● noisy ワインではちょっとお久しぶりのオーストラリアワインをご紹介させていただきます。ショウ・アンド・スミスです。
ロケーションは南オーストラリア州ですね。南緯34度位ですから、そのまま北緯に当てはめますと日本の下関とか、松山とか・・でしょうか。その辺も何となく頭に入れておくと面白いかもしれません。アデレードヒルズからもう少し南西に行くと「カンガルー島」が有りますね。noisy的には西オーストラリアよりは少し暖かい感じがすると・・思っています。

◆Shaw + Smith
二人のマスター・オブ・ワインと最高の醸造チームによる豪華プロジェクト
◆冷涼産地アデレード・ヒルズでうみだすプレミアムワイン
1989年、マイケル・ヒル・スミスMWと従弟で醸造家でもあるマーティン・ショウ氏が長年の夢であった自身のワイナリーを冷涼産地アデレード・ヒルズに設立。標高が高く、冷涼で降雨のあるアデレード・ヒルズは必ずエキサイティングなプレミアムワインを生みだす産地だと確信し、開拓を始めました。そしてこの地に適した品種として、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、シャルドネ、ピノ・ノワール、シラーズに特化。適切なクローンの研究も進め、ブドウ栽培に多くの時間と労力を注ぎ高品質なブドウを生み出すべく一切の妥協を捨てブドウ栽培に取り組んでいます。
初ヴィンテージは1990年。1999年にバルハンナの畑を購入してブドウ樹の植樹を始め、同時にワイナリーとテイスティングルームを建設しました。新しいワイナリーで醸造を開始したのは翌2000年です。2012年にはレンズウッド畑(20ha)を新たに購入し、現在では2カ所の自社畑で高品質なワイン造りに取り組んでいます。
◆オーストラリア人初のマスター・オブ・ワイン
マイケル・ヒル・スミス MWは1988年、難関で知られるマスター・オブ・ワインの資格をオーストラリア人で初めて取得しました。国際的なワインコンペの審査員やワインコンサルタントも兼ねる彼は、自国内だけでなく海外に向けてもオーストラリア産ファインワインを広く提唱しています。
◆国内外で活躍するワインエキスパート
マーティン・ショウ氏はアデレード大学とボルドー大学で醸造学を学んだ経歴を持ちます。オーストラリア国内のみならずニュージーランド、フランス、イタリア、スペイン、チリといった多くの国々で醸造家として、またコンサルタントとしても活躍しています。
◆幅広い分野で活躍するマスター・オブ・ワイン
デイヴィッド・ルミアーMWは2010年に海外営業兼マーケティングマネージャーとしてショウ・アンド・スミスに参加しました。マスター・オブ・ワイン協会 (Institute of Masters of Wine) の教育部門に携わりながら、数々のワインコンペの審査員を兼ね、オーストラリアの『ワイン・ビジネス誌』 (Australia’s Wine Business Magazine) の記事を担当するなど幅広い分野で才能を発揮しています。
◆オーストラリアワイン界注目の醸造家
アダム・ワデウィッツ氏はオーストラリアで最も輝かしい才能を持つ一人で、2013年にシニア・ワインメーカーとしてショウ・アンド・スミスに参加しました。以前はオーストラリア国内のワイン教育団体である『Len Evans Tutorial』の指導者として活躍しており、今でも多くのワインコンペの審査員を務めます。
◆冷涼なアデレード・ヒルズの気候
アデレード・ヒルズの地に初めてブドウが植樹されたのは1839年に遡りますが、ブドウ栽培が復興したのは1979年になってからです。その後30年を経て、アデレード・ヒルズはオーストラリアの最もエキサイティングなブドウ栽培地の一つと評価を確立しました。アデレードから車で30分ほどのロフティ山系(Mt Lofty Ranges)に位置し、標高は350mから710mと多様です。北はバロッサ、南はイーデン・ヴァレーとマクラーレン・ヴェイルに接しますが、標高が高いため、アデレード・ヒルズは隣接する他の産地より冷涼で雨が多い点が特徴です。
◆2つの自社畑 「バルハンナ」と「レンズウッド」
ショウ・アンド・スミスはアデレード・ヒルズに「バルハンナ」、「レンズウッド」という合計55haに及ぶ2つの自社畑を持ちます。2つの畑では、この地域に特に適した品種であるソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ノワール、シラーズを栽培しています。アデレード・ヒルズは標高や方角、土壌など多種多様なミクロクリマが広がるため、適した区画を選び抜くことは非常に重要です。ショウ・アンド・スミスでは更に品種ごとに複数のクローンを使い分けることで、最終的にうまれるワインにバリエーションをもたらしています。
■バルハンナ・ヴィンヤード(面積:35ha、標高:340-380m)
「バルハンナ」の畑はワイナリーを囲むように丘陵地に広がります。ここで栽培している品種はそのほとんどがソーヴィニヨン・ブランです。また、一部にシラーズを株密度を高く栽培しています。水はけのよい土壌は砂質ロームが赤粘土の上に広がり、さらに珪岩や頁岩、様々な大きさの鉄鉱石の小石が下層に見られます。
■レンズウッド・ヴィンヤード(面積:20ha、標高:455-500m)
「レンズウッド」の畑はバルハンナのワイナリーから約10km北西に離れた場所にあり、1999年に植樹が行われました。主にシャルドネとピノ・ノワールを栽培しています。東西に斜面が伸びる丘陵地で、土壌は茶色のローム質が粘土層の上に広がり、畝には砕かれた頁岩が見られます。
これらの畑は全て持続可能な農法で管理し、健全なブドウ樹と土壌を育むために力を注いできました。また、収量を低くする取り組みを行っています。ブドウは品質を高めるために全て手摘みで収穫を行い、醗酵から熟成、ボトリングまで全ての工程は自社畑もあるバルハンナのワイナリーで行っています。
◆テロワールとブドウの個性を表現
醸造にはルールのようなガイドブックはなく、全てはその季節の、畑の、更にはその中の小区画の細部に宿ります。それら全てに目を向けて真のブドウの力を引き出すことに注力し、可能な限り人的介入を抑えたワイン造りを行います。
ショウ・アンド・スミスのワインはどのワインも正確さがあり、明るくいきいきとした活力を持ち、品種と畑の特性を見事に反映した味わいが特徴です。これらのワインは国際的にも高く評価され、豪州屈指のプレミアムワインとして多くの賞を毎年受賞しています。また、蔵の顔とも言えるソーヴィニヨン・ブランやM3シャルドネを含む人気銘柄は世界各国のハイエンドなレストランで採用されています。
◆サステーナブル農法と有機栽培への転換
現在、ショウ・アンド・スミスではサステーナブル・ワイングローイング・オーストラリアに加盟し環境に配慮した農法でブドウ栽培を行っています。また、オーガニック農法を取り入れておりオーガニック農法への転換にむけた取り組みを行っています。
【エレガントで妖艶なアロマに・・「おっ!」と・・でもそれなりにパワーを見せるオーストラリア風のピノ・ノワールです!ジェームス・ハリデイさんは97ポイントって・・マジすか・・】

