【これは・・柑橘を「これでもか!」と凝縮させて詰め込みつつ・・それが全く外に出て来ていない、ある意味本当に化け物状態。今開けてはいけません。】-----以前のレヴューを掲載しています。

凄いですね~・・そう、ある意味・・ディディエ・ダグノーは・・こうでした。勿論その頃は「セック」は造って無かったと思いますが、
「要素をこれでもか!と詰め込んで、でもほとんど何も外には放出しないワイン」
それがディディエ・ダグノーのワインだった・・そう理解していました。初めての出会いは1990年代でしたが、
「ディディエ・ダギュノー...って知ってますか?」
と、あるエージェントさんからご紹介いただいたのがファーストコンタクトでした。
そう・・ダギュノーって言ってたと思いますが、noisy は勝手に「ダグノー」と読んでいましたら、そのうち世の中がダグノーと呼ぶようになっていました。ルジェもそうでしたよ。昔は結構に、
「エマニエル・ルージュ」
なんて呼ばれていました。それはなんか違う・・と思って、「エマニュエル・ルジェ」と書いてネットで販売していましたら、いつの間にか・・そう呼ばれるようになっていました。最近はそのようなことは余り無くなって・・noisy的な読み方がされることもなく、ただnoisy のところだけがそう呼んでいる・・たとえば、「オーセ=デュレッス」とか・・(^^;;
で、この2017年のバビロン・セックですが・・これはもう・・
「・・絶対に勘違いされる状態!」
だと・・・思います。

もう・・ドライフルーツを滅茶苦茶一杯にガラス器に詰め込んであるものの・・
「そのフタを開けた時の凄い匂いのする状態!」
に近いんじゃないか・・と思います。
そしてその状態から、ちょっとやそっとじゃ変わって行かない・・(^^;;
ですから、これは2~3年・・そのままにしておくべきだと思います。どうしても飲むなら、飲む2~3日前に平底デキャンタに落としておくとか、相当工夫をしないと本性にはたどり着けないかと思います。
ですが、ポテンシャルは呆れるほど高いと思いました・・ので、この相当な匂いのドライフルーツが、やがて柑橘+ドライフルーツに変化して行くまで、なんとかそだて上げて欲しいと思います。
しかもこのセック...何故か価格がリーズナブルになっているんですよ・・。間違ってないのか、ちょっと心配になりますが・・まぁ大丈夫でしょう。是非ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【激旨!分厚いボディから漏れ出る柑橘のピュアさ!感動的です!】
ようやく飲めました!・・そもそも何本も入荷しないので、テイスティングするのは難しいワインなんですね・・ダグノーのキュヴェで未だに飲めていないのは「サンセール」です・・。比較的最近リリースしたのがサンセールですので、まだ皆さんも飲めていない=人気が高いと言うことで、引く手が非常に多いです。
こちらはジュランソンの古代品種を用いて造られた「ドライな方」です。少し前までは「ドゥミ・セック」だったように思いますが、最近は・・こんな感じだと思いますよ。
「ジュランソン・モワルー」
昔:やや甘口
今:僅かな甘口
「ジュランソン・セック & ドゥミ・セック」
昔:僅かな甘口
今:辛口
なので、ほぼ残糖を感じないのがこちらです。
しかしながら・・滅茶苦茶複雑な味わいです。中域のボディも結構に分厚いです。そして余韻も滅茶長い・・。
そもそもここジュランソンはピレネー山脈の丘に有りまして、そもそも・・ピレネー山脈は、
「アルプス山脈よりも地層が古い!」
と言われています。
WIKIペディアによりますと、
古生代から中生代にかけて海底の比較的浅い場所に堆積してできた地層が、特に古第三紀始新世頃の大陸移動に伴う圧力の影響を受けて隆起や褶曲を起こしたことによって、ピレネー山脈の原型が形成されたと考えられている。その後、降雨や流水などによる侵食などの影響などを受けて、現在のピレネー山脈の形状になったとされる。こうしてできた現在のピレネー山脈の山体を構成する主な岩石は花崗岩であるものの、山脈の西部の周辺部には石灰岩なども見られる。
と言うことになってますので、
「古生代から・・と言うことになれば、ブルゴーニュ等が中生代とするなら、もっと以前に隆起してできた?」
