[ oisy wrote ] 蒸れ感のあるガメイです・・!
しんなりと、蒸れた赤い果実が、香水感を伴って上がってきます。「蒸れ」というのは人によってポジティブか、ネガティブか受け取り方が違うかもしれませんが、oisyはかなりポジティブな要素として使っています。
そしてこの蒸れというのは、妖艶さを助長する要素でもある・・と感じています。
このワインにもフレッシュなエレガンスが備わっています。そこに蒸れがあることで、ちょっと妖艶な感じが強まっているように感じるんですね。まるで「一目惚れ」をしてしまうかのような・・・
もしかしたらマリーはこの香りに「レ・パサント(一目惚れしてしまった通りすがりの女性達)」と名づけたのかな・・・と想像してしまいます。
味わいは柔らかく、ピュア。ジューシーさもありながら奥行きを感じさせる深みがあります。若々しくも魅力的なワインです。
赤い果実の中にはほんのり緑を感じるスパイシーさがあり、そのギャップも「萌え」要素かと思います。
抜栓仕立てはフレッシュ感が支配気味です。しかし液量が残った状態で2〜3日放置するとかなりエレガンスが立ってきます。
価格帯的にも割と早めに飲まれる方が多いと思われるので、よかったらちょっと我慢して試してみてください。酸素を含ませるとしても、グラスで頑張ってスワリングしたり、デキャンタージュで一気に含ませるよりも、前日抜栓で緩やかに、穏やかに接触させた方がエレガンスが出てくるように思います。
以前はカベフラとのミックスだったようですが、2023はガメイ単体です。ご検討くださいませ!
[ noisy wrote ] 以下は以前のレビューです。
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【新井順子さん・・対マリー・ロシェ..と言う構図も有りなんじゃないでしょうか?・・ガメを2に対しフランを1と言う、まさにロワールの黒葡萄をバランス良く表現したワインです!】
重厚さが有りながらスパイシーさも有るフランを1/3に、軽快ながらもジューシーなガメを2/3とセパージュしたのがこれ、レ・パサント・ルージュです。
到着は2023年の1月頃だったか・・若い感じがまだあるなぁ・・と思いつつも、何故か店頭で売れてしまい、半端な本数しかなくなってしまたったので、レ・ヴァルスーズやヴォワラ・レテと言うロゼ・コンビはご案内させていただきましたがご紹介が遅れてしまっていました。
なので、その頃の価格ですから・・安いと思います。次回はいつになるか判りませんが、今はユーロは175円と30円ほどユーロは上がっていますから・・お財布にはちょっと厳しくなりますよね。
やはり noisy としましては、「クロ・ロッシュ・ブランシュ」と言うと思い入れが有る・・と言いますか、良くも悪くも色々と思い出す訳ですね。
新井順子さんがドメーヌ・デ・ボワ・ルカとして始めた時にクロ・ロッシュ・ブランシュから畑を分けていただいた訳ですが、その話しを聞いた時には、
「・・え~~っ!」
と、喉から心臓が飛び出すアニメよろしく、ビックリしたものです。あのクロ・ロッシュからか~・・と。
で、順子さんも美味しいガメを何種類か、ソーヴィニヨン・ブランも、カベルネ・フランもリリースしていました。
noisy には、クロ・ロッシュ・ブランシュ時代のガメの味わいも身体に染み込んでいますし、順子さんのガメもまた、毎年のようにテイスティングしていましたから良く判ります。もちろん、
「トゥーレーヌ・カベルネ・フラン」
としてリリースしていたボワ・ルカの味わいも・・です。

ロワールのカベルネ・フランは単独だと・・普通に仕上げた場合は・・やや渋く、タンニンや酸が少々暴れ気味・・と言うじゃじゃ馬的な性格も有ります。
順子さんはその辺、かなり上手く手懐けながらフランをリリースしていたと思います。ガメも良く熟していて滑らかで美味しかったですよね。
まさにそんな感じのガメとフランを2/3、1/3と言うセパージュでブレンドし、さらに表情の起伏を滑らかにしたかのような感じなのが・・このマリー・ロシェのレ・パサントなんですね。
フランの暴れん坊ぶりをガメが鎮める感じ・・と言うよりは、
「ガメの滑らかでジューシーな美味しさを生かしながら、フランの複雑なアロマと重厚な部分をコアに置いた」
かのような仕上がりです。
昨年9月にテイスティングしたところ、かなり美味しくなっていたので・・店にいらした方にお勧めしている内にこんな数になってしまいました。
「レ・パサント」とは通りすがりの女・・と言う意味らしいですが、まさに!・・順子さんもマリーも・・いや、これは絶対内緒にしてくださいね・・(^^;;
色彩も濃い目にみえますが味わい的に濃くて暴れが有る感じでは無く、ちょうど良い濃度に仕上がっている感じで、滑らかでしなやかに身体に浸透してくる感覚が有ります。飲んでみてください。お薦めです。