ピュアで美味しいワインをnoisyがご紹介します。 自然派、ブルゴーニュ、イタリアワインを好きな方は是非ご来訪ください。
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■ セシル・トランブレイ来日記念!
2025年2月19日テイスティングセミナーレポート・・by oisy

 お忍びで・・と言うことでは無かったのですが、この2025年2月にひっそりと忍び足でセシルが来日してくれていました。
 少数人数でテイスティングセミナーを行うので是非・・という事で noisyをご招待してくれたのですが、時はまさに決算真っ最中・・新着も何とかこなさないといけない・・激務中と言うことで noisy は参加を断念・・残念でしたが・・。
 せっかくご招待してくれたので、「noisyは都合付かないけど oisy でも良いか?」と尋ねたら二つ返事でOKが出たので、oisy を派遣することに。
 まぁ・・日本初輸入の時から延々と扱わせていただいて、「こんなに凄い存在になられるとは!」・・とは思っていましたが・・(^^;;
 ただ行かせるのも癪なので、oisyにレポートを書いていただきました。
 1級畑だとばかり思っていたレ・ボーモン・バがグラン・クリュを名乗れる部分を含んでいて驚いた・・とか、醸造の時はどんな風に意識しながら行っているかとか・・
「梗の使用は料理に塩で味をつけるようなもの」
「料理人で例えるなら、プレスは火入れ」
などなど、感触や感覚の部分の細かい部分まで話してくれたようですよ。oisy渾身で書かせていただきました。セシルファンならずとも、ワインにご興味のある方ならきっと必見のコラムです!
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ユッタ・アンブロジッチ

ユッタ・アンブロジッチ

オーストリア Jutta Ambrositsch ウィーン
● 皆様にオーストリアの新たな風をお届けしたいと思います。非常に小さな造りのオーストリアワインですが、驚くべき栽培方法を、あのビオディナミの提唱者である、「ルドルフ・シュタイナー」が生まれたオーストリアで行っています。

 時にビオディナミのワインは、それを実践する人間の崇高な意識から、「想像しえない結果」「好ましくない表情」を生んでしまいがちです。

 それはきっと、人間の身体にとっての影響は良い方に出るのかもしれません。でも、化学薬品に頼りたくないと言う自然を愛するがゆえに、余りに揮発酸が強過ぎた「飲みにくいワイン」「美しさを欠いた表情」になっている場合も有ります。

 このユッタ・アンブロジッチが造る伸びやかで、超高域まで美しく拡がる素直なアロマは、確実にワインファンの何パーセントかの支持者を得ることでしょう。抜栓した瞬間から立ち昇る美しいアロマに驚いていただきたいと思います。またそのアロマからは、

「非常に少ない酸化防止剤使用」

を感じていただけると思います。


 シャルドネばかりが白ワインの魅力を見せるものでもなく、重厚長大な味わいだけが白ワインの美味しさではないことに気付くはずです。


 その美味しさには、単に単一品種を丁寧に育て上げる手法も有りますし、それはその品種の持つ美味しさを感じさせてくれます。

 一方、例えばアルザスのマルセル・ダイスが、一人孤独に奮闘し、今や彼の代名詞ともなった、

「混植によるグラン・クリュ」

からも判りますが、ユッタ・アンブロジッチもまた、運命のいたずらか、「混植の畑」からワインをリリースできる幸運を得ました。


 我々飲み手としますと、その手塩にかけた単一品種の畑ものと、元より混植で沢山の品種が一同に植わっている「ゲミシュター・サッツ」と呼ばれる混植混醸ものの両方を味わえるということになり、

「薄いなぁ・・平板だし・・後口が寂しいよなぁ・・」

と言ったような、一般的な辛口オーストリアの白ワインに対するネガティヴなイメージを一新させてくれると感じています。


 基本的には一部を除き、残糖感・甘みが全く無い「超辛口」です。ほんのり甘みを残しました・・と言うような部分さえありませんし、「シュペート」表示のワインでさえ、

「・・ん・?・・甘く・・無い・・よね・・?」

と、周りの誰かの同意を得たくなるようなほどの、有るか無いかの甘みです。


 この超辛口で繊細な構造から、何十年もワインを飲み続けている猛者までをも、納得させてしまう酸の組み立て、構造、美しさを見せてくれます。

 あの素晴らしい「ガイヤーホフ」のワインとも、全く違う表情です。是非ともこのユッタ・アンブロジッチのどこまでも高域に伸びて行く美しいアロマを体験していただきたいと思います。




 2004年、ユッタ・アンブロジッチは著名な広告代理店でのグラフィック・デザイナーの地位を放棄し、ブドウ畑にすべてを捧げる道を選びました。Oberwart地区、Eisenbergにあるわずか127本の、オーストリアでは決してメジャーではないリースリング種。ここから彼女のワイン造りはスタートしたのです。

 ユッタは故郷であるブルゲンランドのウヴェ・シーファーに導かれ、ハンス・ニットナウスの元で研鑽を積みました。古い老舗の造り手が集まるウィーンの地で醸造所を持たない後発のユッタは、すべてのワインの根源であるブドウに愛情を注ぎます。夫であるマルコと共に、ひたむきに、従順に、誰の目にも明らかなほど懸命に働くことでウィーンの生産者達の信頼を掴みとっていきました。

 今日では、彼女は夫と共に、Sievering、Grinzing、Nussberg、Stammersdorfのドナウ川沿いの町に3ヘクタールの畑を所有しています。すべて有機栽培で畑の中で生まれたものを堆肥にする循環農法です。

 当然ながら収穫はすべて手作業、発酵に培養酵母は一切使いません。ワイン畑に加え、2008年からは400年前の建物で念願のブッシェンシャンク(併設型の居酒屋)も年に10~14度、週末に開いています。



■エージェント情報他

 この造り手の名前を知ったのは2009年ワイナート52号で鹿取みゆきさんが書いた記事でした。ワイン造りに新規参入する若者たちも登場している。そのひとり、ユッタ・アンブロスティッシュは現在34歳。彼女自らが畑に出て、ブドウを育てている。

 ビオディナミとビオロジック栽培を実施、醸造はヴィーニンガーに委託している。日本の若手新規生産者と似たような形態をウィーンで見つけたのは大変興味深かった。ただ大きく違うのは、樹齢50年の混植の畑を20年契約で借りることができていること。中には20種類のブドウが混植されている畑もあった。

 彼女のワインは04年初リリースだが、後述のクリナリウム7、ツム・シュヴァルツェン・カーメルなど、すでにウィーン市街のワインバーやレストランからの引き合いも強い。本人も、ガッツもハートもある魅力的な造り手だった。
(ワイナート52号より抜粋)


 ウィーンのみならずオーストリアのワインシーンで最も注目を集めている生産者の一人で、実際、彼女のワインが未だに輸出されていなかったことに驚きました。ワインを飲んだ瞬間、その驚きは大きな喜びに変わりました。このワインを皆様にお届けできることをとても嬉しく思っています。


2021 (Roter Gemischter Satz )Rakete
(ローター・ゲミシュター・サッツ・)ラケーテ

17773
自然派
赤 ミディアムボディ
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ
2023/06/10(土)より出荷可能

■エージェント情報
ヴィンテージ【2021】
葡萄:ツヴァイゲルト、ザンクト・ラウレント、メルロー、ブラウブルガーその他白ブドウ15% 樹齢:平均30年 
畑:石灰質土壌醸造・熟成:天然酵母で自発的な発酵、ステンレスタンク熟成Raketeはロケットを意味します。Mitterbergの畑とKahlenbergと呼ばれるウィーンで最も標高が高い300Mの西向きの畑。

「冷やしてシェイクして飲んでね!」という薄濁りロゼ的なラケーテからシリアスさすら感じるワインになりました。色調が例年よりも淡いにも関わらず芯のある香り、種子まで甘く熟したチェリー、白コショウ、小粒のサクランボ、アニス、面白いことに90年代のブルゴーニュを思わせます。タンニンもスパイスも甘く軽快、涼し気な酸の高いトーンをベースに持ちながらも果実が消えることなく目まぐるしく変化しながら万華鏡のごとく魅了してくる。余韻は長くはないものの気配だけが付いてくる不思議な感覚。
(2023年4月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,880 (外税) 
【ワインを飲みこんでいる方もきっと納得の軽快なエキス系、シームレスな赤!・・美味しいです!】
 初めてこの「ラケーテ」を飲んだ時は、

「なるほど・・こんな表現が出来るんだ・・!」

と驚いたものです。

 赤ワインと言うかロゼと言うか・・非常に微妙なところかとは思いますが、一般のロゼワインのように果皮濃度は薄く無く、赤ワインのようにタンニンの渋み、アントシアニン濃度は無いと言う、

「ちょうど一番飲みやすい、最大公約数的な味わいを表現できているワイン」

なのかと思うんですね。

 ビターさが前面に出てしまうと飲みにくい・・さりとて、ビターさが無いとリアルなフルーツ感も無いし飲み応えも無いですよね。

 赤ワインが持つタンニンは、特に気にならない程度・・と言うよりも、「無いに等しい」レベルに有り、でもエキスがしっかり抽出されていて、その残像は有る・・そんな感じでしょうか。

 またこのワインは、「ゲミシュターサッツ」ですから混植です。全ての品種が同じ畑にランダムに植わっていますから、

「品種の特性でもある成熟期がお互いに影響し合ってタイミングが一緒になる」

ことが、このワインのシームレスさ・・と言いますか、「一体感」を生み出しているのでしょう。

 で、これで甘かったりすると・・ちょっとカクっと・・してしまうんですが、

「徹頭徹尾・・ドライ!」

 なんですね・・。以前のヴィンテージではそこそこにガスも有ったんですが、2021年ものはまず意識しないレベルですので、

「口に入ったワインは喉を目指す!」

と言うほどでは無く、口内に少し滞留気味です。

 その滞留したワインがまた、微妙な美味しさ・・意外かもしれませんがポテンシャルをも感じさせてくれます。

 タイミングとしますとやや早めでは有りますが、今飲んで充分以上な美味しさを感じさせてくれます。少し熟してくると美味しさがもっと判りやすくなると思いますし、若干官能さも出てくると思います。

 本人は、

「シェイクして飲んでね!」

「このワインは赤ワインです!」

と言ってるようですが、シェイクして飲むのは良いとしても・・白葡萄までは行っちゃってますから、本来はロゼなんでしょうね・・。でも一般的なロゼとは大きくかけ離れている感がしますので、

「・・まあ・・良いっか~・・」

と言うことでどうぞよろしくお願いいたします。滅茶美味しいです!お勧めします!

 以下は以前のレヴューです。
-----
【Shake resolutely、 Drink chilled!抜栓直後は、喉を一直線に目指す爽やかなベリー風味のビール風・・10分も経つと深みがしっかりピノ・ノワール風!これは滅茶美味しいです!】

 ようやっと入って来ましたアンブロジッチの「赤」です。2013年のブルゴーニュの赤ワインのような「淡い」色合いに、かすかに写り込んでいる「濁り」のようなものが見えるでしょうか。

 まぁ、清澄していないのでこのようになる訳ですが、この手の比較的安価な自然派ワインは、揮発酸がプンプンしてるか、酸が不足しているか、全体のバランスが良くないものが多いです。もっとも・・それは揮発酸を除けば自然派ワインに限らずでは有ります。

 良くありがちなのが、「飴」っぽい感じですね。べっこう飴とか・・。もうこれが有ると、

「・・嘘つき!」

と思ってしまいますが、本当に多いですよ。そして中身が無くてペラペラです。色合いも一面的で、見るからに美味しく無さそう・・。まだまだそんなのが多く出回っています。


 感性豊かで素晴らしいワインを造るアンブロジッチだとは言え、オーストリアの赤ですから・・入手する前までは、

「もしかしたら・・駄目かも・・」

と思ってました。


 しかしながら飲んでみると・・これがめっちゃ美味しいんですよ・・。


 スクリューを回してグラスに注ぐと・・いや~・・良い感じの色合いじゃないですか。自然派ワインに良く有る感じの、やや濁った感です。

 アロマはベリー系で、単純では無い・・只者では無い感がほんのり漂います。

 口に含んでみると・・滅茶ピュアで健康的です。そして、僅かに「ガス」・・あっという間に舌の上を通り過ぎ、喉の入り口さえも過ぎ・・喉の奥まで侵入して来ます。

「・・おっ!・・軽いけど、結構しっかりしてるのに、ガスがそれを薄めてる感じかな・・」

と思いながらもう一口・・。


 やっぱり喉の奥を目指してしまいます。ちょっと「ビール」的な感覚ですね。ノーズに戻って来る感じに生鮮で程好く熟したチェリー。


 などと思っていると・・徐々に喉を目指さなくなって来ます。5分くらいでしょうか・・

「・・あれ?・・ずいぶんと伸びて来たなぁ・・」


 などと思っていると、今度はボディが膨らみ始めました。最初のうちは、さらりとしたフランボワーズのビール風だったのに、すぐにガス感が収まってくると・・深みが出て来ます。

 そこからは、しっかりエキスのドライで深い・・まるで2013年ピノ・ノワールのような滑らかな味わいへと変化して行きました。


 こりゃぁ・・美味しいです。特にこの季節、少し蒸したり、陽に当たって喉の渇きを癒したいけれど、赤ワインも飲みたいし・・そんなに何本も開けられないし・・


 そんな際にもバッチリだと思うんですね。

 勿論ですが、普通に飲んでいても、おそらくnoisy が辿ったルートでとても楽しませてくれると思いますよ。

 この深みのある酸の美味しさ・・、やはりセンスが良いなぁ・・と思ってしまいます。

「 Shake resolutely 、Drink chilled 」

 つまり、思い切ってシェイクしちゃって!・・で、冷やして飲んでね~!・・とエチケットに書いて有ります。

 グビグビ飲み始めて喉の渇きを癒し、少し温度が上がって来た時に膨らみと味わいが出始めるので、ただただ喉の渇きだけへの対応では無くて、本格的な味わいを見せてくれるポテンシャルがある・・と言うことです。

 是非とも飲んでみて下さい!・・これ、一推しです!