とも言える訳ですね。
それに加え・・「アルプス・ヒマラヤ造山帯」に属していますので、西は大西洋からジュランソンを通り、ヒマラヤを通り抜けマレー半島まで・・と言う、地球を半周してしまうような大きな造山帯に存在している訳です。
ですが、プティ・クルブ種、グロ・クルブ種、グロ・マンサン種、カラマレ種、ローゼ種 と言われましても・・まぁ、「マンサン種」位は何とか知っているとしても、
「その特徴は?」
などとはまるで言葉にできない・・むしろ、昔からの「安ワイン」でしかイメージが沸かず、結局は、
「ダグノーのジュランソンは別物!」
と言うしかない訳です。
しかしながら、それでも仕上がったバビロンは一般的なシャルドネよりも構造が大きく、重心は低く、超高域の伸びやかさまではシャルドネに及ばない・・みたいなイメージですが、ブルゴーニュのシャルドネとは比較するのが難しいほど複雑性に富んでいるのも事実だと感じます。そして、ダグノーのワインに共通された「洗練性」が有りますので、
「うわ~・・凄い・・」
と思ってしまうのでしょう。
モワルーも美味しいんですが、流石に価格がね・・ヤバイです。太い柑橘のアロマと重心の低い味わい、是非お楽しみくださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【コンディションは非常に重要です!】--以前のレヴューを使用しています。 時折友人たちと集まってワイン会・・と言うよりは完全な飲み会ですが、ワインを持ち寄って「あ~でもない、こ~でもない、そ~に決まっている」とぎゃぁぎゃぁ・・うるさくやったりしているnoisyです。
この間・・結構前では有りますが、「とってもコンディションの良いディディエ・ダグノー」と、「とってもコンディションの良く無いディディエ・ダグノー」をお持ちになってくださった方がいらっしゃいました。彼女も、おそらく「とってもコンディションの良く無いディディエ・ダグノー」が見るからに・・いや、液体の色を見るにつけ、
「これはコンディションが悪いんじゃないかな~・・」
と感じていたようで、
「2本とも駄目だったらどうしよう・・」
と、ワイン会参加者ならではの恐怖にもにた切迫感みたいなものに囚われていたように思います。
まぁ、色合いを見つつエチケットのヴィンテージや輸入者シールを確認すると、
「あぁ・・輸入がxxxxxxか・・。問題はここかな」
とか、
「輸入がxxxxで販売店がeeeeeか・・。店の管理が悪いな・・」
とかがある程度判ってしまうわけですね。
その上で飲んでみると、まぁ、酔っ払っていない限りは、物流の問題なのか、管理の問題なのか、店かエージェントか造り手か・・などは、ほぼ完全に理解できる訳です。もちろんですがワイン屋ですから、皆さんの知らない情報・・特に余り外にはおおっぴらに出来ないような情報も知っていたりしますから、その総合判断は有る程度の確実性を持っているかなと思うんですね。
勿論、皆さんの中にはプロ顔負けの実力をお持ちの方も大勢いらっしゃいますし、我々よりも情報網も行動力もお持ちの方もいらっしゃいますから、決してプロじゃないから・・などと偉そうなことは申しません・・。まして、ワインを楽しむということは、その人が楽しければ良いわけですから、その楽しみの中には修行にも似た辛い時間も含まれるわけで、先の彼女も、
「2本とも駄目だったら・・」
等と言うような圧迫感でさえ、ある種の楽しみに切り替えることが出来るのがワインを飲むことによって生まれますからね。
で、思ったとおり、少々「重い・・暗い・・鉛のような色合いを含むとってもコンディションの良く無いディディエ・ダグノー」はやっぱり全然駄目で、しかし一方の「突き抜けたような照りを含むとってもコンディションの良いディディエ・ダグノー」の、全てを許容してくれるような感動的な味わいが、駄目なダグノーをも、「コンディションの大切さ」とか、「どこがどうゆう風に駄目だと駄目なのか」とかを教えてくれる良い教材としてくれちゃう訳ですね。
案の定、「とっても状態の良く無いディディエ・ダグノー」は、全く温度管理など出来ない悪名高きコンビニエンス・ストアの造りのショップで購入された棚曝しの熱劣化ワインだった訳で、自然派ワインを平気で温度管理の無い場所におくことができるショップの姿勢がそうさせたということなのでしょう。
