● いや~・・これは凄い新人です。noisy 的には全く見逃せない生産者ですよ。なんせ、
「あのオリヴィエ・バーンスタインの醸造長!」
が自らのドメーヌで、しかも、
「ジュヴレ=シャンベルタンの自然派の造り手として!」
・・それに加え、
「あのデュガ=ピィに繋がる家系と畑!」
で2018年ものからドメーヌとしてワインを造り始めた訳ですから・・。そりゃぁ興味が湧かない方がおかしい。
特にnoisy の場合は以前、全く無名の頃から、2008年のオリヴィエ・バーンスタインも販売していますから・・ジュヴレの村名は6000円ほどで・・安くて柔らかで綺麗で奥行きが有って・・そりゃ、皆さんもまだ記憶に新しいところかと思います。
しかしながらもう、オリヴィエ・バーンスタインは雲の上の存在になってしまったので、手を出し辛いですよね。ジュヴレ村名で2万円以上って・・しかも、ほぼアソートを買わないと入手できないなんて、そんな大仰なアイテムを安易にご紹介するのも気が引けてしまいます。
ところがです!・・なんと、そのジュヴレや1級以上のワインさえ、彼が造っていたとは・・知りませんでした。なので、沢山発注させていただきました・・。結果は惨憺たるものでは有りましたが・・。
今回は村名のジュヴレと1級のクレピヨです。クレピヨは本当に数が無いので飲めなかったのですが、村名ジュヴレを飲んだだけでも、ほぼほぼ理解出来たと思っています。・・だって・・この10年ほどは、ほぼ毎年のようにオリヴィエ・バーンスタインの村名ジュヴレ=シャンベルタンを飲んで来ましたので・・はい。
とにかく数が無いので限定条件を付けさせていただきましたが、
「ブルゴーニュ・ファンのどなたにも飲んで欲しい!」
と思えるほどの味わいです。お早めにご検討くださいませ。
■エージェント情報

スガン家は、ジュヴレ・シャンベルタン村に1900年から続くぶどう栽培家の家系で、ネゴシアンへのぶどう販売を主業としてきました。1970年に「ドメーヌ・スガン」を興した3代目ジルのもとに、アンヌ・デュガ(「デュガ・ピィ」前当主ベルナール・デュガの姉)が嫁いだことでデュガ家からの畑が加わり、現在の業容となりました。
夫妻の息子リシャールは、2001年から2007年まで同村の「ジャン・フィリップ・マルシャン」の醸造長を務めた後、2008年に創業した「オリヴィエ・バースタイン」の醸造家に着任。また同時に、同メゾンへのバルクワインの販売を主目的とした自家醸造を開始しました。以降、バースタイン氏監修のもとでリシャールが手がけた数々のワインは、世界的な名声を獲得することになりました。(同メゾンの一部のワインの醸造も、「ドメーヌ・スガン」の醸造所で行われています)。
2012年の父ジルの他界を経て、2018年、母アンヌの引退とともに正式にドメーヌを継承したリシャールは、「オリヴィエ・バーンスタイン」を卒業し、それまでは趣味程度に行っていた自身のワイン造りに専心することを決断。ここに、ジュヴレ・シャンベルタンの超新星「リシャール・スガン」が誕生しました。(尚、バーンスタイン氏からの要請を受けて、2021年ヴィンテージまでは同メゾンの醸造家を兼任します)。
「オリヴィエ・バーンスタイン」での10年間で究めたもの。長年にわたり、畑という教室で叔父ベルナール・デュガから教わった技の数々。そのすべてを糧として、私自身が納得できるワイン造りを目指します」。
スガン家は長きにわたって厳格なリュット・レゾネ(減農薬)栽培を実践してきましたが、2018年には完全ビオロジック栽培に移行しました。また醸造においては、「全房:除梗=8:2」を「黄金比」とする、高い比率での全房発酵を極意とします。
この鬼才が生み出す作品の芳烈さやスケール感、艶麗さは、ブルゴーニュワインの「新しい表現世界」すら想起させるほどに、飲み手の魂を揺さぶります。新時代を切り拓いたあらゆるジャンルの芸術家たちの傑作が、常にそうであったように。
2022年には、母アンヌが「デュガ・ピィ」にフェルマージュ賃貸し続けてきた、「シャルム・シャンベルタン」をはじめとする複数の畑の返却も予定されています。
【激重ボトルの超高質コルク、ジュヴレ=シャンベルタンの質感は確かにオリヴィエ=バーンスタイン!・・だが、バーンスタインには無い高域の美しさ、香水的アロマが絶品です!】

