● 初めて・・になるかな?・・と思います。パスカル・ブレをご紹介します。ヴォルネイに住み、ヴォルネイの畑からのワインを愛する職人です。

『ヴォルネイ』を愛するヴォルネイッ子のヴォルネイ
ロッシニョール家の流れをくむ名家ブレ家。ヴォルネイらしいワインを造る為に先代のワイン造りを継承。畑は完全手 作業のビオロジック。最もヴォルネイらしいヴォルネイ。
ヴォルネジアン(ヴォルネイッ子)
コート・ド・ボーヌで最も女性的なワインと言われる「ヴォルネイ」。しかし、近年の「ヴォルネイ」は力強いも のも多い。
『ヴォルネイの中でも特に女性的で丸みを帯びた柔 らかい味わい。そして今では珍しい古典的な土臭さ が僕達のワインには感じられるはず』
人口 300 人以下の小さな村「ヴォルネイ」の中心部、 教会のすぐ脇にある小さな醸造所が「レイヤンヌ・ エ・パスカル・ブレ」。
『祖父ジャンはヴォルネイの名家ロッシニョール家の出身。ブレ家との結婚で畑を増やし、現在6代続く ヴォルネイでも最古の造り手の 1 人』
現当主は「パスカル」。「レイヤンヌ」は奥様の名前で 共にドメーヌを守っていく意味を込めて1992年より 正式名称を 2 人の名前にしている。
『ヴォルネジアン(ヴォルネイッ子)なのでこの村の特 徴を表現するワインを造り続けていきたい。他のブルゴーニュには無い個性なのだから』
「パスカル」は村のワイン祭り「エレガンス・ド・ヴォル ネイ」の創始者であり、村長補佐役。そして村営吹 奏楽部のメンバー。村を愛している。
『12 歳からヴォルネイでワイン造りをやってきた。3 年連続の雹害は初めてだ。今こそヴォルネイの価値 を再認識するべき』
所有畑は、ほとんどが「ヴォルネイ」に位置しており、 ブルゴーニュ・ルージュもヴォルネイ村の畑のみで 造られている。
優しさは足で踏むからこそ
丸く、女性的で柔らかい質感こそが「ヴォルネイ」。こ の特徴は土壌に起因している。 ボーヌの南はオックスフォーディアン期の土壌でコー ト・ド・ニュイよりも比較的若い。特に「ヴォルネイ」は 砂質に石灰が混じるので華やかさが出る。 「ポマール」のような力強さや「ニュイ」の大きさは無 いかもしれないが、ピノ・ノワールの真髄である骨格と 華やかさで魅了される。
『泥灰土に砂が混じる。粘土や赤土は少ないので 凝縮度よりも繊細さを活かしたワイン造りに適していると思っている』
コート・ド・ニュイとは違いボーヌの「ポマール」や「ヴォ ルネイ」は農家的な小さな造り手の方がテロワール を理解しているし、活かしている。
『女性的なタンニンの為に2週間以内の低温マセ ラシオンを採用。繊細さは道具ではなく人の足でプレスすることで得られる』
彼等のワイン造りは「ヴォルネジアン」の伝統であっ て彼等にとっては当たり前。変わる事はない。ヴォルネイッ子に継承されてきた「ヴォルネイ」の個 性を最大限に。
『自分の足で葡萄を感じながら過度なストレスを与 えないで葡萄をプレスしていく。ヴォルネイは華美ではいけない』
収穫はタンニンの成熟と酸度が落ちないタイミングで行われる。基本的には除梗するが、近年、徐々に全房の比率を高めている。 近年、息子「ピエリック」がドメーヌに加わった。「パスカル」は引退を視野に共に働いている。親子で控えめな彼等はまるで「ヴォルネイ」そのもの。
『ピュアさや繊細さは解り難いかもしれない。でも、インパクトの強い料理は飽きてしまうのと同じ。ワインも経験を積めば繊細さやピュアさを楽しめる』
ヴォルネイの個性を伸ばす
