ドメーヌ・エ・ルイ・ジャド
エ・メゾン・ルイ・ジャド
フランス Domaine et Maison Louis Jadot ブルゴーニュ
● 幾つかのドメーヌを所有する実力派ネゴス、ルイ・ジャドの飲み頃ワイン、そして重量級シャルドネが入荷です。まず外れの無いワインですが、熟成を経てさらに飛躍しています。
■エージェント情報
1859年創立、ブルゴーニュ有数のネゴシアンであるルイ・ジャド社は、すでに日本でもお馴染みの顔となった老舗でしょう。ネゴシアンとしてブルゴーニュ・ワインの取り引きにかかわる一方で、総面積105haというブドウ畑を所有する大ドメーヌでもあるルイ・ジャドですが、その造りはブドウの持ち味を素直に引き出しているような、奥ゆかしさを感じさせます。ゆえに、意識的にブルゴーニュのテロワールを味わいたいような場合には、特にジャドのワインは試す価値があると言えそうです。
●2016 Gevrey-Chambertin Clos Saint-Jacques 1er Cru
ジュヴレ=シャンベルタン・クロ・サン=ジャック・プルミエ・クリュ
【ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックがこの位のプライスで購入できるのはもはや一刻の猶予も無いかもしれません。】
安いですよね~・・。とてつもなく安く見えてしまいます。2014年、2013年、2011年ものを以前にご紹介させていただきましたが、天才ジャック・ラルディエールは2012年に一度引退を表明し、2013年にはオレゴンの担当でアメリカに行ってしまいましたので、2011年ものは実質、彼の最後の仕事になったかと思われるクロ・サン=ジャックでした。
実質グラン・クリュと言われながらも、他の1級より少しだけ高価なだけ・・で済んだ時代はもう終わりそうです。フーリエに至っては、下手をするとグリオット=シャンベルタンよりも評価が高かったりします。
2016年ものはワイン・スペクテイター誌が弾けてまして93~96Points、ジャスパー・モリス氏が94Points、、アドヴォケイト誌・バーガウンド、ヴィノスが92~94Pointsと高い評価です。ルイ・ジャドのワインはリリース直後は硬さが見られるのが通常で、10年ほど熟成されたボトルを飲むと、「リリース直後の姿が想像できないほど」です。
noisy も一度か二度、日本のインポーターさんが開催しているテイスティング会にお邪魔したことが有りますが、人の多さとワインの多さ、そしてその硬さに・・驚きました。
「(・・日本向けは誰かの意向でSo2の量が多いんじゃないか?)」
などと勘ぐっており・・、それが当たらずとも遠からずのような気が今も抜けません。
今回もブローカー経由、コンディションは良いように見えますし、透かして見た色合いも・・美しいですね・・。
見逃しが無ければすべて「ドメーヌ・ルイ・ジャド」のエチケットです。これはかの大ドメーヌだったドメーヌ・クレール=ダユを買収した時に所有した畑のもののラベルになります。
前回はすっかり見逃してしまい、ネゴス・ラベルが混じっていてご迷惑をお掛けしました。でも、実際には
「ドメーヌもののネゴスものも中身は同じ」
と言えますので・・。何故って・・その辺は前回以前の記事に書いていますんで、お時間がございましたらご覧くださいませ。ご検討くださいませ。
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【「肩書以外はどこから見ても特級!」とマット・クレイマーさんが太鼓判の1級です!】
実は結構なレア度のワインです。【Domaine Louis Jadot】もしくは【Louis Jadot】 とエチケットの下部に入ったものの両方が見られますが、ここで新たに疑問が生まれないでしょうか?クロ・サン=ジャックは現在5軒の分割所有ですから5人しか持っていないはずですよね。それは、
アルマン・ルソー、フーリエ、シルヴィ・エスモナン、ルイ・ジャド、ブリュノ・クレール
ですから、
「ん?・・ネゴスワインって言うからには、少なくとも買い葡萄か樽買いなの?一体誰が売ってくれるの?」
「あれ?・・ドメーヌものとネゴスものの2種類のクロ・サン=ジャックが有るなら中身が違うの?」
と言うものです。でもご安心ください。xいてますよ!・・
実は、このクロ・サン=ジャックは何を隠そう、あのドメーヌ・クレール・ダユから借りているんですね。まぁ、契約の内容の詳細は判らないので、畑をクレール・ダユから購入したと聞いていましたが、少なくとも全部を購入はしておらず、クレール・ダユの相続者の誰かから借りている部分が有るんですね。なので、法律でその借りている部分はドメーヌラベルを貼れないんです。
ですので、クロ・サン=ジャックに関しましては
「ドメーヌものもネゴすものも同じ」
と言うことになります。良かったですね~!決してドメーヌ・ラベルとネゴス・ラベルの同一年の水平をやろう!・・なんて気を起こさないようにしてくださいね~。
ただし、同じワイン名でドメーヌものもネゴスものも混在する、かなりややこしいルイ・ジャドでは、「どっちも同じ」は少ないですので・・ご注意ください。
因みにワイン・インスージャスト誌は93/100、タンザーさんは91/100と言う、2004年ものならでは思い込みの強そうな平たい評価をされています。
でも、複雑性に富む2004年の、飲み頃を迎えつつあるクロ・サン=ジャックがこんなプライスですからかなり気になるかと思います。希少なネゴスラベルです。どうぞよろしくお願いいたします。
以下は以前ご紹介させていただいた2006年、2000年のドメーヌ・ラベルのクロ・サン=ジャックのレヴューです。
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【ブルゴーニュを代表するワイン・・です!】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。2006年ですので・・・期待は大きいです。ここの醸造家はジャック・ラルディエール。言わずと知られた大御所です。
