【チェリーの果実に妖艶なアロマのトッピング!畑のフカフカ感とマルサネチックな赤い小果実が心地良い!・・しかもマルサネ村名でこのプライスです!】

久しぶりの・・10年ぶりくらいでしょうか。ジャン・フルニエをご紹介させていただきます。
10年ほど前に・・頑張って拡売できる生産者さんになるかなぁ・・とは思っていたんですが、なんと・・
「翌年ものが大幅値上げ」
になってしまいまして、一気にモチベーションが下がってしまいました。
ですが・・このところのブルゴーニュワインの高値で、リーズナブルで noisy の眼鏡に叶う出来のブルゴーニュワインが少なくなり、困っていたところ・・
「インポーターさんからジャン・フルニエ2021のこのサン=トゥルバンの条件提示」
が有ったんですね。
その条件だとギリギリで4千円ほどでご案内出来ると思ってテイスティングしたところ、中々の美味しさでしたので・・扱わせていただくことにしました。
で・・その昔のレヴューを探したところ、何とか見当たりまして・・すみません・・ご興味がございましたら読んでみてください。
ここから
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【しなやかで自然な柔らかい味わい!かなり美味しいです!】 ジュヴレの生産者は、どちらかと言うと力技を得意とする方が多いように思います。もっともジャン・フルニエはマルサネですから、かなり北に位置するアペラシオンです。初の取り扱いになりますので、今回は全てテイスティングしてみました。すると、この生産者の特徴が見えてきました。
樽を感じさせない自然な果実の味わいで、抽出を強くせず、優しく柔らかな味わいです。自然派的なテクスチュアで、SO2をガッチリ使用したような、エッジを強く感じるとか、妙な硬さあるとかは全く無いです。願わくば、ジュヴレの1級クラスを造ってみてほしいな~とは思いますが、現状、マルサネ・ロンジュロワがトップキュヴェと言って良いようです。(クロ・デュ・ロワも有るようですが・・・)価格はとてもリーズナブルですし、ニュートラルな味わいは、ファンを多くするに違いないと思います。もしかすると大化けの可能性も秘めている・・かもしれません。
●2011 マルサネ・ロゼ ¥2280
ピノ・ノワールの果皮の悩ましげなスパイスを纏ったロゼ色の白・・・と言って良いかと思います。これ・・めっちゃ旨いです!美味しい白ワインがピノ・ノワール的要素を持っていると感じです。硬さが無く、さり気無い訴えが、とても愛らしく感じます。この夏の暑さを紛らわすのには最高のアイテムと言えます。冷やして良し、な味わいが嬉しいですよね。チェリーやベリーのトッピングが感じられます。一推し!
●2011 マルサネ・ブラン・キュヴェ・サン=チュルバン ¥2990
結構複雑性を感じる味わいでした。そしてとても柔らかい・・・。土の良さを感じます。シャルドネだけと言うよりも幾つかブレンドされているようなイメージです。むしろ、単純なシャルドネのシームレスな感じと言うよりも、2層、3層に積層したような構造の深さですね。重みも適度にあり、かなり旨かったです。ブルゴーニュ・ブランとして飲んでみても価格的にも変わりませんが、確実にクラスが上・・・、ジュヴレの白と思ったら面白いかと思います。
●2011 ブルゴーニュ・ピノ・ノワール ¥2150-
●2011 マルサネ・ルージュ・キュヴェ・サン=チュルバン ¥2990-
●2011 マルサネ・ルージュ・レ・ロンジュロワ ¥3780-
ピノ・ノワール3品です。ACブルゴーニュは、赤い果実が中心、ベリーやチェリーの中間的な果実、ふわりと香る柔らかなミネラリティと、ジュヴレまでのような重みは無く、やや軽やかしたニュアンスを持っています。非常にドライながらも、柔らかさとエキスの旨みが有り、かなり良く出来たACブルと言えます。お奨めです!
マルサネ・サン=チュルヴァンになると、構成も深く大きくなってきます。こちらもジュヴレをやや軽くしたようなニュアンスで、鉄っぽさを除いたジュヴレ・・・のような雰囲気です。赤い果実中心のジューシーな味わいですが、勿論ドライです。果皮の要素が多く、やや動物的なスパイスが有り、将来は結構妖しさを持ってくるような気がします。
レ・ロンジュロワは、マルサネのクリュと言って良いほどの良い畑ですが、1級と言う訳では有りません。しかし、さすがに格の大きさは隠せません。一般にマルサネのワインは「品」を出すのが難しいとされていますが、どうしても濃度不足を補うために、力技に走るからでしょう。このロンジュロワの辺りはジュヴレの北西1級畑と同じ地層に有ると言われており、さも有りなん・・と思わせるような質の高さを感じます。スパイシーさと鉄っぽさ、ワイルドさが入り混じり、赤黒ベリーのニュアンスが素晴らしいです。どこまで伸びるか楽しみな味わいです!
初登場のジャン・フルニエ・・・是非一度お試しください!無理の無い抽出、化粧の無いピュアな素顔が素晴らしいワインです。お奨めします!
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ここまで

どうでしょう?・・2011年ものですから・・ホントに10年ですね。今回ご案内のサン=トュルヴァンが4千円ちょっとですから、
「10年で1100円の値上げ」
で・・済んでしまっています。
「一体・・ユーロ高円安はどこへ行った?」
と思ってしまいますよね。実際のところ、インポーターさんレベルで結構な値上げをしていると・・noisy は推測しています。頑張れば10年で 27パーセントの値上げに留められる訳ですから・・。
もっともグラン・クリュや生産量が非常に少ない生産者さん、大人気のドメーヌは別ですよ・・このジャン・フルニエは素晴らしい生産者さんになってきましたが、余り有名にはなっていない・・と言う部分が大きいのでしょう。
2021年のコート・ド・ニュイの村名ピノ・ノワールは、コート・ド・ボーヌのそれに比較しますと、しっかり濃度が出ています。
同じく2021年のジュヴレとマルサネを比較しますと、ジュヴレの方がより濃度は高く、マルサネはそれに続く感じです。フィサンはマルサネより幾分淡い感じに思います。
強い抽出が無い、優しく滑らかな味わいですが、チェリーな果実に適度な酸化由来の・・何とも官能的なアロマのトッピングが感じられます。ふんわりとしていて、ちょっとエロティックで・・優しいが確実に存在し続ける長めの余韻が有ります。
「・・おっ?・・これで4千円は超リーズナブル!」
と感じました。
ちなみに海外メディアはジャスパー・モリスさんが評価していましてこの2021年ものは87~89ポイントでした。
と言いますか、ジャスパーさんは・・
「上値はず~っと、延々と89ポイント」
です。年により下値が変わるだけ・・。つまり、彼にとっては永遠の89ポイントのワインです・・(^^;; いや、彼にとって、決してこのワインを下に見ているのでは無く、
「彼にとっての89ポイントの味」
なのでしょう!
リーズナブルですし、ちょっとだけルジェが入ってる・・けど新樽じゃないと言う・・その辺りも気になる方がいらっしゃるでしょう?・・飲んでみてください。超お勧めします!