
海外のメディア評価は、「シャサーニュ=モンラッシェ2017」については残念ながら見当たりませんでした・・美味しいのに・・ね。
少なくとも、「甘みにかまけた味わいの良くあるシャサーニュ」では有りません。非常にドライだが、良いシャルドネ特有の気品高い旨味成分を持つ見事な味わいです。
しかし、現状で滅茶存在感のあるムルソー・クロ・デュ・クロマン・・を飲んでしまうと、このタイミングでの抜栓はお勧めはできず、1~2カ月は休めて欲しいのが希望です。シャサーニュもピュリニーも・・です。少しだけ早いです。
上の写真がピュリニーです。ま~・・見分けがつかないですよ・・色などソックリです。
そして、どちらも・・何故かラモネさんを思い出してしまいます。何せ、両アイテム一緒に開けていますから、その「似ている」と思ってしまってからは、どうしても・・それが感覚から離れないんですね~。
しかしながら、ラモネさんのシャサーニュほど薄くは無く(・・語弊がありましたらお詫びいたします)、その飲んだニュアンスが似ている・・と言うことなんですよ。

左の写真はシャサーニュです。これは本当にソックリです。バシュレ=モノ兄弟のワインの方が充実しています。そして見事に「ハスキーな」シャサーニュらしさと、バシュレ=モノのワインが持つ華やかさが感じられます。
ピュリニーの方はやはり黄色いフルーツが強いです。そしてまさにピュリニーらしく、豪奢な味わいです。タンザーさんは上値で91ポイントですが、もう少し付けてもいいんじゃないかな?・・下値の89ポイントは余計でしょ・・と感じます。
いや、どちらも素晴らしいですが・・休養を上げてください。1~2カ月で良いです。それだけ時間があれば、しっかりとその姿を見ることが可能になっていると思います。
・・だとすると・・シャサーニュがお買い得では有りますね。もっとも、テロワールはしっかり出ていますんで、仮に同評価だとしても、そこから飲まれる方の好みが出て来ますんで、その辺りを是非お考えの上、
「2017年バシュレ=モノ、少なくともどれか1アイテムは是非!」
飲んでみていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前のレヴューです。
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【グラマラスなピュリニー=モンラッシェの個性をバシュレ=モノ的に表現した見事な味わいです!】
皆さんはやはり、シャサーニュとピュリニーが近いプライスなら・・
「そりゃぁ・・ピュリニーでしょ!」
と思うかもしれません。
やっぱり外向的ですしね~。柔らかいですし、愛想が良いですよね・・。シャサーニュは時折甘いですしね・・でもバシュレ=モノのワインは甘く無いですよ。
こちらのピュリニーもとても良い出来でした。ジョン・ギルマン氏は91+ ポイントだそうですよ。・・色んな意味でちょっと呆れちゃいましたけど・・。いや、高い評価をいただけたのは、自分のことのようにうれしいですけどね。
でも何でシャサーニュが90ポイントなの?・・と言う疑問は残りますね。ど~もその辺がアバウトなんですよね・・。そりゃ、2016年のシャサーニュは、確かに
「今は・・」
そうかも、それで良いかもしれませんけどね。でも、あと何年かしたら、完全に追い付く感じがします。
noisy 的には、シャサーニュ村名もピュリニー村名も、ほぼ同点かな・・。現状で近寄りやすい・・より外向的ピュリニーであって、ポテンシャルではシャサーニュは少なくとも追い付いています。なので、
「シャサーニュを選ぶか、ピュリニーを選ぶかは、そして、ムルソー1級のまん丸なミネラリティも素晴らしい(はずだ)からあなた次第!」
と言うことになっちゃいますね。
このピュリニー村名も素晴らしい出来でした。是非ご検討ください。素晴らしい色ですよね!
