ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

ジェローム・アルヌー

フランス Jerome Arnoux ジュラ
Jerome ArnouxDomaine index -- Open All Column
● ステファン・ティソ、ブノワ・ミュランが抜けたラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌを引き継いだジェローム・アルヌーをご紹介させていただきます。昨年末に少し・・しら~っとご紹介に出していましたが、本格的に扱わせてくただくことに・・。いや、もっと早くやろうと思っていたものの、中々に時間が取れずに今になってしまいました。

 ですが・・、

「ジェローム・アルヌー、半端無い!」

と申し上げておきましょう。

 もはや、この地域で目立って仕方が無い存在になったと思います。

 もっとも海外メディアは全然判っていないようですから、価格も滅茶リーズナブルでして、第二のラミーになる素質の持ち主だと感じています。

 この先、新着で3回ほどに渡ってご紹介させていただくことになるかと思いますが、今回はサヴァニャン、シャルドネを中心にお届けいたします。半端無いポテンシャルの「ヴァン・ジョーヌ」、そして赤ワイン、泡もの、甘いもの・・(^^;; は次回以降になります。どうぞよろしくお願いいたします。 


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 Noisy wine でも一大ブームを引き起こしたラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌ の、もうひとつの片割れが、このジェローム・アルヌーです。

 そう・・これですよ・・

 覚えておいでの方もいらっしゃるんじゃないかと思いますが、

「まさか・・酸膜系のサヴァニャンが、これほどまでにご理解いただけるとは!」

と、noisy もビックリする位の数をお買い上げいただいたんですね。

 ところが・・そのラ・レーヌ・ジャンヌはその後に解体してしまいまして、このジェローム・アルヌーとル・クロ・デ・グリーヴに分かれてしまいました。

 少し前にル・クロ・デ・グリーヴはご紹介させていただいたんですが・・ようやくジェローム・アルヌーに手を付け始めることができるようになりました。

 ワイン自体は、

「ラ・レーヌ・ジャンヌ時代とほぼ同じようなニュアンス」

です。是非飲んでみてください。



 ラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌは、1997年に生産者からブドウを買い付けるスタイルのネゴシアンとして、ジュラのビオディナミ生産者として注目を浴びるステファン・ティソと妻のベネディクトにより設立されました。その後2009年にブノワ・ミュランが共同経営者として加入。ステファン・ティソが醸造を担当、ブノワ・ミュランが営業を担当していました。

 2012年からはカーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌの醸造についてはドメーヌ・ティソで彼の右腕として10年以上従事していたジェローム・アルヌー氏に任せています。

 2019年、ラ・カーヴ・ド・レーヌ・ジャンヌは醸造責任者であるジェローム・アルヌー氏に売却し、ブノワ・ミュラン氏は念願の自社畑を持つドメーヌ ル・クロ・デ・グリーヴを購入し、責任者となりました。

 ワイン(特にシャルドネ「グラン・ド・ピエール」およびピノ・ノワール「レ・リュサード」)はアルボワでも屈指の歴史あるカーヴにて樽熟成が行われます。カーヴ内は2列のオジーヴ穹窿(きゅうりゅう)を支えるアーチ型の支柱が奥まで突き抜けるように整然と並んでいます。






N.V. Macvin du Jura Rouge
マクヴァン・デュ・ジュラ・ルージュ

18644
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ジュラ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【NV】
ブドウ品種:トゥルソー100%
植密度:7.000本/ha
土壌:トリアス紀の粘土質土壌2/3、ジュラ紀中期バジョシアン階の石灰質土壌1/2
醸造、熟成:全体の約1/3をマール・ド・フランシュ・コンテ、残り2/3を発酵前のジュースでブレンドしたリキュール。アルコール度数17度のこのリキュールは、2年間樽で熟成された後に瓶詰めされる。食前酒やデザートワイン、食後酒として。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,380 (外税) 
【げ・・何だこれ!!・・まるで・・熟したブルゴーニュ・ピノ・ノワールのように妖艶な味わいです!・・余り甘く無くて・・滅茶旨いです!!】
 「マクヴァン」をご存じでしょうか?・・今や絶滅の危機にあるジュラ・アルボワ地区のワインでして、まぁ・・丸めて平たく言うなら、

「ラタフィア」

みたいなものです。

 ん?・・ラタフィアも判らない?・・

 簡単に言いますと、収穫したブドウを潰して発酵が始まったあたりに「オー・ド・ヴィー(蒸留酒)」を加えて調整したものです。

 まぁ・・白葡萄と黒葡萄では若干作業が違うかと思いますし、・・こんなように考えてください。

「葡萄=糖分と水分その他 に、アルコールを足して発酵を止める」

 また、実際には非常に細かな規定もあるようです。170g/L 以上の糖分のある葡萄に、小樽仕込みの52度以上のフランシュ=コンテ産(ブルゴーニュもフランシュ=コンテ)のオー・ド・ヴィーを加えて造られます。

 ですので、バリックの風味も入って来ますし、アルコール分はラタフィアより低いような気がします。このマクヴァン赤は、

「アルコール分16.5%」

ですから、スティルワインとさほど変わらない(スティルは12~16度ほど)ですし、今回同時にご案内のヴァン・ジョーヌは14%です。因みに日本の法律では、

「甘味果実酒」

と言うことになっています。

 早速開けてみますと・・

「おや?」

と・・。

 オー・ド・ヴィーを使用していますので、アルコホリックかと思いきや、赤い果実の心地良い香りに、ブルゴーニュワインでお馴染みの「官能的な香り」とピノ・ノワールに似た熟成香が!

 そこにお茶、紅茶、穏やかなスパイスやハーブが混じり、落ち葉や腐葉土と言った茶っぽい感じ、もちろん、土っぽさもほんのりと混じってブルゴーニュ的な熟成香?・・

「ありゃりゃ・・これ、ブルピノの熟成したのと結構に似てるイメージ!」

でして、

「甘いかと思ったら・・ほぼ気にならない」

出来で・・ちょっと驚きました。

 スイスイとも入るし、噛みしめるように、もしくは磨り潰すように飲んでもワインの方でしっかり対応してくれ、複雑な表情で迎えてくれます。

 余韻には・・残糖なのか・・でも果糖ですからね・・ナチュラルで非常に心地よい・・甘みがしっとりと感じられます。

 中には、

「・・甘く無いじゃん!」

と怒る方もいらっしゃるかも・・。甘い方が良い方は、

「白」

をお選びください。

 また、ヴァン・ジョーヌのコラムでも書かせていただきましたが、

「同時にご案内のクレマン・デュ・ジュラで割る(伸ばす)」

と言うのがこの地域の「オツな」飲み方だそうです。マクヴァンとの割り合いはお好きなように・・


 これ、ちょっとブルゴーニュ・ピノ・ノワール代わりに飲んでも滅茶楽しめると思いますよ。いたずらでブルゴーニュのワイン会に間違えたフリで出すのも一興かもしれません。

 とても旨いので是非飲んでみてください。超お薦めです!・・


N.V. Macvin du Jura Blanc
マクヴァン・デュ・ジュラ・ブラン

18645
自然派
白 ミディアムボディ
フランス
ジュラ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【NV】
ブドウ品種:シャルドネ100%植密度:7.000本/ha
土壌:トリアス紀の粘土質土壌2/3、ジュラ紀中期バジョシアン階の石灰質土壌1/2
醸造、熟成:全体の約1/3をマール・ド・フランシュ・コンテ、残り2/3を発酵前のジュースでブレンドしたリキュール。アルコール度数17度のこのリキュールは、2年間樽で熟成された後に瓶詰めされる。食前酒やデザートワイン、食後酒として。
750ML 在庫  7   ご注文数   本
¥5,180 (外税) 
【同じマクヴァンの赤よりも甘みが引き立って感じられる、やや甘口の・・わずかにジュラ系の熱量を感じる味わいです!】
 マクヴァンにつきましては、マクヴァンの赤のコラムに書かせていただきましたのでご覧くださいませ。平たく言いますと「ラタフィア」みたいなものです。もう少し言いますと、葡萄ジュースにブランデーを足したもの・・です。

