ヴァイングート・ヴァーゼンハウス
ヴァイングート・ヴァーゼンハウス
ドイツ Weingut Wasenhaus バーデン
● 2022年のヴァーゼンハウスをご案内させていただきます。(グラン・ドルディネール赤は2023年になります。)またアイテムが非常に多いので、数は多くはありませんがご案内は2回に分かれるかと思います。

Noisy wine ではファーストヴィンテージの2016年ものを2019年春にご案内させていただきました。驚きと困惑、礼賛が入り混じる大きな渦が巻き起こりました。有る者は凄いと言い、また有る者は良く判らないと・・そしてまた有る者は、このドイツのワインのどこが良いんだ・・本当に旨いのかと。
ですが、たった2~3カ月寝かせただけで・・もしくは半年、1年寝かせたことにより、ヴァーゼンハウスの二人が生み出すブルゴーニュワインそっくりの味わい・・いや、本来のブルゴーニュワインが失いかけている、失ってしまった・・ブルゴーニュならではの劇的にエレガントで飲み心地の良い味わいのピノ・ノワール、ピノ・ブラン、シャルドネの本質を、彼らがふたたび私たちの前に届けてくれたのです。
運良く昔のブルゴーニュワインの味わいを経験していた noisy は、その・・誰もが手に取ることをしなかった不思議な味わいのワインに、後光が差しているのに気付けました。そして設立してたった3年目に脅威的なメディア評価を得て、世の中のワインファンたちに広く知られるようになったんですね。

2016年のファーストヴィンテージから7年目の2022年もの、8年目の2023年もののご案内になりますが、ファーストヴィンテージの頃のリリース直後の今一つ掴みどころの無かった味わいは全くありません。
そして、ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)、シャルドネと言う白ワインは、ブルゴーニュが完全に失ったエレガントで心地の良い姿を見せます。シュペート・ブルグンダー(ピノ・ノワール)もまた、樹齢が上がって来たことも有りますし、評価が高いことも有ってメタヤージュの契約、より良い畑の取得も順調に行き始めたこともあるのでしょう・・2022年ものは、
「おそらく過去最高!」
と言える仕上がりをnoisy は確認しています。(アドヴォケイトはそうでは無いようですが・・)
2022~2023年のヴァーゼンハウスは、集中し凝縮しているが何事も過剰では無いです。美しさを表現するに充分な凝縮感と、美しく伸びやかでピュアな酸の味わいと、ブルゴーニュの大地にそっくりのミネラリティを、
「何の化粧も施さず、劇的にエレガントな味わいを表現している」
と感じました。

左のマップを見ていただくと判り易いと思いますが、2つに分かれているヴルカンを生み出す畑の近い方は、フランスはアルザスのコルマール(地図の左上辺り)からわずか20kmほどかと思える直線距離です。そしてやや大きく薄い赤の円の部分がヴァーゼンハウスのドメーヌの場所ですが、コルマールから直線で35km ほどしか離れていないんですね。
言ってみれば、
「アルザスからはライン川をはさんだ対岸」
と言うロケーションです。
そして、アルザスには・・まさにブルゴーニュそっくりの土壌が有ることが知られています。モンラッシェで有名なジュラ紀バトニアン階の魚卵状石灰岩、ロマネ=コンティのジュラ紀バジョース階ウミユリ石灰岩ですね。
ですから、ここまでブルゴーニュに良く似たエレガントな味わいに仕上がるヴァーゼンハウスのワインは、ライン川をはさんだアルザスの土壌と似通っているとするなら、
「どうしてバーデンのピノ・ノワールが少し熟させるだけでヴォーヌ=ロマネど真ん中を思わせるような味わいを見せるのか?」
「どうしてバーデンのピノ・ブランやシャルドネが、劇的にエレガントなモンラッシェ似の味わいになるのか?」
「どうしてメディアが始めてたった3年の造り手のワインに飛びついたのか?」
を証明するひとつの理由なのかもしれません。
今回の2022年もののご案内では上級キュヴェの数がとても少なく、下級キュヴェはまぁまぁ納得できる数でした。また上級キュヴェのマグナムを少しいただけました。
出来得る限りのテイスティングをさせていただき、ご案内させていただきます。徐々にこの・・
「バーデンと言う隠れた玉手箱」
の詳細、その本性を見つけて行きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
■ インポーター情報
弊社取り扱いドイツWasenhaus(ヴァーゼンハウス)、一昨年、訪問した際に樽から試飲して感激の溜息が漏れたワイン達が到着します。本人曰く全房の良さが前面に感じられる2022年待望の入荷となります!昨年、訪問した際に2022年を樽から試飲しましたが腰が抜けました。
陰鬱な気配のバーデンに差し込む光のような2022年のアドバンテージが前面に出ております。かつて太陽を求めていたブルゴーニュにおける記録的な年とはこのような形だったのではないでしょうか。明度がはっきりと焦点を結びながらもヴァーゼンハウス、究極のピノ・ノワールが放つ妖艶な全房のテンプテーション。小さな区画の上級キュヴェは相変わらずの入荷数量となります。
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万全を期して多くの方にご案内し是非とも一度でも飲んでいただきたい、これ以上の存在は無いと思えるような「飲み心地」を持ち、葡萄のピュアなエナジーが身体に浸透して行く様を楽しむべきシングル・セパージュの競演が楽しめる・・しかもブルゴーニュそっくりのエレガントさで・・唯一の生産者、「ヴァーゼンハウス」の新作をご紹介させていただきます。
重要なことを2つ・・書かせていただきます。
ひとつは・・前回の2020年もの(グーテデルは2021年)ご紹介は今年、2023年の2月でした。ですので前年のご紹介よりも3カ月ほど早いと言う状況です。ですので、
「(ほぼ)仕上がっていて美味しく飲める、もしくは飲み始めて良いキュヴェと、瓶熟をもう少しさせるべきキュヴェに分かれる」
ことが言えます。
2020年ものの時も2~3カ月早まっていますので、同様に・・飲み始めて良いものと待つべきものに分かれましたから、それをお伝えしていました。さらにそれが3カ月早まったので、
「当然ながら少しなりとも瓶熟させるべきキュヴェが増えた」
と言えますが、反対に、
「樹齢が上がったこと、収穫量が減ったことによるワインがもつエキスの密度の上昇が有り、むっちりとした膨らみと細やかな表現が増大した」
ことも上げられます。
ですので、基本・・
「下級キュヴェから飲み、上級キュヴェは最低8カ月以上瓶熟させる」
と良いと判断しています。
2つ目ですが、これはもう・・仕方が無いんですね。為替の影響で17パーセントほど値上げになり、収穫減により入荷数量が激減しています。特に上級キュヴェは・・
「中~上級キュヴェは、ほとんどの入荷数量がバラ」になっています。
ですので、2020年ものまでは、全てのキュヴェ(ほぼ?)のテイスティングをさせていただきご紹介させていただきましたが、今回の新作につきましては、上級キュヴェはほぼ飲めておりません。ヴァイスブルグンダー・ムーリンは無理を承知で飲ませていただきました。
そんな訳ですので、そのテイスティング結果からも、
「上級キュヴェは最低8カ月の瓶熟成を要する」
と申し上げておきたいと思います。
まぁ・・noisy 的には、円安もそろそろ天井かと読んでいますが、キッカケが・・どうなりますか・・そうやっているうちに円にネガティヴな要素が新規に生まれてしまいますと、さらに円安が進まないとも限りませんから・・。ただし、為替とか株とか・・は、人間心理でだいぶ動きますから・・
「円が強くなれ!」
と皆が思っていれば、ワインは安くなるはず・・??
脱線してすみません。希少なヴァーゼンハウスの新作、これ以上無い素晴らしく心地良い飲み口の超健全なシングルセパージュワインです。ご検討くださいませ。
■ エージェント情報
2021年ヴィンテージはこれまでのところ、ドメーヌ史上最小の収穫量となりました。Grand Ordinaire. Spätburgunder Kanzel. Weissburgunder Am Kreuz とリースリングといったキュヴェの多くは、これらの区画のブドウの量が非常に少なかったため、生産することが出来ませんでした。
従って2021年ヴィンテージのスタイルは寒冷な気候を反映しており、アルコール度は低く、とてもフレッシュ。赤は非常に繊細で、生き生きとしており果実味を持ち、すでによく凝縮しています。白はおそらく、これまで生産した中で最も興味深いものとなりました。
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大変にお待ちかねの方が多い・・飲みたいと思っても中々入手できないヴァーゼンハウスの新ヴィンテージをご紹介させていただきます。

まず、グーテデル(グートエーデル)のみが2020年で、それ以外は2019年になります。そしてその出来は・・
「素晴らしい!・・繊細系の極致の味わい!・・ブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュしてる!」
と申し上げます。しかも、
「2019~2020年は数量が非常に少ない。」
です。なのでほぼ限定数になります。どうぞよろしくお願いいたします。
その上で・・
非常に重要なことをお伝えします。
今回で4ヴィンテージ目になりますが、2019~2020年もののご案内は、
「今までで一番早いご紹介!」 になります。
ファーストヴィンテージも春でしたよね?・・2018年もののご紹介も同様です。でも今回は1月末ですので、まだ厳冬期です。
思い出してみて下さい。ファーストヴィンテージが前年末頃の到着でありながら何故に春のご案内になっていたか・・。それは、
「完全には仕上がっておらず、誰も正確な判断ができなかったから!」
・・なんですね。エージェントさんのお話しでは、ファーストヴィンテージのお披露目を2019年3月中旬に行った結果、ほぼ誰も買わなかった・・と言う経緯が有ります。目利きのプロたちがテイスティングしても、「良く判らなかった」結果なのでしょう。それでnoisy のところに話しが来た訳でして、noisy ももし今までの経験が無ければ、「ノー」と言っていたかもしれない訳ですね。
2019~2020年のヴァーゼンハウスは、「非常に素晴らしい!」です。おそらくまた海外メディアからも高い評価がされることと思います。
しかし!・・今から飲んで良いキュヴェと、美味しく飲めるけれど今飲むべきでは無いキュヴェと、まだ育ち切っていなくて今飲んではいけないキュヴェが有ります。 下のキュヴェは総じて美味しいです!・・グーテデルなんぞ・・ボトルを抱えて飲みたい!シュペートブルグンダーも、ヴルカンも同様です!・・でも最上級クラスのキュヴェが有る程度仕上がって飲めるようになるのは5月の連休を過ぎてから・・でしょう。
日本でもヴァーゼンハウスは、巷での印章はそれなりに分かれていると思います。コンディションも有るでしょうし、好みも人ぞれぞれですし・・。でも、一番の問題は、仕上がっていない・・飲むべきタイミングがいつなのか、盲目の状態で開けていることにあると思っています。
その辺につきましては、各コラムに記載させていただきますので、
是非それはお守りいただくようお願いいたします。勿論ですが、絶対に6月からしか飲んではいけない・・と言う訳では有りません。しかしながら、上級キュヴェをそのように飲まれる場合はご自身の責任において・・そして、「少なくともポテンシャルを取りに行く飲み方」・・それは難しいかと思いますが・・この文章の始めの部分にも書きましたが、
「仕上がって無いキュヴェのテイスティングはプロでも簡単に騙される!・・もしくは理解できない!」
ものだと思って臨んでください。
それでも2019~2020年のヴァーゼンハウスは超繊細系の見事な味わいをしています。上級キュヴェも本当に素晴らしいです!この1月初旬頃、先にシュペートブルグンダーの下級キュヴェを飲んだエージェントのM君から、興奮冷めやらぬ様子でメールで一報が来ました。
「・・2019年ヴァーゼンハウス・・ルロワでした・・」
と書いて有りました。
ま~・・人の取り方は様々ですから良いっちゃ良いんですが、noisy 的にはやはり樽の効いてないD.R.C.かな・・と。でも白系については一瞬ルロワ、ドヴネも脳裏をよぎりました。
しっかり落ち着かせて・・出来ましたら繊細な味付けの、素材の持ち味を生かしたお料理と合わせると素晴らしいお食事の時間を過ごせるでしょう!・・白(シャスラ)のグーテデルも勿論、そのように飲むと、
「・・あれ?・・これってもしかしたら半端無いんじゃ・・」
とご理解いただけると思いますが、そんなに畏まる必要も無く、自宅で少しはっちゃけて、ノリノリで飲んでも滅茶美味しいはずです。
ムーリンやベーレンなどのトップキュヴェは、決して早く飲むべきでは無いと申し上げましたが、もしご自身のテイスティング能力に相当なご自信をお持ちのようでいらっしゃいま
したら、止めるような野暮は致しません。しかし、全力でポテンシャルを取りに行く飲み方をし、もし判らなければボトルに栓をして一度撤退、また翌日以降、同様にトライする・・と言うようにしていただけましたら幸いです。決して焦燥な判断はされないようにお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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ヴァーゼンハウスの新ヴィンテージをようやくご案内させていただきます。3年目の今回は2018年ものを基本に、ベースの白のみが2019年です。
見っけたぞ~!・・と、ちょっとウキウキした気分で・・でもお客様に判って貰えるかな?・・まぁ、駄目でも数が無いから手売りすればなんとかなるか・・みたいな感じで始まったものが、実際に蓋を開けたら噴火が続いてもうビックリ・・の1年目、そして昨年の、
「テイスティングして駄目駄目な出来だったらどうしよう・・」
「テイスティング結果が良くても売れなかったら・・厳しいな・・」
から、
「・・良かった・・飲んでもらえた!」
と、シミジミ嬉しさを感じた2年目でした。
そして今回の3年目ですから、もう、今までの流れから・・いや、全ての入荷アイテムをテイスティングしているのも有ってか、信頼感も感じ始めていますので・・
「勝負の年かな・・しっかりテイスティングして、ちゃんとご紹介しよう」
と意気込んで昨年の2020年12月の最終週にはテイスティング分を購入し、同時期に入ったユベール・ラミーのテイスティングの終了を待って、ヴァーゼンハウスを飲み始めました。
ま~・・白から始めたんですが・・クーテデル・・旨いですね~・・アルコール分は低めなのに、しっかり「身体に染み入って来て膨らみ、ナチュラルな表情をしっかり感じさせてくれる」みごとな味わいに、ホッとしつつ・・飲み進めたんですね。ユベール・ラミーとは真逆でして・・はい。でも、ラミーも大好きですが、ヴァーゼンハウスも大好きなんですね・・。
こりゃ・・さっさと1月後半~2月辺りにご案内しようと準備していましたら・・ストップが掛かっちゃいました。
「しっかり落ち着くまで待ちたい・・」
との輸入元のご意向だったんですね。
ま~・・判りますけどね~・・おいしさを知っちゃったのにお預けを喰らっちゃったヨダレだらだらなゴールデンの気分でしたが、仕方が無いので残りの分のテイスティング予定を先延ばしして、今回のご案内になった訳です。
2018年のヴァーゼンハウス・・万全です。ブルゴーニュそっくりなのに・・ブルゴーニュとは違う・・いや、「最近のブルゴーニュとはちょっと違う」と言うのが正しいでしょうね。
2019年グーテデル、リーズナブルで滅茶美味しいです。アル分の低さは無視してください。穏やかな飲み口になっている・・と言うだけです。超上質な日本のワインにも通じるものが有りますが、敢えて言うなら「ミネラリティの総量」が多い分、美しさが異なっていると思います。
2018年のヴァイスブルグンダ―ですが・・これはもう文句無しで・・
「滅茶苦茶美味しい!」
です。
充分に有って、しかも過分にはならない素晴らしいエレガンスを、まるで見事なシャルドネのごとく、そして全くのスッピン美人を感じさせてくれます。驚きの旨さです。
2018年のシャルドネ(他品種も少々)のフィルツェンもとても美味しいです。冷ややかなテクスチュアと透明なミネラリティを多分に感じさせる「縦伸び系」のスレンダーな味わいで、コルトン系の美味しさを感じさせてくれます。
2018年のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は・・
「・・これほどまでにキュヴェ毎の表情の方向性が異なるのに、穏やかな起伏が見せる包容力、多彩さ、ピュアさ、ナチュラルさに感動を覚える」
素晴らしい味わいでした。
しかも2018年ものは、今までのトップ・キュヴェで有った「ベーレン」に加え、「カンゼル」「ムーリン」と言うほぼ同格のキュヴェをリリース、それぞれに異なる見事な表情で楽しませてくれます。しかも「ムーリン」(今まではヴァイスブルグンダ―のみ)は・・実に奥行きの深い表情を、どれだけ神経をとがらせながら・・息を止めたままのように上質に造りこんだ姿が感じられ、驚くほどの精緻さと微細さを感じさせてくれます。
そのうえで、
「ヴァーゼンハウスはブルゴーニュワインが失ってしまって、まだ取り戻せない先祖の姿を感じさせてくれる!」
はずなんですね。先祖伝来の土地・・と言っても良いかもしれません。それを二人のドイツの若者が造り上げている・・そして日本人がそれを美味しいと言う・・まるで忘れられたバーガンディだと・・。
是非飲んでみて欲しいと思います。中々大きく量は増えませんが、キュヴェが増えた分だけ、多くいただけました。ご検討くださいませ。
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【ブルゴーニュワインが失ってしまった美しさがそのままに復刻!!瑞々しくもエレガントな心洗われる見事な出来です!】● 「ヴァーゼンハウス」
と聞いて、何を想像されるでしょうか。どんな印象をお持ちでしょう?勿論、様々な捉え方をされた昨年初リリースの2016年ものだったと思います。
noisy は、これほどに魂を揺さぶられたのは久しぶりの出来事でした。そりゃそうです・・まるで時が止まったか、いきなりタイムマシンにでも乗せられてしまったかのような強烈ながらも心をシクシクと突かれるようなノスタルジックな感じに包まれてしまったからです。
勿論、「美味しく無い」とか、「詰まんない」とか、「良く判んない・・」と言うような声も多く在るに違い無いと思っています。それでも相当に・・この狭いワインの世の中を騒がせたような話しを多く聞きました。
初めてリリースしたワインがヴィニタリーで評判を得て、エージェントさんもやっとの思いで契約までこぎつけ、ウキウキ気分で日本に入れてテイスティングして・・「???」な感じを持ちつつも、そんなはずはないはず・・とお披露目をやっても、これまた余り芳しい話しになって来ない・・。
「どうなっちゃってるの?」
みたいな状況からのスタートだった訳です。
それでも結局は何のことは無い・・単に、
「超繊細でアルコール分が強く無いエレガントで偉大なブルゴーニュそっくりのピノ・ノワールが旅の疲れが出てバランスを崩していただけ」
だったと言うことに、輸入されて3~4カ月後には皆さん、気付いた訳なんですね。
なので、その後のエージェントさん(オルヴォーさん)は、問い合わせが殺到して大変だったそうです。
確かに、本当に心を洗われるような素晴らしい表情を見せるヴァーゼンハウスのワインでは有りますが、noisy にとっても結構な「賭け」でも有ったのは事実では有りますし・・何せ、
「1万円のドイツのピノやピノ・ブランを誰が買うの?・・」
とか、
「全部で18本しか輸入のないそのワイン、テイスティングするの?」
とか・・です。
なので、1年経ってもまだまだ心配です。
「2017年は・・どうかな?」
と。
なので2017年ものも、しっかりテイスティングさせていただきました。そして確信を得ました・・。
「ヴァーゼンハウスはブルゴーニュの心を持ち、いにしえのその超エレガントなブルゴーニュワインを再現出来ている!」
と。
この、とても香るクセに全くえげつなく感じさせ無いエレガントさは、全てのキュヴェに共通しています。そして液体の瑞々しさは半端無く、まさに「ピュア」そのものだと言えます。
あの、大昔のD.R.C.も、デュジャックも、その流れを汲むラルロも、もしかしたらトルショーも・・です。まぁ、トルショーは早々にドメーヌを閉じてしまいましたが、今のブルゴーニュワインは、
「強い性格」
をしていると感じます。
そして、このヴァーゼンハウスのワインを飲むと・・本当に心にグサッと・・刺さるんですね。
ベースのクラスの「バーデン・ヌーボー赤」 「グーテデル・バーディシャー白」などは、自然派大好き、もしくはビオ大好きな方々までをも虜にするような魅力に溢れています。軽くて飲みやすいのに・・たっぷり沁みて来ます。これで充分かもしれない・・とさえ思うかもしれません。そんなカジュアルな味わいなのに・・です。エレガントさ、フィネスに満ちています。決して汚れの無い、美しい味わいです。
中級~上級キュヴェはもう、言うことは無いでしょう。もし、90年代中盤までのデュジャックに思い入れが有る方なら、きっと思い出すに違い在りません。
決して濃くは無く、強く無く、圧縮とか凝縮、密度などとは無縁の味わいで有るとも言えます。
しかし、「ちゃんと有り、ちゃんと主張はしている」んですね。そしてその姿が見事に「けな気」で、可憐でも有り、でも決して何ものにも負けない芯のしっかりした見事な味わいを見せてくれます。アロマも本当に素晴らしい!・・そして何よりも、
「ブルゴーニュそっくり!」
です。
そして、白も滅茶美味しいです。中抜けした感じでしか記憶の無いブルゴーニュのピノ・ブランとは少し違いますが、それでも何故かブルゴーニュをしっかり感じさせてくれますし、今回は非常に希少な「シャルドネ」も入って来ました。
多くのお問い合わせをいただいています。是非お早めにお買い求めください。もう、一推しは間違いありません。どれでも美味しい!・・お勧めします!
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いや~・・素晴らしい造り手を見つけました。驚くべきは・・・何と・・
「2016年がファースト・ヴィンテージ!」
なのに、
「そのワインがぶっ飛ぶような品質!」
なんです。
そして、「ピノ・ノワール」と「ピノ・ブラン主体」なんですが、
「ブルゴーニュの大御所たちもビックリ・・もしくは驚愕(するはず)!?」
の仕上がりなんですね・・。
noisy も、最初は例の如く・・
「・・(またM岡君が意味不明なこと言ってるよ・・いい加減、勘弁してくれないかな・・)」
と思っていたんですが、下から二番目のピノ・ノワールをテイスティングしていて思い出したのが、
「・・あれ?・・これって・・70~80年代の日照がきつく無い年のD.R.C.に似てないか?・・」
ってことなんですね・・。
大体においてテイスティングしていてD.R.C.を思い出すなんてことは余り有りません。まぁ、良いところ、シャルドネのテイスティングで、あの何とももの凄~いD.R.C.のモンラッシェが引き合いにされることは有りますが、アンリ・ジャイエ系の味筋で引き合いには出したとしても、ピノ・ノワールの場合は非常に少ないはずなんですね。(まぁ、ミュヌレ=ジブールはプティD.R.C.だとずっと言ってきましたが・・)
で、なんでそう思ったかと自身で色々と思い返してみたんですが、そもそも昨今のブルゴーニュは何せ「地球温暖化」の影響を受けて、
「日照不足に悩むことは無い!」
訳で、天候で生産量が落ちることは有っても、日照に恵まれた年で有れば、優れた造り手の生み出すワインは、
「潜在アルコール度との闘い」
になる訳です。
「アルコール分14度以上のブルゴーニュ・ピノ・ノワール」
なんて、エレガント系のブルゴーニュワインが目指す道には程遠いと言う可能性が有りますが、ヘタをすればそのようになってしまう訳です。事実2009年のブルゴーニュワインには、そんなピノ・ノワールが散見され、noisy も・・
「(・・何だこれ・・)」
と思ったことが思い出されます。
ところが、ドイツで最も暖かいと言われるバーデンは、アルザスの中心辺りにある「コルマール」の南東にあり、このヴァーゼンハウスに畑まで直線距離で80Km ほどと思われるようなロケーションですから、
「今まで色が出ない・・ピンク色なピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)で、冷ややかだけれど酸っぱいだけだったバーデンワインが、エレガント系のブルゴーニュ的ピノ・ノワールの味わいに適した色合い、味わい、アルコール分を実現できる土地になった!」
とも言える訳ですね。
実際、ヴァーゼンハウスのピノ・ノワールは、ものの見事に12.5度です。(因みに2016年ブルゴーニュ・ル・シャピトル・ルージュ/シルヴァン・パタイユ、2017年ブルゴーニュ・ピノ・ノワール/ユドロ=バイエは13度でした)
このような状況において、下から二番目のキュヴェを飲んで70~80年代のD.R.C.を思い出した・・・と言うのは、そのエレガンスと複雑性、高貴さ、スタイルが思い起こさせた・・と言うことなんじゃないかと自己分析しています。
と言うことは、
「こりゃぁ・・見逃せないワインだ!」
と思ったとしても、あながち嘘とは思えないはずなんですね。
そして彼らが生み出すピノ・ブラン主体の白がまた・・素晴らしいんですよ。でもこちらは、
「気高いブルゴーニュ・シャルドネを思い起こさせる凄いワイン!!」
では無いんです。ピノ・ノワールとは全く異なる立ち位置の白ワインなんです。それは・・
「超リアル・フルーツを想像させるような疑似体験を演出してくれる完全バランスの白ワイン!」
です。
これはもう・・滅茶苦茶素晴らしいんですが、今までブルゴーニュの白ワインを飲みこんで来たファン達が泣いて喜ぶ・・いや、赤はそうだと思いますが・・と言うよりは、
「ワインを余り知らない女性や、ワイン好きだけれどブルゴーニュの高貴なシャルドネは良く判らない・・」
と言うような方たちが、まず間違いなく・・
「こんな美味しい白ワイン、飲んだこと無い!」
とおっしゃるに違いない味わいなんですね。自然派ワイン大好きな方々にも大受けするかもしれません・・(いや、酢酸・揮発酸の影響は全く有りませんよ)。
とにかくビックリの連続でしたが、彼らの素性を知れば・・納得できる部分も大きいです。何より、今もあの「モンティーユ」で仕事をしていますし、ドメーヌ・ルフレイヴやコント・アルマンなどの大御所で修行もしています。
そしてファースト・ヴィンテージなのに、
「すでに世界中で大注目を浴びている!」
と言う事実です。
乗り遅れなくて良かったかも・・と思い始めています。下から二番目のキュヴェは在庫がもう2ケースを下回ってしまいました。なのでさっさと・・購入して飲んでみるべきです。その上のキュヴェはもう少し有りますが、いずれにしましても少量です。
久々の大注目の新人、仰天のドイツはバーデンから現れてしまいました!是非とも皆様には飲んでいただきたいと切に願っています。
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■エージェント情報
Baden(バーデン地方)Staufen im Breisgau(シュタイフェン・イン・ブライスガウ村)にある醸造所。バーデン地方は、ドイツにある13のワイン産地の最南に位置する生産地域。北はタウバー川、南はボーデン湖に達しドイツで3番目に広い産地です。またドイツで最も温暖な地域であり、年間日照時間が1.700時間以上・年間平均気温が11度。ドイツで最も太陽に恵まれたワイン産地。シュタイフェン・イン・ブライスガウ村は、ドイツの南西部にあり、フランス国境も近いです。アルザスのコルマールへは車で約1時間、ブルゴーニュのボーヌへでも約3時間で行ける場所です。
蔵の名前「ヴァーゼンハウス」は、クリストフが育った家と農園に付いていた名前。町から外れた、牧草地や畑に囲まれた、ヴァ―ゼン(畑や草原の意味)の家という意味。
クリストフは「ヴァ―ゼンハウス」で自然、農業とブドウ畑に囲まれて育つ。両親は農業・酪農に関わっており、その影響で子供の頃からオーガニックやビオディナミに触れていた。
またアルバイトで近所のブドウ畑で収穫を手伝う事もあった。2011年から2013年はオーストリアの首都ウイーンに留学して農業大学に通う。ワイン好きだった彼は、ブドウ栽培にも興味があり、大学でブドウの栽培やワイン醸造に関しても少し勉強していた。卒業後はドイツの実家に戻り農業の手伝いを始める。2013年の夏、クリストフはバイクでのスペイン旅行を決める。しかし、出発の数日前に彼の人生に大きく影響を与えるワインを飲むことになった。ブルゴーニュの生産者「*Bernard Van Berg(ベルナール・ファン・ベルグ)」のワインを飲んだクリストフは、すぐに生産者に会いたくなりバイクでブルゴーニュを訪れた。
*Bernard Van Berg
ベルギー出身の有名な元プロ写真家。元々趣味だったワインを自ら造るためにムルソーに移り住み、ワインの醸造を行っていたが、現在はワイン造りを行っていない。
2013年、クリストフはベルナール・ファン・ベルグを訪問。スペイン旅行は取りやめすぐに研修を始める。ベルナール・ファン・ベルグで約一年間研修する。ベルナール・ファン・ベルグは規模が小さく仕事量が少ない為、ベルナール氏の紹介でビオディナミを実践するルフレーヴでの研修も同時に行う。
2014年、ベルナール氏の紹介でワインを勉強に来ている学生が集まる寮で暮らすことになり、そこでアレクサンダーと出合う。
2015年、ボーヌのワイン醸造学校に通う。ベルナール氏の所にも定期的に通いながら、ポマールのコント・アルマンでも研修を行う。
アレクサンダーは、ドイツ・ドレスデン出身。元はランドスケープ・アーキテクト。仕事の関係でワイン生産者達と交流していた。ワインへの興味が大きくなり、彼は仕事をやめ、2012年からクリストフとは違うボーヌの栽培・醸造学校に通う。同時にピエール・モレで研修。翌年からドゥ・モンティーユで働き始める。学生寮で出会ったクリストフとアレクサンダーの友情は深まり、その後、ドゥ・モンティーユ家のシャトーで、1年間二人で暮らしていた。二人は沢山のワインを飲み交わし、語り合い、そして互いを刺激し合っていた。またその間、アレクサンダーもクリストフの地元に何度も遊びに行っていた。そして、クリストフが地元に戻り、まずはネゴシアンとして一緒にワイン造りを始める事を決心する。
クリストフの地元にはブドウ畑が多く存在し、元々ワイン文化が根付いていたところ。しかし戦後の貧しさの影響で、品質ではなく、大量生産ワインへシフトしてしまい、ワイン造りの文化は衰退していた。素晴らしいテロワールを無視するかのように、多くのブドウが協同組合などへ安価に流れていました。
クリストフ曰く
「テロワールはブルゴーニュに似た粘土石灰で、ブドウ品種はピノノワールやピノブランが多く存在している。ブドウ畑は家族代々守られたものも残っており、有機栽培やビオディナミ栽培が進んでいる地方なのです。良質なブドウや畑を比較的格安に入手できるなどなど、多くの可能性と将来性を秘めた場所だと信じている」
2016年の初頭に急斜面で機械が入れないブドウ畑も手に入れ、自社畑のブドウと買いブドウで念願のワイン造りをスタートさせた。現在クリストフはヴァ―ゼンハウスに常駐して栽培と醸造を行っている。アレクサンダーは現在でも、ドゥ・モンティーユで栽培責任者として勤めているが、ヴァーゼンハウスの収穫・醸造には蔵に戻る。栽培・醸造に関しては二人で相談しながら、二人で判断・決定している。
2018年末の時点での自社畑は約2Ha。ピノノワール、ピノブラン、シャルドネ、シャスラ(ドイツ名Gutedel)、エルブリング(Elbling)自社畑のブドウから、Bellen(赤・白)、Filzen(白)、Mohlin(白)が醸造される。自社畑は有機栽培で、ビオディナミも少しずつ取り入れる。斜面が急で列も狭い畑なので、トラクターや機械は一切使えなので全て手作業で行う。素晴らしい畑だが作業や管理が大変なので入手出来た。
ビオディナミの調合剤は友達が作る500や501などを使用。すべての自社畑をすぐにビオディナミ栽培に切り替える事はしないが、将来的には完全ビオディナミ栽培へ移行する予定。その他のキュヴェは購入したブドウから造られる。購入するブドウは、友達・知人の畑から多く、栽培はビオディナミがほとんどで、最低でもオーガニック。
ファーストヴィンテージとなる2016年の生産本数は約9000本。湿気が多くべト病も多かったヴィンテージで、予想よりも収穫量はかなり減ってしまった。しかし、収穫できたブドウはとても上質でバランスも良かった。成熟度も高く凝縮したブドウになった。
■エージェント雑感
ベルナール・ファン・ベルグ、ルフレーヴ、コント・アルマン、モンティーユ、ピエール・モレ…。ブルゴーニュを代表する数々の名ドメーヌで研鑽を磨いたクリストフとアレクサンダーの二人がフランス国境にほど近いバーデンの地でごくごく小さな規模で念願のワイン造りをスタートさせました。
ファーストリリースとなった2016年のワインは今、ドイツのみならず最先端のワインシーンで最も注目を集めるワインのひとつです。ブルゴーニュで言えば20年前のフィリップ・パカレの登場がそうであったように10年にひとり、世界各地のワインシーンを新たに塗り替える生産者の一人として『恐るべきデビュー!』と称賛されています。
ブルゴーニュで出会ったクリストフとアレクサンダー。現在、クリストフはヴァーゼンハウスに常駐し栽培、アレクサンダーはドメーヌ・ドゥ・モンティーユの仕事をしながら週末にバーデンに戻りヴァーゼンハウスの仕事をしています。ドイツ南西バーデンと言ってもアルザスのコルマールまで車で1時間ボーヌまでもおよそ3時間という距離が彼らの仕事を可能にしているのです。
ごくごく小さな自社畑と、ほぼ人たちで栽培を手掛ける買い葡萄ですがすべてのワインは非常に少ない生産量です。今回ご案内いたします6アイテムのうち5アイテムを試飲しました。
ドイツ…というよりは世界的に見ても非常に高いレベルでのピノ・ノワールの登場です。どうぞお見逃しのないようお願いいたします。
● 2023 Grand Ordinaire
グラン・ドルディネール
【・・ナチュール好きは余りの美味しさに唖然と・・するでしょう。ブル・ピノ知識人は自分の中のヒエラルキーを破壊されそうで嫉妬するかもしれません。・・これはいかん!・・まことに遺憾です・・】

一体どういうことでしょう・・もう、ブルゴーニュワインのソワフ的な快楽を残らず閉じ込めたような・・素晴らしい味わいです。
言ってしまえば・・「葡萄そのものの味わい」です。とてもスムーズにジューシーさを感じます。
ですが・・ピノ・ファン種的なちょっと燻されたような煙のノーズ、軽やかで緻密、滑らかなミネラリティ、苺やチェリーの弾けるような味わいに加え、
「ヴォーヌ=ロマネ的なちょっとエロスが入ったスパイシーなアロマと味わい!」
をしっかり、確実に感じるんですね。
そして瑞々しく、ほんのりと舌先をチリチリとさせる僅かなガス、ほんの僅かに残糖をわざと残したに違いない甘み、静かで涼やかに仄かにワイルドなアロマを感じさせつつ少し膨らみ、美しい減衰を見せながら去っていきます。
「・・あかんあかん・・そんなんされたら惚れてまうやろ~~!」
と、西の方の芸人さんの声が聞こえて来るかのようです。

色彩はめちゃ淡いですが、グリセロール的粘性は1枚目の写真を見ても伝わって来ると思います。
少し冷やし目で飲まれても余り味わいも香りも沈まないんじゃないかと思えるくらいの、ほんのりとした残糖分が、このグラン・ドルディネールの完成度に寄与しているように思います。クイクイと飲めてしまうんですが、ちょっとヤバイ位にブルゴーニュの聖地辺りのニュアンスを主張してくるんですよね・・。
これはもう・・ナチュール好きにもオオウケすると思います。それに、どちらかと言いますと知的好奇心を多くお持ちのピノ・ノワールファンの方々にも、
「こりゃぁダメだ・・」
とか、
「いや・・こんなの大好きだ!」
とか、勝手なことを言いながらもグングン減って行くワインと、いつも常に嗅いでいたいと思っている香りがそこここから溢れている状況に気付いて驚かれるかもしれませんよ。
若めのピノをこんなバランスで仕上げられるんですから・・ヴァーゼンハウス、恐るべし!・・です。ぜひ飲んでみてください・・せめて10ケース位あったら良かったのになぁ~!!と至極残念に思っている noisy です。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【基本の「キ」の字のワインがこれほどまでに美味しいとは!・・と感じていただけるでしょう!・・ブルゴーニュの生産者にも、むしろ知って欲しい・・「素晴らしく心地良い飲み物」です!最高!】
今回の入荷である程度の数量をいただけたのは、このグラン・ドルディネールと、敢えて言うならグーテデルだけです。
なので、高くなってしまうのを避けるためにその掛け率を下げるとなりますとですね・・利益が大幅に減ってしまう訳なんですね。なので、ご案内前の今の今まで随分と悩んだんですが・・
「来年ものに期待!」
と言うことで、大盤振る舞いすることにしました。大幅値下げです。
「・・ん?・・値下げって言ったって・・2021年は造らなかったし、2020年の新着販売価格は3390円なら、2022年ものは17パーセントも値上げじゃない?」
と思われるかもしれませんが、実は・・2020年ものの上代は4000円、2022年ものは5000円で値上げ率は25パーセントで結構上がっているんですね。
でも反対に言えば2年で25%しか上がっていない・・とも言える訳で、この素晴らしい飲み口と飲み心地をくれるグラン・ドルディネールが、もし今のような円安で無いとするなら、2020年並みの価格でご案内出来たことになるんですね。もし普通に値付けするとしたら4400~4500円位になってしまいますから。
で、この2022年のグランドルディネールですが、アルコール分は12.5パーセントと・・
「エレガンスを最高の見せ場に出来るアルコール分」
で仕上がっています。2021年ものは造れなかった訳ですから・・非常に嬉しい・・そして、
「ボトルを抱えて飲み続けたい!」
と思わせてくれるんですね・・もう、最高です。

この最高に可憐で、いつもよりもふんわりさを増し、中域が「ふ・・わ・・」と膨らんでくるのを感じながら、フランボワーズや・・その果実から匂ってくるような穏やかなスパイス、そして軽やかでしなやかなミネラリティを含んだアロマが、飲み進めるスピードを上げてくれちゃう訳です。
ですから、
「・・おっ・・いかんいかん・・このスピードで飲んでると1本じゃ足らなくなる・・」
と、むしろ自制をさせてくれます。
「例え奥さんと飲んでいても・・二人でスピードを合わせる」
ことで、喧嘩にならないように・・お願いします。もっともこちらだけは、
「お一人様2本まで」
にさせていただきましたので、喧嘩防止のため・・いや・・出来れば、少し熟成させていただいて飲んでいただきますと、
「ワインの本質に少し近付ける」
んじゃないかと思います。
なんのストレスも無く、大きな抑揚には至らず、しかしピノ・ノワールの粋がエレガンスを見せるサマを心地良く感じることが出来ます。
勿論、完熟してからですと、ストレスの無さは無いにせよ感じることなく、抑揚は大きくなり、官能感が出て来て・・しかも総体として、
「樽の要素をほぼ含まない、自然で長い時間をかけた緩やかな酸化によるピュアな熟成」
での味わいを感じられると思います。実は凄いワインだと・・思っています。知っているはずですが忘れてしまったに違い無い、ブルゴーニュの生産者さんたちにも飲んで欲しいと心から思います。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【ピノ・ノワールの滑らかで軽やかな、「超素晴らしい飲み心地」に感動!・・「偉大なる普通」は滅茶素晴らしい飲み心地です!「So2を使用しないならこう造って欲しい!」・・と思わず口にしてしまうでしょう!】
何たることでしょうか・・。ブルゴーニュ人によってではなく、それも長くワインを造り続けて来た古老たちからでもなく、ドイツの二人の若者に、
「こんなに素晴らしい飲み心地の本物のグラン=ドルディネールを教わるなんて!」
いや~・・旨いです!・・凄いワインじゃぁ無い・・でも、全くの肯定感しか生まれてこない、素晴らしい飲み心地のよさなんですね。
要素を取りに行こうとすれば、実のところ、ちゃんと有ります。
「あ、なんか・・シャンボールっぽいなぁ・・」
「いや、軽いけどヴォーヌ=ロマネっぽくもあるかな・・」
「えっ?・・このふんわりと優しく包み込まれるようなアロマは、有名になる前のプリューレ・ロック?・・」
「・・飲み込んで無くなった後の心地がなんて素晴らしいんだろう・・」
みたいな感じなんですね。
そう、アロマは超ピュアな、そして超コンディションの良い・・(^^;; プリューレ・ロックを彷彿とさせます。イチゴと言うと軽そうなだけかもしれませんが、ブルゴーニュっぽい気品が感じられちゃうんですね・・。ボディもちゃんと有ります。余韻もふんわりと、ちょっと捉えどころが少ない感じですが、あとからしっかり・・いや・・しんみりと押してくれるんですね。
そもそも今までは「バーデン・ヌーヴォー」として、新酒を詰めていたものですが、それを少し熟成させてリリースしたものがこの「グラン=ドルディネール(・ルージュ)」だと思われます。
グラン=ドルディネールとは、直訳すると
「偉大なる普通」
まぁ、ブルゴーニュではヴィニュロンたちの普段飲みのワイン・・みたいな感じの存在です。
でも、
「・・え~・・こんなに美味しいもの、飲んでたの~?」
って、思わず声が出ちゃいますよ。
アルコール分もしっかり、12.5度・・・。良いですよね~・・この度数。優しくもあり、しかし不足していない、そしてブルゴーニュらしい、ピノ・ノワールらしさをちゃんと持っている度数です。
こんなに美味しいナチュラルでピュアなブルゴーニュ的グラン=ドルディネールを、ドイツの若者に教わるなんて・・世の中、変わっちゃいましたね。しかしながら、美味しいものはそれで良いのかもしれません。まぁ、noisy も3年前に初めてヴァーゼンハウスに出会った時に、このようにお伝えしていたはずなんですね・・あ、したかな?・・そう話したのはオルヴォーの担当さんにだけかもしれません。ほぼ誰も引き取り手が無かったヴァーゼンハウスをテイスティングして・・
「ん・・確かに。このタイミングで、直近だけ、今だけを見てしまうと・・ワイン屋さんで仕入れてくれるところはまず無いかも・・。だけどこのニュアンスは、1970年代のD.R.C.にソックリ・・」
と言うことで、ほぼほぼ全部引き取らせていただいたんですね。D.R.C.=プリューレ・ロックでは無いですが、「≒」では有るかなぁと・・。
そしてブルゴーニュワインファンだけでなく、是非ともビオワインファンにも飲んでみていただきたいワインですね。全くビオっぽくない・・とおっしゃる方もいらっしゃるに違いないですが、
「この素晴らしい飲み心地が全てを語ってくれる!」
はずです。
いやはや・・驚きました!・・ある意味、95~96点評価のヴァーゼンハウス、最上級キュヴェのテイスティングよりも驚いてます。それにこれ、ちゃんと数年・・いや、3年でも寝かせてくれたら・・素晴らしい結果になると思います。飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は「以前のバーデン・ヌーヴォー」のレヴューです。お間違い無きよう・・
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【滅茶美味しいです!ワインが生み出す快楽の要素全てをあっけらかんと伝えてくれます!!純然たるピノ・ノワールファンも、先進的なビオファンも満足させてしまう仕上がりです!】
noisy もワイン屋家業は長いんですが、店にいない時、外に出かけた時ですね・・
「ご職業は?」
などと聞かれることが有ります。
以前は「ワイン屋です」とか、「小売業です」などと答えていた訳ですが、そろそろ・・「物書きです・・なんちゃって・・」と言おうかな・・などとお茶目に考えている訳です。
いや、でも本当に文章を考えている時間が長く、キーボードをパチパチと打って文章を書いていますから・・いや、勿論ですが乱筆ですし乱文なんてもんじゃ無い。ただ思いつくがままに指を動かしているだけでは有りますが・・。
さりとて、朝起きてから何をやっているかと言えば、大工さんだったり(現在、倉庫の扉と壁を製作中)、パソコン屋さんだったり(現在もPCを修理中)、電気屋さんだったり(^^;; プログラマーだったり(もう・・毎日のように修正・制作作業に追われてます)、ネットワークの運用だったり(毎日、悪意の訪問者と闘ってます・・)、掃除、後片付け、時に品出し、そしてご来店のお客様と電話の応対とメール書き等々、
「・・どこがワイン屋だ!」
と言うことになってしまう訳ですね。
でも、よくよく考えてみてください。このヴァーゼンハウスの2人も、何も持っていないところから始めて、学校に通い、ドメーヌで働き、今は一人は畑に残り、様々な作業をしていて、もう一人はフランスのドメーヌで働き、週末はドイツに帰って来てドメーヌの仕事をしています。
おそらくですが、アウトソーシングで他人に任せることは無く、それこそ壁や扉を自作し、Lanケーブルを引き回したりパソコンで計画を立てたり、日々のキュヴェのデータの記録や現況、感想などを入れたり、勿論、掃除も後片付けも・・いらしたお客さんの応対まで行っているはずです。
そうなんですよ・・結局はそういうことで、自分でやらない、できないことは誰かに頼むとしても、ほぼほぼ自分でやらなくちゃならないんですね。なので、noisy の場合も別に特別な訳では無くて・・ただ、余りに雑務だったり仕事が多岐に渡るので、
「理工系のご出身ですか?」
とか、
「以前、そのようなお仕事をされていたんですか?」
などと聞かれてしまうので、なんとか品の有るギャグを飛ばしてやろうとしてしまうだけでは有ります。
このバーデン・ヌーヴォーですが、ピノ・ノワールを全房、MC系で仕込んだと思われる、現況は「やや軽めに寄った」味わいです。「ヌーヴォー」などと名前が有ると、
「ヌーヴォーなのか~~!・・残念・・」
と単純に思われてしまうのは、それこそ非常に残念でしか有りませんで、
「ワインを愛する人、特にブルゴーニュワインに最大の敬意を持たれていらっしゃる人にこそ飲んで欲しい!」
素晴らしいピノ・ノワールですし、
「自然派ワイン、ビオ系のワインが大好きな方にも・・おそらくもろ手を挙げての歓迎になるはずなので飲んで欲しい!」
と思っています。
カジュアルなのに・・いや、そこで自分が留まってしまえば、ただただ普通に美味しいだけでは有りますが、
「フィリップ・パカレのブルゴーニュワインに初めて出会った時の衝撃に近い!」
見事な出来で有り、実はポテンシャルも実に高い・・「ワインとはなんぞや?」と、再び考えさせられるような出来なんですね。
何とか自然な良い葡萄を得て、それをただワインに転化するだけ・・なのでしょうが、
「ブルゴーニュワインが無くしてしまった美味しさと振る舞い」
を見ることが出来ます。
優しく、愛らしく、ふくよかでとても良く香り、瑞々しさと情報量の多さ、そして自然そのものを感じさせてくれます。甘く無く、酸っぱく無い見事な味わいです。是非飲んでみてください!・・一推しです!
以下は以前のレヴューです。
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【上級キュヴェを飲んでこそ、この出来たばかりのピュアなピノ・ノワールの意味が判ります。ある意味、化け物?・・です。】
ワインに興味を持ち、飲み始めたころには、
「ヌーボー?・・新酒ですか・・美味しいそうですね!」
と、初めて見る世界の多様さに驚きつつ、質的に高いヌーボーを飲み、そのフレッシュな美味しさに感動していたはずです。
しかし数年もして、まだワインに興味を持ち続け、上級キュヴェに触れて行くに従い、
「ヌーボー?・・いや、いいす・・」
と、どこか冷めた目でヌーボーを見るようになり、どこかヌーボーの美味しさに一喜一憂する人には、少し距離を置いたりして・・。
このバーデンの秀逸なビオのピノ・ノワールを新酒でリリースした「バーデン・ヌーボー」では有りますが、まぁ・・きっとそんな道を辿ってしまう運命なのかもしれません。
しかしながら noisy としましては、この「バーデン・ヌーボー(ヌーヴォー)」にはきらめく大きな魅力があると感じているんですね。ある意味、物凄い・・ワインです。
第一に、バーデンと言う土地の魅力をふんだんに盛り込んでいることが挙げられます。ブルゴーニュに非常に近い組成のミネラリティが有ると感じられますので、上級キュヴェが持つ魅力を分解して理解できる、もしくは想像できるアイテムなんです。
第二に、非常に若いと言うことです。フレッシュな魅力・・と言う側面が大きいですが、もっと突っ込んでいえば、
「余計なことが出来ない、やる暇が無いため、素のままの葡萄・ワインの味わいに触れることが出来る」
訳ですね。これは実は非常に大きくて、ただでさえ上級キュヴェも醸造で弄り倒していない・・と感じる訳ですから、このヌーボーを飲むことで、その僅かな「差」こそに、醸造やエルヴァージュでの造り手の感性に触れることが可能になるんですね。noisy もこのキュヴェを飲み、上級キュヴェも全て飲み、ようやっと理解できた面が有ります。
第三に、
「ま~・・落ちない・・開けて数日経ってもへっちゃら。その変化の具合で葡萄や畑のイメージ、そしてこのワインの意味が判る。」
と言うことが上げられます。
なので、この非常にピュアで化粧っ気の無い、葡萄をワインに昇華した液体そのものの味わいを知っているからこそ、上級キュヴェの素晴らしさが見えてくる訳です。
なので、
「新酒だからパス」
と言うような安易な気持ちでは、美味しいワインの美味しい理由には、なかなか辿り着かないでしょう。
この2018年の出来立てホヤホヤのバーデン・ヌーボーですが、今までのドイツワインの赤とは大きく異なり、非常に色合いも濃いですよね。ま、濃いったって平均的ブルゴーニュワインな感じでは有りますが。それでも以前のドイツの赤であれば、稀にしかこのようにはならなかった訳で、昨今の地球温暖化と言う話しも気になってしまうところです。
ご他聞に漏れず、「王冠」で栓がされていますので、非常に
「還元的な状態を続けている」
ことになります。しかし、
「一般に言う還元香は感じられない」
です。全くです。
M.C.(マセラシオン・カルボニック)による全房発酵で造られているアロマが漂います。例えば先日ご案内させていただいた大人気のニコラ・フォール的なニュアンスに触れることになります。
そこから、全く化粧っ気の無い、ものの見事にピュアでナチュラル感に満ちた、膨らみの有る、テクスチュアの滑らかなエキス・オンリーのドライな味わいが感じられます。
で、これが変化して行くわけですが、当初の酸素を遮断された状態が長い訳でして、変化にも時間が掛かる訳ですが、
「抜栓直後から硬くて飲めない!」
と言うことは全く有りません。良い感じに膨らんでいますから・・やはりその辺は、ドメーヌ・ユベール・ド・モンティーユに今も通っているだけに、瓶詰めの難しさ、タイミングには気を使っているのでしょう。酸素をある程度は吸わせて王冠を打つ、スクリューを打つことが求められ、それをしないと、ボディはペッちゃんこで香りはケミカルな、勘違いされやすい状態でお客様が飲むようになってしまいます。このワインにはその心配は在りません。
実はnoisy のところでもすでに1週間位開いたままの状態(温度管理せず、コルクを逆刺しか再度王冠をはめる程度)で味わいの変化を見ています。これが上級キュヴェのポテンシャル判断に非常に有効なんですね。
そして、花っぽい感じから果実っぽいニュアンスへ変化しつつ、ジューシーさも出て来て・・樽の関与もほぼ無いのに、官能的なニュアンスもほんのりと出て来ています。
ある意味、このビオの葡萄のポテンシャルがとても高いことが感じられる訳です。勿論ですが、高級ワインに仕立てようと言う意思を持たせない葡萄の育て方をしている訳で、それでもここまで行けると言うことがそれを意味している訳です。
とても楽しい、滅茶ピュア、伸びやかなナチュラルワインでした。揮発酸ゼロ、その気配は有りません。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 2022 Spatburgunder Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【これがヴァーゼンハウスのベースのシュペートブルグンダー!・・激エレガントながら驚きのポテンシャルを秘めている超ブルゴーニュ的な味わいです!・・2021年ものより200円だけ値上げさせていただきました!】

例えば意識の高いブルゴーニュワインファンの方々は、ミネラリティがどんなに高くても、トゥー・マッチだと・・もしくは似合わない・バランスしていない・・とかの認識を持ったとするなら、感情的にはどのようなものになるでしょうか。
「何か・・無理に創られたようで今一つかなぁ・・」
位で止まればまだ良いのでしょうが、ご自身の許容範囲にそれが無いとなると、
「・・次はもう無いか・・な」
と、比較的冷淡な印象を持たれるんじゃないかと勝手に思っている noisy です。
何故にヴァーゼンハウスがブルゴーニュワインラヴァーたちを魅了する・・するようになったのか?・・と考えてみますと、やはりこのヴァーゼンハウスが世に送り出すシュペートブルグンダーに対し、どこかセンチメンタルな感情を抱かされるエレガントなピノ・ノワールの表情に「グラっ」と来てしまうからじゃないかと思っています。
現在のブルゴーニュの生産者さんでも、大きな抑揚のある表情と強い凝縮感は生み出せても、ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーのような激エレガントでナイーヴで、細やかな表情を穏やかながらも、
「ブルゴーニュの聖地のものと見紛うばかりの美しさ」
を持つアロマと味わいのピノ・ノワールはもはや生み出すことが不可能なんですね。
前にも2022年の白のコラムで書かせていただきましたが、以前にファーストヴィンテージのシュペートブルグンダーを数本購入したものの、購入して少し経って飲んではみたものの、好みでは無いと思って放置していたお客様が、数年経過して残っているものを気楽に開けてみたところ、余りの美味しさ・・まさにヴォーヌ=ロマネ的なニュアンスを多く含むエレガントで妖艶な味わいになっていたことに、驚かれていらっしゃいました。
確かにファーストヴィンテージやセカンドヴィンテージあたりは、リリース直後からしばらくは、ちょっとふわふわっとしていてコアがハッキリせず、焦点が定まらない味わいに思えたかもしれません。今ではそんなことはもう無いんですが、その焦点が定まらない味わいの部分は完全に消えたわけでは無く、
「余りのバランスの良さに、ポテンシャルを取り切れない」
つまり、開けた時の美味しさに目が行き、先の成長した姿を想像すると言う作業をちゃんとしないで飲み切ってしまう・・と言う、今までとは少し異なる姿を見せるようになった・・と感じています。

まぁ・・アドヴォケイトの評点を観てみますと、2018年ものの時のような物凄いポイントではありませんで・・トップ・キュヴェ・クラスで 94+ とか 94 とか・・です。しかし本当にそうなのか?・・と聞かれましたら、noisy的にはこのように思っています。
「2018年もののトップ・キュヴェに96とか97とか付けたのが正しいのなら、2022年ものはその評価を超えていなければならない。それほど2022年ものは素晴らしい。」
この、ある種の集合畑もののシュペートブルグンダーですが、美しいルビーの外縁の中にやや暗い黒っぽさを持った色彩をしています。ヴルカンが美しいルビーを全域に放っているのとは少し異なる外観です。
ヴァーゼンハウス的に凝縮していて甘く無く、非常にドライです。柔らかなアロマの上がりはふんわりとしていて、半端無い量の軽やかで緻密なミネラリティを持っていますが、それをまるで隠してしまっているようです。
適度に抑制しながら少しずつ解放に向かい、チェリーやベリーを酸の伸びやかな・・ピュアな味わいで表現、ふわふわの土と柔らかな官能さの種、瑞々しさをノーズで感じながら、穏やかな抑揚の美しい余韻へ・・そして脳裏に甘美なピノ・ノワールの姿を想像させて消えて行きます。
決して強さを見せず、優しくなだらかで静か、激エレガントな味わいです。言ってみれば物凄く良い出来・バランスの村名格のブルゴーニュワインです。そして、今のブルゴーニュのピノ・ノワールでは味わえないようなブルゴーニュらしさをも堪能できる味わいです。
「こんなワイン、有ったのか!」
と・・いや、もし今飲まれて・・そうは思わなくても、3年ほど寝かせた後に再び出会うことがあったなら、必ずやそう思うに違いないと確信しています。
もちろん、今飲んでも美味しいです。そして~10年ほどの間は少なくとも良い状態に向け熟成して行くと感じます。飲んでみてください!
「激エレガントでピュア、ナチュラルなピノ・ノワールが激エレガントな官能感を現すまで」
を、もし2本ご購入いただけたら間違い無く観ることが出来るでしょう。お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【気高さこそは、単なる美しさだけでは生まれ感じ得ないと、すでにこのワインは語っているように感じます。】
素晴らしいです・・。ピノ・ノワールって、実に美しい!・・って感じます。
そしてそれだけじゃなくて・・
「ピノ・ノワールって・・気高い!」
とも思いますよね。
noisy 的には完全につかみ切れてはいませんが、それが品種由来なのか、土地やその組成由来なのか・・いや、両方だろって・・思ってはいますし、そこに造り手と言う要素が必ず関与はしている訳でして・・・・と言ってしまえば「ピノ・ノワールって・・気高い!」は間違えになってしまうような気がします。
ですがこのヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーは気高さが隠せないんですよね・・。それが飲みやすさ、飲み心地、酔い心地、酔い覚めまで生んでいます。
まさにブルゴーニュワインの飲み口で、しかし鈍重さと鋭角さを取り除き、さらには超繊細なディテールを得た・・最高の飲み物だと感じます。
ですからこの、シュペートブルグンダー・バーディシャーこそはヴァーゼンハウスのベースワインのひとつでも有り、最高のワインのひとつでもあると感じます。

瑞々しく、繊細で・・完全には仕上がり切ってはいない部分も少々残りますが、
「それすら・・愛しい!」
と・・(^^;;
何せ、新樽を使用せず、目の詰まった古樽で酸化を出来るだけ防ぎつつ、非常にゆっくりしたスピードで酸素を得たワインのノーブルなこと!
普通なら、
「ん~・・この辺で新樽由来の官能感が欲しいんだけどな~・・」
などとも思ったりするでしょう?・・でもこのシュペートブルグンダー・バーディシャー2021を飲んでいても、けっしてそんな気持ちにならないんですよ。だって・・
「今でも充分に気高いから」
だと・・思っています。
ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの最高の畑が集うヴォーヌ=ロマネのど真ん中・・そこへ続く道が・・何となく見えるんですね・・なんででしょう・・クローンなのか?・・畑の組成なのか・・それとも彼らの腕次第なのか・・
永遠にリフレインしてしまうと思いますが、
「今現在も非常に美味しい!・・でも2カ月置いたらもっと美味しい!・・半年から10カ月ほど置いたら最高に美味しい!」
と思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【今すぐ飲みたいならこの2020シュペートブルグンダー・バーディシャー!・・整い始めています!これで充分旨い!・・勿論寝かせればもっともっと美味しい!こちらも超ドすっぴん美人です!】

ヴルカンはさらに高質ですが、まだ整ってないので飲まないでくださいね。こちらのバーディシャーは、今飲んでもエレガントでバランスが良く、何とも心地良くて最高に美味しいです!
今はもう・・
「超エレガントなブルゴーニュ・ピノ・ノワールに出会える気がしなくなってきた・・」
そんな時代のようでして、例えばアメリーの2013年のA.C.ブルとか、2016年以前のラマルシュとか、ご入院されてから音沙汰の無いルイ・ユエランとか・・
ポッカリと心に隙間が空いたまんまでいると、1年に1回、このヴァーゼンハウスが入荷してくる・・そしてその隙間を埋めてくれる訳です。
確かにブルゴーニュワインはこの10年で、めちゃんこ美味しくなりました。濃度不足が無くなったし、品格も向上・・そして価格も上昇し・・気候変動の影響でしょうか、アルコール分もしっかり出るようになって来ています。
ですがこのバーディシャーのように・・
「グラスを持った手が上から見える!」
ようなことは、まず無くなってしまったんですね。
濃くてバランスが良いと、やはり美味しいと思うのは人間の性でしょう。でも、無くなって行く..と思ってしまうと、それを求めてしまうのも同じことなのかもしれません。

2019年ものに比較しますと、それでもやや濃い色を持っていると思いますし、ややガーネットに寄った色彩です。でも淡さも持っていまして何とも美しく、妖しささえも生まれて来そうに見えます。
これはもう、ど真ん中なエレガンスを持っているピノ・ノワールです。バランスも本当に素晴らしい!・・これで良いじゃん!・・そうきっと思っていただけるはずです・・いや、
「薄いのは・・嫌!」
とおっしゃる方は上級キュヴェを飲んでください。もっともそちらも超エレガントですけどね。密度がもっと有りますから。
で、通常ですと、ここまでエレガントですと・・冷えると味がしないんですね・・アロマはふんわり香っても。
今までのヴァーゼンハウスは、2月のこの時期ですとまだ早かったです。でもファーストヴィンテージの2016年ものは、
「6月過ぎまでバランスしなかった!」
んです。
だから皆、良く判らなくて手を出せなかった・・「これ、どこが良いの?」と思ったはずです。
ですが、年を追う毎に、少しずつ、バランスする時期・・美味しく飲めるバランスになる時期ですね・・これが早まっているように思います。
なので、このバーディシャーは今飲み始めてOK!・・でもこの上のヴルカンはまだ早いです。トップ・キュヴェは今も飲めますが、せっかくこれから色々な表情が生まれて来ますから勿体ない・・そう思っていてください。
超絶に優しくエレガントでピュアでナチュラル!・・ほのぼのな味わい・・だけかと思ったら全然違う、芯も実はしっかりしていて、熟成も長く可能!・・それがこのシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超絶にエレガントです!京風の薄味に引いたアンかけお出汁にハモ!・・でしょうか・・。毎日でも飲みたい・・でも身体的には飲めてしまうだろうバランスです!】
美味しいですね~・・これが有れば他は良いか~~・・とも思ってしまいますが、でも、滅茶お美味しいヴルカンを飲んでしまうと、一気にそっちに脳みそが行ってしまうんですね~~・・困った人だ!
まぁ、申し訳ないですがワイン屋で Noisy wine ほど自分のワインを開けているショップは知りません。でもオxスx・テxx-xのYさんとか、頑張ってますよね~・・売れて欲しいな~・・と思います・・いや、本気ですよ。頑張って欲しいと願ってます。他にも頑張っているショップさんは少しずつですが増えて来ているように思います。売れそうなワインをなんとか仕入れてただ並べているだけ・・に見えてしまうところが多いですけどね。商売としたらそれでも良いんでしょうし、商才と言うのはそういうものなのかもしれませんが、きっと何も面白くないだろうなぁ・・と思ってしまいます・・人のことですから放って置けっ・・てことでしょうが。
だから、こんなワインに出会っても、きっと素通りしてしまう訳ですよ(・・ちょっと偉そう)。・・なんとも言い難い・・この色合い!・・素晴らしいじゃ無いですか!
「この色合いだから、きっと・・あんな香りがするに違いない!」
そう思えればもう一端のワインファンです。
「この色合いだから・・1年先にはこう・・2年先はきっとあんな感じ・・5年後はエロいだろうなぁ・・」
と思えればもうエキスパートなワインファンでしょう。
結構に淡いですよね・・これが良い感じなんですね。でもアル分は12.5パーセント、出ているんですね。2016年は確か12パーセントでしたし、So2は非常に少ないので・・ある意味、コアの部分が判り辛い感じが有ったはずなんですね。なので、
「コアボケ、中心点がやや太い感じ」
で、味わいが焦点ボケしやすく感じたはずです。

ですが2019年ものは2017~2018年もの同様、若いですが非常に美味しく飲めます。
滅茶ピュアで、ナチュラルだけれどノン・アヴァンギャルド、ふんわりと柔らかさの有る伸びの良いテクスチュアで、激エレガントです。
今飲んでも美味しくて、時間が経つほど焦点はハッキリして行きますし、ディテールは細やかに、より滑らかなテクスチュアになって行きます。もうこれは、
「ヴァーゼンハウスでしか出せないバーガンディの味わい・・」
じゃないでしょうか・・バーデンですが・・。
是非飲んでみて下さい。Noisy wine も割り当てが多く無くて申し訳ないのですが、数量限定です。お早めにゲットしてください!
P.S.因みに先だって見つけたアドヴォケイトの、昨年ご紹介させていただいた2018年ものシュペートブルグンダーの評価は89ポイントだそうで・・。「・・やっちまったなぁ・・」です。グートエーデル2019に90ポイント付けるのなら、それは絶対に有り得ません。
以下は以前のレヴューです。
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【淡くも侵入角の穏やかな浸透性の高いナチュラル&ピュアなバーデン・ピノ・ノワールです!お勧めします!お早めにどうぞ!】
2018年もののシュペートブルグンダー・ムーリンが初登場ですが、アドヴォケイトが95ポイントなどと滅茶高く評価してくれちゃいましたので・・この先の入荷の確保が出来るか・・もの凄く心配です。
「3年目のワインで95点」
ですよ?・・信じられます?・・って、noisy は経験済みなので・・判りますが・・。
ですが、ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーは、アイテムごとに全く違う姿を見せてくれます。ヴァーゼンハウスらしい「ナチュラル、ピュア、正直」で「穏やか」な姿は共通です。
このワインは成長中です。今飲んでも絶妙に美味しいです。でも、この初夏頃には、もっとコアがハッキリしてくるはずですので、そこでも大きく変わると踏んでいます。・・でも今のこの、
「ふんわりと柔らかく、コアの大きさが大きいのでハッキリしない・・ちょっと全体的にポワンとした感じ」
がする訳です。
言ってしまえば・・ミネラリティとアルコール度、酸のバランスの問題で、むしろそれが70年代までのブルゴーニュワインに似ている訳ですね。もっと言ってしまえば・・誤解を恐れずに・・では有りますが、ローヌのワインの方が塩分に近いミネラリティをより多く持っていて、ブルゴーニュもワインで有名な土地ほど、塩分系は少ないと感じます。
もう・・自然派系のワインが大好きな方々にも大受けするのは間違い無い「ふんわり感」を持ち、穏やかで優しく、包容力も実はしっかりある・・ブルゴーニュのいにしえのニュアンスが大好きな方々にも・・例えばルイ・ユエランとか・・(^^;; 受ける味わいだと思うんですね。
ですので、まぁ・・今飲んでも全然OKでは有りますが、春まで、もしくは初夏まで待ちましょうか。そう簡単には入手できないようですので、その方が良いかもしれません。
本当に心から安心できる見事にエレガントな味わいでした。・・あ、くれぐれも、
「甘いもの」
「濃すぎるもの」
「塩辛いもの」
「油脂だらけのもの」
にはマリアージュ、ご注意ください。
反対に、
「生系の魚介」
などにはトライしてみてください。
ドすっぴんのピノの美味しさ・・感じられます。因みにセラー・トラッカーの平均評価は90ポイントでした!お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【このシュペートブルグンダーにぞっこんです!・・古き良きブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさが満載!】
すみません・・もっと仕入れられれば限定条件は外すんですが、余り無いんですよ・・元々、少ない数しか日本に入ってこないので。でも、このワインが買えるだけで幸せだと!確信しています。
昨年の2016年もののご紹介時には、まだ少し「まとまり切っていない感」「焦点がボケ気味感」が有りましたので、澱が落ち着いていない状況でさっさと飲んでしまわれた方や、本当にタイミングが悪かった方・・(^^;; は、
「・・何でこんなの、noisy さんは素晴らしいって言ったんだろう??」
と思われた方もいらしたかもしれません。確かに僅かでは有りましたが、良く判らなかった・・と言うご感想の方もいらっしゃいました。
しかしながら・・2017年もののこのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は万全です。12.5%のアルコール分から、艶やかさや超微細な表情をナチュラルに、ピュアに、瑞々しく表現してくれちゃいます。
「凝縮感?・・いや、ワインにそんなもの、不要でしょう!」
と、思わず言ってしまいたくなるはずです。・・こんなワインに出会ってしまうと・・。
そして、古くからブルゴーニュ・ピノ・ノワールを愛して来られた方々を、いきなりタイムマシンに乗せて40年前の世界に連れて行ってしまいます。
「・・なんだろう・・この、胸がキュンとする感じは・・」
と、少なくとも、そのように思われるに違い無いのです。・・いや・・それは人への「恋」では無いでしょうが、ブルゴーニュワインを恋焦がれていることへの自然な反応なのかもしれません。
どっしりと構えたジュヴレ=シャンベルタンのようで有り、艶っぽい動物系をムンムン感じさせるモレ=サン=ドニのようでも有り、香水を湛えた見事なテクスチュアのシャンボール=ミュジニーのようでも有り・・いや、全部の村を書きたいと思ってしまいますが・・
実に穏やかです。静かでも有ります。とても瑞々しいです。でも物凄く香り、全てがちゃんと存在しています。不足感が全く無いのです。いつまでもここに居たいと言うような願望が生まれて来ます。
少なくて申し訳ありません。もし余り売れなければ条件は解放します。でもぜひとも、noisy のお客様には飲んで欲しい・・特にブルゴーニュワインファンを自認する方、ワインファンの方には!・・お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【このディテールの複雑性と訴えの美しさ!静寂の中から沸々と湧き上がる熱情!・・素晴らしいです!ブルゴーニュの村名以上のポテンシャルです!】
ある意味、ブルゴーニュのどんなに凄いドメーヌのピノ・ノワールよりも美しく、繊細で、ブルゴーニュそのものの美味しさを伝えてきているんじゃないかと・・noisy も脱帽の素晴らしいピノ・ノワールでした。
まぁ、noisy にしても、言うほどドイツワインに詳しい訳じゃ有りません。バーデンと聞けば「白でしょ?」と言ってしまうような程度です。勿論、昨今は少しずつは赤もテイスティングしていましたよ。なので、この素晴らしい「バーディシャー」よりも濃いワインには出会っています。
しかし、このバーディシャーほど心を動かされたドイツの赤ワインは他には有りません。超繊細で、ま~・・余計な化粧は全く有りません。新樽による影響などは微塵も感じません。
なのに、この静かながら豊かで複雑な表情は・・どうしたことでしょう?・・これこそ、ブルゴーニュワインの神髄だったはずなんですが、
「何故か妙に懐かしく・・そうだ・・70~80年代の弱い年のD.R.C.に似ている!」
などと思ってしまったんですね。
ふとボトルを見ると12.5% VOL.の文字。そうなんですよ。12.5度のアルコール分ですから決して高くは有りません。他のコラムでも書きましたが、2017年のユドロ=バイエのブルゴーニュでも13.0度です。暑い年にはブルゴーニュでは14度を超えることも有ります。勿論、造り手にも拠りますけどね。
昨今のブルゴーニュワインは非常に大柄でボリューミーです。noisy たちが若いころに飲んだグレートワインのほとんどは、決してそんなスタイルでは無かったんです。もっとエレガントで繊細で、非常に美しかった。味わうと奥の奥まで見通せるような、風通しの良い味わいでした。昨今は、そんなワインは非常に少なくなっています。
その超繊細な味わいをこのバーディシャーは持っているんですよ。可憐なんですが、その内部はもう・・豊かで複雑で繊細です。もちろん冷ややかだし、ナイーヴだし、非常にナチュラルです。侵入角も優しく角度もつかないほど・・。その表情は、そのベクトルが大きく出っ張ることのないものです。
そうそう、これは以前にかなりの確率で出合った場面です。まだラシーヌさんが始められて間もないころ、ラシーヌさんの超繊細なワインを他の方にテイスティングしてもらうと・・もちろんプロも含めてですよ・・「綺麗ですね」とは言うけれども決して「好きだ!」とか、「こりゃぁ良い!」とは言わないんですよ。
ポイントなどを付ける場面では、noisy 的にはどう考えてももっと加点すべきなのに、非常に低い訳です。使用するグラスや時間の長さも有るんでしょうけどね。理解されるようになるのに何年も掛かったと記憶しています。今では全くそんなことは・・無いです。
つまり、
「何も無くて綺麗なもの」
と、
「要素が複雑に大量に有りながらも綺麗なもの」
は、似て非なるものなんですね。
そして、アルコール分の高さだったり、ミネラリティの総量・質によっては、それらはマスキングされやすくなってしまう訳です。
なので、このバーディシャーは、
「何も余分なものを足されていない素の美しさを感じられる素晴らしいピノ・ノワール!」
と言うことが出来ると思います。
残念ながら、noisy がテイスティングしている間に数も減ってしまいましたので、申し訳ないですがこのキュヴェにつきましてはお一人様1本限定とさせていただきます。ブルゴーニュで言えば、
「村名クラス以上に値する」
ポテンシャルを持っていると感じています。是非飲んでみてください。滅茶苦茶お勧めします!
● 2022 Spatburgunder Vulkan Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【シリカに守られた鉄やマンガンの超微細な表情!・・こりゃとんでもなく美しいです!・・過去一、間違い無し!】

いや~・・旨いです!・・ポテンシャルとか、どこ産だとか・・そんなものはどうでも良くなってしまうほどに美しい!・・激エレガントな微細な表情を玄武岩由来のシリカ(シリコン、二酸化ケイ素)がツヤツヤに輝かせていて、中盤以降には瑞々しくも静かにしなやかに口内を押し、まるでニャンコのフミフミを長く受けているような・・そんな気になってしまいます。素晴らしい!・・その一言に尽きます!
この「ヴルカン」の畑のひとつは、アルザスはコルマールのほぼ真横です。アイヒシュテッテン・アム・カイザーシュトゥールはコルマールからほぼ28km東に向かったところにあり、ライン川の川沿いから黒い森に向かった途中に有ります。カイザーシュトゥールとは「皇帝の椅子」と言う意味で、
「まさに高質な椅子を想像させるような丘」
が拡がっていて、そこに葡萄畑が拡がっています。
もう一つは「イェヒティンゲン」に有り、コルマールからは東北東に18Kmほど行ったところにあります。アイヒシュテッテンからは8kmほどしか離れていません。・・あ、一応地図で確かめましたが、もしかしたら noisy の勘違いでガセネタの可能性が無きにしも非ず。でも、遠くは離れていません。せいぜい隣の村です。
この辺りは火山性の組成で、玄武岩のシリカやカリウム、黄土のシリカ、鉄、マンガンなどが豊かな土壌になっているようです。
2枚目の写真を1枚目と見比べてみてください。1枚目はもちろん「ヴルカン」、二枚目の右手前は「シュペートブルグンダー」、左奥が「ヴルカン」です。

手前のグラスはやや温かみを持った黒やレンガ色に寄った色彩をしていますが、奥のグラスは・・
「とことん・・赤い!」
と見えるんじゃないかと思います。
テクスチュアはまるで上出来のシャンボール=ミュジニーです。透明なシリカにコーティングされているようにも感じます。
そしてその奥には・・と言うよりも中盤以降には、ほんのりと細やかに鉄っぽさとか、マンガンっぽいチリチリとしたニュアンスのノーズが、「赤さ」を感じさせつつ登場します。ほんのりスパイシーで静かに弾ける感覚・・でしょうか。
なので、
「黄土を玄武岩が取り巻いている感じ!」
とも思えますが・・
「そんなのはどうでも良いほど、とことん赤く、とことん透明・・じわ~っと美しい押味が瑞々しく続く見事な味わい!」
です。

飲んだ感覚もまさにブルゴーニュ的です。これがブルゴーニュでは無かったら何なんだ?と思ってしまう訳ですが、ブルゴーニュじゃ無いんですよね・・。
この、にゃんこの優しいフミフミのような押味の美しい印象が忘れられず、思わずついついグラスを重ねてしまうことでしょう。そして、飲み心地も最高です!・・少量のみの So2 を瓶詰め時に足しているだけなので、ツヤツヤと滑らかなテクスチュアなんですが・・ふわっと柔らかいタッチでも有ります。
これほどに今、すでに滅茶美味しいんですが・・周りをコートしているシリカやカリウムが、熟成で崩壊して行くとなりますと・・いやはや、末恐ろしいポテンシャルなんじゃないかと思っています・・ポテンシャルなんぞどうでも良いと言いながらも推し量ってしまうワイン屋の性・・嫌ですね~。
この激美しい、透明感あふれる激エレガントな赤いピノ・ノワール、数が無いのでお一人様1本のみでお願いいたします。
まぁ・・2021年もののヴルカンはテイスティングさえ出来ませんでした。でもこのヴルカン、トップ・キュヴェでは無いんですよね・・
因みにアドヴォケイトは、ステファン・ラインハルトさんが 91+ ポイント、飲み頃 2026 - 2048 と、ちょっと下げ過ぎな感じです。noisy 的には2ポイントは少ないと思います。
余りに美しくて・・とことん旨いので・・激推しです。数が無いのが恨めしいです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【数が全くありません。売れ筋なんですが・・申し訳ありません。お一人様1本限定+ヴァーゼンハウスの白ワイン1本にてお願いいたします。】 まさにヴォーヌ=ロマネを彷彿されるようなニュアンスを含むヴルカンですから・・
「ここを多く欲しかった!」
んですが、生産量が激減でどうしようもない状況のようです。申し訳ありません。
その代わり、下のクラスが滅茶美味しいので、グラン・ドルディネールかバーディシャーか・・もし完売していましたら飲んでみてください。完全で無いですがそれらはほぼ仕上がっていると言えます。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【過去一、間違い無し!・・素晴らしい出来です!・・が、残念ながらポテンシャルが高い分、仕上がり途中です。先にバーディシャーを飲んでお待ちください!】

旨いですね~・・過去一な出来はもう間違いありません。いつも一番先にバランスしている・・と言いますか、下のキュヴェが・・
「超繊細!」
でして時間が経過して少し膨らみが出てくるまで待たないといけない傾向が見えるので、このヴルカンを先に飲むようにお伝えしていたかな・・と思います(自分で書いた以前のレヴューはまともに読んでいないので・・すみません。)
ですがこの2020年のヴァーゼンハウス、2019年ものより、より熟しているには間違いないんですね。
ですから、この下のクラスのバーディシャーはバランスするのが(美味しく飲めるようなバランス)2020年ものは早かったと思われ、このヴルカンに関しては、いつもよりも濃密さが有りポテンシャルも高いため、
「幾分かの熟成期間」
を長く見るべき・・と判断しました。
ま~・・この見た目、まさしくエレガント系のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。大昔のD.R.C.のシンプルなエチケットを彷彿させてくれますから、何とも心憎い演出です。その対比でこの少しガーネット寄り・・血っぽい色?・・赤紫っぽい感じが映えて見えます。
鉱物感がしっかり有って、ややジュヴレとかモレ、もしくはヴォーヌ=ロマネ的なニュアンスを感じますから、やはりバーディシャーよりも1クラス上でしょう。ほぼ1級クラスと言って良いかと思います。

見た目でも2019年物が「赤茶けて見える」ような対比になっちゃってますから、よりミネラリティが豊富で果実感もしっかり、複雑性も高いと感じます。
それに加え、やはりエキスの旨味がよりしっかり感じられますから、
「・・いいね!」
と思っていただけると思うんですね。
あ、全く関係無いことですが、この「いいね」のバナーは2000年頃から noisy は使ってます。途中で少し小さく作り変えていますが、決して某SNSをマネして始めたものではありませんので・・はい。
ヴァーゼンハウスの基本である、優しく穏やかで何の化粧も無い、葡萄本来の味わいをナチュラルにピュアに表現した超エレガントな味わいには全く変わりはありません。
ですが敢えて・・
「あと1~2カ月待って!」
「暖かくなったなと肌でしっかり感じられるようになったら!」
と申し上げておきたいと思います。
すみません、たった24本の入荷です。どうぞよろしくお願いいたします。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に旨いです!・・艶っぽくも微細な表情が美しい・・繊細なピノ・ノワールの美しさをお楽しみください。すみませんがお一人様1本限定です!】
この売れ筋の「ヴルカン」が全然無いんです・・辛いです。滅茶苦茶美味しいんですが、
「美味しい!だから買ってください!」
と強く言えないんですよ・・。
味わいは滅茶ドライで色はベースのシュペートブルグンダーよりも若干濃い目でしょうか・・でも、滅茶ドライなのに・・甘い・・甘美なんですね。2018年ものと比較してみますと、2018年ものの方がワイン的にはピュアです。2019年の方がより官能的な感じが良く出ていて、そうですね・・例えてみるなら、アメリー・ベルトーの普通のジュヴレが2018年、クロ・デ・シェゾーが2019年・・みたいな感じで、
「旨味のエキスがよりしっかり載っている!」
「細やかな表情がエグイ!」
と言えると思うんですね。
ですからベースのシュペートブルグンダーのピュアな美味しさからヴルカンにワインを変えると、まるで村名から1級に変えたかのようなニュアンスさえ感じてしまう訳です。表情も多彩ですしね。

