ポッジョ・ディ・ソット
ポッジョ・ディ・ソット
イタリア Poggio di Sotto トスカーナ
● 久し振りのポッジョ・ディ・ソットです。先日惜しまれつつ鬼籍に入られた、ジャン・フランコ・ソルデーラの醸造長を務められた故ジュリオ・ガンベッリ氏が醸造長を務め、「あれよあれよ!」と言う間にビックリするような評価を得て、どこかに行ってしまった・・ポッジョ・ディ・ソットです。
まさにその時、noisy もその現場に居た訳でして、まだイタリアワインを良く理解していない・・とにかく情報が欲しいし、飲まなきゃ何も判らんだろう・・と言う時に出会った造り手です。
1992年のソルデーラのエチケッタの「Riserva」の文字をマジックで塗りつぶしてリリースしたワインを、アドヴォケイトが酷い評価をしていました。ま~・・飲んだら滅茶美味しくて・・価格も6千円くらいでした。良い年のものは2~3万円でしたから、「絶対に飲んだ方が良い!」と言って販売していました。
ポッジョ・ディ・ソットはちょうどその後しばらくして日本に入って来まして、情報も無く数も無く決して安くは無く、飲むか飲まないか悩んだものです。1996年もので8~9千円くらいの販売価格でしたが、翌年辺りにほぼ倍くらいになってしまいまして・・その後はオータさんが引いていましたが、パルムッチさんが手放したころでしょうか・・また入って来なくなりました。
現在は新たなオーナーになり、評価もさらに上がっていますが、サンジョヴェーゼらしいエレガンスを見せているかどうかは不明です。
今回は、前オーナー時代の「サンジョヴェーゼの神髄」的エレガンスを持っているに違いない・・ジュリオ・ガンベッリとピエロ・パルムッチ時代の1998年をご紹介します。少量です。しかも価格は・・一番安いんじゃないかと思います。
■エージェント情報
前オーナーのピエロ・パルムッチ氏が1989年に設立した「ポッジオ・ディ・ソット」。 エノロジストを務めるのは、モンテヴェルティーネ、カーゼ・バッセのワインも監修するジュリオ・ガンベッリ氏です。
畑はモンタルチーノの南東側に位置しており、この場所はサンジョヴェーゼの育成に最適なエリアの一つと判断され、ポッジオ・ディ・ソットが生まれたとのこと。今回は、高評価の「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」をご案内です。
収穫はすべて手摘みで行われ、畑で何度も選別されるのはもちろん、圧搾前にもあらためて選果が施されるとのこと。発酵は天然酵母を用いた上、自発的に開始され、長いマセラシオンが行われます。日に複数回のポンピング・オーバーが施され、30hlのスラヴォニア・オーク樽で 48ヶ月熟成された後、無濾過で瓶詰め、8ヶ月の瓶熟が行われます。10年越しの熟成を経た2008年ヴィンテージ、この機会にお試しを!
● 2008 Brunello di Montalcino
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
【ジュリオ・ガンベッリとピエロ・パルムッチ時代の忘れ形見!?もう二度と出て来ないでしょう!】
noisy にとってもまだ若い頃に訳も判らず、
「なんでそうなるの?」
と言うような、理解不能な出来事を何とか受け止めようとしていた頃の、懐かしいワインです。
先日、偉大なジャン・フランコ・ソルデーラも他界されました。そして2012年には、「サンジョヴェーゼの第一人者」、フランスなら「アンリ・ジャイエ」、イタリアなら「ジュリオ・ガンベッリ」と言われたガンベッリが亡くなられています。
そのガンベッリが醸造長を務め、一気にブルネッロのスターに昇りつめたのがこの「ポッジョ・ディ・ソット」でして、noisy も情報不足で価格の急上昇の意味が判らず、「頭を悩ませてくれるアイテムのひとつ」でした。今ならネットが有りますからね・・何でもスピーディに情報入手できますが、その頃はもう、本当にアナログでした。
1998年、この年はポッジョ・ディ・ソットはリゼルヴァを造った年だと記憶しており、物凄い評価が付いていたと記憶しています。今回のアイテムはリゼルヴァでは無くノーマルで、ワイン・エンスージャストで91ポイントと言う評価が見当たっています。リゼルヴァはアドヴォケイトで98ポイントとかだと思いますよ(すみません、未確認です)。
ご存知の通り、サンジョヴェーゼ系の葡萄の醸造は非常に繊細なものです。下手をするとスカスカの酸っぱいだけのワインに成り兼ねません。反対に無理に濃厚にしてしまうと、エレガンスを欠いたギスギスしたものにもなってしまいます。単一品種と言うことで、フランスのピノ・ノワール、イタリアのサンジョヴェーゼと言う比較が良く言われますよね。ピノ・ノワールも今の時代、もうほとんどの造り手が濃いワインには仕上げないですしね。
オーナーのピエロ・パルムッチも引退し、ガンベッリも、そしてソルデーラもいなくなったサンジョヴェーゼの世界です。貴重な1本になるかと思います。是非ご検討くださいませ。
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