メゾン・プティ・ロワ
プティ・ロワ
フランス Maison Petit Roy ブルゴーニュ
● 4年ぶりに届いたメゾン・プティ・ロワ、斎藤政一さんの2022年ものをご紹介させていただきます。
まずは2019年~2021年もののプティ・ロワのワインをご紹介できずに申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。
理由を話せば長くなりますが、要は・・以前の輸入元さんと約束していたことが守られず、徐々に入荷量が減って来て・・またそれが、他のアイテムも全く同様で、売れるようになればなるほど減らされると言う状況に noisy が切れてしまった・・と言うことです。
なのでこの3年間はまったく入荷せず、4年目の2022年ものからラフィネさんからお分けいただくことになりました。仕切り直し・・です。
しかしすでに数アイテムテイスティングさせていただきましたが、飲んでいない間に・・
「メゾン・プティ・ロワのスタイルがきっちり出来ている。ピュアで美しく、葡萄の純粋な美味しさを引き出したエキスの成長で仕上がるワイン!」
と言えます。
きっと「ハマる」方も多くいらっしゃるんじゃないかと想像しますがいかがでしょうか。今回と次回、2回に分けてのご紹介になると思います。どうぞよろしくお願いします。

■メゾン・プティ・ロワ
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≪詳細・歴史≫
今ブルゴーニュにおいて大注目の日本人醸造家、斎藤政一氏による渾身のワインの雫です。彼は2006年まで長野県小布施の『ドメーヌ曽我』で就労し、その後渡仏しました。ブルゴーニュ、サヴィニー=レ=ボーヌ村の 『ドメーヌ・シモン・ビーズ』 において、当主パトリック・ビーズ氏の実直なワイン造りへの姿勢を傍で感じながら、アシスタントとして長年実直に栽培・醸造に携わってきました。
パトリックにも非常に頼りにされていたそうで、特に 『シモン・ビーズ』がサヴィニィ=レ=ボーヌ1級畑 「セルパンティエール」において、ビオディナミ導入に成功したのは、彼の大きな貢献によるものであったといいます。パトリックの没後にドメーヌはさらに本格的に有機栽培、ビオディナミに舵を切りましたが、その足掛かりをビーズ千砂女史と共に築いてきたのは紛れもなく斎藤氏であり、彼の尽力あってこそであったと千砂さんは語っています。
渡仏後ブルゴーニュでの就労先は 『シモン・ビーズ』 の他に、2010年に 『ドメーヌ・ルフレーヴ』、2011年に 『ドメーヌ・ジャック・フレデリック・ミュニエ』、2012年に 『ドメーヌ・アルマン・ルソー』 と、正に綺羅星のスター・ドメーヌにて経験を重ねてきました。
彼のまじめな性分はそれぞれの場所で確固たる信頼を獲得してきましたが、遂に2016年、満を持して自身のワイナリーとなる 『メゾン・プティ・ロワ』 を設立しました。ファーストヴィンテージは2016年。現在は自社畑をサヴォワの他に、「ACブルゴーニュ」、「ショレ・レ・ボーヌ」、「オート・コート・ド・ボーヌ」に合計 4.2ha 所有。斎藤氏はブルゴーニュ地方だけに留まらず、日々地域をまたいで移動し、休むことなく丹精を込めて栽培、醸造に取り組んでいます。皆に美味しく飲んでもらえて、喜んでもらえるワイン造りを目指し、ただただ自然と格闘する日々を送っています。
≪畑≫
斎藤氏は全ての畑においてテロワールを活かすため、土壌への負担を極限まで減らした畑管理を行っており、昔ながらの農具を用いて驚くほど丹念に畑と向き合い、収穫期まで彼のほとんどの時間は畑作業に費やされています。収穫においてはそれぞれのブドウ樹にとって最適な時期を見極めるため、驚くほど細かく何度にも分けて行われ、もちろん全て手摘みで摘み取られます。
【自社畑】約4.2ha
● 2022 Bourgogne Aligote Fusion
ブルゴーニュ・アリゴテ・フュージョン
【プティ・ロワの、王道のブルゴーニュの味わいとナチュールさ、そして超繊細さとドライな味筋が合体した「アリゴターな」アリゴテです!】

アリゴター参加のワイン・・イヴェントにも齊藤さんなのか誰だったのかは不明ですが参加されたようです。
アリゴターのメンバーで超有名なのは・・やはりシルヴァン・パタイユでしょう。今や彼のアリゴテ・クロ・デュ・ロワは1万5千円とか?・・するようです。noisy も・・もう10年近く前だったか、彼のクロ・デュ・ロワを飲んで・・ぶっ飛びました。
「全部くれ!」
と言ったんですが、結局1本もくれませんでした・・評価だけ欲しいのなら・・飲ますなよと・・(^^;;・・10年近くお預けを喰ったワンちゃんです。まぁ・・良いですけどね。
緊張感が有って、とめどなく複雑なニュアンスを持った半端無いワインでした。彼がアリゴターを引っ張っているのは間違い無いですが、我々もまた・・
「自身の中に形成しワインに対するヒエラルキーを、いつでも崩せるようでなければいけない」
と感じています。
そのアリゴターのメンバーでもあるプティ・ロワですが、一番最初は・・2016年ものだったでしょうか・・。まだまだ未熟さも有ったと思いますが、一生懸命さ、一途さを感じる味わいでした。
「これは将来・・面白い存在になるんじゃないかな」
と思っていた訳です。

で、2本とか3本とかしか入らなかったので、
「ずっとこんな数ならもうやらない」
と伝えると、
「年々増やしますから・・」
と言うことで続けていたんですが、結局何も変わらずで・・止めざるを得なかったんですね。
そこへ・・ラフィネさんからオファーをいただきまして、2022年から再開することになったんです。何か・・シルヴァン・パタイユの件と言い、因縁めいた感じになっちゃってますが・・。パタイユも少なくとも20ケース、多ければ40ケースは販売していたはずですが、売れるとなると数を絞られるし人気銘柄は止められるので・・あ、すみません・・愚痴ばかりですね。
黄色の強い色彩が入ったナチュラルなテイストのアリゴテです。サヴィニー=レ=ボーヌのブティエールはご存じですよね。マリウス・ドラルシェの、ペルナン=ヴェルジュレス村名のブティエールのピノ・ノワールは滅茶美味しいですよね。こちらはサヴィニーのオ・ブティエールでしょうから、品種を無視してもA.C.ブルになるかと思います。そして、エシュヴロンヌと言うのは、レ・ブティエールのあるサヴィニーの村の北に接する、
「オート=コート・ド・ボーヌ」
ですから、ある意味、
「A.C.ブルとオート=コートのブレンドのアリゴテ」
かなと・・。ただしアリゴテの場合は現状、少なくともオート=コート・ド・ボーヌとは名乗れないかと思います。
「アリゴター」の目的はその辺にもあると想像していまして、
「優れたアリゴテは格上げすべき」
と言うことなのでしょう。
確かに、パタイユクラスになりますと、畑名付きは1級でも良い・・とnoisy個人は思っています。
このアリゴテのフュージョンは、A.C.ブルでは有りますが、準村名クラスのポテンシャルかな?・・と思います。
充実していて、とんでもなくドライで、複雑性もほんのり・・果実の風味もこれから膨れ上がって来るでしょう。今は少し閉じ気味です。
非常に繊細でSo2の濃度が低く、一般に言うところのアリゴテの酸っぱさや線の細さは感じられません。純粋で・・でもクラシカル、シャルドネと対マン張れるほどの力量の持ち主です。蜜っぽさもタイミングで上がって来ます。
まぁ・・円が弱いので5千円は厳しいかもしれませんが、A.C.ブルで5千円は今の状況では仕方が無いかなと・・是非飲んでみてください。これから暖かくなるにしたがってどんどん膨らんでいくと思います。お薦めです!
以下は2017年のブルゴーニュ・アリゴテのレヴューです。
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【バレル・ファルメンテッドなのかと思いますが、濃密で酸に柔らかさのある高質なアリゴテです。】 このアリゴテの2017年ものはとても見事でした。濃密さと複雑さが交錯し、そこにピュア感、ナチュラル感が見事に載せられている感じで、センスの良さと持っている技術を見せてもらった感が有ります。
まぁ、このクラスはどんなに少なくともケースでいただかないと・・ワイン屋としてもどうにもなりません。昨今はどうも・・
「ワイン屋もバラ買いが普通」
になっているようで、特に自然派やビオの生産者のワインにその傾向が強いようです。元々、生産量が多く無いため輸入量が少なく、そこに多くのワイン屋と飲食店が待っているため、1本~3本などと言う数でしか入って来ない訳ですね。最近のワイン屋さんも、却ってその位の数の方が回しやすい・・と考えているようです・・。まぁ、やり方はそれぞれの方法が有りますので自由で良いと思いますが、noisy的には支持はできません。販売者がリテールのワインファンと同様な数しか仕入れない、仕入れられないのでしたら・・と、そこから先のことを考えてしまいます。なかなかそこからは、ご同業にもお客様にも明るい未来は見えてこないと思うんですけどね。
昨今のブルゴーニュでは、高質なアリゴテがブームのような気がします。元々はコシュ=デュリがムルソー・・・・とまでは行かないにせよ、素晴らしいアリゴテをリリースしていましたし、アルノー・アントやブノワ・アントも樽発酵系で素晴らしい密度のアリゴテをリリースしています・・今は滅茶高いですけどね。
そこまでは到達していないにせよ、同類のアリゴテだと思います。ご検討くださいませ。
■エージェント情報
開けたてやや還元、すぐに飛びます。緻密なミネラル、果実味は豊かでレモンバターのようなニュアンス。最初は青りんごのような爽やかさもありつつ時間が経つと穏やかな酸と果実感が馴染みます。厚みのあるアリゴテです。
以下は以前のレヴューです。
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【・・う~ん・・熟練の手練れでは無いはずだが・・良い出来だと言わざるを得ません・・メゾン・プティ・ロワの意識の高さを感じてみて下さい!】
良い色をしていますね~・・。ちょっと照度不足で暗いですが、調整せずに画像の大きさだけを弄りました。ほんのりとオイリーさが漂い、ただフレッシュなだけのアリゴテでは有りません。
このところのブルゴーニュワインの価格上昇は、単なる値上げ・・と言う理解ではいけないと・・思っています。
それは、例えばこのような多産種のアリゴテにも言えますが、以前はチープなワインの代表格でも有った品種、クラスでは有るものの、
「それまでの安易な畑の下て・造りを捨て、ブルゴーニュと言うテロワールから生まれるワインへのこだわりを見せるものになっている」
と思うんですね。
何せ、まだ皆さんは気付いていないかもしれませんが、例えばブルゴーニュ・パストゥーグランと言うワインは、以前はやはり軽くて酸っぱいものがほとんどを占めていました。中身の無いチープなワインです。
しかしながら昨今はどうでしょう?・・いや、パストゥグラン、滅茶美味しいですよ。騙されたと思って是非飲んでみてください。ダンジェルヴィーユのパスグラなど、noisy 的には飲みたいワインの筆頭クラスです。むしろ、A.C.ブルがしっかりし過ぎてますんで、飲み頃を見て飲まなくてはいけないな・・などと感じてしまうのに対し、
「パスグラは・・ガメかピノ、どっちか頑張ってりゃ美味しいし・・何よりリリース直後からすぐに美味しく飲めるのが良い!」
と思ってるくらいです。
この斉藤さんのブルゴーニュ・アリゴテも、そんな域に入って来ている出来です。超高級、凄い出来のアリゴテクラスでは無いですが、葡萄の出来を見て、どのくらいに仕上げられるかを想像し、その出来を目指して無理することなく、たゆまぬ努力をした結果・・と言うように感じられます。
ですので、滅茶美味しいアリゴテ・・いや、コシュ=デュリやアルノー&ブノワ・アント、ルロワなどのクラスにはとても及びません。ですが、高級クラスのアリゴテと、凄く出来の良いフレッシュクラス(二次発酵をしない軽いタイプ)の間を狙った立ち位置で、しかも高級路線に寄ったところに仕上げを持って来ています。
ですので、香りはもう100点!・・膨らみは80点・・ワインの熟度が60点・・で、時間が経過して行けば、滑らかさが増して来ますので、60点が65点、70点と上がり、最終的には80点ほどに評価できるようになると感じられます。
僅かにフレッシュさの残る余韻を除けば、基本的に「まよやかさ」を狙いに行ってますので、アリゴテを意識しないので有れば、「ブルゴーニュ・ブラン」で通ってしまうと思いますよ。
流石に滅茶美味しい「サン=ロマン・ブラン」や「マランジュ・ブラン」の域には達しないものの、メゾン・プティ・ロワの意識の高さを充分に堪能できると思います。是非飲んでみてください。お勧めします!
● 2022 Savigny-les-Beaune Rouge
サヴィニー=レ=ボーヌ・ルージュ
【何と・・あのギルベール・ジレの2022年ブルゴーニュ・ルージュ・レ・ペリエールの真下、対面の畑・・が半分?!・・そう言われてみれば・・そんな雰囲気も!・・旨いです!】