2018年もののヴルカンは、アドヴォケイトで92ポイントだったようです。この位の評価はA.C.ブルゴーニュだとすごく良く出来た村名~ある程度以上の1級のワインと同等なもの位ですよね。
2019年はより良いんじゃないかと思いますので、海外メディアの2019年ものの評価がどのくらいになるのか・・が楽しみでは有りますが、それにしても数が無いのはいかんともしがたい・・残念です。
で、このワインは、
「今飲んでも良く、今後10年に渡って美味しく飲める・・10年後は結構甘美な味わいになる」
と予想します。出来うるならば数本ゲットしておきたいところですが、申し訳ありません、Noisy wine では無理です。何とか1本でもゲットされて、他のショップさんも当たってください。超お勧めです!ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーを理解しやすい典型的なキュヴェだと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう超絶に自然な味わいのジュヴレ=シャンベルタン!・・愛しいと感じてしまう見事な味わいです!】
まぁ・・下のクラスのシュペートブルグンダーは、ある意味・・少し、人を選ぶかもしれません。
「・・こんなのはブルゴーニュじゃない!」
と言うかもしれませんので・・ブルゴーニュじゃないですけど・・(^^;; それに、あと少しだけ瓶熟したら大きく変わるはずですので・・はい・・
でも、この「ヴルカン」は違いますよ。昨年ご紹介させていただいた2017年も美味しかったですが、2018年ものはそれに、
「輪を掛けて最初っから滅茶美味しい!」
です。・・これ、保証出来ます・・自然派嫌いでも大丈夫です。全くビオビオしてないんです。So2も滅茶苦茶少ない・・100Lで2グラムですので、1000MLのペットボトル100本に2グラム・・入って無いのとほとんど変わりません。輸送中の保護を考慮してのことでしょう。
で、これ・・もう滅茶苦茶美味しいジュヴレ=シャンベルタン、それも超自然な味わいなんですね・・(ここは何故か「ナチュラル」と言う言葉を使いたくないなぁ・・)
実におしとやかに香るスパイス、僅かなワイルド感、精緻なテクスチュア・・まったくのドライな味わいで、ふんわり感もしっかり、適度に膨張してくれ・・余韻も長い。その経過を追っても実はとても穏やかなのに、しっかり起伏を感じるんですね。その起伏の仕方がジュヴレを彷彿させてくれるのかもしれません。
「もう・・要素を探しに行かずとも感じさせてくれる方が良い!」
と思われるので有れば、この「ヴルカン」をお選びください。むしろこれで「充分過ぎる」と思えるかもしれませんよ。
因みに
セラー・トラッカーの平均評価は92ポイントでした。・・いや~・・困った。世界中の人がやっぱりちゃんと評価できちゃうんですよね。そうは思えなかったnoisy が僭越だったのかもしれません。数は無いのでお早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【下のクラスのシュペートブルグンダーが村名だと思うなら、ヴルカンは見事な1級以上でしょう!】
ヴルカン・・実に旨いです・・うっとりしてしまいます・・。
そうです・・思い起こせばこのような、「うっとり」してしまうブルゴーニュ・ピノ・ノワールが昔は沢山、有ったんですね・・と言うか、それが普通だったんですよ。
1990年代のPKさんの活躍が目立つようになってから、ブルゴーニュは大きく変わったのは間違いありません。より濃密に、良く熟させ、樽は新樽で、そして出来れば甘く・・(^^;; そう、ローヌワインのような豪奢な果実を求められたんですね。
世はだんだんと気温が上昇してきました。なので葡萄もどんどん・・潜在アルコール分が上昇して来ますが、アルコール分が簡単に出るようになったブルゴーニュワインの変化に、人々は余り気付いていなかった・・とも言えます。
このワインは・・今飲んでも滅茶苦茶美味しいです。気品がしっかり有ります・・が、決してそれを吹聴はしないです。どこか、古典的日本人的な美徳・・のような繊細さを感じます。
「わざわざそんなことは言わないで良い・・言う必要は無い」
それがブルゴーニュワインだった訳です。「ラ・ターシュ」のエチケットにグラン・クリュ表記が無くても、そんなことは関係無かった訳です。「ラ・ターシュ」は「ラ・ターシュ」で有って、それがどんな畑で有るかを知っている人こそが、それを選択出来た訳ですね。
今は、A.O.C.の規定で入れなければならないかもしれませんが、誰もロマネ=コンティには、そんな言葉は不要なはず・・ですよね?
飲んでいて・・思い出してしまいます。本当に良い時代でした。でも、
「・・高いよ・・なぁ。厳しい!」
と思って、何とか仕入れて何とか自分で飲んでいた訳ですが、今はそれすら簡単には出来ない時代になりました。この「ヴルカン」がきっと、昔のブルゴーニュを見せてくれるに違い在りません。しかも1級畑以上の素晴らしいロケーションに連れて行ってくれるはずです・・ただし、「ドすっぴん」ですけどね!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!すでに世界中で大注目のようです!・・こんなに素晴らしいピノがバーデンに有ったのかと、驚きを持って迎えられるに違いありません!】
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン の上級キュヴェに当たるヴルカンです。ヴルカンは畑の名前との情報です。超繊細なシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインに比較しますと、凝縮感やしっかりと押し出して来る姿に上質さを感じます。
まぁ、一般的に言って、この二者択一を迫られるなら、より美味しいと感じるのはこの「ヴルカン」であることに間違いは有りません。誰が飲んでも・・
「ブルゴーニュワインであることを疑わない質感」
であることも間違いないでしょう。
面白いでしょうね~・・最初っからブルゴーニュで有ることを疑わない訳ですから、
「ん~・・綺麗んだよね~・・ジュヴレかな~・・でも繊細だからな・・樽っぽさは無いし・・トラペにしちゃ少しソリッドだし・・」
とか、平気で言ってしまって赤っ恥かきそうですね。
また、完全に仕上がっているこの下のキュヴェに比べると、超美味しく飲める状態だとは言え、まだ第一次の成長途中と言うか、落ち着く直前・・と言った状態です。なので、飲まれる際は、
「出来るだけ立てて落ち着けてから飲んでください。」
色合いを比べてみると、まだ落ち着いて無い感が漂っていますよね。
しかし、肉厚さ、凝縮感、各方向へ向かうベクトルの大きさ、構造とも、下級クラスを凌いでいます。より豪放磊落では有りますが、それでも非常に美しいスタイルです。
樽の余分な化粧は無く、M.C.的なニュアンスは非常に少なく、そこはニコラ・フォールよりもしないです。全房の割合が少ない部分が、よりニュートラルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールを感じさせてくれます。
果実は粒の小さな赤果実と黒果実が交互に出てくる感じ・・です。ドライながらエキスの充実度から、むしろ旨味や甘みを感じます。石灰感も飛び抜けてはいませんが大量に有り、そこに金属系のミネラリティがキラキラと輝いているような感じです。
いや~・・素晴らしい!初年度からこう出来ちゃうんですか~~!・・と、とにかく驚きの連続でした。
このキュヴェはもう少し在庫があるようですので、売れるようなら抑えたいと思っています。
「ドイツのピノ?・・いや~・・邪道でしょ!」
などと言われてしまう可能性も大なんですね。
しかしながらnoisy 的には、
「・・え~?・・こんなに凄いピノ・ノワール、逃しちゃって、ブルゴーニュが高いから・・なんて言い訳にもならないよ」
と言いたいですね。
そしてこのシンプルな外観!・・いや~・・潔い!・・こうじゃなくちゃ。偉いカッコよいじゃないですか!・・そして飲んだら滅茶美しい・・。
「そう・・この繊細なたなびき方が良いんだよ!」
と、思っていただけるに違いありません。
この余韻の振幅の仕方は、あの素晴らしい「シルヴァン・パタイユ」にも共通していると感じます。是非飲んでみてください。超お勧めします!
● 2022 Spatburgunder Kalk Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・カルク・バーディシャー・ラントヴァイン
【ファーストヴィンテージ!!ヴルカンと同格ながら、より馴染みのある石灰系の土壌の「カルク」・・ってそのまんま!・・まさにヴォーヌ=ロマネ的な温度感、ワイルド感を優しくふんわり、しかし酸の伸びやかな味わいを生かしたシュペートブルグンダーです!】

ヴルカンは「赤」、そしてこの2022年がファーストヴィンテージのカルクは「紫」、わずかに黒味が入った赤です。
ヴルカン同様に滅茶美味しいです!・・ですが、ヴルカンの・・どちらかと言えばシリカにパキッパキにコートされた艶やかな舌触りからの、奥に存在する要素の発露を愛でる・・みたいな感覚とも異なり、より馴染みのある非常に目の細やかな白っぽい大量の石灰が全ての要素に溶け込んだ感覚、チェリーやベリーの果実、めちゃ美しい土、そしてほんのりと僅かに漂うスパイスと花・・。ぷっくらとしていて艶やかで・・まるで「ニコラ・フォールのニュイ=サン=ジョルジュを口にしているかのような錯覚に陥りました。これも素晴らしいピノ・ノワールです。
やはり激的にエレガントで瑞々しく、表情はピュアです。もちろんナチュールさは飲み心地で伝わって来ます。ふんわりとしていて穏やかながら、
「必要にして充分」
と感じさせてくれます。
ただし・・それはまだ開いてきていない成分が多く存在している上での話しになりますので、これ、少し寝かせると凄いんじゃないか?・・と感じます。
まぁ・・ブルゴーニュワインで2022年のヴルカンほどに「赤」を強く感じさせるものにはほぼ出会わないですが、このカルクが持つ温度感やミネラリティのニュアンス、果実の表情はヴルカンよりも、よりブルゴーニュに近いものを感じるかもしれません。

このカルクを生み出すマルクグレーフラーラントはライン川沿いの段丘にあり、ヴァーゼンハウスのドメーヌから南西に17Kmほど行ったところにあります。もうフランスは目と鼻の先・・と言いますか、川向うがフランスです。そして 背後にはもう、シュヴァルツヴァルト(黒い森)が迫って来ています。
このマルクグレーフラーラントは、リースリングの栽培が多かった場所だと思います。石灰が強く、
「Kalkstein (カルクシュタイン = 石灰岩)」
と言うようなサブネームを付けたリースリングが結構有ったように思います。なので、初めてこの「カルク」と言う名前のワインが届くことを知った時、
「・・エライ単純・・」
と思ってしまいました。
しかしながら葡萄は自然にある石灰が無いと上手く育ちませんから・・大量に存在するライン川沿いが葡萄の産地になっているのも重要なファクターだったのでしょう。
「今」だけを切り取ってみますと、ヴルカンの方が上手に育って来ていると思います。このカルクは、ヴルカンよりも僅かに成熟が遅れているかな?・・と思いますが、すぐに追いつくんじゃないかとみています。
また、アドヴォケイトのステファン・ラインハルトさんは、ヴルカン2022は91+ ポイント 飲み頃 2026 ~ 2048 に留まっていますが、カルク2022にはヴルカンよりも高く、92 ポイント 飲み頃 2027 ~ 2040 としています。
つまり、ポテンシャルはカルクが高く、飲み頃は少し先。寿命はヴルカンが長く、やや早めに飲み始められる・・と言うことのようで、その意味では noisy はまったく同感です。飲み頃期間とポイント評価には疑問を感じています。
ヴルカンは数が無いので・・すみません、もし完売していたらカルクでお願いいたします。ファーストヴィンテージです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は比較用にヴルカン2022の写真です。
● 2022 Spatburgunder Hohlen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ホーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
● 2022 Spatburgunder Hohlen Badischer Landwein M.G.
シュペートブルグンダー・ホーレン・バーディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【ファーストヴィンテージのホーレン!・・残念ながら少な過ぎてテイスティングは諦めました・・すみません・・】
初物はとにかく飲んでみる主義の noisy では有りますが、すでに相当数開けてしまっているのと、ホーレン赤はブティーユ3本、マグナム3本と言う入荷なので・・「う~・・・」と唸って頭を抱えてしまいました。
2023年もので増えるのを期待して、とにかくご案内だけしておこうと・・。いや、白のホーレンも滅茶少なかったんですが、開けてしまってますので来年に期待と言うことでご理解くださいませ。
なお、アドヴォケイトのステファン・ラインハルトさんは、2022年のホーレン赤に、
「 94+ Point 2028 ~ 2050」
と、おそらく2022年のヴァーゼンハウスのトップ評価を出しています・・ちょっと低いと思いますが・・。
因みにエージェントさんからいただいた資料には、Zulzinger Rosenberg村 と有ったのですが、ドイツにはそのような村は無く、また、ドイツワインの読み方と違ったので探して訂正させていただきました。
Zunsinger(ツンジィンガー)村はヴァーゼンハウスのドメーヌのあるシュタウフェンから、東南に10Kmほど行ったところにあります。村の東側が畑になっているようで、通りの名前がローゼンベルグになっていますので、それ上がローゼンベルグの畑のようです。
凄く美しい畑です。傾斜も急で車などが入れるような道も無く・・凄いですね。
なお、味わいについてはどうにもなりませんが、1960年代浅い石灰岩土壌にかなり高密度でブドウが植えられ、火打石っぽいニュアンスがあるらしいです。
下記は、インポーターの村岡氏が2023年にヴァーゼンハウスを訪れた時の紀行です。
フランス、アルザスのコルマールから車でおよそ1時間。ライン川を越えてフライブルグを南に向かった先、シュタウフェン・イム・ブライスガウにWasenhausの事務所があります。
アレックスがお出迎え、挨拶もそこそこに早速Mölinの畑へ。すみません。今までムーリンって書いてましたが本人曰く“ムーリン”だそうです。今後はムーリンで統一します。
細かい区画を合わせて全部でわずか4ヘクタールほど。来年にはシャルドネ、サヴァニャン、ブルゴーニュからのマッサルセレクションとなるピノ・ノワールの植わる1ヘクタールの畑を追加出来るようです。
斜面の角度は緩やかに見えますが非常に険しいムーリンの畑。畑までは車でわずか6分で到着しますが徒歩だと50分かかる険しい道でした。ちょうど開花が始まった時期。しかし私が訪問したタイミングは雨がほとんど降らず、下草もご覧の通り乾燥していました。
ブルゴーニュ最高の造り手を思わせる天に伸びる新梢。バーデンは初めての訪問です。機械が入れないような斜面の角度を除けば、畑の景観はまさにブルゴーニュそのものでした。畑では相方のクリストフにも会えました。

奥に見えるのがVulkan(ヴルカン)の畑になります。これまで買い葡萄だった Vulkan も2022年からはオーガニックの畑ごと借りる契約になります。
醸造所は事務所とは別の場所、引退したヴァイングートをそのまま借りています。ブドウはすべて重力で移され、ストレスを与えません。
2021年は雨、雹、スズキ虫、腐敗、あらゆる要因で生産量は激減してしまいました。本来なら20樽造ることが出来る赤ワインもわずか3樽です。2021年と2022年のバレルサンプルを試飲しました。年々そのフォーカスを画素数を高めるように定めていく印象ですが全ての畑とふたつの対照的なヴィンテージを飲むことで全体のイメージを再構築出来ました。生産量は少ないものの余韻まで一貫してエレガントな2021年、理想的な成熟をうかがい知れる2022年、共に日本に届くのが楽しみです。
残念ながら激減となってしまった2021年ですが2022年からは新しいキュヴェもリリース出来るかもしれません。(まだ、バレルなので検討中)
志同じとはいえ家族ではない二人が力を合わせてワイナリーを立ち上げるというのは非常に珍しいように思います。アレックスは言います。
『クリストフとはボーヌの醸造学校で3年間、寝食を共にしたルームメイトだった。本当はブルゴーニュで二人でやりたかったんだけど、ダサい畑しかなかったんだよね(笑)。畑が大好きで自然に囲まれているクリストフといつも全て相談して決めているよ。』
日本にも興味があるアレックスですが、まだ子供が小さいので当分来日は無理かな、と笑っていました。
10年に一度の天啓と称賛されるヴァーゼンハウス。多くの新進生産者のようにガイゼンハイムで学んだわけでもなく、二人のルーツは完全にブルゴーニュであり、時にその手法は「自然派」のように映ります。
しかし、あくまでも有機栽培で人為的介入を出来るだけ避けるスタイルはまさにブルゴーニュのそれです。アルザスに近くヴォージュ山脈とシュヴァルツヴァルト(黒い森)に守られた立地はアレックス曰く
『ブルゴーニュよりも簡単』
しかしながら、地元の生産者達ですら耕作を放棄するような傾斜の厳しい畑や収量が低い畑を継承して造ることは決して簡単ではないことを忘れてはいけません。
● 2022 Spatburgunder Kanzel Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・カンゼル・バーディシャー・ラントヴァイン
● 2022 Spatburgunder Kanzel Badischer Landwein M.G.
シュペートブルグンダー・カンゼル・バーディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【アドヴォケイトは2022年ものの白眉をこのカンゼルとホーレンに!・・飲めなかったのが残念です!】
アドヴォケイトのステファン・ラインハルトさんは、このカンゼル2022年には94ポイント、飲み頃を 2025 ~ 2050 としています。トップ・キュヴェの中では最も飲み頃が前に来ていますので、
「どうしてもトップ・キュヴェを早く開けたいならこのカンゼル」
と言うことになろうかと想像しています。
そもそもドメーヌ・ビゾのクローンも使用していますし、樹齢の高い葡萄は全房、若いものは除梗してセミMCとのことですから、まさにナチュール王道の醸造方法です。
因みにセミMCと言うのは、通常のMCが炭酸ガスでタンクを能動的に満たすのに対し、セミMCはタンクの中で自重で葡萄が潰れ発酵が始まる・・炭酸ガスは自然に生まれたものを使用する醸造方法です。この方がまったくナチュラルな香り・味わいに仕上がります。M.C.はリリース後ちょっとの間・・M.C.っぽい香りがしますよね。
ヴァーゼンハウスの二人も、畑の個性に合わせて様々な手法を取っているのが判ります。セミM.C.は早くから美味しく飲める・・と言うのもありますし、もしかしたら相性もあるのかもしれません。
いずれにしましても若いうちはやや軽めに出ると思いますので、アドヴォケイトはその辺のバランスの良さを評価したかと・・。でもポテンシャルは別だと思うんですけどね。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴァーゼンハウスのトップスリーの一角!・・セレクション・マサル、そしてもっともリーズナブルなアイテムです。】 残念ながらテイスティングを諦めたカンゼルとムーリンです・・まぁ・・あと12本位入荷が有れば、どちらかは飲めたんじゃないかと思いますが、2020年ものは多く無いそうなので仕方が有りません。
ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーを飲むと、
「・・はっ!?」
と気付くことが有ります。
まぁ・・おそらく皆さんも感じていることだと思うんですが・・
「ピノ・ファン..だよね・・」
みたいな感覚・・お持ちでしょう?
その上で、全房だったりMCだったり・・でもそれだけじゃないよね?・・みたいな感じですね。
その辺りはヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーに共通なんですが、上級キュヴェになってくるとちょっと違うんですね。さらに・・それだけじゃぁ無いと。
このカンゼルはマッサル・セレクスィヨンだそうで・・様々なクローンを一緒に、同じ畑で栽培している訳です。ですから・・ちょっと複雑性が高くなる可能性が有りますよね。
で、植え替えもしているようですから・・この先もその効果は深くなって行くと想像しています。やはり早飲みは厳禁でしょう・・妖艶さが出てくるまで、是非待ってお飲みください。
以下は以前のレヴューです。
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【白っぽいミネラリティ、透明感が強めのミネラリティがしっかり載ったカンゼル!これも素晴らしいです!】
やはりポテンシャルの高いワインのテイスティングは楽しいですね~・・しかも独自性をしっかり持っていながら、それがまたブルゴーニュにソックリ、いや、
「以前のブルゴーニュを彷彿させる」
もので有る訳ですから・・noisy にとっても飲んでいても実に楽しいものであるんですね。
しかし、例えば
「でも・・70~80年代のブルゴーニュワインなんて知らないよ・・」
なんて方は、今や大勢いらっしゃる訳ですが、それでもその方々が・・
「ヴァーゼンハウス、最高!」
と言ってくださる訳ですから・・ん~~・・何とも皮肉な感じにも思えてしまう訳です。
2019年のカンゼルは、2018年もののカンゼルに比較すると、なんと・・
「色合いは薄め!」
に見えますよね?・・透明感と言うか不透明感も・・ですが、そんなミネラリティの強さが色合いを抑え込んでいる・・そんな感じがします。
ですので、トップスリーの中では最も硬質です。とはいえヴァーゼンハウスですから・・フワフワッとした独特の浮遊感はそのままですよ。実に旨いです。

2018年のカンゼルはアドヴォケイトで93ポイントでした。これも後で・・全て販売してしまってから判ったことです。
そして2018年ものはちょっとコルトン風な硬質さを持ちつつ、2019年ものよりもピュアさは勝っていたと思います。2019年ものはより凝縮度が高まり、より複雑性も出て来ています。
その凝縮感と複雑性、そしてコア感の薄さ、独特の浮遊感が相まって、
「まだ仕上がって無い感」
がバリバリ・・な状況なんですね。
最もこれはこれから急激に仕上がって行くものだとも思います。やはり2022年の5~6月頃を境に、コア感がど真ん中に定着し、凝縮感と複雑性、ミネラリティの位置関係が決まって仕上がってくるので、
「やはり2019年ものもシャンボールかコルトンか?」
は変わりないですね。
アドヴォケイトもおそらく93ポイントから積み上げるんじゃないかと見ています。noisy がお客さんだったら、
「そうか・・じゃぁアドヴォケイトを見てから買おう!」
と思うはずなんですが、でもそれは無理!・・だと思います。数が全然無いですので、やはりここはムーリン、ベーレン、カンゼルと三種の神器に加えて白のムーリン、ベーレンも欲しいところだと思います。
あ、言っておきますが・・ヴァーゼンハウスのピノ・ブラン、ヴァイスブルグンダーは滅茶苦茶美味しいですので・・今飲んでも超美味しいです。是非コラムをご覧くださいね。
非常に希少なキュヴェです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは見事なシャンボール的なビロードのテクスチュア!?それとも超上質なコルトンか!?】
初登場のカンゼル、素晴らしいです!noisy的には結構に「シャンボール=ミュジニー的」だなぁ・・と思います。でも、余り無いですが、稀に出会う超上質なコルトン・・っぽい感じもします・・
何せ、ベーレンが少し襞を感じさせるテクスチュアを持っていて、温感も僅かに暖かいので、ノーズも考えるとヴォーヌ=ロマネ的だと思っているんですが、こちらはもう全然違う。透明感の滲むミネラリティが全ての要素をコーティングしている感じでして、伸びやかでベリーやチェリーの美味しい・・しかも、しっかりヴァーゼンハウスを感じさせてくれる見事な「超自然さ」を持っているんですね。なので、「シャンボール系だ」と思ってしまう訳です。
そして・・本当に心を揺さぶられます。懐かしさはジャイエなのか、D.R.C.なのか、それとも無駄に開けていた古いブルゴーニュワインたちを思い出したのか、それとも、その優しい侵入角が由来するのか・・本能的に、
「・・おいしい・・」
と思わされてしまっているのかもしれないとさえ感じてしまいます。
ベーレンよりも、より冷涼なテロワールだと思うんですね。その冷ややかさと非常に滑らかなテクスチュア、果実表現のニュートラルさがこのカンゼルの特徴かな・・と思います。
noisy的には・・カンゼル、相当に好きです。だって、シャンボール大好きですから・・。ルイ・ユエラン、早く復活して欲しいとも思っています。ただし、ルイ・ユエランよりもずっと「純」な味わい、存在です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!・・追加は無いと思います。
● 2022 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
● 2022 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein M.G.
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【トップ・キュヴェで飲めたのはムーリンだけ・・余りに少なく、申し訳ありません。】
アドヴォケイトは93 ポイント、飲み頃は2028 ~ 2040としています。これも低いですね・・ムーリンをテイスティングした感じでは、やはり2022年もののヴァーゼンハウスのトップ・キュヴェは、
「仕上がりに若干時間が掛かる」
と言うことなのかな・・と感じます。
その辺はアドヴォケイトも織り込み済で2028年から・・としているようですが、ならば評点はちょっと理解出来ない感じが拭えません。2023年ものはもう少しいただけたら飲めるんですけどね。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイトで2018年ものが96ポイントと・・ブルゴーニュのグラン・クリュ並みの評価を得たシュペートブルグンダー・ベーレンです。激少なくて飲めず、申し訳ありません。】
ん~・・ここまで少ないとは予想してなかったので・・申し訳ない。来年の3月頃にはアドヴォケイトも評価するんじゃないかと思いますが、それまで待ってられませんから、ムーリンかベーレンのどちらかでも飲めればと思っていましたがそれも無理のようです。
もっとも売れないようなら・・noisy 用に確保しちゃいますのでどうぞお早めにご検討お願いいたします。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【激繊細な超高質ピノ・ノワール!・・凄い気品・・旨いです!】
ヴァーゼンハウスの3つのトップ・キュヴェの片割れ、ベーレンです。激繊細タイプですね。
まぁ・・このグラスの色彩をご覧いただきますと、下のクラスの「ヴルカン」よりも淡いです。その分、充実した石灰的なミネラリティを多く含んでいまして、
「今まではヴォーヌ=ロマネと言ってましたが・・2020年ものはシャンボール=ミュジニータイプ」
と修整させていただきます・・(^^;;
何せ2018年ものはアドヴォケイトで96ポイントも付いてしまいましたから、より高価格のムーリンの立場が危うくなってしまいそうですが、その辺はもはや、
「好み」
だと思いますよ。
今までに何度も申し上げていますが、海外メディアのテイスターさんたちは結構に我儘でして、
「自身の好みを抑えて評価することが出来ない」
んですね・・きっと。
なので、テイスティング中にちょっと何かしらの疑問が沸いてくると、その矛先はテイスティングしているそのアイテムの評価に向かって行きます。その疑問は自分自身の問題である可能性に気付かないんじゃないかとさえ思ってしまいます。評価を見ていて結構な回数で、
「・・そりゃ無いんじゃない?」
と感じることが多いです。

この、明らかに透明・半透明のミネラリティを多量に含む味わいと香り、そして見た目を考えますと、ブルゴーニュでも相当に質の高いワインと比較すべきであることは一目瞭然でしょう。
確かに一番下のバーディシャーは、劇的にエレガントで非常に旨いです。ですが、このベーレンのような・・
「気品」
までにはたどり着かないんですね。
今飲んでも充分、この素晴らしさは判っていただけると思います。ですが同時に、
「飲むには早すぎる!」
も間違い在りません・・そりゃそうです・・そんなにすぐ、このような高品質ワインの全てがさらけ出される程度のポテンシャルでは無いからです。
何せかなり冷えていても・・滅茶美味しいんですよ。味わいが沈まないんですね。そして上がって来てもそれは大きくは変わらず、ゴールデンな温度帯・・14~16度位でしょうか・・そこで、最高のパフォーマンスを見せてくれます。
数は無いので・・是非1本、セラーで育ててください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものはトップスリーの中でトップの評価だったベーレン!2019年ものも仕上がり具合はトップですが、ポテンシャルをそう易々とは見せてくれない状況です!春過ぎまで待ちましょう!】

2018年ものは「ヴォーヌ=ロマネ!」などと口走っていましたね。そして、2018年もののこのキュヴェではない・・ムーリンが、アドヴォケイトで95ポイントだと・・このコラムで書かせていただきました。その段階ではこの「ベーレン2018」の評価を見つけられなかったんですね。
で、完売してしまってから、なんとよりリーズナブルな「ベーレン」の方が・・掟破りの96ポイント!・・
「・・アドヴォケイト・・やるじゃない・・」
と思ってしまいましたよ。・・まぁ、アチコチでバランスの悪い評点も有りますが。
で、早速・・このキュヴェも非常に少ない入荷だった訳ですが、海外メディア評価にケチを付けるにも、自身で飲んでいなければできませんので・・意地でも開けてしまった訳です。
シュペートブルグンダーのトップ3キュヴェ、ムーリンを筆頭にベーレン、カンゼルの中で、
「現状最も仕上がっているのがベーレン!」
でした。
エキスがしっかり出ていて、少し官能的なアロマを放出していて、しかもヴァーゼンハウスらしい優しさ、ふんわり感、球体なテクスチュアなども出しつつ・・今までは余り感じなかった・・
「・・ん?・・これが・・ベーレンのテロワール?」

みたいな感じを受けた訳です。
そうは言いながらも昨年も「ヴォーヌ=ロマネ」とか言ってますが・・今年の2019年ものは、ヴォーヌ=ロマネにシャンボールを少しブレンドしたような感じでしょうか。でも2018年ものの延長に有ることはちゃんと確認できましたし、
「2018年ものを上回るかも!」
と言う期待を大きくしました。
しかしながら・・このベーレン、そしてムーリン、カンゼルについては、今飲むべきでは有りません。翌日になってもまだ凝縮した部分が拡がって来ませんし、何よりまだ・・
「仕上がって無い感」
が拭えません。
この状態でもし飲まれると、大部分の方が、「・・?」を連発してしまうと思われます。2018年ものもご紹介は3月になってからでした。2019年ものは2018年ものをおそらく上回る出来かと思いますので、少なくとも5月の連休以降、出来れば6月以降から・・をお薦めします。
相当良い評価が付くと予想されるベーレンです。申し訳ありませんがお一人様1本になります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これはヴォーヌ=ロマネ!・・2017年までのフランソワ・ラマルシュ作・・などと思ってしまいました~!超上質、超エレガントです!】

そうそう・・近いのはフランソワ・ラマルシュでしょうか。2014年頃の作に近いかもしれませんね。そして、もっともっと「超優しい!」かもしれません・・ニコルさんには悪いですが・・(^^;;
もう、ヴォーヌ=ロマネとしか思えませんでした。他のキュヴェよりもほんの僅かに温かみのある優しい酸バランスで、ワイルドなアロマにスパイシーさが交錯、ちょっとヴルカンにも似ていますが、さらにもっと上質な組成です。
緻密で清楚なエナジーが、優しい角度で入って来ます。ちょっとだけジャイエっぽさも感じたりして、70~80年代のバーガンディをセンチメンタルに感じさせてくれもします。
本能に直結してくる味わい・・その言い方の方がむしろ判りやすいかもしれません。頭でどうこう・・と言うよりも、身体とか、心の方が先に受け入れてしまうんですね。
ただし!・・他のコラムでも書きましたが、
「濃い」
「しょっぱい」
「脂ギトギト」
は避けましょう。
やはり繊細なものが良いですよ。塩分や旨味の強いチーズは無理です。繊細なナチュラルチーズなどはOK。そして、白身の魚とか貝類なども行けるはずです・・だって、
「まるで化粧ッ気無し」
ですから。
マロラクティックはちゃんとしていますが、それすら・・乳酸発酵すら、非常に美しい仕上がりをしています。
アルコール分は13度と、ラインナップの中では一番高い数値です。それだけしっかりはしているんですが・・「純」な味わいは全く変わりませんし、2017年もので感じていた、「シャン・デ・ゾワゾー」は表面には出て来ておらず、奥の奥に鎮座しているかのような姿でした。
いや~・・美味しいですね~・・じっくりと向かい合って飲みたい・・そう思わせてくれます・・(が、仕事なのでそうはさせてくれないんです)
アドヴォケイトが2018年のムーリンに95点も付けてしまいました。
「何で・・アドヴォケイトが・・」
と、思わざるを得ません。
この、しなやかで穏やかだけれど、超質感のヴァーゼンハウス、シュペートブルグンダーを、これからもしっかり確保したいのですが・・大丈夫かと、心配になってしまいました。是非飲んでみて下さい。
「超絶にエレガントなピノ・ノワール!」
ご堪能くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な気品あふれる非常に美しいピノ・ノワールです!敢えて言うならシャン・デ・ゾワゾー!?】
このクラスは蝋封です。実は白の方が少しだけ高いですが、価格はほぼ一緒です。
流石にシュペートブルグンダーのトップ・キュヴェだけ有って・・そうだなぁ・・立ち位置的には、ジェラール・シュレールさんちのシャン・デ・ゾワゾーだと思っていただけると良いかもしれません。
滅茶苦茶ドライで・・気品に溢れ、だけれどもドすっぴん。
つまり、どこにも逃げ場を残さない醸造・・出来栄えですよ。そして、表情はしっかり有るものの、決して饒舌にはならない。呆れるほどに「綺麗」で、どこまでも「端正」で「純粋」です。
この美しさが何年かけて異なる美しさに変貌するのか?・・と考えるなら、これはもう、今のブルゴーニュの基準を持ち出しても
どうにも判らないと言うことになるでしょう。やはり、昔の基準が必要なはずです。
この気品が花開くには、やはり5年ほどは欲しいかな・・と思います。今飲んでも飲めなくはないですが、他の全てのキュヴェに比較しますと「やや閉じている状況」とお伝えします。繊細でフラワリーなアロマが絶妙では有りますが、それはちょっと勿体無い・・せめて3年・・いややはり5年かと。
セラーでエージングされ、是非ピノ・ノワール単一の、しかも全く化粧っ気のない美味しさをご堪能くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】
1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2022 Spatburgunder Mohlin Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
● 2022 Spatburgunder Mohlin Badischer Landwein M.G.
シュペートブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【流石の風格!・・激エレガントながらも存在感を感じさせる、まさにトップ・キュヴェです!】

このムーリンだけが1ケース有ったので、テイスティングさせていただきました。
この2024年の年末に、これほどまでに毎日ヴァーゼンハウスと向き合うのは・・楽しいですし心地良いんですが、結構にツライ部分も有ります。アイテムが増えたり変わったりするし、その年の出来映えも見なくてはならないのでテイスティングの予算は何年経っても回収できませんし・・
ですが、やはり下のキュヴェがどんなに美味しくても・・このムーリンなどの上のキュヴェのテイスティングになると、雰囲気が変わるんですよね。
それはやはり「存在感のある荘厳なニュアンス」が漂うから?・・それとも目に見える情報から、そのニュアンスを想像させられてしまうから?・・判りませんが、やはりトップキュヴェは「違う」と・・感じさせられました。
激エレガントながら見事に集中しています。非常に細やかなニュアンスを積み重ねたような感覚を覚えます。非常にドライで、酸の伸びやかな美しさと、ミネラリティの豊富さ、その純度の高さ・・良いですね・・流石の存在感です。
アドヴォケイトのステファン・ラインハルトさんは93ポイントと・・非常に低いです。他のキュヴェと比較しましても・・ちょっと低過ぎかなと。カンツェルは94ポイントですし、ホーレンは94+ポイント。なんだかなぁ・・で、飲み頃は 2027 ~ 2045 としています。

テイスティングコメントを読んでみると、どうやら・・他のキュヴェよりも力強く芳醇だが、そこまでエレガントでは無かったから・・と言っているようです。
noisy 的には2022年ムーリンは、まだ開けるべきでは無いと・・感じます。ステファン・ラインハルトさんがおっしゃるように、その「力強い」と言うのはヴァーゼンハウスの他のキュヴェに比べて・・と言うことで、例えばブルゴーニュワインと比較して・・と言うことでは無いんですね。単純に要素がしっかりしているので、
「・・単にまだまとまり切ってはいない」
と言うことだと思っています。
なので、飲まれるようでしたらトップ・キュヴェのムーリン、ベーレン、カンツェル、ホーレンは外して熟成に回し、シュペートブルグンダーか、ヴルカンか、カルクを早めに飲まれる・・もしくは滅茶美味しいので「グラン・ドルディネール」も良いと思いますよ。
いや・・存在感のある写真が1枚目に撮れていると思います。確かに、ヴァーゼンハウスのアイテムの中では力強いと思いますが、やはりエレガントでピュア、ナチュラルで優しく飲み心地の良いヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーです。ご検討いただけましたら幸いです。
以下は以前のレヴューです。
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【このムーリンは2018年ものがアドヴォケイトで95ポイント付け、いきなりスターダムに伸し上がったんですが・・】 まぁ・・もしかしたらお客様も・・他のショップさんも、
「ヴァーゼンハウス、沢山入って・・楽に売れて、さぞかし楽に商売してるんだろうなぁ・・」
と思ってらっしゃるかもしれません。
でもね・・決してそんなことは無いんですね。全く・・楽もしていないし・・いつも無い知恵とお金を何とか絞り出して、やりくりしているんですね・・残念ながら。
確かに2018年ものはアドヴォケイトがいきなり高い評価を出して・・ビックリしましたよ。
「・・えっ?・・あなた方にこの繊細なワイン、判るんだ・・」
と言うような驚きです・・(高層ビルの屋上の高いところから・・大変申し訳ありません。)
だって・・そうでしょう?・・あれだけバリック漬けの濃ゆ~~いワインに高い評価を出していて・・淡くエレガントで繊細なピノ・ノワールを顧みることなんて無かった・・でしょう?
それに2018年の評価も、結局のところはNoisy wine の2018年もののヴァーゼンハウスが完売してから・・ベーレンが96ポイント付けたと知った訳ですから・・。
さらには、日本へのアロケーション自体、全然増えて来なかったですし、2020年、2021年と年を追う毎に減っちゃってますし、2021年ものに至っては、
「下のキュヴェも4千円代に」
なってしまいましたから・・。頑張って何とか3千円代に押し戻そうとしたんですが、どうやっても利益が少なくなり過ぎてしまうので仕方なく・・。
まぁ・・この2023年11月末の日のタイミングでは、
「このシュペートブルグンダー・ムーリン2021年は来春以降まで栓を抜かないこと!」
と・・言えることはそれだけです。飲んでもいませんので・・すみません。
こちらには販売条件が有りますのでどうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェです!】 すみません、このムーリンもまだ飲んでません・・でも1本は必ず残しますんで・・そうしないと先行きのチェックも出来ないですから・・はい。
まぁ、お客様もご存じないはずですが、Noisy wine のテイスティングは結構にラフです。でもいつも出来るだけほぼ一緒の条件になるように・・もしくは変化が有っても出来るだけなだらかなものになるようにしています。
ラフと言うのはグラスに注いで香りを嗅いで口に含んで・・飲み始めて・・終わりです。通常のテイスティングですと飲みませんが、新着などでご紹介する自宅のテイスティングはしっかり飲んでいます。ですから、まぁ・・頑張っても3アイテムが限度。それ以上はある程度感覚が麻痺してしまいますから、やっても無駄です。
また、価格もちょっと上がりました。これは仕方が無い・・アドヴォケイトでも95~96ポイントまで付くようになってしまいましたし、何よりも「為替」で円が弱いことが原因です。
ですので、数は無い、価格は上昇、で厳しいんですが、ヴァーゼンハウスのトップ・キュヴェと言うことでご容赦いただけましたら幸いです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【誰が何点付けようがヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーのトップキュヴェはこれ、ムーリン!】
昨年の2018年ムーリンのご紹介時には、
「アドヴォケイト95ポイントの衝撃!云々・・」
と書いた noisy では有りますが、全て販売してしまってからしばらくして、2018年ベーレンの96ポイントを知った訳ですね。
まぁ、嬉しいのも反面、
「・・何で?」
と言う疑問は残りました。noisy 的にもそこはちゃんと判断していて、
「ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェは質的にも価格的にもムーリン」
だったから・・です。
確かにシャンボールチックなベーレンはエキスもしっかり出ていて素晴らしいワインでした。noisy も大好きなキュヴェです。なので嬉しかった訳ですが・・・何ですかね、noisy的には納得しきれなかった部分なんですね。
ベーレンはエキスが綺麗に出ていて開放的な個性でした。ムーリンの方は細やかな部分に複雑な表情を詰め込んでいて、まだそれが花を咲かせる前ではあるけれど、3月にはある程度のバランスを持っていました。

言ってしまえば、その時点で判りやすい素晴らしさを持っていたのは確かにベーレンですが、判りにくいがより総合ポテンシャルの高いのはムーリン・・。それは2019年も変わっていません。
2019年のベーレンは、無理をすれば今から飲んでも・・その良さはより取りやすいでしょう。2019年のムーリンはまだバランスし切ってはいないんですね。成長途中です。
面白いのは・・やはり色でしょう。2019年のムーリン、実に良い感じですよね。
まるで全く「圧」をかけていない、フリーランのみで仕上げたような美しい色合いをしています。
ですが・・どうでしょうか。決して外向的な色、ベクトルが発散に向かっているとはなっていないように・・見えないでしょうか?noisy 的には、その色さえ、
「まだ飲まないでね!」
と言っているように見えます。むしろ2018年ものの写真の方がより外向さを見せているように思います。
ですので、このトップ・キュヴェは、
「まだ絶対に開けてはダメ!」
と申し上げておきましょう。
少なくとも2020年の6月までは我慢の一手です。そこから少しずつ上昇して行くと踏んでいます。
さて、アドヴォケイトはヴァーゼンハウスを非常に推しているように思いますが、2019年もののヴァーゼンハウス、どのような評価をするのでしょうか。
noisy 的には今までと同様、
「やはりトップキュヴェはムーリン!」
と、お勧めいたします。そして、決して早く飲んでしまう事には反対ですが、
「難しい状況を確認するために敢えて開けてみる」
ことには賛成です。
ワインって・・簡単だけれど難しいですよね。両極を有し、その内部も緻密なもの・・決して濃いものが求められるのではなく、密度がちゃんとしっかり有るものが良いワインだと・・それはこれからも変わらないと思います。是非、仕上がるのを待ってお楽しみください。
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイト 95ポイントの衝撃!・・いや、そんなものは関係無いです!・・この見事な組成にこそ、美味しさの真実が有ると思います。】
これからの入手に不安だけしか残らない・・アドヴォケイトの高い評価です。通常なら、
「お、ちゃんと評価してる!」
と、noisy も評価するんですが、元々少ない量しか存在せず、販売しているところを見つけることさえ困難なヴァーゼンハウスですから、
「・・高い評価はお客さんがしてくれればそれで良い」
などと、勝手過ぎる偏った見方になってしまいます・・。それじゃいけないのでしょうが、何か裏が有るんじゃないかとさえ勘ぐってしまいます。
しかしこのワイン・・本当にグラン・クリュ並みの質感をしています。もう、要素のお姿ひとつひとつも・・例えばタンニン・・これも探せばちゃんと有るんですが・・
「極上の葡萄のみを選択し、本当に優しく扱い、圧も掛けるか掛けないか・・位の絞り」
で仕上げたとしか思えない、極上の扱いを受けた結果、生まれたワインだと判るはずなんです。
だから、海外メディアになんか、判らないだろう・・なんて思っていましたが、さにあらず・・思い上がった考えだったと反省はしています。
これ・・何とかサクッと飲めなくも無い「プライスゾーン」では有ります。なので、飲んでいただいても大丈夫・・です。
しかしながら数年・・最低3年で、相当美味しくなるのも見えています。
最高の材料を持って、慎重に・・かつ・・時には思い切った決断で仕上げられた、「最高に純な」ピノ・ノワールです。ブルゴーニュにそっくりだと言ってきましたが、もうブルゴーニュでこのようなワインは造れないでしょう。そこに独自性、ヴァーゼンハウスの真の姿が有ります。
全く化粧無し、有機的アプローチ、So2も必要最小限、最高の葡萄を得て生まれた素晴らしいピノです。ご堪能くださいませ。
● 2022 Weissburgunder (Kaiserstuhl) Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・(カイザーシュトゥール・)バーディシャー・ラントヴァイン
【バーデンのヴァイスブルグンダーだからこそ、過度に無理をしないからこそ、この美しい真ん丸な姿が生まれるのでしょう!滅茶旨いです!】

どうも・・ブルゴーニュのピノ・ブランは今一つ人気が無く、なんでかな・・とは思いますが、反対にシャルドネが旨過ぎるのかも・・と自分を慰めています。
ブルゴーニュでは、美味しいワインを造られる方はやはり「作り込み」をされると・・感じています。もっと「さらっ」と仕上げたら、肩の力が抜けて旨いワインになるのになぁ・・などとも思いますし、反対に、余りに淡過ぎて要素さえ少ない・・一般に言うところの・・
「シャバい白」
と言うことになりますと、これはもう・・次は絶対に買っていただけないものになってしまいますから難しいところです。
ピノ・ノワールと違って基本的に果皮を使わないシャルドネやピノ・ブランなどの白ワインは、比較的収量が多いんですね。50Hlと55Hlは・・余り変わらないと言うような認識のようです。
ですが一方では濃密なワインにするために、35Hlとか・・減らすようにしている造り手さんもいるにはいますが、非常に少数派です。だからこそ、
「シャバい白ワインが生まれる下地にもなっている」
のかもしれません。
このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーですが、今でも思い出すことがあります。それは、2016年、2017年のムーリンだったか・・。初めて入荷したヴァイスブルグンダーのムーリン2016年は、もう・・ぶっ飛びましたよ。
まず驚いたのは、その価格です。確か、ファーストヴィンテージの2016年で・・12000円上代です。わずか18本だったか24本かは忘れましたが、インポーターさんは誰も買ってくれず・・と言うことで noisy にお鉢が回って来たんですね。
「ドイツワイン?・・ファーストヴィン?・・ピノ・ブランで1万2千円!?」
聞けば誰も飲んでないし、インポーターさんの試飲会でも出せなかったと言うじゃないですか。仕方が無いので、他のキュヴェをテイスティングして、何となく理解は出来ていたので、
「とりあえず1本ずつ送って」
と伝えて届いたんですね。
で、おっかなびっくり飲んでみますと・・いや、ビックリ!
あの、アミオ・ボン・フィス(ギイ・アミオ)のピュリニー=モンラッシェ・レ・ドゥモワゼルを彷彿させる、果実味満々の真ッ黄色な味わいだったんですね。
それはそれで美味しかったので、結局ほぼ全部、仕入れることになったと言うオチです。

ですが今のヴァーゼンハウスのムーリンは、そのような姿では無く、もっとミネラリティに溢れ、美しい系の適度に締まった味わいになっており、ある種・・ギイ・アミオのレ・ドゥモワゼルはピュリニーでは異端な存在でもありますので、むしろ・・
「ヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダー・ムーリンは正統派のブルゴーニュ・シャルドネ風 + 昔のピュアでエレガントなブルゴーニュ風!」
でもあります。
この、畑名無しのヴァイスブルグンダーですが、ある意味・・ヴァーゼンハウスのシャルドネよりも、今のブルゴーニュ・シャルドネにより近い風味を持っています。
中低域がややグラマラスに膨らんでくれますので、リリース直後はマンモスなミネラリティを含んでややタイトな仕上がりのシャルドネよりも、ブルゴーニュ・シャルドネに近い感覚なんですね。
ですので、全く違和感は湧かないと・・思います。白や黄色の柑橘、果実が美しく香り、低域からの盛り上がりと多分に存在するミネラリティ、真ん丸なパレットを描きつつ、
「瑞々しい味わいと非常に心地の良い飲み心地、酔い心地」
を感じさせる優れたワインに仕上がっています。
ややタイトなシャルドネと、適度な中低域のファットさで美味しいヴァイスブルグンダーと・・思っていただいて結構です。ご検討くださいませ。超お薦めします!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶旨いです!仕上がり具合良し!・・今までは91ポイントが最高のようですが、そこから確実に積みあがること間違い無し!ブルゴーニュの高級シャルドネも決して安泰では無いでしょう!】
旨いです!・・ヴァイスブルグンダーはフランスだとピノ・ブランですが、余りピノ・ブランっぽくは無く、幾分はシャリっとしていない・・そして中域の膨らみポイントが少しだけ上にズレているだけで
「シャルドネそっくり」
な姿を見せてくれます。
むしろ、ピノ・ノワールをブラン・ド・ノワールに仕上げたら、こうなるかも?・・と思えるような味わいバランスをしているように感じます。
そもそもは余りで回らないヴァーゼンハウスですから海外メディアもあまり評価出来ないのでしょうし、2021年ものとなりますとさらに少なく、またタイミング的に少し早いのも有るでしょうか、2021年もののヴァーゼンハウスに評点を出しているところは見つかりません。
しかしどうでしょうか・・例えば2018年ものをご紹介させていただいた時には、ちょうどアドヴォケイトが・・
「びっくりするような高い評価!」
を出していましたでしょう?ムーリンなどは95ポイントでしたから・・97ポイントも有ったでしょうか?・・
「ん・・マジかぁ?・・」
と・・そこまで・・こんなにエレガントで樽も無いピュアなワインに付けるとは、思ってもいなかった訳です。
半面、ヴァイスブルグンダーとかシャルドネとかには92ポイントとかでお茶を濁しているように感じられる訳でして、
「ピノ・ノワールには高い評価、ピノ・ブランやシャルドネには低い評価」
を敢えてしているようにも感じられます。

ですから、このベースのヴァイスブルグンダーも、今まではほぼ91ポイントで済ましていた訳ですが、
「ここまで充実していて、しかもとんでもなくピュアで飲み口が良く、この時期にすでに表情も豊かになっているとすれば、低いままで済ましてはいられないんじゃない?」
とは感じています。
黄色が強く、今までになく斜めに伝う涙が太く、落ちようとしないですよね?
ですからエキス分がしっかり強く、凝縮しているが・・
「ヴァーゼンハウスらしい、柔らかでふんわりとした優しく、超絶に心地良い飲み口は全く変わらない」
ので、
「おそらくこのキュヴェは今までで最高の出来!」
だと断言出来ます。
村名だと仮定すれば傑出レベルです。1級に近いニュアンスも持っていますが、その辺まではまだ饒舌では有りません。
このワインでは有りませんがヴァイスブルグンダーのムーリンは、まだ仕上がり切ってはおらず、
「noisy 的には、まだ飲んじゃいけないレベル」
に有ります。瓶熟不足なんですね・・。むしろムーリンを今飲むことで、幻滅してしまうんじゃないかと・・noisy は恐れています。
ムーリンよりも、今飲むなら・・この「無印ヴァイスブルグンダー」です。今飲んでおいしく、10年以上に渡って素晴らしい熟成をするでしょう。超お勧めします!是非飲んでみてください!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーはいつもピカ一の出来!・・まぁ、ブルゴーニュファンからは中々ご理解いただけませんが!】
アドヴォケイトはこの2018年ものの普通のヴァイスブルグンダーに、なんと91ポイントも付けていまして・・今から2年前ですが、ど~もそれからアドヴォケイトとnoisy の相性が非常に良く無い・・いや、良いのか?・・判りませんが、ユベール・ラミーには修正してまで100ポイントを献上したかと思えば、2年連続での100ポイント献上で、もはやラミーは「押しても押されぬ存在」になってしまいましたから、noisy としては、扱わせていただいているドメーヌに高い評価をしてくれるのは有難い面もあるし、良かったよね・・ラミー!・・と言う嬉しい気持ちも有りながら、
「・・なんてことしてくれんの!」
と・・平和な時間を謳歌できなくなってきた昨今の Noisy wine の原因ともなっていると思ってしまう一面も有るんですね。
まぁ・・ラミーは10年弱掛かりましたが、ヴァーゼンハウスは最初から完売でしたし、アドヴォケイトの高い評価が付くまで3年しか掛かっていません。ですので余計そう感じてしまうのかもしれません。
だって・・ヴァーゼンハウス、「何とも心地良い味わい!」じゃないですか・・。飲んでいて疲れないのも有りますが、昨今のフレンチワインは結構に強い性格な場合が多いですから・・。
それでも、余りドイツっぽく無い味わい・・酸が立って無くて柔らかいですし、おそらくこのバーデンの地質がブルゴーニュそっくりなんですね・・だからこれほど心に身体に染み入ってくる感じがするんじゃないか、ブルゴーニュのミネラリティがほぼ身体を造っているに等しい noisy にとっては、無くてはならないワインなんですね・・普段は全然飲めないけど。
ですから、
「ブルゴーニュラヴァーもピノ・ブランだと言って避けていたら美味しいものを自分から見捨てることになる!」
と言い続けて・・ヴァーゼンハウスの初年度から言ってますから5年目かな?・・いい加減、目を覚ましてください・・(^^;;

この、ブルゴーニュのシャルドネにも似た中低域の膨らみ感を含んだ、全域の膨らみを黄色の果実主体で真ん丸に感じさせてくれる見事なヴァイスブルグンダーです。
格的に言いますと、やはりこちらも村名クラスでしょうか。ですが、並みの村名では有りませんで、年々その精緻さとふくよかさを増して来ています。
まぁ・・初年度の、「2016 年ヴァイスブルグンダー・ムーリン」には・・ぶっ飛びました。
「なんじゃこりゃ!」
でした。
言ってしまえば、このワインだけ余りブルゴーニュっぽく無かったんですよ。どちらかと言いますと新世界的なシャルドネ・・みたいな・・甘くはないのにゴージャス感が凄くて、ワインは滅茶美味しいがブルゴーニュ感は低い・・敢えて寄せて言うなら、
「ギイ・アミオのレ・ドゥモワゼル的な味わい」
でして、滅茶美味しいんだけどブルゴーニュっぽく無いと言う・・どこかブルゴーニュワインラヴァーの心に傷を残す??的な味わいでした。ですが・・何度も言いますが、ワインとしますととんでもなく美味しかったです!
いまやヴァイスブルグンダーのムーリンは、そんな新世界的な味わいはしませんから・・むしろ、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネと間違うほどの味わいです。
この村名格と思われるヴァイスブルグンダーも、ヴァーゼンハウスらしいしなやかで優しい角度を持った、全域に丸い素晴らしい味わいでした。2020年..旨いです!・・おそらく過去最高は間違い無しです!
しかも「仕上がり具合」はどのワインよりも早い感じに思われます。アルコール分も12.5%とちょうど良く、グラスの写真を走る涙も「ゆるゆる」と有って、目立たないがグラもちゃんとあるんですね。是非飲んでみてください!・・ブルゴーニュワインファンに、是非飲んでみていただきたい・・素晴らしいヴァイスブルグンダーです。
以下は以前のレヴューです。
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【ピノ・ブラン・ファン...静かに増殖中は、このヴァーゼンハウスを知ったから..と言う方が多いはず!・・べらぼうに旨いです!この全域に拡がる見事なベクトルを感じてみてください!】

この無印のヴァイスブルグンダーは「今から飲んでも良い」キュヴェになります。もっとも本領発揮はもっと後からですが、今飲んでもべらぼうに美味しい!・・飲めばピノ・ブランのファンになってしまうんじゃないかと思います。
2018年ものまでに比較しますと、黄色がしっかりしています。そして緑の色の存在も・・ちゃんと有りますよね。それでいて、透明なミネラリティとやや不透明な白っぽいミネラリティが透けてみえるようなビジュアルかと思います。
グラスを鼻に近付けますと、「ぷりっ」とピュアな果実のアロマが「ふんわり優しく、やや太目で」感じられます。鋭角にノーズを押し広げて行くような感じは全く無く、あくまで自然に、鈍い角度での侵入です。
一方、口内への侵入は同様に優しいですが、シャルドネと区別が付き辛い感じの中庸な感覚です。シャルドネのように中域~中低域にパレットの最大膨張部分が有り、ほとんど同じような感覚です・・が、シャルドネよりも優しいと言うか、ふんわり感が有ると思います。
一般的なブルゴーニュのピノ・ブランは、中域~中低域がむしろスレンダーで少し粗く、悪く言えば「中抜け」したようなニュアンスを覚えていらっしゃるかと思いますが、
「おそらくそれは熟させ過ぎ!」
による弊害なのでしょう。シャルドネと同じようなタイミングで完熟度を計っていては、このような全域に渡ってパレットを形成できるピノ・ブランは造れないんじゃないかと想像します。

だからこのピノ・ブランが美味しいんでしょうね。中抜けした感じなど、全く意識しないです。酸の立ち具合はシャルドネの方がシャキッと立ち、ピノ・ブランの方がやはり鈍角で優しいです。
2019年ものは、あのブルゴーニュ・ピノ・ブランの雄、アンリ・グージュが・・それに気付いたのか、たまたまか?・・までは推測しきれませんが、やはり全域に丸いパレットを形成できるバランスでピノ・ブランを仕上げていました。なので、今まで以上に美味しい!のは、飲まれた方はお気付きかと思います。
そして一枚目も二枚目の写真にも、
「太目の涙」
がしっかり流れているのにお気付きでしょう。アルコール分12パーセントながら、これだけの太い涙を見せるのは、グリセロール的な粘性が有るから・・でしょうし、ややねっとりとしたニュアンスが、優しさ、柔らかさを演出しているように感じます。
確実に2018年ものよりも高いポテンシャルがあると思いますが・・2018年もののこのヴァイスブルグンダーに対し、アドヴォケイトは何と91ポイント!も付けているのを発見しました。
まぁ・・グーテデル(グートエーデル)が90点ですから驚きはしませんが、・・
「ワインの世界はナチュラルな方向へ向かっている」
「ワインメディアの評価もこの数年の間にそれを認め、方向転換した!」
と言うのはもう、間違いないでしょう。
そうでなければ、このヴァイスブルグンダーにそんなに高い評価をする訳が無いと・・。あのドメーヌ・ビゾも、アルヌー=ラショーの驚異的な高評価も、それが下地にあると感じます。是非飲んでみて下さい!もしかしたらここがワインの最前線・・なのかもしれません。
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!・・気取ったゴタクを並べるよりも、とにかく飲んでいただきたい・・アルコール分12.5度のワインがみせる見事なバランスです!】
滅茶美味しいです~!・・ブルゴーニュのシャルドネに親しみ、そのバランスに惚れてもいる noisy ですら、そのように感じさせられてしまうんですから・・この「ピノ・ブラン」は半端無いバランスをしています!
素晴らしいシュペートブルグンダーを造り出すヴァーゼンハウスでは有りますが、昨年の2017年もののコラムでも書いた通り、
「・・あたし、脱いでも凄いんです!」
みたいな言葉が一番似合うのが「ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)」なんですね。
「絶対に外さない美味しさ」が感じられるのが凄いと思うんですよね。
例えばヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーの美味しさって、実は「条件付き」です。何てったって「激エレガント」で「ドすっぴん」です。ですから、近年に若者受けの、
「味の濃い、塩味の濃い、脂質の多いお食事」
とは・・残念ながらマリアージュさせ辛い訳です。それなら「ボルドーかローヌにしなよ」と言えば済む・・それがブルゴーニュだった訳ですね。
ですがこのヴァイスブルグンダー2018年は、かなりの「オールマイティーな美味しさとマリアージュのし易さ」が有ります。濃度がそれなりに有りながら、エレガントですっぴん なんです。
なので、果実もシュペートブルグンダーより結構に近く感じられます。フルーティーなのに深みがある・・と言っても良いでしょう。ワイン単体の美味しさも抜群では有りますが、それでもヴァーゼンハウス風の素朴さ、ナチュラルさ、ピュアさがしっかり備わっていると言えます。
これで、
「滅茶苦茶細かい部分の表情が精緻だったら最高なんだけどな・・」
と思うかもしれませんが、そこは最上級キュヴェのムーリンにお任せしてください。だって・・この価格じゃマトモなムルソーさえも買えないでしょう?
そして個性・・これ、ピノ・ブランなんだよなぁ・・と再度思い起させないのも個性でしょうし、美味しいブルゴーニュ・ブランだなぁ・・などと感じさせるのも個性でしょう。
このバーデンの大地、ジュラ紀の地層でブルゴーニュと結構に似ているそうで、2016年ものの頃はもっと「新世界のワイン風」でした。ですが2017年ものからそこを少し離れまして、2018年ものになったら・・結構にブルゴーニュ然してきてるんですね・・むしろ余りにナチュラルな変化なので、noisy もすっかり騙されるところでした!
因みにネット徘徊していましたらついに見つけました!海外メディアの評価です。
ファーストヴィンテージの
2016年もののヴァイスブルグンダーですが、アメリカはセラー・トラッカーの平均評価ポイントが90ポイント! でした。
まぁ、このセラー・トラッカーの評価は、結構にマトモだと思っていまして、むしろ日本人の感覚に近いんじゃないかと。アメリカは人種のるつぼと言われますから、そこで平均を求めると、かなりイーヴンな評価になるのかもしれません。
そしてアドヴォケイトも昨年ご紹介の2017年ものに91ポイント付けた様です!是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【どんなブルゴーニュ・シャルドネよりも美しい・・かもしれません!こんなすっぴん美人は他に見当たらないです!】
カジュアルなフルーツ中心の美味しさを持った2016年に対し、何ともブルゴーニュ・シャルドネのすっぴん美人を感じさせる高貴さの2017年・・と言うのが正しいかと思います。・・いや、美味しいです!・・そして、冷やかです・・「冷たい」と感じさせる酸の構成なんですが、それってむしろ、ブルゴーニュ・シャルドネの真骨頂な部分でも有りますよね?・・例外は有るとしても。
過熟もさせない、熟度もしっかりな果実を、実におしとやかに感じさせてくれます。透明なミネラリティの内側には、結構にブリッブリな果実も存在していますが、全体を見回すと・・と言うか、オルヴォーの村岡氏風に言うなら「俯瞰」してみると、やはりその姿はとてもブルゴーニュ的で有る・・と言わざるを得ません。
「・・本当に・・ピノ・ブランだけなん?」
と、書いておきましょう・・(^^;;
だって・・ブラインドで出されたら絶対に「ピノ・ブランでしょう!」とは、noisy は言えないですから・・。
むしろ、もしそうなのだったら、これほどまでに「全域で見事な表情を見せるピノ・ブランこそ凄い」と言わなくてはならなくなります。
そして、他のヴァーゼンハウスのワイン同様に、すっぴん美人です。化粧っ気はまるで有りません。フルーツを感じる時はフルーツそのもので有って、そこに樽だとか他の要素が邪魔をしないんですね。だから余計にピュアさやナチュラルさが際立って感じられるのかもしれません。
昨年の2016年もののご紹介時もそうだったんですが、やはりシュペートブルグンダーが先に売れて行くんですよ。そりゃ、気持ちは良~く判ります。
でも、より判りやすくて悩まずに済み、しかも実は「実は私、脱いでも凄いんです」みたいな美味しさは、ヴァーゼンハウスの白なんですね・・。このヴァイスブルグンダーを飲んでビックリしました・・と言うお客様も結構、お会いしました。
なので、今飲んでも充分な美味しさが有ります・・が、2016年ものよりも確実に伸張が感じられる2017年、是非とも飲んでみていただきたいと思います。昨年の2016年もの、何度かの新着に渡ってご紹介させていただきましたが、
「新着を見た時には無くなっていて買えませんでした・・」
と、結構言われたものです。
でも、結構・・それなりに長い間、新着に出していた気もするんですね。なので、「滅茶美味しいのは間違いない」ので・・お早めにゲットされてください!・・詳細は全体写真の下の村岡氏のレヴューもご参考にされてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2022 Charddonay Staufen Badischer Landwein
シャルドネ・スタウフェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【・・これ、嫌いな人、いるのだろうか?・・と思ってしまう瑞々しさとピュアさ、そして飲み心地の良さ。樹齢が上がったらさらに凄いことになると思われます!】

フランス国境、アルザスに入るまで、おそらく5キロメートルほどしか無いんじゃないか?・・と思えるほどライン川に近い、ヴァーゼンハウスの本拠にも・・まぁ近いスタウフェン(シュタウフェン)です。
ホーラインやベーレン、ムーリンと言ったトップ・キュヴェの畑よりはなだらかな傾斜地ですが、ブルゴーニュのA.C.ブルの畑のようにほぼ傾斜が無いようななだらかさでは無く、結構に斜度は有ります。自転車だと電動補助の無いものに乗っていたら、とてもじゃないがやってられないと引き返すようになるようなロケーションです。しかし・・非常に美しい景色が拡がっています。ぜひ Google Map などで「シュタウフェン・イム・ブライスガウ」などと入れて検索してみてください。おそらくこの辺りです。アルザスの南・・コルマールの南ですが、グラン・クリュのオルヴィラーから真東に向かった辺りです。
石灰的なミネラリティが多くややタイト気味に締まった縦延び系の姿をしています。ほんのりとオイリーで、甘く無く・・とてもピュアです。ミネラリティはややコートされていて、内部のオイリーなニュアンスを若干閉じ込めているかのようです。
時間とともにふんわり感が出て来てやや膨らみ、黄色~白の果実をたっぷりと気品を感じさせつつ楽しませてくれます。
なにせヴァーゼンハウスですから、絶妙の飲み口・・と言いますか、言ってしまえば・・
「昔のブルゴーニュのシャルドネのニュアンス」
です。
これに新樽を掛けると、ムルソー的だ・・とか、オスピス的だ・・などと言っていたような気がします。

何せ今は、新樽を使わないブルゴーニュ・シャルドネのドメーヌは少数派です。まぁ・・ド・シャソルネイのフレデリック・コサールが、この数年は新樽を卒業して他の自然な容器へと変わった位、そしてやはり、
「自然派の造り手はどんどん新樽から離れている」
のが実情でしょう。
彼らの心の内は、
「新樽で葡萄以外の余計な表情を付けたく無い」
と言うのが有るかと思います。飲む者にとっては良いか悪いか・・ご自身での判断になるのですが、
「ヴァーゼンハウスが新樽を使わずに、リリース直後からここまで美味しく飲ませるのには・・昔を知っているだけに驚いた!」
と言う感覚も有ります。
今すぐに飲まれるのでしたら、このややほっそり系のややタイトに締まったシャルドネか、中低域の押し出し、膨らみのあるヴァイスブルグンダーと言うことになるでしょう。
素晴らしい出来だと思います。ぜひ飲んでみてください。超お薦めです!
以下は以前のレヴューです。
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【非常に少なく飲めておりません。ですが休ませ気味でお飲みください。】 非常に少ないです。レアものバーナーを貼っておきたい位です。また、余り流通していないようで、評価も何もありませんで申し訳ありませんが以前のレヴューをご参考にお願いいたします。
【ファーストヴィンテージ?のシャルドネ!・・何不足無い、過剰な化粧っ気無し、何とも素敵だとしか言いようの無いバランスです!】
もしかしたら、販売用の写真が滅茶苦茶なことになっているかもしれません、写真を撮る前に飲んでしまいまして・・ご容赦ください。こちらはおそらくファーストヴィンテージだと思われます。少なくとも noisy には初のお目見えでした。シャルドネです。
ヴァーゼンハウスのワインは、以前少しだけ有ったリースリングや、最も初期のヴァイスブルグンダーの上級キュヴェを除けば、
「これのどこがドイツワインなんだ?」
としか思えないほど、1970年代頃のブルゴーニュワインを思わせる仕上がりです。
その頃のブルゴーニュのシャルドネと言えば、ムルソーは樽っぽくなっていたと思いますし、グラン・クリュなどには新樽を奢る感じは有ったとしても、古樽中心の優しい味わいでした。勿論ですがその頃の天候の影響が大である・・と言うのも有りますから、
「ブルゴーニュは10年に一度熟す」
なんて言われていたはずです。あのD.R.C.でさえ、ようやっとフィロキセラによる畑の植え替えの影響を脱し始めた頃ですから、noisy的には・・初めてテイスティングしたヴァーゼンハウスの味わいに一瞬戸惑い・・でも・・
「・・そうだ・・これは1970年代頃の自然なブルゴーニュワイン、そのものじゃ無いか・・」
と、遠い記憶が蘇って来たんですね。
だからこそヴァーゼンハウスを扱うことが出来ましたし、
「3カ月~数カ月置いたら、誰でも理解できる素晴らしい味わいになる!」
とインポーターさんに伝えたんですね。そしてさらには誰も怖くて買えなかった、一番上の高いキュヴェを送ってもらった訳です。確か・・テイスティングした残りを・・いや、これは言うのを止めておきましょう。

シャルドネのキュヴェは以前から「フィルツェン」が届いています。これは少し格上のキュヴェで、フランスに当てはめてみるなら1級畑でしょうか・・こちらは村名畑に値する格になると思います。
ですので、フィルツェンの持つエレガンスや精緻さには及ばないし、密度も少し緩くなりますが、
「緩くなっていると分析できるのはフィルツェンを飲んでいるから出来ること。」
なんですね。
ですのでフィルツェンを飲まなければ、このスタウフェン・バーディシャーの緩みなどは全く感じないと思います。
そもそもはヴァーゼンハウスのこの見事にしなやかで優しい味わいに、「凝縮感」「グラマラス」なんて言葉・・余り似合わない感じもします。・・まぁ・・そんな部分は実はちゃんと有るんですが、これから育って行く部分でしょうね。数か月の熟成でもそれは良く判るはずです。そして今でも充分に集中していますし、エレガントで白・黄色の果実がちゃんと感じられ、美しい酸とシャルドネらしい中低域の膨らみの有る見事に美味しいシャルドネです。
こちらも12本だけの入荷です。1本飲んじゃってますから・・はい。お一人様1本にてお願いいたします。
● 2022 Charddonay Hohlen Badischer Landwein
シャルドネ・ホーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【日本初登場のホーライン!高い評価を得てさらに良い畑の葡萄を得ることが出来たか、熟度高くピュアでナチュラル、化粧っ気が無いのに美しい・・ドすっぴん美人です!】

日本初登場の「ホーライン」です。ヴァーゼンハウスの本拠から南西に10キロほど行ったところにある、ツィツィンガー村のローゼンベルグと言う畑のようです。ローゼンベルグがそうかは判りませんが、どこか・・モンタニーの急斜面の丘を彷彿させる景色でした。Google マップでアルザス辺りのライン川付近を出して、「ツィツィンゲン」と検索すると連なった丘の急斜面に植わった美しい葡萄畑を見ることが出来ます。
ある意味、ドイツのワインは・・甘口白の全盛時代の終了で再構築中かと思われますので、条件的にはヴァーゼンハウスにプラスに働いているかもしれません。
美しく緻密な表情を見せるシャルドネです。大らかでゆったりとした、樽で化粧されたシャルドネでは有りません。
反対に、ミネラリティが厳しく、非情な硬さを見せるものでもありません。そして、
「2016~2018年もので感じた、リリース直後のやや不安定そうな感じ」
も、全くありません。
むしろ今の状態でも完成形じゃないかと思わせるような、仕上がった風にも思えなくもありません。
しかしそれは違うと感じます。今飲んでも滅茶美しくエレガントで酸の伸びやかな美しさと、ブルゴーニュ的なミネラリティが感じられる見事なバランスですが、
「2~3年ほどの熟成で驚くほど変わる!」
と思っていただくのが良いかと思います。

何せ・・新樽で厚化粧もさせない訳ですから、樽から生まれる緩やかな酸化ゆえの要素、表情は無い訳です。これから延々と、微量の酸化熟成と、ほとんどを占める還元熟成をする訳です。いくばくかの熟成期間が美しさの中にさらなる深みを生み、結果として、
「ブルゴーニュ・シャルドネの40年以上前の激エレガントな姿にそっくりなワインになる!」
と踏んでいます。
いやしかし・・たった数年でここまで持ってこれると言うのには驚きました。このホーライン、ファーストヴィンテージですが、ピノ・ノワールの方はアドヴォケイトで94+ポイントと高い評価を得ています。シャルドネ・・と言いますか、ヴァーゼンハウスの白ワインについてはアドヴォケイトではまだ評価を出していないか、飲まなかった・・飲めなかったのどちらかかと思います。彼ら・・メディアはシュペートブルグンダーのドメーヌだと思っているのでしょう。
しかしですよ・・ライン川をはさんだアルザスのほぼ対岸ですよ。アルザスと言えば・・白ワインが主です。まぁ・・ピノ・ノワールも有りますが、単独ではグラン・クリュに認定されません。
アルザスは、ロマネ=コンティやモンラッシェと同じ年代の地層が見つかっていますから、その対岸にあるバーデンの丘にも・・その地層が有ると考えても不思議は無いんじゃないでしょうか。
それにリースリングが生み出す美しい姿は、アルザスもドイツも同じなんですね。土壌の違いでまるっきり異なる味わいにもなる訳です。
「ヴァーゼンハウスの二人が生み出すバーデンの白ワインが美味しく無い訳が無いんじゃない?」
非常にドライで甘みはほぼ無く、しかし・・非常に美しく激エレガントです。数年寝かせてみたら物凄いものが見られるかもしれません。・・が、
「今飲んでも滅茶旨い!」
「ブルゴーニュのシャルドネそっくり!」
「しかも激エレガント!」
です。ぜひご検討くださいませ。非常に希少です!
● 2022 Charddonay Filzen Badischer Landwein
シャルドネ・フィルツェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【オルヴォーの村岡氏によると「良年のシャブリ1級並み」とのこと・・こちらも半年ほど育てると良いと思います。シャルドネのトップ・キュヴェです。】---少なくて飲めませんでした。以前のレヴューを掲載しています。
少な過ぎて飲めてないのですみません。情報が無いかとネットをアチコチ探しておりましたら、なんと・・
「ヴァーゼンハウスのホームページを発見!」
したんですね・・たまたまですが。
で、さっそくアクセスしてみますと・・確かに存在はしていますが、何の情報も・・と言いますか、コンテンツが「刻印」しかない・・と言う状態でした。ご興味がございましたら下記までコピー&ペーストでアクセスしてみてください。
https://www.wasenhaus.de/
申し訳ありませんが以前のレヴューをご参考にお願いいたします。
--- 以下は以前のレヴューです。
【古き良き時代のブルゴーニュへのノスタルジーと、新しい世代がナチュールでそれを再現していると言うイノヴェーション!・・こりゃ・・おじさんも参った!】
ヴァーゼンハウスらしさ、なんとも心地良い果実のニュアンスはヴァイスブルグンダーで充分だし美味しいし、これが良いと思うんですが、こと・・「ブルゴーニュ」と言うお題目になりますと・・
「ヴァーゼンハウスのピノ・ブランの出来が良過ぎて中々比較にならない!」
と言う新たな局面を迎えることになってしまいます。
そもそもヴァーゼンハウスはドイツワイン、バーデンのワインですから、ブルゴーニュは関係無いんですが、初めて日本に入荷して来た時、noisy も相当に頭を悩ませまして、
「ワインのプロ連中でさえ避けて通るこのワインを、お客様にどのように納得してご購入いただくか?」
と言う大問題の答えとして、
「1970年代のブルゴーニュワインの再来」
「化粧っ気の無いナチュール、しかも危険性無し」
を強く訴えて行こうと思った訳です。
それが何とかお客様にお判りいただけたことで、今でもそれなりの数量をいただけていることに繋がっています。まぁ、ヴァーゼンハウスを飲んで・・
「・・あぁ・・このしなやかでやさしく染み入るニュアンス・・1970年代のD.R.C.を思い出した・・」
のが正直なところのnoisyの最初の感想でしたから、実は何も捻ってなんかいないんですね。どストレート・・そのまんまです。・・いや、変化球は得意じゃないんです・・カーブなんぞ投げようとすると・・あさっての方角に飛んで行ってしまいますから・・はい。

で、やはりこのフィルツェンを飲みますと・・精緻ですよね~・・深みも年を追うごとに少しずつ増えて来ています。
そして、「絶エレガンス!」です。強~~く、力付くで訴えかけてくるんじゃない・・質の良さがそのまんまで話しかけてくるかのようです。まるで・・どストレート、ど真ん中の直球です。
なのに、余韻まで行っても高域に優しく仄かに伸びて行く・・中低域も、そっと横への拡がりをしんみり拡げてくれている・・フルーツの感覚も決して出しゃばらず、慣れたブルゴーニュ的なミネラリティの雰囲気そのままに感じさせてくれます。目ちゃんこ美味しい!
このようなワインを飲んでいると、ポイント付けの虚しさを感じてしまいますし、
「そんなの、何点だって良いじゃん!」
みたいな・・ね。そんな気がするんですね。
ですから、アドヴォケイトがとんでもない評価をしてくれちゃいまいて、noisy はプンプンなんです。
「そっとしておいて欲しかった!」
と思う訳です。
ぜひとも騒がず、じっと見守ってください。出来る限り確保して、「お好きな方に!」お渡しして行きたいと思わせてくれるヴァーゼンハウスです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴァーゼンハウスらしいしなやかさに満ちた、見事なシャルドネです・・が、「早飲み注意」なワインです!・・ご注意ください。】
凄いポテンシャルですね~・・でも、これが凄いポテンシャルだと、理解しやすいか?・・と言われてしまうと・・難しいでしょうね・・と答えざるを得ません。この状態で飲まれた方は、
「・・?・・」
と普通ならなってしまうんじゃないかと想像します。
ちょうど半月ほど前、このヴァーゼンハウスのエージェントさん、オルヴォーのM君から、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を飲んだ感想がメールで届きました。
「・・ルロワでした・・」
と書いてました。
まぁ、判らなくもないんですが、むしろnoisy的には、こちらのシャルドネやヴァイスブルグンダーの方がよりルロワやドヴネを感じます。・・樽のニュアンスを除いたルロワ・・です。
ですからヴァイスブルグンダーもこのシャルドネも結構にポテンシャル高いんです。でも・・まだ・・
「仕上がり切っていない!」
状態なんですね。いつもは3~4月くらいのご案内です(・・入荷は前年末くらいで、そこまで引っ張って落ち着けてのご案内なんです。)

ちょっと火打石的なフリンティアロマがトップノーズに混じって来ます。ややスタイリッシュなボディで、パレットは縦長の楕円・・ですね。ですので、凝縮感は感じるものの飲んでも良い感じにはならず、
少なくとも暖かくなるまで待つべきと言う判断です。
因みにアドヴォケイトは、2017年、2018年とも92ポイントです・・。2019年ものをどのくらいに評価するか?と期待して必死に探したんですが見つかりませんでした。おそらく超えてくると予想しています。出来れば「飲み頃」をどう判断しているか、見てみたいものですね~・・非常に楽しみです。
こちらも激少ないキュヴェですので、お一人様1本限定になります。どうぞお早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【純なエナジーをそのまま閉じ込めた、エナジーそのものを感じるシャルドネ!バランスの良さ、出しゃばらない美味しさ、しかし、それが良いと思ってしまう自分自身・・その方が驚きかもしれません。】

お気付きになられましたでしょうか。ヴァーゼンハウスの各アイテムの写真の下のコラムには、ちゃんと「アルコール分」を記載したんですね。2018年ものは「12度」です・・因みに2017年ものは「12.5度」でした。
その昔・・ブルゴーニュのシャルドネも、まぁ・・良いところ11.5とか12.0とかだったはずです。美味しさだけ、素晴らしさだけを求められている現代の一部分以外を見てみますと、
「アルコール分の高さ=その酒の上質さ=税金徴収額の高さ」
と書ける部分も有りまして、ドメーヌシステムがようやく定着してきた頃でさえ、「平均気温の低い年には補糖を認める」のが常、ドメーヌにも平気で添加用の糖が倉庫に山積みになっているのが見られたものでした。かのヴォギュエでさえ、
「シャプタリザスィヨン(補糖)がキツイ!」
と某評論家さんの著書に書かれてしまった位です。・・まぁ、相応のボディを造り出したかったのでしょうね。
しかし、ヴァーゼンハウスの若い二人は、そんなことはしません。見事にナチュラルで、自然な発酵に任せながら穏やかな誘導をしているだけのようです・・・そう、ワインが語ってくれているような感触が有るんですね。
なので、中域の幅の有る、樫樽のニュアンス・緩やかな酸化を得た近年のシャルドネでは無いんですね。昔ながらの「縦伸び系」のシャルドネ(+α)です。大昔のブルゴーニュのシャルドネを飲めば、決して今のように中低域に強いアクセントのある味わいでは無かったはずだと・・思い当たると思います・・若干、その気は有ったにせよです。
ですので、
「ドすっぴんのバーガンディの白!」
にほぼほぼ近い味わいだと思っていただいて結構じゃないかと思うんですね。
ミネラリティも出方がブルゴーニュに似ていますが、それでもやはり、派手さは無いのにエナジーがしっかり有ると感じさせる表情です。是非飲んでみて欲しい・・見事な味わいです!お勧めします!
P.S. ネットを徘徊していましたら、1軒だけアメリカで販売しているのを見つけました・・なんと税抜き、8000円以上でした・・!・・
以下は以前のレヴューです。
-----
【・・こちらも激レア!日本初入荷のシャルドネです!・・美しい~!】
確かに・・ユベール・ラミーのシャルドネは凄いし美味しい・・圧巻で痺れさせてくれます。圧倒されますよね~・・熟させても本当に美味しいでしょう。見事な組み立てにもなっています。
このヴァーゼンハウスの希少なシャルドネはたった一樽です。そして、ブルゴーニュのシャルドネにも非常に良く似ています。そっくり・・と言って良いかと思います。
しかしながら、やはりこの12.5度と言う僅かに低く出るアルコール分と、「樽の要素」とか、「人的関与の具合」が、やはり昔のブルゴーニュ・シャルドネの美味しさを彷彿させてくれますし、何よりも・・
「失ってしまったものの大きさを思い知る」
ことに繋がって感じられると思います。
確かにラミーは美味しい・・モンラッシェは凄い・・です。でも、
「このシャルドネが持つディテールの美しさこそ、ブルゴーニュ的な高貴さだったのでは?」
と思ってしまうんですね・・。
何も不足無く、とても良く香るが品を全く壊さずに、余韻の消える最後まで、瑞々しい美味しさを感じ続けさせてくれます。
お一人様1本限定で申し訳ありません。売るほど無い・・のが実情なのでしょう!ご検討くださいませ。
● 2022 Charddonay Filzen Badischer Landwein M.G.
シャルドネ・フィルツェン・バーディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【オルヴォーの村岡氏によると「良年のシャブリ1級並み」とのこと・・こちらも半年ほど育てると良いと思います。シャルドネのトップ・キュヴェです。】-----以前のレヴューを掲載しています。
少な過ぎて飲めてないのですみません。情報が無いかとネットをアチコチ探しておりましたら、なんと・・
「ヴァーゼンハウスのホームページを発見!」
したんですね・・たまたまですが。
で、さっそくアクセスしてみますと・・確かに存在はしていますが、何の情報も・・と言いますか、コンテンツが「刻印」しかない・・と言う状態でした。ご興味がございましたら下記までコピー&ペーストでアクセスしてみてください。
https://www.wasenhaus.de/
申し訳ありませんが以前のレヴューをご参考にお願いいたします。
--- 以下は以前のレヴューです。
【古き良き時代のブルゴーニュへのノスタルジーと、新しい世代がナチュールでそれを再現していると言うイノヴェーション!・・こりゃ・・おじさんも参った!】
ヴァーゼンハウスらしさ、なんとも心地良い果実のニュアンスはヴァイスブルグンダーで充分だし美味しいし、これが良いと思うんですが、こと・・「ブルゴーニュ」と言うお題目になりますと・・
「ヴァーゼンハウスのピノ・ブランの出来が良過ぎて中々比較にならない!」
と言う新たな局面を迎えることになってしまいます。
そもそもヴァーゼンハウスはドイツワイン、バーデンのワインですから、ブルゴーニュは関係無いんですが、初めて日本に入荷して来た時、noisy も相当に頭を悩ませまして、
「ワインのプロ連中でさえ避けて通るこのワインを、お客様にどのように納得してご購入いただくか?」
と言う大問題の答えとして、
「1970年代のブルゴーニュワインの再来」
「化粧っ気の無いナチュール、しかも危険性無し」
を強く訴えて行こうと思った訳です。
それが何とかお客様にお判りいただけたことで、今でもそれなりの数量をいただけていることに繋がっています。まぁ、ヴァーゼンハウスを飲んで・・
「・・あぁ・・このしなやかでやさしく染み入るニュアンス・・1970年代のD.R.C.を思い出した・・」
のが正直なところのnoisyの最初の感想でしたから、実は何も捻ってなんかいないんですね。どストレート・・そのまんまです。・・いや、変化球は得意じゃないんです・・カーブなんぞ投げようとすると・・あさっての方角に飛んで行ってしまいますから・・はい。

