものはちょっとルイ・ユエラン、入ります!】

いや~・・すみません、撮ったはずの写真が見当たらず、小一時間も掛かってようやく見つけましたが、どうやってもそれをPCで開けず、何とか・・したんですが、やはりちょっと画質が落ちてしまいました。
ですが、2017年のガニャール・ドラグランジュ、良いですよ・・。完全にルイ・ユエラン、入ってます。ピュアさはこちらの方が上かもしれません。今飲んでも美味しいですが、少し寝かせたら・・抜群でしょう!
決してポテンシャルを言うべきワインでは有りません。ですが、
「これがブルゴーニュ!」
と言いたい、何とも心地良い美味しさです。ドライでピュア、鄙びた美味しさに是非トライされてください!
以下は以前のレヴューです。
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【一体感、シームレス感バッチリ!ややライトなベクトルを持ったピュアな果実が嬉しいパストゥグランです!】
良い色合いをしていますよね・・。感じられる通りの味わいだと思いますよ。明るくて、あっけらかんとしているのに、実は最後にしっかり押してきてくれる、やや軽めに振られたガメ、ピノ・ノワール半々のパストゥグランです。
昨今のブルゴーニュ・パストゥグランは、ほとんどが、
「・・ガメ、入ってるのかな?・・判らない・・」
ほど、ほぼ完成されたパレットを描いてくれ、ブルゴーニュ・ルージュとの差が見事に無くなって来ています。まぁ、その分価格も上がってはいますが・・。
ガニャール・ドラグランジュの2016パストゥグランは、そんな濃密さの有るパストゥグランまでは持って行かず、やや軽めのポジションを保ったまま、ピュアに、ほんのり妖艶に、良い感じの仕上がりを感じさせてくれます。
驚いたのは以前の様に、ややタニックさが後味に残る感じが無い・・と言うことですね。タンニンは有るのでしょうが、それを感じさせることが有りませんでした。
そして特筆すべきは、ピノ・ノワールとガメが一緒に植わっており、一緒に醸造している・・と言うことですね。これもゲミシュターサッツでしょうし、マルセル・ダイス的なアプローチと言えます。
しかしその効果は絶大で、品種をブレンドしていることがまず判らないんですね。一体感、シームレス感と言う言葉をnoisy は使っていますが、その「継ぎ目の無さ」は滑らかな舌触り、テクスチュアにも現れて来ます。
ピジェアージュ(櫂入れ)のやり方・回数などやウイヤージュ(補酒)の頻度などの作業は、テクスチュアやピュアさに影響を与えると思いますが、ピジェアージュはそこそこにやり、ウイヤージュはさほど頻繁では無い造りかと・・想像します。半年ほど置くとさらに滑らかさが増し、色艶も増大、押し出しも増すでしょうが、現時点で美味しく飲めますので、少し休めてからお楽しみください。
見事にドライな味わいから、酸度は低く無く高過ぎないバランスの、明るさ満点、ややライトでピュア、エロストッピングのパストゥグランです。お勧めです!
● 2022 Chassagne-Montrache Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ
【快活ながらエレガンスが滲むシャサーニュ=モンラッシェの赤らしい・・見事なバランス!豊かさとしっとり感、赤果実のノーズがグッと来ます!過去一間違い無し・・しかも値下げで5千円台確保しました!】

これほどに美味しい村名のブルゴーニュのピノ・ノワールがギリギリでは有りますが、
「5千円台!」
と言うのはかなりお買い得じゃないかと思いますがいかがでしょうか。
まぁ・・インポーターさんもちゃんと考えていらっしゃるところは、こんな時代ですから・・出来得る限り値上げしないようにしてくれています。
アメリカは某新大統領さんが高関税を掛ける事を決めていますが、当然ながら影響は出るかと思いますが・・
「他国に向けた刃はいずれ自国に向かう」
のは間違い無く、いつものようにはぐらかすことさえ出来ない状況に追い込まれることになると考えることさえ出来ないのかと・・思ってしまいますが。
そうは言っても食べて寝て仕事して、また食べて・・と言う日々の暮らしは止まらない、止められない訳で、ヤケ酒になりかねないものの・・皆さんの硬直してしまった精神と肉体を解してくれる美味しいピノ・ノワールはマストなアイテムかと思います。
それでも余りに高いと手を出し辛くなってしまいますから、株も下落していますし・・あ、X銀所有の膨大な額のETF..一体どうするつもりなんでしょう・・などと余計なことまで気になってしまいますが、さっさと売ってしまえばさらに株が下落するでしょうし、そのまま持っていると下手すれば額面割れ?・・あ、関係無いので止めておきます。

2022年というヴィンテージは、ガニャール=ドラグランジュにとってはどんな年なのかとも考えています。
まぁ・・お婆ちゃんがいる実家・・と言う立場がフォンテーヌ=ガニャールだったりブラン・ガニャールなんですが、彼らも自分たちが継いだ畑を育むのに精いっぱいだった時代が終わり、いずれさらに相続することになるであろう・・畑もしっかり手入れし、本気で醸造し、素晴らしいワインに仕上げた・・そしてそれが完了したヴィンテージが2022年と言うことなのかと、noisy は感じています。
美しい照りとグラデュエーションのある見事な色彩と、そこから想像される通りの・・快活で豊か・・ながら、「トゥーマッチ」にはならないエレガントなシャサーニュらしい味わいを感じさせてくれます。
例えば、ラミーやバシュレ=モノのように強い凝縮感と密度の高さで勝負するのではなく、それらが感じさせる「ハードさ」よりも、より自然で柔らかく、「ちょうど良いベストなポジショニング」を得たワインに仕上げているんですね。そしてそれはフォンテーヌ=ガニャールも同様で、
「無理に凝縮させるのではなく、畑仕事をしっかりやって良い葡萄に育て、その収穫した葡萄のポテンシャルに合わせた醸造を頑張る」
と言う、ブルゴーニュ本来の仕事をきっちりとやっています。
なので飲んでいて疲れないし、何も不足が無い・・しっかり満足できる味わいに仕上がっているのでしょう。
そしてヴィンテージの背景・・2022と言う非常に良い年になったと感じさせてくれる味わいと、そのシャサーニュ=モンラッシェと言うアペラシオンそのもののテロワールを見事に感じさせてくれます。
この10年間で最高の仕上がりですが、この3年で最もリーズナブルな価格です。北からピュリニー、シャサーニュ、サントネと続くコート=ドールの南のドンケツですが、ピュリニーにはすでにほぼピノ・ノワールは無く、シャサーニュとサントネで質を争っている感じです。
ラミーのサントネの密度が高い味わいとは異なりますが、
「ピノのエレガンスを感じたいならこちら!」
でしょう。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【・・・ここまで淡いと・・と思ってしまうに違い無い・・んですが!?】
近年、ここまで淡いガニャール=ドラグランジュの村名シャサーニュ赤は・・無いですね。
2017年ものが最高に淡い色彩ですが、それさえ・・濃く見えるほどに淡いです・・なので、
「このシャサーニュ村名赤が気になる方は、2021パスグラのコラムも読んでみてください」
と・・お願いしておきますね。
noisy 的には、この2021シャサーニュ赤・・最高に美味しいです!2021パスグラも大好きですが、現状でパスグラよりもこのシャサーニュ赤が・・
「整ってます!」
と言う状況ですから、
「ブルゴーニュの村名で6千円の、超エレガントでめちゃ美しいディテールを描き出す見事なピノ・ノワール!」
なんですね・・。
ピノ好きでこの味わいを否定する方はごく一部なんじゃないかとは思います。なぜって・・
「ドすっぴんどころじゃない、丸々裸のピノ・ノワールの高質な真の姿をしている!」
と感じます。

まぁ・・言ってしまえば、昨今のブルゴーニュ・ピノ・ノワールは・・
「濃過ぎる!」
と・・思います。いや、否定はしませんが・・濃いですよね~・・特に2020年もの・・。
ですから、
「昔ほどブルゴーニュのピノ・ノワールの本当の姿が見え辛い!」
訳です。
これを言いますと・・とんでもなく偉そうに聞こえるはずなので、余り言いたくないんですが、
「なに?・・真の姿とか、本当の姿とか?」
と聞かれるはずなので・・
例えば昨今だと・・ピノでは有りませんがシャルドネで、モンタニーのフイヤ・ジュイヨをご紹介させていただきました。ワイン屋の皆さん・・もノーマークです。ですが、飲まれ方から・・喜びのご報告を沢山いただきます・・。
言ってしまえばヴァーゼンハウスも・・です。ワイン屋さんがテイスティングしても、誰も手を出してくれなかったのは、その時のヴァーゼンハウスの状態が今一つだったから・・です。だから noisy のところに話が来たんですね・・なので、今も有る程度の数をいただいています。
つまり、「真の姿」を知っていれば・・それがどんなものかを何となくでも覚えていれば、その何かと別の何かを比較することが可能なんじゃないかと思うんですね。もっとも、自身でいつもそこまで考えている訳ではなく、なんとなく経験値的な感じでそう思う訳です。
で・・この超淡~~い・・シャサーニュの赤が、
「絶妙に美味しい!」
んです・・。
もちろん、濃かった2020年ものも好きですよ。でも、声にならない心の声が・・
「(・・そう・・このシミジミと沁みて来るブルゴーニュ・ピノ・ノワールの味わいに惚れてるんだよなぁ・・)」
と・・言ってる訳なんですね。
エマニュエル・ルジェは直に官能を揺さぶってくれるしルーミエさんは完全バランス?・・メオの雅びなエレガンスには心を持っていかれる・・でも!
「名前も無いのに、売れてもいないのに、時折・・心底美味しいと思えるワインに出会うことが出来る!」
からこそ・・noisy は未だにワイン屋をやっているのかもしれません。飲んでみてください。シミジミ美味しくて安いと思っていただけましたら幸いです!
以下は以前のレヴューです。
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【ドラグランジュもビオへ!・・美味しくなった理由が判りました。2018年頃からのグラスの写真は、その結果として柔らかさと濃度を得たものだと思います!滅茶安い!】

今時、ブルゴーニュの村名ワインが6千円って・・まず無いですよね。しかも輸入元はフィネスさんですから、この素晴らしい適度な濃度とコンディションの良さをその価格で飲めるわけですから、
「相当にお買い得!」
だと思います。
正直・・2016年頃はまだ非常にクラシカルな味わいで、若いうちはちょっと貧相さも感じさせたものですが、それ以降・・確実に変化して来たのは間違い無いでしょう。
この村名シャサーニュも、甘さには絶対に逃げない潔さは有るものの、2016年は非常に淡く、2017年ものもまだまだ淡い・・が、2016年ものにはあまり見えない無い透明感の高いミネラリティを見ることが可能です。
そして2018年もの・・いきなり濃度が出て来ましたよね・・ここまでくると、もう普通に美味しいです。ですので大いにお勧めさせていただきましたし、2019年ものは、
「激旨シャサーニュ・ルージュの誕生!」
とさえ書かせていただきました。

そしてこの2020年・・完璧でしょう!この村名も、ブレンドの1級も、ヴォルネイ=シャンパンも・・
「物凄く美しい色彩!」
そう思わないでしょうか?
実際、飲んでいて非常に楽しかったんですね。2016年頃は実際・・ちょっと辛かった・・。勿論ですよ・・何年か経って熟してクラシカルな味わいが解れてくれば美味しくなるのは判っているので、何も問題無い訳ですが、
「それでも若いうちのテイスティングは結構厳しかった」
と言えるわけです。
でも、今やもう・・飲んでいて楽しい訳ですから・・。エキスはたっぷりあるが甘く無く、果実の素直なアロマがナチュールさを持って膨らみながら感じられますし、口内に入ってからもそれは美しさを感じさせながら、余韻と共にノーズに戻って来て美しいチェリー果実の風味を残してくれる訳です。
2020年の村名シャサーニュ、安いです。今飲んでも良し、最低10年先までバッチリ行けます。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2019年と言うヴィンテージの良さが生んだ奇跡か、若きマルク・アントネーの成長の故か?・・激旨シャサーニュ・ルージュの誕生です!】
「シャサーニュの赤って、どんなワイン?」
とワイン会で初心者に近い、美しい女性に尋ねられたら・・もしくは男女逆でも良いですが・・どうお答えになるでしょう?・・難しいですよね?・・シャルドネならともかく、ピノ・ノワールではピュリニーとの比較にも持って行けない訳ですから・・。
でも・・村と村の位置関係をちょっとズラしただけで・・Noisy wine のお客様ならきっと、その先のお二人の関係性にも影響が出るようなお答えが出来るんじゃないかと、noisy は勝手に想像してニヤニヤしている訳です。
そう、ガニャール=ドラグランジュの2019年ピノ・ノワールが・・いや、パスグラも有りますから「赤」が、余りに美味いので・・
「どう説明したらよいかなぁ・・」
と考えあぐねていたところ、ちょっと良い手を思いついたんです。
実はシャサーニュの北側はご存じの通りピュリニーです。すでにピノ・ノワールはほとんど生産されていない村が北なんですね。なので、この方向は間違い。使えません。
ですが、南に接している村は何でしたっけ?・・そうそう、「サントネ」ですよ。
そしたら最近、滅茶苦茶美味しい「サントネ」を・・飲まれませんでしたでしょうか?・・飲んだでしょう?・・そう、驚異の100点男、ユベール・ラミーの「サントネ」そして「サントネ1級ラ・グラヴィエール」ですよね?
ラミーも2011年頃から扱わせていただきましたが、この数年の彼の両サントネの美味しさは格別なものが有ります。しかしこの美味しさ、凄い味わいはたったの3年ほど前から・・ですよね?
そして、シャサーニュ村の南のドン付き、1級畑レ・ザンブラゼや1級畑クロ・ピトワに接しているのが、サントネの1級畑「クロ・デ・タヴァンヌ」と「ラ・コム」で、その南に接しているのが「ラ・グラヴィエール」なんですね。

ですので、サントネのワインって・・とても伸びやかでしょう?・・そして、余り強く抽出するとガサガサになってしまったりするのはお判りかと思うんですね。
ラミーのサントネは密度が高く、甘く無く、葡萄が勝手にワインになっているだけなんだろうけれど・・凄く充実している感じがすると思うんですね。
だから・・そんな感じを自分なりの言葉に置き換えて行くと、自身が思っているシャサーニュの赤に対する印象を言えるようになると・・思ったりします。・・前置きが長くてすみません。
で、
「もう・・この色合いを見て決めてください!」
と言いたい位に美しいです。
ちょっと透明なミネラリティが絶大で、透明感がバリバリに見える色彩です。やや赤みを積層したような少しだけ暗い感じですが、果実もたっぷり、凝縮度も高く・・でもザラっとした接触感が全くない・・滑らかで伸びやかな味わいです。
今までのガニャール=ドラグランジュのピノは、リリース直後は少しガサッとしていましたが、2019年ものはもう・・滅茶滑らかで流れるようなシルキーさを持っています。そこからベリーやラズベリーのニュアンスを振りまいて、未開ながらもいやらしさの無い複雑なニュアンスを振りまきながら、
「これぞピノ・ノワールの美しさ!」
みたいな去り際を見せつつ、美しく消えて行きます・・惚れてまうやろ~!・・と言う感じですよ。
しかも価格が安い!・・質感も高く、リーズナブル感も高い・・ちょっとシャサーニュの村名赤で、ここまで旨くて5千円もしない・・なんてのは先ずない!・・と言って良いと思います。
まぁ・・やはり去り際が綺麗で素晴らしいと・・ワインって美味しいですよね。
あ、そうそう・・ワイン会で仲良くなっても去り際が重要ですよ・・社会人として・・そここそは美しくありたいものですよね。是非飲んでみて下さい。超お奨めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年もののシミジミさが嘘のよう!。。快活でフレッシュ&ピュア!密度もしっかりでA.C.ブル並みにお買い得な村名シャサーニュです!】
2018年のドラグランジュのピノ・ノワールが大きく変わったことを象徴するかのような画像ですよね・・。
「・・全然違うでしょう?」
若い人が余りタッチしてない・・もしくは畑に人が余りいない・・のが推測されるような・・でも、シミジミとした美味しさの伝わって来る2017年ものでした。でもそれはそれで美味かったですけどね。
しかし・・もう2018年ものは、2017年のシャサーニュのような姿からは想像のできないほどの「快活さ」「健康さ」が感じられます。
noisy もまたこのところ、「大激変シリーズ」を展開しちゃってますので、ここでまた「ドラグランジュ、大xx」などとやってしまうと心が痛みますので・・いや、でもハッキリ言うと・・そう書きたい訳です。思い留まっている訳ですよ。ピノなんて、ちょっと休めてエアコンの利いた部屋で、夏野菜や鶏肉のソテーなんかで合わせたら・・きっと参っちゃいますよね。鈍重ではない、そして力業で抽出を強くしない、自然な、ありのままの葡萄の姿をワインに転化しただけの味わいこそが、美味しいピノ・ノワールの姿なんだと気付かされます。造り手によって、樽の使い方が異なったり、マロラクティックをどこまでするか・・が異なるだけです。ドラグランジュの場合は軽快さを失わない程度の樽の使用、マロラクティックの掛かり具合に徹して、しかもそれが実に上手い具合に成功して2018年ものを仕上げたと感じます。
それに、もし別格にも美味しい1級ブードリオット・ブランが買えたのなら、ワイン単体の美味しさと、マリアージュの手軽さから、そのワインの本当のポテンシャルを知ることになるでしょう。
とてもリーズナブルだと思います。この快活さを美味しく飲むために、6月後半まで休ませてあげましょう。さらに深みが出て上質さもアップすると思います。ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【「絶ワイン」と言いたくなるような、シミジミと染み入って来るピュアな液体に、少しシンミリしてしまいました・・】
美味しいです。飾らず、奢らず、しかし「ちゃんと」しています。
このバランスは・・実は非常に難しいものなんです。だって、ちょっとでも不足していると思った瞬間に人間は萎えてしまいますから。
noisy のところでは非常に売れていたシャンボール=・ミュジニーのルイ・ユエランが入ってこなくなりましたが、存在的にはそんな感じなんですよ。・・最もルイ・ユエランの最終入荷のヴィンテージ、2014年は少し強さも有りましたけどね。
ですので、「強さ」とか、「しっかり感」とか、「複雑性」「ポテンシャル」を求める方は、詰まらないワインになってしまうかもしれません。
しかしながら、甘さに寄っかかりやすいワインになりがちなシャサーニュのピノ・ノワールに置いて、
「ここまでの繊細な美味しさを表現出来たのは、2017年だったから?・・」
じゃないかと思えるんですね。
元々は実力派だったガニャール・ドラグランジュですが、もはや「ブラン・ガニャール」と「フォンテーヌ=ガニャール」に吸収される寸前・・。でも、
「最後の意地!」
みたいなものが感じられるからそのように思ってしまうのかもしれませんが、
「超繊細でピュア、見事なシミジミバランスが旨い!」
です。是非ともご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的エロスにそそられる旨い村名シャサーニュ赤!】
1級レ・ブードリオットの東に有るレ・プラティエールと、1級レ・モルジョの東に有るレ・ピュイ・メルドローのブレンドのようです。因みに1級畑には接してはいません。
古典的なエチケットを眺めつつ飲む非常にドライなシャサーニュ=モンラッシェの赤は実にエロティックで旨いです。良いですよね・・こんな昔のエチケットは!ミュヌレ=ジブール(ジョルジュ・ミュヌレ)も、今のハイセンスな?エチケットも良いですが、昔のエチケットにはゾクゾクしちゃいます。
とても良く出来たリーズナブルな村名シャサーニュで、まん丸とまでは行かないもののやや横につぶれ気味の・・そうだなぁ・・卵を横にした感じのパレットを描きます。
テクスチュアは滑らかですが、ややギザギザした感じの凹凸が感じられ、それが野性味、ワイルドさとなって認識されるようです。ノーズはほんのりとなめした皮革、心地良いスパイスにドライなラズベリー、適度に膨れてくれる中域と、口蓋を僅かに刺激しつつ滑らかな余韻を感じさせます。
こう言うピノ・ノワールを飲むと・・時代を感じさせてくれちゃいますね。こんなピノが昔は非常に美味しかったんですね・・。いや、勿論今も美味しいんですが、
「絶滅危惧種」
と言うか、絶滅しちゃってますね。今はもっとどこにも「引っかからない」ですからね。ボルドーワインでさえ・・だいぶそうなって来ています。
でも、適度な刺激をアピールしてくれた方がより美味しさを感じさせてくれる・・と言う方も結構に多いと思います。いや、滑らかな方がより良い!とおっしゃる方も多いと思いますけどね。でも、どちらが良いのか・・とは決めかねますが、絶滅を危惧するようになってしまうと、今度は人気の振り子が逆に動くことも考えられますし、
「・・こんなピノ・ノワール、飲んだこと無い!」
なんて、年寄りの noisyたちがビックリするようなご感想をいただくかもしれません。時代は移り変わりますし、20年経過すると、街並みも人も・・変わりますよね。1990年代の濃厚なピノが絶滅したのがむしろ懐かしい・・それと同じかもしれません。
適度な酸化を許容したエロティックさ、官能さを感じさせてくれる見事なピノでした。そうだなぁ・・そこまでしっかりはしていないしタニックでは無いとしても、ジュヴレで例えるとすると「ドメーヌ・セラファン」でしょうか。セラファンは年代にも拠りますが、少し熟成が必要だとしても、
「現代最新のドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュの赤はさっさと飲んでも充分に美味しい!」
と言えます。是非飲んでみてください。特別セットもご用意しましたので・・はい。お早めに。
● 2022 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【このクラスまで来るとしっかり判ります・・プルミエ・クリュが持つハイ・クオリティさ!それをエレガントに、濃密に仕上げています!】

中央よりも北に寄った村落の北に有る、実に秀逸なワインになると言われているクロ・サン=ジャンと、村の南に有る著名な畑、モルジョとのブレンドで、
「シャサーニュ=モンラッシェと言うテロワールを表現しているワイン」
です。
noisy 的には、ミシェル・ニーロンの1級クロ・サン=ジャン赤が好きで・・あれ、安くて滅茶美味しかったので、出物が有ると購入していた訳ですが、すでに1万円は超えたのかな・・4~5千円で販売出来て、キュッと締まったボディに赤い小果実が詰まっているように感じて・・旨かったですね。ちょっとシャサーニュのルーミエ・・と言いたくなるような良いワインでした。
もちろん、フォンテーヌ=ガニャールもクロ・サン=ジャンとモルジョの赤白両方を造っていまして、すでにテイスティング済ですが素晴らしい仕上がりでした。ニーロンさんとはタイプが異なりますけどね。
で、やはりプルミエ・クリュだけ有って、2022年の村名シャサーニュも相当良い出来で・・迫って来ているとは思いますが、やはり1級格は素晴らしい・・ただその1級のヴィエイユ・ヴィーニュが生む葡萄が生むワインの密度、凝縮感には追い付かないなぁ・・と言うのが実情では有ります。
でも、価格的には1万円もしないで1級なので・・相当リーズナブルに見えますよね。

どちらのリューディも赤も白も生む土壌ですから、石灰と粘土がバランス良く、しかし微妙にピノに向いた場所、シャルドネに向いた部分・・が有ると思います。昔はピュリニー=モンラッシェも、それなりのピノ・ノワールを生んでいた訳ですが、ピュリニー=モンラッシェとしての需要がシャルドネばかりに向かい始めているのが判ってからは、ピノ・ノワールを引き抜いてシャルドネに植え替えたため、現在ではほとんど見ることは無くなっています。
反対にシャサーニュは、それなりにピノ・ノワールが植わったままです。まぁ・・タイミングも有るのかもしれませんから、ピノ・ノワールの古木が実を余りつけなくなった暁には、シャルドネに植え替えるようになるのかもしれませんね。
引き締まったボディに凝縮した要素を詰めたようなニュアンスが伝わって来ます。温度感も村名よりも幾分高目で、豊かさと緻密さの両方を表現しています。
ミネラル感もしっかり有り、粘土を感じさせますから・・それだけでも、「シャサーニュの赤かな?」と感じさせてくれますが、どこかシャンボールに似たような感じにも取れます。
ジューシーで飲みやすく、口内に入ってからの振る舞いには複雑性が有りますので、そこで少し滞留・・チリチリとした弾けるような優しいスパイス感とともに長い余韻に突入します。
今すぐに飲んでも行けますが、半年から3年ほどの熟成を経た方がより美味しくいただけるんじゃないかと・・そんな感じに取れますので、村名の方を先に、こちらは少し熟成させてお飲みいただきましたら、
「獣っぽいワイルドな風味と官能感」
を得て楽しめると思います。飲んでみてください。1級として非常にリーズナブルだと思います。
【シャサーニュ赤ではトップクラスのクロ・サン=ジャンに、畑の大きなモルジョをセパージュ。エレガント系でも集中した味わいになっていると想像されます。】
2021年ものの村名シャサーニュ赤は、noisy 好みのエレガントで・・リアルワインガイドで言うところの薄旨系です。
これも使い古しの言い回しでは有りますが、2013年のアメリー・ベルトーの、余りに色がついていないA.C.ブルのエキスの美味しさにぶっ飛んだ思い出が有り、それを思い出させるような・・少し近いものを感じました。
ですがこちらはより条件の良かったはずの、「古木の」1級畑ものです。それに1級クロ・サン=ジャンも33%ほど入っているはずなので・・美味しいはずです。ぜひご検討くださいませ。6本だけです。
以下は以前のレヴューです。
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【ここまでくると神品とさえ思っているニーロンさんのシャサーニュ1級にだいぶ近くなって来ていると!・・でもコート・ド・ボーヌの素晴らしい赤が売れないのはきっとワイン屋の責任でしょう!】

ニーロンさんの1級シャサーニュ赤って・・飲まれたこと、有りますか?・・あれ、めっちゃ美味しいんですよ。以前は4千円台で販売出来たんですがこの10年来・・高くなってしまいまして、またエージェントさんの担当さんが変わってから何も連絡が入らないようになってしまいまして、ニーロンさんからはずっと離れちゃっているんですね。
でも、あの「くしゃっ」と果皮だけのエキスのようなドライな美しい味わいが長くたなびく1級シャサーニュ赤のチェリー感に大分寄って来ているなぁ・・と素直に思えるようになった2020年のシャサーニュ1級赤です。
何しろ、使われている葡萄はモルジョの100年近いヴィエイユ・ヴィーニュと、クロ・サン=ジャンの70年のヴィエイユ・ヴィーニュですから・・因みにニーロンさんの1級赤はクロ・サン=ジャンだったと思うので、あの小さな実のチェリーを彷彿させる・・それに近いものを飲むと、何故か思い出してしまう訳です。
昨年ご紹介させていただいた2019年ものも今回の2020年ものとイメージは近いと思いますが、やはり2020年ものは2019年ものを凌駕していると言わざるをえません。
勿論2020年と言う特殊なヴィンテージの背景も有りますが、やはり・・
「ドラグランジュの子供たちが自身の畑だけでは無く、お婆ちゃんの畑も綿密に面倒を見られるようになって、その影響がしっかり出始めた!」
と言えると思うんですね。

これは他のコラムでも書いていますから、ちょっとシツコイ感じになってしまいますが、海外サイトによりますとすでにドラグランジュはビオに転向済みとのことで、
「グラスのワインの画像を見比べてみると、一瞥しただけでもその違いが判る」
はずです。
この1級も、2016年~2017年はまだまだクラシカルで淡い・・樹齢100年でも・・(^^;; 淡いと言うのは、やはりマンパワーが追い付いていない、もしくはリキが入らない状態だったと言うことなのかな・・と思う訳です。
ですがこの2~3年は全く別物。2020年ものは果皮の色彩も豊かで、その絶妙な果皮の美味しさがワインの味わいを決定的に変えています。
ですから、あの素晴らしいニーロンさんの1級赤、クロ・サン=ジャンのマンモス・チェリーな味わいを思い出した・・と言うことなのでしょう。
2020年もので、今飲んで最高に美味しいのはこのドラグランジュさんの赤なのかもしれません。他の造り手さんのは濃密ですから何年か取って置き、こちらのドラグランジュさんの赤をお好きなタイミングで飲む・・そんな計画がよろしいように思います。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これも滅茶苦茶旨いです!クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンド!真っ赤な果実が凝縮、ドライで滑らか・・ふわっふわです!】
ん・・ここまでガニャール=ドラグランジュを持ちあげることになるとは思っていなかったので、言葉を用意できていないのがバレてしまいそうで怖いですが、
「本当に美味しいんだから・・仕方がない!」
です。
何度も書いていますが、2019年と言う素晴らしいヴィンテージと若いマルクさんの成長が生んだ、
「白ワイン屋が造る最高のピノ!」
と言えるかと思います。
因みにまだ誰も気付いていないはず!・・海外メディアを含めて・・(^^;; なので、自分だけの秘密に出来ちゃいますから、是非飲んでみて下さいね。
それに2020年もののガニャール=ドラグランジュのリリースがもし有って、この2019年もの並みの仕上がりになっていたとしたら・・もうこれは事件だと思います。その時はしっかり書かせていただく所存ですので・・はい。

1枚目、2名目の写真はこのシャサーニュ1級です。下手をすればフォンテーヌ=ガニャールのシャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュより美味しいかも・・などと思ってしまいました。ただしモルジョやクロ・サン=ジャンなどが持つ複雑性には届かず、ワイン自体のポテンシャルは畑名無しプルミエ・クリュ以上になりうる・・そんな感じです。もっとも・・2008年のこのワインのグラス写真を見ていただけましたら、
「同じ畑のワイン・・なの?」
と感じざるを得ないでしょう?
で、いたずらに・・3枚目にラミーのサントネ・クロ・デ・ゾート2019の写真を掲載してしまいました。色の組成が似ているような気がしていたので、ページに載せてみたんですが、
「ラミーの方が色は濃いけれど、色彩の細かな部分は結構に似ている・・かな?」
と思うんですよね。
ですので、ラミーはサントネ村名、こちらはシャサーニュ1級ながら、味わいの傾向的には似ている感じがします。ただしラミーの方が樽の掛け方は強いような気がします。
非常にドライで、2019年の他のピノ同様に素晴らしいテクスチュアをしています。非常に香り、芳香の高さは今までのガニャール=ドラグランジュのワインとは比較になりませんし、非常に伸びやかなのが信じられないほどです。
ラミーのサントネも、
「・・サントネ村名で・・これかよ・・」
と呆れてしまうような出来ですが、これだけシャサーニュの赤が美味しかったり、ようやくでは有りますがサントネで素晴らしい赤が出始めたりして来ますと、

「シャサーニュの赤、サントネの赤がそれぞれちゃんと認識されはじめる」
ことに繋がってくると思うんですね。
今までは有名な生産者だから・・と言うことだけで人気が出た・・人気が出たから何を造っても売れる・・みたいな傾向もありました。でもこれからは、
「美味しいから・・余り知られていない生産地のワインでもちゃんと売れる」
と言うような時代になって行くと思います。
そんな中で、ジャックさんが亡くなられてから低迷しているように思われていたこのガニャール=ドラグランジュも、次世代の生産者に引き継がれて、素晴らしいドメーヌになるんじゃないかと思うんですね。例えそれがブラン=ガニャールに併合されたとしても、それはブラン=ガニャールがさらに美味しくなることを意味する訳ですから。
かなりビックリすると思います。飲んで美味しいワインです。是非お試しいただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【超健康的!しかも滑らかで美味しい!気品も伺える素晴らしい出来です!】
余り誉め言葉ばかりのレヴューは書きたくないと、常々思ってはいるんですが、寂しさや悲しさと共に有る種の・・嬉しさも有るんでしょう。noisy も珍しくちょっとウキウキしているのかもしれません。
だって・・そりゃぁそうです。もしダメダメな印象しかないのであれば、ご紹介しなければ済む訳です。でも、そんなにダメな訳でもない・・が良くも無い・・なんてことになりますと、否定半分、肯定半分の・・お客様にとっては意味不明のレヴューになりかねません。その昔は随分と言われたものです。
「noisy さんの文章は、勧めているのか貶しているのか判らん・・」
本人は、良い部分もネガティブな部分もちゃんと書こうとして・・結局そのようになってしまっている訳で、
「そもそもヘンテコなものは紹介しないか、ちゃんとダメだと書いて紹介する」
と言う、本人なりの決め事が有るもので・・そうなっていた訳です。
なので、基本・・紹介しているものに変なものは無い・・とご理解いただけますと幸いでございます。
で、このクロ・サン=ジャンとモルジョをブレンドした1級です。凄い健康的です!・・まるで2005年のピノ・ノワールのリリース直後のようです。ぷっくりとした、どこにもキズの無い小さなピノ・ノワールの粒が想像されます。
そして「力業」に頼らず、「新樽」も余り多くは使わず、健康な葡萄がピュアさを失わない程度のマロラクティックをさせた、「ハツラツ」としたプルミエ・クリュに仕上がっています。
今飲んでも非常に美味しいですが、これ・・年毎に随分と変化していくはずなんですね・・。
例えば、今はあのシャソルネイもまた、「新樽」を全く使用しないようになっています。集中し凝縮した葡萄を古樽や陶器でエルヴァージュしています。なので、シャソルネイ、コサールのワインも滅茶ピュアです・・が、
「シャソルネイ、コサールよりピュアさは活き活きとして感じられる!」
んですよ。
少し前までのドラグランジュを知っていたら、ビックリすると思いますし、20年前の・・新樽100%が大ブームになり、濃密濃厚なピノ・ノワールが持て囃された頃のドラグランジュを知っていたら、「復活か?」と思えるはずなんですね。
ガニャール、モレ、ラモネと言われたシャサーニュの名家も世代交代でどんどん変わって行くのでしょう。そんな一時代のたったの一時に過ぎませんが、中々に面白い時間を過ごせたとは思っています。是非ご検討くださいませ!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【古木由来のテロワールから、丸いパレットの充実した味わい!・・でも繊細で美しいです!】
もうドメーヌを閉じることが決まっているからなのか、それともこの2017年ものの実力なのか・・noisy にも判りません。
しかし、2017年もののガニャール・ドラグランジュのワインには、何故か肯定感しか・・感じないんですよね。いつもならどこかネガティヴな部分を探している自分に気付くんですが、そんなルートを決して辿らせないワインです。
100年にもなろうか・・と言うV.V.も混ざる、やや重量感のあるモルジョや、やや軽く赤さのあるクロ・サン=ジャンの粘性の有る味わいが、赤果実をリアルなものにしています。
充実していますが繊細で、決してマッチョにはならないです。色合いをご覧いただきますと判るかと思いますが、通常のシャサーニュ村名とは少し異なり、色合いも濃い目ですよね?
でも超繊細です。ピュアで甘く無いです。そして、いつの間にか心に侵入され、「ワビサビの世界」に入れさせられてしまうんですね。これは非常に美味しい!・・ポテンシャルを取りに行っても満足行く深みのある出来です。・・でもシミジミ系なんですね~。そして価格も非常にリーズナブル・・ですから、これは是非飲んでいただきたい!・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】
モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。
ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。
シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。
シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。
これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。
noisy 的には、
「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」
と言う感覚でした。
アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。
むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、
「もっと評価されてしかるべきでは?」
と思っています。
勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。
それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。
この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!
以下は2008年のこのワインのレヴューです。
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【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 2022 Volnay 1er Cru Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・シャンパン
【過去最高、間違い無し!ダンジェルヴィーユよりもドライながらエキスのジューシーさは、ビオ的栽培の恩恵と言えるんじゃないかと!・・ヴォルネイ=シャンパンの美味しさをしっかり出してくれています!】---少なくて飲めませんが、エレガントで美しい適度な集中を見せるシャンパンでしょう。以下は以前のレヴューです。

素晴らしい色彩!・・そう思われるでしょう?
でもすみません・・1枚目の写真は余りに寄り過ぎてまして、グラスの上部が全然写っていませんでした・・。
でも、シャンパンらしい白っぽい石灰を多分に含んだ、ちょっとシャンボール=ミュジニーみたいな見え方と、どこかポマールのような見え方が交錯するようなビジュアルじゃないかと思っているんですね。
まぁ、ヴォルネイの北隣はポマールですから、それも無くも無いし、シャンパンの南隣のレ・カイユレっぽくも見えるような気がします。
でも味わいの方はやはり白っぽい感じが強く、そこにレ・カイユレの赤っぽく、黒っぽい粘土・・でしょうか。タイユ・ピエやクロ・デ・シェヌほどのスパイシーなニュアンスは無いものの、質感はちょっと似ているようにも思います。
そもそも・・そんな言葉が出てくること自体、今までは・・少なくとも2017年ものくらいまでは無かったはずなんですね。それが昨今のドラグランジュになりますと一変し、
「何々っぽい」
と素直に言えるようになっている訳です。

何より、2016年や2017年までの非常にクラシックな味わい・・少し硬くて淡い、昔を感じさせるハードな口当たりとは全然違って来ています。
これも他のコラムで書かせていただいてますが、子供たちが自身の畑だけでなく、お婆ちゃん所有の畑も一生懸命に面倒みられる状況になって来たのが大きいと感じています。
もっと言ってしまえば、ブラン=ガニャールは別にしても、フォンテーヌ=ガニャールだって・・白は素晴らしいけれど赤はイマイチ・・だった訳です。それよりもずっと前は白もイマイチでした・・しかし、
「今やフォンテーヌ=ガニャールは押しても押されぬスター!」
です。
「・・ん?・・ホント?」
と思っているあなた・・情報が古いですよ。飲まなきゃ判りませんが、この数年の間に飲んでいないとするなら、
「フォンテーヌ=ガニャールのグラン・クリュとは言わずとも1級でも赤でも・・飲んでみてください!・・そうすれば納得間違い無し!」
です。
つまり、フォンテーヌ=ガニャールでも昔は自分の所有畑の面倒だけで手一杯だった訳ですね。ビオ的アプローチも一段落、評価も高まって来て・・今度はドラグランジュの畑の面倒を頑張れるようになったと。
そしてそのドラグランジュでのビオ的アプローチの結果が出始めたのが2018年ものです。そして昨年の2019年は滅茶旨かった・・し、2020年ものはヴィンテージ背景も有り、ビオ的アプローチが降雨不足を補って素晴らしい結果を出した・・noisy はそう考えています。
今、こうやって2019年ものの写真を見ると、少しの弱ささえ感じますが、2020年ものは良い意味で硬質、そしてより高質です。素晴らしいと思います。そしてシャンパンとしますと・・
「今やこれ以下の価格は存在しない」
に等しいでしょう。
飲んでみてください!・・いずれフォンテーヌ=ガニャールかブラン=ガニャールに併合されて無くなるんじゃないかと思います。最高の出来でした!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ここまであからさまに・・今までと違う!・・是非「色」「色彩」で決めてください!】
どうでしょう?・・木曜ですが・・いや、この素晴らしい色彩、色のニュアンスがちゃんとお届けできていたらと思ってしまいます。
そもそも今時ヴォルネイの1級レ・シャンパンが、こんな価格で販売されているなんて・・在り得ないことです。PKさんのバーガンディを今、読みますと、ちょっと面白いですよ。今現在の我々の認識とは、相当に異なっているんじゃないかと思うんですね・・ちょっと引用してみましょうか?
ダンジェルヴィルの最も有名な畑は、彼の一族が永らく所有する小さな単独畑、クロ・デ・デュック。村からすぐの斜面上部にある畑で、ヴォルネ有数の軽いワインができる。おそらく、これを凌ぐのがダンジェルヴィルのシャンパンで、わずかにボディと風味で勝っている。
ロバート・M・パーカー著 飛鳥出版 より抜粋
どうでしょうか・・。まぁ、時代背景がありますし、その時のダンジェルヴィーユさんのワインの味わいも有る訳ですから、安易な否定はできないと思いますが、相当イメージが違いますよね。
少なくともシャンパンがクロ・デ・デュックを凌ぐ・・ん・・どうなんだろ・・(^^
ですが、このシャンパンも・・ヴィンテージがそうさせたのか、ま~・・半端無い出来ですよ。
ヴォルネイでここのところ非常に売れ行きの良い、ティエリー・グラントネと価格はほとんど変わりません。

