
このところはバール辺りのやや温かみを感じるシャンパーニュが・・とても飲みやすく、ふんわりと美味しく感じられる訳ですが、少しだけ北に上がってコート・デ・ブランのシャンパーニュを飲むと・・
「若きジャック・セロスを知り追いかけていた頃に引き戻される!」
のを感じます。
セロスはまぁ・・一番下のヴェルシオン・オリジナーレでさえ煌めきのある納得の美味しさでしたし、エグリ・ウーリエのピノ・ノワールをほんのりと混ぜた「セロス・ロゼ」にはもう・・参りました。
「ジャック・セロスって、こんなに近しい味わいのロゼ、造るんだ~!」
と舞い上がり、
「エグリ・ウーリエって・・誰だっけ?」
と・・(^^;;
そしてエグリの凄いピノ・ノワールに出会い・・みたいな感じでどんどん拡がって行く訳です。そしてジェローム・プレヴォーやらユリス・コランやら・・ついには醸造長のミシェル・ファロンまで・・。皆、セロスと一緒に育ち、そして自身のシャンパーニュを造り上げて行った訳ですね・・まぁ・・ミシェル・ファロンは昔からのジャック・セロスにクリソツで驚きました。
ようやっとこのアグラパールにたどり着きましたが、どうでしょうか・・アグラパールの紹介では「 Our entry level wine. 」とのことですから、
「うちのエントリーワインはこれね!」
と言うことです。

やはりバールの生産者さんとは、酸のレベルが段違い・・質感もノーズから物凄いです!
こちらは、7 クリュ と言って、グラン・クリュとプルミエ・クリュを7つ、そしてヴィンテージは2年に跨って仕込まれるようです。インポーターさんの資料ではドザージュは5グラムとのことでしたが、ボトルには6グラムと書いてありましたので修正しています。
そんな6グラムほども・・のドザージュだとは思えないほどドライで自然です。泡もバール辺りの生産者さんに比較しますと滅茶細かく、クリーミーです。
香りもふんわり、非常にミネラリティが高く、ほんのりとブリオッシュ、高質なシャルドネが多いセパージュで高質なシャルドネそのもののアロマと、ピノの旨味が現状・・核のようになっている感覚です。
「こりゃ・・旨いわ・・でも少し若いかな・・」
と言う印象で、飲み始めて20分ほどしますと、さらにボディの膨らみと余韻前のキレ上がりが有って、より美味しさが増します。
まぁ・・メディアも物凄い褒めようでして、このノンヴィンの7クリュに関してはロットが今一つハッキリしないので掲載しきれませんが、
「エントリーレベルで94ポイントも付いてしまう!」
ことに注目しますと・・
「なんで今までオファーを流してしまったかなぁ・・」
などとも思いますが、プレヴォーだってユリス・コランだって・・全然売れなかったんですよね・・最初だけで。その後数年、在庫の山を築いて・・
「こんなに有って・・ど~すんのよ!」
と言う状況から、自然派のシャンパーニュにメディアが高評価をし始めると売れ始め、そうなってくると今度は出し渋りで・・いつの間にかオファーも無しと言う状況にまで、一気になってしまう・・訳ですね。
いつかこのアグラパールもまた、日本で大ブレークすることも有るかもしれませんが、その時は多少でも扱っていたいものです。
なので、
「少し休め気味に・・でもいつ飲んでも高質なシャンパニュです!」
とご紹介させていただきます。どうぞよろしくお願いします。