 ほぼほぼ52度のブランデーの1/3のアルコール分、17度に仕上がったマクヴァンの白です。シャルドネ100%と言うことでサヴァニャンは入っていません。

 また、産膜酵母は動く機会が無いので、産膜由来のアロマや味わいは有りません・・。むしろ、

「オー・ド・ヴィーの特徴が出る」

んじゃないかと。

 まぁ・・シャルドネって、ニュートラルな味わいのワインになりますし、ワインにしてからブランデーを足している訳では無いところがミソなのでしょう。

 しかし面白いのは、そんな葡萄を醸造にもって行かないフォーティファイドだとしても、

「葡萄は傷ついた直後から発酵を始める」

ので、その瞬間にも周りの状況から味わいを自分色に染め始めるのでしょう。もっとも農薬をバンバン使うような栽培をしていますと、畑にいる酵母類は死滅しますから・・でも、醸造所内とか、器具などには・・居ると思うんですね。

 なので、どこかジュラとかアルボワとかの「ぷっと暖かな空気の感じ」を持ったシャルドネのマクヴァンになっています。

 またマクヴァンのオ・ド・ヴィーには小樽を使用しますので、その具合にもよりますが樽の風味が付きます。その辺りも何となく、飲んでいて感じます。

 黄色の濃密な果実、少し果皮の赤く色付いた果実、ドライフルーツなどの複雑な果実のアロマがします。少しお茶とかウーロン茶とかのニュアンスも有ります。

 とてもジューシーで、スティルよりもやや甘みが立った感覚です。その分、ぷっくりと膨らんだ果実が連想されるように感じます。

 中域の膨らみも同様でノーズへの訴えもしっかり、余韻もジューシーさを残しつつ、しっかりとしたラインを描く余韻です。

 同じマクヴァンの赤は、勿論、食中酒として美味しいと思いますが、こちらのマクヴァンの白は、

「食前酒、食後酒」

としての方が合うんじゃないかと思います。チーズも良いでしょう・・ただしマクヴァンの赤にチーズは・・ナチュラルなものに止めておきましょう。

 現在、このジュラの辺りでマクヴァンを造っているワイナリーは・・

「片手以内しかいない」

そうです。

 ですので、ほぼ絶滅状態です。noisy も多分・・マクヴァンの扱いは初めてじゃないかと思います。

 アルコール分17%の誘惑です。他のコラムにも書かせていただきましたが、

「クレマン・ド・ジュラで割って飲む!」

のがこの地区の楽しみ方のようですが、

「暑い時期の昼下がりに、クラッシュアイスにマクヴァンを注ぎ、クレマン・デュ・ジュラで満たして楽しむ!」

なんて・・ワイン好きじゃなきゃ出来ない芸当かと思いますが・・いかがでしょうか。

「マクヴァン..飲んでみたいけど・・」

と尻込みしていると、それこそもう出会えないんじゃないかと思います。ご検討くださいませ。


2016 Arbois Vin Jaune
アルボワ・ヴァン・ジョーヌ

18643
自然派
白 辛口
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2016】
ブドウ品種:サヴァニャン100%(クラヴランと呼ばれる620mlボトル)

土壌:トリアス紀の粘土質土壌密植度:7.000本/ha収穫:手摘み
醸造、熟成:除梗後に空圧式プヌマティックで圧搾。
タンクにて自然に任せて発酵を行い、228L樽にてウイヤージュ(ワインを継ぎ足すこと)せずに6年間熟成。この間にワインは1/3が蒸発し、ワインを守る酵母の膜が表面に発生します。
軽くフィルターに通したあとに瓶詰め。
味わい:力強く、複雑味のあるワイン。くるみやスパイス、セロリ、カレーの香り。味わいは驚くほどにまろやかで、印象的な余韻の長さを持つ。モリーユやトリュフ、キノコを使った料理やカレー風味の料理、熟成したコンテとよく合います。
飲み頃:このワインは若いうちから楽しめますが、50年以上の熟成も可能です。
620ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥10,980 (外税) 
【シャトー・シャロン並みの出来!・・しかも産膜由来の鋭角なファーストノーズを、優しく柔らかく鈍角に滑らかに仕上げています!・・素晴らしいです!】
 素晴らしい出来だと・・最高じゃないでしょうか。

 世界最高峰の白ワインのひとつ、シャトー・シャロンと並び賞して良いと感じました!

 もしシャトー・シャロンやヴァン・ジョーヌを良くご存じ無い方なら、この・・途轍もないほどの noisy の期待と喜びをご理解はいただけないんじゃないかと懸念していますが、反対に良くご存じなら、

「・・そんなに言うなら仕入れておこうか・・」

と思っていただけると確信しています。

 noisy がもし、白ワインで1本だけ・・何か選べと言われたら、良く熟したシャトー・シャロンもしくはヴァン・ジョーヌを選ぶと思います。だって・・完熟したヴァン・ジョーヌの途方も無い表現を前にしたら、

「どんなワインも霞んでしまう」

に違い無いですから。

 ま、あと考えられるなら、何かしらの極甘口白かな・・などと思っていますが、noisyの臨終の際にはぜひ・・そんなワインを、そしてそれ以前の体調なら、

「五感を震わせてくれるヴァン・ジョーヌを」

とお願いするかもしれません。ポックリいかない場合ですが。


 さらには、チーズに合う最高のワイン..それこそヴァン・ジョーヌ、シャトー・シャロンです。貴腐ワインも合いますが、どうでしょうか・・ヴァン・ジョーヌには適わないんじゃないかなと・・。

 で、到着間もないんですが・・開けてみました。

 2016年ものですから、

「そうか・・8年ものなら熟してるよね・・」

とお考えになるかもしれません。

 ですが・・

「・・とんでもない!」

と・・ワインマスターには喝を入れられることになります。

 このジェローヌ・アルヌーの2016年ヴァン・ジョーヌ、途轍もなく濃厚です。シャトー・シャロンの良いもの並みです。

 しかしながら!・・この10年も経たないヴァン・ジョーヌ(シャトー・シャロンもヴァン・ジョーヌです)が、ファーストノーズでスピード感を持ってものすごく香らせる、

「産膜酵母由来の香り」

のエキセントリックでエッジのあるアロマを、

「ものの見事にソフトに、柔らかく、膨らみを持って優しく・・」

変身させているんですね・・

 このような物凄くポジティヴに成長したと言って良い「若いヴァン・ジョーヌ」に、noisy は初めて出会ったかと思います。通常はもっと薄くて細く、その代わり・・細い部分を通ってから拡がって出てくる水のように強烈ですから、人により、

「漬物、青かびチーズ、セメダイン」

みたいに揶揄される産膜酵母由来のアロマとは、かなり受け取り方が異なると思います。実に良い感じです。

 深い黄色を何層にも重ねたような美しい色彩から、

「大きく分けても7色あるんじゃ?」

と思えるような、非常に複雑なアロマです。口に含んでもそれは変わらず、口内の味蕾を全て魅了しつくし、またノーズへと甘美さを伝えます。

 甘く無いのにめちゃ甘いです。蜜っぽくもなり、オイリーにもなり、変幻自在です。残念ながらお食事は「おいてけぼり」になってしまうほど、その一滴が魅力に溢れているんですね・・。

