【柔らかくふんわりとした果肉を感じるテクスチュアからの・・品のある果実、柑橘がノーズに感じられる、飲んでいて心地良さ、リアルなフルーツ感のあるサンセールです!】
セバスチャンのワインと御縁が合ってから、翌年彼の醸造所に訪問した時に言いました。
「私もこの3つの最高の畑で醸造してみたい」と…。
「えッ ?」
セバスチャンは意味が解らないようでした。
「実は2011年が最後の私の畑のソーヴィニヨンブランの醸造でその畑は売ってしまうのです。だから2012年からはここで造りたいと・・・」
私は自分の畑をCotとPinot NoirとChardonnayの自分で植樹した3つの品種に絞った為、残念ながらソーヴィニヨンブランを手放す事にしたのです。1年は365日しかないので、時間配分の関係でした。でも
「最も好きなソーヴィニヨンブランをTouraineより格上の、それも馬で耕しているセバスチャンの葡萄で仕込めたら幸せだろうな…」
って思い、それをポロッと口にしたら
「いいよ…」
と。本当だろうか ??? そこからこのプロジェクトがスタートしました。
セバスチャンの醸造方法は、基本は全て一緒です。収穫後葡萄を絞り、大きなタンクで1年発酵させ、もう1年古樽で熟成させる…と。しかし私がBOIS LUCASで行ってきた醸造方法は違います。プレス後直ぐに樽で発酵・熟成させるのです。私にとって完全還元化のタンクでゆっくり発酵させるより、木の目の詰まっていない新樽で柔らかい還元化で、自然なスピードで発酵させる方が好きだからです。どっちが良いか、それぞれの考え方があります。その私の方法で、セバスチャンの葡萄で仕込んだサンセール。是非とも2人の醸造の違いをお試し下さい。
(新井順子)

順子さんからのオファーが有って、2017年もののセバスチャン・リフォーのところで造ったサンセールのサンプルをいただきました。
早速飲んでみたところ・・美味しいんですよね~・・。
セバスチャン・リフォーのサンセールも飲んだことがありますが、結構に違う感じがしました。色彩も・・熟成の影響も有るかとは思いますが、So2 を入れないサン・スフルですので、若干、暗めに見えますが、
「味わいには全く・・落ちたと感じる部分が無い」
です。非常にピュアです。
色彩から想像されるような果実や柑橘が柔らかなミネラリティと共に感じます。マンダリンオレンジ的な感じも有って、
「・・お~・・ソーヴィニヨンで・・こうなるか~・・♪」
と言うような非常に心地良い感じです。
しかも、
「柔らかな果肉」
を感じさせるテクスチュアで、非常に良いと・・感じました。
まぁ・・ほとんどのショップさんが、「ただ並べてるだけ」のようで、ネットを徘徊してみても余り売られてもおらず、販売していてもまともなテイスティングコメントも無く残っているようなので、きっと順子さん的には・・
「・・なんで売れないの!??」
とキレ気味なんじゃないかと・・(^^;;

そして、残糖と言うんじゃなくて、果実的な甘みが有って、非常にふっくらとしていて柔らかなんですね・・。
ディディエ・ダグノーのようにクリスタルな感じのミネラリティがギッシリ有ってめちゃ硬質!・・と言うのとは、
「ある意味、真逆!」
です。So2無添加と言うことも有るかと思いますが、飲み心地が良いし、酔いは非常に軽いです。果実のリアル感を感じますが、五味がしっかり存在すること、それが良い熟を得た性も有ると思います。
そうだなぁ・・でも順子さんのソーヴィニヨンを飲んだことが有る方なら想像できると思うんですが、バッキバキな感じじゃぁ・・無いでしょう?
どちらかと言いますと、果実の肉がホロホロと感じられるようなテクスチュアから、ふんわりとした柔らかさとふくよかさが、じわ~っと出てくるような軟質な味わいですよね。2017年もので熟成しつつあると言うのも有ると思います。
そう言う意味ではボワ・ルカ時代のソーヴィニヨンとは同質ですが、そこは・・
「サンセール」
ですから・・よりブルゴーニュに近いと言う地理も有ってか、ブルゴーニュらしい味わいです。
こりゃぁ・・美味しいし、多分、他のネットショップさんでは売り辛いでしょうから・・ここはNoisy wine の出番かな?・・と言うことで・・お勧めいたします。美味しいですよ・・。順子さんらしい味わいです・・いや、馬力が有ると言う意味では無いですよ。彼女らしいセンスが光る味わいです。お勧めします!是非飲んでみてください。