さっきまで知らなかったので、今になって驚いています。でも、
「サヴィニーかぁ・・そうそう・・ギルベール・ジレのペリエール2022、とんでもなく旨かったなぁ・・」
などと思いながらのテイスティングだったんですよね・・。
で、インポーターさんの資料を先ほどから読み始めたら・・
「ん?・・レ・ゴドー?・・何ぃ~?」
と・・(^^;;
もう一つのレ・ヴェルモは、フレデリック・コサールで皆さんもご存じの「レ・ゴラルド(ゴヤルド)」の真下です・・これもちょっと絡んで来ますか。
でも、
「森と石に守られた、もっとも標高の高い場所にあるギルベール・ジレのとても小さなA.C.ブルの畑、レ・ペリエール!」
の味わいにひっくり返った noisy としましては、その面影を意識せずにも・・ほんのりと感じていたのかもしれません。
急傾斜で石切り場の真っ白な石・・岩かな?・・がゴロゴロしているレ・ペリエール。その周りを樹々が守っているかのような神々しさ・・。そのレ・ペリエールと道を挟んだましたが、
「レ・ゴドー」
なんですね。「ゴドーを待ちながら・・」の不条理な世界観を思い出しましたが、でも、
「どこかレ・ペリエール的でもある!」
と、ちょっと無理やりにでもこじつけたくなってしまいました。

キュッと締まった超ドライな赤小果実に白い石灰・・レ・ペリエールほどの凝縮感は無く、非常にエレガンスが前面に出た感じ。コサールのレ・ゴラルドのような濃度の高さは無い・・。
しかしながら、瑞々しさとミネラリティと果実、それぞれのバランスが素晴らしく、やはり・・
「プティ・ロワは自身のスタイルを貫いている」
と言えるほどです。
そして、本当にこの人は・・
「甘さを残さない人!」
なんですね・・潔いほどにドライです。ギルベール・ジレはわずかだけ残し、それをアレコレする感じだと・・思っていますが。
なので、noisy 的にはこのサヴィニーも非常に心打たれました。いや、皆さんもぜひ、
「レ・ペリエールの畑をご覧になられたら、このサヴィニーも飲んでみたくなるはず!」
と思いますよ。
リューディ・レ・ゴドーのどこに畑があるのかまでは判らないですが、急な斜面の美しい畑ですし、
「Google map でレ・ペリエールとレ・ゴドーの間に立てる!」
訳ですから、それを見ながら一杯やる・・絶対に旨いと思いますよ。
また、もう一つの畑ですが、こちらも・・
「Google map でレ・ゴラルドとレ・ヴェルモの間に立てる!」
訳ですから・・レ・ゴラルドを思い出しながら一杯やるのもオツじゃないかと思うんですね。
出来は非常に良いです。上級キュヴェのペルナン1級・レ・フィショは今、幾分還元的ですので、まずはこちらのサヴィニーを飲み、3カ月以上寝かせてからレ・フィショを飲む・・そんな形が良いと思います。
職人芸丸出し丸感じのギルベール・ジレの味わいですが、透明感と美しいナチュール感、エレガンス命のプティ・ロワ。どちらも基本ネゴスから畑を手中にして頑張っています。ぜひ飲んでみてください。超お薦めします!
● 2022 Pernand-Vergelesses 1er Cru les Fichots
ペルナン=ヴェルジュレス・プルミエ・クリュ・レ・フィショ
【メゾン・プティ・ロワのトップ・キュヴェ!充実した果実の凝縮感に繊細さが透ける、まさにプティ・ロワ的エレガンスを実現した見事な味わいです!!】

流石のトップ・キュヴェ、ペルナン=ヴェルジュレス1級レ・フィショです。
ここはまさに・・
「コルトンの丘のコルトン=シャルルマーニュの反対側の丘に有り、東南向きの最高の立地」
にあります。
コルトン=シャルルマーニュ(ル・シャルルマーニュ)はほぼ同高度の目の前で、100メートルほどしか離れていません。間に「レ・コンブ(谷間)」と言う村名の畑を挟みますが、ここが一番の低地です。
東南向きで遮るものは・・コルトンの丘だけですので、日照の照りはじめがやや遅れる程度、非常に良い条件の畑です。ここの上が、
「イル・デ・ヴェルジュレスとサヴィニーのオ・ヴェルジュレス」
の2つの1級畑で、日照的にはコルトンの丘が邪魔をしないのでこの2つの方が良いんですが・・
「昨今はむしろ適度な遮りの方が結果が良い」
ような気もしています。糖度が上がって酸度が下がり、グラマラスになり過ぎちゃうわけです。

プティ・ロワのラインナップでは、最も濃厚な果実味を持つワインです。
ですが、けっしてエレガンスを失わずに、繊細な表情をかもしだしています。そしてプティ・ロワらしい瑞々しさ・・優しい抽出ですね・・美しさが前面に出た良い出来だと感じます。
現状はやや還元的な部分が少し残念で、この還元香が収まった頃からが飲み頃の開始・・と言うことになろうかと思います。
還元香は、やや還元している時にボトル詰めするため、またボトル内で急速に酸素を排除する形になることで発生すると思われますが、これは・・
「So2 を減らすために必要なこと」
でも有ります。
慣れて来るとこれくらいの還元香は気にならない方もいらっしゃるかと思いますが、慣れの無い方だと・・
「・・ん?・・何の香り?」
と思われるかもしれません。3カ月ほどしますとだいぶ収まるんじゃないかと思います。
充実した、でもエレガンスと複雑性、そして瑞々しさを湛えた1級レ・フィショです。ぜひ飲んでみてください。お薦めします!
● 2022 Bourgogne Cote-d'Or Si Rouge
ブルゴーニュ・コート=ドール・シ・ルージュ
【とてつもなく純粋なピノ・ノワール!!・・瑞々しくピュアでふんわりと柔らかな液体です!・・このドライさがやがて旨味と色気を連れて来ると・・完成!】

しばらくの間・・2019年、2020年、2021年と入荷が無かったメゾン・プティ・ロワのA.C.ブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。いつの間にか名前も変わり、
「シ・ルージュ」
になっていますし、自社畑ものも増えて・・こちらも自社畑ものです。
入荷が無かったのは、以前のインポーターさんと切れたから・・です。特にメゾン・プティ・ロワに関しては、毎年徐々に増やしてくれると言うことで扱わせていただいたのですが、一向に増えないどころか・・
「毎年減る一方」
だったので、クレームを言ったんですね。約束が違うと。
Noisy wine も商売では有りますから、入荷量に全く見合わない数量のワインを開けてテイスティングをする訳で、それを何年もやられますと・・
「ただテイスティングして品物の仕入れ代金の一部にするだけの売上」
を続けなければならず、他でも約束を守ってくれないことも有って、もう結構ですと・・お取引は終了させていただいたんですね。なのでお客様にはメゾン・プティ・ロワが長く入らず、ご迷惑をお掛けしたかと思います。申し訳ありませんでした。
縁あってラフィネさんが品物を回してくれることになり、今回ようやっと4年ぶりにテイスティングと販売を再開できることになりました。
4年ぶりに再会した斎藤さんのワインは、大きく変わっていました。どのワインもピュアで純粋、ほんのりとナチュール感が漂い、まったく甘みを持たないドライな味筋の、とことんまで美しいワインに変貌していました。

このシ・ルージュは、オート=コートの2アイテムがとんでもなく美味しい状態を見せることも有って・・流石に上級キュヴェ3種には届かないのですが、スタイルはどれも全く変わらず一貫しており、ピノ・ノワールの美しさを・・
「派手にでは無く、まさにピノ・ノワールの純粋な美味しさを表現している」
と感じさせるものです。
決して強く無く、風に吹かれれば簡単に横になって倒れてしまいそうな・・言ってしまえば「か弱い」ように見えます。しかし、実は芯の強さもしっかりもっていて、この「2022 シ・ルージュ」は、2025年の初夏頃からは、
「グググっと旨味を備え始め、徐々に妖艶さも備えるようになる」
と推測しています。
まぁ・・言ってしまえば、
「noisy 好みのシミジミ美味しい・・美しいエキスがたなびくピノ・ノワール」
でして、間違い無く徐々に美味しさを増して行くスタイルです。
そしてコンブランシアンですから、底辺にはかなり硬いミネラリティが基礎として存在していますが、過ぎたることは無く、このピノ・ノワールをそっと優しく支えている感じです。
色彩の美しさも是非・・ご覧ください。とんでもなく純粋だと・・判るような色をしているでしょう?・・
「赤にクリスタルを混ぜたら何色になるんでしょ?」
と言いたくなるような透明感です。
とんでもなく純粋なピノですので、強いお食事とは・・少なくとも今は合いません。素材の美味しさを前面に出したお料理が良いと思います。余分な化粧がほぼ無いので、魚介類とも相性はそこそこに良いはず・・
なお、価格ですが・・決して安いとは言えないかもしれませんが、この位の価格は普通以下でリーズナブルです・・この春のサラリーアップに期待しましょう。ぜひご検討くださいませ。素晴らしく成長したメゾン・プティ・ロワのベースのピノ・ノワールです!
● 2022 Bourgogne Rouge les Lormes
ブルゴーニュ・ルージュ・レ・ロルム
【美しいです!・・ポマール的な「美しい粘土」の要素も感じる、見事な出来の純粋A.C.ブル!・・格別な味わいです!】

しばらく会わなかった親戚の子と久しぶりに逢ったような気がした「レ・ロルム」です。以前はエチケットに「ブルゴーニュなんちゃら」と書いてあったと思いますが、2022年ものは単に「les Lormes」としか記載されていません。
個々の畑はポマールの北側の下部にあるA.C.ブルの畑で、ボーヌの村も近いです。なので、幾分ポマールの深いやや湿った感じのする粘土の味わいがボーヌ的に少し乾いた感覚が有りますが、土地に由来するものかどうかは不明です。
「シ・ルージュ」同様、非常に美しいです。シ・ルージュが幾分明るく、赤が綺麗に出ていると思います。こちらのレ・ロルムの方はやや黒味掛かっていて、より深い色彩をしているように見えます。
味わいも見た目と同様で、とことん明るく赤が美しい「シ・ルージュ」はやや軽やかですが、こちらのレ・ロルムは重量感が有ります。
ただし、「ど~ん」と重さを感じるものでは無く、ちゃんと軽快さも在りつつ、バランスの良さも感じられます。そして・・
「滅茶純粋!」
です。
この純粋さは相当なものでして、「シ・ルージュ」もとことん純粋ではあるんですが・・このレ・ロルムは純粋で超美しく、質感もきちんと備わるんですね。