 もちろんですが、たかが8年ものですので・・そう簡単に全ての表情など見せてはくれないのでしょう。しかし人間の情報処理系はすでにいっぱいいっぱいです。CPUを3~4個に増やさないと対応は出来ない・・(^^;; むしろこのヴァン・ジョーヌが少し硬さを見せる時間、

「あ・・そうだ・・食べなきゃ」

と、食事中で在ることに気付かれるかもしれません。


 日本とは違い、フランスでは・・1ディッシュのみで、あとはチーズとパンと言うのが普通のお食事の様です。この半端無いヴァン・ジョーヌの場合は、むしろその方が良いんじゃないかと感じます。

 その代わりヴァン・ジョーヌを開ける日は、少し高価なチーズを何種類かおごり、合わせてみることをお薦めします。チェイサーには、今回同時にご案内の、

「マクヴァンの赤」

もしくは、

「マクヴァン赤、白をクレマン・デュ・ジュラで割ったもの」

が最高でしょう。

 いや・・ひさびさに震させていただいた化け物でした。ご検討いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


2022 Arbois Poulsard Subtil
アルボワ・プールサール・スュプティル

18640
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2022】
ブドウ品種: プールサール100%
土壌:トリアス紀の粘土質土壌。南向き。
醸造、熟成:除梗して、ピジャージュしながら20日間のキュヴェゾン。天然酵母で発酵。熟成はタンクで8か月。少量のSo2を添加して、清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:豊かで滑らかな味わい。熟した果実の香り。

 ガラム、ヨードのミネラルとスパイス。赤果実とダークチェリーのグラデーションとコントラスト。久しぶりの入荷となりますプールサールは構成力とフォーカスの定まった仕上がりです。まだ若々しさが前面に出ており、口の中で酸が上向きで重心が高く位置する。骨格の強さ、時間と共にほぐれ、ウエットに長く持続する果実の香り。いつまでも口の中で消えないような果実の残像。
(2023年10月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,990 (外税) 
【アルボワらしい黒葡萄の淡い色彩からのベリーな果実。少しピノ・ノワールにも似たニュアンスです。】
 アルボワのプールサールです。Ploussard =プルサール とも書きますので、どちらでも良いかと思います。ピノ・ノワール以上に果皮が薄く、大粒になり早熟だと言われています。見た感じも2022年という良質なヴィンテージですが、結構に淡いですよね。

 ですがエキスはしっかりと出ています。若いうちはピノ・ノワールよりも幾分表情は大人しい感じですが、熟して来ますと甘やかでエロティックな芳香を出してくれます。

 以前扱わせていただいていたドメーヌ・ボールナールのアルボワ・ピュピラン・プールサールよりエキスは濃密かな・・そしてよりドライです。

 まだ若いので、舌に良質で細やかな質のタンニンが感じられ、これが溶け込んでくると・・

「賑やかなニュアンスになって絶好調!」

になってくるんじゃないかと思います。

 フィリップ・ボールナールも引退したようで時の移り変わり、過行く速さを実感しています。別嬪さんの娘さんは東京で仕事をしていると言ってましたし、息子のトニーさんがドメーヌの当主になられていらっしゃるようで・・いや、ボールナールのワインが嫌で扱わなくなったのではなく、入荷が余りに少なくなってしまって飲めなくなったので、他の方にどうぞと・・言っただけですので・・。

 で、こちらはアルコール分13%でとてもエレガントな表情を出すのにピッタリな成分です。他の白はもう少し高い(14%ほど)になりますが、今回同時にご案内の同じヴィンテージのピノ・ノワール・パラドクスは12%で、むしろかなり低めです。

 このエレガントな淡い色彩のエッジに、レンガ色が入り始めてくると最高でしょう!非常にドライな味わいでほんのりとタンニンが有りますが、全てが溶け込んで一体となり、甘やかで少しエロティック、より深くしっとりとした味わいに成長します。飲んでみてください。期待大のプールサール2022年です。


2019 Arbois Pinot Noir Revelation
アルボワ・ピノ・ノワール・リヴェラシオン

18641
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2019】
ブドウ品種:ピノ・ノワール 
土壌:粘土石灰質、南東向き。
醸造、熟成:除梗して、ルモンタージュしながら15日間のキュヴェゾン。野性酵母にて発酵。熟成はオーク樽で12か月。(新樽15%)。清澄とフィルターは行わないで瓶詰。
味わい:濃い紫の色調で凝縮した味わい。

 エッジわずかにオレンジがかった色調がアルヌーらしい郷愁、脱力感を思わせます。オレンジピールや赤果実、淡いタンニン、パステルカラーの薄いフィルムを重ねたような果実。ベリーヨーグルト、ガラムと白コショウ、口の中で果実を支えるタンニンの構造軸の強さ。クラシカルで、時間と共に上昇するような外連味のない魅力。甘いスパイスを伴う綿菓子的に拡散する果実のメガ粒子砲。
(2023年3月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,580 (外税) 
【ほんのりとガスが舌先にピチピチ!・・ドライだったはずの味わいには熟成による甘やかな味わいとノーズ!・・適度に深く、非常に飲みやすくて滅茶美味しいです!】
 これはもう・・飲んじゃいますね~~・・滅茶美味しいです!

 やはりワインは「バランス」でして、おそらく若いうちは・・今回同時にご案内の2022年のプールサールのように、

「わずかなタンニン、滅茶ドライ、エキス系」

の味わいだったでしょう。

 タンニンはほぼ溶け込み、ノーズからはやや熟した感じを持ったもののフレッシュさの残る果実、そして少しエロティックさが載り、ふっくらとしたニュアンスとわずかにタイトに締まって感じられる部分と、舌先~舌中に感じられる「ガス」の存在が中和して、このバランスを造っているような感覚です。

 判るかどうか微妙なんですが、この「赤が強い」色彩ではあるものの液の中に、まるで「イチゴの種」のようにガスが・・見えるんですね。申し訳ない・・noisy は大きな画像を見ていますので、結構にそれが印象的なんですね。だってこれ、

「2019年ものでコルク」

ですから。

 もっとも後になっての再発酵によるものでは無いと思われますので・・少し不思議な感覚を覚えさせられます。


 液体が早く動いて喉を目指すような・・そんな動きも感じられるほど軽快さを持っていますが、エキスの味わいは結構に複雑で味わい深いです。

 なので・・今飲んでも滅茶美味しいし、3年ほどの熟成で妖艶さも増し、完成した味わいになるんじゃないかと見ています。

 まぁ・・これで残糖感があると少しガッカリなんですが、基本・・めちゃドライで、熟して甘やかさが出てきているんですね。そこへの「わずかなガス」の関与の感覚が素晴らしい・・です。

 この辺りはどうなんでしょう・・造り手の意識でそうなっているのか、ちょっと判りませんが、判ってやっているとすると・・とんでもない感覚を持った造り手さんなんだろうと思わざるを得ません。この先も注視しし続けたいと思います。ぜひ飲んでみてください!・・今飲んでも滅茶美味しいです!