で、やはりこのフィルツェンを飲みますと・・精緻ですよね~・・深みも年を追うごとに少しずつ増えて来ています。
そして、「絶エレガンス!」です。強~~く、力付くで訴えかけてくるんじゃない・・質の良さがそのまんまで話しかけてくるかのようです。まるで・・どストレート、ど真ん中の直球です。
なのに、余韻まで行っても高域に優しく仄かに伸びて行く・・中低域も、そっと横への拡がりをしんみり拡げてくれている・・フルーツの感覚も決して出しゃばらず、慣れたブルゴーニュ的なミネラリティの雰囲気そのままに感じさせてくれます。目ちゃんこ美味しい!
このようなワインを飲んでいると、ポイント付けの虚しさを感じてしまいますし、
「そんなの、何点だって良いじゃん!」
みたいな・・ね。そんな気がするんですね。
ですから、アドヴォケイトがとんでもない評価をしてくれちゃいまいて、noisy はプンプンなんです。
「そっとしておいて欲しかった!」
と思う訳です。
ぜひとも騒がず、じっと見守ってください。出来る限り確保して、「お好きな方に!」お渡しして行きたいと思わせてくれるヴァーゼンハウスです。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ヴァーゼンハウスらしいしなやかさに満ちた、見事なシャルドネです・・が、「早飲み注意」なワインです!・・ご注意ください。】
凄いポテンシャルですね~・・でも、これが凄いポテンシャルだと、理解しやすいか?・・と言われてしまうと・・難しいでしょうね・・と答えざるを得ません。この状態で飲まれた方は、
「・・?・・」
と普通ならなってしまうんじゃないかと想像します。
ちょうど半月ほど前、このヴァーゼンハウスのエージェントさん、オルヴォーのM君から、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を飲んだ感想がメールで届きました。
「・・ルロワでした・・」
と書いてました。
まぁ、判らなくもないんですが、むしろnoisy的には、こちらのシャルドネやヴァイスブルグンダーの方がよりルロワやドヴネを感じます。・・樽のニュアンスを除いたルロワ・・です。
ですからヴァイスブルグンダーもこのシャルドネも結構にポテンシャル高いんです。でも・・まだ・・
「仕上がり切っていない!」
状態なんですね。いつもは3~4月くらいのご案内です(・・入荷は前年末くらいで、そこまで引っ張って落ち着けてのご案内なんです。)

ちょっと火打石的なフリンティアロマがトップノーズに混じって来ます。ややスタイリッシュなボディで、パレットは縦長の楕円・・ですね。ですので、凝縮感は感じるものの飲んでも良い感じにはならず、
少なくとも暖かくなるまで待つべきと言う判断です。
因みにアドヴォケイトは、2017年、2018年とも92ポイントです・・。2019年ものをどのくらいに評価するか?と期待して必死に探したんですが見つかりませんでした。おそらく超えてくると予想しています。出来れば「飲み頃」をどう判断しているか、見てみたいものですね~・・非常に楽しみです。
こちらも激少ないキュヴェですので、お一人様1本限定になります。どうぞお早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【純なエナジーをそのまま閉じ込めた、エナジーそのものを感じるシャルドネ!バランスの良さ、出しゃばらない美味しさ、しかし、それが良いと思ってしまう自分自身・・その方が驚きかもしれません。】

お気付きになられましたでしょうか。ヴァーゼンハウスの各アイテムの写真の下のコラムには、ちゃんと「アルコール分」を記載したんですね。2018年ものは「12度」です・・因みに2017年ものは「12.5度」でした。
その昔・・ブルゴーニュのシャルドネも、まぁ・・良いところ11.5とか12.0とかだったはずです。美味しさだけ、素晴らしさだけを求められている現代の一部分以外を見てみますと、
「アルコール分の高さ=その酒の上質さ=税金徴収額の高さ」
と書ける部分も有りまして、ドメーヌシステムがようやく定着してきた頃でさえ、「平均気温の低い年には補糖を認める」のが常、ドメーヌにも平気で添加用の糖が倉庫に山積みになっているのが見られたものでした。かのヴォギュエでさえ、
「シャプタリザスィヨン(補糖)がキツイ!」
と某評論家さんの著書に書かれてしまった位です。・・まぁ、相応のボディを造り出したかったのでしょうね。
しかし、ヴァーゼンハウスの若い二人は、そんなことはしません。見事にナチュラルで、自然な発酵に任せながら穏やかな誘導をしているだけのようです・・・そう、ワインが語ってくれているような感触が有るんですね。
なので、中域の幅の有る、樫樽のニュアンス・緩やかな酸化を得た近年のシャルドネでは無いんですね。昔ながらの「縦伸び系」のシャルドネ(+α)です。大昔のブルゴーニュのシャルドネを飲めば、決して今のように中低域に強いアクセントのある味わいでは無かったはずだと・・思い当たると思います・・若干、その気は有ったにせよです。
ですので、
「ドすっぴんのバーガンディの白!」
にほぼほぼ近い味わいだと思っていただいて結構じゃないかと思うんですね。
ミネラリティも出方がブルゴーニュに似ていますが、それでもやはり、派手さは無いのにエナジーがしっかり有ると感じさせる表情です。是非飲んでみて欲しい・・見事な味わいです!お勧めします!
P.S. ネットを徘徊していましたら、1軒だけアメリカで販売しているのを見つけました・・なんと税抜き、8000円以上でした・・!・・
以下は以前のレヴューです。
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【・・こちらも激レア!日本初入荷のシャルドネです!・・美しい~!】
確かに・・ユベール・ラミーのシャルドネは凄いし美味しい・・圧巻で痺れさせてくれます。圧倒されますよね~・・熟させても本当に美味しいでしょう。見事な組み立てにもなっています。
このヴァーゼンハウスの希少なシャルドネはたった一樽です。そして、ブルゴーニュのシャルドネにも非常に良く似ています。そっくり・・と言って良いかと思います。
しかしながら、やはりこの12.5度と言う僅かに低く出るアルコール分と、「樽の要素」とか、「人的関与の具合」が、やはり昔のブルゴーニュ・シャルドネの美味しさを彷彿させてくれますし、何よりも・・
「失ってしまったものの大きさを思い知る」
ことに繋がって感じられると思います。
確かにラミーは美味しい・・モンラッシェは凄い・・です。でも、
「このシャルドネが持つディテールの美しさこそ、ブルゴーニュ的な高貴さだったのでは?」
と思ってしまうんですね・・。
何も不足無く、とても良く香るが品を全く壊さずに、余韻の消える最後まで、瑞々しい美味しさを感じ続けさせてくれます。
お一人様1本限定で申し訳ありません。売るほど無い・・のが実情なのでしょう!ご検討くださいませ。
● 2022 Weissburgunder Chardonnay Am Kreuz Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・アム・クラウス・バディシャー・ラントヴァイン
● 2022 Weissburgunder Chardonnay Am Kreuz Badischer Landwein M.G.
ヴァイスブルグンダー・アム・クラウス・バディシャー・ラントヴァイン
【2度目の入荷にしてラストヴィンテージ!ヴァイスブルグンダーとシャルドネをブレンドした(単に畑に一緒に植わっているだけ?)希少なワインです!】

2020年に一度だけ入って来ました。6本だったか・・どこかに自分用が1本残してあるはずなんですが、ヌーヴォーの発送も有り、また昨今は入荷が沢山重なる時と、全く無い時が交互に訪れるので、
「2024年は12月31日までに無事に終えられるんだろうか?」
と、今から心配で夜もおちおち寝ていられません。
で、仕方が無いので片手にも余る本数しかブティーユが無いのに、後になってから、
「マグナムが有りました・・」
と・・
「・・はい~?」
となってしまいましたので、仕方なく激少のアム・クラウス2022年、ラストヴィンテージを開けさせていただいたんですね。
いや・・旨いです!・・ポテンシャルはきっと、・・いやホーラインが上です。こちらのアム・クラウスは、ふっくらとしていて柔らかく、ホーラインの鉄面皮なドライ・スタイルでは無く、比較してほんのりと甘みを感じられるんですね。
ノーズにも完全に「蜜」と受け取るだろう・・甘やかで集中したノーズが感じられます。

そして黄色がたっぷりに白がほんのりの柑橘果実、果実、花、やさしいスパイスが有り、真ん丸でふくよか・・飲んでいて思わず微笑んでしまうバランスをしているんですね。
今飲んで最高に美味しい!・・これは今から飲んでも良いでしょう。享楽的な味わいです。それでもやはりヴァーゼンハウスですから、
「飲み心地の良さが半端無い!」
と思える見事な味わいです。
言ってみれば・・いや、皆さんはそうは思わないのかもしれませんが、noisy 的には・・ヴァーゼンハウスのピノ・ブラン、ヴァイスブルグンダーは、
「非常にブルゴーニュのシャルドネを感じさせる」
のに、かなり寄与していると思います。
以前も書いたかもしれませんがブルゴーニュのピノ・ブランとは異なり、「中低域が抜けたような感覚」が無く、その・・中低域に見事な膨らみが有るんですね。なので、さらにシャルドネと混ざりますと・・ブルゴーニュ・シャルドネそっくりと言うことになってしまうのかな?
やはり土壌の組成なのでしょう。それこそシルヴァン・パタイユ博士に土壌の検査をしていただいたら・・凄いことになるやもしれません。飲んでみてください。今飲んでも滅茶美味しいアム・クラウスです!
● 2022 Weissburgunder Bellen Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ベーレン・バディシャー・ラントヴァイン
● 2022 Weissburgunder Bellen Badischer Landwein M.G.
ヴァイスブルグンダー・ベーレン・バディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【昨年の2020年は4本でしたが2021年ものは減って3本です。ヴァイスブルグンダーのトップ2の一つです。】-----以下は以前のレヴューを掲載しています。
【どうやら激レアになってしまったようです。たった4本の入荷!】 すみません・・流石に激少の入荷アイテムまでは飲み切れず、テイスティングを回避することにしました。ヴァーゼンハウスの2023年分の入荷分は、
「グートエーデルでさえ24本!」
と激少です。
まぁ・・村名クラス(勝手にnoisyがそう思っているだけですが)の赤白は、まぁまぁ・・いただけましたので、何とかそこで利益を出させていただいて、今回のテイスティング分の経費を出したいと思っています。結構・・大変なんです・・テイスティング経費。11アイテム入って来て1本だけ何とか飲んで・・みたいな感じだと楽なんですけどね。でもそれじゃ判らない部分も出てくると思ってます。
なので、このヴァイスブルグンダー・ベーレンは飲まなかったんですが、トップ・キュヴェのムーリンは・・
「滅茶苦茶美味しく!」
飲ませていただきました。本当に素晴らしい!・・「ヴァイスブルグンダー万歳!」です。
このベーレン、以前にアドヴォケイトで94ポイントと高評価されていますから、人気のワインでは有るんですが・・noisy が販売状況を見ていますと、やはりコアなブルゴーニュワインファンは、一歩二歩..後ろに下がってご覧になられているようです。
そうじゃないんだけどなぁ・・とは思いながら、そんなお客様の心を動かすことが出来ない自身の力不足も感じています。まぁ・・そもそも、コラムを読んでくれない・・と言うパターンも相当有りますから仕方が無いんですけどね。
と言う訳で、「以前のレヴュー」と「2020ムーリンのコラム」をご参考にされてください。よろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【なんと2年前にご紹介の2017年ものベーレン白に、アドヴォケイトは94ポイントも付けてました!・・ピノ・ブランですよ・・6千円の!】
2018年もののヴァイスブルグンダー・ベーレンは入荷が無く、リリースも無かったのかな?・・判らないんですが、2019年ものの評価をアチコチ探していても・・
「ほとんど出て来て無い・・」
のに疲れ果てていたところ、ふと・・モニターを見ると、なぜか2018年以前のメディア評価が出ていたんですね。
そこにはなんと・・2017年のこのワインに対し、アドヴォケイトは94ポイントも・・付けていました。
ファーストヴィンテージの2016年ものは無理して何とか飲んだものの、2017年ものは非常に数量が無く、飲めなかったはずなんですね。なのでその時も必死に探したのに見当たらなかった・・それが今、
「94ポイント!」
と言う非常に高い評価で目に見えている訳でビックリさせられたんです。
ですがこの2019年もののベーレン白も・・実は4本しか入ってないんです。2017年ものを飲んでないので2019年は無理矢理開けてしまったんですね・・。
で、この実にリーズナブルなベーレン白のポテンシャルをしっかり・・いただきました。

実は2016年ものと2017年もののヴァイスブルグンダーには大きな差が有りまして、2016年ものはどちらかと言うと「新世界的」な果実のニュアンスだったのが2017年もの(ベーレンではない)では180度転換し、フランスワイン的な高質感、エレガンスを感じさせるものに変化していた訳です。
2019年ものはその2017年ものをさらに進展させたような感じですが、高貴さとエレガンスをしっかりもちつつ、ややスレンダーで・・一見シャルドネ風な、全域に渡るほぼ円形のパレットを描きます。
柔らかさと滑らかさは下のクラスの無名ヴァイスブルグンダーと同様ですが、高貴さについては全く別格です。
しかし! 注意してください。このワイン・・滅茶美味しいです!・・が、今も美味しく飲めるにせよ、やはり2022年5~6月頃から飲み始めることをお薦めします。今はまだ飲めない、バランスしていないと言うことでは無くて、
「今飲んでも滅茶美味しいが、ポテンシャルの半分も出ていない状態」
なんですね。
ですのでどうぞ早飲みにはご注意くださいますようお願いいたします。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【シュペートブルグンダーの「ベーレン」とほぼ同じ畑の産ですが・・激少ないので、申し訳ありません・・これだけは(ちゃんとは)飲んでません・・】 エチケットの下の方にナンバリングされているのが見えるかと思います。縮小された画像なので見にくいかもしれませんが・・そう、そんな数しかないんです。一樽ですよね。
なので、このアイテムだけは自分では開けて無いんです。
ですが・・他のヴァイスブルグンダーの出来栄えを見れば、悪い訳が無い・・です。最も、ヴァイスブルグンダー・バディシャーで充分とも言えてしまうかもしれませんし、シャスラでも充分・・でも有ります。まぁ・・売れなかったらさっさと仕舞い込みます~~!ご検討くださいませ。
以下はムーリン2016年もののレヴューです。
━━━━━
【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2022 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン
【白も最高に旨いヴァーゼンハウスの最高峰!どこまでもピュアで繊細!・・素晴らしいポテンシャルです!・・が、少なくとも4~5カ月は待ってください!・・過去最高の93+ Pointsを超えるか!?】---少なくて飲めませんでした。2021年もの以前のレヴューを掲載しています。
ネット検索、SNSで2022年ムーリン白の感想を見つけましたのでご案内を・・
「ただただゴージャスなワインです。ミネラル、テクスチャー、本格的。彫りが深く明るいと同時に、豊かさと深みを兼ね備えるという路線を歩みます。めちゃくちゃ良い。」
飲んでみたいものです・・すみません。
以下は以前のレヴューです。
-----

2021年ものは残念な収穫減・・しかしながら、それがむしろ葡萄のエナジーを凝縮させる方向に向いたと感じます。
この、基本はヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)に少量他品種が混ざった2021年ものですが、非常にピュアで超繊細、細やかな縦襞が糸のように感じられる素晴らしいポテンシャルを持っていると感じられます。
ですが、縦糸ばかりで・・(^^;; 横糸が見えないんですね。反対に言いますと、
「縦糸が強すぎて横糸を隠してしまっている」
と言うことになります。
グラスを振ると・・一瞬・・ふっと縦糸の隙間から膨らみを見せる瞬間が有りますが、そこから出てくるのは「ピュアな酸」でして、まだフルーツ感に至る前だと感じますから・・
「瓶熟不足」
ですね。
そりゃぁ・・そうです。この春にご案内させていただいたヴァイスのムーリン2020も、昨年の12月頃に到着し、2023年の3月にご案内させていただきました。
そしてたった8カ月ほどで2021年もののご案内をさせていただいているのですから・・、少なくとも4カ月は不足しています。

それに加え、出来自体は2020年ものを凌ぐ可能性が有りますから・・まぁ・・
「半年ほどは寝かせて欲しい」
と言わせていただきたく思います。そうしましたら・・
「アドヴォケイトが2018年ものに付けた 93+ Points を超えたところの景色が見られる??」
かも・・しれません。
まぁ・・noisy もいまだかつてブルゴーニュのピノ・ブランが95ポイント・・とかは見た覚えが無いですから、そこまで行けばと思いますが・・
「今のところの判断は、滅茶ムズイ・・一番難しい段階にある」
と言えます。
これはどういう意味かと言いますと・・そもそもヴァーゼンハウスの日本デビューは、そこから始まっている訳ですね。
一番正体不明の状態の時に、
「ヴァーゼンハウスのお披露目」
をやってしまったため、ワイン屋さんのバイヤーさんたちも、どう判断したら良いのか不安で・・結局のところ、手を出せなかったと・・言う訳です。
noisy の場合はそこからさらに1カ月位は遅れての・・それも、自宅でのんびりしながらポテンシャルを取りに行き判断したので、手を出す・・どころか、
「残り全部ちょうだい」
と言えたんですね。
まぁ・・出会いと言うのは人もワインも同じなのかもしれません。ひょんな出会いが長い付き合いにも、一期一会にもなる・・それが人生なのでしょう。是非この、ポテンシャルを秘めた状態のヴァイスブルグンダーの上級キュヴェ、育ててあげてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【滅茶高質な黄色い小果実がエレガントに香る、全域に丸い・・超自然な飲み物・・です。】
もう、「理想」と言う言葉を持って来たくなってしまう・・素晴らしい味わいです!
そこには樽の影響も無い、ただただ葡萄そのものが余分なものの関与をさせずワインに昇華された液体があるだけ・・です。
ですから飲んでいると、
「・・こりゃぁ・・ド・シャソルネイのフレッドはヤキモチを焼くに違い無い・・」
などと思ってしまって・・思わず・・「にやり」としてしまう訳ですね。きっとそばで見ていたら・・
「・・気持ち悪!」
と、思い切り引いてしまうに違いないでしょう。でも・・良いんですよその位で。まぁ、作用・反作用って、確か小学校位の時に習ったかなと思い出しますが、最近はどうもそんな「当たり前」のことを大人も感じない・・と言うか、
「マニュアルに無いから」
なんてね・・。あ、また面白い話しを思い出しました。
ある芸能人の方が某ドーナツショップに行かれたそうです。そこでお土産に持って行こうと、ドーナツを二十個・・かな?・・トレイに乗せてレジに行ったそうです。
「・・店内でお召し上がりされますか?」
凄いですよね~・・ま、日本語は難しいとは言え・・マニュアルにそのように書いてあるかもしれないとは言え、そう教わったからとは言え・・
「そうじゃないでしょ?」
と・・、ちゃんと正対して受け止めれば、その言い方はマズイと判るはずです。まぁ・・魔が差しただけだとは思いますけどね・・ウケを考えますと鉄板ネタでしょう。

2019年ものよりも、確実に美味しい・・成長していると判る見事な出来です。
グラスの縁から伝う涙の・・ピュアさ、ほんのりと粘性を見せる姿、その先端に少し溜まった・・少しフレッシュさが垣間見えるかのような溜まり方・・実にエレガントに見えます。
しかし確実に濃密さは増えて来ています。12.5度と言う、超エレガンスを見せるには最適のアルコール分を持ち、様々な方向へのベクトルを見事にまとめ上げた優しくも滑らかな液体です。
口内で転がしても、実に長く楽しめるピュアでナチュラルな味わいですが、喉奥に放り込んでも、喉近辺の感覚器官がしっかり反応してくれます。その姿は派手さは無いものの、質的な高さをたっぷりと感じさせてくれますから、
「これは喉の奥で飲む飲み物では無い」
と人は気付き、また口内でゆっくりと楽しみながら飲むと言う、高級ワインの楽しみ方に戻って行きます。
こんな作用、反作用・・かな?・・違うか・・noisy 的にはワインとの会話だと思っていますが、1人で飲んでいても非常に楽しい・・素晴らしいポテンシャルを持っています。是非飲んでみてください。超お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
-----
【ふんわり柔らかなヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーに在っては最も硬質で高質!密度の高い素晴らしい味わい!・・今飲んでも旨いが、今飲むべきでは無いでしょう!】
2018年もののこのヴァイスブルグンダー・ムーリンは、93ポイントの評価だとお伝えしていましたが、どうやら「93+ Points」のようです。訂正させていただきます。
それにしても海外メディア評価の情報漏洩?・・が遅いです。昨年も4~5月位になってようやっと見つけられるようになった感じなので、Noisy wine のご紹介が早すぎるのか・・それとも海外メディアのドメーヌ訪問自体が新型コロナ等の影響で遅いからなのか・・は判りませんが・・。
で、この素晴らしい色合いを見せるトップ・キュヴェのムーリンをいただきました。これはもう・・滅茶苦茶美味しい!・・今飲んでも美味しいのは間違い無くどなたでもお判りいただけると思います。
しかしながら、きっと・・申し訳ありませんが、こんな疑問も一緒に持たれるに違いないと思うんですね。
「・・とってもおいしい!・・あれ?・・でもこれ、トップ・キュヴェで価格もそれなりだけど、そんなにポテンシャルって高いのかしら?」
そうなんですよ・・それがヴァーゼンハウスですから・・そのポテンシャルを取れるかどうかが・・ムズイんですね。
しかももう・・単純に美味しいんですね。だから、
「凄く美味しいけど価格なりかどうか・・が判らない・・」
と言うことになっちゃう訳です。

ヴァーゼンハウスのワインは、言ってみれば・・
「ドすっぴん!」
です。
なんの化粧も施さない・・全く飾りっけが無いんですね。これでバリック仕上げを多くしたら結構に目立つようになって、しかも我々が「慣れた」味わいに近くなりますから、より判りやすくなるかと思うんですね。
でもご安心ください。キッチリポテンシャルも有り、かなり高いです。
グラスの写真を見ると、美しい透明な膜に包まれたようなヴィジュアルをしています。斜めに入っている涙は太く、粘性を持っています。アルコール分は12.5パーセントですから、決して高く無い・・アルコール分の高さがそのままその涙の太さに現れている訳では無い・・それでいて粘性が有って、ミネラリティが高いんですね。
タイミングによっては、まだちょっとガスを感じるかもしれません。もしそれがまだあれば清涼感を感じさせ、飲みやすくなりますが、ポテンシャル自体はとり辛くなります。
まぁ、このワインは、
「今飲んでもピュアでエレガント、とても美味しいが、とてもじゃないが飲み頃では無い・・」
と言うことになります。
いや、今飲んでも美味しいですよ。でも勿体無さ過ぎ!・・です。グーテデル(グートエーデル)か、ピノ・ブランならベースのヴァイスブルグンダーを開けるのに留めておきましょう。
一体、ウィリアム・ケリーさんがどれだけのポイントを付けるか・・楽しみです!・・noisy の印象と余りにかけ離れた評価だと・・噛みついちゃうかもしれませんので・・はい。是非ご検討下さませ!今飲んでも絶旨いが・・そうするべきじゃないと思うムーリン白です!
以下は以前のレヴューです。
-----
【ゲゲッ!・・アドヴォケイトが93ポイントって・・マジすか・・お願いだから止めてください・・】
いや~・・止めて置けばよかった・・見なければ良かったと反省しています・・が、危険察知能力に長けた noisy ですから??・・見つけてしまいました。なんと、
「アドヴォケイトが93ポイント!」
・・それはダメだろう・・また我々から全てを奪おうなんて・・思っているんじゃないのかと懸念してしまいますよ。高く評価して、価格を吊り上げ、飲めなくしてくれちゃうのだけは勘弁してほしい・・
もう全くの化粧無し、So2 もほぼ無し、派手なプロモーションもアタックも無し・・だけれど、何もしなくても・・「隠しきれないものが本質」では有りますから、そこに気付ける人であれば・・高い評価をせざるを得ない訳ですね。アドヴォケイトだけは高い評価などしないと高を括っていたんですが・・そうは行かなかったようです。
純粋で、精緻で、表現の全てが正直さに溢れています。ナチュラルだなんて本当は言いたくないほど自然なんです。ポテンシャルの高いものは、ただ見ているだけでも資質が伝わって来ます。そんなピノ・ブランがこれ・・「ヴァイスブルグンダー・ムーリン」です。
どれだけ今のブルゴーニュワインが化粧しているかを知るでしょう。そして温暖化のネガティヴさと、新たにポジティヴさを享受することになった土地の個性を自分なりに取りに行かれるに違いありません。そう言うワインなんです・・。
もう、品種でワインを選択するのは終わりにしましょう。「是々非々」で良いじゃないですか。生産国で選ぼうとするのを止めることはしません。でも是非我々の言葉に耳を傾けて欲しい・・そう思います。
少ないので・・申し訳ありません。海外の方がやたら高いです。ヴァーゼンハウス最上の白ワイン、ムーリンです。さっさと飲んでも良さは感じられますが、3年以上瓶熟させると更に良くなるはずです。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
-----
【素っ裸になったブルゴーニュの白ワイン!・・と言った見事な風情に感動させられました!】
2016年もののヴァーゼンハウスの白ワインは最初から滅茶美味しかったので、その意味では余り変わっていない「プレゼン」になってしまうことをお許しください。
しかし、この2017年ムーリンは、2016年ものの豪奢なフルーツそのもののような味わいを、もっとブルゴーニュ的な透明感の高いミネラリティでコーティングしたかのようなニュアンスが強くなっています。
ので・・殊更にブルゴーニュっぽい仕上がりに感じられてしまいますし、穏やかなアルコール分からの表情の美しさに、何度も見惚れてしまうんですね・・。
それに、当初はこのムーリンは「ピノ・ブラン」と伝わっていたようですが、他にシャルドネやシャスラなども混植されていることが伝えられましたので、
「・・なるほど~!!」
と、全く腑に落ちました。
やはりこのバーデンの地は、ブルゴーニュにそっくりな地質をしていると・・感じます。そして、本来なら・・ピノ・ブランの持つ(、シャルドネとの比較で)中域の出っ張りの無さを埋め、より球体のパレット生む要因が有る・・それが「混植」だったんですね・・。本当になるほどです。
しかし、まだ若い2人が、この美しい白ワインを生んでいるとは驚きです。
樽の関与は・・させない。人為的な関与は・・本当に最低限度。醸造中にSo2 を使わなければならないような状況には・・絶対にさせないような葡萄を得て選別する。So2の使用は最小限。
その姿勢から生まれたのが、このブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュをしている・・と言うか、古き良き時代のブルゴーニュを感じさせる見事なワイン・・と言えます。
今飲んでも・・この滅茶苦茶に美しい躯体から発せられる表情に心を奪われるでしょう。しかし10年以上経ったムーリンの、全く化粧っ気の無いすっぴん美人が、どれだけ成長しているのかとも・・それを見てみたいと、思われるのも必然かと思います。
申し訳ありませんが二本、お渡しすることは出来ませんので、どちらにされるか・・もしくは、何とか他からも探すか・・と言うようなチョイスになってしまうかと思いますが、飲んでみていただきたい、ある意味、物凄い白ワインです。ご検討くださいませ。
以下は2016年ムーリンのレヴューです。
━━━━━
【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】
参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスのムーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2022 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein M.G.
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【白も最高に旨いヴァーゼンハウスの最高峰!どこまでもピュアで繊細!・・素晴らしいポテンシャルです!・・が、少なくとも4~5カ月は待ってください!・・過去最高の93+ Pointsを超えるか!?】
ネット検索、SNSで2022年ムーリン白の感想を見つけましたのでご案内を・・
「ただただゴージャスなワインです。ミネラル、テクスチャー、本格的。彫りが深く明るいと同時に、豊かさと深みを兼ね備えるという路線を歩みます。めちゃくちゃ良い。」
飲んでみたいものです・・すみません。
以下は以前のレヴューです。
-----

2021年ものは残念な収穫減・・しかしながら、それがむしろ葡萄のエナジーを凝縮させる方向に向いたと感じます。
この、基本はヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)に少量他品種が混ざった2021年ものですが、非常にピュアで超繊細、細やかな縦襞が糸のように感じられる素晴らしいポテンシャルを持っていると感じられます。
ですが、縦糸ばかりで・・(^^;; 横糸が見えないんですね。反対に言いますと、
「縦糸が強すぎて横糸を隠してしまっている」
と言うことになります。
グラスを振ると・・一瞬・・ふっと縦糸の隙間から膨らみを見せる瞬間が有りますが、そこから出てくるのは「ピュアな酸」でして、まだフルーツ感に至る前だと感じますから・・
「瓶熟不足」
ですね。
そりゃぁ・・そうです。この春にご案内させていただいたヴァイスのムーリン2020も、昨年の12月頃に到着し、2023年の3月にご案内させていただきました。
そしてたった8カ月ほどで2021年もののご案内をさせていただいているのですから・・、少なくとも4カ月は不足しています。

それに加え、出来自体は2020年ものを凌ぐ可能性が有りますから・・まぁ・・
「半年ほどは寝かせて欲しい」
と言わせていただきたく思います。そうしましたら・・
「アドヴォケイトが2018年ものに付けた 93+ Points を超えたところの景色が見られる??」
かも・・しれません。
まぁ・・noisy もいまだかつてブルゴーニュのピノ・ブランが95ポイント・・とかは見た覚えが無いですから、そこまで行けばと思いますが・・
「今のところの判断は、滅茶ムズイ・・一番難しい段階にある」
と言えます。
これはどういう意味かと言いますと・・そもそもヴァーゼンハウスの日本デビューは、そこから始まっている訳ですね。
一番正体不明の状態の時に、
「ヴァーゼンハウスのお披露目」
をやってしまったため、ワイン屋さんのバイヤーさんたちも、どう判断したら良いのか不安で・・結局のところ、手を出せなかったと・・言う訳です。
noisy の場合はそこからさらに1カ月位は遅れての・・それも、自宅でのんびりしながらポテンシャルを取りに行き判断したので、手を出す・・どころか、
「残り全部ちょうだい」
と言えたんですね。
まぁ・・出会いと言うのは人もワインも同じなのかもしれません。ひょんな出会いが長い付き合いにも、一期一会にもなる・・それが人生なのでしょう。是非この、ポテンシャルを秘めた状態のヴァイスブルグンダーの上級キュヴェ、育ててあげてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶高質な黄色い小果実がエレガントに香る、全域に丸い・・超自然な飲み物・・です。】
もう、「理想」と言う言葉を持って来たくなってしまう・・素晴らしい味わいです!
そこには樽の影響も無い、ただただ葡萄そのものが余分なものの関与をさせずワインに昇華された液体があるだけ・・です。
ですから飲んでいると、
「・・こりゃぁ・・ド・シャソルネイのフレッドはヤキモチを焼くに違い無い・・」
などと思ってしまって・・思わず・・「にやり」としてしまう訳ですね。きっとそばで見ていたら・・
「・・気持ち悪!」
と、思い切り引いてしまうに違いないでしょう。でも・・良いんですよその位で。まぁ、作用・反作用って、確か小学校位の時に習ったかなと思い出しますが、最近はどうもそんな「当たり前」のことを大人も感じない・・と言うか、
「マニュアルに無いから」
なんてね・・。あ、また面白い話しを思い出しました。
ある芸能人の方が某ドーナツショップに行かれたそうです。そこでお土産に持って行こうと、ドーナツを二十個・・かな?・・トレイに乗せてレジに行ったそうです。
「・・店内でお召し上がりされますか?」
凄いですよね~・・ま、日本語は難しいとは言え・・マニュアルにそのように書いてあるかもしれないとは言え、そう教わったからとは言え・・
「そうじゃないでしょ?」
と・・、ちゃんと正対して受け止めれば、その言い方はマズイと判るはずです。まぁ・・魔が差しただけだとは思いますけどね・・ウケを考えますと鉄板ネタでしょう。

2019年ものよりも、確実に美味しい・・成長していると判る見事な出来です。
グラスの縁から伝う涙の・・ピュアさ、ほんのりと粘性を見せる姿、その先端に少し溜まった・・少しフレッシュさが垣間見えるかのような溜まり方・・実にエレガントに見えます。
しかし確実に濃密さは増えて来ています。12.5度と言う、超エレガンスを見せるには最適のアルコール分を持ち、様々な方向へのベクトルを見事にまとめ上げた優しくも滑らかな液体です。
口内で転がしても、実に長く楽しめるピュアでナチュラルな味わいですが、喉奥に放り込んでも、喉近辺の感覚器官がしっかり反応してくれます。その姿は派手さは無いものの、質的な高さをたっぷりと感じさせてくれますから、
「これは喉の奥で飲む飲み物では無い」
と人は気付き、また口内でゆっくりと楽しみながら飲むと言う、高級ワインの楽しみ方に戻って行きます。
こんな作用、反作用・・かな?・・違うか・・noisy 的にはワインとの会話だと思っていますが、1人で飲んでいても非常に楽しい・・素晴らしいポテンシャルを持っています。是非飲んでみてください。超お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【ふんわり柔らかなヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーに在っては最も硬質で高質!密度の高い素晴らしい味わい!・・今飲んでも旨いが、今飲むべきでは無いでしょう!】
2018年もののこのヴァイスブルグンダー・ムーリンは、93ポイントの評価だとお伝えしていましたが、どうやら「93+ Points」のようです。訂正させていただきます。
それにしても海外メディア評価の情報漏洩?・・が遅いです。昨年も4~5月位になってようやっと見つけられるようになった感じなので、Noisy wine のご紹介が早すぎるのか・・それとも海外メディアのドメーヌ訪問自体が新型コロナ等の影響で遅いからなのか・・は判りませんが・・。
で、この素晴らしい色合いを見せるトップ・キュヴェのムーリンをいただきました。これはもう・・滅茶苦茶美味しい!・・今飲んでも美味しいのは間違い無くどなたでもお判りいただけると思います。
しかしながら、きっと・・申し訳ありませんが、こんな疑問も一緒に持たれるに違いないと思うんですね。
「・・とってもおいしい!・・あれ?・・でもこれ、トップ・キュヴェで価格もそれなりだけど、そんなにポテンシャルって高いのかしら?」
そうなんですよ・・それがヴァーゼンハウスですから・・そのポテンシャルを取れるかどうかが・・ムズイんですね。
しかももう・・単純に美味しいんですね。だから、
「凄く美味しいけど価格なりかどうか・・が判らない・・」
と言うことになっちゃう訳です。

ヴァーゼンハウスのワインは、言ってみれば・・
「ドすっぴん!」
です。
なんの化粧も施さない・・全く飾りっけが無いんですね。これでバリック仕上げを多くしたら結構に目立つようになって、しかも我々が「慣れた」味わいに近くなりますから、より判りやすくなるかと思うんですね。
でもご安心ください。キッチリポテンシャルも有り、かなり高いです。
グラスの写真を見ると、美しい透明な膜に包まれたようなヴィジュアルをしています。斜めに入っている涙は太く、粘性を持っています。アルコール分は12.5パーセントですから、決して高く無い・・アルコール分の高さがそのままその涙の太さに現れている訳では無い・・それでいて粘性が有って、ミネラリティが高いんですね。
タイミングによっては、まだちょっとガスを感じるかもしれません。もしそれがまだあれば清涼感を感じさせ、飲みやすくなりますが、ポテンシャル自体はとり辛くなります。
まぁ、このワインは、
「今飲んでもピュアでエレガント、とても美味しいが、とてもじゃないが飲み頃では無い・・」
と言うことになります。
いや、今飲んでも美味しいですよ。でも勿体無さ過ぎ!・・です。グーテデル(グートエーデル)か、ピノ・ブランならベースのヴァイスブルグンダーを開けるのに留めておきましょう。
一体、ウィリアム・ケリーさんがどれだけのポイントを付けるか・・楽しみです!・・noisy の印象と余りにかけ離れた評価だと・・噛みついちゃうかもしれませんので・・はい。是非ご検討下さませ!今飲んでも絶旨いが・・そうするべきじゃないと思うムーリン白です!
以下は以前のレヴューです。
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【ゲゲッ!・・アドヴォケイトが93ポイントって・・マジすか・・お願いだから止めてください・・】
いや~・・止めて置けばよかった・・見なければ良かったと反省しています・・が、危険察知能力に長けた noisy ですから??・・見つけてしまいました。なんと、
「アドヴォケイトが93ポイント!」
・・それはダメだろう・・また我々から全てを奪おうなんて・・思っているんじゃないのかと懸念してしまいますよ。高く評価して、価格を吊り上げ、飲めなくしてくれちゃうのだけは勘弁してほしい・・
もう全くの化粧無し、So2 もほぼ無し、派手なプロモーションもアタックも無し・・だけれど、何もしなくても・・「隠しきれないものが本質」では有りますから、そこに気付ける人であれば・・高い評価をせざるを得ない訳ですね。アドヴォケイトだけは高い評価などしないと高を括っていたんですが・・そうは行かなかったようです。
純粋で、精緻で、表現の全てが正直さに溢れています。ナチュラルだなんて本当は言いたくないほど自然なんです。ポテンシャルの高いものは、ただ見ているだけでも資質が伝わって来ます。そんなピノ・ブランがこれ・・「ヴァイスブルグンダー・ムーリン」です。
どれだけ今のブルゴーニュワインが化粧しているかを知るでしょう。そして温暖化のネガティヴさと、新たにポジティヴさを享受することになった土地の個性を自分なりに取りに行かれるに違いありません。そう言うワインなんです・・。
もう、品種でワインを選択するのは終わりにしましょう。「是々非々」で良いじゃないですか。生産国で選ぼうとするのを止めることはしません。でも是非我々の言葉に耳を傾けて欲しい・・そう思います。
少ないので・・申し訳ありません。海外の方がやたら高いです。ヴァーゼンハウス最上の白ワイン、ムーリンです。さっさと飲んでも良さは感じられますが、3年以上瓶熟させると更に良くなるはずです。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素っ裸になったブルゴーニュの白ワイン!・・と言った見事な風情に感動させられました!】
2016年もののヴァーゼンハウスの白ワインは最初から滅茶美味しかったので、その意味では余り変わっていない「プレゼン」になってしまうことをお許しください。
しかし、この2017年ムーリンは、2016年ものの豪奢なフルーツそのもののような味わいを、もっとブルゴーニュ的な透明感の高いミネラリティでコーティングしたかのようなニュアンスが強くなっています。
ので・・殊更にブルゴーニュっぽい仕上がりに感じられてしまいますし、穏やかなアルコール分からの表情の美しさに、何度も見惚れてしまうんですね・・。
それに、当初はこのムーリンは「ピノ・ブラン」と伝わっていたようですが、他にシャルドネやシャスラなども混植されていることが伝えられましたので、
「・・なるほど~!!」
と、全く腑に落ちました。
やはりこのバーデンの地は、ブルゴーニュにそっくりな地質をしていると・・感じます。そして、本来なら・・ピノ・ブランの持つ(、シャルドネとの比較で)中域の出っ張りの無さを埋め、より球体のパレット生む要因が有る・・それが「混植」だったんですね・・。本当になるほどです。
しかし、まだ若い2人が、この美しい白ワインを生んでいるとは驚きです。
樽の関与は・・させない。人為的な関与は・・本当に最低限度。醸造中にSo2 を使わなければならないような状況には・・絶対にさせないような葡萄を得て選別する。So2の使用は最小限。
その姿勢から生まれたのが、このブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュをしている・・と言うか、古き良き時代のブルゴーニュを感じさせる見事なワイン・・と言えます。
今飲んでも・・この滅茶苦茶に美しい躯体から発せられる表情に心を奪われるでしょう。しかし10年以上経ったムーリンの、全く化粧っ気の無いすっぴん美人が、どれだけ成長しているのかとも・・それを見てみたいと、思われるのも必然かと思います。
申し訳ありませんが二本、お渡しすることは出来ませんので、どちらにされるか・・もしくは、何とか他からも探すか・・と言うようなチョイスになってしまうかと思いますが、飲んでみていただきたい、ある意味、物凄い白ワインです。ご検討くださいませ。
以下は2016年ムーリンのレヴューです。
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【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】
参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスのムーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2020 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein et Weissburgunder Set
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン&ヴァイスブルグンダー・セット
【激繊細な超高質ピノ・ノワール!・・凄い気品・・旨いです!】

ヴァーゼンハウスの3つのトップ・キュヴェの片割れ、ベーレンです。激繊細タイプですね。
まぁ・・このグラスの色彩をご覧いただきますと、下のクラスの「ヴルカン」よりも淡いです。その分、充実した石灰的なミネラリティを多く含んでいまして、
「今まではヴォーヌ=ロマネと言ってましたが・・2020年ものはシャンボール=ミュジニータイプ」
と修整させていただきます・・(^^;;
何せ2018年ものはアドヴォケイトで96ポイントも付いてしまいましたから、より高価格のムーリンの立場が危うくなってしまいそうですが、その辺はもはや、
「好み」
だと思いますよ。
今までに何度も申し上げていますが、海外メディアのテイスターさんたちは結構に我儘でして、
「自身の好みを抑えて評価することが出来ない」
んですね・・きっと。
なので、テイスティング中にちょっと何かしらの疑問が沸いてくると、その矛先はテイスティングしているそのアイテムの評価に向かって行きます。その疑問は自分自身の問題である可能性に気付かないんじゃないかとさえ思ってしまいます。評価を見ていて結構な回数で、
「・・そりゃ無いんじゃない?」
と感じることが多いです。

この、明らかに透明・半透明のミネラリティを多量に含む味わいと香り、そして見た目を考えますと、ブルゴーニュでも相当に質の高いワインと比較すべきであることは一目瞭然でしょう。
確かに一番下のバーディシャーは、劇的にエレガントで非常に旨いです。ですが、このベーレンのような・・
「気品」
までにはたどり着かないんですね。
今飲んでも充分、この素晴らしさは判っていただけると思います。ですが同時に、
「飲むには早すぎる!」
も間違い在りません・・そりゃそうです・・そんなにすぐ、このような高品質ワインの全てがさらけ出される程度のポテンシャルでは無いからです。
何せかなり冷えていても・・滅茶美味しいんですよ。味わいが沈まないんですね。そして上がって来てもそれは大きくは変わらず、ゴールデンな温度帯・・14~16度位でしょうか・・そこで、最高のパフォーマンスを見せてくれます。
数は無いので・・是非1本、セラーで育ててください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものはトップスリーの中でトップの評価だったベーレン!2019年ものも仕上がり具合はトップですが、ポテンシャルをそう易々とは見せてくれない状況です!春過ぎまで待ちましょう!】

2018年ものは「ヴォーヌ=ロマネ!」などと口走っていましたね。そして、2018年もののこのキュヴェではない・・ムーリンが、アドヴォケイトで95ポイントだと・・このコラムで書かせていただきました。その段階ではこの「ベーレン2018」の評価を見つけられなかったんですね。
で、完売してしまってから、なんとよりリーズナブルな「ベーレン」の方が・・掟破りの96ポイント!・・
「・・アドヴォケイト・・やるじゃない・・」
と思ってしまいましたよ。・・まぁ、アチコチでバランスの悪い評点も有りますが。
で、早速・・このキュヴェも非常に少ない入荷だった訳ですが、海外メディア評価にケチを付けるにも、自身で飲んでいなければできませんので・・意地でも開けてしまった訳です。
シュペートブルグンダーのトップ3キュヴェ、ムーリンを筆頭にベーレン、カンゼルの中で、
「現状最も仕上がっているのがベーレン!」
でした。
エキスがしっかり出ていて、少し官能的なアロマを放出していて、しかもヴァーゼンハウスらしい優しさ、ふんわり感、球体なテクスチュアなども出しつつ・・今までは余り感じなかった・・
「・・ん?・・これが・・ベーレンのテロワール?」

みたいな感じを受けた訳です。
そうは言いながらも昨年も「ヴォーヌ=ロマネ」とか言ってますが・・今年の2019年ものは、ヴォーヌ=ロマネにシャンボールを少しブレンドしたような感じでしょうか。でも2018年ものの延長に有ることはちゃんと確認できましたし、
「2018年ものを上回るかも!」
と言う期待を大きくしました。
しかしながら・・このベーレン、そしてムーリン、カンゼルについては、今飲むべきでは有りません。翌日になってもまだ凝縮した部分が拡がって来ませんし、何よりまだ・・
「仕上がって無い感」
が拭えません。
この状態でもし飲まれると、大部分の方が、「・・?」を連発してしまうと思われます。2018年ものもご紹介は3月になってからでした。2019年ものは2018年ものをおそらく上回る出来かと思いますので、少なくとも5月の連休以降、出来れば6月以降から・・をお薦めします。
相当良い評価が付くと予想されるベーレンです。申し訳ありませんがお一人様1本になります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
-----
【これはヴォーヌ=ロマネ!・・2017年までのフランソワ・ラマルシュ作・・などと思ってしまいました~!超上質、超エレガントです!】

そうそう・・近いのはフランソワ・ラマルシュでしょうか。2014年頃の作に近いかもしれませんね。そして、もっともっと「超優しい!」かもしれません・・ニコルさんには悪いですが・・(^^;;
もう、ヴォーヌ=ロマネとしか思えませんでした。他のキュヴェよりもほんの僅かに温かみのある優しい酸バランスで、ワイルドなアロマにスパイシーさが交錯、ちょっとヴルカンにも似ていますが、さらにもっと上質な組成です。
緻密で清楚なエナジーが、優しい角度で入って来ます。ちょっとだけジャイエっぽさも感じたりして、70~80年代のバーガンディをセンチメンタルに感じさせてくれもします。
本能に直結してくる味わい・・その言い方の方がむしろ判りやすいかもしれません。頭でどうこう・・と言うよりも、身体とか、心の方が先に受け入れてしまうんですね。
ただし!・・他のコラムでも書きましたが、
「濃い」
「しょっぱい」
「脂ギトギト」
は避けましょう。
やはり繊細なものが良いですよ。塩分や旨味の強いチーズは無理です。繊細なナチュラルチーズなどはOK。そして、白身の魚とか貝類なども行けるはずです・・だって、
「まるで化粧ッ気無し」
ですから。
マロラクティックはちゃんとしていますが、それすら・・乳酸発酵すら、非常に美しい仕上がりをしています。
アルコール分は13度と、ラインナップの中では一番高い数値です。それだけしっかりはしているんですが・・「純」な味わいは全く変わりませんし、2017年もので感じていた、「シャン・デ・ゾワゾー」は表面には出て来ておらず、奥の奥に鎮座しているかのような姿でした。
いや~・・美味しいですね~・・じっくりと向かい合って飲みたい・・そう思わせてくれます・・(が、仕事なのでそうはさせてくれないんです)
アドヴォケイトが2018年のムーリンに95点も付けてしまいました。
「何で・・アドヴォケイトが・・」
と、思わざるを得ません。
この、しなやかで穏やかだけれど、超質感のヴァーゼンハウス、シュペートブルグンダーを、これからもしっかり確保したいのですが・・大丈夫かと、心配になってしまいました。是非飲んでみて下さい。
「超絶にエレガントなピノ・ノワール!」
ご堪能くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な気品あふれる非常に美しいピノ・ノワールです!敢えて言うならシャン・デ・ゾワゾー!?】
このクラスは蝋封です。実は白の方が少しだけ高いですが、価格はほぼ一緒です。
流石にシュペートブルグンダーのトップ・キュヴェだけ有って・・そうだなぁ・・立ち位置的には、ジェラール・シュレールさんちのシャン・デ・ゾワゾーだと思っていただけると良いかもしれません。
滅茶苦茶ドライで・・気品に溢れ、だけれどもドすっぴん。
つまり、どこにも逃げ場を残さない醸造・・出来栄えですよ。そして、表情はしっかり有るものの、決して饒舌にはならない。呆れるほどに「綺麗」で、どこまでも「端正」で「純粋」です。
この美しさが何年かけて異なる美しさに変貌するのか?・・と考えるなら、これはもう、今のブルゴーニュの基準を持ち出しても
どうにも判らないと言うことになるでしょう。やはり、昔の基準が必要なはずです。
この気品が花開くには、やはり5年ほどは欲しいかな・・と思います。今飲んでも飲めなくはないですが、他の全てのキュヴェに比較しますと「やや閉じている状況」とお伝えします。繊細でフラワリーなアロマが絶妙では有りますが、それはちょっと勿体無い・・せめて3年・・いややはり5年かと。
セラーでエージングされ、是非ピノ・ノワール単一の、しかも全く化粧っ気のない美味しさをご堪能くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】
1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2020 Spatburgunder Mohlin Badischer Landwein et Weissburgunder Set
シュペートブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン&ヴァイスブルグンダー・セット
【ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェです!】
すみません、このムーリンもまだ飲んでません・・でも1本は必ず残しますんで・・そうしないと先行きのチェックも出来ないですから・・はい。
まぁ、お客様もご存じないはずですが、Noisy wine のテイスティングは結構にラフです。でもいつも出来るだけほぼ一緒の条件になるように・・もしくは変化が有っても出来るだけなだらかなものになるようにしています。
ラフと言うのはグラスに注いで香りを嗅いで口に含んで・・飲み始めて・・終わりです。通常のテイスティングですと飲みませんが、新着などでご紹介する自宅のテイスティングはしっかり飲んでいます。ですから、まぁ・・頑張っても3アイテムが限度。それ以上はある程度感覚が麻痺してしまいますから、やっても無駄です。
また、価格もちょっと上がりました。これは仕方が無い・・アドヴォケイトでも95~96ポイントまで付くようになってしまいましたし、何よりも「為替」で円が弱いことが原因です。
ですので、数は無い、価格は上昇、で厳しいんですが、ヴァーゼンハウスのトップ・キュヴェと言うことでご容赦いただけましたら幸いです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【誰が何点付けようがヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーのトップキュヴェはこれ、ムーリン!】
昨年の2018年ムーリンのご紹介時には、
「アドヴォケイト95ポイントの衝撃!云々・・」
と書いた noisy では有りますが、全て販売してしまってからしばらくして、2018年ベーレンの96ポイントを知った訳ですね。
まぁ、嬉しいのも反面、
「・・何で?」
と言う疑問は残りました。noisy 的にもそこはちゃんと判断していて、
「ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェは質的にも価格的にもムーリン」
だったから・・です。
確かにシャンボールチックなベーレンはエキスもしっかり出ていて素晴らしいワインでした。noisy も大好きなキュヴェです。なので嬉しかった訳ですが・・・何ですかね、noisy的には納得しきれなかった部分なんですね。
ベーレンはエキスが綺麗に出ていて開放的な個性でした。ムーリンの方は細やかな部分に複雑な表情を詰め込んでいて、まだそれが花を咲かせる前ではあるけれど、3月にはある程度のバランスを持っていました。

言ってしまえば、その時点で判りやすい素晴らしさを持っていたのは確かにベーレンですが、判りにくいがより総合ポテンシャルの高いのはムーリン・・。それは2019年も変わっていません。
2019年のベーレンは、無理をすれば今から飲んでも・・その良さはより取りやすいでしょう。2019年のムーリンはまだバランスし切ってはいないんですね。成長途中です。
面白いのは・・やはり色でしょう。2019年のムーリン、実に良い感じですよね。
まるで全く「圧」をかけていない、フリーランのみで仕上げたような美しい色合いをしています。
ですが・・どうでしょうか。決して外向的な色、ベクトルが発散に向かっているとはなっていないように・・見えないでしょうか?noisy 的には、その色さえ、
「まだ飲まないでね!」
と言っているように見えます。むしろ2018年ものの写真の方がより外向さを見せているように思います。
ですので、このトップ・キュヴェは、
「まだ絶対に開けてはダメ!」
と申し上げておきましょう。
少なくとも2020年の6月までは我慢の一手です。そこから少しずつ上昇して行くと踏んでいます。
さて、アドヴォケイトはヴァーゼンハウスを非常に推しているように思いますが、2019年もののヴァーゼンハウス、どのような評価をするのでしょうか。
noisy 的には今までと同様、
「やはりトップキュヴェはムーリン!」
と、お勧めいたします。そして、決して早く飲んでしまう事には反対ですが、
「難しい状況を確認するために敢えて開けてみる」
ことには賛成です。
ワインって・・簡単だけれど難しいですよね。両極を有し、その内部も緻密なもの・・決して濃いものが求められるのではなく、密度がちゃんとしっかり有るものが良いワインだと・・それはこれからも変わらないと思います。是非、仕上がるのを待ってお楽しみください。
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイト 95ポイントの衝撃!・・いや、そんなものは関係無いです!・・この見事な組成にこそ、美味しさの真実が有ると思います。】
これからの入手に不安だけしか残らない・・アドヴォケイトの高い評価です。通常なら、
「お、ちゃんと評価してる!」
と、noisy も評価するんですが、元々少ない量しか存在せず、販売しているところを見つけることさえ困難なヴァーゼンハウスですから、
「・・高い評価はお客さんがしてくれればそれで良い」
などと、勝手過ぎる偏った見方になってしまいます・・。それじゃいけないのでしょうが、何か裏が有るんじゃないかとさえ勘ぐってしまいます。
しかしこのワイン・・本当にグラン・クリュ並みの質感をしています。もう、要素のお姿ひとつひとつも・・例えばタンニン・・これも探せばちゃんと有るんですが・・
「極上の葡萄のみを選択し、本当に優しく扱い、圧も掛けるか掛けないか・・位の絞り」
で仕上げたとしか思えない、極上の扱いを受けた結果、生まれたワインだと判るはずなんです。
だから、海外メディアになんか、判らないだろう・・なんて思っていましたが、さにあらず・・思い上がった考えだったと反省はしています。
これ・・何とかサクッと飲めなくも無い「プライスゾーン」では有ります。なので、飲んでいただいても大丈夫・・です。
しかしながら数年・・最低3年で、相当美味しくなるのも見えています。
最高の材料を持って、慎重に・・かつ・・時には思い切った決断で仕上げられた、「最高に純な」ピノ・ノワールです。ブルゴーニュにそっくりだと言ってきましたが、もうブルゴーニュでこのようなワインは造れないでしょう。そこに独自性、ヴァーゼンハウスの真の姿が有ります。
全く化粧無し、有機的アプローチ、So2も必要最小限、最高の葡萄を得て生まれた素晴らしいピノです。ご堪能くださいませ。
● 2022 Gutedel Badischer Landwein
グートエーデル・バーディシャー・ラントヴァイン
【名作第二章!・・めっちゃ美味しいです!・・最高の飲み口と心地良さに「むっちり!」とした膨張感を口内で感じながら優しく浸透してくる葡萄の神聖なエキスを受け入れてください!】

アルコール分10.5パーセントの優しいふんわりとした感触の液体です。
「ブルゴーニュの葡萄は10年に1~2回ほど成熟すれば良い方だ」
と言われた時代を思い出すには最高のワインです。まぁ・・お隣とは言え、それをドイツワインで思い出す、思い返させてくれる訳です。
まぁ・・稀に熟して素晴らしいワインになるのがブルゴーニュだったと・・そして、その出来もしっかり既知のヒエラルキーに沿っているのが当たり前だった訳です。
この葡萄はシャスラですね。ヴァーゼンハウスらしく、非常にピュアで繊細です。
しかしながら..2021年までとはちょっと違います。エキス感、そしてそのエキスから生まれていると思える「膨張感」が・・むっちりとしてノーズで、口内で感じられるんです。
果実も尖がった酸では無く、非常に滑らかです。今飲んで非常に美味しいですし、これから数年間は変化を楽しむことが出来るでしょう。

この2022年のグーテデル(グートエーデル)や2021年の他のワインも、メディアの評価は・・
「まだ全く出ていない」
です。
まぁ・・日本の代理店・インポーターさんが今までは、年末に入荷したものを落ち着かせるために・・当初は半年近く、最近は3カ月近く・・寝かせていたんですね。
その気持ちは判りますよ・・シツコイですが、ファーストヴィンテージの時は、余りに正体不明の味わいで、全く誰にも相手されなかった訳ですから。でもそのお陰で Noisy wine は今でも・・2021~2022年ものが少なくなったとは言え、相当量を扱わせていただけている訳です。
このグーテデル、いつの写真を見ても・・何となくですが、
「不透明感が感じられる絵」
になってますよね。
非常に軽いコラージュ・・と思えますが、ほとんどフィルター掛かっていないんですね。なので、
「とてつもなく細かい澱が舞っている状態」
だと感じます。
それを飲む訳ですから・・その途轍もなく細かい澱が舞っているのが・・通常の状態と言えます。
この見事な飲み心地は、この低めのアルコール分とフィルターがほぼ掛かっていないことと、So2 を醸造中に使用しないこと(おそらくですがボトリング中にほんの少量は入れているんじゃないかと思います)により生まれ、さらには、
「最高の酔い心地!」
も生んでいます。
2022年もののグーテデルは入荷が余り多く無く、しかもこれに関しましては20%以上の値上げになっていましたので・・noisy も泣く泣く・・
「掛け率を大幅に下げてご案内」
し、お客様にまず飲んでいただき、ヴァーゼンハウスを知って理解していただこうと言う趣旨です。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【もはや名作と言いたい・・たったアルコール分10%のシャスラがもたらす幸福の時間!「どうしてこんなに・・xxx」と言葉が出てくるはずです!】
「きゃ~・・!・・2020年ものと、色彩がほとんど同じ!」
と、思わず noisy も写真をアップしていて驚いてしまいました。そんなことがこの小さな小さなヴァイングートで可能なのか・・・と思ってしまいますが、
「この多幸感、身体に優しく染み入って来て、何不足無いドライな味わいと優しいアロマに振れることが何より嬉しい!」
そう・・感じさせてくれます。
そして2023年になった今も、この何とも邪悪な意思と行動に満ちた世界にいながら、またヴァーゼンハウスのワインに振れることが出来たと言う幸せも感じます。
まぁ・・2019年にはアドヴォケイトもこのワインに90点も付けた訳でして・・noisy にとっては寝耳に水、青天の霹靂でした・・
「濃くて甘~~いワインが大好きな海外メディアの面々が、ヴァーゼンハウスが造る一番下の弱~~いシャスラの魅力など、判るはずが無い!」
とタカをくくっていた訳ですよ。
そうしたら・・驚くなかれ、ヴァーゼンハウスの上級キュヴェには97ポイントとか・・この誰にもあげたくない、愛らしくも愛しいクートエーデルに90ポイントとか付けてしまったもんだから、日本でも・・
「・・え~~~~っ!?」
と・・。
日本に初めて入って来たファーストヴィンテージはほぼ全く誰にも見向きもされず、ワイン屋も飲ませて貰っても・・「・・う・・む・・」と黙り込むだけだったようなので、noisy としましては非常に嬉しいことになってしまった訳です。

そりゃぁ・・Noisy wine も大きなリスクを背負って、日本に入荷したほとんどの数を仕入れさせていただいた訳です。
「・・誰がドイツの12000円のヴァイスブルグンダーを買うの?」
とは、ワイン屋ならずともそう思ったでしょうし、noisy 本人も・・
「まぁ・・美味しいからいいや・・」
と、完売するとは思っていなかった訳で、売れなかったら少しずつ手売りして行けば良い位の乗りだった訳ですね。
それが今や輸入元のオルヴォーさんには、是非とも仕入れさせてくれと電話が数多く入るし、お客さんからは「どこに行けば買えるのか?」と問い合わせも入るそうでして、さりとて量がそんなに増える訳もないので、お断りするのが大変だそうです。
まぁ・・やはり飲まないとね・・何も判りませんから・・もっとも最初は飲んだとしても誰にも何も伝わらなかった..と言うことで、ワインは本当に難しい・・
この、やや濃い目の黄色の強い・・色彩は、2020年ものの再来とも言えるしなやかな優しい味わいです。ですがしなやかなだけじゃない・・したたかでも有るんですね。
「何の不足感も感じさせない見事なバランス!」
「何の化粧もしない、ドすっぴんでナチュラル・・だけれどアヴァンギャルドな姿などはどこにも見られないピュアな味わい!」
「何より身体に優しい侵入角度を持った、古き良きブルゴーニュワインとしか思えないようなバランス!」
もう、この言葉だけで良いんじゃないでしょうか。noisy はこのワインなら・・
「山ほど欲しい!」
と思っていますが、何故か年々減ってしまう・・2021年は24本だけです。申し訳ありませんがお一人様1本に限定数を減らさせていただきました。是非飲んで、振れて、感じてみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【優しくふんわりと包んでくれる不思議な感覚・・じんわりと浸透しつつ穏やかな果実に抱かれる・・もしかしたら最上のワインとは、このようなものかもしれないと思ってしまいます!】

勘弁してほしい・・です!・・ヨクヨク調べましたら、昨年ご紹介させていただきました
2019年のクーテデル(グートエーデル)にアドヴォケイトは90点!も付けているじゃないですか・・。
アル分10パーセント程度のリーズナブルワイン(日本は地理的経済的にちょっと高目になってしまいますが)、高級ワインの合格点たる90点も付けられてしまっては、この先が困ってしまう訳ですね。
ポテンシャルはあるけれど、それを大っぴらに見せずに穏やかで優しい味わいを感じさせてくれるから良いんです。上のキュヴェは良いにしても、このグートエーデルは60点でも良いから・・余り宣伝して欲しく無い・・なんて思ってしまいます。
でも、いや~・・絶に旨いです・・なんだろう・・とても懐かしい感じもします。長く実家を離れて暮らしていて、しばらくぶりに戻って、地元の食事をしているような・・感じでしょうか。
色が凄いですよね・・黄色が強いです。果実はバッチリ・・黄色と白の果実がしっかりあるんですが、自己主張は激しくは無く、あくまで優しく、ふんわりと・・です。酸の尖った部分などは全く意識することは有りませんが、不足しているなどとも全く感じません。
アルコール分は10.5度ですが、これもまた・・
「これで良いんだ・・」
と頷きたくなるような優しさと充足感・・。そう・・コタツに入って、座椅子に寄っかかって、ドリフターズかトップテン・・いや、アニメかな・・見ているようなイメージでしょうか・・古くて最近の方には判らないかもしれませんが・・。
シャスラと言う品種です。まぁ・・これが実に不思議な品種に思えて来ます。そもそもは、食通の方が最後にたどりつくワイン品種・・などとも言われてもいるようです。

どこか、ソーテルヌのような振る舞いも感じますが、全くのドライで甘さは皆無です。食と合わせていても塩辛く無い食塩のように、「暖簾に腕押し」のようでいて、ナトリウムのようなふんわりとした存在感、言い換えるなら、餡かけの出汁でしょうか・・それも薄味のベストな塩味・・。余韻はそれほど長く無いようでいて、実はいつまでも良いニュアンスが長続きしている・・石灰的なミネラリティ感は高いんですが、それほど意識させてはくれないバランスをしています。
いや・・これは絶妙に旨い!・・惚れてしまいます・・。でももしここに、最近の先進的なビオにはつきものの「アヴァンギャルドなアロマ」が入って来てしまったら、きっと全てを台無しにしてくれちゃうでしょう。
「・・シャスラ?・・白ワインなんだ・・へ~・・」
とか、
「・・穏やかな味わいのビオ?・・そんなのいっぱい有るし・・」
と思われるかもしれませんが、
「重要なのはバランスとセンス!」
です。非常に素晴らしいと思います。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【これは超上質な「ヴァン・ド・ソワフ」!?・・滅茶心地良い浮遊感さえ得られるよな「ふわっふわ」な味わいです!10度と言う低めのアルコール度の気持ちよさと美味しさを体験してみてください!】
「シャスラ種?・・知らないからなぁ・・」
そう思ってスルーされる方は多いでしょうね・・。判ります。知らない世界は、覗き見るのは良いけれど体験するのは・・
「誰かが人柱になって背中を押してくれないとなぁ・・」
ですよね。
でも、2018年、昨年ご紹介させていただいた「クーテデル(グートエーデル)」をお飲みの方は・・全く障害なく、ご購入いただけるはずですよね。
ですが2019年もの・・もっと進化していましたよ。ビックリの素晴らしい飲み口でした。
なんと「アルコール分 10.0度」と言う低アルでして・・普通なら、
「・・ん~・・物足りないんじゃない?」
となってしまいますよね。
ですが・・テイスティングした本人が言うので間違いは有ろうはずがありません。
「10度・・それで良いんです!」
すこしカッチリ目の、白い石灰系ミネラリティを多分に含んだ土壌由来の「シャルドネ」のような感じでして、非常にドライでほのかな旨味と酸バランスの良さから、「スイスイ」飲めてしまうんですね。
スイスイ飲める・・これは重要ですが、その後が無いとワイン好きには「物足りない」となってしまいますし、ファーストノーズも、中盤の適度な拡がり・膨らみも、余韻の厚みと長さ、そしてそこからのノーズへの香りの還りも重要じゃないですか?・・そして切れの美しさも。
こんな出来、ワインを心底判っていなければ設計すらできないと思うんですよね・・。末恐ろしささえ感じる・・10度の白ワインなんですよ。
そもそもドイツの白ワインは低アルでした。葡萄が良く熟さないので、その分を補糖で補ってボディを造り出し、アル分7度ほどのワインを造る・・それが「ドイッチャー・ターフェル」のやや甘口ワインでした。40年前の日本ではガンガン売れたワインです。甘くて美味しい本格的ワイン・・と錯覚していたんですね。
ですが、実際にはボディなど無きに等しく、添加した甘みに頼ったどうしようも無い設計から出来たものだった訳です。
ヴァーゼンハウスは、この「グーテデル」を古来の大樽仕込みで、しかもSo2をほぼゼロで仕込み(僅かに仕上げに添加している)、自然由来の糖分だけをアルコール分に変え、凄いバランスに仕上げていると言う点で、驚愕に値します。
柔らかでふんわりとナチュラルに香る柑橘・果実・・初期にSo2を全く使わないのに、全く色落ち無く・・ピュアな果実を感じさせてくれます。クイクイ飲めるのに、クイクイ飲めば、じんわりと深みを感じさせてくれるんですね。
お勧めしない訳にはいかない・・見事な「ヴァン・ド・ソワフ」だと思います。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【おそらく皆さんの想像をはるかに超えた出来・・です!・・シャスラと言う品種を知り尽くしていなければ生まれないはずの見事な真ん丸パレットに驚いてください!】
いや~・・美味しいですよ・・。充分だと思ってしまいます。
ただし、半分を漬け込んでいますので、
「マセラシオン系なの~?・・ちょっと苦手かな~・・」
とか、
「ん?・・オレンジ系なの~?・・それにしちゃ黄色いよね~・・」
などと、結構に相反するご意見を頂戴することになるかもしれません。
でもまぁ、フレデリック・コサールのマセラシオン系の白のような、醸造由来の個性が際立ったものでは全く有りません。
また、「シャスラ」と言う葡萄も良く判らないですよね・・。スイスが原産のようですが、フランス語圏で多く栽培されています。フランスでは、アルザスで並酒に使われます・・が、ロワールではプイィ=シュル=ロワール地域のA.O.C.として、プイィ=フュメとプイィ=シュル=ロワールが認定されており、プイィ=シュル=ロワールにはシャスラも使用されます。なのでこちらは高貴種です。
スイスやドイツではやはり高貴種としての扱いが多く、また並酒も造られます。
つまり、品種由来、個性としての香りや味わいがとてもニュートラルで有り、収穫量は基本は多産なので、収穫制限をするか、元から収量が多くならない個性の畑で育てることで、高級なワインとしてリリースが出来る・・と言うことになるのでしょう。
美しい黄色をした・・少し緑が入ってますでしょうか。マセラシオンによる個性は・・判別できない程度と申しておきましょう。ナチュラルな白ワインだと思っていただいて結構ですし、
「シャルドネとは違う」
と言い切れるほどのシャスラを意識した経験も無く、またその能力は著しくありません。
しかし、中域にボリュームを多く持つシャルドネに近い風情とは言え、全体としては僅かに細身、スタイリッシュで縦伸びする感じかもしれない・・とは感じます。
透明なミネラル感に満ち、柑橘系の果実に穏やかながら、常に放出してくる見事なアロマに、オーストリア系の自然派の良い部分も感じます。
ブルゴーニュのシャルドネとどう違う?・・と考えてみても、いや・・さして違わない・・と言うか、そもそも区別できるかどうかも判らないとも感じます。
ただし、樽を結構に掛ける傾向の有るブルゴーニュのシャルドネでは無く、柔らかく、自然にミネラリティを誇る姿勢の良さが第一印象を良くしていますし、中盤における振る舞いの自然さ、後半~余韻の瑞々しくもわざとらしさの無い姿に、さらなる好印象を持たされてしまいます。
いや~・・これ、2年目ですよ・・。もう素直に驚きです。
「ここまで・・出来るのか~!」
と。
そしてこのシャスラ、誰が飲んでも否定できない・・いや、したくない・・もっと飲みたい!・・と思うはずです。ヴァーゼンハウス、只者ではないと思わせるベースの白ワインです。・・是非ビックリしてください。お勧めです!
● 2021 Weissburgunder (Kaiserstuhl) Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・(カイザーシュトゥール・)バーディシャー・ラントヴァイン
【滅茶旨いです!仕上がり具合良し!・・今までは91ポイントが最高のようですが、そこから確実に積みあがること間違い無し!ブルゴーニュの高級シャルドネも決して安泰では無いでしょう!】

旨いです!・・ヴァイスブルグンダーはフランスだとピノ・ブランですが、余りピノ・ブランっぽくは無く、幾分はシャリっとしていない・・そして中域の膨らみポイントが少しだけ上にズレているだけで
「シャルドネそっくり」
な姿を見せてくれます。
むしろ、ピノ・ノワールをブラン・ド・ノワールに仕上げたら、こうなるかも?・・と思えるような味わいバランスをしているように感じます。
そもそもは余りで回らないヴァーゼンハウスですから海外メディアもあまり評価出来ないのでしょうし、2021年ものとなりますとさらに少なく、またタイミング的に少し早いのも有るでしょうか、2021年もののヴァーゼンハウスに評点を出しているところは見つかりません。
しかしどうでしょうか・・例えば2018年ものをご紹介させていただいた時には、ちょうどアドヴォケイトが・・
「びっくりするような高い評価!」
を出していましたでしょう?ムーリンなどは95ポイントでしたから・・97ポイントも有ったでしょうか?・・
「ん・・マジかぁ?・・」
と・・そこまで・・こんなにエレガントで樽も無いピュアなワインに付けるとは、思ってもいなかった訳です。
半面、ヴァイスブルグンダーとかシャルドネとかには92ポイントとかでお茶を濁しているように感じられる訳でして、
「ピノ・ノワールには高い評価、ピノ・ブランやシャルドネには低い評価」
を敢えてしているようにも感じられます。

ですから、このベースのヴァイスブルグンダーも、今まではほぼ91ポイントで済ましていた訳ですが、
「ここまで充実していて、しかもとんでもなくピュアで飲み口が良く、この時期にすでに表情も豊かになっているとすれば、低いままで済ましてはいられないんじゃない?」
とは感じています。
黄色が強く、今までになく斜めに伝う涙が太く、落ちようとしないですよね?
ですからエキス分がしっかり強く、凝縮しているが・・
「ヴァーゼンハウスらしい、柔らかでふんわりとした優しく、超絶に心地良い飲み口は全く変わらない」
ので、
「おそらくこのキュヴェは今までで最高の出来!」
だと断言出来ます。
村名だと仮定すれば傑出レベルです。1級に近いニュアンスも持っていますが、その辺まではまだ饒舌では有りません。
このワインでは有りませんがヴァイスブルグンダーのムーリンは、まだ仕上がり切ってはおらず、
「noisy 的には、まだ飲んじゃいけないレベル」
に有ります。瓶熟不足なんですね・・。むしろムーリンを今飲むことで、幻滅してしまうんじゃないかと・・noisy は恐れています。
ムーリンよりも、今飲むなら・・この「無印ヴァイスブルグンダー」です。今飲んでおいしく、10年以上に渡って素晴らしい熟成をするでしょう。超お勧めします!是非飲んでみてください!
以下は以前のレヴューです。
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【ヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーはいつもピカ一の出来!・・まぁ、ブルゴーニュファンからは中々ご理解いただけませんが!】
アドヴォケイトはこの2018年ものの普通のヴァイスブルグンダーに、なんと91ポイントも付けていまして・・今から2年前ですが、ど~もそれからアドヴォケイトとnoisy の相性が非常に良く無い・・いや、良いのか?・・判りませんが、ユベール・ラミーには修正してまで100ポイントを献上したかと思えば、2年連続での100ポイント献上で、もはやラミーは「押しても押されぬ存在」になってしまいましたから、noisy としては、扱わせていただいているドメーヌに高い評価をしてくれるのは有難い面もあるし、良かったよね・・ラミー!・・と言う嬉しい気持ちも有りながら、
「・・なんてことしてくれんの!」
と・・平和な時間を謳歌できなくなってきた昨今の Noisy wine の原因ともなっていると思ってしまう一面も有るんですね。
まぁ・・ラミーは10年弱掛かりましたが、ヴァーゼンハウスは最初から完売でしたし、アドヴォケイトの高い評価が付くまで3年しか掛かっていません。ですので余計そう感じてしまうのかもしれません。
だって・・ヴァーゼンハウス、「何とも心地良い味わい!」じゃないですか・・。飲んでいて疲れないのも有りますが、昨今のフレンチワインは結構に強い性格な場合が多いですから・・。
それでも、余りドイツっぽく無い味わい・・酸が立って無くて柔らかいですし、おそらくこのバーデンの地質がブルゴーニュそっくりなんですね・・だからこれほど心に身体に染み入ってくる感じがするんじゃないか、ブルゴーニュのミネラリティがほぼ身体を造っているに等しい noisy にとっては、無くてはならないワインなんですね・・普段は全然飲めないけど。
ですから、
「ブルゴーニュラヴァーもピノ・ブランだと言って避けていたら美味しいものを自分から見捨てることになる!」
と言い続けて・・ヴァーゼンハウスの初年度から言ってますから5年目かな?・・いい加減、目を覚ましてください・・(^^;;

この、ブルゴーニュのシャルドネにも似た中低域の膨らみ感を含んだ、全域の膨らみを黄色の果実主体で真ん丸に感じさせてくれる見事なヴァイスブルグンダーです。
格的に言いますと、やはりこちらも村名クラスでしょうか。ですが、並みの村名では有りませんで、年々その精緻さとふくよかさを増して来ています。
まぁ・・初年度の、「2016 年ヴァイスブルグンダー・ムーリン」には・・ぶっ飛びました。
「なんじゃこりゃ!」
でした。
言ってしまえば、このワインだけ余りブルゴーニュっぽく無かったんですよ。どちらかと言いますと新世界的なシャルドネ・・みたいな・・甘くはないのにゴージャス感が凄くて、ワインは滅茶美味しいがブルゴーニュ感は低い・・敢えて寄せて言うなら、
「ギイ・アミオのレ・ドゥモワゼル的な味わい」
でして、滅茶美味しいんだけどブルゴーニュっぽく無いと言う・・どこかブルゴーニュワインラヴァーの心に傷を残す??的な味わいでした。ですが・・何度も言いますが、ワインとしますととんでもなく美味しかったです!
いまやヴァイスブルグンダーのムーリンは、そんな新世界的な味わいはしませんから・・むしろ、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネと間違うほどの味わいです。
この村名格と思われるヴァイスブルグンダーも、ヴァーゼンハウスらしいしなやかで優しい角度を持った、全域に丸い素晴らしい味わいでした。2020年..旨いです!・・おそらく過去最高は間違い無しです!
しかも「仕上がり具合」はどのワインよりも早い感じに思われます。アルコール分も12.5%とちょうど良く、グラスの写真を走る涙も「ゆるゆる」と有って、目立たないがグラもちゃんとあるんですね。是非飲んでみてください!・・ブルゴーニュワインファンに、是非飲んでみていただきたい・・素晴らしいヴァイスブルグンダーです。
以下は以前のレヴューです。
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【ピノ・ブラン・ファン...静かに増殖中は、このヴァーゼンハウスを知ったから..と言う方が多いはず!・・べらぼうに旨いです!この全域に拡がる見事なベクトルを感じてみてください!】

この無印のヴァイスブルグンダーは「今から飲んでも良い」キュヴェになります。もっとも本領発揮はもっと後からですが、今飲んでもべらぼうに美味しい!・・飲めばピノ・ブランのファンになってしまうんじゃないかと思います。
2018年ものまでに比較しますと、黄色がしっかりしています。そして緑の色の存在も・・ちゃんと有りますよね。それでいて、透明なミネラリティとやや不透明な白っぽいミネラリティが透けてみえるようなビジュアルかと思います。
グラスを鼻に近付けますと、「ぷりっ」とピュアな果実のアロマが「ふんわり優しく、やや太目で」感じられます。鋭角にノーズを押し広げて行くような感じは全く無く、あくまで自然に、鈍い角度での侵入です。
一方、口内への侵入は同様に優しいですが、シャルドネと区別が付き辛い感じの中庸な感覚です。シャルドネのように中域~中低域にパレットの最大膨張部分が有り、ほとんど同じような感覚です・・が、シャルドネよりも優しいと言うか、ふんわり感が有ると思います。
一般的なブルゴーニュのピノ・ブランは、中域~中低域がむしろスレンダーで少し粗く、悪く言えば「中抜け」したようなニュアンスを覚えていらっしゃるかと思いますが、
「おそらくそれは熟させ過ぎ!」
による弊害なのでしょう。シャルドネと同じようなタイミングで完熟度を計っていては、このような全域に渡ってパレットを形成できるピノ・ブランは造れないんじゃないかと想像します。