まぁ・・A.C.ブルとしますと決して安くは無い価格ではあるんですが、やはり・・
「質感!」
が結構異なります。
そして・・今飲んで最高に良さが伝わって来るのは・・オート=コートのヴィーニュ・ヴィロン2022です。まさに、純粋さ・・ここに極まれり!・・と言った風情でして、ドすっぴん美人なんですが、こちらのレ・ロルムもほぼ同様ながら、
「ほんのちょっとだけ成長がヴィーニュ・ヴィロンより遅れている感じ」
です。
それはおそらく粘土が充実しているので、エキスの成長の足を引っ張り気味なのかと想像していますが、いずれこれは・・追い付くんじゃないかと思います。そして深さ、充実度はヴィーニュ・ヴィロンを最終的に超えるかもしれません。
素晴らしいA.C.ブルでした!・・これは是非、
「シ・ルージュと比較してみて欲しい!」
と感じます。粘土がどのように作用しているか、硬いミネラリティがどのように表情に出ているか・・もちろん前者がレ・ロルムで、後者がシ・ルージュです。どちらも非常にエレガントですから、
「繊細なお料理と合わせていかがでしょう?」
超お薦めです。ぜひ飲んでみてください。
以下は2018年もののレヴューです。
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【ドメーヌもののA.C.ブル2アイテム(多分・・)。レ・ロルムのみのテイスティングですが、滅茶ピュアでナチュラル!やはりこんな風ピノが造りたい!・・と言う気持ちが伝わって来ます!】

これも非常に美味しいです。こんなブルゴーニュのピノが持つ精妙なエレガンスが表現できるなんて・・大したものだと感じ言ってしまいました・・このレ・ロルム、是非飲んでみて下さい。
もとはスーヴニールと言う名前で2017年までリリースしていたもののようですので、以下に2017年のスーヴニールのレヴューを掲載しています。
ビオでSo2のトータルが24mg・・・これはほぼ使用していないのと変わらないです。無添加でも数値が30mg位は出ることが多いです。アルコール分は14度ですが、強い感じはしません、テクスチュアもソフトでフカフカ、硬質な部分はアロマの中にのみ発見出来ます。
流れるような起承転結が有り、最後に長く留まる「良い感じ」がとても心を和ませてくれます。いや・・良いですね・・これは上級のド・スーザ2018も飲みたくなってしまいました・・!・・が、数が無いので思い留まっています・・何せ時間も無いですし。
まぁ、色合いの集中感も2017年とはだいぶ違うでしょう?・・それでいて「濃さそう!」と言うような感じじゃないんですね。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美味しさを「ビオ、ナチュール的にも」たっぷり感じさせてくれる出来でした。勿論、アヴァンギャルドには陥らず、危険な要素も見当たりませんので、ビオ嫌いのブルゴーニュファンの方にもおすすめ可能かと思います。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こんなに艶やかな色彩のピノ・ノワールを日本人が造れるのか?!・・エレガント系、エキス系の強く無い酒質!素晴らしい出来です!】
いや~・・素晴らしいですね~!アルコール分12.5度のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。・・いや、そんなアル分でエレガントなピノなど今やほぼ絶滅危惧品種ですよ・・。
リアルワインガイド第64号ではこのキュヴェは掲載されず、少なくて飲めなかったド・スーザが掲載されており、87+~88+の暫定ポイントが付いています。
まぁ、確かに・・テイスティングしてみることは出来るんですが、むしろ、このメゾン・プティ・ロワのワインを入手出来たことも奇跡では有りますし、後先は余り考えずに片っ端から開けてしまう noisy では有りますが、このペースで開け続けますと経営的に・・どうなの?・・とも言われかねませんので自重しています。
これ、相当に美味しくて・・ドメーヌものなのかな?・・判りませんが、超エレガントなのにちゃんとコアが有って、じんわりと旨味の有るエキス味で、細やかなミネラリティ由来の表情が伝わって来るんですね。
なので、やはり・・センスなのか・・と感じてしまいますが、そこには日本やフランスで研修した経験もあるのでしょう。
だって・・普通なら、しっかりと濃度の有るワインに仕上げたいと思ってしまうはずなんですよ。まだお若いですしね。でも、素材が有ってその潜在能力を確かめられる力が有り、、その将来の姿を見通せる想像力が有り、具体的にどう動いたら良いか、動かなくて良いかを判断する力が有って・・です。
でもそりゃぁ・・noisy 位の年齢になれば、自分の限界もそこそこに知っていますし、冷静になって感じることもできます。しかしながら、まだ働き盛りにいて、冷静に自身を見つめることが出来て、畑と葡萄を知って、そこまで出来る・・と言うのは、もはや才能だと思うんですね。
なので、「センス」と言うことになろうかと思ってしまいます。これ、滅茶苦茶美味しいので・・是非飲んで欲しいです!
また、同じA.C.ブルですが、「2017年 ド・スーザ」は飲んでおりません。数が無いのと、これ以上飲めない・・経費的な問題で・・少ないマランジュの白を開けてしまったので・・と言う節操の無さも影響していますが、先ほど上記に書かせていただいたように、暫定点で88+、付いています。
想像するに、ド・スーザはスーヴニールより、より濃密さが出ていると思われます。古木だそうですから・・。
そして、このド・スーザも何と、12.5度の仕上がりですよ。エレガント系の薄旨基本!・・です。・・やっぱり残しておいて飲もうと、今決めました!ワイン屋さんではかなりの人気商品になっているようですので、お早めにお手当ください!お勧めします!ここまで出来るのか!と・・ビックリでした!
● 2022 Bourgogne Rouge Hautes-Cotes de Beaune Rouge Perrieres
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ・ルージュ・ペリエール
【ポテンシャルは・・noisy 一推しのヴィーニュ・ヴィロンを凌ぐ!・・若干時間不足で伸び切らないだけ。こちらも純粋で・・将来への大きな布石を持っている珠玉のオート=コート・ド・ボーヌです!】

価格がヴィーニュ・ヴィロンより安いオート=コートのペリエールです。畑がどこだかわからないんですが、おそらくニュイ=サン=ジョルジュ、コンブランシアンの上部かなと推測しています。あの辺は、
「大理石の石切り場が有ってミネラリティが半端無い大柄な構造を持つワインが出来る」
と感じている場所です。
このペリエールもまた・・とんでもなく純粋です。そしてピュアでほんのりナチュラル・・美しく、繊細です。
しかしながらそのマンモスに存在するミネラリティが果実をやや隠し気味で、テクスチュアを少し厳しく感じさせますので、
「今だけを切り取ってみれば、だれでもヴィーニュ・ヴィロンを第一位にするはず!」
ではあるんですが、これ・・ちょっと時間を得たらどうなるか?・・と言いますと、かなり微妙な話しになります。
ヴィーニュ・ヴィロンはとことん美しさを演出し、やがてちょっと色っぽささえ得て、若干の押し出しも得ると思います。ペリエールは構造自体が大きく、多量のミネラリティが・・まだ他の要素を抑え込んでいる感じですので、今は幾分・・控え目なんですね。

ところが、3年ほど経過するとかなり変わるはずです。もともと美しいピノ・ノワールで、構造もしっかりしています。なので、ミネラリティのガードが下がり始めますと・・
「このペリエールの美味しさが急上昇するはず!」
なんですね・・。
そしてメゾン・プティ・ロワの美しく繊細な味わいが元々備わっていますから、
「もしかしたら、ヴィーニュ・ヴィロンをうっちゃるかもしれない・・?」
と思わせる訳です。
いや・・久々にA.C.ブル、オート=コートのテイスティングで・・萌えさせていただきました!・・いや、悶えさせて・・が正解かもしれませんが、
「美しいピノ・ノワールが世の支持を得たのに、美しさを極めたピノ・ノワールはごく一部のグラン・クリュだけなのか?」
そう・・メゾン・プティ・ロワのピノ・ノワールたちは優しく呟いているように思いました。ぜひこの・・美しいA.C.ブル、A.C.オート=コートの世界、覗いてみてください!お薦めします!!
● 2022 Bourgogne Rouge Hautes-Cotes de Beaune Rouge Vignes Vilon
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ・ルージュ・ヴィーニュ・ヴィロン
【凄い!・・この純粋さ、本当に見事です!・・久々に出会った感がある、ピノ・ノワールの純粋な姿に感動です!】

素晴らしいです・・ちょっと・・このクラスでは絶対に出会わないような質のエキスです。
言ってみれば・・
「超格上のクラスのイールドをオート=コート・ド・ボーヌで実現!・・しかも絞りを優しく、純粋さに輪をかけた見事に繊細な味わい!」
です。
そして、メゾン・プティ・ロワのピノ・ノワールは・・まったく甘みが無いんです・・。とことんドライです。なので、
「本来は、少しのシミが有っても目立ってしまう」
はずなんですが、全くそんな部分の無い・・超絶に美しい姿をしているんですね。
まず、このクラスのピノ・ノワールでは絶対に感じない!・・と断言できるレベルまで、ブラッシュアップしています。コストも相当掛かっているでしょう。
1枚目は敢えてグラスに残った部分を撮影していますが・・どうでしょう?・・美しく純粋な色彩でしょう?

ん?・・後ろの違うワインが気になる?・・あ、まぁ・・色々と一緒にテイスティングしていますから・・
左後ろはガニャール=ドラグランジュの2022年の1級ラ・ブードリオットですが・・これも滅茶旨いですよ。超高級なメロンの美しくも甘やかで高級なアロマが有って、中域もふっくらと膨らみ・・て、ここでは関係ないので・・はい。
で、この超絶に美しい色彩通りに・・ノーズも味わいも・・余韻まで、超純粋なんですね・・。
まったく穢れの無い美しい世界に連れて行ってくれますから、やはりご一緒するお食事の皿も選ばないといけないかと思います。
そして、軽やかさと充実度がきっちりとマッチしています。1枚目の写真のこの量を、グラスを散々に振り回してから口に含むと・・
「ワインでブルゴーニュ・ピノ・ノワールだけが見せる美しいグラデュエーションの世界!」
を口内で描かれたものを、再度・・口内と鼻と目と脳で何度も味わえるんですね・・残り香・・最高です!

価格は7千円台では有りますが、決して惜しくない選択になると思います。
そして何より、
「今、一番仕上がっている・・今飲んで一番美味しい、美しい、あり得ないほどに純粋なピノ・ノワール」
こそが、このヴィーニュ・ヴィロン2022年なんです。
ただし・・今回ご紹介させていただいた下級キュヴェ4アイテムは、全て同じレベルで・・非常に純粋です。なので、いずれ・・このヴィーニュ・ヴィロンのように感じられる日が来ます。タイミングの問題です。
そしてこのヴィーニュ・ヴィロン2022年もまた、
「ここで留まるワインでは無い!」
と言えます。まだまだこれから素晴らしい高質さを持っていますので、ポテンシャルを開花させるでしょう。
ある意味、めちゃ造り込んでいると言える・・
「ギルベール・ジレとは正反対!・・真逆!」
です。
しかし!・・面白いのはこれからです。20年経過したらどうなるか?・・noisy はある種の答えを持っています。でも言いません・・(^^;;
20年後に、この2022年のメゾン・プティ・ロワのピノ・ノワールとギルベール・ジレのピノ・ノワールを比較してみたい・・まぁ・・生きていればですが!・・そう思わせるほどに美しい液体です!
あ、因みにメゾン・プティ・ロワの上級キュヴェのサヴィニー=レ=ボーヌとペルナンなども届いていますが、今回はご紹介が間に合いませんので次回になります。どうぞよろしくお願いします。最高に素晴らしいです!
● 2018 Cote de Nuits-Villages la Montagne
コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ ・ラ・モンターニュ
【コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ..準村名格・・と言うより、集合村名格ですが、ニュイとボーヌの二世・・みたいな良いとこ取り?美しくも繊細な味わいです。】

