● リアルワインガイド・コーディネーションです。山梨の機山洋酒工業さんです。
きちっとしているのが伝わって来ますね・・。お人柄なんでしょうね。noisy とは性格はだいぶ異なるんじゃないかと思います。noisy は少しとっ散らかってるくらいの方が落ち着きます。でも人にモノを弄られると・・例えば誰かに片付けられてしまうと、どこに在るのか判らなくなってしまって・・も~大変です。
「あの本の下に在るはず・・」
などとイメージ的に覚えているから・・なんですね。決して、
「この本の下に入れて置こう・・」
なんて思わない・・。そのシュチュエーションと言うか、イメージを覚えているんです。なので、それが変わってしまうとダメなんですね。きっとキザンワインは noisy には造れません。本当にちゃんとしてます。・・さあ・・コンピューター周りを少し片づけないと・・

■創業80年。家族経営で続く山梨の老舗
1930年(昭和5年)創業。戦後に法人化されてワイン、甘味果実酒などに加え、原料用アルコールの製造などを手掛けてきました。現在まで規模を拡大せず、小規模なワイナリーのままワインとブランデーを製造・販売しています。周囲に山々が折り重なる甲府盆地は、さまざまな果物が豊かに実ります。盆地の北東部に位置する甲州市塩山に機山洋酒工業はあります。ワインは大地に育まれるものです。機山洋酒工業は自家ブドウ園を主体に東山梨地区で栽培されたブドウのみを使った、上質な『日常ワイン』を製造しています。家族だけで造る小さなワイナリーですが、地域に根ざした丁寧なワイン造りを行っています。
■山梨・峡東エリアを代表するワインメーカーの一人
代表取締役兼醸造家:土屋幸三氏
機山洋酒工業株式会社 代表取締役 1965年山梨県生まれ。大学卒業後総合化学メーカーに入社し、酒類生産部門に勤務。その間、旧国税庁醸造試験所(現酒類総合研究所)に出向。1994年退社し帰郷して家業を継ぐ。

■山梨の風土で育まれた品種の可能性を引き出す。
山梨の風土で育まれた甲州種。この日本独自の品種は、バランスの良い白ワインを生み出すだけではありません。シャンパーニュ製法(瓶内二次醗酵)を用いたスパークリングワインや、シャラント型蒸留器によって蒸留された長期熟成ブランデーなど、正統な手法を用いることで様々な可能性が引き出されます。自然がもたらす恵みと人間の営みが調和したとき、人々の生活を豊かに彩るワインが生み出されると考えています。機山洋酒工業では甲州種を始め、ブラック・クイーンなど山梨で代々続くブドウ品種の特性を活かしたワイン造りを行っています。
■山梨県 峡東地域
自家ブドウ園を主体に東山梨地区(峡東地域)で栽培されたブドウのみを使い、上質な『日常ワイン』を製造しています。水はけが良く地力のある畑で、甲州種に棚栽培、国際品種に垣根栽培を用いています。中庸な樹勢を保ち、健全な果実を適切な量、毎年収穫できるよう畑仕事をしています。
機山洋酒工業のある甲州市塩山では昔からブドウ栽培が行われている地域ですが、戦後から化学肥料や農薬散布が多用されていった結果、近年はブドウ樹に化学物質が蓄積されていると考えられるようになりました。温暖化で環境が厳しさを増す中、機山洋酒工業ではボルドー液を中心とした農薬散布を行いますが、持続可能(サステーナブル)な農業と品質の高いワインを供給するために、日頃からそのバランスを試行錯誤し続けています。

■素直なワイン造り
ブドウの特性をワインに反映できるよう、清潔な環境で醗酵・貯酒を行い、清澄化したワインを適切な時期にビン詰めするようにしています。甲州市のブドウをそのままワインに反映するため、特別なことは行わずシンプルなワイン造りを心がけています。
■基本を徹底的に忠実に行う
綺麗に保たれたワイナリーは、品質を守っていくうえで一番大事だと土屋氏は考えます。酵母や様々な菌を扱うワイナリーではどのタイミングで汚染が起こり、ワインに影響するかわかりません。そこで汚染される可能性がある場所は徹底的に清掃されています。樽を洗浄する際のお湯の温度や洗い方、床掃除やタンクの清掃に行う洗剤など細部にわたりこだわりを持ちます。水が豊かな日本では水の量を気にせず清掃できるのが日本のワイナリーの強みだと考えています。時代に流されない、クリーンなワインを造る為に基本を怠らないのが機山洋酒工業のスタイルなのです。
【日本ワインのシャンパーニュタイプとして、かなり良い出来だと思います!】

