
ラ・モンドットのステファン・ネイペルグ伯爵の造り出す上質な右岸ワインです。エノロジストはこれまたミシェル・ロランと人気を二分するステファン・ドゥルノンクールさんです。メルロ100%では無く、チョロっとカベルネ・フランが入っているようです。
サンテミリオンでは無く、コート・ド・カスティヨンですね。2008年ヴィンテージからはコート・ド・ボルドーとAOC変更され、カスティヨンと併記が可能になりましたので、「カスティヨンAOCコート・ド・ボルドー」となりました。
飲んでみましたら・・
「お・・質感高いなぁ・・ラ・モンドットにやっぱり似てるし!・・何より石灰系ミネラリティがビッチリ有って、タンニンだけに寄り掛かったボルドーワインが多い中、焦点の定まった感じがいい・・」
と・・かなりの好印象を受けました。
ハッキリ言って・・2千円台はちょっと有り得ないレベルかなと思いましたので、何とか2千円台でご提供させていただくことにしました。かなり旨いですよ。
適度に熟した黒味が入った赤果実に石灰感バッチリのアロマ、しっとりしたスパイス、僅かに黒っぽい果実由来の甘くないカカオ・・酸のレベルは通常のボルドーよりもかなりしっかり有るものの、ブルゴーニュ的感覚からは、
「・・そうなんだよね・・ボルドーにはこれもいつも欠けてるのが普通・・」
と思いつつ、石灰の伸びやかなニュアンスに・・
「そうそう・・こんな伸びやかな石灰感なんて滅多にボルドーじゃ出くわさない・・」
と感じつつ、やはりビオ由来の柔らかくすばしっこいアロマのピュアさには、
「・・これ、2千円台はやっぱり嬉しいだろうなぁ・・」
などと感激してしまいました。アドヴォケイトのみならず、多くの評価機関が91~92Points 位を付けていますが、なるほど納得です。でも、何で旨いのかが・・伝わってこない感じの評価に思いますが・・
しっかりタンニンも有るのに目立たないのは、やはりブルゴーニュ的に石灰系ミネラリティが豊富だからなんでしょう。肌理細やかで滑らかです。パワーも有りますが、それすら・・石灰系ミネラリティによって、その強さを誇ることは無いんですね。色合いも・・下手をすればこのくらいの濃さのブルゴーニュワインはザラに有ります。非常に美しく、しかもビオの欠点でもある「揮発酸の要素」は感じられません。非常に美しいです。かなり良いワインでした。今飲んでOKです。
何とか追加しようと画策しています・・是非飲んでみてください!・・高くなってしまったブルゴーニュからの転向も、こんなボルドーばかりが出てくるようだと・・実現に向かって行きそうでちょっと怖いです。超お勧めです!!