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶ゴージャス!きっとピュリニーに抱くイメージそのままです!】
まぁ、これだけ水平でガンガン開けますと、色んな事に気付きます。バシュレ=モノらしい超高域の表現もそうです。結構難しいことをやってるのかな?・・単に畑の位置で発酵槽を変えてるだけじゃ無いよなぁ・・などもそうですが、何よりも・・一般に言うところの、
「テロワールが見事に違うことを見せつけている」
と気付かされます。
他のコラムでも書きましたが、マランジュ・フシェールとサン=トーバン・アン・ルミイィの、余りの色の違いもそうですが、これは完全に畑の個性でしょう。
豊かでゴージャスなムルソー・・って、ペリエール以外にも在ると思い出させてくれるのもクロ・デュ・クロマンです。これなんぞ、下手をすると「ムルソーと言わないかもしれない・・」シャルドネですが、モロに畑の個性、そのものです。
こちらは、根底に厳しいミネラリティを持つクロ・デュ・クロマンとも違うミネラリティ、そしてゴージャスさを見せます。ピュリニー=モンラッシェに抱くイメージはそのまま・・かと思いますが、柔らかくもやや引き締まっていて、ダラダラした感じが全く在りません。結構・・惜しい感じのピュリニーは、豊かで大らかだけど・・緩いですよね。ムルソーほどの硬い石のミネラリティでは無く、もう少し砕けて粉々になった、ややソフトで優しいニュアンスの有るミネラリティです。
感じられるフルーツも黄色が強く、しかも高質です・・実はこの上のクラスのピュリニー・レ・ルフェールが余りに凄いので、目立たない存在になってしまいガチでは有ると思うんですが、村名ピュリニーとするならば、これはかなり出来が良いと思います。
価格も6千円+α・・ですから、ユベール・ラミーの高級クラスのサン=トーバンと良い勝負です。質感高い果実感、ミネラリティ、エキス感ですから、かなりお買い得かと認識しました。
これも一推しです。全方位外交的美味しさです。是非飲んでみてください!お勧めします!
以下は以前のピュリニー、シャサーニュのコラムから転載しています。
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【作風はラモネに似ている??繊細・ピュアな洗練されたシャルドネです!素晴らしいと思います!】
2011年ものはそれなりの数量を扱えたのですが、2012年はかなり厳しいです・・・。ACブル以外は数本ずつ、バタール、レ・フォラティエール、レ・ルフェールに至っては1本、2本・・です。
ACブルゴーニュや安くて美味しいマランジュの白はすでにご案内していますが、実は今回の上級キュヴェも同時に届いていたんですね。少なくとも上級キュヴェから1本はテイスティングしようと思って、シャサーニュをテイスティングしましたが、ご案内するのを今まで忘れていたんです。・・だって・・余りに少なくて、いつも忘れちゃうんですよ。
味わい的には2011年の路線をそのまま継承しており、何本か飲んだ感じでは、より凝縮感が増したかな?・・と言うイメージです。
で、この村名シャサーニュを飲んでみると、そう・・何かに、誰かのシャルドネに似た雰囲気が有る・・とずっと思っていたのが、判りました。
それは、あの偉大な・・「ラモネ」です。まぁ、違うっちゃぁ違うんですが、化粧っ気の無いピュアで若くピチピチとした味わいと柑橘系の派手さの無いフルーツ感、ほんのりとマッタリしたオイリーさなどがソックリ・・かもしれません。
このシャサーニュも、そう・・ラモネさんちのエチケットを見ながら飲んだら、全くその気になっちゃうんじゃないかと思います。ルフレーヴは有りえないし、ラフォンも無い、僅かにコシュ=デュリは掛かるかな?・・でもやっぱり似てるのはラモネだよな・・きっと、そう思っていただける高ポテンシャルな味わいです。
シャサーニュとしては全くシャバく無く、ドライでタイト、適度な膨らみを持っています。このシャサーニュに関しては、今飲んでもかなり旨いと思います。価格もリーズナブルですので是非・・ご検討くださいませ。 村名ピュリニー=モンラッシェは2012年は飲んでいませんが、村名シャサーニュほぼ同様の仕込みをしています。決して過熟させて糖分の多い葡萄だけを使用しよう、大柄に見せよう・・と言う意識は見られない造り手です。活き活きとした生命の息吹をそのままワインにしたような造りですので、ピュリニーが持つ「たっぷりとした果実味」を極自然に表現しているはずです。
1級ルフェールはムルソーの1級レ・シャルムの南に接するクリマですので、ムルソー的な大理石風ミネラリティを少し持ち、ピュリニーの豪奢な果実の風味も持つ、比較的リーズナブルなワインです。ムルソーを飲んでからピュリニーを飲むと、何故か緊張感が解れて「ほっ」としたりしますが、おおらかさと厳しさの両面を持つ味わいです。
1級レ・フォラティエールはもう・・皆さん、良くご存知の素晴らしいクリマですよね。大きさ、構造の深さ、とても立派な・・ピュリニーらしいワインかと思います。1級の中ではトップクラスです。
バタール=モンラッシェは、それでも0.5ヘクタール近く有るとのことで、物凄い財産ですね。DRCもバタールを0.6ヘクタールほど持っていて、数樽造ってネゴシアンに販売しています。飲みたいですがどうにもなりませんよね。
以上、是非ともご検討ください。