2022 Arbois Pinot Noir Paradoxe Sans Soufre
アルボワ・ピノ・ノワール・パラドクス・サン・スフル

18642
自然派
赤 ミディアムボディ
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
品種:ピノ・ノワール100%土壌:粘土石灰質、南東向き。
醸造、熟成:除梗して、2日に1度軽くピジャージュしながら15日間のキュヴェゾン。野性酵母にて果皮浸漬発酵。熟成はステンレスタンクで4か月。濾過・清澄・SO2添加せず。

味わい:ピノ・ノワールならではの花の香り、とても微細なタンニン。美食のためのワインです。
750ML 在庫  2   ご注文数   本
¥5,850 (外税) 
【なんとアルコール度12パーセントの・・濃密な果皮感を持った、重厚に近い味わいのピノ・ノワール!・・そこがパラドックス??】
 質感が非常に高い、アルボワのピノ・ノワールです。実に素晴らしい質感です。

 味わい的には、アルザスの濃い目のピノ・ノワールから、アルザス的な高い温度感と甘さを除去した感じ・・でしょうか。それにアルコール感が低いので、その辺も減らしたような感じです。

 とても冷ややかですが、果皮感覚が通常のピノ・ノワールよりも多く、濃密でドライなアロマと、劇的に質の良いタンニンが感じられます。

 ところで「フレンチパラドックス」と言う言葉をご存じかと思います。厳密にはどうなのかは良く知りませんが、

「周辺諸国同様に脂肪分を多く摂取しているフランス人の方の心臓疾患率が低い」

みたいな感じだと思うんですね。

 そのフレンチパラドックスはすでに解明されたのかどうかも今一つ判りませんが、そこには、

「タンニン・フラボノイド等の色素、ポリフェノール化合物の存在」

が言われていますね。

 物質的にはどうやらレスベラトロールと言う名前のものらしく、研究されたのは、「トランス型レスベラトロール」らしいですが、これ・・現在は、

「サプリとして販売されている」

んですね・・知らなかった・・です。

 ご高齢の方の調査において、赤ワインをグラスで毎日3~4杯ずつ飲んだ方は、全く飲まない方に対して・・アルツハイマー病の発症率が25パーセントだった・・と言うもののようです。マウスの迷路での調査でも、飲ませたマウスは飲ませなかったマウスよりも半分の時間で脱出できたそうです。

 で、なんでそんなことを言うかと言いますと、

「このピノ・ノワールのパラドクスと言う名前」

が気になったから・・なんですね。

 なんとこのワイン、So2 無添加です。

 しかもアルコール分12パーセントと低いです。

 それでいて・・果皮の成分のニュアンスが濃厚で、残糖感が全くしないほどにドライなんですね。

 まぁ・・当初は、

「アルコール分12パーセントの濃密ドライな、かなり高質のピノ・ノワール・・なんて誰も造らんからパラドックス?」

などと思っていたんですね。

 でも・・待てよと。そう言えば「フレンチ・パラドックス」って・・ほぼ死語みたいなものだが、

「げげっ・・フレンチパラドックスそのものを造ったの??」

と・・(^^;

 いや、それにしちゃ・・凄すぎるだろうと・・。まぁ、サプリのレスベラトロールもまぁま良い価格、しますからね。ちょっと検索を掛けてみたところ、Now Foods と言うブランドの200mg含有の60粒入りが3千円、120粒入りが4千4百円と言うのが見当たりました。トランス型かどうかは判りませんが・・。

 ジェローム・アルヌーの意思がどこに在ってこのパラドクスを創り出したのかは不明ですが、どうやらその辺にもあるのかな・・とも思います。

 質感が高く、アルコール分が低く、おそらくポリフェノール含有量も高く、その質も良い・・糖分も無いし・・健康的な上に美味しい・・と言うことなのでしょう。

 ただし、少し早いです。1~2年置いた方が多様化した表情になり、しかもバランス感がグッと上昇すると思います。そして相当・・旨いんじゃないかと想像しています。

 ・・ただし、そうなりますと、サプリ的な成分はどうなるのか・・noisy には判りません・・ちょっと違う角度からレヴューしてみましたが、珍しく非常にまじめに書かせていただきました。ご検討くださいませ・・素晴らしいワインです!心よりそう感じました。


2020 Cremant du Jura Brut Nature Elegance
クレマン・デュ・ジュラ・ブリュット・ナチュール・エレガンス

18638
自然派
白 辛口
フランス
ジュラ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2020】
ブドウ品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール50% 
土壌:トリアス紀の粘土、バジョシアン紀の石灰。東向き、南西向き
醸造・熟成:全房のまま空圧式プヌマティックで圧搾(葡萄150kgあたり最大100Lのジュースを得る)ステンレスタンクで2か月間アルコール発酵、瓶内二次発酵。24か月、澱と共に熟成させた後ドサージュもSO2添加(注)も施さずにデゴルジュマン。

味わい:泡が細かく、果実の風味が豊かです。力強さとアルコール感のバランスが取れた味わいです。

注:ボトルにはSo2無添加とは書かれておらず、So2含有と書かれています。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,850 (外税) 
【ジュラ的要素は比較的少ない、ただふんわりとジュラの暖かな「熱」を冷ややかさの中に感じる、軽やかで滑らかな上出来のクレマンです。】
 まぁ・・ジェローム・アルヌーさんですから、このリーズナブルクラス(・・すみません)のクレマンをどのように仕上げたのか興味深々でテイスティングに臨みました。

 もしかしたら産膜的要素をそれなりに突っ込み気味にして、滑らかさと集中を高めたか?・・などと考えていたんですね。何せテイスティング前にテクニカルを読まない人、読んでもすぐ忘れてしまう人なので・・ただ想像力には長けているんじゃないかと勝手に思ってはいます。

 ところが蓋を開けると、

「めっちゃピュア!・・良い感じのフルーツなアロマが泡に載って弾けて来る!」

んですね。

「・・あっ・・そっちか~・・」

と・・ある種のホッとする気持ちと、少し残念な気持ちが交錯しました。

 アロマはもう・・じつに賑やかなながらしっとりとしつつ高い芳香を放ちます。産膜由来のニュアンスはゼロに近く、感じませんが、どこかジュラ系のワインが持つ、

「中域にわずかに籠ったような熱の感覚」

を受け取りました。とても僅かですので、勘違いと言うことも有り得ます。またネガティヴな意味で言っているのではなく、産地の特徴的な部分をポジティヴに受け取ったと言う意味合いです。

 泡は結構に細やかで、グラスに注いだ時には大いに盛り上がります。熟成期間は二年ほどですから、グラス上の泡もそこまで長くは持続しない感じですが、眼に見える泡が引いても口内では結構にしっとりとした泡の感覚が続きます。

 So2 を添加していないサン・スフル??と言うことも有るかと思いますが、非常にピュアでしっとりしています。ナチュール感としては・・まぁ・・普通かな・・と言う感じ。(注:感覚的にはサン・スフルまでは無いかと思います。インポーターさんのテクニカルにはSo2無添加とありますが、少ないとしても存在はしていると思います。)

 中域の膨らみも適度で、余韻も美しく、適度に長いです。深みもじっくりありますが、ピーキーな性格では無く、優しくてややライトな性格です。

 じっくりも向き合えるし、喉を鳴らして「ゴクっ」とも行けます。質感もそこそこにあり、とても良い出来だと思います。

 今回ご紹介しているもう一つのクレマンが非常に上質で厳格な感じですので、軽やかに飲みたい時はこちらを、シャンパーニュ的な感覚で楽しみたい場合は、

「2018 クレマン・ド・ジュラ・エクストラ・ブリュット・ゼロ」

をお薦めします。飲んでみてください。上出来です!


2018 Cremant du Jura Blanc de Blancs Z. D.
クレマン・デュ・ジュラ・ブラン・ド・ブラン・ゼロ・ドザージュ

18639
自然派
白 辛口
フランス
ジュラ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
 デゴルジュマンの際にドサージュ“甘味添加”ゼロ、SO2ゼロ。(注:ドザージュの時には入れていない・・の意??)