良いですね~・・抜栓直後からめちゃ香ります。おそらくですが、So2 の量もかなり気を使って使用していると思います。
今回のコート・ド・ニュイ=ヴィラージュは、「ラ・モンターニュ」と言う名前が付いてます。A.O.C.ニュイ=サン=ジョルジュを構成するもう一つ(二つ?)の村、プレモ=プリシー(プルモー=プリセー)の西側が「ボワ・ド・ラ・モンターニュ」と呼ばれる地域です。まぁ、ここであるとは言えないんですが、ニュイ=サン=ジョルジュの南に接しているコンブランシアンとコルゴロワンの村は、「コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ」を名乗ることが出来ますので、このどちらかの村だと思います。
そして、コート・ド・ニュイの最南端のコルゴロワンの南はもう、コート・ド・ボーヌでして、ラドワ=セリニーに入ってしまいます。つまり、コルトンを産出する村の一つですね。
ですので、ちょうどニュイ=サン=ジョルジュとラドワ=セリニーに挟まれた地域の集合村名ワインと言うことになります。としますと、
「ニュイ=サン=ジョルジュ似か?・・それともラドワ=セリニー似?」
と言うような疑問が有るかと思うんですね。
因みにトラペさんの素晴らしいコート・ド・ニュイ=ヴィラージュ・ル・メイ・フランゲは、ジュヴレとフィサンに挟まれたブロション辺りの畑のはずでして、こちらはもうモロに「ジュヴレそっくり」です。
近いのはドメーヌ・ド・ラルロのクロ・デュ・シャポーでしょうか・・ニュイ=サン=ジョルジュ(プレモー=プリシー)のすぐ南のコンブランシアンで、すごくニュイ=サン=ジョルジュらしい味わいですよね?
じゃぁ・・この「ラ・モンターニュ」もニュイ=サン=ジョルジュっぽいか・・?と思われるかもしれません。
「・・全然・・違う」
んですね~・・いや~・・面白いでしょう?・・面白くないか・・
味わい的に近いのは、ラドワ=セリニーです。ちょっと多めに盛って言うなら「コルトン」です・・(^^;; そっち系の「チェリー」な果実で、「激エレガント」ながらも「超繊細」でふんわり柔らかく、「滅茶薫る」ピノ・ノワールなんですね。
しかも相当・・So2 は少ないはず・・トータル22mg だそうです。耳かき1杯も入れない位でしょうか。
エキスは綺麗に出ていてピュアです。そして甘みは全く感じられないほどにドライ・・でも柔らかくてふんわりなナチュール味!・・どうです?・・ちょっと気になって来ました?
残念ながら他のワインはテイスティング出来ていませんので、こちらをご参考の上、是非ともご検討くださいませ。素晴らしい出来だと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【より複雑でしっかりしていますが、エレガント路線に変更無しの2016年!2017年は飲めていませんが、リアルワインガイド第64号はそれぞれポテンシャル90点、90+点と高評価です!】

斉藤さんのコート・ド・ニュイ=ヴィラージュです。これは村名クラスのワインになります。現状、単独の名称を名乗れていない村ですね。まぁ、出来ることならその辺のテクニカルも教えていただけると有難いなぁ・・と思いますので、是非インポーターさん、情報をくださいね。
noisy が飲めたのは、デビューのヴィンテージの2016年ものです。2017年ものは・・自重しています。因みに、リアルワインガイド第64号では、
2016年 今飲んで 89 ポテンシャル 90 飲み頃予想 2019~2039
2017年 暫定点 89+ 90+
としています。
素晴らしいA.C.ブルゴーニュのスーヴニール同様、アルコール分12.5度と言うエレガントスタイルです。全くスーヴニールの味わいの延長上に有りました。まぁ・・こちらのコート・ド・ニュイ=ヴィラージュ2016の方が先にリリースされているはずなので、この延長上に有るのが2017スーヴニールと言うことになるのでしょうが・・。
で、判りやすいように・・スーヴニール2017の写真も出してしまいましょうか。