P.S.オーストリアの規定がしょっちゅう変わるそうです。今回のローター・ゲミシュター・サッツ・ロケーテもローター・ゲミシュター・サッツの部分がエチケットに記載されていませんでしたので、「かっこ」で囲わせていただきました。


2021 Gemischter Satz Satellit
ゲミシュター・サッツ・サテリート

17697
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:ドナウ川東側、21区、STAMMERSDORFER(シュタンマースドルファー)Jungenbergの単一畑
土壌:黄土(レス)、標高280M
葡萄:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ 
醸造・熟成:自発的な発酵、ステンレスタンク熟成

 Juttaからの2021年コメント:マルセイユからクロアチアのスプリットへと向かうコンテナ船の夏。鋼、塩、干ばつ、白いイチゴの果皮、栄華を誇った客船コスタ・コンコルディアの鉄錆、サルディーニャ島のポルト・ロトンドの浜辺で海藻由来のたっぷりヨウ素を含んだ牡蠣。短い浸漬はブラックカラントの後ろに震える要素を隠しきれません。これだ!あなたは野生の果実を蔑みますか?さあ行こう!クジラに乗って!

◇2021年コメント
 過熟ではなく綺麗に熟した果実の甘い風味と、どこか緑茶を思わせる清涼感がコントラストを描きながらも一体化している。水平に広がる酸がわずかにビター、大きく弧を描き静かに伸びていく。後半にかけて立体的に静から動へと切り替わりを感じさせないままに何層にも重なって現れる果実に目を奪われる。

 断続的に変化する果実の色彩、若さと果皮由来の収れんは引っ掛かりがなく輪郭となる。果実の要素を断続させながら沈み込むことなく浮力を伴って上昇する余韻。混植混醸の立体感、余韻の凄さを思い知らされました。
(2023年4月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,850 (外税) 
【超ドライな味わいの中の素晴らしいエキスの旨味を抱えた質感!・・いつまでも飲んでいたいと思わせてくれるピュアな白です!】
 アンブロジッチの目指すところがハッキリ見えるのがこの混植の白、サテリートです。たまげるほど旨いです!

 飲んで凄みを感じる高級ワイン・・とは一線を画す「ピュアな凄み」が存在します。

 まぁ・・以前のサテリートもそうだったんですが、いや・・何だろう・・一本、筋がきちんと通った味わいと言いますか・・アロマも口入れの味わいも中盤も余韻も・・酸の美しさと伸びやかさ、ミネラリティと一体となった破綻無き美しさが、ファーストノーズから飲み干してしばらく経過してからまでも感じられるんですね。

 例えばフォン・ファルクセンのシャルツホーフベルガー・ペルゲンツクノップは、やはり凄みを湛えた素晴らしいワインです。実に高質ですし、飲めばもう・・ルンルン気分にさせてくれる素晴らしさを感じます。

 アンブロジッチのこのサテリートは、そんな凄みとは全く異なるタイプの凄みを持っていまして・・張りといいますか・・膨張をとことん抑え込んでいるようなニュアンスを口内に創り出し、そこにエキスの旨味をドライな味わいの中で展開・・豊かな酸の味わいをたっぷりと感じさせてくれる訳です。

 ですから、口内ではもう・・てんてこ舞の忙しさでその表情を受け取りにかかる訳ですね。そしてそれらの表情の凛々しさと美しさに浸っていられる訳です。畑が凄いとか、そういう感覚とは関係が無いところで、物凄いパフォーマンスを見せてくれる訳です。

 それは勿論、このサテリートだけでは無く、コスモポリートや他のキュヴェでも同様です。

 ですがこのサテリート、美しさと展開力が魅力なんですね・・。ついつい・・飲んでしまう・・。自然でピュアなアロマと味わいが、口内で静かに爆発してくれます。

 海外メディアですと、ワイン・アンスージャスト辺りがアンブロジッチを評価していまして、サテリートやコスモポリートに89~90ポイント辺りの評点を付けているようです。

 なるほど・・そうかもしれない・・noisy なら90ポイントを下回ることは無いにせよ、92ポイント以上はきっと躊躇するでしょう。そう言う意味での凄さを感じたい、感じさせる種類のワインでは無いのでしょう。

 しかし、これほどに美味しいワインは・・そう簡単には見当たらないはずだし、ここまでの見事な膨張力をキュッと抑え込んだかのような表情、そしてその美しい魅力を持ったワインは、

「無きに等しい!」

と言えると思います。

 コスモポリートは塊、サテリートは展開・・でしょうか。飲んでみてください。滅茶ドライで滅茶美味しいです!超お勧めします!





 以下は以前のレヴューです
-----
【コスモポリートで充分旨いですが、繊細な表情はサテリートが上!伸びやかさと酸の美味しさ、エキスの美味しさをお楽しみください。】

 この美しい色合いをご覧くださいませ。僅かに緑色の入った美しいレモン色、レモンの肌の色と言うか、柑橘の肌の色か・・


 果実感がバッチリありながらも非常に伸びやかです。そして高域に伸びて行きながら、繊細な表情をその各々のベクトルの終端で見せてくれます。

 ユッタ・アンブロジッチはヴィニュロンです。ビオ、ビオロジックでゲミシュター・サッツの畑を栽培しています。

 そして今、そのゲミシュター・サッツは、オーストリアのワインの核となろうとしているようです。

 しかし彼女は自分で醸造はせず、葡萄を育むことに精を出し、あとは仲間に自分の葡萄を委託するんですね。


 委託醸造と言うのは非常に難しいことです。どこまでが自分の仕事で、委託先の仕事はどこまでか。託された葡萄は託した本人の希望に沿うワインに仕上がっているのか?

 細かいことは判りませんが、どうでしょう・・単に「委託」と言うのでは無いようなイントネーションを感じます。

 この、素晴らしく張りのある液体からは、ユッタ・アンブロジッチの個性そのものとして細やかな表情が感じられます。そこに別人格の「醸造者」の姿は見えません。もっとも、醸造者の姿しかみえていない・・のかもしれませんが・・。


 柑橘や花、鉱物のニュアンスに満ちた、この上なく美しい白ワインでした。これは本当に美味しい!・・飲んでみて下さい。超お勧めです!


 以下は2016年もののレヴューです。
━━━━━
【超ドライ!爽快です!この腰高のバランスがこれからの暑い季節にピッタリです!】

 これ、旨いですね。非常にピュアです。そしてものの見事なくらいのドライで、ここまで残糖感が無いと気持ち良いです。他の白ワインの甘みが気に成って来てしまいます。

 色合いは洋ナシ色・・と言うのが良いかどうかわかりませんが、ピュアなフルーツの色彩をしています。こちらもゲミシュター・サッツですので、

「ド太い芯の有る味わい」

です。

 単純では有りますが、より価格の安いコスモポリートよりも味幅が太く、やや重心が低いように思います。とはいってもフレンチのシャルドネのようなドシッと安定した重みのあるものでは有りません。

 また、一般のオーストリアワインのようなシャバさは無く、たっぷりとしています。洋ナシやレモンと言ったフルーツ感、柑橘系フルーツ感も有りますが、より繊細なフラワリーさの方が現在は強いようです。時間と共にさらに膨らみ、超高域への伸びが凄いです!もちろんですが、開いた口がふさがらないようなフルーツ感の「レゼアヴェ」のような圧倒的凄みは無いんですが、それでも混醸混植の良さを堪能できます。しかもかなりの熟成も期待できる質感が有ります。

 このゲミシュター・サッツ、是非体験して欲しいですね。全く重さが無いのに不足感が無いというのは、このようなバランスが受け入れられるという証拠ではないでしょうか。

 こちらも数は余り有りません。是非ご検討くださいませ。お勧めします!


 


2021 Gemischter Satz Kosmopolit
ゲミシュター・サッツ・コスモポリート

17696
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:ドナウ川対岸にあるふたつの畑、Bisamberg(ビザンベルク)とGrinzing(グリンツィング) 土壌:砂利、石灰と黄土(レス)
品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ピノ・ブラン、ノイブルガー、トラミナー、グリューナー・シルヴァーナー
醸造・熟成:自発的な発酵、ステンレスタンク熟成
Bilateral(二国間の)の名前通り、ふたつの畑から造られます。Kosmopolitはコスモポリタニズム、世界中をひとつの家族とみなす思想です。ゲミシュター・サッツを表現するのにふさわしい言葉です。

◇Juttaからの2021年コメント:

“夏は自宅で”1996年にリリースされたBernd Begeman の歌です。この歌は2021年のコスモポリートを予言していたのでしょうか。ロワール河をドナウ川に、ケラーベルグをビザンベルグに置き換えて。
 レンガ工場の労働者ミランはウィーンの小さな遊園地ボヘミアン・プラーターでトーストされていないゴマを塗った食パンを果実ながら、アイスクリーム、アプリコットの伝統菓子マリレンクネーデルを夢見ています。
 もしBegemanがウィーン人であったならミランにロイマンプラッツに行くことを薦めたでしょう。しかし彼はブラウンシュヴァイク出身なのでブランシュヴァイガーソーセージのことを考えてしまうのです。今年のコスモポリートはそんな味です。
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,850 (外税) 
【サテリートに良く似た味わいですが、中盤以降の表情が結構異なります!・・これも非常に旨いです!】
 美味しいとか美味しく無いとか・・そんな感覚と言いますか、どう感じたか?・・と言うのは個人の感覚からの感想ですから、それぞれに意見が異なってしかるべきですよね。ですから、noisy が美味しいよ・・といくら言ったところで、お客様の多くは・・

「・・そんなこと・・全然・・無いじゃん・・」

と思われていらっしゃるかもしれません。

 noisy も昔は、「美味しいよ」と言ってお勧めするのは相当に躊躇していました。するとあるお客様は、

「noisy さんのワインは皆美味しいんだけれど、ホームページを見てもお勧めしてるのか、していないのか、良く判らないんだよね・・」

と言われる訳ですね。

 そうは言いながらも・・じゃぁ・・美味しい、美味しく無いは人それぞれの感覚・・と言う部分とどのようにマッチさせたら良いのか・・と言う問題が残る訳で、ずいぶんと「どうしたものか」と思っていた訳です。今じゃ平気で「美味しいよ」と言ってますが・・お店にいらした方には、

「あなたがどう取られるかは不明ですが・・」

みたいにはおそらく言っています。

 そもそも・・これほどに美しく伸びやかな酸をパレットにまん丸く描けるワインを、日本のワイン(だけ)が好きな方に飲ませたら、きっと引いてしまうだろうなぁ・・などとも思いながら、「超お勧めしている」訳ですよ。