質の違いは有りますよ。ティエリー・グラントネは緻密でパワーを秘めた味わいが魅力です。格的にはシャンパンとほぼ同格かな?・・もしくは少しこちらの方が上ですが、「タイユ・ピエ」の方が価格は上です。
質的には「非常に伸びやか」で「テクスチュア極上」。アロマの上りは軽やかで緻密。複雑性も高いが粒子がざらつくような様子は見せないです。
なので、むしろ肯定感しかない・・んですね。こんなに褒めちゃって良いのか判りませんが、
「少なくとも超絶にリーズナブルで美味しいシャンパン!」
と言うことになります。
ただし数はいただけてないので、是非お早めに・・騙されてみて下さい。「こんなに安いの?」と思っていただけるのが2019年のガニャール=ドラグランジュです。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ新時代の世の中に、変わらない美味しさ、裸の1級畑「シャンパン」のピュアな側面を教えてくれる素晴らしい出来の2018年です!】
色はどうでしょう?・・今回も、色調補正をしていないので、「やや緑が強い図」になってしまってはいるんですが、
「滅茶活き活きとしている感じ!」
が見て取れないでしょうか?
そうなんですよ。滅茶ピュアです!・・素っ裸のヴォルネイ=シャンパンの姿がそこにあります。最もおそらくポマール寄りの位置だと思いますので、南のカイユレ的粘土が少ない場所だと思うんですね。
シャンパン特有の白さも、滅茶強い訳では無く、しかしノーズには確実にそのミネラリティ由来のアロマが漂います。
そもそも新樽率が低いので、ワインは・・ちゃんとエルヴァージュされれば、ピュアな方向に向かうはずです。2017年を除く・・この何年かは、エルヴァージュの不活性と葡萄の手入れが思うように行かなかったのでしょうね。
しかしながら2018年ものは密度が高く、熟度もピッタリで充実した果実を美しくピュアなピノ・ノワールの姿に昇華出来ていると感じました!しかも価格は・・こんなですよ。今一番リーズナブルで、しかもフレッシュさとピュアさが活き活きと感じられ、二次発酵とエルヴァージュでほんのりと滑らかにされた、素のままのレ・シャンパンを味わえます。
勿論ですが3~5年の熟成で、フレッシュさの残る活き活きとしつつ適度な熟成をした味わいになりますし、8~12年でほぼ完熟に近い感じで、非常な滑らかさからの素性の良いブケを味わうことも可能でしょう。14度以下で保存されれば20年以上も持つと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ・シャンパンの石灰の白さ!・・しっかり伝わって来るピュアな味わいです!頑張って価格も出しましたので、この機会に是非!】
今やヴォルネイ1級シャンパンも結構な価格になってしまいましたから、そうそうに手は出せないのがつらいところですよね。
昨年の2016年ものの時は飲めませんでしたので、今回は何とか間に合わせました。何せこのところは10何アイテムも有るようなドメーヌものが連続していましたので、テイスティングのアイテムも、非常に多く・・noisyも困難な時期を迎えているんですね。
で、このガニャール・ドラグランジュのシャンパン、飲ませていただきました。本当に久しぶりです。
ですが、一口すすった瞬間から、
「お~・・シャンパン!・・そう、これこそヴォルネイ・シャンパン!」
と言うようなイメージがポンと浮かんでくるような、見事な仕上がりでした。
PKさんは、
「ヴォルネイ・シャンパンはポマールに似たタニックな味わい」
とその著書で言ってましたが、noisy 的には全く意にそぐわないご意見でして・・何だかな・・と常日頃思っていた訳です。
確かに、逞しく見事に深いダンジェルヴィーユのシャンパンには、もしかしたら「その気」が有るかもしれませんが、それはおそらく違います。
白いミネラリティに満ち、むしろシャンボール的な石灰感が多く、シャンボール的な強い果実感では無い、エレガントな優しい果実感がむしろピュアな果実を感じさせてくれると言う・・感じですね。
そこに2017年のガニャール・ドラグランジュの、何とも艶めかしい「絶メシ感」や「シミジミ感」、そしてオフコースの、
「さよなら~、さよなら~、さよなら・・あぁ・・」
と言うようなノスタルジックな味わいが響いて来ます。
まさに「素のヴォルネイ・シャンパン」の味わいを見た気がします。超美味しいので・・是非!・・飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイのトップ・クラスの1級畑レ・シャンパン!現ガニャール・ドラグランジュの赤の最高峰です!】 すみません・・テイスティングが間に合いませんでした。飲むつもりでおりますので、時間が有れば後々、レヴューを掲載します・・・と言って書いた試しは無いんですが、実はそんなワインはほとんど後で飲んではいるんですよ。書いてないだけで・・。
ガニャール・ドラグランジュの赤は3~5年置かないと・・と言うようなイメージでいたnoisy では有りますが、2016年ものは・・早くから大丈夫な可能性が大です。やはり変わって来ているんですね。フォンテーヌ=ガニャールの大躍進には驚きを隠せませんし、言ってみれば・・トラペも、セラファンも、そしてこのシャンパンの最高値と言っても良いダンジェルヴィーユも・・この何年かの短い間に大きく変わりました。
ダンジェルヴィーユに限っては、その良化、大躍進の年は2008年頃だったと思いますので比較的早いですが、トラペ、セラファン、あ、そうそう・・デゾネイ=ビセイもそうですね。この2~3年は物凄いです。
ダンジェルヴィーユの1級レ・シャンパンは滅茶旨いとしてももう、限り無く2万円ですからそう簡単には飲めないワインになってしまいました。
しかし、ガニャール・ドラグランジュのシャンパンはまだまだリーズナブル。しかも2016年の他のピノ・ノワールの仕上がりを見ると、ガニャール家筋の若手の影響でしょうか・・早くから美味しく飲めるようになっています。是非挑戦してみてください。
● 2022 Chassagne-Montrachet Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・ブラン
【完熟したシャサーニュの葡萄がこれほどまでに柑橘・果実を感じさせ、質感高く、しかもリーズナブルに飲めるのはガニャール=ドラグランジュだけでしょう!素晴らしいです!】

海外メディアは、フォンテーヌ=ガニャールやブラン・ガニャールは取材に訪れても、ガニャール=ドラグランジュのワインはテイスティングもしないようで、まったく評価の対象になっていません。
これは想像ですが・・確かにガニャール=ドラグランジュは、フォンテーヌ=ガニャールのセカンド的な出来だったことが有ったと・・感じていました。おそらくメディアの方々も同様で、それでいつの間にか・・往年の名家、ガニャール=ドラグランジュを訪れないようになってしまったのでしょう。
そしてこれも想像ですが、この何年かのガニャール=ドラグランジュを観てみますと・・明らかに、
「以前のような、少し籠りがちな小さな味わいから脱却し、生気に満ちた見事なワインに変貌している」
と気付きます。
この2022年の村名シャサーニュ=モンラッシェにもそれは言え、美しさとふくよかさ、ほんのりとナチュールなニュアンスが感じられるようになっているんです。
これは・・ドメーヌ分割、承継でのゴタゴタも有ったと思いますが、何よりも、
「マンパワーの問題」
だったのだろうと・・言うことなんですね。
つまり、

「人の手が足りな過ぎる」
状況から、
「人手が足りて来て、お婆ちゃんの家の前のお婆ちゃんの畑までも、しっかり手入れすることが出来るようになった!」
と言うことなんだろうと・・思うんですね。 そうでなければ、2022年のラ・ブードリオットの凄まじい美味しさは説明が付かないし、この何年かでの・・ガニャール=ドラグランジュの瑞々しく膨らみのある美味しさへの変貌を説明することが出来ないからです。
とても良く熟したフレッシュな葡萄を間髪入れずに醸造まで持ち込んだ、その成果が出ていると感じます。良く熟していますが、酸のレベルは正常で、ふんわりとしたニュアンスとシャルドネの若々しさ、フレッシュさみたいなもののトーンがアロマに現れています。
目が物凄く詰まっている・・と言うのではなく、非常に健康な葡萄が最上の手段によって生まれた・・と感じられる生気が有るんですね。
ミネラリティもバッチリで柑橘果実と果実が支えられ、白や黄色のニュアンスと、ほんのりと粘性のあるタッチで、実に充実して飲めるんですね。
同じシャサーニュ=モンラッシェでも、ラミーやバシュレ=モノのワインが持つハードに凝縮したニュアンスでは無く、ふんわりとソフトなテクスチュアから、官能的なニュアンスが漏れて来る・・そんなイメージです。
価格も・・こちらはそれなりに上がって届いたのですが、ここは何とか耐えて・・昨年の2021年ものと同じ価格で、シャサーニュ=モンラッシェのシャルドネとしますと、ドメーヌもの最安値じゃないかと思います。ぜひ飲んでみてください。変身間違い無しのガニャール=ドラグランジュです。
以下は以前のレヴューです。
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【想像した以上にちゃんとしている・・と言うか、とても美味しいです!・・何一つ足りなくない、見事に端正な出来です!】
見た感じ・・どうでしょう?
2020年ものと2021年ものを比較しますと・・
「年号を見なけりゃどっちが2020年ものか判らない」
と・・思いませんか?
むしろ2020年ものが2021年ものっぽく・・見えてしまうんじゃないかと思っています。
それほどまでに、2021年もののシャサーニュ村名の「立ち姿」は美しいですよね・・実際、過不足の無い見事なシャサーニュ=モンラッシェでして、2020年もののようなピュリニーっぽさはやや薄れているものの、シャサーニュらしい、「すっきり系ゴージャス」な味わいをしています。
noisy も忙しいので余り出歩かないんですが、それでも正月とか・・定休日のお昼とかは、ランチやディナーにも出かけたりします。
正月に繁華街にカミさんとランチに出かけた時、ちょっと小奇麗な今風のレストランに入ったんですね。
で・・注文して出て来て・・なかなか・・でもそれなりかなぁ・・などと偉そうに・・そう思いながら食していると、いきなり・・
「ギー~~!」
と・・椅子を押した時に出る床と椅子の足がこすれる音が・・。
まぁ・・仕方ないよなぁ・・と。でもこれ、高級レストランでやったら大顰蹙ものです・・が・・。
「最近は余り気にしないのかなぁ・・お客さんだし・・きっと判らない人もいるんだよなぁ・・」
などと思っていると・・さらに奥の方で、もっと大きな音で・・「ギー~~!」・・そしてまた・・

その大きな音を立てているのは・・なんと・・店員さんでした・・。
彼は座っていた訳ではなく、テーブルからはみ出ていた椅子をかたずけるのに、少しも持ち上げずに引きずったんですね・・。
「・・だめだこりゃ・・」
とは思いましたが、仕方が無いですね・・。それが嫌なら行かない・・と言うことでしょう。
このシャサーニュ=モンラッシェ・ブランは、見事に・・そんな「ギー~~!」と食をいきなり妨げるような無粋な真似は一切しません。
美しい抑揚とエレガンス、そして適度な膨らみを持ったボディからの美しい表情を延々と見せてくれます。
自分をより大きいものと・・見せるような振る舞いはせず、しかし必要以上、不必要以下の?・・充実した味わいを見せます。ギー~~・・は絶対にない・・そこはやはり、バタール=モンラッシェやル・モンラッシェを産する村だからこその、育って来た環境が有ります。
まぁ..2本だけですから、頑張って書いても仕方が無いんですが、テイスティングさせていただいたのは、noisy 自身が2021年のガニャール=ドラグランジュのシャルドネを最低でも1本は確認したかったからなんですね。
村名でこれなら大丈夫だと確信しました!ぜひ飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしい出来栄えです!・・単にシャサーニュと言うよりも、ピュリニー・・少し混じってます?・・みたいな..そして何とも高質メロンと柑橘のアロマの立ちの良さが心に響きます!】
2018年ものの美味しさは格別でしたが、2019年もののこのシャサーニュ村名の素晴らしさには感動しました。
と言うよりも、このシャサーニュ・ブランだけじゃないんですよね。ドラグランジュ2019年全てが素晴らしい!圧巻でした。
このドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュは、先代が亡くなられてからはフォンテーヌ=ガニャールとブラン=ガニャールが補佐しているそうで、主にブラン=ガニャールのマルクさんがやっているようです。お婆ちゃんは見ているだけ・・なのかな?
畑も一度息子たちに譲った上で、葡萄でいただいているそうです・・が、
「実質、ブラン=ガニャールの息子さんのワイン」
と考えるのが妥当だと・・思い始めました。
何せこの2年のドラグランジュのワインはそれ以前と比較にならないほど素晴らしいんですよ。お年寄りの造るワインじゃ・・無い感じがバリバリに出始めています。
言わば、
「成長中の若者が様々なものを吸収しながら、少しアグレッシヴ気味に挑戦し、それが上手く行っているような感じ」
が・・この2019年ものには有るんですね。

この見事な色合いを是非ご覧ください。緑がやや強いゴールドに近い色合いです。緑が強いのは樽はさほど強く無く、若く新鮮な葡萄を新鮮なうちに処理出来、醸造もその色合いを変化させてしまうようなことが無かったことを意味するように思います。
非常に香りの上りが良く、またそのアロマは太く柔らかく、非常に心地良い青い果実と柑橘です。もっと細かく言うとメロンとラ・フランス、金柑・・でしょうか。そこに目の詰まった白い・・すこしねっとりとしているかのような石灰感・鉱物感が入って来て、ノーズを直撃してきます。
流石に物凄いラ・ブードリオットの迫力には届きませんが、この素晴らしいアロマと球体を感じさせる見事なパレット、シャサーニュらしい・・ちょっと薄めの飲み易さよりも、よりピュリニーっぽいグラマラスさが前面に出た美味しさです。
どうでしょう・・ブラン=ガニャールの息子さんはマルク・アントネーさんとおっしゃって、陣頭指揮..と言うか、自分で色々やられているようですが・・
「ブラン=ガニャールより旨い!?・・」
んじゃないかとさえ・・思ってしまいます。
思えば2017年まではブラン・ガニャール的でした。でも2018年はそれを脱却し始め、2019年もので花開いた・・そんな風に・・今のところは想像しています。
旨くて滅茶リーズナブルだと思います。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【近年、稀に見る仕上がりです!】
綺麗な色でしょう?・・緑が見える、心に染み入る色合いです。アロマも実に自然でハツラツとしています。
昨年ご紹介させていただいた2017年ものはおそらくこの10年で一番の出来・・だったんですが、2018年ものは大きく超えて来ました!
ですが・・何だろう・・ちょっと悲しくなって来ちゃうんですね。
そもそも新樽使用率は低く、葡萄のピュアな味わいをそのままに表現してくれるドメーヌだったんですが、このところは・・おそらくですが、
「エルヴァージュで人手が足りない」
か、
「気を配ってキュヴェを見る人がいない(育っていない・カーヴにいない)」
ような感じだったんですね。
要は、素性は悪くないのに・・新樽率が低く、酸化し辛いはずなのに、酸化が多めのクラシックな味わいだった訳です。
それが・・見事なマッチングで酸化の具合がベストになったものですから、この村名はフレッシュさと滑らかさが同居、往年のドラグランジュの味わいが復活したかのように感じてしまいました!
プライスも安く、安心感が有ると思います。美味しいシャサーニュです!是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール=ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ=ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ=ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ=ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール=ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール=ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2022 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット・ブラン
【凄いです!・・「えっ?・・どうしちゃったの?・・何が有ったの・・?」心に響くとんでもないメロンの高質なアロマに、誰もが振り返るでしょう!・・めちゃ安!】

余りに美味しいのです・・このラ・ブードリオット・ブラン2022年が・・。
いや、今までも美味しかったんです。一番食べごろに成熟した、超高級メロンが香り、その甘やかでエキセントリックなアロマは気品に満ち、ふんわりとその成熟した魅力を美しく伝えて来ました。
余り数が来ないで普段はかなり無理をしないと開けられないんですが、2022年ものはフィネスさんがテイスティング分を用意してくれたので助かりました。
で、飲んでみますと・・言葉が出ない・・(^^;; いや・・旨いとしか言いようが無いんです。過去最高は間違い無しで、ガニャール=ドラグランジュと言うよりも、
「フォンテーヌ=ガニャールと一緒の質感・・!・・いや、それ以上??」
とまで熱が入ってしまうほどに、ボトルを抱えて眠りたいと・・このままどこかへ行ってしまいたいと思ってしまうような、素晴らしい芳香にノックアウトされてしまいました。
で、実はフォンテーヌ=ガニャールの2022年ラ・ブードリオットも飲んでまして・・(^^;;
フォンテーヌの方は同様に旨いんですが、もっと精緻なんです。フォンテーヌはよりポテンシャルが高いかと感じた訳ですが、今の美味しさを考えてみると、この・・
「ガニャール=ドラグランジュの官能さは、人智を超えて脳直結の甘美さ!」
とも言うべき、恐るべき芳香を持っている訳です!

なので、ポテンシャルはよりフォンテーヌ=ガニャールが上で、ただしまだ仕上がり切っていないのだろうと確信しつつ、それでも正しいと言い切れなかったので、抜栓直後のスタイルを担当のK君に電話で尋ねてみたんですね。
「・・ガニャール=ドラグランジュのラ・ブードリオット2022年なんだけど・・あれ、物凄いね・・どうしちゃったんだろ・・フォンテーヌと畑は違うの?」
と尋ねると、
「・・凄いですよね・・私もビックリしました。畑は同じです。造ってるのはフォンテーヌですから・・。」
「そうだよね。でもフォンテーヌの方はもっと締まってるでしょ?」
「そうなんです。まだ(表情がしっかりは)出て来ていなかったんですよ。で、ガニャール=ドラグランジュの方は、抜栓直後は少し乳酸っぽいアロマが有りましたが、それが消えたら物凄いアロマが出て来ました。」
「そう・・スッゴイ・・メロンでしょ?・・超高質の・・」
「そうなんです・・驚きました。」
そんな話しになったんですね。あ、サンプルなんですが、フィネスさんで開けたものを送ってもらってからテイスティングしたので、もしかすると一番良い状態で飲んでしまったのかもしれないですが。
まぁ・・あれほどのアロマには、滅多にお目に掛かれない・・凄い芳香です。メロンと言うと間違えられるかもしれませんが・・そもそもメロンは柑橘類じゃありませんが、ある種・・その超高級な柑橘が完熟して甘美な芳香を得た状況に近く、しかし・・あのアロマを例えるとするなら
「超高級メロンの完熟状態」
と例えるしか無い・・そう思えてしまうんですね・・ある種、思考回路が飛んでしまうほどのアロマです。そして、口内でコロコロと転がしますと・・まさに、
「至福の時間」
を得られるんですね。
ル・モンラッシェとか、バタールなどの優れたグラン・クリュと対峙する時の、緊張感に対する緊張感とはまた違った方向ではあります。むしろ、
「弛緩を得てリラックスする」
に近い感覚で甘美な味わいを楽しませてくれます。
これはぜひ・・経験してみてください!・・今まででベストは当たり前ではありますが、価格は非常にリーズナブルです!超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【何時も美味しいトップ下!・・気に入っていただけると思います。】 ガニャール=ドラグランジュの2番目のワインです。
ガニャール=ドラグランジュが評価対象になっている時のもっとも近いものでは、
「2018年もののラ・ブードリオットが94ポイント!」
です。
そして、ガニャール=ドラグランジュのバタール=モンラッシェの海外メディア最高ポイントも94ポイント・・(^^;;
まぁ、実際には決して・・
「ほぼ同じポテンシャルと言うことは絶対に・・無い」
のがこの世界の掟です。もし仕上がったものがそうだったら、そのドメーヌはその年のバタールをリリースしないでしょう・・当たり前ですよね。
ですがそれを言っても・・このラ・ブードリオットはお勧めです。独特の雰囲気を持つ「端正さ」は誰が飲んでも感じられると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高間違い無し!・・すでにフォンテーヌ=ガニャールに負けず劣らずの質に達しています!多彩な色彩の柑橘果実のフレーヴァー、素晴らしいです!】

激旨です!・・この下の方に2016年もののグラスの写真が有りますが、
「明らかに違う!」
のが歴然としています。
2016年ものは・・クラシカルで内向的に見えてしまいますが、2019年ものも2020年ものも・・柔らかさが見えるようじゃないですか。2018年ものはやや硬さが見え、2017年ものは・・最近の写真と比べますとクリスタルな感じは見えるものの、結構に硬そうな感じ・・2016年ものになると、そのクリスタルな感覚はさらに増え、相当な硬さを想像してしまいます。
海外サイトによりますとどうやら・・ビオディナミに取り組んでいたそうで、この数年はその転換時期だったようです。
そこに2020年と言う、
「ブルゴーニュ・シャルドネにとっては最高のヴィンテージ」
に違いないと思いますが、その恩恵を最大に受けられたと想像しています。
ですから、香る柑橘のふくよかな柔らかさと多彩な色感覚・・緑も青寄りのも黄色も白もやや赤いの、ややオレンジと・・しまいには、
「おっ?・・コート・デ・ブランのグラン・クリュ・シャルドネか?」
みたいなアロマまで飛び出す始末・・中域の適度な締まりを持ちつつも柔らかさと表面張力を持っているかのような膨らみ方・・グラスを斜めによぎる「涙」の太さ、
「素直に落ちて行きたいのに横にしか行けないグラの素晴らしさ」
を感じます。

飲んでいて・・楽しくて仕方が無い・・そんな味わいでした。
すでにフォンテーヌ=ガニャールと同等の品質・ポテンシャルになっていると感じざるを得ない出来ですので、
「価格的にも相当に魅力!」
だと思います。
また海外メディアも高評価を付け始めていまして、ワインスペクテイターは2017年ものに93ポイント、2018年ものに94ポイントと・・しています。95ポイントを標準的な1級のトップ評価だと仮定しますと、2019年ものは95ポイント、2020年ものは・・それ以上に比するかと感じています。
是非飲んでみてください。このクラスで最高に旨いです。バッキバキのラxネさんのブードリオットを超えているんじゃないかと思います・・いや、思いたいですね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは激ヤバ!・・ラモネを超えたんじゃない!?・・と言いたい素晴らしい出来です!】
凄く美味しいです・・感動の美味しさ!・・高級メロンとラ・フランスなアロマがグラスから溢れんばかりに飛び出して来ます!
テクスチュアはしなやか、柔らかでふんわり感を纏い、細い糸をさらに何本も撚り合わせた太い糸に、劇的に滑らかな高質オイルをしみこませて舌の上を転がって行くかのようです。
そこでまたメロン・・良いですね~・・。液体は甘く無いのに、頭の中では極上クラスの果実の甘さが完全に出来上がって幻想が現実として感じられてしまいます。これ・・2019年ものなんですよね・・。あり得ない美味しさです。
このところ何年かは飲めていませんが、あのラモネさんちのラ・ブードリオット・ブランと比較しても、多分・・凌いでいるんじゃないかと思いますよ。ラモネさんちはもっと硬質で、若い時期に開けると・・美味しさが載って来ないんですよね・・まぁ、2019年ものはもしかしたら・・と言う部分は有るかもしれませんが。

因みに・・海外メディア評価の2019年ものの評価は見当たらなかったので、2018年もので比較してみましょうか・・。
・2018 Domaine Jean-Claude Ramonet Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 points Decanter
91 points Allen Meadows - Burghound
91 points Wine Spectator ・2018 Domaine Gagnard-Delagrange Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 Points Wine Spectator ラモネさんの2018年ラ・ブードリオットにデカンターは94ポイント付けていますがメドゥズさんとワインスペクテイターは91ポイント。
ガニャール=ドラグランジュの2018年ものラ・ブードリオットは評価者が少ないですが、ワインスペクテイターが94ポイント・・ですから、同じ評価者(違う可能性はあります)が、ガニャール=ドラグランジュのラ・ブードリオット・ブランの方が3ポイントも上!・・と言ってる訳ですね。
そして、noisy も2018年、2019年と飲ませていただいてますから、2019年ものがより素晴らしい・・のを確認しています。
もう・・最高の1級格シャルドネです。そして、
「ラモネさんではよく判らなかったラ・ブードリオットのテロワール特性が見える?」
ような気がして来ました。
これはもう・・飲むべきでしょう!・・そして驚いてみて下さい!・・この素晴らしい果実の表現に・・超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨です!・・これは飲まなきゃ絶対に損!・・ドラグランジュの名前と共に脳裏に刻んでおきましょう!】
凄い美味しいです!・・完璧でしょう。むしろ、こんなに美味しいブードリオットに出会ったのは久しぶりですし、リリース直後からこんなバランスに出会ったのは初めてと言って良いかもしれません。
そもそもブードリオットは、どちらかと言えば大柄で濃密、力強い味わいが特徴ですが、ややもすると「鈍重」になりがちでして、最近のドラグランジュは結構に・・そっちに言ってしまっていた訳です。
なので、ちょっと「野暮ったい感じ」に思えてしまう訳ですが、2018年ものはしっかり「エルヴァージュ」も出来た様ですし、何よりも、
「樹齢の高い葡萄の質がめちゃ良かった!」
ことが伺えるんですよ。
なので、「シャサーニュのムルソー(・ペリxxx)」とも言いたくなるブードリオットがここまで美味しいなんて、覚えていない位久々です。
シャサーニュ村名でも書いたんですが、滅茶美味しいのに何故か悲しくなる・・どこか、
「線香花火の火球が落ちる前の・・チリチリっとした哀愁ただよう輝き」
にも感じられたからでしょうか。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・もし置くなら5年・・でしょうかね。是非品温を高めにして飲んでください。素晴らしい出来!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール=ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール=ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール=ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【絶対に外さない選択でしょう!】
シャサーニュの村のど真ん中から僅かに南にズレた位置にある「ラ・ブードリオット」です。
ここの畑は「モルジョ」とも名乗れますが、敢えて「ブードリオット」をクレジットしています。まぁ、モルジョ系だと思っていただいて結構ですが、一般的なモルジョのイメージよりもやや繊細系かな?・・と言う感じがします。
村名シャサーニュ・ブランが「実にちょうど良いドライな美味しさ」を見せるのに対し、ブードリオットはさすがの1級、濃密さと繊細さをかなり載せた味わいで、
「まん丸なパレットを描いてくれる」
実に美味しいシャルドネです。樹齢が古いことがその由縁かと思えます。村名と比較しますと、各段の差が有ると感じられるかもしれません。
やや緑の入った美しい照りの有る色合いから、黄色、白の果実・柑橘、石灰、煙のニュアンス・・ノーズに甘いニュアンスを感じるほど良い感じの濃密さが有ります。勿論全く甘く無く、とてもドライです。
皆さんは結構にピノ・ノワール好きでいらっしゃる方が多く、シャルドネばかりご案内していると・・結構にご注文が間延びした感じになってしまうんですが、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネを飲みつけていると、ついつい、シャルドネばかりを飲みたくなってしまうんですね。
noisy のところも、カミさんはピノ(赤)よりシャルドネの方が好きらしく、
「どう?このワイン?」
と尋ねると、シャルドネの場合は、
「美味しいよ!」
と返ってくるんですが、ピノの場合はややトーンが低いんですね。まぁ、食事も有るでしょうし、好みも有るかと思います。それに、
「畑の位置やドメーヌについて」
などを知っているとか、知らずとも興味が有るかどうかなどでも、変わって来てしまいますよね。
まぁ、例えばモルジョの場合は、修道院の周りの1級畑は実際は違う名前で有っても、「モルジョ」と名乗れたり、名乗れなかったりします。なので、反対に言えば、モルジョと言う1級畑を良く理解しよう・・とするなら、非常に難しいことに成ってしまう訳ですね。noisy も未だに良くは整理出来ていません。結構に様々な表情のモルジョに出会いますんで・・。
こちらはぜい肉の無いスレンダーな躯体をした、やや繊細系で縦構造の深い・・横向きの肉の付き過ぎない、オイリーさは有るにせよ、オイリーだと断言するまで行かないタイプのモルジョ・・いや、レ・ブードリオットです。美味しいと思います。これは飲んでしまいますよ。ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
● 2022 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【2022年ラ・ブードリオット・ブランの余りの凄さに感激して、思わずバタール=モンラッシェを開けてしまいそうになりました・・が耐えています・・今のところ!価格も2021年ものから5.5%値下げしました!】
noisy はピノ・ノワールも好きですが、シャルドネも・・と言いますか、ブルゴーニュで造られるシャルドネなどの白ワインも大好きなんですね。
まさに、「甘露」と言うべき味わいで、その芳香はまた・・それぞれの個性で大きく異なる訳ですので、
「余りに凄い出来のシャルドネに出会うと・・それまでのピノ・ノワールが全て飛んでしまう・・」
みたいな経験をされた方も結構にいらっしゃるのでは?・・と思うんですね。
で、流石にいまのところは開けてはいないんですが、もしかすると noisy も開けてしまう可能性が有ります。
価格もリーズナブルですし、それに・・
「ガニャール=ドラグランジュのバタールも息子たち、フォンテーヌ=ガニャールで造っている」
訳ですよ。
それに、ラ・ブードリオット・ブランの出来は半端無く、少なくとも・・フォンテーヌ・ガニャールと同等で・・しかも今飲んでも素晴らしい訳ですから、
「このバタール=モンラッシェでも同じことが起きないと誰が言えるだろうか?」
と考えますと・・判らなくなってしまう訳です。
今時、この価格で購入できるまともなバタール=モンラッシェは他には無いと思われます・・あ、思い出しました。
「あのブシャール・ペール・エ・フィスがネゴス部門を終了する!」
と言う話しをお客さまから聞きまして驚いた訳ですが、もはやネゴスとして葡萄を得て、それを醸造して販売する、樽買いして販売するのは無理!・・と言うことなんですね。
ですので、今はネゴスものの方が高くなってしまう時代でも有りますから、
「いずれフォンテーヌ・ガニャールに吸収されるガニャール=ドラグランジュだとしても、跪いて飲むべきモンラッシェと同等のワインであるバタール=モンラッシェ」
であることには違い無いですので、もしご予算が許すので有れば・・いかがでしょうか?・・
因みにフォンテーヌ=ガニャールの2022年バタール=モンラッシェは
18.5/20 ≒ 97 Points Jancis Robinson
96 Points Tim Atkin
94~96 Points Vinous
95 Points Burghound
と好調で、ル・モンラッシェ2022年は、Sarah Marsh M.W. が98ポイント、付けていました。
ご検討いただけましたら幸いです・・。
以下は以前のレヴューです。
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【おそらくまともな造り手の中ではもっともリーズナブルなバタール=モンラッシェでしょう!】 希少なアイテムです。2本だけ・・。さすがに2021年ものは少ないです。
ですが、村名シャサーニュを飲んで感じたことは、
「2021年のボーヌの高級シャルドネは何を飲んでも滅茶美味しい!」
ので、
「村名シャサーニュの仕上がりを見ると、価格も味わいもまさに狙い目!」
と言えるかと思います。
まぁ・・5~6万円もするのに狙い目って言ったとすると・・一体何を言ってるのかと思われるかもしれませんが、海外も5万円以下はゼロです。そして、今や日本の「円」は、海外の方にとってはとてつもなくリーズナブルですから、
「外人さんが日本にわんさか押し寄せている」
のも間違いありません。
まぁ・・このままでも良いっちゃ良い訳なお方も多いはずですが、ずっとこのままのはずもなく・・、
「日本人の所得もいずれ海外並みになって行く」
のも間違いない訳ですから、少なくとも「先行投資?」にはなろうかと思います。飲みたいですね・・バタール!2019年ものをいただきましたが、2021年のモンラッシェ系はめちゃ美味しいですから・・ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年のシャサーニュ1級ラ・ブードリオットや村名シャサーニュを飲めば、このバタールが半端無い出来で非常にリーズナブルなことは想像できてしまいます!非常に素晴らしいはず!】
実は村名シャサーニュの2020年白も飲ませていただきまして・・
「これ・・安くてめっちゃ旨いじゃん・・!」
と少し舞い上がっていたんですが、何故か割り当てが無く・・凹んでいました。少ないのでレストランさんに行っちゃったかな・・。
個人的にはドラグランジュの2020年のラ・ブードリオットは、1級クラス・トップの評価に匹敵するかと感じていますので、間違い無くこのバタール=モンラッシェ2020年はそれを超えてくること間違いないと踏んでいます。
その割には少し昔のラミーのクリオ=バタールや、バシュレ・モノのバタールと同様か、少し安いくらいの価格ですから、
「今最もリーズナブルで、最高クラスのモンラッシェの味わいを感じさせてくれるに違いないバタール!」
と言うことになるかと想像しています。流石に2020年もののバタールは開けられません・・ので、この下の2019年もののレヴューをご参考にされてください。
また・・海外の情報ですと、すでにこのド・ラグランジェの畑もビオディナミになっているそうです。まぁ・・3~4年前のドラグランジュの古典的な仕上がりのワインからは、そのナチュールな部分を想像など不可能でしたが、2019年、2020年と連続して素晴らしい柔らかさを見せる味わいを確認すると、さもありなん・・と思わざるを得ません。
非常にお買い得かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2019年もののレヴューです。
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【最高立地のグラン・クリュ・シャルドネだけが見せる厳めしさ、壮大なスケール、未開の粒子が凝縮している「様」を楽しめます!】
2019年もののガニャール=ドラグランジュのワインにあって、このようやく飲めたトップ・キュヴェだけが・・微妙にイントネーションが異なっています。
「若くほとばしるような情熱が余り感じられない・・」
んですね。もしかしたらこのボトルは状態が今ひとつだったかもしれません。
ですが、ま~・・半端無い・・マンモスぶり、巨匠と言うにふさわしいような、途轍もない広大さを持った怪物でした。
ブラン=ガニャールのマルク・アントネーさんが若さを削りながら造っているのか・・と思っていましたが、これだけは親父さんのジャン=マルク・ブランさんなんじゃないかと思うんですよ。
このところは全然飲んでいませんがブラン=ガニャール的な味わい・・2016年以前のガニャール=ドラグランジュ的な味わいを引きずっているような感じがします。
それでも、数日に分けて楽しませていただいており、今もまだそれを継続中なのでそろそろ2週間?・・になろうかとしていますが、
「閉じる・・・少し開放する・・がまた閉じる・・結構に開放する・・閉じる・・少し開放する」
を延々に繰り返しています・・(^^;;

その姿は、一般的な想像で言うところの「バタール=モンラッシェ」と言うよりは、「ル・モンラッシェ」に近いような・・緊張感が漲った繊細な味わいをしています。
繊維・・と言っても着物に使用するような糸と言うよりも、どこまでも細く伸ばした金属性の糸..を撚り合わせたような印象です。
なので、その糸に味蕾が触れると、むしろその反応として・・イオンとかそんな感じでしょうか・・そんな、ちょっとレベルの違う飲み物を口にしているような感覚になります。
フォンテーヌ=ガニャールの2019年のクリオ=バタールを飲まれた方は、その素晴らしさを伝えてくれました。同じく2019年のバタール=モンラッシェを飲まれた方は「化け物」と言うようなニュアンスでその存在の姿を教えてくれました。
このガニャール=ドラグランジュの2019年バタール=モンラッシェの今は、フォンテーヌ=ガニャール的な、それでもどこか「ゆったり」「ふっくら」「優しい」味わいは・・多分しないと・・思います。
しかしながら、この最高級のシャルドネがそのテロワールの本当の姿を見せてくれるのには間違い無いと思います。
久しぶりに楽しんでいます!・・毎日・・ほんの少しずつ・・舐めているんです。面白いですよ・・これをやりますと、
「シャルドネはとんでもない狸寝入りをする」
のが判るはずです。本当に何にも無くなります。単に硬くちょっと酸っぱい水・・でしか無くなってしまうんですね。でもそれが翌日にはとんでもなく香って来たりするんです。このバタールはそんな時に、素晴らしい姿を見せてくれます!・・5年、10年・・の寿命では有りません。是非トライしてみて下さい。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・これだけは飲んでいません!】 まぁ、もう売らなくても良いか・・みたいなワインです。ドメーヌもののバタール=モンラッシェでこのプライスは最安値じゃないかと思ったりもします。
それにまぁ・・海外メディアも、以前は少しはスリスリしていたはずなのに、ご当主のジャックさんが亡くなり、将来ドメーヌを閉じることが決定的になると・・見向きもしないんですよね。フォンテーヌ=ガニャールは毎年、多くのメディアがレヴュー・テイスティングリポートをしており、むしろ、モンラッシェやバタール、クリオ=バタールと言った垂涎のシャルドネのテイスティングを楽しみにしているかのようにも感じられます。
そんなところも有ったんじゃないかと思う訳です。
「何だよ・・今まで散々・・」
と言ったような想いが、子供さんたちにも生まれたのか、2017年でかなり・・・2018年はビックリするほどの素晴らしいワインを造り上げています。
ですので、飲めては居ませんが、このドメーヌの今の看板でもあるバタール=モンラッシェ(以前の看板はモンラッシェ)が悪い訳はないと思っています。
非常にリーズナブルです。テイスティングコメントが出来ずに申し訳ありませんが、おそらく95Points ほどは有るんじゃないかと勝手に想像しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール=ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール=ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール=ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2021 Bourgogne Passe-Tout-Grains
ブルゴーニュ・パストゥグラン
【・・・白は2020年もの以上の色彩をしているのに、赤はなんと・・「ここまで違うの!?」と言う超淡いレベルなんですが・・これが良いんです!】

まぁ・・濃いピノ・ノワールも美味しいですよね・・ガメを混ぜた濃いパスグラも、昨今は温暖化ですから・・
「むしろちょうど良い!」
「昔のA.C.ブルを超える美味しさ!?」
と言えなくもありません。実際のところ、ガニャール=ドラグランジュの2020年もののパスグラは絶妙に美味しく・・即完売でした。
で・・2021年のパスグラと2020年ものを比較してみてください・・
「・・なに~?・・やっちまったな・・」
と言いたくなるようなレベルですよね・・ここまで違うのか?・・と言うべき圧倒的な濃淡の差が・・有ります。
でも・・ここからは noisyの独り言だと思っていただいて結構ですが・・
「・・いや~・・パスグラはこうだから良いんじゃないの!」
と思ってしまうんですよね。
「昨今のパスグラはバランス最高で滅茶美味しいけれど、パスグラと言ったらこんな味わい!」
と感じる訳なんですよね・・。

実際、このパスグラ・・少~しだけ早いです。ほんの少し酸っぱ目ではあります。
ですが飲み進めて行くうちに・・どんどん良くなって来るんですよ。他のボトルが減らないのに、このパスグラばかりがどんどん無くなる・・(^^::
軽やかでエキスもアロマも実にエレガント。アメリー・ベルトーの2013年A.C.ブルのようにエキスが物凄く集中しているなんて・・ことは実は無い・・んですが、そこからじんわりと浮かんでくる・・
「ブルゴーニュの真実・・的、葡萄の香りと味わいの表情!」
が・・感じられるんです。
濃いとね・・甘みや成分が他の要素をマスキングしちゃうんですね。あ、ちなみにアルコール分は13パーセントです。
まぁ・・noisy の場合は、強い塩分に弱いので・・でも弱すぎる塩分にも弱いんですよね・・なので、最近流行りのラーメン屋さんなどはほぼ無理。塩も出汁も油も濃すぎてしまうのが関の山で、途中でギブアップするくらいなら最初から行かない・・(^^;;
塩は「塩梅」と言うくらいですから、「塩+酸+弱糖」なんでしょうね。
例えば・・・長野の素晴らしいワインを造っているフェルム36の矢野さんから、年に一度・・ご自身で作っておられるらしいお米をいただくんですね。
もう・・これがですね・・
「僅かな塩だけで滅茶旨い!・・むしろ、塩もいらない・・だから塩むすびで良い!」
んですね~・・
これ、塩だらけにしちゃったらもう・・食べられないじゃないですか?・・だから良いとこ、塩むすびか梅のおむすびか・・あ、だから
「塩梅」
なんでしょうね・・???
で、もう・・そのバランスがめちゃ美味しいお米を握った「塩むすび」に限りなく近い・・いや、これから少しの時間を得てそうなるに違いないのが、この「パスグラ」です。
美味しいです・・いや、あくまで noisy の好みですから、
「・・え~っ?・・この・・どこが美味しいの?」
とおっしゃる方を否定はしません。少なくとも3カ月~2年ほど置くとグッと良くなって感じられるのは間違いありません。ご検討くださいませ!!
以下は以前のレヴューです。
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【こんなパスグラを待っていた!・・2020年と言うヴィンテージだからこそなのか、この豊かさがちょうど良くてゆっくりと流れながら美しい表情を見せてくれるブルファンの心に響く味わいです!】

どうでしょう?・・1枚目の写真も素晴らしいでしょう?2019年ものも、それ以前の・・
「淡さが目立つ明るい赤」
とは大きく異なり、良く熟していて滅茶美味しいと思わせてくれる色彩をしていました。
2020年ものはさらに、
「鮮やかだと思わせる色彩!」
が加わっているように見えませんか?
2020年ものは相当濃密さを持ったピノ・ノワールが多く、
「先行きは間違い無い!・・でも直近は・・ちょっと濃い?」
感じがしますよね?
ですが・・海外メディアの情報を紐解きますと、すでにドラグランジュも子供たちが畑の面倒を見ていますので、
「すでにビオに切り替わった!」
としているんですね。