これ・・飲んだら・・
「・・惚れてまうやろ~~!」
って・・なっちゃうと思うんですよ。それも結構な割合で沢山のブルゴーニュ・ピノ・ノワールファンの方が・・。
まぁ、長くなっちゃいますので、それなりに省いてお話しすると、まずはベルナール・デュガ、デュガ=ピィ風の重厚長大型のジュヴレか?・・と言う疑問が有りますよね?・・
「それはまず・・ない」
と言えます。ですが、畑の素質が相当に良さそうです。その辺りはベルナール・デュガが影響しているかもしれません。
そしてやはり、今もメゾン・オリヴィエ・バーンスタインの醸造長です。2018年もの以降はバーンスタインは村名ジュヴレを仕込まないそうですが、その影響はしっかり有りそうですね。ジュヴレの葡萄の供給の一部は、スガン家も絡んでいたかもしれませんから・・。
で、味筋ですが、ここにはしっかり、オリヴィエ・バーンスタインの姿が投影されていました。最も、同じでは無い・・です。異論は様々あるかもしれませんが、noisy 的には、
「オリヴィエ・バーンスタインの村名ジュヴレより上!」
で有ると断言します。・・ん・・ここには好みが若干入っているかもしれませんけど。
なにせ、超バランスの良いオリヴィエ・バーンスタインの村名ジュヴレは、中域に密集した要素、そしてそこからの香しくも真ん丸なパレットが心地良い、しなやかなジュヴレです。そしてリシャール・スガンのジュヴレもその姿を70%ほど持っています。押し出しの強さはバーンスタイン、僅かに軽めなのがリシャール・スガン・・・と言えるかもしれません。

ところが、リシャール・スガンのジュヴレには有って、オリヴィエ・バーンスタインの村名ジュヴレには無いものが有ります。それこそが、
「高域・超高域の超絶に美しいアロマ!」
です。
言ってみれば、まるで素晴らしい1級格シャンボール=ミュジニーが稀に見せる(本当はほぼ持っているがタイミングで無かったりする)香水のような・・季節の花園に迷い込んだかのような、何とも心地良いアロマが、
「しっかり香る!」
んです。
いや・・これには参りました。ちょっとこれは・・ズルい・・(^^;; しかも・・官能的なジュヴレが熟した時に見せる「美しい血のニュアンス」に成りそうな要素がすでに結構に香るんですね・・。
このようなジュヴレはそうは無いと言えます。しかもこれ、1級じゃないって・・ホント?・・と言うようなエレガントさも在りつつ、それに加え、オリヴィエ・バーンスタイン風のしっかりさも存在しているんですよね。
なので、これはもう・・超お勧め印を付けるしか無いと悟りましたので、皆さんも是非・・いや、世の中には余り出回ってはいないそうですが、何とか飲んでみていただきたいと思います。
なお、超絶に重い、太いボトルは1.8kg も有ります。握力の強くない方は、ボトルを横持ちするのは危険かもしれません。おそらくバーンスタインのシャンベルタンと同じボトルだと思います。そしてこれ、おそらく紫外線カットされるようなボトルでしょう。
また、1級のクレピヨは余りに少ないので・・条件付きです。ここはあの、「超1級クロ・サン=ジャックの下」に有ります。直接的に接してはいないですが・・・わずかに「クロ・デュ・シャピトル」を挟んでいますので・・これも相当に期待できると・・いや、noisy 的には、この1級の各下げが村名に入っている可能性も無きにしも非ず・・と考えてはいます。違うかも・・しれませんが・・。
こちらは今後の課題とさせていただきたいと思います。お早めにご検討くださいませ。