 反対にそのような方々には、今回、余っている分をいただいたのを忘れてご紹介していなかったヴァーゼンハウスの「2021グートエーデル」なんぞを飲んでいただいたら・・

「・・凄い美味しいです~!」

と言っていただけるんじゃないかと思ってしまうんですね。だからそういう方々には、このコスモポリートは向かないんじゃないかと・・。

 でも一方では、ワインとしての出来とか魅力とか・・自身の感性、好き嫌いを離した部分で評価をしている訳ですから、

「そうは思ったとしても、やはり経験していただくことが大事・・」

とも思っているんですね。

 この、素晴らしいエキス、酸の美しさ、そして実は滅茶複雑性を持っていながら、それをしっかり「一個の塊」に仕立て上げている素晴らしさ・・感じていただきたい訳です。

 溌溂としてしていて、軽やかで、重みが有って、充実しているけれど軽くも飲める・・そしてしっかり膨らんでもくれ、長くその深い味わいを楽しめるワインです。

 サテリートは糸を撚り合わせたような一本のロープのような感覚ですが、現状、コスモポリートはむしろ色々な要素が絡み合った「塊(かたまり」です。まぁ・・似たワインですから比較の話しになってしまいますが、これもまた美味しい!・・飲んでみてください。素晴らしいオーストリアワインです。




 以下は以前のレヴューです
-----
【ゲミシュター・サッツによる複雑、かつ、はち切れんばかりの膨張感ある酸の美味しさ!2017年ものはリアリティ溢れる果実感も上です。】

 全域に美味しさの溢れる、非常にドライな白ワインです。ゲミシュター・サッツ(混植)で造られる、極めて珍しい白ワインです。


 ユッタ・アンブロジッチのゲミシュター・サッツの白ワイン全てに言えることでも有るのですが、

「ドライだからと言って、薄辛い面はゼロ。見事に美しい果実酸が真ん丸なパレットを描く!」

ので、相当に高いポテンシャルだと感じさせてくれるんですね。


 ベースのゲミシュター・サッツで有りながらも、それは全く変わりません。

 ドイツのモーゼルのような厳しい酸の強さ、やや尖った刺すような酸では無く、量はしっかりありながらも、接触面は綺麗に丸められています。とても滑らかなんですね。

 ハキハキしているのに乱暴者では無い・・しっかり落ち着いてちゃんとこなしてくれる優等生でありつつ、ちゃんと自己主張をしています。

 オーストリアの白ワインも、このところの温暖化が良い方に出ているのか・・とにかく「薄くない」んですよ。分厚いボディをしています。それでいて全然甘くない・・。

 この両立が出来るワインは早々無いと・・思います。是非飲んでみて下さい。超・・美味しいです!


 以下は2016年もののこのワインのレヴューです。
━━━━━
【ゲミシュター・サッツ!是非ともこの言葉、覚えてください。混植混醸がもたらす太い味わい!惚れ惚れとしてしまいます!】

 まぁ、「太い味わい」が有ると言いうことは、「細い味わい」も有ります。

 オーストリアの白ワインに対するイメージは・・もちろん人それぞれでは有りますが、一般的に、

「少しシャバい(薄い)」

「芯が細い感じ?」

「集中してない」

 のような、少しネガティヴに表現されるものが多いと思います。


 まずユッタのワインに共通することを上げますと、

1.滅茶苦茶ピュア
2.滅茶苦茶ドライ(ごく一部例外有り)
3.普通のオーストリアワインのようなシャバさ無し
4.So2の使用量が滅茶少ない


です。この時点でもう・・かなり違うと思うんですね。


 しかしながら、これもごく一部の品種やワインを例外とさせていただきますが、オーストリアのワインは総じて、

「軽い」

です。


 重心が高い位置に有る・・と言っても良いかもしれません。


 例えばシャルドネは、やはり中域、中低域にポイントが有り、そこから高い方向、低い方向に向かって減衰しつつのバランスです。

 オーストリアの白ワインは、総じてシャルドネよりも高い帯域に重心が有り、加えて超高域への伸びの良さと、超低域の無さが特徴と言え、それは誰しもが口にすれば、

「なるほど・・」

とご理解いただけるんじゃないかな・・と思います。


 それを踏まえ、ユッタのゲミシュター・サッツでは無い、単一品種のワインは、非常に細やかなラインのバランスの味わいです。繊細なんですね・・。なので非常に軽やかで美しく、伸びの良い味わいが特徴です。

 しかしユッタのゲミシュター・サッツのワインは、その「細いラインを何本も撚り合わせたロープ」のような味わいの芯を持っています。このコスモポリートもそうですので、

「軽過ぎず、繊細ながら芯が太く、中域・中高域に重心を置きながら、超高域までの伸びやかさが特徴」

の味わいなんですね。


 しかも超絶にドライです。残糖感がまるでないので、腰高なバランスに感じるのかもしれません。フランスのドライなシャルドネって・・実は結構に糖のレベルは残存しています。

 糖分が有ると、それなりに胡麻化しが利きますが、無いと・・厳しいんですよ。ほぼ酸のバランスだけでの味わいの組み立てになりますから、欠点が丸見えなんですね。

 ところがこのワインには、そんな欠点が見当たらないし、フルーツ感バッチリですし、爽快感も充実しています。これからの蒸し暑い季節にはもうバッチリでしょう。


 なお、人気商品のようでこのワインは追加が利きません。また、数本のエチケットに傷が有ります。小さな造り手ですので申し訳ございません、ご了承ください。

 ビオの提唱者であるルドルフ・シュタイナーが生まれた国、オーストリアの素晴らしい自然派ワイン、ゲミシュター・サッツによる白ワインです。是非ご堪能ください。


2021 Ein Liter Wien
アイン・リター・ヴィエン

17695
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
このワインはユッタの持つ全ての単一畑ワインのセカンドプレスによるブレンドワインです。Revision(レヴィジオン)、Utopie(ウトピー)、Furschtegott(フルシュテゴート)、Satellit(サテリート)、Ringelspiel(リンゲルシュピール)、それぞれのセカンドプレスの果汁をステンレスタンクで発酵、熟成させます。飲み心地が良いながらも、しっかりと個性が感じられます。

Juttaからの2021年コメント:いつものようにスパイス、要素、エキスがたっぷり詰まったフルボディ。ユッタのすべての単一畑ワインのセカンドプレス(ファーストプレスはごく軽い圧搾)。毎年とても良過ぎるぐらいですが、今年は図抜けています。やったね!

◇2021年コメント
 まだ硬さの残る白桃、洋ナシ、甘い蜜を孕んだ白い花。溌溂とクリスプな酸ですがそれだけが主張することなく鮮やかで明度の高い果実の色彩。モネの絵画を思わせるような光の中に融解していく果実の輪郭。個々の果実は明らかに力強く、完熟、過熟、未熟が束ねられるように大きなうねりとなっていく。
 連続性のある果実、意識せずとも気配の奥からジワジワと染み出してくるような果実の芳香。中程度ながら破綻のない構成、セカンドプレスというスペックで判断すると見誤る。寧ろ上級キュヴェに位置付けてもおかしくない混然一体型ワインの傑作です。
(2023年4月 村岡)
1000ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,920 (外税) 
【ユッタ・アンブロジッチのさらなる成長を感じさせる見事な味わい!・・ほんの僅かに甘みを感じさせますが豊満でキレの良い太く大きいワインです!】
 結構な複雑性を持ちながら、それをひとつにまとめ上げた見事な感性を感じる味わいです。

 他のキュヴェがほぼ甘みの無い、非常なほどのドライさなんですが、このワインのみ・・ほんの、ほんの僅かに甘みを感じさせます。

 おそらく様々なキュヴェをブレンドして、早めに仕上がらせるために、完全発酵前のキュヴェをブレンドしたものと思います。そのために非常に飲みやすいんですが、セカンドプレスとは言え、質の高い葡萄を使用しているのでしょう・・その複雑感、セカンドプレス故の太さが、実に良い感じになっています。果実感もリアルに増大しているように思います。

 他のキュヴェがリアルな酸をむき出しにしている分、相当飲みやすいと思われるんじゃないかと思いますよ。

 そもそも30年ほど前には、noisy もアチコチの試飲会に出かけて行きました。各お国の商務省?・・みたいなところの主催のお取引相談会・・みたいなものだったり、エージェントさん主催のものも有りました。そんなところで・・ずいぶんとオーストリアのワインも飲ませていただいたんですね。

 ですが・・ま~・・気に入るものに出会うことは・・残念ながら・・全く無かった!・・

 何と言いますか・・砂糖?果糖?を水で薄めたようなものがほとんどでして、もっと言ってしまえばドイツワインをちょっと緩くしたような・・すみません。たまたま出会わなかったのかもしれませんし、余りに良いものに出会わないので、意識的に避けてしまうようになってしまっていたのかもしれません。

 そんな時に・・このようなワインに出会っていたら、その後の展開もまた違ったのかもしれませんが、ドイツワインもお隣のオーストリアワインも、まだまだ甘口全盛の時代で、天候も今のような・・

「夏場は40度!」

 みたいなことは有りませんでしたし、まだまだ・・年によっては葡萄の熟が足りずに糖分を添加する・・と言う手法に逃げていた時代でした。

 基本はこのワインも、アンブロジッチの他のワイン同様に、張りの素晴らしい美しい酸に満ちた味わいです。繊細さと言う点では一歩下がりますが、よりパワーを感じさせる太い味わいに仕上がっています。

 しかも1000MLも入っていますから、アンブロジッチの美味しさをたっぷり・・感じられます。飲んでみてください。超お勧めします!



 以下は以前のレヴューです
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【様々なキュヴェをブレンドした、普段飲み用のリッターワインです!決して初心者向きだとは言えませんけど!】

 結局エージェントさんに良いように騙されて、日本に入って来た「ユッタ・アンブロジッチ」のキュヴェ全て、10本をも開ける羽目になったnoisy ですが、実際のところは非常に楽しい時間を過ごさせていただきました。

 ピュアで自然で美味しい、まだ見ぬ世界へ足を踏み入れ、ひとつひとつ自身で確認出来ると言うのは醍醐味でも有ります。

 しかしながらその世界が、素晴らしい世界なのか、どうしようもない世界なのかは体験してみないと判らない訳ですし、一歩、二歩、三歩と足を進めて行くうちに、


「・・や~めた。詰まらないから元の世界に戻ろう!」

と言うことだってあるんですね。今まで散々経験してきたように。


 でも、ユッタのワインは、決してそうはさせませんでした。とても面白い、楽しい、美味しい世界だったんです。


 この「アイン・リター・ヴィエン」は、そんなユッタのワインの「普段飲み用」のお得ワインです。様々なキュヴェの残りなどをブレンドして造られています。アルザスにも有りますよね。「エデルツヴィッカー」と呼ばれるワインです。


 非常にお買い得ですので、お気軽にどうぞ・・・と言いたいところなんですが、noisyはへそ曲がりですから、そんなことは言いません。

 これ、真の姿は結構なまでに難解なワインです。普通にドライで美味しいよ・・と言いたいんですが、それでは本当のことを言ったことにはならないかと思います。

 そりゃぁそうです。甘みもへったくれも全く無い、ものの見事に超ドライな味筋です。酸のバランスは、ゲミシュター・サッツやら単一品種ものまで混ざっていますので、非常に複雑です。アロマは滅茶ピュア。時間とともに表情は変化し、

「あっちに行ったりそっちに行ったり」

します。

 なので、余り神経質な方には向かないかもしれませんが、知恵の輪を得意としたり、物事を深く考える方、もしくはその正反対に、全く何も考えず、ただひたすらワインを飲まれる方・・に向くかなぁ・・と感じます。

 だって・・正にその通りなんですよ。10アイテムのユッタのワインを飲みましたが、そのアイテム数に比例するほど多彩だし複雑性を持っていますんで・・。

 リーズナブルで普通に旨いが、余り深く考えないこと!・・を求められるワインかもしれません。超ドライでオーストリア・バランス(前述か後述します)のリッターワイン、ご検討くださいませ。


2021 Riesling Utopie
リースリング・ウトピー

17698
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑・土壌:石灰岩、原生岩
葡萄:リースリング(ライン・リースリング)
熟成:ステンレスタンク

 擦り下ろした白桃、洋ナシ、ミクロ微粒子を思わせる果実の立ち上がり。熟した柑橘果実の太い軸の体躯。口に含んだ瞬間に本能的に理解できるスケール感と高貴品種ならではの構成の美しさ。ピアノ線のような細い果実の要素を束ねたような大きなスケール。鮮やかに突き上げるような果実、気配だけがずっと残る。
 残糖に寄せたアルザスとも酸の骨格に寄せたドイツとも異なるオーストリアリースリングの答えのひとつ。6ケースのみ。品種や国で少しでも躊躇するなら買わないでも良いです。愛のある方に届け!
(2023年4月 村岡)

750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,580 (外税) 
【混植に気合を入れるユッタ・アンブロジッチが、リースリング単一のキュヴェを仕込みました!】
 なるほど・・O社の村岡君は相当に酔っぱらって帰って来てレヴューを書いたのか・・(^^;; ちょっと意味不明ですが言いたいことは良く・・いや、何となくですが判ります・・「愛あるどうとか・・」はどうでも良いですが・・(^^;;

 そう、ドイツリースリングの潔い・・潔癖な・・鉄仮面のような・・いや、少なくともザールやモーゼルではないぞっと?言う部分でしょうか。

 また、アルザスリースリングの、どこかに甘みと言うか、籠った熱、温度感を持った「蒸し暑さ」のようなニュアンスでは無い・・と言う意味でしょうか。

 まぁ・・敢えて言うならば、ドイツならフランケンとかバーデンとかがやや近い感覚かもしれませんが、それでもやはり・・

「オーストリア的な優しさの中にあるピュアなリースリングの研ぎ澄まされた味わい」

なのかな・・と思います。これも最高に旨いです!