だからこのピノ・ブランが美味しいんでしょうね。中抜けした感じなど、全く意識しないです。酸の立ち具合はシャルドネの方がシャキッと立ち、ピノ・ブランの方がやはり鈍角で優しいです。
2019年ものは、あのブルゴーニュ・ピノ・ブランの雄、アンリ・グージュが・・それに気付いたのか、たまたまか?・・までは推測しきれませんが、やはり全域に丸いパレットを形成できるバランスでピノ・ブランを仕上げていました。なので、今まで以上に美味しい!のは、飲まれた方はお気付きかと思います。
そして一枚目も二枚目の写真にも、
「太目の涙」
がしっかり流れているのにお気付きでしょう。アルコール分12パーセントながら、これだけの太い涙を見せるのは、グリセロール的な粘性が有るから・・でしょうし、ややねっとりとしたニュアンスが、優しさ、柔らかさを演出しているように感じます。
確実に2018年ものよりも高いポテンシャルがあると思いますが・・2018年もののこのヴァイスブルグンダーに対し、アドヴォケイトは何と91ポイント!も付けているのを発見しました。
まぁ・・グーテデル(グートエーデル)が90点ですから驚きはしませんが、・・
「ワインの世界はナチュラルな方向へ向かっている」
「ワインメディアの評価もこの数年の間にそれを認め、方向転換した!」
と言うのはもう、間違いないでしょう。
そうでなければ、このヴァイスブルグンダーにそんなに高い評価をする訳が無いと・・。あのドメーヌ・ビゾも、アルヌー=ラショーの驚異的な高評価も、それが下地にあると感じます。是非飲んでみて下さい!もしかしたらここがワインの最前線・・なのかもしれません。
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!・・気取ったゴタクを並べるよりも、とにかく飲んでいただきたい・・アルコール分12.5度のワインがみせる見事なバランスです!】
滅茶美味しいです~!・・ブルゴーニュのシャルドネに親しみ、そのバランスに惚れてもいる noisy ですら、そのように感じさせられてしまうんですから・・この「ピノ・ブラン」は半端無いバランスをしています!
素晴らしいシュペートブルグンダーを造り出すヴァーゼンハウスでは有りますが、昨年の2017年もののコラムでも書いた通り、
「・・あたし、脱いでも凄いんです!」
みたいな言葉が一番似合うのが「ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)」なんですね。
「絶対に外さない美味しさ」が感じられるのが凄いと思うんですよね。
例えばヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーの美味しさって、実は「条件付き」です。何てったって「激エレガント」で「ドすっぴん」です。ですから、近年に若者受けの、
「味の濃い、塩味の濃い、脂質の多いお食事」
とは・・残念ながらマリアージュさせ辛い訳です。それなら「ボルドーかローヌにしなよ」と言えば済む・・それがブルゴーニュだった訳ですね。
ですがこのヴァイスブルグンダー2018年は、かなりの「オールマイティーな美味しさとマリアージュのし易さ」が有ります。濃度がそれなりに有りながら、エレガントですっぴん なんです。
なので、果実もシュペートブルグンダーより結構に近く感じられます。フルーティーなのに深みがある・・と言っても良いでしょう。ワイン単体の美味しさも抜群では有りますが、それでもヴァーゼンハウス風の素朴さ、ナチュラルさ、ピュアさがしっかり備わっていると言えます。
これで、
「滅茶苦茶細かい部分の表情が精緻だったら最高なんだけどな・・」
と思うかもしれませんが、そこは最上級キュヴェのムーリンにお任せしてください。だって・・この価格じゃマトモなムルソーさえも買えないでしょう?
そして個性・・これ、ピノ・ブランなんだよなぁ・・と再度思い起させないのも個性でしょうし、美味しいブルゴーニュ・ブランだなぁ・・などと感じさせるのも個性でしょう。
このバーデンの大地、ジュラ紀の地層でブルゴーニュと結構に似ているそうで、2016年ものの頃はもっと「新世界のワイン風」でした。ですが2017年ものからそこを少し離れまして、2018年ものになったら・・結構にブルゴーニュ然してきてるんですね・・むしろ余りにナチュラルな変化なので、noisy もすっかり騙されるところでした!
因みにネット徘徊していましたらついに見つけました!海外メディアの評価です。
ファーストヴィンテージの
2016年もののヴァイスブルグンダーですが、アメリカはセラー・トラッカーの平均評価ポイントが90ポイント! でした。
まぁ、このセラー・トラッカーの評価は、結構にマトモだと思っていまして、むしろ日本人の感覚に近いんじゃないかと。アメリカは人種のるつぼと言われますから、そこで平均を求めると、かなりイーヴンな評価になるのかもしれません。
そしてアドヴォケイトも昨年ご紹介の2017年ものに91ポイント付けた様です!是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【どんなブルゴーニュ・シャルドネよりも美しい・・かもしれません!こんなすっぴん美人は他に見当たらないです!】
カジュアルなフルーツ中心の美味しさを持った2016年に対し、何ともブルゴーニュ・シャルドネのすっぴん美人を感じさせる高貴さの2017年・・と言うのが正しいかと思います。・・いや、美味しいです!・・そして、冷やかです・・「冷たい」と感じさせる酸の構成なんですが、それってむしろ、ブルゴーニュ・シャルドネの真骨頂な部分でも有りますよね?・・例外は有るとしても。
過熟もさせない、熟度もしっかりな果実を、実におしとやかに感じさせてくれます。透明なミネラリティの内側には、結構にブリッブリな果実も存在していますが、全体を見回すと・・と言うか、オルヴォーの村岡氏風に言うなら「俯瞰」してみると、やはりその姿はとてもブルゴーニュ的で有る・・と言わざるを得ません。
「・・本当に・・ピノ・ブランだけなん?」
と、書いておきましょう・・(^^;;
だって・・ブラインドで出されたら絶対に「ピノ・ブランでしょう!」とは、noisy は言えないですから・・。
むしろ、もしそうなのだったら、これほどまでに「全域で見事な表情を見せるピノ・ブランこそ凄い」と言わなくてはならなくなります。
そして、他のヴァーゼンハウスのワイン同様に、すっぴん美人です。化粧っ気はまるで有りません。フルーツを感じる時はフルーツそのもので有って、そこに樽だとか他の要素が邪魔をしないんですね。だから余計にピュアさやナチュラルさが際立って感じられるのかもしれません。
昨年の2016年もののご紹介時もそうだったんですが、やはりシュペートブルグンダーが先に売れて行くんですよ。そりゃ、気持ちは良~く判ります。
でも、より判りやすくて悩まずに済み、しかも実は「実は私、脱いでも凄いんです」みたいな美味しさは、ヴァーゼンハウスの白なんですね・・。このヴァイスブルグンダーを飲んでビックリしました・・と言うお客様も結構、お会いしました。
なので、今飲んでも充分な美味しさが有ります・・が、2016年ものよりも確実に伸張が感じられる2017年、是非とも飲んでみていただきたいと思います。昨年の2016年もの、何度かの新着に渡ってご紹介させていただきましたが、
「新着を見た時には無くなっていて買えませんでした・・」
と、結構言われたものです。
でも、結構・・それなりに長い間、新着に出していた気もするんですね。なので、「滅茶美味しいのは間違いない」ので・・お早めにゲットされてください!・・詳細は全体写真の下の村岡氏のレヴューもご参考にされてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2021 Charddonay Staufen Badischer Landwein
シャルドネ・スタウフェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【非常に少なく飲めておりません。ですが休ませ気味でお飲みください。】
非常に少ないです。レアものバーナーを貼っておきたい位です。また、余り流通していないようで、評価も何もありませんで申し訳ありませんが以前のレヴューをご参考にお願いいたします。
【ファーストヴィンテージ?のシャルドネ!・・何不足無い、過剰な化粧っ気無し、何とも素敵だとしか言いようの無いバランスです!】
もしかしたら、販売用の写真が滅茶苦茶なことになっているかもしれません、写真を撮る前に飲んでしまいまして・・ご容赦ください。こちらはおそらくファーストヴィンテージだと思われます。少なくとも noisy には初のお目見えでした。シャルドネです。
ヴァーゼンハウスのワインは、以前少しだけ有ったリースリングや、最も初期のヴァイスブルグンダーの上級キュヴェを除けば、
「これのどこがドイツワインなんだ?」
としか思えないほど、1970年代頃のブルゴーニュワインを思わせる仕上がりです。
その頃のブルゴーニュのシャルドネと言えば、ムルソーは樽っぽくなっていたと思いますし、グラン・クリュなどには新樽を奢る感じは有ったとしても、古樽中心の優しい味わいでした。勿論ですがその頃の天候の影響が大である・・と言うのも有りますから、
「ブルゴーニュは10年に一度熟す」
なんて言われていたはずです。あのD.R.C.でさえ、ようやっとフィロキセラによる畑の植え替えの影響を脱し始めた頃ですから、noisy的には・・初めてテイスティングしたヴァーゼンハウスの味わいに一瞬戸惑い・・でも・・
「・・そうだ・・これは1970年代頃の自然なブルゴーニュワイン、そのものじゃ無いか・・」
と、遠い記憶が蘇って来たんですね。
だからこそヴァーゼンハウスを扱うことが出来ましたし、
「3カ月~数カ月置いたら、誰でも理解できる素晴らしい味わいになる!」
とインポーターさんに伝えたんですね。そしてさらには誰も怖くて買えなかった、一番上の高いキュヴェを送ってもらった訳です。確か・・テイスティングした残りを・・いや、これは言うのを止めておきましょう。

シャルドネのキュヴェは以前から「フィルツェン」が届いています。これは少し格上のキュヴェで、フランスに当てはめてみるなら1級畑でしょうか・・こちらは村名畑に値する格になると思います。
ですので、フィルツェンの持つエレガンスや精緻さには及ばないし、密度も少し緩くなりますが、
「緩くなっていると分析できるのはフィルツェンを飲んでいるから出来ること。」
なんですね。
ですのでフィルツェンを飲まなければ、このスタウフェン・バーディシャーの緩みなどは全く感じないと思います。
そもそもはヴァーゼンハウスのこの見事にしなやかで優しい味わいに、「凝縮感」「グラマラス」なんて言葉・・余り似合わない感じもします。・・まぁ・・そんな部分は実はちゃんと有るんですが、これから育って行く部分でしょうね。数か月の熟成でもそれは良く判るはずです。そして今でも充分に集中していますし、エレガントで白・黄色の果実がちゃんと感じられ、美しい酸とシャルドネらしい中低域の膨らみの有る見事に美味しいシャルドネです。
こちらも12本だけの入荷です。1本飲んじゃってますから・・はい。お一人様1本にてお願いいたします。
● 2021 Charddonay Filzen Badischer Landwein
シャルドネ・フィルツェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【オルヴォーの村岡氏によると「良年のシャブリ1級並み」とのこと・・こちらも半年ほど育てると良いと思います。シャルドネのトップ・キュヴェです。】
少な過ぎて飲めてないのですみません。情報が無いかとネットをアチコチ探しておりましたら、なんと・・
「ヴァーゼンハウスのホームページを発見!」
したんですね・・たまたまですが。
で、さっそくアクセスしてみますと・・確かに存在はしていますが、何の情報も・・と言いますか、コンテンツが「刻印」しかない・・と言う状態でした。ご興味がございましたら下記までコピー&ペーストでアクセスしてみてください。
https://www.wasenhaus.de/
申し訳ありませんが以前のレヴューをご参考にお願いいたします。
--- 以下は以前のレヴューです。
【古き良き時代のブルゴーニュへのノスタルジーと、新しい世代がナチュールでそれを再現していると言うイノヴェーション!・・こりゃ・・おじさんも参った!】
ヴァーゼンハウスらしさ、なんとも心地良い果実のニュアンスはヴァイスブルグンダーで充分だし美味しいし、これが良いと思うんですが、こと・・「ブルゴーニュ」と言うお題目になりますと・・
「ヴァーゼンハウスのピノ・ブランの出来が良過ぎて中々比較にならない!」
と言う新たな局面を迎えることになってしまいます。
そもそもヴァーゼンハウスはドイツワイン、バーデンのワインですから、ブルゴーニュは関係無いんですが、初めて日本に入荷して来た時、noisy も相当に頭を悩ませまして、
「ワインのプロ連中でさえ避けて通るこのワインを、お客様にどのように納得してご購入いただくか?」
と言う大問題の答えとして、
「1970年代のブルゴーニュワインの再来」
「化粧っ気の無いナチュール、しかも危険性無し」
を強く訴えて行こうと思った訳です。
それが何とかお客様にお判りいただけたことで、今でもそれなりの数量をいただけていることに繋がっています。まぁ、ヴァーゼンハウスを飲んで・・
「・・あぁ・・このしなやかでやさしく染み入るニュアンス・・1970年代のD.R.C.を思い出した・・」
のが正直なところのnoisyの最初の感想でしたから、実は何も捻ってなんかいないんですね。どストレート・・そのまんまです。・・いや、変化球は得意じゃないんです・・カーブなんぞ投げようとすると・・あさっての方角に飛んで行ってしまいますから・・はい。

で、やはりこのフィルツェンを飲みますと・・精緻ですよね~・・深みも年を追うごとに少しずつ増えて来ています。
そして、「絶エレガンス!」です。強~~く、力付くで訴えかけてくるんじゃない・・質の良さがそのまんまで話しかけてくるかのようです。まるで・・どストレート、ど真ん中の直球です。
なのに、余韻まで行っても高域に優しく仄かに伸びて行く・・中低域も、そっと横への拡がりをしんみり拡げてくれている・・フルーツの感覚も決して出しゃばらず、慣れたブルゴーニュ的なミネラリティの雰囲気そのままに感じさせてくれます。目ちゃんこ美味しい!
このようなワインを飲んでいると、ポイント付けの虚しさを感じてしまいますし、
「そんなの、何点だって良いじゃん!」
みたいな・・ね。そんな気がするんですね。
ですから、アドヴォケイトがとんでもない評価をしてくれちゃいまいて、noisy はプンプンなんです。
「そっとしておいて欲しかった!」
と思う訳です。
ぜひとも騒がず、じっと見守ってください。出来る限り確保して、「お好きな方に!」お渡しして行きたいと思わせてくれるヴァーゼンハウスです。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴァーゼンハウスらしいしなやかさに満ちた、見事なシャルドネです・・が、「早飲み注意」なワインです!・・ご注意ください。】
凄いポテンシャルですね~・・でも、これが凄いポテンシャルだと、理解しやすいか?・・と言われてしまうと・・難しいでしょうね・・と答えざるを得ません。この状態で飲まれた方は、
「・・?・・」
と普通ならなってしまうんじゃないかと想像します。
ちょうど半月ほど前、このヴァーゼンハウスのエージェントさん、オルヴォーのM君から、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を飲んだ感想がメールで届きました。
「・・ルロワでした・・」
と書いてました。
まぁ、判らなくもないんですが、むしろnoisy的には、こちらのシャルドネやヴァイスブルグンダーの方がよりルロワやドヴネを感じます。・・樽のニュアンスを除いたルロワ・・です。
ですからヴァイスブルグンダーもこのシャルドネも結構にポテンシャル高いんです。でも・・まだ・・
「仕上がり切っていない!」
状態なんですね。いつもは3~4月くらいのご案内です(・・入荷は前年末くらいで、そこまで引っ張って落ち着けてのご案内なんです。)

ちょっと火打石的なフリンティアロマがトップノーズに混じって来ます。ややスタイリッシュなボディで、パレットは縦長の楕円・・ですね。ですので、凝縮感は感じるものの飲んでも良い感じにはならず、
少なくとも暖かくなるまで待つべきと言う判断です。
因みにアドヴォケイトは、2017年、2018年とも92ポイントです・・。2019年ものをどのくらいに評価するか?と期待して必死に探したんですが見つかりませんでした。おそらく超えてくると予想しています。出来れば「飲み頃」をどう判断しているか、見てみたいものですね~・・非常に楽しみです。
こちらも激少ないキュヴェですので、お一人様1本限定になります。どうぞお早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【純なエナジーをそのまま閉じ込めた、エナジーそのものを感じるシャルドネ!バランスの良さ、出しゃばらない美味しさ、しかし、それが良いと思ってしまう自分自身・・その方が驚きかもしれません。】

お気付きになられましたでしょうか。ヴァーゼンハウスの各アイテムの写真の下のコラムには、ちゃんと「アルコール分」を記載したんですね。2018年ものは「12度」です・・因みに2017年ものは「12.5度」でした。
その昔・・ブルゴーニュのシャルドネも、まぁ・・良いところ11.5とか12.0とかだったはずです。美味しさだけ、素晴らしさだけを求められている現代の一部分以外を見てみますと、
「アルコール分の高さ=その酒の上質さ=税金徴収額の高さ」
と書ける部分も有りまして、ドメーヌシステムがようやく定着してきた頃でさえ、「平均気温の低い年には補糖を認める」のが常、ドメーヌにも平気で添加用の糖が倉庫に山積みになっているのが見られたものでした。かのヴォギュエでさえ、
「シャプタリザスィヨン(補糖)がキツイ!」
と某評論家さんの著書に書かれてしまった位です。・・まぁ、相応のボディを造り出したかったのでしょうね。
しかし、ヴァーゼンハウスの若い二人は、そんなことはしません。見事にナチュラルで、自然な発酵に任せながら穏やかな誘導をしているだけのようです・・・そう、ワインが語ってくれているような感触が有るんですね。
なので、中域の幅の有る、樫樽のニュアンス・緩やかな酸化を得た近年のシャルドネでは無いんですね。昔ながらの「縦伸び系」のシャルドネ(+α)です。大昔のブルゴーニュのシャルドネを飲めば、決して今のように中低域に強いアクセントのある味わいでは無かったはずだと・・思い当たると思います・・若干、その気は有ったにせよです。
ですので、
「ドすっぴんのバーガンディの白!」
にほぼほぼ近い味わいだと思っていただいて結構じゃないかと思うんですね。
ミネラリティも出方がブルゴーニュに似ていますが、それでもやはり、派手さは無いのにエナジーがしっかり有ると感じさせる表情です。是非飲んでみて欲しい・・見事な味わいです!お勧めします!
P.S. ネットを徘徊していましたら、1軒だけアメリカで販売しているのを見つけました・・なんと税抜き、8000円以上でした・・!・・
以下は以前のレヴューです。
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【・・こちらも激レア!日本初入荷のシャルドネです!・・美しい~!】
確かに・・ユベール・ラミーのシャルドネは凄いし美味しい・・圧巻で痺れさせてくれます。圧倒されますよね~・・熟させても本当に美味しいでしょう。見事な組み立てにもなっています。
このヴァーゼンハウスの希少なシャルドネはたった一樽です。そして、ブルゴーニュのシャルドネにも非常に良く似ています。そっくり・・と言って良いかと思います。
しかしながら、やはりこの12.5度と言う僅かに低く出るアルコール分と、「樽の要素」とか、「人的関与の具合」が、やはり昔のブルゴーニュ・シャルドネの美味しさを彷彿させてくれますし、何よりも・・
「失ってしまったものの大きさを思い知る」
ことに繋がって感じられると思います。
確かにラミーは美味しい・・モンラッシェは凄い・・です。でも、
「このシャルドネが持つディテールの美しさこそ、ブルゴーニュ的な高貴さだったのでは?」
と思ってしまうんですね・・。
何も不足無く、とても良く香るが品を全く壊さずに、余韻の消える最後まで、瑞々しい美味しさを感じ続けさせてくれます。
お一人様1本限定で申し訳ありません。売るほど無い・・のが実情なのでしょう!ご検討くださいませ。
● 2021 Weissburgunder Bellen Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ベーレン・バディシャー・ラントヴァイン
【昨年の2020年は4本でしたが2021年ものは減って3本です。ヴァイスブルグンダーのトップ2の一つです。】-----以下は以前のレヴューを掲載しています。
【どうやら激レアになってしまったようです。たった4本の入荷!】 すみません・・流石に激少の入荷アイテムまでは飲み切れず、テイスティングを回避することにしました。ヴァーゼンハウスの2023年分の入荷分は、
「グートエーデルでさえ24本!」
と激少です。
まぁ・・村名クラス(勝手にnoisyがそう思っているだけですが)の赤白は、まぁまぁ・・いただけましたので、何とかそこで利益を出させていただいて、今回のテイスティング分の経費を出したいと思っています。結構・・大変なんです・・テイスティング経費。11アイテム入って来て1本だけ何とか飲んで・・みたいな感じだと楽なんですけどね。でもそれじゃ判らない部分も出てくると思ってます。
なので、このヴァイスブルグンダー・ベーレンは飲まなかったんですが、トップ・キュヴェのムーリンは・・
「滅茶苦茶美味しく!」
飲ませていただきました。本当に素晴らしい!・・「ヴァイスブルグンダー万歳!」です。
このベーレン、以前にアドヴォケイトで94ポイントと高評価されていますから、人気のワインでは有るんですが・・noisy が販売状況を見ていますと、やはりコアなブルゴーニュワインファンは、一歩二歩..後ろに下がってご覧になられているようです。
そうじゃないんだけどなぁ・・とは思いながら、そんなお客様の心を動かすことが出来ない自身の力不足も感じています。まぁ・・そもそも、コラムを読んでくれない・・と言うパターンも相当有りますから仕方が無いんですけどね。
と言う訳で、「以前のレヴュー」と「2020ムーリンのコラム」をご参考にされてください。よろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【なんと2年前にご紹介の2017年ものベーレン白に、アドヴォケイトは94ポイントも付けてました!・・ピノ・ブランですよ・・6千円の!】
2018年もののヴァイスブルグンダー・ベーレンは入荷が無く、リリースも無かったのかな?・・判らないんですが、2019年ものの評価をアチコチ探していても・・
「ほとんど出て来て無い・・」
のに疲れ果てていたところ、ふと・・モニターを見ると、なぜか2018年以前のメディア評価が出ていたんですね。
そこにはなんと・・2017年のこのワインに対し、アドヴォケイトは94ポイントも・・付けていました。
ファーストヴィンテージの2016年ものは無理して何とか飲んだものの、2017年ものは非常に数量が無く、飲めなかったはずなんですね。なのでその時も必死に探したのに見当たらなかった・・それが今、
「94ポイント!」
と言う非常に高い評価で目に見えている訳でビックリさせられたんです。
ですがこの2019年もののベーレン白も・・実は4本しか入ってないんです。2017年ものを飲んでないので2019年は無理矢理開けてしまったんですね・・。
で、この実にリーズナブルなベーレン白のポテンシャルをしっかり・・いただきました。

実は2016年ものと2017年もののヴァイスブルグンダーには大きな差が有りまして、2016年ものはどちらかと言うと「新世界的」な果実のニュアンスだったのが2017年もの(ベーレンではない)では180度転換し、フランスワイン的な高質感、エレガンスを感じさせるものに変化していた訳です。
2019年ものはその2017年ものをさらに進展させたような感じですが、高貴さとエレガンスをしっかりもちつつ、ややスレンダーで・・一見シャルドネ風な、全域に渡るほぼ円形のパレットを描きます。
柔らかさと滑らかさは下のクラスの無名ヴァイスブルグンダーと同様ですが、高貴さについては全く別格です。
しかし! 注意してください。このワイン・・滅茶美味しいです!・・が、今も美味しく飲めるにせよ、やはり2022年5~6月頃から飲み始めることをお薦めします。今はまだ飲めない、バランスしていないと言うことでは無くて、
「今飲んでも滅茶美味しいが、ポテンシャルの半分も出ていない状態」
なんですね。
ですのでどうぞ早飲みにはご注意くださいますようお願いいたします。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【シュペートブルグンダーの「ベーレン」とほぼ同じ畑の産ですが・・激少ないので、申し訳ありません・・これだけは(ちゃんとは)飲んでません・・】 エチケットの下の方にナンバリングされているのが見えるかと思います。縮小された画像なので見にくいかもしれませんが・・そう、そんな数しかないんです。一樽ですよね。
なので、このアイテムだけは自分では開けて無いんです。
ですが・・他のヴァイスブルグンダーの出来栄えを見れば、悪い訳が無い・・です。最も、ヴァイスブルグンダー・バディシャーで充分とも言えてしまうかもしれませんし、シャスラでも充分・・でも有ります。まぁ・・売れなかったらさっさと仕舞い込みます~~!ご検討くださいませ。
以下はムーリン2016年もののレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2020 Weissburgunder Am Kreuz Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・アム・クラウス・バディシャー・ラントヴァイン
【ジュラの・・おそらくサヴァニャンを意識したのでしょうか!熟成を長く取ったヴァイスブルグンダー!・・2020年ものです!】
すみません・・飲めていませんが、多分・・ある程度飲める状態には育っていると思います。ですが、
「真価を発揮できる状態かどうかは微妙」
だと思います。
少しこれは輸入の疲れが取れてから、テイスティングしてみようと思っています。6本のみの入荷、1本はテイスティング用ですので販売は5本です。よろしくお願いいたします。
● 2021 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン
【白も最高に旨いヴァーゼンハウスの最高峰!どこまでもピュアで繊細!・・素晴らしいポテンシャルです!・・が、少なくとも4~5カ月は待ってください!・・過去最高の93+ Pointsを超えるか!?】

2021年ものは残念な収穫減・・しかしながら、それがむしろ葡萄のエナジーを凝縮させる方向に向いたと感じます。
この、基本はヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)に少量他品種が混ざった2021年ものですが、非常にピュアで超繊細、細やかな縦襞が糸のように感じられる素晴らしいポテンシャルを持っていると感じられます。
ですが、縦糸ばかりで・・(^^;; 横糸が見えないんですね。反対に言いますと、
「縦糸が強すぎて横糸を隠してしまっている」
と言うことになります。
グラスを振ると・・一瞬・・ふっと縦糸の隙間から膨らみを見せる瞬間が有りますが、そこから出てくるのは「ピュアな酸」でして、まだフルーツ感に至る前だと感じますから・・
「瓶熟不足」
ですね。
そりゃぁ・・そうです。この春にご案内させていただいたヴァイスのムーリン2020も、昨年の12月頃に到着し、2023年の3月にご案内させていただきました。
そしてたった8カ月ほどで2021年もののご案内をさせていただいているのですから・・、少なくとも4カ月は不足しています。

それに加え、出来自体は2020年ものを凌ぐ可能性が有りますから・・まぁ・・
「半年ほどは寝かせて欲しい」
と言わせていただきたく思います。そうしましたら・・
「アドヴォケイトが2018年ものに付けた 93+ Points を超えたところの景色が見られる??」
かも・・しれません。
まぁ・・noisy もいまだかつてブルゴーニュのピノ・ブランが95ポイント・・とかは見た覚えが無いですから、そこまで行けばと思いますが・・
「今のところの判断は、滅茶ムズイ・・一番難しい段階にある」
と言えます。
これはどういう意味かと言いますと・・そもそもヴァーゼンハウスの日本デビューは、そこから始まっている訳ですね。
一番正体不明の状態の時に、
「ヴァーゼンハウスのお披露目」
をやってしまったため、ワイン屋さんのバイヤーさんたちも、どう判断したら良いのか不安で・・結局のところ、手を出せなかったと・・言う訳です。
noisy の場合はそこからさらに1カ月位は遅れての・・それも、自宅でのんびりしながらポテンシャルを取りに行き判断したので、手を出す・・どころか、
「残り全部ちょうだい」
と言えたんですね。
まぁ・・出会いと言うのは人もワインも同じなのかもしれません。ひょんな出会いが長い付き合いにも、一期一会にもなる・・それが人生なのでしょう。是非この、ポテンシャルを秘めた状態のヴァイスブルグンダーの上級キュヴェ、育ててあげてください。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶高質な黄色い小果実がエレガントに香る、全域に丸い・・超自然な飲み物・・です。】
もう、「理想」と言う言葉を持って来たくなってしまう・・素晴らしい味わいです!
そこには樽の影響も無い、ただただ葡萄そのものが余分なものの関与をさせずワインに昇華された液体があるだけ・・です。
ですから飲んでいると、
「・・こりゃぁ・・ド・シャソルネイのフレッドはヤキモチを焼くに違い無い・・」
などと思ってしまって・・思わず・・「にやり」としてしまう訳ですね。きっとそばで見ていたら・・
「・・気持ち悪!」
と、思い切り引いてしまうに違いないでしょう。でも・・良いんですよその位で。まぁ、作用・反作用って、確か小学校位の時に習ったかなと思い出しますが、最近はどうもそんな「当たり前」のことを大人も感じない・・と言うか、
「マニュアルに無いから」
なんてね・・。あ、また面白い話しを思い出しました。
ある芸能人の方が某ドーナツショップに行かれたそうです。そこでお土産に持って行こうと、ドーナツを二十個・・かな?・・トレイに乗せてレジに行ったそうです。
「・・店内でお召し上がりされますか?」
凄いですよね~・・ま、日本語は難しいとは言え・・マニュアルにそのように書いてあるかもしれないとは言え、そう教わったからとは言え・・
「そうじゃないでしょ?」
と・・、ちゃんと正対して受け止めれば、その言い方はマズイと判るはずです。まぁ・・魔が差しただけだとは思いますけどね・・ウケを考えますと鉄板ネタでしょう。

2019年ものよりも、確実に美味しい・・成長していると判る見事な出来です。
グラスの縁から伝う涙の・・ピュアさ、ほんのりと粘性を見せる姿、その先端に少し溜まった・・少しフレッシュさが垣間見えるかのような溜まり方・・実にエレガントに見えます。
しかし確実に濃密さは増えて来ています。12.5度と言う、超エレガンスを見せるには最適のアルコール分を持ち、様々な方向へのベクトルを見事にまとめ上げた優しくも滑らかな液体です。
口内で転がしても、実に長く楽しめるピュアでナチュラルな味わいですが、喉奥に放り込んでも、喉近辺の感覚器官がしっかり反応してくれます。その姿は派手さは無いものの、質的な高さをたっぷりと感じさせてくれますから、
「これは喉の奥で飲む飲み物では無い」
と人は気付き、また口内でゆっくりと楽しみながら飲むと言う、高級ワインの楽しみ方に戻って行きます。
こんな作用、反作用・・かな?・・違うか・・noisy 的にはワインとの会話だと思っていますが、1人で飲んでいても非常に楽しい・・素晴らしいポテンシャルを持っています。是非飲んでみてください。超お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【ふんわり柔らかなヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーに在っては最も硬質で高質!密度の高い素晴らしい味わい!・・今飲んでも旨いが、今飲むべきでは無いでしょう!】
2018年もののこのヴァイスブルグンダー・ムーリンは、93ポイントの評価だとお伝えしていましたが、どうやら「93+ Points」のようです。訂正させていただきます。
それにしても海外メディア評価の情報漏洩?・・が遅いです。昨年も4~5月位になってようやっと見つけられるようになった感じなので、Noisy wine のご紹介が早すぎるのか・・それとも海外メディアのドメーヌ訪問自体が新型コロナ等の影響で遅いからなのか・・は判りませんが・・。
で、この素晴らしい色合いを見せるトップ・キュヴェのムーリンをいただきました。これはもう・・滅茶苦茶美味しい!・・今飲んでも美味しいのは間違い無くどなたでもお判りいただけると思います。
しかしながら、きっと・・申し訳ありませんが、こんな疑問も一緒に持たれるに違いないと思うんですね。
「・・とってもおいしい!・・あれ?・・でもこれ、トップ・キュヴェで価格もそれなりだけど、そんなにポテンシャルって高いのかしら?」
そうなんですよ・・それがヴァーゼンハウスですから・・そのポテンシャルを取れるかどうかが・・ムズイんですね。
しかももう・・単純に美味しいんですね。だから、
「凄く美味しいけど価格なりかどうか・・が判らない・・」
と言うことになっちゃう訳です。

ヴァーゼンハウスのワインは、言ってみれば・・
「ドすっぴん!」
です。
なんの化粧も施さない・・全く飾りっけが無いんですね。これでバリック仕上げを多くしたら結構に目立つようになって、しかも我々が「慣れた」味わいに近くなりますから、より判りやすくなるかと思うんですね。
でもご安心ください。キッチリポテンシャルも有り、かなり高いです。
グラスの写真を見ると、美しい透明な膜に包まれたようなヴィジュアルをしています。斜めに入っている涙は太く、粘性を持っています。アルコール分は12.5パーセントですから、決して高く無い・・アルコール分の高さがそのままその涙の太さに現れている訳では無い・・それでいて粘性が有って、ミネラリティが高いんですね。
タイミングによっては、まだちょっとガスを感じるかもしれません。もしそれがまだあれば清涼感を感じさせ、飲みやすくなりますが、ポテンシャル自体はとり辛くなります。
まぁ、このワインは、
「今飲んでもピュアでエレガント、とても美味しいが、とてもじゃないが飲み頃では無い・・」
と言うことになります。
いや、今飲んでも美味しいですよ。でも勿体無さ過ぎ!・・です。グーテデル(グートエーデル)か、ピノ・ブランならベースのヴァイスブルグンダーを開けるのに留めておきましょう。
一体、ウィリアム・ケリーさんがどれだけのポイントを付けるか・・楽しみです!・・noisy の印象と余りにかけ離れた評価だと・・噛みついちゃうかもしれませんので・・はい。是非ご検討下さませ!今飲んでも絶旨いが・・そうするべきじゃないと思うムーリン白です!
以下は以前のレヴューです。
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【ゲゲッ!・・アドヴォケイトが93ポイントって・・マジすか・・お願いだから止めてください・・】
いや~・・止めて置けばよかった・・見なければ良かったと反省しています・・が、危険察知能力に長けた noisy ですから??・・見つけてしまいました。なんと、
「アドヴォケイトが93ポイント!」
・・それはダメだろう・・また我々から全てを奪おうなんて・・思っているんじゃないのかと懸念してしまいますよ。高く評価して、価格を吊り上げ、飲めなくしてくれちゃうのだけは勘弁してほしい・・
もう全くの化粧無し、So2 もほぼ無し、派手なプロモーションもアタックも無し・・だけれど、何もしなくても・・「隠しきれないものが本質」では有りますから、そこに気付ける人であれば・・高い評価をせざるを得ない訳ですね。アドヴォケイトだけは高い評価などしないと高を括っていたんですが・・そうは行かなかったようです。
純粋で、精緻で、表現の全てが正直さに溢れています。ナチュラルだなんて本当は言いたくないほど自然なんです。ポテンシャルの高いものは、ただ見ているだけでも資質が伝わって来ます。そんなピノ・ブランがこれ・・「ヴァイスブルグンダー・ムーリン」です。
どれだけ今のブルゴーニュワインが化粧しているかを知るでしょう。そして温暖化のネガティヴさと、新たにポジティヴさを享受することになった土地の個性を自分なりに取りに行かれるに違いありません。そう言うワインなんです・・。
もう、品種でワインを選択するのは終わりにしましょう。「是々非々」で良いじゃないですか。生産国で選ぼうとするのを止めることはしません。でも是非我々の言葉に耳を傾けて欲しい・・そう思います。
少ないので・・申し訳ありません。海外の方がやたら高いです。ヴァーゼンハウス最上の白ワイン、ムーリンです。さっさと飲んでも良さは感じられますが、3年以上瓶熟させると更に良くなるはずです。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素っ裸になったブルゴーニュの白ワイン!・・と言った見事な風情に感動させられました!】
2016年もののヴァーゼンハウスの白ワインは最初から滅茶美味しかったので、その意味では余り変わっていない「プレゼン」になってしまうことをお許しください。
しかし、この2017年ムーリンは、2016年ものの豪奢なフルーツそのもののような味わいを、もっとブルゴーニュ的な透明感の高いミネラリティでコーティングしたかのようなニュアンスが強くなっています。
ので・・殊更にブルゴーニュっぽい仕上がりに感じられてしまいますし、穏やかなアルコール分からの表情の美しさに、何度も見惚れてしまうんですね・・。
それに、当初はこのムーリンは「ピノ・ブラン」と伝わっていたようですが、他にシャルドネやシャスラなども混植されていることが伝えられましたので、
「・・なるほど~!!」
と、全く腑に落ちました。
やはりこのバーデンの地は、ブルゴーニュにそっくりな地質をしていると・・感じます。そして、本来なら・・ピノ・ブランの持つ(、シャルドネとの比較で)中域の出っ張りの無さを埋め、より球体のパレット生む要因が有る・・それが「混植」だったんですね・・。本当になるほどです。
しかし、まだ若い2人が、この美しい白ワインを生んでいるとは驚きです。
樽の関与は・・させない。人為的な関与は・・本当に最低限度。醸造中にSo2 を使わなければならないような状況には・・絶対にさせないような葡萄を得て選別する。So2の使用は最小限。
その姿勢から生まれたのが、このブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュをしている・・と言うか、古き良き時代のブルゴーニュを感じさせる見事なワイン・・と言えます。
今飲んでも・・この滅茶苦茶に美しい躯体から発せられる表情に心を奪われるでしょう。しかし10年以上経ったムーリンの、全く化粧っ気の無いすっぴん美人が、どれだけ成長しているのかとも・・それを見てみたいと、思われるのも必然かと思います。
申し訳ありませんが二本、お渡しすることは出来ませんので、どちらにされるか・・もしくは、何とか他からも探すか・・と言うようなチョイスになってしまうかと思いますが、飲んでみていただきたい、ある意味、物凄い白ワインです。ご検討くださいませ。
以下は2016年ムーリンのレヴューです。
━━━━━
【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】
参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスのムーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2022 Grand Ordinaire
グラン・ドルディネール
【基本の「キ」の字のワインがこれほどまでに美味しいとは!・・と感じていただけるでしょう!・・ブルゴーニュの生産者にも、むしろ知って欲しい・・「素晴らしく心地良い飲み物」です!最高!】

今回の入荷である程度の数量をいただけたのは、このグラン・ドルディネールと、敢えて言うならグーテデルだけです。
なので、高くなってしまうのを避けるためにその掛け率を下げるとなりますとですね・・利益が大幅に減ってしまう訳なんですね。なので、ご案内前の今の今まで随分と悩んだんですが・・
「来年ものに期待!」
と言うことで、大盤振る舞いすることにしました。大幅値下げです。
「・・ん?・・値下げって言ったって・・2021年は造らなかったし、2020年の新着販売価格は3390円なら、2022年ものは17パーセントも値上げじゃない?」
と思われるかもしれませんが、実は・・2020年ものの上代は4000円、2022年ものは5000円で値上げ率は25パーセントで結構上がっているんですね。
でも反対に言えば2年で25%しか上がっていない・・とも言える訳で、この素晴らしい飲み口と飲み心地をくれるグラン・ドルディネールが、もし今のような円安で無いとするなら、2020年並みの価格でご案内出来たことになるんですね。もし普通に値付けするとしたら4400~4500円位になってしまいますから。
で、この2022年のグランドルディネールですが、アルコール分は12.5パーセントと・・
「エレガンスを最高の見せ場に出来るアルコール分」
で仕上がっています。2021年ものは造れなかった訳ですから・・非常に嬉しい・・そして、
「ボトルを抱えて飲み続けたい!」
と思わせてくれるんですね・・もう、最高です。

この最高に可憐で、いつもよりもふんわりさを増し、中域が「ふ・・わ・・」と膨らんでくるのを感じながら、フランボワーズや・・その果実から匂ってくるような穏やかなスパイス、そして軽やかでしなやかなミネラリティを含んだアロマが、飲み進めるスピードを上げてくれちゃう訳です。
ですから、
「・・おっ・・いかんいかん・・このスピードで飲んでると1本じゃ足らなくなる・・」
と、むしろ自制をさせてくれます。
「例え奥さんと飲んでいても・・二人でスピードを合わせる」
ことで、喧嘩にならないように・・お願いします。もっともこちらだけは、
「お一人様2本まで」
にさせていただきましたので、喧嘩防止のため・・いや・・出来れば、少し熟成させていただいて飲んでいただきますと、
「ワインの本質に少し近付ける」
んじゃないかと思います。
なんのストレスも無く、大きな抑揚には至らず、しかしピノ・ノワールの粋がエレガンスを見せるサマを心地良く感じることが出来ます。
勿論、完熟してからですと、ストレスの無さは無いにせよ感じることなく、抑揚は大きくなり、官能感が出て来て・・しかも総体として、
「樽の要素をほぼ含まない、自然で長い時間をかけた緩やかな酸化によるピュアな熟成」
での味わいを感じられると思います。実は凄いワインだと・・思っています。知っているはずですが忘れてしまったに違い無い、ブルゴーニュの生産者さんたちにも飲んで欲しいと心から思います。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【ピノ・ノワールの滑らかで軽やかな、「超素晴らしい飲み心地」に感動!・・「偉大なる普通」は滅茶素晴らしい飲み心地です!「So2を使用しないならこう造って欲しい!」・・と思わず口にしてしまうでしょう!】
何たることでしょうか・・。ブルゴーニュ人によってではなく、それも長くワインを造り続けて来た古老たちからでもなく、ドイツの二人の若者に、
「こんなに素晴らしい飲み心地の本物のグラン=ドルディネールを教わるなんて!」
いや~・・旨いです!・・凄いワインじゃぁ無い・・でも、全くの肯定感しか生まれてこない、素晴らしい飲み心地のよさなんですね。
要素を取りに行こうとすれば、実のところ、ちゃんと有ります。
「あ、なんか・・シャンボールっぽいなぁ・・」
「いや、軽いけどヴォーヌ=ロマネっぽくもあるかな・・」
「えっ?・・このふんわりと優しく包み込まれるようなアロマは、有名になる前のプリューレ・ロック?・・」
「・・飲み込んで無くなった後の心地がなんて素晴らしいんだろう・・」
みたいな感じなんですね。
そう、アロマは超ピュアな、そして超コンディションの良い・・(^^;; プリューレ・ロックを彷彿とさせます。イチゴと言うと軽そうなだけかもしれませんが、ブルゴーニュっぽい気品が感じられちゃうんですね・・。ボディもちゃんと有ります。余韻もふんわりと、ちょっと捉えどころが少ない感じですが、あとからしっかり・・いや・・しんみりと押してくれるんですね。
そもそも今までは「バーデン・ヌーヴォー」として、新酒を詰めていたものですが、それを少し熟成させてリリースしたものがこの「グラン=ドルディネール(・ルージュ)」だと思われます。
グラン=ドルディネールとは、直訳すると
「偉大なる普通」
まぁ、ブルゴーニュではヴィニュロンたちの普段飲みのワイン・・みたいな感じの存在です。
でも、
「・・え~・・こんなに美味しいもの、飲んでたの~?」
って、思わず声が出ちゃいますよ。
アルコール分もしっかり、12.5度・・・。良いですよね~・・この度数。優しくもあり、しかし不足していない、そしてブルゴーニュらしい、ピノ・ノワールらしさをちゃんと持っている度数です。
こんなに美味しいナチュラルでピュアなブルゴーニュ的グラン=ドルディネールを、ドイツの若者に教わるなんて・・世の中、変わっちゃいましたね。しかしながら、美味しいものはそれで良いのかもしれません。まぁ、noisy も3年前に初めてヴァーゼンハウスに出会った時に、このようにお伝えしていたはずなんですね・・あ、したかな?・・そう話したのはオルヴォーの担当さんにだけかもしれません。ほぼ誰も引き取り手が無かったヴァーゼンハウスをテイスティングして・・
「ん・・確かに。このタイミングで、直近だけ、今だけを見てしまうと・・ワイン屋さんで仕入れてくれるところはまず無いかも・・。だけどこのニュアンスは、1970年代のD.R.C.にソックリ・・」
と言うことで、ほぼほぼ全部引き取らせていただいたんですね。D.R.C.=プリューレ・ロックでは無いですが、「≒」では有るかなぁと・・。
そしてブルゴーニュワインファンだけでなく、是非ともビオワインファンにも飲んでみていただきたいワインですね。全くビオっぽくない・・とおっしゃる方もいらっしゃるに違いないですが、
「この素晴らしい飲み心地が全てを語ってくれる!」
はずです。
いやはや・・驚きました!・・ある意味、95~96点評価のヴァーゼンハウス、最上級キュヴェのテイスティングよりも驚いてます。それにこれ、ちゃんと数年・・いや、3年でも寝かせてくれたら・・素晴らしい結果になると思います。飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は「以前のバーデン・ヌーヴォー」のレヴューです。お間違い無きよう・・
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【滅茶美味しいです!ワインが生み出す快楽の要素全てをあっけらかんと伝えてくれます!!純然たるピノ・ノワールファンも、先進的なビオファンも満足させてしまう仕上がりです!】
noisy もワイン屋家業は長いんですが、店にいない時、外に出かけた時ですね・・
「ご職業は?」
などと聞かれることが有ります。
以前は「ワイン屋です」とか、「小売業です」などと答えていた訳ですが、そろそろ・・「物書きです・・なんちゃって・・」と言おうかな・・などとお茶目に考えている訳です。
いや、でも本当に文章を考えている時間が長く、キーボードをパチパチと打って文章を書いていますから・・いや、勿論ですが乱筆ですし乱文なんてもんじゃ無い。ただ思いつくがままに指を動かしているだけでは有りますが・・。
さりとて、朝起きてから何をやっているかと言えば、大工さんだったり(現在、倉庫の扉と壁を製作中)、パソコン屋さんだったり(現在もPCを修理中)、電気屋さんだったり(^^;; プログラマーだったり(もう・・毎日のように修正・制作作業に追われてます)、ネットワークの運用だったり(毎日、悪意の訪問者と闘ってます・・)、掃除、後片付け、時に品出し、そしてご来店のお客様と電話の応対とメール書き等々、
「・・どこがワイン屋だ!」
と言うことになってしまう訳ですね。
でも、よくよく考えてみてください。このヴァーゼンハウスの2人も、何も持っていないところから始めて、学校に通い、ドメーヌで働き、今は一人は畑に残り、様々な作業をしていて、もう一人はフランスのドメーヌで働き、週末はドイツに帰って来てドメーヌの仕事をしています。
おそらくですが、アウトソーシングで他人に任せることは無く、それこそ壁や扉を自作し、Lanケーブルを引き回したりパソコンで計画を立てたり、日々のキュヴェのデータの記録や現況、感想などを入れたり、勿論、掃除も後片付けも・・いらしたお客さんの応対まで行っているはずです。
そうなんですよ・・結局はそういうことで、自分でやらない、できないことは誰かに頼むとしても、ほぼほぼ自分でやらなくちゃならないんですね。なので、noisy の場合も別に特別な訳では無くて・・ただ、余りに雑務だったり仕事が多岐に渡るので、
「理工系のご出身ですか?」
とか、
「以前、そのようなお仕事をされていたんですか?」
などと聞かれてしまうので、なんとか品の有るギャグを飛ばしてやろうとしてしまうだけでは有ります。
このバーデン・ヌーヴォーですが、ピノ・ノワールを全房、MC系で仕込んだと思われる、現況は「やや軽めに寄った」味わいです。「ヌーヴォー」などと名前が有ると、
「ヌーヴォーなのか~~!・・残念・・」
と単純に思われてしまうのは、それこそ非常に残念でしか有りませんで、
「ワインを愛する人、特にブルゴーニュワインに最大の敬意を持たれていらっしゃる人にこそ飲んで欲しい!」
素晴らしいピノ・ノワールですし、
「自然派ワイン、ビオ系のワインが大好きな方にも・・おそらくもろ手を挙げての歓迎になるはずなので飲んで欲しい!」
と思っています。
カジュアルなのに・・いや、そこで自分が留まってしまえば、ただただ普通に美味しいだけでは有りますが、
「フィリップ・パカレのブルゴーニュワインに初めて出会った時の衝撃に近い!」
見事な出来で有り、実はポテンシャルも実に高い・・「ワインとはなんぞや?」と、再び考えさせられるような出来なんですね。
何とか自然な良い葡萄を得て、それをただワインに転化するだけ・・なのでしょうが、
「ブルゴーニュワインが無くしてしまった美味しさと振る舞い」
を見ることが出来ます。
優しく、愛らしく、ふくよかでとても良く香り、瑞々しさと情報量の多さ、そして自然そのものを感じさせてくれます。甘く無く、酸っぱく無い見事な味わいです。是非飲んでみてください!・・一推しです!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【上級キュヴェを飲んでこそ、この出来たばかりのピュアなピノ・ノワールの意味が判ります。ある意味、化け物?・・です。】
ワインに興味を持ち、飲み始めたころには、
「ヌーボー?・・新酒ですか・・美味しいそうですね!」
と、初めて見る世界の多様さに驚きつつ、質的に高いヌーボーを飲み、そのフレッシュな美味しさに感動していたはずです。
しかし数年もして、まだワインに興味を持ち続け、上級キュヴェに触れて行くに従い、
「ヌーボー?・・いや、いいす・・」
と、どこか冷めた目でヌーボーを見るようになり、どこかヌーボーの美味しさに一喜一憂する人には、少し距離を置いたりして・・。
このバーデンの秀逸なビオのピノ・ノワールを新酒でリリースした「バーデン・ヌーボー」では有りますが、まぁ・・きっとそんな道を辿ってしまう運命なのかもしれません。
しかしながら noisy としましては、この「バーデン・ヌーボー(ヌーヴォー)」にはきらめく大きな魅力があると感じているんですね。ある意味、物凄い・・ワインです。
第一に、バーデンと言う土地の魅力をふんだんに盛り込んでいることが挙げられます。ブルゴーニュに非常に近い組成のミネラリティが有ると感じられますので、上級キュヴェが持つ魅力を分解して理解できる、もしくは想像できるアイテムなんです。
第二に、非常に若いと言うことです。フレッシュな魅力・・と言う側面が大きいですが、もっと突っ込んでいえば、
「余計なことが出来ない、やる暇が無いため、素のままの葡萄・ワインの味わいに触れることが出来る」
訳ですね。これは実は非常に大きくて、ただでさえ上級キュヴェも醸造で弄り倒していない・・と感じる訳ですから、このヌーボーを飲むことで、その僅かな「差」こそに、醸造やエルヴァージュでの造り手の感性に触れることが可能になるんですね。noisy もこのキュヴェを飲み、上級キュヴェも全て飲み、ようやっと理解できた面が有ります。
第三に、
「ま~・・落ちない・・開けて数日経ってもへっちゃら。その変化の具合で葡萄や畑のイメージ、そしてこのワインの意味が判る。」
と言うことが上げられます。
なので、この非常にピュアで化粧っ気の無い、葡萄をワインに昇華した液体そのものの味わいを知っているからこそ、上級キュヴェの素晴らしさが見えてくる訳です。
なので、
「新酒だからパス」
と言うような安易な気持ちでは、美味しいワインの美味しい理由には、なかなか辿り着かないでしょう。
この2018年の出来立てホヤホヤのバーデン・ヌーボーですが、今までのドイツワインの赤とは大きく異なり、非常に色合いも濃いですよね。ま、濃いったって平均的ブルゴーニュワインな感じでは有りますが。それでも以前のドイツの赤であれば、稀にしかこのようにはならなかった訳で、昨今の地球温暖化と言う話しも気になってしまうところです。
ご他聞に漏れず、「王冠」で栓がされていますので、非常に
「還元的な状態を続けている」
ことになります。しかし、
「一般に言う還元香は感じられない」
です。全くです。
M.C.(マセラシオン・カルボニック)による全房発酵で造られているアロマが漂います。例えば先日ご案内させていただいた大人気のニコラ・フォール的なニュアンスに触れることになります。
そこから、全く化粧っ気の無い、ものの見事にピュアでナチュラル感に満ちた、膨らみの有る、テクスチュアの滑らかなエキス・オンリーのドライな味わいが感じられます。
で、これが変化して行くわけですが、当初の酸素を遮断された状態が長い訳でして、変化にも時間が掛かる訳ですが、
「抜栓直後から硬くて飲めない!」
と言うことは全く有りません。良い感じに膨らんでいますから・・やはりその辺は、ドメーヌ・ユベール・ド・モンティーユに今も通っているだけに、瓶詰めの難しさ、タイミングには気を使っているのでしょう。酸素をある程度は吸わせて王冠を打つ、スクリューを打つことが求められ、それをしないと、ボディはペッちゃんこで香りはケミカルな、勘違いされやすい状態でお客様が飲むようになってしまいます。このワインにはその心配は在りません。
実はnoisy のところでもすでに1週間位開いたままの状態(温度管理せず、コルクを逆刺しか再度王冠をはめる程度)で味わいの変化を見ています。これが上級キュヴェのポテンシャル判断に非常に有効なんですね。
そして、花っぽい感じから果実っぽいニュアンスへ変化しつつ、ジューシーさも出て来て・・樽の関与もほぼ無いのに、官能的なニュアンスもほんのりと出て来ています。
ある意味、このビオの葡萄のポテンシャルがとても高いことが感じられる訳です。勿論ですが、高級ワインに仕立てようと言う意思を持たせない葡萄の育て方をしている訳で、それでもここまで行けると言うことがそれを意味している訳です。
とても楽しい、滅茶ピュア、伸びやかなナチュラルワインでした。揮発酸ゼロ、その気配は有りません。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 2021 Spatburgunder Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【気高さこそは、単なる美しさだけでは生まれ感じ得ないと、すでにこのワインは語っているように感じます。】

素晴らしいです・・。ピノ・ノワールって、実に美しい!・・って感じます。
そしてそれだけじゃなくて・・
「ピノ・ノワールって・・気高い!」
とも思いますよね。
noisy 的には完全につかみ切れてはいませんが、それが品種由来なのか、土地やその組成由来なのか・・いや、両方だろって・・思ってはいますし、そこに造り手と言う要素が必ず関与はしている訳でして・・・・と言ってしまえば「ピノ・ノワールって・・気高い!」は間違えになってしまうような気がします。
ですがこのヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーは気高さが隠せないんですよね・・。それが飲みやすさ、飲み心地、酔い心地、酔い覚めまで生んでいます。
まさにブルゴーニュワインの飲み口で、しかし鈍重さと鋭角さを取り除き、さらには超繊細なディテールを得た・・最高の飲み物だと感じます。
ですからこの、シュペートブルグンダー・バーディシャーこそはヴァーゼンハウスのベースワインのひとつでも有り、最高のワインのひとつでもあると感じます。

瑞々しく、繊細で・・完全には仕上がり切ってはいない部分も少々残りますが、
「それすら・・愛しい!」
と・・(^^;;
何せ、新樽を使用せず、目の詰まった古樽で酸化を出来るだけ防ぎつつ、非常にゆっくりしたスピードで酸素を得たワインのノーブルなこと!
普通なら、
「ん~・・この辺で新樽由来の官能感が欲しいんだけどな~・・」
などとも思ったりするでしょう?・・でもこのシュペートブルグンダー・バーディシャー2021を飲んでいても、けっしてそんな気持ちにならないんですよ。だって・・
「今でも充分に気高いから」
だと・・思っています。
ブルゴーニュ・ピノ・ノワールの最高の畑が集うヴォーヌ=ロマネのど真ん中・・そこへ続く道が・・何となく見えるんですね・・なんででしょう・・クローンなのか?・・畑の組成なのか・・それとも彼らの腕次第なのか・・
永遠にリフレインしてしまうと思いますが、
「今現在も非常に美味しい!・・でも2カ月置いたらもっと美味しい!・・半年から10カ月ほど置いたら最高に美味しい!」
と思います。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【今すぐ飲みたいならこの2020シュペートブルグンダー・バーディシャー!・・整い始めています!これで充分旨い!・・勿論寝かせればもっともっと美味しい!こちらも超ドすっぴん美人です!】

ヴルカンはさらに高質ですが、まだ整ってないので飲まないでくださいね。こちらのバーディシャーは、今飲んでもエレガントでバランスが良く、何とも心地良くて最高に美味しいです!
今はもう・・
「超エレガントなブルゴーニュ・ピノ・ノワールに出会える気がしなくなってきた・・」
そんな時代のようでして、例えばアメリーの2013年のA.C.ブルとか、2016年以前のラマルシュとか、ご入院されてから音沙汰の無いルイ・ユエランとか・・
ポッカリと心に隙間が空いたまんまでいると、1年に1回、このヴァーゼンハウスが入荷してくる・・そしてその隙間を埋めてくれる訳です。
確かにブルゴーニュワインはこの10年で、めちゃんこ美味しくなりました。濃度不足が無くなったし、品格も向上・・そして価格も上昇し・・気候変動の影響でしょうか、アルコール分もしっかり出るようになって来ています。
ですがこのバーディシャーのように・・
「グラスを持った手が上から見える!」
ようなことは、まず無くなってしまったんですね。
濃くてバランスが良いと、やはり美味しいと思うのは人間の性でしょう。でも、無くなって行く..と思ってしまうと、それを求めてしまうのも同じことなのかもしれません。

2019年ものに比較しますと、それでもやや濃い色を持っていると思いますし、ややガーネットに寄った色彩です。でも淡さも持っていまして何とも美しく、妖しささえも生まれて来そうに見えます。
これはもう、ど真ん中なエレガンスを持っているピノ・ノワールです。バランスも本当に素晴らしい!・・これで良いじゃん!・・そうきっと思っていただけるはずです・・いや、
「薄いのは・・嫌!」
とおっしゃる方は上級キュヴェを飲んでください。もっともそちらも超エレガントですけどね。密度がもっと有りますから。
で、通常ですと、ここまでエレガントですと・・冷えると味がしないんですね・・アロマはふんわり香っても。
今までのヴァーゼンハウスは、2月のこの時期ですとまだ早かったです。でもファーストヴィンテージの2016年ものは、
「6月過ぎまでバランスしなかった!」
んです。
だから皆、良く判らなくて手を出せなかった・・「これ、どこが良いの?」と思ったはずです。
ですが、年を追う毎に、少しずつ、バランスする時期・・美味しく飲めるバランスになる時期ですね・・これが早まっているように思います。
なので、このバーディシャーは今飲み始めてOK!・・でもこの上のヴルカンはまだ早いです。トップ・キュヴェは今も飲めますが、せっかくこれから色々な表情が生まれて来ますから勿体ない・・そう思っていてください。
超絶に優しくエレガントでピュアでナチュラル!・・ほのぼのな味わい・・だけかと思ったら全然違う、芯も実はしっかりしていて、熟成も長く可能!・・それがこのシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超絶にエレガントです!京風の薄味に引いたアンかけお出汁にハモ!・・でしょうか・・。毎日でも飲みたい・・でも身体的には飲めてしまうだろうバランスです!】
美味しいですね~・・これが有れば他は良いか~~・・とも思ってしまいますが、でも、滅茶お美味しいヴルカンを飲んでしまうと、一気にそっちに脳みそが行ってしまうんですね~~・・困った人だ!
まぁ、申し訳ないですがワイン屋で Noisy wine ほど自分のワインを開けているショップは知りません。でもオxスx・テxx-xのYさんとか、頑張ってますよね~・・売れて欲しいな~・・と思います・・いや、本気ですよ。頑張って欲しいと願ってます。他にも頑張っているショップさんは少しずつですが増えて来ているように思います。売れそうなワインをなんとか仕入れてただ並べているだけ・・に見えてしまうところが多いですけどね。商売としたらそれでも良いんでしょうし、商才と言うのはそういうものなのかもしれませんが、きっと何も面白くないだろうなぁ・・と思ってしまいます・・人のことですから放って置けっ・・てことでしょうが。
だから、こんなワインに出会っても、きっと素通りしてしまう訳ですよ(・・ちょっと偉そう)。・・なんとも言い難い・・この色合い!・・素晴らしいじゃ無いですか!
「この色合いだから、きっと・・あんな香りがするに違いない!」
そう思えればもう一端のワインファンです。
「この色合いだから・・1年先にはこう・・2年先はきっとあんな感じ・・5年後はエロいだろうなぁ・・」
と思えればもうエキスパートなワインファンでしょう。
結構に淡いですよね・・これが良い感じなんですね。でもアル分は12.5パーセント、出ているんですね。2016年は確か12パーセントでしたし、So2は非常に少ないので・・ある意味、コアの部分が判り辛い感じが有ったはずなんですね。なので、
「コアボケ、中心点がやや太い感じ」
で、味わいが焦点ボケしやすく感じたはずです。

ですが2019年ものは2017~2018年もの同様、若いですが非常に美味しく飲めます。
滅茶ピュアで、ナチュラルだけれどノン・アヴァンギャルド、ふんわりと柔らかさの有る伸びの良いテクスチュアで、激エレガントです。
今飲んでも美味しくて、時間が経つほど焦点はハッキリして行きますし、ディテールは細やかに、より滑らかなテクスチュアになって行きます。もうこれは、
「ヴァーゼンハウスでしか出せないバーガンディの味わい・・」
じゃないでしょうか・・バーデンですが・・。
是非飲んでみて下さい。Noisy wine も割り当てが多く無くて申し訳ないのですが、数量限定です。お早めにゲットしてください!
P.S.因みに先だって見つけたアドヴォケイトの、昨年ご紹介させていただいた2018年ものシュペートブルグンダーの評価は89ポイントだそうで・・。「・・やっちまったなぁ・・」です。グートエーデル2019に90ポイント付けるのなら、それは絶対に有り得ません。
以下は以前のレヴューです。
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【淡くも侵入角の穏やかな浸透性の高いナチュラル&ピュアなバーデン・ピノ・ノワールです!お勧めします!お早めにどうぞ!】
2018年もののシュペートブルグンダー・ムーリンが初登場ですが、アドヴォケイトが95ポイントなどと滅茶高く評価してくれちゃいましたので・・この先の入荷の確保が出来るか・・もの凄く心配です。
「3年目のワインで95点」
ですよ?・・信じられます?・・って、noisy は経験済みなので・・判りますが・・。
ですが、ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーは、アイテムごとに全く違う姿を見せてくれます。ヴァーゼンハウスらしい「ナチュラル、ピュア、正直」で「穏やか」な姿は共通です。
このワインは成長中です。今飲んでも絶妙に美味しいです。でも、この初夏頃には、もっとコアがハッキリしてくるはずですので、そこでも大きく変わると踏んでいます。・・でも今のこの、
「ふんわりと柔らかく、コアの大きさが大きいのでハッキリしない・・ちょっと全体的にポワンとした感じ」
がする訳です。
言ってしまえば・・ミネラリティとアルコール度、酸のバランスの問題で、むしろそれが70年代までのブルゴーニュワインに似ている訳ですね。もっと言ってしまえば・・誤解を恐れずに・・では有りますが、ローヌのワインの方が塩分に近いミネラリティをより多く持っていて、ブルゴーニュもワインで有名な土地ほど、塩分系は少ないと感じます。
もう・・自然派系のワインが大好きな方々にも大受けするのは間違い無い「ふんわり感」を持ち、穏やかで優しく、包容力も実はしっかりある・・ブルゴーニュのいにしえのニュアンスが大好きな方々にも・・例えばルイ・ユエランとか・・(^^;; 受ける味わいだと思うんですね。
ですので、まぁ・・今飲んでも全然OKでは有りますが、春まで、もしくは初夏まで待ちましょうか。そう簡単には入手できないようですので、その方が良いかもしれません。
本当に心から安心できる見事にエレガントな味わいでした。・・あ、くれぐれも、
「甘いもの」
「濃すぎるもの」
「塩辛いもの」
「油脂だらけのもの」
にはマリアージュ、ご注意ください。
反対に、
「生系の魚介」
などにはトライしてみてください。
ドすっぴんのピノの美味しさ・・感じられます。因みにセラー・トラッカーの平均評価は90ポイントでした!お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【このシュペートブルグンダーにぞっこんです!・・古き良きブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさが満載!】
すみません・・もっと仕入れられれば限定条件は外すんですが、余り無いんですよ・・元々、少ない数しか日本に入ってこないので。でも、このワインが買えるだけで幸せだと!確信しています。
昨年の2016年もののご紹介時には、まだ少し「まとまり切っていない感」「焦点がボケ気味感」が有りましたので、澱が落ち着いていない状況でさっさと飲んでしまわれた方や、本当にタイミングが悪かった方・・(^^;; は、
「・・何でこんなの、noisy さんは素晴らしいって言ったんだろう??」
と思われた方もいらしたかもしれません。確かに僅かでは有りましたが、良く判らなかった・・と言うご感想の方もいらっしゃいました。
しかしながら・・2017年もののこのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は万全です。12.5%のアルコール分から、艶やかさや超微細な表情をナチュラルに、ピュアに、瑞々しく表現してくれちゃいます。
「凝縮感?・・いや、ワインにそんなもの、不要でしょう!」
と、思わず言ってしまいたくなるはずです。・・こんなワインに出会ってしまうと・・。
そして、古くからブルゴーニュ・ピノ・ノワールを愛して来られた方々を、いきなりタイムマシンに乗せて40年前の世界に連れて行ってしまいます。
「・・なんだろう・・この、胸がキュンとする感じは・・」
と、少なくとも、そのように思われるに違い無いのです。・・いや・・それは人への「恋」では無いでしょうが、ブルゴーニュワインを恋焦がれていることへの自然な反応なのかもしれません。
どっしりと構えたジュヴレ=シャンベルタンのようで有り、艶っぽい動物系をムンムン感じさせるモレ=サン=ドニのようでも有り、香水を湛えた見事なテクスチュアのシャンボール=ミュジニーのようでも有り・・いや、全部の村を書きたいと思ってしまいますが・・
実に穏やかです。静かでも有ります。とても瑞々しいです。でも物凄く香り、全てがちゃんと存在しています。不足感が全く無いのです。いつまでもここに居たいと言うような願望が生まれて来ます。
少なくて申し訳ありません。もし余り売れなければ条件は解放します。でもぜひとも、noisy のお客様には飲んで欲しい・・特にブルゴーニュワインファンを自認する方、ワインファンの方には!・・お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【このディテールの複雑性と訴えの美しさ!静寂の中から沸々と湧き上がる熱情!・・素晴らしいです!ブルゴーニュの村名以上のポテンシャルです!】
ある意味、ブルゴーニュのどんなに凄いドメーヌのピノ・ノワールよりも美しく、繊細で、ブルゴーニュそのものの美味しさを伝えてきているんじゃないかと・・noisy も脱帽の素晴らしいピノ・ノワールでした。
まぁ、noisy にしても、言うほどドイツワインに詳しい訳じゃ有りません。バーデンと聞けば「白でしょ?」と言ってしまうような程度です。勿論、昨今は少しずつは赤もテイスティングしていましたよ。なので、この素晴らしい「バーディシャー」よりも濃いワインには出会っています。
しかし、このバーディシャーほど心を動かされたドイツの赤ワインは他には有りません。超繊細で、ま~・・余計な化粧は全く有りません。新樽による影響などは微塵も感じません。
なのに、この静かながら豊かで複雑な表情は・・どうしたことでしょう?・・これこそ、ブルゴーニュワインの神髄だったはずなんですが、
「何故か妙に懐かしく・・そうだ・・70~80年代の弱い年のD.R.C.に似ている!」
などと思ってしまったんですね。
ふとボトルを見ると12.5% VOL.の文字。そうなんですよ。12.5度のアルコール分ですから決して高くは有りません。他のコラムでも書きましたが、2017年のユドロ=バイエのブルゴーニュでも13.0度です。暑い年にはブルゴーニュでは14度を超えることも有ります。勿論、造り手にも拠りますけどね。
昨今のブルゴーニュワインは非常に大柄でボリューミーです。noisy たちが若いころに飲んだグレートワインのほとんどは、決してそんなスタイルでは無かったんです。もっとエレガントで繊細で、非常に美しかった。味わうと奥の奥まで見通せるような、風通しの良い味わいでした。昨今は、そんなワインは非常に少なくなっています。
その超繊細な味わいをこのバーディシャーは持っているんですよ。可憐なんですが、その内部はもう・・豊かで複雑で繊細です。もちろん冷ややかだし、ナイーヴだし、非常にナチュラルです。侵入角も優しく角度もつかないほど・・。その表情は、そのベクトルが大きく出っ張ることのないものです。
そうそう、これは以前にかなりの確率で出合った場面です。まだラシーヌさんが始められて間もないころ、ラシーヌさんの超繊細なワインを他の方にテイスティングしてもらうと・・もちろんプロも含めてですよ・・「綺麗ですね」とは言うけれども決して「好きだ!」とか、「こりゃぁ良い!」とは言わないんですよ。
ポイントなどを付ける場面では、noisy 的にはどう考えてももっと加点すべきなのに、非常に低い訳です。使用するグラスや時間の長さも有るんでしょうけどね。理解されるようになるのに何年も掛かったと記憶しています。今では全くそんなことは・・無いです。
つまり、
「何も無くて綺麗なもの」
と、
「要素が複雑に大量に有りながらも綺麗なもの」
は、似て非なるものなんですね。
そして、アルコール分の高さだったり、ミネラリティの総量・質によっては、それらはマスキングされやすくなってしまう訳です。
なので、このバーディシャーは、
「何も余分なものを足されていない素の美しさを感じられる素晴らしいピノ・ノワール!」
と言うことが出来ると思います。
残念ながら、noisy がテイスティングしている間に数も減ってしまいましたので、申し訳ないですがこのキュヴェにつきましてはお一人様1本限定とさせていただきます。ブルゴーニュで言えば、
「村名クラス以上に値する」
ポテンシャルを持っていると感じています。是非飲んでみてください。滅茶苦茶お勧めします!
● 2021 Spatburgunder Vulkan Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【数が全くありません。売れ筋なんですが・・申し訳ありません。お一人様1本限定+ヴァーゼンハウスの白ワイン1本にてお願いいたします。】
まさにヴォーヌ=ロマネを彷彿されるようなニュアンスを含むヴルカンですから・・
「ここを多く欲しかった!」
んですが、生産量が激減でどうしようもない状況のようです。申し訳ありません。
その代わり、下のクラスが滅茶美味しいので、グラン・ドルディネールかバーディシャーか・・もし完売していましたら飲んでみてください。完全で無いですがそれらはほぼ仕上がっていると言えます。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【過去一、間違い無し!・・素晴らしい出来です!・・が、残念ながらポテンシャルが高い分、仕上がり途中です。先にバーディシャーを飲んでお待ちください!】

旨いですね~・・過去一な出来はもう間違いありません。いつも一番先にバランスしている・・と言いますか、下のキュヴェが・・
「超繊細!」
でして時間が経過して少し膨らみが出てくるまで待たないといけない傾向が見えるので、このヴルカンを先に飲むようにお伝えしていたかな・・と思います(自分で書いた以前のレヴューはまともに読んでいないので・・すみません。)
ですがこの2020年のヴァーゼンハウス、2019年ものより、より熟しているには間違いないんですね。
ですから、この下のクラスのバーディシャーはバランスするのが(美味しく飲めるようなバランス)2020年ものは早かったと思われ、このヴルカンに関しては、いつもよりも濃密さが有りポテンシャルも高いため、
「幾分かの熟成期間」
を長く見るべき・・と判断しました。
ま~・・この見た目、まさしくエレガント系のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。大昔のD.R.C.のシンプルなエチケットを彷彿させてくれますから、何とも心憎い演出です。その対比でこの少しガーネット寄り・・血っぽい色?・・赤紫っぽい感じが映えて見えます。
鉱物感がしっかり有って、ややジュヴレとかモレ、もしくはヴォーヌ=ロマネ的なニュアンスを感じますから、やはりバーディシャーよりも1クラス上でしょう。ほぼ1級クラスと言って良いかと思います。

見た目でも2019年物が「赤茶けて見える」ような対比になっちゃってますから、よりミネラリティが豊富で果実感もしっかり、複雑性も高いと感じます。
それに加え、やはりエキスの旨味がよりしっかり感じられますから、
「・・いいね!」
と思っていただけると思うんですね。
あ、全く関係無いことですが、この「いいね」のバナーは2000年頃から noisy は使ってます。途中で少し小さく作り変えていますが、決して某SNSをマネして始めたものではありませんので・・はい。
ヴァーゼンハウスの基本である、優しく穏やかで何の化粧も無い、葡萄本来の味わいをナチュラルにピュアに表現した超エレガントな味わいには全く変わりはありません。
ですが敢えて・・
「あと1~2カ月待って!」
「暖かくなったなと肌でしっかり感じられるようになったら!」
と申し上げておきたいと思います。
すみません、たった24本の入荷です。どうぞよろしくお願いいたします。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に旨いです!・・艶っぽくも微細な表情が美しい・・繊細なピノ・ノワールの美しさをお楽しみください。すみませんがお一人様1本限定です!】
この売れ筋の「ヴルカン」が全然無いんです・・辛いです。滅茶苦茶美味しいんですが、
「美味しい!だから買ってください!」
と強く言えないんですよ・・。
味わいは滅茶ドライで色はベースのシュペートブルグンダーよりも若干濃い目でしょうか・・でも、滅茶ドライなのに・・甘い・・甘美なんですね。2018年ものと比較してみますと、2018年ものの方がワイン的にはピュアです。2019年の方がより官能的な感じが良く出ていて、そうですね・・例えてみるなら、アメリー・ベルトーの普通のジュヴレが2018年、クロ・デ・シェゾーが2019年・・みたいな感じで、
「旨味のエキスがよりしっかり載っている!」
「細やかな表情がエグイ!」
と言えると思うんですね。
ですからベースのシュペートブルグンダーのピュアな美味しさからヴルカンにワインを変えると、まるで村名から1級に変えたかのようなニュアンスさえ感じてしまう訳です。表情も多彩ですしね。

2018年もののヴルカンは、アドヴォケイトで92ポイントだったようです。この位の評価はA.C.ブルゴーニュだとすごく良く出来た村名~ある程度以上の1級のワインと同等なもの位ですよね。
2019年はより良いんじゃないかと思いますので、海外メディアの2019年ものの評価がどのくらいになるのか・・が楽しみでは有りますが、それにしても数が無いのはいかんともしがたい・・残念です。
で、このワインは、
「今飲んでも良く、今後10年に渡って美味しく飲める・・10年後は結構甘美な味わいになる」
と予想します。出来うるならば数本ゲットしておきたいところですが、申し訳ありません、Noisy wine では無理です。何とか1本でもゲットされて、他のショップさんも当たってください。超お勧めです!ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーを理解しやすい典型的なキュヴェだと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう超絶に自然な味わいのジュヴレ=シャンベルタン!・・愛しいと感じてしまう見事な味わいです!】
まぁ・・下のクラスのシュペートブルグンダーは、ある意味・・少し、人を選ぶかもしれません。
「・・こんなのはブルゴーニュじゃない!」
と言うかもしれませんので・・ブルゴーニュじゃないですけど・・(^^;; それに、あと少しだけ瓶熟したら大きく変わるはずですので・・はい・・
でも、この「ヴルカン」は違いますよ。昨年ご紹介させていただいた2017年も美味しかったですが、2018年ものはそれに、
「輪を掛けて最初っから滅茶美味しい!」
です。・・これ、保証出来ます・・自然派嫌いでも大丈夫です。全くビオビオしてないんです。So2も滅茶苦茶少ない・・100Lで2グラムですので、1000MLのペットボトル100本に2グラム・・入って無いのとほとんど変わりません。輸送中の保護を考慮してのことでしょう。
で、これ・・もう滅茶苦茶美味しいジュヴレ=シャンベルタン、それも超自然な味わいなんですね・・(ここは何故か「ナチュラル」と言う言葉を使いたくないなぁ・・)
実におしとやかに香るスパイス、僅かなワイルド感、精緻なテクスチュア・・まったくのドライな味わいで、ふんわり感もしっかり、適度に膨張してくれ・・余韻も長い。その経過を追っても実はとても穏やかなのに、しっかり起伏を感じるんですね。その起伏の仕方がジュヴレを彷彿させてくれるのかもしれません。
「もう・・要素を探しに行かずとも感じさせてくれる方が良い!」
と思われるので有れば、この「ヴルカン」をお選びください。むしろこれで「充分過ぎる」と思えるかもしれませんよ。
因みに
セラー・トラッカーの平均評価は92ポイントでした。・・いや~・・困った。世界中の人がやっぱりちゃんと評価できちゃうんですよね。そうは思えなかったnoisy が僭越だったのかもしれません。数は無いのでお早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【下のクラスのシュペートブルグンダーが村名だと思うなら、ヴルカンは見事な1級以上でしょう!】
ヴルカン・・実に旨いです・・うっとりしてしまいます・・。
そうです・・思い起こせばこのような、「うっとり」してしまうブルゴーニュ・ピノ・ノワールが昔は沢山、有ったんですね・・と言うか、それが普通だったんですよ。
1990年代のPKさんの活躍が目立つようになってから、ブルゴーニュは大きく変わったのは間違いありません。より濃密に、良く熟させ、樽は新樽で、そして出来れば甘く・・(^^;; そう、ローヌワインのような豪奢な果実を求められたんですね。
世はだんだんと気温が上昇してきました。なので葡萄もどんどん・・潜在アルコール分が上昇して来ますが、アルコール分が簡単に出るようになったブルゴーニュワインの変化に、人々は余り気付いていなかった・・とも言えます。
このワインは・・今飲んでも滅茶苦茶美味しいです。気品がしっかり有ります・・が、決してそれを吹聴はしないです。どこか、古典的日本人的な美徳・・のような繊細さを感じます。
「わざわざそんなことは言わないで良い・・言う必要は無い」
それがブルゴーニュワインだった訳です。「ラ・ターシュ」のエチケットにグラン・クリュ表記が無くても、そんなことは関係無かった訳です。「ラ・ターシュ」は「ラ・ターシュ」で有って、それがどんな畑で有るかを知っている人こそが、それを選択出来た訳ですね。
今は、A.O.C.の規定で入れなければならないかもしれませんが、誰もロマネ=コンティには、そんな言葉は不要なはず・・ですよね?
飲んでいて・・思い出してしまいます。本当に良い時代でした。でも、
「・・高いよ・・なぁ。厳しい!」
と思って、何とか仕入れて何とか自分で飲んでいた訳ですが、今はそれすら簡単には出来ない時代になりました。この「ヴルカン」がきっと、昔のブルゴーニュを見せてくれるに違い在りません。しかも1級畑以上の素晴らしいロケーションに連れて行ってくれるはずです・・ただし、「ドすっぴん」ですけどね!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!すでに世界中で大注目のようです!・・こんなに素晴らしいピノがバーデンに有ったのかと、驚きを持って迎えられるに違いありません!】
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン の上級キュヴェに当たるヴルカンです。ヴルカンは畑の名前との情報です。超繊細なシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインに比較しますと、凝縮感やしっかりと押し出して来る姿に上質さを感じます。
まぁ、一般的に言って、この二者択一を迫られるなら、より美味しいと感じるのはこの「ヴルカン」であることに間違いは有りません。誰が飲んでも・・
「ブルゴーニュワインであることを疑わない質感」
であることも間違いないでしょう。
面白いでしょうね~・・最初っからブルゴーニュで有ることを疑わない訳ですから、
「ん~・・綺麗んだよね~・・ジュヴレかな~・・でも繊細だからな・・樽っぽさは無いし・・トラペにしちゃ少しソリッドだし・・」
とか、平気で言ってしまって赤っ恥かきそうですね。
また、完全に仕上がっているこの下のキュヴェに比べると、超美味しく飲める状態だとは言え、まだ第一次の成長途中と言うか、落ち着く直前・・と言った状態です。なので、飲まれる際は、
「出来るだけ立てて落ち着けてから飲んでください。」
色合いを比べてみると、まだ落ち着いて無い感が漂っていますよね。
しかし、肉厚さ、凝縮感、各方向へ向かうベクトルの大きさ、構造とも、下級クラスを凌いでいます。より豪放磊落では有りますが、それでも非常に美しいスタイルです。
樽の余分な化粧は無く、M.C.的なニュアンスは非常に少なく、そこはニコラ・フォールよりもしないです。全房の割合が少ない部分が、よりニュートラルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールを感じさせてくれます。
果実は粒の小さな赤果実と黒果実が交互に出てくる感じ・・です。ドライながらエキスの充実度から、むしろ旨味や甘みを感じます。石灰感も飛び抜けてはいませんが大量に有り、そこに金属系のミネラリティがキラキラと輝いているような感じです。
いや~・・素晴らしい!初年度からこう出来ちゃうんですか~~!・・と、とにかく驚きの連続でした。
このキュヴェはもう少し在庫があるようですので、売れるようなら抑えたいと思っています。
「ドイツのピノ?・・いや~・・邪道でしょ!」
などと言われてしまう可能性も大なんですね。
しかしながらnoisy 的には、
「・・え~?・・こんなに凄いピノ・ノワール、逃しちゃって、ブルゴーニュが高いから・・なんて言い訳にもならないよ」
と言いたいですね。
そしてこのシンプルな外観!・・いや~・・潔い!・・こうじゃなくちゃ。偉いカッコよいじゃないですか!・・そして飲んだら滅茶美しい・・。
「そう・・この繊細なたなびき方が良いんだよ!」
と、思っていただけるに違いありません。
この余韻の振幅の仕方は、あの素晴らしい「シルヴァン・パタイユ」にも共通していると感じます。是非飲んでみてください。超お勧めします!
● 2021 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【アドヴォケイトで2018年ものが96ポイントと・・ブルゴーニュのグラン・クリュ並みの評価を得たシュペートブルグンダー・ベーレンです。激少なくて飲めず、申し訳ありません。】
ん~・・ここまで少ないとは予想してなかったので・・申し訳ない。来年の3月頃にはアドヴォケイトも評価するんじゃないかと思いますが、それまで待ってられませんから、ムーリンかベーレンのどちらかでも飲めればと思っていましたがそれも無理のようです。
もっとも売れないようなら・・noisy 用に確保しちゃいますのでどうぞお早めにご検討お願いいたします。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【激繊細な超高質ピノ・ノワール!・・凄い気品・・旨いです!】
ヴァーゼンハウスの3つのトップ・キュヴェの片割れ、ベーレンです。激繊細タイプですね。
まぁ・・このグラスの色彩をご覧いただきますと、下のクラスの「ヴルカン」よりも淡いです。その分、充実した石灰的なミネラリティを多く含んでいまして、
「今まではヴォーヌ=ロマネと言ってましたが・・2020年ものはシャンボール=ミュジニータイプ」
と修整させていただきます・・(^^;;
何せ2018年ものはアドヴォケイトで96ポイントも付いてしまいましたから、より高価格のムーリンの立場が危うくなってしまいそうですが、その辺はもはや、
「好み」
だと思いますよ。
今までに何度も申し上げていますが、海外メディアのテイスターさんたちは結構に我儘でして、
「自身の好みを抑えて評価することが出来ない」
んですね・・きっと。
なので、テイスティング中にちょっと何かしらの疑問が沸いてくると、その矛先はテイスティングしているそのアイテムの評価に向かって行きます。その疑問は自分自身の問題である可能性に気付かないんじゃないかとさえ思ってしまいます。評価を見ていて結構な回数で、
「・・そりゃ無いんじゃない?」
と感じることが多いです。

この、明らかに透明・半透明のミネラリティを多量に含む味わいと香り、そして見た目を考えますと、ブルゴーニュでも相当に質の高いワインと比較すべきであることは一目瞭然でしょう。
確かに一番下のバーディシャーは、劇的にエレガントで非常に旨いです。ですが、このベーレンのような・・
「気品」
までにはたどり着かないんですね。
今飲んでも充分、この素晴らしさは判っていただけると思います。ですが同時に、
「飲むには早すぎる!」
も間違い在りません・・そりゃそうです・・そんなにすぐ、このような高品質ワインの全てがさらけ出される程度のポテンシャルでは無いからです。
何せかなり冷えていても・・滅茶美味しいんですよ。味わいが沈まないんですね。そして上がって来てもそれは大きくは変わらず、ゴールデンな温度帯・・14~16度位でしょうか・・そこで、最高のパフォーマンスを見せてくれます。
数は無いので・・是非1本、セラーで育ててください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものはトップスリーの中でトップの評価だったベーレン!2019年ものも仕上がり具合はトップですが、ポテンシャルをそう易々とは見せてくれない状況です!春過ぎまで待ちましょう!】

2018年ものは「ヴォーヌ=ロマネ!」などと口走っていましたね。そして、2018年もののこのキュヴェではない・・ムーリンが、アドヴォケイトで95ポイントだと・・このコラムで書かせていただきました。その段階ではこの「ベーレン2018」の評価を見つけられなかったんですね。
で、完売してしまってから、なんとよりリーズナブルな「ベーレン」の方が・・掟破りの96ポイント!・・
「・・アドヴォケイト・・やるじゃない・・」
と思ってしまいましたよ。・・まぁ、アチコチでバランスの悪い評点も有りますが。
で、早速・・このキュヴェも非常に少ない入荷だった訳ですが、海外メディア評価にケチを付けるにも、自身で飲んでいなければできませんので・・意地でも開けてしまった訳です。
シュペートブルグンダーのトップ3キュヴェ、ムーリンを筆頭にベーレン、カンゼルの中で、
「現状最も仕上がっているのがベーレン!」
でした。
エキスがしっかり出ていて、少し官能的なアロマを放出していて、しかもヴァーゼンハウスらしい優しさ、ふんわり感、球体なテクスチュアなども出しつつ・・今までは余り感じなかった・・
「・・ん?・・これが・・ベーレンのテロワール?」

みたいな感じを受けた訳です。
そうは言いながらも昨年も「ヴォーヌ=ロマネ」とか言ってますが・・今年の2019年ものは、ヴォーヌ=ロマネにシャンボールを少しブレンドしたような感じでしょうか。でも2018年ものの延長に有ることはちゃんと確認できましたし、
「2018年ものを上回るかも!」
と言う期待を大きくしました。
しかしながら・・このベーレン、そしてムーリン、カンゼルについては、今飲むべきでは有りません。翌日になってもまだ凝縮した部分が拡がって来ませんし、何よりまだ・・
「仕上がって無い感」
が拭えません。
この状態でもし飲まれると、大部分の方が、「・・?」を連発してしまうと思われます。2018年ものもご紹介は3月になってからでした。2019年ものは2018年ものをおそらく上回る出来かと思いますので、少なくとも5月の連休以降、出来れば6月以降から・・をお薦めします。
相当良い評価が付くと予想されるベーレンです。申し訳ありませんがお一人様1本になります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これはヴォーヌ=ロマネ!・・2017年までのフランソワ・ラマルシュ作・・などと思ってしまいました~!超上質、超エレガントです!】

