ドメーヌ・アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムール
アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムール
フランス Domaine Alice et Olivier de Moor ブルゴーニュ
● アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールの2009年が到着です。ブルゴーニュは偉大!とされた一昨年ご紹介の2005年ヴィンテージも、シャブリ地区のド・ムールも「べらぼう!」と言える出来でした。しかしながら上級キュヴェの入荷量は例年の何分の一・・・・ということで、新着でご案内して終わり、ということになりそうです。
アリス・エ・オリヴィエのワインは大きく進化しています。そして、この味わいを好きになってしまうと、ちょっと病みつきになってしまうかもしれません。
まるで美味しい水のようにピュアな姿は、合わせる皿を選ばないようにも見えますが、実は高度な質をも求めていることに気が付きます。アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールの要求は、
「質の高い食材を質素な味付けで・・」
と言っているように聞こえるのですが・・・、いかがでしょう?
●2009 Chablis Bel Air et Clardy
シャブリ・ベレール・エ・クラルディ
【本当に最高に美しいワインたちです♪♪】
時間が無いので・・・そろそろ締め切りなんですよ。もう9時過ぎだし・・で売れなくてもいいやとばかりに短いです・・すみません・・・さして飲めなかったし!昨今はどんどん減らされますので、昔はゆっくり味わってから新着を書いて、売れたら補充して・・・みたいな頃が懐かしいですな・・
飲めたのはベレール・エ・クラルディとロゼットのみ・・です。ロゼットは2009年からコトー・ド・ロゼットと改名ですので・・はい。他のワインは少な過ぎて飲めません。でも、2009年、ド・ムールは大成功でしょう・・ロゼットのポテンシャルは半端無いですよ。今までは感じなかった、かのグラン・クリュ「レ・クロ」にかなり近いものを感じてしまいました。
なお、シトリやユムール・デュ・タンは後のご紹介になるかと思いますのでよろしくお願いいたします。
●2009 サン=ブリ
リリース直後のテイスティングでしたら、このソーヴィニヨンが一番美味しいとおっしゃる方が多いはずです。2009は飲んではいないですが、2008までは何だかんだで飲んでます。2008も滅茶苦茶美味しかったです。簡単に90点は付く味わいでした。ご検討ください。
●2009シャブリ ベレール・エ・クラルディ
とても良い出来です。少なくとも暑さが引いた頃から飲み始めてください。ピュアな系統のシャブリをお楽しみいただけます。
●2009 シャブリ・プルミエ・クリュ・ビュトー
飲んでいません・・・初めてみました!・・・飲みたいな・・と思ったんですが・・3本しか入ってきませんでした。まず見ることは無いキュヴェです。
●2009 シャブリ コトー・ド・ロゼット
べらぼうな出来だと思います。この凝縮感ったら無いです!・・しかも、柑橘フルーツの爆弾と蜜のニュアンスをしっかり閉じ込めてます・・・嗅ぎ取れるかな?素晴らしい出来!・・・でも時間は掛かりそうですよ。少なくとも3年・・・出来れば5~7年置きたいところです。アリス・エ・オリヴィエのロゼットで、おそらく史上最高の仕上がりでしょう。
●2009 ブルゴーニュ・アリゴテ・プランタスィヨン1902
これも飲んでません。このコラムの最下層に昔書いた文章が有りますので・・・この位樹が古くなると、毎年美味しいというよりも1年置き位になるかもしれませんが2009年は良かったので、かなり期待が出来ます。この下に特別キュヴェもある位ですから・・
●2009 ブルゴーニュ・アリゴテ・リヴェルシビリテ
このリヴェルシビリテって言葉が辞書にも無くて判りませんが、英語でリバーシブルってことなのかな?意味深な言葉ですが確かめようが無い・・(^^;;もしご購入出来て飲む機会が有りましたら、是非この意味を想像してみてくださいね。
以下は以前のコラムより転載しました。
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【最高に美しいワインたちです♪♪】
え~、サン=ブリ以外はしっかり飲みました。・・・サン=ブリはとても少ないので・・・ごめんなさい。むしろロゼットの方が数がある位です。・・・まあ、それでもロゼットも少ないです。
●2007サン=ブリ
飲んでいないので判りませんが、冷涼な果実酸を持ったシャブリっぽいブルゴーニュ・ブランとご理解ください。アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールの、見事なまでに一直線な美しいスタイルを継承したシャルドネです。
●2007ブルゴーニュ・ブラン・シトリ
いつものように美しいシャルドネです。2006年に比べると、甘みが全く存在しない分、酸がピーキーに感じられますが、酸に耐性の有るビオ・ファンの方なら美味しく飲めると思います。飲み頃は2009年7月頃から・・・です。つまりワインがしっかりと落ち着いてから・・ということですね。リーズナブルです!
