ドメーヌ・コント・アルマン
コント・アルマン
フランス Domaine Comte Armand ブルゴーニュ
● 久しぶりのコント・アルマンです。ここのワインは、今回ご紹介させていただく単独所有畑、クロ・デ・セプノーが看板ですが、素晴らしいワインなんですよ。・・・ただ・・この10数年は価格も高く、なかなか皆さんにリーズナブルにはご紹介出来ないので、二の足を踏んでいました。
前回は2006年もののご紹介、今回は2008年と2009年です。コンディションも良さそうですが非常に少量しか子乳出来ず、2006年もののように実際に飲んで確かめられませんでした。レ・リュジアンの豪放な肉厚さにシャンボール=ミュジニーのような滑らかなテクスチュアとミネラルを加えたような・・、ピノ・ノワール・ファンにとっては理想的な味わい構成になっています!
●2009 Pommard 1er Cru Clos des Epeneaux Monopole
ポマール・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ゼプノー
【そろそろ絶好のタイミングじゃないかと思うんですが・・ポマールのトップ・キュヴェの一つです!】
1999年にバンジャマン・ルルーが醸造責任者で入り、馬による耕作などビオ化を推し進めて現在に至ります。そのバンジャマンも現在は独立して、自身のメゾンを経営しています・・。
まぁ、不思議なのは前回ご紹介させていただいた2006年の味わいでして、昔のクロ・デ・ゼプノーはもっと豊かさと厳しさがせめぎあう様な感じだったものが、非常に綺麗系の味わいになっていたんですね。個人的にはとても好ましい味わいで、その時はワインの説明をするのに忙しく、時間も無くで、書き忘れてしまっていたようです。
バンジャマン・ルルーの今のワインは、さほど沢山は飲んでいないんですが、比較的甘味を残すイメージが有り豊満な味わいかと思うんですが、2006年と言うヴィンテージの性なのかどうか・・エキスの綺麗な味わいだったのを覚えています。
クロ・デ・ゼプノーは、価格的に折り合いが付くものを見つけたら購入するようにしているんですが、昨今は非常に高くて・・中々手を出せない内に、さらに値が上がって行くと言う悪いスパイラルになっちゃっています。あのクロ・デ・ランブレイもそうですが、好きなのに・・何故か最近は余り縁が無いんですね。
因みに2008年も2009年ものも似たような評価でして、
2008年 Stephen Tanzer 93Points、La Revue du Vin de France 17.5/20Points、Gault & Millau 17.5/20Points
2009年 Stephen Tanzer 93Points、CellarTracker 93Points
と言う感じの、中々の高評価と言ったところでしょうか。
基本的にはリュジアンのような豊かさより、ややタイトなエレガントスタイルでは有ります。ポマールを代表する素晴らしい1級です。詳細など、以下の2006年もののレヴューをご参考にされてください。是非ご検討くださいませ。
以下は2006年のクロ・デ・ゼプノーのレヴューです。
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【飲みました!とっても旨いです!そして綺麗です!】
クロ・デ・ゼプノーと言いましても良く判らないですよね。まあ、1級畑ですが、
「エプノ」
と付く畑が色々有りますので、混乱してしまいますよね。
エプノ・・・と付く畑には以下のものが有ります。
基本は、「レ・ゼプノ」です。これには「レ・グラン・ゼプノ」と「レ・プティ・ゼプノ」が含まれます。共にボーヌからの地続きで、「レ・プティ・ゼプノ」がボーヌ村の「レ・ゼプノ」と南北で接し、「レ・グラン・ゼプノ」は「レ・プティ・ゼプノ」の南側です。
「あれ?じゃあ、クロ・デ・ゼプノーは?」
と思われるでしょう?
実は、クロ・デ・ゼプノーは(クロ・デ・ゼプノでは無い・・ゼプノーと伸ばすんですね・・綴りも違います)は、上記の2つの畑に跨ったクロなんですね~。ですので、両方の良いところ取り・・ちゅうか、まあ、昔から良いところがクロになっている・・・歴史が有る・・と考えれば、むしろ、クロ・デ・ゼプノーの周りが後から開墾された・・みたいな感じなのでしょう。・・いきゃ、推測ですんで・・あくまでも。
「え?じゃあ、クールセルのグラン・クロ・デ・ゼプノは?」
と来ると思いますが、こちらは何と、「レ・プティ・ゼプノ」の中に有るクロなんですね。まあ、見事にややこしいことになっていますが、ボーヌの南端のレ・ゼプノとは接していて、上記2つのリューディがレ・ゼプノを構成している。そして、それとは別個にクロ・デ・ゼプノーとグラン・クロ・デ・ゼプノが有ると・・覚えておいてくださいね。
まあ、ボーヌ・レ・ゼプノの上部、西側には、ボーヌ・クロ・ド・ムーシュが有りますので、そんなニュアンスも含んだ区画だと思っていただければ良いかなとも思います。
ポマールは、やはり何といってもレ・リュジアン(バ、オーの区画有り)が最上と言われていますね。それに次ぐのがレ・ゼプノで有り、クロ・デ・ゼプノーが筆頭・・と言うのが一般的です。
しかしながら、造り手の腕も関わってきますので、一筋縄では行かない処です。コント・アルマンは、ポマール最上の造り手の一人ですから、このワインの素晴らしさが想像出来るかな?と・・。でもまあ、伯爵本人はパリにいらっしゃって、何もしていないようです。
味わいは2006年ですから、ようやく美味しく飲めるようになって来たところです。とても雅で、エレガントさ、滑らかさは上質なシャンボールのニュアンスをも含みます。肉厚で重厚、凝縮感も有りですが、一般的にちょっと野暮ったいポマールを想像されるとすると、かなりかけ離れていることに気が付くでしょう。そう・・・やはりミネラリティが半端無いんですね。古くからの良い畑は、本質的にミネラリティが豊かなんですね。そして、ネットリとしつつ、鳥獣のニュアンスも含み、シルキーなシャンボール並みのテクスチュアが石灰系のミネラルと相まって・・素晴らしい世界を届けてくれるんです。
このワインは、2025年頃までは美味しく飲めるでしょう。勿論、今飲まれても充分に美味しさを堪能出来る段階です。コンディションも良く、隠れグレートイヤーとも思える2006年ですので、思いっきりお奨めしたいと思います。ご検討ください。
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