
ブルゴーニュのデイリークラスには非常に厳しい・・(^^;; リアルワインガイドも、しっかりポテンシャル点90ポイントを付けているマコン=シェントレです。
特徴はほんのりと芳醇ながらも美しい酸、ミネラリティもたっぷりで非常に瑞々しい美味しさが有る・・と言うところでしょう。濃密に仕上げることは、温暖化と言われる現在においては特別に難しいことではないと思われますが、
「そこにフィネスが有るか?エレガンスはどうか?」
と言う部分においては、非常に苦労してきたのがマコン各村なんですね。PKさんがシャルドネを貶める言葉として常用していたのが、
「マコンじゃないんだから・・」
でした。言ってしまえば、
「下品」
の代名詞みたいな時代が有った訳です。勿論ですがそこには、努力を続けるドメーヌも多く有り、その代表格がダニエル・バローだった訳です。「シャルドネに 割りばし入れて マコン=ヴィラージュ」などと樽臭いマコン=ヴィラージュを揶揄していた時代が有ったんですね。
そんなマコン=ヴィラージュとは全く異なるのがこのシェントレです。やっぱり旨いですね・・いつもは、タイミング的にはもっと早い時期にテイスティングしていますので、完全には落ち着いていなかった訳です。今回はサンリバティーさんが倉庫に入れっぱなしでオファーを忘れていた?ために、半年以上遅れてのご案内になっています。
でもそんなタイミングなので、しっかり落ち着いてるんですね~・・。リアルワインガイド第62号は2018年4月のテイスティングですから・・そろそろ1年近くで、その位のズレが有ります。
「このワイン、こんなにおいしかったっけ?」
と徳丸さんは書かれていますが・・
「美味しかったですよ」
とお答えしておきましょう。何せnoisy はこのワイン、もう・・どうだろ、20年近く欠かさずに飲んでますから・・。
しかしながらやはり変遷は有りますよ。もっと樽っぽかったし・・いや、樹の若さも感じたかな・・フレッシュだが凝縮感に欠けた印象が最初の頃だったと思います。でも・・千円台だったですしね・・充分にリーズナブルでした。この素晴らしいバランスを見せるシャルドネがこのプライスですから・・しかも、
「アドヴォケイトが選ぶブルゴーニュを代表する生産者」
で有り、
「ブルゴーニュ・シャルドネの傑作」
として、プイイ=フュイッセ・アン・ビュランV.V.とレ・クレV.V.が選ばれている位ですから(レ・クレは改植したため現在はV.V.表記無し)。
下から上のクラスまで、見事に美味しいのがバローです。言いたくないが・・
「マコン・シェントレで充分旨い・・」
ので困ります。是非飲んでみてください!お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【年々、瑞々しさを増しています!滅茶美味しいです!】
滅茶苦茶瑞々しく、健康的で、伸びの良いワインです。しかも、
「ん?マコン・・?」
と思えるような冷涼感付きです。
さらには、
「・・これでマコン?」
と思えるような、コート・ド・ボーヌ的なエレガンスの有る果実の風味なんですよ。
価格もリーズナブルですし、これは売れるんじゃないかと!・・コンディションの良さも抜群です。
リアルワインガイド第58号は、ついに今までの最高ポテンシャル点、89+点を付けましたね。noisy的にはそれだとやや低いかな・・と思いますが・・ここはハッキリ、90点付けるべきでしょう。それだけのパフォーマンスをしてくれます。
年々増してきた正当にナチュラルな美味しさ、是非感じてみてください。超お勧めです!
