
このところのメオのワインは実に不思議な味わいでして、メオらしい雅な味わいと、そこにしっかりテロワールを表現できていること・・そして、年を追う毎にナチュラルさも見え隠れしてきていること・・です。
でもおそらく、So2 はそれなりに使用しているはずだと想像はしているので、自身の認識に少し乖離が出て来ているんですね。この辺りは何年も続けて見て行かないといけないと思っています。
このフィサンも例年以上に素晴らしい仕上がりで、より大きく、より長熟さを持った仕上がりになっています。
敢えて言うので有れば、今回ご紹介させていただいた7つのキュヴェ中、
「飲むタイミングは少しだけ先からになる」
のがフィサンだと言えます。
ちょっと早いかな?・・と感じたのはこのフィサンだけ、他のキュヴェは、今から飲んでも充分な美味しさを感じられると踏んでいます。まぁ、2018年も同様だったように思いますが・・。
マルサネの、赤い果実感が充実した感じよりは、少し穏やかなチェリーになっていますが、2~3年の熟を経ますと相当に官能的なニュアンスが増えて来ると思います。果実自体の出来はマルサネより充実しており、その分、飲めるようになるのに時間を必要とする・・そんな感じです。
今回のマルサネとフィサンは合わせて12本の入荷のみになりますので、マルサネを先に飲み、フィサンは少し先にするのがお勧めです。ご検討くださいませ。
以下は以前のレヴューです。
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【滅茶苦茶優しいジュヴレ=シャンベルタン?・・しかも雅(ミヤビ)さが凄い!・・長期熟成も可能です。】
2018年のメオ=カミュゼは、まず3種類も造ったブルゴーニュ・ピノ・ノワールに驚かされ、またその村名並みの酒質にも驚かされ、そして、とんでもない仕上がりのクロ・サン=フィリベールに痺れさせられ・・
「いや・・メオの2018年は大注目だわ!」
と思ってしまいました。
その上、マルサネはま~・・何とも noisy 好みで、キュッとしまりつつも素晴らしいチェリーをふんだんに感じさせてくれる凄いワインでした。
そしてフィサンをテイスティングさせていただくと・・これまたいつもよりも構造が大きく、その大きくなった分をしっかり埋めてなおピッタリな要素の素晴らしさにも驚かされました。
マルサネよりも評価は確実に上ですが、直近で飲むにはマルサネの方が良いでしょう。こちらは少しだけ先に延ばした方が良いです・・1~2カ月かな・なので8~9月でしょう。
因みにジャン=ニコラさんはこのように述べていらっしゃいます。
「上品な木の香り、赤いサクランボ、ハーブ、還元香もあって例年通りの複雑な香りだがマルサネよりは大人しい。口当たりはとても柔らかくなめらかで粗さはなくとても飲みやすい。マルサネよりも魅惑的で様々な要素が溶け込んだたっぷりとした味わい。とてもエレガントだが瓶詰の疲れが取れるまで数か月待ったほうが良いので2021年から飲むことをお勧めする。」
なるほど・・来年まで待てと。まぁ、noisy的には9月からならOKだと思います。
質の良い滑らかなタンニンが目立たないまでもしっかり有りますので、これが完熟したら・・相当甘美な味わいになるかと思いますが、現状は少し若めのチェリーですね。中域の太さはマルサネ以上。これが中盤から終盤まで持続して感じられます。キュッと締まったマルサネに対し、わずかに「ふくよかさ」「丸み」を感じさせるイメージです。
村名ジュヴレに白い石灰がふんだんに混ざった畑をプラスし、太く優しくした感じです。これも実に美味しいです!是非飲んでみて下さい。お勧めします!
以下は以前のレヴューです。
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【鉄分を少し減らし、石灰を少し強くしたジュヴレ=シャンベルタンがフィサンの姿だとしたら・・そのまんまです!しかも妖艶さはそのまま!】
いや、2016年ものを飲んでいないのが残念です・・。グラスの写真が有ればしっかり比較出来たのに・・と思うと。
ですが、無いものは仕方が無い・・。2016年ものは非常に少なかったので飲みようが有りませんでしたから。なので、2015年ものと比較してみましょう。
2015年ものは非常に美しいエキスのワインでした。どこまでもピュアで、最後の最後に色気を見せる・・そんな感じだったと思いますが、今現在はだいぶ成長しているはずで、どんな姿になっているか、楽しみでも有ります。
ちなみに2017年フィサンは、メオさんは以下のように言っています。
いつも通りの複雑な香り、マルサネほどに力強い香りは無いがさくらんぼや牡丹、燻製したおきゃに少し還元香も感じられる。肉厚で柔らかい味わいだが、直線的なニュアンスも感じられる。マルサネよりも魅惑的な味わいだが例年よりもやや緻密で良い熟成をするポテンシャルがある。通常は一番早く開くワインだが、今年に限っては少し待つことをお勧めする。
なるほど・・おっしゃっていることは良く判ります。・・でも何の問題も無いですよ・・滅茶美味しいです。
フィサンらしい・・女形のジュヴレのスタイルはそのまんま・・しっかり感じられます。しかし、いつもより素晴らしいのは、そのエレガンスです。上級キュヴェに通じる見事なエレガンスへの一本道が開けて感じられます。
そしてこのキュヴェも・・神様がいます。いつもの年より濃密だからでしょうか?・・いや、さりとて甘くは無いんですよね・・。行き着いたかな・・メオさんも。これはさらに上級キュヴェは非常な楽しみになってしまうな・・と感じさせられました。
2015年の素直な赤さは、2017年ものには有りません。もっとずっと深淵そうな色合いをしていると感じられます・・いや、見方は人それぞれかもしれませんが、それでも2017年ものは、様々な感覚を思いっきり震わせてくれました。
2016年までの1級格に備わった荘厳なるピュアさは、このクラスにもしっかり感じられます。・・いや、好き嫌いはもしかしたら有るかもしれませんが、少なくとも古くからのピノ・ノワール・マニアにとっては垂涎の味わいであることでしょう。お勧めします。お早めにゲットされてください。追加はおそらくできません。
以下は以前のレヴューです。
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【2016年フィサンは今回飲めておりませんが、担当さんによると・・素晴らしいマルサネよりもさらに素晴らしいとのことです!】 以下は以前のレヴューです。
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【今飲むならマルサネでしょう・・けれどポテンシャルはフィサンが上!現状は3日目から・・ですね!】
非常に素晴らしいです・・見事なフィサン!・・官能さを隠そうともせず、しかも美しさをその官能さは汚していません。それでいてエレガンスもパワーも備えている・・かなりのポテンシャルだと判断しました。
色合いも・・これですよ・・2013年ものの写真が霞んでしまう様な深淵なものですよね・・。ソソられるんじゃないかと思いますがいかがでしょう?