今回のディディエ・ダグノーは、フィネスさんから分けていただいた貴重なアイテムです。コンディションは非常に良いように見えます。ただし、サン=セールのエチケットは手で貼る時に少し失敗したようです。ご了承ください。
ダグノーの看板ワインである「シレックス」ですが、2013年を送ると連絡が有ったものの来たのは2012年でした。なので、2012年は以前にご案内していますのでご注意くださいね。「同じものを仕入れてコンディション比較」・・なんて言うシビアな企画のワイン会・・も良いかもしれません・・(^^;;まぁ、飲み頃は凄い先になるかと思いますが、1カ月間、2~3日置きに30mlずつ楽しむ・・なんていうことが平気で出来ちゃうのがディディエ・ダグノーのマンモス・ミネラリティの魅力でも有ります。30日経ったって、全然崩れないですからね・・香りも凄いです。どんどん柑橘が出て来ますよ。是非ビックリしていただきたいものです。
ピュル・サン の畑はシレックスより小粒の火打石に覆われていますので、より判りやすいかと思いますが・・これで充分旨いんですよね~・・noisyは大好きです。こちらは2011年です。
普通のブラン・フュメはずっと以前「アン・シャイユー」の名でリリースされていたブレンドものです。これでも・・普通に・・最高に旨いです。しかしながら、直近の状態しか見えない方々には、
「・・・すっぱいだけ」
などとブログに書かれてしまうでしょう。ワインを味わうには想像力が不可欠です。結果だけを見て、今までの経験を繋ぎ合わせる努力をしないと想像力はたくましくなりません。もし飲まれるならやはり4週間掛けて少しずつ飲みましょう。・・もしくはデキャンタに落として2週間、毎晩栓を抜いてグルグル回して・・また栓をしてください。2週間後には少し開いてくるかと思います。
サンセール・ル・モン・ダネ・シャヴィニョール はディディエが開墾したサンセールの銘醸畑です。まだ樹齢が若いそうですが評判は高いようです。実はnoisyは飲んだことが無いです。非常にレアです。担当のK君は余り気に入ってないようです。エチケットにはヨレが有ります。ご了承願います。
ジュランソン・レ・ジャルダン・ド・バビロン は、これも最近出し始めたセックで辛口(・・余り甘く無い・・と言う意味)です。モワルーでは無いのでご注意くださいね・・辛口の方です。これもまだレアです。
そんな訳でフィネスさんもののディディエ・ダグノーです。いろんな意味で・・面白いアイテムかと思います。決して今までご紹介させていただいたディディエ・ダグノー(一応正規です)もコンディションは良いですが、さて・・どんなことになりますか、楽しみでも有ります。ご検討くださいませ。
以下は以前のコメントを使用しています。
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【2009年からはベンジャマンの仕上げたヴィンテージ!!見事にディディエ・ダグノーを継承しました!素晴らしいブラン・フュメ・ド・プイィ!】 元々はディディエの補佐をしていましたので、ベンジャマンになったからと言って大きく変わることは無いだろうと・・は思っていましたが、それでも一応のチェックをしなくては・・と云う気持ちを抑えられずに、ベースのブラン・フュメ・ド・プイィを飲んでみました。そして・・安心しました。・・そう、何も変っていないと。あの、ガラスのような、石英のような厚みのある透明なミネラルの風味に、奥底から徐々に沸いてくる白、黄色の果実。酸度のレベルの高さとグリップの強さ、余韻の長さなど、いつものディディエ・ダグノーの味わいです。
どこかのコラムに書かせていただいたはずですが、人間は脳の5~10%しか使用しておらず、記憶は一体どこに仕舞って有るんだろう・・・noisyは、ちょっとその辺に置いておき、時折取りに行っているように思う・・と。大体、年間途轍もない本数を20年もテイスティングしておいて、そんな記憶を・・忘れてしまっている部分が有るにせよ、自分の内部に留めておけるはずが、いや、自信が無い・・みたいなことでした。
