
2016年もの、村名クラスが届き始めました。
まぁ、エージェントさんによって輸入の様子はそれぞれですが、一般的には、ひとつの造り手のアイテムは、
「一気に」
同じタイミングで輸入されるかと思います。
しかしながら現在のオーレリアン・ヴェルデの正規輸入のディオニーさんは、結構にバラバラです。2016年のオーレリアン・ヴェルデの輸入は、下級クラスのACブル赤、オート=コート赤がまず到着、その後上級キュヴェのヴォーヌ=ロマネ・レ・ボーモン1級、ニュイ=サン=ジョルジュ1級各種、オート=コート白と到着し、そして今回のジュヴレ=シャンベルタン村名、ヴォーヌ=ロマネ村名と、今のところ三段階に分かれました。まだシャンボール村名などは届いて居りません。
「だから・・何?」
と言われそうですが・・特には無いんですね。ただし、この辺りは意識してそうしているのか、ただ単にそうなってしまっているのか・・で、若干変わってくるものも有るかと思います。今回はその辺の話しは一応スルーします。
昨年のジュヴレ2015年も良い出来でしたし、2014年ものはリアルワインガイドでもかなりの評価が付き、ほぼ一瞬で完売したようです。
2016年ものは・・色合いを2015年ものと比較していただくと・・正直ですよね・・色は。一目瞭然じゃないですか。
より濃密で温かい色合いをしています。2015年ものは「より冷ややか」なニュアンスが見えるかと思いますので、
「2016年ものは2015年ものよりも濃度が有り、酸は柔らかい。」
です。
冷ややかでややソリッドに仕上がった2015年ものは、リリース直後はややエッジが目立つ感じでしたが、2016年ものにはそれは有りませんで、深い果実の風味がドライにビターに感じられます。良い感じです。
そしてやや鉄っぽいジュヴレのニュアンスと赤、赤紫の果実、心地良い仄かなスパイスが迎えてくれます。酸は上記のように柔らかめですので、妙な引っかかりが無くとてもスムースです。当然ですが開き切ることは現段階では無いんですが、このレベルなら早めに飲み始めてもOKです。2015年ものは・・この秋以降でしょうかね。
リアルワインガイド第62号は、今飲んで 91 ポテンシャル 92 飲み頃予想 2019~2043 と言う感じですが、noisy 的にもほぼ同様です。飲み頃予想は「今~」とするかもしれません。厚みのある味わいですんで、一旦閉じても美味しく飲めるレベルかな・・と言う理解です。
良く出来たジュヴレでした!2016年のネガティヴさは感じませんし、深くて柔らかくビターで旨いです。超お勧めです!是非飲んでみてください!
以下は以前のレヴューです。
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【ポテンシャル高っ!・・とても素晴らしいワインですが、少し先まで待つのがベターです!】

いや~・・良い感じの赤紫色ですよね・・。そんな感じの小果実、ベリー系果実の群生・・と言うか、狭い空間に新鮮な赤紫のベリーを詰め込んで5分待ってから鼻を突っ込んだような・・!・・そんなニュアンスがピュアにむせるほど感じる素晴らしい仕上がりでした。
コルクを抜くともう・・すぐに立ち昇る果実のアロマと透明感漂う石灰、そして鉄っぽさ、僅かに・・でも伸びやかな新鮮果実のスパイシーさが感動的です。
非常に凝縮していて、しかも結構に複雑性が高いです。中域はそこそこに有りますが中々に膨らんでは来ないですね。30分ほどでしなやかになってきましたが、そんなレベルで留まらないでしょう。余韻は石灰感、鉱物感、ビター感、スパイス感を漂わせつつ、とても複雑で長いです。
どうでしょうね・・今飲むなら30分前に抜栓しておいた方が良いかと思います・・が、これも飲まれるタイミングで変わる可能性が大です。輸入時の疲れが取れると結構変わりますから・・。
まぁ、オート=コート・ド・ニュイ赤の「ぱっかーん」と開けたような・・北海道の草原を見ているかのようなイメージからは、まだまだ・・な感じですから、飲み頃は結構先かな?・・と思われます。

この2枚目の写真をご覧になられれば、
「・・おっ・・美しい色合いだが、かなり詰まっていそう・・」
と感じられるんじゃないかと思います。現実には、かなり凝縮していますしミネラリティも高いです。
リアルワインガイド第58号で徳丸さんは、今飲んで91+ ポテンシャル92+ 飲み頃予想 2020~2045 とかなりの高い評価をされています。
「なるほど・・そう来たか~・・」
と納得できる評価です。
noisy 的には、今飲んでポイントはやや低くすると思います。ポテンシャル点はほぼ同様ですね。今飲んで点とポテンシャル点の差は1.5~2ポイント位付けるかもしれません。飲み頃予想はほんの少し早めになり2019にするか、2018にするか悩みどころです。経験的には、まぁ、昔のままだとすれば・・ですが、オーレリアンのジュヴレは当初はかなり硬く厳しそうでも、意外に早めに開き出す傾向が有ったように思います。ここでは関係無いですが反対にニュイの1級は結構時間が掛かるイメージです。
ワインとしますとリーズナブルな上にポテンシャルの高い、優れたワインだと言えます。同時にご紹介中のギイヤール・・これは2014年では有りますが、5千円を切ってご案内していますので、これと比較も面白いかと・・。どちらもエキス系ですが、結構に違うんですね~。どちらも凝縮していますが、タイプが違うんですね。さぁ、どちらが好みかと迷ってみて欲しいと思います。
飲み頃自体は少し先になりますが、こちらもお勧めいたします。是非飲んでみてください!
以下は2006年ものご紹介時の文章を掲載しています。
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【リーズナブル村名ラインは混戦!どれも旨いです!】ジュヴレ=シャンベルタン
ブルーベリー・ブラックベリー。質感が素晴らしい。とてもドライでやや硬いが旨い。ニュートラルなアロマが他の生産者とレベルが違う。骨格がしっかりと大きくあり状態も良い。比較的早く美味しくなるだろう。
モレ・サン=ドニ
紫のジャミーなアロマ。やや柔らかでジュヴレより僅かに甘みを感じさせるが、旨味成分を沢山持った酸によるもの。わずかに還元的だが気になるほどではなく、ボリューム感が有り、しっかりした体格。タンニンもあるが磨り潰したチェリー、きれいな土のニュアンスが素晴らしい。
ニュイ・サン=ジョルジュ
3つの中でもっともエネルギーを感じるワイン。甘く、紫に香り、動物的な印象とスパイシーなアロマ。中盤はまだ平坦だが、それでもしっかりバランスを保っている。とてもドライだが中心に芯があり、余韻が長い。
取り合えず、noisy のメモを掲載しました。noisy のマイタイプはニュイですが、ふくよかなモレも旨いし、きれいなジュヴレも捨てがたいです。ジュヴレはドミニク・ガロワと比べると面白いかもしれませんし、モレはオリヴィエ・ジュアンと比較してみてください。ニュイに関しましては、オーレリアンに匹敵するような、野暮ったさの無いニュイの生産者がちょっと見当たりません。敢えて言えば、フィリップ・パカレでしょうか。ちょっと似た感じでは有りますが、オーレリアンの方がよりワイルドな感じです。
こちらからは、お好きなタイプをチョイスしていただければと思います。是非とも飲んで欲しいワインです。よろしくお願いいたします。