【ジェイエ所縁のオー・ミュルジュ!・・ジャイエのエチケットはニュイ=ミュルジュだったと・・思い出しました!アドヴォケイトは94ポイントです!】
「Nuits-Murgers」と書かれたエチケット・・・懐かしいですね。アンリ・ジャイエのミュルジュには、ニュイ=サン=ジョルジュでは無く、「ニュイ=ミュルジュ」と書かれていたのを覚えています。意外にも流通は少なかった気がしますので、飲んだ記憶も中々に曖昧です。
そう・・その頃はアンリ・ジャイエは確かに有名でしたし素晴らしかったですが、何とか入手しようと思えば特に高価格でもなく、だけどもどこでも購入できるような代物でも無かったんですね。
どのような経緯が有ったのかは定かではありませんが、このミュルジュはリッシュブールと同様にエマニュエル・ルジェに継がれることなく・・メオ=カミュゼの元に戻った訳ですね。
noisy やnoisyと同世代、もしくは少し前の世代のジャイエを飲んで魂の尾を掴まれてしまった方々の多くは、勿論、クロパラやリッシュブールなどやられた人もおられますが、このミュルジュもそうですし、単なる「ニュイ=サン=ジョルジュ」のワインに、ひっくり返るほどの驚きと、人生観さえ変化させられた人が多いはずなんですね。
今回、タイミングが合えば何とか飲んでやろうと・・思っていたんですが、余りに必須のテイスティングアイテムが大行列を作っていたため、まだ自重しています。
因みにアドヴォケイトは上値94ポイントでした。ブドーの前評判の高さと、ジャイエ所縁のミュルジュ・・選択が難しいですが、2018年もののメオ=カミュゼのワインの凄さを考えますと両方・・行きたいですね・・(^^;; 是非ご検討くださいませ!
以下は以前のレヴューです。
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【素晴らしい仕上がりになった2017年の上級畑ものは、ジャイエ似?・・それとも?!・・いずれにしても価値の有る選択になると思います! 2017年のメオ=カミュゼの総括としましては、造り手紹介の欄にも書かせていただきました。白はま~・・呆れるほどにフィネスの溢れる見事な味わいで統一されています。サン=ロマン・・滅茶旨いですよ。気品に溢れ、焦点がピッチリ有った見事な出来です。
そしてピノ・ノワールですが、これは困りました・・。
「2017年のカミュゼの赤は、『こんな仕上がり』です!」
とは言い切れないんですね。
例えば、毎年見事な仕上がりを見せるメゾンもののニュイ=サン=ジョルジュ村名は、このところ3年間のメオの集大成とも思える見事な出来です。エキス系の気品、優雅さ、フィネス溢れる素晴らしい味わいで、誰もが村名などとは思わないんじゃないかと・・思えるほどです。言ってみればロマネ=サン=ヴィヴァン風、エシェゾー上部の乾いた土地からの赤い果実がしっかりエキスになった味わいです。むしろジョルジュ=ミュヌレ=ジブールやD.R.C.系を思わせるもので、絶対に樽の風味が浮いたりはしない、
「私、失敗しないので・・」
的で、2014年から2016年までのメオを総括している感じです。底からルーミエ的なミネラルがしっかり厚みを持って現れ、舌にはまずそれが感じられ、ノーズにそのミネラリティのアロマと、エキスの発露としての果実香が雅に香ります。
しかし、そんなこの3~4年間とは大きく異なるワインがいくつか散見されます。シャンボール=ミュジニーやヴォーヌ=ロマネ、ジャンボール1級レ・フュスロットなどです。
こちらは・・何と言いましょうか・・今までメオ=カミュゼのワインにアンリ・ジャイエを感じたことなど、ただの一度も無かったんですが・・御大のワインに非常に似ています。noisy 的には、果実味系と言ってますが、どこにも出っ張りの無い完璧さを見せるんですよ。そして、まるで御大のワインの造り方さえトレースしているんじゃないか?・・と思えるような仕上がりだったんですね。
なので、この系統の果実味系の味わいは、前述のように2014年頃から綿々と続いたメオ=カミュゼ的なエキス系の味わいとはかなり異なって感じられました。
ですので、トップ・キュヴェのこれらのワインが、どっちに与したワインなのかは、飲まないと判らない・・と言うことになります。まぁ、その辺はもうどうしようもないので・・すみません。
一応、アチコチ探しまして、主だったワインの評価を掲載させていただきました。師で有ったアンリ・ジャイエが耕作していた畑、もしくは同名のクリマを最初に書き出しています。次に、カミュゼ家が元より所有していた畑の評価を記載しました。
このようにみると、やはりアンリ・ジャイエ系のワインの値がさ感は有りますよね。「$」で記載しているのは一例では有りますが、リッシュブールが(1ドル110円換算で)19万円ほどなのに対し、クロパラは22万円ほどと、完全に逆転してしまっているのは、単にクロパラ人気が加わっているためでしょう。
アンリ・ジャイエ関係の村名以外の畑の評価を見ますと、アドヴォケイトはほぼほぼ93~95ポイントと一定しています。なので、これだけでも「オ・ブリュレ」のリーズナブルさが感じられますよね。このオ・ブリュレはエマニュエル・ルジェも持っていませんから、狙い目では有るんですけど、皆さんはクロ・パラとかリッシュブールに目が行ってしまうのでしょう。それと、ある意味、ニュイ=サン=ジョルジュ1級ミュルジュはまだまだ安いと思います。