まさにそれを裏付けるように、この・・少なくとも3年ほど、2018年ものからでしょうか、
「明らかに以前のクラシカルな味わいから変化して来た!」
と言えます。
そしてそれに加え、2020年と言う・・水不足にたたられたが最後の最後に救われたヴィンテージの濃度が適度に乗った感じでしょうか。もしくは、
「ビオによる耕作で根が地中深く入り始め、水不足もあまり関係無かった・・」
と言うのが最も正しいかもしれません。
中々・・いくら noisy がパスグラ、旨いよと言い続けたところで、価格もそれなりには上がって来ていますし、ガメの存在が気に入らないとおっしゃる方もいらっしゃるのでしょう、今ひとつな売れ行きでは有ります。
ですが、トラペのパスグラ、「ア・ミニマ」などは・・他店さんが余り売れないのを良いことに、フィネスさんから相当な数をいただいていた時期もある位、
「実は Noisy wine はパスグラを結構販売している・・」
んですね。それが noisy の計画通りには行ってないと言うだけで・・。
非常に素晴らしい、最高のヴィンテージになるかもしれない2020年の、最高にバランスの良いパスグラです。是非ご検討くださいませ。超お勧めします!
【・・この素晴らしい色彩をご覧ください!・・そしてそれでグッと来たら・・それは正しい反応です!・・滅茶旨いです!】
グレートイヤーの2019年だから旨いのか、若きマルク・アントネーさんがコツをつかんだからなのか・・は、2018年ものパストゥグランの入荷が無かったため、判断のしようがないのが残念です。2017年ものはそれ以前のものに比較すると非常に伸びやかで美味しかった・・と記憶していますが、
「2019年ものとは比較にならない」
としか言いようが無いほど2019年ものは充実し、洗練され、滅茶旨いです。
まず、このギリギリまで寄ったグラスの写真をご覧ください。・・いや・・これパスグラですよ。まずガメが素晴らしい出来だと思います。このワインの「伸びやかさ」「軽妙な旨さ」を担当すべき品種です。
そしてピノ・ノワール。これも充実しています。繊細さと高質感を担当していると思いますが、これもまた・・素晴らしい出来です。
どちらも非常にピュアに、ほんのりナチュラルに仕上げられてブレンドされています。
ですが、2016年までとは全然違う・・。もっとクラシカルでしたし、もう少しピュアさが欠損していたと思うんですね。ですが、この20年の間にブルゴーニュワインが培ってきた、
「若くても美味しい!」
味わいを、このパストゥグランは高いレベルで実現している・・そう感じてしまうんです。

ですので、2016年以前はブラン=ガニャールのチームがガニャール=ドラグランジュを醸造していたものを、その指揮をブラン=ガニャールの息子さんのマルクさんが取るようになり、この2019年の葡萄の仕上がりの良さと若い感覚の成長が、
「この素晴らしいパストゥグランを造り上げた!」
んじゃないかと思っています。
noisy も、普段飲むなら「パスグラ」が良いと・・本気で思ってます。ピノオンリーよりも美味しいんですよ・・。重くならないし。華やかだし。樽っぽく無いし。食事に合わせやすいし。
なので、Noisy wine でも思いっきりパスグラをお薦めしています・・が、
「数が有る訳でもないので追加出来ず完売状態」
が続いてしまうんですね。
美味しいものはさっさと無くなってしまいます。それに加えリーズナブルですから・・ま、ある意味、この3千円以下でヨーロッパからのとてもおいしい飲み物が届いて楽しむことが出来る・・今の世の中の状況を見ると、
「もしかしたらそれも幻想?・・と言うか、素晴らしい出来事だったんだ。」
と認識するべきなのかもしれません。是非飲んでみて下さい。安くて滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【ピュアです!果実感もバッチリ!・・2017年ものはちょっとルイ・ユエラン、入ります!】

いや~・・すみません、撮ったはずの写真が見当たらず、小一時間も掛かってようやく見つけましたが、どうやってもそれをPCで開けず、何とか・・したんですが、やはりちょっと画質が落ちてしまいました。
ですが、2017年のガニャール・ドラグランジュ、良いですよ・・。完全にルイ・ユエラン、入ってます。ピュアさはこちらの方が上かもしれません。今飲んでも美味しいですが、少し寝かせたら・・抜群でしょう!
決してポテンシャルを言うべきワインでは有りません。ですが、
「これがブルゴーニュ!」
と言いたい、何とも心地良い美味しさです。ドライでピュア、鄙びた美味しさに是非トライされてください!
以下は以前のレヴューです。
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【一体感、シームレス感バッチリ!ややライトなベクトルを持ったピュアな果実が嬉しいパストゥグランです!】
良い色合いをしていますよね・・。感じられる通りの味わいだと思いますよ。明るくて、あっけらかんとしているのに、実は最後にしっかり押してきてくれる、やや軽めに振られたガメ、ピノ・ノワール半々のパストゥグランです。
昨今のブルゴーニュ・パストゥグランは、ほとんどが、
「・・ガメ、入ってるのかな?・・判らない・・」
ほど、ほぼ完成されたパレットを描いてくれ、ブルゴーニュ・ルージュとの差が見事に無くなって来ています。まぁ、その分価格も上がってはいますが・・。
ガニャール・ドラグランジュの2016パストゥグランは、そんな濃密さの有るパストゥグランまでは持って行かず、やや軽めのポジションを保ったまま、ピュアに、ほんのり妖艶に、良い感じの仕上がりを感じさせてくれます。
驚いたのは以前の様に、ややタニックさが後味に残る感じが無い・・と言うことですね。タンニンは有るのでしょうが、それを感じさせることが有りませんでした。
そして特筆すべきは、ピノ・ノワールとガメが一緒に植わっており、一緒に醸造している・・と言うことですね。これもゲミシュターサッツでしょうし、マルセル・ダイス的なアプローチと言えます。
しかしその効果は絶大で、品種をブレンドしていることがまず判らないんですね。一体感、シームレス感と言う言葉をnoisy は使っていますが、その「継ぎ目の無さ」は滑らかな舌触り、テクスチュアにも現れて来ます。
ピジェアージュ(櫂入れ)のやり方・回数などやウイヤージュ(補酒)の頻度などの作業は、テクスチュアやピュアさに影響を与えると思いますが、ピジェアージュはそこそこにやり、ウイヤージュはさほど頻繁では無い造りかと・・想像します。半年ほど置くとさらに滑らかさが増し、色艶も増大、押し出しも増すでしょうが、現時点で美味しく飲めますので、少し休めてからお楽しみください。
見事にドライな味わいから、酸度は低く無く高過ぎないバランスの、明るさ満点、ややライトでピュア、エロストッピングのパストゥグランです。お勧めです!
● 2021 Chassagne-Montrache Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ
【・・・ここまで淡いと・・と思ってしまうに違い無い・・んですが!?】

近年、ここまで淡いガニャール=ドラグランジュの村名シャサーニュ赤は・・無いですね。
2017年ものが最高に淡い色彩ですが、それさえ・・濃く見えるほどに淡いです・・なので、
「このシャサーニュ村名赤が気になる方は、2021パスグラのコラムも読んでみてください」
と・・お願いしておきますね。
noisy 的には、この2021シャサーニュ赤・・最高に美味しいです!2021パスグラも大好きですが、現状でパスグラよりもこのシャサーニュ赤が・・
「整ってます!」
と言う状況ですから、
「ブルゴーニュの村名で6千円の、超エレガントでめちゃ美しいディテールを描き出す見事なピノ・ノワール!」
なんですね・・。
ピノ好きでこの味わいを否定する方はごく一部なんじゃないかとは思います。なぜって・・
「ドすっぴんどころじゃない、丸々裸のピノ・ノワールの高質な真の姿をしている!」
と感じます。

まぁ・・言ってしまえば、昨今のブルゴーニュ・ピノ・ノワールは・・
「濃過ぎる!」
と・・思います。いや、否定はしませんが・・濃いですよね~・・特に2020年もの・・。
ですから、
「昔ほどブルゴーニュのピノ・ノワールの本当の姿が見え辛い!」
訳です。
これを言いますと・・とんでもなく偉そうに聞こえるはずなので、余り言いたくないんですが、
「なに?・・真の姿とか、本当の姿とか?」
と聞かれるはずなので・・
例えば昨今だと・・ピノでは有りませんがシャルドネで、モンタニーのフイヤ・ジュイヨをご紹介させていただきました。ワイン屋の皆さん・・もノーマークです。ですが、飲まれ方から・・喜びのご報告を沢山いただきます・・。
言ってしまえばヴァーゼンハウスも・・です。ワイン屋さんがテイスティングしても、誰も手を出してくれなかったのは、その時のヴァーゼンハウスの状態が今一つだったから・・です。だから noisy のところに話が来たんですね・・なので、今も有る程度の数をいただいています。
つまり、「真の姿」を知っていれば・・それがどんなものかを何となくでも覚えていれば、その何かと別の何かを比較することが可能なんじゃないかと思うんですね。もっとも、自身でいつもそこまで考えている訳ではなく、なんとなく経験値的な感じでそう思う訳です。
で・・この超淡~~い・・シャサーニュの赤が、
「絶妙に美味しい!」
んです・・。
もちろん、濃かった2020年ものも好きですよ。でも、声にならない心の声が・・
「(・・そう・・このシミジミと沁みて来るブルゴーニュ・ピノ・ノワールの味わいに惚れてるんだよなぁ・・)」
と・・言ってる訳なんですね。
エマニュエル・ルジェは直に官能を揺さぶってくれるしルーミエさんは完全バランス?・・メオの雅びなエレガンスには心を持っていかれる・・でも!
「名前も無いのに、売れてもいないのに、時折・・心底美味しいと思えるワインに出会うことが出来る!」
からこそ・・noisy は未だにワイン屋をやっているのかもしれません。飲んでみてください。シミジミ美味しくて安いと思っていただけましたら幸いです!
以下は以前のレヴューです。
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【ドラグランジュもビオへ!・・美味しくなった理由が判りました。2018年頃からのグラスの写真は、その結果として柔らかさと濃度を得たものだと思います!滅茶安い!】

今時、ブルゴーニュの村名ワインが6千円って・・まず無いですよね。しかも輸入元はフィネスさんですから、この素晴らしい適度な濃度とコンディションの良さをその価格で飲めるわけですから、
「相当にお買い得!」
だと思います。
正直・・2016年頃はまだ非常にクラシカルな味わいで、若いうちはちょっと貧相さも感じさせたものですが、それ以降・・確実に変化して来たのは間違い無いでしょう。
この村名シャサーニュも、甘さには絶対に逃げない潔さは有るものの、2016年は非常に淡く、2017年ものもまだまだ淡い・・が、2016年ものにはあまり見えない無い透明感の高いミネラリティを見ることが可能です。
そして2018年もの・・いきなり濃度が出て来ましたよね・・ここまでくると、もう普通に美味しいです。ですので大いにお勧めさせていただきましたし、2019年ものは、
「激旨シャサーニュ・ルージュの誕生!」
とさえ書かせていただきました。

そしてこの2020年・・完璧でしょう!この村名も、ブレンドの1級も、ヴォルネイ=シャンパンも・・
「物凄く美しい色彩!」
そう思わないでしょうか?
実際、飲んでいて非常に楽しかったんですね。2016年頃は実際・・ちょっと辛かった・・。勿論ですよ・・何年か経って熟してクラシカルな味わいが解れてくれば美味しくなるのは判っているので、何も問題無い訳ですが、
「それでも若いうちのテイスティングは結構厳しかった」
と言えるわけです。
でも、今やもう・・飲んでいて楽しい訳ですから・・。エキスはたっぷりあるが甘く無く、果実の素直なアロマがナチュールさを持って膨らみながら感じられますし、口内に入ってからもそれは美しさを感じさせながら、余韻と共にノーズに戻って来て美しいチェリー果実の風味を残してくれる訳です。
2020年の村名シャサーニュ、安いです。今飲んでも良し、最低10年先までバッチリ行けます。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2019年と言うヴィンテージの良さが生んだ奇跡か、若きマルク・アントネーの成長の故か?・・激旨シャサーニュ・ルージュの誕生です!】
「シャサーニュの赤って、どんなワイン?」
とワイン会で初心者に近い、美しい女性に尋ねられたら・・もしくは男女逆でも良いですが・・どうお答えになるでしょう?・・難しいですよね?・・シャルドネならともかく、ピノ・ノワールではピュリニーとの比較にも持って行けない訳ですから・・。
でも・・村と村の位置関係をちょっとズラしただけで・・Noisy wine のお客様ならきっと、その先のお二人の関係性にも影響が出るようなお答えが出来るんじゃないかと、noisy は勝手に想像してニヤニヤしている訳です。
そう、ガニャール=ドラグランジュの2019年ピノ・ノワールが・・いや、パスグラも有りますから「赤」が、余りに美味いので・・
「どう説明したらよいかなぁ・・」
と考えあぐねていたところ、ちょっと良い手を思いついたんです。
実はシャサーニュの北側はご存じの通りピュリニーです。すでにピノ・ノワールはほとんど生産されていない村が北なんですね。なので、この方向は間違い。使えません。
ですが、南に接している村は何でしたっけ?・・そうそう、「サントネ」ですよ。
そしたら最近、滅茶苦茶美味しい「サントネ」を・・飲まれませんでしたでしょうか?・・飲んだでしょう?・・そう、驚異の100点男、ユベール・ラミーの「サントネ」そして「サントネ1級ラ・グラヴィエール」ですよね?
ラミーも2011年頃から扱わせていただきましたが、この数年の彼の両サントネの美味しさは格別なものが有ります。しかしこの美味しさ、凄い味わいはたったの3年ほど前から・・ですよね?
そして、シャサーニュ村の南のドン付き、1級畑レ・ザンブラゼや1級畑クロ・ピトワに接しているのが、サントネの1級畑「クロ・デ・タヴァンヌ」と「ラ・コム」で、その南に接しているのが「ラ・グラヴィエール」なんですね。

ですので、サントネのワインって・・とても伸びやかでしょう?・・そして、余り強く抽出するとガサガサになってしまったりするのはお判りかと思うんですね。
ラミーのサントネは密度が高く、甘く無く、葡萄が勝手にワインになっているだけなんだろうけれど・・凄く充実している感じがすると思うんですね。
だから・・そんな感じを自分なりの言葉に置き換えて行くと、自身が思っているシャサーニュの赤に対する印象を言えるようになると・・思ったりします。・・前置きが長くてすみません。
で、
「もう・・この色合いを見て決めてください!」
と言いたい位に美しいです。
ちょっと透明なミネラリティが絶大で、透明感がバリバリに見える色彩です。やや赤みを積層したような少しだけ暗い感じですが、果実もたっぷり、凝縮度も高く・・でもザラっとした接触感が全くない・・滑らかで伸びやかな味わいです。
今までのガニャール=ドラグランジュのピノは、リリース直後は少しガサッとしていましたが、2019年ものはもう・・滅茶滑らかで流れるようなシルキーさを持っています。そこからベリーやラズベリーのニュアンスを振りまいて、未開ながらもいやらしさの無い複雑なニュアンスを振りまきながら、
「これぞピノ・ノワールの美しさ!」
みたいな去り際を見せつつ、美しく消えて行きます・・惚れてまうやろ~!・・と言う感じですよ。
しかも価格が安い!・・質感も高く、リーズナブル感も高い・・ちょっとシャサーニュの村名赤で、ここまで旨くて5千円もしない・・なんてのは先ずない!・・と言って良いと思います。
まぁ・・やはり去り際が綺麗で素晴らしいと・・ワインって美味しいですよね。
あ、そうそう・・ワイン会で仲良くなっても去り際が重要ですよ・・社会人として・・そここそは美しくありたいものですよね。是非飲んでみて下さい。超お奨めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年もののシミジミさが嘘のよう!。。快活でフレッシュ&ピュア!密度もしっかりでA.C.ブル並みにお買い得な村名シャサーニュです!】
2018年のドラグランジュのピノ・ノワールが大きく変わったことを象徴するかのような画像ですよね・・。
「・・全然違うでしょう?」
若い人が余りタッチしてない・・もしくは畑に人が余りいない・・のが推測されるような・・でも、シミジミとした美味しさの伝わって来る2017年ものでした。でもそれはそれで美味かったですけどね。
しかし・・もう2018年ものは、2017年のシャサーニュのような姿からは想像のできないほどの「快活さ」「健康さ」が感じられます。
noisy もまたこのところ、「大激変シリーズ」を展開しちゃってますので、ここでまた「ドラグランジュ、大xx」などとやってしまうと心が痛みますので・・いや、でもハッキリ言うと・・そう書きたい訳です。思い留まっている訳ですよ。ピノなんて、ちょっと休めてエアコンの利いた部屋で、夏野菜や鶏肉のソテーなんかで合わせたら・・きっと参っちゃいますよね。鈍重ではない、そして力業で抽出を強くしない、自然な、ありのままの葡萄の姿をワインに転化しただけの味わいこそが、美味しいピノ・ノワールの姿なんだと気付かされます。造り手によって、樽の使い方が異なったり、マロラクティックをどこまでするか・・が異なるだけです。ドラグランジュの場合は軽快さを失わない程度の樽の使用、マロラクティックの掛かり具合に徹して、しかもそれが実に上手い具合に成功して2018年ものを仕上げたと感じます。
それに、もし別格にも美味しい1級ブードリオット・ブランが買えたのなら、ワイン単体の美味しさと、マリアージュの手軽さから、そのワインの本当のポテンシャルを知ることになるでしょう。
とてもリーズナブルだと思います。この快活さを美味しく飲むために、6月後半まで休ませてあげましょう。さらに深みが出て上質さもアップすると思います。ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【「絶ワイン」と言いたくなるような、シミジミと染み入って来るピュアな液体に、少しシンミリしてしまいました・・】
美味しいです。飾らず、奢らず、しかし「ちゃんと」しています。
このバランスは・・実は非常に難しいものなんです。だって、ちょっとでも不足していると思った瞬間に人間は萎えてしまいますから。
noisy のところでは非常に売れていたシャンボール=・ミュジニーのルイ・ユエランが入ってこなくなりましたが、存在的にはそんな感じなんですよ。・・最もルイ・ユエランの最終入荷のヴィンテージ、2014年は少し強さも有りましたけどね。
ですので、「強さ」とか、「しっかり感」とか、「複雑性」「ポテンシャル」を求める方は、詰まらないワインになってしまうかもしれません。
しかしながら、甘さに寄っかかりやすいワインになりがちなシャサーニュのピノ・ノワールに置いて、
「ここまでの繊細な美味しさを表現出来たのは、2017年だったから?・・」
じゃないかと思えるんですね。
元々は実力派だったガニャール・ドラグランジュですが、もはや「ブラン・ガニャール」と「フォンテーヌ=ガニャール」に吸収される寸前・・。でも、
「最後の意地!」
みたいなものが感じられるからそのように思ってしまうのかもしれませんが、
「超繊細でピュア、見事なシミジミバランスが旨い!」
です。是非ともご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的エロスにそそられる旨い村名シャサーニュ赤!】
1級レ・ブードリオットの東に有るレ・プラティエールと、1級レ・モルジョの東に有るレ・ピュイ・メルドローのブレンドのようです。因みに1級畑には接してはいません。
古典的なエチケットを眺めつつ飲む非常にドライなシャサーニュ=モンラッシェの赤は実にエロティックで旨いです。良いですよね・・こんな昔のエチケットは!ミュヌレ=ジブール(ジョルジュ・ミュヌレ)も、今のハイセンスな?エチケットも良いですが、昔のエチケットにはゾクゾクしちゃいます。
とても良く出来たリーズナブルな村名シャサーニュで、まん丸とまでは行かないもののやや横につぶれ気味の・・そうだなぁ・・卵を横にした感じのパレットを描きます。
テクスチュアは滑らかですが、ややギザギザした感じの凹凸が感じられ、それが野性味、ワイルドさとなって認識されるようです。ノーズはほんのりとなめした皮革、心地良いスパイスにドライなラズベリー、適度に膨れてくれる中域と、口蓋を僅かに刺激しつつ滑らかな余韻を感じさせます。
こう言うピノ・ノワールを飲むと・・時代を感じさせてくれちゃいますね。こんなピノが昔は非常に美味しかったんですね・・。いや、勿論今も美味しいんですが、
「絶滅危惧種」
と言うか、絶滅しちゃってますね。今はもっとどこにも「引っかからない」ですからね。ボルドーワインでさえ・・だいぶそうなって来ています。
でも、適度な刺激をアピールしてくれた方がより美味しさを感じさせてくれる・・と言う方も結構に多いと思います。いや、滑らかな方がより良い!とおっしゃる方も多いと思いますけどね。でも、どちらが良いのか・・とは決めかねますが、絶滅を危惧するようになってしまうと、今度は人気の振り子が逆に動くことも考えられますし、
「・・こんなピノ・ノワール、飲んだこと無い!」
なんて、年寄りの noisyたちがビックリするようなご感想をいただくかもしれません。時代は移り変わりますし、20年経過すると、街並みも人も・・変わりますよね。1990年代の濃厚なピノが絶滅したのがむしろ懐かしい・・それと同じかもしれません。
適度な酸化を許容したエロティックさ、官能さを感じさせてくれる見事なピノでした。そうだなぁ・・そこまでしっかりはしていないしタニックでは無いとしても、ジュヴレで例えるとすると「ドメーヌ・セラファン」でしょうか。セラファンは年代にも拠りますが、少し熟成が必要だとしても、
「現代最新のドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュの赤はさっさと飲んでも充分に美味しい!」
と言えます。是非飲んでみてください。特別セットもご用意しましたので・・はい。お早めに。
● 2021 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【シャサーニュ赤ではトップクラスのクロ・サン=ジャンに、畑の大きなモルジョをセパージュ。エレガント系でも集中した味わいになっていると想像されます。】
2021年ものの村名シャサーニュ赤は、noisy 好みのエレガントで・・リアルワインガイドで言うところの薄旨系です。
これも使い古しの言い回しでは有りますが、2013年のアメリー・ベルトーの、余りに色がついていないA.C.ブルのエキスの美味しさにぶっ飛んだ思い出が有り、それを思い出させるような・・少し近いものを感じました。
ですがこちらはより条件の良かったはずの、「古木の」1級畑ものです。それに1級クロ・サン=ジャンも33%ほど入っているはずなので・・美味しいはずです。ぜひご検討くださいませ。6本だけです。
以下は以前のレヴューです。
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【ここまでくると神品とさえ思っているニーロンさんのシャサーニュ1級にだいぶ近くなって来ていると!・・でもコート・ド・ボーヌの素晴らしい赤が売れないのはきっとワイン屋の責任でしょう!】

ニーロンさんの1級シャサーニュ赤って・・飲まれたこと、有りますか?・・あれ、めっちゃ美味しいんですよ。以前は4千円台で販売出来たんですがこの10年来・・高くなってしまいまして、またエージェントさんの担当さんが変わってから何も連絡が入らないようになってしまいまして、ニーロンさんからはずっと離れちゃっているんですね。
でも、あの「くしゃっ」と果皮だけのエキスのようなドライな美しい味わいが長くたなびく1級シャサーニュ赤のチェリー感に大分寄って来ているなぁ・・と素直に思えるようになった2020年のシャサーニュ1級赤です。
何しろ、使われている葡萄はモルジョの100年近いヴィエイユ・ヴィーニュと、クロ・サン=ジャンの70年のヴィエイユ・ヴィーニュですから・・因みにニーロンさんの1級赤はクロ・サン=ジャンだったと思うので、あの小さな実のチェリーを彷彿させる・・それに近いものを飲むと、何故か思い出してしまう訳です。
昨年ご紹介させていただいた2019年ものも今回の2020年ものとイメージは近いと思いますが、やはり2020年ものは2019年ものを凌駕していると言わざるをえません。
勿論2020年と言う特殊なヴィンテージの背景も有りますが、やはり・・
「ドラグランジュの子供たちが自身の畑だけでは無く、お婆ちゃんの畑も綿密に面倒を見られるようになって、その影響がしっかり出始めた!」
と言えると思うんですね。

これは他のコラムでも書いていますから、ちょっとシツコイ感じになってしまいますが、海外サイトによりますとすでにドラグランジュはビオに転向済みとのことで、
「グラスのワインの画像を見比べてみると、一瞥しただけでもその違いが判る」
はずです。
この1級も、2016年~2017年はまだまだクラシカルで淡い・・樹齢100年でも・・(^^;; 淡いと言うのは、やはりマンパワーが追い付いていない、もしくはリキが入らない状態だったと言うことなのかな・・と思う訳です。
ですがこの2~3年は全く別物。2020年ものは果皮の色彩も豊かで、その絶妙な果皮の美味しさがワインの味わいを決定的に変えています。
ですから、あの素晴らしいニーロンさんの1級赤、クロ・サン=ジャンのマンモス・チェリーな味わいを思い出した・・と言うことなのでしょう。
2020年もので、今飲んで最高に美味しいのはこのドラグランジュさんの赤なのかもしれません。他の造り手さんのは濃密ですから何年か取って置き、こちらのドラグランジュさんの赤をお好きなタイミングで飲む・・そんな計画がよろしいように思います。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これも滅茶苦茶旨いです!クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンド!真っ赤な果実が凝縮、ドライで滑らか・・ふわっふわです!】
ん・・ここまでガニャール=ドラグランジュを持ちあげることになるとは思っていなかったので、言葉を用意できていないのがバレてしまいそうで怖いですが、
「本当に美味しいんだから・・仕方がない!」
です。
何度も書いていますが、2019年と言う素晴らしいヴィンテージと若いマルクさんの成長が生んだ、
「白ワイン屋が造る最高のピノ!」
と言えるかと思います。
因みにまだ誰も気付いていないはず!・・海外メディアを含めて・・(^^;; なので、自分だけの秘密に出来ちゃいますから、是非飲んでみて下さいね。
それに2020年もののガニャール=ドラグランジュのリリースがもし有って、この2019年もの並みの仕上がりになっていたとしたら・・もうこれは事件だと思います。その時はしっかり書かせていただく所存ですので・・はい。

1枚目、2名目の写真はこのシャサーニュ1級です。下手をすればフォンテーヌ=ガニャールのシャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュより美味しいかも・・などと思ってしまいました。ただしモルジョやクロ・サン=ジャンなどが持つ複雑性には届かず、ワイン自体のポテンシャルは畑名無しプルミエ・クリュ以上になりうる・・そんな感じです。もっとも・・2008年のこのワインのグラス写真を見ていただけましたら、
「同じ畑のワイン・・なの?」
と感じざるを得ないでしょう?
で、いたずらに・・3枚目にラミーのサントネ・クロ・デ・ゾート2019の写真を掲載してしまいました。色の組成が似ているような気がしていたので、ページに載せてみたんですが、
「ラミーの方が色は濃いけれど、色彩の細かな部分は結構に似ている・・かな?」
と思うんですよね。
ですので、ラミーはサントネ村名、こちらはシャサーニュ1級ながら、味わいの傾向的には似ている感じがします。ただしラミーの方が樽の掛け方は強いような気がします。
非常にドライで、2019年の他のピノ同様に素晴らしいテクスチュアをしています。非常に香り、芳香の高さは今までのガニャール=ドラグランジュのワインとは比較になりませんし、非常に伸びやかなのが信じられないほどです。
ラミーのサントネも、
「・・サントネ村名で・・これかよ・・」
と呆れてしまうような出来ですが、これだけシャサーニュの赤が美味しかったり、ようやくでは有りますがサントネで素晴らしい赤が出始めたりして来ますと、

「シャサーニュの赤、サントネの赤がそれぞれちゃんと認識されはじめる」
ことに繋がってくると思うんですね。
今までは有名な生産者だから・・と言うことだけで人気が出た・・人気が出たから何を造っても売れる・・みたいな傾向もありました。でもこれからは、
「美味しいから・・余り知られていない生産地のワインでもちゃんと売れる」
と言うような時代になって行くと思います。
そんな中で、ジャックさんが亡くなられてから低迷しているように思われていたこのガニャール=ドラグランジュも、次世代の生産者に引き継がれて、素晴らしいドメーヌになるんじゃないかと思うんですね。例えそれがブラン=ガニャールに併合されたとしても、それはブラン=ガニャールがさらに美味しくなることを意味する訳ですから。
かなりビックリすると思います。飲んで美味しいワインです。是非お試しいただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【超健康的!しかも滑らかで美味しい!気品も伺える素晴らしい出来です!】
余り誉め言葉ばかりのレヴューは書きたくないと、常々思ってはいるんですが、寂しさや悲しさと共に有る種の・・嬉しさも有るんでしょう。noisy も珍しくちょっとウキウキしているのかもしれません。
だって・・そりゃぁそうです。もしダメダメな印象しかないのであれば、ご紹介しなければ済む訳です。でも、そんなにダメな訳でもない・・が良くも無い・・なんてことになりますと、否定半分、肯定半分の・・お客様にとっては意味不明のレヴューになりかねません。その昔は随分と言われたものです。
「noisy さんの文章は、勧めているのか貶しているのか判らん・・」
本人は、良い部分もネガティブな部分もちゃんと書こうとして・・結局そのようになってしまっている訳で、
「そもそもヘンテコなものは紹介しないか、ちゃんとダメだと書いて紹介する」
と言う、本人なりの決め事が有るもので・・そうなっていた訳です。
なので、基本・・紹介しているものに変なものは無い・・とご理解いただけますと幸いでございます。
で、このクロ・サン=ジャンとモルジョをブレンドした1級です。凄い健康的です!・・まるで2005年のピノ・ノワールのリリース直後のようです。ぷっくりとした、どこにもキズの無い小さなピノ・ノワールの粒が想像されます。
そして「力業」に頼らず、「新樽」も余り多くは使わず、健康な葡萄がピュアさを失わない程度のマロラクティックをさせた、「ハツラツ」としたプルミエ・クリュに仕上がっています。
今飲んでも非常に美味しいですが、これ・・年毎に随分と変化していくはずなんですね・・。
例えば、今はあのシャソルネイもまた、「新樽」を全く使用しないようになっています。集中し凝縮した葡萄を古樽や陶器でエルヴァージュしています。なので、シャソルネイ、コサールのワインも滅茶ピュアです・・が、
「シャソルネイ、コサールよりピュアさは活き活きとして感じられる!」
んですよ。
少し前までのドラグランジュを知っていたら、ビックリすると思いますし、20年前の・・新樽100%が大ブームになり、濃密濃厚なピノ・ノワールが持て囃された頃のドラグランジュを知っていたら、「復活か?」と思えるはずなんですね。
ガニャール、モレ、ラモネと言われたシャサーニュの名家も世代交代でどんどん変わって行くのでしょう。そんな一時代のたったの一時に過ぎませんが、中々に面白い時間を過ごせたとは思っています。是非ご検討くださいませ!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【古木由来のテロワールから、丸いパレットの充実した味わい!・・でも繊細で美しいです!】
もうドメーヌを閉じることが決まっているからなのか、それともこの2017年ものの実力なのか・・noisy にも判りません。
しかし、2017年もののガニャール・ドラグランジュのワインには、何故か肯定感しか・・感じないんですよね。いつもならどこかネガティヴな部分を探している自分に気付くんですが、そんなルートを決して辿らせないワインです。
100年にもなろうか・・と言うV.V.も混ざる、やや重量感のあるモルジョや、やや軽く赤さのあるクロ・サン=ジャンの粘性の有る味わいが、赤果実をリアルなものにしています。
充実していますが繊細で、決してマッチョにはならないです。色合いをご覧いただきますと判るかと思いますが、通常のシャサーニュ村名とは少し異なり、色合いも濃い目ですよね?
でも超繊細です。ピュアで甘く無いです。そして、いつの間にか心に侵入され、「ワビサビの世界」に入れさせられてしまうんですね。これは非常に美味しい!・・ポテンシャルを取りに行っても満足行く深みのある出来です。・・でもシミジミ系なんですね~。そして価格も非常にリーズナブル・・ですから、これは是非飲んでいただきたい!・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】
モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。
ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。
シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。
シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。
これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。
noisy 的には、
「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」
と言う感覚でした。
アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。
むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、
「もっと評価されてしかるべきでは?」
と思っています。
勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。
それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。
この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!
以下は2008年のこのワインのレヴューです。
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【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 2021 Volnay 1er Cru Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・シャンパン
【過去最高、間違い無し!ダンジェルヴィーユよりもドライながらエキスのジューシーさは、ビオ的栽培の恩恵と言えるんじゃないかと!・・ヴォルネイ=シャンパンの美味しさをしっかり出してくれています!】---少なくて飲めませんが、エレガントで美しい適度な集中を見せるシャンパンでしょう。以下は以前のレヴューです。

素晴らしい色彩!・・そう思われるでしょう?
でもすみません・・1枚目の写真は余りに寄り過ぎてまして、グラスの上部が全然写っていませんでした・・。
でも、シャンパンらしい白っぽい石灰を多分に含んだ、ちょっとシャンボール=ミュジニーみたいな見え方と、どこかポマールのような見え方が交錯するようなビジュアルじゃないかと思っているんですね。
まぁ、ヴォルネイの北隣はポマールですから、それも無くも無いし、シャンパンの南隣のレ・カイユレっぽくも見えるような気がします。
でも味わいの方はやはり白っぽい感じが強く、そこにレ・カイユレの赤っぽく、黒っぽい粘土・・でしょうか。タイユ・ピエやクロ・デ・シェヌほどのスパイシーなニュアンスは無いものの、質感はちょっと似ているようにも思います。
そもそも・・そんな言葉が出てくること自体、今までは・・少なくとも2017年ものくらいまでは無かったはずなんですね。それが昨今のドラグランジュになりますと一変し、
「何々っぽい」
と素直に言えるようになっている訳です。

何より、2016年や2017年までの非常にクラシックな味わい・・少し硬くて淡い、昔を感じさせるハードな口当たりとは全然違って来ています。
これも他のコラムで書かせていただいてますが、子供たちが自身の畑だけでなく、お婆ちゃん所有の畑も一生懸命に面倒みられる状況になって来たのが大きいと感じています。
もっと言ってしまえば、ブラン=ガニャールは別にしても、フォンテーヌ=ガニャールだって・・白は素晴らしいけれど赤はイマイチ・・だった訳です。それよりもずっと前は白もイマイチでした・・しかし、
「今やフォンテーヌ=ガニャールは押しても押されぬスター!」
です。
「・・ん?・・ホント?」
と思っているあなた・・情報が古いですよ。飲まなきゃ判りませんが、この数年の間に飲んでいないとするなら、
「フォンテーヌ=ガニャールのグラン・クリュとは言わずとも1級でも赤でも・・飲んでみてください!・・そうすれば納得間違い無し!」
です。
つまり、フォンテーヌ=ガニャールでも昔は自分の所有畑の面倒だけで手一杯だった訳ですね。ビオ的アプローチも一段落、評価も高まって来て・・今度はドラグランジュの畑の面倒を頑張れるようになったと。
そしてそのドラグランジュでのビオ的アプローチの結果が出始めたのが2018年ものです。そして昨年の2019年は滅茶旨かった・・し、2020年ものはヴィンテージ背景も有り、ビオ的アプローチが降雨不足を補って素晴らしい結果を出した・・noisy はそう考えています。
今、こうやって2019年ものの写真を見ると、少しの弱ささえ感じますが、2020年ものは良い意味で硬質、そしてより高質です。素晴らしいと思います。そしてシャンパンとしますと・・
「今やこれ以下の価格は存在しない」
に等しいでしょう。
飲んでみてください!・・いずれフォンテーヌ=ガニャールかブラン=ガニャールに併合されて無くなるんじゃないかと思います。最高の出来でした!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ここまであからさまに・・今までと違う!・・是非「色」「色彩」で決めてください!】
どうでしょう?・・木曜ですが・・いや、この素晴らしい色彩、色のニュアンスがちゃんとお届けできていたらと思ってしまいます。
そもそも今時ヴォルネイの1級レ・シャンパンが、こんな価格で販売されているなんて・・在り得ないことです。PKさんのバーガンディを今、読みますと、ちょっと面白いですよ。今現在の我々の認識とは、相当に異なっているんじゃないかと思うんですね・・ちょっと引用してみましょうか?
ダンジェルヴィルの最も有名な畑は、彼の一族が永らく所有する小さな単独畑、クロ・デ・デュック。村からすぐの斜面上部にある畑で、ヴォルネ有数の軽いワインができる。おそらく、これを凌ぐのがダンジェルヴィルのシャンパンで、わずかにボディと風味で勝っている。
ロバート・M・パーカー著 飛鳥出版 より抜粋
どうでしょうか・・。まぁ、時代背景がありますし、その時のダンジェルヴィーユさんのワインの味わいも有る訳ですから、安易な否定はできないと思いますが、相当イメージが違いますよね。
少なくともシャンパンがクロ・デ・デュックを凌ぐ・・ん・・どうなんだろ・・(^^
ですが、このシャンパンも・・ヴィンテージがそうさせたのか、ま~・・半端無い出来ですよ。
ヴォルネイでここのところ非常に売れ行きの良い、ティエリー・グラントネと価格はほとんど変わりません。

質の違いは有りますよ。ティエリー・グラントネは緻密でパワーを秘めた味わいが魅力です。格的にはシャンパンとほぼ同格かな?・・もしくは少しこちらの方が上ですが、「タイユ・ピエ」の方が価格は上です。
質的には「非常に伸びやか」で「テクスチュア極上」。アロマの上りは軽やかで緻密。複雑性も高いが粒子がざらつくような様子は見せないです。
なので、むしろ肯定感しかない・・んですね。こんなに褒めちゃって良いのか判りませんが、
「少なくとも超絶にリーズナブルで美味しいシャンパン!」
と言うことになります。
ただし数はいただけてないので、是非お早めに・・騙されてみて下さい。「こんなに安いの?」と思っていただけるのが2019年のガニャール=ドラグランジュです。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ新時代の世の中に、変わらない美味しさ、裸の1級畑「シャンパン」のピュアな側面を教えてくれる素晴らしい出来の2018年です!】
色はどうでしょう?・・今回も、色調補正をしていないので、「やや緑が強い図」になってしまってはいるんですが、
「滅茶活き活きとしている感じ!」
が見て取れないでしょうか?
そうなんですよ。滅茶ピュアです!・・素っ裸のヴォルネイ=シャンパンの姿がそこにあります。最もおそらくポマール寄りの位置だと思いますので、南のカイユレ的粘土が少ない場所だと思うんですね。
シャンパン特有の白さも、滅茶強い訳では無く、しかしノーズには確実にそのミネラリティ由来のアロマが漂います。
そもそも新樽率が低いので、ワインは・・ちゃんとエルヴァージュされれば、ピュアな方向に向かうはずです。2017年を除く・・この何年かは、エルヴァージュの不活性と葡萄の手入れが思うように行かなかったのでしょうね。
しかしながら2018年ものは密度が高く、熟度もピッタリで充実した果実を美しくピュアなピノ・ノワールの姿に昇華出来ていると感じました!しかも価格は・・こんなですよ。今一番リーズナブルで、しかもフレッシュさとピュアさが活き活きと感じられ、二次発酵とエルヴァージュでほんのりと滑らかにされた、素のままのレ・シャンパンを味わえます。
勿論ですが3~5年の熟成で、フレッシュさの残る活き活きとしつつ適度な熟成をした味わいになりますし、8~12年でほぼ完熟に近い感じで、非常な滑らかさからの素性の良いブケを味わうことも可能でしょう。14度以下で保存されれば20年以上も持つと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ・シャンパンの石灰の白さ!・・しっかり伝わって来るピュアな味わいです!頑張って価格も出しましたので、この機会に是非!】
今やヴォルネイ1級シャンパンも結構な価格になってしまいましたから、そうそうに手は出せないのがつらいところですよね。
昨年の2016年ものの時は飲めませんでしたので、今回は何とか間に合わせました。何せこのところは10何アイテムも有るようなドメーヌものが連続していましたので、テイスティングのアイテムも、非常に多く・・noisyも困難な時期を迎えているんですね。
で、このガニャール・ドラグランジュのシャンパン、飲ませていただきました。本当に久しぶりです。
ですが、一口すすった瞬間から、
「お~・・シャンパン!・・そう、これこそヴォルネイ・シャンパン!」
と言うようなイメージがポンと浮かんでくるような、見事な仕上がりでした。
PKさんは、
「ヴォルネイ・シャンパンはポマールに似たタニックな味わい」
とその著書で言ってましたが、noisy 的には全く意にそぐわないご意見でして・・何だかな・・と常日頃思っていた訳です。
確かに、逞しく見事に深いダンジェルヴィーユのシャンパンには、もしかしたら「その気」が有るかもしれませんが、それはおそらく違います。
白いミネラリティに満ち、むしろシャンボール的な石灰感が多く、シャンボール的な強い果実感では無い、エレガントな優しい果実感がむしろピュアな果実を感じさせてくれると言う・・感じですね。
そこに2017年のガニャール・ドラグランジュの、何とも艶めかしい「絶メシ感」や「シミジミ感」、そしてオフコースの、
「さよなら~、さよなら~、さよなら・・あぁ・・」
と言うようなノスタルジックな味わいが響いて来ます。
まさに「素のヴォルネイ・シャンパン」の味わいを見た気がします。超美味しいので・・是非!・・飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイのトップ・クラスの1級畑レ・シャンパン!現ガニャール・ドラグランジュの赤の最高峰です!】 すみません・・テイスティングが間に合いませんでした。飲むつもりでおりますので、時間が有れば後々、レヴューを掲載します・・・と言って書いた試しは無いんですが、実はそんなワインはほとんど後で飲んではいるんですよ。書いてないだけで・・。
ガニャール・ドラグランジュの赤は3~5年置かないと・・と言うようなイメージでいたnoisy では有りますが、2016年ものは・・早くから大丈夫な可能性が大です。やはり変わって来ているんですね。フォンテーヌ=ガニャールの大躍進には驚きを隠せませんし、言ってみれば・・トラペも、セラファンも、そしてこのシャンパンの最高値と言っても良いダンジェルヴィーユも・・この何年かの短い間に大きく変わりました。
ダンジェルヴィーユに限っては、その良化、大躍進の年は2008年頃だったと思いますので比較的早いですが、トラペ、セラファン、あ、そうそう・・デゾネイ=ビセイもそうですね。この2~3年は物凄いです。
ダンジェルヴィーユの1級レ・シャンパンは滅茶旨いとしてももう、限り無く2万円ですからそう簡単には飲めないワインになってしまいました。
しかし、ガニャール・ドラグランジュのシャンパンはまだまだリーズナブル。しかも2016年の他のピノ・ノワールの仕上がりを見ると、ガニャール家筋の若手の影響でしょうか・・早くから美味しく飲めるようになっています。是非挑戦してみてください。
● 2021 Chassagne-Montrachet Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・ブラン
【想像した以上にちゃんとしている・・と言うか、とても美味しいです!・・何一つ足りなくない、見事に端正な出来です!】