 やはりこのユッタ・アンブロジッチも天才的な感覚を持っているヴィニュロン・・なんでしょう。そうじゃないと中々・・このような見事な味わいには仕上がって来ないと思うんですね。

 機械的ではない、工業的な匂いが全くしない・・しかし、どこまでも真っすぐ伸びて行く・・それは感覚的に工業的にはとてもそう取れるものでは無いが、単に・・普通に誰もがやっているように動いているだけだとは思えないんですね。

 でも、居酒屋さんもやられているとのことで・・いつか行ってみたいものだと・・この、どこまでも一直線に伸びるリースリングでは無く、しっかり太さも有り、酸は美しいがエキスも美しい、独特とも言えるリースリングの味わいとともに、地元の料理をいただきたい・・と感じてしまいました。

 リースリングって、ちょっと安直な味わいでしょ?・・と思われていらっしゃる方にこそ、飲んでいただきたい・・オーストリアのリースリングです。飲んでみてください。お勧めします!




2018 (Roter Gemischter Satz )Rakete
(ローター・ゲミシュター・サッツ・)ラケーテ

15153
自然派
赤 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
ヴィンテージ【2018】
ブドウ品種:ツヴァイゲルト、ザンクト・ラウレント、メルロー、ブラウブルガー
樹齢:平均30年 
畑:石灰質土壌アルコール度数:11% 残糖:1.4g/L 酸度:7.2g/L
Raketeはロケットを意味します。

綺麗な果皮の香味を思わせる赤いリンゴ、紅玉、日本のサクランボに山椒のようなスパイス。赤果実と酸のグラデーション。タンニンはほぼ皆無。伸びやかで奔放な広がりを見せながらも、不協和音を奏でることなく畑の意志に導かれるような統率感。風味が鼻から抜ける心地良さ。根性ならではの細かい波動がランダムに押し寄せる感覚。柑橘果実の酸味を伴う余韻。細くたなびくようで静かに残像を描く。地味ながら本当に食事を美味しくしてくれるワイン。
(2020年3月 村岡)

750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,790 (外税) 
【Shake resolutely、 Drink chilled!抜栓直後は、喉を一直線に目指す爽やかなベリー風味のビール風・・10分も経つと深みがしっかりピノ・ノワール風!これは滅茶美味しいです!】
 ようやっと入って来ましたアンブロジッチの「赤」です。2013年のブルゴーニュの赤ワインのような「淡い」色合いに、かすかに写り込んでいる「濁り」のようなものが見えるでしょうか。

 まぁ、清澄していないのでこのようになる訳ですが、この手の比較的安価な自然派ワインは、揮発酸がプンプンしてるか、酸が不足しているか、全体のバランスが良くないものが多いです。もっとも・・それは揮発酸を除けば自然派ワインに限らずでは有ります。

 良くありがちなのが、「飴」っぽい感じですね。べっこう飴とか・・。もうこれが有ると、

「・・嘘つき!」

と思ってしまいますが、本当に多いですよ。そして中身が無くてペラペラです。色合いも一面的で、見るからに美味しく無さそう・・。まだまだそんなのが多く出回っています。


 感性豊かで素晴らしいワインを造るアンブロジッチだとは言え、オーストリアの赤ですから・・入手する前までは、

「もしかしたら・・駄目かも・・」

と思ってました。


 しかしながら飲んでみると・・これがめっちゃ美味しいんですよ・・。


 スクリューを回してグラスに注ぐと・・いや~・・良い感じの色合いじゃないですか。自然派ワインに良く有る感じの、やや濁った感です。

 アロマはベリー系で、単純では無い・・只者では無い感がほんのり漂います。

 口に含んでみると・・滅茶ピュアで健康的です。そして、僅かに「ガス」・・あっという間に舌の上を通り過ぎ、喉の入り口さえも過ぎ・・喉の奥まで侵入して来ます。

「・・おっ!・・軽いけど、結構しっかりしてるのに、ガスがそれを薄めてる感じかな・・」

と思いながらもう一口・・。


 やっぱり喉の奥を目指してしまいます。ちょっと「ビール」的な感覚ですね。ノーズに戻って来る感じに生鮮で程好く熟したチェリー。


 などと思っていると・・徐々に喉を目指さなくなって来ます。5分くらいでしょうか・・

「・・あれ?・・ずいぶんと伸びて来たなぁ・・」


 などと思っていると、今度はボディが膨らみ始めました。最初のうちは、さらりとしたフランボワーズのビール風だったのに、すぐにガス感が収まってくると・・深みが出て来ます。

 そこからは、しっかりエキスのドライで深い・・まるで2013年ピノ・ノワールのような滑らかな味わいへと変化して行きました。


 こりゃぁ・・美味しいです。特にこの季節、少し蒸したり、陽に当たって喉の渇きを癒したいけれど、赤ワインも飲みたいし・・そんなに何本も開けられないし・・


 そんな際にもバッチリだと思うんですね。

 勿論ですが、普通に飲んでいても、おそらくnoisy が辿ったルートでとても楽しませてくれると思いますよ。

 この深みのある酸の美味しさ・・、やはりセンスが良いなぁ・・と思ってしまいます。

「 Shake resolutely 、Drink chilled 」

 つまり、思い切ってシェイクしちゃって!・・で、冷やして飲んでね~!・・とエチケットに書いて有ります。

 グビグビ飲み始めて喉の渇きを癒し、少し温度が上がって来た時に膨らみと味わいが出始めるので、ただただ喉の渇きだけへの対応では無くて、本格的な味わいを見せてくれるポテンシャルがある・・と言うことです。

 是非とも飲んでみて下さい!・・これ、一推しです!

P.S.オーストリアの規定がしょっちゅう変わるそうです。今回のローター・ゲミシュター・サッツ・ロケーテもローター・ゲミシュター・サッツの部分がエチケットに記載されていませんでしたので、「かっこ」で囲わせていただきました。


2017 Gemischter Satz Furchtegott
ゲミシュター・サッツ・フルシュテゴート

14536
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑・土壌:石灰岩、原生岩
葡萄:リースリング、ツィアファンドラー、ヴェルシュリースリング
熟成:樽酸度:5.1g/l 残糖度:1.2g/l
フルシュテゴート“恐怖の神” と言う名のワイン。一樽だけの特別なワインです。

 アカシアハチミツ、甘い蜜の香りながら繊細で清涼な品の良さすら感じる。口の中で大きく弧を描くように果実味が広がる。数値以上の甘さは糖度ではなく、最高点となる完熟度を見据えた畑仕事ならでは。球体的な果実の要素がランダムに炸裂して、いつまでも舌の上に残像を落とす。とても長い余韻。まさにユッタの最高傑作に位置づけられるワイン。
(2019年1月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,450 (外税) 
【2017年はフルシュテゴートも物凄いです!】
 美味しいですね~・・実は、このキュヴェは昨年にもう届いておりました。飲んでみたらもう・・ビックリ!余りの美味しさにずっこける程でした。

 ですが、何故かそのままになってしまいまして・・そうだ、ご紹介しなければ・・と言うことで、ようやく日の目を浴びることになったんですね。

 なので、今回はこのフルシュテゴート、2本も開けてしまっています。写真は2本目・・です。

 いや~・・綺麗でしょう?・・何とも言えない美しい色合いです。通常、このような透明瓶に入れてしまうと・・チープな感じになってしまうんですが、存在感のある色合いがそれを許していません。


 こちらはユッタ・アンブロジッチの最高峰の一つです。前回入荷分はヴェルシュリースリングのみで仕上げていましたが、2017年ものはリースリング、ツィアファンドラー、ヴェルシュリースリングを一緒に植えた畑のようです。

 そして、このフルシュテゴートだけ・・

「全く残糖感が無いキュヴェばかりのユッタ・アンブロジッチのラインナップにあって、僅かな残糖を感じるワイン」

でもあるんです。


 まぁ、ここはユッタの超絶にドライなワインばかりと比べていますので、残糖1.6gでも甘みに対して言及するようになる訳ですね。一般的にはこの位の残糖は「当たり前」で辛口です。

 つまり、このキュヴェはおそらく・・「遅摘み」じゃないかと思います。ドンピシャのタイミングで収穫した・・と言うより、ほんの僅かの期間、収穫期を伸ばしたようなニュアンスが感じられます・・間違っていたら申し訳ありません。

 そのお陰で、非常に豊かです。酸の美味しいユッタのワインではありますが、このほんのり温かみのある酸の味わいも格別です。冷たい系の酸と、温かい系の酸のせめぎ合い、それらがもたらす果実の複雑性が、このワインの特徴です。

 冷ややかなレゼルヴィエルト、僅かに豊満なフルシュテゴート・・勿論、品種は異なりますが、結構にそのスタイルは異なっています。フルシュテゴートも非常に美味しい!・・是非ともこのワインも飲んでみていただきたい!お勧めします!



 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【これは凄い・・太さが半端ないです!しかも高域までどこまでも伸びて行きます!】

ヴェルシュリースリング種による単一品種ワインです。ゲミシュター・サッツのワインでは有りません。しかしユッタの最高峰のキュヴェです。

 この色・・凄いですね。少し赤くないですか・・?かなり遅くまで熟させたような感じなのかもしれませんが、美しい伸びやかな酸がたっぷり有り、また非常に太いです。

 また、このワインに限り、腰高さは全く感じません。それと同時に過分な重さも有りません。素晴らしいバランスを持っていると感じました。

 エージェントさんはムルソーのような・・と言っておりましたが、どうでしょう・・。ミネラリティがかなり違うように思います。ブルゴーニュを多く販売する者にとっては、安易には言えないかな・・とは思いますが、クラスとしての白ワインの表現であれば充分に妥当です。

 そしてこのフルシュテゴードはユッタのワインの中では最重量級です。しかも感じられるフルーツ等の表情は複雑性に富み、洗練され、赤、黄、白、緑と多彩です。口内でノーズに向け、押し寄せてくるような凄みが感じられます。余韻も太く、そして長いです。

 ヴェルシュリースリング種のワインはさほど飲み込んではいませんが、ニュアンスが近いものだと甘口に仕上げたものが似ているかもしれません・・が、これは辛口です。なので、

「美しい酸が輝いているように感じられる」

んですね。


 それをユッタは「神々しいまでの恐怖」と判断し、「フルシュテゴート」と名付けたのでしょう。


 いや・・困ったな・・これも実は言葉が足りないと思うんですよね。実際、今飲んでももの凄く美味しいんですが、何と表現したら良いのか迷ってしまいます。ムルソーが近いなどと言えれば良いんですが、そうは思わないもんで・・言いたくないです。

 むしろ、マルセル・ダイスの素晴らしいシュナンブールをもっと冷涼な地域で仕上げたもの・・が近いかな・・と言う印象です。ゲミシュター・サッツのワインでは無いのにそう感じるというのは・・どうなんでしょう。

 しかし、このワインがユッタのトップワインで有ることは間違いありません。素晴らしいゲミシュター・サッツと共に、最大限、お勧めいたします。是非ともご検討くださいませ!