■ヴォルネイ・1er・クロ・デ・シェーヌ プルミエ・クリュ「クロ・デ・シェーヌ」は「シャンパン」の 上部に位置する傾斜の厳しい標高差の大きい畑。 「ヴォルネイ」にしては粘土や鉄分が多く、力強さ、 熟成能力の高さが特徴。
『クロ・デ・シェーヌは中央部の上部から下部。それ と南端の一部の畑を所有。この畑の個性をそのま ま素直に表現している』
■ヴォルネイ・1er・シャンパン 「ヴォルネイ」のプルミエ・クリュで最も「ヴォルネイ」ら しい個性を持つ。
『粘土比率が少なくヴォルネイらしい土壌。華やかさ、 骨格のバランスが優れているのでいつでも美味しく 飲める。10 年程度の熟成も可能』
【繊細系の1級クロ・デ・シェヌ!・・押し出しのしっかりしたタイプではなく、エレガントで飲み進めるほどに魅力が伝わって来ます!しかも超絶に安い!】

自然派のドメーヌが造る、繊細系、エレガント系のふんわりテクスチュアが嬉しいヴォルネイのトップ・クリマのひとつ、「クロ・デ・シェヌ」です。
しかもですね・・今回は条件をいただきましたので、
「村名並みの価格!」
です。
例えば、あのもの凄い、桁違いだと思わせるようなヴォルネイ村名や1級クロ・デ・シェヌを造る、「ティエリー・グラントネ」を思い出してみて下さい。
飲まれた方なら、グラスに注いだ傍から・・そして、口に含んだ瞬間から・・
「うぉおおおお!・・」
と、なっちゃいますよね?
そりゃぁそうです。・・物凄いんですから・・。しかも村名には1級が相当量、入っちゃってますから。クロ・デ・シェヌは、
「グラン・クリュか!」
と勘違いしそうな位、「判りやすい凄さ」が感じられますよね?
でもこちらのパスカル・ブレさんは、そっち系では無いんですね~。
敢えて言うなら、
「超絶エレガント系自然派」
です。
アロマも軽やかで繊細です。スピードが有って伸びやか・・。でも、鼻の穴を押し広げて入ってくるようなマネは・・しません。
しかしながら、全房の割合が多い性でしょうか、非常に軽やかです。ふんわりとしています。決して薄くなど無いですが、貴婦人を思わせるような振る舞いのアロマです。
舌触りも非常に滑らかです。アロマは確かにクロ・デ・シェヌ的高質感を感じさせてくれますが、要素はそんな安易な出方はしません。飲み進めるうちに、徐々に解放されてくる感じで、現状は飲み終える頃に最高潮の膨らみを見せてくれます。
その段階になりますと、
「お~・・やっぱり1級クロ・デ・シェヌは違うな~!」
と、感心させられるんですね。
言ってしまえば、シャソルネイのコサールタイプではなく、フィリップ・パカレがより近いでしょうか・・。しかし、パカレのようなやや機械的に感じられる部分は全く無く、「自然なニュアンス」を大いに感じさせてくれるワインなんですね。
色合いを見ていただいてもお判りでしょう。全くメカニカルな感じはしませんよね。しっかりグラデュエーションが見えますが、決して濃く無く、薄く無くです。ナチュール風にも見えるでしょう?・・でも、危険性は全く無いスタイルなんですね。
これ、このプライスじゃ・・安過ぎるんじゃないかと思ってしまいます。何せ、あの安くて凄いグラントネは8千円弱のご案内でした。
凄みはグラントネには追いつきませんが、エレガントさと質良く今でも満足出来る状態のクロ・デ・シェヌと言うことでしたら、こんな価格ですから・・納得していただけると思いますよ。
因みに、2016年ものは見当たらなかったんですが、ジルベール・エ・ガイヤールが2014年ものに93ポイント付けていますね。
飲んで美味しい、しかも夏場の暑い時期にもぴったりの味わいかと思います。是非飲んでみて下さい。お勧めします!