ドメーヌ・ド・ラ・ジャナス
ド・ラ・ジャナス
フランス Domaine de la Janasse ローヌ
● このところは何年か続けてご案内しています、ド・ラ・ジャナスのトップ・キュヴェ、ヴィエイユ・ヴィーニュを含むラインナップをご紹介します。シャトーヌッフは、どちらもかなりの高い評価を受けています。濃厚系です。
しかし、コート・デュ・ローヌ・ルージュは実にエレガントな味わいで、この暑い時期にも飲めるんじゃないかな?と思いますよ。
「夏の盛りの焼肉にはコート・デュ・ローヌで!」
飲んでみてください。
●2006 Chateauneuf du Pape Vieilles Vignes
シャトーヌッフ・デュ・パプ ヴィエイユ・ヴィーニュ
【..】
ド・ラ・ジャナスの2006年シャトーヌッフと2007年コート・デュ・ローヌのご紹介です。知っている人は絶対知ってますよね・・・、特にあの漫画を読まれている方は・・(^^;;noisy はと言えば、良いヴィンテージだけ、摘み食いしているような感じですが、こってり好きのアメリカ系ワイン評論家さんたちの評判もなかなかに芳しく、しかも、クリームをベタベタ乗せた極甘ケーキにチョコレートやココアをふんだんにトッピングしたようなワインまでには成っていない、つまり、ローヌのトップグループに居ながらも、日本人好みの味わいであることに、喜びを感じます。
若干でも余裕のある方は上級のシャトーヌッフを・・、良く判らないけどリーズナブルで美味しいワインを飲みたいと思われる方はコート・デュ・ローヌをお選び下さい。決して期待を裏切らないものと判断しています。
●2007年 コート・デュ・ローヌ・ルージュ
2006年のこのワインが、かなりエレガントでエキスの効いた味わいに、ちょっと嬉しい誤算を感じた訳ですが、2007年ものの説明の前に、2006年もののレヴューをお読みください。
この文章は2006年ものについてです。━━━━━
【スパイシー過ぎないエレガンス!美しい国・・いやローヌワインです!】
セパージュはグルナッシュ 50%、シラー 20%、ムールヴェードル 10%、古木のカリニャン15%、サンソー 5% というものです。グルナッシュはパワフルさやボディをつくる部分に良く現われてきますが、最近のローヌの造りでは、
「ちょっとやり過ぎでは?」
と思うくらいに甘くパワフルに仕上げる感じが、
「悪くは無いけどなんか、合わないよな・・」
と、チョイスするには至らない結果になっていました。自然派のピュアなエキスに慣れてしまうと、上記のような「こってり系」を排除してしまう傾向があるかもしれません。
とはいえ、この2006年のコート・デュ・ローヌに限っては、そんな心配は無用でした。何か一つの品種が出しゃばって来ることも無くシームレスで、しっとりと香る、全く違和感無くしつこくないスパイスや紫の果実と、ドライ過ぎず甘すぎない、美しいバランスを、高いレベルで造り上げています。ボリューム感も我々にはぴったりだと思いますよ。
まあ、2005年のシャトーヌッフ、ローヌ南部になりますが、トップドメーヌは欧米系評論家さんたちによれば軒並み99点近くまでを叩き出しています。その中で、noisy も気にしている、アンリ・ボノーさんも珍しく、トップ・キュヴェのセレスタンやマリー・ブリュリエを早めにリリースするようですが、タンザーさんによればセレスタンが93~96点、マリー・ブリュリエが91~94点と今ひとつ冴えない評価でした。このコラムで書くことでは無いかもしれませんが、アメリカ系の方には、少し「こってりさ」が足りないと感じられているのかもしれません。とても官能的で複雑な造りの方だけに残念ではあります。
しかし、このコート・デュ・ローヌ2006年に、評論家さんたちが何点付けるか想像できませんが、noisy 的には、限りなく90点近くまで与えてよいと感じています。とても美しいローヌです。お薦めします。ガンガン飲みましょう!
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2007年のコート・デュ・ローヌ・ルージュも2006年同様、美しいスタイルとエキスを感じることが出来る、とても好ましい味わいです。違う部分は、2006年ものよりも、より充実しているタンニンが有ると言う事でしょう。
この質の良いタンニンは、口内の油を拭ってくれますので、夏の暑い時期のバーベキューとか、焼肉パーティーなどにはぴったりでしょう。甘く無く、しっかりとドライながら、エキスの旨味がちゃんと有ります。当然ながら若干若いですので、ワイン単体の美味しさは現時点では2006年に有りますが(こちらも在庫が有りますのでご検討くださいね)、マリアージュを考えると、ブルゴーニュ的なエレガントさを持つ2006年よりも、ややタンニンが厚い2007年の構成の方がより季節的にマッチするかもしれません。
もっとも、あっさりした味わいのお料理には2006年もマッチしますので、8~9月位になって、
「・・・肉???・・・いや、素麺か冷麺がいいなぁ・・・」
などという疲れた体の持ち主の方には、そちらも良いと思いますよ。
いずれにしましても、良い出来だと思います。是非ご検討ください。
このところ、ド・ラ・ジャナスのシャトーヌッフは数年続けて傑出~偉大なワインという評価を得ていますので、もうすでに皆さんも安心して購入できる状況だと思います。それに、この傑出~偉大格のワインとすると、プライスに割安感があるのが嬉しいですよね。
特にショーパンの方は、価格も安いが評価もヴィエイユ・ヴィーニュに負けず劣らずなので人気が高く、noisyも昨年の半分の量に減らされてしまいました。
そんな訳で、ヴィエイユ・ヴィーニュの方も気合が入らず・・・、アドヴォケイトに丸投げで許していただこうと思います。
2006 Domaine de la Janasse Chateauneuf du Pape Cuvee Vieilles Vignes
Robert Parker
Point (95-96+)
$89-$127
Drink 2011 - 2036
Wine Advocate # 173 Oct 2007より抜粋
2006 Domaine de la Janasse Chateauneuf du Pape Cuvee Chaupin
Robert Parker
Point (93-95)
$69-$80
Drink 2007 - 2022
Wine Advocate # 173 Oct 2007より抜粋
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要は100%グルナッシュで造られた外交的なキュヴェ・ショーパンはすでに美味しく飲めるし、15年以上は持つ。ムールヴェードルとシラーをグルナッシュにセパージュしたヴィエイユ・ヴィーニュはこの2006年ヴィンテージで最も素晴らしいもののひとつと言え、より複雑性を持ち25年に渡って飲めるだろう・・・ということです。
もし2006年生まれのお子さんがいらっしゃり、バースデイイヤーのワインをリーズナブルにお探しなら、ヴィエイユ・ヴィーニュはとても良い選択だと思われます。これほどのクラシックな評価をされながら、万札+アルファで購入できるワインは、他にはまず有りません。
また、比較的近い将来にのんでみたいぞ!と思われるのでしたらショーパンが良いと思います。きっと期待を裏切らないでしょう。ご検討ください。
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