そうそう・・近いのはフランソワ・ラマルシュでしょうか。2014年頃の作に近いかもしれませんね。そして、もっともっと「超優しい!」かもしれません・・ニコルさんには悪いですが・・(^^;;
もう、ヴォーヌ=ロマネとしか思えませんでした。他のキュヴェよりもほんの僅かに温かみのある優しい酸バランスで、ワイルドなアロマにスパイシーさが交錯、ちょっとヴルカンにも似ていますが、さらにもっと上質な組成です。
緻密で清楚なエナジーが、優しい角度で入って来ます。ちょっとだけジャイエっぽさも感じたりして、70~80年代のバーガンディをセンチメンタルに感じさせてくれもします。
本能に直結してくる味わい・・その言い方の方がむしろ判りやすいかもしれません。頭でどうこう・・と言うよりも、身体とか、心の方が先に受け入れてしまうんですね。
ただし!・・他のコラムでも書きましたが、
「濃い」
「しょっぱい」
「脂ギトギト」
は避けましょう。
やはり繊細なものが良いですよ。塩分や旨味の強いチーズは無理です。繊細なナチュラルチーズなどはOK。そして、白身の魚とか貝類なども行けるはずです・・だって、
「まるで化粧ッ気無し」
ですから。
マロラクティックはちゃんとしていますが、それすら・・乳酸発酵すら、非常に美しい仕上がりをしています。
アルコール分は13度と、ラインナップの中では一番高い数値です。それだけしっかりはしているんですが・・「純」な味わいは全く変わりませんし、2017年もので感じていた、「シャン・デ・ゾワゾー」は表面には出て来ておらず、奥の奥に鎮座しているかのような姿でした。
いや~・・美味しいですね~・・じっくりと向かい合って飲みたい・・そう思わせてくれます・・(が、仕事なのでそうはさせてくれないんです)
アドヴォケイトが2018年のムーリンに95点も付けてしまいました。
「何で・・アドヴォケイトが・・」
と、思わざるを得ません。
この、しなやかで穏やかだけれど、超質感のヴァーゼンハウス、シュペートブルグンダーを、これからもしっかり確保したいのですが・・大丈夫かと、心配になってしまいました。是非飲んでみて下さい。
「超絶にエレガントなピノ・ノワール!」
ご堪能くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な気品あふれる非常に美しいピノ・ノワールです!敢えて言うならシャン・デ・ゾワゾー!?】
このクラスは蝋封です。実は白の方が少しだけ高いですが、価格はほぼ一緒です。
流石にシュペートブルグンダーのトップ・キュヴェだけ有って・・そうだなぁ・・立ち位置的には、ジェラール・シュレールさんちのシャン・デ・ゾワゾーだと思っていただけると良いかもしれません。
滅茶苦茶ドライで・・気品に溢れ、だけれどもドすっぴん。
つまり、どこにも逃げ場を残さない醸造・・出来栄えですよ。そして、表情はしっかり有るものの、決して饒舌にはならない。呆れるほどに「綺麗」で、どこまでも「端正」で「純粋」です。
この美しさが何年かけて異なる美しさに変貌するのか?・・と考えるなら、これはもう、今のブルゴーニュの基準を持ち出しても
どうにも判らないと言うことになるでしょう。やはり、昔の基準が必要なはずです。
この気品が花開くには、やはり5年ほどは欲しいかな・・と思います。今飲んでも飲めなくはないですが、他の全てのキュヴェに比較しますと「やや閉じている状況」とお伝えします。繊細でフラワリーなアロマが絶妙では有りますが、それはちょっと勿体無い・・せめて3年・・いややはり5年かと。
セラーでエージングされ、是非ピノ・ノワール単一の、しかも全く化粧っ気のない美味しさをご堪能くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】
1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2021 Spatburgunder Mohlin Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
【このムーリンは2018年ものがアドヴォケイトで95ポイント付け、いきなりスターダムに伸し上がったんですが・・】
まぁ・・もしかしたらお客様も・・他のショップさんも、
「ヴァーゼンハウス、沢山入って・・楽に売れて、さぞかし楽に商売してるんだろうなぁ・・」
と思ってらっしゃるかもしれません。
でもね・・決してそんなことは無いんですね。全く・・楽もしていないし・・いつも無い知恵とお金を何とか絞り出して、やりくりしているんですね・・残念ながら。
確かに2018年ものはアドヴォケイトがいきなり高い評価を出して・・ビックリしましたよ。
「・・えっ?・・あなた方にこの繊細なワイン、判るんだ・・」
と言うような驚きです・・(高層ビルの屋上の高いところから・・大変申し訳ありません。)
だって・・そうでしょう?・・あれだけバリック漬けの濃ゆ~~いワインに高い評価を出していて・・淡くエレガントで繊細なピノ・ノワールを顧みることなんて無かった・・でしょう?
それに2018年の評価も、結局のところはNoisy wine の2018年もののヴァーゼンハウスが完売してから・・ベーレンが96ポイント付けたと知った訳ですから・・。
さらには、日本へのアロケーション自体、全然増えて来なかったですし、2020年、2021年と年を追う毎に減っちゃってますし、2021年ものに至っては、
「下のキュヴェも4千円代に」
なってしまいましたから・・。頑張って何とか3千円代に押し戻そうとしたんですが、どうやっても利益が少なくなり過ぎてしまうので仕方なく・・。
まぁ・・この2023年11月末の日のタイミングでは、
「このシュペートブルグンダー・ムーリン2021年は来春以降まで栓を抜かないこと!」
と・・言えることはそれだけです。飲んでもいませんので・・すみません。
こちらには販売条件が有りますのでどうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューを掲載しています。
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【ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェです!】 すみません、このムーリンもまだ飲んでません・・でも1本は必ず残しますんで・・そうしないと先行きのチェックも出来ないですから・・はい。
まぁ、お客様もご存じないはずですが、Noisy wine のテイスティングは結構にラフです。でもいつも出来るだけほぼ一緒の条件になるように・・もしくは変化が有っても出来るだけなだらかなものになるようにしています。
ラフと言うのはグラスに注いで香りを嗅いで口に含んで・・飲み始めて・・終わりです。通常のテイスティングですと飲みませんが、新着などでご紹介する自宅のテイスティングはしっかり飲んでいます。ですから、まぁ・・頑張っても3アイテムが限度。それ以上はある程度感覚が麻痺してしまいますから、やっても無駄です。
また、価格もちょっと上がりました。これは仕方が無い・・アドヴォケイトでも95~96ポイントまで付くようになってしまいましたし、何よりも「為替」で円が弱いことが原因です。
ですので、数は無い、価格は上昇、で厳しいんですが、ヴァーゼンハウスのトップ・キュヴェと言うことでご容赦いただけましたら幸いです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【誰が何点付けようがヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーのトップキュヴェはこれ、ムーリン!】
昨年の2018年ムーリンのご紹介時には、
「アドヴォケイト95ポイントの衝撃!云々・・」
と書いた noisy では有りますが、全て販売してしまってからしばらくして、2018年ベーレンの96ポイントを知った訳ですね。
まぁ、嬉しいのも反面、
「・・何で?」
と言う疑問は残りました。noisy 的にもそこはちゃんと判断していて、
「ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェは質的にも価格的にもムーリン」
だったから・・です。
確かにシャンボールチックなベーレンはエキスもしっかり出ていて素晴らしいワインでした。noisy も大好きなキュヴェです。なので嬉しかった訳ですが・・・何ですかね、noisy的には納得しきれなかった部分なんですね。
ベーレンはエキスが綺麗に出ていて開放的な個性でした。ムーリンの方は細やかな部分に複雑な表情を詰め込んでいて、まだそれが花を咲かせる前ではあるけれど、3月にはある程度のバランスを持っていました。

言ってしまえば、その時点で判りやすい素晴らしさを持っていたのは確かにベーレンですが、判りにくいがより総合ポテンシャルの高いのはムーリン・・。それは2019年も変わっていません。
2019年のベーレンは、無理をすれば今から飲んでも・・その良さはより取りやすいでしょう。2019年のムーリンはまだバランスし切ってはいないんですね。成長途中です。
面白いのは・・やはり色でしょう。2019年のムーリン、実に良い感じですよね。
まるで全く「圧」をかけていない、フリーランのみで仕上げたような美しい色合いをしています。
ですが・・どうでしょうか。決して外向的な色、ベクトルが発散に向かっているとはなっていないように・・見えないでしょうか?noisy 的には、その色さえ、
「まだ飲まないでね!」
と言っているように見えます。むしろ2018年ものの写真の方がより外向さを見せているように思います。
ですので、このトップ・キュヴェは、
「まだ絶対に開けてはダメ!」
と申し上げておきましょう。
少なくとも2020年の6月までは我慢の一手です。そこから少しずつ上昇して行くと踏んでいます。
さて、アドヴォケイトはヴァーゼンハウスを非常に推しているように思いますが、2019年もののヴァーゼンハウス、どのような評価をするのでしょうか。
noisy 的には今までと同様、
「やはりトップキュヴェはムーリン!」
と、お勧めいたします。そして、決して早く飲んでしまう事には反対ですが、
「難しい状況を確認するために敢えて開けてみる」
ことには賛成です。
ワインって・・簡単だけれど難しいですよね。両極を有し、その内部も緻密なもの・・決して濃いものが求められるのではなく、密度がちゃんとしっかり有るものが良いワインだと・・それはこれからも変わらないと思います。是非、仕上がるのを待ってお楽しみください。
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイト 95ポイントの衝撃!・・いや、そんなものは関係無いです!・・この見事な組成にこそ、美味しさの真実が有ると思います。】
これからの入手に不安だけしか残らない・・アドヴォケイトの高い評価です。通常なら、
「お、ちゃんと評価してる!」
と、noisy も評価するんですが、元々少ない量しか存在せず、販売しているところを見つけることさえ困難なヴァーゼンハウスですから、
「・・高い評価はお客さんがしてくれればそれで良い」
などと、勝手過ぎる偏った見方になってしまいます・・。それじゃいけないのでしょうが、何か裏が有るんじゃないかとさえ勘ぐってしまいます。
しかしこのワイン・・本当にグラン・クリュ並みの質感をしています。もう、要素のお姿ひとつひとつも・・例えばタンニン・・これも探せばちゃんと有るんですが・・
「極上の葡萄のみを選択し、本当に優しく扱い、圧も掛けるか掛けないか・・位の絞り」
で仕上げたとしか思えない、極上の扱いを受けた結果、生まれたワインだと判るはずなんです。
だから、海外メディアになんか、判らないだろう・・なんて思っていましたが、さにあらず・・思い上がった考えだったと反省はしています。
これ・・何とかサクッと飲めなくも無い「プライスゾーン」では有ります。なので、飲んでいただいても大丈夫・・です。
しかしながら数年・・最低3年で、相当美味しくなるのも見えています。
最高の材料を持って、慎重に・・かつ・・時には思い切った決断で仕上げられた、「最高に純な」ピノ・ノワールです。ブルゴーニュにそっくりだと言ってきましたが、もうブルゴーニュでこのようなワインは造れないでしょう。そこに独自性、ヴァーゼンハウスの真の姿が有ります。
全く化粧無し、有機的アプローチ、So2も必要最小限、最高の葡萄を得て生まれた素晴らしいピノです。ご堪能くださいませ。
● 2020 Spatburgunder Badischer et Weissburgunder Kaiserstuhl Red&White Set
シュペートブルグンダー・バーディシャー&ヴァイスブルグンダー・カイザーシュトゥール 紅白セット
【ベースのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)とヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)のセットです!】
海外ではヴァイスブルグンダーの人気がとても高いようでまず残っているのを見ませんが、日本はやはり、いかにヴァーゼンハウスだとしてもシュペートブルグンダー人気が半端無いようです。
ただし入荷は白の方が多いので、どうやってもバランスしないんですね・・なので、当初は限定数量ですがフリーでご案内させていただいたんですが、売れ方がかなりぎこちない感じでしたので、2回目入荷分は、
「ほぼ全部2本のセット+アルファ!」
と言うことにさせていただきました。
なお、シュペートブルグンダーの上級キュヴェを前回ご購入された方は、同じもののセットはご購入いただけませんのでご注意ください。
基本的にセットでもバラでもバラ単価は一緒です。今のところはヴァーゼンハウスもきちんと入荷して来ていますが、
「いつ外国にアロケーションを奪われないとも限らない」
ですからね。
非常にリーズナブルなのに物凄い可能性を秘めているワインだと思います。ご検討くださいませ。
●2020 シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【今すぐ飲みたいならこの2020シュペートブルグンダー・バーディシャー!・・整い始めています!これで充分旨い!・・勿論寝かせればもっともっと美味しい!こちらも超ドすっぴん美人です!】
ヴルカンはさらに高質ですが、まだ整ってないので飲まないでくださいね。こちらのバーディシャーは、今飲んでもエレガントでバランスが良く、何とも心地良くて最高に美味しいです!
今はもう・・
「超エレガントなブルゴーニュ・ピノ・ノワールに出会える気がしなくなってきた・・」
そんな時代のようでして、例えばアメリーの2013年のA.C.ブルとか、2016年以前のラマルシュとか、ご入院されてから音沙汰の無いルイ・ユエランとか・・
ポッカリと心に隙間が空いたまんまでいると、1年に1回、このヴァーゼンハウスが入荷してくる・・そしてその隙間を埋めてくれる訳です。
確かにブルゴーニュワインはこの10年で、めちゃんこ美味しくなりました。濃度不足が無くなったし、品格も向上・・そして価格も上昇し・・気候変動の影響でしょうか、アルコール分もしっかり出るようになって来ています。
ですがこのバーディシャーのように・・
「グラスを持った手が上から見える!」
ようなことは、まず無くなってしまったんですね。
濃くてバランスが良いと、やはり美味しいと思うのは人間の性でしょう。でも、無くなって行く..と思ってしまうと、それを求めてしまうのも同じことなのかもしれません。

2019年ものに比較しますと、それでもやや濃い色を持っていると思いますし、ややガーネットに寄った色彩です。でも淡さも持っていまして何とも美しく、妖しささえも生まれて来そうに見えます。
これはもう、ど真ん中なエレガンスを持っているピノ・ノワールです。バランスも本当に素晴らしい!・・これで良いじゃん!・・そうきっと思っていただけるはずです・・いや、
「薄いのは・・嫌!」
とおっしゃる方は上級キュヴェを飲んでください。もっともそちらも超エレガントですけどね。密度がもっと有りますから。
で、通常ですと、ここまでエレガントですと・・冷えると味がしないんですね・・アロマはふんわり香っても。
今までのヴァーゼンハウスは、2月のこの時期ですとまだ早かったです。でもファーストヴィンテージの2016年ものは、
「6月過ぎまでバランスしなかった!」
んです。
だから皆、良く判らなくて手を出せなかった・・「これ、どこが良いの?」と思ったはずです。
ですが、年を追う毎に、少しずつ、バランスする時期・・美味しく飲めるバランスになる時期ですね・・これが早まっているように思います。
なので、このバーディシャーは今飲み始めてOK!・・でもこの上のヴルカンはまだ早いです。トップ・キュヴェは今も飲めますが、せっかくこれから色々な表情が生まれて来ますから勿体ない・・そう思っていてください。
超絶に優しくエレガントでピュアでナチュラル!・・ほのぼのな味わい・・だけかと思ったら全然違う、芯も実はしっかりしていて、熟成も長く可能!・・それがこのシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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●2020 ヴァイスブルグンダー・カイザーシュトゥール・バーディシャー・ラントヴァイン
【ヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーはいつもピカ一の出来!・・まぁ、ブルゴーニュファンからは中々ご理解いただけませんが!】
アドヴォケイトはこの2018年ものの普通のヴァイスブルグンダーに、なんと91ポイントも付けていまして・・今から2年前ですが、ど~もそれからアドヴォケイトとnoisy の相性が非常に良く無い・・いや、良いのか?・・判りませんが、ユベール・ラミーには修正してまで100ポイントを献上したかと思えば、2年連続での100ポイント献上で、もはやラミーは「押しても押されぬ存在」になってしまいましたから、noisy としては、扱わせていただいているドメーヌに高い評価をしてくれるのは有難い面もあるし、良かったよね・・ラミー!・・と言う嬉しい気持ちも有りながら、
「・・なんてことしてくれんの!」
と・・平和な時間を謳歌できなくなってきた昨今の Noisy wine の原因ともなっていると思ってしまう一面も有るんですね。
まぁ・・ラミーは10年弱掛かりましたが、ヴァーゼンハウスは最初から完売でしたし、アドヴォケイトの高い評価が付くまで3年しか掛かっていません。ですので余計そう感じてしまうのかもしれません。
だって・・ヴァーゼンハウス、「何とも心地良い味わい!」じゃないですか・・。飲んでいて疲れないのも有りますが、昨今のフレンチワインは結構に強い性格な場合が多いですから・・。
それでも、余りドイツっぽく無い味わい・・酸が立って無くて柔らかいですし、おそらくこのバーデンの地質がブルゴーニュそっくりなんですね・・だからこれほど心に身体に染み入ってくる感じがするんじゃないか、ブルゴーニュのミネラリティがほぼ身体を造っているに等しい noisy にとっては、無くてはならないワインなんですね・・普段は全然飲めないけど。
ですから、
「ブルゴーニュラヴァーもピノ・ブランだと言って避けていたら美味しいものを自分から見捨てることになる!」
と言い続けて・・ヴァーゼンハウスの初年度から言ってますから5年目かな?・・いい加減、目を覚ましてください・・(^^;;

この、ブルゴーニュのシャルドネにも似た中低域の膨らみ感を含んだ、全域の膨らみを黄色の果実主体で真ん丸に感じさせてくれる見事なヴァイスブルグンダーです。
格的に言いますと、やはりこちらも村名クラスでしょうか。ですが、並みの村名では有りませんで、年々その精緻さとふくよかさを増して来ています。
まぁ・・初年度の、「2016 年ヴァイスブルグンダー・ムーリン」には・・ぶっ飛びました。
「なんじゃこりゃ!」
でした。
言ってしまえば、このワインだけ余りブルゴーニュっぽく無かったんですよ。どちらかと言いますと新世界的なシャルドネ・・みたいな・・甘くはないのにゴージャス感が凄くて、ワインは滅茶美味しいがブルゴーニュ感は低い・・敢えて寄せて言うなら、
「ギイ・アミオのレ・ドゥモワゼル的な味わい」
でして、滅茶美味しいんだけどブルゴーニュっぽく無いと言う・・どこかブルゴーニュワインラヴァーの心に傷を残す??的な味わいでした。ですが・・何度も言いますが、ワインとしますととんでもなく美味しかったです!
いまやヴァイスブルグンダーのムーリンは、そんな新世界的な味わいはしませんから・・むしろ、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネと間違うほどの味わいです。
この村名格と思われるヴァイスブルグンダーも、ヴァーゼンハウスらしいしなやかで優しい角度を持った、全域に丸い素晴らしい味わいでした。2020年..旨いです!・・おそらく過去最高は間違い無しです!
しかも「仕上がり具合」はどのワインよりも早い感じに思われます。アルコール分も12.5%とちょうど良く、グラスの写真を走る涙も「ゆるゆる」と有って、目立たないがグラもちゃんとあるんですね。是非飲んでみてください!・・ブルゴーニュワインファンに、是非飲んでみていただきたい・・素晴らしいヴァイスブルグンダーです。
● 2020 Spatburgunder Vulkan et Weissburgunder Kaiserstuhl Red&White Set
シュペートブルグンダー・ヴルカン&ヴァイスブルグンダー・カイザーシュトゥール 紅白セット
【秀逸なピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)の2020ヴルカンとピノ・ブラン(ヴァイスブルグンダー)のカイザーシュトゥールをセットにしました!】
まぁ・・どうにも仕方が無いんですが、ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーの人気が凄くて、ようやっと最近になってヴァイスブルグンダーも、
「美味しいですよね!」
と言ってもらえるようになって来ました。
やはり一度染み付いた思い込みを跳ね返すのは尋常では進まないものだとは判っていても、
「そうは言っても供給の赤白のバランスが現状の需要に合っている訳では無い!」
ので、多く入ってくる白の方を飲んでみていただかないといけない訳ですね。
何も美味しく無いものを買ってくれと言っているのではなく、滅茶美味しいから思い込みを消し去るために飲んでみて欲しいと・・思っている訳です。
なお、ガチガチのブルファンの方は、飲むタイミングにより、ヴァーゼンハウスのピノ・ノワールでさえ・・理解できない可能性も有ります。まぁ、2020年ものは今でもしっかりしていますので、さほどは心配してはいないんですが・・
「数か月~数年寝かせるだけで、とんでもないほど印象が変わる!」
と覚えておいてくださいね。どうぞよろしくお願いいたします。
◆2020 シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【過去一、間違い無し!・・素晴らしい出来です!・・が、残念ながらポテンシャルが高い分、仕上がり途中です。先にバーディシャーを飲んでお待ちください!】

旨いですね~・・過去一な出来はもう間違いありません。いつも一番先にバランスしている・・と言いますか、下のキュヴェが・・
「超繊細!」
でして時間が経過して少し膨らみが出てくるまで待たないといけない傾向が見えるので、このヴルカンを先に飲むようにお伝えしていたかな・・と思います(自分で書いた以前のレヴューはまともに読んでいないので・・すみません。)
ですがこの2020年のヴァーゼンハウス、2019年ものより、より熟しているには間違いないんですね。
ですから、この下のクラスのバーディシャーはバランスするのが(美味しく飲めるようなバランス)2020年ものは早かったと思われ、このヴルカンに関しては、いつもよりも濃密さが有りポテンシャルも高いため、
「幾分かの熟成期間」
を長く見るべき・・と判断しました。
ま~・・この見た目、まさしくエレガント系のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。大昔のD.R.C.のシンプルなエチケットを彷彿させてくれますから、何とも心憎い演出です。その対比でこの少しガーネット寄り・・血っぽい色?・・赤紫っぽい感じが映えて見えます。
鉱物感がしっかり有って、ややジュヴレとかモレ、もしくはヴォーヌ=ロマネ的なニュアンスを感じますから、やはりバーディシャーよりも1クラス上でしょう。ほぼ1級クラスと言って良いかと思います。

見た目でも2019年物が「赤茶けて見える」ような対比になっちゃってますから、よりミネラリティが豊富で果実感もしっかり、複雑性も高いと感じます。
それに加え、やはりエキスの旨味がよりしっかり感じられますから、
「・・いいね!」
と思っていただけると思うんですね。
あ、全く関係無いことですが、この「いいね」のバナーは2000年頃から noisy は使ってます。途中で少し小さく作り変えていますが、決して某SNSをマネして始めたものではありませんので・・はい。
ヴァーゼンハウスの基本である、優しく穏やかで何の化粧も無い、葡萄本来の味わいをナチュラルにピュアに表現した超エレガントな味わいには全く変わりはありません。
ですが敢えて・・
「あと1~2カ月待って!」
「暖かくなったなと肌でしっかり感じられるようになったら!」
と申し上げておきたいと思います。
すみません、たった24本の入荷です。どうぞよろしくお願いいたします。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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◇2020 ヴァイスブルグンダー・(カイザーシュトゥール・)バーディシャー・ラントヴァイン
【ヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーはいつもピカ一の出来!・・まぁ、ブルゴーニュファンからは中々ご理解いただけませんが!】
アドヴォケイトはこの2018年ものの普通のヴァイスブルグンダーに、なんと91ポイントも付けていまして・・今から2年前ですが、ど~もそれからアドヴォケイトとnoisy の相性が非常に良く無い・・いや、良いのか?・・判りませんが、ユベール・ラミーには修正してまで100ポイントを献上したかと思えば、2年連続での100ポイント献上で、もはやラミーは「押しても押されぬ存在」になってしまいましたから、noisy としては、扱わせていただいているドメーヌに高い評価をしてくれるのは有難い面もあるし、良かったよね・・ラミー!・・と言う嬉しい気持ちも有りながら、
「・・なんてことしてくれんの!」
と・・平和な時間を謳歌できなくなってきた昨今の Noisy wine の原因ともなっていると思ってしまう一面も有るんですね。
まぁ・・ラミーは10年弱掛かりましたが、ヴァーゼンハウスは最初から完売でしたし、アドヴォケイトの高い評価が付くまで3年しか掛かっていません。ですので余計そう感じてしまうのかもしれません。
だって・・ヴァーゼンハウス、「何とも心地良い味わい!」じゃないですか・・。飲んでいて疲れないのも有りますが、昨今のフレンチワインは結構に強い性格な場合が多いですから・・。
それでも、余りドイツっぽく無い味わい・・酸が立って無くて柔らかいですし、おそらくこのバーデンの地質がブルゴーニュそっくりなんですね・・だからこれほど心に身体に染み入ってくる感じがするんじゃないか、ブルゴーニュのミネラリティがほぼ身体を造っているに等しい noisy にとっては、無くてはならないワインなんですね・・普段は全然飲めないけど。
ですから、
「ブルゴーニュラヴァーもピノ・ブランだと言って避けていたら美味しいものを自分から見捨てることになる!」
と言い続けて・・ヴァーゼンハウスの初年度から言ってますから5年目かな?・・いい加減、目を覚ましてください・・(^^;;

この、ブルゴーニュのシャルドネにも似た中低域の膨らみ感を含んだ、全域の膨らみを黄色の果実主体で真ん丸に感じさせてくれる見事なヴァイスブルグンダーです。
格的に言いますと、やはりこちらも村名クラスでしょうか。ですが、並みの村名では有りませんで、年々その精緻さとふくよかさを増して来ています。
まぁ・・初年度の、「2016 年ヴァイスブルグンダー・ムーリン」には・・ぶっ飛びました。
「なんじゃこりゃ!」
でした。
言ってしまえば、このワインだけ余りブルゴーニュっぽく無かったんですよ。どちらかと言いますと新世界的なシャルドネ・・みたいな・・甘くはないのにゴージャス感が凄くて、ワインは滅茶美味しいがブルゴーニュ感は低い・・敢えて寄せて言うなら、
「ギイ・アミオのレ・ドゥモワゼル的な味わい」
でして、滅茶美味しいんだけどブルゴーニュっぽく無いと言う・・どこかブルゴーニュワインラヴァーの心に傷を残す??的な味わいでした。ですが・・何度も言いますが、ワインとしますととんでもなく美味しかったです!
いまやヴァイスブルグンダーのムーリンは、そんな新世界的な味わいはしませんから・・むしろ、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネと間違うほどの味わいです。
この村名格と思われるヴァイスブルグンダーも、ヴァーゼンハウスらしいしなやかで優しい角度を持った、全域に丸い素晴らしい味わいでした。2020年..旨いです!・・おそらく過去最高は間違い無しです!
しかも「仕上がり具合」はどのワインよりも早い感じに思われます。アルコール分も12.5%とちょうど良く、グラスの写真を走る涙も「ゆるゆる」と有って、目立たないがグラもちゃんとあるんですね。是非飲んでみてください!・・ブルゴーニュワインファンに、是非飲んでみていただきたい・・素晴らしいヴァイスブルグンダーです。
● 2020 Spatburgunder Kanzel et Weissburgunder Mohlin Red&White Set
シュペートブルグンダー・カンゼル&ヴァイスブルグンダー・ムーリン 紅白セット
【シュペートブルグンダーのカンゼルとヴァイスブルグンダーのムーリンをセットにしたトップ・キュヴェ・セットです!】
少しだけ有るこのトップ・キュヴェをどう販売しようかと随分と無い頭を絞ってみました。やはりこの先もヴァーゼンハウスを扱う上で、数の多い白を飲んでみていただいて、その美味しさを判っていただくしかない訳でして・・。
もともともはヴァーゼンハウスは赤が18本ずつ3アイテム、白も同じくらいで2アイテムで始まっていたと思います。ですので、今はアイテムが増えたのでむしろ総数はけっこう増えてはいるんですね。
ただし上級キュヴェはむしろ減ってます。1ケースしか来ないんですね。その内1本位はテイスティングに使用してしまいますから、良いところ10本位の販売です。
まぁ・・noisy などはむしろ、グートエーデルが大好きで、あんなにエレガントでアル分も低くて強く無いのに、
「まったくシャバくない!」
何とも優しい白の懐の深さにやられちゃいますし、全域で美味しいヴァイスブルグンダーにも惚れちゃいますが、やはり皆さん、シュペートブルグンダーに目が行っちゃうんですよね。
でも、お箸が1本じゃ食べにくいように、ワインの仕入れ時も「白はいらないから赤だけくれ・・」なんてクルティエさんに言っちゃったら、もうそれっきりになっちゃいますんで・・。
なので、これからヴァーゼンハウスの知名度がどんなに上がろうとも盤石な状態にしておかないといけない訳ですね。まぁ、noisy の仕事じゃないでしょ?って言えばそれっきりでは有りますが、世の中不思議なもので、
「正しい競争相手と、正しい仕入れ先と、聞く耳をお持ちのお客様」
が必要なんですね。もちろん、ワインを造ってくれる造り手さんがいないとどうにもならないんですが、「業界の正常化」でしょうかね。なんだか最近は変な状況になって来てしまいました。ご検討くださいませ。
●2020 シュペートブルグンダー・カンゼル・バーディシャー・ラントヴァイン
【ヴァーゼンハウスのトップスリーの一角!・・セレクション・マサル、そしてもっともリーズナブルなアイテムです。】 残念ながらテイスティングを諦めたカンゼルとムーリンです・・まぁ・・あと12本位入荷が有れば、どちらかは飲めたんじゃないかと思いますが、2020年ものは多く無いそうなので仕方が有りません。
ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーを飲むと、
「・・はっ!?」
と気付くことが有ります。
まぁ・・おそらく皆さんも感じていることだと思うんですが・・
「ピノ・ファン..だよね・・」
みたいな感覚・・お持ちでしょう?
その上で、全房だったりMCだったり・・でもそれだけじゃないよね?・・みたいな感じですね。
その辺りはヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーに共通なんですが、上級キュヴェになってくるとちょっと違うんですね。さらに・・それだけじゃぁ無いと。
このカンゼルはマッサル・セレクスィヨンだそうで・・様々なクローンを一緒に、同じ畑で栽培している訳です。ですから・・ちょっと複雑性が高くなる可能性が有りますよね。
で、植え替えもしているようですから・・この先もその効果は深くなって行くと想像しています。やはり早飲みは厳禁でしょう・・妖艶さが出てくるまで、是非待ってお飲みください。
以下は以前のレヴューです。
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【白っぽいミネラリティ、透明感が強めのミネラリティがしっかり載ったカンゼル!これも素晴らしいです!】
やはりポテンシャルの高いワインのテイスティングは楽しいですね~・・しかも独自性をしっかり持っていながら、それがまたブルゴーニュにソックリ、いや、
「以前のブルゴーニュを彷彿させる」
もので有る訳ですから・・noisy にとっても飲んでいても実に楽しいものであるんですね。
しかし、例えば
「でも・・70~80年代のブルゴーニュワインなんて知らないよ・・」
なんて方は、今や大勢いらっしゃる訳ですが、それでもその方々が・・
「ヴァーゼンハウス、最高!」
と言ってくださる訳ですから・・ん~~・・何とも皮肉な感じにも思えてしまう訳です。
2019年のカンゼルは、2018年もののカンゼルに比較すると、なんと・・
「色合いは薄め!」
に見えますよね?・・透明感と言うか不透明感も・・ですが、そんなミネラリティの強さが色合いを抑え込んでいる・・そんな感じがします。
ですので、トップスリーの中では最も硬質です。とはいえヴァーゼンハウスですから・・フワフワッとした独特の浮遊感はそのままですよ。実に旨いです。

2018年のカンゼルはアドヴォケイトで93ポイントでした。これも後で・・全て販売してしまってから判ったことです。
そして2018年ものはちょっとコルトン風な硬質さを持ちつつ、2019年ものよりもピュアさは勝っていたと思います。2019年ものはより凝縮度が高まり、より複雑性も出て来ています。
その凝縮感と複雑性、そしてコア感の薄さ、独特の浮遊感が相まって、
「まだ仕上がって無い感」
がバリバリ・・な状況なんですね。
最もこれはこれから急激に仕上がって行くものだとも思います。やはり2022年の5~6月頃を境に、コア感がど真ん中に定着し、凝縮感と複雑性、ミネラリティの位置関係が決まって仕上がってくるので、
「やはり2019年ものもシャンボールかコルトンか?」
は変わりないですね。
アドヴォケイトもおそらく93ポイントから積み上げるんじゃないかと見ています。noisy がお客さんだったら、
「そうか・・じゃぁアドヴォケイトを見てから買おう!」
と思うはずなんですが、でもそれは無理!・・だと思います。数が全然無いですので、やはりここはムーリン、ベーレン、カンゼルと三種の神器に加えて白のムーリン、ベーレンも欲しいところだと思います。
あ、言っておきますが・・ヴァーゼンハウスのピノ・ブラン、ヴァイスブルグンダーは滅茶苦茶美味しいですので・・今飲んでも超美味しいです。是非コラムをご覧くださいね。
非常に希少なキュヴェです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは見事なシャンボール的なビロードのテクスチュア!?それとも超上質なコルトンか!?】
初登場のカンゼル、素晴らしいです!noisy的には結構に「シャンボール=ミュジニー的」だなぁ・・と思います。でも、余り無いですが、稀に出会う超上質なコルトン・・っぽい感じもします・・
何せ、ベーレンが少し襞を感じさせるテクスチュアを持っていて、温感も僅かに暖かいので、ノーズも考えるとヴォーヌ=ロマネ的だと思っているんですが、こちらはもう全然違う。透明感の滲むミネラリティが全ての要素をコーティングしている感じでして、伸びやかでベリーやチェリーの美味しい・・しかも、しっかりヴァーゼンハウスを感じさせてくれる見事な「超自然さ」を持っているんですね。なので、「シャンボール系だ」と思ってしまう訳です。
そして・・本当に心を揺さぶられます。懐かしさはジャイエなのか、D.R.C.なのか、それとも無駄に開けていた古いブルゴーニュワインたちを思い出したのか、それとも、その優しい侵入角が由来するのか・・本能的に、
「・・おいしい・・」
と思わされてしまっているのかもしれないとさえ感じてしまいます。
ベーレンよりも、より冷涼なテロワールだと思うんですね。その冷ややかさと非常に滑らかなテクスチュア、果実表現のニュートラルさがこのカンゼルの特徴かな・・と思います。
noisy的には・・カンゼル、相当に好きです。だって、シャンボール大好きですから・・。ルイ・ユエラン、早く復活して欲しいとも思っています。ただし、ルイ・ユエランよりもずっと「純」な味わい、存在です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!・・追加は無いと思います。
●2020 ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
【滅茶高質な黄色い小果実がエレガントに香る、全域に丸い・・超自然な飲み物・・です。】
もう、「理想」と言う言葉を持って来たくなってしまう・・素晴らしい味わいです!
そこには樽の影響も無い、ただただ葡萄そのものが余分なものの関与をさせずワインに昇華された液体があるだけ・・です。
ですから飲んでいると、
「・・こりゃぁ・・ド・シャソルネイのフレッドはヤキモチを焼くに違い無い・・」
などと思ってしまって・・思わず・・「にやり」としてしまう訳ですね。きっとそばで見ていたら・・
「・・気持ち悪!」
と、思い切り引いてしまうに違いないでしょう。でも・・良いんですよその位で。まぁ、作用・反作用って、確か小学校位の時に習ったかなと思い出しますが、最近はどうもそんな「当たり前」のことを大人も感じない・・と言うか、
「マニュアルに無いから」
なんてね・・。あ、また面白い話しを思い出しました。
ある芸能人の方が某ドーナツショップに行かれたそうです。そこでお土産に持って行こうと、ドーナツを二十個・・かな?・・トレイに乗せてレジに行ったそうです。
「・・店内でお召し上がりされますか?」
凄いですよね~・・ま、日本語は難しいとは言え・・マニュアルにそのように書いてあるかもしれないとは言え、そう教わったからとは言え・・
「そうじゃないでしょ?」
と・・、ちゃんと正対して受け止めれば、その言い方はマズイと判るはずです。まぁ・・魔が差しただけだとは思いますけどね・・ウケを考えますと鉄板ネタでしょう。

2019年ものよりも、確実に美味しい・・成長していると判る見事な出来です。
グラスの縁から伝う涙の・・ピュアさ、ほんのりと粘性を見せる姿、その先端に少し溜まった・・少しフレッシュさが垣間見えるかのような溜まり方・・実にエレガントに見えます。
しかし確実に濃密さは増えて来ています。12.5度と言う、超エレガンスを見せるには最適のアルコール分を持ち、様々な方向へのベクトルを見事にまとめ上げた優しくも滑らかな液体です。
口内で転がしても、実に長く楽しめるピュアでナチュラルな味わいですが、喉奥に放り込んでも、喉近辺の感覚器官がしっかり反応してくれます。その姿は派手さは無いものの、質的な高さをたっぷりと感じさせてくれますから、
「これは喉の奥で飲む飲み物では無い」
と人は気付き、また口内でゆっくりと楽しみながら飲むと言う、高級ワインの楽しみ方に戻って行きます。
こんな作用、反作用・・かな?・・違うか・・noisy 的にはワインとの会話だと思っていますが、1人で飲んでいても非常に楽しい・・素晴らしいポテンシャルを持っています。是非飲んでみてください。超お勧めします。
● 2020 Spatburgunder Bellen et Weissburgunder Mohlin Red&White Set
シュペートブルグンダー・ベーレン&ヴァイスブルグンダー・ムーリン 紅白セット
【もう一つのシュペートブルグンダーのトップキュヴェ、ベーレンと、ヴァイスブルグンダーのトップ・キュヴェ・ムーリンのセットです。】
希少なアイテムのセットです。どちらもテイスティング済で・・滅茶美味しいです。ただし、飲み頃は計ってお楽しみくださいね。上限は有るにせよ育てる時間は長いほど仕上がって行くタイプのワインです。どうぞよろしくお願いいたします。
●2020 シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【激繊細な超高質ピノ・ノワール!・・凄い気品・・旨いです!】
ヴァーゼンハウスの3つのトップ・キュヴェの片割れ、ベーレンです。激繊細タイプですね。
まぁ・・このグラスの色彩をご覧いただきますと、下のクラスの「ヴルカン」よりも淡いです。その分、充実した石灰的なミネラリティを多く含んでいまして、
「今まではヴォーヌ=ロマネと言ってましたが・・2020年ものはシャンボール=ミュジニータイプ」
と修整させていただきます・・(^^;;
何せ2018年ものはアドヴォケイトで96ポイントも付いてしまいましたから、より高価格のムーリンの立場が危うくなってしまいそうですが、その辺はもはや、
「好み」
だと思いますよ。
今までに何度も申し上げていますが、海外メディアのテイスターさんたちは結構に我儘でして、
「自身の好みを抑えて評価することが出来ない」
んですね・・きっと。
なので、テイスティング中にちょっと何かしらの疑問が沸いてくると、その矛先はテイスティングしているそのアイテムの評価に向かって行きます。その疑問は自分自身の問題である可能性に気付かないんじゃないかとさえ思ってしまいます。評価を見ていて結構な回数で、
「・・そりゃ無いんじゃない?」
と感じることが多いです。

この、明らかに透明・半透明のミネラリティを多量に含む味わいと香り、そして見た目を考えますと、ブルゴーニュでも相当に質の高いワインと比較すべきであることは一目瞭然でしょう。
確かに一番下のバーディシャーは、劇的にエレガントで非常に旨いです。ですが、このベーレンのような・・
「気品」
までにはたどり着かないんですね。
今飲んでも充分、この素晴らしさは判っていただけると思います。ですが同時に、
「飲むには早すぎる!」
も間違い在りません・・そりゃそうです・・そんなにすぐ、このような高品質ワインの全てがさらけ出される程度のポテンシャルでは無いからです。
何せかなり冷えていても・・滅茶美味しいんですよ。味わいが沈まないんですね。そして上がって来てもそれは大きくは変わらず、ゴールデンな温度帯・・14~16度位でしょうか・・そこで、最高のパフォーマンスを見せてくれます。
数は無いので・・是非1本、セラーで育ててください。お勧めします!
●2020 ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
【滅茶高質な黄色い小果実がエレガントに香る、全域に丸い・・超自然な飲み物・・です。】
もう、「理想」と言う言葉を持って来たくなってしまう・・素晴らしい味わいです!
そこには樽の影響も無い、ただただ葡萄そのものが余分なものの関与をさせずワインに昇華された液体があるだけ・・です。
ですから飲んでいると、
「・・こりゃぁ・・ド・シャソルネイのフレッドはヤキモチを焼くに違い無い・・」
などと思ってしまって・・思わず・・「にやり」としてしまう訳ですね。きっとそばで見ていたら・・
「・・気持ち悪!」
と、思い切り引いてしまうに違いないでしょう。でも・・良いんですよその位で。まぁ、作用・反作用って、確か小学校位の時に習ったかなと思い出しますが、最近はどうもそんな「当たり前」のことを大人も感じない・・と言うか、
「マニュアルに無いから」
なんてね・・。あ、また面白い話しを思い出しました。
ある芸能人の方が某ドーナツショップに行かれたそうです。そこでお土産に持って行こうと、ドーナツを二十個・・かな?・・トレイに乗せてレジに行ったそうです。
「・・店内でお召し上がりされますか?」
凄いですよね~・・ま、日本語は難しいとは言え・・マニュアルにそのように書いてあるかもしれないとは言え、そう教わったからとは言え・・
「そうじゃないでしょ?」
と・・、ちゃんと正対して受け止めれば、その言い方はマズイと判るはずです。まぁ・・魔が差しただけだとは思いますけどね・・ウケを考えますと鉄板ネタでしょう。

2019年ものよりも、確実に美味しい・・成長していると判る見事な出来です。
グラスの縁から伝う涙の・・ピュアさ、ほんのりと粘性を見せる姿、その先端に少し溜まった・・少しフレッシュさが垣間見えるかのような溜まり方・・実にエレガントに見えます。
しかし確実に濃密さは増えて来ています。12.5度と言う、超エレガンスを見せるには最適のアルコール分を持ち、様々な方向へのベクトルを見事にまとめ上げた優しくも滑らかな液体です。
口内で転がしても、実に長く楽しめるピュアでナチュラルな味わいですが、喉奥に放り込んでも、喉近辺の感覚器官がしっかり反応してくれます。その姿は派手さは無いものの、質的な高さをたっぷりと感じさせてくれますから、
「これは喉の奥で飲む飲み物では無い」
と人は気付き、また口内でゆっくりと楽しみながら飲むと言う、高級ワインの楽しみ方に戻って行きます。
こんな作用、反作用・・かな?・・違うか・・noisy 的にはワインとの会話だと思っていますが、1人で飲んでいても非常に楽しい・・素晴らしいポテンシャルを持っています。是非飲んでみてください。超お勧めします。
● 2020 Spatburgunder Mohlin et Weissburgunder Mohlin Red&White Set
シュペートブルグンダー・ムーリン&ヴァイスブルグンダー・ムーリン 紅白セット
【シュペートブルグンダーのムーリンと、ヴァイスブルグンダーのムーリン、赤白のトップ・キュヴェのセットです!】
すみませんが前回の新着でシュペートブルグンダーのムーリンをお買い上げの方はご遠慮ください。どうぞよろしくお願いいたします。
このシュペートブルグンダーのムーリンが初めて日本に上陸したのは確か2018年ものでした。もしかしたら以前にも造ってはいたのかもしれませんが、全く情報は有りませんでした。
ですが・・いきなり95ポイントとアドヴォケイトに評価された訳でして、それはもうビックリしたものです。
一方のヴァイスブルグンダーのムーリンはファーストヴィンテージの2016年ものでした。これはもう、誰も何も訳が判らない中で、ただ12000円と言う上代が付いていました。日本に入って来たのは確か18本。
エージェントさんも飲みたいと思っても手を出せないし、
「ドイツワインのピノ・ブランが12000円??」
ですから・・。そりゃぁ・・ドイツの若者のファーストヴィンテージのトップ・キュヴェで、たった18本で、誰も評価もしていない中・・そんなに高いの?となってしまう訳ですね。
仕方が無いので、
「テイスティング用に買うから・・送って!」
と、ヴァーゼンハウスの上級キュヴェを送っていただいた訳です。勿論、下のキュヴェはテイスティング済で、noisy 的にはその時に光明が見えたんですね。
で、飲んでみたら・・他のワイン..シュペートブルグンダー..赤、ピノ・ノワールの判りにくさ(美味しく無いと言う意味ではなく)とは裏腹に、
「これはもう・・誰が飲んでも美味しい!と言うみごとな味わい!」
だった訳ですね。
それでも少々、フレンチと言うよりも新世界的な雰囲気に寄った味わいでしたが、ま~~~~・・とんでもなく美味しい!・・なので、結局残り全部、仕入れることになった訳です。それがこの2020年ものヴァイスブルグンダー・ムーリンの仕入れ・・たった12本ですが・・(^^ それに繋がっている訳です。
ですから noisy 的にもヴァイスブルグンダー・ムーリンは、非常に思い入れのあるワインなんですね。ちょっと黄色が強い、意思をしっかり持っているような色彩がとても印象的でした。
なのでこのヴァーゼンハウスのムーリン、是非飲んでみていただきたいと思っているんです。どうぞよろしくお願いいたします。
【ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェです!】 すみません、このムーリンもまだ飲んでません・・でも1本は必ず残しますんで・・そうしないと先行きのチェックも出来ないですから・・はい。
まぁ、お客様もご存じないはずですが、Noisy wine のテイスティングは結構にラフです。でもいつも出来るだけほぼ一緒の条件になるように・・もしくは変化が有っても出来るだけなだらかなものになるようにしています。
ラフと言うのはグラスに注いで香りを嗅いで口に含んで・・飲み始めて・・終わりです。通常のテイスティングですと飲みませんが、新着などでご紹介する自宅のテイスティングはしっかり飲んでいます。ですから、まぁ・・頑張っても3アイテムが限度。それ以上はある程度感覚が麻痺してしまいますから、やっても無駄です。
また、価格もちょっと上がりました。これは仕方が無い・・アドヴォケイトでも95~96ポイントまで付くようになってしまいましたし、何よりも「為替」で円が弱いことが原因です。
ですので、数は無い、価格は上昇、で厳しいんですが、ヴァーゼンハウスのトップ・キュヴェと言うことでご容赦いただけましたら幸いです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【誰が何点付けようがヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーのトップキュヴェはこれ、ムーリン!】
昨年の2018年ムーリンのご紹介時には、
「アドヴォケイト95ポイントの衝撃!云々・・」
と書いた noisy では有りますが、全て販売してしまってからしばらくして、2018年ベーレンの96ポイントを知った訳ですね。
まぁ、嬉しいのも反面、
「・・何で?」
と言う疑問は残りました。noisy 的にもそこはちゃんと判断していて、
「ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェは質的にも価格的にもムーリン」
だったから・・です。
確かにシャンボールチックなベーレンはエキスもしっかり出ていて素晴らしいワインでした。noisy も大好きなキュヴェです。なので嬉しかった訳ですが・・・何ですかね、noisy的には納得しきれなかった部分なんですね。
ベーレンはエキスが綺麗に出ていて開放的な個性でした。ムーリンの方は細やかな部分に複雑な表情を詰め込んでいて、まだそれが花を咲かせる前ではあるけれど、3月にはある程度のバランスを持っていました。

言ってしまえば、その時点で判りやすい素晴らしさを持っていたのは確かにベーレンですが、判りにくいがより総合ポテンシャルの高いのはムーリン・・。それは2019年も変わっていません。
2019年のベーレンは、無理をすれば今から飲んでも・・その良さはより取りやすいでしょう。2019年のムーリンはまだバランスし切ってはいないんですね。成長途中です。
面白いのは・・やはり色でしょう。2019年のムーリン、実に良い感じですよね。
まるで全く「圧」をかけていない、フリーランのみで仕上げたような美しい色合いをしています。
ですが・・どうでしょうか。決して外向的な色、ベクトルが発散に向かっているとはなっていないように・・見えないでしょうか?noisy 的には、その色さえ、
「まだ飲まないでね!」
と言っているように見えます。むしろ2018年ものの写真の方がより外向さを見せているように思います。
ですので、このトップ・キュヴェは、
「まだ絶対に開けてはダメ!」
と申し上げておきましょう。
少なくとも2020年の6月までは我慢の一手です。そこから少しずつ上昇して行くと踏んでいます。
さて、アドヴォケイトはヴァーゼンハウスを非常に推しているように思いますが、2019年もののヴァーゼンハウス、どのような評価をするのでしょうか。
noisy 的には今までと同様、
「やはりトップキュヴェはムーリン!」
と、お勧めいたします。そして、決して早く飲んでしまう事には反対ですが、
「難しい状況を確認するために敢えて開けてみる」
ことには賛成です。
ワインって・・簡単だけれど難しいですよね。両極を有し、その内部も緻密なもの・・決して濃いものが求められるのではなく、密度がちゃんとしっかり有るものが良いワインだと・・それはこれからも変わらないと思います。是非、仕上がるのを待ってお楽しみください。
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイト 95ポイントの衝撃!・・いや、そんなものは関係無いです!・・この見事な組成にこそ、美味しさの真実が有ると思います。】
これからの入手に不安だけしか残らない・・アドヴォケイトの高い評価です。通常なら、
「お、ちゃんと評価してる!」
と、noisy も評価するんですが、元々少ない量しか存在せず、販売しているところを見つけることさえ困難なヴァーゼンハウスですから、
「・・高い評価はお客さんがしてくれればそれで良い」
などと、勝手過ぎる偏った見方になってしまいます・・。それじゃいけないのでしょうが、何か裏が有るんじゃないかとさえ勘ぐってしまいます。
しかしこのワイン・・本当にグラン・クリュ並みの質感をしています。もう、要素のお姿ひとつひとつも・・例えばタンニン・・これも探せばちゃんと有るんですが・・
「極上の葡萄のみを選択し、本当に優しく扱い、圧も掛けるか掛けないか・・位の絞り」
で仕上げたとしか思えない、極上の扱いを受けた結果、生まれたワインだと判るはずなんです。
だから、海外メディアになんか、判らないだろう・・なんて思っていましたが、さにあらず・・思い上がった考えだったと反省はしています。
これ・・何とかサクッと飲めなくも無い「プライスゾーン」では有ります。なので、飲んでいただいても大丈夫・・です。
しかしながら数年・・最低3年で、相当美味しくなるのも見えています。
最高の材料を持って、慎重に・・かつ・・時には思い切った決断で仕上げられた、「最高に純な」ピノ・ノワールです。ブルゴーニュにそっくりだと言ってきましたが、もうブルゴーニュでこのようなワインは造れないでしょう。そこに独自性、ヴァーゼンハウスの真の姿が有ります。
全く化粧無し、有機的アプローチ、So2も必要最小限、最高の葡萄を得て生まれた素晴らしいピノです。ご堪能くださいませ。
●2020 ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
【滅茶高質な黄色い小果実がエレガントに香る、全域に丸い・・超自然な飲み物・・です。】
もう、「理想」と言う言葉を持って来たくなってしまう・・素晴らしい味わいです!
そこには樽の影響も無い、ただただ葡萄そのものが余分なものの関与をさせずワインに昇華された液体があるだけ・・です。
ですから飲んでいると、
「・・こりゃぁ・・ド・シャソルネイのフレッドはヤキモチを焼くに違い無い・・」
などと思ってしまって・・思わず・・「にやり」としてしまう訳ですね。きっとそばで見ていたら・・
「・・気持ち悪!」
と、思い切り引いてしまうに違いないでしょう。でも・・良いんですよその位で。まぁ、作用・反作用って、確か小学校位の時に習ったかなと思い出しますが、最近はどうもそんな「当たり前」のことを大人も感じない・・と言うか、
「マニュアルに無いから」
なんてね・・。あ、また面白い話しを思い出しました。
ある芸能人の方が某ドーナツショップに行かれたそうです。そこでお土産に持って行こうと、ドーナツを二十個・・かな?・・トレイに乗せてレジに行ったそうです。
「・・店内でお召し上がりされますか?」
凄いですよね~・・ま、日本語は難しいとは言え・・マニュアルにそのように書いてあるかもしれないとは言え、そう教わったからとは言え・・
「そうじゃないでしょ?」
と・・、ちゃんと正対して受け止めれば、その言い方はマズイと判るはずです。まぁ・・魔が差しただけだとは思いますけどね・・ウケを考えますと鉄板ネタでしょう。

2019年ものよりも、確実に美味しい・・成長していると判る見事な出来です。
グラスの縁から伝う涙の・・ピュアさ、ほんのりと粘性を見せる姿、その先端に少し溜まった・・少しフレッシュさが垣間見えるかのような溜まり方・・実にエレガントに見えます。
しかし確実に濃密さは増えて来ています。12.5度と言う、超エレガンスを見せるには最適のアルコール分を持ち、様々な方向へのベクトルを見事にまとめ上げた優しくも滑らかな液体です。
口内で転がしても、実に長く楽しめるピュアでナチュラルな味わいですが、喉奥に放り込んでも、喉近辺の感覚器官がしっかり反応してくれます。その姿は派手さは無いものの、質的な高さをたっぷりと感じさせてくれますから、
「これは喉の奥で飲む飲み物では無い」
と人は気付き、また口内でゆっくりと楽しみながら飲むと言う、高級ワインの楽しみ方に戻って行きます。
こんな作用、反作用・・かな?・・違うか・・noisy 的にはワインとの会話だと思っていますが、1人で飲んでいても非常に楽しい・・素晴らしいポテンシャルを持っています。是非飲んでみてください。超お勧めします。
● 2021 Gutedel Badischer Landwein
グートエーデル・バーディシャー・ラントヴァイン
【もはや名作と言いたい・・たったアルコール分10%のシャスラがもたらす幸福の時間!「どうしてこんなに・・xxx」と言葉が出てくるはずです!】

「きゃ~・・!・・2020年ものと、色彩がほとんど同じ!」
と、思わず noisy も写真をアップしていて驚いてしまいました。そんなことがこの小さな小さなヴァイングートで可能なのか・・・と思ってしまいますが、
「この多幸感、身体に優しく染み入って来て、何不足無いドライな味わいと優しいアロマに振れることが何より嬉しい!」
そう・・感じさせてくれます。
そして2023年になった今も、この何とも邪悪な意思と行動に満ちた世界にいながら、またヴァーゼンハウスのワインに振れることが出来たと言う幸せも感じます。
まぁ・・2019年にはアドヴォケイトもこのワインに90点も付けた訳でして・・noisy にとっては寝耳に水、青天の霹靂でした・・
「濃くて甘~~いワインが大好きな海外メディアの面々が、ヴァーゼンハウスが造る一番下の弱~~いシャスラの魅力など、判るはずが無い!」
とタカをくくっていた訳ですよ。
そうしたら・・驚くなかれ、ヴァーゼンハウスの上級キュヴェには97ポイントとか・・この誰にもあげたくない、愛らしくも愛しいクートエーデルに90ポイントとか付けてしまったもんだから、日本でも・・
「・・え~~~~っ!?」
と・・。
日本に初めて入って来たファーストヴィンテージはほぼ全く誰にも見向きもされず、ワイン屋も飲ませて貰っても・・「・・う・・む・・」と黙り込むだけだったようなので、noisy としましては非常に嬉しいことになってしまった訳です。

そりゃぁ・・Noisy wine も大きなリスクを背負って、日本に入荷したほとんどの数を仕入れさせていただいた訳です。
「・・誰がドイツの12000円のヴァイスブルグンダーを買うの?」
とは、ワイン屋ならずともそう思ったでしょうし、noisy 本人も・・
「まぁ・・美味しいからいいや・・」
と、完売するとは思っていなかった訳で、売れなかったら少しずつ手売りして行けば良い位の乗りだった訳ですね。
それが今や輸入元のオルヴォーさんには、是非とも仕入れさせてくれと電話が数多く入るし、お客さんからは「どこに行けば買えるのか?」と問い合わせも入るそうでして、さりとて量がそんなに増える訳もないので、お断りするのが大変だそうです。
まぁ・・やはり飲まないとね・・何も判りませんから・・もっとも最初は飲んだとしても誰にも何も伝わらなかった..と言うことで、ワインは本当に難しい・・
この、やや濃い目の黄色の強い・・色彩は、2020年ものの再来とも言えるしなやかな優しい味わいです。ですがしなやかなだけじゃない・・したたかでも有るんですね。
「何の不足感も感じさせない見事なバランス!」
「何の化粧もしない、ドすっぴんでナチュラル・・だけれどアヴァンギャルドな姿などはどこにも見られないピュアな味わい!」
「何より身体に優しい侵入角度を持った、古き良きブルゴーニュワインとしか思えないようなバランス!」
もう、この言葉だけで良いんじゃないでしょうか。noisy はこのワインなら・・
「山ほど欲しい!」
と思っていますが、何故か年々減ってしまう・・2021年は24本だけです。申し訳ありませんがお一人様1本に限定数を減らさせていただきました。是非飲んで、振れて、感じてみてください。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【優しくふんわりと包んでくれる不思議な感覚・・じんわりと浸透しつつ穏やかな果実に抱かれる・・もしかしたら最上のワインとは、このようなものかもしれないと思ってしまいます!】

勘弁してほしい・・です!・・ヨクヨク調べましたら、昨年ご紹介させていただきました
2019年のクーテデル(グートエーデル)にアドヴォケイトは90点!も付けているじゃないですか・・。
アル分10パーセント程度のリーズナブルワイン(日本は地理的経済的にちょっと高目になってしまいますが)、高級ワインの合格点たる90点も付けられてしまっては、この先が困ってしまう訳ですね。
ポテンシャルはあるけれど、それを大っぴらに見せずに穏やかで優しい味わいを感じさせてくれるから良いんです。上のキュヴェは良いにしても、このグートエーデルは60点でも良いから・・余り宣伝して欲しく無い・・なんて思ってしまいます。
でも、いや~・・絶に旨いです・・なんだろう・・とても懐かしい感じもします。長く実家を離れて暮らしていて、しばらくぶりに戻って、地元の食事をしているような・・感じでしょうか。
色が凄いですよね・・黄色が強いです。果実はバッチリ・・黄色と白の果実がしっかりあるんですが、自己主張は激しくは無く、あくまで優しく、ふんわりと・・です。酸の尖った部分などは全く意識することは有りませんが、不足しているなどとも全く感じません。
アルコール分は10.5度ですが、これもまた・・
「これで良いんだ・・」
と頷きたくなるような優しさと充足感・・。そう・・コタツに入って、座椅子に寄っかかって、ドリフターズかトップテン・・いや、アニメかな・・見ているようなイメージでしょうか・・古くて最近の方には判らないかもしれませんが・・。
シャスラと言う品種です。まぁ・・これが実に不思議な品種に思えて来ます。そもそもは、食通の方が最後にたどりつくワイン品種・・などとも言われてもいるようです。

どこか、ソーテルヌのような振る舞いも感じますが、全くのドライで甘さは皆無です。食と合わせていても塩辛く無い食塩のように、「暖簾に腕押し」のようでいて、ナトリウムのようなふんわりとした存在感、言い換えるなら、餡かけの出汁でしょうか・・それも薄味のベストな塩味・・。余韻はそれほど長く無いようでいて、実はいつまでも良いニュアンスが長続きしている・・石灰的なミネラリティ感は高いんですが、それほど意識させてはくれないバランスをしています。
いや・・これは絶妙に旨い!・・惚れてしまいます・・。でももしここに、最近の先進的なビオにはつきものの「アヴァンギャルドなアロマ」が入って来てしまったら、きっと全てを台無しにしてくれちゃうでしょう。
「・・シャスラ?・・白ワインなんだ・・へ~・・」
とか、
「・・穏やかな味わいのビオ?・・そんなのいっぱい有るし・・」
と思われるかもしれませんが、
「重要なのはバランスとセンス!」
です。非常に素晴らしいと思います。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【これは超上質な「ヴァン・ド・ソワフ」!?・・滅茶心地良い浮遊感さえ得られるよな「ふわっふわ」な味わいです!10度と言う低めのアルコール度の気持ちよさと美味しさを体験してみてください!】
「シャスラ種?・・知らないからなぁ・・」
そう思ってスルーされる方は多いでしょうね・・。判ります。知らない世界は、覗き見るのは良いけれど体験するのは・・
「誰かが人柱になって背中を押してくれないとなぁ・・」
ですよね。
でも、2018年、昨年ご紹介させていただいた「クーテデル(グートエーデル)」をお飲みの方は・・全く障害なく、ご購入いただけるはずですよね。
ですが2019年もの・・もっと進化していましたよ。ビックリの素晴らしい飲み口でした。
なんと「アルコール分 10.0度」と言う低アルでして・・普通なら、
「・・ん~・・物足りないんじゃない?」
となってしまいますよね。
ですが・・テイスティングした本人が言うので間違いは有ろうはずがありません。
「10度・・それで良いんです!」
すこしカッチリ目の、白い石灰系ミネラリティを多分に含んだ土壌由来の「シャルドネ」のような感じでして、非常にドライでほのかな旨味と酸バランスの良さから、「スイスイ」飲めてしまうんですね。
スイスイ飲める・・これは重要ですが、その後が無いとワイン好きには「物足りない」となってしまいますし、ファーストノーズも、中盤の適度な拡がり・膨らみも、余韻の厚みと長さ、そしてそこからのノーズへの香りの還りも重要じゃないですか?・・そして切れの美しさも。
こんな出来、ワインを心底判っていなければ設計すらできないと思うんですよね・・。末恐ろしささえ感じる・・10度の白ワインなんですよ。
そもそもドイツの白ワインは低アルでした。葡萄が良く熟さないので、その分を補糖で補ってボディを造り出し、アル分7度ほどのワインを造る・・それが「ドイッチャー・ターフェル」のやや甘口ワインでした。40年前の日本ではガンガン売れたワインです。甘くて美味しい本格的ワイン・・と錯覚していたんですね。
ですが、実際にはボディなど無きに等しく、添加した甘みに頼ったどうしようも無い設計から出来たものだった訳です。
ヴァーゼンハウスは、この「グーテデル」を古来の大樽仕込みで、しかもSo2をほぼゼロで仕込み(僅かに仕上げに添加している)、自然由来の糖分だけをアルコール分に変え、凄いバランスに仕上げていると言う点で、驚愕に値します。
柔らかでふんわりとナチュラルに香る柑橘・果実・・初期にSo2を全く使わないのに、全く色落ち無く・・ピュアな果実を感じさせてくれます。クイクイ飲めるのに、クイクイ飲めば、じんわりと深みを感じさせてくれるんですね。
お勧めしない訳にはいかない・・見事な「ヴァン・ド・ソワフ」だと思います。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【おそらく皆さんの想像をはるかに超えた出来・・です!・・シャスラと言う品種を知り尽くしていなければ生まれないはずの見事な真ん丸パレットに驚いてください!】
いや~・・美味しいですよ・・。充分だと思ってしまいます。
ただし、半分を漬け込んでいますので、
「マセラシオン系なの~?・・ちょっと苦手かな~・・」
とか、
「ん?・・オレンジ系なの~?・・それにしちゃ黄色いよね~・・」
などと、結構に相反するご意見を頂戴することになるかもしれません。
でもまぁ、フレデリック・コサールのマセラシオン系の白のような、醸造由来の個性が際立ったものでは全く有りません。
また、「シャスラ」と言う葡萄も良く判らないですよね・・。スイスが原産のようですが、フランス語圏で多く栽培されています。フランスでは、アルザスで並酒に使われます・・が、ロワールではプイィ=シュル=ロワール地域のA.O.C.として、プイィ=フュメとプイィ=シュル=ロワールが認定されており、プイィ=シュル=ロワールにはシャスラも使用されます。なのでこちらは高貴種です。
スイスやドイツではやはり高貴種としての扱いが多く、また並酒も造られます。
つまり、品種由来、個性としての香りや味わいがとてもニュートラルで有り、収穫量は基本は多産なので、収穫制限をするか、元から収量が多くならない個性の畑で育てることで、高級なワインとしてリリースが出来る・・と言うことになるのでしょう。
美しい黄色をした・・少し緑が入ってますでしょうか。マセラシオンによる個性は・・判別できない程度と申しておきましょう。ナチュラルな白ワインだと思っていただいて結構ですし、
「シャルドネとは違う」
と言い切れるほどのシャスラを意識した経験も無く、またその能力は著しくありません。
しかし、中域にボリュームを多く持つシャルドネに近い風情とは言え、全体としては僅かに細身、スタイリッシュで縦伸びする感じかもしれない・・とは感じます。
透明なミネラル感に満ち、柑橘系の果実に穏やかながら、常に放出してくる見事なアロマに、オーストリア系の自然派の良い部分も感じます。
ブルゴーニュのシャルドネとどう違う?・・と考えてみても、いや・・さして違わない・・と言うか、そもそも区別できるかどうかも判らないとも感じます。
ただし、樽を結構に掛ける傾向の有るブルゴーニュのシャルドネでは無く、柔らかく、自然にミネラリティを誇る姿勢の良さが第一印象を良くしていますし、中盤における振る舞いの自然さ、後半~余韻の瑞々しくもわざとらしさの無い姿に、さらなる好印象を持たされてしまいます。
いや~・・これ、2年目ですよ・・。もう素直に驚きです。
「ここまで・・出来るのか~!」
と。
そしてこのシャスラ、誰が飲んでも否定できない・・いや、したくない・・もっと飲みたい!・・と思うはずです。ヴァーゼンハウス、只者ではないと思わせるベースの白ワインです。・・是非ビックリしてください。お勧めです!
● 2020 Chardonnay Staufen Badischer Landwein
シャルドネ・スタウフェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【ファーストヴィンテージ?のシャルドネ!・・何不足無い、過剰な化粧っ気無し、何とも素敵だとしか言いようの無いバランスです!】

もしかしたら、販売用の写真が滅茶苦茶なことになっているかもしれません、写真を撮る前に飲んでしまいまして・・ご容赦ください。こちらはおそらくファーストヴィンテージだと思われます。少なくとも noisy には初のお目見えでした。シャルドネです。
ヴァーゼンハウスのワインは、以前少しだけ有ったリースリングや、最も初期のヴァイスブルグンダーの上級キュヴェを除けば、
「これのどこがドイツワインなんだ?」
としか思えないほど、1970年代頃のブルゴーニュワインを思わせる仕上がりです。
その頃のブルゴーニュのシャルドネと言えば、ムルソーは樽っぽくなっていたと思いますし、グラン・クリュなどには新樽を奢る感じは有ったとしても、古樽中心の優しい味わいでした。勿論ですがその頃の天候の影響が大である・・と言うのも有りますから、
「ブルゴーニュは10年に一度熟す」
なんて言われていたはずです。あのD.R.C.でさえ、ようやっとフィロキセラによる畑の植え替えの影響を脱し始めた頃ですから、noisy的には・・初めてテイスティングしたヴァーゼンハウスの味わいに一瞬戸惑い・・でも・・
「・・そうだ・・これは1970年代頃の自然なブルゴーニュワイン、そのものじゃ無いか・・」
と、遠い記憶が蘇って来たんですね。
だからこそヴァーゼンハウスを扱うことが出来ましたし、
「3カ月~数カ月置いたら、誰でも理解できる素晴らしい味わいになる!」
とインポーターさんに伝えたんですね。そしてさらには誰も怖くて買えなかった、一番上の高いキュヴェを送ってもらった訳です。確か・・テイスティングした残りを・・いや、これは言うのを止めておきましょう。

シャルドネのキュヴェは以前から「フィルツェン」が届いています。これは少し格上のキュヴェで、フランスに当てはめてみるなら1級畑でしょうか・・こちらは村名畑に値する格になると思います。
ですので、フィルツェンの持つエレガンスや精緻さには及ばないし、密度も少し緩くなりますが、
「緩くなっていると分析できるのはフィルツェンを飲んでいるから出来ること。」
なんですね。
ですのでフィルツェンを飲まなければ、このスタウフェン・バーディシャーの緩みなどは全く感じないと思います。
そもそもはヴァーゼンハウスのこの見事にしなやかで優しい味わいに、「凝縮感」「グラマラス」なんて言葉・・余り似合わない感じもします。・・まぁ・・そんな部分は実はちゃんと有るんですが、これから育って行く部分でしょうね。数か月の熟成でもそれは良く判るはずです。そして今でも充分に集中していますし、エレガントで白・黄色の果実がちゃんと感じられ、美しい酸とシャルドネらしい中低域の膨らみの有る見事に美味しいシャルドネです。
こちらも12本だけの入荷です。1本飲んじゃってますから・・はい。お一人様1本にてお願いいたします。
● 2020 Charddonay Filzen Badischer Landwein
シャルドネ・フィルツェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【古き良き時代のブルゴーニュへのノスタルジーと、新しい世代がナチュールでそれを再現していると言うイノヴェーション!・・こりゃ・・おじさんも参った!】

ヴァーゼンハウスらしさ、なんとも心地良い果実のニュアンスはヴァイスブルグンダーで充分だし美味しいし、これが良いと思うんですが、こと・・「ブルゴーニュ」と言うお題目になりますと・・
「ヴァーゼンハウスのピノ・ブランの出来が良過ぎて中々比較にならない!」
と言う新たな局面を迎えることになってしまいます。
そもそもヴァーゼンハウスはドイツワイン、バーデンのワインですから、ブルゴーニュは関係無いんですが、初めて日本に入荷して来た時、noisy も相当に頭を悩ませまして、
「ワインのプロ連中でさえ避けて通るこのワインを、お客様にどのように納得してご購入いただくか?」
と言う大問題の答えとして、
「1970年代のブルゴーニュワインの再来」
「化粧っ気の無いナチュール、しかも危険性無し」
を強く訴えて行こうと思った訳です。
それが何とかお客様にお判りいただけたことで、今でもそれなりの数量をいただけていることに繋がっています。まぁ、ヴァーゼンハウスを飲んで・・
「・・あぁ・・このしなやかでやさしく染み入るニュアンス・・1970年代のD.R.C.を思い出した・・」
のが正直なところのnoisyの最初の感想でしたから、実は何も捻ってなんかいないんですね。どストレート・・そのまんまです。・・いや、変化球は得意じゃないんです・・カーブなんぞ投げようとすると・・あさっての方角に飛んで行ってしまいますから・・はい。

で、やはりこのフィルツェンを飲みますと・・精緻ですよね~・・深みも年を追うごとに少しずつ増えて来ています。
そして、「絶エレガンス!」です。強~~く、力付くで訴えかけてくるんじゃない・・質の良さがそのまんまで話しかけてくるかのようです。まるで・・どストレート、ど真ん中の直球です。
なのに、余韻まで行っても高域に優しく仄かに伸びて行く・・中低域も、そっと横への拡がりをしんみり拡げてくれている・・フルーツの感覚も決して出しゃばらず、慣れたブルゴーニュ的なミネラリティの雰囲気そのままに感じさせてくれます。目ちゃんこ美味しい!
このようなワインを飲んでいると、ポイント付けの虚しさを感じてしまいますし、
「そんなの、何点だって良いじゃん!」
みたいな・・ね。そんな気がするんですね。
ですから、アドヴォケイトがとんでもない評価をしてくれちゃいまいて、noisy はプンプンなんです。
「そっとしておいて欲しかった!」
と思う訳です。
ぜひとも騒がず、じっと見守ってください。出来る限り確保して、「お好きな方に!」お渡しして行きたいと思わせてくれるヴァーゼンハウスです。
以下は以前のレヴューです。
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【ヴァーゼンハウスらしいしなやかさに満ちた、見事なシャルドネです・・が、「早飲み注意」なワインです!・・ご注意ください。】
凄いポテンシャルですね~・・でも、これが凄いポテンシャルだと、理解しやすいか?・・と言われてしまうと・・難しいでしょうね・・と答えざるを得ません。この状態で飲まれた方は、
「・・?・・」
と普通ならなってしまうんじゃないかと想像します。
ちょうど半月ほど前、このヴァーゼンハウスのエージェントさん、オルヴォーのM君から、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を飲んだ感想がメールで届きました。
「・・ルロワでした・・」
と書いてました。
まぁ、判らなくもないんですが、むしろnoisy的には、こちらのシャルドネやヴァイスブルグンダーの方がよりルロワやドヴネを感じます。・・樽のニュアンスを除いたルロワ・・です。
ですからヴァイスブルグンダーもこのシャルドネも結構にポテンシャル高いんです。でも・・まだ・・
「仕上がり切っていない!」
状態なんですね。いつもは3~4月くらいのご案内です(・・入荷は前年末くらいで、そこまで引っ張って落ち着けてのご案内なんです。)

ちょっと火打石的なフリンティアロマがトップノーズに混じって来ます。ややスタイリッシュなボディで、パレットは縦長の楕円・・ですね。ですので、凝縮感は感じるものの飲んでも良い感じにはならず、
少なくとも暖かくなるまで待つべきと言う判断です。
因みにアドヴォケイトは、2017年、2018年とも92ポイントです・・。2019年ものをどのくらいに評価するか?と期待して必死に探したんですが見つかりませんでした。おそらく超えてくると予想しています。出来れば「飲み頃」をどう判断しているか、見てみたいものですね~・・非常に楽しみです。
こちらも激少ないキュヴェですので、お一人様1本限定になります。どうぞお早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【純なエナジーをそのまま閉じ込めた、エナジーそのものを感じるシャルドネ!バランスの良さ、出しゃばらない美味しさ、しかし、それが良いと思ってしまう自分自身・・その方が驚きかもしれません。】

お気付きになられましたでしょうか。ヴァーゼンハウスの各アイテムの写真の下のコラムには、ちゃんと「アルコール分」を記載したんですね。2018年ものは「12度」です・・因みに2017年ものは「12.5度」でした。
その昔・・ブルゴーニュのシャルドネも、まぁ・・良いところ11.5とか12.0とかだったはずです。美味しさだけ、素晴らしさだけを求められている現代の一部分以外を見てみますと、
「アルコール分の高さ=その酒の上質さ=税金徴収額の高さ」
と書ける部分も有りまして、ドメーヌシステムがようやく定着してきた頃でさえ、「平均気温の低い年には補糖を認める」のが常、ドメーヌにも平気で添加用の糖が倉庫に山積みになっているのが見られたものでした。かのヴォギュエでさえ、
「シャプタリザスィヨン(補糖)がキツイ!」
と某評論家さんの著書に書かれてしまった位です。・・まぁ、相応のボディを造り出したかったのでしょうね。
しかし、ヴァーゼンハウスの若い二人は、そんなことはしません。見事にナチュラルで、自然な発酵に任せながら穏やかな誘導をしているだけのようです・・・そう、ワインが語ってくれているような感触が有るんですね。
なので、中域の幅の有る、樫樽のニュアンス・緩やかな酸化を得た近年のシャルドネでは無いんですね。昔ながらの「縦伸び系」のシャルドネ(+α)です。大昔のブルゴーニュのシャルドネを飲めば、決して今のように中低域に強いアクセントのある味わいでは無かったはずだと・・思い当たると思います・・若干、その気は有ったにせよです。
ですので、
「ドすっぴんのバーガンディの白!」
にほぼほぼ近い味わいだと思っていただいて結構じゃないかと思うんですね。
ミネラリティも出方がブルゴーニュに似ていますが、それでもやはり、派手さは無いのにエナジーがしっかり有ると感じさせる表情です。是非飲んでみて欲しい・・見事な味わいです!お勧めします!
P.S. ネットを徘徊していましたら、1軒だけアメリカで販売しているのを見つけました・・なんと税抜き、8000円以上でした・・!・・
以下は以前のレヴューです。
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【・・こちらも激レア!日本初入荷のシャルドネです!・・美しい~!】
確かに・・ユベール・ラミーのシャルドネは凄いし美味しい・・圧巻で痺れさせてくれます。圧倒されますよね~・・熟させても本当に美味しいでしょう。見事な組み立てにもなっています。
このヴァーゼンハウスの希少なシャルドネはたった一樽です。そして、ブルゴーニュのシャルドネにも非常に良く似ています。そっくり・・と言って良いかと思います。
しかしながら、やはりこの12.5度と言う僅かに低く出るアルコール分と、「樽の要素」とか、「人的関与の具合」が、やはり昔のブルゴーニュ・シャルドネの美味しさを彷彿させてくれますし、何よりも・・
「失ってしまったものの大きさを思い知る」
ことに繋がって感じられると思います。
確かにラミーは美味しい・・モンラッシェは凄い・・です。でも、
「このシャルドネが持つディテールの美しさこそ、ブルゴーニュ的な高貴さだったのでは?」
と思ってしまうんですね・・。
何も不足無く、とても良く香るが品を全く壊さずに、余韻の消える最後まで、瑞々しい美味しさを感じ続けさせてくれます。
お一人様1本限定で申し訳ありません。売るほど無い・・のが実情なのでしょう!ご検討くださいませ。
● 2020 Weissburgunder (Kaiserstuhl) Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・(カイザーシュトゥール・)バーディシャー・ラントヴァイン
【ヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーはいつもピカ一の出来!・・まぁ、ブルゴーニュファンからは中々ご理解いただけませんが!】

アドヴォケイトはこの2018年ものの普通のヴァイスブルグンダーに、なんと91ポイントも付けていまして・・今から2年前ですが、ど~もそれからアドヴォケイトとnoisy の相性が非常に良く無い・・いや、良いのか?・・判りませんが、ユベール・ラミーには修正してまで100ポイントを献上したかと思えば、2年連続での100ポイント献上で、もはやラミーは「押しても押されぬ存在」になってしまいましたから、noisy としては、扱わせていただいているドメーヌに高い評価をしてくれるのは有難い面もあるし、良かったよね・・ラミー!・・と言う嬉しい気持ちも有りながら、
「・・なんてことしてくれんの!」
と・・平和な時間を謳歌できなくなってきた昨今の Noisy wine の原因ともなっていると思ってしまう一面も有るんですね。
まぁ・・ラミーは10年弱掛かりましたが、ヴァーゼンハウスは最初から完売でしたし、アドヴォケイトの高い評価が付くまで3年しか掛かっていません。ですので余計そう感じてしまうのかもしれません。
だって・・ヴァーゼンハウス、「何とも心地良い味わい!」じゃないですか・・。飲んでいて疲れないのも有りますが、昨今のフレンチワインは結構に強い性格な場合が多いですから・・。
それでも、余りドイツっぽく無い味わい・・酸が立って無くて柔らかいですし、おそらくこのバーデンの地質がブルゴーニュそっくりなんですね・・だからこれほど心に身体に染み入ってくる感じがするんじゃないか、ブルゴーニュのミネラリティがほぼ身体を造っているに等しい noisy にとっては、無くてはならないワインなんですね・・普段は全然飲めないけど。
ですから、
「ブルゴーニュラヴァーもピノ・ブランだと言って避けていたら美味しいものを自分から見捨てることになる!」
と言い続けて・・ヴァーゼンハウスの初年度から言ってますから5年目かな?・・いい加減、目を覚ましてください・・(^^;;

この、ブルゴーニュのシャルドネにも似た中低域の膨らみ感を含んだ、全域の膨らみを黄色の果実主体で真ん丸に感じさせてくれる見事なヴァイスブルグンダーです。
格的に言いますと、やはりこちらも村名クラスでしょうか。ですが、並みの村名では有りませんで、年々その精緻さとふくよかさを増して来ています。
まぁ・・初年度の、「2016 年ヴァイスブルグンダー・ムーリン」には・・ぶっ飛びました。
「なんじゃこりゃ!」
でした。
言ってしまえば、このワインだけ余りブルゴーニュっぽく無かったんですよ。どちらかと言いますと新世界的なシャルドネ・・みたいな・・甘くはないのにゴージャス感が凄くて、ワインは滅茶美味しいがブルゴーニュ感は低い・・敢えて寄せて言うなら、
「ギイ・アミオのレ・ドゥモワゼル的な味わい」
でして、滅茶美味しいんだけどブルゴーニュっぽく無いと言う・・どこかブルゴーニュワインラヴァーの心に傷を残す??的な味わいでした。ですが・・何度も言いますが、ワインとしますととんでもなく美味しかったです!
いまやヴァイスブルグンダーのムーリンは、そんな新世界的な味わいはしませんから・・むしろ、ブルゴーニュの素晴らしいシャルドネと間違うほどの味わいです。
この村名格と思われるヴァイスブルグンダーも、ヴァーゼンハウスらしいしなやかで優しい角度を持った、全域に丸い素晴らしい味わいでした。2020年..旨いです!・・おそらく過去最高は間違い無しです!
しかも「仕上がり具合」はどのワインよりも早い感じに思われます。アルコール分も12.5%とちょうど良く、グラスの写真を走る涙も「ゆるゆる」と有って、目立たないがグラもちゃんとあるんですね。是非飲んでみてください!・・ブルゴーニュワインファンに、是非飲んでみていただきたい・・素晴らしいヴァイスブルグンダーです。
以下は以前のレヴューです。
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【ピノ・ブラン・ファン...静かに増殖中は、このヴァーゼンハウスを知ったから..と言う方が多いはず!・・べらぼうに旨いです!この全域に拡がる見事なベクトルを感じてみてください!】

この無印のヴァイスブルグンダーは「今から飲んでも良い」キュヴェになります。もっとも本領発揮はもっと後からですが、今飲んでもべらぼうに美味しい!・・飲めばピノ・ブランのファンになってしまうんじゃないかと思います。
2018年ものまでに比較しますと、黄色がしっかりしています。そして緑の色の存在も・・ちゃんと有りますよね。それでいて、透明なミネラリティとやや不透明な白っぽいミネラリティが透けてみえるようなビジュアルかと思います。
グラスを鼻に近付けますと、「ぷりっ」とピュアな果実のアロマが「ふんわり優しく、やや太目で」感じられます。鋭角にノーズを押し広げて行くような感じは全く無く、あくまで自然に、鈍い角度での侵入です。
一方、口内への侵入は同様に優しいですが、シャルドネと区別が付き辛い感じの中庸な感覚です。シャルドネのように中域~中低域にパレットの最大膨張部分が有り、ほとんど同じような感覚です・・が、シャルドネよりも優しいと言うか、ふんわり感が有ると思います。
一般的なブルゴーニュのピノ・ブランは、中域~中低域がむしろスレンダーで少し粗く、悪く言えば「中抜け」したようなニュアンスを覚えていらっしゃるかと思いますが、
「おそらくそれは熟させ過ぎ!」
による弊害なのでしょう。シャルドネと同じようなタイミングで完熟度を計っていては、このような全域に渡ってパレットを形成できるピノ・ブランは造れないんじゃないかと想像します。