どうでしょう?・・全然違いますよね・・濃さが。ここまで違うと・・味わいも全然違うのでは?・・と思われるかもしれません。
確かに、畑そのものが違いますんで、表情のディテールは異なります。スーヴニールは暖かさも有りますが、基本、涼やかです。コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ2016の方は、やはりニュイらしい温かみをしっかり持っています。その上で、ドライで、濃密さがありながらもエレガントなんですね・・。
しかも前述のように12.5度に仕上がっていますから、これはもう・・感性のなせる業!と言っておきましょう。
因みに2017年は、リアルワインガイド的には2016年ものよりも0.5ポイント高い暫定点を付けています。より熟したヴィンテージ背景もあるのでしょう。こちらは13.5度になっていますので、よりタフで豊かなボディに仕上がっているはずです。
おそらくですが早々に無くなると思われます。是非お早めにゲットされてください。お勧めします!
● 2018 Bourgogne Rouge Hautes-Cotes de Beaune Rouge
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ・ルージュ
【基本的にはサン・スフルと全く同じ・・のようですよ!】
面白いですね~・・こちらは37mgのSo2 を使用したオート=コート・ド・ボーヌです。50mg 位は普通ですから、37mgでも少ない方です・・でもサン・スフルは使用せずとも僅かに生成されているはずなので、今のところの残存数値では15~20mg位なのかと想像しています。
しかし、So2 の使用は、ワインを頑なにしてしまいます。時間が経てば分解されて行きますので、徐々に数値は下がります。でも、
「リリース直後のサン・スフルのキュヴェと、使用したキュヴェが有る!」
と言うのは、ちょっとマニアックでは有りますが・・滅茶面白いと思いますよ。
noisy 的には今までの経験から、何となく想像できちゃっていますが、一応申し上げておきましょう。
So2を入れ無いと、とても香るし、香りそのものが太くなる・・半面、味わいの中心点がちょっとボケているような感じがする・・がとてもピュア・
So2を使用すると、硬くなり香りも出にくい・・線が細くなる・・半面、コアは(比較して)ちゃんと有るように感じる。ボディはちょっと平坦で脹らみに欠ける。
まぁ、So2 無しは、流通・保存は大変ですよ。やはり14度以下で保存してください。早めに飲まれるのが良いかと思います・・何が有るか判らない時代ですからね。ご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Rouge Hautes-Cotes de Beaune Rouge Sans Soufre
ブルゴーニュ・オート=コート・ド・ボーヌ・ルージュ・サン・スフル
【ご本人さん、きっとこれがやりたかったんじゃないかと思いますよ・・なんとA.O.C.の葡萄でサン・スフルです!・・お一人様1本限定です。】
これ、飲みたかったんですよね・・でも、これを開けるとなると、So2 無しと比較したくなってしまう・・そうすると村名も開けなくては・・と、どんどん沼にハマってしまって、また赤字銘柄を造り出してしまうことになってしまうので・・自重しました。ちょっとこのところは頑張り過ぎで、入荷分を全部販売しても「トントン」にしかならない銘柄が多過ぎることに気付き、
「しばらくの間、入荷数が少ないものは自重する」
ようにしないとやっていけなくなるのが見えてしまいました。
ですが、
「健全な葡萄だけを使って、全てが順調に行って初めてサン・スフルが可能になる」
と言うことを、ブルゴーニュのピノ・ノワールで教えてくれる訳ですから・・大変貴重なワインです。
しかも24hl/ha と言う・・グラン・クリュ並みの収量で造られています。これは非常な選別をした・・と言う意味と、収穫量を抑えた・・もしくは何かの要因で下がった、下げたと言う意味が有りますよね?・・その辺も飲めば結構に答えが見つかるんじゃないかと思います。
申し訳ありませんがお一人様1本限定でお願いいたします。ご検討くださいませ。
● 2018 Maranges Bas des Loyeres
マランジュ・バ・デ・ロワイエ
【こちらも樹齢100年のマランジュ・ルージュ!・・Noisy wine 初登場です!】
同じ名前の「バ・デ・ロワイエ」はブランが来ていました。でもルージュは初めてですね。
昨今はもう気候の変動が凄いですから・・関東は毎年5月中ごろからは、もう梅雨入りみたいなグズグズな天気で蒸し暑いです。noisy が子供の頃は、
「しとしとぴっちゃん・・しとぴっちゃん」
と降っていたかと思えば、いきなり・・
「パラパラ」
と降り出して来て、学校から濡れて帰っても大丈夫と傘を持たずに家を出て、ずぶ濡れで帰って来たことも有ったと思い出します。
かと思えば6月に入ると結構な天気になってしまって雨が降らず、梅雨明け宣言が出るとまた「夏空ならぬ梅雨空」になってしまっていると思います。
フランスはどうか・・と言いますと、夏は相当暑くなるようでして、以前の「涼やかな風が通り日照の良い丘」は「乾いた灼熱の丘」になってしまうようで、むしろ「雨」「水」を期待するヴィニュロンたちの声が、前までは不思議に思えたものが、今はもう毎年のことのようになってしまっているようです。
ですので、
「少し前までは、あまり期待できないアペラシオンだった地域のワインに期待が高まっている」
とも言え、このコート=ドールの南の端、マランジュのワインも、以前のような鈍重さを持たない、エレガントな味わいになってきていると感じています。
残るようでしたら飲ませていただこうと思っています。ご検討くださいませ。
● 2018 Chorey-les-Beaune
ショレ=レ=ボーヌ
【トップ・キュヴェです!!樹齢はなんと・・100年ってホント?】
まぁ、トップ・キュヴェと言いましても、プティ・ロワの場合は、オート=コートもコート・ド・ニュイ=ヴィラージュも、そして村名格の2つも・・
「ほとんど価格は一緒!」
なんですよ。
まぁ、一般的に見た格だけで言うなら「村名」ですのでトップ・キュヴェとさせていただいただけです。未だに飲めないんですよね・・。
因みに樹齢は100年とのことで・・凄いですね~・・。So2 が20mg と言う極端に少量の樹齢100年のキュヴェがこの位のプライスだとしたら、だいぶお買い得なんじゃ無いかと思います。ご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
【バレル・ファルメンテッドなのかと思いますが、濃密で酸に柔らかさのある高質なアリゴテです。】
このアリゴテの2017年ものはとても見事でした。濃密さと複雑さが交錯し、そこにピュア感、ナチュラル感が見事に載せられている感じで、センスの良さと持っている技術を見せてもらった感が有ります。
まぁ、このクラスはどんなに少なくともケースでいただかないと・・ワイン屋としてもどうにもなりません。昨今はどうも・・
「ワイン屋もバラ買いが普通」
になっているようで、特に自然派やビオの生産者のワインにその傾向が強いようです。元々、生産量が多く無いため輸入量が少なく、そこに多くのワイン屋と飲食店が待っているため、1本~3本などと言う数でしか入って来ない訳ですね。最近のワイン屋さんも、却ってその位の数の方が回しやすい・・と考えているようです・・。まぁ、やり方はそれぞれの方法が有りますので自由で良いと思いますが、noisy的には支持はできません。販売者がリテールのワインファンと同様な数しか仕入れない、仕入れられないのでしたら・・と、そこから先のことを考えてしまいます。なかなかそこからは、ご同業にもお客様にも明るい未来は見えてこないと思うんですけどね。
昨今のブルゴーニュでは、高質なアリゴテがブームのような気がします。元々はコシュ=デュリがムルソー・・・・とまでは行かないにせよ、素晴らしいアリゴテをリリースしていましたし、アルノー・アントやブノワ・アントも樽発酵系で素晴らしい密度のアリゴテをリリースしています・・今は滅茶高いですけどね。
そこまでは到達していないにせよ、同類のアリゴテだと思います。ご検討くださいませ。
■エージェント情報
開けたてやや還元、すぐに飛びます。緻密なミネラル、果実味は豊かでレモンバターのようなニュアンス。最初は青りんごのような爽やかさもありつつ時間が経つと穏やかな酸と果実感が馴染みます。厚みのあるアリゴテです。
以下は以前のレヴューです。
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【・・う~ん・・熟練の手練れでは無いはずだが・・良い出来だと言わざるを得ません・・メゾン・プティ・ロワの意識の高さを感じてみて下さい!】
良い色をしていますね~・・。ちょっと照度不足で暗いですが、調整せずに画像の大きさだけを弄りました。ほんのりとオイリーさが漂い、ただフレッシュなだけのアリゴテでは有りません。
このところのブルゴーニュワインの価格上昇は、単なる値上げ・・と言う理解ではいけないと・・思っています。
それは、例えばこのような多産種のアリゴテにも言えますが、以前はチープなワインの代表格でも有った品種、クラスでは有るものの、
「それまでの安易な畑の下て・造りを捨て、ブルゴーニュと言うテロワールから生まれるワインへのこだわりを見せるものになっている」
と思うんですね。
何せ、まだ皆さんは気付いていないかもしれませんが、例えばブルゴーニュ・パストゥーグランと言うワインは、以前はやはり軽くて酸っぱいものがほとんどを占めていました。中身の無いチープなワインです。
しかしながら昨今はどうでしょう?・・いや、パストゥグラン、滅茶美味しいですよ。騙されたと思って是非飲んでみてください。ダンジェルヴィーユのパスグラなど、noisy 的には飲みたいワインの筆頭クラスです。むしろ、A.C.ブルがしっかりし過ぎてますんで、飲み頃を見て飲まなくてはいけないな・・などと感じてしまうのに対し、
「パスグラは・・ガメかピノ、どっちか頑張ってりゃ美味しいし・・何よりリリース直後からすぐに美味しく飲めるのが良い!」
と思ってるくらいです。
この斉藤さんのブルゴーニュ・アリゴテも、そんな域に入って来ている出来です。超高級、凄い出来のアリゴテクラスでは無いですが、葡萄の出来を見て、どのくらいに仕上げられるかを想像し、その出来を目指して無理することなく、たゆまぬ努力をした結果・・と言うように感じられます。
ですので、滅茶美味しいアリゴテ・・いや、コシュ=デュリやアルノー&ブノワ・アント、ルロワなどのクラスにはとても及びません。ですが、高級クラスのアリゴテと、凄く出来の良いフレッシュクラス(二次発酵をしない軽いタイプ)の間を狙った立ち位置で、しかも高級路線に寄ったところに仕上げを持って来ています。
ですので、香りはもう100点!・・膨らみは80点・・ワインの熟度が60点・・で、時間が経過して行けば、滑らかさが増して来ますので、60点が65点、70点と上がり、最終的には80点ほどに評価できるようになると感じられます。
僅かにフレッシュさの残る余韻を除けば、基本的に「まよやかさ」を狙いに行ってますので、アリゴテを意識しないので有れば、「ブルゴーニュ・ブラン」で通ってしまうと思いますよ。
流石に滅茶美味しい「サン=ロマン・ブラン」や「マランジュ・ブラン」の域には達しないものの、メゾン・プティ・ロワの意識の高さを充分に堪能できると思います。是非飲んでみてください。お勧めします!
● N.V.(2018) Altesse V.d.F.
アルテス V.d.F.
【サヴォワのアルテスを仕込んだネゴスラインの白!濃密な方向に振れたフルミント種の近種です。】
今回はテイスティングはスルーさせていただきました。6本しかないので・・すみません。前々年、前年のアルテスは飲んでますので、その辺りのレヴューも是非ご覧くださいませ。
アルテス種はサヴォワ辺りで造られる葡萄品種で、ルーセット・ド・サヴォワと言う名称でリリースされることが多いです。トカイ・フルミントに近い種と言われています。非常に遅熟だが灰色カビ病に耐性があり、その性で濃密な味わいになって行くようです。
まぁ、サヴォワのお隣のジュラには、さらに濃密な味わいになるサヴァニャンが有りますが、好き嫌いの出やすい酸膜酵母によるものが多いですよね。
そんな意味では、密度が高く凝縮感のある白ワインを適度に飲みやすくした感じ・・と思っていただいて良いかな・・と思います。
アルコール分も12.5度で、光に透かせて見るとやや濃い目のゴールドに輝いて見えます。とても良い感じです。ご検討くださいませ。
■エージェント情報
フレッシュで明るいトーンのアタック、滑らかな液体の中に細やかな酸があり、アフターまできれいに続きます。
以下は以前のレヴューです。
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【ブルゴーニュ・ブランをほんのり繊細にした感じ?・・アルテス種による白ですが、リアルワインガイド第64号は89~90点との暫定点です!】
2016年ものに続き2017年ものが入って来ました。2016年ものも美味しかったですが、2017年も素晴らしい仕上がりです。
noisy もまた、アルテス種のワインがどういうものなのか・・は掴んでおりません・・そこまで飲み込んでいないので結果を持ちえないというのが正しいところです。
ですが、シャルドネ種が持つ豊かな中域に、繊細な中高域のハツラツとした伸びをプラスした感じ・・と言うのが現状です。なので、ほとんどシャルドネと区別がついてません・・(^^;;
やはり斉藤さんのセンスが光る見事な味わいで、
「ブルゴーニュ・ブラン」
と言ってもそのまんま・・通ってしまうと思いますよ。サヴォワやジュラの粘っこさや、A.O.C.由来の酸膜系のアロマはゼロです。
厳しい酸は無く、ですが酸の総量はしっかり有るタイプ。バランスの良さが感じられます。
昨今は日本人の方が世界が活躍されています。フランスでどれだけ日本人が働いているのか・・一回、統計を取ってみたら凄いことになるんじゃないでしょうか。
将来も非常に楽しみな造り手だと思います。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【わ~お!・・ジュラ・サヴォワを造る日本人はミロワールの鏡さんだけじゃなかった!美しい極薄緑の入った色合いを是非ご覧ください!】
「ワイン造りはセンスだ!」と言い続けておりますが、良いですね~・・凄く良いです。
詳細なご紹介の前に、揮発酸に対する noisy 的なスタンスを記載させていただきますね。
基本、揮発酸由来のキツイ香り、余韻がサワーのようになってしまっているのはアヴァンギャルドだと評しています。個人的にはそれは有っても良いが、沢山ある表情の内の一つで、抜栓後に拡大して行かない・・つまり止まっていることを良しとしています。飲んでいて15分後にはほぼ「お酢」と言うのでは、ワインなのかお酢なのか判断つきませんから。
なので、揮発酸が目立つ場合は、いつもそのように書いていますし、酷いものはご紹介や販売をしない場合も有ります。
で、この「アルテス」ですが、
「全く揮発酸の気配無し!」
です。ピュアで中程度の押し出し、中域の膨らみを持っています。軽やかさに加え、中域に盛り上がりの有る感じです。
酸は非常にふくよかでまろやか、強く無いです。アロマも膨らみが有ってスピードも速い・・そしてドライで実に良い感じです。
「ん~・・ブルゴーニュワインだな~・・イメージは・・」
と思っていただけるでしょう。シャルドネにピノ・ブランを20%位混ぜ込んだボーヌ辺りの白ワインのイメージが近いか・・もしれません。ムルソーのように厳しく硬いミネラリティでは無く、白っぽい石灰にレンガのような・・乾いた土のニュアンスのミネラリティ?が感じられます。
「・・いや、もう普通に・・とても旨いんだけど!」
と言っていただけるんじゃないかと思います。
ビオロジックですが、日本人的な細やかな仕事、考察を重ね、それを醸造に生かしていると聞いています。そもそも斎藤さん、硫黄アレルギーだから使用できないそうです。それでも牛乳由来の成分で硫黄の代わりにしているとのこと、その辺りも柔らかな酒質に貢献しているのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
● 2018 Bourgogne chardonnay
ブルゴーニュ・シャルドネ
【ようやく入荷したブルゴーニュ・シャルドネですが・・・テイスティングは上級キュヴェのマランジュ・ブランにさせていただきました・・!】
ようやく入って来た・・おそらくドメーヌもの・・なのかな?・・違ってたらすみません。やっと飲めるかと楽しみにしていたんですが・・
こちらはビオディナミの認証を取っているようですので、畑の位置とかがテクニカルに有れば良いんですけどね・・在りませんでした。アルコール分は13度のようです。
社長の息子さんで有るMさんのコメントをいただいてますんで・・あ、このコラムの下に書いてあるのは彼のものです。noisy は飲んでおりませんので・・。彼はリアルワインガイドのテイスターにもなられた新進気鋭です。くたびれ果てた noisy とはだいぶ違います。いずれ会社を背負って立つ方なので、ビシビシと・・いや・・ツンツン程度では有りますが、時折ちょっかいを出させていただいてます。ご検討くださいませ。
■エージェント情報
華やか、ほんのり桃や蜜リンゴ、バナナを思わせる果実味、樽のニュアンスは少し強く感じますが、2-3時間でまとまりが出てきます。
● 2018 Maranges Bas des Loyeres
マランジュ・バ・デ・ロワイエ
【メゾン・プティ・ロワのトップ・キュヴェ!2017年に続き・・相当に良い仕上がりです!(昨年はサン=ロマンが有りましたが・・!)】

なるほど~!・・と納得してしまう見事な味わいでした。これは相当美味しいです。2017年ものも見事でしたよね。
色合いは淡い緑が透けて見えるような、やや濃い目のゴールドです。昔はこの地区はオート=コート・ド・ボーヌだったはずですが、今では村名に昇格しています。
その昇格したA.C.マランジュ・ブランですが、非常に滑らかなテクスチュアで、ピュアにしてナチュラルなアロマと柔らかでふんわりとしたフカフカなニュアンス、そしてマッタリと少し粘るように口内に留まった粒から、ほんのりと蜜っぽさやミネラリティの表情が浮かんできます。
柑橘有り、果実有り、高域の伸びの良い見事な味わいです。現状、僅かに還元していますが、この位の還元で「匂う」と言う方は少ないかな・・と思います。もし、気になるかもしれない・・と思われるようでしたら、2カ月ほど置いてください。飛ぶと思います。
さすがのトップ・キュヴェでした!・・ブルゴーニュはコート・ドールの南端から生まれた日本人作の高質シャルドネです。是非ご検討くださいませ!
■エージェント情報
ネゴスのシャルドネです。開けたてやや還元、クローズ。集中力と厚みのある液体で樽のニュアンス、まだまだ太い酸と樽のニュアンスのまとまりは欠けますが、余韻は長くポテンシャルは感じます。
以下は以前のレヴューです。
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【こりゃぁ旨い!・・滑らかで豊かなブルゴーニュ・シャルドネの一つの世界観を達成しています!リアルワインガイド第64号の90~91ポイントと暫定点は破格の凄い評価!?】
これ、相当に良い出来です!・・特に、「酸っぱいのが苦手」な方には、これほど美味しいと感じる白ワインは無いかもしれません。とても豊かで滑らかなシャルドネです。
そもそも・・マランジュって、どこに有るかご存じでしょうか?
「・・知らん!」
でしょう?
そう・・まさにコート=ドールの南の端です。ブルゴーニュの南の端では有りませんよ。コート・ド・ボーヌの南のドンケツです。昔は、
「コート・ド・ボーヌ=ヴィラージュ」
を名乗っていた2つの村が「マランジュ」のA.O.C.を名乗れるようになったんですね。
まぁ、美味しいマランジュに出会うことは少ないですが、この斉藤さんのマランジュ・バ・デ・ロワイエ・ブランはその数少ない機会の一つになるでしょう。
特に、noisy がセレクションするワインの多くは酸がしっかりしていますので、時に「酸っぱい」と感じる方には特に美味しいと思っていただけるはずですよ。
本来は全域に美しい酸が有ってしかるべきですが、酸の種類は膨大ですし、アペラシオンにも拠って来ます。南の暑い地方のワインは酸が緩くなり、北の寒い地方の酸は厳しくなるものです。
このマランジュは、全体的には「緩やかな酸」です。しかしながら、「酸の総量」は、普段、noisy がセレクションするワインたちとほぼ同様です。しっかり存在するんですね。でも、それは絶対に「酸っぱい」とは言わないはずです。何せ、非常に滑らかですから・・。
これは、コート=ドールの南端と言うロケーションにも拠りますが、斉藤さんの持っているイメージにも寄ると思われます。
ゴージャスな、少し南に寄った地方のフルーツがしっかり有り、少しオイリーで、蜜っぽいニュアンスが有り、豊かな中域が滑らかで、実は低域にも高域にもキッチリと伸びて行けるだけのたっぷりなミネラリティを持っています。
ここでミネラリティが不足していたり、酸が不足していると、ダレた美味しく無い味わいになってしまうところですが、葡萄の持っているポテンシャルとしっかり釣り合って見事な出来になっていると感じました。
美味しいので・・あっという間に無くなってしまいました。まぁ、結果3人で飲んでますんで・・美味しいとすぐに無くなります。是非飲んでみてください!超お勧めです!
● 2018 Bourgogne Rouge les Lormes
ブルゴーニュ・ルージュ・レ・ロルム
【ドメーヌもののA.C.ブル2アイテム(多分・・)。レ・ロルムのみのテイスティングですが、滅茶ピュアでナチュラル!やはりこんな風ピノが造りたい!・・と言う気持ちが伝わって来ます!】