2017 Gemischter Satz Reserviert
ゲミシュター・サッツ・レゼルヴィエルト

15154
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑・土壌:石灰、砂岩、石灰岩、原生岩、砂利、黄土(レス)
Ringelspiel、Fürchtegott、Kosmopolitの畑で最も成熟した葡萄、通常よりおよそ3週間後に収穫したものから造られます。
酸度:5.9g/l 残糖度:3.0g/l 熟成:ステンレスタンク

混然と絡み合い、複雑多彩な香りは要素を拾い上げられない。まっすぐにそびえるような大きなスケール。酸とミネラルが描く多面体、まだ若く要素が高密度で集中している。非常に高いポテンシャルを想起させるが硬さを感じさせない。傑出したワイン。
(2019年1月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,680 (外税) 
【ユッタ・アンブロジッチの最高峰はレゼアヴェからレゼルヴィエルトへ名称変更?・・この辺りも大変革が起きているオーストリアのワイン事情が有りそうです!】
 見事なまでにブリッブリに熟した葡萄をワインに昇華出来たに違いないと思わせられるようなユッタ・アンブロジッチのゲミシュター・サッツ、トップ・クラスのレゼルヴィエルトです。

 2016年ものは「レゼアヴェ」と言う名前でした。エチケットはそのレゼアヴェのものとソックリですが、微妙に名前が異なっています。

 レゼルヴィエルトはリザベーションと言う意味のようですので、意味合いは同じ、母国語にあやかったのかと思いますが、採れた畑も異なるようで、

「予約すべき最高のワイン」

と言う意味合いじゃないかと想像しています。


 また、ゲミシュター・サッツ(混植)がオーストリアワインの世界を変革し始めているようで、ゲミシュター・サッツの規格そのものもしょっちゅう変わる・・つまり、畑毎に仕込んだらこの名前、ブレンドしたらこっちの名前、また、これをやったらゲミシュター・サッツは名乗れないとか・・その辺の事情もありそうです。


 2017年のレゼルヴィエルトはこの見事な色合い、黄色の強さからも想像できると思いますが、見事な蜜まで・・感じられます。非常にドライな味わいの中の、アロマに浮かぶ蜜・・です。石灰系のミネラリティと、ユッタのゲミシュター・サッツならではの「膨らみある酸の美味しさ」は格別です。

 そして、非常に複雑性が高いですが、精緻さも備わっています。伸びて行くスピードは下のクラスに比べるとやや遅く、ゆっくり、じんわりと膨らみを見せて来ます。

 するとどうでしょう・・果実も徐々に変化して来ます。ピュアなニュアンスから熟した感じへ、そしてまた膨らみ。そしてまた高域へと伸びて行く素晴らしいワインでした。


 2016年もののレゼアヴェは、モノの見事なタイミングでテイスティングできたので、完璧でした。2017年は僅かに早いか?・・と思いますが、2017年ものの方がポテンシャルは上かと感じます。是非飲んでみて下さい。ユッタ・アンブロジッチの最高峰のワインです。


 以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【今までにこんなことは体験したことは無いでしょう。「フルーティ」とはこのようなワインに対してのみ使われるべき言葉です!凄い!】

 どこの馬の骨かも判らないような白ワインに、こんなに高価なプライスを付けてお勧めしたところで、お客様の興味を引くことができるのだろうか・・と言うような不安は無い訳では有りません。

 しかしながら、ここまでピュアで、しかも甘みなど全く感じられないエクストラ・ドライな味わいを、ものの見事な構成の酸バランスで表現した、

「有り得ないフルーツ感!」

の美味しい白ワインを、お勧めしない訳には行きません。


 おそらくnoisy も含め、皆さんも、「フルーティ」の意味を間違って捉えていた・・と言いたくなるほど、ものの見事に「フルーティ」なんです。

 アロマティックさは溢れんばかり、プックリと膨れた生きの良いフルーツのアロマの漂いが、部屋に感じられます。そのディテールの美しさは何と表現したら良いのか・・、非常に難しいです。

 しかし、今まで余り「フルーティです」と言うような言葉をnoisy から聞いたことは無いんじゃないかと思います。そう・・ほとんど言って無い・・いや、言って無いんじゃないかな?・・

 フルーティと言う言葉はこの「2016年デープリンガー・ゲミシュター・サッツ・レゼアヴェ」にこそ使用されるのが正しい・・と思います。言わば、

「そんなに見事なまでのバランスと表情を持ったフルーティなワインは滅多に無い!」

と言い切れるからです。


 また、他のコラムで書きますが、混植混醸の「ゲミシュター・サッツ」だからこそ、ここまで仕上げられたと言えます。あのマルセル・ダイスの壮絶なグラン・クリュたちにも共通する、

「細い糸をロープのような太さにまで何重にも撚り合わせたような味わいの太さ」

が有ります。


 しかもそれはマルセル・ダイスのように、

「熟して発酵しきれなかった甘さ」

は皆無です。全くのドライに近い切れの良さです。


 この、わずかに赤みを帯びたようにも見える強くやや暗いゴールドが、ゲミシュター・サッツを感じさせてくれているようにも思います。

「こんなワイン、飲んだことが無い!」

と、noisy が言う位ですから・・おそらくここまで素晴らしい「フルーティ」さ抜群の白ワインには、皆さんも出会ったことが無いでしょう。・・おられるかな?


 これは是非とも飲んでいただきたい呆れるほど素晴らしい逸品です!・・オーストリアワイン・・また見直しました。2度目です。でも一度目とも全然違うタイプでした。エージェントさんはもったい無いから熟成させてくれと言ってますが、今飲んでもたっぷり納得出来ます。是非ご検討ください!一推しです!


2017 Gemischter Satz Kosmopolit
ゲミシュター・サッツ・コスモポリート

15151
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:ドナウ川対岸にあるふたつの畑、DÖBLING(デープリング)とFLORIDSDORF(フロリッツドルフ) 土壌:砂利、石灰と黄土(レス)
品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ピノ・ブラン、ノイブルガー、トラミナー、グリューナー・シルヴァーナー
醸造・熟成:自発的な発酵、ステンレスタンク熟成酸度:(2017年)5.3g/L 糖度:(2017年)1.99g/L
Bilateral(二国間の)の名前通り、ふたつの畑から造られます。Kosmopolitはコスモポリタニズム、世界中をひとつの家族とみなす思想です。ゲミシュター・サッツを表現するのにふさわしい言葉です。
Juttaからのコメント:ドナウ川を蛇行すると現れる対岸のDÖBLING(デープリング)とFLORIDSDORF(フロリッツドルフ)。古いフォード社製のトレーラーに牽引されてようやくオレンジの香りがする小さな古木のゲミシュター・サッツの区画に辿りつきます。砂利だらけの川岸はかつて甘苦い野草と野イチゴが多く自生していました。
 それから、ドナウ川沿いの有名な四川レストランで澄んだスパイシーなコンソメに浮かぶ雲呑とウーロン茶を楽しみましょう。新しいエネルギーと共にカイゼルワッサー湖へ小さな冒険の始まりです。世界に向かって、そう遠くない…

キャンディーのような甘さを想起するマスカット香、白桃、奥から砂糖漬けの柑橘、白い花。甘酸辛苦すべての要素が同時に飛び込んでくるようなカラフルなアタック。開放的で多彩ながらも、それぞれの要素がバラバラになっていない。余韻のふんわりとした軽快さ、パステルカラーのグラデーションのような淡さ。2016年に比べると現時点では果実味が前に出て感じられる。
(2018年7月 村岡)

 白い花、花梨や熟した黄桃のような果実、甘い蜜の香りが向上しています。甘酸辛苦のグラデーションの美しさはそのままに透明感のある奇麗な酸味の軸。リリース直後よりも構造が和らいで、奔放で伸びやかさが向上している。未熟から完熟へ、完熟から未熟へと流れるような果実の淡い継ぎ目のない流れ。余韻までジューシーな伸びのある味わい。野菜の甘さを引き立てる。
(2020年3月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,490 (外税) 
【ゲミシュター・サッツによる複雑、かつ、はち切れんばかりの膨張感ある酸の美味しさ!2017年ものはリアリティ溢れる果実感も上です。】
 全域に美味しさの溢れる、非常にドライな白ワインです。ゲミシュター・サッツ(混植)で造られる、極めて珍しい白ワインです。


 ユッタ・アンブロジッチのゲミシュター・サッツの白ワイン全てに言えることでも有るのですが、

「ドライだからと言って、薄辛い面はゼロ。見事に美しい果実酸が真ん丸なパレットを描く!」

ので、相当に高いポテンシャルだと感じさせてくれるんですね。


 ベースのゲミシュター・サッツで有りながらも、それは全く変わりません。

 ドイツのモーゼルのような厳しい酸の強さ、やや尖った刺すような酸では無く、量はしっかりありながらも、接触面は綺麗に丸められています。とても滑らかなんですね。

 ハキハキしているのに乱暴者では無い・・しっかり落ち着いてちゃんとこなしてくれる優等生でありつつ、ちゃんと自己主張をしています。

 オーストリアの白ワインも、このところの温暖化が良い方に出ているのか・・とにかく「薄くない」んですよ。分厚いボディをしています。それでいて全然甘くない・・。

 この両立が出来るワインは早々無いと・・思います。是非飲んでみて下さい。超・・美味しいです!


 以下は2016年もののこのワインのレヴューです。
━━━━━
【ゲミシュター・サッツ!是非ともこの言葉、覚えてください。混植混醸がもたらす太い味わい!惚れ惚れとしてしまいます!】

 まぁ、「太い味わい」が有ると言いうことは、「細い味わい」も有ります。

 オーストリアの白ワインに対するイメージは・・もちろん人それぞれでは有りますが、一般的に、

「少しシャバい(薄い)」

「芯が細い感じ?」

「集中してない」

 のような、少しネガティヴに表現されるものが多いと思います。


 まずユッタのワインに共通することを上げますと、

1.滅茶苦茶ピュア
2.滅茶苦茶ドライ(ごく一部例外有り)
3.普通のオーストリアワインのようなシャバさ無し
4.So2の使用量が滅茶少ない


です。この時点でもう・・かなり違うと思うんですね。


 しかしながら、これもごく一部の品種やワインを例外とさせていただきますが、オーストリアのワインは総じて、

「軽い」

です。


 重心が高い位置に有る・・と言っても良いかもしれません。


 例えばシャルドネは、やはり中域、中低域にポイントが有り、そこから高い方向、低い方向に向かって減衰しつつのバランスです。

 オーストリアの白ワインは、総じてシャルドネよりも高い帯域に重心が有り、加えて超高域への伸びの良さと、超低域の無さが特徴と言え、それは誰しもが口にすれば、

「なるほど・・」

とご理解いただけるんじゃないかな・・と思います。


 それを踏まえ、ユッタのゲミシュター・サッツでは無い、単一品種のワインは、非常に細やかなラインのバランスの味わいです。繊細なんですね・・。なので非常に軽やかで美しく、伸びの良い味わいが特徴です。

 しかしユッタのゲミシュター・サッツのワインは、その「細いラインを何本も撚り合わせたロープ」のような味わいの芯を持っています。このコスモポリートもそうですので、

「軽過ぎず、繊細ながら芯が太く、中域・中高域に重心を置きながら、超高域までの伸びやかさが特徴」

の味わいなんですね。


 しかも超絶にドライです。残糖感がまるでないので、腰高なバランスに感じるのかもしれません。フランスのドライなシャルドネって・・実は結構に糖のレベルは残存しています。

 糖分が有ると、それなりに胡麻化しが利きますが、無いと・・厳しいんですよ。ほぼ酸のバランスだけでの味わいの組み立てになりますから、欠点が丸見えなんですね。

 ところがこのワインには、そんな欠点が見当たらないし、フルーツ感バッチリですし、爽快感も充実しています。これからの蒸し暑い季節にはもうバッチリでしょう。


 なお、人気商品のようでこのワインは追加が利きません。また、数本のエチケットに傷が有ります。小さな造り手ですので申し訳ございません、ご了承ください。

 ビオの提唱者であるルドルフ・シュタイナーが生まれた国、オーストリアの素晴らしい自然派ワイン、ゲミシュター・サッツによる白ワインです。是非ご堪能ください。


2017 Gemischter Satz Satellit
ゲミシュター・サッツ・サテリート

15152
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:ドナウ川東側、21区、STAMMERSDORFER(シュタンマースドルファー) 土壌:黄土(レス)
葡萄:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ 
醸造・熟成:自発的な発酵、ステンレスタンク熟成酸度:(2017年)6.1g/L 糖度:(2017年)3.59g/L