しかしながら、今飲むので有れば、ACブルやACマルサネに軍配が上がるでしょう。直近の美味しさはそちらが確実に上です。フィサンは・・ジャン=ニコラが言うように2年後・・、noisy 的には2~3年後からかと判断しています。
現状はようやく複雑リッチな要素が落ち着き始めた段階で、半透明な感触のタンニンが要素の隙間から見え隠れしています。この感覚はエレガンスを現状、ネガティヴな方向に感じるかと思うんですね。ややザラ付きますのでテクスチュアが今一つです。
でも、2~3年後はもう・・素晴らしい芳香と見事な味わいを見せるだろうことは、容易に判るバランスをしています。ジャン=ニコラが言うように、
「例年通り香りがとても開いており・・」
は、そのテイスティングのタイミングでの話しになり、現状は濃密さ、複雑さは物凄く伝わって来るものの、開いているとは安易には言えないかな?・・と思います。
それでもとても魅力的で有り、エレガントで非常に美味しい2015年マルサネを一蹴してしまう近未来が有ります。是非ご検討くださいませ。非常に少ないです!
以下は2013年フィサンのレヴューです。
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【このフィサンも素晴らしい!色は淡いがエキスが濃い!】
思いがけず・・メオのACブルゴーニュ2013が絶好調で・・しかも何故かもう無いはずの品物が、このクソ暑い最中に沢山出てくると言うハプニング的事象・・。
有るなら欲しいけど、ここまで暑くなってしまうとね・・何せとにかく記録的な暑さになった2015年ですんでね。皆さんも比較的、喉の通りの良い冷たいものに飲み物を変更されてしまうので、ワイン屋とすると非常にツライ時期なんですね・・8月は。
それでも買っておかないとね・・ほぼ際限無く存在するような超大手さんのアイテムならとにかく、ネゴスものとは言えメオ=カミュゼですから、そんなに多くあるはずが無く、しかもあの味わいだったらね・・。大きな満足を得ていただけますから。
で、調子に乗ってしまって、フィネスさんから「Fixin」が2ケース有るから買わないか?と。結構旨いとのことだったので、2ケースなら何とか1本飲めるかと思って仕入れてみました。
いや~・・2013年のメオ=カミュゼはいいぞ!
2013年ACブルと同じ路線上の味わいです。色合いは同様に淡いんですが、エキスがしっかりしているのも同じ・・。
でも、そのエキスの濃密さはちょっと方向性が違うんですね~。それがまた良い!
ACブルゴーニュは、どちらかと言うとヴォーヌ=ロマネ近郊のニュアンスを出してくれるんですが、こちらはFixin村名で・・非常にジュヴレ=シャンベルタン的です。良く言えば、「シャルム=シャンベルタン的」な愛らしさ・・も存在していまして、ジュヴレの鉄っぽさと美しい赤黒の土、中域の膨らみも見事で、エキス感が時間と共に膨張し始めます。
「・・あ~・・焼き鳥、喰いてえ!」
と思ってしまいますね~。むしろ、雄大さ、ゆったりさの有る感じで優等生的なので、少し野性味を感じるような、美味しい粗塩を振った焼き鳥・・部位を色々とね・・で、このシャルム=X的なFixinを流し込んでやると・・溜まらんですね~!これは間違い無い旨さでしょう!
焼き鳥+Beer だとね・・直ぐお腹いっぱいになってしまいますし、結局Beerで体内のミネラル分と水分を外に出しちゃいますから、後が苦しいんですよ。寝ながら・・何か、喉の渇きを覚えていて、結局我慢しきれずに起きて水を飲み・・またトイレに起きて・・結局寝不足で疲れが取れない・・なんて流れになっちゃうんですね。
メオのFixin なら、かなりの高級感も有り、しかも若いですが、今飲んでも非常に美味しいですのでね!これも是非飲んでいただきたいと思います。
それに、メオのACブル2013年も上記のように追加できましたので、こちらも是非ご検討くださいませ。お奨めします!旨いです!