だからこのピノ・ブランが美味しいんでしょうね。中抜けした感じなど、全く意識しないです。酸の立ち具合はシャルドネの方がシャキッと立ち、ピノ・ブランの方がやはり鈍角で優しいです。
2019年ものは、あのブルゴーニュ・ピノ・ブランの雄、アンリ・グージュが・・それに気付いたのか、たまたまか?・・までは推測しきれませんが、やはり全域に丸いパレットを形成できるバランスでピノ・ブランを仕上げていました。なので、今まで以上に美味しい!のは、飲まれた方はお気付きかと思います。
そして一枚目も二枚目の写真にも、
「太目の涙」
がしっかり流れているのにお気付きでしょう。アルコール分12パーセントながら、これだけの太い涙を見せるのは、グリセロール的な粘性が有るから・・でしょうし、ややねっとりとしたニュアンスが、優しさ、柔らかさを演出しているように感じます。
確実に2018年ものよりも高いポテンシャルがあると思いますが・・2018年もののこのヴァイスブルグンダーに対し、アドヴォケイトは何と91ポイント!も付けているのを発見しました。
まぁ・・グーテデル(グートエーデル)が90点ですから驚きはしませんが、・・
「ワインの世界はナチュラルな方向へ向かっている」
「ワインメディアの評価もこの数年の間にそれを認め、方向転換した!」
と言うのはもう、間違いないでしょう。
そうでなければ、このヴァイスブルグンダーにそんなに高い評価をする訳が無いと・・。あのドメーヌ・ビゾも、アルヌー=ラショーの驚異的な高評価も、それが下地にあると感じます。是非飲んでみて下さい!もしかしたらここがワインの最前線・・なのかもしれません。
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!・・気取ったゴタクを並べるよりも、とにかく飲んでいただきたい・・アルコール分12.5度のワインがみせる見事なバランスです!】
滅茶美味しいです~!・・ブルゴーニュのシャルドネに親しみ、そのバランスに惚れてもいる noisy ですら、そのように感じさせられてしまうんですから・・この「ピノ・ブラン」は半端無いバランスをしています!
素晴らしいシュペートブルグンダーを造り出すヴァーゼンハウスでは有りますが、昨年の2017年もののコラムでも書いた通り、
「・・あたし、脱いでも凄いんです!」
みたいな言葉が一番似合うのが「ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)」なんですね。
「絶対に外さない美味しさ」が感じられるのが凄いと思うんですよね。
例えばヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーの美味しさって、実は「条件付き」です。何てったって「激エレガント」で「ドすっぴん」です。ですから、近年に若者受けの、
「味の濃い、塩味の濃い、脂質の多いお食事」
とは・・残念ながらマリアージュさせ辛い訳です。それなら「ボルドーかローヌにしなよ」と言えば済む・・それがブルゴーニュだった訳ですね。
ですがこのヴァイスブルグンダー2018年は、かなりの「オールマイティーな美味しさとマリアージュのし易さ」が有ります。濃度がそれなりに有りながら、エレガントですっぴん なんです。
なので、果実もシュペートブルグンダーより結構に近く感じられます。フルーティーなのに深みがある・・と言っても良いでしょう。ワイン単体の美味しさも抜群では有りますが、それでもヴァーゼンハウス風の素朴さ、ナチュラルさ、ピュアさがしっかり備わっていると言えます。
これで、
「滅茶苦茶細かい部分の表情が精緻だったら最高なんだけどな・・」
と思うかもしれませんが、そこは最上級キュヴェのムーリンにお任せしてください。だって・・この価格じゃマトモなムルソーさえも買えないでしょう?
そして個性・・これ、ピノ・ブランなんだよなぁ・・と再度思い起させないのも個性でしょうし、美味しいブルゴーニュ・ブランだなぁ・・などと感じさせるのも個性でしょう。
このバーデンの大地、ジュラ紀の地層でブルゴーニュと結構に似ているそうで、2016年ものの頃はもっと「新世界のワイン風」でした。ですが2017年ものからそこを少し離れまして、2018年ものになったら・・結構にブルゴーニュ然してきてるんですね・・むしろ余りにナチュラルな変化なので、noisy もすっかり騙されるところでした!
因みにネット徘徊していましたらついに見つけました!海外メディアの評価です。
ファーストヴィンテージの
2016年もののヴァイスブルグンダーですが、アメリカはセラー・トラッカーの平均評価ポイントが90ポイント! でした。
まぁ、このセラー・トラッカーの評価は、結構にマトモだと思っていまして、むしろ日本人の感覚に近いんじゃないかと。アメリカは人種のるつぼと言われますから、そこで平均を求めると、かなりイーヴンな評価になるのかもしれません。
そしてアドヴォケイトも昨年ご紹介の2017年ものに91ポイント付けた様です!是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【どんなブルゴーニュ・シャルドネよりも美しい・・かもしれません!こんなすっぴん美人は他に見当たらないです!】
カジュアルなフルーツ中心の美味しさを持った2016年に対し、何ともブルゴーニュ・シャルドネのすっぴん美人を感じさせる高貴さの2017年・・と言うのが正しいかと思います。・・いや、美味しいです!・・そして、冷やかです・・「冷たい」と感じさせる酸の構成なんですが、それってむしろ、ブルゴーニュ・シャルドネの真骨頂な部分でも有りますよね?・・例外は有るとしても。
過熟もさせない、熟度もしっかりな果実を、実におしとやかに感じさせてくれます。透明なミネラリティの内側には、結構にブリッブリな果実も存在していますが、全体を見回すと・・と言うか、オルヴォーの村岡氏風に言うなら「俯瞰」してみると、やはりその姿はとてもブルゴーニュ的で有る・・と言わざるを得ません。
「・・本当に・・ピノ・ブランだけなん?」
と、書いておきましょう・・(^^;;
だって・・ブラインドで出されたら絶対に「ピノ・ブランでしょう!」とは、noisy は言えないですから・・。
むしろ、もしそうなのだったら、これほどまでに「全域で見事な表情を見せるピノ・ブランこそ凄い」と言わなくてはならなくなります。
そして、他のヴァーゼンハウスのワイン同様に、すっぴん美人です。化粧っ気はまるで有りません。フルーツを感じる時はフルーツそのもので有って、そこに樽だとか他の要素が邪魔をしないんですね。だから余計にピュアさやナチュラルさが際立って感じられるのかもしれません。
昨年の2016年もののご紹介時もそうだったんですが、やはりシュペートブルグンダーが先に売れて行くんですよ。そりゃ、気持ちは良~く判ります。
でも、より判りやすくて悩まずに済み、しかも実は「実は私、脱いでも凄いんです」みたいな美味しさは、ヴァーゼンハウスの白なんですね・・。このヴァイスブルグンダーを飲んでビックリしました・・と言うお客様も結構、お会いしました。
なので、今飲んでも充分な美味しさが有ります・・が、2016年ものよりも確実に伸張が感じられる2017年、是非とも飲んでみていただきたいと思います。昨年の2016年もの、何度かの新着に渡ってご紹介させていただきましたが、
「新着を見た時には無くなっていて買えませんでした・・」
と、結構言われたものです。
でも、結構・・それなりに長い間、新着に出していた気もするんですね。なので、「滅茶美味しいのは間違いない」ので・・お早めにゲットされてください!・・詳細は全体写真の下の村岡氏のレヴューもご参考にされてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2020 Weissburgunder Bellen Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ベーレン・バディシャー・ラントヴァイン
【どうやら激レアになってしまったようです。たった4本の入荷!】
すみません・・流石に激少の入荷アイテムまでは飲み切れず、テイスティングを回避することにしました。ヴァーゼンハウスの2023年分の入荷分は、
「グートエーデルでさえ24本!」
と激少です。
まぁ・・村名クラス(勝手にnoisyがそう思っているだけですが)の赤白は、まぁまぁ・・いただけましたので、何とかそこで利益を出させていただいて、今回のテイスティング分の経費を出したいと思っています。結構・・大変なんです・・テイスティング経費。11アイテム入って来て1本だけ何とか飲んで・・みたいな感じだと楽なんですけどね。でもそれじゃ判らない部分も出てくると思ってます。
なので、このヴァイスブルグンダー・ベーレンは飲まなかったんですが、トップ・キュヴェのムーリンは・・
「滅茶苦茶美味しく!」
飲ませていただきました。本当に素晴らしい!・・「ヴァイスブルグンダー万歳!」です。
このベーレン、以前にアドヴォケイトで94ポイントと高評価されていますから、人気のワインでは有るんですが・・noisy が販売状況を見ていますと、やはりコアなブルゴーニュワインファンは、一歩二歩..後ろに下がってご覧になられているようです。
そうじゃないんだけどなぁ・・とは思いながら、そんなお客様の心を動かすことが出来ない自身の力不足も感じています。まぁ・・そもそも、コラムを読んでくれない・・と言うパターンも相当有りますから仕方が無いんですけどね。
と言う訳で、「以前のレヴュー」と「2020ムーリンのコラム」をご参考にされてください。よろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【なんと2年前にご紹介の2017年ものベーレン白に、アドヴォケイトは94ポイントも付けてました!・・ピノ・ブランですよ・・6千円の!】
2018年もののヴァイスブルグンダー・ベーレンは入荷が無く、リリースも無かったのかな?・・判らないんですが、2019年ものの評価をアチコチ探していても・・
「ほとんど出て来て無い・・」
のに疲れ果てていたところ、ふと・・モニターを見ると、なぜか2018年以前のメディア評価が出ていたんですね。
そこにはなんと・・2017年のこのワインに対し、アドヴォケイトは94ポイントも・・付けていました。
ファーストヴィンテージの2016年ものは無理して何とか飲んだものの、2017年ものは非常に数量が無く、飲めなかったはずなんですね。なのでその時も必死に探したのに見当たらなかった・・それが今、
「94ポイント!」
と言う非常に高い評価で目に見えている訳でビックリさせられたんです。
ですがこの2019年もののベーレン白も・・実は4本しか入ってないんです。2017年ものを飲んでないので2019年は無理矢理開けてしまったんですね・・。
で、この実にリーズナブルなベーレン白のポテンシャルをしっかり・・いただきました。

実は2016年ものと2017年もののヴァイスブルグンダーには大きな差が有りまして、2016年ものはどちらかと言うと「新世界的」な果実のニュアンスだったのが2017年もの(ベーレンではない)では180度転換し、フランスワイン的な高質感、エレガンスを感じさせるものに変化していた訳です。
2019年ものはその2017年ものをさらに進展させたような感じですが、高貴さとエレガンスをしっかりもちつつ、ややスレンダーで・・一見シャルドネ風な、全域に渡るほぼ円形のパレットを描きます。
柔らかさと滑らかさは下のクラスの無名ヴァイスブルグンダーと同様ですが、高貴さについては全く別格です。
しかし! 注意してください。このワイン・・滅茶美味しいです!・・が、今も美味しく飲めるにせよ、やはり2022年5~6月頃から飲み始めることをお薦めします。今はまだ飲めない、バランスしていないと言うことでは無くて、
「今飲んでも滅茶美味しいが、ポテンシャルの半分も出ていない状態」
なんですね。
ですのでどうぞ早飲みにはご注意くださいますようお願いいたします。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【シュペートブルグンダーの「ベーレン」とほぼ同じ畑の産ですが・・激少ないので、申し訳ありません・・これだけは(ちゃんとは)飲んでません・・】 エチケットの下の方にナンバリングされているのが見えるかと思います。縮小された画像なので見にくいかもしれませんが・・そう、そんな数しかないんです。一樽ですよね。
なので、このアイテムだけは自分では開けて無いんです。
ですが・・他のヴァイスブルグンダーの出来栄えを見れば、悪い訳が無い・・です。最も、ヴァイスブルグンダー・バディシャーで充分とも言えてしまうかもしれませんし、シャスラでも充分・・でも有ります。まぁ・・売れなかったらさっさと仕舞い込みます~~!ご検討くださいませ。
以下はムーリン2016年もののレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2020 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン
【滅茶高質な黄色い小果実がエレガントに香る、全域に丸い・・超自然な飲み物・・です。】

もう、「理想」と言う言葉を持って来たくなってしまう・・素晴らしい味わいです!
そこには樽の影響も無い、ただただ葡萄そのものが余分なものの関与をさせずワインに昇華された液体があるだけ・・です。
ですから飲んでいると、
「・・こりゃぁ・・ド・シャソルネイのフレッドはヤキモチを焼くに違い無い・・」
などと思ってしまって・・思わず・・「にやり」としてしまう訳ですね。きっとそばで見ていたら・・
「・・気持ち悪!」
と、思い切り引いてしまうに違いないでしょう。でも・・良いんですよその位で。まぁ、作用・反作用って、確か小学校位の時に習ったかなと思い出しますが、最近はどうもそんな「当たり前」のことを大人も感じない・・と言うか、
「マニュアルに無いから」
なんてね・・。あ、また面白い話しを思い出しました。
ある芸能人の方が某ドーナツショップに行かれたそうです。そこでお土産に持って行こうと、ドーナツを二十個・・かな?・・トレイに乗せてレジに行ったそうです。
「・・店内でお召し上がりされますか?」
凄いですよね~・・ま、日本語は難しいとは言え・・マニュアルにそのように書いてあるかもしれないとは言え、そう教わったからとは言え・・
「そうじゃないでしょ?」
と・・、ちゃんと正対して受け止めれば、その言い方はマズイと判るはずです。まぁ・・魔が差しただけだとは思いますけどね・・ウケを考えますと鉄板ネタでしょう。

2019年ものよりも、確実に美味しい・・成長していると判る見事な出来です。
グラスの縁から伝う涙の・・ピュアさ、ほんのりと粘性を見せる姿、その先端に少し溜まった・・少しフレッシュさが垣間見えるかのような溜まり方・・実にエレガントに見えます。
しかし確実に濃密さは増えて来ています。12.5度と言う、超エレガンスを見せるには最適のアルコール分を持ち、様々な方向へのベクトルを見事にまとめ上げた優しくも滑らかな液体です。
口内で転がしても、実に長く楽しめるピュアでナチュラルな味わいですが、喉奥に放り込んでも、喉近辺の感覚器官がしっかり反応してくれます。その姿は派手さは無いものの、質的な高さをたっぷりと感じさせてくれますから、
「これは喉の奥で飲む飲み物では無い」
と人は気付き、また口内でゆっくりと楽しみながら飲むと言う、高級ワインの楽しみ方に戻って行きます。
こんな作用、反作用・・かな?・・違うか・・noisy 的にはワインとの会話だと思っていますが、1人で飲んでいても非常に楽しい・・素晴らしいポテンシャルを持っています。是非飲んでみてください。超お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【ふんわり柔らかなヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーに在っては最も硬質で高質!密度の高い素晴らしい味わい!・・今飲んでも旨いが、今飲むべきでは無いでしょう!】
2018年もののこのヴァイスブルグンダー・ムーリンは、93ポイントの評価だとお伝えしていましたが、どうやら「93+ Points」のようです。訂正させていただきます。
それにしても海外メディア評価の情報漏洩?・・が遅いです。昨年も4~5月位になってようやっと見つけられるようになった感じなので、Noisy wine のご紹介が早すぎるのか・・それとも海外メディアのドメーヌ訪問自体が新型コロナ等の影響で遅いからなのか・・は判りませんが・・。
で、この素晴らしい色合いを見せるトップ・キュヴェのムーリンをいただきました。これはもう・・滅茶苦茶美味しい!・・今飲んでも美味しいのは間違い無くどなたでもお判りいただけると思います。
しかしながら、きっと・・申し訳ありませんが、こんな疑問も一緒に持たれるに違いないと思うんですね。
「・・とってもおいしい!・・あれ?・・でもこれ、トップ・キュヴェで価格もそれなりだけど、そんなにポテンシャルって高いのかしら?」
そうなんですよ・・それがヴァーゼンハウスですから・・そのポテンシャルを取れるかどうかが・・ムズイんですね。
しかももう・・単純に美味しいんですね。だから、
「凄く美味しいけど価格なりかどうか・・が判らない・・」
と言うことになっちゃう訳です。

ヴァーゼンハウスのワインは、言ってみれば・・
「ドすっぴん!」
です。
なんの化粧も施さない・・全く飾りっけが無いんですね。これでバリック仕上げを多くしたら結構に目立つようになって、しかも我々が「慣れた」味わいに近くなりますから、より判りやすくなるかと思うんですね。
でもご安心ください。キッチリポテンシャルも有り、かなり高いです。
グラスの写真を見ると、美しい透明な膜に包まれたようなヴィジュアルをしています。斜めに入っている涙は太く、粘性を持っています。アルコール分は12.5パーセントですから、決して高く無い・・アルコール分の高さがそのままその涙の太さに現れている訳では無い・・それでいて粘性が有って、ミネラリティが高いんですね。
タイミングによっては、まだちょっとガスを感じるかもしれません。もしそれがまだあれば清涼感を感じさせ、飲みやすくなりますが、ポテンシャル自体はとり辛くなります。
まぁ、このワインは、
「今飲んでもピュアでエレガント、とても美味しいが、とてもじゃないが飲み頃では無い・・」
と言うことになります。
いや、今飲んでも美味しいですよ。でも勿体無さ過ぎ!・・です。グーテデル(グートエーデル)か、ピノ・ブランならベースのヴァイスブルグンダーを開けるのに留めておきましょう。
一体、ウィリアム・ケリーさんがどれだけのポイントを付けるか・・楽しみです!・・noisy の印象と余りにかけ離れた評価だと・・噛みついちゃうかもしれませんので・・はい。是非ご検討下さませ!今飲んでも絶旨いが・・そうするべきじゃないと思うムーリン白です!
以下は以前のレヴューです。
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【ゲゲッ!・・アドヴォケイトが93ポイントって・・マジすか・・お願いだから止めてください・・】
いや~・・止めて置けばよかった・・見なければ良かったと反省しています・・が、危険察知能力に長けた noisy ですから??・・見つけてしまいました。なんと、
「アドヴォケイトが93ポイント!」
・・それはダメだろう・・また我々から全てを奪おうなんて・・思っているんじゃないのかと懸念してしまいますよ。高く評価して、価格を吊り上げ、飲めなくしてくれちゃうのだけは勘弁してほしい・・
もう全くの化粧無し、So2 もほぼ無し、派手なプロモーションもアタックも無し・・だけれど、何もしなくても・・「隠しきれないものが本質」では有りますから、そこに気付ける人であれば・・高い評価をせざるを得ない訳ですね。アドヴォケイトだけは高い評価などしないと高を括っていたんですが・・そうは行かなかったようです。
純粋で、精緻で、表現の全てが正直さに溢れています。ナチュラルだなんて本当は言いたくないほど自然なんです。ポテンシャルの高いものは、ただ見ているだけでも資質が伝わって来ます。そんなピノ・ブランがこれ・・「ヴァイスブルグンダー・ムーリン」です。
どれだけ今のブルゴーニュワインが化粧しているかを知るでしょう。そして温暖化のネガティヴさと、新たにポジティヴさを享受することになった土地の個性を自分なりに取りに行かれるに違いありません。そう言うワインなんです・・。
もう、品種でワインを選択するのは終わりにしましょう。「是々非々」で良いじゃないですか。生産国で選ぼうとするのを止めることはしません。でも是非我々の言葉に耳を傾けて欲しい・・そう思います。
少ないので・・申し訳ありません。海外の方がやたら高いです。ヴァーゼンハウス最上の白ワイン、ムーリンです。さっさと飲んでも良さは感じられますが、3年以上瓶熟させると更に良くなるはずです。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素っ裸になったブルゴーニュの白ワイン!・・と言った見事な風情に感動させられました!】
2016年もののヴァーゼンハウスの白ワインは最初から滅茶美味しかったので、その意味では余り変わっていない「プレゼン」になってしまうことをお許しください。
しかし、この2017年ムーリンは、2016年ものの豪奢なフルーツそのもののような味わいを、もっとブルゴーニュ的な透明感の高いミネラリティでコーティングしたかのようなニュアンスが強くなっています。
ので・・殊更にブルゴーニュっぽい仕上がりに感じられてしまいますし、穏やかなアルコール分からの表情の美しさに、何度も見惚れてしまうんですね・・。
それに、当初はこのムーリンは「ピノ・ブラン」と伝わっていたようですが、他にシャルドネやシャスラなども混植されていることが伝えられましたので、
「・・なるほど~!!」
と、全く腑に落ちました。
やはりこのバーデンの地は、ブルゴーニュにそっくりな地質をしていると・・感じます。そして、本来なら・・ピノ・ブランの持つ(、シャルドネとの比較で)中域の出っ張りの無さを埋め、より球体のパレット生む要因が有る・・それが「混植」だったんですね・・。本当になるほどです。
しかし、まだ若い2人が、この美しい白ワインを生んでいるとは驚きです。
樽の関与は・・させない。人為的な関与は・・本当に最低限度。醸造中にSo2 を使わなければならないような状況には・・絶対にさせないような葡萄を得て選別する。So2の使用は最小限。
その姿勢から生まれたのが、このブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュをしている・・と言うか、古き良き時代のブルゴーニュを感じさせる見事なワイン・・と言えます。
今飲んでも・・この滅茶苦茶に美しい躯体から発せられる表情に心を奪われるでしょう。しかし10年以上経ったムーリンの、全く化粧っ気の無いすっぴん美人が、どれだけ成長しているのかとも・・それを見てみたいと、思われるのも必然かと思います。
申し訳ありませんが二本、お渡しすることは出来ませんので、どちらにされるか・・もしくは、何とか他からも探すか・・と言うようなチョイスになってしまうかと思いますが、飲んでみていただきたい、ある意味、物凄い白ワインです。ご検討くださいませ。
以下は2016年ムーリンのレヴューです。
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【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】
参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスのムーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2020 Spatburgunder Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【今すぐ飲みたいならこの2020シュペートブルグンダー・バーディシャー!・・整い始めています!これで充分旨い!・・勿論寝かせればもっともっと美味しい!こちらも超ドすっぴん美人です!】

ヴルカンはさらに高質ですが、まだ整ってないので飲まないでくださいね。こちらのバーディシャーは、今飲んでもエレガントでバランスが良く、何とも心地良くて最高に美味しいです!
今はもう・・
「超エレガントなブルゴーニュ・ピノ・ノワールに出会える気がしなくなってきた・・」
そんな時代のようでして、例えばアメリーの2013年のA.C.ブルとか、2016年以前のラマルシュとか、ご入院されてから音沙汰の無いルイ・ユエランとか・・
ポッカリと心に隙間が空いたまんまでいると、1年に1回、このヴァーゼンハウスが入荷してくる・・そしてその隙間を埋めてくれる訳です。
確かにブルゴーニュワインはこの10年で、めちゃんこ美味しくなりました。濃度不足が無くなったし、品格も向上・・そして価格も上昇し・・気候変動の影響でしょうか、アルコール分もしっかり出るようになって来ています。
ですがこのバーディシャーのように・・
「グラスを持った手が上から見える!」
ようなことは、まず無くなってしまったんですね。
濃くてバランスが良いと、やはり美味しいと思うのは人間の性でしょう。でも、無くなって行く..と思ってしまうと、それを求めてしまうのも同じことなのかもしれません。

2019年ものに比較しますと、それでもやや濃い色を持っていると思いますし、ややガーネットに寄った色彩です。でも淡さも持っていまして何とも美しく、妖しささえも生まれて来そうに見えます。
これはもう、ど真ん中なエレガンスを持っているピノ・ノワールです。バランスも本当に素晴らしい!・・これで良いじゃん!・・そうきっと思っていただけるはずです・・いや、
「薄いのは・・嫌!」
とおっしゃる方は上級キュヴェを飲んでください。もっともそちらも超エレガントですけどね。密度がもっと有りますから。
で、通常ですと、ここまでエレガントですと・・冷えると味がしないんですね・・アロマはふんわり香っても。
今までのヴァーゼンハウスは、2月のこの時期ですとまだ早かったです。でもファーストヴィンテージの2016年ものは、
「6月過ぎまでバランスしなかった!」
んです。
だから皆、良く判らなくて手を出せなかった・・「これ、どこが良いの?」と思ったはずです。
ですが、年を追う毎に、少しずつ、バランスする時期・・美味しく飲めるバランスになる時期ですね・・これが早まっているように思います。
なので、このバーディシャーは今飲み始めてOK!・・でもこの上のヴルカンはまだ早いです。トップ・キュヴェは今も飲めますが、せっかくこれから色々な表情が生まれて来ますから勿体ない・・そう思っていてください。
超絶に優しくエレガントでピュアでナチュラル!・・ほのぼのな味わい・・だけかと思ったら全然違う、芯も実はしっかりしていて、熟成も長く可能!・・それがこのシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【超絶にエレガントです!京風の薄味に引いたアンかけお出汁にハモ!・・でしょうか・・。毎日でも飲みたい・・でも身体的には飲めてしまうだろうバランスです!】
美味しいですね~・・これが有れば他は良いか~~・・とも思ってしまいますが、でも、滅茶お美味しいヴルカンを飲んでしまうと、一気にそっちに脳みそが行ってしまうんですね~~・・困った人だ!
まぁ、申し訳ないですがワイン屋で Noisy wine ほど自分のワインを開けているショップは知りません。でもオxスx・テxx-xのYさんとか、頑張ってますよね~・・売れて欲しいな~・・と思います・・いや、本気ですよ。頑張って欲しいと願ってます。他にも頑張っているショップさんは少しずつですが増えて来ているように思います。売れそうなワインをなんとか仕入れてただ並べているだけ・・に見えてしまうところが多いですけどね。商売としたらそれでも良いんでしょうし、商才と言うのはそういうものなのかもしれませんが、きっと何も面白くないだろうなぁ・・と思ってしまいます・・人のことですから放って置けっ・・てことでしょうが。
だから、こんなワインに出会っても、きっと素通りしてしまう訳ですよ(・・ちょっと偉そう)。・・なんとも言い難い・・この色合い!・・素晴らしいじゃ無いですか!
「この色合いだから、きっと・・あんな香りがするに違いない!」
そう思えればもう一端のワインファンです。
「この色合いだから・・1年先にはこう・・2年先はきっとあんな感じ・・5年後はエロいだろうなぁ・・」
と思えればもうエキスパートなワインファンでしょう。
結構に淡いですよね・・これが良い感じなんですね。でもアル分は12.5パーセント、出ているんですね。2016年は確か12パーセントでしたし、So2は非常に少ないので・・ある意味、コアの部分が判り辛い感じが有ったはずなんですね。なので、
「コアボケ、中心点がやや太い感じ」
で、味わいが焦点ボケしやすく感じたはずです。

ですが2019年ものは2017~2018年もの同様、若いですが非常に美味しく飲めます。
滅茶ピュアで、ナチュラルだけれどノン・アヴァンギャルド、ふんわりと柔らかさの有る伸びの良いテクスチュアで、激エレガントです。
今飲んでも美味しくて、時間が経つほど焦点はハッキリして行きますし、ディテールは細やかに、より滑らかなテクスチュアになって行きます。もうこれは、
「ヴァーゼンハウスでしか出せないバーガンディの味わい・・」
じゃないでしょうか・・バーデンですが・・。
是非飲んでみて下さい。Noisy wine も割り当てが多く無くて申し訳ないのですが、数量限定です。お早めにゲットしてください!
P.S.因みに先だって見つけたアドヴォケイトの、昨年ご紹介させていただいた2018年ものシュペートブルグンダーの評価は89ポイントだそうで・・。「・・やっちまったなぁ・・」です。グートエーデル2019に90ポイント付けるのなら、それは絶対に有り得ません。
以下は以前のレヴューです。
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【淡くも侵入角の穏やかな浸透性の高いナチュラル&ピュアなバーデン・ピノ・ノワールです!お勧めします!お早めにどうぞ!】
2018年もののシュペートブルグンダー・ムーリンが初登場ですが、アドヴォケイトが95ポイントなどと滅茶高く評価してくれちゃいましたので・・この先の入荷の確保が出来るか・・もの凄く心配です。
「3年目のワインで95点」
ですよ?・・信じられます?・・って、noisy は経験済みなので・・判りますが・・。
ですが、ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーは、アイテムごとに全く違う姿を見せてくれます。ヴァーゼンハウスらしい「ナチュラル、ピュア、正直」で「穏やか」な姿は共通です。
このワインは成長中です。今飲んでも絶妙に美味しいです。でも、この初夏頃には、もっとコアがハッキリしてくるはずですので、そこでも大きく変わると踏んでいます。・・でも今のこの、
「ふんわりと柔らかく、コアの大きさが大きいのでハッキリしない・・ちょっと全体的にポワンとした感じ」
がする訳です。
言ってしまえば・・ミネラリティとアルコール度、酸のバランスの問題で、むしろそれが70年代までのブルゴーニュワインに似ている訳ですね。もっと言ってしまえば・・誤解を恐れずに・・では有りますが、ローヌのワインの方が塩分に近いミネラリティをより多く持っていて、ブルゴーニュもワインで有名な土地ほど、塩分系は少ないと感じます。
もう・・自然派系のワインが大好きな方々にも大受けするのは間違い無い「ふんわり感」を持ち、穏やかで優しく、包容力も実はしっかりある・・ブルゴーニュのいにしえのニュアンスが大好きな方々にも・・例えばルイ・ユエランとか・・(^^;; 受ける味わいだと思うんですね。
ですので、まぁ・・今飲んでも全然OKでは有りますが、春まで、もしくは初夏まで待ちましょうか。そう簡単には入手できないようですので、その方が良いかもしれません。
本当に心から安心できる見事にエレガントな味わいでした。・・あ、くれぐれも、
「甘いもの」
「濃すぎるもの」
「塩辛いもの」
「油脂だらけのもの」
にはマリアージュ、ご注意ください。
反対に、
「生系の魚介」
などにはトライしてみてください。
ドすっぴんのピノの美味しさ・・感じられます。因みにセラー・トラッカーの平均評価は90ポイントでした!お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【このシュペートブルグンダーにぞっこんです!・・古き良きブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさが満載!】
すみません・・もっと仕入れられれば限定条件は外すんですが、余り無いんですよ・・元々、少ない数しか日本に入ってこないので。でも、このワインが買えるだけで幸せだと!確信しています。
昨年の2016年もののご紹介時には、まだ少し「まとまり切っていない感」「焦点がボケ気味感」が有りましたので、澱が落ち着いていない状況でさっさと飲んでしまわれた方や、本当にタイミングが悪かった方・・(^^;; は、
「・・何でこんなの、noisy さんは素晴らしいって言ったんだろう??」
と思われた方もいらしたかもしれません。確かに僅かでは有りましたが、良く判らなかった・・と言うご感想の方もいらっしゃいました。
しかしながら・・2017年もののこのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は万全です。12.5%のアルコール分から、艶やかさや超微細な表情をナチュラルに、ピュアに、瑞々しく表現してくれちゃいます。
「凝縮感?・・いや、ワインにそんなもの、不要でしょう!」
と、思わず言ってしまいたくなるはずです。・・こんなワインに出会ってしまうと・・。
そして、古くからブルゴーニュ・ピノ・ノワールを愛して来られた方々を、いきなりタイムマシンに乗せて40年前の世界に連れて行ってしまいます。
「・・なんだろう・・この、胸がキュンとする感じは・・」
と、少なくとも、そのように思われるに違い無いのです。・・いや・・それは人への「恋」では無いでしょうが、ブルゴーニュワインを恋焦がれていることへの自然な反応なのかもしれません。
どっしりと構えたジュヴレ=シャンベルタンのようで有り、艶っぽい動物系をムンムン感じさせるモレ=サン=ドニのようでも有り、香水を湛えた見事なテクスチュアのシャンボール=ミュジニーのようでも有り・・いや、全部の村を書きたいと思ってしまいますが・・
実に穏やかです。静かでも有ります。とても瑞々しいです。でも物凄く香り、全てがちゃんと存在しています。不足感が全く無いのです。いつまでもここに居たいと言うような願望が生まれて来ます。
少なくて申し訳ありません。もし余り売れなければ条件は解放します。でもぜひとも、noisy のお客様には飲んで欲しい・・特にブルゴーニュワインファンを自認する方、ワインファンの方には!・・お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【このディテールの複雑性と訴えの美しさ!静寂の中から沸々と湧き上がる熱情!・・素晴らしいです!ブルゴーニュの村名以上のポテンシャルです!】
ある意味、ブルゴーニュのどんなに凄いドメーヌのピノ・ノワールよりも美しく、繊細で、ブルゴーニュそのものの美味しさを伝えてきているんじゃないかと・・noisy も脱帽の素晴らしいピノ・ノワールでした。
まぁ、noisy にしても、言うほどドイツワインに詳しい訳じゃ有りません。バーデンと聞けば「白でしょ?」と言ってしまうような程度です。勿論、昨今は少しずつは赤もテイスティングしていましたよ。なので、この素晴らしい「バーディシャー」よりも濃いワインには出会っています。
しかし、このバーディシャーほど心を動かされたドイツの赤ワインは他には有りません。超繊細で、ま~・・余計な化粧は全く有りません。新樽による影響などは微塵も感じません。
なのに、この静かながら豊かで複雑な表情は・・どうしたことでしょう?・・これこそ、ブルゴーニュワインの神髄だったはずなんですが、
「何故か妙に懐かしく・・そうだ・・70~80年代の弱い年のD.R.C.に似ている!」
などと思ってしまったんですね。
ふとボトルを見ると12.5% VOL.の文字。そうなんですよ。12.5度のアルコール分ですから決して高くは有りません。他のコラムでも書きましたが、2017年のユドロ=バイエのブルゴーニュでも13.0度です。暑い年にはブルゴーニュでは14度を超えることも有ります。勿論、造り手にも拠りますけどね。
昨今のブルゴーニュワインは非常に大柄でボリューミーです。noisy たちが若いころに飲んだグレートワインのほとんどは、決してそんなスタイルでは無かったんです。もっとエレガントで繊細で、非常に美しかった。味わうと奥の奥まで見通せるような、風通しの良い味わいでした。昨今は、そんなワインは非常に少なくなっています。
その超繊細な味わいをこのバーディシャーは持っているんですよ。可憐なんですが、その内部はもう・・豊かで複雑で繊細です。もちろん冷ややかだし、ナイーヴだし、非常にナチュラルです。侵入角も優しく角度もつかないほど・・。その表情は、そのベクトルが大きく出っ張ることのないものです。
そうそう、これは以前にかなりの確率で出合った場面です。まだラシーヌさんが始められて間もないころ、ラシーヌさんの超繊細なワインを他の方にテイスティングしてもらうと・・もちろんプロも含めてですよ・・「綺麗ですね」とは言うけれども決して「好きだ!」とか、「こりゃぁ良い!」とは言わないんですよ。
ポイントなどを付ける場面では、noisy 的にはどう考えてももっと加点すべきなのに、非常に低い訳です。使用するグラスや時間の長さも有るんでしょうけどね。理解されるようになるのに何年も掛かったと記憶しています。今では全くそんなことは・・無いです。
つまり、
「何も無くて綺麗なもの」
と、
「要素が複雑に大量に有りながらも綺麗なもの」
は、似て非なるものなんですね。
そして、アルコール分の高さだったり、ミネラリティの総量・質によっては、それらはマスキングされやすくなってしまう訳です。
なので、このバーディシャーは、
「何も余分なものを足されていない素の美しさを感じられる素晴らしいピノ・ノワール!」
と言うことが出来ると思います。
残念ながら、noisy がテイスティングしている間に数も減ってしまいましたので、申し訳ないですがこのキュヴェにつきましてはお一人様1本限定とさせていただきます。ブルゴーニュで言えば、
「村名クラス以上に値する」
ポテンシャルを持っていると感じています。是非飲んでみてください。滅茶苦茶お勧めします!
● 2020 Spatburgunder Vulkan Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【過去一、間違い無し!・・素晴らしい出来です!・・が、残念ながらポテンシャルが高い分、仕上がり途中です。先にバーディシャーを飲んでお待ちください!】

旨いですね~・・過去一な出来はもう間違いありません。いつも一番先にバランスしている・・と言いますか、下のキュヴェが・・
「超繊細!」
でして時間が経過して少し膨らみが出てくるまで待たないといけない傾向が見えるので、このヴルカンを先に飲むようにお伝えしていたかな・・と思います(自分で書いた以前のレヴューはまともに読んでいないので・・すみません。)
ですがこの2020年のヴァーゼンハウス、2019年ものより、より熟しているには間違いないんですね。
ですから、この下のクラスのバーディシャーはバランスするのが(美味しく飲めるようなバランス)2020年ものは早かったと思われ、このヴルカンに関しては、いつもよりも濃密さが有りポテンシャルも高いため、
「幾分かの熟成期間」
を長く見るべき・・と判断しました。
ま~・・この見た目、まさしくエレガント系のブルゴーニュ・ピノ・ノワールです。大昔のD.R.C.のシンプルなエチケットを彷彿させてくれますから、何とも心憎い演出です。その対比でこの少しガーネット寄り・・血っぽい色?・・赤紫っぽい感じが映えて見えます。
鉱物感がしっかり有って、ややジュヴレとかモレ、もしくはヴォーヌ=ロマネ的なニュアンスを感じますから、やはりバーディシャーよりも1クラス上でしょう。ほぼ1級クラスと言って良いかと思います。

見た目でも2019年物が「赤茶けて見える」ような対比になっちゃってますから、よりミネラリティが豊富で果実感もしっかり、複雑性も高いと感じます。
それに加え、やはりエキスの旨味がよりしっかり感じられますから、
「・・いいね!」
と思っていただけると思うんですね。
あ、全く関係無いことですが、この「いいね」のバナーは2000年頃から noisy は使ってます。途中で少し小さく作り変えていますが、決して某SNSをマネして始めたものではありませんので・・はい。
ヴァーゼンハウスの基本である、優しく穏やかで何の化粧も無い、葡萄本来の味わいをナチュラルにピュアに表現した超エレガントな味わいには全く変わりはありません。
ですが敢えて・・
「あと1~2カ月待って!」
「暖かくなったなと肌でしっかり感じられるようになったら!」
と申し上げておきたいと思います。
すみません、たった24本の入荷です。どうぞよろしくお願いいたします。超お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【絶妙に旨いです!・・艶っぽくも微細な表情が美しい・・繊細なピノ・ノワールの美しさをお楽しみください。すみませんがお一人様1本限定です!】
この売れ筋の「ヴルカン」が全然無いんです・・辛いです。滅茶苦茶美味しいんですが、
「美味しい!だから買ってください!」
と強く言えないんですよ・・。
味わいは滅茶ドライで色はベースのシュペートブルグンダーよりも若干濃い目でしょうか・・でも、滅茶ドライなのに・・甘い・・甘美なんですね。2018年ものと比較してみますと、2018年ものの方がワイン的にはピュアです。2019年の方がより官能的な感じが良く出ていて、そうですね・・例えてみるなら、アメリー・ベルトーの普通のジュヴレが2018年、クロ・デ・シェゾーが2019年・・みたいな感じで、
「旨味のエキスがよりしっかり載っている!」
「細やかな表情がエグイ!」
と言えると思うんですね。
ですからベースのシュペートブルグンダーのピュアな美味しさからヴルカンにワインを変えると、まるで村名から1級に変えたかのようなニュアンスさえ感じてしまう訳です。表情も多彩ですしね。

2018年もののヴルカンは、アドヴォケイトで92ポイントだったようです。この位の評価はA.C.ブルゴーニュだとすごく良く出来た村名~ある程度以上の1級のワインと同等なもの位ですよね。
2019年はより良いんじゃないかと思いますので、海外メディアの2019年ものの評価がどのくらいになるのか・・が楽しみでは有りますが、それにしても数が無いのはいかんともしがたい・・残念です。
で、このワインは、
「今飲んでも良く、今後10年に渡って美味しく飲める・・10年後は結構甘美な味わいになる」
と予想します。出来うるならば数本ゲットしておきたいところですが、申し訳ありません、Noisy wine では無理です。何とか1本でもゲットされて、他のショップさんも当たってください。超お勧めです!ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーを理解しやすい典型的なキュヴェだと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう超絶に自然な味わいのジュヴレ=シャンベルタン!・・愛しいと感じてしまう見事な味わいです!】
まぁ・・下のクラスのシュペートブルグンダーは、ある意味・・少し、人を選ぶかもしれません。
「・・こんなのはブルゴーニュじゃない!」
と言うかもしれませんので・・ブルゴーニュじゃないですけど・・(^^;; それに、あと少しだけ瓶熟したら大きく変わるはずですので・・はい・・
でも、この「ヴルカン」は違いますよ。昨年ご紹介させていただいた2017年も美味しかったですが、2018年ものはそれに、
「輪を掛けて最初っから滅茶美味しい!」
です。・・これ、保証出来ます・・自然派嫌いでも大丈夫です。全くビオビオしてないんです。So2も滅茶苦茶少ない・・100Lで2グラムですので、1000MLのペットボトル100本に2グラム・・入って無いのとほとんど変わりません。輸送中の保護を考慮してのことでしょう。
で、これ・・もう滅茶苦茶美味しいジュヴレ=シャンベルタン、それも超自然な味わいなんですね・・(ここは何故か「ナチュラル」と言う言葉を使いたくないなぁ・・)
実におしとやかに香るスパイス、僅かなワイルド感、精緻なテクスチュア・・まったくのドライな味わいで、ふんわり感もしっかり、適度に膨張してくれ・・余韻も長い。その経過を追っても実はとても穏やかなのに、しっかり起伏を感じるんですね。その起伏の仕方がジュヴレを彷彿させてくれるのかもしれません。
「もう・・要素を探しに行かずとも感じさせてくれる方が良い!」
と思われるので有れば、この「ヴルカン」をお選びください。むしろこれで「充分過ぎる」と思えるかもしれませんよ。
因みに
セラー・トラッカーの平均評価は92ポイントでした。・・いや~・・困った。世界中の人がやっぱりちゃんと評価できちゃうんですよね。そうは思えなかったnoisy が僭越だったのかもしれません。数は無いのでお早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【下のクラスのシュペートブルグンダーが村名だと思うなら、ヴルカンは見事な1級以上でしょう!】
ヴルカン・・実に旨いです・・うっとりしてしまいます・・。
そうです・・思い起こせばこのような、「うっとり」してしまうブルゴーニュ・ピノ・ノワールが昔は沢山、有ったんですね・・と言うか、それが普通だったんですよ。
1990年代のPKさんの活躍が目立つようになってから、ブルゴーニュは大きく変わったのは間違いありません。より濃密に、良く熟させ、樽は新樽で、そして出来れば甘く・・(^^;; そう、ローヌワインのような豪奢な果実を求められたんですね。
世はだんだんと気温が上昇してきました。なので葡萄もどんどん・・潜在アルコール分が上昇して来ますが、アルコール分が簡単に出るようになったブルゴーニュワインの変化に、人々は余り気付いていなかった・・とも言えます。
このワインは・・今飲んでも滅茶苦茶美味しいです。気品がしっかり有ります・・が、決してそれを吹聴はしないです。どこか、古典的日本人的な美徳・・のような繊細さを感じます。
「わざわざそんなことは言わないで良い・・言う必要は無い」
それがブルゴーニュワインだった訳です。「ラ・ターシュ」のエチケットにグラン・クリュ表記が無くても、そんなことは関係無かった訳です。「ラ・ターシュ」は「ラ・ターシュ」で有って、それがどんな畑で有るかを知っている人こそが、それを選択出来た訳ですね。
今は、A.O.C.の規定で入れなければならないかもしれませんが、誰もロマネ=コンティには、そんな言葉は不要なはず・・ですよね?
飲んでいて・・思い出してしまいます。本当に良い時代でした。でも、
「・・高いよ・・なぁ。厳しい!」
と思って、何とか仕入れて何とか自分で飲んでいた訳ですが、今はそれすら簡単には出来ない時代になりました。この「ヴルカン」がきっと、昔のブルゴーニュを見せてくれるに違い在りません。しかも1級畑以上の素晴らしいロケーションに連れて行ってくれるはずです・・ただし、「ドすっぴん」ですけどね!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!すでに世界中で大注目のようです!・・こんなに素晴らしいピノがバーデンに有ったのかと、驚きを持って迎えられるに違いありません!】
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン の上級キュヴェに当たるヴルカンです。ヴルカンは畑の名前との情報です。超繊細なシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインに比較しますと、凝縮感やしっかりと押し出して来る姿に上質さを感じます。
まぁ、一般的に言って、この二者択一を迫られるなら、より美味しいと感じるのはこの「ヴルカン」であることに間違いは有りません。誰が飲んでも・・
「ブルゴーニュワインであることを疑わない質感」
であることも間違いないでしょう。
面白いでしょうね~・・最初っからブルゴーニュで有ることを疑わない訳ですから、
「ん~・・綺麗んだよね~・・ジュヴレかな~・・でも繊細だからな・・樽っぽさは無いし・・トラペにしちゃ少しソリッドだし・・」
とか、平気で言ってしまって赤っ恥かきそうですね。
また、完全に仕上がっているこの下のキュヴェに比べると、超美味しく飲める状態だとは言え、まだ第一次の成長途中と言うか、落ち着く直前・・と言った状態です。なので、飲まれる際は、
「出来るだけ立てて落ち着けてから飲んでください。」
色合いを比べてみると、まだ落ち着いて無い感が漂っていますよね。
しかし、肉厚さ、凝縮感、各方向へ向かうベクトルの大きさ、構造とも、下級クラスを凌いでいます。より豪放磊落では有りますが、それでも非常に美しいスタイルです。
樽の余分な化粧は無く、M.C.的なニュアンスは非常に少なく、そこはニコラ・フォールよりもしないです。全房の割合が少ない部分が、よりニュートラルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールを感じさせてくれます。
果実は粒の小さな赤果実と黒果実が交互に出てくる感じ・・です。ドライながらエキスの充実度から、むしろ旨味や甘みを感じます。石灰感も飛び抜けてはいませんが大量に有り、そこに金属系のミネラリティがキラキラと輝いているような感じです。
いや~・・素晴らしい!初年度からこう出来ちゃうんですか~~!・・と、とにかく驚きの連続でした。
このキュヴェはもう少し在庫があるようですので、売れるようなら抑えたいと思っています。
「ドイツのピノ?・・いや~・・邪道でしょ!」
などと言われてしまう可能性も大なんですね。
しかしながらnoisy 的には、
「・・え~?・・こんなに凄いピノ・ノワール、逃しちゃって、ブルゴーニュが高いから・・なんて言い訳にもならないよ」
と言いたいですね。
そしてこのシンプルな外観!・・いや~・・潔い!・・こうじゃなくちゃ。偉いカッコよいじゃないですか!・・そして飲んだら滅茶美しい・・。
「そう・・この繊細なたなびき方が良いんだよ!」
と、思っていただけるに違いありません。
この余韻の振幅の仕方は、あの素晴らしい「シルヴァン・パタイユ」にも共通していると感じます。是非飲んでみてください。超お勧めします!
● 2020 Spatburgunder Kanzel Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・カンゼル・バーディシャー・ラントヴァイン
【ヴァーゼンハウスのトップスリーの一角!・・セレクション・マサル、そしてもっともリーズナブルなアイテムです。】
残念ながらテイスティングを諦めたカンゼルとムーリンです・・まぁ・・あと12本位入荷が有れば、どちらかは飲めたんじゃないかと思いますが、2020年ものは多く無いそうなので仕方が有りません。
ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーを飲むと、
「・・はっ!?」
と気付くことが有ります。
まぁ・・おそらく皆さんも感じていることだと思うんですが・・
「ピノ・ファン..だよね・・」
みたいな感覚・・お持ちでしょう?
その上で、全房だったりMCだったり・・でもそれだけじゃないよね?・・みたいな感じですね。
その辺りはヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーに共通なんですが、上級キュヴェになってくるとちょっと違うんですね。さらに・・それだけじゃぁ無いと。
このカンゼルはマッサル・セレクスィヨンだそうで・・様々なクローンを一緒に、同じ畑で栽培している訳です。ですから・・ちょっと複雑性が高くなる可能性が有りますよね。
で、植え替えもしているようですから・・この先もその効果は深くなって行くと想像しています。やはり早飲みは厳禁でしょう・・妖艶さが出てくるまで、是非待ってお飲みください。
以下は以前のレヴューです。
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【白っぽいミネラリティ、透明感が強めのミネラリティがしっかり載ったカンゼル!これも素晴らしいです!】
やはりポテンシャルの高いワインのテイスティングは楽しいですね~・・しかも独自性をしっかり持っていながら、それがまたブルゴーニュにソックリ、いや、
「以前のブルゴーニュを彷彿させる」
もので有る訳ですから・・noisy にとっても飲んでいても実に楽しいものであるんですね。
しかし、例えば
「でも・・70~80年代のブルゴーニュワインなんて知らないよ・・」
なんて方は、今や大勢いらっしゃる訳ですが、それでもその方々が・・
「ヴァーゼンハウス、最高!」
と言ってくださる訳ですから・・ん~~・・何とも皮肉な感じにも思えてしまう訳です。
2019年のカンゼルは、2018年もののカンゼルに比較すると、なんと・・
「色合いは薄め!」
に見えますよね?・・透明感と言うか不透明感も・・ですが、そんなミネラリティの強さが色合いを抑え込んでいる・・そんな感じがします。
ですので、トップスリーの中では最も硬質です。とはいえヴァーゼンハウスですから・・フワフワッとした独特の浮遊感はそのままですよ。実に旨いです。

2018年のカンゼルはアドヴォケイトで93ポイントでした。これも後で・・全て販売してしまってから判ったことです。
そして2018年ものはちょっとコルトン風な硬質さを持ちつつ、2019年ものよりもピュアさは勝っていたと思います。2019年ものはより凝縮度が高まり、より複雑性も出て来ています。
その凝縮感と複雑性、そしてコア感の薄さ、独特の浮遊感が相まって、
「まだ仕上がって無い感」
がバリバリ・・な状況なんですね。
最もこれはこれから急激に仕上がって行くものだとも思います。やはり2022年の5~6月頃を境に、コア感がど真ん中に定着し、凝縮感と複雑性、ミネラリティの位置関係が決まって仕上がってくるので、
「やはり2019年ものもシャンボールかコルトンか?」
は変わりないですね。
アドヴォケイトもおそらく93ポイントから積み上げるんじゃないかと見ています。noisy がお客さんだったら、
「そうか・・じゃぁアドヴォケイトを見てから買おう!」
と思うはずなんですが、でもそれは無理!・・だと思います。数が全然無いですので、やはりここはムーリン、ベーレン、カンゼルと三種の神器に加えて白のムーリン、ベーレンも欲しいところだと思います。
あ、言っておきますが・・ヴァーゼンハウスのピノ・ブラン、ヴァイスブルグンダーは滅茶苦茶美味しいですので・・今飲んでも超美味しいです。是非コラムをご覧くださいね。
非常に希少なキュヴェです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは見事なシャンボール的なビロードのテクスチュア!?それとも超上質なコルトンか!?】
初登場のカンゼル、素晴らしいです!noisy的には結構に「シャンボール=ミュジニー的」だなぁ・・と思います。でも、余り無いですが、稀に出会う超上質なコルトン・・っぽい感じもします・・
何せ、ベーレンが少し襞を感じさせるテクスチュアを持っていて、温感も僅かに暖かいので、ノーズも考えるとヴォーヌ=ロマネ的だと思っているんですが、こちらはもう全然違う。透明感の滲むミネラリティが全ての要素をコーティングしている感じでして、伸びやかでベリーやチェリーの美味しい・・しかも、しっかりヴァーゼンハウスを感じさせてくれる見事な「超自然さ」を持っているんですね。なので、「シャンボール系だ」と思ってしまう訳です。
そして・・本当に心を揺さぶられます。懐かしさはジャイエなのか、D.R.C.なのか、それとも無駄に開けていた古いブルゴーニュワインたちを思い出したのか、それとも、その優しい侵入角が由来するのか・・本能的に、
「・・おいしい・・」
と思わされてしまっているのかもしれないとさえ感じてしまいます。
ベーレンよりも、より冷涼なテロワールだと思うんですね。その冷ややかさと非常に滑らかなテクスチュア、果実表現のニュートラルさがこのカンゼルの特徴かな・・と思います。
noisy的には・・カンゼル、相当に好きです。だって、シャンボール大好きですから・・。ルイ・ユエラン、早く復活して欲しいとも思っています。ただし、ルイ・ユエランよりもずっと「純」な味わい、存在です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!・・追加は無いと思います。
● 2020 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【激繊細な超高質ピノ・ノワール!・・凄い気品・・旨いです!】

ヴァーゼンハウスの3つのトップ・キュヴェの片割れ、ベーレンです。激繊細タイプですね。
まぁ・・このグラスの色彩をご覧いただきますと、下のクラスの「ヴルカン」よりも淡いです。その分、充実した石灰的なミネラリティを多く含んでいまして、
「今まではヴォーヌ=ロマネと言ってましたが・・2020年ものはシャンボール=ミュジニータイプ」
と修整させていただきます・・(^^;;
何せ2018年ものはアドヴォケイトで96ポイントも付いてしまいましたから、より高価格のムーリンの立場が危うくなってしまいそうですが、その辺はもはや、
「好み」
だと思いますよ。
今までに何度も申し上げていますが、海外メディアのテイスターさんたちは結構に我儘でして、
「自身の好みを抑えて評価することが出来ない」
んですね・・きっと。
なので、テイスティング中にちょっと何かしらの疑問が沸いてくると、その矛先はテイスティングしているそのアイテムの評価に向かって行きます。その疑問は自分自身の問題である可能性に気付かないんじゃないかとさえ思ってしまいます。評価を見ていて結構な回数で、
「・・そりゃ無いんじゃない?」
と感じることが多いです。

この、明らかに透明・半透明のミネラリティを多量に含む味わいと香り、そして見た目を考えますと、ブルゴーニュでも相当に質の高いワインと比較すべきであることは一目瞭然でしょう。
確かに一番下のバーディシャーは、劇的にエレガントで非常に旨いです。ですが、このベーレンのような・・
「気品」
までにはたどり着かないんですね。
今飲んでも充分、この素晴らしさは判っていただけると思います。ですが同時に、
「飲むには早すぎる!」
も間違い在りません・・そりゃそうです・・そんなにすぐ、このような高品質ワインの全てがさらけ出される程度のポテンシャルでは無いからです。
何せかなり冷えていても・・滅茶美味しいんですよ。味わいが沈まないんですね。そして上がって来てもそれは大きくは変わらず、ゴールデンな温度帯・・14~16度位でしょうか・・そこで、最高のパフォーマンスを見せてくれます。
数は無いので・・是非1本、セラーで育ててください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【2018年ものはトップスリーの中でトップの評価だったベーレン!2019年ものも仕上がり具合はトップですが、ポテンシャルをそう易々とは見せてくれない状況です!春過ぎまで待ちましょう!】

2018年ものは「ヴォーヌ=ロマネ!」などと口走っていましたね。そして、2018年もののこのキュヴェではない・・ムーリンが、アドヴォケイトで95ポイントだと・・このコラムで書かせていただきました。その段階ではこの「ベーレン2018」の評価を見つけられなかったんですね。
で、完売してしまってから、なんとよりリーズナブルな「ベーレン」の方が・・掟破りの96ポイント!・・
「・・アドヴォケイト・・やるじゃない・・」
と思ってしまいましたよ。・・まぁ、アチコチでバランスの悪い評点も有りますが。
で、早速・・このキュヴェも非常に少ない入荷だった訳ですが、海外メディア評価にケチを付けるにも、自身で飲んでいなければできませんので・・意地でも開けてしまった訳です。
シュペートブルグンダーのトップ3キュヴェ、ムーリンを筆頭にベーレン、カンゼルの中で、
「現状最も仕上がっているのがベーレン!」
でした。
エキスがしっかり出ていて、少し官能的なアロマを放出していて、しかもヴァーゼンハウスらしい優しさ、ふんわり感、球体なテクスチュアなども出しつつ・・今までは余り感じなかった・・
「・・ん?・・これが・・ベーレンのテロワール?」

みたいな感じを受けた訳です。
そうは言いながらも昨年も「ヴォーヌ=ロマネ」とか言ってますが・・今年の2019年ものは、ヴォーヌ=ロマネにシャンボールを少しブレンドしたような感じでしょうか。でも2018年ものの延長に有ることはちゃんと確認できましたし、
「2018年ものを上回るかも!」
と言う期待を大きくしました。
しかしながら・・このベーレン、そしてムーリン、カンゼルについては、今飲むべきでは有りません。翌日になってもまだ凝縮した部分が拡がって来ませんし、何よりまだ・・
「仕上がって無い感」
が拭えません。
この状態でもし飲まれると、大部分の方が、「・・?」を連発してしまうと思われます。2018年ものもご紹介は3月になってからでした。2019年ものは2018年ものをおそらく上回る出来かと思いますので、少なくとも5月の連休以降、出来れば6月以降から・・をお薦めします。
相当良い評価が付くと予想されるベーレンです。申し訳ありませんがお一人様1本になります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これはヴォーヌ=ロマネ!・・2017年までのフランソワ・ラマルシュ作・・などと思ってしまいました~!超上質、超エレガントです!】

そうそう・・近いのはフランソワ・ラマルシュでしょうか。2014年頃の作に近いかもしれませんね。そして、もっともっと「超優しい!」かもしれません・・ニコルさんには悪いですが・・(^^;;
もう、ヴォーヌ=ロマネとしか思えませんでした。他のキュヴェよりもほんの僅かに温かみのある優しい酸バランスで、ワイルドなアロマにスパイシーさが交錯、ちょっとヴルカンにも似ていますが、さらにもっと上質な組成です。
緻密で清楚なエナジーが、優しい角度で入って来ます。ちょっとだけジャイエっぽさも感じたりして、70~80年代のバーガンディをセンチメンタルに感じさせてくれもします。
本能に直結してくる味わい・・その言い方の方がむしろ判りやすいかもしれません。頭でどうこう・・と言うよりも、身体とか、心の方が先に受け入れてしまうんですね。
ただし!・・他のコラムでも書きましたが、
「濃い」
「しょっぱい」
「脂ギトギト」
は避けましょう。
やはり繊細なものが良いですよ。塩分や旨味の強いチーズは無理です。繊細なナチュラルチーズなどはOK。そして、白身の魚とか貝類なども行けるはずです・・だって、
「まるで化粧ッ気無し」
ですから。
マロラクティックはちゃんとしていますが、それすら・・乳酸発酵すら、非常に美しい仕上がりをしています。
アルコール分は13度と、ラインナップの中では一番高い数値です。それだけしっかりはしているんですが・・「純」な味わいは全く変わりませんし、2017年もので感じていた、「シャン・デ・ゾワゾー」は表面には出て来ておらず、奥の奥に鎮座しているかのような姿でした。
いや~・・美味しいですね~・・じっくりと向かい合って飲みたい・・そう思わせてくれます・・(が、仕事なのでそうはさせてくれないんです)
アドヴォケイトが2018年のムーリンに95点も付けてしまいました。
「何で・・アドヴォケイトが・・」
と、思わざるを得ません。
この、しなやかで穏やかだけれど、超質感のヴァーゼンハウス、シュペートブルグンダーを、これからもしっかり確保したいのですが・・大丈夫かと、心配になってしまいました。是非飲んでみて下さい。
「超絶にエレガントなピノ・ノワール!」
ご堪能くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な気品あふれる非常に美しいピノ・ノワールです!敢えて言うならシャン・デ・ゾワゾー!?】
このクラスは蝋封です。実は白の方が少しだけ高いですが、価格はほぼ一緒です。
流石にシュペートブルグンダーのトップ・キュヴェだけ有って・・そうだなぁ・・立ち位置的には、ジェラール・シュレールさんちのシャン・デ・ゾワゾーだと思っていただけると良いかもしれません。
滅茶苦茶ドライで・・気品に溢れ、だけれどもドすっぴん。
つまり、どこにも逃げ場を残さない醸造・・出来栄えですよ。そして、表情はしっかり有るものの、決して饒舌にはならない。呆れるほどに「綺麗」で、どこまでも「端正」で「純粋」です。
この美しさが何年かけて異なる美しさに変貌するのか?・・と考えるなら、これはもう、今のブルゴーニュの基準を持ち出しても
どうにも判らないと言うことになるでしょう。やはり、昔の基準が必要なはずです。
この気品が花開くには、やはり5年ほどは欲しいかな・・と思います。今飲んでも飲めなくはないですが、他の全てのキュヴェに比較しますと「やや閉じている状況」とお伝えします。繊細でフラワリーなアロマが絶妙では有りますが、それはちょっと勿体無い・・せめて3年・・いややはり5年かと。
セラーでエージングされ、是非ピノ・ノワール単一の、しかも全く化粧っ気のない美味しさをご堪能くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】
1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2020 Spatburgunder Mohlin Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
【ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェです!】
すみません、このムーリンもまだ飲んでません・・でも1本は必ず残しますんで・・そうしないと先行きのチェックも出来ないですから・・はい。
まぁ、お客様もご存じないはずですが、Noisy wine のテイスティングは結構にラフです。でもいつも出来るだけほぼ一緒の条件になるように・・もしくは変化が有っても出来るだけなだらかなものになるようにしています。
ラフと言うのはグラスに注いで香りを嗅いで口に含んで・・飲み始めて・・終わりです。通常のテイスティングですと飲みませんが、新着などでご紹介する自宅のテイスティングはしっかり飲んでいます。ですから、まぁ・・頑張っても3アイテムが限度。それ以上はある程度感覚が麻痺してしまいますから、やっても無駄です。
また、価格もちょっと上がりました。これは仕方が無い・・アドヴォケイトでも95~96ポイントまで付くようになってしまいましたし、何よりも「為替」で円が弱いことが原因です。
ですので、数は無い、価格は上昇、で厳しいんですが、ヴァーゼンハウスのトップ・キュヴェと言うことでご容赦いただけましたら幸いです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【誰が何点付けようがヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーのトップキュヴェはこれ、ムーリン!】
昨年の2018年ムーリンのご紹介時には、
「アドヴォケイト95ポイントの衝撃!云々・・」
と書いた noisy では有りますが、全て販売してしまってからしばらくして、2018年ベーレンの96ポイントを知った訳ですね。
まぁ、嬉しいのも反面、
「・・何で?」
と言う疑問は残りました。noisy 的にもそこはちゃんと判断していて、
「ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェは質的にも価格的にもムーリン」
だったから・・です。
確かにシャンボールチックなベーレンはエキスもしっかり出ていて素晴らしいワインでした。noisy も大好きなキュヴェです。なので嬉しかった訳ですが・・・何ですかね、noisy的には納得しきれなかった部分なんですね。
ベーレンはエキスが綺麗に出ていて開放的な個性でした。ムーリンの方は細やかな部分に複雑な表情を詰め込んでいて、まだそれが花を咲かせる前ではあるけれど、3月にはある程度のバランスを持っていました。

言ってしまえば、その時点で判りやすい素晴らしさを持っていたのは確かにベーレンですが、判りにくいがより総合ポテンシャルの高いのはムーリン・・。それは2019年も変わっていません。
2019年のベーレンは、無理をすれば今から飲んでも・・その良さはより取りやすいでしょう。2019年のムーリンはまだバランスし切ってはいないんですね。成長途中です。
面白いのは・・やはり色でしょう。2019年のムーリン、実に良い感じですよね。
まるで全く「圧」をかけていない、フリーランのみで仕上げたような美しい色合いをしています。
ですが・・どうでしょうか。決して外向的な色、ベクトルが発散に向かっているとはなっていないように・・見えないでしょうか?noisy 的には、その色さえ、
「まだ飲まないでね!」
と言っているように見えます。むしろ2018年ものの写真の方がより外向さを見せているように思います。
ですので、このトップ・キュヴェは、
「まだ絶対に開けてはダメ!」
と申し上げておきましょう。
少なくとも2020年の6月までは我慢の一手です。そこから少しずつ上昇して行くと踏んでいます。
さて、アドヴォケイトはヴァーゼンハウスを非常に推しているように思いますが、2019年もののヴァーゼンハウス、どのような評価をするのでしょうか。
noisy 的には今までと同様、
「やはりトップキュヴェはムーリン!」
と、お勧めいたします。そして、決して早く飲んでしまう事には反対ですが、
「難しい状況を確認するために敢えて開けてみる」
ことには賛成です。
ワインって・・簡単だけれど難しいですよね。両極を有し、その内部も緻密なもの・・決して濃いものが求められるのではなく、密度がちゃんとしっかり有るものが良いワインだと・・それはこれからも変わらないと思います。是非、仕上がるのを待ってお楽しみください。
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイト 95ポイントの衝撃!・・いや、そんなものは関係無いです!・・この見事な組成にこそ、美味しさの真実が有ると思います。】
これからの入手に不安だけしか残らない・・アドヴォケイトの高い評価です。通常なら、
「お、ちゃんと評価してる!」
と、noisy も評価するんですが、元々少ない量しか存在せず、販売しているところを見つけることさえ困難なヴァーゼンハウスですから、
「・・高い評価はお客さんがしてくれればそれで良い」
などと、勝手過ぎる偏った見方になってしまいます・・。それじゃいけないのでしょうが、何か裏が有るんじゃないかとさえ勘ぐってしまいます。
しかしこのワイン・・本当にグラン・クリュ並みの質感をしています。もう、要素のお姿ひとつひとつも・・例えばタンニン・・これも探せばちゃんと有るんですが・・
「極上の葡萄のみを選択し、本当に優しく扱い、圧も掛けるか掛けないか・・位の絞り」
で仕上げたとしか思えない、極上の扱いを受けた結果、生まれたワインだと判るはずなんです。
だから、海外メディアになんか、判らないだろう・・なんて思っていましたが、さにあらず・・思い上がった考えだったと反省はしています。
これ・・何とかサクッと飲めなくも無い「プライスゾーン」では有ります。なので、飲んでいただいても大丈夫・・です。
しかしながら数年・・最低3年で、相当美味しくなるのも見えています。
最高の材料を持って、慎重に・・かつ・・時には思い切った決断で仕上げられた、「最高に純な」ピノ・ノワールです。ブルゴーニュにそっくりだと言ってきましたが、もうブルゴーニュでこのようなワインは造れないでしょう。そこに独自性、ヴァーゼンハウスの真の姿が有ります。
全く化粧無し、有機的アプローチ、So2も必要最小限、最高の葡萄を得て生まれた素晴らしいピノです。ご堪能くださいませ。
● 2020 Gutedel Badischer Landwein
グートエーデル・バーディシャー・ラントヴァイン
【優しくふんわりと包んでくれる不思議な感覚・・じんわりと浸透しつつ穏やかな果実に抱かれる・・もしかしたら最上のワインとは、このようなものかもしれないと思ってしまいます!】

勘弁してほしい・・です!・・ヨクヨク調べましたら、昨年ご紹介させていただきました
2019年のクーテデル(グートエーデル)にアドヴォケイトは90点!も付けているじゃないですか・・。
アル分10パーセント程度のリーズナブルワイン(日本は地理的経済的にちょっと高目になってしまいますが)、高級ワインの合格点たる90点も付けられてしまっては、この先が困ってしまう訳ですね。
ポテンシャルはあるけれど、それを大っぴらに見せずに穏やかで優しい味わいを感じさせてくれるから良いんです。上のキュヴェは良いにしても、このグートエーデルは60点でも良いから・・余り宣伝して欲しく無い・・なんて思ってしまいます。
でも、いや~・・絶に旨いです・・なんだろう・・とても懐かしい感じもします。長く実家を離れて暮らしていて、しばらくぶりに戻って、地元の食事をしているような・・感じでしょうか。
色が凄いですよね・・黄色が強いです。果実はバッチリ・・黄色と白の果実がしっかりあるんですが、自己主張は激しくは無く、あくまで優しく、ふんわりと・・です。酸の尖った部分などは全く意識することは有りませんが、不足しているなどとも全く感じません。
アルコール分は10.5度ですが、これもまた・・
「これで良いんだ・・」
と頷きたくなるような優しさと充足感・・。そう・・コタツに入って、座椅子に寄っかかって、ドリフターズかトップテン・・いや、アニメかな・・見ているようなイメージでしょうか・・古くて最近の方には判らないかもしれませんが・・。
シャスラと言う品種です。まぁ・・これが実に不思議な品種に思えて来ます。そもそもは、食通の方が最後にたどりつくワイン品種・・などとも言われてもいるようです。

どこか、ソーテルヌのような振る舞いも感じますが、全くのドライで甘さは皆無です。食と合わせていても塩辛く無い食塩のように、「暖簾に腕押し」のようでいて、ナトリウムのようなふんわりとした存在感、言い換えるなら、餡かけの出汁でしょうか・・それも薄味のベストな塩味・・。余韻はそれほど長く無いようでいて、実はいつまでも良いニュアンスが長続きしている・・石灰的なミネラリティ感は高いんですが、それほど意識させてはくれないバランスをしています。
いや・・これは絶妙に旨い!・・惚れてしまいます・・。でももしここに、最近の先進的なビオにはつきものの「アヴァンギャルドなアロマ」が入って来てしまったら、きっと全てを台無しにしてくれちゃうでしょう。
「・・シャスラ?・・白ワインなんだ・・へ~・・」
とか、
「・・穏やかな味わいのビオ?・・そんなのいっぱい有るし・・」
と思われるかもしれませんが、
「重要なのはバランスとセンス!」
です。非常に素晴らしいと思います。是非飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【これは超上質な「ヴァン・ド・ソワフ」!?・・滅茶心地良い浮遊感さえ得られるよな「ふわっふわ」な味わいです!10度と言う低めのアルコール度の気持ちよさと美味しさを体験してみてください!】
「シャスラ種?・・知らないからなぁ・・」
そう思ってスルーされる方は多いでしょうね・・。判ります。知らない世界は、覗き見るのは良いけれど体験するのは・・
「誰かが人柱になって背中を押してくれないとなぁ・・」
ですよね。
でも、2018年、昨年ご紹介させていただいた「クーテデル(グートエーデル)」をお飲みの方は・・全く障害なく、ご購入いただけるはずですよね。
ですが2019年もの・・もっと進化していましたよ。ビックリの素晴らしい飲み口でした。
なんと「アルコール分 10.0度」と言う低アルでして・・普通なら、
「・・ん~・・物足りないんじゃない?」
となってしまいますよね。
ですが・・テイスティングした本人が言うので間違いは有ろうはずがありません。
「10度・・それで良いんです!」
すこしカッチリ目の、白い石灰系ミネラリティを多分に含んだ土壌由来の「シャルドネ」のような感じでして、非常にドライでほのかな旨味と酸バランスの良さから、「スイスイ」飲めてしまうんですね。
スイスイ飲める・・これは重要ですが、その後が無いとワイン好きには「物足りない」となってしまいますし、ファーストノーズも、中盤の適度な拡がり・膨らみも、余韻の厚みと長さ、そしてそこからのノーズへの香りの還りも重要じゃないですか?・・そして切れの美しさも。
こんな出来、ワインを心底判っていなければ設計すらできないと思うんですよね・・。末恐ろしささえ感じる・・10度の白ワインなんですよ。
そもそもドイツの白ワインは低アルでした。葡萄が良く熟さないので、その分を補糖で補ってボディを造り出し、アル分7度ほどのワインを造る・・それが「ドイッチャー・ターフェル」のやや甘口ワインでした。40年前の日本ではガンガン売れたワインです。甘くて美味しい本格的ワイン・・と錯覚していたんですね。
ですが、実際にはボディなど無きに等しく、添加した甘みに頼ったどうしようも無い設計から出来たものだった訳です。
ヴァーゼンハウスは、この「グーテデル」を古来の大樽仕込みで、しかもSo2をほぼゼロで仕込み(僅かに仕上げに添加している)、自然由来の糖分だけをアルコール分に変え、凄いバランスに仕上げていると言う点で、驚愕に値します。
柔らかでふんわりとナチュラルに香る柑橘・果実・・初期にSo2を全く使わないのに、全く色落ち無く・・ピュアな果実を感じさせてくれます。クイクイ飲めるのに、クイクイ飲めば、じんわりと深みを感じさせてくれるんですね。
お勧めしない訳にはいかない・・見事な「ヴァン・ド・ソワフ」だと思います。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【おそらく皆さんの想像をはるかに超えた出来・・です!・・シャスラと言う品種を知り尽くしていなければ生まれないはずの見事な真ん丸パレットに驚いてください!】
いや~・・美味しいですよ・・。充分だと思ってしまいます。
ただし、半分を漬け込んでいますので、
「マセラシオン系なの~?・・ちょっと苦手かな~・・」
とか、
「ん?・・オレンジ系なの~?・・それにしちゃ黄色いよね~・・」
などと、結構に相反するご意見を頂戴することになるかもしれません。
でもまぁ、フレデリック・コサールのマセラシオン系の白のような、醸造由来の個性が際立ったものでは全く有りません。
また、「シャスラ」と言う葡萄も良く判らないですよね・・。スイスが原産のようですが、フランス語圏で多く栽培されています。フランスでは、アルザスで並酒に使われます・・が、ロワールではプイィ=シュル=ロワール地域のA.O.C.として、プイィ=フュメとプイィ=シュル=ロワールが認定されており、プイィ=シュル=ロワールにはシャスラも使用されます。なのでこちらは高貴種です。
スイスやドイツではやはり高貴種としての扱いが多く、また並酒も造られます。
つまり、品種由来、個性としての香りや味わいがとてもニュートラルで有り、収穫量は基本は多産なので、収穫制限をするか、元から収量が多くならない個性の畑で育てることで、高級なワインとしてリリースが出来る・・と言うことになるのでしょう。
美しい黄色をした・・少し緑が入ってますでしょうか。マセラシオンによる個性は・・判別できない程度と申しておきましょう。ナチュラルな白ワインだと思っていただいて結構ですし、
「シャルドネとは違う」
と言い切れるほどのシャスラを意識した経験も無く、またその能力は著しくありません。
しかし、中域にボリュームを多く持つシャルドネに近い風情とは言え、全体としては僅かに細身、スタイリッシュで縦伸びする感じかもしれない・・とは感じます。
透明なミネラル感に満ち、柑橘系の果実に穏やかながら、常に放出してくる見事なアロマに、オーストリア系の自然派の良い部分も感じます。
ブルゴーニュのシャルドネとどう違う?・・と考えてみても、いや・・さして違わない・・と言うか、そもそも区別できるかどうかも判らないとも感じます。
ただし、樽を結構に掛ける傾向の有るブルゴーニュのシャルドネでは無く、柔らかく、自然にミネラリティを誇る姿勢の良さが第一印象を良くしていますし、中盤における振る舞いの自然さ、後半~余韻の瑞々しくもわざとらしさの無い姿に、さらなる好印象を持たされてしまいます。
いや~・・これ、2年目ですよ・・。もう素直に驚きです。
「ここまで・・出来るのか~!」
と。
そしてこのシャスラ、誰が飲んでも否定できない・・いや、したくない・・もっと飲みたい!・・と思うはずです。ヴァーゼンハウス、只者ではないと思わせるベースの白ワインです。・・是非ビックリしてください。お勧めです!
● 2019 Weissburgunder (Kaiserstuhl) Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・(カイザーシュトゥール・)バーディシャー・ラントヴァイン
【ピノ・ブラン・ファン...静かに増殖中は、このヴァーゼンハウスを知ったから..と言う方が多いはず!・・べらぼうに旨いです!この全域に拡がる見事なベクトルを感じてみてください!】

この無印のヴァイスブルグンダーは「今から飲んでも良い」キュヴェになります。もっとも本領発揮はもっと後からですが、今飲んでもべらぼうに美味しい!・・飲めばピノ・ブランのファンになってしまうんじゃないかと思います。
2018年ものまでに比較しますと、黄色がしっかりしています。そして緑の色の存在も・・ちゃんと有りますよね。それでいて、透明なミネラリティとやや不透明な白っぽいミネラリティが透けてみえるようなビジュアルかと思います。
グラスを鼻に近付けますと、「ぷりっ」とピュアな果実のアロマが「ふんわり優しく、やや太目で」感じられます。鋭角にノーズを押し広げて行くような感じは全く無く、あくまで自然に、鈍い角度での侵入です。
一方、口内への侵入は同様に優しいですが、シャルドネと区別が付き辛い感じの中庸な感覚です。シャルドネのように中域~中低域にパレットの最大膨張部分が有り、ほとんど同じような感覚です・・が、シャルドネよりも優しいと言うか、ふんわり感が有ると思います。
一般的なブルゴーニュのピノ・ブランは、中域~中低域がむしろスレンダーで少し粗く、悪く言えば「中抜け」したようなニュアンスを覚えていらっしゃるかと思いますが、
「おそらくそれは熟させ過ぎ!」
による弊害なのでしょう。シャルドネと同じようなタイミングで完熟度を計っていては、このような全域に渡ってパレットを形成できるピノ・ブランは造れないんじゃないかと想像します。

だからこのピノ・ブランが美味しいんでしょうね。中抜けした感じなど、全く意識しないです。酸の立ち具合はシャルドネの方がシャキッと立ち、ピノ・ブランの方がやはり鈍角で優しいです。
2019年ものは、あのブルゴーニュ・ピノ・ブランの雄、アンリ・グージュが・・それに気付いたのか、たまたまか?・・までは推測しきれませんが、やはり全域に丸いパレットを形成できるバランスでピノ・ブランを仕上げていました。なので、今まで以上に美味しい!のは、飲まれた方はお気付きかと思います。
そして一枚目も二枚目の写真にも、
「太目の涙」
がしっかり流れているのにお気付きでしょう。アルコール分12パーセントながら、これだけの太い涙を見せるのは、グリセロール的な粘性が有るから・・でしょうし、ややねっとりとしたニュアンスが、優しさ、柔らかさを演出しているように感じます。
確実に2018年ものよりも高いポテンシャルがあると思いますが・・2018年もののこのヴァイスブルグンダーに対し、アドヴォケイトは何と91ポイント!も付けているのを発見しました。
まぁ・・グーテデル(グートエーデル)が90点ですから驚きはしませんが、・・
「ワインの世界はナチュラルな方向へ向かっている」
「ワインメディアの評価もこの数年の間にそれを認め、方向転換した!」
と言うのはもう、間違いないでしょう。
そうでなければ、このヴァイスブルグンダーにそんなに高い評価をする訳が無いと・・。あのドメーヌ・ビゾも、アルヌー=ラショーの驚異的な高評価も、それが下地にあると感じます。是非飲んでみて下さい!もしかしたらここがワインの最前線・・なのかもしれません。
以下は以前のレヴューです。
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【べらぼうに旨い!・・気取ったゴタクを並べるよりも、とにかく飲んでいただきたい・・アルコール分12.5度のワインがみせる見事なバランスです!】
滅茶美味しいです~!・・ブルゴーニュのシャルドネに親しみ、そのバランスに惚れてもいる noisy ですら、そのように感じさせられてしまうんですから・・この「ピノ・ブラン」は半端無いバランスをしています!
素晴らしいシュペートブルグンダーを造り出すヴァーゼンハウスでは有りますが、昨年の2017年もののコラムでも書いた通り、
「・・あたし、脱いでも凄いんです!」
みたいな言葉が一番似合うのが「ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)」なんですね。
「絶対に外さない美味しさ」が感じられるのが凄いと思うんですよね。
例えばヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーの美味しさって、実は「条件付き」です。何てったって「激エレガント」で「ドすっぴん」です。ですから、近年に若者受けの、
「味の濃い、塩味の濃い、脂質の多いお食事」
とは・・残念ながらマリアージュさせ辛い訳です。それなら「ボルドーかローヌにしなよ」と言えば済む・・それがブルゴーニュだった訳ですね。
ですがこのヴァイスブルグンダー2018年は、かなりの「オールマイティーな美味しさとマリアージュのし易さ」が有ります。濃度がそれなりに有りながら、エレガントですっぴん なんです。
なので、果実もシュペートブルグンダーより結構に近く感じられます。フルーティーなのに深みがある・・と言っても良いでしょう。ワイン単体の美味しさも抜群では有りますが、それでもヴァーゼンハウス風の素朴さ、ナチュラルさ、ピュアさがしっかり備わっていると言えます。
これで、
「滅茶苦茶細かい部分の表情が精緻だったら最高なんだけどな・・」
と思うかもしれませんが、そこは最上級キュヴェのムーリンにお任せしてください。だって・・この価格じゃマトモなムルソーさえも買えないでしょう?
そして個性・・これ、ピノ・ブランなんだよなぁ・・と再度思い起させないのも個性でしょうし、美味しいブルゴーニュ・ブランだなぁ・・などと感じさせるのも個性でしょう。
このバーデンの大地、ジュラ紀の地層でブルゴーニュと結構に似ているそうで、2016年ものの頃はもっと「新世界のワイン風」でした。ですが2017年ものからそこを少し離れまして、2018年ものになったら・・結構にブルゴーニュ然してきてるんですね・・むしろ余りにナチュラルな変化なので、noisy もすっかり騙されるところでした!
因みにネット徘徊していましたらついに見つけました!海外メディアの評価です。
ファーストヴィンテージの
2016年もののヴァイスブルグンダーですが、アメリカはセラー・トラッカーの平均評価ポイントが90ポイント! でした。
まぁ、このセラー・トラッカーの評価は、結構にマトモだと思っていまして、むしろ日本人の感覚に近いんじゃないかと。アメリカは人種のるつぼと言われますから、そこで平均を求めると、かなりイーヴンな評価になるのかもしれません。
そしてアドヴォケイトも昨年ご紹介の2017年ものに91ポイント付けた様です!是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【どんなブルゴーニュ・シャルドネよりも美しい・・かもしれません!こんなすっぴん美人は他に見当たらないです!】
カジュアルなフルーツ中心の美味しさを持った2016年に対し、何ともブルゴーニュ・シャルドネのすっぴん美人を感じさせる高貴さの2017年・・と言うのが正しいかと思います。・・いや、美味しいです!・・そして、冷やかです・・「冷たい」と感じさせる酸の構成なんですが、それってむしろ、ブルゴーニュ・シャルドネの真骨頂な部分でも有りますよね?・・例外は有るとしても。
過熟もさせない、熟度もしっかりな果実を、実におしとやかに感じさせてくれます。透明なミネラリティの内側には、結構にブリッブリな果実も存在していますが、全体を見回すと・・と言うか、オルヴォーの村岡氏風に言うなら「俯瞰」してみると、やはりその姿はとてもブルゴーニュ的で有る・・と言わざるを得ません。
「・・本当に・・ピノ・ブランだけなん?」
と、書いておきましょう・・(^^;;
だって・・ブラインドで出されたら絶対に「ピノ・ブランでしょう!」とは、noisy は言えないですから・・。
むしろ、もしそうなのだったら、これほどまでに「全域で見事な表情を見せるピノ・ブランこそ凄い」と言わなくてはならなくなります。
そして、他のヴァーゼンハウスのワイン同様に、すっぴん美人です。化粧っ気はまるで有りません。フルーツを感じる時はフルーツそのもので有って、そこに樽だとか他の要素が邪魔をしないんですね。だから余計にピュアさやナチュラルさが際立って感じられるのかもしれません。
昨年の2016年もののご紹介時もそうだったんですが、やはりシュペートブルグンダーが先に売れて行くんですよ。そりゃ、気持ちは良~く判ります。
でも、より判りやすくて悩まずに済み、しかも実は「実は私、脱いでも凄いんです」みたいな美味しさは、ヴァーゼンハウスの白なんですね・・。このヴァイスブルグンダーを飲んでビックリしました・・と言うお客様も結構、お会いしました。
なので、今飲んでも充分な美味しさが有ります・・が、2016年ものよりも確実に伸張が感じられる2017年、是非とも飲んでみていただきたいと思います。昨年の2016年もの、何度かの新着に渡ってご紹介させていただきましたが、
「新着を見た時には無くなっていて買えませんでした・・」
と、結構言われたものです。
でも、結構・・それなりに長い間、新着に出していた気もするんですね。なので、「滅茶美味しいのは間違いない」ので・・お早めにゲットされてください!・・詳細は全体写真の下の村岡氏のレヴューもご参考にされてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2019 Charddonay Filzen Badischer Landwein
シャルドネ・フィルツェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【ヴァーゼンハウスらしいしなやかさに満ちた、見事なシャルドネです・・が、「早飲み注意」なワインです!・・ご注意ください。】