ジャック・ラルディエール・・・noisyは饒舌な彼が言ってることをほぼ理解できませんが・・・まぁ、理解力不足なのでしょうけど・・仕上がってきた上級ワインには素晴らしいものが多いです。このクロ・サン=ジャックもそんなアイテムのひとつですね。
ジャドでは、一部ビオと言うか有機と言うべきか、そんな区画も残っています。経験上飲んだ感じではビオと言う感じはしませんが、有機、もしくはそれに近いと思われます。時々、グラスをスワリング際の回転方向を、一般的な左から右、反時計回りではなく、時計回りにするべきだ・・・それはスパイラルの時計回りの回転方向がエネルギーを増大する方向に動くから・・みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいますが、ジャック・ラルディエールもその一人・・・。個人的には、
「それは逆だろう!」
と思ってますし、
「小さなグラスの中でそのようなことを考えてもほぼ無意味・・・まして立体でボウル形状をしているグラスでは、仮に逆方向に向かっても上方向への動きも当然起きる・・。平面的に考えすぎでは?」
と思ってますので・・まぁ、良く判らない訳です。
いずれにせよ素晴らしいワインであることには間違い無いでしょうから・・ここはぜひ頑張ってGETしてみてください。
以下は2000年の同じワインのレヴューです。
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【そろそろ飲めるぞ!エロティックなクロ・サン=ジャックに変身していると思います・・】
ドメーヌ・ルイ・ジャドのクロ・サン=ジャックです。ところで・・・2000年のワイン、今頃はどうなっているか、検証されていらっしゃいますでしょうか。昨今だと例えばニコラ・ポテルのヴォーヌ=ロマネ・レ・プティ・モンなどは、滅茶苦茶美味しかったでしょ??
でも、2000年のそのレ・プティ・モンも、リリース時にはほとんど見向きもされなかったはずです。まあ・・リリース時に飲んでもさして美味しさは感じられなかったでしょう。そして、誰もそれなりの評価点さえ・・付けなかったでしょう。
「2000年のブルゴーニュ・ピノは駄目・・」
そのように最初から言われてましたから・・ね。noisy はブルゴーニュらしいヴィンテージだと言っていたはずです。グレートだとは言ってませんが・・。
でも、今、2000年のワインは飲み頃を迎えつつ有ります。きちんと造られたワインは、裏に隠し持っていたものを表に出し始めています。
「2000年のピノって・・・誰が駄目って言ったのよ!」
きっと、そのように感じて貰えるんじゃないかな?と思っています。しっかり造られたピノ・ノワールは、いつか一度以上必ず、花開くものだから・・・です。クロ・サン=ジャックは、やはりどんなヴィンテージでもクロ・サン=ジャックなんです。ドメーヌ・ルイ・ジャドも・・どんなヴィンテージでも、ドメーヌ・ルイ・ジャドなんですね。それを判って欲しいなぁ・・・と思います。グレートイヤーを追いかけていると、極端に飲み頃が早く来るか、とても遅いか・・・に最近はなっているはずです。ご検討ください。きっと美味しいと・・・期待を持っています!
■ ここでちょっと息抜き??
ジュヴレのル・クロ・サン=ジャックと言えば、誰しもが認める特級並みの素晴らしいワインですが、1級格のままで放置されています。で、この畑・・・面白いですよね。皆さんも血眼になって求めていらっしゃる、かのフーリエのクロ・サン=ジャックですが、ちょっと上記のシルヴィ・エモナンのコラムをご覧ください。
>1950年頃に売りに出ていたクロ・サン=ジャックを、シルヴィーの祖父とフーリエ、ルソー、クレール・ダユがほぼ1/4ずつ購入していたと思いますので、畑の位置は言わずもがな・・です。
この、50年代に売りに出したのがムーシュロン伯爵家と言う大地主さんで、おそらくですが、シャトー・ド・ムルソーの邸宅を本拠にされていました。家を継ぐ子がいないという事で、50年代~60年代にかけて、垂涎の極上畑を売らざるを得なかった訳ですね。60年代には、かのDRCにもル・モンラッシェを渡しています。
で・・・良く々々見てみると面白いですよね。まあ、1/4ずつと言っても、1ヘクタールから2ヘクタール位で4者が分けています。
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ
という流れです。フーリエは、今もドメーヌ・フーリエですが、ペルノ・フーリエ-->ジャン=クロード・フーリエと来てます。ルソーさんはご存知のとおりドメーヌ・アルマン・ルソーです。エモナンは、アンリ-->ミシェル-->シルヴィと伝わってきています。・・・で、クレール=ダユは??
そう、クレール=ダユは解体してしまっていますが、畑は1985年にルイ・ジャドが購入しているんですよね。ですから、
ムーシュロン伯爵家-->フーリエ
ルソー
エモナン
クレール=ダユ-->ルイ・ジャド(ドメーヌ)
と言うことになり、フーリエ、ルソー、エモナン、ルイ・ジャドが、もともとのムーシュロン家の区画を受け継いでいることになります。ですから、
「元は何も変らないんだけどなぁ」
と言うつぶやきは・・凄い正解なんですよね。
それに、ルイ・ジャドは元々1ヘクタール位、クロ・サン=ジャックを持っていたようにも記憶していますので、ドメーヌのキュヴェで、どのようにしているかは不明です。でも、基本的にクレール=ダユ流れのワインは、ドメーヌ・ルイ・ジャドで出しているようです。
注:上記の内容は個人的に確信はしていますが、(本人たちに)確かめた訳では無く、何かしら間違った情報が混じっている可能性も有りますので、そのおつもりで・・お願いします。
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