先だって斜め読みしたある本には、衝撃的な内容が書かれていました。ケンブリッジ大学の2年生だか3年生のとても数学が優秀で運動も得意な方が、ラグビーの試合中、頭を蹴られて脳震盪を起こし、病院に搬送されたそうです。そこで彼はビックリするような事実を知ります。何とCTスキャンの結果、彼には脳がほぼ無いことが判明したんです・・実際には5~10%ほど、隅っこに脳組織と思われるものが有ったんですが、その他の部分には骨髄液が満たされた状態だったそうです!彼は、自分が脳を持たないことにショックを受けていたそうですが、トップクラスの優秀な学生であり、しかもスポーツも万能だそうで、普通以上に普通に生活している・・・そんな内容でした。
noisy のお客様にはお医者様も多くいらっしゃいますし、学者の方も沢山・・いらっしゃいます。上記は本に書かれていた事実では有りますが、内容が事実かどうかは確かめようが有りません。でも、現代の常識が、全て正しいとは思えませんし、
「そんなバカな話しにつきあってられね~・・」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。でも、脳が一部、場合に寄っては半分以上欠損していても、普通に生活してらっしゃる方も多く存在するようですし、少なくともそれは事実です。脳が損傷を受けると、脳内の出血がその人の生命に大きな危機をもたらすかもしれませんが、それらを含めて脳が記憶の全てを担っていることの証明にはなっていないように思います。
だからと言って、noisy が思いついたように、
「記憶は中空の・・その辺りに置いてあって・・」
とは、とても言えないかもしれませんが、考える以上に突飛過ぎてはいないかもしれないとも・・感じています。
良く、仲間や連れ合い、子供さんを亡くされても、
「何故かいつもそばにいるような気がする」
とか、
「彼の声が聞こえるんだよ」
等に始まり、
「自分の知らない記憶が突然現れてきた」
なんてことも有るようです。
だから、もしかすると、脳は記憶を実際に持っているんじゃなくて、記憶にアクセスする方法を知っているだけなんじゃないかと・・思っちゃったんですね。でももしそうだとするなら、ベンジャミンもディディエの記憶にアクセスできない訳では無いとも考えられます。受け取る気持ちが強く有る人と渡したい気持ちが強く有った人同士なのでしょう。
まあ、確かにトンデモ話では有りますが、限りのある脳細胞の10%で覚えられる情報はたかが知れているんです。それは間違い無いでしょう。そして仲の良かった父、ディディエと、ディディエの記憶と一緒に、ベンジャミンも素晴らしいブラン・フュメ・ド・プイィを造っているのかもしれません。でもまあ、御伽噺として聞いてくださいね。
「・・・証明しろ!」
などとは決して迫ってこないように・・お願いします・・(^^
2009年のブラン・フュメ・ド・プイィはアドヴォケイト(91~92+)です。noisyもほぼ同様に思いますが、飲み頃予測の2010~2018には・・とてもじゃないが賛同できませんね。早くて2015からです。それでも飲めないことは無いですが、何日も何週間も掛けて楽しんだほうが良いでしょう。2015年から2030年頃まで持つワインです。
その他のワインは飲んでいませんが、2009年のピュル・サンはアドヴォケイト(92~93+)とぶっ飛びの評価、飲み頃予測2010~2020とこれまた間違った評価です。ポイントは信頼できますが飲み頃予測はでたらめです。ビュイッソン・ルナールも(92~93+)でマチュリティは書いてないです。かのシレックス2009年はさすがに(93~94+)・・・。飲み頃は2010~2022だそうです・・・これも無いです。ダヴィッドさんはよっぽど硬くて若いワインがお好きなんでしょう。
そして、昨今造りはじめた実に秀逸、且つ希少なサンセールは・・・すみません・・・1本だけしか入らなかったので、申し訳ないけれどセットを組ませていただきました。売れなければnoisy用です!・・・だって、noisyだって飲んだ事無いんですよ・・!畑名も入ったし、デザインも変ったし・・。
そんな訳で、ディディエの後継者は、彼の遺志をしっかりと受け継いだようです。是非・・ご検討くださいね。お奨めします!