凄いポテンシャルですね~・・でも、これが凄いポテンシャルだと、理解しやすいか?・・と言われてしまうと・・難しいでしょうね・・と答えざるを得ません。この状態で飲まれた方は、
「・・?・・」
と普通ならなってしまうんじゃないかと想像します。
ちょうど半月ほど前、このヴァーゼンハウスのエージェントさん、オルヴォーのM君から、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を飲んだ感想がメールで届きました。
「・・ルロワでした・・」
と書いてました。
まぁ、判らなくもないんですが、むしろnoisy的には、こちらのシャルドネやヴァイスブルグンダーの方がよりルロワやドヴネを感じます。・・樽のニュアンスを除いたルロワ・・です。
ですからヴァイスブルグンダーもこのシャルドネも結構にポテンシャル高いんです。でも・・まだ・・
「仕上がり切っていない!」
状態なんですね。いつもは3~4月くらいのご案内です(・・入荷は前年末くらいで、そこまで引っ張って落ち着けてのご案内なんです。)

ちょっと火打石的なフリンティアロマがトップノーズに混じって来ます。ややスタイリッシュなボディで、パレットは縦長の楕円・・ですね。ですので、凝縮感は感じるものの飲んでも良い感じにはならず、
少なくとも暖かくなるまで待つべきと言う判断です。
因みにアドヴォケイトは、2017年、2018年とも92ポイントです・・。2019年ものをどのくらいに評価するか?と期待して必死に探したんですが見つかりませんでした。おそらく超えてくると予想しています。出来れば「飲み頃」をどう判断しているか、見てみたいものですね~・・非常に楽しみです。
こちらも激少ないキュヴェですので、お一人様1本限定になります。どうぞお早めにご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【純なエナジーをそのまま閉じ込めた、エナジーそのものを感じるシャルドネ!バランスの良さ、出しゃばらない美味しさ、しかし、それが良いと思ってしまう自分自身・・その方が驚きかもしれません。】

お気付きになられましたでしょうか。ヴァーゼンハウスの各アイテムの写真の下のコラムには、ちゃんと「アルコール分」を記載したんですね。2018年ものは「12度」です・・因みに2017年ものは「12.5度」でした。
その昔・・ブルゴーニュのシャルドネも、まぁ・・良いところ11.5とか12.0とかだったはずです。美味しさだけ、素晴らしさだけを求められている現代の一部分以外を見てみますと、
「アルコール分の高さ=その酒の上質さ=税金徴収額の高さ」
と書ける部分も有りまして、ドメーヌシステムがようやく定着してきた頃でさえ、「平均気温の低い年には補糖を認める」のが常、ドメーヌにも平気で添加用の糖が倉庫に山積みになっているのが見られたものでした。かのヴォギュエでさえ、
「シャプタリザスィヨン(補糖)がキツイ!」
と某評論家さんの著書に書かれてしまった位です。・・まぁ、相応のボディを造り出したかったのでしょうね。
しかし、ヴァーゼンハウスの若い二人は、そんなことはしません。見事にナチュラルで、自然な発酵に任せながら穏やかな誘導をしているだけのようです・・・そう、ワインが語ってくれているような感触が有るんですね。
なので、中域の幅の有る、樫樽のニュアンス・緩やかな酸化を得た近年のシャルドネでは無いんですね。昔ながらの「縦伸び系」のシャルドネ(+α)です。大昔のブルゴーニュのシャルドネを飲めば、決して今のように中低域に強いアクセントのある味わいでは無かったはずだと・・思い当たると思います・・若干、その気は有ったにせよです。
ですので、
「ドすっぴんのバーガンディの白!」
にほぼほぼ近い味わいだと思っていただいて結構じゃないかと思うんですね。
ミネラリティも出方がブルゴーニュに似ていますが、それでもやはり、派手さは無いのにエナジーがしっかり有ると感じさせる表情です。是非飲んでみて欲しい・・見事な味わいです!お勧めします!
P.S. ネットを徘徊していましたら、1軒だけアメリカで販売しているのを見つけました・・なんと税抜き、8000円以上でした・・!・・
以下は以前のレヴューです。
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【・・こちらも激レア!日本初入荷のシャルドネです!・・美しい~!】
確かに・・ユベール・ラミーのシャルドネは凄いし美味しい・・圧巻で痺れさせてくれます。圧倒されますよね~・・熟させても本当に美味しいでしょう。見事な組み立てにもなっています。
このヴァーゼンハウスの希少なシャルドネはたった一樽です。そして、ブルゴーニュのシャルドネにも非常に良く似ています。そっくり・・と言って良いかと思います。
しかしながら、やはりこの12.5度と言う僅かに低く出るアルコール分と、「樽の要素」とか、「人的関与の具合」が、やはり昔のブルゴーニュ・シャルドネの美味しさを彷彿させてくれますし、何よりも・・
「失ってしまったものの大きさを思い知る」
ことに繋がって感じられると思います。
確かにラミーは美味しい・・モンラッシェは凄い・・です。でも、
「このシャルドネが持つディテールの美しさこそ、ブルゴーニュ的な高貴さだったのでは?」
と思ってしまうんですね・・。
何も不足無く、とても良く香るが品を全く壊さずに、余韻の消える最後まで、瑞々しい美味しさを感じ続けさせてくれます。
お一人様1本限定で申し訳ありません。売るほど無い・・のが実情なのでしょう!ご検討くださいませ。
● 2019 Weissburgunder Bellen Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ベーレン・バディシャー・ラントヴァイン
【なんと2年前にご紹介の2017年ものベーレン白に、アドヴォケイトは94ポイントも付けてました!・・ピノ・ブランですよ・・6千円の!】

2018年もののヴァイスブルグンダー・ベーレンは入荷が無く、リリースも無かったのかな?・・判らないんですが、2019年ものの評価をアチコチ探していても・・
「ほとんど出て来て無い・・」
のに疲れ果てていたところ、ふと・・モニターを見ると、なぜか2018年以前のメディア評価が出ていたんですね。
そこにはなんと・・2017年のこのワインに対し、アドヴォケイトは94ポイントも・・付けていました。
ファーストヴィンテージの2016年ものは無理して何とか飲んだものの、2017年ものは非常に数量が無く、飲めなかったはずなんですね。なのでその時も必死に探したのに見当たらなかった・・それが今、
「94ポイント!」
と言う非常に高い評価で目に見えている訳でビックリさせられたんです。
ですがこの2019年もののベーレン白も・・実は4本しか入ってないんです。2017年ものを飲んでないので2019年は無理矢理開けてしまったんですね・・。
で、この実にリーズナブルなベーレン白のポテンシャルをしっかり・・いただきました。

実は2016年ものと2017年もののヴァイスブルグンダーには大きな差が有りまして、2016年ものはどちらかと言うと「新世界的」な果実のニュアンスだったのが2017年もの(ベーレンではない)では180度転換し、フランスワイン的な高質感、エレガンスを感じさせるものに変化していた訳です。
2019年ものはその2017年ものをさらに進展させたような感じですが、高貴さとエレガンスをしっかりもちつつ、ややスレンダーで・・一見シャルドネ風な、全域に渡るほぼ円形のパレットを描きます。
柔らかさと滑らかさは下のクラスの無名ヴァイスブルグンダーと同様ですが、高貴さについては全く別格です。
しかし! 注意してください。このワイン・・滅茶美味しいです!・・が、今も美味しく飲めるにせよ、やはり2022年5~6月頃から飲み始めることをお薦めします。今はまだ飲めない、バランスしていないと言うことでは無くて、
「今飲んでも滅茶美味しいが、ポテンシャルの半分も出ていない状態」
なんですね。
ですのでどうぞ早飲みにはご注意くださいますようお願いいたします。お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【シュペートブルグンダーの「ベーレン」とほぼ同じ畑の産ですが・・激少ないので、申し訳ありません・・これだけは(ちゃんとは)飲んでません・・】 エチケットの下の方にナンバリングされているのが見えるかと思います。縮小された画像なので見にくいかもしれませんが・・そう、そんな数しかないんです。一樽ですよね。
なので、このアイテムだけは自分では開けて無いんです。
ですが・・他のヴァイスブルグンダーの出来栄えを見れば、悪い訳が無い・・です。最も、ヴァイスブルグンダー・バディシャーで充分とも言えてしまうかもしれませんし、シャスラでも充分・・でも有ります。まぁ・・売れなかったらさっさと仕舞い込みます~~!ご検討くださいませ。
以下はムーリン2016年もののレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2019 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン
【ふんわり柔らかなヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーに在っては最も硬質で高質!密度の高い素晴らしい味わい!・・今飲んでも旨いが、今飲むべきでは無いでしょう!】

2018年もののこのヴァイスブルグンダー・ムーリンは、93ポイントの評価だとお伝えしていましたが、どうやら「93+ Points」のようです。訂正させていただきます。
それにしても海外メディア評価の情報漏洩?・・が遅いです。昨年も4~5月位になってようやっと見つけられるようになった感じなので、Noisy wine のご紹介が早すぎるのか・・それとも海外メディアのドメーヌ訪問自体が新型コロナ等の影響で遅いからなのか・・は判りませんが・・。
で、この素晴らしい色合いを見せるトップ・キュヴェのムーリンをいただきました。これはもう・・滅茶苦茶美味しい!・・今飲んでも美味しいのは間違い無くどなたでもお判りいただけると思います。
しかしながら、きっと・・申し訳ありませんが、こんな疑問も一緒に持たれるに違いないと思うんですね。
「・・とってもおいしい!・・あれ?・・でもこれ、トップ・キュヴェで価格もそれなりだけど、そんなにポテンシャルって高いのかしら?」
そうなんですよ・・それがヴァーゼンハウスですから・・そのポテンシャルを取れるかどうかが・・ムズイんですね。
しかももう・・単純に美味しいんですね。だから、
「凄く美味しいけど価格なりかどうか・・が判らない・・」
と言うことになっちゃう訳です。

ヴァーゼンハウスのワインは、言ってみれば・・
「ドすっぴん!」
です。
なんの化粧も施さない・・全く飾りっけが無いんですね。これでバリック仕上げを多くしたら結構に目立つようになって、しかも我々が「慣れた」味わいに近くなりますから、より判りやすくなるかと思うんですね。
でもご安心ください。キッチリポテンシャルも有り、かなり高いです。
グラスの写真を見ると、美しい透明な膜に包まれたようなヴィジュアルをしています。斜めに入っている涙は太く、粘性を持っています。アルコール分は12.5パーセントですから、決して高く無い・・アルコール分の高さがそのままその涙の太さに現れている訳では無い・・それでいて粘性が有って、ミネラリティが高いんですね。
タイミングによっては、まだちょっとガスを感じるかもしれません。もしそれがまだあれば清涼感を感じさせ、飲みやすくなりますが、ポテンシャル自体はとり辛くなります。
まぁ、このワインは、
「今飲んでもピュアでエレガント、とても美味しいが、とてもじゃないが飲み頃では無い・・」
と言うことになります。
いや、今飲んでも美味しいですよ。でも勿体無さ過ぎ!・・です。グーテデル(グートエーデル)か、ピノ・ブランならベースのヴァイスブルグンダーを開けるのに留めておきましょう。
一体、ウィリアム・ケリーさんがどれだけのポイントを付けるか・・楽しみです!・・noisy の印象と余りにかけ離れた評価だと・・噛みついちゃうかもしれませんので・・はい。是非ご検討下さませ!今飲んでも絶旨いが・・そうするべきじゃないと思うムーリン白です!
以下は以前のレヴューです。
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【ゲゲッ!・・アドヴォケイトが93ポイントって・・マジすか・・お願いだから止めてください・・】
いや~・・止めて置けばよかった・・見なければ良かったと反省しています・・が、危険察知能力に長けた noisy ですから??・・見つけてしまいました。なんと、
「アドヴォケイトが93ポイント!」
・・それはダメだろう・・また我々から全てを奪おうなんて・・思っているんじゃないのかと懸念してしまいますよ。高く評価して、価格を吊り上げ、飲めなくしてくれちゃうのだけは勘弁してほしい・・
もう全くの化粧無し、So2 もほぼ無し、派手なプロモーションもアタックも無し・・だけれど、何もしなくても・・「隠しきれないものが本質」では有りますから、そこに気付ける人であれば・・高い評価をせざるを得ない訳ですね。アドヴォケイトだけは高い評価などしないと高を括っていたんですが・・そうは行かなかったようです。
純粋で、精緻で、表現の全てが正直さに溢れています。ナチュラルだなんて本当は言いたくないほど自然なんです。ポテンシャルの高いものは、ただ見ているだけでも資質が伝わって来ます。そんなピノ・ブランがこれ・・「ヴァイスブルグンダー・ムーリン」です。
どれだけ今のブルゴーニュワインが化粧しているかを知るでしょう。そして温暖化のネガティヴさと、新たにポジティヴさを享受することになった土地の個性を自分なりに取りに行かれるに違いありません。そう言うワインなんです・・。
もう、品種でワインを選択するのは終わりにしましょう。「是々非々」で良いじゃないですか。生産国で選ぼうとするのを止めることはしません。でも是非我々の言葉に耳を傾けて欲しい・・そう思います。
少ないので・・申し訳ありません。海外の方がやたら高いです。ヴァーゼンハウス最上の白ワイン、ムーリンです。さっさと飲んでも良さは感じられますが、3年以上瓶熟させると更に良くなるはずです。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素っ裸になったブルゴーニュの白ワイン!・・と言った見事な風情に感動させられました!】
2016年もののヴァーゼンハウスの白ワインは最初から滅茶美味しかったので、その意味では余り変わっていない「プレゼン」になってしまうことをお許しください。
しかし、この2017年ムーリンは、2016年ものの豪奢なフルーツそのもののような味わいを、もっとブルゴーニュ的な透明感の高いミネラリティでコーティングしたかのようなニュアンスが強くなっています。
ので・・殊更にブルゴーニュっぽい仕上がりに感じられてしまいますし、穏やかなアルコール分からの表情の美しさに、何度も見惚れてしまうんですね・・。
それに、当初はこのムーリンは「ピノ・ブラン」と伝わっていたようですが、他にシャルドネやシャスラなども混植されていることが伝えられましたので、
「・・なるほど~!!」
と、全く腑に落ちました。
やはりこのバーデンの地は、ブルゴーニュにそっくりな地質をしていると・・感じます。そして、本来なら・・ピノ・ブランの持つ(、シャルドネとの比較で)中域の出っ張りの無さを埋め、より球体のパレット生む要因が有る・・それが「混植」だったんですね・・。本当になるほどです。
しかし、まだ若い2人が、この美しい白ワインを生んでいるとは驚きです。
樽の関与は・・させない。人為的な関与は・・本当に最低限度。醸造中にSo2 を使わなければならないような状況には・・絶対にさせないような葡萄を得て選別する。So2の使用は最小限。
その姿勢から生まれたのが、このブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュをしている・・と言うか、古き良き時代のブルゴーニュを感じさせる見事なワイン・・と言えます。
今飲んでも・・この滅茶苦茶に美しい躯体から発せられる表情に心を奪われるでしょう。しかし10年以上経ったムーリンの、全く化粧っ気の無いすっぴん美人が、どれだけ成長しているのかとも・・それを見てみたいと、思われるのも必然かと思います。
申し訳ありませんが二本、お渡しすることは出来ませんので、どちらにされるか・・もしくは、何とか他からも探すか・・と言うようなチョイスになってしまうかと思いますが、飲んでみていただきたい、ある意味、物凄い白ワインです。ご検討くださいませ。
以下は2016年ムーリンのレヴューです。
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【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】
参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスのムーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2019 Riesling Badischer Landwein Magnum
リースリング・バーディシャー・ラントヴァイン・マグナム
【これは激レア・・日本に6本・・Noisy wine に6本・・(^^;; 】

あ~・・またやっちまった・・と思いながらも繰り返すダメな人間なんですね~・・マグナム6本しか輸入分がないから・・と言われ、そりゃぁ・・困るだろうなぁ・・と全量引き受けたのはまだ良いんですが、
「開けてしまいました・・」
って結果が・・相当ヤバイです。安くは無いし・・マグナムだし・・
でもヴァーゼンハウスの二人がリースリングをリリースしているのは知っていたので、興味には抗えずついつい魔が差して開けてしまいました。
なんと、手塩に掛けたリースリングを絞りたかったが、圧搾機の制限容量に届かなかったので、ピノの絞りカスと混ぜて絞った・・と言うんですよ!
で・・写真を見て見ますと・・
「あら・・何となくピノの色合いが・・」
見えますよね~・・・そうなんです・・ちょっと赤い・・んですよね。
で、香りがまためっちゃ複雑なんですね・・。まぁ、バーデンのリースリングですから、モーゼルのような「金属的な」みたいな要素は無いし、ましてやペトロール的な独特なアロマも載っていないが・・
「葡萄が滅茶凝縮している感じ」
そのものがノーズに入って来ています。

そしてどこか黒っぽい果皮のニュアンスも差し込んでいて滅茶複雑なニュアンスを出しているようなんですね。
口に含んでみると・・おやおや・・これはタンニンだなぁ・・あ、もしかしたらこれはピノ・ノワールの絞りカス由来のタンニンかな?・・みたいな感じです。もしくは、リースリングも若干、しぼった後の澱を足してシュルリーしたのかも?・・的な感じもするんですね。
スワリングでさらに拡げようとブン回してみてもあまり変化はなく、
「ありゃぁ・・これは今年6月以降どころの話しじゃ無いなぁ・・」
と、取りあえずサジを投げました・・。
滅茶良いのは判るしポテンシャルが凄いのは判る・・。
でもこの先どうなって行くのかが見えない・・です。
で、どうしてもこのワインを飲みたいと担当のM君が言うので・・後の処理を任せるべく、先ほど彼の自宅に向け発送しました。・・きっと、彼なりのレヴューを書いて送ってくれるんじゃないかと期待しています。
お客様には、このワインは、
「化け物みたいなリースリング!」
とお伝えしておこうと思います。どのような成長をして行くのかは完全には見通せません。
ヴァーゼンハウスの二人としても、おそらく将来に向けトライしたキュヴェだと思われます。まぁ・・30年後に大化けしていたら・・なんて思ってしまいますが、
「ヴァーゼンハウス自体はすでに大化け済み!」
なので、それも夢では無さそうです。怖いものを見たいホラーファンの方、いかがでしょうか。ご検討くださいませ。
● 2019 Spatburgunder Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【超絶にエレガントです!京風の薄味に引いたアンかけお出汁にハモ!・・でしょうか・・。毎日でも飲みたい・・でも身体的には飲めてしまうだろうバランスです!】

美味しいですね~・・これが有れば他は良いか~~・・とも思ってしまいますが、でも、滅茶お美味しいヴルカンを飲んでしまうと、一気にそっちに脳みそが行ってしまうんですね~~・・困った人だ!
まぁ、申し訳ないですがワイン屋で Noisy wine ほど自分のワインを開けているショップは知りません。でもオxスx・テxx-xのYさんとか、頑張ってますよね~・・売れて欲しいな~・・と思います・・いや、本気ですよ。頑張って欲しいと願ってます。他にも頑張っているショップさんは少しずつですが増えて来ているように思います。売れそうなワインをなんとか仕入れてただ並べているだけ・・に見えてしまうところが多いですけどね。商売としたらそれでも良いんでしょうし、商才と言うのはそういうものなのかもしれませんが、きっと何も面白くないだろうなぁ・・と思ってしまいます・・人のことですから放って置けっ・・てことでしょうが。
だから、こんなワインに出会っても、きっと素通りしてしまう訳ですよ(・・ちょっと偉そう)。・・なんとも言い難い・・この色合い!・・素晴らしいじゃ無いですか!
「この色合いだから、きっと・・あんな香りがするに違いない!」
そう思えればもう一端のワインファンです。
「この色合いだから・・1年先にはこう・・2年先はきっとあんな感じ・・5年後はエロいだろうなぁ・・」
と思えればもうエキスパートなワインファンでしょう。
結構に淡いですよね・・これが良い感じなんですね。でもアル分は12.5パーセント、出ているんですね。2016年は確か12パーセントでしたし、So2は非常に少ないので・・ある意味、コアの部分が判り辛い感じが有ったはずなんですね。なので、
「コアボケ、中心点がやや太い感じ」
で、味わいが焦点ボケしやすく感じたはずです。

ですが2019年ものは2017~2018年もの同様、若いですが非常に美味しく飲めます。
滅茶ピュアで、ナチュラルだけれどノン・アヴァンギャルド、ふんわりと柔らかさの有る伸びの良いテクスチュアで、激エレガントです。
今飲んでも美味しくて、時間が経つほど焦点はハッキリして行きますし、ディテールは細やかに、より滑らかなテクスチュアになって行きます。もうこれは、
「ヴァーゼンハウスでしか出せないバーガンディの味わい・・」
じゃないでしょうか・・バーデンですが・・。
是非飲んでみて下さい。Noisy wine も割り当てが多く無くて申し訳ないのですが、数量限定です。お早めにゲットしてください!
P.S.因みに先だって見つけたアドヴォケイトの、昨年ご紹介させていただいた2018年ものシュペートブルグンダーの評価は89ポイントだそうで・・。「・・やっちまったなぁ・・」です。グートエーデル2019に90ポイント付けるのなら、それは絶対に有り得ません。
以下は以前のレヴューです。
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【淡くも侵入角の穏やかな浸透性の高いナチュラル&ピュアなバーデン・ピノ・ノワールです!お勧めします!お早めにどうぞ!】
2018年もののシュペートブルグンダー・ムーリンが初登場ですが、アドヴォケイトが95ポイントなどと滅茶高く評価してくれちゃいましたので・・この先の入荷の確保が出来るか・・もの凄く心配です。
「3年目のワインで95点」
ですよ?・・信じられます?・・って、noisy は経験済みなので・・判りますが・・。
ですが、ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーは、アイテムごとに全く違う姿を見せてくれます。ヴァーゼンハウスらしい「ナチュラル、ピュア、正直」で「穏やか」な姿は共通です。
このワインは成長中です。今飲んでも絶妙に美味しいです。でも、この初夏頃には、もっとコアがハッキリしてくるはずですので、そこでも大きく変わると踏んでいます。・・でも今のこの、
「ふんわりと柔らかく、コアの大きさが大きいのでハッキリしない・・ちょっと全体的にポワンとした感じ」
がする訳です。
言ってしまえば・・ミネラリティとアルコール度、酸のバランスの問題で、むしろそれが70年代までのブルゴーニュワインに似ている訳ですね。もっと言ってしまえば・・誤解を恐れずに・・では有りますが、ローヌのワインの方が塩分に近いミネラリティをより多く持っていて、ブルゴーニュもワインで有名な土地ほど、塩分系は少ないと感じます。
もう・・自然派系のワインが大好きな方々にも大受けするのは間違い無い「ふんわり感」を持ち、穏やかで優しく、包容力も実はしっかりある・・ブルゴーニュのいにしえのニュアンスが大好きな方々にも・・例えばルイ・ユエランとか・・(^^;; 受ける味わいだと思うんですね。
ですので、まぁ・・今飲んでも全然OKでは有りますが、春まで、もしくは初夏まで待ちましょうか。そう簡単には入手できないようですので、その方が良いかもしれません。
本当に心から安心できる見事にエレガントな味わいでした。・・あ、くれぐれも、
「甘いもの」
「濃すぎるもの」
「塩辛いもの」
「油脂だらけのもの」
にはマリアージュ、ご注意ください。
反対に、
「生系の魚介」
などにはトライしてみてください。
ドすっぴんのピノの美味しさ・・感じられます。因みにセラー・トラッカーの平均評価は90ポイントでした!お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【このシュペートブルグンダーにぞっこんです!・・古き良きブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさが満載!】
すみません・・もっと仕入れられれば限定条件は外すんですが、余り無いんですよ・・元々、少ない数しか日本に入ってこないので。でも、このワインが買えるだけで幸せだと!確信しています。
昨年の2016年もののご紹介時には、まだ少し「まとまり切っていない感」「焦点がボケ気味感」が有りましたので、澱が落ち着いていない状況でさっさと飲んでしまわれた方や、本当にタイミングが悪かった方・・(^^;; は、
「・・何でこんなの、noisy さんは素晴らしいって言ったんだろう??」
と思われた方もいらしたかもしれません。確かに僅かでは有りましたが、良く判らなかった・・と言うご感想の方もいらっしゃいました。
しかしながら・・2017年もののこのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は万全です。12.5%のアルコール分から、艶やかさや超微細な表情をナチュラルに、ピュアに、瑞々しく表現してくれちゃいます。
「凝縮感?・・いや、ワインにそんなもの、不要でしょう!」
と、思わず言ってしまいたくなるはずです。・・こんなワインに出会ってしまうと・・。
そして、古くからブルゴーニュ・ピノ・ノワールを愛して来られた方々を、いきなりタイムマシンに乗せて40年前の世界に連れて行ってしまいます。
「・・なんだろう・・この、胸がキュンとする感じは・・」
と、少なくとも、そのように思われるに違い無いのです。・・いや・・それは人への「恋」では無いでしょうが、ブルゴーニュワインを恋焦がれていることへの自然な反応なのかもしれません。
どっしりと構えたジュヴレ=シャンベルタンのようで有り、艶っぽい動物系をムンムン感じさせるモレ=サン=ドニのようでも有り、香水を湛えた見事なテクスチュアのシャンボール=ミュジニーのようでも有り・・いや、全部の村を書きたいと思ってしまいますが・・
実に穏やかです。静かでも有ります。とても瑞々しいです。でも物凄く香り、全てがちゃんと存在しています。不足感が全く無いのです。いつまでもここに居たいと言うような願望が生まれて来ます。
少なくて申し訳ありません。もし余り売れなければ条件は解放します。でもぜひとも、noisy のお客様には飲んで欲しい・・特にブルゴーニュワインファンを自認する方、ワインファンの方には!・・お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【このディテールの複雑性と訴えの美しさ!静寂の中から沸々と湧き上がる熱情!・・素晴らしいです!ブルゴーニュの村名以上のポテンシャルです!】
ある意味、ブルゴーニュのどんなに凄いドメーヌのピノ・ノワールよりも美しく、繊細で、ブルゴーニュそのものの美味しさを伝えてきているんじゃないかと・・noisy も脱帽の素晴らしいピノ・ノワールでした。
まぁ、noisy にしても、言うほどドイツワインに詳しい訳じゃ有りません。バーデンと聞けば「白でしょ?」と言ってしまうような程度です。勿論、昨今は少しずつは赤もテイスティングしていましたよ。なので、この素晴らしい「バーディシャー」よりも濃いワインには出会っています。
しかし、このバーディシャーほど心を動かされたドイツの赤ワインは他には有りません。超繊細で、ま~・・余計な化粧は全く有りません。新樽による影響などは微塵も感じません。
なのに、この静かながら豊かで複雑な表情は・・どうしたことでしょう?・・これこそ、ブルゴーニュワインの神髄だったはずなんですが、
「何故か妙に懐かしく・・そうだ・・70~80年代の弱い年のD.R.C.に似ている!」
などと思ってしまったんですね。
ふとボトルを見ると12.5% VOL.の文字。そうなんですよ。12.5度のアルコール分ですから決して高くは有りません。他のコラムでも書きましたが、2017年のユドロ=バイエのブルゴーニュでも13.0度です。暑い年にはブルゴーニュでは14度を超えることも有ります。勿論、造り手にも拠りますけどね。
昨今のブルゴーニュワインは非常に大柄でボリューミーです。noisy たちが若いころに飲んだグレートワインのほとんどは、決してそんなスタイルでは無かったんです。もっとエレガントで繊細で、非常に美しかった。味わうと奥の奥まで見通せるような、風通しの良い味わいでした。昨今は、そんなワインは非常に少なくなっています。
その超繊細な味わいをこのバーディシャーは持っているんですよ。可憐なんですが、その内部はもう・・豊かで複雑で繊細です。もちろん冷ややかだし、ナイーヴだし、非常にナチュラルです。侵入角も優しく角度もつかないほど・・。その表情は、そのベクトルが大きく出っ張ることのないものです。
そうそう、これは以前にかなりの確率で出合った場面です。まだラシーヌさんが始められて間もないころ、ラシーヌさんの超繊細なワインを他の方にテイスティングしてもらうと・・もちろんプロも含めてですよ・・「綺麗ですね」とは言うけれども決して「好きだ!」とか、「こりゃぁ良い!」とは言わないんですよ。
ポイントなどを付ける場面では、noisy 的にはどう考えてももっと加点すべきなのに、非常に低い訳です。使用するグラスや時間の長さも有るんでしょうけどね。理解されるようになるのに何年も掛かったと記憶しています。今では全くそんなことは・・無いです。
つまり、
「何も無くて綺麗なもの」
と、
「要素が複雑に大量に有りながらも綺麗なもの」
は、似て非なるものなんですね。
そして、アルコール分の高さだったり、ミネラリティの総量・質によっては、それらはマスキングされやすくなってしまう訳です。
なので、このバーディシャーは、
「何も余分なものを足されていない素の美しさを感じられる素晴らしいピノ・ノワール!」
と言うことが出来ると思います。
残念ながら、noisy がテイスティングしている間に数も減ってしまいましたので、申し訳ないですがこのキュヴェにつきましてはお一人様1本限定とさせていただきます。ブルゴーニュで言えば、
「村名クラス以上に値する」
ポテンシャルを持っていると感じています。是非飲んでみてください。滅茶苦茶お勧めします!
● 2019 Spatburgunder Vulkan Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【絶妙に旨いです!・・艶っぽくも微細な表情が美しい・・繊細なピノ・ノワールの美しさをお楽しみください。すみませんがお一人様1本限定です!】

この売れ筋の「ヴルカン」が全然無いんです・・辛いです。滅茶苦茶美味しいんですが、
「美味しい!だから買ってください!」
と強く言えないんですよ・・。
味わいは滅茶ドライで色はベースのシュペートブルグンダーよりも若干濃い目でしょうか・・でも、滅茶ドライなのに・・甘い・・甘美なんですね。2018年ものと比較してみますと、2018年ものの方がワイン的にはピュアです。2019年の方がより官能的な感じが良く出ていて、そうですね・・例えてみるなら、アメリー・ベルトーの普通のジュヴレが2018年、クロ・デ・シェゾーが2019年・・みたいな感じで、
「旨味のエキスがよりしっかり載っている!」
「細やかな表情がエグイ!」
と言えると思うんですね。
ですからベースのシュペートブルグンダーのピュアな美味しさからヴルカンにワインを変えると、まるで村名から1級に変えたかのようなニュアンスさえ感じてしまう訳です。表情も多彩ですしね。

2018年もののヴルカンは、アドヴォケイトで92ポイントだったようです。この位の評価はA.C.ブルゴーニュだとすごく良く出来た村名~ある程度以上の1級のワインと同等なもの位ですよね。
2019年はより良いんじゃないかと思いますので、海外メディアの2019年ものの評価がどのくらいになるのか・・が楽しみでは有りますが、それにしても数が無いのはいかんともしがたい・・残念です。
で、このワインは、
「今飲んでも良く、今後10年に渡って美味しく飲める・・10年後は結構甘美な味わいになる」
と予想します。出来うるならば数本ゲットしておきたいところですが、申し訳ありません、Noisy wine では無理です。何とか1本でもゲットされて、他のショップさんも当たってください。超お勧めです!ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーを理解しやすい典型的なキュヴェだと思います。
以下は以前のレヴューです。
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【これはもう超絶に自然な味わいのジュヴレ=シャンベルタン!・・愛しいと感じてしまう見事な味わいです!】
まぁ・・下のクラスのシュペートブルグンダーは、ある意味・・少し、人を選ぶかもしれません。
「・・こんなのはブルゴーニュじゃない!」
と言うかもしれませんので・・ブルゴーニュじゃないですけど・・(^^;; それに、あと少しだけ瓶熟したら大きく変わるはずですので・・はい・・
でも、この「ヴルカン」は違いますよ。昨年ご紹介させていただいた2017年も美味しかったですが、2018年ものはそれに、
「輪を掛けて最初っから滅茶美味しい!」
です。・・これ、保証出来ます・・自然派嫌いでも大丈夫です。全くビオビオしてないんです。So2も滅茶苦茶少ない・・100Lで2グラムですので、1000MLのペットボトル100本に2グラム・・入って無いのとほとんど変わりません。輸送中の保護を考慮してのことでしょう。
で、これ・・もう滅茶苦茶美味しいジュヴレ=シャンベルタン、それも超自然な味わいなんですね・・(ここは何故か「ナチュラル」と言う言葉を使いたくないなぁ・・)
実におしとやかに香るスパイス、僅かなワイルド感、精緻なテクスチュア・・まったくのドライな味わいで、ふんわり感もしっかり、適度に膨張してくれ・・余韻も長い。その経過を追っても実はとても穏やかなのに、しっかり起伏を感じるんですね。その起伏の仕方がジュヴレを彷彿させてくれるのかもしれません。
「もう・・要素を探しに行かずとも感じさせてくれる方が良い!」
と思われるので有れば、この「ヴルカン」をお選びください。むしろこれで「充分過ぎる」と思えるかもしれませんよ。
因みに
セラー・トラッカーの平均評価は92ポイントでした。・・いや~・・困った。世界中の人がやっぱりちゃんと評価できちゃうんですよね。そうは思えなかったnoisy が僭越だったのかもしれません。数は無いのでお早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【下のクラスのシュペートブルグンダーが村名だと思うなら、ヴルカンは見事な1級以上でしょう!】
ヴルカン・・実に旨いです・・うっとりしてしまいます・・。
そうです・・思い起こせばこのような、「うっとり」してしまうブルゴーニュ・ピノ・ノワールが昔は沢山、有ったんですね・・と言うか、それが普通だったんですよ。
1990年代のPKさんの活躍が目立つようになってから、ブルゴーニュは大きく変わったのは間違いありません。より濃密に、良く熟させ、樽は新樽で、そして出来れば甘く・・(^^;; そう、ローヌワインのような豪奢な果実を求められたんですね。
世はだんだんと気温が上昇してきました。なので葡萄もどんどん・・潜在アルコール分が上昇して来ますが、アルコール分が簡単に出るようになったブルゴーニュワインの変化に、人々は余り気付いていなかった・・とも言えます。
このワインは・・今飲んでも滅茶苦茶美味しいです。気品がしっかり有ります・・が、決してそれを吹聴はしないです。どこか、古典的日本人的な美徳・・のような繊細さを感じます。
「わざわざそんなことは言わないで良い・・言う必要は無い」
それがブルゴーニュワインだった訳です。「ラ・ターシュ」のエチケットにグラン・クリュ表記が無くても、そんなことは関係無かった訳です。「ラ・ターシュ」は「ラ・ターシュ」で有って、それがどんな畑で有るかを知っている人こそが、それを選択出来た訳ですね。
今は、A.O.C.の規定で入れなければならないかもしれませんが、誰もロマネ=コンティには、そんな言葉は不要なはず・・ですよね?
飲んでいて・・思い出してしまいます。本当に良い時代でした。でも、
「・・高いよ・・なぁ。厳しい!」
と思って、何とか仕入れて何とか自分で飲んでいた訳ですが、今はそれすら簡単には出来ない時代になりました。この「ヴルカン」がきっと、昔のブルゴーニュを見せてくれるに違い在りません。しかも1級畑以上の素晴らしいロケーションに連れて行ってくれるはずです・・ただし、「ドすっぴん」ですけどね!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!すでに世界中で大注目のようです!・・こんなに素晴らしいピノがバーデンに有ったのかと、驚きを持って迎えられるに違いありません!】
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン の上級キュヴェに当たるヴルカンです。ヴルカンは畑の名前との情報です。超繊細なシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインに比較しますと、凝縮感やしっかりと押し出して来る姿に上質さを感じます。
まぁ、一般的に言って、この二者択一を迫られるなら、より美味しいと感じるのはこの「ヴルカン」であることに間違いは有りません。誰が飲んでも・・
「ブルゴーニュワインであることを疑わない質感」
であることも間違いないでしょう。
面白いでしょうね~・・最初っからブルゴーニュで有ることを疑わない訳ですから、
「ん~・・綺麗んだよね~・・ジュヴレかな~・・でも繊細だからな・・樽っぽさは無いし・・トラペにしちゃ少しソリッドだし・・」
とか、平気で言ってしまって赤っ恥かきそうですね。
また、完全に仕上がっているこの下のキュヴェに比べると、超美味しく飲める状態だとは言え、まだ第一次の成長途中と言うか、落ち着く直前・・と言った状態です。なので、飲まれる際は、
「出来るだけ立てて落ち着けてから飲んでください。」
色合いを比べてみると、まだ落ち着いて無い感が漂っていますよね。
しかし、肉厚さ、凝縮感、各方向へ向かうベクトルの大きさ、構造とも、下級クラスを凌いでいます。より豪放磊落では有りますが、それでも非常に美しいスタイルです。
樽の余分な化粧は無く、M.C.的なニュアンスは非常に少なく、そこはニコラ・フォールよりもしないです。全房の割合が少ない部分が、よりニュートラルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールを感じさせてくれます。
果実は粒の小さな赤果実と黒果実が交互に出てくる感じ・・です。ドライながらエキスの充実度から、むしろ旨味や甘みを感じます。石灰感も飛び抜けてはいませんが大量に有り、そこに金属系のミネラリティがキラキラと輝いているような感じです。
いや~・・素晴らしい!初年度からこう出来ちゃうんですか~~!・・と、とにかく驚きの連続でした。
このキュヴェはもう少し在庫があるようですので、売れるようなら抑えたいと思っています。
「ドイツのピノ?・・いや~・・邪道でしょ!」
などと言われてしまう可能性も大なんですね。
しかしながらnoisy 的には、
「・・え~?・・こんなに凄いピノ・ノワール、逃しちゃって、ブルゴーニュが高いから・・なんて言い訳にもならないよ」
と言いたいですね。
そしてこのシンプルな外観!・・いや~・・潔い!・・こうじゃなくちゃ。偉いカッコよいじゃないですか!・・そして飲んだら滅茶美しい・・。
「そう・・この繊細なたなびき方が良いんだよ!」
と、思っていただけるに違いありません。
この余韻の振幅の仕方は、あの素晴らしい「シルヴァン・パタイユ」にも共通していると感じます。是非飲んでみてください。超お勧めします!
● 2019 Spatburgunder Kanzel Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・カンゼル・バーディシャー・ラントヴァイン
【白っぽいミネラリティ、透明感が強めのミネラリティがしっかり載ったカンゼル!これも素晴らしいです!】

やはりポテンシャルの高いワインのテイスティングは楽しいですね~・・しかも独自性をしっかり持っていながら、それがまたブルゴーニュにソックリ、いや、
「以前のブルゴーニュを彷彿させる」
もので有る訳ですから・・noisy にとっても飲んでいても実に楽しいものであるんですね。
しかし、例えば
「でも・・70~80年代のブルゴーニュワインなんて知らないよ・・」
なんて方は、今や大勢いらっしゃる訳ですが、それでもその方々が・・
「ヴァーゼンハウス、最高!」
と言ってくださる訳ですから・・ん~~・・何とも皮肉な感じにも思えてしまう訳です。
2019年のカンゼルは、2018年もののカンゼルに比較すると、なんと・・
「色合いは薄め!」
に見えますよね?・・透明感と言うか不透明感も・・ですが、そんなミネラリティの強さが色合いを抑え込んでいる・・そんな感じがします。
ですので、トップスリーの中では最も硬質です。とはいえヴァーゼンハウスですから・・フワフワッとした独特の浮遊感はそのままですよ。実に旨いです。

2018年のカンゼルはアドヴォケイトで93ポイントでした。これも後で・・全て販売してしまってから判ったことです。
そして2018年ものはちょっとコルトン風な硬質さを持ちつつ、2019年ものよりもピュアさは勝っていたと思います。2019年ものはより凝縮度が高まり、より複雑性も出て来ています。
その凝縮感と複雑性、そしてコア感の薄さ、独特の浮遊感が相まって、
「まだ仕上がって無い感」
がバリバリ・・な状況なんですね。
最もこれはこれから急激に仕上がって行くものだとも思います。やはり2022年の5~6月頃を境に、コア感がど真ん中に定着し、凝縮感と複雑性、ミネラリティの位置関係が決まって仕上がってくるので、
「やはり2019年ものもシャンボールかコルトンか?」
は変わりないですね。
アドヴォケイトもおそらく93ポイントから積み上げるんじゃないかと見ています。noisy がお客さんだったら、
「そうか・・じゃぁアドヴォケイトを見てから買おう!」
と思うはずなんですが、でもそれは無理!・・だと思います。数が全然無いですので、やはりここはムーリン、ベーレン、カンゼルと三種の神器に加えて白のムーリン、ベーレンも欲しいところだと思います。
あ、言っておきますが・・ヴァーゼンハウスのピノ・ブラン、ヴァイスブルグンダーは滅茶苦茶美味しいですので・・今飲んでも超美味しいです。是非コラムをご覧くださいね。
非常に希少なキュヴェです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これは見事なシャンボール的なビロードのテクスチュア!?それとも超上質なコルトンか!?】
初登場のカンゼル、素晴らしいです!noisy的には結構に「シャンボール=ミュジニー的」だなぁ・・と思います。でも、余り無いですが、稀に出会う超上質なコルトン・・っぽい感じもします・・
何せ、ベーレンが少し襞を感じさせるテクスチュアを持っていて、温感も僅かに暖かいので、ノーズも考えるとヴォーヌ=ロマネ的だと思っているんですが、こちらはもう全然違う。透明感の滲むミネラリティが全ての要素をコーティングしている感じでして、伸びやかでベリーやチェリーの美味しい・・しかも、しっかりヴァーゼンハウスを感じさせてくれる見事な「超自然さ」を持っているんですね。なので、「シャンボール系だ」と思ってしまう訳です。
そして・・本当に心を揺さぶられます。懐かしさはジャイエなのか、D.R.C.なのか、それとも無駄に開けていた古いブルゴーニュワインたちを思い出したのか、それとも、その優しい侵入角が由来するのか・・本能的に、
「・・おいしい・・」
と思わされてしまっているのかもしれないとさえ感じてしまいます。
ベーレンよりも、より冷涼なテロワールだと思うんですね。その冷ややかさと非常に滑らかなテクスチュア、果実表現のニュートラルさがこのカンゼルの特徴かな・・と思います。
noisy的には・・カンゼル、相当に好きです。だって、シャンボール大好きですから・・。ルイ・ユエラン、早く復活して欲しいとも思っています。ただし、ルイ・ユエランよりもずっと「純」な味わい、存在です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!・・追加は無いと思います。
● 2019 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【2018年ものはトップスリーの中でトップの評価だったベーレン!2019年ものも仕上がり具合はトップですが、ポテンシャルをそう易々とは見せてくれない状況です!春過ぎまで待ちましょう!】

2018年ものは「ヴォーヌ=ロマネ!」などと口走っていましたね。そして、2018年もののこのキュヴェではない・・メーリンが、アドヴォケイトで95ポイントだと・・このコラムで書かせていただきました。その段階ではこの「ベーレン2018」の評価を見つけられなかったんですね。
で、完売してしまってから、なんとよりリーズナブルな「ベーレン」の方が・・掟破りの96ポイント!・・
「・・アドヴォケイト・・やるじゃない・・」
と思ってしまいましたよ。・・まぁ、アチコチでバランスの悪い評点も有りますが。
で、早速・・このキュヴェも非常に少ない入荷だった訳ですが、海外メディア評価にケチを付けるにも、自身で飲んでいなければできませんので・・意地でも開けてしまった訳です。
シュペートブルグンダーのトップ3キュヴェ、メーリンを筆頭にベーレン、カンゼルの中で、
「現状最も仕上がっているのがベーレン!」
でした。
エキスがしっかり出ていて、少し官能的なアロマを放出していて、しかもヴァーゼンハウスらしい優しさ、ふんわり感、球体なテクスチュアなども出しつつ・・今までは余り感じなかった・・
「・・ん?・・これが・・ベーレンのテロワール?」

みたいな感じを受けた訳です。
そうは言いながらも昨年も「ヴォーヌ=ロマネ」とか言ってますが・・今年の2019年ものは、ヴォーヌ=ロマネにシャンボールを少しブレンドしたような感じでしょうか。でも2018年ものの延長に有ることはちゃんと確認できましたし、
「2018年ものを上回るかも!」
と言う期待を大きくしました。
しかしながら・・このベーレン、そしてメーリン、カンゼルについては、今飲むべきでは有りません。翌日になってもまだ凝縮した部分が拡がって来ませんし、何よりまだ・・
「仕上がって無い感」
が拭えません。
この状態でもし飲まれると、大部分の方が、「・・?」を連発してしまうと思われます。2018年ものもご紹介は3月になってからでした。2019年ものは2018年ものをおそらく上回る出来かと思いますので、少なくとも5月の連休以降、出来れば6月以降から・・をお薦めします。
相当良い評価が付くと予想されるベーレンです。申し訳ありませんがお一人様1本になります。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【これはヴォーヌ=ロマネ!・・2017年までのフランソワ・ラマルシュ作・・などと思ってしまいました~!超上質、超エレガントです!】

そうそう・・近いのはフランソワ・ラマルシュでしょうか。2014年頃の作に近いかもしれませんね。そして、もっともっと「超優しい!」かもしれません・・ニコルさんには悪いですが・・(^^;;
もう、ヴォーヌ=ロマネとしか思えませんでした。他のキュヴェよりもほんの僅かに温かみのある優しい酸バランスで、ワイルドなアロマにスパイシーさが交錯、ちょっとヴルカンにも似ていますが、さらにもっと上質な組成です。
緻密で清楚なエナジーが、優しい角度で入って来ます。ちょっとだけジャイエっぽさも感じたりして、70~80年代のバーガンディをセンチメンタルに感じさせてくれもします。
本能に直結してくる味わい・・その言い方の方がむしろ判りやすいかもしれません。頭でどうこう・・と言うよりも、身体とか、心の方が先に受け入れてしまうんですね。
ただし!・・他のコラムでも書きましたが、
「濃い」
「しょっぱい」
「脂ギトギト」
は避けましょう。
やはり繊細なものが良いですよ。塩分や旨味の強いチーズは無理です。繊細なナチュラルチーズなどはOK。そして、白身の魚とか貝類なども行けるはずです・・だって、
「まるで化粧ッ気無し」
ですから。
マロラクティックはちゃんとしていますが、それすら・・乳酸発酵すら、非常に美しい仕上がりをしています。
アルコール分は13度と、ラインナップの中では一番高い数値です。それだけしっかりはしているんですが・・「純」な味わいは全く変わりませんし、2017年もので感じていた、「シャン・デ・ゾワゾー」は表面には出て来ておらず、奥の奥に鎮座しているかのような姿でした。
いや~・・美味しいですね~・・じっくりと向かい合って飲みたい・・そう思わせてくれます・・(が、仕事なのでそうはさせてくれないんです)
アドヴォケイトが2018年のメーリンに95点も付けてしまいました。
「何で・・アドヴォケイトが・・」
と、思わざるを得ません。
この、しなやかで穏やかだけれど、超質感のヴァーゼンハウス、シュペートブルグンダーを、これからもしっかり確保したいのですが・・大丈夫かと、心配になってしまいました。是非飲んでみて下さい。
「超絶にエレガントなピノ・ノワール!」
ご堪能くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な気品あふれる非常に美しいピノ・ノワールです!敢えて言うならシャン・デ・ゾワゾー!?】
このクラスは蝋封です。実は白の方が少しだけ高いですが、価格はほぼ一緒です。
流石にシュペートブルグンダーのトップ・キュヴェだけ有って・・そうだなぁ・・立ち位置的には、ジェラール・シュレールさんちのシャン・デ・ゾワゾーだと思っていただけると良いかもしれません。
滅茶苦茶ドライで・・気品に溢れ、だけれどもドすっぴん。
つまり、どこにも逃げ場を残さない醸造・・出来栄えですよ。そして、表情はしっかり有るものの、決して饒舌にはならない。呆れるほどに「綺麗」で、どこまでも「端正」で「純粋」です。
この美しさが何年かけて異なる美しさに変貌するのか?・・と考えるなら、これはもう、今のブルゴーニュの基準を持ち出しても
どうにも判らないと言うことになるでしょう。やはり、昔の基準が必要なはずです。
この気品が花開くには、やはり5年ほどは欲しいかな・・と思います。今飲んでも飲めなくはないですが、他の全てのキュヴェに比較しますと「やや閉じている状況」とお伝えします。繊細でフラワリーなアロマが絶妙では有りますが、それはちょっと勿体無い・・せめて3年・・いややはり5年かと。
セラーでエージングされ、是非ピノ・ノワール単一の、しかも全く化粧っ気のない美味しさをご堪能くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】
1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2019 Spatburgunder Mohlin Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
【誰が何点付けようがヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーのトップキュヴェはこれ、ムーリン!】

昨年の2018年ムーリンのご紹介時には、
「アドヴォケイト95ポイントの衝撃!云々・・」
と書いた noisy では有りますが、全て販売してしまってからしばらくして、2018年ベーレンの96ポイントを知った訳ですね。
まぁ、嬉しいのも反面、
「・・何で?」
と言う疑問は残りました。noisy 的にもそこはちゃんと判断していて、
「ヴァーゼンハウスのピノのトップ・キュヴェは質的にも価格的にもムーリン」
だったから・・です。
確かにシャンボールチックなベーレンはエキスもしっかり出ていて素晴らしいワインでした。noisy も大好きなキュヴェです。なので嬉しかった訳ですが・・・何ですかね、noisy的には納得しきれなかった部分なんですね。
ベーレンはエキスが綺麗に出ていて開放的な個性でした。ムーリンの方は細やかな部分に複雑な表情を詰め込んでいて、まだそれが花を咲かせる前ではあるけれど、3月にはある程度のバランスを持っていました。

言ってしまえば、その時点で判りやすい素晴らしさを持っていたのは確かにベーレンですが、判りにくいがより総合ポテンシャルの高いのはムーリン・・。それは2019年も変わっていません。
2019年のベーレンは、無理をすれば今から飲んでも・・その良さはより取りやすいでしょう。2019年のムーリンはまだバランスし切ってはいないんですね。成長途中です。
面白いのは・・やはり色でしょう。2019年のムーリン、実に良い感じですよね。
まるで全く「圧」をかけていない、フリーランのみで仕上げたような美しい色合いをしています。
ですが・・どうでしょうか。決して外向的な色、ベクトルが発散に向かっているとはなっていないように・・見えないでしょうか?noisy 的には、その色さえ、
「まだ飲まないでね!」
と言っているように見えます。むしろ2018年ものの写真の方がより外向さを見せているように思います。
ですので、このトップ・キュヴェは、
「まだ絶対に開けてはダメ!」
と申し上げておきましょう。
少なくとも2020年の6月までは我慢の一手です。そこから少しずつ上昇して行くと踏んでいます。
さて、アドヴォケイトはヴァーゼンハウスを非常に推しているように思いますが、2019年もののヴァーゼンハウス、どのような評価をするのでしょうか。
noisy 的には今までと同様、
「やはりトップキュヴェはムーリン!」
と、お勧めいたします。そして、決して早く飲んでしまう事には反対ですが、
「難しい状況を確認するために敢えて開けてみる」
ことには賛成です。
ワインって・・簡単だけれど難しいですよね。両極を有し、その内部も緻密なもの・・決して濃いものが求められるのではなく、密度がちゃんとしっかり有るものが良いワインだと・・それはこれからも変わらないと思います。是非、仕上がるのを待ってお楽しみください。
以下は以前のレヴューです。
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【アドヴォケイト 95ポイントの衝撃!・・いや、そんなものは関係無いです!・・この見事な組成にこそ、美味しさの真実が有ると思います。】
これからの入手に不安だけしか残らない・・アドヴォケイトの高い評価です。通常なら、
「お、ちゃんと評価してる!」
と、noisy も評価するんですが、元々少ない量しか存在せず、販売しているところを見つけることさえ困難なヴァーゼンハウスですから、
「・・高い評価はお客さんがしてくれればそれで良い」
などと、勝手過ぎる偏った見方になってしまいます・・。それじゃいけないのでしょうが、何か裏が有るんじゃないかとさえ勘ぐってしまいます。
しかしこのワイン・・本当にグラン・クリュ並みの質感をしています。もう、要素のお姿ひとつひとつも・・例えばタンニン・・これも探せばちゃんと有るんですが・・
「極上の葡萄のみを選択し、本当に優しく扱い、圧も掛けるか掛けないか・・位の絞り」
で仕上げたとしか思えない、極上の扱いを受けた結果、生まれたワインだと判るはずなんです。
だから、海外メディアになんか、判らないだろう・・なんて思っていましたが、さにあらず・・思い上がった考えだったと反省はしています。
これ・・何とかサクッと飲めなくも無い「プライスゾーン」では有ります。なので、飲んでいただいても大丈夫・・です。
しかしながら数年・・最低3年で、相当美味しくなるのも見えています。
最高の材料を持って、慎重に・・かつ・・時には思い切った決断で仕上げられた、「最高に純な」ピノ・ノワールです。ブルゴーニュにそっくりだと言ってきましたが、もうブルゴーニュでこのようなワインは造れないでしょう。そこに独自性、ヴァーゼンハウスの真の姿が有ります。
全く化粧無し、有機的アプローチ、So2も必要最小限、最高の葡萄を得て生まれた素晴らしいピノです。ご堪能くださいませ。
● 2020 Grand Ordinaire
グラン・ドルディネール
【ピノ・ノワールの滑らかで軽やかな、「超素晴らしい飲み心地」に感動!・・「偉大なる普通」は滅茶素晴らしい飲み心地です!「So2を使用しないならこう造って欲しい!」・・と思わず口にしてしまうでしょう!】

何たることでしょうか・・。ブルゴーニュ人によってではなく、それも長くワインを造り続けて来た古老たちからでもなく、ドイツの二人の若者に、
「こんなに素晴らしい飲み心地の本物のグラン=ドルディネールを教わるなんて!」
いや~・・旨いです!・・凄いワインじゃぁ無い・・でも、全くの肯定感しか生まれてこない、素晴らしい飲み心地のよさなんですね。
要素を取りに行こうとすれば、実のところ、ちゃんと有ります。
「あ、なんか・・シャンボールっぽいなぁ・・」
「いや、軽いけどヴォーヌ=ロマネっぽくもあるかな・・」
「えっ?・・このふんわりと優しく包み込まれるようなアロマは、有名になる前のプリューレ・ロック?・・」
「・・飲み込んで無くなった後の心地がなんて素晴らしいんだろう・・」
みたいな感じなんですね。
そう、アロマは超ピュアな、そして超コンディションの良い・・(^^;; プリューレ・ロックを彷彿とさせます。イチゴと言うと軽そうなだけかもしれませんが、ブルゴーニュっぽい気品が感じられちゃうんですね・・。ボディもちゃんと有ります。余韻もふんわりと、ちょっと捉えどころが少ない感じですが、あとからしっかり・・いや・・しんみりと押してくれるんですね。
そもそも今までは「バーデン・ヌーヴォー」として、新酒を詰めていたものですが、それを少し熟成させてリリースしたものがこの「グラン=ドルディネール(・ルージュ)」だと思われます。
グラン=ドルディネールとは、直訳すると
「偉大なる普通」
まぁ、ブルゴーニュではヴィニュロンたちの普段飲みのワイン・・みたいな感じの存在です。
でも、
「・・え~・・こんなに美味しいもの、飲んでたの~?」
って、思わず声が出ちゃいますよ。
アルコール分もしっかり、12.5度・・・。良いですよね~・・この度数。優しくもあり、しかし不足していない、そしてブルゴーニュらしい、ピノ・ノワールらしさをちゃんと持っている度数です。
こんなに美味しいナチュラルでピュアなブルゴーニュ的グラン=ドルディネールを、ドイツの若者に教わるなんて・・世の中、変わっちゃいましたね。しかしながら、美味しいものはそれで良いのかもしれません。まぁ、noisy も3年前に初めてヴァーゼンハウスに出会った時に、このようにお伝えしていたはずなんですね・・あ、したかな?・・そう話したのはオルヴォーの担当さんにだけかもしれません。ほぼ誰も引き取り手が無かったヴァーゼンハウスをテイスティングして・・
「ん・・確かに。このタイミングで、直近だけ、今だけを見てしまうと・・ワイン屋さんで仕入れてくれるところはまず無いかも・・。だけどこのニュアンスは、1970年代のD.R.C.にソックリ・・」
と言うことで、ほぼほぼ全部引き取らせていただいたんですね。D.R.C.=プリューレ・ロックでは無いですが、「≒」では有るかなぁと・・。
そしてブルゴーニュワインファンだけでなく、是非ともビオワインファンにも飲んでみていただきたいワインですね。全くビオっぽくない・・とおっしゃる方もいらっしゃるに違いないですが、
「この素晴らしい飲み心地が全てを語ってくれる!」
はずです。
いやはや・・驚きました!・・ある意味、95~96点評価のヴァーゼンハウス、最上級キュヴェのテイスティングよりも驚いてます。それにこれ、ちゃんと数年・・いや、3年でも寝かせてくれたら・・素晴らしい結果になると思います。飲んでみて下さい!超お勧めです!
以下は「以前のバーデン・ヌーヴォー」のレヴューです。お間違い無きよう・・
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【滅茶美味しいです!ワインが生み出す快楽の要素全てをあっけらかんと伝えてくれます!!純然たるピノ・ノワールファンも、先進的なビオファンも満足させてしまう仕上がりです!】
noisy もワイン屋家業は長いんですが、店にいない時、外に出かけた時ですね・・
「ご職業は?」
などと聞かれることが有ります。
以前は「ワイン屋です」とか、「小売業です」などと答えていた訳ですが、そろそろ・・「物書きです・・なんちゃって・・」と言おうかな・・などとお茶目に考えている訳です。
いや、でも本当に文章を考えている時間が長く、キーボードをパチパチと打って文章を書いていますから・・いや、勿論ですが乱筆ですし乱文なんてもんじゃ無い。ただ思いつくがままに指を動かしているだけでは有りますが・・。
さりとて、朝起きてから何をやっているかと言えば、大工さんだったり(現在、倉庫の扉と壁を製作中)、パソコン屋さんだったり(現在もPCを修理中)、電気屋さんだったり(^^;; プログラマーだったり(もう・・毎日のように修正・制作作業に追われてます)、ネットワークの運用だったり(毎日、悪意の訪問者と闘ってます・・)、掃除、後片付け、時に品出し、そしてご来店のお客様と電話の応対とメール書き等々、
「・・どこがワイン屋だ!」
と言うことになってしまう訳ですね。
でも、よくよく考えてみてください。このヴァーゼンハウスの2人も、何も持っていないところから始めて、学校に通い、ドメーヌで働き、今は一人は畑に残り、様々な作業をしていて、もう一人はフランスのドメーヌで働き、週末はドイツに帰って来てドメーヌの仕事をしています。
おそらくですが、アウトソーシングで他人に任せることは無く、それこそ壁や扉を自作し、Lanケーブルを引き回したりパソコンで計画を立てたり、日々のキュヴェのデータの記録や現況、感想などを入れたり、勿論、掃除も後片付けも・・いらしたお客さんの応対まで行っているはずです。
そうなんですよ・・結局はそういうことで、自分でやらない、できないことは誰かに頼むとしても、ほぼほぼ自分でやらなくちゃならないんですね。なので、noisy の場合も別に特別な訳では無くて・・ただ、余りに雑務だったり仕事が多岐に渡るので、
「理工系のご出身ですか?」
とか、
「以前、そのようなお仕事をされていたんですか?」
などと聞かれてしまうので、なんとか品の有るギャグを飛ばしてやろうとしてしまうだけでは有ります。
このバーデン・ヌーヴォーですが、ピノ・ノワールを全房、MC系で仕込んだと思われる、現況は「やや軽めに寄った」味わいです。「ヌーヴォー」などと名前が有ると、
「ヌーヴォーなのか~~!・・残念・・」
と単純に思われてしまうのは、それこそ非常に残念でしか有りませんで、
「ワインを愛する人、特にブルゴーニュワインに最大の敬意を持たれていらっしゃる人にこそ飲んで欲しい!」
素晴らしいピノ・ノワールですし、
「自然派ワイン、ビオ系のワインが大好きな方にも・・おそらくもろ手を挙げての歓迎になるはずなので飲んで欲しい!」
と思っています。
カジュアルなのに・・いや、そこで自分が留まってしまえば、ただただ普通に美味しいだけでは有りますが、
「フィリップ・パカレのブルゴーニュワインに初めて出会った時の衝撃に近い!」
見事な出来で有り、実はポテンシャルも実に高い・・「ワインとはなんぞや?」と、再び考えさせられるような出来なんですね。
何とか自然な良い葡萄を得て、それをただワインに転化するだけ・・なのでしょうが、
「ブルゴーニュワインが無くしてしまった美味しさと振る舞い」
を見ることが出来ます。
優しく、愛らしく、ふくよかでとても良く香り、瑞々しさと情報量の多さ、そして自然そのものを感じさせてくれます。甘く無く、酸っぱく無い見事な味わいです。是非飲んでみてください!・・一推しです!
以下は以前のレヴューです。
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【上級キュヴェを飲んでこそ、この出来たばかりのピュアなピノ・ノワールの意味が判ります。ある意味、化け物?・・です。】
ワインに興味を持ち、飲み始めたころには、
「ヌーボー?・・新酒ですか・・美味しいそうですね!」
と、初めて見る世界の多様さに驚きつつ、質的に高いヌーボーを飲み、そのフレッシュな美味しさに感動していたはずです。
しかし数年もして、まだワインに興味を持ち続け、上級キュヴェに触れて行くに従い、
「ヌーボー?・・いや、いいす・・」
と、どこか冷めた目でヌーボーを見るようになり、どこかヌーボーの美味しさに一喜一憂する人には、少し距離を置いたりして・・。
このバーデンの秀逸なビオのピノ・ノワールを新酒でリリースした「バーデン・ヌーボー」では有りますが、まぁ・・きっとそんな道を辿ってしまう運命なのかもしれません。
しかしながら noisy としましては、この「バーデン・ヌーボー(ヌーヴォー)」にはきらめく大きな魅力があると感じているんですね。ある意味、物凄い・・ワインです。
第一に、バーデンと言う土地の魅力をふんだんに盛り込んでいることが挙げられます。ブルゴーニュに非常に近い組成のミネラリティが有ると感じられますので、上級キュヴェが持つ魅力を分解して理解できる、もしくは想像できるアイテムなんです。
第二に、非常に若いと言うことです。フレッシュな魅力・・と言う側面が大きいですが、もっと突っ込んでいえば、
「余計なことが出来ない、やる暇が無いため、素のままの葡萄・ワインの味わいに触れることが出来る」
訳ですね。これは実は非常に大きくて、ただでさえ上級キュヴェも醸造で弄り倒していない・・と感じる訳ですから、このヌーボーを飲むことで、その僅かな「差」こそに、醸造やエルヴァージュでの造り手の感性に触れることが可能になるんですね。noisy もこのキュヴェを飲み、上級キュヴェも全て飲み、ようやっと理解できた面が有ります。
第三に、
「ま~・・落ちない・・開けて数日経ってもへっちゃら。その変化の具合で葡萄や畑のイメージ、そしてこのワインの意味が判る。」
と言うことが上げられます。
なので、この非常にピュアで化粧っ気の無い、葡萄をワインに昇華した液体そのものの味わいを知っているからこそ、上級キュヴェの素晴らしさが見えてくる訳です。
なので、
「新酒だからパス」
と言うような安易な気持ちでは、美味しいワインの美味しい理由には、なかなか辿り着かないでしょう。
この2018年の出来立てホヤホヤのバーデン・ヌーボーですが、今までのドイツワインの赤とは大きく異なり、非常に色合いも濃いですよね。ま、濃いったって平均的ブルゴーニュワインな感じでは有りますが。それでも以前のドイツの赤であれば、稀にしかこのようにはならなかった訳で、昨今の地球温暖化と言う話しも気になってしまうところです。
ご他聞に漏れず、「王冠」で栓がされていますので、非常に
「還元的な状態を続けている」
ことになります。しかし、
「一般に言う還元香は感じられない」
です。全くです。
M.C.(マセラシオン・カルボニック)による全房発酵で造られているアロマが漂います。例えば先日ご案内させていただいた大人気のニコラ・フォール的なニュアンスに触れることになります。
そこから、全く化粧っ気の無い、ものの見事にピュアでナチュラル感に満ちた、膨らみの有る、テクスチュアの滑らかなエキス・オンリーのドライな味わいが感じられます。
で、これが変化して行くわけですが、当初の酸素を遮断された状態が長い訳でして、変化にも時間が掛かる訳ですが、
「抜栓直後から硬くて飲めない!」
と言うことは全く有りません。良い感じに膨らんでいますから・・やはりその辺は、ドメーヌ・ユベール・ド・モンティーユに今も通っているだけに、瓶詰めの難しさ、タイミングには気を使っているのでしょう。酸素をある程度は吸わせて王冠を打つ、スクリューを打つことが求められ、それをしないと、ボディはペッちゃんこで香りはケミカルな、勘違いされやすい状態でお客様が飲むようになってしまいます。このワインにはその心配は在りません。
実はnoisy のところでもすでに1週間位開いたままの状態(温度管理せず、コルクを逆刺しか再度王冠をはめる程度)で味わいの変化を見ています。これが上級キュヴェのポテンシャル判断に非常に有効なんですね。
そして、花っぽい感じから果実っぽいニュアンスへ変化しつつ、ジューシーさも出て来て・・樽の関与もほぼ無いのに、官能的なニュアンスもほんのりと出て来ています。
ある意味、このビオの葡萄のポテンシャルがとても高いことが感じられる訳です。勿論ですが、高級ワインに仕立てようと言う意思を持たせない葡萄の育て方をしている訳で、それでもここまで行けると言うことがそれを意味している訳です。
とても楽しい、滅茶ピュア、伸びやかなナチュラルワインでした。揮発酸ゼロ、その気配は有りません。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 2019 Gutedel Badischer Landwein
グーテデル・バーディシャー・ラントヴァイン
【これは超上質な「ヴァン・ド・ソワフ」!?・・滅茶心地良い浮遊感さえ得られるよな「ふわっふわ」な味わいです!10度と言う低めのアルコール度の気持ちよさと美味しさを体験してみてください!】

「シャスラ種?・・知らないからなぁ・・」
そう思ってスルーされる方は多いでしょうね・・。判ります。知らない世界は、覗き見るのは良いけれど体験するのは・・
「誰かが人柱になって背中を押してくれないとなぁ・・」
ですよね。
でも、2018年、昨年ご紹介させていただいた「クーテデル(グートエーデル)」をお飲みの方は・・全く障害なく、ご購入いただけるはずですよね。
ですが2019年もの・・もっと進化していましたよ。ビックリの素晴らしい飲み口でした。
なんと「アルコール分 10.0度」と言う低アルでして・・普通なら、
「・・ん~・・物足りないんじゃない?」
となってしまいますよね。
ですが・・テイスティングした本人が言うので間違いは有ろうはずがありません。
「10度・・それで良いんです!」
すこしカッチリ目の、白い石灰系ミネラリティを多分に含んだ土壌由来の「シャルドネ」のような感じでして、非常にドライでほのかな旨味と酸バランスの良さから、「スイスイ」飲めてしまうんですね。
スイスイ飲める・・これは重要ですが、その後が無いとワイン好きには「物足りない」となってしまいますし、ファーストノーズも、中盤の適度な拡がり・膨らみも、余韻の厚みと長さ、そしてそこからのノーズへの香りの還りも重要じゃないですか?・・そして切れの美しさも。
こんな出来、ワインを心底判っていなければ設計すらできないと思うんですよね・・。末恐ろしささえ感じる・・10度の白ワインなんですよ。
そもそもドイツの白ワインは低アルでした。葡萄が良く熟さないので、その分を補糖で補ってボディを造り出し、アル分7度ほどのワインを造る・・それが「ドイッチャー・ターフェル」のやや甘口ワインでした。40年前の日本ではガンガン売れたワインです。甘くて美味しい本格的ワイン・・と錯覚していたんですね。
ですが、実際にはボディなど無きに等しく、添加した甘みに頼ったどうしようも無い設計から出来たものだった訳です。
ヴァーゼンハウスは、この「グーテデル」を古来の大樽仕込みで、しかもSo2をほぼゼロで仕込み(僅かに仕上げに添加している)、自然由来の糖分だけをアルコール分に変え、凄いバランスに仕上げていると言う点で、驚愕に値します。
柔らかでふんわりとナチュラルに香る柑橘・果実・・初期にSo2を全く使わないのに、全く色落ち無く・・ピュアな果実を感じさせてくれます。クイクイ飲めるのに、クイクイ飲めば、じんわりと深みを感じさせてくれるんですね。
お勧めしない訳にはいかない・・見事な「ヴァン・ド・ソワフ」だと思います。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【おそらく皆さんの想像をはるかに超えた出来・・です!・・シャスラと言う品種を知り尽くしていなければ生まれないはずの見事な真ん丸パレットに驚いてください!】
いや~・・美味しいですよ・・。充分だと思ってしまいます。
ただし、半分を漬け込んでいますので、
「マセラシオン系なの~?・・ちょっと苦手かな~・・」
とか、
「ん?・・オレンジ系なの~?・・それにしちゃ黄色いよね~・・」
などと、結構に相反するご意見を頂戴することになるかもしれません。
でもまぁ、フレデリック・コサールのマセラシオン系の白のような、醸造由来の個性が際立ったものでは全く有りません。
また、「シャスラ」と言う葡萄も良く判らないですよね・・。スイスが原産のようですが、フランス語圏で多く栽培されています。フランスでは、アルザスで並酒に使われます・・が、ロワールではプイィ=シュル=ロワール地域のA.O.C.として、プイィ=フュメとプイィ=シュル=ロワールが認定されており、プイィ=シュル=ロワールにはシャスラも使用されます。なのでこちらは高貴種です。
スイスやドイツではやはり高貴種としての扱いが多く、また並酒も造られます。
つまり、品種由来、個性としての香りや味わいがとてもニュートラルで有り、収穫量は基本は多産なので、収穫制限をするか、元から収量が多くならない個性の畑で育てることで、高級なワインとしてリリースが出来る・・と言うことになるのでしょう。
美しい黄色をした・・少し緑が入ってますでしょうか。マセラシオンによる個性は・・判別できない程度と申しておきましょう。ナチュラルな白ワインだと思っていただいて結構ですし、
「シャルドネとは違う」
と言い切れるほどのシャスラを意識した経験も無く、またその能力は著しくありません。
しかし、中域にボリュームを多く持つシャルドネに近い風情とは言え、全体としては僅かに細身、スタイリッシュで縦伸びする感じかもしれない・・とは感じます。
透明なミネラル感に満ち、柑橘系の果実に穏やかながら、常に放出してくる見事なアロマに、オーストリア系の自然派の良い部分も感じます。
ブルゴーニュのシャルドネとどう違う?・・と考えてみても、いや・・さして違わない・・と言うか、そもそも区別できるかどうかも判らないとも感じます。
ただし、樽を結構に掛ける傾向の有るブルゴーニュのシャルドネでは無く、柔らかく、自然にミネラリティを誇る姿勢の良さが第一印象を良くしていますし、中盤における振る舞いの自然さ、後半~余韻の瑞々しくもわざとらしさの無い姿に、さらなる好印象を持たされてしまいます。
いや~・・これ、2年目ですよ・・。もう素直に驚きです。
「ここまで・・出来るのか~!」
と。
そしてこのシャスラ、誰が飲んでも否定できない・・いや、したくない・・もっと飲みたい!・・と思うはずです。ヴァーゼンハウス、只者ではないと思わせるベースの白ワインです。・・是非ビックリしてください。お勧めです!
● 2018 Weissburgunder (Kaiserstuhl) Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・(カイザーシュトゥール・)バーディシャー・ラントヴァイン
【べらぼうに旨い!・・気取ったゴタクを並べるよりも、とにかく飲んでいただきたい・・アルコール分12.5度のワインがみせる見事なバランスです!】

滅茶美味しいです~!・・ブルゴーニュのシャルドネに親しみ、そのバランスに惚れてもいる noisy ですら、そのように感じさせられてしまうんですから・・この「ピノ・ブラン」は半端無いバランスをしています!
素晴らしいシュペートブルグンダーを造り出すヴァーゼンハウスでは有りますが、昨年の2017年もののコラムでも書いた通り、
「・・あたし、脱いでも凄いんです!」
みたいな言葉が一番似合うのが「ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)」なんですね。
「絶対に外さない美味しさ」が感じられるのが凄いと思うんですよね。
例えばヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーの美味しさって、実は「条件付き」です。何てったって「激エレガント」で「ドすっぴん」です。ですから、近年に若者受けの、
「味の濃い、塩味の濃い、脂質の多いお食事」
とは・・残念ながらマリアージュさせ辛い訳です。それなら「ボルドーかローヌにしなよ」と言えば済む・・それがブルゴーニュだった訳ですね。
ですがこのヴァイスブルグンダー2018年は、かなりの「オールマイティーな美味しさとマリアージュのし易さ」が有ります。濃度がそれなりに有りながら、エレガントですっぴん なんです。
なので、果実もシュペートブルグンダーより結構に近く感じられます。フルーティーなのに深みがある・・と言っても良いでしょう。ワイン単体の美味しさも抜群では有りますが、それでもヴァーゼンハウス風の素朴さ、ナチュラルさ、ピュアさがしっかり備わっていると言えます。
これで、
「滅茶苦茶細かい部分の表情が精緻だったら最高なんだけどな・・」
と思うかもしれませんが、そこは最上級キュヴェのムーリンにお任せしてください。だって・・この価格じゃマトモなムルソーさえも買えないでしょう?
そして個性・・これ、ピノ・ブランなんだよなぁ・・と再度思い起させないのも個性でしょうし、美味しいブルゴーニュ・ブランだなぁ・・などと感じさせるのも個性でしょう。
このバーデンの大地、ジュラ紀の地層でブルゴーニュと結構に似ているそうで、2016年ものの頃はもっと「新世界のワイン風」でした。ですが2017年ものからそこを少し離れまして、2018年ものになったら・・結構にブルゴーニュ然してきてるんですね・・むしろ余りにナチュラルな変化なので、noisy もすっかり騙されるところでした!
因みにネット徘徊していましたらついに見つけました!海外メディアの評価です。
ファーストヴィンテージの
2016年もののヴァイスブルグンダーですが、アメリカはセラー・トラッカーの平均評価ポイントが90ポイント! でした。
まぁ、このセラー・トラッカーの評価は、結構にマトモだと思っていまして、むしろ日本人の感覚に近いんじゃないかと。アメリカは人種のるつぼと言われますから、そこで平均を求めると、かなりイーヴンな評価になるのかもしれません。
そしてアドヴォケイトも昨年ご紹介の2017年ものに91ポイント付けた様です!是非ご検討くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【どんなブルゴーニュ・シャルドネよりも美しい・・かもしれません!こんなすっぴん美人は他に見当たらないです!】
カジュアルなフルーツ中心の美味しさを持った2016年に対し、何ともブルゴーニュ・シャルドネのすっぴん美人を感じさせる高貴さの2017年・・と言うのが正しいかと思います。・・いや、美味しいです!・・そして、冷やかです・・「冷たい」と感じさせる酸の構成なんですが、それってむしろ、ブルゴーニュ・シャルドネの真骨頂な部分でも有りますよね?・・例外は有るとしても。
過熟もさせない、熟度もしっかりな果実を、実におしとやかに感じさせてくれます。透明なミネラリティの内側には、結構にブリッブリな果実も存在していますが、全体を見回すと・・と言うか、オルヴォーの村岡氏風に言うなら「俯瞰」してみると、やはりその姿はとてもブルゴーニュ的で有る・・と言わざるを得ません。
「・・本当に・・ピノ・ブランだけなん?」
と、書いておきましょう・・(^^;;
だって・・ブラインドで出されたら絶対に「ピノ・ブランでしょう!」とは、noisy は言えないですから・・。
むしろ、もしそうなのだったら、これほどまでに「全域で見事な表情を見せるピノ・ブランこそ凄い」と言わなくてはならなくなります。
そして、他のヴァーゼンハウスのワイン同様に、すっぴん美人です。化粧っ気はまるで有りません。フルーツを感じる時はフルーツそのもので有って、そこに樽だとか他の要素が邪魔をしないんですね。だから余計にピュアさやナチュラルさが際立って感じられるのかもしれません。
昨年の2016年もののご紹介時もそうだったんですが、やはりシュペートブルグンダーが先に売れて行くんですよ。そりゃ、気持ちは良~く判ります。
でも、より判りやすくて悩まずに済み、しかも実は「実は私、脱いでも凄いんです」みたいな美味しさは、ヴァーゼンハウスの白なんですね・・。このヴァイスブルグンダーを飲んでビックリしました・・と言うお客様も結構、お会いしました。
なので、今飲んでも充分な美味しさが有ります・・が、2016年ものよりも確実に伸張が感じられる2017年、是非とも飲んでみていただきたいと思います。昨年の2016年もの、何度かの新着に渡ってご紹介させていただきましたが、
「新着を見た時には無くなっていて買えませんでした・・」
と、結構言われたものです。
でも、結構・・それなりに長い間、新着に出していた気もするんですね。なので、「滅茶美味しいのは間違いない」ので・・お早めにゲットされてください!・・詳細は全体写真の下の村岡氏のレヴューもご参考にされてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2018 Charddonay Filzen Badischer Landwein
シャルドネ・フィルツェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【純なエナジーをそのまま閉じ込めた、エナジーそのものを感じるシャルドネ!バランスの良さ、出しゃばらない美味しさ、しかし、それが良いと思ってしまう自分自身・・その方が驚きかもしれません。】

お気付きになられましたでしょうか。ヴァーゼンハウスの各アイテムの写真の下のコラムには、ちゃんと「アルコール分」を記載したんですね。2018年ものは「12度」です・・因みに2017年ものは「12.5度」でした。
その昔・・ブルゴーニュのシャルドネも、まぁ・・良いところ11.5とか12.0とかだったはずです。美味しさだけ、素晴らしさだけを求められている現代の一部分以外を見てみますと、
「アルコール分の高さ=その酒の上質さ=税金徴収額の高さ」
と書ける部分も有りまして、ドメーヌシステムがようやく定着してきた頃でさえ、「平均気温の低い年には補糖を認める」のが常、ドメーヌにも平気で添加用の糖が倉庫に山積みになっているのが見られたものでした。かのヴォギュエでさえ、
「シャプタリザスィヨン(補糖)がキツイ!」
と某評論家さんの著書に書かれてしまった位です。・・まぁ、相応のボディを造り出したかったのでしょうね。
しかし、ヴァーゼンハウスの若い二人は、そんなことはしません。見事にナチュラルで、自然な発酵に任せながら穏やかな誘導をしているだけのようです・・・そう、ワインが語ってくれているような感触が有るんですね。
なので、中域の幅の有る、樫樽のニュアンス・緩やかな酸化を得た近年のシャルドネでは無いんですね。昔ながらの「縦伸び系」のシャルドネ(+α)です。大昔のブルゴーニュのシャルドネを飲めば、決して今のように中低域に強いアクセントのある味わいでは無かったはずだと・・思い当たると思います・・若干、その気は有ったにせよです。
ですので、
「ドすっぴんのバーガンディの白!」
にほぼほぼ近い味わいだと思っていただいて結構じゃないかと思うんですね。
ミネラリティも出方がブルゴーニュに似ていますが、それでもやはり、派手さは無いのにエナジーがしっかり有ると感じさせる表情です。是非飲んでみて欲しい・・見事な味わいです!お勧めします!
P.S. ネットを徘徊していましたら、1軒だけアメリカで販売しているのを見つけました・・なんと税抜き、8000円以上でした・・!・・
以下は以前のレヴューです。
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【・・こちらも激レア!日本初入荷のシャルドネです!・・美しい~!】
確かに・・ユベール・ラミーのシャルドネは凄いし美味しい・・圧巻で痺れさせてくれます。圧倒されますよね~・・熟させても本当に美味しいでしょう。見事な組み立てにもなっています。
このヴァーゼンハウスの希少なシャルドネはたった一樽です。そして、ブルゴーニュのシャルドネにも非常に良く似ています。そっくり・・と言って良いかと思います。
しかしながら、やはりこの12.5度と言う僅かに低く出るアルコール分と、「樽の要素」とか、「人的関与の具合」が、やはり昔のブルゴーニュ・シャルドネの美味しさを彷彿させてくれますし、何よりも・・
「失ってしまったものの大きさを思い知る」
ことに繋がって感じられると思います。
確かにラミーは美味しい・・モンラッシェは凄い・・です。でも、
「このシャルドネが持つディテールの美しさこそ、ブルゴーニュ的な高貴さだったのでは?」
と思ってしまうんですね・・。
何も不足無く、とても良く香るが品を全く壊さずに、余韻の消える最後まで、瑞々しい美味しさを感じ続けさせてくれます。
お一人様1本限定で申し訳ありません。売るほど無い・・のが実情なのでしょう!ご検討くださいませ。
● 2018 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン
【ゲゲッ!・・アドヴォケイトが93ポイントって・・マジすか・・お願いだから止めてください・・】

