
旨い白です。暑苦しく無く、冷たすぎない・・ドイツのザール当たりの鋭角に入ってくる辛口なリースリングとも異なる心地良い柔らかさが特徴です。
エージェントさんによると「僅かにタンパク結合が見られる」とのことですが、まず気付かないと思います・・と言うか、そもそもタンパクの結合なのか?・・と言う気もします。「ミネラル結合」なら判りますが・・。ほんのわずかですが、
「ぽよん」
とした口当たりなんですね。例えてみれば、片栗粉でほんの僅かにトロミを付けたような・・ニュアンスが感じられる方には感じられる・・と言う程度です。
これ、アルザスでは時折有りまして・・と言うか、他の地域ではあんまり見られないんですよね・・不思議では有ります。人体などではアルブミン等が他の物質の結合して血液で運ぶと言う作用があるようですが、アルブミン(アミノ酸が集合したタンパク質の一種)と他の何かが結合したと・・言うのが正解なので有るなら、ナトリウム系のミネラリティが結合した・・と言うような感じです。
しかしながら、これはワインの生成においては当たり前のことです。「ぽよん」が「どよん」とか、「どよ~~ん!」とかの粘っこさを持たなければ、そもそも判らないし、気付かない訳です。なので、気にしなくて良いでしょう。そもそも・・滅茶美味しいんですから・・。
写真を見ていただきますと、その辺が良~く判ります。見たまんまの味わいがしますよ・・ホント。僅かに色落ちして見えるビオ系の味わいですが、アヴァンギャルドでは有りません。フツーに美味しい・・香りにスピード感があり、見事な仕上がりです。ビネール自身も気に入っているようです。
白や黄色の花、果実がふんだんにあり、基本とてもドライ(全くの甘さが無いとは言わない・・)で、中域の充実した盛り上がりが有り、爽やかさを伴った終盤~余韻の返ってくるアロマも心地良いです。
もう・・ふつ~以上に美味しい!秋の晩酌には最高のワインになると思います。ちょっとネガティヴな文章のように読めるかもしれませんが、それは気のせいですよ。非常に気に入ってます。是非ご検討くださいませ!
【飲み過ぎに注意!・・・口当たりが良いのはちょっと危険?】 比較的重量感の有る味わいになるオーセロワにリースリングをセパージュしたアルザスのワインです。発酵の最後の辺りで栓をして、僅かなガスを閉じ込める・・・ちょっとペティアン的な造り方をしたようですね。そうは言っても、コルクを抜くと泡が吹き出す・・・ことはまず無いレベルで、プチプチっと舌先に感じるガスが心地良さを感じさせてくれます。
オーセロワの特徴を言え・・・なんて言われたところで、noisy も判りません・・・っていうか、あんまし関係無いように思います。土地に合っていれば良い訳です。敢えて言えば、ピノ・ブランを少し重厚にしたような・・・ピノ系の味わいで、僅かに赤い色合いを感じる場合が有る・・・という程度ですね。
で、このサ・ブルですが、ビネールのワインに時折見えるヨーグルト風味を僅かに持ち、若くフレッシュなフルーツと、やや熟したようなフルーツの両方を、僅かなガスと共に味わえるという・・・一挙両得の味わいなんですね。フレッシュなキリリとした部分と、とても滑らかな風情が同居しています。
飲み口がとても良いし、コクも充分なので、ついついグラスに手を伸ばす回数が増えてしまうと・・・・結構酔っ払いますのでご注意くださいね。とても美味しいです。お奨めします!是非ご検討ください。