ジャイエ関連以外では、やはりクロ=ヴージョの高評価が光ります。価格もリーズナブルに抑えられていますが、彼の持ち分はクロ=ヴージョで最高の場所ですので・・。元は、このクロ=ヴージョのシャトーの持ち主がメオ家だったことに由来するようで、シャトーの周りの一等地と、上部の一部分で仕上げるのがこのワインです。ですが、2017年の今回のワインは、「プレ・ル・セリエ」(本来はクロ・デュ・シャトー?)の文字が有りますので、
「シャトーの周りのみ」
で造られたワインです。
また、コルトン・クロ・ロニェですが・・ここは皆さん、余り眼中に無いようで残念です。しかし、このワイン・・素晴らしいんですよ。飲んでご案内出来ないのが残念なほどです。まだまだリーズナブルなグラン・クリュですが、D.R.C.も造り始めていますんで、この先、ドンドン値上がりして行くんじゃないかと思います。
何せ、あのブルゴーニュワインに超うるさいアラン・メドーが92-95と付けてるんですよ?クロパラが93-95、リッシュブールが93-96 です。海外では460ドルですが、日本では3万円代・・。これは買いだと思いますが・・。
そして少し前までジャン・タルディが耕作していたヴォーヌ=ロマネ・レ・ショームも・・実は長命で旨いワインに仕上がっているはずです。アラン・メドーが 89-92 とちょっとひねくれ気味の評価をしているのに対し、ジャスパー・モリスが94ポイントって、本当かな?・・などとも思ってしまいますが・・すみません、原本を確認していないので、以下に記す評価ポイントは参考程度にお願いいたします。
そんな訳で、どっち系に仕上がったのか、興味の尽きないメオ=カミュゼの2017年ですが、同じように2017年ものをテイスティングして、初めてジャイエの弟子でも有ったことを感じたフーリエの2017年と同様に、2017年と言う豊かで健康なヴィンテージが齎せたのかもしれないジャイエ系の「真円な果実のパレット」を、是非味わってみていただきたいと思います。ご検討くださいませ。
■relationship with Henri Jayer●2017 Domaine Meo-Camuzet Richebourg Grand Cru $1700
96 points Decanter
96 points John Gilman
94-96 points Vinous
93-96 points Allen Meadows - Burghound
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne Romanee 1er Cru Cros Parantoux $2000
96 points Decanter
95 points John Gilman
93-95 points Allen Meadows - Burghound
92-95 points Robert Parker's Wine Advocate
92-94 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru aux Brulees$800
95 points John Gilman
93-95 points Robert Parker's Wine Advocate
93-95 points Vinous
91-94 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Echezeaux Grand Cru $600
96 points Decanter
94 points John Gilman
92-94 points Allen Meadows - Burghound
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Nuits-St-Georges 1er Cru aux Murgers $250
92 points John Gilman
90-92 points Allen Meadows - Burghound
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
90-92 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee $120
93 points Decanter
91 points John Gilman
91 points Jasper Morris Inside Burgundy
89-91 points Allen Meadows - Burghound
88-90 points Robert Parker's Wine Advocate
■owned for a long time●2017 Domaine Meo-Camuzet Clos Vougeot Grand Cru $460
93-95 points Vinous
94 points Decanter
94 points Jasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Robert Parker's Wine Advocate
93 points John Gilman
