
良い感じの色合いですよね~・・どことなく「モレ=サン=ドニ」を感じさせる、やや暗い色合いと、半透明なナトリウムっぽいミネラリティと透明なカリウムっぽいミネラリティが見えるような・・気が・・するだけですが・・。1992年ですから四半世紀経過した25年ものです。
ドミニク・ローランのワインは、まず外すことが無く、安心して仕入れが出来る点も有難いですが、こちらのワインはおそらく、ボトル詰めしたものをドメーヌから購入していると思われ、ドミニク・ローランが実際にテイスティングして良いと思われたロットのみを扱っているラインです。
そこにドミニク・ローランのテイスティング能力が発揮されている訳ですが、勿論、個体差は有るかとは思いますが、大きく外すことは無く、個体差で稀に・・「ん?」と言うようなことが有る位でしょう。
このデリエール・ラグランジュは、シャンボールの北側の1級畑でして、ボンヌ=マールの南が1級レ・フュエで、その下に有ります。デリエール・ラグランジュの下(東)は、フーリエでもお馴染みのレ・グリュアンシェルです。
レ・フュエやレ・グリュアンシェルには少ししか感じないんですが、デリエール・ラグランジュはボンヌ=マールの庶子のような・・つまり「そっくりさん」ですね・・。それでいて、ボンヌ=マールのように狸寝入りをしてワインファンを困らせるような部分が少ない・・と感じています。
ボンヌ=マールに接しているレ・フュエに余り感じなくて、このデリエール・ラグランジュには感じる・・と言うのは不思議ですが、地下構造に寄るのでしょうから・・そう言うものなのでしょう。
ほぼ完熟状態で、やや大きめの岩のニュアンスにベリー系の果実、白っぽい土、ワイルド系のスパイシーなアロマが感じられ、ちょっとセクシーなブケがムンムンしています。
テクスチュアはシャンボールそのもの・・と言うよりは、モレ=サン=ドニを半分ほど混ぜたようなニュアンスで、近いのはクロ・デ・ランブレイかな・・と思います。そこもクロ・ド・タールを挟んでシャンボールとモレの境界を少し離れていますから不思議な感じはします。
普通に飲んで・・もう、とても美味しいですが、テクスチュア良く飲んでいただくともっと・・美味しいでしょうから、
「出来るだけ細かい澱が完全に降りるまで立ててから」
飲んでください。
結構に見えないような細かい澱が有り、しかも比重の重いミネラリティがたっぷり在りまして、澱をゆっくりとしか下げさせてくれないと思うんですね・・。
あ、また・・コルクもですね、25年も経過していますので・・個体によってはリコルクされているものも有るかもしれませんが、最近は noisy のところでも、息子に抜栓を任せていまして・・しっかりコルクの先端をボトル内に残してくれましたので・・(^^;; ご注意ください。完全に上までスクリューを上げるように、途中で下手に止めないようにした方が折れずに済みます。
ワイルドで官能的な美味しい・・25年ものです。有難いですよね~・・古酒がこの位で手に入るんですから。ご検討くださいませ。お勧めします!