見た感じ・・どうでしょう?
2020年ものと2021年ものを比較しますと・・
「年号を見なけりゃどっちが2020年ものか判らない」
と・・思いませんか?
むしろ2020年ものが2021年ものっぽく・・見えてしまうんじゃないかと思っています。
それほどまでに、2021年もののシャサーニュ村名の「立ち姿」は美しいですよね・・実際、過不足の無い見事なシャサーニュ=モンラッシェでして、2020年もののようなピュリニーっぽさはやや薄れているものの、シャサーニュらしい、「すっきり系ゴージャス」な味わいをしています。
noisy も忙しいので余り出歩かないんですが、それでも正月とか・・定休日のお昼とかは、ランチやディナーにも出かけたりします。
正月に繁華街にカミさんとランチに出かけた時、ちょっと小奇麗な今風のレストランに入ったんですね。
で・・注文して出て来て・・なかなか・・でもそれなりかなぁ・・などと偉そうに・・そう思いながら食していると、いきなり・・
「ギー~~!」
と・・椅子を押した時に出る床と椅子の足がこすれる音が・・。
まぁ・・仕方ないよなぁ・・と。でもこれ、高級レストランでやったら大顰蹙ものです・・が・・。
「最近は余り気にしないのかなぁ・・お客さんだし・・きっと判らない人もいるんだよなぁ・・」
などと思っていると・・さらに奥の方で、もっと大きな音で・・「ギー~~!」・・そしてまた・・

その大きな音を立てているのは・・なんと・・店員さんでした・・。
彼は座っていた訳ではなく、テーブルからはみ出ていた椅子をかたずけるのに、少しも持ち上げずに引きずったんですね・・。
「・・だめだこりゃ・・」
とは思いましたが、仕方が無いですね・・。それが嫌なら行かない・・と言うことでしょう。
このシャサーニュ=モンラッシェ・ブランは、見事に・・そんな「ギー~~!」と食をいきなり妨げるような無粋な真似は一切しません。
美しい抑揚とエレガンス、そして適度な膨らみを持ったボディからの美しい表情を延々と見せてくれます。
自分をより大きいものと・・見せるような振る舞いはせず、しかし必要以上、不必要以下の?・・充実した味わいを見せます。ギー~~・・は絶対にない・・そこはやはり、バタール=モンラッシェやル・モンラッシェを産する村だからこその、育って来た環境が有ります。
まぁ..2本だけですから、頑張って書いても仕方が無いんですが、テイスティングさせていただいたのは、noisy 自身が2021年のガニャール=ドラグランジュのシャルドネを最低でも1本は確認したかったからなんですね。
村名でこれなら大丈夫だと確信しました!ぜひ飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしい出来栄えです!・・単にシャサーニュと言うよりも、ピュリニー・・少し混じってます?・・みたいな..そして何とも高質メロンと柑橘のアロマの立ちの良さが心に響きます!】
2018年ものの美味しさは格別でしたが、2019年もののこのシャサーニュ村名の素晴らしさには感動しました。
と言うよりも、このシャサーニュ・ブランだけじゃないんですよね。ドラグランジュ2019年全てが素晴らしい!圧巻でした。
このドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュは、先代が亡くなられてからはフォンテーヌ=ガニャールとブラン=ガニャールが補佐しているそうで、主にブラン=ガニャールのマルクさんがやっているようです。お婆ちゃんは見ているだけ・・なのかな?
畑も一度息子たちに譲った上で、葡萄でいただいているそうです・・が、
「実質、ブラン=ガニャールの息子さんのワイン」
と考えるのが妥当だと・・思い始めました。
何せこの2年のドラグランジュのワインはそれ以前と比較にならないほど素晴らしいんですよ。お年寄りの造るワインじゃ・・無い感じがバリバリに出始めています。
言わば、
「成長中の若者が様々なものを吸収しながら、少しアグレッシヴ気味に挑戦し、それが上手く行っているような感じ」
が・・この2019年ものには有るんですね。

この見事な色合いを是非ご覧ください。緑がやや強いゴールドに近い色合いです。緑が強いのは樽はさほど強く無く、若く新鮮な葡萄を新鮮なうちに処理出来、醸造もその色合いを変化させてしまうようなことが無かったことを意味するように思います。
非常に香りの上りが良く、またそのアロマは太く柔らかく、非常に心地良い青い果実と柑橘です。もっと細かく言うとメロンとラ・フランス、金柑・・でしょうか。そこに目の詰まった白い・・すこしねっとりとしているかのような石灰感・鉱物感が入って来て、ノーズを直撃してきます。
流石に物凄いラ・ブードリオットの迫力には届きませんが、この素晴らしいアロマと球体を感じさせる見事なパレット、シャサーニュらしい・・ちょっと薄めの飲み易さよりも、よりピュリニーっぽいグラマラスさが前面に出た美味しさです。
どうでしょう・・ブラン=ガニャールの息子さんはマルク・アントネーさんとおっしゃって、陣頭指揮..と言うか、自分で色々やられているようですが・・
「ブラン=ガニャールより旨い!?・・」
んじゃないかとさえ・・思ってしまいます。
思えば2017年まではブラン・ガニャール的でした。でも2018年はそれを脱却し始め、2019年もので花開いた・・そんな風に・・今のところは想像しています。
旨くて滅茶リーズナブルだと思います。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【近年、稀に見る仕上がりです!】
綺麗な色でしょう?・・緑が見える、心に染み入る色合いです。アロマも実に自然でハツラツとしています。
昨年ご紹介させていただいた2017年ものはおそらくこの10年で一番の出来・・だったんですが、2018年ものは大きく超えて来ました!
ですが・・何だろう・・ちょっと悲しくなって来ちゃうんですね。
そもそも新樽使用率は低く、葡萄のピュアな味わいをそのままに表現してくれるドメーヌだったんですが、このところは・・おそらくですが、
「エルヴァージュで人手が足りない」
か、
「気を配ってキュヴェを見る人がいない(育っていない・カーヴにいない)」
ような感じだったんですね。
要は、素性は悪くないのに・・新樽率が低く、酸化し辛いはずなのに、酸化が多めのクラシックな味わいだった訳です。
それが・・見事なマッチングで酸化の具合がベストになったものですから、この村名はフレッシュさと滑らかさが同居、往年のドラグランジュの味わいが復活したかのように感じてしまいました!
プライスも安く、安心感が有ると思います。美味しいシャサーニュです!是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2021 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット・ブラン
【何時も美味しいトップ下!・・気に入っていただけると思います。】
ガニャール=ドラグランジュの2番目のワインです。
ガニャール=ドラグランジュが評価対象になっている時のもっとも近いものでは、
「2018年もののラ・ブードリオットが94ポイント!」
です。
そして、ガニャール=ドラグランジュのバタール=モンラッシェの海外メディア最高ポイントも94ポイント・・(^^;;
まぁ、実際には決して・・
「ほぼ同じポテンシャルと言うことは絶対に・・無い」
のがこの世界の掟です。もし仕上がったものがそうだったら、そのドメーヌはその年のバタールをリリースしないでしょう・・当たり前ですよね。
ですがそれを言っても・・このラ・ブードリオットはお勧めです。独特の雰囲気を持つ「端正さ」は誰が飲んでも感じられると思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高間違い無し!・・すでにフォンテーヌ=ガニャールに負けず劣らずの質に達しています!多彩な色彩の柑橘果実のフレーヴァー、素晴らしいです!】

激旨です!・・この下の方に2016年もののグラスの写真が有りますが、
「明らかに違う!」
のが歴然としています。
2016年ものは・・クラシカルで内向的に見えてしまいますが、2019年ものも2020年ものも・・柔らかさが見えるようじゃないですか。2018年ものはやや硬さが見え、2017年ものは・・最近の写真と比べますとクリスタルな感じは見えるものの、結構に硬そうな感じ・・2016年ものになると、そのクリスタルな感覚はさらに増え、相当な硬さを想像してしまいます。
海外サイトによりますとどうやら・・ビオディナミに取り組んでいたそうで、この数年はその転換時期だったようです。
そこに2020年と言う、
「ブルゴーニュ・シャルドネにとっては最高のヴィンテージ」
に違いないと思いますが、その恩恵を最大に受けられたと想像しています。
ですから、香る柑橘のふくよかな柔らかさと多彩な色感覚・・緑も青寄りのも黄色も白もやや赤いの、ややオレンジと・・しまいには、
「おっ?・・コート・デ・ブランのグラン・クリュ・シャルドネか?」
みたいなアロマまで飛び出す始末・・中域の適度な締まりを持ちつつも柔らかさと表面張力を持っているかのような膨らみ方・・グラスを斜めによぎる「涙」の太さ、
「素直に落ちて行きたいのに横にしか行けないグラの素晴らしさ」
を感じます。

飲んでいて・・楽しくて仕方が無い・・そんな味わいでした。
すでにフォンテーヌ=ガニャールと同等の品質・ポテンシャルになっていると感じざるを得ない出来ですので、
「価格的にも相当に魅力!」
だと思います。
また海外メディアも高評価を付け始めていまして、ワインスペクテイターは2017年ものに93ポイント、2018年ものに94ポイントと・・しています。95ポイントを標準的な1級のトップ評価だと仮定しますと、2019年ものは95ポイント、2020年ものは・・それ以上に比するかと感じています。
是非飲んでみてください。このクラスで最高に旨いです。バッキバキのラxネさんのブードリオットを超えているんじゃないかと思います・・いや、思いたいですね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは激ヤバ!・・ラモネを超えたんじゃない!?・・と言いたい素晴らしい出来です!】
凄く美味しいです・・感動の美味しさ!・・高級メロンとラ・フランスなアロマがグラスから溢れんばかりに飛び出して来ます!
テクスチュアはしなやか、柔らかでふんわり感を纏い、細い糸をさらに何本も撚り合わせた太い糸に、劇的に滑らかな高質オイルをしみこませて舌の上を転がって行くかのようです。
そこでまたメロン・・良いですね~・・。液体は甘く無いのに、頭の中では極上クラスの果実の甘さが完全に出来上がって幻想が現実として感じられてしまいます。これ・・2019年ものなんですよね・・。あり得ない美味しさです。
このところ何年かは飲めていませんが、あのラモネさんちのラ・ブードリオット・ブランと比較しても、多分・・凌いでいるんじゃないかと思いますよ。ラモネさんちはもっと硬質で、若い時期に開けると・・美味しさが載って来ないんですよね・・まぁ、2019年ものはもしかしたら・・と言う部分は有るかもしれませんが。

因みに・・海外メディア評価の2019年ものの評価は見当たらなかったので、2018年もので比較してみましょうか・・。
・2018 Domaine Jean-Claude Ramonet Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 points Decanter
91 points Allen Meadows - Burghound
91 points Wine Spectator ・2018 Domaine Gagnard-Delagrange Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 Points Wine Spectator ラモネさんの2018年ラ・ブードリオットにデカンターは94ポイント付けていますがメドゥズさんとワインスペクテイターは91ポイント。
ガニャール=ドラグランジュの2018年ものラ・ブードリオットは評価者が少ないですが、ワインスペクテイターが94ポイント・・ですから、同じ評価者(違う可能性はあります)が、ガニャール=ドラグランジュのラ・ブードリオット・ブランの方が3ポイントも上!・・と言ってる訳ですね。
そして、noisy も2018年、2019年と飲ませていただいてますから、2019年ものがより素晴らしい・・のを確認しています。
もう・・最高の1級格シャルドネです。そして、
「ラモネさんではよく判らなかったラ・ブードリオットのテロワール特性が見える?」
ような気がして来ました。
これはもう・・飲むべきでしょう!・・そして驚いてみて下さい!・・この素晴らしい果実の表現に・・超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨です!・・これは飲まなきゃ絶対に損!・・ドラグランジュの名前と共に脳裏に刻んでおきましょう!】
凄い美味しいです!・・完璧でしょう。むしろ、こんなに美味しいブードリオットに出会ったのは久しぶりですし、リリース直後からこんなバランスに出会ったのは初めてと言って良いかもしれません。
そもそもブードリオットは、どちらかと言えば大柄で濃密、力強い味わいが特徴ですが、ややもすると「鈍重」になりがちでして、最近のドラグランジュは結構に・・そっちに言ってしまっていた訳です。
なので、ちょっと「野暮ったい感じ」に思えてしまう訳ですが、2018年ものはしっかり「エルヴァージュ」も出来た様ですし、何よりも、
「樹齢の高い葡萄の質がめちゃ良かった!」
ことが伺えるんですよ。
なので、「シャサーニュのムルソー(・ペリxxx)」とも言いたくなるブードリオットがここまで美味しいなんて、覚えていない位久々です。
シャサーニュ村名でも書いたんですが、滅茶美味しいのに何故か悲しくなる・・どこか、
「線香花火の火球が落ちる前の・・チリチリっとした哀愁ただよう輝き」
にも感じられたからでしょうか。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・もし置くなら5年・・でしょうかね。是非品温を高めにして飲んでください。素晴らしい出来!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【絶対に外さない選択でしょう!】
シャサーニュの村のど真ん中から僅かに南にズレた位置にある「ラ・ブードリオット」です。
ここの畑は「モルジョ」とも名乗れますが、敢えて「ブードリオット」をクレジットしています。まぁ、モルジョ系だと思っていただいて結構ですが、一般的なモルジョのイメージよりもやや繊細系かな?・・と言う感じがします。
村名シャサーニュ・ブランが「実にちょうど良いドライな美味しさ」を見せるのに対し、ブードリオットはさすがの1級、濃密さと繊細さをかなり載せた味わいで、
「まん丸なパレットを描いてくれる」
実に美味しいシャルドネです。樹齢が古いことがその由縁かと思えます。村名と比較しますと、各段の差が有ると感じられるかもしれません。
やや緑の入った美しい照りの有る色合いから、黄色、白の果実・柑橘、石灰、煙のニュアンス・・ノーズに甘いニュアンスを感じるほど良い感じの濃密さが有ります。勿論全く甘く無く、とてもドライです。
皆さんは結構にピノ・ノワール好きでいらっしゃる方が多く、シャルドネばかりご案内していると・・結構にご注文が間延びした感じになってしまうんですが、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネを飲みつけていると、ついつい、シャルドネばかりを飲みたくなってしまうんですね。
noisy のところも、カミさんはピノ(赤)よりシャルドネの方が好きらしく、
「どう?このワイン?」
と尋ねると、シャルドネの場合は、
「美味しいよ!」
と返ってくるんですが、ピノの場合はややトーンが低いんですね。まぁ、食事も有るでしょうし、好みも有るかと思います。それに、
「畑の位置やドメーヌについて」
などを知っているとか、知らずとも興味が有るかどうかなどでも、変わって来てしまいますよね。
まぁ、例えばモルジョの場合は、修道院の周りの1級畑は実際は違う名前で有っても、「モルジョ」と名乗れたり、名乗れなかったりします。なので、反対に言えば、モルジョと言う1級畑を良く理解しよう・・とするなら、非常に難しいことに成ってしまう訳ですね。noisy も未だに良くは整理出来ていません。結構に様々な表情のモルジョに出会いますんで・・。
こちらはぜい肉の無いスレンダーな躯体をした、やや繊細系で縦構造の深い・・横向きの肉の付き過ぎない、オイリーさは有るにせよ、オイリーだと断言するまで行かないタイプのモルジョ・・いや、レ・ブードリオットです。美味しいと思います。これは飲んでしまいますよ。ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
● 2021 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【おそらくまともな造り手の中ではもっともリーズナブルなバタール=モンラッシェでしょう!】
希少なアイテムです。2本だけ・・。さすがに2021年ものは少ないです。
ですが、村名シャサーニュを飲んで感じたことは、
「2021年のボーヌの高級シャルドネは何を飲んでも滅茶美味しい!」
ので、
「村名シャサーニュの仕上がりを見ると、価格も味わいもまさに狙い目!」
と言えるかと思います。
まぁ・・5~6万円もするのに狙い目って言ったとすると・・一体何を言ってるのかと思われるかもしれませんが、海外も5万円以下はゼロです。そして、今や日本の「円」は、海外の方にとってはとてつもなくリーズナブルですから、
「外人さんが日本にわんさか押し寄せている」
のも間違いありません。
まぁ・・このままでも良いっちゃ良い訳なお方も多いはずですが、ずっとこのままのはずもなく・・、
「日本人の所得もいずれ海外並みになって行く」
のも間違いない訳ですから、少なくとも「先行投資?」にはなろうかと思います。飲みたいですね・・バタール!2019年ものをいただきましたが、2021年のモンラッシェ系はめちゃ美味しいですから・・ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【2020年のシャサーニュ1級ラ・ブードリオットや村名シャサーニュを飲めば、このバタールが半端無い出来で非常にリーズナブルなことは想像できてしまいます!非常に素晴らしいはず!】
実は村名シャサーニュの2020年白も飲ませていただきまして・・
「これ・・安くてめっちゃ旨いじゃん・・!」
と少し舞い上がっていたんですが、何故か割り当てが無く・・凹んでいました。少ないのでレストランさんに行っちゃったかな・・。
個人的にはドラグランジュの2020年のラ・ブードリオットは、1級クラス・トップの評価に匹敵するかと感じていますので、間違い無くこのバタール=モンラッシェ2020年はそれを超えてくること間違いないと踏んでいます。
その割には少し昔のラミーのクリオ=バタールや、バシュレ・モノのバタールと同様か、少し安いくらいの価格ですから、
「今最もリーズナブルで、最高クラスのモンラッシェの味わいを感じさせてくれるに違いないバタール!」
と言うことになるかと想像しています。流石に2020年もののバタールは開けられません・・ので、この下の2019年もののレヴューをご参考にされてください。
また・・海外の情報ですと、すでにこのド・ラグランジェの畑もビオディナミになっているそうです。まぁ・・3~4年前のドラグランジュの古典的な仕上がりのワインからは、そのナチュールな部分を想像など不可能でしたが、2019年、2020年と連続して素晴らしい柔らかさを見せる味わいを確認すると、さもありなん・・と思わざるを得ません。
非常にお買い得かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2019年もののレヴューです。
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【最高立地のグラン・クリュ・シャルドネだけが見せる厳めしさ、壮大なスケール、未開の粒子が凝縮している「様」を楽しめます!】
2019年もののガニャール=ドラグランジュのワインにあって、このようやく飲めたトップ・キュヴェだけが・・微妙にイントネーションが異なっています。
「若くほとばしるような情熱が余り感じられない・・」
んですね。もしかしたらこのボトルは状態が今ひとつだったかもしれません。
ですが、ま~・・半端無い・・マンモスぶり、巨匠と言うにふさわしいような、途轍もない広大さを持った怪物でした。
ブラン=ガニャールのマルク・アントネーさんが若さを削りながら造っているのか・・と思っていましたが、これだけは親父さんのジャン=マルク・ブランさんなんじゃないかと思うんですよ。
このところは全然飲んでいませんがブラン=ガニャール的な味わい・・2016年以前のガニャール=ドラグランジュ的な味わいを引きずっているような感じがします。
それでも、数日に分けて楽しませていただいており、今もまだそれを継続中なのでそろそろ2週間?・・になろうかとしていますが、
「閉じる・・・少し開放する・・がまた閉じる・・結構に開放する・・閉じる・・少し開放する」
を延々に繰り返しています・・(^^;;

その姿は、一般的な想像で言うところの「バタール=モンラッシェ」と言うよりは、「ル・モンラッシェ」に近いような・・緊張感が漲った繊細な味わいをしています。
繊維・・と言っても着物に使用するような糸と言うよりも、どこまでも細く伸ばした金属性の糸..を撚り合わせたような印象です。
なので、その糸に味蕾が触れると、むしろその反応として・・イオンとかそんな感じでしょうか・・そんな、ちょっとレベルの違う飲み物を口にしているような感覚になります。
フォンテーヌ=ガニャールの2019年のクリオ=バタールを飲まれた方は、その素晴らしさを伝えてくれました。同じく2019年のバタール=モンラッシェを飲まれた方は「化け物」と言うようなニュアンスでその存在の姿を教えてくれました。
このガニャール=ドラグランジュの2019年バタール=モンラッシェの今は、フォンテーヌ=ガニャール的な、それでもどこか「ゆったり」「ふっくら」「優しい」味わいは・・多分しないと・・思います。
しかしながら、この最高級のシャルドネがそのテロワールの本当の姿を見せてくれるのには間違い無いと思います。
久しぶりに楽しんでいます!・・毎日・・ほんの少しずつ・・舐めているんです。面白いですよ・・これをやりますと、
「シャルドネはとんでもない狸寝入りをする」
のが判るはずです。本当に何にも無くなります。単に硬くちょっと酸っぱい水・・でしか無くなってしまうんですね。でもそれが翌日にはとんでもなく香って来たりするんです。このバタールはそんな時に、素晴らしい姿を見せてくれます!・・5年、10年・・の寿命では有りません。是非トライしてみて下さい。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・これだけは飲んでいません!】 まぁ、もう売らなくても良いか・・みたいなワインです。ドメーヌもののバタール=モンラッシェでこのプライスは最安値じゃないかと思ったりもします。
それにまぁ・・海外メディアも、以前は少しはスリスリしていたはずなのに、ご当主のジャックさんが亡くなり、将来ドメーヌを閉じることが決定的になると・・見向きもしないんですよね。フォンテーヌ=ガニャールは毎年、多くのメディアがレヴュー・テイスティングリポートをしており、むしろ、モンラッシェやバタール、クリオ=バタールと言った垂涎のシャルドネのテイスティングを楽しみにしているかのようにも感じられます。
そんなところも有ったんじゃないかと思う訳です。
「何だよ・・今まで散々・・」
と言ったような想いが、子供さんたちにも生まれたのか、2017年でかなり・・・2018年はビックリするほどの素晴らしいワインを造り上げています。
ですので、飲めては居ませんが、このドメーヌの今の看板でもあるバタール=モンラッシェ(以前の看板はモンラッシェ)が悪い訳はないと思っています。
非常にリーズナブルです。テイスティングコメントが出来ずに申し訳ありませんが、おそらく95Points ほどは有るんじゃないかと勝手に想像しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2009 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【 Finesse Back Vintage Autumn Festival !! 何とグレートイヤー2009年のグラン・クリュ・バタールです!!】
ガニャール=ドラグランジュの2009年、グレートイヤーのバタール=モンラッシェです。ワイン・スペクテイターは92ポイントと低調です。
まぁ・・どうしてもガニャール=ドラグランジュを継承する息子たち、親族たちのワインには高めの評価が出ますが、新樽を抑え目で使用する本家のワインは、幾分クラシカルで・・若い時分の派手さ、判りやすさが劣る分、厳しい評価になるのは仕方が無いのかもしれません。昔は新樽率15%だったと・・PKさんは言ってますが、どうでしょう・・グラン・クリュ・クラスには30%ほど奢っていたのかもしれませんね。
ですが・・バタールですから..クラシカルなのはむしろ好都合。タイミングさえバッチリなら素晴らしい経験になることでしょう。ガニャール=ドラグランジュのワインはいずれ枯渇しますので、是非1本・・いかがでしょうか。
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! 何と2010年のグラン・クリュ・バタール!!・・往年の名家ガニャール・ドラグランジュのトップ・キュヴェ..覚えておいて欲しいです!】
この2023年の夏、フィネスさんよりお分けいただいた銘品です。フィネスさんでのテイスティングを経て出荷されることになった貯蔵品です。
そもそも・・仮に持っていたとしてもバタール=モンラッシェなど、そうは簡単には開けられないものですよね。
「・・まだ若いから・・なぁ・・」
「・・高かったし・・」
「・・一人で飲むのもなぁ・・」
等と言うような気持ちから、結局・・
「一番硬い時に開けてしまって、ウンともスンとも言わない高質シャルドネの狸寝入りに拒まれる」
なんて経験は、大抵のワインファンなら経験しているかもしれません。
このバタール=モンラッシェと言うワインはモンラッシェの庶子と言われるくらい有って・・その昔は今のバタールの周りの区画(下部)までバタールでしたから、
「当たりはずれが多い」
などと揶揄されたものです。
現在ではすでにそのような部分は格下げになっていますから、そこまでのは無いんですが、それでもその組成故の「狸寝入り」には泣かされることも有るわけです。
その一方で、モンラッシェと同様なパフォーマンスを見せてくれるシュチュエーションも多く有りますから、リーズナブルなことも有って人気になるんですね。
たしかご当主のジャックさんが亡くなられたのが2009年ですから、親族が挙ってガニャール・ドラグランジュを仕上げることになった頃のバタールと言うことになります。この先はブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、いずれ無くなることになるでしょう。ご検討いただきましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【2020年のシャサーニュ1級ラ・ブードリオットや村名シャサーニュを飲めば、このバタールが半端無い出来で非常にリーズナブルなことは想像できてしまいます!非常に素晴らしいはず!】 実は村名シャサーニュの2020年白も飲ませていただきまして・・
「これ・・安くてめっちゃ旨いじゃん・・!」
と少し舞い上がっていたんですが、何故か割り当てが無く・・凹んでいました。少ないのでレストランさんに行っちゃったかな・・。
個人的にはドラグランジュの2020年のラ・ブードリオットは、1級クラス・トップの評価に匹敵するかと感じていますので、間違い無くこのバタール=モンラッシェ2020年はそれを超えてくること間違いないと踏んでいます。
その割には少し昔のラミーのクリオ=バタールや、バシュレ・モノのバタールと同様か、少し安いくらいの価格ですから、
「今最もリーズナブルで、最高クラスのモンラッシェの味わいを感じさせてくれるに違いないバタール!」
と言うことになるかと想像しています。流石に2020年もののバタールは開けられません・・ので、この下の2019年もののレヴューをご参考にされてください。
また・・海外の情報ですと、すでにこのド・ラグランジェの畑もビオディナミになっているそうです。まぁ・・3~4年前のドラグランジュの古典的な仕上がりのワインからは、そのナチュールな部分を想像など不可能でしたが、2019年、2020年と連続して素晴らしい柔らかさを見せる味わいを確認すると、さもありなん・・と思わざるを得ません。
非常にお買い得かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2019年もののレヴューです。
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【最高立地のグラン・クリュ・シャルドネだけが見せる厳めしさ、壮大なスケール、未開の粒子が凝縮している「様」を楽しめます!】
2019年もののガニャール=ドラグランジュのワインにあって、このようやく飲めたトップ・キュヴェだけが・・微妙にイントネーションが異なっています。
「若くほとばしるような情熱が余り感じられない・・」
んですね。もしかしたらこのボトルは状態が今ひとつだったかもしれません。
ですが、ま~・・半端無い・・マンモスぶり、巨匠と言うにふさわしいような、途轍もない広大さを持った怪物でした。
ブラン=ガニャールのマルク・アントネーさんが若さを削りながら造っているのか・・と思っていましたが、これだけは親父さんのジャン=マルク・ブランさんなんじゃないかと思うんですよ。
このところは全然飲んでいませんがブラン=ガニャール的な味わい・・2016年以前のガニャール=ドラグランジュ的な味わいを引きずっているような感じがします。
それでも、数日に分けて楽しませていただいており、今もまだそれを継続中なのでそろそろ2週間?・・になろうかとしていますが、
「閉じる・・・少し開放する・・がまた閉じる・・結構に開放する・・閉じる・・少し開放する」
を延々に繰り返しています・・(^^;;

その姿は、一般的な想像で言うところの「バタール=モンラッシェ」と言うよりは、「ル・モンラッシェ」に近いような・・緊張感が漲った繊細な味わいをしています。
繊維・・と言っても着物に使用するような糸と言うよりも、どこまでも細く伸ばした金属性の糸..を撚り合わせたような印象です。
なので、その糸に味蕾が触れると、むしろその反応として・・イオンとかそんな感じでしょうか・・そんな、ちょっとレベルの違う飲み物を口にしているような感覚になります。
フォンテーヌ=ガニャールの2019年のクリオ=バタールを飲まれた方は、その素晴らしさを伝えてくれました。同じく2019年のバタール=モンラッシェを飲まれた方は「化け物」と言うようなニュアンスでその存在の姿を教えてくれました。
このガニャール=ドラグランジュの2019年バタール=モンラッシェの今は、フォンテーヌ=ガニャール的な、それでもどこか「ゆったり」「ふっくら」「優しい」味わいは・・多分しないと・・思います。
しかしながら、この最高級のシャルドネがそのテロワールの本当の姿を見せてくれるのには間違い無いと思います。
久しぶりに楽しんでいます!・・毎日・・ほんの少しずつ・・舐めているんです。面白いですよ・・これをやりますと、
「シャルドネはとんでもない狸寝入りをする」
のが判るはずです。本当に何にも無くなります。単に硬くちょっと酸っぱい水・・でしか無くなってしまうんですね。でもそれが翌日にはとんでもなく香って来たりするんです。このバタールはそんな時に、素晴らしい姿を見せてくれます!・・5年、10年・・の寿命では有りません。是非トライしてみて下さい。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・これだけは飲んでいません!】 まぁ、もう売らなくても良いか・・みたいなワインです。ドメーヌもののバタール=モンラッシェでこのプライスは最安値じゃないかと思ったりもします。
それにまぁ・・海外メディアも、以前は少しはスリスリしていたはずなのに、ご当主のジャックさんが亡くなり、将来ドメーヌを閉じることが決定的になると・・見向きもしないんですよね。フォンテーヌ=ガニャールは毎年、多くのメディアがレヴュー・テイスティングリポートをしており、むしろ、モンラッシェやバタール、クリオ=バタールと言った垂涎のシャルドネのテイスティングを楽しみにしているかのようにも感じられます。
そんなところも有ったんじゃないかと思う訳です。
「何だよ・・今まで散々・・」
と言ったような想いが、子供さんたちにも生まれたのか、2017年でかなり・・・2018年はビックリするほどの素晴らしいワインを造り上げています。
ですので、飲めては居ませんが、このドメーヌの今の看板でもあるバタール=モンラッシェ(以前の看板はモンラッシェ)が悪い訳はないと思っています。
非常にリーズナブルです。テイスティングコメントが出来ずに申し訳ありませんが、おそらく95Points ほどは有るんじゃないかと勝手に想像しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2010 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット・ブラン
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! フィネスさんでのテイスティングを経て出荷Okになった貴重な貯蔵品です。】
フィネスさんからこの夏お分けいただいた貴重なシャサーニュ1級、ラ・ブードリオットです。毎年のようにテイスティングしていたので、まぁまぁ有った在庫が大分無くなってしまったと・・言ってました・・(^^;; その前に分けていただけたら・・まぁ、気に入らないと出さない藤田社長のカヴィスト気質有ってこそのフィネスさんですから、その決定を有難く思っています。流石にそのお零れまでは回っては来ませんでしたが、製品は1本、いただくことが出来ました。
2020年もののラ・ブードリオットが「めちゃんこ美味かった」んですが、2010年ものについては・・ちょうどフィネスさんとお取引が切れていた頃でして飲んでないんですね。
ですがスペクテイターで91ポイント付いてましたので・・少なくともプラス2点ほどはしても大丈夫かと思います。この頃・・のブルゴーニュワインは、一部を除外して今ほどに盛られたポイント付けはされておらず、まだまだ・・
「ゴージャスさ命!」
みたいな・・例えばカリフォルニアとかのシャルドネの方が評価は高かったと思います。この10年ほどですよ・・ブルゴーニュワインが世界中の人気になったのは・・Noisy wine は1998年からネット販売を始めましたが、
「・・なんでブルゴーニュ主体?・・何、自然派って?・・楽Xポイント、付きますか?」
等と言う、皆さまのとっても白~い眼をいただきながら、滅茶ニッチなサイトを運営して来ましたから・・はい。
このラ・ブードリオットですが、ブードリオットと言えばラモネさん・・ですよね。ラモネさんはもっとタイトかな・・少し時間を与えてあげると美味しくなるタイプ。おそらくこの頃のガニャール・ドラグランジュはフォンテーヌ・ガニャールに近い、ふんわりと瑞々しい雄大さを感じさせるタイプで早くからも飲めると思います。
同時にご案内させていただいているバタール=モンラッシェも2010年ですから、こちらも13年もの・・完熟状態でしょう。焦らずゆっくり休めてお召し上がりくださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【過去最高間違い無し!・・すでにフォンテーヌ=ガニャールに負けず劣らずの質に達しています!多彩な色彩の柑橘果実のフレーヴァー、素晴らしいです!】
激旨です!・・この下の方に2016年もののグラスの写真が有りますが、
「明らかに違う!」
のが歴然としています。
2016年ものは・・クラシカルで内向的に見えてしまいますが、2019年ものも2020年ものも・・柔らかさが見えるようじゃないですか。2018年ものはやや硬さが見え、2017年ものは・・最近の写真と比べますとクリスタルな感じは見えるものの、結構に硬そうな感じ・・2016年ものになると、そのクリスタルな感覚はさらに増え、相当な硬さを想像してしまいます。
海外サイトによりますとどうやら・・ビオディナミに取り組んでいたそうで、この数年はその転換時期だったようです。
そこに2020年と言う、
「ブルゴーニュ・シャルドネにとっては最高のヴィンテージ」
に違いないと思いますが、その恩恵を最大に受けられたと想像しています。
ですから、香る柑橘のふくよかな柔らかさと多彩な色感覚・・緑も青寄りのも黄色も白もやや赤いの、ややオレンジと・・しまいには、
「おっ?・・コート・デ・ブランのグラン・クリュ・シャルドネか?」
みたいなアロマまで飛び出す始末・・中域の適度な締まりを持ちつつも柔らかさと表面張力を持っているかのような膨らみ方・・グラスを斜めによぎる「涙」の太さ、
「素直に落ちて行きたいのに横にしか行けないグラの素晴らしさ」
を感じます。

飲んでいて・・楽しくて仕方が無い・・そんな味わいでした。
すでにフォンテーヌ=ガニャールと同等の品質・ポテンシャルになっていると感じざるを得ない出来ですので、
「価格的にも相当に魅力!」
だと思います。
また海外メディアも高評価を付け始めていまして、ワインスペクテイターは2017年ものに93ポイント、2018年ものに94ポイントと・・しています。95ポイントを標準的な1級のトップ評価だと仮定しますと、2019年ものは95ポイント、2020年ものは・・それ以上に比するかと感じています。
是非飲んでみてください。このクラスで最高に旨いです。バッキバキのラxネさんのブードリオットを超えているんじゃないかと思います・・いや、思いたいですね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは激ヤバ!・・ラモネを超えたんじゃない!?・・と言いたい素晴らしい出来です!】
凄く美味しいです・・感動の美味しさ!・・高級メロンとラ・フランスなアロマがグラスから溢れんばかりに飛び出して来ます!
テクスチュアはしなやか、柔らかでふんわり感を纏い、細い糸をさらに何本も撚り合わせた太い糸に、劇的に滑らかな高質オイルをしみこませて舌の上を転がって行くかのようです。
そこでまたメロン・・良いですね~・・。液体は甘く無いのに、頭の中では極上クラスの果実の甘さが完全に出来上がって幻想が現実として感じられてしまいます。これ・・2019年ものなんですよね・・。あり得ない美味しさです。
このところ何年かは飲めていませんが、あのラモネさんちのラ・ブードリオット・ブランと比較しても、多分・・凌いでいるんじゃないかと思いますよ。ラモネさんちはもっと硬質で、若い時期に開けると・・美味しさが載って来ないんですよね・・まぁ、2019年ものはもしかしたら・・と言う部分は有るかもしれませんが。