91-93 points Allen Meadows - Burghound
●2017 Domaine Meo-Camuzet Corton Clos Rognet Grand Cru $460
92-95 points Allen Meadows - Burghound
94 points John Gilman
93 points Decanter
91-93 points Robert Parker's Wine Advocate
91-93 points Vinous
●2017 Domaine Meo-Camuzet Vosne-Romanee 1er Cru les Chaumes $250
94 pointsJasper Morris Inside Burgundy
92-94 points Vinous
92 points John Gilman
90-92 points Robert Parker's Wine Advocate
89-92 points Allen Meadows - Burghound
以下は以前のレヴューです。
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【看板のひとつ、ニュイ=サン=ジョルジュ1級オー=ミュルジュとブドー、そしてペリエール!(以前のコメントを使用しています。)】
Jhon Gilman 93 Points
Vonous 91-93 Points
Burghound Allen Meadows 90-93 Points
Advocate 88-90 Points

実は2014年もののブドーを、皆さんに紹介した後で飲んでみたんですね・・。そしたらまぁ・・
「とんでもない出来!」
でした。もう、モロにドメーヌ・ルロワ級です。土臭いニュイ=サン=ジョルジュなど、どこにも無い・・いや、勿論ですが要素のひとつとしては備わっているんですが、
「・・おい!・・中身はロマネ=サン=ヴィヴァンか?」
と思わず言ってしまったほど、その雅なお姿に感服しました。まぁ、詰まらないロマネ=サン=ヴィヴァンも沢山有りますけどね。それから比べたらもう、雲泥の差です。
海外の評価を探しましたが2003年もので評価されていたのが、レ・ミュルジュでした。スペクテイター誌で94Pointsと言うものでしたが、その他はまず・・見当たりませんでした。
そんなこんなが有りまして、2014年のニュイ・レ・ブドーは早々に完売してしまいましたが、ペリエールは残っちゃってますね。その内に飲まない訳には行かないでしょう。
まだメオ=カミュゼの素晴らしさは、日本人には伝わっていないような気がします。昔はそれでも大人気のドメーヌでした。知っていらっしゃる方がそろそろ高齢になられ、新しいワインファンの方は余りご存知無い・・と言うのも有るのでしょうし、ドメーヌものオンリーだったものがネゴスものも造り始めたと言うのも有るでしょう。
しかし、昨今のACブル赤を飲まれた方は、そのエレガンス、品格に驚かれたと思います。決して濃く無いのにしっかりエキスの美味しさが出ていて、ブルゴーニュらしい理想の姿をしています。
今回は古いヴィンテージものをいただきました。そんなに多く無い良い機会かと思います。是非ともご検討くださいませ。
以下は2014年ニュイ=サン=ジョルジュ1級ブドー他のレヴューです。
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個人的な思い入れなのかもしれませんが、
「ミュルジュと言えばメオ=カミュゼ!」
と言うようなインプットが根付いてしまっているnoisy ですが、引けを取らないのがブード(ブドー)です。何しろ、マルコンソールの南に接する畑ですんで、気難しい一面も有りますが、ポテンシャルの非常に高い畑です。
一般的にはニュイ・サン=ジョルジュのワインはヴォーヌ=ロマネのワインのように、「あっけらかん」とした部分よりも「肉付きの良さ」「味わいの幅」「力強さ」が有り、より男前な感じがするかと思います。でも、メオのニュイ1級は、開けるタイミングにもよるかとは思いますがエレガンスを伴ったものです。当たった時のミュルジュは・・・です。ヴォーヌ=ロマネの村に近い部分にある畑で、オー・ブード、オー・クラ、オー・ミュルジュと連なっています。
ジャン・ニコラの以前のコメントを見ると、ブドーは堂々としていて大柄、ミュルジュは緻密でエレガント・・と思えます。でも今回はミュルジュの案内が無かったな・・と。
ティム・アトキンさんはやっぱりここでも弾けちゃってますね。95Pointsです・・マジか~・・旨いのか~・・。そうなるとこんな価格は全く安いと言えますが・・確かめてみたいところです。もう少し仕入れられるように・・、もう少し売れるように・・そうなればテイスティングして販売できますよね~・・頑張ろう・・。ご検討くださいませ。

アンリ・ジャイエが自身最高のヴィンテージと評した(らしい)1986年のPKさんの評価です。(飛鳥出版社 バーガンディより)訳者はもちろん、現ラシーヌの代表のお二人です。当時のブルゴーニュワインの評価は、造り手本人が最高の出来だ・・と言ったとしても、こんなものです。クロパラ、ブリュレが90点、ニュイ・ミュルジュ89点、エシェゾー92点、リッシュブール94点・・です・・ちょっと呆れるでしょう?