品種:シャルドネ100%植密度:7.000本/ha 収穫:手摘みで収穫。
土壌:東向き、南西向き、ジュラ紀前期リアス階の粘土質50%、ジュラ紀中期バジョシアン階の石灰質50%
醸造・熟成:空圧式プヌマティックで圧搾(葡萄150kgあたり最大100Lのジュースを得る)。ステンレスタンクでアルコール発酵、マロラクティック発酵を行い、瓶詰め後、瓶内二次発酵。60か月、澱と共に熟成させた後、ドサージュは施さずにデゴルジュマン。

味わい:泡が細かく、果実の風味が豊かです。力強さとアルコール感のバランスが取れた味わいです。ブリオッシュを思わせる熟成感はキュヴェ・エレガンスよりも多層的です。
奥から湧き上がるアカシアハチミツ、パンデピスのような甘いエキゾチックなスパイス。
酸幕熟成はしていないものの、時間と共に酸幕を思わせる独特の香味。酸化的なニュアンスと相まって、現代的なシャンパーニュの生産者をも想起させてくれます。密度のある果実の構造、カスタードクリーム、チョーク質の強い酸味ではなく複雑な香味を重ねた余韻。ジュラとしての存在意義ある泡です。
(2023年10月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,580 (外税) 
【構造の深さと厳格さをシャンパーニュ同様の質感までに高めた、非常に完成度の高いアルボワのクレマン、シャルドネ100%です!しかもSo2無添加?!】
 とても質感の高いクレマンです。見事なまでにシャンパーニュに酷似・・しています。でもどこかに・・いや、気の性でしょうか・・やはり、

「ジュラの気候から生まれる何か・・」

が、かすかに・・気付かないほどに、感じられるような気もしなくもない・・です。

 プヌマティックとは、空気の圧力で柔らかに絞る圧搾機ですがそれを使用しています。ヌプマティックは、かのユベール・ラミーも使用していますが、シャンパーニュでは特に、

「ヌプマティックが無ければ美味しいシャンパーニュは造れない」

とまで言われているようですよ。そして140g/L ほどの糖分が有り、総酸量との比が20:1ほどになると優れたシャンパーニュになる確率が高いそうですが、

「結構にシャンパーニュ風な構造を感じる」

と言うのは、このクレマンは結構にそんな感じの構成なのかもしれません。

 ご覧いただいてお分かりのように、非常に細やかな泡質・・しかも長く持続します。澱と一緒に5年・・(^^;;・・凄いですね~・・ですので、非常に質の良いタンニンが、リキュール添加の無いピュアで・・サン・スフル・・もしくはサン・スフルと言っても過言の無いような、柔らかでナチュラルな味わいの中に感じられます。

 インポーターさんのテクニカルにはサン・スフルと記載が有るのですが、現物にはそれが無く、反対に「亜硫酸添加」と書いてあるので・・どうしたものかと。

 ただし飲んだ感じですととても柔らかでふっくらとしてまして、使用していたとしても非常に僅かだろうと感じました。

 果実感も実にしっとり・・です。2018年ものと、シャンパーニュと比較しましても少し若めですので、そのタンニンの溶け込みが進むと・・

「さらに素晴らしい味わいになりそうだ!」

と感じさせます。

 まぁ・・シャンパーニュの底辺クラスと同じ位のプライスですが、厳格さと質感、そして存在感はまったくそれらを凌駕していると思います。

 非常にドライで、ふんわりとしつつピュアでしっとり。果実感にも質感が備わり、ノーズにはジュラ風の非常に目の細やかな石灰のアロマと果実のアロマが混じります。素晴らしい出来です!

 今から飲んでも良いですが、立てて2年ほど寝かすと化けるか・・などと感じています。飲んでみてください。非常に高質な・・高級シャンパーニュ並みのジュラのクレマンです!


2018 Arbois Chardonnay Savagnin Nuance
アルボワ・シャルドネ・サヴァニャン・ニュアンス

18144
自然派
白 中口
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

◆◆◆ こちらのみ再入荷!・・以前のご紹介時よりもバランスが取れて来ています!・・ぜひ飲んでみてください!!

■エージェント情報
品種:シャルドネ80%、サヴァニャン20% 
土壌:東向き。トリアス紀の粘土質土壌50% 南西向き。バジョシアン紀の石灰質土壌50% 
醸造、熟成:除梗して12時間デブルバージュ。空圧式で圧搾。野性酵母を使用して発酵。
 サヴァニャンは小樽、シャルドネはフードルと呼ばれる大樽でフロール(産膜酵母)と共に2年半熟成。サヴァニャンは補酒せず。瓶詰め前にアッサンブラージュ。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:非常に複雑な味わいのワインです。クルミやセロリと同様にヴァニラの香り。余韻までスムーズに広がります。

 煮詰める前、温めたマーマレード、フィノを思わせる産膜酵母の風味が混じる。フレッシュで溌溂とした酸を含んだ果実とホイップクリーム。ゆらゆらと揺らぐような液体の広がり。熟した蜜柑。たっぷりとしたエキスをレモンのような柑橘系の酸がしっかりと支えている。甘く熟した蜜柑のような蜜を見せる戻り香。わずかな酸幕が余韻をとても長く繋いでいる。
シャルドネの溌溂とした液体の柔らかさにウィヤージュしないサヴァニャンの香味が
重なり絶妙なバランス。ニュアンス、陰影、曇りを意味する言葉がストンと腑に落ちる。
酸幕熟成のおかげで抜栓後の持ちは非常に高い。クラシックなジュラを高度な造りで綺麗に再構築した逸品。
(2021年4月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,180 (外税) 
【昨年11月頃にご紹介済みですが、再度テイスティングしてみました。よりバランスが取れて来て素晴らしいです!・・ジュラのサヴァニャン入門として以上のポテンシャル!】
 昨年はもう・・いや、今年に入ってからもあまり変わっていませんが、

「・・もうこれ以上のテイスティングは無理!」

と言う状況が続いていまして・・特に2023年中は余りの量に困惑、日に4本も開けたことさえ在ったと記憶しています。

 まぁ・・毎日のことですからね・・体力的にも大変です。

 しかしながら・・そんなことを続けていると、美味しいワイン、早いけれどポテンシャルが凄いワイン、イマイチなワイン、ダメなワイン・・みたいな分類とは別に、

「飲んだ後が心地良いワイン」---「酔い心地が素晴らしいワイン」

と言う・・何とも飲んだ後の「ある種の軽さ」「酔いはするがキツくならない感覚」がするワインに出会うことが有ります。

 このジェローム・アルヌーのワインもまた、そんな分類に入るワインでして、飲み始め~飲んでいる最中に感じる So2 の存在、その量も・・

「そのことをまるで頭から消し去ってしまうワイン」

でもあるんですね。

 それでいて・・ポテンシャルは半端無いですから・・飲まれた方はきっと覚えているはずです。そしてきっと、

「飲む量さえコントロールするワイン?」

であるかもしれません。

 ある種のポテンシャルの高いワインは、その味わいの素晴らしさを確かめるために、身体だけでは無く・・脳をかなり使用することになると感じています。意識せずにノーズから、味蕾から、眼からの情報を取ろうとして、相当な量の情報を気付かずに分析してしまうのかと・・。


 ですから、結構に脳自体は使用されて疲れているのかもしれませんが、身体は滅茶軽く、結果として脳も・・

「凄く良い感じ!」

として受け取っているのかなぁ・・などと考えている訳です。


 半年ちょっと経過して、まだ在庫が有るのに気付いてのご案内でして、また開けさせていただきましたが・・

「昨年のご紹介時よりもさらにバランスして伸びて来ている!」

と感じます。

 サヴァニャンの素晴らしい粘性・・そしてそれらが創り出す柑橘果実や果実のニュアンスが、より低域に在る深くどっしりとしたシャルドネのベースにより、大きな構造として仕上がっているように感じます。

 キレが良いのに良く粘り、思い切りドライなのに甘いとさえ感じさせるような「錯覚」を覚えさせるようにも感じますから、この少し「蜜柑色」の入った色彩から、様々な「蜜」の感覚を幻想させられる感じです。

 いや・・素晴らしい!・・この価格でこのポテンシャルは・・もう絶対に他には存在しえないでしょう。もっとも、

「好きか嫌いか、慣れているかいないか」

でも受け取り方は代わります。


 もし、ジュラのサヴァニャンの産膜が動いたワインに慣れていないようでしたら、

「・・これは悪くなっているワインではないんだ!」

とご自身に言い聞かせつつ・・口内でワインを磨り潰すようにして飲んでみてください。5~10分もしますと、それまでとは全く違った景色を見ていただくことが出来ると思います。

 そして産膜系のサヴァニャンに慣れていらっしゃる方も、

「・・いや、この価格でこれは無いだろ!」

と・・余りのポテンシャルの高さに驚かれ、たっぷり楽しむことが出来るでしょう。

 いや~・・ジェローム・アルヌー..

