【ブレンドの妙が冴える!ブラン・ド・ノワールのピノ・ノワールに少量のシュール・リーしたリースリングをブレンドしたアロマティックなワインです!】[ oisy wrote ]
[ oisy wrote ] びっくりするようなセパージュです!なんとブラン・ド・ノワールに仕立てたピノ・ノワールが90%にスキンコンタクトしたリースリングが10%ブレンドされています。
色味はうっすらピンク、いやオレンジかな、ピンクとオレンジの中間色をしています。あまり見ない色ですね。オレンジワインではない、と思います。ただカテゴリー分けが難しいですね、味わいとしてはシュール・リーした白ワインの系統です。しかしブラン・ド・ノワールだからこそ・・・の深みもあります。
そして注目すべきなのはこの香りなんです!この香りを嗅いだ瞬間に、「あ、このセパージュにはこういう意図があったんだ!」と気づきます
というのも、まず非常にアロマティックなんですね。ピンクや黄色のいろんなフルーツの香りがアロマティックに香ってきます。杏子、ピンクグレープフルーツ、オレンジの皮。そして果実のあまやかさもあります。そこにカルダモンのような清涼感のあるハーブ、マリーゴールドのような黄色の花、花の蜜、少しバターのニュアンス、とにかくいろんな香りを持っています。それがとても楽しい。
これを実現するキーとなっているのが・・・シュール・リーしたリースリングなんです!リースリングといえばペトロール香とも呼ばれるフルーツではない、重油系の香りを持つ非常に珍しい品種でありますが、これがピノの持つフルーツのアロマと良い塩梅で混じり合うことで、ピノ単体では表現しきれないハーブや花、蜜やバターのような香りを産み出しているように感じます。
この塩梅が絶妙で、多過ぎず、少な過ぎずの10%というのがベストなんだ・・!とこのワインを飲むと感じます。要はこれ以上だとペトロールが勝って前面に出てきてしまうんですね。しかしこのアン・ノワール・エ・ブランはペトロールが前に出てくることはなく、香りを複雑化させる一要素に収まっているというのが非常にセンスが良いですね。一晩という浅めのシュール・リーというのもポイントです。
そしてとても密度のある液体です。粘性もあり、凝縮感が高く、輝きから想像されるようなミネラルの行き渡りを感じます。でありながら冷ややかさも持ち合わせているので、これだけフルーツのアロマを持ち合わせているのにトロピカルには触れない上品さを持ち合わせているんですね。あ、もしかしたらこの地方にありがちなトロピカル感を出さないためにリースリングをブレンドした可能性もあるかもしれませんね。恐らくこれだけの熟度だと、ちょっとした要素でトロピカルに振れてしまうはずです。もちろんそういうワインも良いんですが、クロヴァロンの方向性としてはそうではない、というのは他のワインも飲むとわかります。
いずれにせよこの塩梅加減は抜群のセンスの持ち主だということは確かです。「ブレンドの妙が冴える」アロマティックなワインです!ぜひご検討ください!