以前のコラムより転載です。
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【すぐに飲むなら実験的に!】 はっきり言って、物凄いワインです。ボーヌの偉大なシャルドネと同列に語られるべき・・・です。しかし、購入してすぐそれを確かめようとしても、ほとんどの方が理解出来ないと思います。最低10年は置くべきワインですので、もし飲まれるのであれば・・・2週間掛けて毎日一口ずつお楽しみください。そして、
「美味しくなってきたかな?」
と思ったら少し多めに飲み、
「・・・・何か、全く何も出てこない・・・」
と思われたら、その日は諦めましょう。抜栓してもコルクを逆ざししたまま1カ月は平気で持ちます。(もちろんセラーに入れてくださいね)半端なポテンシャルじゃあ無いことを肝に銘じておきましょう。有名なワインですので時折、ブログでも取り上げているようで、中には否定的な見方の方もいらっしゃいますが、それはそれ、本当はどうなのかは、自身で確かめると良くわかると思います。
なお、正規の取り扱いなのかそうでないのか良く判りませんので、一応非正規、とさせていただきますが、状態は万全だと思います。少なくて飲めませんので、以下に以前のレヴューを掲載しておきます。よろしくお願いいたします。是非ご検討ください!
ここから2004年の時の文章です━━━━━
【何というアロマ!何というべき長熟さ!絶句です!】 ロワール上流のサンセール対岸、プイィ・フュメに凄い奴がいました。その名も「ディディエ・ダグノー」。 皆さんもおそらくご存知でしょう。
今回は正規品のご案内ですが、さすがにこの世界情勢の中でやや値上がりしてしまいました。トップ・キュヴェのシレックスは大台を超えてしまいましたね。
で、早速飲んでみました。結果2004年のディディエ・ダグノーは...
「べらぼうな出来!」
と、安易に断言してしまいましょう。
飲んだのはシャイユーの後継と目される「音符のエチケット」のブラン・フュメ・ド・プイィとピュール・サンです。細かな部分は後に掲載しますが、溢れんばかりの軽量なマンモス・ミネラルと素晴らしいバランスを持った巨大な酸。まるで眠りから目覚めるように、まどろみながら、のんびりのんびり巨大化してゆきます。何メーターか離れていても、メロンやレモンのアロマが飛び込んできます。さらには「酸っぱい」とさえ感じられる酸ですが、まことに美しい輪郭を持っていますので、長熟さをアピールしています。
もっとも、勘違いして欲しくないんですが、今の状態で、
「美味しい!」
と感じられる方は少数派でしょう。3~5年ほど置いた状態からでしたら、その数は過半数ほどに達すると思いますし、10年置けば大多数になるでしょう。
もし、ディディエの2004年を早い段階で抜栓されるのであれば、そのアロマの複雑さと量、酸と構成の巨大さを確認していただき、もし、好みではないな、とか、美味しいと感じられないとしても、
「ん?これから先が楽しみなワインだ、と考えるべきなのかな?」
と、理解して欲しいと思います。本当の姿が現れるのは..10年くらい掛かりそうです..
● 2004 ブラン・フュメ・ド・プイィ
音符のエチケットだったので、ミュージシャン崩れの noisy としましては、しっかり頭の中で音符の音を鳴らして見ました..。そしたらまあ、なんと..音楽をかじった方なら判ると思いますが、重なるほとんどの音が半音違いで「不協和音」なんですね~♪♪..で、ほんの何箇所かが3度か5度違いの和音という音符..で、結局最後の1度と5度の和音で丸く収めるという曲でした。音楽的には、
「何もない..」
という結論です。(そんなところはどうでも良い、という声が聞こえてきますが..)
味わいは、ピュール・サンに比較すれば、珪藻土系のミネラルに石灰が混じり、やや黄緑のイメージが拡がって行きます。飲み頃はやっぱり先で2~4年後からでしょう。飲み方は、最初1杯だけ味見をして、その後はデキャンタすることをお奨めします。栓をしたまま2週間置いても全く落ちないと思いますよ。
● 2004 ピュール・サン
ものすごいミネラルと酸、エキスの塊りでした。2週間近く経っても、アロマは生き生きとしています。酸の美しさは、やはりセロスやコシュ=デュリを思い出します。酸の性格が似ているのはコシュ=デュリでしょうか..素晴らしいソーヴィニヨン・ブランだと思いますが、今の状態で美味しいと言える人..それはプロですね。飲み頃は3~5年経ってからでしょう。
● 2004 シレックス
飲んでいないので判りませんが、ピュール・サンの出来から想像するに、トップ・キュヴェのシレックスは最低でも5年以上置いたほうが良いでしょう。量は少ないです。
● 2004 ビュイッソン・ルナール
実を言うと、このビュイッソン・ルナールは一番少ないです。裏ラベルには名前の由来が書いてありますので、お暇でしたら読んでみてください。ノー・テイスティングです。