これも非常に美味しいです。こんなブルゴーニュのピノが持つ精妙なエレガンスが表現できるなんて・・大したものだと感じ言ってしまいました・・このレ・ロルム、是非飲んでみて下さい。
もとはスーヴニールと言う名前で2017年までリリースしていたもののようですので、以下に2017年のスーヴニールのレヴューを掲載しています。
ビオでSo2のトータルが24mg・・・これはほぼ使用していないのと変わらないです。無添加でも数値が30mg位は出ることが多いです。アルコール分は14度ですが、強い感じはしません、テクスチュアもソフトでフカフカ、硬質な部分はアロマの中にのみ発見出来ます。
流れるような起承転結が有り、最後に長く留まる「良い感じ」がとても心を和ませてくれます。いや・・良いですね・・これは上級のド・スーザ2018も飲みたくなってしまいました・・!・・が、数が無いので思い留まっています・・何せ時間も無いですし。
まぁ、色合いの集中感も2017年とはだいぶ違うでしょう?・・それでいて「濃さそう!」と言うような感じじゃないんですね。ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美味しさを「ビオ、ナチュール的にも」たっぷり感じさせてくれる出来でした。勿論、アヴァンギャルドには陥らず、危険な要素も見当たりませんので、ビオ嫌いのブルゴーニュファンの方にもおすすめ可能かと思います。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【こんなに艶やかな色彩のピノ・ノワールを日本人が造れるのか?!・・エレガント系、エキス系の強く無い酒質!素晴らしい出来です!】
いや~・・素晴らしいですね~!アルコール分12.5度のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。・・いや、そんなアル分でエレガントなピノなど今やほぼ絶滅危惧品種ですよ・・。
リアルワインガイド第64号ではこのキュヴェは掲載されず、少なくて飲めなかったド・スーザが掲載されており、87+~88+の暫定ポイントが付いています。
まぁ、確かに・・テイスティングしてみることは出来るんですが、むしろ、このメゾン・プティ・ロワのワインを入手出来たことも奇跡では有りますし、後先は余り考えずに片っ端から開けてしまう noisy では有りますが、このペースで開け続けますと経営的に・・どうなの?・・とも言われかねませんので自重しています。
これ、相当に美味しくて・・ドメーヌものなのかな?・・判りませんが、超エレガントなのにちゃんとコアが有って、じんわりと旨味の有るエキス味で、細やかなミネラリティ由来の表情が伝わって来るんですね。
なので、やはり・・センスなのか・・と感じてしまいますが、そこには日本やフランスで研修した経験もあるのでしょう。
だって・・普通なら、しっかりと濃度の有るワインに仕上げたいと思ってしまうはずなんですよ。まだお若いですしね。でも、素材が有ってその潜在能力を確かめられる力が有り、、その将来の姿を見通せる想像力が有り、具体的にどう動いたら良いか、動かなくて良いかを判断する力が有って・・です。
でもそりゃぁ・・noisy 位の年齢になれば、自分の限界もそこそこに知っていますし、冷静になって感じることもできます。しかしながら、まだ働き盛りにいて、冷静に自身を見つめることが出来て、畑と葡萄を知って、そこまで出来る・・と言うのは、もはや才能だと思うんですね。
なので、「センス」と言うことになろうかと思ってしまいます。これ、滅茶苦茶美味しいので・・是非飲んで欲しいです!
また、同じA.C.ブルですが、「2017年 ド・スーザ」は飲んでおりません。数が無いのと、これ以上飲めない・・経費的な問題で・・少ないマランジュの白を開けてしまったので・・と言う節操の無さも影響していますが、先ほど上記に書かせていただいたように、暫定点で88+、付いています。
想像するに、ド・スーザはスーヴニールより、より濃密さが出ていると思われます。古木だそうですから・・。
そして、このド・スーザも何と、12.5度の仕上がりですよ。エレガント系の薄旨基本!・・です。・・やっぱり残しておいて飲もうと、今決めました!ワイン屋さんではかなりの人気商品になっているようですので、お早めにお手当ください!お勧めします!ここまで出来るのか!と・・ビックリでした!
● 2018 Bourgogne Rouge de Sousa
ブルゴーニュ・ルージュ・ドゥ・スーザ
【ド・スーザはアル分12.5度の超エレガントタイプ!?・・残念ながら2018年も飲める数量が在りませんでした・・】
昨今は新型コロナの影響も有って、ワインの入荷が重なることが多く・・捌くのに一苦労してしまいます。入って来ない時はしばらく無いのに、続きだすと・・
「今月中にお引き取りお願いします!」
と、半ば強制とも取られかねない感じでお願いされてしまうんですね。
なので端境期は「無くて」苦労しますし、続き出すと「あり過ぎて・・テイスティングアイテムも多過ぎて」困ることになってしまいます。
今回の「プティ・ロワ」も月末・月初に入荷と言う、普段なら絶対にやらないパターンなんですが・・10月は木曜日は5回も有って、しかも10月末頃には多くのワインが到着する可能性が有るにも関わらず、前半は「?」な感じなものでして・・
なので急遽仕入れを起こしてテイスティングして・・と、非常に忙しいスケジュールになってしまいました。
そんな時のテイスティングは、ほとんどの場合・・
「荒れを差し引いてコメントにする」
ようになります・・これも「慣れ」で出来るようになってしまいますが、ところが今回の2アイテムのプティ・ロワ・テイスティングには、そんな「差し引き」は不要でした。もう・・
「普通に美味しい!」
んですね。
確かにマランジュ白は僅かに還元してはいましたが、全く問題ないレベルでしたし、ブルゴーニュ・ルージュのレ・ロルムの、香しくも柔らかくナチュラルな美味しさには、全く「荒れ」も「曇り」も感じられませんでした。
こちらはさらに上級の「ド・スーザ」ですので、2018年ものこそは飲もうと思っていたのですが・・赤を2アイテム開ける訳にもいかないので・・申し訳ありません。でもその分、皆さんにお分けできる数が有る・・と言うことになります。
昨今は日本の国産ワインも静かなブームになっていますが、海外で活躍される日本人の方の・・しかもブルゴーニュでワインを造れる方は、本当に少ない訳ですから・・将来性も凄く有ると見込める「プティ・ロワ」のドメーヌワイン(多分)・・是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【こんなに艶やかな色彩のピノ・ノワールを日本人が造れるのか?!・・エレガント系、エキス系の強く無い酒質!素晴らしい出来です!】
いや~・・素晴らしいですね~!アルコール分12.5度のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。・・いや、そんなアル分でエレガントなピノなど今やほぼ絶滅危惧品種ですよ・・。
リアルワインガイド第64号ではこのキュヴェは掲載されず、少なくて飲めなかったド・スーザが掲載されており、87+~88+の暫定ポイントが付いています。
まぁ、確かに・・テイスティングしてみることは出来るんですが、むしろ、このメゾン・プティ・ロワのワインを入手出来たことも奇跡では有りますし、後先は余り考えずに片っ端から開けてしまう noisy では有りますが、このペースで開け続けますと経営的に・・どうなの?・・とも言われかねませんので自重しています。
これ、相当に美味しくて・・ドメーヌものなのかな?・・判りませんが、超エレガントなのにちゃんとコアが有って、じんわりと旨味の有るエキス味で、細やかなミネラリティ由来の表情が伝わって来るんですね。
なので、やはり・・センスなのか・・と感じてしまいますが、そこには日本やフランスで研修した経験もあるのでしょう。
だって・・普通なら、しっかりと濃度の有るワインに仕上げたいと思ってしまうはずなんですよ。まだお若いですしね。でも、素材が有ってその潜在能力を確かめられる力が有り、、その将来の姿を見通せる想像力が有り、具体的にどう動いたら良いか、動かなくて良いかを判断する力が有って・・です。
でもそりゃぁ・・noisy 位の年齢になれば、自分の限界もそこそこに知っていますし、冷静になって感じることもできます。しかしながら、まだ働き盛りにいて、冷静に自身を見つめることが出来て、畑と葡萄を知って、そこまで出来る・・と言うのは、もはや才能だと思うんですね。
なので、「センス」と言うことになろうかと思ってしまいます。これ、滅茶苦茶美味しいので・・是非飲んで欲しいです!
また、同じA.C.ブルですが、「2017年 ド・スーザ」は飲んでおりません。数が無いのと、これ以上飲めない・・経費的な問題で・・少ないマランジュの白を開けてしまったので・・と言う節操の無さも影響していますが、先ほど上記に書かせていただいたように、暫定点で88+、付いています。
想像するに、ド・スーザはスーヴニールより、より濃密さが出ていると思われます。古木だそうですから・・。
そして、このド・スーザも何と、12.5度の仕上がりですよ。エレガント系の薄旨基本!・・です。・・やっぱり残しておいて飲もうと、今決めました!ワイン屋さんではかなりの人気商品になっているようですので、お早めにお手当ください!お勧めします!ここまで出来るのか!と・・ビックリでした!
● 2017 Chorey-Les-Beaune
ショレ=レ=ボーヌ
【メゾン・プティ・ロワのトップ・キュヴェです!期待しましょう!】
残念ながら飲めるほど入荷が無い・・のでテイスティングはしておりません。ですが、2018年もののA.C.ブルゴーニュの旧スーヴニール、現レ・ロルムを飲むと、自然派系ブルゴーニュのワインのニュアンスと、確実なエキス感の凝縮が見られますので、相当に期待して良いかと思います。
まぁ、本来ですとテイスティングしないといけないんですけどね・・。エージェントさんもワイン屋も「売れるから良いや」とばかりに、右から左に流して行くことだけに終始するようなスタイルでは、ワインが今ほど売れない時代を経験している者にとっては恐怖感に近いものを感じてしまいます。
なので、事あるごとに、
「せめて飲める位の数を入れてくれないと先が無くなるよ。」
と言ってるんですが、話しの内容は「ごもっとも」だと受け止めているようでも、結局スルーされてしまうのがオチです。持て囃されているうちが花なんだと・・身に染みてないとそうなっちゃうんですよね。
アルコール分12.5度、色合いもそれなりに濃度が出ていて光沢があり、とても美味しそうです。ご検討くださいませ。
■エージェント情報
ネゴスのピノノワールです。時間が経つに連れてスミレなどの華やかさが出てきます。赤系果実を中心にブルーベリー、奥にコウメのニュアンス、エキスの凝縮感に重心を持ち上げる酸、余韻は長いです。
● 2017 Vin Mousseux Fou du Roy
ヴァン・ムスー・フー・デュ・ロワ
【ブルゴーニュの手摘みのアリゴテとシャルドネをビュジェ(・セルドンで有名な)のドメーヌも持込んで仕上げたヴァン・ムスーです!】