 清涼感のある21区サテリート、フレッシュなライムや塩漬けのレモンピール、白い花。口に含んだ瞬間に畑の景色が総天然色で広がるような感覚、個々の要素は真っ直ぐに飛び出すが、2016年よりも放射の角度が広く広がりのある印象。口の中でさえ、様々な果実の要素が瞬時にランダムに表現されていく。中心軸を流れるような酸味、余韻に広がりがあり長く残ります。
(2018年7月 村岡)

 シダ、白い花、ハチミツ、瑞々しく熟していながらも冷涼な果実。ちりちりとした溌溂な酸味の軸。エキス感が流れるように口の中でうねる。押しつけがなく伸びやか。淡いタッチの重なりながら不足感が全くない。完熟したオレンジ系果実がぐっと向上してきて余韻まで一貫性があります。寄り添うような美味しさ。
(2020年3月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,950 (外税) 
【コスモポリートで充分旨いですが、繊細な表情はサテリートが上!伸びやかさと酸の美味しさ、エキスの美味しさをお楽しみください。】
 この美しい色合いをご覧くださいませ。僅かに緑色の入った美しいレモン色、レモンの肌の色と言うか、柑橘の肌の色か・・


 果実感がバッチリありながらも非常に伸びやかです。そして高域に伸びて行きながら、繊細な表情をその各々のベクトルの終端で見せてくれます。

 ユッタ・アンブロジッチはヴィニュロンです。ビオ、ビオロジックでゲミシュター・サッツの畑を栽培しています。

 そして今、そのゲミシュター・サッツは、オーストリアのワインの核となろうとしているようです。

 しかし彼女は自分で醸造はせず、葡萄を育むことに精を出し、あとは仲間に自分の葡萄を委託するんですね。


 委託醸造と言うのは非常に難しいことです。どこまでが自分の仕事で、委託先の仕事はどこまでか。託された葡萄は託した本人の希望に沿うワインに仕上がっているのか?

 細かいことは判りませんが、どうでしょう・・単に「委託」と言うのでは無いようなイントネーションを感じます。

 この、素晴らしく張りのある液体からは、ユッタ・アンブロジッチの個性そのものとして細やかな表情が感じられます。そこに別人格の「醸造者」の姿は見えません。もっとも、醸造者の姿しかみえていない・・のかもしれませんが・・。


 柑橘や花、鉱物のニュアンスに満ちた、この上なく美しい白ワインでした。これは本当に美味しい!・・飲んでみて下さい。超お勧めです!


 以下は2016年もののレヴューです。
━━━━━
【超ドライ!爽快です!この腰高のバランスがこれからの暑い季節にピッタリです!】

 これ、旨いですね。非常にピュアです。そしてものの見事なくらいのドライで、ここまで残糖感が無いと気持ち良いです。他の白ワインの甘みが気に成って来てしまいます。

 色合いは洋ナシ色・・と言うのが良いかどうかわかりませんが、ピュアなフルーツの色彩をしています。こちらもゲミシュター・サッツですので、

「ド太い芯の有る味わい」

です。

 単純では有りますが、より価格の安いコスモポリートよりも味幅が太く、やや重心が低いように思います。とはいってもフレンチのシャルドネのようなドシッと安定した重みのあるものでは有りません。

 また、一般のオーストリアワインのようなシャバさは無く、たっぷりとしています。洋ナシやレモンと言ったフルーツ感、柑橘系フルーツ感も有りますが、より繊細なフラワリーさの方が現在は強いようです。時間と共にさらに膨らみ、超高域への伸びが凄いです!もちろんですが、開いた口がふさがらないようなフルーツ感の「レゼアヴェ」のような圧倒的凄みは無いんですが、それでも混醸混植の良さを堪能できます。しかもかなりの熟成も期待できる質感が有ります。

 このゲミシュター・サッツ、是非体験して欲しいですね。全く重さが無いのに不足感が無いというのは、このようなバランスが受け入れられるという証拠ではないでしょうか。

 こちらも数は余り有りません。是非ご検討くださいませ。お勧めします!


 


2015 Welschriesling Furchtegot
ヴェルシュリースリング・フルシュテゴート

13504
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
葡萄:ヴェルシュリースリング
熟成:樽
 フルシュテゴート“恐怖の神” と言う名のワイン。一樽だけの特別なワインです。神が怖い、という名前のワイン。BourgogneのMeursault 1er Cruを思わせる樽の香り。樽の香りが前に出ているが、乱れが無く、気品がある。穏やかな酸味。とても大きなスケールがあり、余韻まで無言になってしまう。(2017年7月現地試飲 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥6,550 (外税) 
【これは凄い・・太さが半端ないです!しかも高域までどこまでも伸びて行きます!】
 ヴェルシュリースリング種による単一品種ワインです。ゲミシュター・サッツのワインでは有りません。しかしユッタの最高峰のキュヴェです。

 この色・・凄いですね。少し赤くないですか・・?かなり遅くまで熟させたような感じなのかもしれませんが、美しい伸びやかな酸がたっぷり有り、また非常に太いです。

 また、このワインに限り、腰高さは全く感じません。それと同時に過分な重さも有りません。素晴らしいバランスを持っていると感じました。

 エージェントさんはムルソーのような・・と言っておりましたが、どうでしょう・・。ミネラリティがかなり違うように思います。ブルゴーニュを多く販売する者にとっては、安易には言えないかな・・とは思いますが、クラスとしての白ワインの表現であれば充分に妥当です。

 そしてこのフルシュテゴードはユッタのワインの中では最重量級です。しかも感じられるフルーツ等の表情は複雑性に富み、洗練され、赤、黄、白、緑と多彩です。口内でノーズに向け、押し寄せてくるような凄みが感じられます。余韻も太く、そして長いです。

 ヴェルシュリースリング種のワインはさほど飲み込んではいませんが、ニュアンスが近いものだと甘口に仕上げたものが似ているかもしれません・・が、これは辛口です。なので、

「美しい酸が輝いているように感じられる」

んですね。


 それをユッタは「神々しいまでの恐怖」と判断し、「フルシュテゴート」と名付けたのでしょう。


 いや・・困ったな・・これも実は言葉が足りないと思うんですよね。実際、今飲んでももの凄く美味しいんですが、何と表現したら良いのか迷ってしまいます。ムルソーが近いなどと言えれば良いんですが、そうは思わないもんで・・言いたくないです。

 むしろ、マルセル・ダイスの素晴らしいシュナンブールをもっと冷涼な地域で仕上げたもの・・が近いかな・・と言う印象です。ゲミシュター・サッツのワインでは無いのにそう感じるというのは・・どうなんでしょう。

 しかし、このワインがユッタのトップワインで有ることは間違いありません。素晴らしいゲミシュター・サッツと共に、最大限、お勧めいたします。是非ともご検討くださいませ!


2016 Riesling Rosengartel
リースリング・ローゼンガルテル

13508
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:19区Nussberg(ニュスベルグ)の中でも最高の畑で斜面の中腹に位置しています。
葡萄:リースリング100%
 熱や乾燥のストレスが全くなく、魔法にかけられたようなブドウです。ユッタはこのワインに大きな満足を持っています。ニュスベルグの中でも最高の畑と誰もが認めるローゼンガルテルの畑から生まれるリースリング。
 白い花、ライム、ジャスミン、蜂蜜、わずかに新緑を思わせる風味がトップに混じります。極めてエキスが詰まっていながら、粘性を感じさせず流れ込むように浸透していく流速の速さに、多すぎる程の果実の要素、膨らみがあり中国茶のような風味もじわじわと現れる。頭の情報処理が付いていかない。一転して、パノラマの景色が広がるような壮大な余韻。モーゼル的なストイックなものではなく、アルザス的な迫力もない、限りなく薄い果実の層が何層にもミルフィーユのように重ねられたイメージ。こんなリースリングがあるのかと驚嘆します。(2017年7月、8月、2018年3月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,700 (外税) 
【・・どう表現したら良いんだろう・・と、とても悩みました。しかしポテンシャルの凄さをヒシヒシと感じます。まるで怪物くんです。】
 ユッタのワインを10アイテム飲み、それぞれに、

「なるほどなぁ・・じゃぁ、こんな感じに書こうかな・・」

と言うようなイメージを持って、各コラムを書いています。いつもの事ですが、

「・・わしゃ物書きか!」

と思いながら、どうしようもなく他愛も無く罪深い駄文を考えてキーボードを打つのに時間を浪費している訳です。

 でも、味わいにはたっぷり納得しながら、何と表現したら良いものか・・と悩まされたのがこの・・「リースリング・ローゼンガルテル」です。しかもこれ、

「ユッタのトップワインのひとつ」

なんですよ。


 それをうまい表現が見当たらないって言うんですからね。本当にワイン屋泣かせです。


 だって、

「普通に有るそこらのリースリングじゃ無いオーラが出まくっている」

んですから・・。


 例えばドイツのリースリングのように、細いパレットを描くようなものでは無いんですね。近いのはもちろん、ドイツはバーデンの辛口リースリングでしょう。

 しかしながら、

「そんなもんじゃないド太い芯を持ち、滅茶複雑な表情がミネラリティの奥に隠れている」

んですね。


 また、アルザスワインに見られるような、ドイツワインをやや暖かい土地で造ったような、やや横方向に構造の大きさ、太さを見せるようなものでもないんです。全く違うと言って良い・・かなと思うんですね。


 なので、

「比較対象が・・見当たら無い・・」

ので、なんと表現したら良いのか判らない・・と言うことかと自覚した訳です。


「なんだ・・そうか・・」

では有るんですけどね。


 なので、このリースリングは、

「化け物」
「怪物」

と言った類に分類するしか有りません。


 超絶にドライながら滅茶太い芯を持ち、そこから有り得ないような複雑性を少しずつ表情として表わしてくれるリースリング・・です。

 ドライなのに甘い蜜まで感じさせ、花から花粉、果実、新緑までをも伝わって来ます。

「一体いつが飲み頃なんだろう・・」

と考えてしまいますが・・判りません。長いことだけは確かです。


 そうは言いつつも、今飲んでもそれなりに美味しいんですよ。それが救いですが、単に、

「ん・・普通に美味しいね」

で終わってしまうと残念なんですね。


 いや~・・これもぜひ飲んでみていただいて、ご意見を拝聴したいですね・・。でも最近は皆さん、中々挑戦してくれないからなぁ・・。少し良いクラスのドイツワインを購入したつもりで・・いかがでしょうか。この物凄い怪物、誰か料理してあげてください。


2016 Gruner Veltliner Reisenberg
グリューナー・ヴェルトリーナー・ライゼンベアク

13506
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑・土壌:Reisenberg 畏怖を覚えるほど素晴らしい畑です。
 プライマリーロック(原生岩)がほとんど見られず、ウィーン特有の白亜質石灰岩が主体です。
葡萄:グリューナー・ヴェルトリーナー

雹害に見舞われやすい区画のため、毎年リリースされるワインではありません。その景観の素晴らしさも有名なReisenbergの畑から生まれるグリューナー・ヴェルトリーナーです。2010、2013年、2015年に続いてリリースされました。Jutta曰く、信じられない程繊細な音楽を奏でるような、心の深い部分を揺さぶるワインです。(村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,880 (外税) 
【是非ガイヤーホフの グリューナー・ヴェルトリーナーと比べてみてください!方向性は違うものの、このドライでピュアで繊細な表情は最高!】
 ガイヤーホフのワインに出会ったときはビックリしましたね~。

「オーストリアワインでこんなに凄いのが有るんだ!」

と、目から鱗が落ちるような・・いや、目玉が飛び出るような驚きでした。


 実際、非常に美味しいですし、下級のローゼンベルクでも充分!・・と思わされてしまう完成度の高さを感じました。

 自然派ワインたる伸びの良さ、薫りのスピードの速さを持ち、ディテールの美しさを感じさせてくれました。


 でも、敢えて言えば、それは、

「ユッタの造るワインとは方向性が違う」

と言えます。


 やはり、ガイヤーホフの素晴らしいワインは、世界基準を見ている・・もしくは基準がフレンチだ・・と言う点です。ユッタのワインはそうでは無い。オーストリアの畑を見ている・・その上で、それをリリースしているだけ・・なのかなと。

 ユッタのグリューナーは全く甘く無いです。ガイヤーホフもドライには違い有りませんが、ユッタほどの完全なドライではなく、それゆえの重量感が存在します。それがユッタのグリューナーには存在せず、ディテールのさらなる細やかさが光っているんです。


 やはりオーストリアの最高の品種はグリューナーなのでしょう。全域に渡って表情が出る構造です。なので、ユッタのワインの中では、さほど腰高には感じないと思います。

 そして、その甘みを一切拒否したことで、美しいワインに仕上げるために、さらなる苦労を背負いこんだと思います。腐敗果など、一つまみでも入った日には、その美しく複雑なディテールを非情に曇らせてしまうでしょう。

 超絶にドライでありながら、全域に渡って素晴らしい表情を見せてくれるワイン、それがこの、

「グリューナー・ヴェルトリーナー・ライゼンベアク」

です。


 ゲミシュター・サッツのワインも素晴らしいが、オーストリアの神髄を感じさせてくれるのは、このライゼンベアクなのかもしれません。お勧めします。素晴らしいグリューナー・ヴェルトリーナーです!