「あなたは天才!」

と・・讃えたいと思います。超お薦めです!


 以下は以前にご紹介させていただいた、同じヴィンテージのこのワインのレヴューです。
-----
【産膜系酵母の動きを高質なシャルドネで伸ばした感じ?・・で、飲みやすさ、親しみやすさを目指したジュラワイン!・・濃密で美味いです!】

 良いですね~・・ほのかな・・でも確実に存在する、

「産膜酵母由来のニュアンス」

が、濃密な味わいに実によく映えていて、ポテンシャルの高い食材にもバッチリ合いますし、単独で飲んでいても非常に楽しいです。

 まぁ・・酸膜酵母由来の香りが嫌いな方には、


「・・何この・・セメダインみたいな匂い・・」

「・・青カビが滅茶入ったチーズみたい・・」

 なんて思われてしまうかもしれませんが、noisy 的には・・

「・・ん~・・最初はちょっと違和感が有ったとしても、いずれ慣れて・・全く気にならなくなるんじゃないかなぁ・・」

とは思っています。


 この産膜酵母ですが・・補酒をしないでいると大抵・・蒸発や漏れで減った樽の上部に、「白く膜を張ったように」なり、その影響で酸化が防止される・・と言うものなんですが、産膜が動くと独特のアロマが付くんですね。ヴァン・ジョーヌやシャトー・シャロンなど・・です。シェリーっぽいのですぐ判ると思います。

 あの、梅干しに稀についている白っぽいのも産膜のようですし・・まぁ・・白菜漬けなどでも白っぽいのが浮いたりするのをご存じじゃないでしょうか。白菜漬けの、あの白く浮かんでいるもの産膜だとは確かめた訳ではありませんが・・。子供の頃に、祖母が白菜を漬けるのを手伝っていまして、子供心ながらに・・

「(・・なんでこんなに酸っぱい古漬け..美味しそうに食べれるんだろう・・)」

と・・春を迎えて酸っぱくなった白菜漬けより、ちょっと漬かった位の若い方がまだ美味しいと思っていたんですね。流石に今は・・そんなことは無いですけど。


 少し濃く、ほんのり酸化した色彩をしています。テクニカルを見ますと、

「サヴァニャンは小樽、シャルドネはフードルと呼ばれる大樽で2年半熟成。サヴァニャンは補酒せず。」

と有ります。

 サヴァニャンはバリックで減った分を補酒せず、産膜酵母を動かしているようです。シャルドネは大樽ですから、仮に産膜酵母が動いたとしても・・大きな容量ですから、あまりその影響を強く受けることは無いでしょう。

 ですので、

「産膜酵母が動いたサヴァニャン20%に、その影響の無い(少ない)綺麗な?シャルドネ80%をブレンド」

した感じだと思うんですね。テイスティングの印象も全くそのようなもので、

「ほんのりと産膜由来のニュアンスを持った濃密な白ワイン」

だと感じました。


 そしてマリアージュは結構に幅広く、軽やかさも有りますからフルに産膜を付けたワイン以上に懐が深いと感じます。是非飲んでみてください。お勧めします!


2020 Arbois Chardonnay Quintessence
アルボワ・シャルドネ・カンテサンス

18619
自然派
白 中口
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2020】
ブドウ品種:古木のシャルドネ100% 
土壌:トリアス紀の粘土質土壌50% バジョシアン紀の石灰質土壌50% 
醸造、熟成:除梗無し、全房のまま空圧式で圧搾。野性酵母を使用して発酵。樽熟成(新樽率15%)12か月。熟成中のバトナージュを月に2回行う。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:ミネラルに加え、ローストやトーストのニュアンスを感じる、余韻の長い味わい。

(2018年ヴィンテージ試飲コメント)
 ピュリニーというよりムルソーを思わせるクラシカルな樽香。殻を剥いたアーモンド、ロースト香ではなく燻したような香り。適度な熟成でエキス化した果実が口の横を押し広げるような充実した酒駆。張りのある酸が細やかに巡る構成。中間から余韻にかけて刹那現れるビターさを大きく塗り替えるハチミツ。産膜酵母はないものの、空気中の酵母なのかジュラ特有の風味がわずかに加わります。情報量のある味わいですが難解さを要求してきません。
(2022年9月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,390 (外税) 
【ジュラのシャルドネはここまで来る!・・感覚的には、あの超絶孤高のモンラッシェに通じる「お化けクラスの張り」と「酸構成」。素晴らしいです!】
 ジェローム・アルヌーの凄さは産膜系サヴァニャンのみにあらず、ウイエ(ウイユ)のサヴァニャンも、シャルドネも・・半端無く複雑で高貴さのある味わいに仕上げて来ます。

 2018年ものをエージェントさんでムルソーっぽいとコメントされています。まぁ・・このワインは2020年ものでヴィンテージが違いますので何とも言えませんが、

「ムルソーと言うよりも・・モンラッシェ」

と言う印象です。それも頭に何も付かない・・G.C.の・・まぁ、まったく届かないとしても、その系統で在ることは間違い無いでしょう。でも勘違いしないでくださいね。モンラッシェと同じとは言ってませんので・・。バランス構成がその系統に非常に似通っていると言う感覚です。

 まぁ・・真っ黄色ですよね~・・黄金色と言っても良いかもしれません。

「密度感が凄い!」

です。アロマも・・舌触りにもそれは感じられます。

 酸のレベルは高いんですが、キュッと締まった・・と言うよりも、小さな体積の中に物凄いバランスの酸を詰め込んでいる・・感じでして、そこからも「半端無い密度感」を感じます。

 「舌に載せて・・コロコロ転がして楽しめるシャルドネ!」

でも有ります。

 ちょっとキュッと締まっていますが、味わいバランスは現状でも非常に良好です。健康で濃密な葡萄を得られたのでしょう・・2020年ものですし。

 なお、ちょうどエージェントのM氏が渡仏から戻っていて、ジュラの状況を話してくれましたが・・余り良く無いようです。

「・・また遅霜」

だそうで・・このところはシャトー・シャロンもまともに造れないようで、ほとんど見かけません。なので、

「ヴァン・ジョーヌやシャトー・シャロンを見つけたら今の内に手に入れておく」

のも良いかもしれません。

 まぁ、こちらはシャルドネで産膜が(ほとんど)動いていない分、激濃密なシャルドネで・・ほんのり金属的な感じも有りますので、noisy 的にはやはり感覚的にはモンラッシェが近いと・・感じました。前にも書きましたがクラスが違うので、安易に「同じ」だとは思わないでください。しかし、とんでもなくほどの密度感です。

 後を引きますね~・・冷たいし・・美しいし・・長いです。そしてこれも・・

「飲んだ後の心地良さが半端無い!」

です。これはアルヌーのワイン全てに(今のところ)共通しています。ぜひ飲んでビックリしてください。超お薦めします!綺麗な綺麗な・・密度感が凄いシャルドネです!