泡もの、ムスーとかクレマン、シャンパーニュを造るのには、やはり専用の設備と貯蔵場所が必要になります。ペティアンで有れば、とりあえず打栓して詰めることは可能ですが、それでもデゴルジュマン(澱引き)はしなくてはなりません。
なので、ブルゴーニュではクレマンやムスーを自分で造るところは少なく、大抵の場合はネゴスへ丸投げしてしまうのでしょう。
斉藤さんも流石にまだそこまでの設備は無く、ブルゴーニュの葡萄をビュジェ(サヴォワ)に持ち込んで仕上げてもらったようです。・・やはり、泡ものも本格的に造ってみたいと思っているのかな?・・などと邪推しています。
到着間もなく・・ですが、早々に開けてみました。流石に泡も少しランダムな大きさに見えますが、意外や意外・・泡は結構に旺盛です。昇って弾ける泡からピュアでナチュラルなアロマが零れて来ます。
「お?・・結構泡は肌理が細かいし、持続性が高いんじゃない?」
と想像させてくれるでしょう。

2枚目の写真は、上の状態から少し時間が経過したものです。ガス圧の低いクレマンやムスーでこの写真は・・中々撮れないと思いますよ。ほぼほぼ・・泡は消えてしまうはずですから。泡の持続性の証拠とも言えます。
この段階になると不ぞろいな泡の内、大き目のものはだいぶ弾けて無くなります。普通はこの時系列だと、泡の下の液の色が見えるはず・・と思って撮影者は構えていた訳です。でも・・・当てが外れて撮ってしまったと言うことですね。
3枚目も同様です。結構に泡持ちが良く、しかも液を足していないのが判るかと思います。なので、舌触りは結構にクリーミーですよ。
アリゴテが主体のところにシャルドネを加えていますので、低域と高域にアリゴテ、中域の膨らみにシャルドネ・・と言う構成(大雑把では有りますが)かな・・と思います。事実、全域でしっかり味わうことが出来ます。

そうは言っても熟成期間が短いですから、味わいの深みや丸み、滑らかさは、シャンパーニュにはとても追いつきません。
フレッシュで軽やか、全域に膨らみと香りを持った、出来の良いヴァン・ムスー(まぁ・・ブルゴーニュのクレマンと言って良いかと)だと思います。ちょっと蒸れたようなニュアンスの出やすい、そして気温の高さを感じるサヴォワの個性は全く感じませんでしたので、醸造所としての個性は完全に消されています。
気軽に飲めるヴァン・ムスーです。斉藤さんのオールマイティーぶりを是非ご確認ください。
● 2017 Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
【・・う~ん・・熟練の手練れでは無いはずだが・・良い出来だと言わざるを得ません・・メゾン・プティ・ロワの意識の高さを感じてみて下さい!】

良い色をしていますね~・・。ちょっと照度不足で暗いですが、調整せずに画像の大きさだけを弄りました。ほんのりとオイリーさが漂い、ただフレッシュなだけのアリゴテでは有りません。
このところのブルゴーニュワインの価格上昇は、単なる値上げ・・と言う理解ではいけないと・・思っています。
それは、例えばこのような多産種のアリゴテにも言えますが、以前はチープなワインの代表格でも有った品種、クラスでは有るものの、
「それまでの安易な畑の下て・造りを捨て、ブルゴーニュと言うテロワールから生まれるワインへのこだわりを見せるものになっている」
と思うんですね。
何せ、まだ皆さんは気付いていないかもしれませんが、例えばブルゴーニュ・パストゥーグランと言うワインは、以前はやはり軽くて酸っぱいものがほとんどを占めていました。中身の無いチープなワインです。
しかしながら昨今はどうでしょう?・・いや、パストゥグラン、滅茶美味しいですよ。騙されたと思って是非飲んでみてください。ダンジェルヴィーユのパスグラなど、noisy 的には飲みたいワインの筆頭クラスです。むしろ、A.C.ブルがしっかりし過ぎてますんで、飲み頃を見て飲まなくてはいけないな・・などと感じてしまうのに対し、
「パスグラは・・ガメかピノ、どっちか頑張ってりゃ美味しいし・・何よりリリース直後からすぐに美味しく飲めるのが良い!」
と思ってるくらいです。
この斉藤さんのブルゴーニュ・アリゴテも、そんな域に入って来ている出来です。超高級、凄い出来のアリゴテクラスでは無いですが、葡萄の出来を見て、どのくらいに仕上げられるかを想像し、その出来を目指して無理することなく、たゆまぬ努力をした結果・・と言うように感じられます。
ですので、滅茶美味しいアリゴテ・・いや、コシュ=デュリやアルノー&ブノワ・アント、ルロワなどのクラスにはとても及びません。ですが、高級クラスのアリゴテと、凄く出来の良いフレッシュクラス(二次発酵をしない軽いタイプ)の間を狙った立ち位置で、しかも高級路線に寄ったところに仕上げを持って来ています。
ですので、香りはもう100点!・・膨らみは80点・・ワインの熟度が60点・・で、時間が経過して行けば、滑らかさが増して来ますので、60点が65点、70点と上がり、最終的には80点ほどに評価できるようになると感じられます。
僅かにフレッシュさの残る余韻を除けば、基本的に「まよやかさ」を狙いに行ってますので、アリゴテを意識しないので有れば、「ブルゴーニュ・ブラン」で通ってしまうと思いますよ。
流石に滅茶美味しい「サン=ロマン・ブラン」や「マランジュ・ブラン」の域には達しないものの、メゾン・プティ・ロワの意識の高さを充分に堪能できると思います。是非飲んでみてください。お勧めします!
● N.V.(2017) Altesse V.d.F.
アルテス V.d.F.
【ブルゴーニュ・ブランをほんのり繊細にした感じ?・・アルテス種による白ですが、リアルワインガイド第64号は89~90点との暫定点です!】

2016年ものに続き2017年ものが入って来ました。2016年ものも美味しかったですが、2017年も素晴らしい仕上がりです。
noisy もまた、アルテス種のワインがどういうものなのか・・は掴んでおりません・・そこまで飲み込んでいないので結果を持ちえないというのが正しいところです。
ですが、シャルドネ種が持つ豊かな中域に、繊細な中高域のハツラツとした伸びをプラスした感じ・・と言うのが現状です。なので、ほとんどシャルドネと区別がついてません・・(^^;;
やはり斉藤さんのセンスが光る見事な味わいで、
「ブルゴーニュ・ブラン」
と言ってもそのまんま・・通ってしまうと思いますよ。サヴォワやジュラの粘っこさや、A.O.C.由来の酸膜系のアロマはゼロです。
厳しい酸は無く、ですが酸の総量はしっかり有るタイプ。バランスの良さが感じられます。
昨今は日本人の方が世界が活躍されています。フランスでどれだけ日本人が働いているのか・・一回、統計を取ってみたら凄いことになるんじゃないでしょうか。
将来も非常に楽しみな造り手だと思います。是非飲んでみてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【わ~お!・・ジュラ・サヴォワを造る日本人はミロワールの鏡さんだけじゃなかった!美しい極薄緑の入った色合いを是非ご覧ください!】
「ワイン造りはセンスだ!」と言い続けておりますが、良いですね~・・凄く良いです。
詳細なご紹介の前に、揮発酸に対する noisy 的なスタンスを記載させていただきますね。
基本、揮発酸由来のキツイ香り、余韻がサワーのようになってしまっているのはアヴァンギャルドだと評しています。個人的にはそれは有っても良いが、沢山ある表情の内の一つで、抜栓後に拡大して行かない・・つまり止まっていることを良しとしています。飲んでいて15分後にはほぼ「お酢」と言うのでは、ワインなのかお酢なのか判断つきませんから。
なので、揮発酸が目立つ場合は、いつもそのように書いていますし、酷いものはご紹介や販売をしない場合も有ります。
で、この「アルテス」ですが、
「全く揮発酸の気配無し!」
です。ピュアで中程度の押し出し、中域の膨らみを持っています。軽やかさに加え、中域に盛り上がりの有る感じです。
酸は非常にふくよかでまろやか、強く無いです。アロマも膨らみが有ってスピードも速い・・そしてドライで実に良い感じです。
「ん~・・ブルゴーニュワインだな~・・イメージは・・」
と思っていただけるでしょう。シャルドネにピノ・ブランを20%位混ぜ込んだボーヌ辺りの白ワインのイメージが近いか・・もしれません。ムルソーのように厳しく硬いミネラリティでは無く、白っぽい石灰にレンガのような・・乾いた土のニュアンスのミネラリティ?が感じられます。
「・・いや、もう普通に・・とても旨いんだけど!」
と言っていただけるんじゃないかと思います。
ビオロジックですが、日本人的な細やかな仕事、考察を重ね、それを醸造に生かしていると聞いています。そもそも斎藤さん、硫黄アレルギーだから使用できないそうです。それでも牛乳由来の成分で硫黄の代わりにしているとのこと、その辺りも柔らかな酒質に貢献しているのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
● 2017 Saint-Romain Blanc la Perrieres
サン=ロマン・ブラン・ラ・ペリエール
【相当旨いです!!フレデリック・コサールのサン=ロマンとは対極の「氷のサン=ロマン・ブラン」!ファースト・ノーズが凄い!センスの光る味わいです!リアル64号は89~90点との暫定点でした!】

2016年のアルテスの、薄い緑が輝く色合いにも嬉しくなりましたが、どうでしょう?・・この色合い!・・素晴らしいでしょう?・・淡い緑ですが、薄緑では無くしっかり緑が存在しているかのように見えます。因みに色味の調整は「明るさ」を加えました。むしろこの操作で「緑」は減ってしまいましたが、それでもしっかり捉えることが出来るかと思います。
サン=ロマンと聞けば、noisy のお客様がおそらく思い出すに違い無いのは・・ド・シャソルネイはフレデリック・コサールのものでしょう。
コサールのドメーヌものサン=ロマン・ブランも、豊かなコッテリとしたニュアンスで温かみが有り、美味しいですよね。傑作だと思います。コサールは、コンブ・バザンと言う東南向きの畑を持っていましたし、以前はマグナムのみのリリースで、サン=ロマン随一の畑とされる「スー・ル・シャトー」と言う畑のものをリリースしていました。まぁ、同系列の味わいでは有りました。
で、こちらの斉藤さんのリリースされたサン=ロマンはラ・ペリエールです。このクリマはサン=ロマンでは有りますが、上記のコンブ・バザンやスー・ル・シャトーが有る、オーセ=デュレッスからサン=ロマンに入った右側(北側)の丘には無いんですね。
その向かいの丘に有りますので、ほぼ北東を向いた感じになります。しかし、東側が大きく南方に開けた感じの丘です。
この違いの性でしょうか、それとも「丘」そのものが異なりますからミネラリティの組成の違いでしょうか?・・味わいが結構に異なるんですよ。
似ている・・とするなら、似ているのはムルソー・ペリエールです。ちょっと熟し始めのムルソー・ペリエールにそっくりです。
ですが、ペリエールほどの重厚さ、凝縮さまでは届かない・・ですし、超絶に重厚な大理石までは行かない・・。コサール的なサン=ロマンと比較するならば、より冷涼でタイトです。しかりオイリーで蜜っぽいトッピングが有り、適度に凝縮していて、口入直後は、
「ん?・・相当良いぞ!・・ムルソー・ペリエールみたい!」
と感じられることでしょう。
何せ、ファースト・ノーズの重厚さに圧倒されると思いますよ。滑らかでオイリーで凝縮していてハニーなトッピングが有って細やかな石を感じさせるトーンが有って・・旨いですね~。
まぁ、サン=ロマンをムルソー=ペリエールに例えるワイン屋ってどうよ?・・みたいな部分も感じはしますが、インプレッションは、「プティ・ペリエール」と感じてしまったんだから仕方が無いですよ。
今から飲んでも美味しい、一風、超高級シャルドネに思えてしまう「サン=ロマン・ラ・ペリエール」です。・・あ、これもペリエールだったんですね~・・(^^;; お後が宜しいようで。
以下はN.V.2016年のアルテス・ブランのレヴューです。
━━━━━