因みに・・海外メディア評価の2019年ものの評価は見当たらなかったので、2018年もので比較してみましょうか・・。
・2018 Domaine Jean-Claude Ramonet Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 points Decanter
91 points Allen Meadows - Burghound
91 points Wine Spectator ・2018 Domaine Gagnard-Delagrange Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 Points Wine Spectator ラモネさんの2018年ラ・ブードリオットにデカンターは94ポイント付けていますがメドゥズさんとワインスペクテイターは91ポイント。
ガニャール=ドラグランジュの2018年ものラ・ブードリオットは評価者が少ないですが、ワインスペクテイターが94ポイント・・ですから、同じ評価者(違う可能性はあります)が、ガニャール=ドラグランジュのラ・ブードリオット・ブランの方が3ポイントも上!・・と言ってる訳ですね。
そして、noisy も2018年、2019年と飲ませていただいてますから、2019年ものがより素晴らしい・・のを確認しています。
もう・・最高の1級格シャルドネです。そして、
「ラモネさんではよく判らなかったラ・ブードリオットのテロワール特性が見える?」
ような気がして来ました。
これはもう・・飲むべきでしょう!・・そして驚いてみて下さい!・・この素晴らしい果実の表現に・・超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨です!・・これは飲まなきゃ絶対に損!・・ドラグランジュの名前と共に脳裏に刻んでおきましょう!】
凄い美味しいです!・・完璧でしょう。むしろ、こんなに美味しいブードリオットに出会ったのは久しぶりですし、リリース直後からこんなバランスに出会ったのは初めてと言って良いかもしれません。
そもそもブードリオットは、どちらかと言えば大柄で濃密、力強い味わいが特徴ですが、ややもすると「鈍重」になりがちでして、最近のドラグランジュは結構に・・そっちに言ってしまっていた訳です。
なので、ちょっと「野暮ったい感じ」に思えてしまう訳ですが、2018年ものはしっかり「エルヴァージュ」も出来た様ですし、何よりも、
「樹齢の高い葡萄の質がめちゃ良かった!」
ことが伺えるんですよ。
なので、「シャサーニュのムルソー(・ペリxxx)」とも言いたくなるブードリオットがここまで美味しいなんて、覚えていない位久々です。
シャサーニュ村名でも書いたんですが、滅茶美味しいのに何故か悲しくなる・・どこか、
「線香花火の火球が落ちる前の・・チリチリっとした哀愁ただよう輝き」
にも感じられたからでしょうか。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・もし置くなら5年・・でしょうかね。是非品温を高めにして飲んでください。素晴らしい出来!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【絶対に外さない選択でしょう!】
シャサーニュの村のど真ん中から僅かに南にズレた位置にある「ラ・ブードリオット」です。
ここの畑は「モルジョ」とも名乗れますが、敢えて「ブードリオット」をクレジットしています。まぁ、モルジョ系だと思っていただいて結構ですが、一般的なモルジョのイメージよりもやや繊細系かな?・・と言う感じがします。
村名シャサーニュ・ブランが「実にちょうど良いドライな美味しさ」を見せるのに対し、ブードリオットはさすがの1級、濃密さと繊細さをかなり載せた味わいで、
「まん丸なパレットを描いてくれる」
実に美味しいシャルドネです。樹齢が古いことがその由縁かと思えます。村名と比較しますと、各段の差が有ると感じられるかもしれません。
やや緑の入った美しい照りの有る色合いから、黄色、白の果実・柑橘、石灰、煙のニュアンス・・ノーズに甘いニュアンスを感じるほど良い感じの濃密さが有ります。勿論全く甘く無く、とてもドライです。
皆さんは結構にピノ・ノワール好きでいらっしゃる方が多く、シャルドネばかりご案内していると・・結構にご注文が間延びした感じになってしまうんですが、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネを飲みつけていると、ついつい、シャルドネばかりを飲みたくなってしまうんですね。
noisy のところも、カミさんはピノ(赤)よりシャルドネの方が好きらしく、
「どう?このワイン?」
と尋ねると、シャルドネの場合は、
「美味しいよ!」
と返ってくるんですが、ピノの場合はややトーンが低いんですね。まぁ、食事も有るでしょうし、好みも有るかと思います。それに、
「畑の位置やドメーヌについて」
などを知っているとか、知らずとも興味が有るかどうかなどでも、変わって来てしまいますよね。
まぁ、例えばモルジョの場合は、修道院の周りの1級畑は実際は違う名前で有っても、「モルジョ」と名乗れたり、名乗れなかったりします。なので、反対に言えば、モルジョと言う1級畑を良く理解しよう・・とするなら、非常に難しいことに成ってしまう訳ですね。noisy も未だに良くは整理出来ていません。結構に様々な表情のモルジョに出会いますんで・・。
こちらはぜい肉の無いスレンダーな躯体をした、やや繊細系で縦構造の深い・・横向きの肉の付き過ぎない、オイリーさは有るにせよ、オイリーだと断言するまで行かないタイプのモルジョ・・いや、レ・ブードリオットです。美味しいと思います。これは飲んでしまいますよ。ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
● 2010 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【 Finesse Back Vintage Summer Festival !! 何と2010年のグラン・クリュ・バタール!!・・往年の名家ガニャール・ドラグランジュのトップ・キュヴェ..覚えておいて欲しいです!】
この2023年の夏、フィネスさんよりお分けいただいた銘品です。フィネスさんでのテイスティングを経て出荷されることになった貯蔵品です。
そもそも・・仮に持っていたとしてもバタール=モンラッシェなど、そうは簡単には開けられないものですよね。
「・・まだ若いから・・なぁ・・」
「・・高かったし・・」
「・・一人で飲むのもなぁ・・」
等と言うような気持ちから、結局・・
「一番硬い時に開けてしまって、ウンともスンとも言わない高質シャルドネの狸寝入りに拒まれる」
なんて経験は、大抵のワインファンなら経験しているかもしれません。
このバタール=モンラッシェと言うワインはモンラッシェの庶子と言われるくらい有って・・その昔は今のバタールの周りの区画(下部)までバタールでしたから、
「当たりはずれが多い」
などと揶揄されたものです。
現在ではすでにそのような部分は格下げになっていますから、そこまでのは無いんですが、それでもその組成故の「狸寝入り」には泣かされることも有るわけです。
その一方で、モンラッシェと同様なパフォーマンスを見せてくれるシュチュエーションも多く有りますから、リーズナブルなことも有って人気になるんですね。
たしかご当主のジャックさんが亡くなられたのが2009年ですから、親族が挙ってガニャール・ドラグランジュを仕上げることになった頃のバタールと言うことになります。この先はブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、いずれ無くなることになるでしょう。ご検討いただきましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【2020年のシャサーニュ1級ラ・ブードリオットや村名シャサーニュを飲めば、このバタールが半端無い出来で非常にリーズナブルなことは想像できてしまいます!非常に素晴らしいはず!】 実は村名シャサーニュの2020年白も飲ませていただきまして・・
「これ・・安くてめっちゃ旨いじゃん・・!」
と少し舞い上がっていたんですが、何故か割り当てが無く・・凹んでいました。少ないのでレストランさんに行っちゃったかな・・。
個人的にはドラグランジュの2020年のラ・ブードリオットは、1級クラス・トップの評価に匹敵するかと感じていますので、間違い無くこのバタール=モンラッシェ2020年はそれを超えてくること間違いないと踏んでいます。
その割には少し昔のラミーのクリオ=バタールや、バシュレ・モノのバタールと同様か、少し安いくらいの価格ですから、
「今最もリーズナブルで、最高クラスのモンラッシェの味わいを感じさせてくれるに違いないバタール!」
と言うことになるかと想像しています。流石に2020年もののバタールは開けられません・・ので、この下の2019年もののレヴューをご参考にされてください。
また・・海外の情報ですと、すでにこのド・ラグランジェの畑もビオディナミになっているそうです。まぁ・・3~4年前のドラグランジュの古典的な仕上がりのワインからは、そのナチュールな部分を想像など不可能でしたが、2019年、2020年と連続して素晴らしい柔らかさを見せる味わいを確認すると、さもありなん・・と思わざるを得ません。
非常にお買い得かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2019年もののレヴューです。
-----
【最高立地のグラン・クリュ・シャルドネだけが見せる厳めしさ、壮大なスケール、未開の粒子が凝縮している「様」を楽しめます!】
2019年もののガニャール=ドラグランジュのワインにあって、このようやく飲めたトップ・キュヴェだけが・・微妙にイントネーションが異なっています。
「若くほとばしるような情熱が余り感じられない・・」
んですね。もしかしたらこのボトルは状態が今ひとつだったかもしれません。
ですが、ま~・・半端無い・・マンモスぶり、巨匠と言うにふさわしいような、途轍もない広大さを持った怪物でした。
ブラン=ガニャールのマルク・アントネーさんが若さを削りながら造っているのか・・と思っていましたが、これだけは親父さんのジャン=マルク・ブランさんなんじゃないかと思うんですよ。
このところは全然飲んでいませんがブラン=ガニャール的な味わい・・2016年以前のガニャール=ドラグランジュ的な味わいを引きずっているような感じがします。
それでも、数日に分けて楽しませていただいており、今もまだそれを継続中なのでそろそろ2週間?・・になろうかとしていますが、
「閉じる・・・少し開放する・・がまた閉じる・・結構に開放する・・閉じる・・少し開放する」
を延々に繰り返しています・・(^^;;

その姿は、一般的な想像で言うところの「バタール=モンラッシェ」と言うよりは、「ル・モンラッシェ」に近いような・・緊張感が漲った繊細な味わいをしています。
繊維・・と言っても着物に使用するような糸と言うよりも、どこまでも細く伸ばした金属性の糸..を撚り合わせたような印象です。
なので、その糸に味蕾が触れると、むしろその反応として・・イオンとかそんな感じでしょうか・・そんな、ちょっとレベルの違う飲み物を口にしているような感覚になります。
フォンテーヌ=ガニャールの2019年のクリオ=バタールを飲まれた方は、その素晴らしさを伝えてくれました。同じく2019年のバタール=モンラッシェを飲まれた方は「化け物」と言うようなニュアンスでその存在の姿を教えてくれました。
このガニャール=ドラグランジュの2019年バタール=モンラッシェの今は、フォンテーヌ=ガニャール的な、それでもどこか「ゆったり」「ふっくら」「優しい」味わいは・・多分しないと・・思います。
しかしながら、この最高級のシャルドネがそのテロワールの本当の姿を見せてくれるのには間違い無いと思います。
久しぶりに楽しんでいます!・・毎日・・ほんの少しずつ・・舐めているんです。面白いですよ・・これをやりますと、
「シャルドネはとんでもない狸寝入りをする」
のが判るはずです。本当に何にも無くなります。単に硬くちょっと酸っぱい水・・でしか無くなってしまうんですね。でもそれが翌日にはとんでもなく香って来たりするんです。このバタールはそんな時に、素晴らしい姿を見せてくれます!・・5年、10年・・の寿命では有りません。是非トライしてみて下さい。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・これだけは飲んでいません!】 まぁ、もう売らなくても良いか・・みたいなワインです。ドメーヌもののバタール=モンラッシェでこのプライスは最安値じゃないかと思ったりもします。
それにまぁ・・海外メディアも、以前は少しはスリスリしていたはずなのに、ご当主のジャックさんが亡くなり、将来ドメーヌを閉じることが決定的になると・・見向きもしないんですよね。フォンテーヌ=ガニャールは毎年、多くのメディアがレヴュー・テイスティングリポートをしており、むしろ、モンラッシェやバタール、クリオ=バタールと言った垂涎のシャルドネのテイスティングを楽しみにしているかのようにも感じられます。
そんなところも有ったんじゃないかと思う訳です。
「何だよ・・今まで散々・・」
と言ったような想いが、子供さんたちにも生まれたのか、2017年でかなり・・・2018年はビックリするほどの素晴らしいワインを造り上げています。
ですので、飲めては居ませんが、このドメーヌの今の看板でもあるバタール=モンラッシェ(以前の看板はモンラッシェ)が悪い訳はないと思っています。
非常にリーズナブルです。テイスティングコメントが出来ずに申し訳ありませんが、おそらく95Points ほどは有るんじゃないかと勝手に想像しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2020 Bourgogne Passe-Tout-Grains
ブルゴーニュ・パストゥグラン
【こんなパスグラを待っていた!・・2020年と言うヴィンテージだからこそなのか、この豊かさがちょうど良くてゆっくりと流れながら美しい表情を見せてくれるブルファンの心に響く味わいです!】

どうでしょう?・・1枚目の写真も素晴らしいでしょう?2019年ものも、それ以前の・・
「淡さが目立つ明るい赤」
とは大きく異なり、良く熟していて滅茶美味しいと思わせてくれる色彩をしていました。
2020年ものはさらに、
「鮮やかだと思わせる色彩!」
が加わっているように見えませんか?
2020年ものは相当濃密さを持ったピノ・ノワールが多く、
「先行きは間違い無い!・・でも直近は・・ちょっと濃い?」
感じがしますよね?
ですが・・海外メディアの情報を紐解きますと、すでにドラグランジュも子供たちが畑の面倒を見ていますので、
「すでにビオに切り替わった!」
としているんですね。

まさにそれを裏付けるように、この・・少なくとも3年ほど、2018年ものからでしょうか、
「明らかに以前のクラシカルな味わいから変化して来た!」
と言えます。
そしてそれに加え、2020年と言う・・水不足にたたられたが最後の最後に救われたヴィンテージの濃度が適度に乗った感じでしょうか。もしくは、
「ビオによる耕作で根が地中深く入り始め、水不足もあまり関係無かった・・」
と言うのが最も正しいかもしれません。
中々・・いくら noisy がパスグラ、旨いよと言い続けたところで、価格もそれなりには上がって来ていますし、ガメの存在が気に入らないとおっしゃる方もいらっしゃるのでしょう、今ひとつな売れ行きでは有ります。
ですが、トラペのパスグラ、「ア・ミニマ」などは・・他店さんが余り売れないのを良いことに、フィネスさんから相当な数をいただいていた時期もある位、
「実は Noisy wine はパスグラを結構販売している・・」
んですね。それが noisy の計画通りには行ってないと言うだけで・・。
非常に素晴らしい、最高のヴィンテージになるかもしれない2020年の、最高にバランスの良いパスグラです。是非ご検討くださいませ。超お勧めします!
【・・この素晴らしい色彩をご覧ください!・・そしてそれでグッと来たら・・それは正しい反応です!・・滅茶旨いです!】
グレートイヤーの2019年だから旨いのか、若きマルク・アントネーさんがコツをつかんだからなのか・・は、2018年ものパストゥグランの入荷が無かったため、判断のしようがないのが残念です。2017年ものはそれ以前のものに比較すると非常に伸びやかで美味しかった・・と記憶していますが、
「2019年ものとは比較にならない」
としか言いようが無いほど2019年ものは充実し、洗練され、滅茶旨いです。
まず、このギリギリまで寄ったグラスの写真をご覧ください。・・いや・・これパスグラですよ。まずガメが素晴らしい出来だと思います。このワインの「伸びやかさ」「軽妙な旨さ」を担当すべき品種です。
そしてピノ・ノワール。これも充実しています。繊細さと高質感を担当していると思いますが、これもまた・・素晴らしい出来です。
どちらも非常にピュアに、ほんのりナチュラルに仕上げられてブレンドされています。
ですが、2016年までとは全然違う・・。もっとクラシカルでしたし、もう少しピュアさが欠損していたと思うんですね。ですが、この20年の間にブルゴーニュワインが培ってきた、
「若くても美味しい!」
味わいを、このパストゥグランは高いレベルで実現している・・そう感じてしまうんです。

ですので、2016年以前はブラン=ガニャールのチームがガニャール=ドラグランジュを醸造していたものを、その指揮をブラン=ガニャールの息子さんのマルクさんが取るようになり、この2019年の葡萄の仕上がりの良さと若い感覚の成長が、
「この素晴らしいパストゥグランを造り上げた!」
んじゃないかと思っています。
noisy も、普段飲むなら「パスグラ」が良いと・・本気で思ってます。ピノオンリーよりも美味しいんですよ・・。重くならないし。華やかだし。樽っぽく無いし。食事に合わせやすいし。
なので、Noisy wine でも思いっきりパスグラをお薦めしています・・が、
「数が有る訳でもないので追加出来ず完売状態」
が続いてしまうんですね。
美味しいものはさっさと無くなってしまいます。それに加えリーズナブルですから・・ま、ある意味、この3千円以下でヨーロッパからのとてもおいしい飲み物が届いて楽しむことが出来る・・今の世の中の状況を見ると、
「もしかしたらそれも幻想?・・と言うか、素晴らしい出来事だったんだ。」
と認識するべきなのかもしれません。是非飲んでみて下さい。安くて滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【ピュアです!果実感もバッチリ!・・2017年ものはちょっとルイ・ユエラン、入ります!】

いや~・・すみません、撮ったはずの写真が見当たらず、小一時間も掛かってようやく見つけましたが、どうやってもそれをPCで開けず、何とか・・したんですが、やはりちょっと画質が落ちてしまいました。
ですが、2017年のガニャール・ドラグランジュ、良いですよ・・。完全にルイ・ユエラン、入ってます。ピュアさはこちらの方が上かもしれません。今飲んでも美味しいですが、少し寝かせたら・・抜群でしょう!
決してポテンシャルを言うべきワインでは有りません。ですが、
「これがブルゴーニュ!」
と言いたい、何とも心地良い美味しさです。ドライでピュア、鄙びた美味しさに是非トライされてください!
以下は以前のレヴューです。
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【一体感、シームレス感バッチリ!ややライトなベクトルを持ったピュアな果実が嬉しいパストゥグランです!】
良い色合いをしていますよね・・。感じられる通りの味わいだと思いますよ。明るくて、あっけらかんとしているのに、実は最後にしっかり押してきてくれる、やや軽めに振られたガメ、ピノ・ノワール半々のパストゥグランです。
昨今のブルゴーニュ・パストゥグランは、ほとんどが、
「・・ガメ、入ってるのかな?・・判らない・・」
ほど、ほぼ完成されたパレットを描いてくれ、ブルゴーニュ・ルージュとの差が見事に無くなって来ています。まぁ、その分価格も上がってはいますが・・。
ガニャール・ドラグランジュの2016パストゥグランは、そんな濃密さの有るパストゥグランまでは持って行かず、やや軽めのポジションを保ったまま、ピュアに、ほんのり妖艶に、良い感じの仕上がりを感じさせてくれます。
驚いたのは以前の様に、ややタニックさが後味に残る感じが無い・・と言うことですね。タンニンは有るのでしょうが、それを感じさせることが有りませんでした。
そして特筆すべきは、ピノ・ノワールとガメが一緒に植わっており、一緒に醸造している・・と言うことですね。これもゲミシュターサッツでしょうし、マルセル・ダイス的なアプローチと言えます。
しかしその効果は絶大で、品種をブレンドしていることがまず判らないんですね。一体感、シームレス感と言う言葉をnoisy は使っていますが、その「継ぎ目の無さ」は滑らかな舌触り、テクスチュアにも現れて来ます。
ピジェアージュ(櫂入れ)のやり方・回数などやウイヤージュ(補酒)の頻度などの作業は、テクスチュアやピュアさに影響を与えると思いますが、ピジェアージュはそこそこにやり、ウイヤージュはさほど頻繁では無い造りかと・・想像します。半年ほど置くとさらに滑らかさが増し、色艶も増大、押し出しも増すでしょうが、現時点で美味しく飲めますので、少し休めてからお楽しみください。
見事にドライな味わいから、酸度は低く無く高過ぎないバランスの、明るさ満点、ややライトでピュア、エロストッピングのパストゥグランです。お勧めです!
● 2020 Chassagne-Montrache Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ
【ドラグランジュもビオへ!・・美味しくなった理由が判りました。2018年頃からのグラスの写真は、その結果として柔らかさと濃度を得たものだと思います!滅茶安い!】

今時、ブルゴーニュの村名ワインが6千円って・・まず無いですよね。しかも輸入元はフィネスさんですから、この素晴らしい適度な濃度とコンディションの良さをその価格で飲めるわけですから、
「相当にお買い得!」
だと思います。
正直・・2016年頃はまだ非常にクラシカルな味わいで、若いうちはちょっと貧相さも感じさせたものですが、それ以降・・確実に変化して来たのは間違い無いでしょう。
この村名シャサーニュも、甘さには絶対に逃げない潔さは有るものの、2016年は非常に淡く、2017年ものもまだまだ淡い・・が、2016年ものにはあまり見えない無い透明感の高いミネラリティを見ることが可能です。
そして2018年もの・・いきなり濃度が出て来ましたよね・・ここまでくると、もう普通に美味しいです。ですので大いにお勧めさせていただきましたし、2019年ものは、
「激旨シャサーニュ・ルージュの誕生!」
とさえ書かせていただきました。

そしてこの2020年・・完璧でしょう!この村名も、ブレンドの1級も、ヴォルネイ=シャンパンも・・
「物凄く美しい色彩!」
そう思わないでしょうか?
実際、飲んでいて非常に楽しかったんですね。2016年頃は実際・・ちょっと辛かった・・。勿論ですよ・・何年か経って熟してクラシカルな味わいが解れてくれば美味しくなるのは判っているので、何も問題無い訳ですが、
「それでも若いうちのテイスティングは結構厳しかった」
と言えるわけです。
でも、今やもう・・飲んでいて楽しい訳ですから・・。エキスはたっぷりあるが甘く無く、果実の素直なアロマがナチュールさを持って膨らみながら感じられますし、口内に入ってからもそれは美しさを感じさせながら、余韻と共にノーズに戻って来て美しいチェリー果実の風味を残してくれる訳です。
2020年の村名シャサーニュ、安いです。今飲んでも良し、最低10年先までバッチリ行けます。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2019年と言うヴィンテージの良さが生んだ奇跡か、若きマルク・アントネーの成長の故か?・・激旨シャサーニュ・ルージュの誕生です!】
「シャサーニュの赤って、どんなワイン?」
とワイン会で初心者に近い、美しい女性に尋ねられたら・・もしくは男女逆でも良いですが・・どうお答えになるでしょう?・・難しいですよね?・・シャルドネならともかく、ピノ・ノワールではピュリニーとの比較にも持って行けない訳ですから・・。
でも・・村と村の位置関係をちょっとズラしただけで・・Noisy wine のお客様ならきっと、その先のお二人の関係性にも影響が出るようなお答えが出来るんじゃないかと、noisy は勝手に想像してニヤニヤしている訳です。
そう、ガニャール=ドラグランジュの2019年ピノ・ノワールが・・いや、パスグラも有りますから「赤」が、余りに美味いので・・
「どう説明したらよいかなぁ・・」
と考えあぐねていたところ、ちょっと良い手を思いついたんです。
実はシャサーニュの北側はご存じの通りピュリニーです。すでにピノ・ノワールはほとんど生産されていない村が北なんですね。なので、この方向は間違い。使えません。
ですが、南に接している村は何でしたっけ?・・そうそう、「サントネ」ですよ。
そしたら最近、滅茶苦茶美味しい「サントネ」を・・飲まれませんでしたでしょうか?・・飲んだでしょう?・・そう、驚異の100点男、ユベール・ラミーの「サントネ」そして「サントネ1級ラ・グラヴィエール」ですよね?
ラミーも2011年頃から扱わせていただきましたが、この数年の彼の両サントネの美味しさは格別なものが有ります。しかしこの美味しさ、凄い味わいはたったの3年ほど前から・・ですよね?
そして、シャサーニュ村の南のドン付き、1級畑レ・ザンブラゼや1級畑クロ・ピトワに接しているのが、サントネの1級畑「クロ・デ・タヴァンヌ」と「ラ・コム」で、その南に接しているのが「ラ・グラヴィエール」なんですね。

ですので、サントネのワインって・・とても伸びやかでしょう?・・そして、余り強く抽出するとガサガサになってしまったりするのはお判りかと思うんですね。
ラミーのサントネは密度が高く、甘く無く、葡萄が勝手にワインになっているだけなんだろうけれど・・凄く充実している感じがすると思うんですね。
だから・・そんな感じを自分なりの言葉に置き換えて行くと、自身が思っているシャサーニュの赤に対する印象を言えるようになると・・思ったりします。・・前置きが長くてすみません。
で、
「もう・・この色合いを見て決めてください!」
と言いたい位に美しいです。
ちょっと透明なミネラリティが絶大で、透明感がバリバリに見える色彩です。やや赤みを積層したような少しだけ暗い感じですが、果実もたっぷり、凝縮度も高く・・でもザラっとした接触感が全くない・・滑らかで伸びやかな味わいです。
今までのガニャール=ドラグランジュのピノは、リリース直後は少しガサッとしていましたが、2019年ものはもう・・滅茶滑らかで流れるようなシルキーさを持っています。そこからベリーやラズベリーのニュアンスを振りまいて、未開ながらもいやらしさの無い複雑なニュアンスを振りまきながら、
「これぞピノ・ノワールの美しさ!」
みたいな去り際を見せつつ、美しく消えて行きます・・惚れてまうやろ~!・・と言う感じですよ。
しかも価格が安い!・・質感も高く、リーズナブル感も高い・・ちょっとシャサーニュの村名赤で、ここまで旨くて5千円もしない・・なんてのは先ずない!・・と言って良いと思います。
まぁ・・やはり去り際が綺麗で素晴らしいと・・ワインって美味しいですよね。
あ、そうそう・・ワイン会で仲良くなっても去り際が重要ですよ・・社会人として・・そここそは美しくありたいものですよね。是非飲んでみて下さい。超お奨めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年もののシミジミさが嘘のよう!。。快活でフレッシュ&ピュア!密度もしっかりでA.C.ブル並みにお買い得な村名シャサーニュです!】
2018年のドラグランジュのピノ・ノワールが大きく変わったことを象徴するかのような画像ですよね・・。
「・・全然違うでしょう?」
若い人が余りタッチしてない・・もしくは畑に人が余りいない・・のが推測されるような・・でも、シミジミとした美味しさの伝わって来る2017年ものでした。でもそれはそれで美味かったですけどね。
しかし・・もう2018年ものは、2017年のシャサーニュのような姿からは想像のできないほどの「快活さ」「健康さ」が感じられます。
noisy もまたこのところ、「大激変シリーズ」を展開しちゃってますので、ここでまた「ドラグランジュ、大xx」などとやってしまうと心が痛みますので・・いや、でもハッキリ言うと・・そう書きたい訳です。思い留まっている訳ですよ。ピノなんて、ちょっと休めてエアコンの利いた部屋で、夏野菜や鶏肉のソテーなんかで合わせたら・・きっと参っちゃいますよね。鈍重ではない、そして力業で抽出を強くしない、自然な、ありのままの葡萄の姿をワインに転化しただけの味わいこそが、美味しいピノ・ノワールの姿なんだと気付かされます。造り手によって、樽の使い方が異なったり、マロラクティックをどこまでするか・・が異なるだけです。ドラグランジュの場合は軽快さを失わない程度の樽の使用、マロラクティックの掛かり具合に徹して、しかもそれが実に上手い具合に成功して2018年ものを仕上げたと感じます。
それに、もし別格にも美味しい1級ブードリオット・ブランが買えたのなら、ワイン単体の美味しさと、マリアージュの手軽さから、そのワインの本当のポテンシャルを知ることになるでしょう。
とてもリーズナブルだと思います。この快活さを美味しく飲むために、6月後半まで休ませてあげましょう。さらに深みが出て上質さもアップすると思います。ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【「絶ワイン」と言いたくなるような、シミジミと染み入って来るピュアな液体に、少しシンミリしてしまいました・・】
美味しいです。飾らず、奢らず、しかし「ちゃんと」しています。
このバランスは・・実は非常に難しいものなんです。だって、ちょっとでも不足していると思った瞬間に人間は萎えてしまいますから。
noisy のところでは非常に売れていたシャンボール=・ミュジニーのルイ・ユエランが入ってこなくなりましたが、存在的にはそんな感じなんですよ。・・最もルイ・ユエランの最終入荷のヴィンテージ、2014年は少し強さも有りましたけどね。
ですので、「強さ」とか、「しっかり感」とか、「複雑性」「ポテンシャル」を求める方は、詰まらないワインになってしまうかもしれません。
しかしながら、甘さに寄っかかりやすいワインになりがちなシャサーニュのピノ・ノワールに置いて、
「ここまでの繊細な美味しさを表現出来たのは、2017年だったから?・・」
じゃないかと思えるんですね。
元々は実力派だったガニャール・ドラグランジュですが、もはや「ブラン・ガニャール」と「フォンテーヌ=ガニャール」に吸収される寸前・・。でも、
「最後の意地!」
みたいなものが感じられるからそのように思ってしまうのかもしれませんが、
「超繊細でピュア、見事なシミジミバランスが旨い!」
です。是非ともご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的エロスにそそられる旨い村名シャサーニュ赤!】
1級レ・ブードリオットの東に有るレ・プラティエールと、1級レ・モルジョの東に有るレ・ピュイ・メルドローのブレンドのようです。因みに1級畑には接してはいません。
古典的なエチケットを眺めつつ飲む非常にドライなシャサーニュ=モンラッシェの赤は実にエロティックで旨いです。良いですよね・・こんな昔のエチケットは!ミュヌレ=ジブール(ジョルジュ・ミュヌレ)も、今のハイセンスな?エチケットも良いですが、昔のエチケットにはゾクゾクしちゃいます。
とても良く出来たリーズナブルな村名シャサーニュで、まん丸とまでは行かないもののやや横につぶれ気味の・・そうだなぁ・・卵を横にした感じのパレットを描きます。
テクスチュアは滑らかですが、ややギザギザした感じの凹凸が感じられ、それが野性味、ワイルドさとなって認識されるようです。ノーズはほんのりとなめした皮革、心地良いスパイスにドライなラズベリー、適度に膨れてくれる中域と、口蓋を僅かに刺激しつつ滑らかな余韻を感じさせます。
こう言うピノ・ノワールを飲むと・・時代を感じさせてくれちゃいますね。こんなピノが昔は非常に美味しかったんですね・・。いや、勿論今も美味しいんですが、
「絶滅危惧種」
と言うか、絶滅しちゃってますね。今はもっとどこにも「引っかからない」ですからね。ボルドーワインでさえ・・だいぶそうなって来ています。
でも、適度な刺激をアピールしてくれた方がより美味しさを感じさせてくれる・・と言う方も結構に多いと思います。いや、滑らかな方がより良い!とおっしゃる方も多いと思いますけどね。でも、どちらが良いのか・・とは決めかねますが、絶滅を危惧するようになってしまうと、今度は人気の振り子が逆に動くことも考えられますし、
「・・こんなピノ・ノワール、飲んだこと無い!」
なんて、年寄りの noisyたちがビックリするようなご感想をいただくかもしれません。時代は移り変わりますし、20年経過すると、街並みも人も・・変わりますよね。1990年代の濃厚なピノが絶滅したのがむしろ懐かしい・・それと同じかもしれません。
適度な酸化を許容したエロティックさ、官能さを感じさせてくれる見事なピノでした。そうだなぁ・・そこまでしっかりはしていないしタニックでは無いとしても、ジュヴレで例えるとすると「ドメーヌ・セラファン」でしょうか。セラファンは年代にも拠りますが、少し熟成が必要だとしても、
「現代最新のドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュの赤はさっさと飲んでも充分に美味しい!」
と言えます。是非飲んでみてください。特別セットもご用意しましたので・・はい。お早めに。
● 2019 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【ここまでくると神品とさえ思っているニーロンさんのシャサーニュ1級にだいぶ近くなって来ていると!・・でもコート・ド・ボーヌの素晴らしい赤が売れないのはきっとワイン屋の責任でしょう!】

ニーロンさんの1級シャサーニュ赤って・・飲まれたこと、有りますか?・・あれ、めっちゃ美味しいんですよ。以前は4千円台で販売出来たんですがこの10年来・・高くなってしまいまして、またエージェントさんの担当さんが変わってから何も連絡が入らないようになってしまいまして、ニーロンさんからはずっと離れちゃっているんですね。
でも、あの「くしゃっ」と果皮だけのエキスのようなドライな美しい味わいが長くたなびく1級シャサーニュ赤のチェリー感に大分寄って来ているなぁ・・と素直に思えるようになった2020年のシャサーニュ1級赤です。
何しろ、使われている葡萄はモルジョの100年近いヴィエイユ・ヴィーニュと、クロ・サン=ジャンの70年のヴィエイユ・ヴィーニュですから・・因みにニーロンさんの1級赤はクロ・サン=ジャンだったと思うので、あの小さな実のチェリーを彷彿させる・・それに近いものを飲むと、何故か思い出してしまう訳です。
昨年ご紹介させていただいた2019年ものも今回の2020年ものとイメージは近いと思いますが、やはり2020年ものは2019年ものを凌駕していると言わざるをえません。
勿論2020年と言う特殊なヴィンテージの背景も有りますが、やはり・・
「ドラグランジュの子供たちが自身の畑だけでは無く、お婆ちゃんの畑も綿密に面倒を見られるようになって、その影響がしっかり出始めた!」
と言えると思うんですね。

これは他のコラムでも書いていますから、ちょっとシツコイ感じになってしまいますが、海外サイトによりますとすでにドラグランジュはビオに転向済みとのことで、
「グラスのワインの画像を見比べてみると、一瞥しただけでもその違いが判る」
はずです。
この1級も、2016年~2017年はまだまだクラシカルで淡い・・樹齢100年でも・・(^^;; 淡いと言うのは、やはりマンパワーが追い付いていない、もしくはリキが入らない状態だったと言うことなのかな・・と思う訳です。
ですがこの2~3年は全く別物。2020年ものは果皮の色彩も豊かで、その絶妙な果皮の美味しさがワインの味わいを決定的に変えています。
ですから、あの素晴らしいニーロンさんの1級赤、クロ・サン=ジャンのマンモス・チェリーな味わいを思い出した・・と言うことなのでしょう。
2020年もので、今飲んで最高に美味しいのはこのドラグランジュさんの赤なのかもしれません。他の造り手さんのは濃密ですから何年か取って置き、こちらのドラグランジュさんの赤をお好きなタイミングで飲む・・そんな計画がよろしいように思います。飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【これも滅茶苦茶旨いです!クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンド!真っ赤な果実が凝縮、ドライで滑らか・・ふわっふわです!】
ん・・ここまでガニャール=ドラグランジュを持ちあげることになるとは思っていなかったので、言葉を用意できていないのがバレてしまいそうで怖いですが、
「本当に美味しいんだから・・仕方がない!」
です。
何度も書いていますが、2019年と言う素晴らしいヴィンテージと若いマルクさんの成長が生んだ、
「白ワイン屋が造る最高のピノ!」
と言えるかと思います。
因みにまだ誰も気付いていないはず!・・海外メディアを含めて・・(^^;; なので、自分だけの秘密に出来ちゃいますから、是非飲んでみて下さいね。
それに2020年もののガニャール=ドラグランジュのリリースがもし有って、この2019年もの並みの仕上がりになっていたとしたら・・もうこれは事件だと思います。その時はしっかり書かせていただく所存ですので・・はい。

1枚目、2名目の写真はこのシャサーニュ1級です。下手をすればフォンテーヌ=ガニャールのシャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュより美味しいかも・・などと思ってしまいました。ただしモルジョやクロ・サン=ジャンなどが持つ複雑性には届かず、ワイン自体のポテンシャルは畑名無しプルミエ・クリュ以上になりうる・・そんな感じです。もっとも・・2008年のこのワインのグラス写真を見ていただけましたら、
「同じ畑のワイン・・なの?」
と感じざるを得ないでしょう?
で、いたずらに・・3枚目にラミーのサントネ・クロ・デ・ゾート2019の写真を掲載してしまいました。色の組成が似ているような気がしていたので、ページに載せてみたんですが、
「ラミーの方が色は濃いけれど、色彩の細かな部分は結構に似ている・・かな?」
と思うんですよね。
ですので、ラミーはサントネ村名、こちらはシャサーニュ1級ながら、味わいの傾向的には似ている感じがします。ただしラミーの方が樽の掛け方は強いような気がします。
非常にドライで、2019年の他のピノ同様に素晴らしいテクスチュアをしています。非常に香り、芳香の高さは今までのガニャール=ドラグランジュのワインとは比較になりませんし、非常に伸びやかなのが信じられないほどです。
ラミーのサントネも、
「・・サントネ村名で・・これかよ・・」
と呆れてしまうような出来ですが、これだけシャサーニュの赤が美味しかったり、ようやくでは有りますがサントネで素晴らしい赤が出始めたりして来ますと、

「シャサーニュの赤、サントネの赤がそれぞれちゃんと認識されはじめる」
ことに繋がってくると思うんですね。
今までは有名な生産者だから・・と言うことだけで人気が出た・・人気が出たから何を造っても売れる・・みたいな傾向もありました。でもこれからは、
「美味しいから・・余り知られていない生産地のワインでもちゃんと売れる」
と言うような時代になって行くと思います。
そんな中で、ジャックさんが亡くなられてから低迷しているように思われていたこのガニャール=ドラグランジュも、次世代の生産者に引き継がれて、素晴らしいドメーヌになるんじゃないかと思うんですね。例えそれがブラン=ガニャールに併合されたとしても、それはブラン=ガニャールがさらに美味しくなることを意味する訳ですから。
かなりビックリすると思います。飲んで美味しいワインです。是非お試しいただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【超健康的!しかも滑らかで美味しい!気品も伺える素晴らしい出来です!】
余り誉め言葉ばかりのレヴューは書きたくないと、常々思ってはいるんですが、寂しさや悲しさと共に有る種の・・嬉しさも有るんでしょう。noisy も珍しくちょっとウキウキしているのかもしれません。
だって・・そりゃぁそうです。もしダメダメな印象しかないのであれば、ご紹介しなければ済む訳です。でも、そんなにダメな訳でもない・・が良くも無い・・なんてことになりますと、否定半分、肯定半分の・・お客様にとっては意味不明のレヴューになりかねません。その昔は随分と言われたものです。
「noisy さんの文章は、勧めているのか貶しているのか判らん・・」
本人は、良い部分もネガティブな部分もちゃんと書こうとして・・結局そのようになってしまっている訳で、
「そもそもヘンテコなものは紹介しないか、ちゃんとダメだと書いて紹介する」
と言う、本人なりの決め事が有るもので・・そうなっていた訳です。
なので、基本・・紹介しているものに変なものは無い・・とご理解いただけますと幸いでございます。
で、このクロ・サン=ジャンとモルジョをブレンドした1級です。凄い健康的です!・・まるで2005年のピノ・ノワールのリリース直後のようです。ぷっくりとした、どこにもキズの無い小さなピノ・ノワールの粒が想像されます。
そして「力業」に頼らず、「新樽」も余り多くは使わず、健康な葡萄がピュアさを失わない程度のマロラクティックをさせた、「ハツラツ」としたプルミエ・クリュに仕上がっています。
今飲んでも非常に美味しいですが、これ・・年毎に随分と変化していくはずなんですね・・。
例えば、今はあのシャソルネイもまた、「新樽」を全く使用しないようになっています。集中し凝縮した葡萄を古樽や陶器でエルヴァージュしています。なので、シャソルネイ、コサールのワインも滅茶ピュアです・・が、
「シャソルネイ、コサールよりピュアさは活き活きとして感じられる!」
んですよ。
少し前までのドラグランジュを知っていたら、ビックリすると思いますし、20年前の・・新樽100%が大ブームになり、濃密濃厚なピノ・ノワールが持て囃された頃のドラグランジュを知っていたら、「復活か?」と思えるはずなんですね。
ガニャール、モレ、ラモネと言われたシャサーニュの名家も世代交代でどんどん変わって行くのでしょう。そんな一時代のたったの一時に過ぎませんが、中々に面白い時間を過ごせたとは思っています。是非ご検討くださいませ!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【古木由来のテロワールから、丸いパレットの充実した味わい!・・でも繊細で美しいです!】
もうドメーヌを閉じることが決まっているからなのか、それともこの2017年ものの実力なのか・・noisy にも判りません。
しかし、2017年もののガニャール・ドラグランジュのワインには、何故か肯定感しか・・感じないんですよね。いつもならどこかネガティヴな部分を探している自分に気付くんですが、そんなルートを決して辿らせないワインです。
100年にもなろうか・・と言うV.V.も混ざる、やや重量感のあるモルジョや、やや軽く赤さのあるクロ・サン=ジャンの粘性の有る味わいが、赤果実をリアルなものにしています。
充実していますが繊細で、決してマッチョにはならないです。色合いをご覧いただきますと判るかと思いますが、通常のシャサーニュ村名とは少し異なり、色合いも濃い目ですよね?
でも超繊細です。ピュアで甘く無いです。そして、いつの間にか心に侵入され、「ワビサビの世界」に入れさせられてしまうんですね。これは非常に美味しい!・・ポテンシャルを取りに行っても満足行く深みのある出来です。・・でもシミジミ系なんですね~。そして価格も非常にリーズナブル・・ですから、これは是非飲んでいただきたい!・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】
モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。
ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。
シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。
シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。
これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。
noisy 的には、
「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」
と言う感覚でした。
アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。
むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、
「もっと評価されてしかるべきでは?」
と思っています。
勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。
それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。
この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!
以下は2008年のこのワインのレヴューです。
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【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 2020 Volnay 1er Cru Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・シャンパン
【過去最高、間違い無し!ダンジェルヴィーユよりもドライながらエキスのジューシーさは、ビオ的栽培の恩恵と言えるんじゃないかと!・・ヴォルネイ=シャンパンの美味しさをしっかり出してくれています!】

素晴らしい色彩!・・そう思われるでしょう?
でもすみません・・1枚目の写真は余りに寄り過ぎてまして、グラスの上部が全然写っていませんでした・・。
でも、シャンパンらしい白っぽい石灰を多分に含んだ、ちょっとシャンボール=ミュジニーみたいな見え方と、どこかポマールのような見え方が交錯するようなビジュアルじゃないかと思っているんですね。
まぁ、ヴォルネイの北隣はポマールですから、それも無くも無いし、シャンパンの南隣のレ・カイユレっぽくも見えるような気がします。
でも味わいの方はやはり白っぽい感じが強く、そこにレ・カイユレの赤っぽく、黒っぽい粘土・・でしょうか。タイユ・ピエやクロ・デ・シェヌほどのスパイシーなニュアンスは無いものの、質感はちょっと似ているようにも思います。
そもそも・・そんな言葉が出てくること自体、今までは・・少なくとも2017年ものくらいまでは無かったはずなんですね。それが昨今のドラグランジュになりますと一変し、
「何々っぽい」
と素直に言えるようになっている訳です。

何より、2016年や2017年までの非常にクラシックな味わい・・少し硬くて淡い、昔を感じさせるハードな口当たりとは全然違って来ています。
これも他のコラムで書かせていただいてますが、子供たちが自身の畑だけでなく、お婆ちゃん所有の畑も一生懸命に面倒みられる状況になって来たのが大きいと感じています。
もっと言ってしまえば、ブラン=ガニャールは別にしても、フォンテーヌ=ガニャールだって・・白は素晴らしいけれど赤はイマイチ・・だった訳です。それよりもずっと前は白もイマイチでした・・しかし、
「今やフォンテーヌ=ガニャールは押しても押されぬスター!」
です。
「・・ん?・・ホント?」
と思っているあなた・・情報が古いですよ。飲まなきゃ判りませんが、この数年の間に飲んでいないとするなら、
「フォンテーヌ=ガニャールのグラン・クリュとは言わずとも1級でも赤でも・・飲んでみてください!・・そうすれば納得間違い無し!」
です。
つまり、フォンテーヌ=ガニャールでも昔は自分の所有畑の面倒だけで手一杯だった訳ですね。ビオ的アプローチも一段落、評価も高まって来て・・今度はドラグランジュの畑の面倒を頑張れるようになったと。
そしてそのドラグランジュでのビオ的アプローチの結果が出始めたのが2018年ものです。そして昨年の2019年は滅茶旨かった・・し、2020年ものはヴィンテージ背景も有り、ビオ的アプローチが降雨不足を補って素晴らしい結果を出した・・noisy はそう考えています。
今、こうやって2019年ものの写真を見ると、少しの弱ささえ感じますが、2020年ものは良い意味で硬質、そしてより高質です。素晴らしいと思います。そしてシャンパンとしますと・・
「今やこれ以下の価格は存在しない」
に等しいでしょう。
飲んでみてください!・・いずれフォンテーヌ=ガニャールかブラン=ガニャールに併合されて無くなるんじゃないかと思います。最高の出来でした!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ここまであからさまに・・今までと違う!・・是非「色」「色彩」で決めてください!】
どうでしょう?・・木曜ですが・・いや、この素晴らしい色彩、色のニュアンスがちゃんとお届けできていたらと思ってしまいます。
そもそも今時ヴォルネイの1級レ・シャンパンが、こんな価格で販売されているなんて・・在り得ないことです。PKさんのバーガンディを今、読みますと、ちょっと面白いですよ。今現在の我々の認識とは、相当に異なっているんじゃないかと思うんですね・・ちょっと引用してみましょうか?
ダンジェルヴィルの最も有名な畑は、彼の一族が永らく所有する小さな単独畑、クロ・デ・デュック。村からすぐの斜面上部にある畑で、ヴォルネ有数の軽いワインができる。おそらく、これを凌ぐのがダンジェルヴィルのシャンパンで、わずかにボディと風味で勝っている。
ロバート・M・パーカー著 飛鳥出版 より抜粋
どうでしょうか・・。まぁ、時代背景がありますし、その時のダンジェルヴィーユさんのワインの味わいも有る訳ですから、安易な否定はできないと思いますが、相当イメージが違いますよね。
少なくともシャンパンがクロ・デ・デュックを凌ぐ・・ん・・どうなんだろ・・(^^
ですが、このシャンパンも・・ヴィンテージがそうさせたのか、ま~・・半端無い出来ですよ。
ヴォルネイでここのところ非常に売れ行きの良い、ティエリー・グラントネと価格はほとんど変わりません。