2016 Ein Liter Wien
アイン・リター・ヴィエン

13505
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:ウィーン全土、Reisenberg(ライゼンベアク)、Nussberg(ニュスベアク)、Bisamberg(ビザンベアク)、Sieverig(シーヴァリング)、Mukenthal(ミュッケンタール)
葡萄:リースリング、グリューナー・ヴェルトリーナー複数のゲミシュター・サッツ、リースリング、グリューナー・ヴェルトリーナーのセカンドプレスから造られます。現地のブッシェンシャンク消費用ワインです。上級ワインのセカンドプレスも用いるため、酒質は良いかと思います。(村岡)
1000ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,620 (外税) 
【様々なキュヴェをブレンドした、普段飲み用のリッターワインです!決して初心者向きだとは言えませんけど!】
 結局エージェントさんに良いように騙されて、日本に入って来た「ユッタ・アンブロジッチ」のキュヴェ全て、10本をも開ける羽目になったnoisy ですが、実際のところは非常に楽しい時間を過ごさせていただきました。

 ピュアで自然で美味しい、まだ見ぬ世界へ足を踏み入れ、ひとつひとつ自身で確認出来ると言うのは醍醐味でも有ります。

 しかしながらその世界が、素晴らしい世界なのか、どうしようもない世界なのかは体験してみないと判らない訳ですし、一歩、二歩、三歩と足を進めて行くうちに、


「・・や~めた。詰まらないから元の世界に戻ろう!」

と言うことだってあるんですね。今まで散々経験してきたように。


 でも、ユッタのワインは、決してそうはさせませんでした。とても面白い、楽しい、美味しい世界だったんです。


 この「アイン・リター・ヴィエン」は、そんなユッタのワインの「普段飲み用」のお得ワインです。様々なキュヴェの残りなどをブレンドして造られています。アルザスにも有りますよね。「エデルツヴィッカー」と呼ばれるワインです。


 非常にお買い得ですので、お気軽にどうぞ・・・と言いたいところなんですが、noisyはへそ曲がりですから、そんなことは言いません。

 これ、真の姿は結構なまでに難解なワインです。普通にドライで美味しいよ・・と言いたいんですが、それでは本当のことを言ったことにはならないかと思います。

 そりゃぁそうです。甘みもへったくれも全く無い、ものの見事に超ドライな味筋です。酸のバランスは、ゲミシュター・サッツやら単一品種ものまで混ざっていますので、非常に複雑です。アロマは滅茶ピュア。時間とともに表情は変化し、

「あっちに行ったりそっちに行ったり」

します。

 なので、余り神経質な方には向かないかもしれませんが、知恵の輪を得意としたり、物事を深く考える方、もしくはその正反対に、全く何も考えず、ただひたすらワインを飲まれる方・・に向くかなぁ・・と感じます。

 だって・・正にその通りなんですよ。10アイテムのユッタのワインを飲みましたが、そのアイテム数に比例するほど多彩だし複雑性を持っていますんで・・。

 リーズナブルで普通に旨いが、余り深く考えないこと!・・を求められるワインかもしれません。超ドライでオーストリア・バランス(前述か後述します)のリッターワイン、ご検討くださいませ。


2016 Bilateral Gemischter Satz Kosmopolit
ビラテル・ゲミシュター・サッツ・コスモポリート

13499
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

◆◆◆エチケットに小さな傷が有ります。申し訳ございませんがご了承くださいませ。
■エージェント情報
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、ピノ・ブラン、ノイブルガー、ヴェルシュリースリング
畑:ドナウ川対岸にあるふたつの畑、DOBLING(デープリング)とFLORIDSDORF(フロリッツドルフ)
醸造・熟成:ステンレスタンク
 Bilateral(二国間の)の名前通り、ふたつの畑から造られます。Kosmopolitはコスモポリタニズム、世界中をひとつの家族とみなす思想です。ゲミシュター・サッツを表現するのにふさわしい言葉です。
 トーンが高くフレッシュな柑橘系の酸味を伴う香り、白い花。液体はとても滑らかで粘性が無く流れが速く瑞々しい。若いワイン由来のクリスプを伴う溌剌とした収斂も爽快。鼻腔から上昇するような軽快な白い果実の香り。緑の清涼感と熟した果実の相反する様々な要素の調和。甘酸辛苦すべての要素がランダムに表現され、俯瞰的に表現されたワイン。(2018年1月 村岡)
 洋梨や白桃、レモンの爽やかな酸が香る白果実の香り。白い花をイメージさせるフローラル香も感じます。柔らかい甘味を持ったグレープフルーツ。酸は控えめで、サラッとしたミネラルが全体を包みます。余韻に花の蜜や、ミントのハーブが僅かに現れます。軽やかで華やかなワインです。(2018年1月 星野)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,380 (外税) 
【ゲミシュター・サッツ!是非ともこの言葉、覚えてください。混植混醸がもたらす太い味わい!惚れ惚れとしてしまいます!】
 まぁ、「太い味わい」が有ると言いうことは、「細い味わい」も有ります。

 オーストリアの白ワインに対するイメージは・・もちろん人それぞれでは有りますが、一般的に、

「少しシャバい(薄い)」

「芯が細い感じ?」

「集中してない」

 のような、少しネガティヴに表現されるものが多いと思います。


 まずユッタのワインに共通することを上げますと、

1.滅茶苦茶ピュア
2.滅茶苦茶ドライ(ごく一部例外有り)
3.普通のオーストリアワインのようなシャバさ無し
4.So2の使用量が滅茶少ない


です。この時点でもう・・かなり違うと思うんですね。


 しかしながら、これもごく一部の品種やワインを例外とさせていただきますが、オーストリアのワインは総じて、

「軽い」

です。


 重心が高い位置に有る・・と言っても良いかもしれません。


 例えばシャルドネは、やはり中域、中低域にポイントが有り、そこから高い方向、低い方向に向かって減衰しつつのバランスです。

 オーストリアの白ワインは、総じてシャルドネよりも高い帯域に重心が有り、加えて超高域への伸びの良さと、超低域の無さが特徴と言え、それは誰しもが口にすれば、

「なるほど・・」

とご理解いただけるんじゃないかな・・と思います。


 それを踏まえ、ユッタのゲミシュター・サッツでは無い、単一品種のワインは、非常に細やかなラインのバランスの味わいです。繊細なんですね・・。なので非常に軽やかで美しく、伸びの良い味わいが特徴です。

 しかしユッタのゲミシュター・サッツのワインは、その「細いラインを何本も撚り合わせたロープ」のような味わいの芯を持っています。このコスモポリートもそうですので、

「軽過ぎず、繊細ながら芯が太く、中域・中高域に重心を置きながら、超高域までの伸びやかさが特徴」

の味わいなんですね。


 しかも超絶にドライです。残糖感がまるでないので、腰高なバランスに感じるのかもしれません。フランスのドライなシャルドネって・・実は結構に糖のレベルは残存しています。

 糖分が有ると、それなりに胡麻化しが利きますが、無いと・・厳しいんですよ。ほぼ酸のバランスだけでの味わいの組み立てになりますから、欠点が丸見えなんですね。

 ところがこのワインには、そんな欠点が見当たらないし、フルーツ感バッチリですし、爽快感も充実しています。これからの蒸し暑い季節にはもうバッチリでしょう。


 なお、人気商品のようでこのワインは追加が利きません。また、数本のエチケットに傷が有ります。小さな造り手ですので申し訳ございません、ご了承ください。

 ビオの提唱者であるルドルフ・シュタイナーが生まれた国、オーストリアの素晴らしい自然派ワイン、ゲミシュター・サッツによる白ワインです。是非ご堪能ください。


2016 Kahlenberger Gemischter Satz Satellit
カーレンベルガー・ゲミシュター・サッツ・サテリート

13500
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
ブドウ品種:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ
畑:ドナウ川東側、21区、STAMMERSDORFER(シュタンマースドルファー)
醸造・熟成:ステンレスタンク

 熟度の高いストーンフルーツ、白桃、洋ナシの甘い香りにフレッシュな酸を持った清涼なレモングラス。フェンネル。完熟した甘美な果実味に新緑の香り、様々な表情の葡萄が奔放に描かれている。それぞれの要素が絡みながらも難解さがなく、大きく開放的な余韻。(2018年1月 村岡)
 ライムやスウィーティ、洋ナシの瑞々しい酸とフレッシュな甘味を持ち合わせた柑橘の香り。スウィーティの果汁をたっぷり含んだ甘味と、控えめながら細く長く続く酸。中盤から続くたっぷりとしたミネラルは、長い余韻を造り出します。(2018年1月 星野)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥2,790 (外税) 
【超ドライ!爽快です!この腰高のバランスがこれからの暑い季節にピッタリです!】
 これ、旨いですね。非常にピュアです。そしてものの見事なくらいのドライで、ここまで残糖感が無いと気持ち良いです。他の白ワインの甘みが気に成って来てしまいます。

 色合いは洋ナシ色・・と言うのが良いかどうかわかりませんが、ピュアなフルーツの色彩をしています。こちらもゲミシュター・サッツですので、

「ド太い芯の有る味わい」

です。

 単純では有りますが、より価格の安いコスモポリートよりも味幅が太く、やや重心が低いように思います。とはいってもフレンチのシャルドネのようなドシッと安定した重みのあるものでは有りません。

 また、一般のオーストリアワインのようなシャバさは無く、たっぷりとしています。洋ナシやレモンと言ったフルーツ感、柑橘系フルーツ感も有りますが、より繊細なフラワリーさの方が現在は強いようです。時間と共にさらに膨らみ、超高域への伸びが凄いです!もちろんですが、開いた口がふさがらないようなフルーツ感の「レゼアヴェ」のような圧倒的凄みは無いんですが、それでも混醸混植の良さを堪能できます。しかもかなりの熟成も期待できる質感が有ります。

 このゲミシュター・サッツ、是非体験して欲しいですね。全く重さが無いのに不足感が無いというのは、このようなバランスが受け入れられるという証拠ではないでしょうか。

 こちらも数は余り有りません。是非ご検討くださいませ。お勧めします!