●2007シャブリ ユムール・デュ・タン
いつもの年よりもシャブリっぽい・・・(^^;; ミネラルを感じました。こちらも落ち着いていない性でしょうか、若干酸がピーキーですので、1~2カ月置いてからお楽しみください。
●2007シャブリ ベレール・エ・クラルディ
●2007シャブリ ロゼット
この二つはしばらく置きましょう・・・。勿体無いです。ロゼットはそれでも美味しく飲めますが、やはり落ち着いていない性でしょうか、ピークの幅の大きい酸が突出されて感じられます。それでも、これほどまでに美しいか・・・と思えるような、まるでシャンパーニュの秀逸なブラン・ド・ブランを思わせるような緊張感とエレガンスがあります。
一方のベレール・エ・クラルディは、抜栓当時は、ちょっと厳しいです。かなり酸が強く感じられ、果実の風味が後退しています。翌日になるとかなりボディが拡がりはじめ、充実感に満ちてきます。ですので、数日に渡って飲まれる方なら、むしろ抜栓当日よりも翌日、翌々日のために抜栓する感じで飲んでみてください。もしくは、2~3カ月はおくべきですね。
という訳で、2007年もかなり素晴らしい出来栄えになりました。しかし、全般的には、とても外交的な美味しさに満ちていた2006年には、ちょっと及ばなかったかな?という感じです。それでもさすがにアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールの、超美しいシャブリは健在で、どなたにも満足していただけるものと思います。お勧めいたします。是非ともご検討ください。
以下は以前のもののコピーです。
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以前はね・・・いつでも好きなだけ購入できたのに・・・。と、ボヤキがついつい出てしまうようになってしまいました。有る意味、
「何か美味しい白って無い?」
と聞かれた時の隠し玉的存在で、
「どうだった?」
と聞く楽しみを与えてくれるワインでした。
それが、ちょっと気を抜いていると、入荷して1週間も経たない内にラシーヌさんも切らすようになり、ついには完全割り当てのワインになってしまいました。おそらく今後は、新着で完売してしまい、hpに出ることが無いんじゃないかな?と思います。
もう随分とアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールのシャブリを飲んできましたが、一度も裏切られることは無く、その一点の曇りも見受けられぬ純粋さに心を奪われ続けましたし、2006年のユムール・デュ・タンやシトリも滅茶苦茶旨いので、数量の限られるアイテムのテイスティングが取りあえず諦め、ご紹介後に余っているようなら飲んでみようと思います。
ロゼットはアリス・エ・オリヴィエ・ド・ムールの看板のワインです。村名の区画ではあるものの、シャブリというAOCの枠を必要としない、ひとつのシャルドネの姿として完成されています。どこまでも純粋で、水の如きワインです。SO2もおそらくほとんど使っていないか、全く使用していないはず・・・何も言わず買っておきましょう。
ベレール・エ・クラルディはその名のとおり、シャブリの2つの区画の葡萄をブレンドして造られます。こちらはロゼットには一歩及ばないものの、ロゼットより早めに熟しますので、待てない日本の現代人にはぴったりのワイン・・・・。
数量は規制させていただきませんが、冷静に・・・お願いします。余りに多く偏るようでしたらご相談の上、調整させていただく場合が有ります。ご了承くださいね。
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アリゴテ・プランタスィヨン1902