中々な色合いですよね?・・今はやりの「オレンジワイン」を連想させる色彩です。滅茶高級な番茶?・・のようにも見えますが、
「万力山地甲州」
が、こんな色彩が出る葡萄なのかと思います。
泡は見た目、さほど旺盛では有りませんが、口内では細やかに柔らかにしっかり感じられます。泡がキツイと言う感じにはなりません。
日本ワインには結構に多い・・「酸が穏やか」・・いや、ハッキリ言いましょう。「酸不足」な、ちょっとダレてしまうような味わいでは無く、甲州の葡萄の熟度と酸度の良いバランスでの収穫が出来ていることを思わせます。
中盤の膨らみもしっかりあり、適度に抑揚のある、味幅のしっかりある出来です。さすがキザンさん・・しっかり出来ていますね・・。たまには日本のワインで乾杯・・いかがでしょうか。お勧めします。
【赤い色をしっかり感じる、酸の量もしっかり目、果実感もしっかり目な上級キュヴェです!】

フルボディでは無い・・そう思います。ボルドーブレンド風なので安易にフルだと言いたくなりますが、
「決してフルボディでは無くミディアムボディのふっくら滑らかな赤果実中心の味わい!」
です。
酸バランス的にはむしろブルゴーニュ的で、そこに僅かにタンニンが載っている感じです。
一般的な日本のワインよりも、「ちゃんと」酸が有り、そのバランスも良いと思います。日本のワインは風土の性か、土壌を理解していない性か、台木の性か・・判りませんが、総じて酸不足に感じます。
日照を得ようとすると酸が減る、酸を得ようとすると糖度が減る・・これを何とかしたいと皆が思っていると思いますが、それでもこのファミリー・リザーヴは上手い酸バランスと糖度を得ているなぁ・・と感じます。
フレッシュさの残るアロマと滑らかな酸由来の慣れたアロマが交錯します。使用している樽の影響でしょう。高級感も有りますし、味わいのバランスも良いです。
因みにリアルワインガイド第71号は 今飲んで88 ポテンシャル89 飲み頃予想 今~2038 としていますから、長くも貯蔵できると踏んでいます。是非飲んでみて下さい。お勧めします。
【結構にトンガリやすいブラッククイーンを、優しく滑らかに仕上げています!】

色合いが良いですよね~!・・しっかり抑揚の在る・・と言うか、グラデュエーションが感じられる色彩です。このサイトも滅茶グラスの写真を上げていますから、皆さんも・・
「・・あ、この感じだと・・相当シンプルな味なんだろうなぁ・・」
とか、
「これ、ちょっと美味しそう・・」
とか、思っていただけるんじゃないかと思います。
少なくとも安い日本のワインの「平坦な色彩」はしていないですよね?
とは言え、同じくキザンさんの「ファミリー・リザーヴ赤」の色彩は見事ですよね~。この下の方に在るはずなので、是非比較してみてください。ちょっとそそられる色彩ですよ。
ブラッククイーンは、余り濃く抽出すると結構エグミが出るんじゃないかと思うんですね。なので、デイリー価格だとは言え、丁寧に扱わないと全て台無しになってしまうところ、繊細な造りをされていらっしゃるのでしょう。
「千円台とは思えない出来!」
です・・。
しかも Noisy wine で1年ほど寝かせてます!・・いや、寝ちゃってただけですが・・それでもしっかり管理していますので、ブラッククイーンの持つ複雑性がマロ味を帯び、滑らかになってきていると思います。飲んでみて下さい。お勧めします。
【甲州種のお手本?・・飲み口の良いスムースな入りにフレッシュさと滑らかさが共存した果実!とてもバランスが良いです!】

もう蔵元さんでは新しいヴィンテージが出ているに違い無いですが、Noisy wine は色々と多忙でして・・ようやっと2018年もののご案内です。
むしろリリース直後よりまろみが出て来て美味しくなっているのかな?・・とも思います。この新着のご案内は2022年3月3日のひな祭りの日ですが、テイスティングは昨日・・なので、ハッキリ感覚を覚えています。
フレッシュさと滑らかさが交錯している感じで、飲むタイミングとしてはとても良いかな?・・と感じます。キザンさんらしく、とてもキッチリしたバランスの良い味わいです。
甲州種は優しくまろやかな味わい・・まぁ、海外産の葡萄と比較しますと糖度も酸度も劣る訳ですが、そのバランスこそが甲州種の良さでも有ります。飲み飽きしない・・感じですね。そんな日本の甲州種のワインの中に有っても、酸の膨らみは結構に在る方じゃないかと思います。良く出来ていますよ。
リアルワインガイドも88ポイントと・・評価しています。飲んでみて下さい。お勧めします。