
どうでしょう?・・中々に良い色合いをしていると・・思いませんか?濃くなく、薄く無く、微細なグラデュエーションを感じる色合いだと思うんですが・・。
2007年~2008年頃のオーレリアンのピノ・ノワールも、実はコソコソ飲んではおりまして・・。こんな官能さを見せるような色合いではなかったと記憶しています。もっと一面的な感じで、綺麗でちゃんとできてはいるけれどちとツマラナイぞ・・と、そんな感じでした。
まぁ・・・リアルの第54号で、軒並み高得点を出しちゃいましたからね・・。特にジュヴレ=シャンベルタンはポテンシャル93ポイントまで付けちゃってますから、そうなると目ざといワイン屋さんたちは放っときゃしないですから、noisy が気付いたときには手遅れで・・ジュヴレは完売していました。
それでも高得点ながら他のワインは残っているそうでして、
「・・・何だかな・・」
と言う気持ちも有ります。
まぁ、noisyにはnoisy的なやり方が有りますんで、やはり自分でちゃんとチェックしないと気が済まないもんですからのんびりやります。
天性のものを感じる、昔のオーレリアンに戻ったような、素晴らしいバランスの美味しいフィサンであることをお伝えしたいと思います。
やはりオーレリアン・ヴェルデと言えば、
「他の造り手よりナチュラル」
「他の造り手よりエキス・旨みが濃い」
「他の造り手よりリーズナブル」
と言う、三拍子揃った造り手だったと思うんですね。
新しい設備だけに頼らず、一度は捨てたはずの古いものも使用しているようです。新樽というよりは何度か使用した古樽が主体でエルヴァージュしているか、もしくは樽の要素を多く付けないようにしていると思います。非常にピュアで綺麗です。ナチュラルさもしっかり感じます。
フィサンの、少しジュヴレに似つつも、グリップから少し「ス~ッ」と抜けて白っぽい土を感じさせる見事なテロワールの表現です。丸さの有るエキスがしっかり出ていて往年のオーレリアン・ヴェルデを感じさせてくれます。赤と言うよりは赤紫の果実がしっかり有り、適度に中域を膨らませ、滑らかで穏やかなカーヴを描きつつの余韻がまた良いです。まぁ・・この見事な色合いを見せ付けられたら・・飲んでみたくなっちゃいますよね?
2014年の強い感じを余り見せないように、ブルゴーニュらしいエレガンスをちゃんと見せつつも纏め上げているのは、
「オーレリアン・ヴェルデ、ついに復活か?」
との思いを強くさせます。
そして・・何よりもリーズナブルですよね?・・あのドニ・ベルトーよりは高いですが、普通の生産者から言ったらとんでも無く安いと言えます。
ベルトーのフィサンともやや違いまして、ベルトーが滅茶苦茶・・鬼のようにドライなのに対し、オーレリアンは酸の構成が豊かでジュヴレ寄り、しかも旨みが強いです。どちらが好きか・・は人に寄るでしょう。旨みたっぷりの美味しい酸・エキスはオーレリアンの専売特許??です。このフィサンにも生きています。
そんな訳でして、7~8年振りの新ヴィンテージのご案内になったオーレリアン・ヴェルデです。是非飲んでみて下さい。一推しです!