「ワイン造りはセンスだ!」と言い続けておりますが、良いですね~・・凄く良いです。
詳細なご紹介の前に、揮発酸に対する noisy 的なスタンスを記載させていただきますね。
基本、揮発酸由来のキツイ香り、余韻がサワーのようになってしまっているのはアヴァンギャルドだと評しています。個人的にはそれは有っても良いが、沢山ある表情の内の一つで、抜栓後に拡大して行かない・・つまり止まっていることを良しとしています。飲んでいて15分後にはほぼ「お酢」と言うのでは、ワインなのかお酢なのか判断つきませんから。
なので、揮発酸が目立つ場合は、いつもそのように書いていますし、酷いものはご紹介や販売をしない場合も有ります。
で、この「アルテス」ですが、
「全く揮発酸の気配無し!」
です。ピュアで中程度の押し出し、中域の膨らみを持っています。軽やかさに加え、中域に盛り上がりの有る感じです。
酸は非常にふくよかでまろやか、強く無いです。アロマも膨らみが有ってスピードも速い・・そしてドライで実に良い感じです。
「ん~・・ブルゴーニュワインだな~・・イメージは・・」
と思っていただけるでしょう。シャルドネにピノ・ブランを20%位混ぜ込んだボーヌ辺りの白ワインのイメージが近いか・・もしれません。ムルソーのように厳しく硬いミネラリティでは無く、白っぽい石灰にレンガのような・・乾いた土のニュアンスのミネラリティ?が感じられます。
「・・いや、もう普通に・・とても旨いんだけど!」
と言っていただけるんじゃないかと思います。
ビオロジックですが、日本人的な細やかな仕事、考察を重ね、それを醸造に生かしていると聞いています。そもそも斎藤さん、硫黄アレルギーだから使用できないそうです。それでも牛乳由来の成分で硫黄の代わりにしているとのこと、その辺りも柔らかな酒質に貢献しているのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
● 2017 Maranges Bas des Loyeres
マランジュ・バ・デ・ロワイエ
【こりゃぁ旨い!・・滑らかで豊かなブルゴーニュ・シャルドネの一つの世界観を達成しています!リアルワインガイド第64号の90~91ポイントと暫定点は破格の凄い評価!?】

これ、相当に良い出来です!・・特に、「酸っぱいのが苦手」な方には、これほど美味しいと感じる白ワインは無いかもしれません。とても豊かで滑らかなシャルドネです。
そもそも・・マランジュって、どこに有るかご存じでしょうか?
「・・知らん!」
でしょう?
そう・・まさにコート=ドールの南の端です。ブルゴーニュの南の端では有りませんよ。コート・ド・ボーヌの南のドンケツです。昔は、
「コート・ド・ボーヌ=ヴィラージュ」
を名乗っていた2つの村が「マランジュ」のA.O.C.を名乗れるようになったんですね。
まぁ、美味しいマランジュに出会うことは少ないですが、この斉藤さんのマランジュ・バ・デ・ロワイエ・ブランはその数少ない機会の一つになるでしょう。
特に、noisy がセレクションするワインの多くは酸がしっかりしていますので、時に「酸っぱい」と感じる方には特に美味しいと思っていただけるはずですよ。
本来は全域に美しい酸が有ってしかるべきですが、酸の種類は膨大ですし、アペラシオンにも拠って来ます。南の暑い地方のワインは酸が緩くなり、北の寒い地方の酸は厳しくなるものです。
このマランジュは、全体的には「緩やかな酸」です。しかしながら、「酸の総量」は、普段、noisy がセレクションするワインたちとほぼ同様です。しっかり存在するんですね。でも、それは絶対に「酸っぱい」とは言わないはずです。何せ、非常に滑らかですから・・。
これは、コート=ドールの南端と言うロケーションにも拠りますが、斉藤さんの持っているイメージにも寄ると思われます。
ゴージャスな、少し南に寄った地方のフルーツがしっかり有り、少しオイリーで、蜜っぽいニュアンスが有り、豊かな中域が滑らかで、実は低域にも高域にもキッチリと伸びて行けるだけのたっぷりなミネラリティを持っています。
ここでミネラリティが不足していたり、酸が不足していると、ダレた美味しく無い味わいになってしまうところですが、葡萄の持っているポテンシャルとしっかり釣り合って見事な出来になっていると感じました。
美味しいので・・あっという間に無くなってしまいました。まぁ、結果3人で飲んでますんで・・美味しいとすぐに無くなります。是非飲んでみてください!超お勧めです!
● 2017 Bourgogne Rouge Souvenir
ブルゴーニュ・ルージュ・スーヴニール
● 2017 Bourgogne Rouge de Sousa
ブルゴーニュ・ルージュ・ドゥ・スーザ
【こんなに艶やかな色彩のピノ・ノワールを日本人が造れるのか?!・・エレガント系、エキス系の強く無い酒質!素晴らしい出来です!】

いや~・・素晴らしいですね~!アルコール分12.5度のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。・・いや、そんなアル分でエレガントなピノなど今やほぼ絶滅危惧品種ですよ・・。
リアルワインガイド第64号ではこのキュヴェは掲載されず、少なくて飲めなかったド・スーザが掲載されており、87+~88+の暫定ポイントが付いています。
まぁ、確かに・・テイスティングしてみることは出来るんですが、むしろ、このメゾン・プティ・ロワのワインを入手出来たことも奇跡では有りますし、後先は余り考えずに片っ端から開けてしまう noisy では有りますが、このペースで開け続けますと経営的に・・どうなの?・・とも言われかねませんので自重しています。
これ、相当に美味しくて・・ドメーヌものなのかな?・・判りませんが、超エレガントなのにちゃんとコアが有って、じんわりと旨味の有るエキス味で、細やかなミネラリティ由来の表情が伝わって来るんですね。
なので、やはり・・センスなのか・・と感じてしまいますが、そこには日本やフランスで研修した経験もあるのでしょう。
だって・・普通なら、しっかりと濃度の有るワインに仕上げたいと思ってしまうはずなんですよ。まだお若いですしね。でも、素材が有ってその潜在能力を確かめられる力が有り、、その将来の姿を見通せる想像力が有り、具体的にどう動いたら良いか、動かなくて良いかを判断する力が有って・・です。
でもそりゃぁ・・noisy 位の年齢になれば、自分の限界もそこそこに知っていますし、冷静になって感じることもできます。しかしながら、まだ働き盛りにいて、冷静に自身を見つめることが出来て、畑と葡萄を知って、そこまで出来る・・と言うのは、もはや才能だと思うんですね。
なので、「センス」と言うことになろうかと思ってしまいます。これ、滅茶苦茶美味しいので・・是非飲んで欲しいです!
また、同じA.C.ブルですが、「2017年 ド・スーザ」は飲んでおりません。数が無いのと、これ以上飲めない・・経費的な問題で・・少ないマランジュの白を開けてしまったので・・と言う節操の無さも影響していますが、先ほど上記に書かせていただいたように、暫定点で88+、付いています。
想像するに、ド・スーザはスーヴニールより、より濃密さが出ていると思われます。古木だそうですから・・。
そして、このド・スーザも何と、12.5度の仕上がりですよ。エレガント系の薄旨基本!・・です。・・やっぱり残しておいて飲もうと、今決めました!ワイン屋さんではかなりの人気商品になっているようですので、お早めにお手当ください!お勧めします!ここまで出来るのか!と・・ビックリでした!
● 2017 Cote de Nuits-Villages
コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ
● 2016 Cote de Nuits-Village
コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ
【より複雑でしっかりしていますが、エレガント路線に変更無しの2016年!2017年は飲めていませんが、リアルワインガイド第64号はそれぞれポテンシャル90点、90+点と高評価です!】

斉藤さんのコート・ド・ニュイ=ヴィラージュです。これは村名クラスのワインになります。現状、単独の名称を名乗れていない村ですね。まぁ、出来ることならその辺のテクニカルも教えていただけると有難いなぁ・・と思いますので、是非インポーターさん、情報をくださいね。
noisy が飲めたのは、デビューのヴィンテージの2016年ものです。2017年ものは・・自重しています。因みに、リアルワインガイド第64号では、
2016年 今飲んで 89 ポテンシャル 90 飲み頃予想 2019~2039
2017年 暫定点 89+ 90+
としています。
素晴らしいA.C.ブルゴーニュのスーヴニール同様、アルコール分12.5度と言うエレガントスタイルです。全くスーヴニールの味わいの延長上に有りました。まぁ・・こちらのコート・ド・ニュイ=ヴィラージュ2016の方が先にリリースされているはずなので、この延長上に有るのが2017スーヴニールと言うことになるのでしょうが・・。
で、判りやすいように・・スーヴニール2017の写真も出してしまいましょうか。

どうでしょう?・・全然違いますよね・・濃さが。ここまで違うと・・味わいも全然違うのでは?・・と思われるかもしれません。
確かに、畑そのものが違いますんで、表情のディテールは異なります。スーヴニールは暖かさも有りますが、基本、涼やかです。コート・ド・ニュイ=ヴィラージュ2016の方は、やはりニュイらしい温かみをしっかり持っています。その上で、ドライで、濃密さがありながらもエレガントなんですね・・。
しかも前述のように12.5度に仕上がっていますから、これはもう・・感性のなせる業!と言っておきましょう。
因みに2017年は、リアルワインガイド的には2016年ものよりも0.5ポイント高い暫定点を付けています。より熟したヴィンテージ背景もあるのでしょう。こちらは13.5度になっていますので、よりタフで豊かなボディに仕上がっているはずです。
おそらくですが早々に無くなると思われます。是非お早めにゲットされてください。お勧めします!
● N.V.(2016) Altesse V.d.F.
アルテス V.d.F.
【わ~お!・・ジュラ・サヴォワを造る日本人はミロワールの鏡さんだけじゃなかった!美しい極薄緑の入った色合いを是非ご覧ください!】

「ワイン造りはセンスだ!」と言い続けておりますが、良いですね~・・凄く良いです。
詳細なご紹介の前に、揮発酸に対する noisy 的なスタンスを記載させていただきますね。
基本、揮発酸由来のキツイ香り、余韻がサワーのようになってしまっているのはアヴァンギャルドだと評しています。個人的にはそれは有っても良いが、沢山ある表情の内の一つで、抜栓後に拡大して行かない・・つまり止まっていることを良しとしています。飲んでいて15分後にはほぼ「お酢」と言うのでは、ワインなのかお酢なのか判断つきませんから。
なので、揮発酸が目立つ場合は、いつもそのように書いていますし、酷いものはご紹介や販売をしない場合も有ります。
で、この「アルテス」ですが、
「全く揮発酸の気配無し!」
です。ピュアで中程度の押し出し、中域の膨らみを持っています。軽やかさに加え、中域に盛り上がりの有る感じです。
酸は非常にふくよかでまろやか、強く無いです。アロマも膨らみが有ってスピードも速い・・そしてドライで実に良い感じです。
「ん~・・ブルゴーニュワインだな~・・イメージは・・」
と思っていただけるでしょう。シャルドネにピノ・ブランを20%位混ぜ込んだボーヌ辺りの白ワインのイメージが近いか・・もしれません。ムルソーのように厳しく硬いミネラリティでは無く、白っぽい石灰にレンガのような・・乾いた土のニュアンスのミネラリティ?が感じられます。
「・・いや、もう普通に・・とても旨いんだけど!」
と言っていただけるんじゃないかと思います。
ビオロジックですが、日本人的な細やかな仕事、考察を重ね、それを醸造に生かしていると聞いています。そもそも斎藤さん、硫黄アレルギーだから使用できないそうです。それでも牛乳由来の成分で硫黄の代わりにしているとのこと、その辺りも柔らかな酒質に貢献しているのかもしれません。是非ご検討くださいませ。
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