
え~・・ACブルの写真が見当たらないので掲載していませんが、2013年はもう2度ほど飲んでますんで・・はい・・ほぼ完璧に理解したつもりです。
で、価格の安いACブルをお奨めしたいところなんですが、残念ながら「今飲んで」の評価を無理して上げることなど出来ませんで、残念ながら3年後を目処にとさせていただきました。
しかし村名ジュヴレの素晴らしさにはビックリです。フィネスさんの扱いの良さを感じることも出来るかと思います。
上記では、「クロード・デュガはしばらく扱って無かった」と書きましたが、定期的では無いにせよ、ちょくちょく飲んでいましたので、彼のワインの変化も気付いていました。
昨年も2000年のグリオットを開けたりして・・良かったですよ。
そして2008年もの位から、ブローカーものを中心に時折ご紹介させていただいています。現在もブローカーものの2011年村名ジュヴレを新着に掲載しています。・・まぁ、価格差は見ないでくださいね・・別に「ボッてる」訳じゃぁ無いんです。本当に仕入れの価格がね・・違うんですよ。
で、2008年ものの記事の時にはしっかり書いた記憶が有るんですが、
「もしかしたらデュガは迷っている?・・悩んでいる?」
みたいな記事です。
それまで、まるでメルロかと思えるような重厚さのある味筋だったものが、エキス系の綺麗なものに変化していたんですね。ただし、受け取る側の印象が予定調和で終わらなかった性も有るとは言え、余りの変化、そして何となくの「中途半端感」が有ったのは事実です。
綺麗なのは綺麗なんだが、何か途中で途切れてしまうような・・例えば余韻ですね・・。続いていて、長くない・・とは言わないものの、何となく途中で途切れ・・弱弱しく復活・・で途切れ・・みたいな感じでしょうか。中域も何となく「イビツ」な形状で、素直に丸みがあるとも言えないような・・です。
ところがですね・・この2013年の村名ジュヴレ・・エライ美しいじゃないですか!・・エキスがたっぷりで、しかも美しいパレットを描きます。いつものデュガさんのように、やや遅い収穫を思わせる「黒味」を持ち、「赤味」も当然ながら有るんですが、黒味から赤味に向かう部分に途切れは無く、何層にも自然なグラデュエーションが有るんですよ。滑らかで深く、非常にドライです。
それに加え、ジュヴレらしい質のミネラリティもしっかり持ち、濡れたような質感、アロマの上がりのスピードはまるで自然派並みでしかも美しいです。「す~っ」と入って来ておだやかに質感を見せ、中盤以降から消えるまでの間に様々な表現をしてくれます。
例えばフーリエはもっと赤く、若々しい部分の高い周波数領域の表現がちゃんとしていますが、デュガさんはその部分はやや黒味で覆われ、より低い周波数領域での表現になります。
しかし、この厳冬期のように品温が下がりやすい時期には、フーリエのような全域にバランスの良い、赤い味わい中心のブルゴーニュは、中域と低域のパフォーマンスをやや落とします。デュガさんは高い周波数領域は黒で置換していますから、フレッシュな部分を持たず、中高域、中域、低域をしっかり持ち、品温度が下がってもバランスを崩さないんですね。
なので、13度~14度で飲み始めても・・重厚で香りも上がり、全体のバランスも素晴らしいんです。調子に乗って随分と飲んでしまいました。
反面、ACブルは、確かに村名ジュヴレにそっくりなんですが・・残念ながら村名ほどのポテンシャルが不足しています。美味しく飲めますが15度ほどまでに上げないと厳しいですし、その表情はやや硬く、内向的です。しかし3年ほど置きますと持っているポテンシャルを発揮しはじめ、村名と同様なパフォーマンスを見せるでしょう。
つまりよりタイトに薄く仕上がって居るわけですね。なので熟成に時間が掛かっちゃう訳です。
それにしても村名ジュヴレはビックリするほど旨かった!・・質も素晴らしいです。このプライスはこの質なら仕方が無いと確認できるでしょう!コンディションも素晴らしいです。是非飲んで欲しい・・です!ご検討くださいませ。