以下は昨年までのこのワインのレヴューです。
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【もう単なるマコンとは呼べない!素晴らしい味わいです!】
いつも安定して美味しいマコン=シャントレ・レ・ピエール・ポリです。もうお馴染みですね。
ですが、2014年ものの美しい姿はまた2013年の健全さ、バローのベンチマーク的存在を超えて美味しいと感じてしまいました。
もっとも、昨今は自然派と言うの括りの解釈も非常に難しいです。
「自然酵母(畑に自生しているもの、果皮付着)じゃなくて自然派を名乗れるか?」
と言うような基本的なものから、
「ビオロジック + So2の使用有りき」
と言う、既存のスタンスではヴァン・ナチュールとしては不足している・・・と言う考えもあります。
その辺りはとても微妙な問題を含んでいまして、まぁ、いつも言っていますが最終的は、
「醸造結果としての揮発酸値」
に掛かってくると思うんですね。
ナチュラルな畑仕事、ナチュラルな醸造の結果として、ナチュラルなワインが仕上がる・・これが理想です。しかしながら時に、もしくは多くの場合、
「ナチュラルな畑仕事、ナチュラルな醸造の結果として揮発酸値の上昇を招く」
ことにつながり兼ねない状況が見られる訳です。
まぁ、極低レベルの揮発酸値の話しでは無いんですね。ワインのピュアな味わいを損なわない程度の揮発酸値であれば問題は無いと言えます。しかしながら、それはかなり上手く行った場合・・になります。
「ん、私はSo2は使用しないよ!」
と言う最初からのスタンスは非常に綺麗な言葉では有ると言えますが、仕上がったワインの揮発酸値が高いとすると
「唇寒し」
と判断されてしまうかもしれません。
確かに、極わずかの方々は、So2を全く使用せずともピュアなワインを造り上げることが出来ると思います。しかしながら、ほとんどの造り手は、
「最上の葡萄が収穫でき、最上の仕事が出来たときにピュアなワインに仕上げられる」
と言えるかな・・と言うのが、noisy が現在感じていることです。
リアルワインガイドは2013年ものよりも2014年ものをより高い評点にしていますね。理解できる部分では有ります。でもまぁ、
「どちらも相変わらず旨い。敢えて言えば、2014年ものがより凝縮感に長けているかもしれない。」
ですね。
何せ、どうでしょうね・・覚えてませんが、どれだけ長くダニエル・バローのワインを毎年飲み続けて来たか・・・。90年台中頃から毎年必ず飲んでますから・・体の何パーセントかはダニエル・バローのシャルドネでできているかもしれませんしね・・そりゃ無いか。
このシャントレの良いのは、甘く無いし、ミネラルは重く無く軽やかでビッシリ、適度な中域のふくよかさ、充実と余韻の長さ、ダレない酸の美しさが寄与していると思います。揮発酸の存在を感じたことなど・・ございませんしね。
価格も実にリーズナブルです。ワイン屋として困った時の「ダニエル・バロー頼み」も有りがたいものです。何せ、
「美味しく無い!」
「合わない!」
とは、まず言われないですから・・。しかも、このシャントレは、二次発酵のニュアンスが強く出ないので、やや匂いのキツイ魚介にも行ける可能性が大きいんですね。・・まぁそんな場合、安全策を考えるなら二次発酵無しのワインを第一にしますが・
柑橘系果実のしっかり出た美味しい・・甘く無い、しっかりシャルドネです。是非ご検討くださいませ!
以下は以前のコメントです。
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いや~・・ピエール・ポリで充分旨いんですが、ヴェルジッソン・ラ・ロシュの石のニュアンス、マコン=フュイッセのクラス超えのポテンシャルも捨てがたい・・・選ぶのは難しいです!
2012マコン=シャントレ・レ・ピエール・ポリ
わずかに樽、凝縮感がわずかに甘みをもたらす。粘性ある滑らかなテクスチュアと程好いスパイス感。軽めながらたっぷりあるミネラリティ。ドライな味筋ながらしっかりと押してくる素晴らしい味わい。
2011&2012 マコン=ヴェルジッソン・ラ・ロシュ
2012は2011よりもかなりドライ・・・2011年は荒れが収まり、熟しつつ有って、むしろ甘みさえ感じる滑らかさ。出来はほぼ同等か?とても美しくバランスの良い仕上がり。締まったミネラリティ・・・単純に美味しいが、岩、石のツルッとしたミネラリティが特徴的。リンゴや洋梨、柑橘。両方を比較すると、渋みと苦味が味幅、土台を作っているのでどちらも必要なものだと判る。リーズナブルなワイン。
2012マコン=フュイッセ
美しい淡い黄色。光り輝いている。格上の味わいはすぐに判るほどのネットリ感とエレガンス。中域が密で味わいの幅が広い。フルーツ表現の精度が高く、よりエレガンスを感じさせているようだ。
ポリはとっても美味しいです!こんなに美味しくなって・・良いのかな?・・と思うほど、格上げされたように思います。価格的にはヴェルジッソン・ラ・ロシュが上ですが、現状の美味しさはマコン=フュイッセに軍配。マコン=フュイッセは・・・マコンじゃ無いす!・・いや、マコンを超えてます。ヴェルジッソン・ラ・ロシュの石、岩のガチっとしたミネラリティが素晴らしい・・・そして2011年は熟し始めていて、凄く纏まりが出てきました!是非ご検討いただきたい4アイテムです。一推し!