 


2016 Gemischter Satz Satellit
ゲミシュター・サッツ・グロッケントゥルム

13501
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
ゲミシュター・サッツ グロッケントゥルム参考上代¥4,500
畑:19区、GRINZING(グリンツィング)東向き斜面、恵まれた日照とウィーンからの風による恩恵を受ける。
土壌:砂利葡萄:グリューナー・ヴェルトリーナー、シルヴァネール、リースリング、ノイブルガーなど10種類
樹齢:45年
Glockenturmは“鐘の音”を意味します。この畑で仕事をしていると教会の鐘の音がよく聞こえるため名付けられました。
 甘く熟した白桃、洋ナシを想起させる香り。奥からチョーク、石灰をイメージしたような硬質な香り。香り、果実の要素が多く、色とりどりにグラデーションを描く。冷涼感のある酸味を軸に硬質な骨格が形成されている。粒子を感じるような果実味、クリスプ。標高が高いワインに感じるような綺麗に香りが吹き抜けるような余韻。(2018年1月)
 洋梨や白桃の白果実の香り。レモン水に似た、透明感のある酸も微かに感じられます。レモンやライムの輪郭のはっきりとした酸。ミネラルを含んだ甘味は優しく、穏やかな印象を与えます。余韻にタイムやミントのハーブを感じる、冷涼で爽やかな味わいのワインです(2018年1月 星野)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,650 (外税) 
【とても涼やかです!しかも硬い石灰のようなミネラリティがふんだんに感じられます。】
 ゲミシュター・サッツのワインです。これはやや硬質ですね。その硬さが解れてくると膨らみと涼しさが出てくる・・と言うようなニュアンスです。

 勿論ですが、ユッタのワインに共通の「太さ」は、一般のオーストリアワインには無いものですし、より下級のゲミシュター・サッツを飲んだ時は、

「・・いや、これで充分でしょ」

と感じさせられたものの、上を飲むと・・

「・・いや、参ったな・・こりゃ」

と感じずにはいられません。


 このグロッケントゥルムもとてもド太い芯を感じる超ドライな腰高バランスの白ワインです。どこまでもピュア、そしてそれがどこまでも天高く伸びて行くような感じがします。フルーツ感は繊細で、徐々に膨らみを見せてくれますので、おそらくまだ若いのでしょうが、このバランスでも充分に美味しいと思ってしまいます。

 ミネラル感だけを言えば、コルトン=シャルルマーニュ的な白っぽさと硬質感を感じますね。涼しく硬く、しかし高質でも有ります。

 これ、熟成させたら面白いと思うんですけどね。目隠しをして飲むと、いろんな色の果実感がするはず・・と思うんですよ。2016年ものと若いので、こんな黄色や白の果実感なんでしょうが、熟成で色んな中間色が見えてくるはずですし、赤っぽいものも出てくるんじゃないかと思います。

 今まで、オーストリアワインには、甘いものを除き、熟成を期待することは無かったんですね。あの素晴らしいガイヤーホフのワインでも5年で完熟状態になり、10年間美味しく飲めるはず・・と踏んでいましたが、これらユッタのワインにはそれを超えるようなポテンシャルさえ感じます。是非ご検討くださいませ。


2016 Gemischter Satz Sieveringer Ringelspiel
ゲミシュター・サッツ・シーヴェリンガー・リンゲルシュピール

13502
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:19区、SIVERING(シーヴェリング)
葡萄:グリューナー・ヴェルトリーナー、ノイブルガー、リースリング、トラミナー、グートエーデル(シャスラ)、グリューナー・シルヴァーナーなど12品種
樹齢:1948年、1952年に植樹された古木の混植
 Ringelspielはメリーゴーラウンドを意味する言葉です。色とりどりの草、花に様々な果実が加わり多彩な香りながらも、曖昧としておらず、指揮者に導かれるようにグラデーションを描きます。
 果実味の重心、余韻が長く、明らかに樹齢の優位性を感じさせます。スケールが大きい、というより大きなキャンパスに自由に描いたようなワイン。複雑ながら押しつけがましさが全くなく、細かい糸のような香り、果実の要素が束ねられ太い余韻を織りなしている。
(2018年1月 村岡)
 洋梨やグレープフルーツ、レモンの厚みのある柑橘の香り。グレープフルーツやライムの多少のえぐみを持ったフレッシュな酸。凝縮した果汁から感じる潤った甘味。ミネラルは引き締まっており、骨格がしっかりとした印象です。余韻にレモングラスのハーブ香が鼻を抜けます。(2018年1月 星野)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥4,050 (外税) 
【さすがにレゼアヴェには及ばないが、古木由来の深い構造からの超高域に伸びて行く美しいアロマを堪能できます!!】
 圧巻のフルーツ感を見せる、デープリンガー・ゲミシュター・サッツ・レゼアヴェ にはやはり及ばないものの、

「結構近いものを感じる素晴らしいゲミシュター・サッツ!」

です。


 やはり古木の良さが出ているんでしょうが、それが判るんですよね。この、何とも言えない「洋ナシ」のようなピンク掛かった色合い、どうでしょう?美しいと思えるでしょうか。見たことの無い感じの色合いじゃないかと思うんですよね。

 So2を使用しないで付いた酸化の色合いでは無いですよね?さりとて、スキン・コンタクト、もしくは長期マセレーションによるものでも無さそうです。こんな感じの中間色系は、ユッタのゲミシュター・サッツにはほぼ共通しているように感じます。

 そして決して重くは無く、軽快さを失わない美しいワインなんですが、

「低域の・・と言うより、縦方向の深い構造はかなり感じる」

味わいです。


 なので、ゲミシュター・サッツの下級3品よりも、かなり深い構造を感じます。


 でも・・重くないんですよ。ピュアで非常に軽やか、身体への侵入角もとても優しいですし、何しろ・・酔いが滅茶軽いです。

 noisy も余りお腹の強い方では無いので、So2のキツイワインを飲むと下ることが有ります・・汚い話しで申し訳ありません。しかし、ユッタのワインを飲んでいる間、一度もそんなことは有りませんでしたし、

「・・あぁ~・・酔ったなぁ・・飲み過ぎたか~?」

と感じることも有りませんでした。


 多い時は一晩で数本も開けますから・・いや、勿論ですがそういう時は健康に留意して飲み切らないですよ。


 もし、ご予算が許すのであれば、「デープリンガー・ゲミシュター・サッツ・レゼアヴェ」をお勧めします。マジ・・凄いですよ、あれ。

 で、

「そんなこと言われても知らないオーストリアワインに、そんなに出せないよ」

と思われるのでしたら、このシーヴェリンガー・リンゲルシュピールをお勧めします。これも熟成させたら凄いでしょうね・・。是非ともご検討くださいませ!お勧めします!


2016 Doblinger Gemischter Satz Reserve
デープリンガー・ゲミシュター・サッツ・レゼアヴェ

13507
自然派
白 辛口
オーストリア
ウィーン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:19区Dobling(デープリング)、古木が植わる区画、完熟を待って最後に収穫。
葡萄:グリューナー・ヴェルトリーナー、リースリング、ブルグンダー
 誘惑に耐えることが出来るなら、熟成させてください。もし飲まれるなら2~3時間、空気に触れさせてゆっくりと開かせてください。様々なブドウの声に耳を傾けてみてください。これがユッタ・アンブロジッチのゲミシュター・サッツ最上級ワインとなります。以前はSommergg(ゾンマーレッグ)の畑から造られていました。年産400本程度。ゲミシュター・サッツの最高峰に相応しいワインです。(村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥5,700 (外税) 
【今までにこんなことは体験したことは無いでしょう。「フルーティ」とはこのようなワインに対してのみ使われるべき言葉です!凄い!】
 どこの馬の骨かも判らないような白ワインに、こんなに高価なプライスを付けてお勧めしたところで、お客様の興味を引くことができるのだろうか・・と言うような不安は無い訳では有りません。

 しかしながら、ここまでピュアで、しかも甘みなど全く感じられないエクストラ・ドライな味わいを、ものの見事な構成の酸バランスで表現した、

「有り得ないフルーツ感!」

の美味しい白ワインを、お勧めしない訳には行きません。


 おそらくnoisy も含め、皆さんも、「フルーティ」の意味を間違って捉えていた・・と言いたくなるほど、ものの見事に「フルーティ」なんです。

 アロマティックさは溢れんばかり、プックリと膨れた生きの良いフルーツのアロマの漂いが、部屋に感じられます。そのディテールの美しさは何と表現したら良いのか・・、非常に難しいです。

 しかし、今まで余り「フルーティです」と言うような言葉をnoisy から聞いたことは無いんじゃないかと思います。そう・・ほとんど言って無い・・いや、言って無いんじゃないかな?・・

 フルーティと言う言葉はこの「2016年デープリンガー・ゲミシュター・サッツ・レゼアヴェ」にこそ使用されるのが正しい・・と思います。言わば、

「そんなに見事なまでのバランスと表情を持ったフルーティなワインは滅多に無い!」

と言い切れるからです。


 また、他のコラムで書きますが、混植混醸の「ゲミシュター・サッツ」だからこそ、ここまで仕上げられたと言えます。あのマルセル・ダイスの壮絶なグラン・クリュたちにも共通する、

「細い糸をロープのような太さにまで何重にも撚り合わせたような味わいの太さ」

が有ります。


 しかもそれはマルセル・ダイスのように、

「熟して発酵しきれなかった甘さ」

は皆無です。全くのドライに近い切れの良さです。


 この、わずかに赤みを帯びたようにも見える強くやや暗いゴールドが、ゲミシュター・サッツを感じさせてくれているようにも思います。

「こんなワイン、飲んだことが無い!」

と、noisy が言う位ですから・・おそらくここまで素晴らしい「フルーティ」さ抜群の白ワインには、皆さんも出会ったことが無いでしょう。・・おられるかな?


 これは是非とも飲んでいただきたい呆れるほど素晴らしい逸品です!・・オーストリアワイン・・また見直しました。2度目です。でも一度目とも全然違うタイプでした。エージェントさんはもったい無いから熟成させてくれと言ってますが、今飲んでもたっぷり納得出来ます。是非ご検討ください!一推しです!


2015 Himmelfarht Spate
ヒンメルファルト・シュペート

13503
自然派
白 辛口
オーストリア
ニーダーエステライヒ
テルメンレギオン
ユッタ・アンブロジッチ

■エージェント情報
畑:テルメンレギオンのGumpoldskirchen(グンポルツキルヘン)
土壌:貝殻石灰岩
葡萄:ロートギプフラー、ツィアファンドラー  収穫:11月に残糖のあるブドウを遅摘み
Himmelfarhtは昇天、天国への道を意味する言葉です。
*ウィーンではなくテルメンレギオン、2品種によるワインでゲミシュター・サッツではありません。テルメンレギオンはブルゴーニュ同様にシトー派修道士が開墾しました。マロングラッセ、香ばしくも香りから甘さはそこまで連想させない。わずかに残糖を感じるエキス、瑞々しく浸透性が高い。スケールが大きく、冷涼で硬質な酸味が中心に流れている。石灰質ならではの体躯の座りの良さ。果実の要素が弧を描いて上昇するような余韻はブルゴーニュ的かも。
(2018年1月 村岡)
750ML 在庫  完売   ご注文数   本
¥3,380 (外税) 
【遅摘みなので甘いです・・と言いたいところですが辛口です!・・このバランスも何とも言えず旨いです!オーストリアの伝説的希少品種ブレンド白ワインです!】
 これはシュペートと書いて有りますんで「遅摘み」ですが、甘くは無い・・甘いか?・・いや、辛すぎないってだけかな?・・と言うような感じで、結局は辛口だと判断しました。

「・・甘い白ワインください!」

と言っていらした方に販売したら、間違いなくクレーム対象になってしまいます。


 むしろ、ユッタのワインは、

「超絶に辛口。それでいてディテールが非常に美しい!」

ですから、


「普通の辛口位のレベル」

と思っていただいて良いと思います。甘さに敏感な方が、

「もしかしたらちょっと甘いかも・・」

と感じるくらいかと思います。


 その上で、このワインはオーストリアの希少品種であるツィアファンドラー(シュペートロート)とロートギプフラーによる伝説的なブレンドワインなんですね。でもこちらはゲミシュター・サッツではなく、伝統的な製法で仕込まれたようです。

 こちらも線の細いオーストリアワインを思わせるようなものでは無く、しかしより豊かに、より太くしたオーストラリアワインそのもので有る・・と感じさせてくれます。

 硬質で芯が太く、蜜っぽさまで持ち、比較的、低域から高域までスムーズに感じさせてくれるので、ユッタのワインの中では異質と言えるかもしれませんが、

「良く出来た高級なオーストリアワイン」

を並べた中では、ピュアさが顕著に感じられる以外は、馴染みやすいアイテムであると言えるでしょう。


 ゲミシュター・サッツのワインも腰高で有るのは変わりありませんから、

「一般的な味わいで良いからピュアなオーストリアワインが飲みたいぞ!」

と思われるのでしたら、このシュペートによるヒンメルファルトをお勧めします。また、そんなにいらっしゃらないとは思いますが、もしユッタのワインが、

「・・辛口に過ぎる・・」

もしくは、

「もう少し暖かさが欲しいぞ・・」

と思われましたら、ぜひご検討ください。お勧めします!