2020 Arbois Chardonnay Paradoxe Sans Soufre
アルボワ・シャルドネ・パラドクス・サン・スフル

18620
自然派
白 中口
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2020】
ブドウ品種:樹齢の高いシャルドネ100%
土壌:南東向き。粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。天然酵母を使用して発酵。
補酒しながら12か月樽熟成。バトナージュ2回/月。濾過・清澄・SO2添加せず。
味わい:菩提樹の香り、生き生きとした綺麗な香りにわずかな苦みが余韻に加わる。味蕾のすべてを呼び覚ますような味わい。
前菜、貝類、白身の肉、魚の料理と相性が良いです。

 SO2添加しない“パラドクス”シリーズのシャルドネです。沸き立つようなハチミツに硬質さを思わせる香味。ごくわずかに酸化を思わせる風味がスイカに塩のごとく果実の甘さを引き出します。細身ながらも硬さのある針金で描く筋肉のような構成の緻密さ。たっぷりと情報量を持った果実のカプセルが余韻にかけて破裂する。一転、静寂を思わせる余韻、ただ気配だけが残る。
(2022年9月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,990 (外税) 
【シャルドネのパラドックスは、サヴァニャンの幻影を見せつつシャルドネの本質部分を鍛え上げたことか・・心地良い美味しさを極限まで高めたことか・・これも凄いです!】
 もはや5千円ほどで、ここまで様々な器官をぐるぐるさせてくれる造り手は・・

「もう存在しない!」

と言っても過言では無いと思います。

「ジェローム・アルヌー恐るべし!」

です。

 ステファン・ティソが抜けてから・・ん~・・どうなのかなぁ・・と思っていました。

 確かにレーヌ・ジャンヌのワインは素晴らしいが、キュヴェ毎の出来不出来は有ったと思い出します。サヴァニャンは凄かったがシャルドネは?・・と言うと、これも高いレベルで美味しかったものの、サヴァニャンには追い付いていないと・・感じていました。

 それから8年近くが経過、今はジェローム・アルヌーによるワインです。それがま~・・

「ティソを超えたか?」

と思えるほどの・・この3日間のテイスティングの感想です。ま~・・ツライが実に楽しい・・です。

 こちらはパラドクスなので「サン・スフル」、So2無添加です。

「ジュラっぽさをわずかに感じるシャルドネ!」

なんて言ったら・・何にも判ってないだろうと言われそうなので止めます。これは、

「シャルドネのパラドックス(逆説)(反逆?)」

なんですね。

 シャルドネのポテンシャルを極限まで高めていると感じます。しかもめちゃ・・ピュアです。そして、身体にとても良いと・・感じます・・(^^ 毎日飲み続けている noisy が言うのだから・・結構、信じていただけるかと。

 そして、ジュラの土地・気候の中ではぐくまれた最高のシャルドネは、どこかジュラを感じさせますが・・ジュラと言うよりは、

「サヴァニャン」

を感じさせてくれるんですね。

 noisy 的には、サヴァニャンは中域から超高域のエレガンスをしっかりと持ちつつのパフォーマンスが半端無いと・・感じさせます。

 シャルドネはサヴァニャンよりも少し低域から、そしてサヴァニャンほどの超高域までは出ないものの、その帯域が非常に太く、高域に向かうほどに繊細になってくる感覚です。

 で、このシャルドネは深く優しく・・シャルドネらしさを充分に持ち合わせながら、混ぜていないはずのサヴァニャンの幻影をほんのりと感じさせる・・そしてそのバランス、表情が、

「半端無く美しい!」

と感じます。

 そうか、ジェローム・アルヌーの感性は、そんなところにも伸びて来ていたんだと・・改めて感じさせられたシャルドネでした。

「ブルゴーニュのシャルドネ・・大丈夫か?」

とさえ・・(^^;;

 えげつなく半端無いシャルドネです。もう・・この色彩であ~だこ~だ言うよりも、飲んでみて色々受け取って判断すべきでしょう。素晴らしい!・・超お薦めします!



2016 Arbois Savagnin Ouille Autrement
アルボワ・サヴァニャン・ウイエ・オートルモン

18622
自然派
白 中口
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2016】
ブドウ品種:サヴァニャン100%
土壌:東向き。北西向き。トリアス紀の粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。野性酵母を使用してステンレスタンクで2か月間発酵。ホウロウタンクで48か月間発酵。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。
味わい:生き生きとしたアーモンド、柑橘の香りとわずかな苦み。余韻が長く、とても鮮やかな口当たりのワインです。

 マロングラッセ、黄色い果実が丸々とエキス状に詰まっています。密度、粒子の細かい構成。酸幕熟成の香味はほぼ感じられません。キュッと中間を引き締める酸、大らかな丘陵地帯を思わせるアルボワらしい朴訥とした情景。ビターな柑橘の香りを伴う長い余韻。
(2023年3月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,990 (外税) 
【産膜酵母の動きを排除して生まれた、「ドすっぴんのサヴァニャンの魅力」が詰まった・・しかも良い感じに熟しつつある、たまげた味わいです!】
 これも凄い・・です。ま~・・若い頃はそれなりにとがった部分も有って酸っぱかったに違い無いと感じますが、

「2016年ものを今飲むと、まったくそんな部分は見えないはず!」

で、

「ただただ純粋でピュアで張りが有ってとことん美しいピュア・サヴァニャン!」

だと感じられるに違いありません。

 例えば、

「産膜が動いていないサヴァニャンと動いたサヴァニャンの比較」

を行ってこそ、その違いが判ります。

 産膜酵母が与えてくれる複雑性は・・半端無いものです。なので、産膜が動いたサヴァニャンは魅力溢れるものになりますが、それがまた人により、

「・・これは合わないわ~・・」

と言われる場合も有る訳です。つまり、

「余計なものが付いた」

と。

 noisy は昔、そのことを説明するのに・・結構に時間が掛かりました。

 しかしこの「ウイエ(ウイユ)」のサヴァニャンは、基本的に産膜を動かさないキュヴェですから、

「葡萄のポテンシャルが同じと仮定できれば、その違いは歴然と判る」

はずですよね。


 収穫したばかりのサヴァニャン、しかもポテンシャルが高い葡萄だったとしますと、そりゃぁ・・酸も広域に渡ってたっぷりと存在しているはずです。

 そうでなければ、産膜したサヴァニャンが、あれほどに中域から超高域に掛けての表情、パフォーマンスを得られるはずが無いから・・です。シャルドネはそのやや下の帯域を表現する場合が多い・・などと noisy は言っていますが、今回のテイスティングからもその想いを強くしました。

 で、この物凄く「張り」のある味わい、ノーズは、8年弱前に収穫したこのワインの葡萄に、広域に渡っての強烈なバランスの良い酸が無ければ、実現不可能なんですね。

 余韻も美しく長いです。ベースにあるビターな酸がしっかり存在するのでしょう。果実感が半端無いし、口内でバッチリ膨らんでくれます。


 noisy は余り知らなかったんですが、どうやら世界的にも、日本国内も、ジュラが人気になっているようです。まぁ・・安いですし、ポテンシャルは半端無いですから・・気に入られる方も多いのかな・・と思います。15年前には考えられなかった状況ですが、

「ここまでリーズナブルでポテンシャルの高いワインが、7~8年前の村名ブルゴーニュ並みの価格で買える」

ことにも驚きます。

 そして、ジェローム・アルヌーの感性・・天才的だと改めて感じました。ぜひ飲んでみてください。

「サヴァニャン、万歳!」

と叫びたくなると思います!