質の違いは有りますよ。ティエリー・グラントネは緻密でパワーを秘めた味わいが魅力です。格的にはシャンパンとほぼ同格かな?・・もしくは少しこちらの方が上ですが、「タイユ・ピエ」の方が価格は上です。
質的には「非常に伸びやか」で「テクスチュア極上」。アロマの上りは軽やかで緻密。複雑性も高いが粒子がざらつくような様子は見せないです。
なので、むしろ肯定感しかない・・んですね。こんなに褒めちゃって良いのか判りませんが、
「少なくとも超絶にリーズナブルで美味しいシャンパン!」
と言うことになります。
ただし数はいただけてないので、是非お早めに・・騙されてみて下さい。「こんなに安いの?」と思っていただけるのが2019年のガニャール=ドラグランジュです。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ新時代の世の中に、変わらない美味しさ、裸の1級畑「シャンパン」のピュアな側面を教えてくれる素晴らしい出来の2018年です!】
色はどうでしょう?・・今回も、色調補正をしていないので、「やや緑が強い図」になってしまってはいるんですが、
「滅茶活き活きとしている感じ!」
が見て取れないでしょうか?
そうなんですよ。滅茶ピュアです!・・素っ裸のヴォルネイ=シャンパンの姿がそこにあります。最もおそらくポマール寄りの位置だと思いますので、南のカイユレ的粘土が少ない場所だと思うんですね。
シャンパン特有の白さも、滅茶強い訳では無く、しかしノーズには確実にそのミネラリティ由来のアロマが漂います。
そもそも新樽率が低いので、ワインは・・ちゃんとエルヴァージュされれば、ピュアな方向に向かうはずです。2017年を除く・・この何年かは、エルヴァージュの不活性と葡萄の手入れが思うように行かなかったのでしょうね。
しかしながら2018年ものは密度が高く、熟度もピッタリで充実した果実を美しくピュアなピノ・ノワールの姿に昇華出来ていると感じました!しかも価格は・・こんなですよ。今一番リーズナブルで、しかもフレッシュさとピュアさが活き活きと感じられ、二次発酵とエルヴァージュでほんのりと滑らかにされた、素のままのレ・シャンパンを味わえます。
勿論ですが3~5年の熟成で、フレッシュさの残る活き活きとしつつ適度な熟成をした味わいになりますし、8~12年でほぼ完熟に近い感じで、非常な滑らかさからの素性の良いブケを味わうことも可能でしょう。14度以下で保存されれば20年以上も持つと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ・シャンパンの石灰の白さ!・・しっかり伝わって来るピュアな味わいです!頑張って価格も出しましたので、この機会に是非!】
今やヴォルネイ1級シャンパンも結構な価格になってしまいましたから、そうそうに手は出せないのがつらいところですよね。
昨年の2016年ものの時は飲めませんでしたので、今回は何とか間に合わせました。何せこのところは10何アイテムも有るようなドメーヌものが連続していましたので、テイスティングのアイテムも、非常に多く・・noisyも困難な時期を迎えているんですね。
で、このガニャール・ドラグランジュのシャンパン、飲ませていただきました。本当に久しぶりです。
ですが、一口すすった瞬間から、
「お~・・シャンパン!・・そう、これこそヴォルネイ・シャンパン!」
と言うようなイメージがポンと浮かんでくるような、見事な仕上がりでした。
PKさんは、
「ヴォルネイ・シャンパンはポマールに似たタニックな味わい」
とその著書で言ってましたが、noisy 的には全く意にそぐわないご意見でして・・何だかな・・と常日頃思っていた訳です。
確かに、逞しく見事に深いダンジェルヴィーユのシャンパンには、もしかしたら「その気」が有るかもしれませんが、それはおそらく違います。
白いミネラリティに満ち、むしろシャンボール的な石灰感が多く、シャンボール的な強い果実感では無い、エレガントな優しい果実感がむしろピュアな果実を感じさせてくれると言う・・感じですね。
そこに2017年のガニャール・ドラグランジュの、何とも艶めかしい「絶メシ感」や「シミジミ感」、そしてオフコースの、
「さよなら~、さよなら~、さよなら・・あぁ・・」
と言うようなノスタルジックな味わいが響いて来ます。
まさに「素のヴォルネイ・シャンパン」の味わいを見た気がします。超美味しいので・・是非!・・飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイのトップ・クラスの1級畑レ・シャンパン!現ガニャール・ドラグランジュの赤の最高峰です!】 すみません・・テイスティングが間に合いませんでした。飲むつもりでおりますので、時間が有れば後々、レヴューを掲載します・・・と言って書いた試しは無いんですが、実はそんなワインはほとんど後で飲んではいるんですよ。書いてないだけで・・。
ガニャール・ドラグランジュの赤は3~5年置かないと・・と言うようなイメージでいたnoisy では有りますが、2016年ものは・・早くから大丈夫な可能性が大です。やはり変わって来ているんですね。フォンテーヌ=ガニャールの大躍進には驚きを隠せませんし、言ってみれば・・トラペも、セラファンも、そしてこのシャンパンの最高値と言っても良いダンジェルヴィーユも・・この何年かの短い間に大きく変わりました。
ダンジェルヴィーユに限っては、その良化、大躍進の年は2008年頃だったと思いますので比較的早いですが、トラペ、セラファン、あ、そうそう・・デゾネイ=ビセイもそうですね。この2~3年は物凄いです。
ダンジェルヴィーユの1級レ・シャンパンは滅茶旨いとしてももう、限り無く2万円ですからそう簡単には飲めないワインになってしまいました。
しかし、ガニャール・ドラグランジュのシャンパンはまだまだリーズナブル。しかも2016年の他のピノ・ノワールの仕上がりを見ると、ガニャール家筋の若手の影響でしょうか・・早くから美味しく飲めるようになっています。是非挑戦してみてください。
● 2020 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット・ブラン
【過去最高間違い無し!・・すでにフォンテーヌ=ガニャールに負けず劣らずの質に達しています!多彩な色彩の柑橘果実のフレーヴァー、素晴らしいです!】

激旨です!・・この下の方に2016年もののグラスの写真が有りますが、
「明らかに違う!」
のが歴然としています。
2016年ものは・・クラシカルで内向的に見えてしまいますが、2019年ものも2020年ものも・・柔らかさが見えるようじゃないですか。2018年ものはやや硬さが見え、2017年ものは・・最近の写真と比べますとクリスタルな感じは見えるものの、結構に硬そうな感じ・・2016年ものになると、そのクリスタルな感覚はさらに増え、相当な硬さを想像してしまいます。
海外サイトによりますとどうやら・・ビオディナミに取り組んでいたそうで、この数年はその転換時期だったようです。
そこに2020年と言う、
「ブルゴーニュ・シャルドネにとっては最高のヴィンテージ」
に違いないと思いますが、その恩恵を最大に受けられたと想像しています。
ですから、香る柑橘のふくよかな柔らかさと多彩な色感覚・・緑も青寄りのも黄色も白もやや赤いの、ややオレンジと・・しまいには、
「おっ?・・コート・デ・ブランのグラン・クリュ・シャルドネか?」
みたいなアロマまで飛び出す始末・・中域の適度な締まりを持ちつつも柔らかさと表面張力を持っているかのような膨らみ方・・グラスを斜めによぎる「涙」の太さ、
「素直に落ちて行きたいのに横にしか行けないグラの素晴らしさ」
を感じます。

飲んでいて・・楽しくて仕方が無い・・そんな味わいでした。
すでにフォンテーヌ=ガニャールと同等の品質・ポテンシャルになっていると感じざるを得ない出来ですので、
「価格的にも相当に魅力!」
だと思います。
また海外メディアも高評価を付け始めていまして、ワインスペクテイターは2017年ものに93ポイント、2018年ものに94ポイントと・・しています。95ポイントを標準的な1級のトップ評価だと仮定しますと、2019年ものは95ポイント、2020年ものは・・それ以上に比するかと感じています。
是非飲んでみてください。このクラスで最高に旨いです。バッキバキのラxネさんのブードリオットを超えているんじゃないかと思います・・いや、思いたいですね。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは激ヤバ!・・ラモネを超えたんじゃない!?・・と言いたい素晴らしい出来です!】
凄く美味しいです・・感動の美味しさ!・・高級メロンとラ・フランスなアロマがグラスから溢れんばかりに飛び出して来ます!
テクスチュアはしなやか、柔らかでふんわり感を纏い、細い糸をさらに何本も撚り合わせた太い糸に、劇的に滑らかな高質オイルをしみこませて舌の上を転がって行くかのようです。
そこでまたメロン・・良いですね~・・。液体は甘く無いのに、頭の中では極上クラスの果実の甘さが完全に出来上がって幻想が現実として感じられてしまいます。これ・・2019年ものなんですよね・・。あり得ない美味しさです。
このところ何年かは飲めていませんが、あのラモネさんちのラ・ブードリオット・ブランと比較しても、多分・・凌いでいるんじゃないかと思いますよ。ラモネさんちはもっと硬質で、若い時期に開けると・・美味しさが載って来ないんですよね・・まぁ、2019年ものはもしかしたら・・と言う部分は有るかもしれませんが。

因みに・・海外メディア評価の2019年ものの評価は見当たらなかったので、2018年もので比較してみましょうか・・。
・2018 Domaine Jean-Claude Ramonet Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 points Decanter
91 points Allen Meadows - Burghound
91 points Wine Spectator ・2018 Domaine Gagnard-Delagrange Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 Points Wine Spectator ラモネさんの2018年ラ・ブードリオットにデカンターは94ポイント付けていますがメドゥズさんとワインスペクテイターは91ポイント。
ガニャール=ドラグランジュの2018年ものラ・ブードリオットは評価者が少ないですが、ワインスペクテイターが94ポイント・・ですから、同じ評価者(違う可能性はあります)が、ガニャール=ドラグランジュのラ・ブードリオット・ブランの方が3ポイントも上!・・と言ってる訳ですね。
そして、noisy も2018年、2019年と飲ませていただいてますから、2019年ものがより素晴らしい・・のを確認しています。
もう・・最高の1級格シャルドネです。そして、
「ラモネさんではよく判らなかったラ・ブードリオットのテロワール特性が見える?」
ような気がして来ました。
これはもう・・飲むべきでしょう!・・そして驚いてみて下さい!・・この素晴らしい果実の表現に・・超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨です!・・これは飲まなきゃ絶対に損!・・ドラグランジュの名前と共に脳裏に刻んでおきましょう!】
凄い美味しいです!・・完璧でしょう。むしろ、こんなに美味しいブードリオットに出会ったのは久しぶりですし、リリース直後からこんなバランスに出会ったのは初めてと言って良いかもしれません。
そもそもブードリオットは、どちらかと言えば大柄で濃密、力強い味わいが特徴ですが、ややもすると「鈍重」になりがちでして、最近のドラグランジュは結構に・・そっちに言ってしまっていた訳です。
なので、ちょっと「野暮ったい感じ」に思えてしまう訳ですが、2018年ものはしっかり「エルヴァージュ」も出来た様ですし、何よりも、
「樹齢の高い葡萄の質がめちゃ良かった!」
ことが伺えるんですよ。
なので、「シャサーニュのムルソー(・ペリxxx)」とも言いたくなるブードリオットがここまで美味しいなんて、覚えていない位久々です。
シャサーニュ村名でも書いたんですが、滅茶美味しいのに何故か悲しくなる・・どこか、
「線香花火の火球が落ちる前の・・チリチリっとした哀愁ただよう輝き」
にも感じられたからでしょうか。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・もし置くなら5年・・でしょうかね。是非品温を高めにして飲んでください。素晴らしい出来!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【絶対に外さない選択でしょう!】
シャサーニュの村のど真ん中から僅かに南にズレた位置にある「ラ・ブードリオット」です。
ここの畑は「モルジョ」とも名乗れますが、敢えて「ブードリオット」をクレジットしています。まぁ、モルジョ系だと思っていただいて結構ですが、一般的なモルジョのイメージよりもやや繊細系かな?・・と言う感じがします。
村名シャサーニュ・ブランが「実にちょうど良いドライな美味しさ」を見せるのに対し、ブードリオットはさすがの1級、濃密さと繊細さをかなり載せた味わいで、
「まん丸なパレットを描いてくれる」
実に美味しいシャルドネです。樹齢が古いことがその由縁かと思えます。村名と比較しますと、各段の差が有ると感じられるかもしれません。
やや緑の入った美しい照りの有る色合いから、黄色、白の果実・柑橘、石灰、煙のニュアンス・・ノーズに甘いニュアンスを感じるほど良い感じの濃密さが有ります。勿論全く甘く無く、とてもドライです。
皆さんは結構にピノ・ノワール好きでいらっしゃる方が多く、シャルドネばかりご案内していると・・結構にご注文が間延びした感じになってしまうんですが、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネを飲みつけていると、ついつい、シャルドネばかりを飲みたくなってしまうんですね。
noisy のところも、カミさんはピノ(赤)よりシャルドネの方が好きらしく、
「どう?このワイン?」
と尋ねると、シャルドネの場合は、
「美味しいよ!」
と返ってくるんですが、ピノの場合はややトーンが低いんですね。まぁ、食事も有るでしょうし、好みも有るかと思います。それに、
「畑の位置やドメーヌについて」
などを知っているとか、知らずとも興味が有るかどうかなどでも、変わって来てしまいますよね。
まぁ、例えばモルジョの場合は、修道院の周りの1級畑は実際は違う名前で有っても、「モルジョ」と名乗れたり、名乗れなかったりします。なので、反対に言えば、モルジョと言う1級畑を良く理解しよう・・とするなら、非常に難しいことに成ってしまう訳ですね。noisy も未だに良くは整理出来ていません。結構に様々な表情のモルジョに出会いますんで・・。
こちらはぜい肉の無いスレンダーな躯体をした、やや繊細系で縦構造の深い・・横向きの肉の付き過ぎない、オイリーさは有るにせよ、オイリーだと断言するまで行かないタイプのモルジョ・・いや、レ・ブードリオットです。美味しいと思います。これは飲んでしまいますよ。ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
● 2020 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【2020年のシャサーニュ1級ラ・ブードリオットや村名シャサーニュを飲めば、このバタールが半端無い出来で非常にリーズナブルなことは想像できてしまいます!非常に素晴らしいはず!】
実は村名シャサーニュの2020年白も飲ませていただきまして・・
「これ・・安くてめっちゃ旨いじゃん・・!」
と少し舞い上がっていたんですが、何故か割り当てが無く・・凹んでいました。少ないのでレストランさんに行っちゃったかな・・。
個人的にはドラグランジュの2020年のラ・ブードリオットは、1級クラス・トップの評価に匹敵するかと感じていますので、間違い無くこのバタール=モンラッシェ2020年はそれを超えてくること間違いないと踏んでいます。
その割には少し昔のラミーのクリオ=バタールや、バシュレ・モノのバタールと同様か、少し安いくらいの価格ですから、
「今最もリーズナブルで、最高クラスのモンラッシェの味わいを感じさせてくれるに違いないバタール!」
と言うことになるかと想像しています。流石に2020年もののバタールは開けられません・・ので、この下の2019年もののレヴューをご参考にされてください。
また・・海外の情報ですと、すでにこのド・ラグランジェの畑もビオディナミになっているそうです。まぁ・・3~4年前のドラグランジュの古典的な仕上がりのワインからは、そのナチュールな部分を想像など不可能でしたが、2019年、2020年と連続して素晴らしい柔らかさを見せる味わいを確認すると、さもありなん・・と思わざるを得ません。
非常にお買い得かと思います。ご検討くださいませ。
以下は2019年もののレヴューです。
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【最高立地のグラン・クリュ・シャルドネだけが見せる厳めしさ、壮大なスケール、未開の粒子が凝縮している「様」を楽しめます!】
2019年もののガニャール=ドラグランジュのワインにあって、このようやく飲めたトップ・キュヴェだけが・・微妙にイントネーションが異なっています。
「若くほとばしるような情熱が余り感じられない・・」
んですね。もしかしたらこのボトルは状態が今ひとつだったかもしれません。
ですが、ま~・・半端無い・・マンモスぶり、巨匠と言うにふさわしいような、途轍もない広大さを持った怪物でした。
ブラン=ガニャールのマルク・アントネーさんが若さを削りながら造っているのか・・と思っていましたが、これだけは親父さんのジャン=マルク・ブランさんなんじゃないかと思うんですよ。
このところは全然飲んでいませんがブラン=ガニャール的な味わい・・2016年以前のガニャール=ドラグランジュ的な味わいを引きずっているような感じがします。
それでも、数日に分けて楽しませていただいており、今もまだそれを継続中なのでそろそろ2週間?・・になろうかとしていますが、
「閉じる・・・少し開放する・・がまた閉じる・・結構に開放する・・閉じる・・少し開放する」
を延々に繰り返しています・・(^^;;

その姿は、一般的な想像で言うところの「バタール=モンラッシェ」と言うよりは、「ル・モンラッシェ」に近いような・・緊張感が漲った繊細な味わいをしています。
繊維・・と言っても着物に使用するような糸と言うよりも、どこまでも細く伸ばした金属性の糸..を撚り合わせたような印象です。
なので、その糸に味蕾が触れると、むしろその反応として・・イオンとかそんな感じでしょうか・・そんな、ちょっとレベルの違う飲み物を口にしているような感覚になります。
フォンテーヌ=ガニャールの2019年のクリオ=バタールを飲まれた方は、その素晴らしさを伝えてくれました。同じく2019年のバタール=モンラッシェを飲まれた方は「化け物」と言うようなニュアンスでその存在の姿を教えてくれました。
このガニャール=ドラグランジュの2019年バタール=モンラッシェの今は、フォンテーヌ=ガニャール的な、それでもどこか「ゆったり」「ふっくら」「優しい」味わいは・・多分しないと・・思います。
しかしながら、この最高級のシャルドネがそのテロワールの本当の姿を見せてくれるのには間違い無いと思います。
久しぶりに楽しんでいます!・・毎日・・ほんの少しずつ・・舐めているんです。面白いですよ・・これをやりますと、
「シャルドネはとんでもない狸寝入りをする」
のが判るはずです。本当に何にも無くなります。単に硬くちょっと酸っぱい水・・でしか無くなってしまうんですね。でもそれが翌日にはとんでもなく香って来たりするんです。このバタールはそんな時に、素晴らしい姿を見せてくれます!・・5年、10年・・の寿命では有りません。是非トライしてみて下さい。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・これだけは飲んでいません!】 まぁ、もう売らなくても良いか・・みたいなワインです。ドメーヌもののバタール=モンラッシェでこのプライスは最安値じゃないかと思ったりもします。
それにまぁ・・海外メディアも、以前は少しはスリスリしていたはずなのに、ご当主のジャックさんが亡くなり、将来ドメーヌを閉じることが決定的になると・・見向きもしないんですよね。フォンテーヌ=ガニャールは毎年、多くのメディアがレヴュー・テイスティングリポートをしており、むしろ、モンラッシェやバタール、クリオ=バタールと言った垂涎のシャルドネのテイスティングを楽しみにしているかのようにも感じられます。
そんなところも有ったんじゃないかと思う訳です。
「何だよ・・今まで散々・・」
と言ったような想いが、子供さんたちにも生まれたのか、2017年でかなり・・・2018年はビックリするほどの素晴らしいワインを造り上げています。
ですので、飲めては居ませんが、このドメーヌの今の看板でもあるバタール=モンラッシェ(以前の看板はモンラッシェ)が悪い訳はないと思っています。
非常にリーズナブルです。テイスティングコメントが出来ずに申し訳ありませんが、おそらく95Points ほどは有るんじゃないかと勝手に想像しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2019 Bourgogne Passe-Tout-Grains
ブルゴーニュ・パストゥグラン
【・・この素晴らしい色彩をご覧ください!・・そしてそれでグッと来たら・・それは正しい反応です!・・滅茶旨いです!】

グレートイヤーの2019年だから旨いのか、若きマルク・アントネーさんがコツをつかんだからなのか・・は、2018年ものパストゥグランの入荷が無かったため、判断のしようがないのが残念です。2017年ものはそれ以前のものに比較すると非常に伸びやかで美味しかった・・と記憶していますが、
「2019年ものとは比較にならない」
としか言いようが無いほど2019年ものは充実し、洗練され、滅茶旨いです。
まず、このギリギリまで寄ったグラスの写真をご覧ください。・・いや・・これパスグラですよ。まずガメが素晴らしい出来だと思います。このワインの「伸びやかさ」「軽妙な旨さ」を担当すべき品種です。
そしてピノ・ノワール。これも充実しています。繊細さと高質感を担当していると思いますが、これもまた・・素晴らしい出来です。
どちらも非常にピュアに、ほんのりナチュラルに仕上げられてブレンドされています。
ですが、2016年までとは全然違う・・。もっとクラシカルでしたし、もう少しピュアさが欠損していたと思うんですね。ですが、この20年の間にブルゴーニュワインが培ってきた、
「若くても美味しい!」
味わいを、このパストゥグランは高いレベルで実現している・・そう感じてしまうんです。

ですので、2016年以前はブラン=ガニャールのチームがガニャール=ドラグランジュを醸造していたものを、その指揮をブラン=ガニャールの息子さんのマルクさんが取るようになり、この2019年の葡萄の仕上がりの良さと若い感覚の成長が、
「この素晴らしいパストゥグランを造り上げた!」
んじゃないかと思っています。
noisy も、普段飲むなら「パスグラ」が良いと・・本気で思ってます。ピノオンリーよりも美味しいんですよ・・。重くならないし。華やかだし。樽っぽく無いし。食事に合わせやすいし。
なので、Noisy wine でも思いっきりパスグラをお薦めしています・・が、
「数が有る訳でもないので追加出来ず完売状態」
が続いてしまうんですね。
美味しいものはさっさと無くなってしまいます。それに加えリーズナブルですから・・ま、ある意味、この3千円以下でヨーロッパからのとてもおいしい飲み物が届いて楽しむことが出来る・・今の世の中の状況を見ると、
「もしかしたらそれも幻想?・・と言うか、素晴らしい出来事だったんだ。」
と認識するべきなのかもしれません。是非飲んでみて下さい。安くて滅茶旨いです!
以下は以前のレヴューです。
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【ピュアです!果実感もバッチリ!・・2017年ものはちょっとルイ・ユエラン、入ります!】

いや~・・すみません、撮ったはずの写真が見当たらず、小一時間も掛かってようやく見つけましたが、どうやってもそれをPCで開けず、何とか・・したんですが、やはりちょっと画質が落ちてしまいました。
ですが、2017年のガニャール・ドラグランジュ、良いですよ・・。完全にルイ・ユエラン、入ってます。ピュアさはこちらの方が上かもしれません。今飲んでも美味しいですが、少し寝かせたら・・抜群でしょう!
決してポテンシャルを言うべきワインでは有りません。ですが、
「これがブルゴーニュ!」
と言いたい、何とも心地良い美味しさです。ドライでピュア、鄙びた美味しさに是非トライされてください!
以下は以前のレヴューです。
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【一体感、シームレス感バッチリ!ややライトなベクトルを持ったピュアな果実が嬉しいパストゥグランです!】
良い色合いをしていますよね・・。感じられる通りの味わいだと思いますよ。明るくて、あっけらかんとしているのに、実は最後にしっかり押してきてくれる、やや軽めに振られたガメ、ピノ・ノワール半々のパストゥグランです。
昨今のブルゴーニュ・パストゥグランは、ほとんどが、
「・・ガメ、入ってるのかな?・・判らない・・」
ほど、ほぼ完成されたパレットを描いてくれ、ブルゴーニュ・ルージュとの差が見事に無くなって来ています。まぁ、その分価格も上がってはいますが・・。
ガニャール・ドラグランジュの2016パストゥグランは、そんな濃密さの有るパストゥグランまでは持って行かず、やや軽めのポジションを保ったまま、ピュアに、ほんのり妖艶に、良い感じの仕上がりを感じさせてくれます。
驚いたのは以前の様に、ややタニックさが後味に残る感じが無い・・と言うことですね。タンニンは有るのでしょうが、それを感じさせることが有りませんでした。
そして特筆すべきは、ピノ・ノワールとガメが一緒に植わっており、一緒に醸造している・・と言うことですね。これもゲミシュターサッツでしょうし、マルセル・ダイス的なアプローチと言えます。
しかしその効果は絶大で、品種をブレンドしていることがまず判らないんですね。一体感、シームレス感と言う言葉をnoisy は使っていますが、その「継ぎ目の無さ」は滑らかな舌触り、テクスチュアにも現れて来ます。
ピジェアージュ(櫂入れ)のやり方・回数などやウイヤージュ(補酒)の頻度などの作業は、テクスチュアやピュアさに影響を与えると思いますが、ピジェアージュはそこそこにやり、ウイヤージュはさほど頻繁では無い造りかと・・想像します。半年ほど置くとさらに滑らかさが増し、色艶も増大、押し出しも増すでしょうが、現時点で美味しく飲めますので、少し休めてからお楽しみください。
見事にドライな味わいから、酸度は低く無く高過ぎないバランスの、明るさ満点、ややライトでピュア、エロストッピングのパストゥグランです。お勧めです!
● 2019 Chassagne-Montrache Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ
【2019年と言うヴィンテージの良さが生んだ奇跡か、若きマルク・アントネーの成長の故か?・・激旨シャサーニュ・ルージュの誕生です!】

「シャサーニュの赤って、どんなワイン?」
とワイン会で初心者に近い、美しい女性に尋ねられたら・・もしくは男女逆でも良いですが・・どうお答えになるでしょう?・・難しいですよね?・・シャルドネならともかく、ピノ・ノワールではピュリニーとの比較にも持って行けない訳ですから・・。
でも・・村と村の位置関係をちょっとズラしただけで・・Noisy wine のお客様ならきっと、その先のお二人の関係性にも影響が出るようなお答えが出来るんじゃないかと、noisy は勝手に想像してニヤニヤしている訳です。
そう、ガニャール=ドラグランジュの2019年ピノ・ノワールが・・いや、パスグラも有りますから「赤」が、余りに美味いので・・
「どう説明したらよいかなぁ・・」
と考えあぐねていたところ、ちょっと良い手を思いついたんです。
実はシャサーニュの北側はご存じの通りピュリニーです。すでにピノ・ノワールはほとんど生産されていない村が北なんですね。なので、この方向は間違い。使えません。
ですが、南に接している村は何でしたっけ?・・そうそう、「サントネ」ですよ。
そしたら最近、滅茶苦茶美味しい「サントネ」を・・飲まれませんでしたでしょうか?・・飲んだでしょう?・・そう、驚異の100点男、ユベール・ラミーの「サントネ」そして「サントネ1級ラ・グラヴィエール」ですよね?
ラミーも2011年頃から扱わせていただきましたが、この数年の彼の両サントネの美味しさは格別なものが有ります。しかしこの美味しさ、凄い味わいはたったの3年ほど前から・・ですよね?
そして、シャサーニュ村の南のドン付き、1級畑レ・ザンブラゼや1級畑クロ・ピトワに接しているのが、サントネの1級畑「クロ・デ・タヴァンヌ」と「ラ・コム」で、その南に接しているのが「ラ・グラヴィエール」なんですね。

ですので、サントネのワインって・・とても伸びやかでしょう?・・そして、余り強く抽出するとガサガサになってしまったりするのはお判りかと思うんですね。
ラミーのサントネは密度が高く、甘く無く、葡萄が勝手にワインになっているだけなんだろうけれど・・凄く充実している感じがすると思うんですね。
だから・・そんな感じを自分なりの言葉に置き換えて行くと、自身が思っているシャサーニュの赤に対する印象を言えるようになると・・思ったりします。・・前置きが長くてすみません。
で、
「もう・・この色合いを見て決めてください!」
と言いたい位に美しいです。
ちょっと透明なミネラリティが絶大で、透明感がバリバリに見える色彩です。やや赤みを積層したような少しだけ暗い感じですが、果実もたっぷり、凝縮度も高く・・でもザラっとした接触感が全くない・・滑らかで伸びやかな味わいです。
今までのガニャール=ドラグランジュのピノは、リリース直後は少しガサッとしていましたが、2019年ものはもう・・滅茶滑らかで流れるようなシルキーさを持っています。そこからベリーやラズベリーのニュアンスを振りまいて、未開ながらもいやらしさの無い複雑なニュアンスを振りまきながら、
「これぞピノ・ノワールの美しさ!」
みたいな去り際を見せつつ、美しく消えて行きます・・惚れてまうやろ~!・・と言う感じですよ。
しかも価格が安い!・・質感も高く、リーズナブル感も高い・・ちょっとシャサーニュの村名赤で、ここまで旨くて5千円もしない・・なんてのは先ずない!・・と言って良いと思います。
まぁ・・やはり去り際が綺麗で素晴らしいと・・ワインって美味しいですよね。
あ、そうそう・・ワイン会で仲良くなっても去り際が重要ですよ・・社会人として・・そここそは美しくありたいものですよね。是非飲んでみて下さい。超お奨めです!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年もののシミジミさが嘘のよう!。。快活でフレッシュ&ピュア!密度もしっかりでA.C.ブル並みにお買い得な村名シャサーニュです!】
2018年のドラグランジュのピノ・ノワールが大きく変わったことを象徴するかのような画像ですよね・・。
「・・全然違うでしょう?」
若い人が余りタッチしてない・・もしくは畑に人が余りいない・・のが推測されるような・・でも、シミジミとした美味しさの伝わって来る2017年ものでした。でもそれはそれで美味かったですけどね。
しかし・・もう2018年ものは、2017年のシャサーニュのような姿からは想像のできないほどの「快活さ」「健康さ」が感じられます。
noisy もまたこのところ、「大激変シリーズ」を展開しちゃってますので、ここでまた「ドラグランジュ、大xx」などとやってしまうと心が痛みますので・・いや、でもハッキリ言うと・・そう書きたい訳です。思い留まっている訳ですよ。ピノなんて、ちょっと休めてエアコンの利いた部屋で、夏野菜や鶏肉のソテーなんかで合わせたら・・きっと参っちゃいますよね。鈍重ではない、そして力業で抽出を強くしない、自然な、ありのままの葡萄の姿をワインに転化しただけの味わいこそが、美味しいピノ・ノワールの姿なんだと気付かされます。造り手によって、樽の使い方が異なったり、マロラクティックをどこまでするか・・が異なるだけです。ドラグランジュの場合は軽快さを失わない程度の樽の使用、マロラクティックの掛かり具合に徹して、しかもそれが実に上手い具合に成功して2018年ものを仕上げたと感じます。
それに、もし別格にも美味しい1級ブードリオット・ブランが買えたのなら、ワイン単体の美味しさと、マリアージュの手軽さから、そのワインの本当のポテンシャルを知ることになるでしょう。
とてもリーズナブルだと思います。この快活さを美味しく飲むために、6月後半まで休ませてあげましょう。さらに深みが出て上質さもアップすると思います。ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【「絶ワイン」と言いたくなるような、シミジミと染み入って来るピュアな液体に、少しシンミリしてしまいました・・】
美味しいです。飾らず、奢らず、しかし「ちゃんと」しています。
このバランスは・・実は非常に難しいものなんです。だって、ちょっとでも不足していると思った瞬間に人間は萎えてしまいますから。
noisy のところでは非常に売れていたシャンボール=・ミュジニーのルイ・ユエランが入ってこなくなりましたが、存在的にはそんな感じなんですよ。・・最もルイ・ユエランの最終入荷のヴィンテージ、2014年は少し強さも有りましたけどね。
ですので、「強さ」とか、「しっかり感」とか、「複雑性」「ポテンシャル」を求める方は、詰まらないワインになってしまうかもしれません。
しかしながら、甘さに寄っかかりやすいワインになりがちなシャサーニュのピノ・ノワールに置いて、
「ここまでの繊細な美味しさを表現出来たのは、2017年だったから?・・」
じゃないかと思えるんですね。
元々は実力派だったガニャール・ドラグランジュですが、もはや「ブラン・ガニャール」と「フォンテーヌ=ガニャール」に吸収される寸前・・。でも、
「最後の意地!」
みたいなものが感じられるからそのように思ってしまうのかもしれませんが、
「超繊細でピュア、見事なシミジミバランスが旨い!」
です。是非ともご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的エロスにそそられる旨い村名シャサーニュ赤!】
1級レ・ブードリオットの東に有るレ・プラティエールと、1級レ・モルジョの東に有るレ・ピュイ・メルドローのブレンドのようです。因みに1級畑には接してはいません。
古典的なエチケットを眺めつつ飲む非常にドライなシャサーニュ=モンラッシェの赤は実にエロティックで旨いです。良いですよね・・こんな昔のエチケットは!ミュヌレ=ジブール(ジョルジュ・ミュヌレ)も、今のハイセンスな?エチケットも良いですが、昔のエチケットにはゾクゾクしちゃいます。
とても良く出来たリーズナブルな村名シャサーニュで、まん丸とまでは行かないもののやや横につぶれ気味の・・そうだなぁ・・卵を横にした感じのパレットを描きます。
テクスチュアは滑らかですが、ややギザギザした感じの凹凸が感じられ、それが野性味、ワイルドさとなって認識されるようです。ノーズはほんのりとなめした皮革、心地良いスパイスにドライなラズベリー、適度に膨れてくれる中域と、口蓋を僅かに刺激しつつ滑らかな余韻を感じさせます。
こう言うピノ・ノワールを飲むと・・時代を感じさせてくれちゃいますね。こんなピノが昔は非常に美味しかったんですね・・。いや、勿論今も美味しいんですが、
「絶滅危惧種」
と言うか、絶滅しちゃってますね。今はもっとどこにも「引っかからない」ですからね。ボルドーワインでさえ・・だいぶそうなって来ています。
でも、適度な刺激をアピールしてくれた方がより美味しさを感じさせてくれる・・と言う方も結構に多いと思います。いや、滑らかな方がより良い!とおっしゃる方も多いと思いますけどね。でも、どちらが良いのか・・とは決めかねますが、絶滅を危惧するようになってしまうと、今度は人気の振り子が逆に動くことも考えられますし、
「・・こんなピノ・ノワール、飲んだこと無い!」
なんて、年寄りの noisyたちがビックリするようなご感想をいただくかもしれません。時代は移り変わりますし、20年経過すると、街並みも人も・・変わりますよね。1990年代の濃厚なピノが絶滅したのがむしろ懐かしい・・それと同じかもしれません。
適度な酸化を許容したエロティックさ、官能さを感じさせてくれる見事なピノでした。そうだなぁ・・そこまでしっかりはしていないしタニックでは無いとしても、ジュヴレで例えるとすると「ドメーヌ・セラファン」でしょうか。セラファンは年代にも拠りますが、少し熟成が必要だとしても、
「現代最新のドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュの赤はさっさと飲んでも充分に美味しい!」
と言えます。是非飲んでみてください。特別セットもご用意しましたので・・はい。お早めに。
● 2019 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【これも滅茶苦茶旨いです!クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンド!真っ赤な果実が凝縮、ドライで滑らか・・ふわっふわです!】

ん・・ここまでガニャール=ドラグランジュを持ちあげることになるとは思っていなかったので、言葉を用意できていないのがバレてしまいそうで怖いですが、
「本当に美味しいんだから・・仕方がない!」
です。
何度も書いていますが、2019年と言う素晴らしいヴィンテージと若いマルクさんの成長が生んだ、
「白ワイン屋が造る最高のピノ!」
と言えるかと思います。
因みにまだ誰も気付いていないはず!・・海外メディアを含めて・・(^^;; なので、自分だけの秘密に出来ちゃいますから、是非飲んでみて下さいね。
それに2020年もののガニャール=ドラグランジュのリリースがもし有って、この2019年もの並みの仕上がりになっていたとしたら・・もうこれは事件だと思います。その時はしっかり書かせていただく所存ですので・・はい。

1枚目、2名目の写真はこのシャサーニュ1級です。下手をすればフォンテーヌ=ガニャールのシャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュより美味しいかも・・などと思ってしまいました。ただしモルジョやクロ・サン=ジャンなどが持つ複雑性には届かず、ワイン自体のポテンシャルは畑名無しプルミエ・クリュ以上になりうる・・そんな感じです。もっとも・・2008年のこのワインのグラス写真を見ていただけましたら、
「同じ畑のワイン・・なの?」
と感じざるを得ないでしょう?
で、いたずらに・・3枚目にラミーのサントネ・クロ・デ・ゾート2019の写真を掲載してしまいました。色の組成が似ているような気がしていたので、ページに載せてみたんですが、
「ラミーの方が色は濃いけれど、色彩の細かな部分は結構に似ている・・かな?」
と思うんですよね。
ですので、ラミーはサントネ村名、こちらはシャサーニュ1級ながら、味わいの傾向的には似ている感じがします。ただしラミーの方が樽の掛け方は強いような気がします。
非常にドライで、2019年の他のピノ同様に素晴らしいテクスチュアをしています。非常に香り、芳香の高さは今までのガニャール=ドラグランジュのワインとは比較になりませんし、非常に伸びやかなのが信じられないほどです。
ラミーのサントネも、
「・・サントネ村名で・・これかよ・・」
と呆れてしまうような出来ですが、これだけシャサーニュの赤が美味しかったり、ようやくでは有りますがサントネで素晴らしい赤が出始めたりして来ますと、

「シャサーニュの赤、サントネの赤がそれぞれちゃんと認識されはじめる」
ことに繋がってくると思うんですね。
今までは有名な生産者だから・・と言うことだけで人気が出た・・人気が出たから何を造っても売れる・・みたいな傾向もありました。でもこれからは、
「美味しいから・・余り知られていない生産地のワインでもちゃんと売れる」
と言うような時代になって行くと思います。
そんな中で、ジャックさんが亡くなられてから低迷しているように思われていたこのガニャール=ドラグランジュも、次世代の生産者に引き継がれて、素晴らしいドメーヌになるんじゃないかと思うんですね。例えそれがブラン=ガニャールに併合されたとしても、それはブラン=ガニャールがさらに美味しくなることを意味する訳ですから。
かなりビックリすると思います。飲んで美味しいワインです。是非お試しいただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【超健康的!しかも滑らかで美味しい!気品も伺える素晴らしい出来です!】
余り誉め言葉ばかりのレヴューは書きたくないと、常々思ってはいるんですが、寂しさや悲しさと共に有る種の・・嬉しさも有るんでしょう。noisy も珍しくちょっとウキウキしているのかもしれません。
だって・・そりゃぁそうです。もしダメダメな印象しかないのであれば、ご紹介しなければ済む訳です。でも、そんなにダメな訳でもない・・が良くも無い・・なんてことになりますと、否定半分、肯定半分の・・お客様にとっては意味不明のレヴューになりかねません。その昔は随分と言われたものです。
「noisy さんの文章は、勧めているのか貶しているのか判らん・・」
本人は、良い部分もネガティブな部分もちゃんと書こうとして・・結局そのようになってしまっている訳で、
「そもそもヘンテコなものは紹介しないか、ちゃんとダメだと書いて紹介する」
と言う、本人なりの決め事が有るもので・・そうなっていた訳です。
なので、基本・・紹介しているものに変なものは無い・・とご理解いただけますと幸いでございます。
で、このクロ・サン=ジャンとモルジョをブレンドした1級です。凄い健康的です!・・まるで2005年のピノ・ノワールのリリース直後のようです。ぷっくりとした、どこにもキズの無い小さなピノ・ノワールの粒が想像されます。
そして「力業」に頼らず、「新樽」も余り多くは使わず、健康な葡萄がピュアさを失わない程度のマロラクティックをさせた、「ハツラツ」としたプルミエ・クリュに仕上がっています。
今飲んでも非常に美味しいですが、これ・・年毎に随分と変化していくはずなんですね・・。
例えば、今はあのシャソルネイもまた、「新樽」を全く使用しないようになっています。集中し凝縮した葡萄を古樽や陶器でエルヴァージュしています。なので、シャソルネイ、コサールのワインも滅茶ピュアです・・が、
「シャソルネイ、コサールよりピュアさは活き活きとして感じられる!」
んですよ。
少し前までのドラグランジュを知っていたら、ビックリすると思いますし、20年前の・・新樽100%が大ブームになり、濃密濃厚なピノ・ノワールが持て囃された頃のドラグランジュを知っていたら、「復活か?」と思えるはずなんですね。
ガニャール、モレ、ラモネと言われたシャサーニュの名家も世代交代でどんどん変わって行くのでしょう。そんな一時代のたったの一時に過ぎませんが、中々に面白い時間を過ごせたとは思っています。是非ご検討くださいませ!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【古木由来のテロワールから、丸いパレットの充実した味わい!・・でも繊細で美しいです!】
もうドメーヌを閉じることが決まっているからなのか、それともこの2017年ものの実力なのか・・noisy にも判りません。
しかし、2017年もののガニャール・ドラグランジュのワインには、何故か肯定感しか・・感じないんですよね。いつもならどこかネガティヴな部分を探している自分に気付くんですが、そんなルートを決して辿らせないワインです。
100年にもなろうか・・と言うV.V.も混ざる、やや重量感のあるモルジョや、やや軽く赤さのあるクロ・サン=ジャンの粘性の有る味わいが、赤果実をリアルなものにしています。
充実していますが繊細で、決してマッチョにはならないです。色合いをご覧いただきますと判るかと思いますが、通常のシャサーニュ村名とは少し異なり、色合いも濃い目ですよね?
でも超繊細です。ピュアで甘く無いです。そして、いつの間にか心に侵入され、「ワビサビの世界」に入れさせられてしまうんですね。これは非常に美味しい!・・ポテンシャルを取りに行っても満足行く深みのある出来です。・・でもシミジミ系なんですね~。そして価格も非常にリーズナブル・・ですから、これは是非飲んでいただきたい!・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】
モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。
ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。
シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。
シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。
これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。
noisy 的には、
「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」
と言う感覚でした。
アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。
むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、
「もっと評価されてしかるべきでは?」
と思っています。
勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。
それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。
この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!
以下は2008年のこのワインのレヴューです。
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【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 2019 Volnay 1er Cru Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・シャンパン
【ここまであからさまに・・今までと違う!・・是非「色」「色彩」で決めてください!】