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【1902年に植樹の樹!・・・全精力を出し切った!?】
この、類稀なワインを飲むのは2度目です。前回は2002年ものだったと記憶しています。その時は、物凄い凝縮感と、物凄い酸の強さと、そして強い生命のパワーを受け取りました。何か、じ~んと込み上げてくるものが有りました。
そしてこの2005年です。2003年、2004年とリリースが有りませんでしたが、これだけ歳を重ねると、毎年多くの結実を迎えることは無理なことなのでしょう。あまり実をつけないのか全く成らないのかは判りませんが、気候の厳しいシャブリ地区近郊では無理の無いことなのかもしれません。
最も温暖化の影響も有って、寿命を永らえているのかもしれません。シャブリ地区では、樹自体が凍ってしまうのを避ける為に、スプリンクラーで水を蒔いて水分を凍らせ、葡萄の樹を守る、というような手法を用いていましたが・・今でもやっているのかどうか??今度訊ねてもらいましょう。
で、この2005年のプランタスィヨン1902ですが、素晴らしい味わいです。心が洗われるような透明な美しさと、命のパワーに満ち溢れています。2002年ものほどの酸の強さは無く、むしろシャルドネ的な真円に近いパレットを形成します。さらに違うのは・・・・、
「もうやるだけのことはやったんだ」
というような、満足感、至福感、終了感を強く感じてしまいました。
2002年物の時は、むしろ、
「やばいぞ!何とかしなくちゃ!」
というような、やる気というか、モチベーションの高さを感じたのですが、この2005年ものには有りません。むしろ、
「これが最後・・・、これ以上は・・・無理!」
みたいな、線香花火の最後の輝き・・・風なニュアンスを強く感じました。
単にワインの味わいだけを言うのであれば、これほどまでに清冽な白ワインは数少なく、普通以上に美味しいと言えるでしょう。しかし、その味わいには、叫びというか表現、強いメッセージが有るように感じます。
「そんなの、勝手な想像に過ぎないよ!」
と言われるかもしれません。でもね、飲み手の、ワインを表現する言葉、というのは、全て想像に過ぎないんです。
「クレーム・ド・カシスの濃厚なアロマがあって~・・」
「ボルドー風の西洋杉の香りが~・・」
にしても、本当にクレーム・ド・カシスの香りがあるのか、はたまた、西洋杉が香るのか、と言えば、
「しない」
のが、おそらく正しい訳です。それでもそんな表現をわざわざするのは、ワイン・ラヴァーの「共通言語」としての「比喩」が、ワインの味わい・香りを、伝える相手にほぼ正確に渡すことが出来るからです。簡単に言えば、クレーム・ド・カシスを引き合いに出せば、最低でも白ワインじゃ無いことは判りますし、それが西洋杉で有れば、カベルネ系の、やや冷涼な産地のワインを想像させる訳ですね。それに、そのような分析自体が刷り込みとなり、自身の体験を確実に脳の引き出しのどこかに仕舞いこむことができる訳です。
おっと~・・・また脱線シリーズになっちゃいました。まあ、noisy が、目の前のワインから何を受け取ろうが、そんなもん、関係無いっちゃ無いんです。でも、単に表面を撫で回すだけではなく、奥底にあるようなものも拾って欲しいなあ・・・と思う今日この頃ではあります。人間関係などもまさにそのようで、嫌いだと言われたから、あ、そ、本当に嫌いなんだと思ったら、愛情の裏返しだったり、愛するがゆえの叱咤だったりする訳で・・・、いやぁ、本当に人間関係は難しい!なんのこっちゃ・・しっかりお薦めしたいレアなワインです。
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