いや~・・止めて置けばよかった・・見なければ良かったと反省しています・・が、危険察知能力に長けた noisy ですから??・・見つけてしまいました。なんと、
「アドヴォケイトが93ポイント!」
・・それはダメだろう・・また我々から全てを奪おうなんて・・思っているんじゃないのかと懸念してしまいますよ。高く評価して、価格を吊り上げ、飲めなくしてくれちゃうのだけは勘弁してほしい・・
もう全くの化粧無し、So2 もほぼ無し、派手なプロモーションもアタックも無し・・だけれど、何もしなくても・・「隠しきれないものが本質」では有りますから、そこに気付ける人であれば・・高い評価をせざるを得ない訳ですね。アドヴォケイトだけは高い評価などしないと高を括っていたんですが・・そうは行かなかったようです。
純粋で、精緻で、表現の全てが正直さに溢れています。ナチュラルだなんて本当は言いたくないほど自然なんです。ポテンシャルの高いものは、ただ見ているだけでも資質が伝わって来ます。そんなピノ・ブランがこれ・・「ヴァイスブルグンダー・ムーリン」です。
どれだけ今のブルゴーニュワインが化粧しているかを知るでしょう。そして温暖化のネガティヴさと、新たにポジティヴさを享受することになった土地の個性を自分なりに取りに行かれるに違いありません。そう言うワインなんです・・。
もう、品種でワインを選択するのは終わりにしましょう。「是々非々」で良いじゃないですか。生産国で選ぼうとするのを止めることはしません。でも是非我々の言葉に耳を傾けて欲しい・・そう思います。
少ないので・・申し訳ありません。海外の方がやたら高いです。ヴァーゼンハウス最上の白ワイン、ムーリンです。さっさと飲んでも良さは感じられますが、3年以上瓶熟させると更に良くなるはずです。ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素っ裸になったブルゴーニュの白ワイン!・・と言った見事な風情に感動させられました!】
2016年もののヴァーゼンハウスの白ワインは最初から滅茶美味しかったので、その意味では余り変わっていない「プレゼン」になってしまうことをお許しください。
しかし、この2017年ムーリンは、2016年ものの豪奢なフルーツそのもののような味わいを、もっとブルゴーニュ的な透明感の高いミネラリティでコーティングしたかのようなニュアンスが強くなっています。
ので・・殊更にブルゴーニュっぽい仕上がりに感じられてしまいますし、穏やかなアルコール分からの表情の美しさに、何度も見惚れてしまうんですね・・。
それに、当初はこのムーリンは「ピノ・ブラン」と伝わっていたようですが、他にシャルドネやシャスラなども混植されていることが伝えられましたので、
「・・なるほど~!!」
と、全く腑に落ちました。
やはりこのバーデンの地は、ブルゴーニュにそっくりな地質をしていると・・感じます。そして、本来なら・・ピノ・ブランの持つ(、シャルドネとの比較で)中域の出っ張りの無さを埋め、より球体のパレット生む要因が有る・・それが「混植」だったんですね・・。本当になるほどです。
しかし、まだ若い2人が、この美しい白ワインを生んでいるとは驚きです。
樽の関与は・・させない。人為的な関与は・・本当に最低限度。醸造中にSo2 を使わなければならないような状況には・・絶対にさせないような葡萄を得て選別する。So2の使用は最小限。
その姿勢から生まれたのが、このブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュをしている・・と言うか、古き良き時代のブルゴーニュを感じさせる見事なワイン・・と言えます。
今飲んでも・・この滅茶苦茶に美しい躯体から発せられる表情に心を奪われるでしょう。しかし10年以上経ったムーリンの、全く化粧っ気の無いすっぴん美人が、どれだけ成長しているのかとも・・それを見てみたいと、思われるのも必然かと思います。
申し訳ありませんが二本、お渡しすることは出来ませんので、どちらにされるか・・もしくは、何とか他からも探すか・・と言うようなチョイスになってしまうかと思いますが、飲んでみていただきたい、ある意味、物凄い白ワインです。ご検討くださいませ。
以下は2016年ムーリンのレヴューです。
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【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】
参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスのムーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2018 Spatburgunder Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【淡くも侵入角の穏やかな浸透性の高いナチュラル&ピュアなバーデン・ピノ・ノワールです!お勧めします!お早めにどうぞ!】

2018年もののシュペートブルグンダー・ムーリンが初登場ですが、アドヴォケイトが95ポイントなどと滅茶高く評価してくれちゃいましたので・・この先の入荷の確保が出来るか・・もの凄く心配です。
「3年目のワインで95点」
ですよ?・・信じられます?・・って、noisy は経験済みなので・・判りますが・・。
ですが、ヴァーゼンハウスのシュペートブルグンダーは、アイテムごとに全く違う姿を見せてくれます。ヴァーゼンハウスらしい「ナチュラル、ピュア、正直」で「穏やか」な姿は共通です。
このワインは成長中です。今飲んでも絶妙に美味しいです。でも、この初夏頃には、もっとコアがハッキリしてくるはずですので、そこでも大きく変わると踏んでいます。・・でも今のこの、
「ふんわりと柔らかく、コアの大きさが大きいのでハッキリしない・・ちょっと全体的にポワンとした感じ」
がする訳です。
言ってしまえば・・ミネラリティとアルコール度、酸のバランスの問題で、むしろそれが70年代までのブルゴーニュワインに似ている訳ですね。もっと言ってしまえば・・誤解を恐れずに・・では有りますが、ローヌのワインの方が塩分に近いミネラリティをより多く持っていて、ブルゴーニュもワインで有名な土地ほど、塩分系は少ないと感じます。
もう・・自然派系のワインが大好きな方々にも大受けするのは間違い無い「ふんわり感」を持ち、穏やかで優しく、包容力も実はしっかりある・・ブルゴーニュのいにしえのニュアンスが大好きな方々にも・・例えばルイ・ユエランとか・・(^^;; 受ける味わいだと思うんですね。
ですので、まぁ・・今飲んでも全然OKでは有りますが、春まで、もしくは初夏まで待ちましょうか。そう簡単には入手できないようですので、その方が良いかもしれません。
本当に心から安心できる見事にエレガントな味わいでした。・・あ、くれぐれも、
「甘いもの」
「濃すぎるもの」
「塩辛いもの」
「油脂だらけのもの」
にはマリアージュ、ご注意ください。
反対に、
「生系の魚介」
などにはトライしてみてください。
ドすっぴんのピノの美味しさ・・感じられます。因みにセラー・トラッカーの平均評価は90ポイントでした!お勧めです!
以下は以前のレヴューです。
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【このシュペートブルグンダーにぞっこんです!・・古き良きブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさが満載!】
すみません・・もっと仕入れられれば限定条件は外すんですが、余り無いんですよ・・元々、少ない数しか日本に入ってこないので。でも、このワインが買えるだけで幸せだと!確信しています。
昨年の2016年もののご紹介時には、まだ少し「まとまり切っていない感」「焦点がボケ気味感」が有りましたので、澱が落ち着いていない状況でさっさと飲んでしまわれた方や、本当にタイミングが悪かった方・・(^^;; は、
「・・何でこんなの、noisy さんは素晴らしいって言ったんだろう??」
と思われた方もいらしたかもしれません。確かに僅かでは有りましたが、良く判らなかった・・と言うご感想の方もいらっしゃいました。
しかしながら・・2017年もののこのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は万全です。12.5%のアルコール分から、艶やかさや超微細な表情をナチュラルに、ピュアに、瑞々しく表現してくれちゃいます。
「凝縮感?・・いや、ワインにそんなもの、不要でしょう!」
と、思わず言ってしまいたくなるはずです。・・こんなワインに出会ってしまうと・・。
そして、古くからブルゴーニュ・ピノ・ノワールを愛して来られた方々を、いきなりタイムマシンに乗せて40年前の世界に連れて行ってしまいます。
「・・なんだろう・・この、胸がキュンとする感じは・・」
と、少なくとも、そのように思われるに違い無いのです。・・いや・・それは人への「恋」では無いでしょうが、ブルゴーニュワインを恋焦がれていることへの自然な反応なのかもしれません。
どっしりと構えたジュヴレ=シャンベルタンのようで有り、艶っぽい動物系をムンムン感じさせるモレ=サン=ドニのようでも有り、香水を湛えた見事なテクスチュアのシャンボール=ミュジニーのようでも有り・・いや、全部の村を書きたいと思ってしまいますが・・
実に穏やかです。静かでも有ります。とても瑞々しいです。でも物凄く香り、全てがちゃんと存在しています。不足感が全く無いのです。いつまでもここに居たいと言うような願望が生まれて来ます。
少なくて申し訳ありません。もし余り売れなければ条件は解放します。でもぜひとも、noisy のお客様には飲んで欲しい・・特にブルゴーニュワインファンを自認する方、ワインファンの方には!・・お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【このディテールの複雑性と訴えの美しさ!静寂の中から沸々と湧き上がる熱情!・・素晴らしいです!ブルゴーニュの村名以上のポテンシャルです!】
ある意味、ブルゴーニュのどんなに凄いドメーヌのピノ・ノワールよりも美しく、繊細で、ブルゴーニュそのものの美味しさを伝えてきているんじゃないかと・・noisy も脱帽の素晴らしいピノ・ノワールでした。
まぁ、noisy にしても、言うほどドイツワインに詳しい訳じゃ有りません。バーデンと聞けば「白でしょ?」と言ってしまうような程度です。勿論、昨今は少しずつは赤もテイスティングしていましたよ。なので、この素晴らしい「バーディシャー」よりも濃いワインには出会っています。
しかし、このバーディシャーほど心を動かされたドイツの赤ワインは他には有りません。超繊細で、ま~・・余計な化粧は全く有りません。新樽による影響などは微塵も感じません。
なのに、この静かながら豊かで複雑な表情は・・どうしたことでしょう?・・これこそ、ブルゴーニュワインの神髄だったはずなんですが、
「何故か妙に懐かしく・・そうだ・・70~80年代の弱い年のD.R.C.に似ている!」
などと思ってしまったんですね。
ふとボトルを見ると12.5% VOL.の文字。そうなんですよ。12.5度のアルコール分ですから決して高くは有りません。他のコラムでも書きましたが、2017年のユドロ=バイエのブルゴーニュでも13.0度です。暑い年にはブルゴーニュでは14度を超えることも有ります。勿論、造り手にも拠りますけどね。
昨今のブルゴーニュワインは非常に大柄でボリューミーです。noisy たちが若いころに飲んだグレートワインのほとんどは、決してそんなスタイルでは無かったんです。もっとエレガントで繊細で、非常に美しかった。味わうと奥の奥まで見通せるような、風通しの良い味わいでした。昨今は、そんなワインは非常に少なくなっています。
その超繊細な味わいをこのバーディシャーは持っているんですよ。可憐なんですが、その内部はもう・・豊かで複雑で繊細です。もちろん冷ややかだし、ナイーヴだし、非常にナチュラルです。侵入角も優しく角度もつかないほど・・。その表情は、そのベクトルが大きく出っ張ることのないものです。
そうそう、これは以前にかなりの確率で出合った場面です。まだラシーヌさんが始められて間もないころ、ラシーヌさんの超繊細なワインを他の方にテイスティングしてもらうと・・もちろんプロも含めてですよ・・「綺麗ですね」とは言うけれども決して「好きだ!」とか、「こりゃぁ良い!」とは言わないんですよ。
ポイントなどを付ける場面では、noisy 的にはどう考えてももっと加点すべきなのに、非常に低い訳です。使用するグラスや時間の長さも有るんでしょうけどね。理解されるようになるのに何年も掛かったと記憶しています。今では全くそんなことは・・無いです。
つまり、
「何も無くて綺麗なもの」
と、
「要素が複雑に大量に有りながらも綺麗なもの」
は、似て非なるものなんですね。
そして、アルコール分の高さだったり、ミネラリティの総量・質によっては、それらはマスキングされやすくなってしまう訳です。
なので、このバーディシャーは、
「何も余分なものを足されていない素の美しさを感じられる素晴らしいピノ・ノワール!」
と言うことが出来ると思います。
残念ながら、noisy がテイスティングしている間に数も減ってしまいましたので、申し訳ないですがこのキュヴェにつきましてはお一人様1本限定とさせていただきます。ブルゴーニュで言えば、
「村名クラス以上に値する」
ポテンシャルを持っていると感じています。是非飲んでみてください。滅茶苦茶お勧めします!
● 2018 Spatburgunder Vulkan Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【これはもう超絶に自然な味わいのジュヴレ=シャンベルタン!・・愛しいと感じてしまう見事な味わいです!】

まぁ・・下のクラスのシュペートブルグンダーは、ある意味・・少し、人を選ぶかもしれません。
「・・こんなのはブルゴーニュじゃない!」
と言うかもしれませんので・・ブルゴーニュじゃないですけど・・(^^;; それに、あと少しだけ瓶熟したら大きく変わるはずですので・・はい・・
でも、この「ヴルカン」は違いますよ。昨年ご紹介させていただいた2017年も美味しかったですが、2018年ものはそれに、
「輪を掛けて最初っから滅茶美味しい!」
です。・・これ、保証出来ます・・自然派嫌いでも大丈夫です。全くビオビオしてないんです。So2も滅茶苦茶少ない・・100Lで2グラムですので、1000MLのペットボトル100本に2グラム・・入って無いのとほとんど変わりません。輸送中の保護を考慮してのことでしょう。
で、これ・・もう滅茶苦茶美味しいジュヴレ=シャンベルタン、それも超自然な味わいなんですね・・(ここは何故か「ナチュラル」と言う言葉を使いたくないなぁ・・)
実におしとやかに香るスパイス、僅かなワイルド感、精緻なテクスチュア・・まったくのドライな味わいで、ふんわり感もしっかり、適度に膨張してくれ・・余韻も長い。その経過を追っても実はとても穏やかなのに、しっかり起伏を感じるんですね。その起伏の仕方がジュヴレを彷彿させてくれるのかもしれません。
「もう・・要素を探しに行かずとも感じさせてくれる方が良い!」
と思われるので有れば、この「ヴルカン」をお選びください。むしろこれで「充分過ぎる」と思えるかもしれませんよ。
因みに
セラー・トラッカーの平均評価は92ポイントでした。・・いや~・・困った。世界中の人がやっぱりちゃんと評価できちゃうんですよね。そうは思えなかったnoisy が僭越だったのかもしれません。数は無いのでお早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【下のクラスのシュペートブルグンダーが村名だと思うなら、ヴルカンは見事な1級以上でしょう!】
ヴルカン・・実に旨いです・・うっとりしてしまいます・・。
そうです・・思い起こせばこのような、「うっとり」してしまうブルゴーニュ・ピノ・ノワールが昔は沢山、有ったんですね・・と言うか、それが普通だったんですよ。
1990年代のPKさんの活躍が目立つようになってから、ブルゴーニュは大きく変わったのは間違いありません。より濃密に、良く熟させ、樽は新樽で、そして出来れば甘く・・(^^;; そう、ローヌワインのような豪奢な果実を求められたんですね。
世はだんだんと気温が上昇してきました。なので葡萄もどんどん・・潜在アルコール分が上昇して来ますが、アルコール分が簡単に出るようになったブルゴーニュワインの変化に、人々は余り気付いていなかった・・とも言えます。
このワインは・・今飲んでも滅茶苦茶美味しいです。気品がしっかり有ります・・が、決してそれを吹聴はしないです。どこか、古典的日本人的な美徳・・のような繊細さを感じます。
「わざわざそんなことは言わないで良い・・言う必要は無い」
それがブルゴーニュワインだった訳です。「ラ・ターシュ」のエチケットにグラン・クリュ表記が無くても、そんなことは関係無かった訳です。「ラ・ターシュ」は「ラ・ターシュ」で有って、それがどんな畑で有るかを知っている人こそが、それを選択出来た訳ですね。
今は、A.O.C.の規定で入れなければならないかもしれませんが、誰もロマネ=コンティには、そんな言葉は不要なはず・・ですよね?
飲んでいて・・思い出してしまいます。本当に良い時代でした。でも、
「・・高いよ・・なぁ。厳しい!」
と思って、何とか仕入れて何とか自分で飲んでいた訳ですが、今はそれすら簡単には出来ない時代になりました。この「ヴルカン」がきっと、昔のブルゴーニュを見せてくれるに違い在りません。しかも1級畑以上の素晴らしいロケーションに連れて行ってくれるはずです・・ただし、「ドすっぴん」ですけどね!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!すでに世界中で大注目のようです!・・こんなに素晴らしいピノがバーデンに有ったのかと、驚きを持って迎えられるに違いありません!】
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン の上級キュヴェに当たるヴルカンです。ヴルカンは畑の名前との情報です。超繊細なシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインに比較しますと、凝縮感やしっかりと押し出して来る姿に上質さを感じます。
まぁ、一般的に言って、この二者択一を迫られるなら、より美味しいと感じるのはこの「ヴルカン」であることに間違いは有りません。誰が飲んでも・・
「ブルゴーニュワインであることを疑わない質感」
であることも間違いないでしょう。
面白いでしょうね~・・最初っからブルゴーニュで有ることを疑わない訳ですから、
「ん~・・綺麗んだよね~・・ジュヴレかな~・・でも繊細だからな・・樽っぽさは無いし・・トラペにしちゃ少しソリッドだし・・」
とか、平気で言ってしまって赤っ恥かきそうですね。
また、完全に仕上がっているこの下のキュヴェに比べると、超美味しく飲める状態だとは言え、まだ第一次の成長途中と言うか、落ち着く直前・・と言った状態です。なので、飲まれる際は、
「出来るだけ立てて落ち着けてから飲んでください。」
色合いを比べてみると、まだ落ち着いて無い感が漂っていますよね。
しかし、肉厚さ、凝縮感、各方向へ向かうベクトルの大きさ、構造とも、下級クラスを凌いでいます。より豪放磊落では有りますが、それでも非常に美しいスタイルです。
樽の余分な化粧は無く、M.C.的なニュアンスは非常に少なく、そこはニコラ・フォールよりもしないです。全房の割合が少ない部分が、よりニュートラルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールを感じさせてくれます。
果実は粒の小さな赤果実と黒果実が交互に出てくる感じ・・です。ドライながらエキスの充実度から、むしろ旨味や甘みを感じます。石灰感も飛び抜けてはいませんが大量に有り、そこに金属系のミネラリティがキラキラと輝いているような感じです。
いや~・・素晴らしい!初年度からこう出来ちゃうんですか~~!・・と、とにかく驚きの連続でした。
このキュヴェはもう少し在庫があるようですので、売れるようなら抑えたいと思っています。
「ドイツのピノ?・・いや~・・邪道でしょ!」
などと言われてしまう可能性も大なんですね。
しかしながらnoisy 的には、
「・・え~?・・こんなに凄いピノ・ノワール、逃しちゃって、ブルゴーニュが高いから・・なんて言い訳にもならないよ」
と言いたいですね。
そしてこのシンプルな外観!・・いや~・・潔い!・・こうじゃなくちゃ。偉いカッコよいじゃないですか!・・そして飲んだら滅茶美しい・・。
「そう・・この繊細なたなびき方が良いんだよ!」
と、思っていただけるに違いありません。
この余韻の振幅の仕方は、あの素晴らしい「シルヴァン・パタイユ」にも共通していると感じます。是非飲んでみてください。超お勧めします!
● 2018 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【これはヴォーヌ=ロマネ!・・2017年までのフランソワ・ラマルシュ作・・などと思ってしまいました~!超上質、超エレガントです!】

そうそう・・近いのはフランソワ・ラマルシュでしょうか。2014年頃の作に近いかもしれませんね。そして、もっともっと「超優しい!」かもしれません・・ニコルさんには悪いですが・・(^^;;
もう、ヴォーヌ=ロマネとしか思えませんでした。他のキュヴェよりもほんの僅かに温かみのある優しい酸バランスで、ワイルドなアロマにスパイシーさが交錯、ちょっとヴルカンにも似ていますが、さらにもっと上質な組成です。
緻密で清楚なエナジーが、優しい角度で入って来ます。ちょっとだけジャイエっぽさも感じたりして、70~80年代のバーガンディをセンチメンタルに感じさせてくれもします。
本能に直結してくる味わい・・その言い方の方がむしろ判りやすいかもしれません。頭でどうこう・・と言うよりも、身体とか、心の方が先に受け入れてしまうんですね。
ただし!・・他のコラムでも書きましたが、
「濃い」
「しょっぱい」
「脂ギトギト」
は避けましょう。
やはり繊細なものが良いですよ。塩分や旨味の強いチーズは無理です。繊細なナチュラルチーズなどはOK。そして、白身の魚とか貝類なども行けるはずです・・だって、
「まるで化粧ッ気無し」
ですから。
マロラクティックはちゃんとしていますが、それすら・・乳酸発酵すら、非常に美しい仕上がりをしています。
アルコール分は13度と、ラインナップの中では一番高い数値です。それだけしっかりはしているんですが・・「純」な味わいは全く変わりませんし、2017年もので感じていた、「シャン・デ・ゾワゾー」は表面には出て来ておらず、奥の奥に鎮座しているかのような姿でした。
いや~・・美味しいですね~・・じっくりと向かい合って飲みたい・・そう思わせてくれます・・(が、仕事なのでそうはさせてくれないんです)
アドヴォケイトが2018年のムーリンに95点も付けてしまいました。
「何で・・アドヴォケイトが・・」
と、思わざるを得ません。
この、しなやかで穏やかだけれど、超質感のヴァーゼンハウス、シュペートブルグンダーを、これからもしっかり確保したいのですが・・大丈夫かと、心配になってしまいました。是非飲んでみて下さい。
「超絶にエレガントなピノ・ノワール!」
ご堪能くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【清楚な気品あふれる非常に美しいピノ・ノワールです!敢えて言うならシャン・デ・ゾワゾー!?】
このクラスは蝋封です。実は白の方が少しだけ高いですが、価格はほぼ一緒です。
流石にシュペートブルグンダーのトップ・キュヴェだけ有って・・そうだなぁ・・立ち位置的には、ジェラール・シュレールさんちのシャン・デ・ゾワゾーだと思っていただけると良いかもしれません。
滅茶苦茶ドライで・・気品に溢れ、だけれどもドすっぴん。
つまり、どこにも逃げ場を残さない醸造・・出来栄えですよ。そして、表情はしっかり有るものの、決して饒舌にはならない。呆れるほどに「綺麗」で、どこまでも「端正」で「純粋」です。
この美しさが何年かけて異なる美しさに変貌するのか?・・と考えるなら、これはもう、今のブルゴーニュの基準を持ち出しても
どうにも判らないと言うことになるでしょう。やはり、昔の基準が必要なはずです。
この気品が花開くには、やはり5年ほどは欲しいかな・・と思います。今飲んでも飲めなくはないですが、他の全てのキュヴェに比較しますと「やや閉じている状況」とお伝えします。繊細でフラワリーなアロマが絶妙では有りますが、それはちょっと勿体無い・・せめて3年・・いややはり5年かと。
セラーでエージングされ、是非ピノ・ノワール単一の、しかも全く化粧っ気のない美味しさをご堪能くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】
1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2018 Spatburgunder Kanzel Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・カンゼル・バーディシャー・ラントヴァイン
【これは見事なシャンボール的なビロードのテクスチュア!?それとも超上質なコルトンか!?】

初登場のカンゼル、素晴らしいです!noisy的には結構に「シャンボール=ミュジニー的」だなぁ・・と思います。でも、余り無いですが、稀に出会う超上質なコルトン・・っぽい感じもします・・
何せ、ベーレンが少し襞を感じさせるテクスチュアを持っていて、温感も僅かに暖かいので、ノーズも考えるとヴォーヌ=ロマネ的だと思っているんですが、こちらはもう全然違う。透明感の滲むミネラリティが全ての要素をコーティングしている感じでして、伸びやかでベリーやチェリーの美味しい・・しかも、しっかりヴァーゼンハウスを感じさせてくれる見事な「超自然さ」を持っているんですね。なので、「シャンボール系だ」と思ってしまう訳です。
そして・・本当に心を揺さぶられます。懐かしさはジャイエなのか、D.R.C.なのか、それとも無駄に開けていた古いブルゴーニュワインたちを思い出したのか、それとも、その優しい侵入角が由来するのか・・本能的に、
「・・おいしい・・」
と思わされてしまっているのかもしれないとさえ感じてしまいます。
ベーレンよりも、より冷涼なテロワールだと思うんですね。その冷ややかさと非常に滑らかなテクスチュア、果実表現のニュートラルさがこのカンゼルの特徴かな・・と思います。
noisy的には・・カンゼル、相当に好きです。だって、シャンボール大好きですから・・。ルイ・ユエラン、早く復活して欲しいとも思っています。ただし、ルイ・ユエランよりもずっと「純」な味わい、存在です。是非飲んでみて下さい。超お勧めです!・・追加は無いと思います。
● 2018 Spatburgunder Mohlin Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ムーリン・バーディシャー・ラントヴァイン
【アドヴォケイト 95ポイントの衝撃!・・いや、そんなものは関係無いです!・・この見事な組成にこそ、美味しさの真実が有ると思います。】

これからの入手に不安だけしか残らない・・アドヴォケイトの高い評価です。通常なら、
「お、ちゃんと評価してる!」
と、noisy も評価するんですが、元々少ない量しか存在せず、販売しているところを見つけることさえ困難なヴァーゼンハウスですから、
「・・高い評価はお客さんがしてくれればそれで良い」
などと、勝手過ぎる偏った見方になってしまいます・・。それじゃいけないのでしょうが、何か裏が有るんじゃないかとさえ勘ぐってしまいます。
しかしこのワイン・・本当にグラン・クリュ並みの質感をしています。もう、要素のお姿ひとつひとつも・・例えばタンニン・・これも探せばちゃんと有るんですが・・
「極上の葡萄のみを選択し、本当に優しく扱い、圧も掛けるか掛けないか・・位の絞り」
で仕上げたとしか思えない、極上の扱いを受けた結果、生まれたワインだと判るはずなんです。
だから、海外メディアになんか、判らないだろう・・なんて思っていましたが、さにあらず・・思い上がった考えだったと反省はしています。
これ・・何とかサクッと飲めなくも無い「プライスゾーン」では有ります。なので、飲んでいただいても大丈夫・・です。
しかしながら数年・・最低3年で、相当美味しくなるのも見えています。
最高の材料を持って、慎重に・・かつ・・時には思い切った決断で仕上げられた、「最高に純な」ピノ・ノワールです。ブルゴーニュにそっくりだと言ってきましたが、もうブルゴーニュでこのようなワインは造れないでしょう。そこに独自性、ヴァーゼンハウスの真の姿が有ります。
全く化粧無し、有機的アプローチ、So2も必要最小限、最高の葡萄を得て生まれた素晴らしいピノです。ご堪能くださいませ。
● 2019 Baden Nouveau
バーデン・ヌーヴォー
【滅茶美味しいです!ワインが生み出す快楽の要素全てをあっけらかんと伝えてくれます!!純然たるピノ・ノワールファンも、先進的なビオファンも満足させてしまう仕上がりです!】

noisy もワイン屋家業は長いんですが、店にいない時、外に出かけた時ですね・・
「ご職業は?」
などと聞かれることが有ります。
以前は「ワイン屋です」とか、「小売業です」などと答えていた訳ですが、そろそろ・・「物書きです・・なんちゃって・・」と言おうかな・・などとお茶目に考えている訳です。
いや、でも本当に文章を考えている時間が長く、キーボードをパチパチと打って文章を書いていますから・・いや、勿論ですが乱筆ですし乱文なんてもんじゃ無い。ただ思いつくがままに指を動かしているだけでは有りますが・・。
さりとて、朝起きてから何をやっているかと言えば、大工さんだったり(現在、倉庫の扉と壁を製作中)、パソコン屋さんだったり(現在もPCを修理中)、電気屋さんだったり(^^;; プログラマーだったり(もう・・毎日のように修正・制作作業に追われてます)、ネットワークの運用だったり(毎日、悪意の訪問者と闘ってます・・)、掃除、後片付け、時に品出し、そしてご来店のお客様と電話の応対とメール書き等々、
「・・どこがワイン屋だ!」
と言うことになってしまう訳ですね。
でも、よくよく考えてみてください。このヴァーゼンハウスの2人も、何も持っていないところから始めて、学校に通い、ドメーヌで働き、今は一人は畑に残り、様々な作業をしていて、もう一人はフランスのドメーヌで働き、週末はドイツに帰って来てドメーヌの仕事をしています。
おそらくですが、アウトソーシングで他人に任せることは無く、それこそ壁や扉を自作し、Lanケーブルを引き回したりパソコンで計画を立てたり、日々のキュヴェのデータの記録や現況、感想などを入れたり、勿論、掃除も後片付けも・・いらしたお客さんの応対まで行っているはずです。
そうなんですよ・・結局はそういうことで、自分でやらない、できないことは誰かに頼むとしても、ほぼほぼ自分でやらなくちゃならないんですね。なので、noisy の場合も別に特別な訳では無くて・・ただ、余りに雑務だったり仕事が多岐に渡るので、
「理工系のご出身ですか?」
とか、
「以前、そのようなお仕事をされていたんですか?」
などと聞かれてしまうので、なんとか品の有るギャグを飛ばしてやろうとしてしまうだけでは有ります。
このバーデン・ヌーヴォーですが、ピノ・ノワールを全房、MC系で仕込んだと思われる、現況は「やや軽めに寄った」味わいです。「ヌーヴォー」などと名前が有ると、
「ヌーヴォーなのか~~!・・残念・・」
と単純に思われてしまうのは、それこそ非常に残念でしか有りませんで、
「ワインを愛する人、特にブルゴーニュワインに最大の敬意を持たれていらっしゃる人にこそ飲んで欲しい!」
素晴らしいピノ・ノワールですし、
「自然派ワイン、ビオ系のワインが大好きな方にも・・おそらくもろ手を挙げての歓迎になるはずなので飲んで欲しい!」
と思っています。
カジュアルなのに・・いや、そこで自分が留まってしまえば、ただただ普通に美味しいだけでは有りますが、
「フィリップ・パカレのブルゴーニュワインに初めて出会った時の衝撃に近い!」
見事な出来で有り、実はポテンシャルも実に高い・・「ワインとはなんぞや?」と、再び考えさせられるような出来なんですね。
何とか自然な良い葡萄を得て、それをただワインに転化するだけ・・なのでしょうが、
「ブルゴーニュワインが無くしてしまった美味しさと振る舞い」
を見ることが出来ます。
優しく、愛らしく、ふくよかでとても良く香り、瑞々しさと情報量の多さ、そして自然そのものを感じさせてくれます。甘く無く、酸っぱく無い見事な味わいです。是非飲んでみてください!・・一推しです!
以下は以前のレヴューです。
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【上級キュヴェを飲んでこそ、この出来たばかりのピュアなピノ・ノワールの意味が判ります。ある意味、化け物?・・です。】
ワインに興味を持ち、飲み始めたころには、
「ヌーボー?・・新酒ですか・・美味しいそうですね!」
と、初めて見る世界の多様さに驚きつつ、質的に高いヌーボーを飲み、そのフレッシュな美味しさに感動していたはずです。
しかし数年もして、まだワインに興味を持ち続け、上級キュヴェに触れて行くに従い、
「ヌーボー?・・いや、いいす・・」
と、どこか冷めた目でヌーボーを見るようになり、どこかヌーボーの美味しさに一喜一憂する人には、少し距離を置いたりして・・。
このバーデンの秀逸なビオのピノ・ノワールを新酒でリリースした「バーデン・ヌーボー」では有りますが、まぁ・・きっとそんな道を辿ってしまう運命なのかもしれません。
しかしながら noisy としましては、この「バーデン・ヌーボー(ヌーヴォー)」にはきらめく大きな魅力があると感じているんですね。ある意味、物凄い・・ワインです。
第一に、バーデンと言う土地の魅力をふんだんに盛り込んでいることが挙げられます。ブルゴーニュに非常に近い組成のミネラリティが有ると感じられますので、上級キュヴェが持つ魅力を分解して理解できる、もしくは想像できるアイテムなんです。
第二に、非常に若いと言うことです。フレッシュな魅力・・と言う側面が大きいですが、もっと突っ込んでいえば、
「余計なことが出来ない、やる暇が無いため、素のままの葡萄・ワインの味わいに触れることが出来る」
訳ですね。これは実は非常に大きくて、ただでさえ上級キュヴェも醸造で弄り倒していない・・と感じる訳ですから、このヌーボーを飲むことで、その僅かな「差」こそに、醸造やエルヴァージュでの造り手の感性に触れることが可能になるんですね。noisy もこのキュヴェを飲み、上級キュヴェも全て飲み、ようやっと理解できた面が有ります。
第三に、
「ま~・・落ちない・・開けて数日経ってもへっちゃら。その変化の具合で葡萄や畑のイメージ、そしてこのワインの意味が判る。」
と言うことが上げられます。
なので、この非常にピュアで化粧っ気の無い、葡萄をワインに昇華した液体そのものの味わいを知っているからこそ、上級キュヴェの素晴らしさが見えてくる訳です。
なので、
「新酒だからパス」
と言うような安易な気持ちでは、美味しいワインの美味しい理由には、なかなか辿り着かないでしょう。
この2018年の出来立てホヤホヤのバーデン・ヌーボーですが、今までのドイツワインの赤とは大きく異なり、非常に色合いも濃いですよね。ま、濃いったって平均的ブルゴーニュワインな感じでは有りますが。それでも以前のドイツの赤であれば、稀にしかこのようにはならなかった訳で、昨今の地球温暖化と言う話しも気になってしまうところです。
ご他聞に漏れず、「王冠」で栓がされていますので、非常に
「還元的な状態を続けている」
ことになります。しかし、
「一般に言う還元香は感じられない」
です。全くです。
M.C.(マセラシオン・カルボニック)による全房発酵で造られているアロマが漂います。例えば先日ご案内させていただいた大人気のニコラ・フォール的なニュアンスに触れることになります。
そこから、全く化粧っ気の無い、ものの見事にピュアでナチュラル感に満ちた、膨らみの有る、テクスチュアの滑らかなエキス・オンリーのドライな味わいが感じられます。
で、これが変化して行くわけですが、当初の酸素を遮断された状態が長い訳でして、変化にも時間が掛かる訳ですが、
「抜栓直後から硬くて飲めない!」
と言うことは全く有りません。良い感じに膨らんでいますから・・やはりその辺は、ドメーヌ・ユベール・ド・モンティーユに今も通っているだけに、瓶詰めの難しさ、タイミングには気を使っているのでしょう。酸素をある程度は吸わせて王冠を打つ、スクリューを打つことが求められ、それをしないと、ボディはペッちゃんこで香りはケミカルな、勘違いされやすい状態でお客様が飲むようになってしまいます。このワインにはその心配は在りません。
実はnoisy のところでもすでに1週間位開いたままの状態(温度管理せず、コルクを逆刺しか再度王冠をはめる程度)で味わいの変化を見ています。これが上級キュヴェのポテンシャル判断に非常に有効なんですね。
そして、花っぽい感じから果実っぽいニュアンスへ変化しつつ、ジューシーさも出て来て・・樽の関与もほぼ無いのに、官能的なニュアンスもほんのりと出て来ています。
ある意味、このビオの葡萄のポテンシャルがとても高いことが感じられる訳です。勿論ですが、高級ワインに仕立てようと言う意思を持たせない葡萄の育て方をしている訳で、それでもここまで行けると言うことがそれを意味している訳です。
とても楽しい、滅茶ピュア、伸びやかなナチュラルワインでした。揮発酸ゼロ、その気配は有りません。是非飲んでみてください。お勧めです!
● 2017 Spatburgunder Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【このシュペートブルグンダーにぞっこんです!・・古き良きブルゴーニュ・ピノ・ノワールの美しさが満載!】

すみません・・もっと仕入れられれば限定条件は外すんですが、余り無いんですよ・・元々、少ない数しか日本に入ってこないので。でも、このワインが買えるだけで幸せだと!確信しています。
昨年の2016年もののご紹介時には、まだ少し「まとまり切っていない感」「焦点がボケ気味感」が有りましたので、澱が落ち着いていない状況でさっさと飲んでしまわれた方や、本当にタイミングが悪かった方・・(^^;; は、
「・・何でこんなの、noisy さんは素晴らしいって言ったんだろう??」
と思われた方もいらしたかもしれません。確かに僅かでは有りましたが、良く判らなかった・・と言うご感想の方もいらっしゃいました。
しかしながら・・2017年もののこのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は万全です。12.5%のアルコール分から、艶やかさや超微細な表情をナチュラルに、ピュアに、瑞々しく表現してくれちゃいます。
「凝縮感?・・いや、ワインにそんなもの、不要でしょう!」
と、思わず言ってしまいたくなるはずです。・・こんなワインに出会ってしまうと・・。
そして、古くからブルゴーニュ・ピノ・ノワールを愛して来られた方々を、いきなりタイムマシンに乗せて40年前の世界に連れて行ってしまいます。
「・・なんだろう・・この、胸がキュンとする感じは・・」
と、少なくとも、そのように思われるに違い無いのです。・・いや・・それは人への「恋」では無いでしょうが、ブルゴーニュワインを恋焦がれていることへの自然な反応なのかもしれません。
どっしりと構えたジュヴレ=シャンベルタンのようで有り、艶っぽい動物系をムンムン感じさせるモレ=サン=ドニのようでも有り、香水を湛えた見事なテクスチュアのシャンボール=ミュジニーのようでも有り・・いや、全部の村を書きたいと思ってしまいますが・・
実に穏やかです。静かでも有ります。とても瑞々しいです。でも物凄く香り、全てがちゃんと存在しています。不足感が全く無いのです。いつまでもここに居たいと言うような願望が生まれて来ます。
少なくて申し訳ありません。もし余り売れなければ条件は解放します。でもぜひとも、noisy のお客様には飲んで欲しい・・特にブルゴーニュワインファンを自認する方、ワインファンの方には!・・お早めにご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【このディテールの複雑性と訴えの美しさ!静寂の中から沸々と湧き上がる熱情!・・素晴らしいです!ブルゴーニュの村名以上のポテンシャルです!】
ある意味、ブルゴーニュのどんなに凄いドメーヌのピノ・ノワールよりも美しく、繊細で、ブルゴーニュそのものの美味しさを伝えてきているんじゃないかと・・noisy も脱帽の素晴らしいピノ・ノワールでした。
まぁ、noisy にしても、言うほどドイツワインに詳しい訳じゃ有りません。バーデンと聞けば「白でしょ?」と言ってしまうような程度です。勿論、昨今は少しずつは赤もテイスティングしていましたよ。なので、この素晴らしい「バーディシャー」よりも濃いワインには出会っています。
しかし、このバーディシャーほど心を動かされたドイツの赤ワインは他には有りません。超繊細で、ま~・・余計な化粧は全く有りません。新樽による影響などは微塵も感じません。
なのに、この静かながら豊かで複雑な表情は・・どうしたことでしょう?・・これこそ、ブルゴーニュワインの神髄だったはずなんですが、
「何故か妙に懐かしく・・そうだ・・70~80年代の弱い年のD.R.C.に似ている!」
などと思ってしまったんですね。
ふとボトルを見ると12.5% VOL.の文字。そうなんですよ。12.5度のアルコール分ですから決して高くは有りません。他のコラムでも書きましたが、2017年のユドロ=バイエのブルゴーニュでも13.0度です。暑い年にはブルゴーニュでは14度を超えることも有ります。勿論、造り手にも拠りますけどね。
昨今のブルゴーニュワインは非常に大柄でボリューミーです。noisy たちが若いころに飲んだグレートワインのほとんどは、決してそんなスタイルでは無かったんです。もっとエレガントで繊細で、非常に美しかった。味わうと奥の奥まで見通せるような、風通しの良い味わいでした。昨今は、そんなワインは非常に少なくなっています。
その超繊細な味わいをこのバーディシャーは持っているんですよ。可憐なんですが、その内部はもう・・豊かで複雑で繊細です。もちろん冷ややかだし、ナイーヴだし、非常にナチュラルです。侵入角も優しく角度もつかないほど・・。その表情は、そのベクトルが大きく出っ張ることのないものです。
そうそう、これは以前にかなりの確率で出合った場面です。まだラシーヌさんが始められて間もないころ、ラシーヌさんの超繊細なワインを他の方にテイスティングしてもらうと・・もちろんプロも含めてですよ・・「綺麗ですね」とは言うけれども決して「好きだ!」とか、「こりゃぁ良い!」とは言わないんですよ。
ポイントなどを付ける場面では、noisy 的にはどう考えてももっと加点すべきなのに、非常に低い訳です。使用するグラスや時間の長さも有るんでしょうけどね。理解されるようになるのに何年も掛かったと記憶しています。今では全くそんなことは・・無いです。
つまり、
「何も無くて綺麗なもの」
と、
「要素が複雑に大量に有りながらも綺麗なもの」
は、似て非なるものなんですね。
そして、アルコール分の高さだったり、ミネラリティの総量・質によっては、それらはマスキングされやすくなってしまう訳です。
なので、このバーディシャーは、
「何も余分なものを足されていない素の美しさを感じられる素晴らしいピノ・ノワール!」
と言うことが出来ると思います。
残念ながら、noisy がテイスティングしている間に数も減ってしまいましたので、申し訳ないですがこのキュヴェにつきましてはお一人様1本限定とさせていただきます。ブルゴーニュで言えば、
「村名クラス以上に値する」
ポテンシャルを持っていると感じています。是非飲んでみてください。滅茶苦茶お勧めします!
● 2017 Spatburgunder Vulkan Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【下のクラスのシュペートブルグンダーが村名だと思うなら、ヴルカンは見事な1級以上でしょう!】

ヴルカン・・実に旨いです・・うっとりしてしまいます・・。
そうです・・思い起こせばこのような、「うっとり」してしまうブルゴーニュ・ピノ・ノワールが昔は沢山、有ったんですね・・と言うか、それが普通だったんですよ。
1990年代のPKさんの活躍が目立つようになってから、ブルゴーニュは大きく変わったのは間違いありません。より濃密に、良く熟させ、樽は新樽で、そして出来れば甘く・・(^^;; そう、ローヌワインのような豪奢な果実を求められたんですね。
世はだんだんと気温が上昇してきました。なので葡萄もどんどん・・潜在アルコール分が上昇して来ますが、アルコール分が簡単に出るようになったブルゴーニュワインの変化に、人々は余り気付いていなかった・・とも言えます。
このワインは・・今飲んでも滅茶苦茶美味しいです。気品がしっかり有ります・・が、決してそれを吹聴はしないです。どこか、古典的日本人的な美徳・・のような繊細さを感じます。
「わざわざそんなことは言わないで良い・・言う必要は無い」
それがブルゴーニュワインだった訳です。「ラ・ターシュ」のエチケットにグラン・クリュ表記が無くても、そんなことは関係無かった訳です。「ラ・ターシュ」は「ラ・ターシュ」で有って、それがどんな畑で有るかを知っている人こそが、それを選択出来た訳ですね。
今は、A.O.C.の規定で入れなければならないかもしれませんが、誰もロマネ=コンティには、そんな言葉は不要なはず・・ですよね?
飲んでいて・・思い出してしまいます。本当に良い時代でした。でも、
「・・高いよ・・なぁ。厳しい!」
と思って、何とか仕入れて何とか自分で飲んでいた訳ですが、今はそれすら簡単には出来ない時代になりました。この「ヴルカン」がきっと、昔のブルゴーニュを見せてくれるに違い在りません。しかも1級畑以上の素晴らしいロケーションに連れて行ってくれるはずです・・ただし、「ドすっぴん」ですけどね!お勧めします。
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしいです!すでに世界中で大注目のようです!・・こんなに素晴らしいピノがバーデンに有ったのかと、驚きを持って迎えられるに違いありません!】
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン の上級キュヴェに当たるヴルカンです。ヴルカンは畑の名前との情報です。超繊細なシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインに比較しますと、凝縮感やしっかりと押し出して来る姿に上質さを感じます。
まぁ、一般的に言って、この二者択一を迫られるなら、より美味しいと感じるのはこの「ヴルカン」であることに間違いは有りません。誰が飲んでも・・
「ブルゴーニュワインであることを疑わない質感」
であることも間違いないでしょう。
面白いでしょうね~・・最初っからブルゴーニュで有ることを疑わない訳ですから、
「ん~・・綺麗んだよね~・・ジュヴレかな~・・でも繊細だからな・・樽っぽさは無いし・・トラペにしちゃ少しソリッドだし・・」
とか、平気で言ってしまって赤っ恥かきそうですね。
また、完全に仕上がっているこの下のキュヴェに比べると、超美味しく飲める状態だとは言え、まだ第一次の成長途中と言うか、落ち着く直前・・と言った状態です。なので、飲まれる際は、
「出来るだけ立てて落ち着けてから飲んでください。」
色合いを比べてみると、まだ落ち着いて無い感が漂っていますよね。
しかし、肉厚さ、凝縮感、各方向へ向かうベクトルの大きさ、構造とも、下級クラスを凌いでいます。より豪放磊落では有りますが、それでも非常に美しいスタイルです。
樽の余分な化粧は無く、M.C.的なニュアンスは非常に少なく、そこはニコラ・フォールよりもしないです。全房の割合が少ない部分が、よりニュートラルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールを感じさせてくれます。
果実は粒の小さな赤果実と黒果実が交互に出てくる感じ・・です。ドライながらエキスの充実度から、むしろ旨味や甘みを感じます。石灰感も飛び抜けてはいませんが大量に有り、そこに金属系のミネラリティがキラキラと輝いているような感じです。
いや~・・素晴らしい!初年度からこう出来ちゃうんですか~~!・・と、とにかく驚きの連続でした。
このキュヴェはもう少し在庫があるようですので、売れるようなら抑えたいと思っています。
「ドイツのピノ?・・いや~・・邪道でしょ!」
などと言われてしまう可能性も大なんですね。
しかしながらnoisy 的には、
「・・え~?・・こんなに凄いピノ・ノワール、逃しちゃって、ブルゴーニュが高いから・・なんて言い訳にもならないよ」
と言いたいですね。
そしてこのシンプルな外観!・・いや~・・潔い!・・こうじゃなくちゃ。偉いカッコよいじゃないですか!・・そして飲んだら滅茶美しい・・。
「そう・・この繊細なたなびき方が良いんだよ!」
と、思っていただけるに違いありません。
この余韻の振幅の仕方は、あの素晴らしい「シルヴァン・パタイユ」にも共通していると感じます。是非飲んでみてください。超お勧めします!
● 2017 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【清楚な気品あふれる非常に美しいピノ・ノワールです!敢えて言うならシャン・デ・ゾワゾー!?】

このクラスは蝋封です。実は白の方が少しだけ高いですが、価格はほぼ一緒です。
流石にシュペートブルグンダーのトップ・キュヴェだけ有って・・そうだなぁ・・立ち位置的には、ジェラール・シュレールさんちのシャン・デ・ゾワゾーだと思っていただけると良いかもしれません。
滅茶苦茶ドライで・・気品に溢れ、だけれどもドすっぴん。
つまり、どこにも逃げ場を残さない醸造・・出来栄えですよ。そして、表情はしっかり有るものの、決して饒舌にはならない。呆れるほどに「綺麗」で、どこまでも「端正」で「純粋」です。
この美しさが何年かけて異なる美しさに変貌するのか?・・と考えるなら、これはもう、今のブルゴーニュの基準を持ち出しても
どうにも判らないと言うことになるでしょう。やはり、昔の基準が必要なはずです。
この気品が花開くには、やはり5年ほどは欲しいかな・・と思います。今飲んでも飲めなくはないですが、他の全てのキュヴェに比較しますと「やや閉じている状況」とお伝えします。繊細でフラワリーなアロマが絶妙では有りますが、それはちょっと勿体無い・・せめて3年・・いややはり5年かと。
セラーでエージングされ、是非ピノ・ノワール単一の、しかも全く化粧っ気のない美味しさをご堪能くださいませ。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】
1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2018 Gutedel Badischer Landwein
グーテデル・バーディシャー・ラントヴァイン
【おそらく皆さんの想像をはるかに超えた出来・・です!・・シャスラと言う品種を知り尽くしていなければ生まれないはずの見事な真ん丸パレットに驚いてください!】

いや~・・美味しいですよ・・。充分だと思ってしまいます。
ただし、半分を漬け込んでいますので、
「マセラシオン系なの~?・・ちょっと苦手かな~・・」
とか、
「ん?・・オレンジ系なの~?・・それにしちゃ黄色いよね~・・」
などと、結構に相反するご意見を頂戴することになるかもしれません。
でもまぁ、フレデリック・コサールのマセラシオン系の白のような、醸造由来の個性が際立ったものでは全く有りません。
また、「シャスラ」と言う葡萄も良く判らないですよね・・。スイスが原産のようですが、フランス語圏で多く栽培されています。フランスでは、アルザスで並酒に使われます・・が、ロワールではプイィ=シュル=ロワール地域のA.O.C.として、プイィ=フュメとプイィ=シュル=ロワールが認定されており、プイィ=シュル=ロワールにはシャスラも使用されます。なのでこちらは高貴種です。
スイスやドイツではやはり高貴種としての扱いが多く、また並酒も造られます。
つまり、品種由来、個性としての香りや味わいがとてもニュートラルで有り、収穫量は基本は多産なので、収穫制限をするか、元から収量が多くならない個性の畑で育てることで、高級なワインとしてリリースが出来る・・と言うことになるのでしょう。
美しい黄色をした・・少し緑が入ってますでしょうか。マセラシオンによる個性は・・判別できない程度と申しておきましょう。ナチュラルな白ワインだと思っていただいて結構ですし、
「シャルドネとは違う」
と言い切れるほどのシャスラを意識した経験も無く、またその能力は著しくありません。
しかし、中域にボリュームを多く持つシャルドネに近い風情とは言え、全体としては僅かに細身、スタイリッシュで縦伸びする感じかもしれない・・とは感じます。
透明なミネラル感に満ち、柑橘系の果実に穏やかながら、常に放出してくる見事なアロマに、オーストリア系の自然派の良い部分も感じます。
ブルゴーニュのシャルドネとどう違う?・・と考えてみても、いや・・さして違わない・・と言うか、そもそも区別できるかどうかも判らないとも感じます。
ただし、樽を結構に掛ける傾向の有るブルゴーニュのシャルドネでは無く、柔らかく、自然にミネラリティを誇る姿勢の良さが第一印象を良くしていますし、中盤における振る舞いの自然さ、後半~余韻の瑞々しくもわざとらしさの無い姿に、さらなる好印象を持たされてしまいます。
いや~・・これ、2年目ですよ・・。もう素直に驚きです。
「ここまで・・出来るのか~!」
と。
そしてこのシャスラ、誰が飲んでも否定できない・・いや、したくない・・もっと飲みたい!・・と思うはずです。ヴァーゼンハウス、只者ではないと思わせるベースの白ワインです。・・是非ビックリしてください。お勧めです!
● 2017 Weissburgunder (Kaiserstuhl) Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・(カイザーシュトゥール・)バーディシャー・ラントヴァイン
【どんなブルゴーニュ・シャルドネよりも美しい・・かもしれません!こんなすっぴん美人は他に見当たらないです!】

カジュアルなフルーツ中心の美味しさを持った2016年に対し、何ともブルゴーニュ・シャルドネのすっぴん美人を感じさせる高貴さの2017年・・と言うのが正しいかと思います。・・いや、美味しいです!・・そして、冷やかです・・「冷たい」と感じさせる酸の構成なんですが、それってむしろ、ブルゴーニュ・シャルドネの真骨頂な部分でも有りますよね?・・例外は有るとしても。
過熟もさせない、熟度もしっかりな果実を、実におしとやかに感じさせてくれます。透明なミネラリティの内側には、結構にブリッブリな果実も存在していますが、全体を見回すと・・と言うか、オルヴォーの村岡氏風に言うなら「俯瞰」してみると、やはりその姿はとてもブルゴーニュ的で有る・・と言わざるを得ません。
「・・本当に・・ピノ・ブランだけなん?」
と、書いておきましょう・・(^^;;
だって・・ブラインドで出されたら絶対に「ピノ・ブランでしょう!」とは、noisy は言えないですから・・。
むしろ、もしそうなのだったら、これほどまでに「全域で見事な表情を見せるピノ・ブランこそ凄い」と言わなくてはならなくなります。
そして、他のヴァーゼンハウスのワイン同様に、すっぴん美人です。化粧っ気はまるで有りません。フルーツを感じる時はフルーツそのもので有って、そこに樽だとか他の要素が邪魔をしないんですね。だから余計にピュアさやナチュラルさが際立って感じられるのかもしれません。
昨年の2016年もののご紹介時もそうだったんですが、やはりシュペートブルグンダーが先に売れて行くんですよ。そりゃ、気持ちは良~く判ります。
でも、より判りやすくて悩まずに済み、しかも実は「実は私、脱いでも凄いんです」みたいな美味しさは、ヴァーゼンハウスの白なんですね・・。このヴァイスブルグンダーを飲んでビックリしました・・と言うお客様も結構、お会いしました。
なので、今飲んでも充分な美味しさが有ります・・が、2016年ものよりも確実に伸張が感じられる2017年、是非とも飲んでみていただきたいと思います。昨年の2016年もの、何度かの新着に渡ってご紹介させていただきましたが、
「新着を見た時には無くなっていて買えませんでした・・」
と、結構言われたものです。
でも、結構・・それなりに長い間、新着に出していた気もするんですね。なので、「滅茶美味しいのは間違いない」ので・・お早めにゲットされてください!・・詳細は全体写真の下の村岡氏のレヴューもご参考にされてください。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
━━━━━
【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2017 Charddonay Filzen Badischer Landwein
シャルドネ・フィルツェン・バーディシャー・ラントヴァイン
【・・こちらも激レア!日本初入荷のシャルドネです!・・美しい~!】

確かに・・ユベール・ラミーのシャルドネは凄いし美味しい・・圧巻で痺れさせてくれます。圧倒されますよね~・・熟させても本当に美味しいでしょう。見事な組み立てにもなっています。
このヴァーゼンハウスの希少なシャルドネはたった一樽です。そして、ブルゴーニュのシャルドネにも非常に良く似ています。そっくり・・と言って良いかと思います。
しかしながら、やはりこの12.5度と言う僅かに低く出るアルコール分と、「樽の要素」とか、「人的関与の具合」が、やはり昔のブルゴーニュ・シャルドネの美味しさを彷彿させてくれますし、何よりも・・
「失ってしまったものの大きさを思い知る」
ことに繋がって感じられると思います。
確かにラミーは美味しい・・モンラッシェは凄い・・です。でも、
「このシャルドネが持つディテールの美しさこそ、ブルゴーニュ的な高貴さだったのでは?」
と思ってしまうんですね・・。
何も不足無く、とても良く香るが品を全く壊さずに、余韻の消える最後まで、瑞々しい美味しさを感じ続けさせてくれます。
お一人様1本限定で申し訳ありません。売るほど無い・・のが実情なのでしょう!ご検討くださいませ。
● 2017 Weissburgunder Bellen Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ベーレン・バディシャー・ラントヴァイン
【シュペートブルグンダーの「ベーレン」とほぼ同じ畑の産ですが・・激少ないので、申し訳ありません・・これだけは(ちゃんとは)飲んでません・・】
エチケットの下の方にナンバリングされているのが見えるかと思います。縮小された画像なので見にくいかもしれませんが・・そう、そんな数しかないんです。一樽ですよね。
なので、このアイテムだけは自分では開けて無いんです。
ですが・・他のヴァイスブルグンダーの出来栄えを見れば、悪い訳が無い・・です。最も、ヴァイスブルグンダー・バディシャーで充分とも言えてしまうかもしれませんし、シャスラでも充分・・でも有ります。まぁ・・売れなかったらさっさと仕舞い込みます~~!ご検討くださいませ。
以下はムーリン2016年もののレヴューです。
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【さすがに「ムーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】
長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2017 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン
【素っ裸になったブルゴーニュの白ワイン!・・と言った見事な風情に感動させられました!】

2016年もののヴァーゼンハウスの白ワインは最初から滅茶美味しかったので、その意味では余り変わっていない「プレゼン」になってしまうことをお許しください。
しかし、この2017年ムーリンは、2016年ものの豪奢なフルーツそのもののような味わいを、もっとブルゴーニュ的な透明感の高いミネラリティでコーティングしたかのようなニュアンスが強くなっています。
ので・・殊更にブルゴーニュっぽい仕上がりに感じられてしまいますし、穏やかなアルコール分からの表情の美しさに、何度も見惚れてしまうんですね・・。
それに、当初はこのムーリンは「ピノ・ブラン」と伝わっていたようですが、他にシャルドネやシャスラなども混植されていることが伝えられましたので、
「・・なるほど~!!」
と、全く腑に落ちました。
やはりこのバーデンの地は、ブルゴーニュにそっくりな地質をしていると・・感じます。そして、本来なら・・ピノ・ブランの持つ(、シャルドネとの比較で)中域の出っ張りの無さを埋め、より球体のパレット生む要因が有る・・それが「混植」だったんですね・・。本当になるほどです。
しかし、まだ若い2人が、この美しい白ワインを生んでいるとは驚きです。
樽の関与は・・させない。人為的な関与は・・本当に最低限度。醸造中にSo2 を使わなければならないような状況には・・絶対にさせないような葡萄を得て選別する。So2の使用は最小限。
その姿勢から生まれたのが、このブルゴーニュワイン以上にブルゴーニュをしている・・と言うか、古き良き時代のブルゴーニュを感じさせる見事なワイン・・と言えます。
今飲んでも・・この滅茶苦茶に美しい躯体から発せられる表情に心を奪われるでしょう。しかし10年以上経ったムーリンの、全く化粧っ気の無いすっぴん美人が、どれだけ成長しているのかとも・・それを見てみたいと、思われるのも必然かと思います。
申し訳ありませんが二本、お渡しすることは出来ませんので、どちらにされるか・・もしくは、何とか他からも探すか・・と言うようなチョイスになってしまうかと思いますが、飲んでみていただきたい、ある意味、物凄い白ワインです。ご検討くださいませ。
以下は2016年ムーリンのレヴューです。
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【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】
参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスのムーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2016 Weissburgunder Mohlin Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・ムーリン・バディシャー・ラントヴァイン
【・・この超リアルなフルーツそのものの味わいを、どのように書いたら伝わるのでしょう。今までに無い振幅感覚・・頭より身体が美味しいと言っているかのようです!】

参りました・・。
「・・こんなワイン、有ったんだ・・」
と思わされました。このバランス、最高ですよ。今までには絶対に無い、凄い味わいです。
そして、ブルゴーニュ・シャルドネが世界最高峰で有ることは間違い無いと思っています。このムーリンを飲んだ後も・・そう思います。
しかし、このムーリンは、もしかしたら今後の白ワインの世界を変えることになるかもしれないと・・そうも感じます。
「美味しい・・と言うのはどういう事なのか?」
と言う、どこか哲学じみたようなことを考えると眠れなくなってしまいます。
確かに、少し硬質なコルトン=シャルルマーニュは大好きだし、モンラッシェ系の豪放な味わい、また超高貴な振舞いは大好物です。その果実感、エキスがさらに昇華した時にこそ表情になる素晴らしさ、もう何とも言いようの無い素晴らしいものです。
しかしながら、このムーリン・・・いや、もしかしたらピノ・ブランオンリーでは無い・・・と言うのも有るのかもしれませんよ。しかし、ピノ・ブランだとは思えないようなリアル・フルーツの物凄い味わいです。単純にフルーツだと感動は少ないものですが、余りにディテールが素晴らしいんですね。
まぁ、ワイン屋では有りますから、このようなワインに出会ってしまうと、まずは「拒絶したくなる」訳です。経験に無いし、頭が「拒否しろ!」と囁くんです。
「ボーヌの偉大なシャルドネとは違うだろう?」
そう、囁くんですね。
しかしながら、身体の方は素直ですよ。少しずつ液体を身体に流し込むと、口内でそれを楽しみ、ノーズに抜けて行く見事なアロマに酔いしれ、今まで経験の無い余韻の振幅と放物線に官能が揺り動かされてしまうんですね。
「これは・・美味しい・・」
と、言わなくてはいけない!・・と。自分が言わなければ誰も言わんだろうと・・(^^;;
そこには新しい、そして素晴らしい白ワインの世界が拡がっています。ディディエ・ダグノーも素晴らしい・・大好きです。でも全然ヴァーゼンハウスの、イーリンとは異なります。ユベール・ラミーの超密植系も大好きです。でもこれも全く違う。
近いものが有るとしたら、それはカルフォルニアのシャルドネでしょうか。しかしそれは甘過ぎるし、酸のトーンが全く違うからリアルなフルーツでは有り得ない。
美しくも冷ややかな酸が中域に散りばめられ、外殻を滑らかな高級シャルドネのように高貴に包み上げ、穏やかながらも非常に長い、超高級フルーツ的なトーンをたなびかせながら美しく消えて行く、やや厚み有るボディが、きっと新たな世界を感じさせてくれると思います。
非常に少ないキュヴェです。世界各地でも欲しがっているようですが、まだテイスティングコメントなどは見当たりません。(他のキュヴェは結構出回っています。よほど評判良いのでしょう)是非飲んでみて欲しい、今大注目のワインです。ご検討くださいませ。
● 2016 Weissburgunder Badischer Landwein
ヴァイスブルグンダー・バディシャー・ラントヴァイン
【さすがに「モーリン」には及ばないが、ブルゴーニュに多いピノ・ブランの中抜け感はゼロ!ピュアなフルーツの美しい果実酸と見事なバランスをお楽しみください!】

長年ワインに接していると、どこか冷めた目でワインを見るクセ・・嫌ですよね・・人間、そうはなりたくは無い、もっと真正面からぶつかり合いたいものだと思っていながらも、ワイン屋だから間違っちゃいけないとか、余計な考えや思いが邪魔をします。
もっと気楽に正直にワインを楽しめたら、どんなに幸せなんだろうかと・・思うことさえ、忘れてしまっていたのかもしれません。ワインを初めて美味しいと思った時の感動を、いつの間にか思い出させてくれた「ヴァーゼンハウス」です。
まだ若い二人が造り出すこの「ヴァイスブルグンダー・バディシャー」は、文字通り「ピノ・ブラン」オンリーのようです。
ただし、ブルゴーニュ・ワイン・ファンが思うような「ピノ・ブラン」では有りません。
「・・滅茶美味しい!・・今までのピノ・ブラン、特にブルゴーニュのピノ・ブランとは比べないで下さい!」
と言いたい位です。むしろそれらよりも美味しいと。
例えばブルゴーニュのほとんどのピノ・ブランは、マロラクティックの性でしょうか、外殻はシャルドネ風に大柄なものの、酸が滑らかになり過ぎた感じが当初は見られますんで、
「ピノ・ブランね・・内部が空虚なんだよね・・」
とか、
「ちょっと中抜けしてるかなぁ・・」
と言うようなご感想がほとんどだと思うんですね。
しかし、このヴァーゼンハウスのヴァイスブルグンダーは違います。リアルなフルーツが持つ華やかな酸を中域に抱えており、しかもそれは酸っぱくはならず、適度に熟したリアルなフルーツの・・・そう、思い出してみてください・・美味しいフルーツを食べたときの経過を。
決して高級なボーヌのシャルドネが描くような、後半に超アクセントが有るような余韻は形成しませんよね?・・このヴァイスブルグンダーは、ドライであることを除けば・・
「リアルなフルーツの再現!」
的な放物線を描いてくれるんですね。・・いや、上のキュヴェのムーリンほどじゃ無いにせよ・・です。
なので、ブルゴーニュのシャルドネを想像して飲むと裏切られます。しかし、そこからの盛り返しが物凄いんですね。
「・・あれ?・・この感覚って、滅茶美味しいフルーツを口にしているのと全く同じ?」
と感じた瞬間、滅茶美味しくなってしまうんですよ。
しかもSo2の使用は極限まで減らしているようで、noisy的にはほぼ検出できず、ただただ身体に滑らかに優しく浸透してくるリアルなフルーツの味わいに酔いしれるだけ・・と言うような状況でした。
で、そこからまたブルゴーニュ的なワインの感覚に引き戻されてしまうんですね。おそらくですが、ミネラリティの組成が似てるんじゃないでしょうか。シャルドネを飲んだような放物線は描かないものの、しっかり感じているいつものミネラリティの感覚を感じているんじゃないかと思うんですね。
いや・・これ、滅茶美味しいと思います。勿論、絶妙にリアル・フルーツな「ムーリン」を飲んで欲しいですが、結構しますからね。なので、兎に角一度このヴァイスブルグンダー、味わってみてください。目から鱗の味わいに驚かれるかも!超お勧めです!
P.S.写真は大きさ調整のみです。色合いの補正は一切しておりません。見事に美しい色合いです!
● 2016 Spatburgunder Bellen Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ベーレン・バーディシャー・ラントヴァイン
【たった576本造られた非常に希少なキュヴェです!・・この繊細な表情、超絶に美しいです!】

1/576を昨日開けさせていただきました。・・開けましておめでとうございますと・・神妙な気持ちにもなってしまいました。
ネット上をくまなく探しましたが、いや~・・話題になってるようですね。アチコチでこの二人の新人の門出を祝っているかのように見受けられました。
しかしながらnoisy が驚いたのは・・全く別の意味で・・でした。だって・・
「こんなに超繊細系のピノ・ノワールの味わいに触発される外人さんたちが沢山いたんだ!」
ってことなんですよ。
noisy も、日本に入って来た全てのキュヴェをテイスティングしました。下のクラスはエージェントのオルヴォーさんがサンプルをくれました。昨今のオルヴォーさんは凄いですよ・・バイヤーとしての能力、半端ないです。テイスターとしての能力が高く無くては務まりませんし、交渉能力も求められます。特にこのような世界中で注目されている造り手であればなおさらです。
まして、あのモンティーユに今も務める片割れがおられますしね。ある意味、モンティーユさんはフィクサー的な側面もお持ちの方なので、
「・・良くヴァーゼンハウス・・取れたな~・・」
と、今は感じています。最初は全然知らないもんでして・・そりゃぁそうです。ワイン屋ですから・・。直接交渉して海外から入れることも可能ですが、時間も無いのにそんなことをやっていたら、店やウェブで売れるはずがありません。お店にいらっしゃる方は、
「海外から直接輸入されているのですか?」
と、店内の余りのワインの量に圧倒されてか、そのように尋ねられますが、
「そのようなことは一切いたしません。」
とお答えするようにしています。
noisy のやることと言えば、ワイン自体の判断、値踏み、そしてそれでお客さんに喜んでもらえるかどうか?・・だけの判断に過ぎません。ワインを輸入するまでのことは、エージェントさんにお任せです。そこから先を請け負っているような??・・感覚でしょうか。
で、この超超繊細な、ものの見事なピノ・ノワールは、「ベーレン」と言うキュヴェです。誤解を恐れずに言ってしまえば、
「ジェラール・シュレールのシャン・デ・ゾワゾーをブルゴーニュ・ピノ・ノワールで再現したような感じ」
です。
ん~・・これで伝わるかな~・・確かにシャン・デ・ゾワゾーほど硬質では無いんですけどね。イメージです、あくまでも。シャンボールっぽくは有るんですが、シャン・デ・ゾワゾーほど細やかな石のニュアンスは無い・・。ミュジニー的では無いんです。もっとヴォーヌ=ロマネに寄った感じになります。しかし、
「一切の余計な化粧の無いニュアンス」
が何よりそっくりですし、
「高質さ、繊細さ、存在感」
は非常に似ていると言えるかな・・と思います。
流石に、最上級キュヴェをサンプルではいただけないので、赤白二本、購入させていただき、しっかり味わいました。滅茶苦茶繊細です。先にも書きましたが、
「外人さんたちがこれを素晴らしいと認めていることへの驚き!」
がnoisy の驚きです。
「・・えっ?・・これが判るの?」
と言うような感覚です。
日本人の方々でも、エッジが有る程度ビシッと有って、口内や鼻の感覚器官をグサグサっと大きく揺さぶられないと、美味しいとは感じない方も多くいらっしゃいます。いや、それが悪いと言うことじゃ有りませんよ。好みですからそれで良いんですよ。
しかし、綺麗過ぎて美味しいと思えない方々でも、ほんの少しだけおかれている状態やシュチュエーションが変わっただけで、
「・・えっ?このワインって、こんなに凄いワインだったの?」
と、コロッと変わってしまうんですよ。
どこまでも伸びやかで超繊細、しかも超ピュアでナチュラル感もバッチリな、本物以上にブルゴーニュワインな「ベーレン」です。
「是非とも10年寝かせてから飲んでみたい・・!」
本気でそう思っています。是非とも挑戦してみてください。ワインも人も出会い!・・だと思います。お勧めです!
● 2016 Spatburgunder Vulkan Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・ヴルカン・バーディシャー・ラントヴァイン
【素晴らしいです!すでに世界中で大注目のようです!・・こんなに素晴らしいピノがバーデンに有ったのかと、驚きを持って迎えられるに違いありません!】

シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン の上級キュヴェに当たるヴルカンです。ヴルカンは畑の名前との情報です。超繊細なシュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァインに比較しますと、凝縮感やしっかりと押し出して来る姿に上質さを感じます。
まぁ、一般的に言って、この二者択一を迫られるなら、より美味しいと感じるのはこの「ヴルカン」であることに間違いは有りません。誰が飲んでも・・
「ブルゴーニュワインであることを疑わない質感」
であることも間違いないでしょう。
面白いでしょうね~・・最初っからブルゴーニュで有ることを疑わない訳ですから、
「ん~・・綺麗んだよね~・・ジュヴレかな~・・でも繊細だからな・・樽っぽさは無いし・・トラペにしちゃ少しソリッドだし・・」
とか、平気で言ってしまって赤っ恥かきそうですね。
また、完全に仕上がっているこの下のキュヴェに比べると、超美味しく飲める状態だとは言え、まだ第一次の成長途中と言うか、落ち着く直前・・と言った状態です。なので、飲まれる際は、
「出来るだけ立てて落ち着けてから飲んでください。」
色合いを比べてみると、まだ落ち着いて無い感が漂っていますよね。
しかし、肉厚さ、凝縮感、各方向へ向かうベクトルの大きさ、構造とも、下級クラスを凌いでいます。より豪放磊落では有りますが、それでも非常に美しいスタイルです。
樽の余分な化粧は無く、M.C.的なニュアンスは非常に少なく、そこはニコラ・フォールよりもしないです。全房の割合が少ない部分が、よりニュートラルなブルゴーニュ・ピノ・ノワールを感じさせてくれます。
果実は粒の小さな赤果実と黒果実が交互に出てくる感じ・・です。ドライながらエキスの充実度から、むしろ旨味や甘みを感じます。石灰感も飛び抜けてはいませんが大量に有り、そこに金属系のミネラリティがキラキラと輝いているような感じです。
いや~・・素晴らしい!初年度からこう出来ちゃうんですか~~!・・と、とにかく驚きの連続でした。
このキュヴェはもう少し在庫があるようですので、売れるようなら抑えたいと思っています。
「ドイツのピノ?・・いや~・・邪道でしょ!」
などと言われてしまう可能性も大なんですね。
しかしながらnoisy 的には、
「・・え~?・・こんなに凄いピノ・ノワール、逃しちゃって、ブルゴーニュが高いから・・なんて言い訳にもならないよ」
と言いたいですね。
そしてこのシンプルな外観!・・いや~・・潔い!・・こうじゃなくちゃ。偉いカッコよいじゃないですか!・・そして飲んだら滅茶美しい・・。
「そう・・この繊細なたなびき方が良いんだよ!」
と、思っていただけるに違いありません。
この余韻の振幅の仕方は、あの素晴らしい「シルヴァン・パタイユ」にも共通していると感じます。是非飲んでみてください。超お勧めします!
● 2016 Spatburgunder Badischer Landwein
シュペートブルグンダー・バーディシャー・ラントヴァイン
【このディテールの複雑性と訴えの美しさ!静寂の中から沸々と湧き上がる熱情!・・素晴らしいです!ブルゴーニュの村名以上のポテンシャルです!】

ある意味、ブルゴーニュのどんなに凄いドメーヌのピノ・ノワールよりも美しく、繊細で、ブルゴーニュそのものの美味しさを伝えてきているんじゃないかと・・noisy も脱帽の素晴らしいピノ・ノワールでした。
まぁ、noisy にしても、言うほどドイツワインに詳しい訳じゃ有りません。バーデンと聞けば「白でしょ?」と言ってしまうような程度です。勿論、昨今は少しずつは赤もテイスティングしていましたよ。なので、この素晴らしい「バーディシャー」よりも濃いワインには出会っています。
しかし、このバーディシャーほど心を動かされたドイツの赤ワインは他には有りません。超繊細で、ま~・・余計な化粧は全く有りません。新樽による影響などは微塵も感じません。
なのに、この静かながら豊かで複雑な表情は・・どうしたことでしょう?・・これこそ、ブルゴーニュワインの神髄だったはずなんですが、
「何故か妙に懐かしく・・そうだ・・70~80年代の弱い年のD.R.C.に似ている!」
などと思ってしまったんですね。
ふとボトルを見ると12.5% VOL.の文字。そうなんですよ。12.5度のアルコール分ですから決して高くは有りません。他のコラムでも書きましたが、2017年のユドロ=バイエのブルゴーニュでも13.0度です。暑い年にはブルゴーニュでは14度を超えることも有ります。勿論、造り手にも拠りますけどね。
昨今のブルゴーニュワインは非常に大柄でボリューミーです。noisy たちが若いころに飲んだグレートワインのほとんどは、決してそんなスタイルでは無かったんです。もっとエレガントで繊細で、非常に美しかった。味わうと奥の奥まで見通せるような、風通しの良い味わいでした。昨今は、そんなワインは非常に少なくなっています。
その超繊細な味わいをこのバーディシャーは持っているんですよ。可憐なんですが、その内部はもう・・豊かで複雑で繊細です。もちろん冷ややかだし、ナイーヴだし、非常にナチュラルです。侵入角も優しく角度もつかないほど・・。その表情は、そのベクトルが大きく出っ張ることのないものです。
そうそう、これは以前にかなりの確率で出合った場面です。まだラシーヌさんが始められて間もないころ、ラシーヌさんの超繊細なワインを他の方にテイスティングしてもらうと・・もちろんプロも含めてですよ・・「綺麗ですね」とは言うけれども決して「好きだ!」とか、「こりゃぁ良い!」とは言わないんですよ。
ポイントなどを付ける場面では、noisy 的にはどう考えてももっと加点すべきなのに、非常に低い訳です。使用するグラスや時間の長さも有るんでしょうけどね。理解されるようになるのに何年も掛かったと記憶しています。今では全くそんなことは・・無いです。
つまり、
「何も無くて綺麗なもの」
と、
「要素が複雑に大量に有りながらも綺麗なもの」
は、似て非なるものなんですね。
そして、アルコール分の高さだったり、ミネラリティの総量・質によっては、それらはマスキングされやすくなってしまう訳です。
なので、このバーディシャーは、
「何も余分なものを足されていない素の美しさを感じられる素晴らしいピノ・ノワール!」
と言うことが出来ると思います。
残念ながら、noisy がテイスティングしている間に数も減ってしまいましたので、申し訳ないですがこのキュヴェにつきましてはお一人様1本限定とさせていただきます。ブルゴーニュで言えば、
「村名クラス以上に値する」
ポテンシャルを持っていると感じています。是非飲んでみてください。滅茶苦茶お勧めします!
● 2018 Baden Nouveau
バーデン・ヌーヴォー
【上級キュヴェを飲んでこそ、この出来たばかりのピュアなピノ・ノワールの意味が判ります。ある意味、化け物?・・です。】

ワインに興味を持ち、飲み始めたころには、
「ヌーボー?・・新酒ですか・・美味しいそうですね!」
と、初めて見る世界の多様さに驚きつつ、質的に高いヌーボーを飲み、そのフレッシュな美味しさに感動していたはずです。
しかし数年もして、まだワインに興味を持ち続け、上級キュヴェに触れて行くに従い、
「ヌーボー?・・いや、いいす・・」
と、どこか冷めた目でヌーボーを見るようになり、どこかヌーボーの美味しさに一喜一憂する人には、少し距離を置いたりして・・。
このバーデンの秀逸なビオのピノ・ノワールを新酒でリリースした「バーデン・ヌーボー」では有りますが、まぁ・・きっとそんな道を辿ってしまう運命なのかもしれません。
しかしながら noisy としましては、この「バーデン・ヌーボー(ヌーヴォー)」にはきらめく大きな魅力があると感じているんですね。ある意味、物凄い・・ワインです。
第一に、バーデンと言う土地の魅力をふんだんに盛り込んでいることが挙げられます。ブルゴーニュに非常に近い組成のミネラリティが有ると感じられますので、上級キュヴェが持つ魅力を分解して理解できる、もしくは想像できるアイテムなんです。
第二に、非常に若いと言うことです。フレッシュな魅力・・と言う側面が大きいですが、もっと突っ込んでいえば、
「余計なことが出来ない、やる暇が無いため、素のままの葡萄・ワインの味わいに触れることが出来る」
訳ですね。これは実は非常に大きくて、ただでさえ上級キュヴェも醸造で弄り倒していない・・と感じる訳ですから、このヌーボーを飲むことで、その僅かな「差」こそに、醸造やエルヴァージュでの造り手の感性に触れることが可能になるんですね。noisy もこのキュヴェを飲み、上級キュヴェも全て飲み、ようやっと理解できた面が有ります。
第三に、
「ま~・・落ちない・・開けて数日経ってもへっちゃら。その変化の具合で葡萄や畑のイメージ、そしてこのワインの意味が判る。」
と言うことが上げられます。
なので、この非常にピュアで化粧っ気の無い、葡萄をワインに昇華した液体そのものの味わいを知っているからこそ、上級キュヴェの素晴らしさが見えてくる訳です。
なので、
「新酒だからパス」
と言うような安易な気持ちでは、美味しいワインの美味しい理由には、なかなか辿り着かないでしょう。
この2018年の出来立てホヤホヤのバーデン・ヌーボーですが、今までのドイツワインの赤とは大きく異なり、非常に色合いも濃いですよね。ま、濃いったって平均的ブルゴーニュワインな感じでは有りますが。それでも以前のドイツの赤であれば、稀にしかこのようにはならなかった訳で、昨今の地球温暖化と言う話しも気になってしまうところです。
ご他聞に漏れず、「王冠」で栓がされていますので、非常に
「還元的な状態を続けている」
ことになります。しかし、
「一般に言う還元香は感じられない」
です。全くです。
M.C.(マセラシオン・カルボニック)による全房発酵で造られているアロマが漂います。例えば先日ご案内させていただいた大人気のニコラ・フォール的なニュアンスに触れることになります。
そこから、全く化粧っ気の無い、ものの見事にピュアでナチュラル感に満ちた、膨らみの有る、テクスチュアの滑らかなエキス・オンリーのドライな味わいが感じられます。
で、これが変化して行くわけですが、当初の酸素を遮断された状態が長い訳でして、変化にも時間が掛かる訳ですが、
「抜栓直後から硬くて飲めない!」
と言うことは全く有りません。良い感じに膨らんでいますから・・やはりその辺は、ドメーヌ・ユベール・ド・モンティーユに今も通っているだけに、瓶詰めの難しさ、タイミングには気を使っているのでしょう。酸素をある程度は吸わせて王冠を打つ、スクリューを打つことが求められ、それをしないと、ボディはペッちゃんこで香りはケミカルな、勘違いされやすい状態でお客様が飲むようになってしまいます。このワインにはその心配は在りません。
実はnoisy のところでもすでに1週間位開いたままの状態(温度管理せず、コルクを逆刺しか再度王冠をはめる程度)で味わいの変化を見ています。これが上級キュヴェのポテンシャル判断に非常に有効なんですね。
そして、花っぽい感じから果実っぽいニュアンスへ変化しつつ、ジューシーさも出て来て・・樽の関与もほぼ無いのに、官能的なニュアンスもほんのりと出て来ています。
ある意味、このビオの葡萄のポテンシャルがとても高いことが感じられる訳です。勿論ですが、高級ワインに仕立てようと言う意思を持たせない葡萄の育て方をしている訳で、それでもここまで行けると言うことがそれを意味している訳です。
とても楽しい、滅茶ピュア、伸びやかなナチュラルワインでした。揮発酸ゼロ、その気配は有りません。是非飲んでみてください。お勧めです!
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