どうでしょう?・・木曜ですが・・いや、この素晴らしい色彩、色のニュアンスがちゃんとお届けできていたらと思ってしまいます。
そもそも今時ヴォルネイの1級レ・シャンパンが、こんな価格で販売されているなんて・・在り得ないことです。PKさんのバーガンディを今、読みますと、ちょっと面白いですよ。今現在の我々の認識とは、相当に異なっているんじゃないかと思うんですね・・ちょっと引用してみましょうか?
ダンジェルヴィルの最も有名な畑は、彼の一族が永らく所有する小さな単独畑、クロ・デ・デュック。村からすぐの斜面上部にある畑で、ヴォルネ有数の軽いワインができる。おそらく、これを凌ぐのがダンジェルヴィルのシャンパンで、わずかにボディと風味で勝っている。
ロバート・M・パーカー著 飛鳥出版 より抜粋
どうでしょうか・・。まぁ、時代背景がありますし、その時のダンジェルヴィーユさんのワインの味わいも有る訳ですから、安易な否定はできないと思いますが、相当イメージが違いますよね。
少なくともシャンパンがクロ・デ・デュックを凌ぐ・・ん・・どうなんだろ・・(^^
ですが、このシャンパンも・・ヴィンテージがそうさせたのか、ま~・・半端無い出来ですよ。
ヴォルネイでここのところ非常に売れ行きの良い、ティエリー・グラントネと価格はほとんど変わりません。

質の違いは有りますよ。ティエリー・グラントネは緻密でパワーを秘めた味わいが魅力です。格的にはシャンパンとほぼ同格かな?・・もしくは少しこちらの方が上ですが、「タイユ・ピエ」の方が価格は上です。
質的には「非常に伸びやか」で「テクスチュア極上」。アロマの上りは軽やかで緻密。複雑性も高いが粒子がざらつくような様子は見せないです。
なので、むしろ肯定感しかない・・んですね。こんなに褒めちゃって良いのか判りませんが、
「少なくとも超絶にリーズナブルで美味しいシャンパン!」
と言うことになります。
ただし数はいただけてないので、是非お早めに・・騙されてみて下さい。「こんなに安いの?」と思っていただけるのが2019年のガニャール=ドラグランジュです。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ新時代の世の中に、変わらない美味しさ、裸の1級畑「シャンパン」のピュアな側面を教えてくれる素晴らしい出来の2018年です!】
色はどうでしょう?・・今回も、色調補正をしていないので、「やや緑が強い図」になってしまってはいるんですが、
「滅茶活き活きとしている感じ!」
が見て取れないでしょうか?
そうなんですよ。滅茶ピュアです!・・素っ裸のヴォルネイ=シャンパンの姿がそこにあります。最もおそらくポマール寄りの位置だと思いますので、南のカイユレ的粘土が少ない場所だと思うんですね。
シャンパン特有の白さも、滅茶強い訳では無く、しかしノーズには確実にそのミネラリティ由来のアロマが漂います。
そもそも新樽率が低いので、ワインは・・ちゃんとエルヴァージュされれば、ピュアな方向に向かうはずです。2017年を除く・・この何年かは、エルヴァージュの不活性と葡萄の手入れが思うように行かなかったのでしょうね。
しかしながら2018年ものは密度が高く、熟度もピッタリで充実した果実を美しくピュアなピノ・ノワールの姿に昇華出来ていると感じました!しかも価格は・・こんなですよ。今一番リーズナブルで、しかもフレッシュさとピュアさが活き活きと感じられ、二次発酵とエルヴァージュでほんのりと滑らかにされた、素のままのレ・シャンパンを味わえます。
勿論ですが3~5年の熟成で、フレッシュさの残る活き活きとしつつ適度な熟成をした味わいになりますし、8~12年でほぼ完熟に近い感じで、非常な滑らかさからの素性の良いブケを味わうことも可能でしょう。14度以下で保存されれば20年以上も持つと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ・シャンパンの石灰の白さ!・・しっかり伝わって来るピュアな味わいです!頑張って価格も出しましたので、この機会に是非!】
今やヴォルネイ1級シャンパンも結構な価格になってしまいましたから、そうそうに手は出せないのがつらいところですよね。
昨年の2016年ものの時は飲めませんでしたので、今回は何とか間に合わせました。何せこのところは10何アイテムも有るようなドメーヌものが連続していましたので、テイスティングのアイテムも、非常に多く・・noisyも困難な時期を迎えているんですね。
で、このガニャール・ドラグランジュのシャンパン、飲ませていただきました。本当に久しぶりです。
ですが、一口すすった瞬間から、
「お~・・シャンパン!・・そう、これこそヴォルネイ・シャンパン!」
と言うようなイメージがポンと浮かんでくるような、見事な仕上がりでした。
PKさんは、
「ヴォルネイ・シャンパンはポマールに似たタニックな味わい」
とその著書で言ってましたが、noisy 的には全く意にそぐわないご意見でして・・何だかな・・と常日頃思っていた訳です。
確かに、逞しく見事に深いダンジェルヴィーユのシャンパンには、もしかしたら「その気」が有るかもしれませんが、それはおそらく違います。
白いミネラリティに満ち、むしろシャンボール的な石灰感が多く、シャンボール的な強い果実感では無い、エレガントな優しい果実感がむしろピュアな果実を感じさせてくれると言う・・感じですね。
そこに2017年のガニャール・ドラグランジュの、何とも艶めかしい「絶メシ感」や「シミジミ感」、そしてオフコースの、
「さよなら~、さよなら~、さよなら・・あぁ・・」
と言うようなノスタルジックな味わいが響いて来ます。
まさに「素のヴォルネイ・シャンパン」の味わいを見た気がします。超美味しいので・・是非!・・飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイのトップ・クラスの1級畑レ・シャンパン!現ガニャール・ドラグランジュの赤の最高峰です!】 すみません・・テイスティングが間に合いませんでした。飲むつもりでおりますので、時間が有れば後々、レヴューを掲載します・・・と言って書いた試しは無いんですが、実はそんなワインはほとんど後で飲んではいるんですよ。書いてないだけで・・。
ガニャール・ドラグランジュの赤は3~5年置かないと・・と言うようなイメージでいたnoisy では有りますが、2016年ものは・・早くから大丈夫な可能性が大です。やはり変わって来ているんですね。フォンテーヌ=ガニャールの大躍進には驚きを隠せませんし、言ってみれば・・トラペも、セラファンも、そしてこのシャンパンの最高値と言っても良いダンジェルヴィーユも・・この何年かの短い間に大きく変わりました。
ダンジェルヴィーユに限っては、その良化、大躍進の年は2008年頃だったと思いますので比較的早いですが、トラペ、セラファン、あ、そうそう・・デゾネイ=ビセイもそうですね。この2~3年は物凄いです。
ダンジェルヴィーユの1級レ・シャンパンは滅茶旨いとしてももう、限り無く2万円ですからそう簡単には飲めないワインになってしまいました。
しかし、ガニャール・ドラグランジュのシャンパンはまだまだリーズナブル。しかも2016年の他のピノ・ノワールの仕上がりを見ると、ガニャール家筋の若手の影響でしょうか・・早くから美味しく飲めるようになっています。是非挑戦してみてください。
● 2019 Chassagne-Montrachet Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・ブラン
【素晴らしい出来栄えです!・・単にシャサーニュと言うよりも、ピュリニー・・少し混じってます?・・みたいな..そして何とも高質メロンと柑橘のアロマの立ちの良さが心に響きます!】

2018年ものの美味しさは格別でしたが、2019年もののこのシャサーニュ村名の素晴らしさには感動しました。
と言うよりも、このシャサーニュ・ブランだけじゃないんですよね。ドラグランジュ2019年全てが素晴らしい!圧巻でした。
このドメーヌ・ガニャール=ドラグランジュは、先代が亡くなられてからはフォンテーヌ=ガニャールとブラン=ガニャールが補佐しているそうで、主にブラン=ガニャールのマルクさんがやっているようです。お婆ちゃんは見ているだけ・・なのかな?
畑も一度息子たちに譲った上で、葡萄でいただいているそうです・・が、
「実質、ブラン=ガニャールの息子さんのワイン」
と考えるのが妥当だと・・思い始めました。
何せこの2年のドラグランジュのワインはそれ以前と比較にならないほど素晴らしいんですよ。お年寄りの造るワインじゃ・・無い感じがバリバリに出始めています。
言わば、
「成長中の若者が様々なものを吸収しながら、少しアグレッシヴ気味に挑戦し、それが上手く行っているような感じ」
が・・この2019年ものには有るんですね。

この見事な色合いを是非ご覧ください。緑がやや強いゴールドに近い色合いです。緑が強いのは樽はさほど強く無く、若く新鮮な葡萄を新鮮なうちに処理出来、醸造もその色合いを変化させてしまうようなことが無かったことを意味するように思います。
非常に香りの上りが良く、またそのアロマは太く柔らかく、非常に心地良い青い果実と柑橘です。もっと細かく言うとメロンとラ・フランス、金柑・・でしょうか。そこに目の詰まった白い・・すこしねっとりとしているかのような石灰感・鉱物感が入って来て、ノーズを直撃してきます。
流石に物凄いラ・ブードリオットの迫力には届きませんが、この素晴らしいアロマと球体を感じさせる見事なパレット、シャサーニュらしい・・ちょっと薄めの飲み易さよりも、よりピュリニーっぽいグラマラスさが前面に出た美味しさです。
どうでしょう・・ブラン=ガニャールの息子さんはマルク・アントネーさんとおっしゃって、陣頭指揮..と言うか、自分で色々やられているようですが・・
「ブラン=ガニャールより旨い!?・・」
んじゃないかとさえ・・思ってしまいます。
思えば2017年まではブラン・ガニャール的でした。でも2018年はそれを脱却し始め、2019年もので花開いた・・そんな風に・・今のところは想像しています。
旨くて滅茶リーズナブルだと思います。是非飲んでみて下さい。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【近年、稀に見る仕上がりです!】
綺麗な色でしょう?・・緑が見える、心に染み入る色合いです。アロマも実に自然でハツラツとしています。
昨年ご紹介させていただいた2017年ものはおそらくこの10年で一番の出来・・だったんですが、2018年ものは大きく超えて来ました!
ですが・・何だろう・・ちょっと悲しくなって来ちゃうんですね。
そもそも新樽使用率は低く、葡萄のピュアな味わいをそのままに表現してくれるドメーヌだったんですが、このところは・・おそらくですが、
「エルヴァージュで人手が足りない」
か、
「気を配ってキュヴェを見る人がいない(育っていない・カーヴにいない)」
ような感じだったんですね。
要は、素性は悪くないのに・・新樽率が低く、酸化し辛いはずなのに、酸化が多めのクラシックな味わいだった訳です。
それが・・見事なマッチングで酸化の具合がベストになったものですから、この村名はフレッシュさと滑らかさが同居、往年のドラグランジュの味わいが復活したかのように感じてしまいました!
プライスも安く、安心感が有ると思います。美味しいシャサーニュです!是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2019 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット・ブラン
【これは激ヤバ!・・ラモネを超えたんじゃない!?・・と言いたい素晴らしい出来です!】

凄く美味しいです・・感動の美味しさ!・・高級メロンとラ・フランスなアロマがグラスから溢れんばかりに飛び出して来ます!
テクスチュアはしなやか、柔らかでふんわり感を纏い、細い糸をさらに何本も撚り合わせた太い糸に、劇的に滑らかな高質オイルをしみこませて舌の上を転がって行くかのようです。
そこでまたメロン・・良いですね~・・。液体は甘く無いのに、頭の中では極上クラスの果実の甘さが完全に出来上がって幻想が現実として感じられてしまいます。これ・・2019年ものなんですよね・・。あり得ない美味しさです。
このところ何年かは飲めていませんが、あのラモネさんちのラ・ブードリオット・ブランと比較しても、多分・・凌いでいるんじゃないかと思いますよ。ラモネさんちはもっと硬質で、若い時期に開けると・・美味しさが載って来ないんですよね・・まぁ、2019年ものはもしかしたら・・と言う部分は有るかもしれませんが。

因みに・・海外メディア評価の2019年ものの評価は見当たらなかったので、2018年もので比較してみましょうか・・。
・2018 Domaine Jean-Claude Ramonet Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 points Decanter
91 points Allen Meadows - Burghound
91 points Wine Spectator ・2018 Domaine Gagnard-Delagrange Chassagne-Montrachet 1er Cru "Boudriotte"
94 Points Wine Spectator ラモネさんの2018年ラ・ブードリオットにデカンターは94ポイント付けていますがメドゥズさんとワインスペクテイターは91ポイント。
ガニャール=ドラグランジュの2018年ものラ・ブードリオットは評価者が少ないですが、ワインスペクテイターが94ポイント・・ですから、同じ評価者(違う可能性はあります)が、ガニャール=ドラグランジュのラ・ブードリオット・ブランの方が3ポイントも上!・・と言ってる訳ですね。
そして、noisy も2018年、2019年と飲ませていただいてますから、2019年ものがより素晴らしい・・のを確認しています。
もう・・最高の1級格シャルドネです。そして、
「ラモネさんではよく判らなかったラ・ブードリオットのテロワール特性が見える?」
ような気がして来ました。
これはもう・・飲むべきでしょう!・・そして驚いてみて下さい!・・この素晴らしい果実の表現に・・超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【激旨です!・・これは飲まなきゃ絶対に損!・・ドラグランジュの名前と共に脳裏に刻んでおきましょう!】
凄い美味しいです!・・完璧でしょう。むしろ、こんなに美味しいブードリオットに出会ったのは久しぶりですし、リリース直後からこんなバランスに出会ったのは初めてと言って良いかもしれません。
そもそもブードリオットは、どちらかと言えば大柄で濃密、力強い味わいが特徴ですが、ややもすると「鈍重」になりがちでして、最近のドラグランジュは結構に・・そっちに言ってしまっていた訳です。
なので、ちょっと「野暮ったい感じ」に思えてしまう訳ですが、2018年ものはしっかり「エルヴァージュ」も出来た様ですし、何よりも、
「樹齢の高い葡萄の質がめちゃ良かった!」
ことが伺えるんですよ。
なので、「シャサーニュのムルソー(・ペリxxx)」とも言いたくなるブードリオットがここまで美味しいなんて、覚えていない位久々です。
シャサーニュ村名でも書いたんですが、滅茶美味しいのに何故か悲しくなる・・どこか、
「線香花火の火球が落ちる前の・・チリチリっとした哀愁ただよう輝き」
にも感じられたからでしょうか。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・もし置くなら5年・・でしょうかね。是非品温を高めにして飲んでください。素晴らしい出来!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【絶対に外さない選択でしょう!】
シャサーニュの村のど真ん中から僅かに南にズレた位置にある「ラ・ブードリオット」です。
ここの畑は「モルジョ」とも名乗れますが、敢えて「ブードリオット」をクレジットしています。まぁ、モルジョ系だと思っていただいて結構ですが、一般的なモルジョのイメージよりもやや繊細系かな?・・と言う感じがします。
村名シャサーニュ・ブランが「実にちょうど良いドライな美味しさ」を見せるのに対し、ブードリオットはさすがの1級、濃密さと繊細さをかなり載せた味わいで、
「まん丸なパレットを描いてくれる」
実に美味しいシャルドネです。樹齢が古いことがその由縁かと思えます。村名と比較しますと、各段の差が有ると感じられるかもしれません。
やや緑の入った美しい照りの有る色合いから、黄色、白の果実・柑橘、石灰、煙のニュアンス・・ノーズに甘いニュアンスを感じるほど良い感じの濃密さが有ります。勿論全く甘く無く、とてもドライです。
皆さんは結構にピノ・ノワール好きでいらっしゃる方が多く、シャルドネばかりご案内していると・・結構にご注文が間延びした感じになってしまうんですが、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネを飲みつけていると、ついつい、シャルドネばかりを飲みたくなってしまうんですね。
noisy のところも、カミさんはピノ(赤)よりシャルドネの方が好きらしく、
「どう?このワイン?」
と尋ねると、シャルドネの場合は、
「美味しいよ!」
と返ってくるんですが、ピノの場合はややトーンが低いんですね。まぁ、食事も有るでしょうし、好みも有るかと思います。それに、
「畑の位置やドメーヌについて」
などを知っているとか、知らずとも興味が有るかどうかなどでも、変わって来てしまいますよね。
まぁ、例えばモルジョの場合は、修道院の周りの1級畑は実際は違う名前で有っても、「モルジョ」と名乗れたり、名乗れなかったりします。なので、反対に言えば、モルジョと言う1級畑を良く理解しよう・・とするなら、非常に難しいことに成ってしまう訳ですね。noisy も未だに良くは整理出来ていません。結構に様々な表情のモルジョに出会いますんで・・。
こちらはぜい肉の無いスレンダーな躯体をした、やや繊細系で縦構造の深い・・横向きの肉の付き過ぎない、オイリーさは有るにせよ、オイリーだと断言するまで行かないタイプのモルジョ・・いや、レ・ブードリオットです。美味しいと思います。これは飲んでしまいますよ。ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
● 2019 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【最高立地のグラン・クリュ・シャルドネだけが見せる厳めしさ、壮大なスケール、未開の粒子が凝縮している「様」を楽しめます!】

2019年もののガニャール=ドラグランジュのワインにあって、このようやく飲めたトップ・キュヴェだけが・・微妙にイントネーションが異なっています。
「若くほとばしるような情熱が余り感じられない・・」
んですね。もしかしたらこのボトルは状態が今ひとつだったかもしれません。
ですが、ま~・・半端無い・・マンモスぶり、巨匠と言うにふさわしいような、途轍もない広大さを持った怪物でした。
ブラン=ガニャールのマルク・アントネーさんが若さを削りながら造っているのか・・と思っていましたが、これだけは親父さんのジャン=マルク・ブランさんなんじゃないかと思うんですよ。
このところは全然飲んでいませんがブラン=ガニャール的な味わい・・2016年以前のガニャール=ドラグランジュ的な味わいを引きずっているような感じがします。
それでも、数日に分けて楽しませていただいており、今もまだそれを継続中なのでそろそろ2週間?・・になろうかとしていますが、
「閉じる・・・少し開放する・・がまた閉じる・・結構に開放する・・閉じる・・少し開放する」
を延々に繰り返しています・・(^^;;

その姿は、一般的な想像で言うところの「バタール=モンラッシェ」と言うよりは、「ル・モンラッシェ」に近いような・・緊張感が漲った繊細な味わいをしています。
繊維・・と言っても着物に使用するような糸と言うよりも、どこまでも細く伸ばした金属性の糸..を撚り合わせたような印象です。
なので、その糸に味蕾が触れると、むしろその反応として・・イオンとかそんな感じでしょうか・・そんな、ちょっとレベルの違う飲み物を口にしているような感覚になります。
フォンテーヌ=ガニャールの2019年のクリオ=バタールを飲まれた方は、その素晴らしさを伝えてくれました。同じく2019年のバタール=モンラッシェを飲まれた方は「化け物」と言うようなニュアンスでその存在の姿を教えてくれました。
このガニャール=ドラグランジュの2019年バタール=モンラッシェの今は、フォンテーヌ=ガニャール的な、それでもどこか「ゆったり」「ふっくら」「優しい」味わいは・・多分しないと・・思います。
しかしながら、この最高級のシャルドネがそのテロワールの本当の姿を見せてくれるのには間違い無いと思います。
久しぶりに楽しんでいます!・・毎日・・ほんの少しずつ・・舐めているんです。面白いですよ・・これをやりますと、
「シャルドネはとんでもない狸寝入りをする」
のが判るはずです。本当に何にも無くなります。単に硬くちょっと酸っぱい水・・でしか無くなってしまうんですね。でもそれが翌日にはとんでもなく香って来たりするんです。このバタールはそんな時に、素晴らしい姿を見せてくれます!・・5年、10年・・の寿命では有りません。是非トライしてみて下さい。
以下は以前のレヴューです。
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【すみません・・これだけは飲んでいません!】 まぁ、もう売らなくても良いか・・みたいなワインです。ドメーヌもののバタール=モンラッシェでこのプライスは最安値じゃないかと思ったりもします。
それにまぁ・・海外メディアも、以前は少しはスリスリしていたはずなのに、ご当主のジャックさんが亡くなり、将来ドメーヌを閉じることが決定的になると・・見向きもしないんですよね。フォンテーヌ=ガニャールは毎年、多くのメディアがレヴュー・テイスティングリポートをしており、むしろ、モンラッシェやバタール、クリオ=バタールと言った垂涎のシャルドネのテイスティングを楽しみにしているかのようにも感じられます。
そんなところも有ったんじゃないかと思う訳です。
「何だよ・・今まで散々・・」
と言ったような想いが、子供さんたちにも生まれたのか、2017年でかなり・・・2018年はビックリするほどの素晴らしいワインを造り上げています。
ですので、飲めては居ませんが、このドメーヌの今の看板でもあるバタール=モンラッシェ(以前の看板はモンラッシェ)が悪い訳はないと思っています。
非常にリーズナブルです。テイスティングコメントが出来ずに申し訳ありませんが、おそらく95Points ほどは有るんじゃないかと勝手に想像しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2018 Chassagne-Montrache Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ
【2017年もののシミジミさが嘘のよう!。。快活でフレッシュ&ピュア!密度もしっかりでA.C.ブル並みにお買い得な村名シャサーニュです!】

2018年のドラグランジュのピノ・ノワールが大きく変わったことを象徴するかのような画像ですよね・・。
「・・全然違うでしょう?」
若い人が余りタッチしてない・・もしくは畑に人が余りいない・・のが推測されるような・・でも、シミジミとした美味しさの伝わって来る2017年ものでした。でもそれはそれで美味かったですけどね。
しかし・・もう2018年ものは、2017年のシャサーニュのような姿からは想像のできないほどの「快活さ」「健康さ」が感じられます。
noisy もまたこのところ、「大激変シリーズ」を展開しちゃってますので、ここでまた「ドラグランジュ、大xx」などとやってしまうと心が痛みますので・・いや、でもハッキリ言うと・・そう書きたい訳です。思い留まっている訳ですよ。ピノなんて、ちょっと休めてエアコンの利いた部屋で、夏野菜や鶏肉のソテーなんかで合わせたら・・きっと参っちゃいますよね。鈍重ではない、そして力業で抽出を強くしない、自然な、ありのままの葡萄の姿をワインに転化しただけの味わいこそが、美味しいピノ・ノワールの姿なんだと気付かされます。造り手によって、樽の使い方が異なったり、マロラクティックをどこまでするか・・が異なるだけです。ドラグランジュの場合は軽快さを失わない程度の樽の使用、マロラクティックの掛かり具合に徹して、しかもそれが実に上手い具合に成功して2018年ものを仕上げたと感じます。
それに、もし別格にも美味しい1級ブードリオット・ブランが買えたのなら、ワイン単体の美味しさと、マリアージュの手軽さから、そのワインの本当のポテンシャルを知ることになるでしょう。
とてもリーズナブルだと思います。この快活さを美味しく飲むために、6月後半まで休ませてあげましょう。さらに深みが出て上質さもアップすると思います。ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【「絶ワイン」と言いたくなるような、シミジミと染み入って来るピュアな液体に、少しシンミリしてしまいました・・】
美味しいです。飾らず、奢らず、しかし「ちゃんと」しています。
このバランスは・・実は非常に難しいものなんです。だって、ちょっとでも不足していると思った瞬間に人間は萎えてしまいますから。
noisy のところでは非常に売れていたシャンボール=・ミュジニーのルイ・ユエランが入ってこなくなりましたが、存在的にはそんな感じなんですよ。・・最もルイ・ユエランの最終入荷のヴィンテージ、2014年は少し強さも有りましたけどね。
ですので、「強さ」とか、「しっかり感」とか、「複雑性」「ポテンシャル」を求める方は、詰まらないワインになってしまうかもしれません。
しかしながら、甘さに寄っかかりやすいワインになりがちなシャサーニュのピノ・ノワールに置いて、
「ここまでの繊細な美味しさを表現出来たのは、2017年だったから?・・」
じゃないかと思えるんですね。
元々は実力派だったガニャール・ドラグランジュですが、もはや「ブラン・ガニャール」と「フォンテーヌ=ガニャール」に吸収される寸前・・。でも、
「最後の意地!」
みたいなものが感じられるからそのように思ってしまうのかもしれませんが、
「超繊細でピュア、見事なシミジミバランスが旨い!」
です。是非ともご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的エロスにそそられる旨い村名シャサーニュ赤!】
1級レ・ブードリオットの東に有るレ・プラティエールと、1級レ・モルジョの東に有るレ・ピュイ・メルドローのブレンドのようです。因みに1級畑には接してはいません。
古典的なエチケットを眺めつつ飲む非常にドライなシャサーニュ=モンラッシェの赤は実にエロティックで旨いです。良いですよね・・こんな昔のエチケットは!ミュヌレ=ジブール(ジョルジュ・ミュヌレ)も、今のハイセンスな?エチケットも良いですが、昔のエチケットにはゾクゾクしちゃいます。
とても良く出来たリーズナブルな村名シャサーニュで、まん丸とまでは行かないもののやや横につぶれ気味の・・そうだなぁ・・卵を横にした感じのパレットを描きます。
テクスチュアは滑らかですが、ややギザギザした感じの凹凸が感じられ、それが野性味、ワイルドさとなって認識されるようです。ノーズはほんのりとなめした皮革、心地良いスパイスにドライなラズベリー、適度に膨れてくれる中域と、口蓋を僅かに刺激しつつ滑らかな余韻を感じさせます。
こう言うピノ・ノワールを飲むと・・時代を感じさせてくれちゃいますね。こんなピノが昔は非常に美味しかったんですね・・。いや、勿論今も美味しいんですが、
「絶滅危惧種」
と言うか、絶滅しちゃってますね。今はもっとどこにも「引っかからない」ですからね。ボルドーワインでさえ・・だいぶそうなって来ています。
でも、適度な刺激をアピールしてくれた方がより美味しさを感じさせてくれる・・と言う方も結構に多いと思います。いや、滑らかな方がより良い!とおっしゃる方も多いと思いますけどね。でも、どちらが良いのか・・とは決めかねますが、絶滅を危惧するようになってしまうと、今度は人気の振り子が逆に動くことも考えられますし、
「・・こんなピノ・ノワール、飲んだこと無い!」
なんて、年寄りの noisyたちがビックリするようなご感想をいただくかもしれません。時代は移り変わりますし、20年経過すると、街並みも人も・・変わりますよね。1990年代の濃厚なピノが絶滅したのがむしろ懐かしい・・それと同じかもしれません。
適度な酸化を許容したエロティックさ、官能さを感じさせてくれる見事なピノでした。そうだなぁ・・そこまでしっかりはしていないしタニックでは無いとしても、ジュヴレで例えるとすると「ドメーヌ・セラファン」でしょうか。セラファンは年代にも拠りますが、少し熟成が必要だとしても、
「現代最新のドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュの赤はさっさと飲んでも充分に美味しい!」
と言えます。是非飲んでみてください。特別セットもご用意しましたので・・はい。お早めに。
● 2018 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【超健康的!しかも滑らかで美味しい!気品も伺える素晴らしい出来です!】

余り誉め言葉ばかりのレヴューは書きたくないと、常々思ってはいるんですが、寂しさや悲しさと共に有る種の・・嬉しさも有るんでしょう。noisy も珍しくちょっとウキウキしているのかもしれません。
だって・・そりゃぁそうです。もしダメダメな印象しかないのであれば、ご紹介しなければ済む訳です。でも、そんなにダメな訳でもない・・が良くも無い・・なんてことになりますと、否定半分、肯定半分の・・お客様にとっては意味不明のレヴューになりかねません。その昔は随分と言われたものです。
「noisy さんの文章は、勧めているのか貶しているのか判らん・・」
本人は、良い部分もネガティブな部分もちゃんと書こうとして・・結局そのようになってしまっている訳で、
「そもそもヘンテコなものは紹介しないか、ちゃんとダメだと書いて紹介する」
と言う、本人なりの決め事が有るもので・・そうなっていた訳です。
なので、基本・・紹介しているものに変なものは無い・・とご理解いただけますと幸いでございます。
で、このクロ・サン=ジャンとモルジョをブレンドした1級です。凄い健康的です!・・まるで2005年のピノ・ノワールのリリース直後のようです。ぷっくりとした、どこにもキズの無い小さなピノ・ノワールの粒が想像されます。
そして「力業」に頼らず、「新樽」も余り多くは使わず、健康な葡萄がピュアさを失わない程度のマロラクティックをさせた、「ハツラツ」としたプルミエ・クリュに仕上がっています。
今飲んでも非常に美味しいですが、これ・・年毎に随分と変化していくはずなんですね・・。
例えば、今はあのシャソルネイもまた、「新樽」を全く使用しないようになっています。集中し凝縮した葡萄を古樽や陶器でエルヴァージュしています。なので、シャソルネイ、コサールのワインも滅茶ピュアです・・が、
「シャソルネイ、コサールよりピュアさは活き活きとして感じられる!」
んですよ。
少し前までのドラグランジュを知っていたら、ビックリすると思いますし、20年前の・・新樽100%が大ブームになり、濃密濃厚なピノ・ノワールが持て囃された頃のドラグランジュを知っていたら、「復活か?」と思えるはずなんですね。
ガニャール、モレ、ラモネと言われたシャサーニュの名家も世代交代でどんどん変わって行くのでしょう。そんな一時代のたったの一時に過ぎませんが、中々に面白い時間を過ごせたとは思っています。是非ご検討くださいませ!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【古木由来のテロワールから、丸いパレットの充実した味わい!・・でも繊細で美しいです!】
もうドメーヌを閉じることが決まっているからなのか、それともこの2017年ものの実力なのか・・noisy にも判りません。
しかし、2017年もののガニャール・ドラグランジュのワインには、何故か肯定感しか・・感じないんですよね。いつもならどこかネガティヴな部分を探している自分に気付くんですが、そんなルートを決して辿らせないワインです。
100年にもなろうか・・と言うV.V.も混ざる、やや重量感のあるモルジョや、やや軽く赤さのあるクロ・サン=ジャンの粘性の有る味わいが、赤果実をリアルなものにしています。
充実していますが繊細で、決してマッチョにはならないです。色合いをご覧いただきますと判るかと思いますが、通常のシャサーニュ村名とは少し異なり、色合いも濃い目ですよね?
でも超繊細です。ピュアで甘く無いです。そして、いつの間にか心に侵入され、「ワビサビの世界」に入れさせられてしまうんですね。これは非常に美味しい!・・ポテンシャルを取りに行っても満足行く深みのある出来です。・・でもシミジミ系なんですね~。そして価格も非常にリーズナブル・・ですから、これは是非飲んでいただきたい!・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】
モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。
ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。
シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。
シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。
これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。
noisy 的には、
「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」
と言う感覚でした。
アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。
むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、
「もっと評価されてしかるべきでは?」
と思っています。
勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。
それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。
この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!
以下は2008年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 2018 Volnay 1er Cru Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・シャンパン
【ヴォルネイ新時代の世の中に、変わらない美味しさ、裸の1級畑「シャンパン」のピュアな側面を教えてくれる素晴らしい出来の2018年です!】

色はどうでしょう?・・今回も、色調補正をしていないので、「やや緑が強い図」になってしまってはいるんですが、
「滅茶活き活きとしている感じ!」
が見て取れないでしょうか?
そうなんですよ。滅茶ピュアです!・・素っ裸のヴォルネイ=シャンパンの姿がそこにあります。最もおそらくポマール寄りの位置だと思いますので、南のカイユレ的粘土が少ない場所だと思うんですね。
シャンパン特有の白さも、滅茶強い訳では無く、しかしノーズには確実にそのミネラリティ由来のアロマが漂います。
そもそも新樽率が低いので、ワインは・・ちゃんとエルヴァージュされれば、ピュアな方向に向かうはずです。2017年を除く・・この何年かは、エルヴァージュの不活性と葡萄の手入れが思うように行かなかったのでしょうね。
しかしながら2018年ものは密度が高く、熟度もピッタリで充実した果実を美しくピュアなピノ・ノワールの姿に昇華出来ていると感じました!しかも価格は・・こんなですよ。今一番リーズナブルで、しかもフレッシュさとピュアさが活き活きと感じられ、二次発酵とエルヴァージュでほんのりと滑らかにされた、素のままのレ・シャンパンを味わえます。
勿論ですが3~5年の熟成で、フレッシュさの残る活き活きとしつつ適度な熟成をした味わいになりますし、8~12年でほぼ完熟に近い感じで、非常な滑らかさからの素性の良いブケを味わうことも可能でしょう。14度以下で保存されれば20年以上も持つと思います。是非飲んでみて下さい!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴォルネイ・シャンパンの石灰の白さ!・・しっかり伝わって来るピュアな味わいです!頑張って価格も出しましたので、この機会に是非!】
今やヴォルネイ1級シャンパンも結構な価格になってしまいましたから、そうそうに手は出せないのがつらいところですよね。
昨年の2016年ものの時は飲めませんでしたので、今回は何とか間に合わせました。何せこのところは10何アイテムも有るようなドメーヌものが連続していましたので、テイスティングのアイテムも、非常に多く・・noisyも困難な時期を迎えているんですね。
で、このガニャール・ドラグランジュのシャンパン、飲ませていただきました。本当に久しぶりです。
ですが、一口すすった瞬間から、
「お~・・シャンパン!・・そう、これこそヴォルネイ・シャンパン!」
と言うようなイメージがポンと浮かんでくるような、見事な仕上がりでした。
PKさんは、
「ヴォルネイ・シャンパンはポマールに似たタニックな味わい」
とその著書で言ってましたが、noisy 的には全く意にそぐわないご意見でして・・何だかな・・と常日頃思っていた訳です。
確かに、逞しく見事に深いダンジェルヴィーユのシャンパンには、もしかしたら「その気」が有るかもしれませんが、それはおそらく違います。
白いミネラリティに満ち、むしろシャンボール的な石灰感が多く、シャンボール的な強い果実感では無い、エレガントな優しい果実感がむしろピュアな果実を感じさせてくれると言う・・感じですね。
そこに2017年のガニャール・ドラグランジュの、何とも艶めかしい「絶メシ感」や「シミジミ感」、そしてオフコースの、
「さよなら~、さよなら~、さよなら・・あぁ・・」
と言うようなノスタルジックな味わいが響いて来ます。
まさに「素のヴォルネイ・シャンパン」の味わいを見た気がします。超美味しいので・・是非!・・飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ヴォルネイのトップ・クラスの1級畑レ・シャンパン!現ガニャール・ドラグランジュの赤の最高峰です!】 すみません・・テイスティングが間に合いませんでした。飲むつもりでおりますので、時間が有れば後々、レヴューを掲載します・・・と言って書いた試しは無いんですが、実はそんなワインはほとんど後で飲んではいるんですよ。書いてないだけで・・。
ガニャール・ドラグランジュの赤は3~5年置かないと・・と言うようなイメージでいたnoisy では有りますが、2016年ものは・・早くから大丈夫な可能性が大です。やはり変わって来ているんですね。フォンテーヌ=ガニャールの大躍進には驚きを隠せませんし、言ってみれば・・トラペも、セラファンも、そしてこのシャンパンの最高値と言っても良いダンジェルヴィーユも・・この何年かの短い間に大きく変わりました。
ダンジェルヴィーユに限っては、その良化、大躍進の年は2008年頃だったと思いますので比較的早いですが、トラペ、セラファン、あ、そうそう・・デゾネイ=ビセイもそうですね。この2~3年は物凄いです。
ダンジェルヴィーユの1級レ・シャンパンは滅茶旨いとしてももう、限り無く2万円ですからそう簡単には飲めないワインになってしまいました。
しかし、ガニャール・ドラグランジュのシャンパンはまだまだリーズナブル。しかも2016年の他のピノ・ノワールの仕上がりを見ると、ガニャール家筋の若手の影響でしょうか・・早くから美味しく飲めるようになっています。是非挑戦してみてください。
● 2018 Chassagne-Montrachet Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・ブラン
【近年、稀に見る仕上がりです!】

綺麗な色でしょう?・・緑が見える、心に染み入る色合いです。アロマも実に自然でハツラツとしています。
昨年ご紹介させていただいた2017年ものはおそらくこの10年で一番の出来・・だったんですが、2018年ものは大きく超えて来ました!
ですが・・何だろう・・ちょっと悲しくなって来ちゃうんですね。
そもそも新樽使用率は低く、葡萄のピュアな味わいをそのままに表現してくれるドメーヌだったんですが、このところは・・おそらくですが、
「エルヴァージュで人手が足りない」
か、
「気を配ってキュヴェを見る人がいない(育っていない・カーヴにいない)」
ような感じだったんですね。
要は、素性は悪くないのに・・新樽率が低く、酸化し辛いはずなのに、酸化が多めのクラシックな味わいだった訳です。
それが・・見事なマッチングで酸化の具合がベストになったものですから、この村名はフレッシュさと滑らかさが同居、往年のドラグランジュの味わいが復活したかのように感じてしまいました!
プライスも安く、安心感が有ると思います。美味しいシャサーニュです!是非飲んでみて下さい。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2018 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【すみません・・これだけは飲んでいません!】
まぁ、もう売らなくても良いか・・みたいなワインです。ドメーヌもののバタール=モンラッシェでこのプライスは最安値じゃないかと思ったりもします。
それにまぁ・・海外メディアも、以前は少しはスリスリしていたはずなのに、ご当主のジャックさんが亡くなり、将来ドメーヌを閉じることが決定的になると・・見向きもしないんですよね。フォンテーヌ=ガニャールは毎年、多くのメディアがレヴュー・テイスティングリポートをしており、むしろ、モンラッシェやバタール、クリオ=バタールと言った垂涎のシャルドネのテイスティングを楽しみにしているかのようにも感じられます。
そんなところも有ったんじゃないかと思う訳です。
「何だよ・・今まで散々・・」
と言ったような想いが、子供さんたちにも生まれたのか、2017年でかなり・・・2018年はビックリするほどの素晴らしいワインを造り上げています。
ですので、飲めては居ませんが、このドメーヌの今の看板でもあるバタール=モンラッシェ(以前の看板はモンラッシェ)が悪い訳はないと思っています。
非常にリーズナブルです。テイスティングコメントが出来ずに申し訳ありませんが、おそらく95Points ほどは有るんじゃないかと勝手に想像しています。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2018 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte Blanc
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット・ブラン
【激旨です!・・これは飲まなきゃ絶対に損!・・ドラグランジュの名前と共に脳裏に刻んでおきましょう!】