2018 Arbois Savagnin Authentique
アルボワ・サヴァニャン・オータンティーク

18621
自然派
白 中口
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
品種:サヴァニャン100%
土壌:東向き。北西向き。トリアス紀の粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。野性酵母を使用して発酵。
補酒せず産膜酵母を張った状態で30か月樽熟成。清澄は行わない。軽くフィルターして瓶詰。

味わい:ジュラの伝統的な酸化熟成させたワインです。クルミやスパイス、セロリの力強い香り、長く集中した余韻があります。クルミを使った前菜、クリームソース、カレースパイス、キノコ、チーズなどと相性が良いです。

 ヴァン・ジョーヌ同様フロールを伴う熟成手段ながら30カ月と短い“プティ・ヴァン・ジョーヌ”。
 フィノを思わせる繊細なフロールの香味と果実の太い甘味、ヴァン・ジョーヌほどの強烈さはない。エキス化手前の果実。水平に流れ、何層にも重なるようなミルフィーユ果実。硬質な構造に見えて口の中で弓のようにしなる質感。フロール特有のクミンを思わせるスパイスや辛さがべたつかず風味だけを残す余韻。酸幕熟成のため抜栓後も酸化による劣化がないのも魅力です。
(2022年9月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,180 (外税) 
【400本以上を皆さまにご購入いただいた、あのラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌ2011アルヴォワ・サヴァニャンの後継がこれ!・・半端無いです!】
 思い出しますね・・エージェントさんの担当、M君と・・

「ん?・・アルボワのサヴァニャン?・・産膜系?・・どんなに凄くたって・・日本じゃ売れないんじゃん?」

と・・

「そ~ですよね・・でも、沢山買っちゃったんですよ・・」

 みたいなやり取りが有って、

「ま、1ケースは買うから・・」

と言う話しで始まったと思います。

 ステファン・ティソ、ジェローム・アルヌー、ブノワ・ミュランで始まったラ・レーヌ・ジャンヌ。

 飲んでみたら・・

「・・げげっ・・こりゃぁ・・マンモス並みのポテンシャルを持つサヴァニャン!」

と言うことで、まぁ・・今から10年ほど前でしょうか。

 そりゃぁポテンシャルが異常に高いことを理解はしました。ですが、

「売れるとは思わなかった・・」

んですね~。

 だって・・そのころは今の様な状況じゃなかったですから。

 産膜酵母が生み出す、あのハシバミ系のアロマには、

「日本人は慣れていないし・・」

と言う判断だったんですね。

 ところがです。蓋を開けたら大盛況!・・もちろん、あれやこれや質問もバンバン、メールも電話もいただきました。

「これ、逝っちゃってません?」


 ですが、ちゃんと説明させていただいて、

「今開けたのなら・・開けてどのくらい経過していますか?」

と尋ね、

「もうそろそろ大丈夫ですから、その一瞬のアロマを少しだけ我慢して、口内で磨り潰すようにして飲んでみてください。」

とお返事させていただいてました。そうしたら後で、

「このサヴァニャン、半端無く凄いですね!」

と。間違いなく、そのお答えをいただきました。


 今はティソとミュランが抜け、レーヌ・ジャンヌをアルヌーが引き継いで、そして自身の色でしっかり染めていると感じるのがこのジェローム・アルヌーですが、この「サヴァニャン・オータンティーク」です。

 オータンティークは仏語で、英語ですとオーセンティックでしょうか。一般的には、

「れっきとした・本物・正真正銘」

 みたいな意味ですので、

「正真正銘のサヴァニャン」

と言うことで、ジュラでは歴史的にサヴァニャンを産膜酵母を動かして造るので、「オータンティーク」と名付けたのでしょう。


 まさに、口内の味蕾を埋め尽くし、ありとあらゆる情報を詰め込んでくれるワインです。鼻の粘膜へも同様で、甘い蜜から乾かした各色のフルーツまで・・

「チーズにバッチリ合うのは産膜したサヴァニャンか極甘口のソーテルヌだけ!」

とも思いこんでしまいます。

 抜栓直後は少しフロール香が圧縮されたままで、少しキツ目に感じられるかもしれませんが、やがてこれが膨らんでくると・・

「・・まさにプティ・ヴァン・ジョーヌ!・・」

と・・余りの圧倒的な複雑さ、香りも味わいも長さも半端ないぞ!・・と言う時間を、その液体が無くなるまで・・ずっと感じられるでしょう。飲んでみてください。素晴らしい出来!・・この価格ではちょっとお目に掛かれないと思います。超お薦めです!



2022 Arbois Savagnin Macere Paradoxe
アルボワ・サヴァニャン・マセレ・パラドクス

18623
自然派
白 中口
フランス
ジュラ
アルボワ
ドメーヌ・ジェローム・アルヌー

■エージェント情報
ヴィンテージ:【2022】
ブドウ品種:サヴァニャン100%
土壌:東向き、北西向き。トリアス紀の粘土質土壌
醸造、熟成:除梗して軽くデブルバージュ。空圧式で圧搾。ステンレスタンクで10日間果皮浸漬。
プロペラで攪拌させ、酸化と褐色化を防ぎます。4カ月ステンレスタンク熟成。濾過・清澄・SO2添加せず。
味わい:まさにこの地のテロワールを反映させた香りに果皮浸漬由来の収れん。美しい新鮮な果実と長い余韻を与えてくれます。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,750 (外税) 
【「なんじゃこりゃ~!」とビックリされること間違い無し!・・ここにリアルなフルーツ盛り合わせが存在しました!反逆のサヴァニャンはこの色で、マセラシオンしてSo2無添加・・凄いです!】
 いや・・この人は天才でしょう。・・だって、

「これって・・ワインなの?」

と・・一瞬、棒で頭を殴られたかのようなショックに近いものが有ります。

 この飲み口は、まさにリアルフルーツです!・・そして、そのフルーツ独特の苦みと、甘くは無いのにそのリアルにビターな味わいが、人の感覚の中の

「甘みをつかさどる部分を刺激している?」

かのような感覚なんですね。

 だから、目の前のグラスの中は・・

「真に・・フルーツ」

としか思えない感覚です・・ビックリです・・。

 この3日間で6本開けて、お客様にご案内させていただいてる訳ですが、ま~・・どれもこれもショッキングな味わいなんですよ。それも、

「非常に高いレベルで・・ポテンシャルは皆拮抗している!」

と感じさせます。

 なので、あっちを飲んでからこっちを飲んでも、まったく違和感が無いんですね。

 そもそもこのワイン、

「除梗してから漬け込んでいる・・マセレーションしているサヴァニャン!」

です。

 サヴァニャン・オータンティックの方は産膜が動いていますが、こちらはマセレーションしていて、しかもSo2は無添加です。つまり、

「サヴァニャンをほぼ真逆の方向で仕上げた双子!」

だと言えるかな?・・と。

 まぁ、このパラドクスの葡萄には、相当極上のものを使用しているはずで、こんなの・・毎年は絶対造れないと思います。

 で、

「ワインとしての出来も凄く素晴らしいものの、今までの白ワインとしての味わいや、ビオ系白ワインとしての味わいを大きく凌ぐもの!」

です。

「こんなの・・飲んだことない!」

と・・きっと思われるはずです。とんでもない・・パラドックスなサヴァニャンです・・

 そう・・ピュアなんですよ・・だからリアルなフルーツ感が物凄い!・・そして、今までのワイン感とも全然異なるのに、否定する気持ちに全くならないと言う・・つまり、

「ワインの飲み手としてもパラドックス!」

です。飲んでみてください。希少だと思います。