評判が良いので仕入れてみました・・(^^;; まぁ、この先はブルゴーニュの仕入れも量が望めず、価格も高騰せざるを得ず、主力のブルゴーニュワインを販売させていただいて何とか生きている noisy には、厳しい時代に突入です。以前は自然派ワインもリーズナブルで美味しかったのでこちらも主力には間違い無かった訳ですが、昨今は・・
「売れるようになると数を減らしてくれる」
インポーターさんが多いので、
「そんなに少ないなら・・結構です。」
と言わざるを得なくなって来ています。まぁ・・気持ちは判るんですけどね。あちこちから「よろしくお願いします。分けてください。」と言われるのでしょうから・・。売れるようになるまでが Noisy wine のお仕事で、売れるようになると見事に入って来なくなってしまいます。何だかなぁ・・です。こんなことを四半世紀以上も続けていますが、流石にちょっと疲れて来ちゃいますね。
で、南オーストラリアのアデレードヒルズでサステナブルな栽培を心掛けていると言うショウ・アンド・スミスの2021年、ピノ・ノワール・アデレイド・ヒルズです。
早速開けてみますと・・何とも心地良い・・一瞬、エマニュエル・ルジェを彷彿させる新樽由来の、何とも艶めかしくもエレガントなアロマが漂って来ます。赤みをしっかり感じさせる色彩ですよね・・すみません、ちょっと車で揺れてしまったんですね・・。だって・・
「片側2車線の地下道の入り口の防御柵に、深夜12時半に人が掴まっていた!」
んですよ。noisy は地下道を上がったら右折するので右車線を走っていまして、深夜ですからライトは付けていたものの、直前になるまで見えないから気付かないでしょう?なので、
「うわっ!」
と思って左にハンドルを切り、車を揺らしてしまったんですね・・なので、
「この、何とも抜けて来ない色彩のルビー」
を創ってしまったんですね・・申し訳ありません。

アロマはもう、完璧です。一瞬ルジェかと思わせますが、ルジェにしてはちょっと赤いかな・・(^^
そして、何となくですが全体的に白っぽさが感じられる色彩ですが、これはやはり車を揺らしてしまった性で、ワインを撹拌することになった影響が出ていると思います。
中域は良い具合に適度に膨らんでくれ、白っぽいミネラリティと共に、少しの質の良いタンニンが感じられます。余韻に向けてさらに少しずつ力強くなって行く感じです。なので、今飲んでもそれなりに美味しいが、1~2年後からが完成度が高くなるかな?・・と言う印象です。
noisy的には、今飲んで90+ ポテンシャル92+ と言う感じで、ブルゴーニュのピノ・ノワールと同様の感覚では無いかな・・と。やはり少し新世界風と言いますか、ブルゴーニュ2/3にボルドーを1/3ほど加えた感じのバランスに思います。
ですが、まぁ・・オーストラリアワインの専門家では有りますが、ジェームス・ハリデイさんは97ポイントと、物凄い持ち上げようですよ。いや・・流石にそれは「盛り過ぎだろう」と思いますが、好みの問題もありますからね。
それにもしブルゴーニュワインを知らないとして、ポテンシャルだけを計るとしたらどうなるか・・みたいなことも考えながらポイント付けをしましたので、こんな感じの評価になっています。ワインとしては非常に良く出来ていると感じました。
ちょっとパワーの有る食材と合わせるのでしたら、却ってこのピノ・ノワールの方が良いかもしれません。ブルゴーニュワインじゃ・・負けちゃう場合も有るでしょうしね。何と言っても、
「日本の面積の20倍の土地に、日本人の1/5の人が住んでいる国、オーストラリア!」
ですから。パワーが無きゃ、移動も出来ません・・。お国柄ですよね。是非一度、飲んでみて下さい・・あ、50歳以上の方は無理しないで・・くださいね。