凄い美味しいです!・・完璧でしょう。むしろ、こんなに美味しいブードリオットに出会ったのは久しぶりですし、リリース直後からこんなバランスに出会ったのは初めてと言って良いかもしれません。
そもそもブードリオットは、どちらかと言えば大柄で濃密、力強い味わいが特徴ですが、ややもすると「鈍重」になりがちでして、最近のドラグランジュは結構に・・そっちに言ってしまっていた訳です。
なので、ちょっと「野暮ったい感じ」に思えてしまう訳ですが、2018年ものはしっかり「エルヴァージュ」も出来た様ですし、何よりも、
「樹齢の高い葡萄の質がめちゃ良かった!」
ことが伺えるんですよ。
なので、「シャサーニュのムルソー(・ペリxxx)」とも言いたくなるブードリオットがここまで美味しいなんて、覚えていない位久々です。
シャサーニュ村名でも書いたんですが、滅茶美味しいのに何故か悲しくなる・・どこか、
「線香花火の火球が落ちる前の・・チリチリっとした哀愁ただよう輝き」
にも感じられたからでしょうか。
今飲んでも滅茶美味しいです!・・もし置くなら5年・・でしょうかね。是非品温を高めにして飲んでください。素晴らしい出来!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】
もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【絶対に外さない選択でしょう!】
シャサーニュの村のど真ん中から僅かに南にズレた位置にある「ラ・ブードリオット」です。
ここの畑は「モルジョ」とも名乗れますが、敢えて「ブードリオット」をクレジットしています。まぁ、モルジョ系だと思っていただいて結構ですが、一般的なモルジョのイメージよりもやや繊細系かな?・・と言う感じがします。
村名シャサーニュ・ブランが「実にちょうど良いドライな美味しさ」を見せるのに対し、ブードリオットはさすがの1級、濃密さと繊細さをかなり載せた味わいで、
「まん丸なパレットを描いてくれる」
実に美味しいシャルドネです。樹齢が古いことがその由縁かと思えます。村名と比較しますと、各段の差が有ると感じられるかもしれません。
やや緑の入った美しい照りの有る色合いから、黄色、白の果実・柑橘、石灰、煙のニュアンス・・ノーズに甘いニュアンスを感じるほど良い感じの濃密さが有ります。勿論全く甘く無く、とてもドライです。
皆さんは結構にピノ・ノワール好きでいらっしゃる方が多く、シャルドネばかりご案内していると・・結構にご注文が間延びした感じになってしまうんですが、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネを飲みつけていると、ついつい、シャルドネばかりを飲みたくなってしまうんですね。
noisy のところも、カミさんはピノ(赤)よりシャルドネの方が好きらしく、
「どう?このワイン?」
と尋ねると、シャルドネの場合は、
「美味しいよ!」
と返ってくるんですが、ピノの場合はややトーンが低いんですね。まぁ、食事も有るでしょうし、好みも有るかと思います。それに、
「畑の位置やドメーヌについて」
などを知っているとか、知らずとも興味が有るかどうかなどでも、変わって来てしまいますよね。
まぁ、例えばモルジョの場合は、修道院の周りの1級畑は実際は違う名前で有っても、「モルジョ」と名乗れたり、名乗れなかったりします。なので、反対に言えば、モルジョと言う1級畑を良く理解しよう・・とするなら、非常に難しいことに成ってしまう訳ですね。noisy も未だに良くは整理出来ていません。結構に様々な表情のモルジョに出会いますんで・・。
こちらはぜい肉の無いスレンダーな躯体をした、やや繊細系で縦構造の深い・・横向きの肉の付き過ぎない、オイリーさは有るにせよ、オイリーだと断言するまで行かないタイプのモルジョ・・いや、レ・ブードリオットです。美味しいと思います。これは飲んでしまいますよ。ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
● 2017 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【古木由来のテロワールから、丸いパレットの充実した味わい!・・でも繊細で美しいです!】

もうドメーヌを閉じることが決まっているからなのか、それともこの2017年ものの実力なのか・・noisy にも判りません。
しかし、2017年もののガニャール・ドラグランジュのワインには、何故か肯定感しか・・感じないんですよね。いつもならどこかネガティヴな部分を探している自分に気付くんですが、そんなルートを決して辿らせないワインです。
100年にもなろうか・・と言うV.V.も混ざる、やや重量感のあるモルジョや、やや軽く赤さのあるクロ・サン=ジャンの粘性の有る味わいが、赤果実をリアルなものにしています。
充実していますが繊細で、決してマッチョにはならないです。色合いをご覧いただきますと判るかと思いますが、通常のシャサーニュ村名とは少し異なり、色合いも濃い目ですよね?
でも超繊細です。ピュアで甘く無いです。そして、いつの間にか心に侵入され、「ワビサビの世界」に入れさせられてしまうんですね。これは非常に美味しい!・・ポテンシャルを取りに行っても満足行く深みのある出来です。・・でもシミジミ系なんですね~。そして価格も非常にリーズナブル・・ですから、これは是非飲んでいただきたい!・・ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】
モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。
ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。
シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。
シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。
これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。
noisy 的には、
「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」
と言う感覚でした。
アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。
むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、
「もっと評価されてしかるべきでは?」
と思っています。
勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。
それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。
この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!
以下は2008年のこのワインのレヴューです。
━━━━━
【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 2016 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【お見事!・・以前はリリース時には非常に硬かったワインなんですが、2016年は今飲んでもジューシーで旨いです!】

モルジョとクロ・サン=ジャンのブレンドで仕上げられる、見事なシャサーニュ1級ワインです。
ピュリニーでは、見事なほどにピノ・ノワールが植わっていた畑もシャルドネに植え替えられ、1級も村名も本当に僅かしか残っていません。シャルドネの方が高く売れるから・・です。
シャサーニュではピュリニーほどでは無いにせよ、その傾向は強まってくるのは必定・・。1級モルジョと1級クロ・サン=ジャンは・・・どうなんでしょうね。個人的には赤の方が個性的なように感じています。
シャサーニュ村名もそうだったんですが、この1級赤も実に色っぽいです。そして村名には「ちょうど良い感じ」の濃度・密度だったものが、「より凝縮」して感じられ、当然ながら同じように持っている「色っぽさ」の表現もよりしっかりしています。
これはおそらくミネラリティの組成がそうさせるので有って・・・、例えばドメーヌ・ラモネの先代、アンドレ・ラモネは「クロ・ド・ラ・ブードリオット赤はボーヌのロマネ=コンティだ!」と言って憚りませんでした。
noisy 的には、
「・・ん~・・そうかなぁ・・確かに複雑性と構造の深さは感じるけど・・洗練性がロマネ=コンティ同様とは思えんなぁ・・」
と言う感覚でした。
アンドレ・ラモネ翁もその辺を突っ込まれると、「まだ醸造技術がそこまで達していない・・つまり自身の問題だ」としていたようです。
むしろnoisy的にはモルジョやクロ・サン=ジャンの赤は鈍重になり過ぎずに、ヴォーヌ=ロマネ的な野性味・スパイスとジュヴレ的な鉄っぽさ、官能感を持ち合わせた素晴らしいリューディ・・・と言う感覚でして、むしろ、
「もっと評価されてしかるべきでは?」
と思っています。
勿論ですが、安易な造りをしてしまう造り手も多いものでして、全てのモルジョ、クロ・サン=ジャンの赤が良いと言う訳では有りません。
それに、ミシェル・ニーロンさん希少な1級赤、ラ・マルトロワのツヤツヤ、テカテカ、まん丸な味わいが示すように、適した栽培と醸造が組み合った時のシャサーニュ1級は驚くほど旨いと言えます。
この1級シャサーニュ赤・・・是非飲んでみていただきたいですね。構造の深さと複雑性から来る重量感、精緻さ、エロスは素晴らしいです。本当は特別セットに入れたかったんですが高くなりすぎちゃいますので諦めました。お勧めします。飲んでみて下さい!
以下は2008年のこのワインのレヴューです。
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【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】
フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
● 2016 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【ドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュのトップ・キュヴェ!いつまで有るか判らない貴重なワインです!】
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2016 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット
【絶対に外さない選択でしょう!】

シャサーニュの村のど真ん中から僅かに南にズレた位置にある「ラ・ブードリオット」です。
ここの畑は「モルジョ」とも名乗れますが、敢えて「ブードリオット」をクレジットしています。まぁ、モルジョ系だと思っていただいて結構ですが、一般的なモルジョのイメージよりもやや繊細系かな?・・と言う感じがします。
村名シャサーニュ・ブランが「実にちょうど良いドライな美味しさ」を見せるのに対し、ブードリオットはさすがの1級、濃密さと繊細さをかなり載せた味わいで、
「まん丸なパレットを描いてくれる」
実に美味しいシャルドネです。樹齢が古いことがその由縁かと思えます。村名と比較しますと、各段の差が有ると感じられるかもしれません。
やや緑の入った美しい照りの有る色合いから、黄色、白の果実・柑橘、石灰、煙のニュアンス・・ノーズに甘いニュアンスを感じるほど良い感じの濃密さが有ります。勿論全く甘く無く、とてもドライです。
皆さんは結構にピノ・ノワール好きでいらっしゃる方が多く、シャルドネばかりご案内していると・・結構にご注文が間延びした感じになってしまうんですが、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネを飲みつけていると、ついつい、シャルドネばかりを飲みたくなってしまうんですね。
noisy のところも、カミさんはピノ(赤)よりシャルドネの方が好きらしく、
「どう?このワイン?」
と尋ねると、シャルドネの場合は、
「美味しいよ!」
と返ってくるんですが、ピノの場合はややトーンが低いんですね。まぁ、食事も有るでしょうし、好みも有るかと思います。それに、
「畑の位置やドメーヌについて」
などを知っているとか、知らずとも興味が有るかどうかなどでも、変わって来てしまいますよね。
まぁ、例えばモルジョの場合は、修道院の周りの1級畑は実際は違う名前で有っても、「モルジョ」と名乗れたり、名乗れなかったりします。なので、反対に言えば、モルジョと言う1級畑を良く理解しよう・・とするなら、非常に難しいことに成ってしまう訳ですね。noisy も未だに良くは整理出来ていません。結構に様々な表情のモルジョに出会いますんで・・。
こちらはぜい肉の無いスレンダーな躯体をした、やや繊細系で縦構造の深い・・横向きの肉の付き過ぎない、オイリーさは有るにせよ、オイリーだと断言するまで行かないタイプのモルジョ・・いや、レ・ブードリオットです。美味しいと思います。これは飲んでしまいますよ。ご検討いただけましたら幸いです。お勧めします!
● 2016 Chassagne-Montrache Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ
【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的エロスにそそられる旨い村名シャサーニュ赤!】

1級レ・ブードリオットの東に有るレ・プラティエールと、1級レ・モルジョの東に有るレ・ピュイ・メルドローのブレンドのようです。因みに1級畑には接してはいません。
古典的なエチケットを眺めつつ飲む非常にドライなシャサーニュ=モンラッシェの赤は実にエロティックで旨いです。良いですよね・・こんな昔のエチケットは!ミュヌレ=ジブール(ジョルジュ・ミュヌレ)も、今のハイセンスな?エチケットも良いですが、昔のエチケットにはゾクゾクしちゃいます。
とても良く出来たリーズナブルな村名シャサーニュで、まん丸とまでは行かないもののやや横につぶれ気味の・・そうだなぁ・・卵を横にした感じのパレットを描きます。
テクスチュアは滑らかですが、ややギザギザした感じの凹凸が感じられ、それが野性味、ワイルドさとなって認識されるようです。ノーズはほんのりとなめした皮革、心地良いスパイスにドライなラズベリー、適度に膨れてくれる中域と、口蓋を僅かに刺激しつつ滑らかな余韻を感じさせます。
こう言うピノ・ノワールを飲むと・・時代を感じさせてくれちゃいますね。こんなピノが昔は非常に美味しかったんですね・・。いや、勿論今も美味しいんですが、
「絶滅危惧種」
と言うか、絶滅しちゃってますね。今はもっとどこにも「引っかからない」ですからね。ボルドーワインでさえ・・だいぶそうなって来ています。
でも、適度な刺激をアピールしてくれた方がより美味しさを感じさせてくれる・・と言う方も結構に多いと思います。いや、滑らかな方がより良い!とおっしゃる方も多いと思いますけどね。でも、どちらが良いのか・・とは決めかねますが、絶滅を危惧するようになってしまうと、今度は人気の振り子が逆に動くことも考えられますし、
「・・こんなピノ・ノワール、飲んだこと無い!」
なんて、年寄りの noisyたちがビックリするようなご感想をいただくかもしれません。時代は移り変わりますし、20年経過すると、街並みも人も・・変わりますよね。1990年代の濃厚なピノが絶滅したのがむしろ懐かしい・・それと同じかもしれません。
適度な酸化を許容したエロティックさ、官能さを感じさせてくれる見事なピノでした。そうだなぁ・・そこまでしっかりはしていないしタニックでは無いとしても、ジュヴレで例えるとすると「ドメーヌ・セラファン」でしょうか。セラファンは年代にも拠りますが、少し熟成が必要だとしても、
「現代最新のドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュの赤はさっさと飲んでも充分に美味しい!」
と言えます。是非飲んでみてください。特別セットもご用意しましたので・・はい。お早めに。
● 2016 Volnay 1er Cru Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・シャンパン
【ヴォルネイのトップ・クラスの1級畑レ・シャンパン!現ガニャール・ドラグランジュの赤の最高峰です!】
すみません・・テイスティングが間に合いませんでした。飲むつもりでおりますので、時間が有れば後々、レヴューを掲載します・・・と言って書いた試しは無いんですが、実はそんなワインはほとんど後で飲んではいるんですよ。書いてないだけで・・。
ガニャール・ドラグランジュの赤は3~5年置かないと・・と言うようなイメージでいたnoisy では有りますが、2016年ものは・・早くから大丈夫な可能性が大です。やはり変わって来ているんですね。フォンテーヌ=ガニャールの大躍進には驚きを隠せませんし、言ってみれば・・トラペも、セラファンも、そしてこのシャンパンの最高値と言っても良いダンジェルヴィーユも・・この何年かの短い間に大きく変わりました。
ダンジェルヴィーユに限っては、その良化、大躍進の年は2008年頃だったと思いますので比較的早いですが、トラペ、セラファン、あ、そうそう・・デゾネイ=ビセイもそうですね。この2~3年は物凄いです。
ダンジェルヴィーユの1級レ・シャンパンは滅茶旨いとしてももう、限り無く2万円ですからそう簡単には飲めないワインになってしまいました。
しかし、ガニャール・ドラグランジュのシャンパンはまだまだリーズナブル。しかも2016年の他のピノ・ノワールの仕上がりを見ると、ガニャール家筋の若手の影響でしょうか・・早くから美味しく飲めるようになっています。是非挑戦してみてください。
● 2016 Chassagne-Montrachet
シャサーニュ=モンラッシェ
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】

ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
● 2017 Chassagne-Montrachet
シャサーニュ=モンラッシェ
● 2017 Chassagne-Montrache 1er Cru la Boudriotte
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ブードリオット
● 2017 Batard-Montrachet Grand Cru
バタール=モンラッシェ・グラン・クリュ
【2017年のガニャール・ドラグランジュのシャルドネは、偉大なドメーヌの最後の輝きを見せました!超お勧めします!】

もう閉じることが決まっているドメーヌです。その昔は「ドラグランジュ」と言えば、シャサーニュの三傑に入るトップ・ドメーヌでした。これからはブラン・ガニャールやフォンテーヌ・ガニャールに吸収され、終わる運命になっているそうです。
2016年のドラグランジュは、美味しかったですが「取り立てて」何かを言えるほどでは有りませんでした。なので、2017年ものもそうだろうと・・高を括っていたのは事実です。
ピノ・ノワールをすでにご案内させていただいていますので、情報としましては、
「2017年のドラグランジュは素晴らしい!」
と言っていることはご存じでしょう。今までに無く、生き生きとしたディテールを見せ、しかも「ポテンシャルも」このところでは言及しきれないほどだったものが・・どうしたことでしょう・・素晴らしいんです・・そう感じてしまいました。
消え去る者の最後の輝き・・とでも言うべきでしょうか。センチメンタリズムのみじゃないか?・・とも言われてしまいそうです。
ですが、元来・・嘘を言うのが苦手なnoisy ですから、長くお付き合いくださっていらっしゃる方には判っていただけることと思います。最も、嘘を言うのも苦手では有りますが、おべんちゃらを言うのはもっともっと苦手なので、この性格には本当に苦労させられました。一体どうしたもんでしょうね。
確かに、今ではもう、このような造りをする者はいないんじゃないか?・・と思えるほどにクラシカルです。別に取り立てて「ピュア」に見せたいとか、開けたてから美味しく飲めるようにドライアイス・炭酸ガスを使おう・・とかは、全く無いでしょう。
しかし、クラシカルに・・一生懸命造った。決してガニャールのセカンドワインでは無い!・・と言うのがビシバシ伝わって来るんですね・・。凄い美味しいんですよ・・村名シャサーニュ・ブランも、1級ブードリオットも。
村名シャサーニュ・ブランは下手をすればフォンテーヌ・ガニャールを喰っちゃってます。そう感じられる方もいらっしゃるに違いない・・クラシカルな良さが見事に出ています。・・いや、残念ながら写真がどこかに消えちゃったんです。iphone の中に入っていたはずなんですが、ちょうど切り替えの時期でして、入れ替えたら消えちゃったんですね。バックアップをしていたのが悪い方に出たのでしょう。同じファイル名で違う写真が出来てしまったようで、しっかり無くなってました。すみません。
ブードリオットの写真は残ってました。これ・・すげ~・・美味しいです。畑のロケーションから想像できないかと思いますが、サン=トーバン的な冷涼感やミネラリティの強さをシャサーニュの幾分の暖かさが中和し、草花や果実、スパイスのディテールを見事に描いています。
そんな話しをしていましたら・・店でそれなりに無くなってしまいまして・・こんな数ですみません。
なお、バタール=モンラッシェは飲めていませんが、
「世界で一番リーズナブルでポテンシャルの高いバタール!」
であることは間違いないでしょう。
もう後が無い、この見慣れたエチケットも見られなくなるのは寂しいですが、日本ではまだ余り有難られていないフォンテーヌ・ガニャールが引き継いでくれることを願います。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【バランス良く見事な仕上がりでした!シャサーニュらしい表情を軽やかにしっとりと伝えてくれます!】
ガニャール・ドラグランジュが変わり始めたのか、それとも2016年のシャルドネがグレートイヤーだからなのか・・判断が付きませんが、
「見事に美味しい!」
です。
シャサーニュ=モンラッシェが何故ピュリニー=モンラッシェの格下に見られてきたのか、その真実は判りませんが、ピュリニーの方がより楽に「判りやすい美味しさ」に仕上げられたことが一番の理由のような気がします。後は、真面目な生産者が多かったのでしょう・・(^^;;
非常にドライに仕上げられていますが酸バランスは良く、綺麗なパレットを描けます。ダメなシャサーニュは甘さに寄りかかり酸が無いか、もしくは酸バランスがバラバラ・・・と言ったワインが多いと感じています。ワインの場合、元となる葡萄の良さが第一義ですから、畑仕事がどれだけ適切に、丁寧に出来るかと言うことでしょう。
柑橘系の白・黄色、ほんのわずかに橙が有るかな?・・と言うような果実バランスに、適度なバランスの石灰が有り、適度な粘性を持ったグラの有る飲み口です。豊満・・とまでは行かないのがむしろ適切で、いつまでもダレない美味しさが光ります。
今回は特別セットも組ませていただきました。あの造り手の希少なワインに、このガニャール・ドラグランジュのシャサーニュの赤白の3本セットです。ご検討いただけましたら幸いです。
想像を絶するような大変な苦労をしつつ仕上げるモンラッシェと言うワインは、世界最高峰のシャルドネでは有りますが、あのD.R.C. でさえ、毎日手入れを欠かさず、しかも造れるボトルは僅かです。畑自体が病気の蔓延で、
「もうどうにもならない・・」
とさえ言われてもいます。
しかしそんな中でもやはりモンラッシェはリリースされ続けています。本当に大変なようです。そして樹は古木になることが出来ないほど・・だそうです。
庶子と名付けられた下部に存在する「バタール=モンラッシェ」は、70年代の格付け時にグラン・クリュに値しないとされた下部の部分を切り捨てて誕生しています。そして、「モンラッシェ」のような病気はほとんど発生していないようです。それこそD.R.C.が造るほんの僅かなバタール=モンラッシェは、ネゴシアンに樽ごと売却されたり、一部は保存され、ドメーヌでの接待などの際に供されています。
つまり、言ってしまえば、
「モンラッシェは素晴らしいがもう数量が出来ることを望めず、シャルドネの現実的トップワインはバタールとシュヴァリエである」
と言うことなんですね。
今回のこの2016年バタール=モンラッシェ、ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジュもまた、近々に親族への移譲により、そのクレジットが見られなくなることになっているようです。2016年のシャルドネは本当に素晴らしいので、貴重なこの1本、是非ご検討いただけましたら幸いです。数が無いので今のところ飲む予定は有りません。すみません。
● 2017 Bourgogne Passe-Tout-Grains
ブルゴーニュ・パストゥグラン
【ピュアです!果実感もバッチリ!・・2017年ものはちょっとルイ・ユエラン、入ります!】

いや~・・すみません、撮ったはずの写真が見当たらず、小一時間も掛かってようやく見つけましたが、どうやってもそれをPCで開けず、何とか・・したんですが、やはりちょっと画質が落ちてしまいました。
ですが、2017年のガニャール・ドラグランジュ、良いですよ・・。完全にルイ・ユエラン、入ってます。ピュアさはこちらの方が上かもしれません。今飲んでも美味しいですが、少し寝かせたら・・抜群でしょう!
決してポテンシャルを言うべきワインでは有りません。ですが、
「これがブルゴーニュ!」
と言いたい、何とも心地良い美味しさです。ドライでピュア、鄙びた美味しさに是非トライされてください!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【一体感、シームレス感バッチリ!ややライトなベクトルを持ったピュアな果実が嬉しいパストゥグランです!】
良い色合いをしていますよね・・。感じられる通りの味わいだと思いますよ。明るくて、あっけらかんとしているのに、実は最後にしっかり押してきてくれる、やや軽めに振られたガメ、ピノ・ノワール半々のパストゥグランです。
昨今のブルゴーニュ・パストゥグランは、ほとんどが、
「・・ガメ、入ってるのかな?・・判らない・・」
ほど、ほぼ完成されたパレットを描いてくれ、ブルゴーニュ・ルージュとの差が見事に無くなって来ています。まぁ、その分価格も上がってはいますが・・。
ガニャール・ドラグランジュの2016パストゥグランは、そんな濃密さの有るパストゥグランまでは持って行かず、やや軽めのポジションを保ったまま、ピュアに、ほんのり妖艶に、良い感じの仕上がりを感じさせてくれます。
驚いたのは以前の様に、ややタニックさが後味に残る感じが無い・・と言うことですね。タンニンは有るのでしょうが、それを感じさせることが有りませんでした。
そして特筆すべきは、ピノ・ノワールとガメが一緒に植わっており、一緒に醸造している・・と言うことですね。これもゲミシュターサッツでしょうし、マルセル・ダイス的なアプローチと言えます。
しかしその効果は絶大で、品種をブレンドしていることがまず判らないんですね。一体感、シームレス感と言う言葉をnoisy は使っていますが、その「継ぎ目の無さ」は滑らかな舌触り、テクスチュアにも現れて来ます。
ピジェアージュ(櫂入れ)のやり方・回数などやウイヤージュ(補酒)の頻度などの作業は、テクスチュアやピュアさに影響を与えると思いますが、ピジェアージュはそこそこにやり、ウイヤージュはさほど頻繁では無い造りかと・・想像します。半年ほど置くとさらに滑らかさが増し、色艶も増大、押し出しも増すでしょうが、現時点で美味しく飲めますので、少し休めてからお楽しみください。
見事にドライな味わいから、酸度は低く無く高過ぎないバランスの、明るさ満点、ややライトでピュア、エロストッピングのパストゥグランです。お勧めです!
● 2017 Chassagne-Montrache Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ
【「絶ワイン」と言いたくなるような、シミジミと染み入って来るピュアな液体に、少しシンミリしてしまいました・・】

美味しいです。飾らず、奢らず、しかし「ちゃんと」しています。
このバランスは・・実は非常に難しいものなんです。だって、ちょっとでも不足していると思った瞬間に人間は萎えてしまいますから。
noisy のところでは非常に売れていたシャンボール=・ミュジニーのルイ・ユエランが入ってこなくなりましたが、存在的にはそんな感じなんですよ。・・最もルイ・ユエランの最終入荷のヴィンテージ、2014年は少し強さも有りましたけどね。
ですので、「強さ」とか、「しっかり感」とか、「複雑性」「ポテンシャル」を求める方は、詰まらないワインになってしまうかもしれません。
しかしながら、甘さに寄っかかりやすいワインになりがちなシャサーニュのピノ・ノワールに置いて、
「ここまでの繊細な美味しさを表現出来たのは、2017年だったから?・・」
じゃないかと思えるんですね。
元々は実力派だったガニャール・ドラグランジュですが、もはや「ブラン・ガニャール」と「フォンテーヌ=ガニャール」に吸収される寸前・・。でも、
「最後の意地!」
みたいなものが感じられるからそのように思ってしまうのかもしれませんが、
「超繊細でピュア、見事なシミジミバランスが旨い!」
です。是非ともご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ブルゴーニュ・ピノ・ノワール的エロスにそそられる旨い村名シャサーニュ赤!】
1級レ・ブードリオットの東に有るレ・プラティエールと、1級レ・モルジョの東に有るレ・ピュイ・メルドローのブレンドのようです。因みに1級畑には接してはいません。
古典的なエチケットを眺めつつ飲む非常にドライなシャサーニュ=モンラッシェの赤は実にエロティックで旨いです。良いですよね・・こんな昔のエチケットは!ミュヌレ=ジブール(ジョルジュ・ミュヌレ)も、今のハイセンスな?エチケットも良いですが、昔のエチケットにはゾクゾクしちゃいます。
とても良く出来たリーズナブルな村名シャサーニュで、まん丸とまでは行かないもののやや横につぶれ気味の・・そうだなぁ・・卵を横にした感じのパレットを描きます。
テクスチュアは滑らかですが、ややギザギザした感じの凹凸が感じられ、それが野性味、ワイルドさとなって認識されるようです。ノーズはほんのりとなめした皮革、心地良いスパイスにドライなラズベリー、適度に膨れてくれる中域と、口蓋を僅かに刺激しつつ滑らかな余韻を感じさせます。
こう言うピノ・ノワールを飲むと・・時代を感じさせてくれちゃいますね。こんなピノが昔は非常に美味しかったんですね・・。いや、勿論今も美味しいんですが、
「絶滅危惧種」
と言うか、絶滅しちゃってますね。今はもっとどこにも「引っかからない」ですからね。ボルドーワインでさえ・・だいぶそうなって来ています。
でも、適度な刺激をアピールしてくれた方がより美味しさを感じさせてくれる・・と言う方も結構に多いと思います。いや、滑らかな方がより良い!とおっしゃる方も多いと思いますけどね。でも、どちらが良いのか・・とは決めかねますが、絶滅を危惧するようになってしまうと、今度は人気の振り子が逆に動くことも考えられますし、
「・・こんなピノ・ノワール、飲んだこと無い!」
なんて、年寄りの noisyたちがビックリするようなご感想をいただくかもしれません。時代は移り変わりますし、20年経過すると、街並みも人も・・変わりますよね。1990年代の濃厚なピノが絶滅したのがむしろ懐かしい・・それと同じかもしれません。
適度な酸化を許容したエロティックさ、官能さを感じさせてくれる見事なピノでした。そうだなぁ・・そこまでしっかりはしていないしタニックでは無いとしても、ジュヴレで例えるとすると「ドメーヌ・セラファン」でしょうか。セラファンは年代にも拠りますが、少し熟成が必要だとしても、
「現代最新のドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュの赤はさっさと飲んでも充分に美味しい!」
と言えます。是非飲んでみてください。特別セットもご用意しましたので・・はい。お早めに。
● 2017 Volnay 1er Cru Champans
ヴォルネイ・プルミエ・クリュ・シャンパン
【ヴォルネイ・シャンパンの石灰の白さ!・・しっかり伝わって来るピュアな味わいです!頑張って価格も出しましたので、この機会に是非!】

今やヴォルネイ1級シャンパンも結構な価格になってしまいましたから、そうそうに手は出せないのがつらいところですよね。
昨年の2016年ものの時は飲めませんでしたので、今回は何とか間に合わせました。何せこのところは10何アイテムも有るようなドメーヌものが連続していましたので、テイスティングのアイテムも、非常に多く・・noisyも困難な時期を迎えているんですね。
で、このガニャール・ドラグランジュのシャンパン、飲ませていただきました。本当に久しぶりです。
ですが、一口すすった瞬間から、
「お~・・シャンパン!・・そう、これこそヴォルネイ・シャンパン!」
と言うようなイメージがポンと浮かんでくるような、見事な仕上がりでした。
PKさんは、
「ヴォルネイ・シャンパンはポマールに似たタニックな味わい」
とその著書で言ってましたが、noisy 的には全く意にそぐわないご意見でして・・何だかな・・と常日頃思っていた訳です。
確かに、逞しく見事に深いダンジェルヴィーユのシャンパンには、もしかしたら「その気」が有るかもしれませんが、それはおそらく違います。
白いミネラリティに満ち、むしろシャンボール的な石灰感が多く、シャンボール的な強い果実感では無い、エレガントな優しい果実感がむしろピュアな果実を感じさせてくれると言う・・感じですね。
そこに2017年のガニャール・ドラグランジュの、何とも艶めかしい「絶メシ感」や「シミジミ感」、そしてオフコースの、
「さよなら~、さよなら~、さよなら・・あぁ・・」
と言うようなノスタルジックな味わいが響いて来ます。
まさに「素のヴォルネイ・シャンパン」の味わいを見た気がします。超美味しいので・・是非!・・飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【ヴォルネイのトップ・クラスの1級畑レ・シャンパン!現ガニャール・ドラグランジュの赤の最高峰です!】 すみません・・テイスティングが間に合いませんでした。飲むつもりでおりますので、時間が有れば後々、レヴューを掲載します・・・と言って書いた試しは無いんですが、実はそんなワインはほとんど後で飲んではいるんですよ。書いてないだけで・・。
ガニャール・ドラグランジュの赤は3~5年置かないと・・と言うようなイメージでいたnoisy では有りますが、2016年ものは・・早くから大丈夫な可能性が大です。やはり変わって来ているんですね。フォンテーヌ=ガニャールの大躍進には驚きを隠せませんし、言ってみれば・・トラペも、セラファンも、そしてこのシャンパンの最高値と言っても良いダンジェルヴィーユも・・この何年かの短い間に大きく変わりました。
ダンジェルヴィーユに限っては、その良化、大躍進の年は2008年頃だったと思いますので比較的早いですが、トラペ、セラファン、あ、そうそう・・デゾネイ=ビセイもそうですね。この2~3年は物凄いです。
ダンジェルヴィーユの1級レ・シャンパンは滅茶旨いとしてももう、限り無く2万円ですからそう簡単には飲めないワインになってしまいました。
しかし、ガニャール・ドラグランジュのシャンパンはまだまだリーズナブル。しかも2016年の他のピノ・ノワールの仕上がりを見ると、ガニャール家筋の若手の影響でしょうか・・早くから美味しく飲めるようになっています。是非挑戦してみてください。
● 2016 Chassagne-Montrache Blanc et Rouge Special Set
シャサーニュ=モンラッシェ・ブラン&ルージュ・スペシャルセット
【・・こういうことをやるのはどうかとは思いますが・・】
将来的にはブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに畑を移譲することが決まっていて、すでに移動が始まっています。そうした性も有るかと思いますが、
「近年のフォンテーヌ・ガニャールのワインの向上が凄まじい!」
のは、飲んでお確かめいただいたお客様には、身に染みて感じられていらっしゃることではないでしょうか。
ポマールの至宝レ・リュジアンの素晴らしさ、まるでミシェル・ニーロンさえ超えたかと思わせるようなシャルドネの数々を飲めば、
「フォンテーヌ・ガニャールに一体何が起きたのか?」
と、その原因を知りたくなるに違いありません。
そんな中で、2016年のガニャール・ド・ラグランジュをフィネスさんからいただいた訳ですが、すでに畑は大分移譲されているものの、数アイテムのワインが到着、試飲させていただいています。
到着したワインの箱の中身を見ると、何故かルーミエさんのブルゴーニュ・ルージュ2014年が少量・・。
「・・あれ?・・何かと間違えたかな?」
と思って担当のK君のメールを読み返してみると、
「当初の数から減ってしまいましたので入れさせていただきました。」
の文字・・。
有難いですね。ルーミエさんのワインを飲みたいお客様も沢山いらっしゃいます。そろそろnoisy が売りに出すに違い無いと、いつものようにネットで張っていて、アップと同時に発注できるように待機していたとしても、
「このACブルは中々買えない」
訳です。
ましてや2016年ものなどは販売自体が悲惨な状態でしたから、電話等で色々その辺りのお気持ちを伝えたい方々もいらっしゃいますし、何よりフィネスさんのルーミエさんのワインは安いですからね。L社さんものの売値はほぼ1万円から・・実際はそれ以上で1.5倍ほどですし、noisy のところはフィネスさんもので3割安、それにコンディションも良い・・。しかし欲しいのは判りますがこちらもどうにも・・なりません。
で、今回はバックヴィンテージのACブルをいただきましたので、この際・・
「そうだ・・フォンテーヌ・ガニャールにも繋がるガニャール・ドラグランジュの拡売に使わせていただこう!」
と考えた訳ですね。
と言う訳でして、金額的にもそこそこに優しい、飲んでも納得できるだろうと言うことで、
2016 シャサーニュ=モンラッシェ・ブラン ドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュ 750ML 1本
2016 シャサーニュ=モンラッシェ・ルージュ ドメーヌ・ガニャール・ド・ラグランジュ 750ML 1本
2014 ブルゴーニュ・ルージュ ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ 750ML 1本
と言う内容の3本セットを組ませていただきました。
勿論、他のワインも追加で購入していただけますと助かります。
「他の造り手のワインをプラス1本」
としていても、余り売上には寄与しません。ただ、ルーミエさんのワインの場合はテイスティング出来るほど数が来ないことが幸いして、コストだけは下げられますんで、今回もガニャール・ドラグランジュのテイスティング代くらいになればと・・(^^;;
申し訳ありませんがお一人様1セット限定で、もし一日経っても売れてない場合は引っ込めますんでご了承くださいませ。
● 2016 Bourgogne Passe-Tout-Grains
ブルゴーニュ・パストゥグラン
【一体感、シームレス感バッチリ!ややライトなベクトルを持ったピュアな果実が嬉しいパストゥグランです!】

良い色合いをしていますよね・・。感じられる通りの味わいだと思いますよ。明るくて、あっけらかんとしているのに、実は最後にしっかり押してきてくれる、やや軽めに振られたガメ、ピノ・ノワール半々のパストゥグランです。
昨今のブルゴーニュ・パストゥグランは、ほとんどが、
「・・ガメ、入ってるのかな?・・判らない・・」
ほど、ほぼ完成されたパレットを描いてくれ、ブルゴーニュ・ルージュとの差が見事に無くなって来ています。まぁ、その分価格も上がってはいますが・・。
ガニャール・ドラグランジュの2016パストゥグランは、そんな濃密さの有るパストゥグランまでは持って行かず、やや軽めのポジションを保ったまま、ピュアに、ほんのり妖艶に、良い感じの仕上がりを感じさせてくれます。
驚いたのは以前の様に、ややタニックさが後味に残る感じが無い・・と言うことですね。タンニンは有るのでしょうが、それを感じさせることが有りませんでした。
そして特筆すべきは、ピノ・ノワールとガメが一緒に植わっており、一緒に醸造している・・と言うことですね。これもゲミシュターサッツでしょうし、マルセル・ダイス的なアプローチと言えます。
しかしその効果は絶大で、品種をブレンドしていることがまず判らないんですね。一体感、シームレス感と言う言葉をnoisy は使っていますが、その「継ぎ目の無さ」は滑らかな舌触り、テクスチュアにも現れて来ます。
ピジェアージュ(櫂入れ)のやり方・回数などやウイヤージュ(補酒)の頻度などの作業は、テクスチュアやピュアさに影響を与えると思いますが、ピジェアージュはそこそこにやり、ウイヤージュはさほど頻繁では無い造りかと・・想像します。半年ほど置くとさらに滑らかさが増し、色艶も増大、押し出しも増すでしょうが、現時点で美味しく飲めますので、少し休めてからお楽しみください。
見事にドライな味わいから、酸度は低く無く高過ぎないバランスの、明るさ満点、ややライトでピュア、エロストッピングのパストゥグランです。お勧めです!
● 2008 Chassagne-Montrache 1er Cru Rouge
シャサーニュ=モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ルージュ
【ワインスペクテーターは91Points!クラシックな造りでガッシリ仕上げたピノ・ノワールがトロッと丸くなってきました!】

フィネスさんと言うエージェント(インポーター)さんは今となっては非常に珍しくなった、頑固なワインエージェントさんで、並行輸入などには全く食指を伸ばさず、さりとて、入荷したものをさっさと全て販売してしまうことも無く、言わば「カヴィスト」としての役割もしっかりされていらっしゃいます。大昔はそのようなスタイルが大半を占めていたんですが、現在は軽薄短小、入荷したらさっさと全部販売してしまわないとお金が回らないものんですから、カヴィストスタイルのインポーターさんはほぼ絶滅です。まぁ・・ワイン屋も同じですけどね。
なので、このガニャール・ドラグランジュ2008年シャサーニュ=モンラッシェ1級にしても、まぁ・・売れないと言うのもあるのでしょうが、美味しくなるまで積極的には販売しないんですね。担当さんがこぼしてました・・。
「販売数よりテイスティング数の方が多いワインが沢山ある」
・・・いや~・・そこだけは・・身につまされます・・残念ながら・・笑えないっす・・
まぁ、ガニャール・ドラグランジュのようなクラシックなスタイルですと、リリース直後はどうしても・・
「硬っ~~い!」
ものですから、余り出て来なくて平板に感じられ、リリース直後に手を出すことはほぼ無くなってしまいます。
そんな時は、何度も何度も・・テイスティングするそうです。そして、ようやく溶け込んで来た!・・販売しよう!・・となると・・、
「ん~・・まだちょっと・・xxxの辺が気になるなぁ・・」
と、そのままに沙汰止みになり、また半年~1年後位に社員総出でテイスティング・・を繰り返すことになるそうです。
フィネスさんのこう言ったこだわったスタイルは、やはり社長の藤田さんによる部分が大きいでしょう。ワインに厳しい時を生きてこられてますからね・・。品質にも、その時の味わいにもこだわりたい・・のでしょう。頭が下がります。
で、この2008年シャサーニュ1級赤ですが、ジャック・ガニャールが仕込んだ最後のキュヴェです。クロ・サン=ジャンとモルジョのブレンドによる1級で、ジャックが仕込んでいますから・・非常にクラシックです。
昨今の流行りの造りは、余り酸化をさせず、抜栓した時にアロマが拡がるようなスタイルですが、ジャックの時代はそんな事はお構いなし、
「時がワインを造るんだ!」
と言うスタンスなんですね。
例えばこの間まで販売していました2001年のモレ=サン=ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゾルム / ジョルジュ・リニエなども、もの凄くクラシックです。リリース直後はエキスは綺麗に出ているものの、ま~、硬いったらありゃしない・・訳です。
しかし、2016年の今、飲まれてどうでしょう?・・トロットロで妖艶でしょう?・・錆びたナイフじゃないかと感じられるくらいに厳しかったエッジも丸くなり、官能的で非常に美味しいですよね?・・それが熟したピノの醍醐味なんですね・・。
このシャサーニュ1級も、リリースからおそらく6年ほど経過しているはずでして、かなり深い味わいになってきました。しかも、
「酸化を抑制して仕上げた昨今のピノ・ノワールには無い、昇華したブケ」
が有ります。
その上で、テクスチュアも滑らかになり始め、赤黒極小果実が群生しつつ、なめした皮や華やかなスパイスが心地良く香り、やや大きめの石を連想させるようなミネラリティが下支えしています。とても美味しい・・と思います。
クロ・サン=ジャンは村の北西に有り、ご存知モルジョは南東ですんで、北西にある石灰が非常に強い性格と、南東に有り、やや粘土がしっかり有る性格とのブレンドが、このワインの味わいを決めています。非常にドライですが熟により甘味も出て来ました。力強くもブルゴーニュ的なエレガンスも持っています。
そしてこのドメーヌは、ブラン・ガニャールとフォンテーヌ・ガニャールに移譲されるようですので、この先はもう無いのかと思います。是非飲んでみて欲しいと思います。ご検討くださいませ。
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